1: 名無しで叶える物語 2020/11/07(土) 20:49:26.95 ID:C9wixSNU.net
>>20章直後です
☀⏰💥ジリリリリリ
果林「んん~っ……あと5分……」
果林「………んぁ…………はっ!」
果林(そろそろ起きなきゃ……)モゾモゾ
果林「ふぁ………」ポケー
果林(あんな事もあったし、エマももう起こしに来ないわよね……)
コンコン(ドアをノックする音)
果林「!?」ビクッ!!
「果林ちゃ~ん、起きてる~?」
果林「えっ……!?」
2: 名無しで叶える物語 2020/11/07(土) 20:55:22.27 ID:C9wixSNU.net
ガチャ……
果林「あっ…えっ…!?」
キィ……
ガバッ!(とっさに布団にもぐる果林)
エマ「おはよぉ~果林ちゃん」
果林「アッ……え、エマ………」
エマ「まだ寝てるのかな~?(小声)」
スッ
エマ「朝だよ~、起きて~」(至近距離)
果林「……おっ、起き、起きてるわよ(小声)」
エマ「果林ちゃん♪おはよう」ニコッ
果林「あ……」
エマ「くすっ」ニコニコ
果林「ヒェ……」
果林(何何何!?)
果林(なんでそんなに笑顔なの…!?)ゾゾォ
エマ「髪の毛跳ねてるよ」ニコニコ
果林「エ、アッ、ソ、ソウネ」
エマ「ふふっ、あとで直さないとね」ニコニコ
果林「アッ………」ゾゾッ
果林(なによ……なんなのよ!)
果林(はっ!さては同好会を抜けた私への当て付けね……?)
果林「こほん、ねぇエマ?」
エマ「?」
果林「私はもう同好会には行かないのよ?」
エマ「だからなに?(威圧)」
果林「ヒッ……だから……その、もう起こしに来なくても──」
エマ「そういうのいいから(低音)」
果林「 」
エマ「あっ、もうこんな時間!果林ちゃん!」
果林「はいっ!?」
エマ「着替え。ばんざーいして?」
果林「えっ、あっ、だっ、だ大丈夫よ!今日は自分でやるから」
エマ「は……?」フッ(ハイライト消え)
果林「あっ…………」
~~~~~~~~
果林(結局いつも通りだったわ……)
エマ「じゃ、行こっか」
果林「ウン………」
▷▷▷▷▷▷▷▷
果林「ふぅ…………」
果林(エマは何を考えてるのかしら…!)
果林(あの貼り付けたような笑顔……思い出すだけでゾッとするわね)
彼方「ん」スッ
果林「…………(思案中)」
彼方「💢(舌打ち)」果林の足フミツケ
果林「痛ったぁっ!何!?」
彼方「ん」スッ
果林「あっ、プリント届けてくれたのね……ありがとう」
彼方「……ふんっ」プイ
果林「っ……ねぇ、彼方?」
彼方「む」ジトー
果林「うっ……」
彼方「……彼方ちゃんはいまお喋りする気分じゃないの」
果林「そう……よね」
彼方「…………?」
果林「ハァ…………」
彼方「…………どうしたの?」
果林「え?……えっと、……エマのことなんだけど」
彼方「エマちゃん?」
~~~~~~~~
果林「──というわけなのよ」
彼方「……へぇ~、まだ起こしてもらってたんだ」
果林「そこは突っ込まなくていいの!」
彼方「それで、果林ちゃんはどうしてほしいの」
果林「だから、彼方のほうから何か話を……」
彼方「そうじゃなくて」
果林「?」
彼方「──果林ちゃんは、エマちゃんにどうしてほしいの?」
果林「それは──」
彼方「はい、お喋りおしまい」プイ
果林「え、ちょっと…!」
彼方「彼方ちゃんだって誰かさんのせいでご機嫌ななめなんだぞう」プクー
彼方「ふたりの問題ならふたりで解決せーい」
果林「……そう、よね……」
彼方「…………」
果林「ありがとう、彼方」
彼方「……彼方ちゃんはなんにもしてないぞー」
▷▷▷▷▷▷▷▷
ランジュ「ワン、ツー、スリー、フォー──」
