1: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/05/17(日) 22:57:01.79 ID:Ja2y5l9U.net
穂乃果「海未ちゃん最近稽古だなんだって、忙しすぎ!」
海未「はぁ……そう言われましても」
穂乃果「だから今日は穂乃果と、朝からずっと遊んでもらうんだから!」
海未「いいですよ。二人でっていうのも久々ですし」
穂乃果「そうだねー」
海未「ことりがいつも一緒でしたもんね。今日は呼ばないんですか?」
穂乃果「ことりちゃん、用事があるみたいで……」
海未「ああ、そうなんですか」
4: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/05/17(日) 22:59:59.06 ID:Ja2y5l9U.net
穂乃果「それでね、海未ちゃん!」
穂乃果「今日は家に誰もいないし、遊び放題だよ!」
海未「誰もいないんですか?」
穂乃果「うん。お昼も夕ご飯も自分たちでって」
海未「それなら、昼は私が作りますね」
穂乃果「ありがとう海未ちゃん!じゃあ夕飯は私が作るよ」
海未「あ、夕飯もいただいていいんですか?」
穂乃果「そうだよ。今日は夕飯も一緒に食べてくれるよね?」
海未「……た、多分」
穂乃果「えー……もちろんですって言ってよ……」
穂乃果「海未ちゃぁん……絶対帰んないでよぉ……」
海未「…………わかりましたよ。ずっとこの部屋にいればいいんですね?」
穂乃果「そうだよ。今日は帰ったりしないでね?」
海未「つまり、穂乃果は私をこの部屋に閉じ込めたいんですね?」
穂乃果「ええと、別に閉じ込めたいって意味じゃないんだけど……」
海未「ですが、閉じ込めておかないと―――」
海未「そのうち、ふらっと帰ってしまうかもしれませんよ…………」
穂乃果「え、ちょ、ちょっとやめてよ海未ちゃん!」
海未「ずっと私にこの部屋にいてもらいたいんでしょう?」
穂乃果「そ、そうだけど……」
海未「それならてっとり早く私を監禁しましょう」
穂乃果「んん?」
海未「監禁すれば、私は帰ることができませんし……ウィンウィンです」
穂乃果「え……言ってる意味がわかんないんだけど」
海未「穂乃果が望んだとおり、私はずっとこの部屋にいることになります」
穂乃果「そうだけど……」
海未「ウィンウィンですね」
穂乃果「…………おかしくない?」
海未「穂乃果だって、私を閉じ込めたくて仕方がないでしょう?」
穂乃果「…………それは違うかな」
海未「いいんですよ。素直になってください」
穂乃果「ハッキリ言うと、監禁とか絶対したくないんだけど」
海未「じゃあ帰ります」
穂乃果「ええ!?」
海未「だって、あなた、私を監禁しないんですよね?」
穂乃果「そりゃあしないよ…………」
海未「それなら私には帰る自由があるはずです」
穂乃果「………………」
海未「……さようなら」
穂乃果「……ち、ちょっと待って!」
海未「なんですか……私は忙しいんです」
穂乃果「な、なんだか海未ちゃんを監禁したくなってきたなー……」
海未「本当ですか?」
穂乃果「う、うん」
海未「それなら、やってみてください」
穂乃果「え……はい……」
穂乃果「というわけで、海未ちゃん!この部屋から出してあげない!」
海未「帰ります」
穂乃果「なんで!?」
海未「これで監禁したつもりですか?」
穂乃果「……閉じ込めればいいんだよね?」
海未「そうですが……これでは出たい放題、入りたい放題じゃないですか!」
穂乃果「それは……そうだけどさぁ……」
海未「これでは監禁どころか、軟禁にすらなっていません!」
穂乃果「あ、うん……」
海未「やっぱり相手を拘束するのが基本です」
穂乃果「……拘束されたいの?」
海未「き、基本を教えただけです。私がどうこう―――というわけではありません!」
穂乃果「そう…………」
海未「ということで、まずは手首を使えないようにしてください」
穂乃果「……わかった。ちょっと待っててね」
海未「はい!待ってます!」
穂乃果「荷ひもしかなかったけど、十分だよね」
海未「…………ダメです!」
穂乃果「えー…………」
海未「えー、って言いますがけどね。荷ひもなんてすぐに解かれるんですよ」
穂乃果「じゃあどうすればいいの?ロープ?」
海未「それもダメです」
穂乃果「ならどうすんのさ!」
海未「自宅からいいものを持ってきますね。ちょっと待っててください」
穂乃果「うん」
海未「持ってきましたよ!」
穂乃果「え……なにそれ」
海未「手錠です」
穂乃果「何でそんなもんあるの!?」
海未「必要になった時のために、備えておいたんです」
