1: 名無しで叶える物語(湖北省)@\(^o^)/ 2015/08/13(木) 19:45:37.61 ID:VWprM8G2.net
花陽「いい景色だね」
海未「はい。そうですね」
花陽「空気も美味しいし、なんだか楽しい気分になっちゃうよ」
海未「やはり来てよかったですね。登山」
花陽「最初はどうなっちゃうんだろうって思ったけど、思った以上に楽しいんだね」
にこ「おーい。ふたりともー」
海未「ふふ、花陽にも登山の楽しさを伝える事ができて嬉しいです」
4: 名無しで叶える物語(湖北省)@\(^o^)/ 2015/08/13(木) 19:48:13.76 ID:VWprM8G2.net
花陽「あはっ、雲一つないや」
海未「山の天気は変わりやすいといいますが、今日は一日中快晴のようですね」
花陽「お弁当、どこで食べようか?」
海未「そろそろいい時間ですし、ここで広げて頂きましょうか」
にこ「おーい。現実から逃げてないでこっちむきなさーい」
花陽「いいねいいね。中腹なのがちょこっと残念だけど、ここからでも十分景色いいし」
花陽「あ、そうだ。花陽ね。皆に食べてもらいたくてカップケーキ作ってきたんだ」
海未「カップケーキですか。いいですね。どうりで花陽のカバンからいい香りがしてると思いましたよ」
花陽「よいしょっと……はい、海未ちゃん。どうぞ」
海未「ありがとうございます。それではひとつ……」パクッ
海未「これは……何と言いましょうか。切ない甘さを感じます」
花陽「切ない甘さ?」
海未「はい。甘すぎず、ほむまんやことりの作ってくるクッキーとはまた違った甘さです」
海未「これはきっと花陽の味ですね」
にこ「いい加減こっち向きなさい!」
花陽「花陽の味……なんだか照れちゃうね」
海未「もっと自信を持ってください。花陽にしかできない技、花陽の味ですよ」
花陽「うう……そう言われると本当に照れちゃうよぉ」
海未「ふふっ」クスクス
にこ「うーみー!?はーなーよー!?」ズンズン
花陽「あの……海未ちゃん?後ろからにこちゃんの声が……」
海未「気のせいです。気にしたらいけません。現実に戻ってはいけません」
海未「戻れば待っているのは──── 死なんですから」
にこ「あんたたちいつまで吊り橋の前で漫才してるのよ!?」
にこ「ていうかお弁当とか閉まって!皆もう先に行っちゃってるわよ!」
花陽「う、海未ちゃ……ふ、ふりむい…」
海未「違います花陽……これはにこの生霊で……ここには私と花陽だけで…」
にこ「うーみー?いい加減こっち向きなさいー?」グググ
海未「や、やめてください……う、後ろは…ダメなんです…」グググ
にこ「往生際がわるいわねぇっ!」グググ
海未「や、やめ……!?」
海未「………っ!?」
海未「な、なんですかこれはっ!?」
にこ「見ての通り吊り橋ね」
海未「私に何をさせる気ですかっ?」
にこ「普通通りに渡ってほしいだけよ」
海未「私に死ねと!?」
にこ「別に死んだりしないわよ」
海未「いいえ、あの老朽化した吊り橋はもうダメです!」
海未「私と花陽が渡ってる最中に突然崩れ落ちて二人まっさかさま!」
海未「あぁ…16年と15年の短い人生が終わってしまいます」
にこ「終わるわけないじゃない!」
にこ「ていうか冷静になりなさい海未」
にこ「その橋、さっき穂乃果や絵里が渡ってたわよね?」
海未「はい」
にこ「希と凛がふざけながら渡ってたよね?」
海未「はい」
にこ「かなり揺れてたわね」
海未「はい」
にこ「でも崩れなかったわよ?」
海未「私たちの番に、という訳ですね」
にこ「どうしてそうなるのよ。何度も言ってるけど、大丈夫だって。見てなさい」
ギシギシ
海未「ああっ!?いけませんにこ!落ちてしまいます!」
にこ「受験生なんだからそのワード禁止!」
海未「あわわ……」
ギシギシ
ギシギシ
にこ「どう?大丈夫だったでしょ?さ、早く渡りましょう?」
海未「な、なななな……なんてことをっ!?」
