1: 名無しで叶える物語 2020/10/31(土) 16:08:03.93 ID:vcHRCrvl.net
曜「よし、部室の片付け終わりっ」
善子「よ~う~……」
曜「……善子ちゃん? どうしたの、机に突っ伏して?」
曜「っていうか、さっきからずっとそうだけど」
善子「だから、ヨ・ハ・ネ! ……って、そんなことはどうでもいいっ」
曜「どうでもいいんだ……」
善子「そうよ……そう。ねえ、曜? 10月の最後の日と言えば何かしら?」
曜「……ハロウィン?」
善子「そう! そこで、ちょっと曜に相談があるんだけど……」
2: 名無しで叶える物語 2020/10/31(土) 16:09:47.81 ID:vcHRCrvl.net
善子「ということで、アキバまでやってきたわ!」
曜「いや~、長旅だったね。電車内でもずっと話してたから、退屈はしなかったけど……」
曜「それで、ハロウィンで仮装するから衣装を探したいと……」
善子「そうよ! 我がリトルデーモン、曜ならきっと素晴らしい衣装を……」
曜「あっ、制服!」
善子「人の話聞きなさいよ!」
善子「それにしても、アキバって人が多いわね」トコトコ
曜「ホントだね~、沼津とは違う景色……でも、これはこれでいいかも」トコトコ
善子「そうね、なんだか新鮮だわ」
曜「離れないでよ~? 善子ちゃん」
善子「ヨハネよ、さっき早速はぐれそうになったくせに」
曜「う……せ、制服の魔力には逆らえないというか……」
善子「フフッ、その程度の魔力で操られるなんてまだまだ甘いわね」
曜「あ、あはは……でも、人を引きつけるって意味では善子ちゃんも同じものを持ってるかもね」
善子「え……私?」
曜「そうだよ。例えば、この前の生配信とかそれはもうすごい盛り上がりで……」
善子「だーっ! その話はしなくていいっ!」
曜「え~? もっと誇りに思ってもいいと思うけどな~」
善子「っていうか、あの配信観てたの!?」
曜「こっそり、ね」
善子「はぁ~っ、黒歴史ってこうやって増えていくものなのね……っと、曜、あのお店はどうかしら?」
曜「おっ、なんだか色々な衣装があって面白そうかも! いこういこう!」
ウィーン…ピシャッ
曜「わあ……すごい! 制服がたくさんある……!」
善子「コスプレとかも含めた色々を売ってるわけね。確かにすごいわ」
曜「ほら、早速あっちを見てみようよ!」
善子「はいはい、全く……制服見終わったらちゃんと付き合いなさいよ」
曜「もちろんっ」
善子(制服が絡むと途端に子供っぽくなるわね、曜……)
曜「いやぁ~、満足満足……」
善子「結局色々試着してたわね……」
曜「まあまあ、ここからは気合入れて善子ちゃんの衣装探しに付き合うから」
善子「ヨハネだっての! じゃあ、あの辺を見てみましょう?」
曜「おおっ、これとかどうかな? 善子ちゃんに似合いそうじゃない?」
善子「魔女の仮装が似合いそうって言われると、嬉しい反面複雑な気分になるわ……」
曜「いや、いかにも魔術とか使いそうな感じだし……かっこいいイメージにぴったりだなって」
善子「フフッ、曜もようやくわかってきて……って、か、かっこいい?」
曜「うんっ」
善子「そ、そう……ありがと」
曜「あ~……別にかわいくないとか、そういう意味じゃないからね?」
善子「……も、もうっ! いいから、さっさと他のも見るわよ」プイッ
善子(か、顔赤くなってるのバレるわ……///)
善子「フフッ、やっぱりこの辺ね……」
曜「ああ、やっぱり……悪魔か堕天使……」
善子「言っておくけど、悪魔と堕天使は違うものよ?」
曜「なるほど……確かに、衣装も若干違うところがあるね」
善子「う~ん、悪魔も魅力的だけど、やっぱり私的には堕天使かしら……」
曜「……天使っていう選択肢は」
善子「ないわ」
曜「ないんだ……う~ん、善子ちゃんならどれも似合う気がするけどなぁ。スタイル良いし、綺麗だし」
曜「せっかくだからイメージを変えて、あえて天使って言うのもギャップがあってかわいく……善子ちゃん?」
善子(あ~、もう……///)プイッ
善子「ねえ、これとこれ、どっちが似合うと思う?」
曜「ん~? どれどれ……」
