1: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/05(金) 20:29:15.062 ID:hSr/c63N00505.net
サターニャ「犬……」
タプリス「胡桃沢先輩、いつもと違って大人しいです。どうしたのでしょうか?」
ラフィ「サターニャさんの犬が死んでしまったと伺いました」
ヴィーネ「ええ。直腸癌で、見つかった時にはもう末期だったそうよ」
ガヴ「すごい落ち込み様だな。いつものうるささが全くないぞ」
ラフィ「私、ちょっとサターニャさんの所へ行ってきます!」
ヴィーネ「あ!ちょっと、ラフィ!!」
3: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/05(金) 20:34:32.373 ID:hSr/c63N00505.net
ラフィ「サターニャさんっ!」
サターニャ「あん゛!?」ギロッ
ラフィ「?」
ラフィ「痛い!痛いです!!脇固めやめて下さい!!!!サターニャさんんんんんん!!!!!」
サターニャ「ふんっ!」ギュゥゥゥゥゥ
ガヴ「げっ!サターニャがやり返すなんて珍しいな!!」
ヴィーネ「犬が死んでからずっとあの調子でね、誰彼構わず脇固めをかけるようになっちゃったのよ」
タプリス「怖いです!悪魔です!!」ビクビク
ヴィーネ「脇固めの他にもヤンキー座りしたり、隠れてタバコスを吸ったりして、相当グレてるらしいわ」
ガヴ「相変わらずやってる事小さいな!あとタバコスってなんだよ、ただのダバスコじゃねーか!タバコかアイコスみたいに言うんじゃねー!」
タプリス「天真先輩も怖いです!」オドオド
ヴィーネ「もー……サターニャ、もうやめてあげなさい」
サターニャ「ふん!」ドサ
ラフィ「ふぁ!」ドス
サターニャ「もう私に関わるんじゃないわよ!!」
ラフィ「……」ダラァ
ガヴ「完全にペットロス症候群だな」
タプリス「天真先輩、ペットロス症候群って何ですか?」
ガヴ「飼い犬とか飼い猫が死んで落ち込んだり情緒不安定になったりしてしまう事だ」
ヴィーネ「落ち込んじゃったら、中々立ち直れないらしいのよ」
ラフィ「私が立ち直らせて見せます!!」
ヴィーネ「うわあ!!ラフィ!」
ガヴ「復活早いな!!」
ラフィ「タプリスちゃん、サターニャさんのために手伝ってください!!」
タプリス「え!?」
ラフィ「サターニャさん!見てください!!」
サターニャ「あん゛!?」ギロッ
犬耳を付けたタプリス「わんわん!胡桃沢先輩、私は犬ですよ!!」
サターニャ「……」
ラフィ「かわいいワンちゃんですね?」
タプリス「わんわん!お手もお座りも、待てだってできます!わんわん!」
サターニャ「……」
タプリス「痛い!痛いです!!脇固めやめて下さいぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!」
サターニャ「ふんっ!」ギュゥゥゥゥゥ
ラフィ「あのぅ、サターニャさん、もうそれくらいにしてあげた方が……」
サターニャ「あん゛!?」ギロッ
ラフィ「痛い!痛いです!!脇固めやめて下さい!!!!さっきより痛いです!!!!!サターニャさんんんんんん!!!!!」
サターニャ「ふんっ!」ギュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ
ヴィーネ「どうにか立ち直らせてあげたいわね」
ガヴ「うむ……」
ヴィーネ「サターニャ!」
サターニャ「なによッ!!」ギロッ
ヴィーネ「あ、明日、私の部屋にみんなで集まってケーキ作るんだけど、サターニャも来ない?」
サターニャ「行かない!」
ヴィーネ「そ、そう………」
ヴィーネ「サターニャ、どうしたらいいかしらね……」
ガヴ「さあ?」
ヴィーネ「もー!ガヴも真面目に考えてよ!!」
ガヴ「あ、ごめん。このあとちょっと用事あるから私先に帰るわ」スタタタタタ
ヴィーネ「あ、ちょっとガヴ!!」
サターニャの家
サターニャ「あータバスコうめー!これ吸ってる時が一番幸せだわ」
サターニャ「すぱー」
ピンポーン
サターニャ「誰よ!?(怒)人がせっかくタバスコ楽しんでるって時に!」
ガヴ「よお!」
サターニャ「ガヴリール!と……」
犬「キューン」
サターニャ「プードル?」
ガヴ「こいつか?ペットショップで偶然見かけてな、一目惚れして買ったんだよ」
サターニャ「ん……」
ガヴ「高かったんだぞ。マスターに給料前借して、今月のおこずかいを殆ど使い果たして買ったんだ」
サターニャ「で、その金なしガヴリールがこの私に何の用よ!」
