1: 名無しで叶える物語(プーアル茶)@\(^o^)/ (ワッチョイ 9ba4-04MZ) 2015/10/31(土) 22:54:13.95 ID:bc+ldpuB0.net
穂乃果「出港よーい!錨あげー!」
海未『抜錨確認』
穂乃果「両舷前進びそーく!おもーかーじ!」
にこ「両舷前進びそーく」
凛「おもーかーじ!15度にゃ!」
穂乃果「もどーせー!」
凛「舵中央!」
穂乃果「取舵に当て!」
凛「とーりかーじ!7度!」
穂乃果「両舷前進はんそーく、90度よーそろー!」
にこ「両舷前進はんそーく」
凛「90度よーそろー!」
真姫「何で急に船に乗ってるのよ……」
2: 名無しで叶える物語(プーアル茶)@\(^o^)/ (ワッチョイ 9ba4-04MZ) 2015/10/31(土) 22:56:41.29 ID:bc+ldpuB0.net
穂乃果「本艦はこれより、ラブライブ本海域を目指し航行します。おおよそ2週間の航海となります!
まずは予選海域突破が目標で、それで……えっと、なんだっけ?」
希「途中で他のグループと衝突するかも知れへんけど、頑張ってな」
穂乃果「そ、そうそう!そんな感じです!それでまずどこへ行くんだっけ?」
真姫「何で船長が分かってないのよ……」
穂乃果「だってぇ……」
ことり「まずはこのまま東に進んでジョルノ諸島に寄港、補給をしてから予選海域だよ」
穂乃果「だいたいそんな感じです!」
海未(この船は大丈夫なのでしょうか)
絵里(多分ヤバイんじゃないかしら)
穂乃果「この航海には母校音ノ木坂学院の存亡と新曲のアピールがかかっていると覚悟してください!
新曲のアピールがかかっています!で、えっと……針路あってる?」
希「あっとるよ」
穂乃果「両舷原速よーそろー!」
にこ「両舷げんそーく」
凛「よーそろー!!」
海未(この3人に操艦を任せて大丈夫なのでしょうか)
絵里(多分ヤバイんじゃないかしら)
海未「というかなんですかこの格好は……破廉恥です」
絵里「ことりが『お船と言えばセーラー服です!』って張り切って作ったらしいわ」
海未「私達は水兵ではないのですが……それにこの露出は何なんですか」
絵里「溺れた時に泳ぎやすいように、だって」
海未「最近は言い訳がだんだんそれっぽくなっていましたね……」
――航海初日 艦橋
穂乃果「海きれーだねー」
凛「きれーだにゃー……」
希「船に乗る機会なんてあんまりないから、これもいい経験やね」
海未(……)
穂乃果「海未ちゃん顔色悪いよ?大丈夫?」
海未「……酔いました」
希「医務室行こ?1人で行ける?」
海未「は、はい……」
穂乃果「海未ちゃんの顔色が海色に……」
凛「ちょっと寒くないかにゃ」
――医務室
ことり「酔い止めのお薬出してあげるね」
海未「はい……ありがとうございます……」
ことり「海未ちゃんが海に弱いって面白いね」
海未「揺れに弱いんです……」
ことり(海未ちゃん、揺れないもんね)
海未「もう少し揺れない船は無いのですか」
ことり「予算の関係でフィンスタビライザーが付けられなかったんだもん、しょうがないよ」
海未「船1隻作っておいて予算がどうこうなど気にするのですか……」
ことり「はい、文句はそこまで!お薬飲んだら持ち場に戻る!」
海未「ことり、結構楽しそうですね」
ことり「そうかな?」
海未「ええ、とても。では酔いも治まってきましたので戻りますね」
ことり「うん」
ことり「海未ちゃんの船酔い以外暇だなぁ……医務室」
――3日目 艦橋
穂乃果「海飽きたー!」
凛「同じ風景ばっかりで飽きたにゃぁ……」
希「海には何もないからなぁ」
穂乃果「見渡す限り海!空!以上!つまんないよー!」
希「CICに閉じこもってる海未ちゃん達より、外が見える分マシやろ?」
穂乃果「それはそうだけど」
凛「ケータイも通じないし……」
希「それはしゃあないなぁ。電波塔ないし」
穂乃果「あ、そろそろお昼だし食堂に行こっか」
凛「ごっはん!ごっはん!」
希「……ご飯だとすぐ元気になるんやね」
──調理室
花陽「炊飯器起動スタンバイ」
ことり「すたんばい!」
花陽「無洗米充填、注水開始」
ことり「ちゅーすい完了!」
花陽「炊飯器起動!」
ことり「炊飯器起動異常なし!」
花陽「ことりちゃんが手伝ってくれて助かるよ~」
ことり「どうせ暇だから全然いいよ」
花陽「お船での料理も楽しいね」
ことり「そうだねー。缶詰だけじゃなくて、意外にたくさん食材が載ってるんだね。結構似たようなのが多いけど……」
花陽「そうだね、にんじんとかじゃがいもとかが多いよね。あとは玉ねぎとか」
ことり「どうしてだろうね」
花陽「例えば、海軍と言えばカレーってイメージがあると思います」
ことり「金曜日に食べるんだよね」
花陽「でもカレーって作り方をちょっと変えるとシチューにできるし、さらに調味料を少し変えれば肉じゃがにもできます」
ことり「あ、そっかぁ」
花陽「色々使いまわせる食材が優先的に積んであるんだよ、こうすることで補給の面で都合がいいの。海軍でカレーが普及したのにはこういう理由もあるんだ」
ことり「日持ちもするお野菜だし、丁度いいんだね」
<ご飯できたー!?
花陽「……ちょっと急ごっか」
ことり「うん!」
――5日目夜 甲板
穂乃果「星きれーだねー」
凛「だねー」
希「海の上は明かりがないからお星さまがよく見えるんよ」
穂乃果「そっかー」
凛「昔の人って星を見ながら船に乗ったんでしょ?」
穂乃果「そーなの?」
希「天測って言ってな、海には目印になるものが周りに何もないやろ?
だからお星さまを見て、自分がどこに居るのかを判断するんよ」
穂乃果「なんかロマンチックだねぇ」
希「今はGPSがあるからあんまり使われないんやけどね」
――CIC
海未「暇ですね」
絵里「私達が忙しかったら大変なんだけどね」
真姫「ここ、目が悪くなりそう」
にこ「遊びに来たわよ」
海未「あ、にこ。上はもういいのですか?」
にこ「今晩はここで停泊でしょ?主機ならもう落としちゃったし平気よ」
真姫「毎晩停泊ってのもめんどくさいわよね。1日中動ければ早く着けるのに」
海未「予算の関係で交代の人員も自動航行システムもありませんからね。見張り以外が寝るにはこうするしか」
絵里「ってにこ、ドア閉める」
にこ「いいじゃないちょっとくらい」
絵里「Xって書いてあるドアは常に閉めるって決めたでしょ」
にこ「めんどくさいわねぇ」
真姫「……ん?」
海未「どうかしましたか?真姫」
真姫「なんか音がする」
絵里「音?」
にこ「なんも聞こえないけど」
真姫「そうじゃなくて……スクリュー音……ぎょ、魚雷!」
絵里「もう他のグループに勘付かれたってわけね。いきなり攻撃とはついてないわね」
にこ「ラブライブ出場権争いはもう始まっているのよ。海に出ている以上覚悟はしてあるハズだけど」
海未「出場権の条件は無事予選海域を突破すること。沖合200海里以上であれば戦闘行為も許される、ですか」
真姫「艦内マイク貸して!」
――甲板
<魚雷音聴知!左80度!雷速45ノット!距離3,200!接触まで130秒!