穂乃果「へぇー…………将来警察にでもなるつもりなの?」
海未「さあ、これを使ってください!ほら!!」
穂乃果「う、うん……」
穂乃果「こうかな……」カッシャン
海未「…………なんですかこれは」
穂乃果「え、違う?」
海未「手を後ろに回してとめる。これが相場じゃないですか!」
穂乃果「でも、刑事ドラマとかだと……」
海未「逮捕するんじゃないんです!後ろ手にしてください!」
穂乃果「……わかったよ」
穂乃果「これでどうかな?」
海未「うん、いいですねいいですね!」
穂乃果「………………」
海未「ノッてきました!」
穂乃果「うわぁ……」
海未「穂乃果も、もっと雰囲気だしてください」
穂乃果「え…………」
海未「帰ります」
穂乃果「わかったよぉ……もう……」
穂乃果「海未ちゃんは、もうここから出られないんだぞ」
海未「…………うーん、ダメですね」
穂乃果「なにが!?」
海未「出られない、と言ってますが……よく考えてください」
穂乃果「…………」
海未「これでは歩けます。更にドアノブくらいなら回せるんですよ」
海未「―――そう、手錠があってもね」
穂乃果「何その言い方…………」
海未「つまりですね、ちょっとトイレ!のノリで出られてしまいます!」
穂乃果「…………」
海未「これでは緩すぎます」
穂乃果「どうすればいいの……」
海未「足も拘束しましょう」
穂乃果「ああ……やっぱり……」
海未「穂乃果の家に手錠はありますか?」
穂乃果「あるわけないでしょ!」
海未「わかりました、うちから持ってきます」
海未「三つ持ってきました」
穂乃果「なんでそんなにあるの……?」
海未「もしものためです」
穂乃果「…………」
海未「ということで、足首にこれを」
穂乃果「…………はい」カッシャン
海未「さらにもう一個を、手の手錠と、足の手錠の鎖にかけてください」
穂乃果「……?」
海未「それを……ああもう、貸してください!」
海未「ここを―――この鎖に―――いいですか?」
穂乃果「ああうん。わかったよ海未ちゃん……」カッシャン
穂乃果「こっちもだね」カッシャン
海未「―――見てください!穂乃果!」
海未「これで、手足も使えないうえ、起き上がれないんですよ!」ハァハァ
穂乃果「ああそう…………」
穂乃果「これでもういいね…………」
海未「いえ、まだです」
穂乃果「ダメなの!?」
海未「これでも、うまい具合に這うことができます」クネクネ
穂乃果「………………」
海未「逃げられます。どこかに、体の一部を固定しないといけません」
穂乃果「……なるほど」
海未「そんな時に役に立つのが……持ってきますね」
海未「これです!」
穂乃果「首輪だね…………」
海未「はい」
穂乃果「というか、どうやってその格好で取りに行ったの……」
海未「…………しかもリードがついているんです!」
穂乃果「………………」
海未「犬用ですが、人にも使えるラージサイズ!」
穂乃果「海未ちゃんって、犬飼ってたっけ?」
海未「いえ。しかし、将来なにか飼うかもしれないので」
穂乃果「…………なにかって犬しかないよね?」
海未「さあ早く!首輪を私に!」
穂乃果「…………」
穂乃果「できたよ……」
海未「これだと緩すぎます。もっときつく」
穂乃果「…………」グッ
海未「うんうん……」
穂乃果「…………なにうなずいてんのさ」
海未「いい感じですね!テンションあがってきました!」
海未「ためしにリードを、思いきり引っ張ってみてください」
穂乃果「え……うん」グイッ
海未「もっと強く」
穂乃果「え……わかったけど……」ググィ
海未「うぐっ……」
穂乃果「だ、大丈夫?」
海未「……は、はい、平気です……!素晴らしいです!」ハァハァ
穂乃果「何がしたいの海未ちゃん…………」
穂乃果「よし、これでいいよね?」
海未「ええ。これでいいでしょう」
穂乃果「やっと、海未ちゃんとまともな会話ができるんだね……」
海未「そうですね」
穂乃果「じゃあお話ししようよ!昨日ね、ことりちゃんと―――」
海未「はいっ!ダメです!」
穂乃果「ええっ…………」
海未「なに第三者の名前を出してるんですか!?」
穂乃果「だって、共通の親友なんだからさぁ……」
海未「あなた、私を監禁してるんですよ?つまりは……」
海未「私が好きで好きでたまらない、ってことですよね!?」
穂乃果「……うん、まあ親友として―――」
海未「いえ、ラブとしての話に決まってるじゃあないですか!」
穂乃果「それは……ないかな」
海未「いえ、少なからずあるはずです。だって監禁してるんですよ?」
穂乃果「理屈がわからない……」
海未「私が好きでたまらないあなたがっ!」