にこ「はぁ?」
海未「今ので吊り橋の寿命がまた縮まってしまいました」
海未「きっと私と花陽が渡るときに、寿命を迎えて……」
にこ「考えすぎ。大丈夫だって何度言えばわかるのよ」
にこ「はぁ……海未はだめね。せめて花陽だけでも──── 」
花陽「ふはぁ~……おかかのおにぎり美味し♪」
にこ「くぅおらああああっ!」
花陽「あ、にこちゃんもどうかな?美味しいよ?」
にこ「何食べちゃってるの!山頂で皆で食べるって約束どこいったのよ?」
花陽「……え?ここ山頂だよ?あはは、いい景色だね」
にこ「現実を見て!」
海未「私にもください。花陽」
花陽「うん。それじゃあ……海未ちゃんにはこれ!」
海未「これは…具はなんでしょうか?」
花陽「実はわからないんだ。お弁当箱に詰めるときに、どれがどれだかわからないようにしたから」
海未「ふむふむ……ゲーム性もあっていいですね。それでは……」
海未「花陽、ツナマヨでした!」
にこ「ツナマヨでした!じゃないわよ!」
海未「なんですか、にこはツナマヨ嫌いですか。いけませんよ好き嫌いは」
にこ「突っ込んでるのはそこじゃないんだけど」
にこ「あーもーっ。こんなところで時間潰さないでよね」
にこ「花陽。手を出しなさい」
花陽「うん?なに?」スッ
ガシッ
花陽「え?」
にこ「い・く・に・こ☆」ニコッ
グイー
花陽「わわっ!?にこちゃっ!?」
海未「花陽!?」
にこ「こうなったら力ずくで渡らせるわよ!」グイー
ギシギシ
花陽「やっ、はっ、い、ゆ、揺れてるっ!?」
花陽「た、助けてっ!」ギュー
にこ「ちょ、急に抱き付かないでよ!歩きにくいじゃない!」
ギーギー
花陽「やあっ、怖いよぉ…!」
にこ「あーはいはい。そうね怖いわね」
花陽「ミシミシ言ってるぅ…」
にこ「ミシミシ言ってる言ってる」
花陽「足動かないよぉ……」
にこ「すり足で歩きなさい」
花陽「もう帰りたいよぉ……」
にこ「あと少しなんだから我慢しなさい」
花陽「あぁ……ひぃ……やぁ……ひぃ…」
にこ「いつまで悶えてるのよ」
花陽「だめですぅ……誰か…助け…」
にこ「ほーら、花陽目を開けなさい」
花陽「ひぃ……ん…ふぇ?」
花陽「あれ……ここ?」
にこ「お疲れ様」
海未「花陽ー!無事ですかー!?」
にこ「さ、花陽は終わったからあとは海未を連れてくるだけね」
にこ「花陽。そこで待ってなさい。ちょっと海未引っ張て来るわね」
花陽「は、はい……」ヘナヘナ
ギシギシ
海未「あぁ……あぁ……にこ、そんなに橋に負担をかけながら渡らないでください…!」
にこ「どうやって渡れっていうのよ」
にこ「さ、お待たせ。手、しっかり握ってなさい」
海未「お断りします」
にこ「往生際が悪い!」ガシッ
海未「ふふふ、いいんですか?にこ。これでも武道を嗜んでいるんです」
海未「今ここで、にこをひねりつぶすなんて簡単なんですよ?」
にこ「腰が引けてなかったらかっこよかったわね。さ、行くわよ」
海未「あ、ああっ!?待って、待ってくださいっ!」
ギーギー
海未「まだですか?まだですか?もういいですよね?もうあと数歩で渡り切りますよね?」
にこ「まだ3歩しか歩いてないんだけど」
にこ「ていうか目つむってたらより怖いような気がするんだけど」
海未「えっ、本当ですか?それでは目を開けて……」
ギーギー
海未「」
にこ「どうしたのよ。早く進むわよ」
海未「………むりです」
にこ「はぁ?何言ってるのよ」
海未「むり…なんです…こわい…」
にこ「大丈夫よ大丈夫。空見てたらあっという間よ」
海未「それだと足元が…」
にこ「何のためににこがいると思ってるのよ」
にこ「しっかり手を握ってなさい」
海未「は、はい…」ギュ
ギーギー
海未「~~~~っ!」ギュー
にこ(力いっぱい握ってるわね。手が痛い)
にこ(でもまぁ、これでやっと渡れそうね)
にこ(急いで絵里たちに追い付かなきゃ……って)
にこ「花陽……?」
