1: 名無しで叶える物語 2020/10/03(土) 15:04:36.52 ID:00XNTtAa.net

「……」

果南(何を話せばいいんだろう……)

果林(何を話せばいいのかしら……)

「……」

果南「あっ、あのさ……」

果林「ひゃっ!? えっ、どうしたの?」

果南(声裏返ってたな……)

果南「こ、このお店さ~。綺麗だよね、うん」

果林「そ、そうかしら? 気に入ってもらえて何よりだわ」

「……」

果林「す、少しお手洗いに……」ガタッ

果南「う、うん……」



2: 名無しで叶える物語 2020/10/03(土) 15:05:21.85 ID:00XNTtAa.net

果南(千歌が交流を深めるためとか言い出して、喫茶店で二人になっちゃったけど)

果林(正直何を話せばいいのかさっぱりね……)

果林「……戻ったわ」ガタッ

果南「おかえり~」

「……」

果南「わ、私さ。なんというか、こういうお店似合わないよね~」

果林「ど、どうかしらね……」

「……」

果林(……今のは普通に否定すべきだったわね……)

果南(どうかしらね、って……)



3: 名無しで叶える物語 2020/10/03(土) 15:05:49.26 ID:00XNTtAa.net

果南「果林はさ、こういうお店良く来るの?」

果林「ええ。落ち着きたい時とか、結構頻繁に来ているわ。果南はそうでもないの?」

果南「まあね~、やっぱり私には合わないというか……」

果南(呼び捨て……)

果林(呼び捨て……)

「……」

果南「あっ、あのさ。ちょっと教えてもらいたい科目があるんだけど……」

果林「私に聞いてもどうにもならないと思うわよ」

果南「だよね~」

「……」

果南・果林(話題の広げようが……)



4: 名無しで叶える物語 2020/10/03(土) 15:06:32.48 ID:00XNTtAa.net

果林「そっ、そういえば……果南ってかなりスタイル良いわよね」

果南「おっ、読モのお墨付きかぁ……って、果林がそれ言うの?」

果林「え、偉そうだったかしら……」シュン…

果南「い、いやいやっ! そんなことないけど……果林のほうが背も高いし、それに比べるとね~」

果林「確かに身長ではそうだけど、果南は腰回りとかも引き締まってて綺麗だと思うわよ?」

果南「筋肉が多いだけじゃないかなぁ……」

果林「それもまた魅力の一つだと思うわ」

「……」

果南「……そ、そうだ。腕相撲でもしてみる?」

果林(ええ……喫茶店で腕相撲……)

果林「ま、まあ……それならちょっとやってみようかしら」



6: 名無しで叶える物語 2020/10/03(土) 15:07:18.96 ID:00XNTtAa.net

果南「肘はちゃんと置いてね」ギュッ

果林「こんな感じかしら?」ギュッ

果南「おっけー、じゃあ……よーい、どんっ!」

果林「はあっ!」

「……」

果林「ふうっ!」ギリギリ

「……」

果林「くぅっ……!」ギリギリギリ…

「……」

果南(あんまり力入れてないんだけど……)

果林(つ、強すぎる……! 私も腕力がないわけじゃないのに、なんで平然としていられるの……!?)



7: 名無しで叶える物語 2020/10/03(土) 15:07:49.34 ID:00XNTtAa.net

果南「ていっ」

果林「きゃっ!?」バタンッ

果南「私の勝ちだね~」

果林「……」

果南「……か、果林?」

果林「……もう一度やりましょう?」

果南「う、うん……」

バタンッ

果林「もう一度!」

ドタンッ

果林「ま、まだよ!」

ドンッ



9: 名無しで叶える物語 2020/10/03(土) 15:09:41.62 ID:00XNTtAa.net

果林「……はぁ、はぁ……」

果南「あの、果林? そろそろ……その、みんなの視線も突き刺さり始めたし……喫茶店でやってるから当然だけど……」

果林「……まだよ、果南」

果林「こうなったら奥の手を解禁するわ……両手対片手でやりましょう」

果林「禁断の左手……まさしく奥の手って訳ね」

果南(誰がうまいこと言えと……)

果南「じゃあ、両手対片手ね。よーい……どんっ!」

果林「はぁっ!」

果南(くっ、さすがに両手だと強い……!)ギリギリ

果林「ふふっ……ようやく表情を変えたわね、果南!」

果南「ようやく本気が出せそうだからね、果林!」

果林「くうっ……!」

果南「ぐぬぬ……!」

…バタンッ!



10: 名無しで叶える物語 2020/10/03(土) 15:10:36.40 ID:00XNTtAa.net

果林「……か、勝った!」

果南「ま、負けた……」

果林「やったわ! 私の勝ちよ、果南!」

果南「さすがに力あるね~、負けたよ……」

果南(気迫もすごかったけど……)

「……」

果南「……あの、果林?」

果林「どうしたの?」

果南「いつまで手、握ってるの?」

果林「あっ……ごめんなさい。嬉しすぎて、つい……」



11: 名無しで叶える物語 2020/10/03(土) 15:11:10.41 ID:00XNTtAa.net

「……」

「……あ、あの……」

果林「えっ」

果南「あっ」

果南「……え、えっと、果林からいいよ?」

果林「いやいや、果南からどうぞ?」

果南「いやいやいや、果林から……」

果林「もう……仕方ないわね。こういうの、恥ずかしいのだけど」


果林「その……もう少し、手を握っててもいい?」

果林「今なら、あなたの事、わかる気がするの。少しだけれど……ね」



13: 名無しで叶える物語 2020/10/03(土) 15:11:48.15 ID:00XNTtAa.net

果南「……ふっ」

果南「……ふふっ、あははっ!」

果林「なっ……! ちょっと、茶化さないでよ!」

果南「あっははは……ううん、そんなつもりはないよ」


果南「その……ね。私も、同じこと言おうとしてたから」


果林「……ふふっ、そうなのね」

果南「うん。だから、もうちょっとこのままでいよう?」

ギュッ…

「……ふふっ」

「ふふっ、あははは……!」



15: 名無しで叶える物語 2020/10/03(土) 15:12:41.11 ID:00XNTtAa.net

ガチャッ、カラン…バタンッ

果南「いや~、すっかり長居しちゃったね」

果林「そうね」

果林「でも……楽しかったわ」

果南「私もだよ」

果林「ねえ、その……まだ時間あるかしら? ちょっと買い物に付き合ってほしくて……その、どう?」

果南「……もちろん。一緒に行こうよ」

果林「ふふっ、良かった」


「……そうね、もう一度手を握ってみる?」

「さすがに恥ずかしいかな~」

「あら、残念ね」

「でも……そのうち、恥ずかしくなくなるよ」

「私も、そんな気がするわ」


おしまい



16: 名無しで叶える物語 2020/10/03(土) 15:13:06.89 ID:00XNTtAa.net

以上です、ありがとうございました


元スレ
果南「……」果林「……」