希「魚雷……のんびり航海はここまでのようやね」
穂乃果「うわーんもう!主機起動、全力即時待機!やるったらやる!」
凛「ほいにゃ!」
――艦橋
にこ「主機起動、異常なし」
希「電磁ロック脱!最大せんそーく!」
にこ「最大せんそーく!」
希「衝撃に備え!!……回避!」
凛「よ、避けた……?」
希「すぐにまた追ってくるで!面舵いっぱーい!」
凛「いっぱーい!!」
希「こんな乱暴な操艦じゃ海未ちゃん酔っちゃうやろなぁ……」
――CIC
花陽「今着ましたぁ!」
ことり「ごめんなさひぃいいい!」
海未「対潜警戒を厳とします」
絵里「対潜警戒を厳となせー!」
海未「穂乃果、配置につけます」
穂乃果「う、うん!?」
海未「対潜戦闘、用意!」
絵里「対潜戦闘用よ~い!」
花陽「対潜戦闘用意よし!」
海未「アクティブ捜索始め!」
花陽「アクティブ捜索始め」
真姫「ソーナー探知……ドップラー高いわね。潜水艦みたいよ」
花陽「ソーナー探知、測的始め」
真姫「測的始め」
海未「穂乃果、即時待機します」
穂乃果「な、なんの?」
海未「対潜ヘリです!」
穂乃果「う、運転できる人居ないよ!?」
海未「な、何の為に積んでるんですかあれ!?」
穂乃果「だってカッコいいじゃん!」
――艦橋
ことり『左100度!相対速度約15ノット!』
希「取舵いっぱーい!!」
凛「いっぱーい!」
ことり『距離60!30!……避けました!』
希「次!!」
ことり『右90度!距離200!』
希「もどーせー!!」
ことり『150!100!50!』
希「衝撃に備え!」
ことり『全部避け……魚雷回頭!右130度!』
――CIC
ことり「全部避け……魚雷回頭!右130度!……上も大変みたいだし」
海未「ですね。対潜戦闘、短魚雷攻撃始め」
絵里「短魚雷、攻撃始め」
花陽「短魚雷発射始め!一番管発射始めよし!」
海未「発射用意」
花陽「短魚雷用意……用意よし!」
海未「用意……撃て」
花陽「撃てぇー」
花陽「攻撃効果不明です!」
真姫「発射管扉の開放音!新たな魚雷音、4本!方位340度、距離3,000」
絵里「再攻撃の要あり、と」
海未「FAJ、MOD投射!相手も位置が知られている以上、逃げ切れないと判断しているんでしょうか。バカスカ撃ってきますね」
真姫「位置の割れた潜水艦ほど脆い物はないわ。あ、アクティブだからデコイ意味ないわよ」
海未「初撃で仕留めそこなった相手のミスです。停泊中の相手なら勝てると思ったんでしょう」
絵里「油断してるとこっちが沈むわよ」
海未「穂乃果、VLA攻撃します」
穂乃果「ど、どうぞ!?」
海未「VLA攻撃始め。大丈夫です、希なんとか避けます」
花陽「方位3-4-0、距離3,300、深度40、前甲板VLS諸元入力完了、発射用意よし。VLS開放します」
真姫「この船の足が凄いのよ」
海未「『DDG-9 おとのき』ですか……名前どうにかならなかったんですか」
絵里「みゅーず丸よりはマシじゃないかしら?」
真姫「何で船の名前ってナントカ丸が多いのかしら。魚雷、距離3,000ヤード」
海未「知りませんよ」
花陽「発射用意よし!」
海未「用意……撃て!」
花陽「撃てぇー。ミサイル飛翔、VLA発射終わり」
絵里「目標ポイントへの着水を確認」
花陽「自立追尾開始しました」
真姫「73式目標補足!目標まで距離500、命中まで4……3……2……1……命中!」
海未「攻撃効果の確認を」
真姫「機関停止、浮上中……撃沈判定!」
海未「穂乃果、撃沈しました。VLA攻撃止めます」
穂乃果「りょ、了解です!」
海未「VLA攻撃止め!」
花陽「終わったぁ……」
海未「なんとかなりましたか」
絵里「死んでないわよね?あれ」
花陽「炸薬は入っていないから多分大丈夫です」
海未「撃沈と判定された時点で操艦不能になるそうです。運営さんの救助が来るまで待機だそうですよ」
真姫「向こうから撃ってきたんだし、別に可哀相とは思わないわ」
希『CIC、艦橋!こっちも全部振り切ったでー!』
海未「了解です。対潜戦闘用具収め」
花陽「じゃあ調理室に戻るね。途中でこっちに来ちゃったから……」
ことり「絶対お肉焦げてるよぉ~……」
絵里「え……じゃあ今晩のご飯はあんまり美味しくないんじゃ……」
花陽「な、なんとかします……」
穂乃果「いや~いい仕事したね!」
海未「ほとんど何もしていないじゃないですか……」
穂乃果「艦長はそんなにすることないの!」
――航海6日目
穂乃果「希ちゃん、ジョルノ諸島まであとどれくらいなの?明日着くんだよね?」
希「300シーマイルくらいやね」
穂乃果「えーっと今12ノットだから……」
凛「25時間?」
にこ「どうせ明日には補給するんだから燃費なんか気にせず飛ばせばいいじゃない」
穂乃果「だって海未ちゃんが怒るんだもん」
ことり「どっちが船長さんだか分かんないね」
希「でも海未ちゃん船酔いするみたいやし、さっさと陸に上がっちゃったほうがええんやない?」
穂乃果「それもそっか!確か真姫ちゃんが潜水艦が近くに居るとも言ってたし逃げちゃおう!ふたせんそーくよーそろー!」
にこ「ふたせんそーく」
凛「よーそろー!」
海未『艦橋、CIC!何やっているんですか!揺れるじゃないですか!!』
穂乃果「いいじゃんもう着くんだし!」
希「ん……あれは……?」
ことり「どうしたの?海面には何もないけど……」
希「前方に機雷!うちには機雷が見えるんや!!」
穂乃果「機雷!?にこちゃんストップストップ!!機関停止!逆進!フルリバース!!」
にこ「うひぃいい!?」
希「せ、セーフ…」
穂乃果「機関停止!これじゃ港に行けないじゃん!」
凛「誰かが置いて行ったのかな?」
海未『艦橋、CIC。今度は何事ですか』
穂乃果「目の前に機雷原があったの!」