ガヴ「新しく飼った私の家族をサターニャに見せつけに来たんだ。邪魔するぞ」
サターニャ「あ、ちょっとガヴリール!!」
ガヴ「いやーサターニャの部屋は広くていいな」
サターニャ「あんたが部屋片付けないから、狭くなってるだけよ!!」
ガヴ「ああ、そうか」
サターニャ「そうよ!って早く出ていきなさいよ!!私はタバスコ吸うので忙しいんだから!!!!」
ガヴ「そう言うなって。邪魔にはならないようにはするからさ」
サターニャ「そう言われてもねえ!」
犬「キューン」
ガヴ「あ、餌の時間だ。こいつに食わせないとな」
サターニャ「ん……」
ガヴ「おい、食え!せっかく高い餌買ってやったっていうのに、こいつ全然食わないな」
犬「キュン」
サターニャ「こんなの食べるわけないでしょ!!」
ガヴ「何でだ?」
サターニャ「この子って何ヶ月?」
ガヴ「確か3ヶ月って店員は言ってたな」
サターニャ「やっぱり!この時期くらいの子はね、カリカリは食べられないのよ!水でふやかして柔らかくしないとあげないといけないの!」
ガヴ「よく知ってるな。前飼ってたのは大きかっただろ」
サターニャ「まーね。犬を飼い始めた時に育て方は一通り調べたから知ってはいるのよ」
ガヴ「知ってるだけか」
サターニャ「うるさいわね!!そんなことより早くそのカリカリ貸しなさい!この私がふやかしてきてあげるわ!感謝しなさい!」
ガヴ「へいへい」
サターニャ「ああ、そういえばこのカリカリってペットショップでこの子に食べさせてあげたのと同じ物?」
ガヴ「いいや、これは私が買ってきた餌だ」
サターニャ「そんなの駄目じゃない!犬はね、ご飯を急に変えるとお腹を壊したり体調が悪くなったりするの。だから前のご飯に新しいご飯を少しずつ混ぜて慣れさせるのよ。ペットショップからこの子が食べてたご飯ってないの?」
ガヴ「ああ、あるぞ。ほれ」ポイ
サターニャ「それじゃあ、これふやかしてくるからちょっと待っててね」
ガヴ「おお、食べてる」
サターニャ「良かったわ」
ガヴ「ん?ちょっと残したぞ。おい、全部食べ切れ!」
サターニャ「ガヴリール!叱ったら駄目よ!!!」
ガヴ「何でだ?こいつ、せっかく出された餌を残したんだぞ」
サターニャ「犬が出されたご飯を全部食べ切るとは限らないわ。環境の変化や体調によって食欲がない時があるのよ」
ガヴ「へぇー」
サターニャ「特に今は知らない人に会ったり家に連れていかれたりして、犬は戸惑って食欲がないの。」
ガヴ「まあ、そう言われるとそうだよな」
サターニャ「だから、無理してたべさせようとしたら、駄目なの。分かった?」
ガヴ「分かった」
サターニャ「でも、だからと言っていつまでもご飯を出しっぱなしにしておくと、犬はいつでもご飯が食べられると考えちゃうから、ご飯を出した時に食べなくなってしまうわ」
ガヴ「それは困るな」
サターニャ「という事で残した時はちょっともったいないけど、捨てちゃうの。こうすると、犬はご飯を出した時に全部食べてくれるようになるわ」
ガヴ「ほぉー」
サターニャ「それじゃあ、残したご飯かたづけてくるからガヴリールはちゃんと犬を見てなさいよ」
ガヴ「分かったよ」
ガヴ「おいコラ!こんな所でおしっこしちゃ駄目じゃないか!ちゃんとトイレでしろ!!」
サターニャ「どうしたのよ!ガヴリール!?」
ガヴ「サターニャ、見てくれ!こいつがトイレの上以外でおしっこしやがったんだよ!!」
犬「キューン……」
サターニャ「まだトイレ教えてないんだから、当たり前じゃない!いい、トイレを教える時にはね、このおしっこをトイレシーツに付けて、匂いを付けるの。」
サターニャ「一番良いのはおしっこをしそうな時に犬をトイレまで連れていってそこでさせるのよ。そしてしっかりトイレで出来たらご褒美をあげるの。」
サターニャ「トイレでおしっこしたらお菓子が貰えるという事を覚えさせるのよ!!」
サターニャ「分かった!?」
ガヴ「わ、分かった(こいつ犬の事になると饒舌になるな)」
犬「キューン」
サターニャ「まったく、そんなに怯えなくてもいいのよ。」
犬「キュン」
サターニャ「ちょっと!すり寄ってこないでよ!あなたの飼い主はガヴリールなのよ。ガヴリールの所に行きなさいよ!ねえ、ガヴリー……あれ?どこ行ったのかしら?」
サターニャ「……んーどこ探してもいないわ。犬のごはんもトイレシーツもゲージもおもちゃもみんな置いて行って……薄情な飼い主ね」
犬「…」
サターニャ「私の家に泊まってく?」
犬「キャン!」
寝る前
サターニャ「いい、あなたはガヴリールの犬なんだから、あんまり私に関わるんじゃないわよ」
