1: 名無しさん@おーぷん 20/12/12(土)13:41:16 ID:JnZ
田中琴葉「はい、はじまりました。ルール無用のアイドルデスマッチ」
琴葉「進行は私、田中琴葉が務めます。よろしくお願いします」
矢吹可奈「琴葉さん、かたいですよー」
春日未来「そうですよ! もっと楽しくいきましょう!」
琴葉「えっと……ここだけは練習通りにやらせて。対戦が始まったら楽しむから」
2: 名無しさん@おーぷん 20/12/12(土)13:46:56 ID:JnZ
琴葉「これから別室にて、1対1の対戦が行われます」
琴葉「その様子を観覧するのが、私たちスタエレです」
未来「こんにちは!春日未来です!」
可奈「こんにちは!矢吹可奈です!」
琴葉「そして、この対戦を仕切ってくれる2人を紹介します」
琴葉「審判は福田のり子さん」
のり子『よろしく!』
琴葉「審査員は秋月律子さんです」
律子『よろしくお願いします』
琴葉「それでは、早速はじめましょう。一回戦はこちらの組み合わせです」
のり子『赤コーナー、徳川まつり!』
徳川まつり『はいほー!』
のり子『青コーナー、エミリー・スチュアート!』
エミリー『がんばります!』
のり子『レディー・ファイ!』カンッ
琴葉「さて、はじまりました。ちなみに、戦前の律子さんの予想ではまつりちゃん優勢」
未来「たしかに強そう!」
琴葉「しかし、勝利条件などを知ってるのは審判と審査員の2人だけ」
可奈「あ、そうなんですね。たしかに、どうやったら勝ちなんですか?」
琴葉「私も知りません! ということで、見守りましょう!」
未来「ノってきましたね!」
まつり『さあ、エミリーちゃん。遠慮せずにかかってくるのです!』
エミリー『それでは、行かせていただきます!』ガシッ
エミリー『えいっ』
エミリー『……えいっ』
琴葉「さあ、組み合って投げようとしていますが、まつりちゃん全く動きません!」
未来「柔道着ってセクシーだね」
可奈「本当だね」
エミリー『うう……動きません……』
まつり『それでは姫の番なのです。はいほーっ!』
エミリー『あうっ』
琴葉「さあ、まつりちゃんがエミリーちゃんを倒して馬乗りに! そして……」
可奈「あれは!」
未来「見たことある!」
まつり『怪我はさせてはいけませんからね。がんばるのですよ、エミリーちゃん』
エミリー『え?』
まつり『はいほーっ!』
エミリー『痛いでしゅ!痛いでしゅ!』
琴葉「キャメルクラッチです!」
可奈「プロレス技だ!」
未来「おおお!」
エミリー『痛いでしゅ!痛いでしゅ!』
まつり『さぁ、エミリーちゃん。ギブアップするのですよ』
エミリー『痛いでしゅ! ぎ、ギブア……違いましゅ』
まつり『ほ? まだやるつもりなのです?』
エミリー『違……日本語……あ、降参! 降参です!』
まつり『はいほーっ!』
琴葉「エミリーちゃん、たまらずギブアップ!」
未来「強かったですね」
琴葉「さぁ、今、のり子さんが両者を元の位置に戻します」
のり子『……ファイッ』
まつり『ほ?』
エミリー『え?』
琴葉未来可奈「え?」
エミリー『のり子さん、私、ギブアップしましたよ』
のり子『……ファイッ』
まつり『ふむ……まだ勝利条件を満たしていない、ということですね』
のり子『うん』
まつり『なるほど……ということは、エミリーちゃん』
エミリー『え?』
まつり『覚悟するのです!』
エミリー『えええっ!』
エミリー『嫌です!嫌です!もう痛いのは嫌です!』
まつり『ほ? なんで逃げるのです? 姫はか弱いから、全然痛くないのですよ?』
エミリー『嘘です! 背骨がミシミシって音を立ててました!』
まつり『それは妖精さんのせいなのです。もう一回くらうのです!』
エミリー『嫌です!嫌です!絶対嫌です!』