善子「むぅ……どっちか決めたいのに、決められないわ……」
曜「う~ん……ま、迷う……でも、こっちだよ」
善子「じゃ、まずはこれね。あとはこの辺も……」
曜「け、結局私もたくさん買っちゃった……」
善子「魅力的な衣装ばかりあるのが悪いわ……」
曜「人のせい……というか衣装のせい……あ、そうだ」
善子「どうしたの?」
曜「せっかくここまで来たんだし、帰る前に神社でお参りしていかない?」
善子「ああ、あの場所ね……いいわ、せっかくだし一緒に行きましょう」
善子「……ちょっと重いけど……」ヨロヨロ…
曜「……うん、私も……」
曜「ふう、着いたっ!」
善子「珍しい……のかわからないけど、誰もいないのね」
曜「ふふっ、二人きりだね!」
善子「はいはい、そうね……」
善子「さ、そろそろ日が暮れてきたし、さっさとすませて帰りましょう」
曜「そうだね」
曜「荷物を置いて……っと」ドサッ
善子「じゃ、一緒にやるわよ。せーの」
パン、パン
「……」
善子(……)
善子(……曜と一緒に居ると、不思議な気持ちになるわ……)
善子(私の中にある何かを……輝かせてくれる、浄化してくれるような……)
善子(……っと、そんなことはどうでもいいっ! 何か願い事をするんだっけ……)
善子(え~……っと……)
善子(曜と……ずっと一緒に、居られますように)
曜「……よしっ!」
善子「さ、荷物を持って帰るわよ」
曜「おっけー、じゃあ行こうっ」
「……ところで、曜は何か願い事をしたの?」
「したよ、でも内容は秘密っ。善子ちゃんは?」
「したわ。でも、私も内緒にしておく」
「あはは、そっか」
トコトコ…
おしまい
以上です、ありがとうございました
元スレ
善子「ということで、アキバまでやってきたわ!」
曜「いや~、長旅だったね。電車内でもずっと話してたから、退屈はしなかったけど……」
曜「それで、ハロウィンで仮装するから衣装を探したいと……」
善子「そうよ! 我がリトルデーモン、曜ならきっと素晴らしい衣装を……」
曜「あっ、制服!」
善子「人の話聞きなさいよ!」
3: 名無しで叶える物語 2020/10/31(土) 16:10:18.25 ID:vcHRCrvl.net
善子「それにしても、アキバって人が多いわね」トコトコ
曜「ホントだね~、沼津とは違う景色……でも、これはこれでいいかも」トコトコ
善子「そうね、なんだか新鮮だわ」
曜「離れないでよ~? 善子ちゃん」
善子「ヨハネよ、さっき早速はぐれそうになったくせに」
曜「う……せ、制服の魔力には逆らえないというか……」
善子「フフッ、その程度の魔力で操られるなんてまだまだ甘いわね」
曜「あ、あはは……でも、人を引きつけるって意味では善子ちゃんも同じものを持ってるかもね」
善子「え……私?」
曜「そうだよ。例えば、この前の生配信とかそれはもうすごい盛り上がりで……」
善子「だーっ! その話はしなくていいっ!」
曜「え~? もっと誇りに思ってもいいと思うけどな~」
善子「っていうか、あの配信観てたの!?」
曜「こっそり、ね」
4: 名無しで叶える物語 2020/10/31(土) 16:10:44.10 ID:vcHRCrvl.net
善子「はぁ~っ、黒歴史ってこうやって増えていくものなのね……っと、曜、あのお店はどうかしら?」
曜「おっ、なんだか色々な衣装があって面白そうかも! いこういこう!」
ウィーン…ピシャッ
曜「わあ……すごい! 制服がたくさんある……!」
善子「コスプレとかも含めた色々を売ってるわけね。確かにすごいわ」
曜「ほら、早速あっちを見てみようよ!」
善子「はいはい、全く……制服見終わったらちゃんと付き合いなさいよ」
曜「もちろんっ」
善子(制服が絡むと途端に子供っぽくなるわね、曜……)
5: 名無しで叶える物語 2020/10/31(土) 16:11:12.91 ID:vcHRCrvl.net
曜「いやぁ~、満足満足……」
善子「結局色々試着してたわね……」
曜「まあまあ、ここからは気合入れて善子ちゃんの衣装探しに付き合うから」
善子「ヨハネだっての! じゃあ、あの辺を見てみましょう?」