にこ「どうすんの?これじゃ補給に行けないじゃない」
穂乃果「う~ん……調理室、艦橋。花陽ちゃん、食べ物ってあとどのくらいある?」
花陽『2ヵ月分くらいありますけど……』
穂乃果「にこちゃん、燃料は?」
にこ「もって1週間かしら」
希「補給せずに行こうとしとるん?」
穂乃果「弾は1発しか撃ってないし、なんとかなるよ!」
にこ「弾は撃たなきゃ減らないけど、燃料はそうもいかないわ。
ただでさえ燃料バカ食いするガスタービンなのよ。それに動かなくても発電の為にドカドカ使ってるの」
穂乃果「そんな事言ったって」
海未『艦橋、CIC。お話し中悪いのですが……艦隊が接近しています。距離10万』
ことり「敵さん?」
海未『少なくとも味方は居ませんよ』
穂乃果「ちょっと通信つないで」
穂乃果「えー、こちらは国立音ノ木坂学院アイドル研究部、μ’s。おとのき艦長の高坂穂乃果です。接近中の艦隊応答願います」
にこ「何する気?」
穂乃果「機雷があるから教えてあげようかと思って」
希「わざわざ敵さんに教えんでも」
ことり「あはは……」
ツバサ『こちら私立UTX学園芸能科艦隊、旗艦A-RISE。艦長の綺羅ツバサよ。どういったご用件かしら?』
にこ「CVN-3……A-RISE!?もっとも実力のあるとされている……!?」
凛「え、強いの!?なんかヤバイんじゃないの?」
ことり「艦隊って……あれ全部A-RISEさんのなの!?」
希「予算があるってええなぁ……」
穂乃果「ジョルノ諸島に寄港する感じですか?」
ツバサ『そのつもりだけど、それが?』
穂乃果「実は目の前に機雷原があって進めないみたいなんです」
ツバサ『そうなの?わざわざご忠告ありがとう』
穂乃果「いえいえ――」
ツバサ『という事は身動きが出来ないって事ね』
穂乃果「そうなんですよー、これじゃ補給に行けなくって」
ツバサ『それは残念だったわね……でも安心しなさい。ここで沈めば余計な心配は要らないわ!』
穂乃果「通信切れちゃった……ってあれ?」
にこ「これ撃ってくるじゃない!!」
希「こ、後進げんそーく!!」
にこ「後進げんそーく!」
穂乃果「ど、どうしよう!?」
希「CIC、艦橋!!対空対水上戦闘用意!!」
にこ「空母打撃群相手に単艦で挑む気!?」
希「しょうがないやん?」
――CIC
海未「武鐘を発動します。対空、対水上戦闘用意……スクールアイドルと言うのはいつから戦闘民族になったのですか」
絵里「そんな事言われても知らないわよ。対空、対水上戦闘用意」
ことり「あ、相手5隻くらい居るけど平気なの……?」
真姫「6隻ね、潜水艦が居るもの」
花陽「UTXの艦隊は空母打撃群です。原子力空母1、駆逐艦3、潜水艦1、補給艦1のハズです」
海未「水測が優秀で助かります。対潜警戒を厳としてください」
真姫「ただ潜水艦だけ先行しているのか、かなり接近を許しているわよ。距離4万。いつでも魚雷を撃たれる距離ね」
絵里「それで、この数相手にどうするつもり?」
海未「どうするも何も、やれるだけやってみますよ。イルミネータースタンバイ、ソーナー曳航機投入」
真姫「あら頼もしい」
ことり「ECMに反応!何か来るよ!」
海未「対空見張り、厳としてください!」
ことり「ESM探知!目標ははぷーん!間違いないよ!」
絵里「レーダーでも捕えたわ!5発、方位250度、距離10万!1隻相手に5発も撃つなんて大盤振舞ね!」
花陽「UTX学院はお金持ち校ですから……」
海未「対空戦闘!目標ハープーン!ECMアクティブ!」
ことり「1発無力化!」
絵里「目標4発、依然高度を下げ接近!距離6万!」
海未「ECM照射そのまま!ESSM攻撃始め!イルミネーターリンク!前甲板VLS、1番から4番諸元入力!」
ことり「ESSM諸元入力……完了!発射用意よし!」
海未「発射始め!斉射!」
ことり「発射ぁ!」
絵里「迎撃、今!……1発撃ち漏らした!」
真姫「ソーナーに感!魚雷2本接近!雷速50ノット!距離4万!方位250度!」
海未「対潜戦闘!魚雷発射予想位置にデイタム設定!VLA攻撃始め!準備でき次第発射!」
花陽「方位2-5-0、距離40,000、深度50、諸元入力完了!VLA発射用よし!VLS開放、発射!」
絵里「ミサイル距離2万!まっすぐ突っ込んでくる!」
海未「右対空戦闘!CIC指示の目標!主砲、撃ちーかた始めー!」
ことり「トラックナンバー2-5-2-1、主砲撃ちぃかた始めぇー!」
絵里「全弾迎撃に成功!アスロック着水!」
真姫「命中まで3……2……1……発射管扉の開放音!?新たな魚雷2本!撃沈判定ならず!」
花陽「再度対潜攻撃を要請します!」
海未「対潜戦闘、VLA再攻撃!並びに短魚雷で魚雷を迎撃!!
次いで水上戦闘、ハープーン攻撃始め!シースキミングセット!目標敵駆逐艦3隻!発射弾数6発!」
花陽「VLA発射ぁ!短魚雷発射用意よし!発射!」
ことり「ESM探知!はぷーん!」
絵里「新たに6発!方位250度、距離10万!」
海未「ハープーン発射管制中断!ECM照射!ESSM攻撃始め!」
絵里「方位250度、距離8万!」
ことり「ECM照射!諸元入力完了、発射用意よし!」
海未「発射始め!斉射!」
ことり「ってぇー!」
――艦橋
穂乃果「面舵いっぱーい!機関停止!前進はんそーく!!とりあえず機雷原から離れないと動けないよ!」
凛「面舵いっぱーい!」
にこ「前進はんそーく!」
穂乃果「もどーせー!!最大せんそーく!!」
にこ「最大せんそーく!」
<どんっ!どんっ!どんっ!
希「主砲って……20kmまでミサイルが来てたって事やん!?撃ち漏らせばこっちに来るまで1分……」
穂乃果「海未ちゃんならなんとかするよ!もどーせー!」
<ソーナーに感!魚雷2本接近!雷速50ノット!距離4万!方位250度!