琴葉「なぜか試合再開、そして逃げるエミリーちゃん!」
未来「鬼ごっこみたい!」
まつり『もう逃げられないのですよ、エミリーちゃん』
エミリー『ひいい……』
琴葉「さぁ、ついに部屋の隅に追い詰められたエミリーちゃん」
可奈「ぜったいぜつめい!」
エミリー『降参です!降参ですから、どうかご勘弁を』
まつり『大丈夫なのですよ。今度はもっと優しくするのです』
エミリー『絶対嘘です! 嘘をついてる目です!』
まつり『ほ? 姫は嘘なんて』
カンカンカンッ
琴葉「あっと、ここでゴングがなりました!」
未来「二回目のギブアップで終わり?」
可奈「かな?」
琴葉「さて、今2人を元の位置に戻して……律子さんから紙が手渡されました」
のり子『ウィナー……』
のり子『エミリー・スチュアート!』
まつりエミリー『え?』
琴葉未来可奈「え?」
まつり『ほ? なんでなのです?』
エミリー『なんでですか?』
のり子『さ、まつりは控え室の方へ』
まつり『姫が負けたのです?』
のり子『良い勝負だったんだけどね。それじゃあ、エミリーは勝者ルームへ』
エミリー『えっと……はい……』
……
まつり「どうなってるのです?」
未来「私たちにもさっぱりです」
可奈「ずっとまつりさんが押してたと思ったんですけど」
まつり「そうなのです……謎は深まるばかりなのです」
琴葉「それでは、ここからはまつりちゃんも一緒に見ていきますよ」
のり子『赤コーナー、天空橋朋花!』
天空橋朋花『よろしくお願いします~』
のり子『青コーナー、高槻やよい!』
高槻やよい『うっうー!がんばります!』
のり子『レディー・ファイ!』カンッ
未来「さっきのエミリーちゃんに、今回はやよいちゃん……」
可奈「たしかに、あまり強いイメージはないよね」
まつり「ほ? 姫もかよわいのですよ」
琴葉「……さあ、どうなるでしょうか!」
やよい『行きますよ!うっうー!』
朋花『はい』
やよい『う?』
朋花『それ』
やよい『うー』ゴロゴロ
琴葉「さあ、勢いよく向かって行ったやよいちゃん、朋花ちゃんに受け流されました!」
まつり「すごい技術なのです」
琴葉「ちなみに、律子さんの戦前予想はほぼ互角です」
未来「へえ」
可奈「でも、朋花さんの方が強そう」
朋花『やよいちゃん、もっと思いっ切り来ても、良いんですよ~』
やよい『い、行きますよ。うー!』
朋花『それ』
やよい『うー』ゴロゴロ
やよい『うう……すごいです、朋花さん』
朋花『そんなこと、ありませんよ~』
やよい『でも、がんばります! うー!』
朋花『はい』
やよい『あう』ゴロゴロ
やよい『うう……なんでわたしが転がってるんでしょうか?』
朋花『ふふふ、それじゃあ、行きますよ~』ゴゴゴゴ
やよい『ひっ』
朋花『ふふふ、やよいちゃん、どうしました?』
やよい『こ、怖いです。朋花さん、何かしたんですか?』
朋花『いいえ? 何もしてませんよ~』
やよい『う、動けません……』
まつり「出たのです。朋花ちゃんのオーラなのです」
未来「オーラ?」
琴葉「非科学的……でも、朋花ちゃんなら、ありそうですね」
まつり「あれを打ち消せる人は数少ないのです」
可奈「まつりさんは行けるんですか?」
まつり「もちろ……妖精さんが助けてくれるのです」
朋花『はい、ちょっと我慢してくださいね~』
やよい『え?』
朋花『はい、フォール』
やよい『はわっ』
朋花『のり子さ~ん、カウントお願いします~』
のり子『……』
朋花『あれ?』
やよい『どうしたんですか?』
朋花『おかしいですね~、のり子さんが動きませんね~』
やよい『えっと……わたしの負けですか?』
朋花『うーん。わかりませんね~、もうしばらく、こうしましょうか~。やよいちゃん、大丈夫でしょうか?』
やよい『はい! 大丈夫です!』