犬「キューン」
サターニャ「電気消すわよ!!それじゃあね!おやすみ!!」
犬「……」
サターニャ「……」
犬「キャン!キャン!キューキャンキャン!」
サターニャ「もう!うるさいわね!!眠れないじゃない!!」
犬「キューンキューン」
サターニャ「寂しいの?でも一緒には眠れないわ。あんたはガヴリールの」
犬「キャ!キューン!キャン!キャン!」
サターニャ「もう分かったわよ!!一緒に寝てあげるから静かにしてなさい!ただし、一緒に寝るといっても手だけだからね!撫でてあげるだけだからね!!」
犬「キャン!」
サターニャ「あいつはこんな風に一緒に寝てくれなかったわ」ナデナデ
サターニャ「いつも好きな所で寝て、トイレだっていつまでたっても覚えられないし」ナデナデ
サターニャ「夜だって吠えまくって芸の一つも覚えないで」ナデナデ
サターニャ「何で……何で死んじゃったのよ……うぅ~えうっえうっ」
犬「キューン」ペロペロ
サターニャ「慰めてくれるの?ありがとう。あなたいい子ね……」zzz
次の日
サターニャ「あ、もしもしガヴリール?ちょっとあんた、昨日犬置いて行ったままだったわよ。早く引き取りに来なさい!」
ガヴ『ああ、その犬もうサターニャにやるよ。そもそも私の部屋ペット禁止出しな』
サターニャ「え!?ガヴリール!!」
ガヴ『じゃあな』ツーツーツー
サターニャ「……っということで犬!あんたは今日から私の使い魔よ!!分かった!?」
犬「キャン!」
数か月後
サターニャ「犬!お手」
犬「キャン!」ピタ
サターニャ「お代わり!」
犬「キャン!」ピタ
サターニャ「バン!」
犬「キャン!」パタ
ヴィーネ「賢い子ね、他にどんな芸が出来るの」
サターニャ「お座りも臥せも待てもハイタッチもちんちんもハウスも、何でも出来るわよ!!」
ヴィーネ「すごいじゃない!」
サターニャ「トイレだって覚えさせてから失敗した事ないんだから!!」
ガヴ「馬鹿な飼い主に似なくてよかったな」
サターニャ「なんですって!」
ヴィーネ「まあまあ」
ラフィ「サターニャ、元気になってよかったですね」
タプリス「もう脇固めもヤンキー座りもしなくなりましたし、タバスコも吸ってません」
ラフィ「ガヴちゃんのおかげですね」
ガヴ「私は何もしてねーよ。私がたまたま犬を買って、たまたまいらなくなっただけだ」
ラフィ「そうですか?うふふふふ」
サターニャ「ほら犬!フリスビーよ!!取って来いっ!!!」ヒュン
犬「キャン!」
完
話の元ネタはうちの犬。もっとも死んでないし、病気も直腸癌じゃなくて足の脱臼だった。子犬の育て方の参考もうちの犬。
元スレ
ラフィ「サターニャさんっ!」
サターニャ「あん゛!?」ギロッ
ラフィ「?」
14: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/05(金) 21:21:36.105 ID:hSr/c63N00505.net
ラフィ「痛い!痛いです!!脇固めやめて下さい!!!!サターニャさんんんんんん!!!!!」
サターニャ「ふんっ!」ギュゥゥゥゥゥ
ガヴ「げっ!サターニャがやり返すなんて珍しいな!!」
ヴィーネ「犬が死んでからずっとあの調子でね、誰彼構わず脇固めをかけるようになっちゃったのよ」
タプリス「怖いです!悪魔です!!」ビクビク
ヴィーネ「脇固めの他にもヤンキー座りしたり、隠れてタバコスを吸ったりして、相当グレてるらしいわ」
ガヴ「相変わらずやってる事小さいな!あとタバコスってなんだよ、ただのダバスコじゃねーか!タバコかアイコスみたいに言うんじゃねー!」
タプリス「天真先輩も怖いです!」オドオド
ヴィーネ「もー……サターニャ、もうやめてあげなさい」
サターニャ「ふん!」ドサ
ラフィ「ふぁ!」ドス
サターニャ「もう私に関わるんじゃないわよ!!」
ラフィ「……」ダラァ
16: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/05(金) 21:23:58.516 ID:hSr/c63N00505.net
ガヴ「完全にペットロス症候群だな」
タプリス「天真先輩、ペットロス症候群って何ですか?」
ガヴ「飼い犬とか飼い猫が死んで落ち込んだり情緒不安定になったりしてしまう事だ」
ヴィーネ「落ち込んじゃったら、中々立ち直れないらしいのよ」
ラフィ「私が立ち直らせて見せます!!」
ヴィーネ「うわあ!!ラフィ!」
ガヴ「復活早いな!!」
ラフィ「タプリスちゃん、サターニャさんのために手伝ってください!!」