穂乃果「ぎょっ魚雷!?」
希「大丈夫や、これだけ離れていれば振り切れる!取舵5度!」
凛「とーりかーじ!」
穂乃果「方位250度……方位250度……魚雷見えた!」
にこ「何で艦長が見張り員やってんのよ!」
穂乃果「だって魚雷避けるの希ちゃんのほうが上手いもん!」
――CIC
絵里「第二波4発迎撃!残り2本接近!距離2万!」
海未「主砲、撃ちーかた始めー!!CIWSオートコントロール!チャフ、IRデコイ!」
ことり「トラックナンバー2-5-2-5から2-5-2-6!主砲撃ちぃかた始めぇ!!」
絵里「迎撃成功よ!反応消えたわ!」
真姫「敵魚雷さらに接近!迎撃失敗!」
海未「希がなんとかしますよ!ハープーン攻撃始め!シースキミングにセット!」
ことり「はぷーんへの諸元入力開始……完了!発射用意よし!」
海未「ハープーン発射始め!」
ことり「てぇー!」
絵里「アスロック着水!」
花陽「自立追尾開始しました!」
真姫「73式目標補足!目標まで距離500、命中まで4……3……2……1……命中!」
海未「攻撃効果の確認を!」
真姫「スクリュー音停止!浮上してる!撃沈判定!」
海未「ハープーン第二波発射用意!目標敵駆逐艦3隻!発射弾数9発!」
ことり「諸元入力完了!発射用意よし!」
海未「発射始め!」
ことり「てぇーい!」
絵里「IFF確認、3隻のうちの2隻を撃沈判定!」
海未「第三波攻撃、用意!」
ことり「敵旗艦から通信!」
海未「今は無視。ハープーン攻撃始め。目標敵駆逐艦、発射弾数2発、シースキミングセット。
並びにVLA攻撃始め。目標敵駆逐艦、発射弾数2発、磁気信管」
真姫「ミサイルの中に魚雷を紛れさせるのね」
絵里「……なんか敵の攻撃止んでるんだけど」
ことり「はぷーん、発射用意よし!」
花陽「VLA発射用意、よし!」
海未「発射始め!!」
ことり「てぇーい!」
花陽「発射ぁ!」
ことり「敵旗艦から通信!」
海未「今は無視!」
絵里「ハープーン攻撃失敗!迎撃されたわ!」
真姫「アスロック着水音確認。Mk46が目標を補足」
ことり「敵旗艦から通信!」
海未「通信繋いでください」
ツバサ『こ、こちらこちら私立UTX学園芸能科艦隊、旗艦A-RISE。艦長の綺羅ツバサ……です』
海未「こちらは国立音ノ木坂学院アイドル研究部、μ’s。おとのき砲雷長の園田海未です」
真姫「魚雷接触まで5……4……3……2……1!」
絵里「IFF確認、撃沈判定!」
海未「それで、どのようなご用件でしょうか」
ツバサ『こちらは攻撃原潜1隻に駆逐艦3隻を失ったわ』
海未「そうですね。残るは護衛なしの空母1隻と補給艦ですね」
ツバサ『……そちらの要求を呑むわ』
海未「要求、ですか?特に何もありませんが……」
ツバサ『こちらは戦力を失った。降伏する代わりに要求に応じるの!』
海未「要求と言われましても……こちらはただ身を守る為に攻撃しただけなのですが。
それに空母なんですから艦載機でも飛ばせばいいじゃないですか。こちらには一応、イージスシステムがありますが」
ツバサ『い、一応……?』
海未「さっきまで全部手動でやってましたので」
ツバサ「……こちらの空母に艦載機を積んでいないわ」
海未「空母なのに、ですか」
ツバサ「だって艦載機載せる予算が無かったのよ!知ってる!?原子力空母って高いのよ!?」
海未「じゃあなんで作ったんですか」
ツバサ「だってカッコいいじゃない!!それに駆逐艦3隻も居れば勝てると思ってたのよ!」
絵里「穂乃果といい、このツバサといい、リーダーってのはカッコよさを求めるものなのかしら」
真姫「周りが優秀であればリーダーは優秀じゃなくてもいいって事よ」
海未「……私では判断できませんので、艦長に繋ぎます。ことり」
ことり「う、うん。艦橋、CIC。穂乃果ちゃあん、ちょっとこっち来てぇ」
穂乃果「来たけど、何かあったの?」
ことり「ツバサさんから通信入ってるの」
穂乃果「通信が?何で?」
海未「勝てないから降参するみたいです。要求を言えと」
穂乃果「要求って言われたって……じゃあ、補給艦に積んである燃料や弾薬、食糧ありったけ」
ツバサ『わ、分かったわ……』
ことり「通信切れちゃった」
海未「向こうから手を出しておいて……何がしたかったのかよく分かりませんね」
・・・・・
・・・
・
穂乃果「いやぁ、助かったね!」
海未「これで機雷原を突破してまで港へ行く必要がなくなりました!陸に上がれないのが残念ですが」
にこ「さすがに全部は積めなかったわねぇ」
真姫「それで、あれどうするの?」
海未「あぁ、あの空母ですか……。ことり、ハープーン攻撃始め。5発」
ことり「ふぇ?」
海未「生かしておく必要もないですし」
凛「えげつないにゃぁ……」
花陽「で、でも一番の実力者であるA-RISEになったとなれば優勝は間違いないですよ!」
真姫「そうね。それに他のグループも手を出してこなくなるかも」
海未「発射始め。私としてはあまり強さが分かりませんでしたが……」
絵里「……撃沈判定。あの大型艦のくせにダメコン生きてないのかしら」
穂乃果「と、とりあえず脅威もさったし、補給も済んだところで!おもーかーじ!」
凛「おもーかーじ!15度にゃ!」
穂乃果「もどーせー!」
凛「舵中央!」
穂乃果「取舵に当て!」
凛「とーりかーじ!7度!」
穂乃果「針路0-9-0よーそろー!!」
凛「よーそろー90度!」
穂乃果「ではラブライブ本海域へ向け出港!両舷前進はんそーく!」
にこ「前進はんそーく!」
なんやかんやありましたが、強敵も居なくなったので無事に勝ちました。
完
元スレ
穂乃果「本艦はこれより、ラブライブ本海域を目指し航行します。おおよそ2週間の航海となります!
まずは予選海域突破が目標で、それで……えっと、なんだっけ?」
希「途中で他のグループと衝突するかも知れへんけど、頑張ってな」
穂乃果「そ、そうそう!そんな感じです!それでまずどこへ行くんだっけ?」
真姫「何で船長が分かってないのよ……」
穂乃果「だってぇ……」
ことり「まずはこのまま東に進んでジョルノ諸島に寄港、補給をしてから予選海域だよ」
穂乃果「だいたいそんな感じです!」
海未(この船は大丈夫なのでしょうか)
絵里(多分ヤバイんじゃないかしら)
穂乃果「この航海には母校音ノ木坂学院の存亡と新曲のアピールがかかっていると覚悟してください!