海未「ことりぃ!?いけません!」
穂乃果「なにがですか!?」
海未「話すなら私の話にしてください」
穂乃果「え……ええ…………」
海未「帰ります」
穂乃果「なんかもう……帰ってもらってもいい気がする」
海未「も、もうちょっと頑張ってみませんか?」
穂乃果「…………わかった」
穂乃果「昔―――小学三年生くらいかな」
穂乃果「海未ちゃんと一緒に近くの山に行ったよね」
海未「行きましたね」
穂乃果「あのころの海未ちゃんは虫とか、すごい怖がって……」
穂乃果「山登ってる最中にも、虫が虫が!って……」
海未「そうでしたね……本当に虫が怖かったんですよ……」
穂乃果「ねー?あの時は、穂乃果が虫を追っ払ってたんだよね」
海未「はい。穂乃果が私を守ってくれて……」
穂乃果「―――それが今では、無類の山好きに……」
海未「…………」
穂乃果「そういえば、小学三年生と言えばさ―――」
海未「ストップです!違いますよね!?」
穂乃果「な、なにが……?」
海未「そこは、流れを考えてください。なにが無類の山好きですか!」
穂乃果「え……えっ……?」
海未「普通、私への返事としては―――」
海未「『これからは、穂乃果がずっと守ってあげるからね……』」
海未「こうです!」
穂乃果「………………」
海未「まったく、ちゃんとやってください」
穂乃果「別にやる気なんて、これっぽっちもないんだけど」
海未「帰ります」
穂乃果「うん」
海未「ま、待ってください!もうちょっとだけ付き合ってやろう―――」
海未「そういう優しさって大事ですよね?」
穂乃果「…………うん」
穂乃果「海未ちゃんは、穂乃果が守ってあげる……」
穂乃果「だから、ずっと一緒にいようね……」
海未「そ……そんな!イヤです!」
穂乃果「じゃあやめるね」
海未「……いやいや、空気読んでください」
穂乃果「…………」
海未「普通嫌がるじゃないですか」
穂乃果「……うん」
海未「そこですかさず、口をふさぐんですよ」
穂乃果「……はあ」
海未「そ……そんな!イヤです!」
穂乃果「ダメだよ。海未ちゃん、外は危険なの」
海未「しかし……こんなのって―――むぐっ!」
穂乃果「これでいいのかな?」
海未「んんー!」
穂乃果「海未ちゃん、合ってる?」
海未「…………ぷふ……あなたバカですか!?」
穂乃果「この際だから言うけど、バカは海未ちゃんでしょ!」
海未「なに手で口をふさいでるんです!?」
穂乃果「だって、海未ちゃんが……」
海未「手でふさげなんて言ってません!」
穂乃果「じゃあどこでふさげばいいのさ!?」
海未「口に決まってるじゃないですか!」
穂乃果「もうさあ……ふさがずとも、勝手に黙ってくれないかなぁ……」
海未「いいですか?まず、口で口をふさぐ」
海未「次に体をひねって抵抗する私の服を―――!」
海未「こう力任せに!こう!」
海未「そして…………攻めたてるんです!」
海未「あれ、いいかも……ダメなんだけど、いいかも……」
海未「って思わせるくらいにです!」ハァハァ
穂乃果「あ、ことりちゃん?うん、え?予定なくなったの?」
海未「なっ……なに電話してるんですか!」
穂乃果「え?海未ちゃんの声がするって?気のせいだよ」
穂乃果「うん、暇だよ?…………今からことりちゃんの家だね?すぐ行く!」
海未「ちょっと話を聞いてください!」
穂乃果「ということで、ことりちゃん家に行ってくるね」
海未「え、ちょっと……」
穂乃果「そうだ、リードの先を……ベットでいいかな―――結びつけて」
海未「ああっ!待ってください!お願いです!!」
穂乃果「じゃあ行ってきますっ!」
海未「穂乃果!私を置いてくんですか!?」
海未「…………行ってしまいました」
海未「…………」グググ
海未「解けない…………」グイグイ
海未「拘束が解けないです……!」
海未「……穂乃果?まさか、本当には行ってないですよね?」
海未「冗談ですよね?今にひょっこり戻ってきますよね!?」
海未「…………穂乃果?」
海未「え…………穂乃果ぁ!!」
海未「穂乃果ああああぁ!!!」
おわり
元スレ
穂乃果「それでね、海未ちゃん!」
穂乃果「今日は家に誰もいないし、遊び放題だよ!」
海未「誰もいないんですか?」
穂乃果「うん。お昼も夕ご飯も自分たちでって」
海未「それなら、昼は私が作りますね」
穂乃果「ありがとう海未ちゃん!じゃあ夕飯は私が作るよ」
海未「あ、夕飯もいただいていいんですか?」
穂乃果「そうだよ。今日は夕飯も一緒に食べてくれるよね?」
海未「……た、多分」
穂乃果「えー……もちろんですって言ってよ……」