タプリス「え!?」
17: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/05(金) 21:29:16.489 ID:hSr/c63N00505.net
ラフィ「サターニャさん!見てください!!」
サターニャ「あん゛!?」ギロッ
犬耳を付けたタプリス「わんわん!胡桃沢先輩、私は犬ですよ!!」
サターニャ「……」
ラフィ「かわいいワンちゃんですね?」
タプリス「わんわん!お手もお座りも、待てだってできます!わんわん!」
サターニャ「……」
18: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/05(金) 21:34:48.825 ID:hSr/c63N00505.net
タプリス「痛い!痛いです!!脇固めやめて下さいぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!」
サターニャ「ふんっ!」ギュゥゥゥゥゥ
ラフィ「あのぅ、サターニャさん、もうそれくらいにしてあげた方が……」
サターニャ「あん゛!?」ギロッ
ラフィ「痛い!痛いです!!脇固めやめて下さい!!!!さっきより痛いです!!!!!サターニャさんんんんんん!!!!!」
サターニャ「ふんっ!」ギュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ
ヴィーネ「どうにか立ち直らせてあげたいわね」
ガヴ「うむ……」
19: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/05(金) 21:40:11.851 ID:hSr/c63N00505.net
ヴィーネ「サターニャ!」
サターニャ「なによッ!!」ギロッ
ヴィーネ「あ、明日、私の部屋にみんなで集まってケーキ作るんだけど、サターニャも来ない?」
サターニャ「行かない!」
ヴィーネ「そ、そう………」
21: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/05(金) 21:42:55.838 ID:hSr/c63N00505.net
ヴィーネ「サターニャ、どうしたらいいかしらね……」
ガヴ「さあ?」
ヴィーネ「もー!ガヴも真面目に考えてよ!!」
ガヴ「あ、ごめん。このあとちょっと用事あるから私先に帰るわ」スタタタタタ
ヴィーネ「あ、ちょっとガヴ!!」
22: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/05(金) 21:45:13.591 ID:hSr/c63N00505.net
サターニャの家
サターニャ「あータバスコうめー!これ吸ってる時が一番幸せだわ」
サターニャ「すぱー」
ピンポーン
サターニャ「誰よ!?(怒)人がせっかくタバスコ楽しんでるって時に!」
23: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/05(金) 21:47:39.579 ID:hSr/c63N00505.net
ガヴ「よお!」
サターニャ「ガヴリール!と……」
犬「キューン」
サターニャ「プードル?」
ガヴ「こいつか?ペットショップで偶然見かけてな、一目惚れして買ったんだよ」
サターニャ「ん……」
ガヴ「高かったんだぞ。マスターに給料前借して、今月のおこずかいを殆ど使い果たして買ったんだ」
サターニャ「で、その金なしガヴリールがこの私に何の用よ!」
ガヴ「新しく飼った私の家族をサターニャに見せつけに来たんだ。邪魔するぞ」
サターニャ「あ、ちょっとガヴリール!!」
24: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/05(金) 21:51:30.037 ID:hSr/c63N00505.net
ガヴ「いやーサターニャの部屋は広くていいな」
サターニャ「あんたが部屋片付けないから、狭くなってるだけよ!!」
ガヴ「ああ、そうか」
サターニャ「そうよ!って早く出ていきなさいよ!!私はタバスコ吸うので忙しいんだから!!!!」
ガヴ「そう言うなって。邪魔にはならないようにはするからさ」
サターニャ「そう言われてもねえ!」
犬「キューン」
ガヴ「あ、餌の時間だ。こいつに食わせないとな」
サターニャ「ん……」