6: 名無しで叶える物語 2020/10/31(土) 16:11:40.41 ID:vcHRCrvl.net
曜「おおっ、これとかどうかな? 善子ちゃんに似合いそうじゃない?」
善子「魔女の仮装が似合いそうって言われると、嬉しい反面複雑な気分になるわ……」
曜「いや、いかにも魔術とか使いそうな感じだし……かっこいいイメージにぴったりだなって」
善子「フフッ、曜もようやくわかってきて……って、か、かっこいい?」
曜「うんっ」
善子「そ、そう……ありがと」
曜「あ~……別にかわいくないとか、そういう意味じゃないからね?」
善子「……も、もうっ! いいから、さっさと他のも見るわよ」プイッ
善子(か、顔赤くなってるのバレるわ……///)
7: 名無しで叶える物語 2020/10/31(土) 16:12:10.42 ID:vcHRCrvl.net
善子「フフッ、やっぱりこの辺ね……」
曜「ああ、やっぱり……悪魔か堕天使……」
善子「言っておくけど、悪魔と堕天使は違うものよ?」
曜「なるほど……確かに、衣装も若干違うところがあるね」
善子「う~ん、悪魔も魅力的だけど、やっぱり私的には堕天使かしら……」
曜「……天使っていう選択肢は」
善子「ないわ」
曜「ないんだ……う~ん、善子ちゃんならどれも似合う気がするけどなぁ。スタイル良いし、綺麗だし」
曜「せっかくだからイメージを変えて、あえて天使って言うのもギャップがあってかわいく……善子ちゃん?」
善子(あ~、もう……///)プイッ
8: 名無しで叶える物語 2020/10/31(土) 16:12:38.45 ID:vcHRCrvl.net
善子「ねえ、これとこれ、どっちが似合うと思う?」
曜「ん~? どれどれ……」
善子「むぅ……どっちか決めたいのに、決められないわ……」
曜「う~ん……ま、迷う……でも、こっちだよ」
善子「じゃ、まずはこれね。あとはこの辺も……」
9: 名無しで叶える物語 2020/10/31(土) 16:13:10.52 ID:vcHRCrvl.net
曜「け、結局私もたくさん買っちゃった……」
善子「魅力的な衣装ばかりあるのが悪いわ……」
曜「人のせい……というか衣装のせい……あ、そうだ」
善子「どうしたの?」
曜「せっかくここまで来たんだし、帰る前に神社でお参りしていかない?」
善子「ああ、あの場所ね……いいわ、せっかくだし一緒に行きましょう」
善子「……ちょっと重いけど……」ヨロヨロ…
曜「……うん、私も……」
10: 名無しで叶える物語 2020/10/31(土) 16:13:37.54 ID:vcHRCrvl.net
曜「ふう、着いたっ!」
善子「珍しい……のかわからないけど、誰もいないのね」
曜「ふふっ、二人きりだね!」
善子「はいはい、そうね……」
善子「さ、そろそろ日が暮れてきたし、さっさとすませて帰りましょう」
曜「そうだね」
11: 名無しで叶える物語 2020/10/31(土) 16:14:04.14 ID:vcHRCrvl.net
曜「荷物を置いて……っと」ドサッ
善子「じゃ、一緒にやるわよ。せーの」
パン、パン
「……」
善子(……)
善子(……曜と一緒に居ると、不思議な気持ちになるわ……)
善子(私の中にある何かを……輝かせてくれる、浄化してくれるような……)
善子(……っと、そんなことはどうでもいいっ! 何か願い事をするんだっけ……)
善子(え~……っと……)
善子(曜と……ずっと一緒に、居られますように)
12: 名無しで叶える物語 2020/10/31(土) 16:14:30.02 ID:vcHRCrvl.net
曜「……よしっ!」
善子「さ、荷物を持って帰るわよ」
曜「おっけー、じゃあ行こうっ」
「……ところで、曜は何か願い事をしたの?」
「したよ、でも内容は秘密っ。善子ちゃんは?」
「したわ。でも、私も内緒にしておく」
「あはは、そっか」
トコトコ…
おしまい
13: 名無しで叶える物語 2020/10/31(土) 16:15:00.87 ID:vcHRCrvl.net
以上です、ありがとうございました
善子「Halloween with you」