5: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/05/17(日) 23:03:08.34 ID:Ja2y5l9U.net
穂乃果「海未ちゃぁん……絶対帰んないでよぉ……」
海未「…………わかりましたよ。ずっとこの部屋にいればいいんですね?」
穂乃果「そうだよ。今日は帰ったりしないでね?」
海未「つまり、穂乃果は私をこの部屋に閉じ込めたいんですね?」
穂乃果「ええと、別に閉じ込めたいって意味じゃないんだけど……」
海未「ですが、閉じ込めておかないと―――」
海未「そのうち、ふらっと帰ってしまうかもしれませんよ…………」
穂乃果「え、ちょ、ちょっとやめてよ海未ちゃん!」
6: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/05/17(日) 23:06:04.00 ID:Ja2y5l9U.net
海未「ずっと私にこの部屋にいてもらいたいんでしょう?」
穂乃果「そ、そうだけど……」
海未「それならてっとり早く私を監禁しましょう」
穂乃果「んん?」
海未「監禁すれば、私は帰ることができませんし……ウィンウィンです」
穂乃果「え……言ってる意味がわかんないんだけど」
海未「穂乃果が望んだとおり、私はずっとこの部屋にいることになります」
穂乃果「そうだけど……」
海未「ウィンウィンですね」
穂乃果「…………おかしくない?」
7: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/05/17(日) 23:10:26.84 ID:Ja2y5l9U.net
海未「穂乃果だって、私を閉じ込めたくて仕方がないでしょう?」
穂乃果「…………それは違うかな」
海未「いいんですよ。素直になってください」
穂乃果「ハッキリ言うと、監禁とか絶対したくないんだけど」
海未「じゃあ帰ります」
穂乃果「ええ!?」
9: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/05/17(日) 23:13:07.45 ID:Ja2y5l9U.net
海未「だって、あなた、私を監禁しないんですよね?」
穂乃果「そりゃあしないよ…………」
海未「それなら私には帰る自由があるはずです」
穂乃果「………………」
海未「……さようなら」
穂乃果「……ち、ちょっと待って!」
海未「なんですか……私は忙しいんです」
穂乃果「な、なんだか海未ちゃんを監禁したくなってきたなー……」
海未「本当ですか?」
穂乃果「う、うん」
海未「それなら、やってみてください」
穂乃果「え……はい……」
10: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/05/17(日) 23:15:35.36 ID:Ja2y5l9U.net
穂乃果「というわけで、海未ちゃん!この部屋から出してあげない!」
海未「帰ります」
穂乃果「なんで!?」
海未「これで監禁したつもりですか?」
穂乃果「……閉じ込めればいいんだよね?」
海未「そうですが……これでは出たい放題、入りたい放題じゃないですか!」
穂乃果「それは……そうだけどさぁ……」
海未「これでは監禁どころか、軟禁にすらなっていません!」
穂乃果「あ、うん……」
12: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/05/17(日) 23:18:29.38 ID:Ja2y5l9U.net
海未「やっぱり相手を拘束するのが基本です」
穂乃果「……拘束されたいの?」
海未「き、基本を教えただけです。私がどうこう―――というわけではありません!」
穂乃果「そう…………」
海未「ということで、まずは手首を使えないようにしてください」
穂乃果「……わかった。ちょっと待っててね」
海未「はい!待ってます!」
13: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/05/17(日) 23:23:01.72 ID:Ja2y5l9U.net
穂乃果「荷ひもしかなかったけど、十分だよね」
海未「…………ダメです!」
穂乃果「えー…………」
海未「えー、って言いますがけどね。荷ひもなんてすぐに解かれるんですよ」
穂乃果「じゃあどうすればいいの?ロープ?」
海未「それもダメです」
穂乃果「ならどうすんのさ!」
海未「自宅からいいものを持ってきますね。ちょっと待っててください」
穂乃果「うん」