花陽「た、たっ、助けてーっ!」ダダダッ
グラグラ
海未「きゃああっ!?」
にこ「わわっ、花陽なにっ!?」
花陽「さ、さっきあっちの茂みでぇっ!」ギュー
にこ「わかったわかったかた落ち着いてっ!落ちちゃう!」
海未「落ち…落ちないって言ったじゃないですかっ!?」
にこ「あ、あんたたちが暴れると危ないでしょおおおおおっ!!!」
10分後
ギーギー
うみぱな「はぁ……はぁ……」
海未「もう嫌です……おしまいです…」ポロポロ
花陽「うぅ……ぐすっ…」ポロポロ
にこ「はぁ……はぁ…」
にこ(なにこれ……吊り橋のど真ん中で、花陽と海未に抱き付かれて…)
にこ(てか暑いし重いし息苦しいし…)
にこ(な、なんとかしないと……)
──── ☆────
にこ「」
海未「な、なんとか渡れましたね…」
花陽「もうダメかと思った……」
海未「正直私も思いました。ですが…」
海未「これもにこのおかげですね」
花陽「ありがとうにこちゃん」
にこ「」
海未「さて、最大の難所を超えました。急いで絵里たちに追い付きましょう」
花陽「そうだね。もしかしたらもう皆山頂で待ってるかも」
海未「花陽のカップケーキを皆に食べてもらわないといけませんし、急ぎましょう」
花陽「うんっ」
海未「どうしましたにこ。いつまでも座ってないで、立ってください」
にこ「あんたち……帰りは手間かけさせないでよね……」
うみぱな「」←帰りの事が頭になかった二人
おしまい
ちょこっとおまけ
海未「ふぅ、戻ってきましたね。音ノ木坂に」
花陽「色々大変だったけど、楽しかったね」
海未「はい。あ、花陽。帰ったらマッサージを入念に行ってくださいね?」
海未「筋肉痛で動けない。なんて事にはならないようにしてください」
花陽「うん。わかったよ海未ちゃん」
海未「そうです。もしよろしければ私がマッサージしましょうか」
海未「ことりと穂乃果にしてあげていますが、中々評判がいいんですよ?」
花陽「え?いいの?」
海未「はい。私からのささやかなプレゼントです。帰りに銭湯によりましょう。その時にでも」
花陽「ふふ、楽しみだなぁ」
にこ「あんたたちまた吊り橋の前で妄想に浸らないでっ!」
本当におしまい
花陽「あはっ、雲一つないや」
海未「山の天気は変わりやすいといいますが、今日は一日中快晴のようですね」
花陽「お弁当、どこで食べようか?」
海未「そろそろいい時間ですし、ここで広げて頂きましょうか」
にこ「おーい。現実から逃げてないでこっちむきなさーい」
花陽「いいねいいね。中腹なのがちょこっと残念だけど、ここからでも十分景色いいし」
花陽「あ、そうだ。花陽ね。皆に食べてもらいたくてカップケーキ作ってきたんだ」
7: 名無しで叶える物語(湖北省)@\(^o^)/ 2015/08/13(木) 19:51:05.54 ID:VWprM8G2.net
海未「カップケーキですか。いいですね。どうりで花陽のカバンからいい香りがしてると思いましたよ」
花陽「よいしょっと……はい、海未ちゃん。どうぞ」
海未「ありがとうございます。それではひとつ……」パクッ
海未「これは……何と言いましょうか。切ない甘さを感じます」
花陽「切ない甘さ?」
海未「はい。甘すぎず、ほむまんやことりの作ってくるクッキーとはまた違った甘さです」
海未「これはきっと花陽の味ですね」
にこ「いい加減こっち向きなさい!」
8: 名無しで叶える物語(湖北省)@\(^o^)/ 2015/08/13(木) 19:55:02.44 ID:VWprM8G2.net
花陽「花陽の味……なんだか照れちゃうね」
海未「もっと自信を持ってください。花陽にしかできない技、花陽の味ですよ」
花陽「うう……そう言われると本当に照れちゃうよぉ」
海未「ふふっ」クスクス
にこ「うーみー!?はーなーよー!?」ズンズン
花陽「あの……海未ちゃん?後ろからにこちゃんの声が……」
海未「気のせいです。気にしたらいけません。現実に戻ってはいけません」