琴葉「カウントしませんね」
可奈「プロレスならもう終わってますよね?」
まつり「どうやったら勝ちになるんです?」
未来「くじ引きですかね?」
琴葉「流石にそれは違うんじゃないかな?」
カンカンカンッ
琴葉「そして、ここでゴング! 第二試合終了です!」
のり子『ウィナー……高槻やよい!』
朋花やよい『え?』
未来「もうわかんないですね」
まつり「そうですね」
……
朋花「あの~、どういうことでしょうか?」
琴葉「それが、全くわからないの。まつりちゃんも、かなり押していたし」
まつり「エミリーちゃんは逃げてたのです」
朋花「エミリーちゃんとやよいちゃんで、決勝戦になるんですか~?」
琴葉「そうなるかな。あ、始まるみたい」
のり子『赤コーナー、エミリー・スチュアート!』
エミリー『は、はい』
のり子『青コーナー、高槻やよい!』
やよい『うっうー?』
琴葉「両者、戸惑ってます」
可奈「気持ちはわかります」
未来「あんなに疑問系のうっうー、初めて聞きました」
のり子『レディー・ファイ!』カンッ
琴葉「ちなみに、律子さんの戦前予想ですが、エミリーちゃんほぼ勝ちではないかと」
未来「え?」
可奈「ほぼ勝ち?」
朋花「今までの予想は、当たっていたのでしょうか~?」
未来「まつりちゃんの時は外れてました!」
まつり「それなのに、ほぼ勝ちです?」
エミリー『あの、やよいさん。なんで勝ったかわかりますか?』
やよい『うー……全然。エミリーちゃんは?』
エミリー『私もさっぱりです……』
やよい『私は朋花さんにひたすら転ばされて、そのあとフォールされて』
エミリー『はい』
やよい『そのままタイムアップしたよ』
エミリー『え?』
やよい『エミリーちゃんは?』
エミリー『私は、まつりさんに専門的格闘技の駱駝固めをされました』
やよい『うん』
エミリー『降参したのですが、受け入れてもらえず……あとは逃げ回っておしまいです』
やよい『え?』
エミリー『……』
やよい『……』
エミリーやよい『???』
エミリー『どうしましょう? 何かした方が良いのでしょうか?』
やよい『……せっかくの柔道着だし、ちょっと組み合う?』
エミリー『は、はい。では、失礼します』
やよい『うん』
エミリーやよい『……』
のり子『ファイッ』
まつり「そうなるのです」
未来「負けてた方が勝ってますもんね」
可奈「このまま終わりそう?」
朋花「そうかもしれませんね~」
カンカンカンッ
琴葉「はい、ここで終了です!」
のり子『ウィナー、エミリー・スチュアート!』
エミリーやよい『???』
のり子『それじゃあ、みんなのところに行こうか』
エミリーやよい『はい』
……
のり子「エミリー、優勝おめでとう! 拍手!」
パチパチパチパチ
エミリー「あ、ありがとうございます。なぜ優勝したのかわかりませんが……」
琴葉「それはこっちも一緒よ」
エミリー「あ、そうなんですね」
未来「のり子さん、教えてよ~」
のり子「まぁまぁ、しめてからね。エミリー、カンペ読んで」
エミリー「は、はい」
エミリー「規則無用の大和撫子死亡勝負、これにて」
のり子「ストップ! 違う違う」
エミリー「え?」
のり子「もう一回、ゆっくり読んで」
エミリー「は、はい」
エミリー「規則無用の」
のり子「うん」
エミリー「大和撫子」
のり子「うん」
エミリー「死亡」
のり子「そこ! そこだけ音に忠実に!」
エミリー「え? わ、わかりました」
朋花「ああ!」
琴葉「朋花ちゃん、どうしたの?」
朋花「あ、いえ、進めてください~」
エミリー「……それでは、規則無用の大和撫子デス勝負、これにて閉幕です」
エミリー「またお会いしましょう、さようなら」
みんな「さようなら!」
……
朋花「『です』と多く言った方の勝ち、ですか~?」