新曲のアピールがかかっています!で、えっと……針路あってる?」
希「あっとるよ」
穂乃果「両舷原速よーそろー!」
にこ「両舷げんそーく」
凛「よーそろー!!」
海未(この3人に操艦を任せて大丈夫なのでしょうか)
絵里(多分ヤバイんじゃないかしら)
海未「というかなんですかこの格好は……破廉恥です」
絵里「ことりが『お船と言えばセーラー服です!』って張り切って作ったらしいわ」
海未「私達は水兵ではないのですが……それにこの露出は何なんですか」
絵里「溺れた時に泳ぎやすいように、だって」
海未「最近は言い訳がだんだんそれっぽくなっていましたね……」
3: 名無しで叶える物語(プーアル茶)@\(^o^)/ (ワッチョイ 9ba4-04MZ) 2015/10/31(土) 22:57:40.31 ID:bc+ldpuB0.net
――航海初日 艦橋
穂乃果「海きれーだねー」
凛「きれーだにゃー……」
希「船に乗る機会なんてあんまりないから、これもいい経験やね」
海未(……)
穂乃果「海未ちゃん顔色悪いよ?大丈夫?」
海未「……酔いました」
希「医務室行こ?1人で行ける?」
海未「は、はい……」
穂乃果「海未ちゃんの顔色が海色に……」
凛「ちょっと寒くないかにゃ」
――医務室
ことり「酔い止めのお薬出してあげるね」
海未「はい……ありがとうございます……」
ことり「海未ちゃんが海に弱いって面白いね」
海未「揺れに弱いんです……」
ことり(海未ちゃん、揺れないもんね)
4: 名無しで叶える物語(プーアル茶)@\(^o^)/ (ワッチョイ 9ba4-04MZ) 2015/10/31(土) 22:58:08.40 ID:bc+ldpuB0.net
海未「もう少し揺れない船は無いのですか」
ことり「予算の関係でフィンスタビライザーが付けられなかったんだもん、しょうがないよ」
海未「船1隻作っておいて予算がどうこうなど気にするのですか……」
ことり「はい、文句はそこまで!お薬飲んだら持ち場に戻る!」
海未「ことり、結構楽しそうですね」
ことり「そうかな?」
海未「ええ、とても。では酔いも治まってきましたので戻りますね」
ことり「うん」
ことり「海未ちゃんの船酔い以外暇だなぁ……医務室」
5: 名無しで叶える物語(プーアル茶)@\(^o^)/ (ワッチョイ 9ba4-04MZ) 2015/10/31(土) 23:00:01.64 ID:bc+ldpuB0.net
――3日目 艦橋
穂乃果「海飽きたー!」
凛「同じ風景ばっかりで飽きたにゃぁ……」
希「海には何もないからなぁ」
穂乃果「見渡す限り海!空!以上!つまんないよー!」
希「CICに閉じこもってる海未ちゃん達より、外が見える分マシやろ?」
穂乃果「それはそうだけど」
凛「ケータイも通じないし……」
希「それはしゃあないなぁ。電波塔ないし」
穂乃果「あ、そろそろお昼だし食堂に行こっか」
凛「ごっはん!ごっはん!」
希「……ご飯だとすぐ元気になるんやね」
6: 名無しで叶える物語(プーアル茶)@\(^o^)/ (ワッチョイ 9ba4-04MZ) 2015/10/31(土) 23:01:43.59 ID:bc+ldpuB0.net
──調理室
花陽「炊飯器起動スタンバイ」
ことり「すたんばい!」
花陽「無洗米充填、注水開始」
ことり「ちゅーすい完了!」
花陽「炊飯器起動!」
ことり「炊飯器起動異常なし!」
花陽「ことりちゃんが手伝ってくれて助かるよ~」
ことり「どうせ暇だから全然いいよ」
花陽「お船での料理も楽しいね」
ことり「そうだねー。缶詰だけじゃなくて、意外にたくさん食材が載ってるんだね。結構似たようなのが多いけど……」
花陽「そうだね、にんじんとかじゃがいもとかが多いよね。あとは玉ねぎとか」
ことり「どうしてだろうね」
花陽「例えば、海軍と言えばカレーってイメージがあると思います」
ことり「金曜日に食べるんだよね」
花陽「でもカレーって作り方をちょっと変えるとシチューにできるし、さらに調味料を少し変えれば肉じゃがにもできます」
ことり「あ、そっかぁ」
花陽「色々使いまわせる食材が優先的に積んであるんだよ、こうすることで補給の面で都合がいいの。海軍でカレーが普及したのにはこういう理由もあるんだ」
ことり「日持ちもするお野菜だし、丁度いいんだね」
<ご飯できたー!?
花陽「……ちょっと急ごっか」
ことり「うん!」
7: 名無しで叶える物語(プーアル茶)@\(^o^)/ (ワッチョイ 9ba4-04MZ) 2015/10/31(土) 23:03:14.85 ID:bc+ldpuB0.net
――5日目夜 甲板
穂乃果「星きれーだねー」
凛「だねー」
希「海の上は明かりがないからお星さまがよく見えるんよ」
穂乃果「そっかー」
凛「昔の人って星を見ながら船に乗ったんでしょ?」
穂乃果「そーなの?」
希「天測って言ってな、海には目印になるものが周りに何もないやろ?
だからお星さまを見て、自分がどこに居るのかを判断するんよ」
穂乃果「なんかロマンチックだねぇ」
希「今はGPSがあるからあんまり使われないんやけどね」
――CIC
海未「暇ですね」
絵里「私達が忙しかったら大変なんだけどね」
真姫「ここ、目が悪くなりそう」
8: 名無しで叶える物語(プーアル茶)@\(^o^)/ (ワッチョイ 9ba4-04MZ) 2015/10/31(土) 23:06:17.15 ID:bc+ldpuB0.net
にこ「遊びに来たわよ」
海未「あ、にこ。上はもういいのですか?」
にこ「今晩はここで停泊でしょ?主機ならもう落としちゃったし平気よ」
真姫「毎晩停泊ってのもめんどくさいわよね。1日中動ければ早く着けるのに」
海未「予算の関係で交代の人員も自動航行システムもありませんからね。見張り以外が寝るにはこうするしか」
絵里「ってにこ、ドア閉める」
にこ「いいじゃないちょっとくらい」
絵里「Xって書いてあるドアは常に閉めるって決めたでしょ」
にこ「めんどくさいわねぇ」
真姫「……ん?」
海未「どうかしましたか?真姫」
真姫「なんか音がする」
絵里「音?」
にこ「なんも聞こえないけど」
真姫「そうじゃなくて……スクリュー音……ぎょ、魚雷!」
絵里「もう他のグループに勘付かれたってわけね。いきなり攻撃とはついてないわね」
にこ「ラブライブ出場権争いはもう始まっているのよ。海に出ている以上覚悟はしてあるハズだけど」
海未「出場権の条件は無事予選海域を突破すること。沖合200海里以上であれば戦闘行為も許される、ですか」
真姫「艦内マイク貸して!」
――甲板
<魚雷音聴知!左80度!雷速45ノット!距離3,200!接触まで130秒!
