1: 名無しで叶える物語 2021/01/12(火) 19:15:31.76 ID:6yCv7Etl.net
歩夢「うーん一度気になったら頭から離れないなー」
侑「歩夢ーどうしたのー?早く行くよー」
歩夢「ううん、なんでもない。待ってー侑ちゃん」
歩夢(今買ったら侑ちゃんに変な目で見られるよね。うーん…)
歩夢「うん決めた。日を改めて購入で」
从| ̄ー ̄|从 ニヤリ
歩夢「…今視線を感じたような、気のせいかな」
2: 名無しで叶える物語 2021/01/12(火) 19:18:18.74 ID:6yCv7Etl.net
歩夢「結局購入しちゃった///」
歩夢「6800円は痛い出費だったなー、来月は節約しないと」
人形「…」
歩夢「…うー///」
人形「アユムー、キョウモー、カワイイヨー!!」ヒョコヒョコ
ブンブン
歩夢「止め止め、もうお人形さん遊びって年じゃないし」
歩夢「それにしても、この子の髪ちょっと傷んでるんだよね」
歩夢「侑ちゃんもたまに枝毛になってるところ見かけるんだけど、うーん」
人形「…」
歩夢「シャンプーとかすれば良くなる、かな。試してみよう」
歩夢「これでよし。あとは髪型を元に戻してっと」
スルスルッ
歩夢「あ、あれ。輪ゴムが留まらない」
歩夢「シャンプーがこの子の髪に合わない、というより合いすぎたんだ、きっと」
人形「…」サラッサラ
歩夢「明日あなたのシャンプー買ってくるから待っててね」
人形「…」コクッ
歩夢「お、お母さんに交渉出来るかなー…」
侑「おっはよー歩夢ー」
歩夢「おはよう侑ちゃってあれ?髪型変えた?」
侑「いやー実は家のシャンプー、いつも使ってるのから変えたみたいでー」
歩夢「へ、へぇー」ドキッ
侑「そしたら髪留めが留まんなくなっちゃってさ、結局諦めたんだー」
歩夢「そ、そうなんだー」
侑「学校終わったら自分用のシャンプーを買わないと、うぐぐ…」
歩夢「…」
人形「…」
歩夢「あなたの変化が侑ちゃんに影響したのかな?」
人形「ドーダローネ?」ヒョコヒョコ
歩夢「そんなわけ、無いよね。うん」
歩夢「それにしても、無地のワンピース、か」
歩夢「余り拘りのないあたり侑ちゃんらしいといえばらしいけど、ちょっと寂しいかな」
歩夢「…たしか裁縫道具あったよね、よし」
人形「…」
2時間後 (・8・)< ポッポー
歩夢「なんとか出来上がったけど、ちょっと色褪せてるよね、これ」
人形「…」
歩夢「私のお古じゃこれが限度かー」
歩夢「かといってお小遣いも使えないし、うーん」
歩夢「…同好会の人に相談するか、上手くいくかなー」
人形「…」ムスーッ
歩夢「その前にワンピースに戻さないと、なんかかわいそうだし」
しずく「使わなくなった演劇の衣装、ですか?」
歩夢「なんとか頼めないかな?しずくちゃん」ウルウル
しずく「いくつか心当たりが無いわけではありませんが、ちょっと聞いてみますね」
歩夢「ありがとうしずくちゃん」パァッ
しずく「ちなみに使用目的教えてもらえますか?それによって用意するものが変わりますので」
歩夢「えっとね…み、みんなには内緒だよ///」モジモジ
しずく(いちいち可愛いなぁ、もう///)
しずく「人形の衣装ですか、それでしたら使わなくなった小道具の人形や服の素材がありますので用意できますよ」
歩夢「ありがとうしずくちゃん、相談してよかったー」
しずく「ふふふっどういたしまして」
歩夢「ごめんね、なんかこんな子供っぽい事で相談しちゃって///」
しずく「いえいえ、最初聞いたときは首をかしげてしまいましたが」
歩夢「そ、そうだよね…」
しずく「でもなんか歩夢さんらしいなって思いました。何事もまじめなところとか」
歩夢「ほ、褒められてるのかな?えへへ…///」
しずく(あーもうこの可愛い生き物、持ち帰りたいな~)
从| ̄ー ̄|从