のり子「正解!」
おわり
途中で気付かれたでしょうけど、楽しく書けたので良かったです。
完結報告してきます。
元スレ
琴葉「これから別室にて、1対1の対戦が行われます」
琴葉「その様子を観覧するのが、私たちスタエレです」
未来「こんにちは!春日未来です!」
可奈「こんにちは!矢吹可奈です!」
琴葉「そして、この対戦を仕切ってくれる2人を紹介します」
3: 名無しさん@おーぷん 20/12/12(土)13:49:15 ID:JnZ
琴葉「審判は福田のり子さん」
のり子『よろしく!』
琴葉「審査員は秋月律子さんです」
律子『よろしくお願いします』
琴葉「それでは、早速はじめましょう。一回戦はこちらの組み合わせです」
4: 名無しさん@おーぷん 20/12/12(土)13:51:38 ID:JnZ
のり子『赤コーナー、徳川まつり!』
徳川まつり『はいほー!』
のり子『青コーナー、エミリー・スチュアート!』
エミリー『がんばります!』
のり子『レディー・ファイ!』カンッ
5: 名無しさん@おーぷん 20/12/12(土)13:55:30 ID:JnZ
琴葉「さて、はじまりました。ちなみに、戦前の律子さんの予想ではまつりちゃん優勢」
未来「たしかに強そう!」
琴葉「しかし、勝利条件などを知ってるのは審判と審査員の2人だけ」
可奈「あ、そうなんですね。たしかに、どうやったら勝ちなんですか?」
琴葉「私も知りません! ということで、見守りましょう!」
未来「ノってきましたね!」
6: 名無しさん@おーぷん 20/12/12(土)14:00:02 ID:JnZ
まつり『さあ、エミリーちゃん。遠慮せずにかかってくるのです!』
エミリー『それでは、行かせていただきます!』ガシッ
エミリー『えいっ』
エミリー『……えいっ』
琴葉「さあ、組み合って投げようとしていますが、まつりちゃん全く動きません!」
未来「柔道着ってセクシーだね」
可奈「本当だね」
7: 名無しさん@おーぷん 20/12/12(土)14:03:35 ID:JnZ
エミリー『うう……動きません……』
まつり『それでは姫の番なのです。はいほーっ!』
エミリー『あうっ』
琴葉「さあ、まつりちゃんがエミリーちゃんを倒して馬乗りに! そして……」
可奈「あれは!」
未来「見たことある!」
8: 名無しさん@おーぷん 20/12/12(土)14:07:11 ID:JnZ
まつり『怪我はさせてはいけませんからね。がんばるのですよ、エミリーちゃん』
エミリー『え?』
まつり『はいほーっ!』
エミリー『痛いでしゅ!痛いでしゅ!』
琴葉「キャメルクラッチです!」
可奈「プロレス技だ!」
未来「おおお!」
9: 名無しさん@おーぷん 20/12/12(土)14:11:02 ID:JnZ
エミリー『痛いでしゅ!痛いでしゅ!』
まつり『さぁ、エミリーちゃん。ギブアップするのですよ』
エミリー『痛いでしゅ! ぎ、ギブア……違いましゅ』
まつり『ほ? まだやるつもりなのです?』
エミリー『違……日本語……あ、降参! 降参です!』
まつり『はいほーっ!』
10: 名無しさん@おーぷん 20/12/12(土)14:14:05 ID:JnZ
琴葉「エミリーちゃん、たまらずギブアップ!」
未来「強かったですね」
琴葉「さぁ、今、のり子さんが両者を元の位置に戻します」
のり子『……ファイッ』
まつり『ほ?』
エミリー『え?』
琴葉未来可奈「え?」
11: 名無しさん@おーぷん 20/12/12(土)14:17:06 ID:JnZ
エミリー『のり子さん、私、ギブアップしましたよ』
のり子『……ファイッ』
まつり『ふむ……まだ勝利条件を満たしていない、ということですね』
のり子『うん』