ランジュ「──ストップ!」
果林「はぁ、はぁ、はぁ……」
ランジュ「……果林、動きがあってないわ。少し遅れてる」
果林「っ!ごめんなさい」
ランジュ「やる気がないなら今日はもう帰って」
果林「少し調子が出なくて……もう一度最初からやらせて!」
ランジュ「不是。今日のレッスンはやめにしましょう」
果林「えっ……」
ランジュ「ハァ……、そんな状態で練習になると思ってるの?」
果林「そ、そうね……わかったわ」
ランジュ「ええ、ゆっくり休んできて。舞台に立ちたいなら体調管理は大事ラ」
▷▷▷▷▷▷▷▷
果林「…………」トボトボ
愛「かりーん!待ってー!」
果林「愛?……あなた、レッスンはいいの?」
愛「へへっ、ランジュにお願いして早めに切り上げてきた!」
愛「カリンがいなきゃどっちみちフォーメーションの練習できないんだもん」
果林「そう……」
愛「……悩みごと?」
果林「…………」
愛「そうだんまりしないで!相談乗るよ!」
果林「くすっ……頼りになるわね」
▷▷▷▷▷▷▷▷
愛「──エマっちが?」🍹
果林「ええ」☕クイッ
果林「んっ!熱っ…!」
愛「…………」🍹チューチュー
果林「その……正直、喧嘩別れしたようなものでしょう?」
果林「なのに今でも朝起こしに来て……」
果林「あの娘がいったい何を考えてるのかわからなくて」
愛「そっかー…………」🍹
果林「愛、あなたは?」
愛「ん?」
果林「璃奈ちゃんや歩夢とは……どう……?」
愛「あはは……ちょっちマズいかなーって感じ?」
愛「…………」
愛「あたしは、同好会にこだわらなくても、スクールアイドルとしてやる事が大事だって──」
愛「でも、皆にとってはそうじゃなかったんだよね」
愛「もちろんはじめは、ランジュがなにくそーって気持ちもあったよ」
愛「──でも、こっちで新しく学べたこともたくさんあったし……前より出来ることも増えたと思う」
果林「ええ」
愛「だから、みんなも部に来てやった方が絶対レベルアップできる」
愛「……って、そう言いたいだけなのに」
愛「みんなを楽しくさせたいからスクールアイドルやってるのに、一番大切な仲間を笑顔にできないなんて」
愛「ほんと──難しいよね」
果林「愛……」
愛「──あれ?何言ってるんだろ」
愛「おっかしいなぁ……愛さんがカリンの話に付き合ってあげるつもりだったのに……」
果林「……ううん、いいのよ」
愛「………」ショボン
果林「……ほ~ら、いつもの笑顔が台無し」ホッペツネリ
愛「らって~、カリンがあんなこというから~」ビヨーン
果林「はいはい」
果林「そうだ。愛ってこのあと暇?」
愛「ん?まあ、練習やめてきちゃったからね」
果林「せっかくフリーになったんだし、二人で遊びにでも行かない?」
愛「おぉ!?行く行く!」
愛「ってかカリンがそういうこと言うの意外!」
果林「私も気分転換したいの」
愛「だったら気になってるお店があるんだけど!抹茶塩アイスもんじゃってのがあるらしくて──」
(愛『みんなを楽しくさせたいからスクールアイドルやってるのに、一番大切な仲間を笑顔にできない』)
(愛『ほんと──難しいよね』)
(彼方『──果林ちゃんは、エマちゃんにどうしてほしいの?』)
果林(同好会のこと。私の気持ち)
果林(もっと早く、あの娘に伝えなきゃいけなかった)
果林(今からでも、間に合うかしら)
▷▷▷▷▷▷▷▷
☀🐦?ュンチュン
エマ「おはよう果林ちゃ──」
果林「……おはよう、エマ」
エマ「果林ちゃん、もう起きてたんだね……」
果林「ねぇ、エマ」
エマ「……なあに?」
果林「──もう、ここには来ないで」
エマ「!!」
エマ「……なんでそんなこと言うの……」ギリリ…