25: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/05(金) 21:54:04.623 ID:hSr/c63N00505.net
ガヴ「おい、食え!せっかく高い餌買ってやったっていうのに、こいつ全然食わないな」
犬「キュン」
サターニャ「こんなの食べるわけないでしょ!!」
ガヴ「何でだ?」
サターニャ「この子って何ヶ月?」
ガヴ「確か3ヶ月って店員は言ってたな」
サターニャ「やっぱり!この時期くらいの子はね、カリカリは食べられないのよ!水でふやかして柔らかくしないとあげないといけないの!」
ガヴ「よく知ってるな。前飼ってたのは大きかっただろ」
サターニャ「まーね。犬を飼い始めた時に育て方は一通り調べたから知ってはいるのよ」
ガヴ「知ってるだけか」
サターニャ「うるさいわね!!そんなことより早くそのカリカリ貸しなさい!この私がふやかしてきてあげるわ!感謝しなさい!」
ガヴ「へいへい」
サターニャ「ああ、そういえばこのカリカリってペットショップでこの子に食べさせてあげたのと同じ物?」
ガヴ「いいや、これは私が買ってきた餌だ」
サターニャ「そんなの駄目じゃない!犬はね、ご飯を急に変えるとお腹を壊したり体調が悪くなったりするの。だから前のご飯に新しいご飯を少しずつ混ぜて慣れさせるのよ。ペットショップからこの子が食べてたご飯ってないの?」
ガヴ「ああ、あるぞ。ほれ」ポイ
サターニャ「それじゃあ、これふやかしてくるからちょっと待っててね」
26: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/05(金) 21:57:25.409 ID:hSr/c63N00505.net
ガヴ「おお、食べてる」
サターニャ「良かったわ」
ガヴ「ん?ちょっと残したぞ。おい、全部食べ切れ!」
サターニャ「ガヴリール!叱ったら駄目よ!!!」
ガヴ「何でだ?こいつ、せっかく出された餌を残したんだぞ」
サターニャ「犬が出されたご飯を全部食べ切るとは限らないわ。環境の変化や体調によって食欲がない時があるのよ」
ガヴ「へぇー」
サターニャ「特に今は知らない人に会ったり家に連れていかれたりして、犬は戸惑って食欲がないの。」
ガヴ「まあ、そう言われるとそうだよな」
サターニャ「だから、無理してたべさせようとしたら、駄目なの。分かった?」
ガヴ「分かった」
サターニャ「でも、だからと言っていつまでもご飯を出しっぱなしにしておくと、犬はいつでもご飯が食べられると考えちゃうから、ご飯を出した時に食べなくなってしまうわ」
ガヴ「それは困るな」
サターニャ「という事で残した時はちょっともったいないけど、捨てちゃうの。こうすると、犬はご飯を出した時に全部食べてくれるようになるわ」
ガヴ「ほぉー」
サターニャ「それじゃあ、残したご飯かたづけてくるからガヴリールはちゃんと犬を見てなさいよ」
ガヴ「分かったよ」
27: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/05(金) 22:04:16.618 ID:hSr/c63N0.net
ガヴ「おいコラ!こんな所でおしっこしちゃ駄目じゃないか!ちゃんとトイレでしろ!!」
サターニャ「どうしたのよ!ガヴリール!?」
ガヴ「サターニャ、見てくれ!こいつがトイレの上以外でおしっこしやがったんだよ!!」
犬「キューン……」
サターニャ「まだトイレ教えてないんだから、当たり前じゃない!いい、トイレを教える時にはね、このおしっこをトイレシーツに付けて、匂いを付けるの。」
サターニャ「一番良いのはおしっこをしそうな時に犬をトイレまで連れていってそこでさせるのよ。そしてしっかりトイレで出来たらご褒美をあげるの。」
サターニャ「トイレでおしっこしたらお菓子が貰えるという事を覚えさせるのよ!!」
サターニャ「分かった!?」
ガヴ「わ、分かった(こいつ犬の事になると饒舌になるな)」
28: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/05(金) 22:14:15.220 ID:hSr/c63N0.net
犬「キューン」
サターニャ「まったく、そんなに怯えなくてもいいのよ。」
犬「キュン」
サターニャ「ちょっと!すり寄ってこないでよ!あなたの飼い主はガヴリールなのよ。ガヴリールの所に行きなさいよ!ねえ、ガヴリー……あれ?どこ行ったのかしら?」
29: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/05(金) 22:17:09.595 ID:hSr/c63N0.net