まつり『なるほど……ということは、エミリーちゃん』
エミリー『え?』
まつり『覚悟するのです!』
エミリー『えええっ!』
12: 名無しさん@おーぷん 20/12/12(土)14:23:34 ID:JnZ
エミリー『嫌です!嫌です!もう痛いのは嫌です!』
まつり『ほ? なんで逃げるのです? 姫はか弱いから、全然痛くないのですよ?』
エミリー『嘘です! 背骨がミシミシって音を立ててました!』
まつり『それは妖精さんのせいなのです。もう一回くらうのです!』
エミリー『嫌です!嫌です!絶対嫌です!』
琴葉「なぜか試合再開、そして逃げるエミリーちゃん!」
未来「鬼ごっこみたい!」
13: 名無しさん@おーぷん 20/12/12(土)14:28:38 ID:JnZ
まつり『もう逃げられないのですよ、エミリーちゃん』
エミリー『ひいい……』
琴葉「さぁ、ついに部屋の隅に追い詰められたエミリーちゃん」
可奈「ぜったいぜつめい!」
エミリー『降参です!降参ですから、どうかご勘弁を』
まつり『大丈夫なのですよ。今度はもっと優しくするのです』
エミリー『絶対嘘です! 嘘をついてる目です!』
まつり『ほ? 姫は嘘なんて』
カンカンカンッ
14: 名無しさん@おーぷん 20/12/12(土)14:31:46 ID:JnZ
琴葉「あっと、ここでゴングがなりました!」
未来「二回目のギブアップで終わり?」
可奈「かな?」
琴葉「さて、今2人を元の位置に戻して……律子さんから紙が手渡されました」
のり子『ウィナー……』
15: 名無しさん@おーぷん 20/12/12(土)14:32:31 ID:JnZ
のり子『エミリー・スチュアート!』
まつりエミリー『え?』
琴葉未来可奈「え?」
16: 名無しさん@おーぷん 20/12/12(土)14:36:28 ID:JnZ
まつり『ほ? なんでなのです?』
エミリー『なんでですか?』
のり子『さ、まつりは控え室の方へ』
まつり『姫が負けたのです?』
のり子『良い勝負だったんだけどね。それじゃあ、エミリーは勝者ルームへ』
エミリー『えっと……はい……』
17: 名無しさん@おーぷん 20/12/12(土)14:39:27 ID:JnZ
……
まつり「どうなってるのです?」
未来「私たちにもさっぱりです」
可奈「ずっとまつりさんが押してたと思ったんですけど」
まつり「そうなのです……謎は深まるばかりなのです」
琴葉「それでは、ここからはまつりちゃんも一緒に見ていきますよ」
18: 名無しさん@おーぷん 20/12/12(土)14:42:24 ID:JnZ
のり子『赤コーナー、天空橋朋花!』
天空橋朋花『よろしくお願いします~』
のり子『青コーナー、高槻やよい!』
高槻やよい『うっうー!がんばります!』
のり子『レディー・ファイ!』カンッ
19: 名無しさん@おーぷん 20/12/12(土)14:52:58 ID:JnZ
未来「さっきのエミリーちゃんに、今回はやよいちゃん……」
可奈「たしかに、あまり強いイメージはないよね」
まつり「ほ? 姫もかよわいのですよ」
琴葉「……さあ、どうなるでしょうか!」
20: 名無しさん@おーぷん 20/12/12(土)14:57:09 ID:JnZ
やよい『行きますよ!うっうー!』
朋花『はい』
やよい『う?』
朋花『それ』
やよい『うー』ゴロゴロ
琴葉「さあ、勢いよく向かって行ったやよいちゃん、朋花ちゃんに受け流されました!」
まつり「すごい技術なのです」
21: 名無しさん@おーぷん 20/12/12(土)15:00:22 ID:JnZ
琴葉「ちなみに、律子さんの戦前予想はほぼ互角です」
未来「へえ」
可奈「でも、朋花さんの方が強そう」
朋花『やよいちゃん、もっと思いっ切り来ても、良いんですよ~』