果林「待って、私の話を聞いて!」ガシッ
エマ「──」
果林「本当は…もっと早くあなたに言うべきだった」
果林「──どうして、同好会をやめることにしたのか」
エマ「そうだよ…………」
エマ「果林ちゃん、何も言ってくれなかった……!」
エマ「どうして!どうして話してくれなかったの!?」
果林「あなたに相談したら……覚悟を決められないと思ったから……!」
エマ「…………」
果林「……恨んでくれたって構わないわ」
果林「私はこれで正解だったと思ってる
エマ「……ううん」
エマ「この前はあんなこと言っちゃったけど……」
エマ「わたしは果林ちゃんの気持ちが一番大切だと思う……」
エマ「だから、どんな果林ちゃんでも応援したい……!」
エマ「果林ちゃんのこと大切な仲間だと思ってるから!」
エマ「──でも、ひとつだけわからないの」
エマ「果林ちゃんにとって、同好会のみんなは──」
エマ「──わたしは、必要ない?」
果林「そんなわけない」
果林「あなたは私のことを褒めてくれるし、甘えさせてくれる。あなたの優しさに救われたこともある」
果林「だからこそ──今は一緒にいられない」
エマ「………!」
果林「あなたは優しいから……私の弱さを包み込んでくれる」
果林「でもそれは、私の弱さを見ないふりしているだけ……」
果林「私自身がその弱さに立ち向かっていかなきゃいけないの」
果林「けれど……今のままで変われないなら、自分の居場所を変えるしかない」
エマ「…………うん」
果林「今はまだ、あなたの顔を見ると甘えたくなってしまうの」
果林「だからお願い」
果林「少しの間だけ、私をひとりにして」
果林「あなたのすぐ側で胸を張っていたいから」
エマ「…………そっか」
エマ「果林ちゃんの気持ち、よくわかったよ」
エマ「でも、どうかなあ」
果林「えっ……?」
エマ「わたし、待てないかも」
エマ「その間に、わたしの方が果林ちゃんよりもっと凄いスクールアイドルになってるかもしれないよ?」
果林「なっ……!」
果林「だったら…あなたが追いつけないくらい成長した姿を見せてあげるんだから!!」
エマ「わたしだって……!」
エマ「果林ちゃんよりずっとずっと素敵なスクールアイドルになる!」
エマ「同好会をやめたこと、後悔させちゃうから!」
▷▷▷▷▷▷▷▷
HR
「はい、じゃあ出欠とるよー」
ハーイ
「朝香さーん」
「……朝香さんは?」
「来てないみたいです」
ザワザワ……
「どしたんだろうね、また寝坊かな?」
「ねー。もう三日連続だよ」
彼方「ハァ…………」ヤレヤレ
果林「……エマ、やっぱり朝は起こしてくれない?」
エマ「果林ちゃん……」
おしまい
元スレ
ガチャ……
果林「あっ…えっ…!?」
キィ……
ガバッ!(とっさに布団にもぐる果林)
エマ「おはよぉ~果林ちゃん」
果林「アッ……え、エマ………」
エマ「まだ寝てるのかな~?(小声)」
スッ
エマ「朝だよ~、起きて~」(至近距離)
果林「……おっ、起き、起きてるわよ(小声)」
エマ「果林ちゃん♪おはよう」ニコッ
果林「あ……」
エマ「くすっ」ニコニコ
果林「ヒェ……」
5: 名無しで叶える物語 2020/11/07(土) 20:59:10.06 ID:C9wixSNU.net
果林(何何何!?)
果林(なんでそんなに笑顔なの…!?)ゾゾォ
エマ「髪の毛跳ねてるよ」ニコニコ
果林「エ、アッ、ソ、ソウネ」
エマ「ふふっ、あとで直さないとね」ニコニコ
果林「アッ………」ゾゾッ
10: 名無しで叶える物語 2020/11/07(土) 21:10:08.78 ID:C9wixSNU.net
果林(なによ……なんなのよ!)
