1: 名無しで叶える物語 2020/12/21(月) 00:45:42.23 ID:/hVc0WX7.net

歩夢「〜♪」カリカリ

侑「……」

歩夢「んー…」

侑「…楽しそうだね」

歩夢「んー?なに?」カリカリ

侑「…なんでもありませんけど」

歩夢「そう?えーと…」カリカリ

侑「……」



2: 名無しで叶える物語 2020/12/21(月) 00:51:20.38 ID:/hVc0WX7.net

歩夢「うーん…」

侑「……」

歩夢「……」カリカリ

侑「…楽しそうだね。ずいぶんと!」

歩夢「まあねー」カリカリ

侑「そりゃ嬉しいよ!歩夢が楽しそうで私も楽しいな!ってね!なんてね!」

歩夢「ありがとう」カリカリ

侑(…ふんっ!)



4: 名無しで叶える物語 2020/12/21(月) 00:59:31.75 ID:/hVc0WX7.net

歩夢「…うん、できた!」

侑「……」

歩夢「ごめんね侑ちゃん、せっかく一緒に…ふふっ、なに?その顔」

侑「あに」

歩夢「唇にゅーってなってるよ」

侑「ふん」

歩夢「そんなことしてたらかわいい顔が台無しだよ」グニグニ

侑「うむゅ」

歩夢「はい、元通り。こっちのほうがかわいいよ」

侑「……」ムスッ



5: 名無しで叶える物語 2020/12/21(月) 01:04:21.55 ID:/hVc0WX7.net

歩夢「待たせちゃってごめんね。なにかする?」

侑「…何書いてたの」

歩夢「え?ああ、ファンレターの返事」

侑「ふーん」

歩夢「便箋いっぱいに書いてもらっちゃった。だから私も頑張って返事しなきゃって」

侑「見せてよ」

歩夢「もらった手紙?いいよ、ちょっと照れくさいけど…」

侑「そっちじゃなくて、歩夢が書いたやつ」

歩夢「や、やだよ!恥ずかしいもん!」

侑「…ふーーーん」



8: 名無しで叶える物語 2020/12/21(月) 01:18:37.01 ID:/hVc0WX7.net

歩夢「絶対だめ!もう封しちゃうからね」

侑「添削してあげるから」

歩夢「なんの?」

侑「誤字脱字がないかとか」

歩夢「自分で何度も確認したもん」

侑「事務所的に問題ないかとか」

歩夢「どこの事務所?」

侑「私」

歩夢「ふふっ」

侑「私は歩夢のマネージャーだもん。アイドルとしての歩夢のイメージにそぐわない内容は…」

歩夢「でも私の専属じゃなくて、みんなのマネージャーなんでしょ」ツーン

侑「な…」



12: 名無しで叶える物語 2020/12/21(月) 01:26:30.09 ID:/hVc0WX7.net

侑「そ、そういうこと言う!?」

歩夢「最初は私を支えてくれるって言ってくれてたのになー」

侑「いまでも支えてるじゃん!」

歩夢「いつのまにかみんなを支える役になっちゃってるんだもん」

侑「だってそれは…」

歩夢「あーあ。なんだか寂しいなー」

侑「……」

歩夢「よし、もう糊付けしました」

侑「自分だって、わっ、私だけのスクールアイドルでいたいって言ってくれたくせに!」

歩夢「うぇっ!?///」



16: 名無しで叶える物語 2020/12/21(月) 01:35:48.69 ID:/hVc0WX7.net

侑「だから歩夢だけの私でいてって!」

歩夢「ちょっ、ちょちょちょ///」

侑「あの夜!私のこと!押し倒してまで!」

歩夢「や、やめてぇ!///あれは謝ったでしょ!?」

侑「別に謝って欲しかったわけじゃないよ!むしろそんな気持ちにさせてごめんって、私、そう思って…」

歩夢「侑ちゃん…」

侑「それからいろいろ考えて、歩夢の気持ちを受け入れようって…」

歩夢「…へ?」

侑「…思って、た、のに!」

歩夢「え?…え?」



19: 名無しで叶える物語 2020/12/21(月) 01:50:07.42 ID:/hVc0WX7.net

侑「なんか勝手に前向きになって!なんかファンのみんなが大好きですみたいな感じになっちゃってさ!」

侑「私がいなきゃダメだって言ってくれてたのに!もう大丈夫みたいな!いや私が大丈夫じゃないんだよ!」ダンダン

侑「私は他の誰でもない、歩夢のために音楽をやりたかったのに!それも結局!なんか!うやむやになっちゃったし!」

侑「今日なんて!私がいるのに!ずーーーっとファンに返事書いてるし!いつでも書けるでしょ!いまは私との時間だよ!私だけを見ててよ!」バンバン

侑「私だけの歩夢でいてよ!…この…えっと…ばかーっ!!」

歩夢「……」

侑「……ぐすっ」

歩夢「…ゆ、侑ちゃ

侑「帰る」



27: 名無しで叶える物語 2020/12/21(月) 02:01:01.80 ID:/hVc0WX7.net

歩夢「待って!」ギュ