やよい『い、行きますよ。うー!』
朋花『それ』
やよい『うー』ゴロゴロ
22: 名無しさん@おーぷん 20/12/12(土)15:02:51 ID:JnZ
やよい『うう……すごいです、朋花さん』
朋花『そんなこと、ありませんよ~』
やよい『でも、がんばります! うー!』
朋花『はい』
やよい『あう』ゴロゴロ
23: 名無しさん@おーぷん 20/12/12(土)15:07:01 ID:JnZ
やよい『うう……なんでわたしが転がってるんでしょうか?』
朋花『ふふふ、それじゃあ、行きますよ~』ゴゴゴゴ
やよい『ひっ』
朋花『ふふふ、やよいちゃん、どうしました?』
やよい『こ、怖いです。朋花さん、何かしたんですか?』
朋花『いいえ? 何もしてませんよ~』
やよい『う、動けません……』
24: 名無しさん@おーぷん 20/12/12(土)15:10:25 ID:JnZ
まつり「出たのです。朋花ちゃんのオーラなのです」
未来「オーラ?」
琴葉「非科学的……でも、朋花ちゃんなら、ありそうですね」
まつり「あれを打ち消せる人は数少ないのです」
可奈「まつりさんは行けるんですか?」
まつり「もちろ……妖精さんが助けてくれるのです」
25: 名無しさん@おーぷん 20/12/12(土)15:13:37 ID:JnZ
朋花『はい、ちょっと我慢してくださいね~』
やよい『え?』
朋花『はい、フォール』
やよい『はわっ』
朋花『のり子さ~ん、カウントお願いします~』
26: 名無しさん@おーぷん 20/12/12(土)15:16:28 ID:JnZ
のり子『……』
朋花『あれ?』
やよい『どうしたんですか?』
朋花『おかしいですね~、のり子さんが動きませんね~』
やよい『えっと……わたしの負けですか?』
朋花『うーん。わかりませんね~、もうしばらく、こうしましょうか~。やよいちゃん、大丈夫でしょうか?』
やよい『はい! 大丈夫です!』
27: 名無しさん@おーぷん 20/12/12(土)15:20:22 ID:JnZ
琴葉「カウントしませんね」
可奈「プロレスならもう終わってますよね?」
まつり「どうやったら勝ちになるんです?」
未来「くじ引きですかね?」
琴葉「流石にそれは違うんじゃないかな?」
カンカンカンッ
琴葉「そして、ここでゴング! 第二試合終了です!」
28: 名無しさん@おーぷん 20/12/12(土)15:23:36 ID:JnZ
のり子『ウィナー……高槻やよい!』
朋花やよい『え?』
未来「もうわかんないですね」
まつり「そうですね」
29: 名無しさん@おーぷん 20/12/12(土)15:28:07 ID:JnZ
……
朋花「あの~、どういうことでしょうか?」
琴葉「それが、全くわからないの。まつりちゃんも、かなり押していたし」
まつり「エミリーちゃんは逃げてたのです」
朋花「エミリーちゃんとやよいちゃんで、決勝戦になるんですか~?」
琴葉「そうなるかな。あ、始まるみたい」
30: 名無しさん@おーぷん 20/12/12(土)15:31:44 ID:JnZ
のり子『赤コーナー、エミリー・スチュアート!』
エミリー『は、はい』
のり子『青コーナー、高槻やよい!』
やよい『うっうー?』
琴葉「両者、戸惑ってます」
可奈「気持ちはわかります」
未来「あんなに疑問系のうっうー、初めて聞きました」
31: 名無しさん@おーぷん 20/12/12(土)15:38:33 ID:JnZ
のり子『レディー・ファイ!』カンッ
琴葉「ちなみに、律子さんの戦前予想ですが、エミリーちゃんほぼ勝ちではないかと」
未来「え?」
可奈「ほぼ勝ち?」
朋花「今までの予想は、当たっていたのでしょうか~?」