希「魚雷……のんびり航海はここまでのようやね」
穂乃果「うわーんもう!主機起動、全力即時待機!やるったらやる!」
凛「ほいにゃ!」
9: 名無しで叶える物語(プーアル茶)@\(^o^)/ (ワッチョイ 9ba4-04MZ) 2015/10/31(土) 23:08:25.46 ID:bc+ldpuB0.net
――艦橋
にこ「主機起動、異常なし」
希「電磁ロック脱!最大せんそーく!」
にこ「最大せんそーく!」
希「衝撃に備え!!……回避!」
凛「よ、避けた……?」
希「すぐにまた追ってくるで!面舵いっぱーい!」
凛「いっぱーい!!」
希「こんな乱暴な操艦じゃ海未ちゃん酔っちゃうやろなぁ……」
――CIC
花陽「今着ましたぁ!」
ことり「ごめんなさひぃいいい!」
海未「対潜警戒を厳とします」
絵里「対潜警戒を厳となせー!」
海未「穂乃果、配置につけます」
穂乃果「う、うん!?」
海未「対潜戦闘、用意!」
絵里「対潜戦闘用よ~い!」
花陽「対潜戦闘用意よし!」
海未「アクティブ捜索始め!」
花陽「アクティブ捜索始め」
真姫「ソーナー探知……ドップラー高いわね。潜水艦みたいよ」
花陽「ソーナー探知、測的始め」
真姫「測的始め」
海未「穂乃果、即時待機します」
穂乃果「な、なんの?」
海未「対潜ヘリです!」
穂乃果「う、運転できる人居ないよ!?」
海未「な、何の為に積んでるんですかあれ!?」
穂乃果「だってカッコいいじゃん!」
10: 名無しで叶える物語(プーアル茶)@\(^o^)/ (ワッチョイ 9ba4-04MZ) 2015/10/31(土) 23:09:49.49 ID:bc+ldpuB0.net
――艦橋
ことり『左100度!相対速度約15ノット!』
希「取舵いっぱーい!!」
凛「いっぱーい!」
ことり『距離60!30!……避けました!』
希「次!!」
ことり『右90度!距離200!』
希「もどーせー!!」
ことり『150!100!50!』
希「衝撃に備え!」
ことり『全部避け……魚雷回頭!右130度!』
――CIC
ことり「全部避け……魚雷回頭!右130度!……上も大変みたいだし」
海未「ですね。対潜戦闘、短魚雷攻撃始め」
絵里「短魚雷、攻撃始め」
花陽「短魚雷発射始め!一番管発射始めよし!」
海未「発射用意」
花陽「短魚雷用意……用意よし!」
海未「用意……撃て」
花陽「撃てぇー」
11: 名無しで叶える物語(プーアル茶)@\(^o^)/ (ワッチョイ 9ba4-04MZ) 2015/10/31(土) 23:11:54.32 ID:bc+ldpuB0.net
花陽「攻撃効果不明です!」
真姫「発射管扉の開放音!新たな魚雷音、4本!方位340度、距離3,000」
絵里「再攻撃の要あり、と」
海未「FAJ、MOD投射!相手も位置が知られている以上、逃げ切れないと判断しているんでしょうか。バカスカ撃ってきますね」
真姫「位置の割れた潜水艦ほど脆い物はないわ。あ、アクティブだからデコイ意味ないわよ」
海未「初撃で仕留めそこなった相手のミスです。停泊中の相手なら勝てると思ったんでしょう」
絵里「油断してるとこっちが沈むわよ」
海未「穂乃果、VLA攻撃します」
穂乃果「ど、どうぞ!?」
海未「VLA攻撃始め。大丈夫です、希なんとか避けます」
花陽「方位3-4-0、距離3,300、深度40、前甲板VLS諸元入力完了、発射用意よし。VLS開放します」
真姫「この船の足が凄いのよ」
海未「『DDG-9 おとのき』ですか……名前どうにかならなかったんですか」
絵里「みゅーず丸よりはマシじゃないかしら?」
真姫「何で船の名前ってナントカ丸が多いのかしら。魚雷、距離3,000ヤード」
海未「知りませんよ」
花陽「発射用意よし!」
海未「用意……撃て!」
花陽「撃てぇー。ミサイル飛翔、VLA発射終わり」
12: 名無しで叶える物語(プーアル茶)@\(^o^)/ (ワッチョイ 9ba4-04MZ) 2015/10/31(土) 23:12:44.58 ID:bc+ldpuB0.net
絵里「目標ポイントへの着水を確認」
花陽「自立追尾開始しました」
真姫「73式目標補足!目標まで距離500、命中まで4……3……2……1……命中!」
海未「攻撃効果の確認を」
真姫「機関停止、浮上中……撃沈判定!」
海未「穂乃果、撃沈しました。VLA攻撃止めます」
穂乃果「りょ、了解です!」
海未「VLA攻撃止め!」
花陽「終わったぁ……」
海未「なんとかなりましたか」
絵里「死んでないわよね?あれ」
花陽「炸薬は入っていないから多分大丈夫です」
海未「撃沈と判定された時点で操艦不能になるそうです。運営さんの救助が来るまで待機だそうですよ」
真姫「向こうから撃ってきたんだし、別に可哀相とは思わないわ」
希『CIC、艦橋!こっちも全部振り切ったでー!』
海未「了解です。対潜戦闘用具収め」
花陽「じゃあ調理室に戻るね。途中でこっちに来ちゃったから……」
ことり「絶対お肉焦げてるよぉ~……」
絵里「え……じゃあ今晩のご飯はあんまり美味しくないんじゃ……」
花陽「な、なんとかします……」
穂乃果「いや~いい仕事したね!」
海未「ほとんど何もしていないじゃないですか……」
穂乃果「艦長はそんなにすることないの!」
13: 名無しで叶える物語(プーアル茶)@\(^o^)/ (ワッチョイ 9ba4-04MZ) 2015/10/31(土) 23:15:13.63 ID:bc+ldpuB0.net
――航海6日目
穂乃果「希ちゃん、ジョルノ諸島まであとどれくらいなの?明日着くんだよね?」
希「300シーマイルくらいやね」
穂乃果「えーっと今12ノットだから……」
凛「25時間?」
にこ「どうせ明日には補給するんだから燃費なんか気にせず飛ばせばいいじゃない」
穂乃果「だって海未ちゃんが怒るんだもん」
ことり「どっちが船長さんだか分かんないね」
希「でも海未ちゃん船酔いするみたいやし、さっさと陸に上がっちゃったほうがええんやない?」
穂乃果「それもそっか!確か真姫ちゃんが潜水艦が近くに居るとも言ってたし逃げちゃおう!ふたせんそーくよーそろー!」
にこ「ふたせんそーく」
凛「よーそろー!」
海未『艦橋、CIC!何やっているんですか!揺れるじゃないですか!!』
穂乃果「いいじゃんもう着くんだし!」
希「ん……あれは……?」
ことり「どうしたの?海面には何もないけど……」
希「前方に機雷!うちには機雷が見えるんや!!」
穂乃果「機雷!?にこちゃんストップストップ!!機関停止!逆進!フルリバース!!」
にこ「うひぃいい!?」
希「せ、セーフ…」
穂乃果「機関停止!これじゃ港に行けないじゃん!」
14: 名無しで叶える物語(プーアル茶)@\(^o^)/ (ワッチョイ 9ba4-04MZ) 2015/10/31(土) 23:17:25.43 ID:bc+ldpuB0.net