果林(はっ!さては同好会を抜けた私への当て付けね……?)
果林「こほん、ねぇエマ?」
エマ「?」
果林「私はもう同好会には行かないのよ?」
エマ「だからなに?(威圧)」
果林「ヒッ……だから……その、もう起こしに来なくても──」
エマ「そういうのいいから(低音)」
果林「 」
17: 名無しで叶える物語 2020/11/07(土) 21:23:35.05 ID:C9wixSNU.net
エマ「あっ、もうこんな時間!果林ちゃん!」
果林「はいっ!?」
エマ「着替え。ばんざーいして?」
果林「えっ、あっ、だっ、だ大丈夫よ!今日は自分でやるから」
エマ「は……?」フッ(ハイライト消え)
果林「あっ…………」
~~~~~~~~
果林(結局いつも通りだったわ……)
エマ「じゃ、行こっか」
果林「ウン………」
19: 名無しで叶える物語 2020/11/07(土) 21:37:43.34 ID:C9wixSNU.net
▷▷▷▷▷▷▷▷
果林「ふぅ…………」
果林(エマは何を考えてるのかしら…!)
果林(あの貼り付けたような笑顔……思い出すだけでゾッとするわね)
彼方「ん」スッ
果林「…………(思案中)」
彼方「💢(舌打ち)」果林の足フミツケ
果林「痛ったぁっ!何!?」
彼方「ん」スッ
果林「あっ、プリント届けてくれたのね……ありがとう」
彼方「……ふんっ」プイ
21: 名無しで叶える物語 2020/11/07(土) 21:44:54.33 ID:C9wixSNU.net
果林「っ……ねぇ、彼方?」
彼方「む」ジトー
果林「うっ……」
彼方「……彼方ちゃんはいまお喋りする気分じゃないの」
果林「そう……よね」
彼方「…………?」
果林「ハァ…………」
彼方「…………どうしたの?」
果林「え?……えっと、……エマのことなんだけど」
彼方「エマちゃん?」
22: 名無しで叶える物語 2020/11/07(土) 21:51:23.34 ID:C9wixSNU.net
~~~~~~~~
果林「──というわけなのよ」
彼方「……へぇ~、まだ起こしてもらってたんだ」
果林「そこは突っ込まなくていいの!」
彼方「それで、果林ちゃんはどうしてほしいの」
果林「だから、彼方のほうから何か話を……」
彼方「そうじゃなくて」
果林「?」
彼方「──果林ちゃんは、エマちゃんにどうしてほしいの?」
果林「それは──」
23: 名無しで叶える物語 2020/11/07(土) 22:03:55.88 ID:C9wixSNU.net
彼方「はい、お喋りおしまい」プイ
果林「え、ちょっと…!」
彼方「彼方ちゃんだって誰かさんのせいでご機嫌ななめなんだぞう」プクー
彼方「ふたりの問題ならふたりで解決せーい」
果林「……そう、よね……」
彼方「…………」
果林「ありがとう、彼方」
彼方「……彼方ちゃんはなんにもしてないぞー」
25: 名無しで叶える物語 2020/11/07(土) 22:15:38.25 ID:C9wixSNU.net
▷▷▷▷▷▷▷▷
ランジュ「ワン、ツー、スリー、フォー──」
ランジュ「──ストップ!」
果林「はぁ、はぁ、はぁ……」
ランジュ「……果林、動きがあってないわ。少し遅れてる」
果林「っ!ごめんなさい」
ランジュ「やる気がないなら今日はもう帰って」
果林「少し調子が出なくて……もう一度最初からやらせて!」
ランジュ「不是。今日のレッスンはやめにしましょう」
果林「えっ……」
ランジュ「ハァ……、そんな状態で練習になると思ってるの?」
果林「そ、そうね……わかったわ」
ランジュ「ええ、ゆっくり休んできて。舞台に立ちたいなら体調管理は大事ラ」
30: 名無しで叶える物語 2020/11/07(土) 23:23:37.21 ID:C9wixSNU.net
▷▷▷▷▷▷▷▷
果林「…………」トボトボ
愛「かりーん!待ってー!」
