1: 名無しで叶える物語 2021/01/16(土) 00:44:08.69 ID:sFPwRDxQ.net

1月×日 日曜日
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せつ菜「来週の日曜日はついに侑さんと交際をはじめてから1ヶ月ですか…」

せつ菜「こういうの、記念日というんですよね…?」

せつ菜「記念日…というくらいですし、何か特別な事をするのものなのでしょうが…何をすればよいのか全く分かりません…」

せつ菜「あ、そういえば、最近買ったラノベの帯に記念日がどうと書いた作品があったはず…」ガサガサ

せつ菜「え~と…ありました! これを読んで記念日について勉強です!」

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せつ菜「なるほど…記念日というのは、普段行かないようなところでデートしたり、ちょっとお高いディナーを楽しんだり、お揃いで使えるものをサプライズでプレゼントしたりするものなのですね…」

せつ菜「私達は高校生なのであまりお金のかかる事は出来ませんが…普段行かないようなところでデートしたり、サプライズでプレゼントを渡す、というのはアイディア次第では可能ですね!」

せつ菜「よーし! 侑さんがとっても喜んでくれる、記念日デートプランを立ててみせますよ!」



9: 名無しで叶える物語 2021/01/16(土) 00:50:37.51 ID:sFPwRDxQ.net

1月×日 月曜日
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せつ菜「ふ~ふふふふん♪」

せつ菜「(ふふ…我ながら完璧なデートプランを立ててしまいました!)」

せつ菜「(デートの行先もランチで行くお店の予約も完璧ですし、昨日の午後はプレゼント購入にも行って、ペアルックの物を購入しちゃいました!)」

せつ菜「(ふふ…今から侑さんの喜ぶ姿を想像するとニヤニヤが止まりません///)」

せつ菜「(あとは侑さんをお誘いするだけ…よし、いきます!)」ガチャ



10: 名無しで叶える物語 2021/01/16(土) 00:51:07.99 ID:sFPwRDxQ.net

かすみ「パンケーキガスゴクテデスネ…あ、せつ菜先輩! お疲れ様ですぅ~!」

侑「せつ菜ちゃん、お疲れ様!」

せつ菜「お疲れ様です! 2人で何やらお話をされていたようですが…何のお話をしていたんです?」

侑「うん! 実はね、今週の日曜日にマウンテンパンケーキを食べに行こうって話をしてたんだ!」

せつ菜「えっ………」

かすみ「侑先輩、マウンテンパンケーキに挑戦した事がないっていうので、1年生3人と侑先輩の4人でチャレンジしましょうよ~ってお誘いしてたんですぅ」

かすみ「って事なので、今週の日曜日はせつ菜先輩のこ・い・び・と・の侑先輩をお借りしちゃいますね♡」

侑「もーかすみちゃんったら…///
そういえばせつ菜ちゃんもマウンテンパンケーキ食べた事無いって言ってたよね?せっかくだし一緒に行こうよ!」

せつ菜「(どうして…侑さんは日曜日が記念日だって気づいてないのでしょうか)」

せつ菜「(それとも…私との記念日なんかどうでもよくて、他の同好会の子たちと遊ぶ方が大事なのでしょうか…)」

侑「あれせつ菜ちゃん? おーい大丈夫?」

せつ菜「(記念日を特別だと思い込んで、1人で勝手に盛り上がって浮かれて突っ走って…私の悪い癖ですね…)」

かすみ「せつ菜せんぱぁ~い? どうしちゃったんですか? パンケーキは嫌でしたかぁ?」

せつ菜「すいません…日曜日は月末のテストに向けて集中的に勉強するつもりでして…また次の機会にお誘い頂けますか」

かすみ「テストはまだまだ先なのに、せつ菜先輩ってホント真面目ですねぇ。それじゃ、日曜日は1年生組と侑先輩でマウンテンパンケーキにチャレンジですね♪」