16: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/05/17(日) 23:27:15.66 ID:Ja2y5l9U.net
海未「持ってきましたよ!」
穂乃果「え……なにそれ」
海未「手錠です」
穂乃果「何でそんなもんあるの!?」
海未「必要になった時のために、備えておいたんです」
穂乃果「へぇー…………将来警察にでもなるつもりなの?」
海未「さあ、これを使ってください!ほら!!」
穂乃果「う、うん……」
18: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/05/17(日) 23:31:11.84 ID:Ja2y5l9U.net
穂乃果「こうかな……」カッシャン
海未「…………なんですかこれは」
穂乃果「え、違う?」
海未「手を後ろに回してとめる。これが相場じゃないですか!」
穂乃果「でも、刑事ドラマとかだと……」
海未「逮捕するんじゃないんです!後ろ手にしてください!」
穂乃果「……わかったよ」
19: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/05/17(日) 23:35:07.44 ID:Ja2y5l9U.net
穂乃果「これでどうかな?」
海未「うん、いいですねいいですね!」
穂乃果「………………」
海未「ノッてきました!」
穂乃果「うわぁ……」
海未「穂乃果も、もっと雰囲気だしてください」
穂乃果「え…………」
海未「帰ります」
穂乃果「わかったよぉ……もう……」
20: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/05/17(日) 23:38:38.99 ID:Ja2y5l9U.net
穂乃果「海未ちゃんは、もうここから出られないんだぞ」
海未「…………うーん、ダメですね」
穂乃果「なにが!?」
海未「出られない、と言ってますが……よく考えてください」
穂乃果「…………」
海未「これでは歩けます。更にドアノブくらいなら回せるんですよ」
海未「―――そう、手錠があってもね」
穂乃果「何その言い方…………」
海未「つまりですね、ちょっとトイレ!のノリで出られてしまいます!」
穂乃果「…………」
22: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/05/17(日) 23:41:43.59 ID:Ja2y5l9U.net
海未「これでは緩すぎます」
穂乃果「どうすればいいの……」
海未「足も拘束しましょう」
穂乃果「ああ……やっぱり……」
海未「穂乃果の家に手錠はありますか?」
穂乃果「あるわけないでしょ!」
海未「わかりました、うちから持ってきます」
23: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/05/17(日) 23:44:28.56 ID:Ja2y5l9U.net
海未「三つ持ってきました」
穂乃果「なんでそんなにあるの……?」
海未「もしものためです」
穂乃果「…………」
海未「ということで、足首にこれを」
穂乃果「…………はい」カッシャン
24: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/05/17(日) 23:47:17.00 ID:Ja2y5l9U.net
海未「さらにもう一個を、手の手錠と、足の手錠の鎖にかけてください」
穂乃果「……?」
海未「それを……ああもう、貸してください!」
海未「ここを―――この鎖に―――いいですか?」
穂乃果「ああうん。わかったよ海未ちゃん……」カッシャン
穂乃果「こっちもだね」カッシャン
海未「―――見てください!穂乃果!」
海未「これで、手足も使えないうえ、起き上がれないんですよ!」ハァハァ
穂乃果「ああそう…………」
27: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/05/17(日) 23:50:53.56 ID:Ja2y5l9U.net
穂乃果「これでもういいね…………」
海未「いえ、まだです」
穂乃果「ダメなの!?」
海未「これでも、うまい具合に這うことができます」クネクネ
穂乃果「………………」
海未「逃げられます。どこかに、体の一部を固定しないといけません」
穂乃果「……なるほど」
海未「そんな時に役に立つのが……持ってきますね」
29: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/05/17(日) 23:53:53.94 ID:Ja2y5l9U.net