凛「誰かが置いて行ったのかな?」
海未『艦橋、CIC。今度は何事ですか』
穂乃果「目の前に機雷原があったの!」
にこ「どうすんの?これじゃ補給に行けないじゃない」
穂乃果「う~ん……調理室、艦橋。花陽ちゃん、食べ物ってあとどのくらいある?」
花陽『2ヵ月分くらいありますけど……』
穂乃果「にこちゃん、燃料は?」
にこ「もって1週間かしら」
希「補給せずに行こうとしとるん?」
穂乃果「弾は1発しか撃ってないし、なんとかなるよ!」
にこ「弾は撃たなきゃ減らないけど、燃料はそうもいかないわ。
ただでさえ燃料バカ食いするガスタービンなのよ。それに動かなくても発電の為にドカドカ使ってるの」
穂乃果「そんな事言ったって」
海未『艦橋、CIC。お話し中悪いのですが……艦隊が接近しています。距離10万』
ことり「敵さん?」
海未『少なくとも味方は居ませんよ』
穂乃果「ちょっと通信つないで」
15: 名無しで叶える物語(プーアル茶)@\(^o^)/ (ワッチョイ 9ba4-04MZ) 2015/10/31(土) 23:19:55.90 ID:bc+ldpuB0.net
穂乃果「えー、こちらは国立音ノ木坂学院アイドル研究部、μ’s。おとのき艦長の高坂穂乃果です。接近中の艦隊応答願います」
にこ「何する気?」
穂乃果「機雷があるから教えてあげようかと思って」
希「わざわざ敵さんに教えんでも」
ことり「あはは……」
ツバサ『こちら私立UTX学園芸能科艦隊、旗艦A-RISE。艦長の綺羅ツバサよ。どういったご用件かしら?』
にこ「CVN-3……A-RISE!?もっとも実力のあるとされている……!?」
凛「え、強いの!?なんかヤバイんじゃないの?」
ことり「艦隊って……あれ全部A-RISEさんのなの!?」
希「予算があるってええなぁ……」
穂乃果「ジョルノ諸島に寄港する感じですか?」
ツバサ『そのつもりだけど、それが?』
穂乃果「実は目の前に機雷原があって進めないみたいなんです」
ツバサ『そうなの?わざわざご忠告ありがとう』
穂乃果「いえいえ――」
ツバサ『という事は身動きが出来ないって事ね』
穂乃果「そうなんですよー、これじゃ補給に行けなくって」
ツバサ『それは残念だったわね……でも安心しなさい。ここで沈めば余計な心配は要らないわ!』
穂乃果「通信切れちゃった……ってあれ?」
にこ「これ撃ってくるじゃない!!」
希「こ、後進げんそーく!!」
にこ「後進げんそーく!」
穂乃果「ど、どうしよう!?」
希「CIC、艦橋!!対空対水上戦闘用意!!」
にこ「空母打撃群相手に単艦で挑む気!?」
希「しょうがないやん?」
16: 名無しで叶える物語(プーアル茶)@\(^o^)/ (ワッチョイ 9ba4-04MZ) 2015/10/31(土) 23:22:49.28 ID:bc+ldpuB0.net
――CIC
海未「武鐘を発動します。対空、対水上戦闘用意……スクールアイドルと言うのはいつから戦闘民族になったのですか」
絵里「そんな事言われても知らないわよ。対空、対水上戦闘用意」
ことり「あ、相手5隻くらい居るけど平気なの……?」
真姫「6隻ね、潜水艦が居るもの」
花陽「UTXの艦隊は空母打撃群です。原子力空母1、駆逐艦3、潜水艦1、補給艦1のハズです」
海未「水測が優秀で助かります。対潜警戒を厳としてください」
真姫「ただ潜水艦だけ先行しているのか、かなり接近を許しているわよ。距離4万。いつでも魚雷を撃たれる距離ね」
絵里「それで、この数相手にどうするつもり?」
海未「どうするも何も、やれるだけやってみますよ。イルミネータースタンバイ、ソーナー曳航機投入」
真姫「あら頼もしい」
ことり「ECMに反応!何か来るよ!」
海未「対空見張り、厳としてください!」
ことり「ESM探知!目標ははぷーん!間違いないよ!」
絵里「レーダーでも捕えたわ!5発、方位250度、距離10万!1隻相手に5発も撃つなんて大盤振舞ね!」
花陽「UTX学院はお金持ち校ですから……」
海未「対空戦闘!目標ハープーン!ECMアクティブ!」
ことり「1発無力化!」
絵里「目標4発、依然高度を下げ接近!距離6万!」
18: 名無しで叶える物語(プーアル茶)@\(^o^)/ (JP 0H9b-04MZ) 2015/10/31(土) 23:26:43.01 ID:bc+ldpuBH.net
海未「ECM照射そのまま!ESSM攻撃始め!イルミネーターリンク!前甲板VLS、1番から4番諸元入力!」
ことり「ESSM諸元入力……完了!発射用意よし!」
海未「発射始め!斉射!」
ことり「発射ぁ!」
絵里「迎撃、今!……1発撃ち漏らした!」
真姫「ソーナーに感!魚雷2本接近!雷速50ノット!距離4万!方位250度!」
海未「対潜戦闘!魚雷発射予想位置にデイタム設定!VLA攻撃始め!準備でき次第発射!」
花陽「方位2-5-0、距離40,000、深度50、諸元入力完了!VLA発射用よし!VLS開放、発射!」
絵里「ミサイル距離2万!まっすぐ突っ込んでくる!」
海未「右対空戦闘!CIC指示の目標!主砲、撃ちーかた始めー!」
ことり「トラックナンバー2-5-2-1、主砲撃ちぃかた始めぇー!」
絵里「全弾迎撃に成功!アスロック着水!」
真姫「命中まで3……2……1……発射管扉の開放音!?新たな魚雷2本!撃沈判定ならず!」
花陽「再度対潜攻撃を要請します!」
海未「対潜戦闘、VLA再攻撃!並びに短魚雷で魚雷を迎撃!!
次いで水上戦闘、ハープーン攻撃始め!シースキミングセット!目標敵駆逐艦3隻!発射弾数6発!」
花陽「VLA発射ぁ!短魚雷発射用意よし!発射!」
ことり「ESM探知!はぷーん!」
絵里「新たに6発!方位250度、距離10万!」
海未「ハープーン発射管制中断!ECM照射!ESSM攻撃始め!」
絵里「方位250度、距離8万!」
ことり「ECM照射!諸元入力完了、発射用意よし!」
海未「発射始め!斉射!」
ことり「ってぇー!」
19: 名無しで叶える物語(プーアル茶)@\(^o^)/ (ワッチョイ 9ba4-04MZ) 2015/10/31(土) 23:31:13.13 ID:bc+ldpuB0.net
――艦橋
穂乃果「面舵いっぱーい!機関停止!前進はんそーく!!とりあえず機雷原から離れないと動けないよ!」
凛「面舵いっぱーい!」
にこ「前進はんそーく!」
穂乃果「もどーせー!!最大せんそーく!!」
にこ「最大せんそーく!」
<どんっ!どんっ!どんっ!
希「主砲って……20kmまでミサイルが来てたって事やん!?撃ち漏らせばこっちに来るまで1分……」
穂乃果「海未ちゃんならなんとかするよ!もどーせー!」
<ソーナーに感!魚雷2本接近!雷速50ノット!距離4万!方位250度!