海未「戻れば待っているのは──── 死なんですから」
9: 名無しで叶える物語(湖北省)@\(^o^)/ 2015/08/13(木) 19:58:34.16 ID:VWprM8G2.net
にこ「あんたたちいつまで吊り橋の前で漫才してるのよ!?」
にこ「ていうかお弁当とか閉まって!皆もう先に行っちゃってるわよ!」
花陽「う、海未ちゃ……ふ、ふりむい…」
海未「違います花陽……これはにこの生霊で……ここには私と花陽だけで…」
にこ「うーみー?いい加減こっち向きなさいー?」グググ
海未「や、やめてください……う、後ろは…ダメなんです…」グググ
にこ「往生際がわるいわねぇっ!」グググ
海未「や、やめ……!?」
10: 名無しで叶える物語(湖北省)@\(^o^)/ 2015/08/13(木) 20:02:56.90 ID:VWprM8G2.net
海未「………っ!?」
海未「な、なんですかこれはっ!?」
にこ「見ての通り吊り橋ね」
海未「私に何をさせる気ですかっ?」
にこ「普通通りに渡ってほしいだけよ」
海未「私に死ねと!?」
にこ「別に死んだりしないわよ」
11: 名無しで叶える物語(湖北省)@\(^o^)/ 2015/08/13(木) 20:05:20.39 ID:VWprM8G2.net
海未「いいえ、あの老朽化した吊り橋はもうダメです!」
海未「私と花陽が渡ってる最中に突然崩れ落ちて二人まっさかさま!」
海未「あぁ…16年と15年の短い人生が終わってしまいます」
にこ「終わるわけないじゃない!」
にこ「ていうか冷静になりなさい海未」
にこ「その橋、さっき穂乃果や絵里が渡ってたわよね?」
海未「はい」
12: 名無しで叶える物語(湖北省)@\(^o^)/ 2015/08/13(木) 20:09:47.22 ID:VWprM8G2.net
にこ「希と凛がふざけながら渡ってたよね?」
海未「はい」
にこ「かなり揺れてたわね」
海未「はい」
にこ「でも崩れなかったわよ?」
海未「私たちの番に、という訳ですね」
にこ「どうしてそうなるのよ。何度も言ってるけど、大丈夫だって。見てなさい」
13: 名無しで叶える物語(湖北省)@\(^o^)/ 2015/08/13(木) 20:12:34.60 ID:VWprM8G2.net
ギシギシ
海未「ああっ!?いけませんにこ!落ちてしまいます!」
にこ「受験生なんだからそのワード禁止!」
海未「あわわ……」
ギシギシ
ギシギシ
にこ「どう?大丈夫だったでしょ?さ、早く渡りましょう?」
14: 名無しで叶える物語(湖北省)@\(^o^)/ 2015/08/13(木) 20:15:26.93 ID:VWprM8G2.net
海未「な、なななな……なんてことをっ!?」
にこ「はぁ?」
海未「今ので吊り橋の寿命がまた縮まってしまいました」
海未「きっと私と花陽が渡るときに、寿命を迎えて……」
にこ「考えすぎ。大丈夫だって何度言えばわかるのよ」
にこ「はぁ……海未はだめね。せめて花陽だけでも──── 」
15: 名無しで叶える物語(湖北省)@\(^o^)/ 2015/08/13(木) 20:17:42.42 ID:VWprM8G2.net
花陽「ふはぁ~……おかかのおにぎり美味し♪」
にこ「くぅおらああああっ!」
花陽「あ、にこちゃんもどうかな?美味しいよ?」
にこ「何食べちゃってるの!山頂で皆で食べるって約束どこいったのよ?」
花陽「……え?ここ山頂だよ?あはは、いい景色だね」
にこ「現実を見て!」
16: 名無しで叶える物語(湖北省)@\(^o^)/ 2015/08/13(木) 20:20:32.25 ID:VWprM8G2.net
海未「私にもください。花陽」
花陽「うん。それじゃあ……海未ちゃんにはこれ!」
海未「これは…具はなんでしょうか?」
花陽「実はわからないんだ。お弁当箱に詰めるときに、どれがどれだかわからないようにしたから」