?「ふっふっふ、こうして歩夢さんは私の思惑通りドールの沼に嵌り、RちゃんDBは着実に更新されるのであった…」
愛「りなりー、今日の練習グラウンドだってー」
璃奈「うん、今行くー」
歩夢「よし、まずは制服出来上がりっと。うん、前より侑ちゃんっぽくなった♪」
人形「…」ツヤツヤ
歩夢「まだ素材結構あるから私服も作ってあげよう」
歩夢「普段男の子っぽい服着る事多いけど、もっと可愛い服とか似合うと思うんだよね。うん」
2時間後 (*>ᴗ・*)ゞ< ヨーソロー
人形「…」キラキラキラキラ
歩夢「わぁ~、だいぶ可愛くなったね♪」
人形「アユムノホウガー、カワイイヨー!!」ヒョコヒョコ
歩夢「ふふふ、ゆ~うちゃん♡」ギュウッ
人形「ワワッ、テレルナー///」
歩夢「なんか服とか作ってたら、愛情がわいてきちゃった♪」
人形「…」
歩夢「きょ、今日はこの侑ちゃんと一緒に寝ようかな…///」
歩夢「侑ちゃーん、早くしないとせつ菜ちゃん待たせちゃうよー」
侑「ごめーん歩夢ー、先行っててー」
侑母「こらー!侑、待ちなさーい!!」
侑「待てって言って待つ子なんていないってばー」
歩夢「なんか大変なことになってる。大丈夫かな…」
せつ菜「侑さん遅いですねー」
歩夢「なんか侑ちゃんお母さんとドタバタしてたみたいだけど、大丈夫かな?」
タッタッタ…
侑「ごめーん、二人とも待ったー?」
歩夢「ううん、そんなことない…よ」ドキッ!!
せつ菜「わぁー、今日の侑さんいつもより可愛いですねー」
侑「母さんがさ、たまには可愛らしい服でも着たらどうだってうるさくってさー」
歩夢「へ、へぇー。そうなんだ…」
侑「この手の服は歩夢のほうが絶対似合うっていうのに、どうして着せたがるんだろう」ウー…
せつ菜「そんなことありません。現に今の服装似合ってますし、もっと新しい自分に挑戦すべきだと思います!」
侑「へへへ…そうかな///」
歩夢「…」
侑「歩夢はどう思う?」
歩夢「ふぇ?う、うん。私も似合ってると思うよ」
侑「そっか。じゃあ今日一日はこの格好で」
せつ菜「はい。それでは張り切っていきましょう!!」
ゆうぽむ「おーっ!!」
人形「オカエリーアユムー」
歩夢「ど、どうしよう…どう考えてもこの侑ちゃんの影響だよね?」
人形「ソーナノカナー」
歩夢「なんか怖くなってきちゃった。押し入れの中に入れておこうかな…」
人形「エー?サミシイヨー、アユムー」
歩夢「うぅ…やっぱり出来ないよ~」ギュウッ
人形「ヤッパリアユムトイッショガイチバンダヨー」
歩夢「とりあえず制服姿なら問題ないよね。うん、そうに違いない」
人形「ナンカアジケナイナー」
歩夢「り、リボンをつけるだけなら大丈夫だよね?」
人形「ワーイ、アユムカラノプレゼントダー♪」
歩夢「…」
侑「え、プレゼント?誕生日はまだ先だよ?」
歩夢「うん。そうなんだけど…ほら、昨日の服とかも似合ってたでしょ?」
歩夢「それでこんなのとかもどうかな、と思って」
侑「ふーん、そっか。ありがと歩夢、早速つけてみるね」
…
侑「どうかな歩夢?」
歩夢「…やっぱり右側に付けるんだ」
侑「歩夢?」
歩夢「あ、うん侑ちゃん。似合ってるよ」
侑「えへへー///」
…
人形「アユムノイエダヨー」
歩夢「…辻褄合わせしちゃったな」
人形「ネェネェアソボウヨー」
歩夢「きっと悪い事してるんだよね、私」
人形「ソウナノカナー」
歩夢「うん、次で最後にしよう。これを最後にこの侑ちゃんは制服のままって事で」
2時間半後 |c||^.-^||< ブッブーデスワ
歩夢「最後と思ったら、気合入っちゃった…」
人形「スゴイゾアユムー」
歩夢「私のライブ衣装の色違い…うぅ~、自分で作って恥ずかしくなっちゃった///」
人形「ワーイ、アユムトオソロイー♪」
歩夢「こんなのを作っちゃうってことは、侑ちゃんにアイドルをやって欲しいってことなのかな…?」
人形「ドウナンダロウネ?」