侑「せつ菜ちゃん大丈夫? さっきから顔色が良くないし…」

せつ菜「そう…ですね。今日は体調が優れないので帰らせて頂きます」

侑「それなら家まで送ってくよ!そんな状態のせつ菜ちゃんを1人で帰せないし」

せつ菜「すいません…少し1人になりたいので、1人で帰らせて頂けないでしょうか」

侑「えっ…」

せつ菜「それではお先に失礼します…」ガチャ

パタン

かすみ「…せつ菜先輩、様子がおかしかったですよね?どうしちゃったんでしょうか…」

侑「分からない…どうしちゃったんだろ」



13: 名無しで叶える物語 2021/01/16(土) 01:00:35.25 ID:sFPwRDxQ.net

1月×日 日曜日
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侑「はぁ~」

璃奈「侑さん、さっきから溜め息ばっかりで全然パンケーキ食べてない。璃奈ちゃんボード【しょんぼり】」

しずく「この店に入る前からも…いえ、今週ずっと元気がありません…無理もないですが…」

かすみ「侑せんぱい、まだせつ菜先輩と仲直りできてないんですかぁ?」

侑「うん…同好会で会っても顔も合わせてくれないし、携帯で連絡してもそっけない返事ばっかりだし…もうどうすればいいのか分からないよ」

かすみ「そもそもせつ菜先輩と侑先輩がこうなったのって、月曜日にかすみんとマウンテンパンケーキの話をしたところからでしたよね?」

侑「うん…」

璃奈「 もしかして…せつ菜さん、侑さんが同好会の他の女の子と遊びに行くのが嫌だったのかな?璃奈ちゃんボード【ブルブル】」

しずく「でも、前に侑さんと2人で演劇鑑賞に行くってお話したときは『楽しんできて下さい‼』って言ってくれたし、次の日もいつも通りのせつ菜さんだったよ?」

かすみ「それじゃあ何か別の理由があるんでしょうけど、かすみんには見当もつきません…」

しずく「見当もつかない、ちゃんと授業で習った言葉を使えて偉いねかすみさん」ナデナデ

かすみ「もーしず子! 今はそういうのはいいから!」

璃奈「…」

璃奈「…あ、それかも…」

かすみ「りな子、何か思いついたの!?」

璃奈「確証はないけど、そうかもしれないって事は思いついた」



19: 名無しで叶える物語 2021/01/16(土) 01:14:10.25 ID:sFPwRDxQ.net

璃奈「侑さん、せつ菜さんと付き合い始めたのはいつ?」

侑「えっと、12月の上旬くらい…」

璃奈「ダメ。もっと正確な日付を教えて」

侑「うーん…そう!12月×日だったと思う!」

かすみ「付き合い始めた日くらいちゃんと覚えとかなきゃですよ侑せんぱい…ってあれ?そういえば今日って…」

しずく「1月×日…もしかして」

璃奈「たぶんビンゴ」

璃奈「今日は侑さんとせつ菜さんが付き合い始めて1ヶ月…つまり記念日」

璃奈「たぶんせつ菜さんは、侑さんが記念日を覚えて無くって、他の子と遊びに行く約束をしたからこうなってるんじゃないかな?」

しずく「確かに璃奈さんの言う通りなら全部辻褄が合いますね」

かすみ「りな子すごーい‼ 名探偵じゃん‼」

璃奈「璃奈ちゃんボード【むんっ】」

侑「…きっと璃奈ちゃんの言う通りだね。全校生徒の顔と名前を全部覚えてるせつ菜ちゃんが記念日を忘れるはずないから」

侑「それにせつ菜ちゃん…いや、菜々はとっても優しい子だからさ、今日もきっと私を喜ばせようと思って色々考えてくれてたに違いないのに」

侑「私…大バカだ」

かすみ「侑せんぱい…」

侑「私…このままは嫌だ! 菜々に謝らなきゃ! 」バッ

侑「ごめんね! この埋め合わせはまたいつか必ずするから! 本当にありがとう!」タタタタタ…

しずく「侑さん、行っちゃったね」

璃奈「これでいい。璃奈ちゃんボード【ファイト】」