穂乃果「ぎょっ魚雷!?」
希「大丈夫や、これだけ離れていれば振り切れる!取舵5度!」
凛「とーりかーじ!」
穂乃果「方位250度……方位250度……魚雷見えた!」
にこ「何で艦長が見張り員やってんのよ!」
穂乃果「だって魚雷避けるの希ちゃんのほうが上手いもん!」
20: 名無しで叶える物語(プーアル茶)@\(^o^)/ (ワッチョイ 9ba4-04MZ) 2015/10/31(土) 23:33:19.86 ID:bc+ldpuB0.net
――CIC
絵里「第二波4発迎撃!残り2本接近!距離2万!」
海未「主砲、撃ちーかた始めー!!CIWSオートコントロール!チャフ、IRデコイ!」
ことり「トラックナンバー2-5-2-5から2-5-2-6!主砲撃ちぃかた始めぇ!!」
絵里「迎撃成功よ!反応消えたわ!」
真姫「敵魚雷さらに接近!迎撃失敗!」
海未「希がなんとかしますよ!ハープーン攻撃始め!シースキミングにセット!」
ことり「はぷーんへの諸元入力開始……完了!発射用意よし!」
海未「ハープーン発射始め!」
ことり「てぇー!」
絵里「アスロック着水!」
花陽「自立追尾開始しました!」
真姫「73式目標補足!目標まで距離500、命中まで4……3……2……1……命中!」
海未「攻撃効果の確認を!」
真姫「スクリュー音停止!浮上してる!撃沈判定!」
海未「ハープーン第二波発射用意!目標敵駆逐艦3隻!発射弾数9発!」
ことり「諸元入力完了!発射用意よし!」
海未「発射始め!」
ことり「てぇーい!」
21: 名無しで叶える物語(プーアル茶)@\(^o^)/ (ワッチョイ 9ba4-04MZ) 2015/10/31(土) 23:35:06.25 ID:bc+ldpuB0.net
絵里「IFF確認、3隻のうちの2隻を撃沈判定!」
海未「第三波攻撃、用意!」
ことり「敵旗艦から通信!」
海未「今は無視。ハープーン攻撃始め。目標敵駆逐艦、発射弾数2発、シースキミングセット。
並びにVLA攻撃始め。目標敵駆逐艦、発射弾数2発、磁気信管」
真姫「ミサイルの中に魚雷を紛れさせるのね」
絵里「……なんか敵の攻撃止んでるんだけど」
ことり「はぷーん、発射用意よし!」
花陽「VLA発射用意、よし!」
海未「発射始め!!」
ことり「てぇーい!」
花陽「発射ぁ!」
ことり「敵旗艦から通信!」
海未「今は無視!」
絵里「ハープーン攻撃失敗!迎撃されたわ!」
真姫「アスロック着水音確認。Mk46が目標を補足」
ことり「敵旗艦から通信!」
海未「通信繋いでください」
ツバサ『こ、こちらこちら私立UTX学園芸能科艦隊、旗艦A-RISE。艦長の綺羅ツバサ……です』
海未「こちらは国立音ノ木坂学院アイドル研究部、μ’s。おとのき砲雷長の園田海未です」
真姫「魚雷接触まで5……4……3……2……1!」
絵里「IFF確認、撃沈判定!」
海未「それで、どのようなご用件でしょうか」
22: 名無しで叶える物語(プーアル茶)@\(^o^)/ (ワッチョイ 9ba4-04MZ) 2015/10/31(土) 23:38:19.50 ID:bc+ldpuB0.net
ツバサ『こちらは攻撃原潜1隻に駆逐艦3隻を失ったわ』
海未「そうですね。残るは護衛なしの空母1隻と補給艦ですね」
ツバサ『……そちらの要求を呑むわ』
海未「要求、ですか?特に何もありませんが……」
ツバサ『こちらは戦力を失った。降伏する代わりに要求に応じるの!』
海未「要求と言われましても……こちらはただ身を守る為に攻撃しただけなのですが。
それに空母なんですから艦載機でも飛ばせばいいじゃないですか。こちらには一応、イージスシステムがありますが」
ツバサ『い、一応……?』
海未「さっきまで全部手動でやってましたので」
ツバサ「……こちらの空母に艦載機を積んでいないわ」
海未「空母なのに、ですか」
ツバサ「だって艦載機載せる予算が無かったのよ!知ってる!?原子力空母って高いのよ!?」
海未「じゃあなんで作ったんですか」
ツバサ「だってカッコいいじゃない!!それに駆逐艦3隻も居れば勝てると思ってたのよ!」
絵里「穂乃果といい、このツバサといい、リーダーってのはカッコよさを求めるものなのかしら」
真姫「周りが優秀であればリーダーは優秀じゃなくてもいいって事よ」
海未「……私では判断できませんので、艦長に繋ぎます。ことり」
ことり「う、うん。艦橋、CIC。穂乃果ちゃあん、ちょっとこっち来てぇ」
24: 名無しで叶える物語(プーアル茶)@\(^o^)/ (ワッチョイ 9ba4-04MZ) 2015/10/31(土) 23:40:54.74 ID:bc+ldpuB0.net
穂乃果「来たけど、何かあったの?」
ことり「ツバサさんから通信入ってるの」
穂乃果「通信が?何で?」
海未「勝てないから降参するみたいです。要求を言えと」
穂乃果「要求って言われたって……じゃあ、補給艦に積んである燃料や弾薬、食糧ありったけ」
ツバサ『わ、分かったわ……』
ことり「通信切れちゃった」
海未「向こうから手を出しておいて……何がしたかったのかよく分かりませんね」
・・・・・
・・・
・
穂乃果「いやぁ、助かったね!」
海未「これで機雷原を突破してまで港へ行く必要がなくなりました!陸に上がれないのが残念ですが」
にこ「さすがに全部は積めなかったわねぇ」
真姫「それで、あれどうするの?」
海未「あぁ、あの空母ですか……。ことり、ハープーン攻撃始め。5発」
25: 名無しで叶える物語(プーアル茶)@\(^o^)/ (ワッチョイ 9ba4-04MZ) 2015/10/31(土) 23:42:52.86 ID:bc+ldpuB0.net
ことり「ふぇ?」
海未「生かしておく必要もないですし」
凛「えげつないにゃぁ……」
花陽「で、でも一番の実力者であるA-RISEになったとなれば優勝は間違いないですよ!」
真姫「そうね。それに他のグループも手を出してこなくなるかも」
海未「発射始め。私としてはあまり強さが分かりませんでしたが……」
絵里「……撃沈判定。あの大型艦のくせにダメコン生きてないのかしら」
穂乃果「と、とりあえず脅威もさったし、補給も済んだところで!おもーかーじ!」
凛「おもーかーじ!15度にゃ!」
穂乃果「もどーせー!」
凛「舵中央!」
穂乃果「取舵に当て!」
凛「とーりかーじ!7度!」
穂乃果「針路0-9-0よーそろー!!」
凛「よーそろー90度!」
穂乃果「ではラブライブ本海域へ向け出港!両舷前進はんそーく!」
にこ「前進はんそーく!」
なんやかんやありましたが、強敵も居なくなったので無事に勝ちました。
完
穂乃果「出港するよ!」