歩夢「よし、早速着せてみよう」
人形「タノシミダナー」
歩夢「これが最後、これがさいご…」
ガチャッ
侑「歩夢ー入るよー?」
歩夢「え?ゆ、侑ちゃん??」
歩夢「ど、どうしてここに???」
侑「どうしてもこうしても、さっきから電話鳴らしても出てくれないし」
歩夢「へ??え???」
侑「おばさんに聞いたら部屋にいるっていうからノックしたんだけど反応なかったし」
歩夢「う、うそ…??」
侑「それでさー、聞きたいことあるんだけど」
歩夢「嫌っ!侑ちゃんお願い、見ないでぇ!」
侑「?歩夢??」
チラッ
人形「ヤァヤァハジメマシテ」
侑「…へぇ~そういうこと」
歩夢「うぅっ、侑ちゃん…」
侑「歩夢さ、私の家に来てよ」
人形「ワタシノイエナノカナー?」
歩夢「うそ…なんで…?」
侑「歩夢がこの前着てたライブ衣装、なんでか知らないけど私の家に届いてたんだよね~」
歩夢「そんな…まだ着せてないはずなのに…」
侑「母さんは知らないって言うし、色違いなのも気になってたから歩夢に聞きたかったんだけど」
侑「その人形見て察しちゃった。へぇ~そういうことだったんだ」
歩夢「こんなことになるなんて…私…」
侑「とりあえず歩夢、正直に話してもらおうかな」
歩夢「うぅっ、うぅっ…」
人形「…(なにかを訴えかける目)」
侑「大丈夫だよ人形さん、歩夢をいじめたりしないよ。正直に話してくれたら、ね?」
侑「…つまりはたまたま店で見つけた人形に不思議な力が宿ってたって事でいいのかな?」
歩夢「うん…私もよく分かってないんだけど」
侑「そして遊んでいるうちに夢中になり過ぎてしまったと…ちなみにいつから?」
歩夢「侑ちゃんが髪型変えてたことあったことあったでしょ?その前日で…」
侑「なるほどねぇ」
歩夢「侑ちゃん、今回の件許してもらえないよね…」
侑「うーんそうだなー…あ、こういうのはどうかな?」
侑「明日歩夢は私のお願いに付き合うこと、それで今回の件は水に流すということで」
歩夢「侑ちゃん、それでいいの…?」
侑「困ったのは母さんと服で口論になった事くらいだし、それでいいよ歩夢」
歩夢「ありがとう侑ちゃん、う…ひぐっ…」
侑「あーあー泣かないで泣かないでー」
人形「…」ジーッ
侑「こ、これは歩夢をいじめてるわけじゃないからね。うん」
翌日
歩夢「ゆ、侑ちゃん…これは子供っぽいというか、恥ずかしいよ~」
侑「あ~ゆむ♪今日一日は約束守ってもらうよ~」
歩夢「うぅ~///」
しずく「歩夢先輩ってなんとなく犬っぽいって思ってましたけど、パンダもなかなか可愛いですね~」ナデナデ
歩夢「しずくちゃんはさっきからずっと撫でつづけてくるし…///」
侑「歩夢から聞いたんだけど、しずくちゃんは歩夢の人形の事知ってたんだ」
しずく「はい、人形の衣装とその素材が欲しいと相談がありまして」
しずく「今だから言いますが、実は素材のほうは私の財布で買ったものなのです」
歩夢「え?そうだったの?」
しずく「それにしても、あの時の歩夢先輩可愛かったなぁ~」
侑「へぇ~どんな感じだったの?」
しずく「はい、それではご要望に応えまして~」
歩夢「し、しずくちゃん~///侑ちゃんも~///」
ゆうしず「あはははは」
彼方「果林ちゃ~ん、我慢は良くないよ~」ムニャムニャ
果林「ななななんのことかしら~?」カタカタカタカタカタカタカタカタ
エマ「さっきから抱き付きたくてうずうずしてるもんね~♪」
果林「そそそそそんなこと、ないわよ?」カタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタ
侑「あーゆむっ、ポーズとってみて~」
歩夢「えっと、こんな感じ?」モフッ
果林「…!」ガタン!!
侑「いいね~次はこの雑誌のこんなポーズとか~」
歩夢「う~ん、これでいいかな?」モフフッ
果林「…!!」ガタタン!!!