サターニャ「……んーどこ探してもいないわ。犬のごはんもトイレシーツもゲージもおもちゃもみんな置いて行って……薄情な飼い主ね」
犬「…」
サターニャ「私の家に泊まってく?」
犬「キャン!」
32: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/05(金) 22:30:51.939 ID:hSr/c63N0.net
寝る前
サターニャ「いい、あなたはガヴリールの犬なんだから、あんまり私に関わるんじゃないわよ」
犬「キューン」
サターニャ「電気消すわよ!!それじゃあね!おやすみ!!」
犬「……」
サターニャ「……」
犬「キャン!キャン!キューキャンキャン!」
サターニャ「もう!うるさいわね!!眠れないじゃない!!」
犬「キューンキューン」
サターニャ「寂しいの?でも一緒には眠れないわ。あんたはガヴリールの」
犬「キャ!キューン!キャン!キャン!」
サターニャ「もう分かったわよ!!一緒に寝てあげるから静かにしてなさい!ただし、一緒に寝るといっても手だけだからね!撫でてあげるだけだからね!!」
犬「キャン!」
33: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/05(金) 22:33:12.705 ID:hSr/c63N0.net
サターニャ「あいつはこんな風に一緒に寝てくれなかったわ」ナデナデ
サターニャ「いつも好きな所で寝て、トイレだっていつまでたっても覚えられないし」ナデナデ
サターニャ「夜だって吠えまくって芸の一つも覚えないで」ナデナデ
サターニャ「何で……何で死んじゃったのよ……うぅ~えうっえうっ」
犬「キューン」ペロペロ
サターニャ「慰めてくれるの?ありがとう。あなたいい子ね……」zzz
34: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/05(金) 22:36:38.801 ID:hSr/c63N0.net
次の日
サターニャ「あ、もしもしガヴリール?ちょっとあんた、昨日犬置いて行ったままだったわよ。早く引き取りに来なさい!」
ガヴ『ああ、その犬もうサターニャにやるよ。そもそも私の部屋ペット禁止出しな』
サターニャ「え!?ガヴリール!!」
ガヴ『じゃあな』ツーツーツー
サターニャ「……っということで犬!あんたは今日から私の使い魔よ!!分かった!?」
犬「キャン!」
35: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/05(金) 22:38:37.625 ID:hSr/c63N0.net
数か月後
サターニャ「犬!お手」
犬「キャン!」ピタ
サターニャ「お代わり!」
犬「キャン!」ピタ
サターニャ「バン!」
犬「キャン!」パタ
ヴィーネ「賢い子ね、他にどんな芸が出来るの」
サターニャ「お座りも臥せも待てもハイタッチもちんちんもハウスも、何でも出来るわよ!!」
ヴィーネ「すごいじゃない!」
サターニャ「トイレだって覚えさせてから失敗した事ないんだから!!」
ガヴ「馬鹿な飼い主に似なくてよかったな」
サターニャ「なんですって!」
ヴィーネ「まあまあ」
36: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/05(金) 22:40:20.114 ID:hSr/c63N0.net
ラフィ「サターニャ、元気になってよかったですね」
タプリス「もう脇固めもヤンキー座りもしなくなりましたし、タバスコも吸ってません」
ラフィ「ガヴちゃんのおかげですね」
ガヴ「私は何もしてねーよ。私がたまたま犬を買って、たまたまいらなくなっただけだ」
ラフィ「そうですか?うふふふふ」
37: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/05(金) 22:42:16.288 ID:hSr/c63N0.net
サターニャ「ほら犬!フリスビーよ!!取って来いっ!!!」ヒュン
犬「キャン!」
完
38: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/05(金) 22:42:41.623 ID:hSr/c63N0.net
話の元ネタはうちの犬。もっとも死んでないし、病気も直腸癌じゃなくて足の脱臼だった。子犬の育て方の参考もうちの犬。
サターニャ「犬……」