果林「愛?……あなた、レッスンはいいの?」
愛「へへっ、ランジュにお願いして早めに切り上げてきた!」
愛「カリンがいなきゃどっちみちフォーメーションの練習できないんだもん」
果林「そう……」
愛「……悩みごと?」
果林「…………」
愛「そうだんまりしないで!相談乗るよ!」
果林「くすっ……頼りになるわね」
31: 名無しで叶える物語 2020/11/07(土) 23:31:08.14 ID:C9wixSNU.net
▷▷▷▷▷▷▷▷
愛「──エマっちが?」🍹
果林「ええ」☕クイッ
果林「んっ!熱っ…!」
愛「…………」🍹チューチュー
果林「その……正直、喧嘩別れしたようなものでしょう?」
果林「なのに今でも朝起こしに来て……」
果林「あの娘がいったい何を考えてるのかわからなくて」
愛「そっかー…………」🍹
32: 名無しで叶える物語 2020/11/07(土) 23:38:17.96 ID:C9wixSNU.net
果林「愛、あなたは?」
愛「ん?」
果林「璃奈ちゃんや歩夢とは……どう……?」
愛「あはは……ちょっちマズいかなーって感じ?」
愛「…………」
愛「あたしは、同好会にこだわらなくても、スクールアイドルとしてやる事が大事だって──」
愛「でも、皆にとってはそうじゃなかったんだよね」
34: 名無しで叶える物語 2020/11/07(土) 23:52:08.12 ID:C9wixSNU.net
愛「もちろんはじめは、ランジュがなにくそーって気持ちもあったよ」
愛「──でも、こっちで新しく学べたこともたくさんあったし……前より出来ることも増えたと思う」
果林「ええ」
愛「だから、みんなも部に来てやった方が絶対レベルアップできる」
愛「……って、そう言いたいだけなのに」
愛「みんなを楽しくさせたいからスクールアイドルやってるのに、一番大切な仲間を笑顔にできないなんて」
愛「ほんと──難しいよね」
果林「愛……」
35: 名無しで叶える物語 2020/11/07(土) 23:53:20.92 ID:C9wixSNU.net
愛「──あれ?何言ってるんだろ」
愛「おっかしいなぁ……愛さんがカリンの話に付き合ってあげるつもりだったのに……」
果林「……ううん、いいのよ」
愛「………」ショボン
果林「……ほ~ら、いつもの笑顔が台無し」ホッペツネリ
愛「らって~、カリンがあんなこというから~」ビヨーン
果林「はいはい」
36: 名無しで叶える物語 2020/11/07(土) 23:56:27.29 ID:C9wixSNU.net
果林「そうだ。愛ってこのあと暇?」
愛「ん?まあ、練習やめてきちゃったからね」
果林「せっかくフリーになったんだし、二人で遊びにでも行かない?」
愛「おぉ!?行く行く!」
愛「ってかカリンがそういうこと言うの意外!」
果林「私も気分転換したいの」
愛「だったら気になってるお店があるんだけど!抹茶塩アイスもんじゃってのがあるらしくて──」
37: 名無しで叶える物語 2020/11/08(日) 00:04:29.23 ID:hxmB3nBa.net
(愛『みんなを楽しくさせたいからスクールアイドルやってるのに、一番大切な仲間を笑顔にできない』)
(愛『ほんと──難しいよね』)
(彼方『──果林ちゃんは、エマちゃんにどうしてほしいの?』)
果林(同好会のこと。私の気持ち)
果林(もっと早く、あの娘に伝えなきゃいけなかった)
果林(今からでも、間に合うかしら)
▷▷▷▷▷▷▷▷
38: 名無しで叶える物語 2020/11/08(日) 00:11:21.22 ID:hxmB3nBa.net
☀🐦?ュンチュン
エマ「おはよう果林ちゃ──」
果林「……おはよう、エマ」
エマ「果林ちゃん、もう起きてたんだね……」
果林「ねぇ、エマ」
エマ「……なあに?」
果林「──もう、ここには来ないで」