エマかな「わっかりやすいな~」
侑(さてさて、そろそろ仕上げかな~)
侑「そうだ歩夢、これ持ってみてよ」
歩夢「えっと…笹?」
しずく「竹取物語の演目で使用した小道具です」
侑「それでさ、これやって欲しいんだけど」
歩夢「これって、さっきしずくちゃんがやってた私のモノマネ…」
果林「!!!!!」ガタガタガタタン!!!
歩夢「は、恥ずかしいよ~///」
侑「お願い!どうしても歩夢の可愛い所がみたいからさ」
歩夢「う~ん…い、一回だけだからね///」
歩夢「そ、それじゃあいくよ///」
スゥーッ
歩夢「えっとね…み、みんなには内緒だよ///」モジモジ
ガバッ
歩夢「え?か、果林さん!?」
果林「無理無理もう無理絶対無理こんな可愛い生物遠目で見るだけなんて生殺しよー!!」
彼方「とうとう耐えられなくなったかー」ムニャムニャ
エマ「最初から素直になればよかったよかったのにねー」
歩夢「ゆ、侑ちゃんたすけて~」オロオロ
侑「さてと、歩夢の件はこれくらいとして…」
璃奈「…」カチャカチャカチャカチャ…
侑「りーなーちゃん、聞きたいことあるんだけど」
璃奈「!!なな、ナンデゴザイマショウカ?」
侑「なんか敬語おかしいけどいいや。単刀直入に言うね。」
侑「璃奈ちゃん
私 と 歩 夢 を お も ち ゃ に し て た で し ょ ? 」
璃奈「!!!!」
侑「いやさ、こんなこと出来るの璃奈ちゃんくらいしかいないかなーと思って」
璃奈「…り、り、璃奈ちゃんボード『撃沈』…」从|_ _||||从
侑「あ、やっぱりそうなんだーへぇ~」
璃奈「ごごごめんなさい。ゴリラなりなんなりしますんで」
侑「璃奈ちゃんにお願いしたいことはちょっと違うんだよなー」ゴゴゴゴゴゴゴゴ…
璃奈「へぇお代官様、なんなりと…」
侑「歩夢が持ってた私の人形、璃奈ちゃんバージョンで作ってよ」
璃奈「そ、そう来たか…では早速」
侑「 9 イ本 」
璃奈「…え?」
侑「本人を除いた部員ひとり1体、そこまでしてもらわないとねー」
璃奈「そ、そんな…」
侑「ちなみにこれは歩夢の心が傷ついた分とかも含まれるから、そこんとこよろしくー」
璃奈「うぅ…」
侑「完成楽しみにしているよー、バイバーイ♪」
从| ゚д゚|从
从| ゚д゚ |从
後日
出来上がった璃奈ちゃん人形は同好会でちょっとしたブームになった
基本的にはライブ衣装に私服、マスコット系なんかのローテーションなんだけど
たまに食い倒れ人形みたいなヘンテコ衣装になったり
これはかすみちゃんの仕業かな?
愛「ところでさーゆうゆ?璃奈ちゃん人形とリカちゃん人形って語感似てるよね?」
侑「ププッ」
おしまい
元スレ
歩夢「結局購入しちゃった///」
歩夢「6800円は痛い出費だったなー、来月は節約しないと」
人形「…」
歩夢「…うー///」
人形「アユムー、キョウモー、カワイイヨー!!」ヒョコヒョコ
ブンブン
歩夢「止め止め、もうお人形さん遊びって年じゃないし」
5: 名無しで叶える物語 2021/01/12(火) 19:20:21.06 ID:6yCv7Etl.net
歩夢「それにしても、この子の髪ちょっと傷んでるんだよね」
歩夢「侑ちゃんもたまに枝毛になってるところ見かけるんだけど、うーん」
人形「…」
歩夢「シャンプーとかすれば良くなる、かな。試してみよう」
6: 名無しで叶える物語 2021/01/12(火) 19:21:27.78 ID:6yCv7Etl.net
歩夢「これでよし。あとは髪型を元に戻してっと」
スルスルッ
歩夢「あ、あれ。輪ゴムが留まらない」
歩夢「シャンプーがこの子の髪に合わない、というより合いすぎたんだ、きっと」
人形「…」サラッサラ
歩夢「明日あなたのシャンプー買ってくるから待っててね」
人形「…」コクッ
歩夢「お、お母さんに交渉出来るかなー…」
8: 名無しで叶える物語 2021/01/12(火) 19:22:39.20 ID:6yCv7Etl.net
侑「おっはよー歩夢ー」
歩夢「おはよう侑ちゃってあれ?髪型変えた?」
侑「いやー実は家のシャンプー、いつも使ってるのから変えたみたいでー」
歩夢「へ、へぇー」ドキッ
侑「そしたら髪留めが留まんなくなっちゃってさ、結局諦めたんだー」
歩夢「そ、そうなんだー」
侑「学校終わったら自分用のシャンプーを買わないと、うぐぐ…」
歩夢「…」