侑「待たない」

歩夢「侑ちゃん、お願い」

侑「……」

歩夢「……ごめんね」

侑「…なにが」

歩夢「…泣かせちゃって、かな」

侑「…泣いてないよ」ゴシゴシ

歩夢「うん…」

侑「……」

歩夢「…私、気づかなかった」

侑「…ん」

歩夢「私にとっては侑ちゃんがいちばんで、侑ちゃんにとっても私がいちばんだって、ちゃんとわかってた」

歩夢「でも、私ばっかり思いつめて…私ばっかり想いを押しつけてたんじゃないかって思ってた」

侑「……」



30: 名無しで叶える物語 2020/12/21(月) 02:13:15.97 ID:/hVc0WX7.net

歩夢「…でも、…だから、侑ちゃんも同じくらい私のことを考えてくれてたなら…嬉しい」

侑「……当たり前じゃん…」

歩夢「え?」

侑「…ずっと、ずっと一緒にいるんだよ。歩夢は私の隣にいるのが当然で…私も歩夢の隣にいるのが一番なんだ」

侑「歩夢を置いてどこかに行きたいなんて思ったことない。…私はただ、ふたりで新しい世界が見たかっただけ」

侑「…それだけなんだよ」

歩夢「…侑ちゃん…」



32: 名無しで叶える物語 2020/12/21(月) 02:23:27.79 ID:/hVc0WX7.net

歩夢「…ねえ」

侑「…なに?」

歩夢「私、侑ちゃんのことが好き」

侑「…うん」

歩夢「それで、いまはスクールアイドルのことも好きだよ」

侑「……ん」

歩夢「同好会のみんなも好きだし、応援してくれるファンのみんなも好き。とっても大切で、みんなのためにも頑張ろうって思えるの」

侑「……」

歩夢「でも、たとえどれだけ多くの人が見てくれてても…そこに侑ちゃんがいなかったら、意味なんてないって思う」

歩夢「たとえ誰も応援してくれなくても、侑ちゃんさえいればそれでいいって思える」

歩夢「だから、侑ちゃんにも私のこと応援してほしいんだ」

歩夢「…私、またわがまま言ってるかな?」

侑「…たぶんね。とびきりのやつ」

歩夢「…ふふ」



34: 名無しで叶える物語 2020/12/21(月) 02:37:16.08 ID:/hVc0WX7.net

歩夢「ねえ、侑ちゃん」

歩夢「ごめんね。私、みんなのスクールアイドルでいたい」

歩夢「侑ちゃんにも、みんなのために頑張ってほしいって思う。同好会のみんなのために、ファンのみんなのために」

歩夢「…でも…」

歩夢「…ひとりの女の子としては…ずっと…ずっと、ずっと侑ちゃんのものでいたいの」

歩夢「だから…侑ちゃんも…」

歩夢「…だめ、かな」

侑「……」

侑「…ずるいよね、歩夢は。…昔からさ!」

侑「でも、そんな歩夢も好きだよ」



36: 名無しで叶える物語 2020/12/21(月) 02:46:01.06 ID:/hVc0WX7.net

侑「…で!」

歩夢「んー?」カリカリ

侑「今日は何してるんですか」

歩夢「今日もお返事だよ」カリカリ

侑「昨日も書いてたじゃん」

歩夢「たくさん貰っちゃったからねー」カリカリ

侑「だいたいファンレターに返事って書く必要あるのかなぁ!」

歩夢「一生懸命書いてくれたんだから、貰いっぱなしにはできないよ」カリカリ

侑「歩夢はえらいね!コツコツ系スクールアイドルだね!つってね!」

歩夢「そうだよー」カリカリ

侑「ふんっ!」



37: 名無しで叶える物語 2020/12/21(月) 02:51:58.16 ID:/hVc0WX7.net

歩夢「…うーん…」

侑「…あゆむー」

歩夢「んー?」

侑「歩夢やーい」

歩夢「はーい」カリカリ

侑「歩夢ちゃん?」

歩夢「……」カリカリ

侑「歩夢さん?」

歩夢「……」カリカリ

侑「あゆぴょーん」

歩夢「ちょっと!…って、また変な顔になってるよ」

侑「知ってる」ムス



38: 名無しで叶える物語 2020/12/21(月) 03:10:14.57 ID:/hVc0WX7.net

歩夢「ほら、かわいい顔に戻ろうね」グニグニ

侑「歩夢が全然構ってくれないから私がブスになっちゃうんだよ」

歩夢「もう…」

侑「…ずっと私だけの歩夢でいてくれるんじゃなかったの」

歩夢「…スクールアイドルとしての私も応援してくれるんじゃなかったの?」

侑「……私が歩夢を放ったらかしてピアノの練習してたら拗ねるくせに」

歩夢「そ…///そんなことないもん!」

侑「あるじゃん!」

歩夢「それを言ったら侑ちゃんだって私のこと放ったらかしてるんだからおあいこでしょ」ツーン

侑「ぐむむ…!私よりファンの子のほうが大事なの!?」

歩夢「そんなわけないよ」

侑「…ん」

歩夢「でもまずはお返事書いちゃうね」

侑「……納得いかないっ!」



おわり


元スレ
侑「歩夢はもう私だけの歩夢じゃないの?」