海未「これです!」
穂乃果「首輪だね…………」
海未「はい」
穂乃果「というか、どうやってその格好で取りに行ったの……」
海未「…………しかもリードがついているんです!」
穂乃果「………………」
海未「犬用ですが、人にも使えるラージサイズ!」
穂乃果「海未ちゃんって、犬飼ってたっけ?」
海未「いえ。しかし、将来なにか飼うかもしれないので」
穂乃果「…………なにかって犬しかないよね?」
32: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/05/17(日) 23:57:16.18 ID:Ja2y5l9U.net
海未「さあ早く!首輪を私に!」
穂乃果「…………」
穂乃果「できたよ……」
海未「これだと緩すぎます。もっときつく」
穂乃果「…………」グッ
海未「うんうん……」
穂乃果「…………なにうなずいてんのさ」
海未「いい感じですね!テンションあがってきました!」
34: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/05/17(日) 23:59:53.67 ID:Ja2y5l9U.net
海未「ためしにリードを、思いきり引っ張ってみてください」
穂乃果「え……うん」グイッ
海未「もっと強く」
穂乃果「え……わかったけど……」ググィ
海未「うぐっ……」
穂乃果「だ、大丈夫?」
海未「……は、はい、平気です……!素晴らしいです!」ハァハァ
穂乃果「何がしたいの海未ちゃん…………」
35: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/05/18(月) 00:03:50.89 ID:fEbLHbZG.net
穂乃果「よし、これでいいよね?」
海未「ええ。これでいいでしょう」
穂乃果「やっと、海未ちゃんとまともな会話ができるんだね……」
海未「そうですね」
穂乃果「じゃあお話ししようよ!昨日ね、ことりちゃんと―――」
海未「はいっ!ダメです!」
穂乃果「ええっ…………」
36: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/05/18(月) 00:06:01.00 ID:fEbLHbZG.net
海未「なに第三者の名前を出してるんですか!?」
穂乃果「だって、共通の親友なんだからさぁ……」
海未「あなた、私を監禁してるんですよ?つまりは……」
海未「私が好きで好きでたまらない、ってことですよね!?」
穂乃果「……うん、まあ親友として―――」
海未「いえ、ラブとしての話に決まってるじゃあないですか!」
穂乃果「それは……ないかな」
海未「いえ、少なからずあるはずです。だって監禁してるんですよ?」
穂乃果「理屈がわからない……」
39: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/05/18(月) 00:09:30.17 ID:fEbLHbZG.net
海未「私が好きでたまらないあなたがっ!」
海未「ことりぃ!?いけません!」
穂乃果「なにがですか!?」
海未「話すなら私の話にしてください」
穂乃果「え……ええ…………」
海未「帰ります」
穂乃果「なんかもう……帰ってもらってもいい気がする」
海未「も、もうちょっと頑張ってみませんか?」
穂乃果「…………わかった」
42: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/05/18(月) 00:13:12.87 ID:fEbLHbZG.net
穂乃果「昔―――小学三年生くらいかな」
穂乃果「海未ちゃんと一緒に近くの山に行ったよね」
海未「行きましたね」
穂乃果「あのころの海未ちゃんは虫とか、すごい怖がって……」
穂乃果「山登ってる最中にも、虫が虫が!って……」
海未「そうでしたね……本当に虫が怖かったんですよ……」
穂乃果「ねー?あの時は、穂乃果が虫を追っ払ってたんだよね」
海未「はい。穂乃果が私を守ってくれて……」
穂乃果「―――それが今では、無類の山好きに……」
海未「…………」
穂乃果「そういえば、小学三年生と言えばさ―――」
海未「ストップです!違いますよね!?」
43: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/05/18(月) 00:18:07.05 ID:fEbLHbZG.net
穂乃果「な、なにが……?」