9: 名無しで叶える物語 2021/01/12(火) 19:25:04.65 ID:6yCv7Etl.net
人形「…」
歩夢「あなたの変化が侑ちゃんに影響したのかな?」
人形「ドーダローネ?」ヒョコヒョコ
歩夢「そんなわけ、無いよね。うん」
10: 名無しで叶える物語 2021/01/12(火) 19:27:49.06 ID:6yCv7Etl.net
歩夢「それにしても、無地のワンピース、か」
歩夢「余り拘りのないあたり侑ちゃんらしいといえばらしいけど、ちょっと寂しいかな」
歩夢「…たしか裁縫道具あったよね、よし」
人形「…」
2時間後 (・8・)< ポッポー
歩夢「なんとか出来上がったけど、ちょっと色褪せてるよね、これ」
人形「…」
歩夢「私のお古じゃこれが限度かー」
歩夢「かといってお小遣いも使えないし、うーん」
歩夢「…同好会の人に相談するか、上手くいくかなー」
人形「…」ムスーッ
歩夢「その前にワンピースに戻さないと、なんかかわいそうだし」
11: 名無しで叶える物語 2021/01/12(火) 19:30:38.64 ID:6yCv7Etl.net
しずく「使わなくなった演劇の衣装、ですか?」
歩夢「なんとか頼めないかな?しずくちゃん」ウルウル
しずく「いくつか心当たりが無いわけではありませんが、ちょっと聞いてみますね」
歩夢「ありがとうしずくちゃん」パァッ
しずく「ちなみに使用目的教えてもらえますか?それによって用意するものが変わりますので」
歩夢「えっとね…み、みんなには内緒だよ///」モジモジ
しずく(いちいち可愛いなぁ、もう///)
14: 名無しで叶える物語 2021/01/12(火) 19:34:09.06 ID:6yCv7Etl.net
しずく「人形の衣装ですか、それでしたら使わなくなった小道具の人形や服の素材がありますので用意できますよ」
歩夢「ありがとうしずくちゃん、相談してよかったー」
しずく「ふふふっどういたしまして」
歩夢「ごめんね、なんかこんな子供っぽい事で相談しちゃって///」
しずく「いえいえ、最初聞いたときは首をかしげてしまいましたが」
歩夢「そ、そうだよね…」
しずく「でもなんか歩夢さんらしいなって思いました。何事もまじめなところとか」
歩夢「ほ、褒められてるのかな?えへへ…///」
しずく(あーもうこの可愛い生き物、持ち帰りたいな~)
从| ̄ー ̄|从
16: 名無しで叶える物語 2021/01/12(火) 19:36:14.56 ID:6yCv7Etl.net
?「ふっふっふ、こうして歩夢さんは私の思惑通りドールの沼に嵌り、RちゃんDBは着実に更新されるのであった…」
愛「りなりー、今日の練習グラウンドだってー」
璃奈「うん、今行くー」
19: 名無しで叶える物語 2021/01/12(火) 19:39:04.26 ID:6yCv7Etl.net
歩夢「よし、まずは制服出来上がりっと。うん、前より侑ちゃんっぽくなった♪」
人形「…」ツヤツヤ
歩夢「まだ素材結構あるから私服も作ってあげよう」
歩夢「普段男の子っぽい服着る事多いけど、もっと可愛い服とか似合うと思うんだよね。うん」
2時間後 (*>ᴗ・*)ゞ< ヨーソロー
人形「…」キラキラキラキラ
歩夢「わぁ~、だいぶ可愛くなったね♪」
人形「アユムノホウガー、カワイイヨー!!」ヒョコヒョコ
歩夢「ふふふ、ゆ~うちゃん♡」ギュウッ
人形「ワワッ、テレルナー///」
歩夢「なんか服とか作ってたら、愛情がわいてきちゃった♪」
人形「…」
歩夢「きょ、今日はこの侑ちゃんと一緒に寝ようかな…///」
20: 名無しで叶える物語 2021/01/12(火) 19:41:59.31 ID:6yCv7Etl.net
歩夢「侑ちゃーん、早くしないとせつ菜ちゃん待たせちゃうよー」
侑「ごめーん歩夢ー、先行っててー」
侑母「こらー!侑、待ちなさーい!!」
侑「待てって言って待つ子なんていないってばー」
歩夢「なんか大変なことになってる。大丈夫かな…」
21: 名無しで叶える物語 2021/01/12(火) 19:44:36.85 ID:6yCv7Etl.net
せつ菜「侑さん遅いですねー」
歩夢「なんか侑ちゃんお母さんとドタバタしてたみたいだけど、大丈夫かな?」
タッタッタ…
侑「ごめーん、二人とも待ったー?」
歩夢「ううん、そんなことない…よ」ドキッ!!