海未「ふむふむ……ゲーム性もあっていいですね。それでは……」
海未「花陽、ツナマヨでした!」
にこ「ツナマヨでした!じゃないわよ!」
17: 名無しで叶える物語(湖北省)@\(^o^)/ 2015/08/13(木) 20:22:28.12 ID:VWprM8G2.net
海未「なんですか、にこはツナマヨ嫌いですか。いけませんよ好き嫌いは」
にこ「突っ込んでるのはそこじゃないんだけど」
にこ「あーもーっ。こんなところで時間潰さないでよね」
にこ「花陽。手を出しなさい」
花陽「うん?なに?」スッ
ガシッ
花陽「え?」
にこ「い・く・に・こ☆」ニコッ
18: 名無しで叶える物語(湖北省)@\(^o^)/ 2015/08/13(木) 20:24:22.59 ID:VWprM8G2.net
グイー
花陽「わわっ!?にこちゃっ!?」
海未「花陽!?」
にこ「こうなったら力ずくで渡らせるわよ!」グイー
ギシギシ
花陽「やっ、はっ、い、ゆ、揺れてるっ!?」
花陽「た、助けてっ!」ギュー
にこ「ちょ、急に抱き付かないでよ!歩きにくいじゃない!」
20: 名無しで叶える物語(湖北省)@\(^o^)/ 2015/08/13(木) 20:36:30.70 ID:VWprM8G2.net
ギーギー
花陽「やあっ、怖いよぉ…!」
にこ「あーはいはい。そうね怖いわね」
花陽「ミシミシ言ってるぅ…」
にこ「ミシミシ言ってる言ってる」
花陽「足動かないよぉ……」
にこ「すり足で歩きなさい」
花陽「もう帰りたいよぉ……」
にこ「あと少しなんだから我慢しなさい」
21: 名無しで叶える物語(湖北省)@\(^o^)/ 2015/08/13(木) 20:38:24.22 ID:VWprM8G2.net
花陽「あぁ……ひぃ……やぁ……ひぃ…」
にこ「いつまで悶えてるのよ」
花陽「だめですぅ……誰か…助け…」
にこ「ほーら、花陽目を開けなさい」
花陽「ひぃ……ん…ふぇ?」
花陽「あれ……ここ?」
にこ「お疲れ様」
海未「花陽ー!無事ですかー!?」
22: 名無しで叶える物語(湖北省)@\(^o^)/ 2015/08/13(木) 20:42:40.92 ID:VWprM8G2.net
にこ「さ、花陽は終わったからあとは海未を連れてくるだけね」
にこ「花陽。そこで待ってなさい。ちょっと海未引っ張て来るわね」
花陽「は、はい……」ヘナヘナ
ギシギシ
海未「あぁ……あぁ……にこ、そんなに橋に負担をかけながら渡らないでください…!」
にこ「どうやって渡れっていうのよ」
23: 名無しで叶える物語(湖北省)@\(^o^)/ 2015/08/13(木) 20:44:18.25 ID:VWprM8G2.net
にこ「さ、お待たせ。手、しっかり握ってなさい」
海未「お断りします」
にこ「往生際が悪い!」ガシッ
海未「ふふふ、いいんですか?にこ。これでも武道を嗜んでいるんです」
海未「今ここで、にこをひねりつぶすなんて簡単なんですよ?」
にこ「腰が引けてなかったらかっこよかったわね。さ、行くわよ」
海未「あ、ああっ!?待って、待ってくださいっ!」
24: 名無しで叶える物語(湖北省)@\(^o^)/ 2015/08/13(木) 20:47:04.89 ID:VWprM8G2.net
ギーギー
海未「まだですか?まだですか?もういいですよね?もうあと数歩で渡り切りますよね?」
にこ「まだ3歩しか歩いてないんだけど」
にこ「ていうか目つむってたらより怖いような気がするんだけど」
海未「えっ、本当ですか?それでは目を開けて……」
ギーギー
海未「」
にこ「どうしたのよ。早く進むわよ」
26: 名無しで叶える物語(湖北省)@\(^o^)/ 2015/08/13(木) 20:50:13.24 ID:VWprM8G2.net
海未「………むりです」
にこ「はぁ?何言ってるのよ」