海未「そこは、流れを考えてください。なにが無類の山好きですか!」
穂乃果「え……えっ……?」
海未「普通、私への返事としては―――」
海未「『これからは、穂乃果がずっと守ってあげるからね……』」
海未「こうです!」
穂乃果「………………」
46: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/05/18(月) 00:21:49.59 ID:fEbLHbZG.net
海未「まったく、ちゃんとやってください」
穂乃果「別にやる気なんて、これっぽっちもないんだけど」
海未「帰ります」
穂乃果「うん」
海未「ま、待ってください!もうちょっとだけ付き合ってやろう―――」
海未「そういう優しさって大事ですよね?」
穂乃果「…………うん」
47: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/05/18(月) 00:24:57.45 ID:fEbLHbZG.net
穂乃果「海未ちゃんは、穂乃果が守ってあげる……」
穂乃果「だから、ずっと一緒にいようね……」
海未「そ……そんな!イヤです!」
穂乃果「じゃあやめるね」
海未「……いやいや、空気読んでください」
穂乃果「…………」
海未「普通嫌がるじゃないですか」
穂乃果「……うん」
海未「そこですかさず、口をふさぐんですよ」
穂乃果「……はあ」
48: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/05/18(月) 00:28:11.66 ID:fEbLHbZG.net
海未「そ……そんな!イヤです!」
穂乃果「ダメだよ。海未ちゃん、外は危険なの」
海未「しかし……こんなのって―――むぐっ!」
穂乃果「これでいいのかな?」
海未「んんー!」
穂乃果「海未ちゃん、合ってる?」
海未「…………ぷふ……あなたバカですか!?」
穂乃果「この際だから言うけど、バカは海未ちゃんでしょ!」
49: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/05/18(月) 00:30:35.34 ID:fEbLHbZG.net
海未「なに手で口をふさいでるんです!?」
穂乃果「だって、海未ちゃんが……」
海未「手でふさげなんて言ってません!」
穂乃果「じゃあどこでふさげばいいのさ!?」
海未「口に決まってるじゃないですか!」
穂乃果「もうさあ……ふさがずとも、勝手に黙ってくれないかなぁ……」
51: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/05/18(月) 00:34:27.49 ID:fEbLHbZG.net
海未「いいですか?まず、口で口をふさぐ」
海未「次に体をひねって抵抗する私の服を―――!」
海未「こう力任せに!こう!」
海未「そして…………攻めたてるんです!」
海未「あれ、いいかも……ダメなんだけど、いいかも……」
海未「って思わせるくらいにです!」ハァハァ
穂乃果「あ、ことりちゃん?うん、え?予定なくなったの?」
52: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/05/18(月) 00:37:13.15 ID:fEbLHbZG.net
海未「なっ……なに電話してるんですか!」
穂乃果「え?海未ちゃんの声がするって?気のせいだよ」
穂乃果「うん、暇だよ?…………今からことりちゃんの家だね?すぐ行く!」
海未「ちょっと話を聞いてください!」
穂乃果「ということで、ことりちゃん家に行ってくるね」
海未「え、ちょっと……」
穂乃果「そうだ、リードの先を……ベットでいいかな―――結びつけて」
海未「ああっ!待ってください!お願いです!!」
穂乃果「じゃあ行ってきますっ!」
海未「穂乃果!私を置いてくんですか!?」
53: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/05/18(月) 00:38:58.07 ID:fEbLHbZG.net
海未「…………行ってしまいました」
海未「…………」グググ
海未「解けない…………」グイグイ
海未「拘束が解けないです……!」
海未「……穂乃果?まさか、本当には行ってないですよね?」
海未「冗談ですよね?今にひょっこり戻ってきますよね!?」
海未「…………穂乃果?」
海未「え…………穂乃果ぁ!!」
海未「穂乃果ああああぁ!!!」
おわり
穂乃果「ずっと穂乃果の部屋にいてもらうよ!」