せつ菜「わぁー、今日の侑さんいつもより可愛いですねー」
侑「母さんがさ、たまには可愛らしい服でも着たらどうだってうるさくってさー」
歩夢「へ、へぇー。そうなんだ…」
侑「この手の服は歩夢のほうが絶対似合うっていうのに、どうして着せたがるんだろう」ウー…
せつ菜「そんなことありません。現に今の服装似合ってますし、もっと新しい自分に挑戦すべきだと思います!」
侑「へへへ…そうかな///」
歩夢「…」
22: 名無しで叶える物語 2021/01/12(火) 19:47:28.62 ID:6yCv7Etl.net
侑「歩夢はどう思う?」
歩夢「ふぇ?う、うん。私も似合ってると思うよ」
侑「そっか。じゃあ今日一日はこの格好で」
せつ菜「はい。それでは張り切っていきましょう!!」
ゆうぽむ「おーっ!!」
25: 名無しで叶える物語 2021/01/12(火) 19:50:28.85 ID:6yCv7Etl.net
人形「オカエリーアユムー」
歩夢「ど、どうしよう…どう考えてもこの侑ちゃんの影響だよね?」
人形「ソーナノカナー」
歩夢「なんか怖くなってきちゃった。押し入れの中に入れておこうかな…」
人形「エー?サミシイヨー、アユムー」
歩夢「うぅ…やっぱり出来ないよ~」ギュウッ
人形「ヤッパリアユムトイッショガイチバンダヨー」
歩夢「とりあえず制服姿なら問題ないよね。うん、そうに違いない」
人形「ナンカアジケナイナー」
歩夢「り、リボンをつけるだけなら大丈夫だよね?」
人形「ワーイ、アユムカラノプレゼントダー♪」
歩夢「…」
28: 名無しで叶える物語 2021/01/12(火) 19:57:41.33 ID:6yCv7Etl.net
侑「え、プレゼント?誕生日はまだ先だよ?」
歩夢「うん。そうなんだけど…ほら、昨日の服とかも似合ってたでしょ?」
歩夢「それでこんなのとかもどうかな、と思って」
侑「ふーん、そっか。ありがと歩夢、早速つけてみるね」
…
侑「どうかな歩夢?」
歩夢「…やっぱり右側に付けるんだ」
侑「歩夢?」
歩夢「あ、うん侑ちゃん。似合ってるよ」
侑「えへへー///」
…
29: 名無しで叶える物語 2021/01/12(火) 20:01:08.82 ID:6yCv7Etl.net
人形「アユムノイエダヨー」
歩夢「…辻褄合わせしちゃったな」
人形「ネェネェアソボウヨー」
歩夢「きっと悪い事してるんだよね、私」
人形「ソウナノカナー」
歩夢「うん、次で最後にしよう。これを最後にこの侑ちゃんは制服のままって事で」
30: 名無しで叶える物語 2021/01/12(火) 20:04:11.70 ID:6yCv7Etl.net
2時間半後 |c||^.-^||< ブッブーデスワ
歩夢「最後と思ったら、気合入っちゃった…」
人形「スゴイゾアユムー」
歩夢「私のライブ衣装の色違い…うぅ~、自分で作って恥ずかしくなっちゃった///」
人形「ワーイ、アユムトオソロイー♪」
歩夢「こんなのを作っちゃうってことは、侑ちゃんにアイドルをやって欲しいってことなのかな…?」
人形「ドウナンダロウネ?」
歩夢「よし、早速着せてみよう」
人形「タノシミダナー」
歩夢「これが最後、これがさいご…」
ガチャッ
侑「歩夢ー入るよー?」
歩夢「え?ゆ、侑ちゃん??」
31: 名無しで叶える物語 2021/01/12(火) 20:08:48.16 ID:6yCv7Etl.net
歩夢「ど、どうしてここに???」
侑「どうしてもこうしても、さっきから電話鳴らしても出てくれないし」
歩夢「へ??え???」
侑「おばさんに聞いたら部屋にいるっていうからノックしたんだけど反応なかったし」
歩夢「う、うそ…??」
侑「それでさー、聞きたいことあるんだけど」
歩夢「嫌っ!侑ちゃんお願い、見ないでぇ!」
侑「?歩夢??」
チラッ
人形「ヤァヤァハジメマシテ」