海未「むり…なんです…こわい…」
にこ「大丈夫よ大丈夫。空見てたらあっという間よ」
海未「それだと足元が…」
にこ「何のためににこがいると思ってるのよ」
にこ「しっかり手を握ってなさい」
海未「は、はい…」ギュ
27: 名無しで叶える物語(湖北省)@\(^o^)/ 2015/08/13(木) 20:52:53.00 ID:VWprM8G2.net
ギーギー
海未「~~~~っ!」ギュー
にこ(力いっぱい握ってるわね。手が痛い)
にこ(でもまぁ、これでやっと渡れそうね)
にこ(急いで絵里たちに追い付かなきゃ……って)
にこ「花陽……?」
花陽「た、たっ、助けてーっ!」ダダダッ
29: 名無しで叶える物語(湖北省)@\(^o^)/ 2015/08/13(木) 20:55:09.87 ID:VWprM8G2.net
グラグラ
海未「きゃああっ!?」
にこ「わわっ、花陽なにっ!?」
花陽「さ、さっきあっちの茂みでぇっ!」ギュー
にこ「わかったわかったかた落ち着いてっ!落ちちゃう!」
海未「落ち…落ちないって言ったじゃないですかっ!?」
にこ「あ、あんたたちが暴れると危ないでしょおおおおおっ!!!」
31: 名無しで叶える物語(湖北省)@\(^o^)/ 2015/08/13(木) 20:57:07.79 ID:VWprM8G2.net
10分後
ギーギー
うみぱな「はぁ……はぁ……」
海未「もう嫌です……おしまいです…」ポロポロ
花陽「うぅ……ぐすっ…」ポロポロ
にこ「はぁ……はぁ…」
にこ(なにこれ……吊り橋のど真ん中で、花陽と海未に抱き付かれて…)
にこ(てか暑いし重いし息苦しいし…)
にこ(な、なんとかしないと……)
32: 名無しで叶える物語(湖北省)@\(^o^)/ 2015/08/13(木) 20:59:52.21 ID:VWprM8G2.net
──── ☆────
にこ「」
海未「な、なんとか渡れましたね…」
花陽「もうダメかと思った……」
海未「正直私も思いました。ですが…」
海未「これもにこのおかげですね」
花陽「ありがとうにこちゃん」
にこ「」
33: 名無しで叶える物語(湖北省)@\(^o^)/ 2015/08/13(木) 21:01:21.79 ID:VWprM8G2.net
海未「さて、最大の難所を超えました。急いで絵里たちに追い付きましょう」
花陽「そうだね。もしかしたらもう皆山頂で待ってるかも」
海未「花陽のカップケーキを皆に食べてもらわないといけませんし、急ぎましょう」
花陽「うんっ」
海未「どうしましたにこ。いつまでも座ってないで、立ってください」
にこ「あんたち……帰りは手間かけさせないでよね……」
うみぱな「」←帰りの事が頭になかった二人
おしまい
35: 名無しで叶える物語(湖北省)@\(^o^)/ 2015/08/13(木) 21:03:36.49 ID:VWprM8G2.net
ちょこっとおまけ
海未「ふぅ、戻ってきましたね。音ノ木坂に」
花陽「色々大変だったけど、楽しかったね」
海未「はい。あ、花陽。帰ったらマッサージを入念に行ってくださいね?」
海未「筋肉痛で動けない。なんて事にはならないようにしてください」
花陽「うん。わかったよ海未ちゃん」
海未「そうです。もしよろしければ私がマッサージしましょうか」
海未「ことりと穂乃果にしてあげていますが、中々評判がいいんですよ?」
花陽「え?いいの?」
海未「はい。私からのささやかなプレゼントです。帰りに銭湯によりましょう。その時にでも」
花陽「ふふ、楽しみだなぁ」
にこ「あんたたちまた吊り橋の前で妄想に浸らないでっ!」
本当におしまい
37: 名無しで叶える物語(湖北省)@\(^o^)/ 2015/08/13(木) 21:04:32.78 ID:VWprM8G2.net
元スレ海未「やめてください……う、後ろは…ダメなんです」にこ「往生際が悪いわねぇっ!」グググ