エマ「!!」
39: 名無しで叶える物語 2020/11/08(日) 00:14:28.88 ID:hxmB3nBa.net
エマ「……なんでそんなこと言うの……」ギリリ…
果林「待って、私の話を聞いて!」ガシッ
エマ「──」
果林「本当は…もっと早くあなたに言うべきだった」
果林「──どうして、同好会をやめることにしたのか」
エマ「そうだよ…………」
エマ「果林ちゃん、何も言ってくれなかった……!」
エマ「どうして!どうして話してくれなかったの!?」
果林「あなたに相談したら……覚悟を決められないと思ったから……!」
エマ「…………」
果林「……恨んでくれたって構わないわ」
果林「私はこれで正解だったと思ってる
41: 名無しで叶える物語 2020/11/08(日) 00:20:06.80 ID:hxmB3nBa.net
エマ「……ううん」
エマ「この前はあんなこと言っちゃったけど……」
エマ「わたしは果林ちゃんの気持ちが一番大切だと思う……」
エマ「だから、どんな果林ちゃんでも応援したい……!」
エマ「果林ちゃんのこと大切な仲間だと思ってるから!」
エマ「──でも、ひとつだけわからないの」
エマ「果林ちゃんにとって、同好会のみんなは──」
エマ「──わたしは、必要ない?」
42: 名無しで叶える物語 2020/11/08(日) 00:28:01.26 ID:hxmB3nBa.net
果林「そんなわけない」
果林「あなたは私のことを褒めてくれるし、甘えさせてくれる。あなたの優しさに救われたこともある」
果林「だからこそ──今は一緒にいられない」
エマ「………!」
果林「あなたは優しいから……私の弱さを包み込んでくれる」
果林「でもそれは、私の弱さを見ないふりしているだけ……」
果林「私自身がその弱さに立ち向かっていかなきゃいけないの」
果林「けれど……今のままで変われないなら、自分の居場所を変えるしかない」
エマ「…………うん」
43: 名無しで叶える物語 2020/11/08(日) 00:40:58.91 ID:hxmB3nBa.net
果林「今はまだ、あなたの顔を見ると甘えたくなってしまうの」
果林「だからお願い」
果林「少しの間だけ、私をひとりにして」
果林「あなたのすぐ側で胸を張っていたいから」
エマ「…………そっか」
エマ「果林ちゃんの気持ち、よくわかったよ」
エマ「でも、どうかなあ」
果林「えっ……?」
エマ「わたし、待てないかも」
44: 名無しで叶える物語 2020/11/08(日) 00:43:16.26 ID:hxmB3nBa.net
エマ「その間に、わたしの方が果林ちゃんよりもっと凄いスクールアイドルになってるかもしれないよ?」
果林「なっ……!」
果林「だったら…あなたが追いつけないくらい成長した姿を見せてあげるんだから!!」
エマ「わたしだって……!」
エマ「果林ちゃんよりずっとずっと素敵なスクールアイドルになる!」
エマ「同好会をやめたこと、後悔させちゃうから!」
45: 名無しで叶える物語 2020/11/08(日) 00:51:57.79 ID:hxmB3nBa.net
▷▷▷▷▷▷▷▷
HR
「はい、じゃあ出欠とるよー」
ハーイ
「朝香さーん」
「……朝香さんは?」
「来てないみたいです」
ザワザワ……
「どしたんだろうね、また寝坊かな?」
「ねー。もう三日連続だよ」
彼方「ハァ…………」ヤレヤレ
46: 名無しで叶える物語 2020/11/08(日) 00:53:19.02 ID:hxmB3nBa.net
果林「……エマ、やっぱり朝は起こしてくれない?」
エマ「果林ちゃん……」
47: 名無しで叶える物語 2020/11/08(日) 00:53:50.75 ID:hxmB3nBa.net
おしまい
エマ「おはよう~果林ちゃん」(満面の笑み)果林「ヒィッ!?」