侑「…へぇ~そういうこと」
歩夢「うぅっ、侑ちゃん…」
侑「歩夢さ、私の家に来てよ」
33: 名無しで叶える物語 2021/01/12(火) 20:13:15.02 ID:6yCv7Etl.net
人形「ワタシノイエナノカナー?」
歩夢「うそ…なんで…?」
侑「歩夢がこの前着てたライブ衣装、なんでか知らないけど私の家に届いてたんだよね~」
歩夢「そんな…まだ着せてないはずなのに…」
侑「母さんは知らないって言うし、色違いなのも気になってたから歩夢に聞きたかったんだけど」
侑「その人形見て察しちゃった。へぇ~そういうことだったんだ」
歩夢「こんなことになるなんて…私…」
侑「とりあえず歩夢、正直に話してもらおうかな」
歩夢「うぅっ、うぅっ…」
人形「…(なにかを訴えかける目)」
侑「大丈夫だよ人形さん、歩夢をいじめたりしないよ。正直に話してくれたら、ね?」
35: 名無しで叶える物語 2021/01/12(火) 20:16:58.41 ID:6yCv7Etl.net
侑「…つまりはたまたま店で見つけた人形に不思議な力が宿ってたって事でいいのかな?」
歩夢「うん…私もよく分かってないんだけど」
侑「そして遊んでいるうちに夢中になり過ぎてしまったと…ちなみにいつから?」
歩夢「侑ちゃんが髪型変えてたことあったことあったでしょ?その前日で…」
侑「なるほどねぇ」
歩夢「侑ちゃん、今回の件許してもらえないよね…」
侑「うーんそうだなー…あ、こういうのはどうかな?」
37: 名無しで叶える物語 2021/01/12(火) 20:20:59.89 ID:6yCv7Etl.net
侑「明日歩夢は私のお願いに付き合うこと、それで今回の件は水に流すということで」
歩夢「侑ちゃん、それでいいの…?」
侑「困ったのは母さんと服で口論になった事くらいだし、それでいいよ歩夢」
歩夢「ありがとう侑ちゃん、う…ひぐっ…」
侑「あーあー泣かないで泣かないでー」
人形「…」ジーッ
侑「こ、これは歩夢をいじめてるわけじゃないからね。うん」
38: 名無しで叶える物語 2021/01/12(火) 20:24:05.99 ID:6yCv7Etl.net
翌日
歩夢「ゆ、侑ちゃん…これは子供っぽいというか、恥ずかしいよ~」
侑「あ~ゆむ♪今日一日は約束守ってもらうよ~」
歩夢「うぅ~///」
しずく「歩夢先輩ってなんとなく犬っぽいって思ってましたけど、パンダもなかなか可愛いですね~」ナデナデ
歩夢「しずくちゃんはさっきからずっと撫でつづけてくるし…///」
侑「歩夢から聞いたんだけど、しずくちゃんは歩夢の人形の事知ってたんだ」
しずく「はい、人形の衣装とその素材が欲しいと相談がありまして」
40: 名無しで叶える物語 2021/01/12(火) 20:27:27.87 ID:6yCv7Etl.net
しずく「今だから言いますが、実は素材のほうは私の財布で買ったものなのです」
歩夢「え?そうだったの?」
しずく「それにしても、あの時の歩夢先輩可愛かったなぁ~」
侑「へぇ~どんな感じだったの?」
しずく「はい、それではご要望に応えまして~」
歩夢「し、しずくちゃん~///侑ちゃんも~///」
ゆうしず「あはははは」
42: 名無しで叶える物語 2021/01/12(火) 20:31:11.03 ID:6yCv7Etl.net
彼方「果林ちゃ~ん、我慢は良くないよ~」ムニャムニャ
果林「ななななんのことかしら~?」カタカタカタカタカタカタカタカタ
エマ「さっきから抱き付きたくてうずうずしてるもんね~♪」
果林「そそそそそんなこと、ないわよ?」カタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタ
侑「あーゆむっ、ポーズとってみて~」
歩夢「えっと、こんな感じ?」モフッ
果林「…!」ガタン!!