未来「まつりちゃんの時は外れてました!」
まつり「それなのに、ほぼ勝ちです?」
32: 名無しさん@おーぷん 20/12/12(土)15:44:17 ID:JnZ
エミリー『あの、やよいさん。なんで勝ったかわかりますか?』
やよい『うー……全然。エミリーちゃんは?』
エミリー『私もさっぱりです……』
やよい『私は朋花さんにひたすら転ばされて、そのあとフォールされて』
エミリー『はい』
やよい『そのままタイムアップしたよ』
エミリー『え?』
33: 名無しさん@おーぷん 20/12/12(土)15:50:26 ID:JnZ
やよい『エミリーちゃんは?』
エミリー『私は、まつりさんに専門的格闘技の駱駝固めをされました』
やよい『うん』
エミリー『降参したのですが、受け入れてもらえず……あとは逃げ回っておしまいです』
やよい『え?』
エミリー『……』
やよい『……』
エミリーやよい『???』
34: 名無しさん@おーぷん 20/12/12(土)15:55:56 ID:JnZ
エミリー『どうしましょう? 何かした方が良いのでしょうか?』
やよい『……せっかくの柔道着だし、ちょっと組み合う?』
エミリー『は、はい。では、失礼します』
やよい『うん』
エミリーやよい『……』
のり子『ファイッ』
35: 名無しさん@おーぷん 20/12/12(土)15:58:26 ID:JnZ
まつり「そうなるのです」
未来「負けてた方が勝ってますもんね」
可奈「このまま終わりそう?」
朋花「そうかもしれませんね~」
カンカンカンッ
琴葉「はい、ここで終了です!」
36: 名無しさん@おーぷん 20/12/12(土)15:59:46 ID:JnZ
のり子『ウィナー、エミリー・スチュアート!』
エミリーやよい『???』
のり子『それじゃあ、みんなのところに行こうか』
エミリーやよい『はい』
……
37: 名無しさん@おーぷん 20/12/12(土)16:04:25 ID:JnZ
のり子「エミリー、優勝おめでとう! 拍手!」
パチパチパチパチ
エミリー「あ、ありがとうございます。なぜ優勝したのかわかりませんが……」
琴葉「それはこっちも一緒よ」
エミリー「あ、そうなんですね」
未来「のり子さん、教えてよ~」
のり子「まぁまぁ、しめてからね。エミリー、カンペ読んで」
エミリー「は、はい」
38: 名無しさん@おーぷん 20/12/12(土)16:07:03 ID:JnZ
エミリー「規則無用の大和撫子死亡勝負、これにて」
のり子「ストップ! 違う違う」
エミリー「え?」
のり子「もう一回、ゆっくり読んで」
エミリー「は、はい」
39: 名無しさん@おーぷん 20/12/12(土)16:09:29 ID:JnZ
エミリー「規則無用の」
のり子「うん」
エミリー「大和撫子」
のり子「うん」
エミリー「死亡」
のり子「そこ! そこだけ音に忠実に!」
エミリー「え? わ、わかりました」
朋花「ああ!」
40: 名無しさん@おーぷん 20/12/12(土)16:12:31 ID:JnZ
琴葉「朋花ちゃん、どうしたの?」
朋花「あ、いえ、進めてください~」
エミリー「……それでは、規則無用の大和撫子デス勝負、これにて閉幕です」
エミリー「またお会いしましょう、さようなら」
みんな「さようなら!」
41: 名無しさん@おーぷん 20/12/12(土)16:13:37 ID:JnZ
……
朋花「『です』と多く言った方の勝ち、ですか~?」
のり子「正解!」
おわり
42: 名無しさん@おーぷん 20/12/12(土)16:17:28 ID:JnZ
途中で気付かれたでしょうけど、楽しく書けたので良かったです。
完結報告してきます。
徳川まつり「ルール無用のアイドルデスマッチ?」