侑「いいね~次はこの雑誌のこんなポーズとか~」
歩夢「う~ん、これでいいかな?」モフフッ
果林「…!!」ガタタン!!!
エマかな「わっかりやすいな~」
43: 名無しで叶える物語 2021/01/12(火) 20:34:36.64 ID:6yCv7Etl.net
侑(さてさて、そろそろ仕上げかな~)
侑「そうだ歩夢、これ持ってみてよ」
歩夢「えっと…笹?」
しずく「竹取物語の演目で使用した小道具です」
侑「それでさ、これやって欲しいんだけど」
歩夢「これって、さっきしずくちゃんがやってた私のモノマネ…」
果林「!!!!!」ガタガタガタタン!!!
歩夢「は、恥ずかしいよ~///」
侑「お願い!どうしても歩夢の可愛い所がみたいからさ」
歩夢「う~ん…い、一回だけだからね///」
45: 名無しで叶える物語 2021/01/12(火) 20:38:25.84 ID:6yCv7Etl.net
歩夢「そ、それじゃあいくよ///」
スゥーッ
歩夢「えっとね…み、みんなには内緒だよ///」モジモジ
ガバッ
歩夢「え?か、果林さん!?」
果林「無理無理もう無理絶対無理こんな可愛い生物遠目で見るだけなんて生殺しよー!!」
彼方「とうとう耐えられなくなったかー」ムニャムニャ
エマ「最初から素直になればよかったよかったのにねー」
歩夢「ゆ、侑ちゃんたすけて~」オロオロ
48: 名無しで叶える物語 2021/01/12(火) 20:44:18.13 ID:6yCv7Etl.net
侑「さてと、歩夢の件はこれくらいとして…」
璃奈「…」カチャカチャカチャカチャ…
侑「りーなーちゃん、聞きたいことあるんだけど」
璃奈「!!なな、ナンデゴザイマショウカ?」
侑「なんか敬語おかしいけどいいや。単刀直入に言うね。」
侑「璃奈ちゃん
私 と 歩 夢 を お も ち ゃ に し て た で し ょ ? 」
璃奈「!!!!」
侑「いやさ、こんなこと出来るの璃奈ちゃんくらいしかいないかなーと思って」
璃奈「…り、り、璃奈ちゃんボード『撃沈』…」从|_ _||||从
49: 名無しで叶える物語 2021/01/12(火) 20:47:30.48 ID:6yCv7Etl.net
侑「あ、やっぱりそうなんだーへぇ~」
璃奈「ごごごめんなさい。ゴリラなりなんなりしますんで」
侑「璃奈ちゃんにお願いしたいことはちょっと違うんだよなー」ゴゴゴゴゴゴゴゴ…
璃奈「へぇお代官様、なんなりと…」
侑「歩夢が持ってた私の人形、璃奈ちゃんバージョンで作ってよ」
璃奈「そ、そう来たか…では早速」
侑「 9 イ本 」
璃奈「…え?」
52: 名無しで叶える物語 2021/01/12(火) 20:51:08.31 ID:6yCv7Etl.net
侑「本人を除いた部員ひとり1体、そこまでしてもらわないとねー」
璃奈「そ、そんな…」
侑「ちなみにこれは歩夢の心が傷ついた分とかも含まれるから、そこんとこよろしくー」
璃奈「うぅ…」
侑「完成楽しみにしているよー、バイバーイ♪」
从| ゚д゚|从
从| ゚д゚ |从
55: 名無しで叶える物語 2021/01/12(火) 20:57:37.09 ID:d4FKCUgf.net
後日
出来上がった璃奈ちゃん人形は同好会でちょっとしたブームになった
基本的にはライブ衣装に私服、マスコット系なんかのローテーションなんだけど
たまに食い倒れ人形みたいなヘンテコ衣装になったり
これはかすみちゃんの仕業かな?
愛「ところでさーゆうゆ?璃奈ちゃん人形とリカちゃん人形って語感似てるよね?」
侑「ププッ」
おしまい
歩夢「この人形、侑ちゃんに似ているような」