かすみ「…って侑先輩が残して行った山盛りのマウンテンパンケーキを丸々食べなきゃなんだよ! 全然これでよくないですぅ~; ; 」



24: 名無しで叶える物語 2021/01/16(土) 01:24:31.66 ID:sFPwRDxQ.net

菜々の部屋
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菜々「………」カリカリ

菜々「ダメです…全く集中できません」

菜々「(本当は大好きな侑さんと過ごす素敵な記念日になるはずだったのに…)」

菜々「(しかし、元はと言えば私が勝手に記念日だと盛り上がって突っ走ってしまったのが悪いのですから)」

菜々「(それに、よくよく考えてみれば侑さんは記念日にこだわらない…というか無頓智なタイプだと思いますし)」

菜々「(かすみさん達のお誘いを受けた侑さんは全く悪くありません)」

菜々「(けど…侑さんが私の事を大切に思ってくれてないんじゃないかって…そんな気持ちが…そんなはずないって分かってるのに…)」

菜々「(どうしてもそんな気持ちが湧いてきてしまって…たまらなく、悲しく…)」

菜々「うう…」グズッ

ピンポーン

菜々母「菜々ーお友達よー」

菜々「(誰だろう…こんな日に)」

菜々「私の部屋に上がってもらって下さい」

菜々「(同好会の誰かでしょうか…今日は楽しくお話できるような気分ではないのですが…)」

ガチャ

侑「菜々!」

菜々「侑…さん…? 」



27: 名無しで叶える物語 2021/01/16(土) 01:42:12.15 ID:sFPwRDxQ.net

菜々「侑…さん…?どうして…?」

侑「菜々! ごめん!今日は2人にとって大切な記念日なのに、他の子たちと遊びに行っちゃって…」

菜々「………」

侑「記念日の事を菜々が忘れるはずないって分かってたのに、菜々がそういう日に私を喜ばせようとしてくれる優しい子だって分かってるのに、それなのに私…ホントにごめん!」

菜々「………」

菜々「…謝らないで下さい」

菜々「私のほうこそ、ここ数日間、ずっと冷たい態度ですいませんでした」

菜々「あの時…かすみさんと侑さんが部室でパンケーキを食べに行く約束をしてた時」

菜々「前日に1人で記念日だって浮かれて突っ走ろうとしてた事を思い出して恥ずかしくなったんです」

菜々「それと同時に…侑さんが私の事、大切に思ってくれてないのかなって、そんなはずないって分かってるのに! そんな気持ちがずっとずっと湧いてきて…不安で悲しくなってしまったんです」

菜々「だから私…その反動で侑さんに冷たく当たっちゃいました…」

菜々「…けど本当はずっとずっと寂しかった、悲しかったんですよ…?」

菜々「うっ、うう…」グズッ

侑「…」ダキッ

菜々「侑…さん…?」

侑「本当にごめんね…恋人にこんな思いをさせちゃうなんて、私は恋人失格だね…」



28: 名無しで叶える物語 2021/01/16(土) 01:51:24.25 ID:sFPwRDxQ.net

菜々「そんなこと…ありません。私…、今日は会えないと思っていた侑さんが私の部屋に入ってきた時…今までの悲しかった気持ち以上に嬉しかったんです…」

菜々「心のどこかで、侑さんは今日会いに来てくれるんじゃないかって…そんな都合の良いふうに考えている自分がいましたから…」

菜々「だから…侑さん?恋人失格だなんて言わないで下さい。私は今日こうしてあなたと会えただけでも、嬉しくって仕方ないんですよ…」

侑「私も菜々と会えて、こうして話ができて…すっごく嬉しいよ」

菜々「…侑さん…1つだけ、私のワガママをきいてもらえませんか?」

侑「うん…なんでも言って」

菜々「私の気の済むまでこのままギュッって…抱きしめて…侑さんの体温を感じさせて下さい…」

侑「私もずっとずっと…菜々の体温を感じたいなって思ってたんだよ…?」ギュッ

菜々「ふふっ…侑さんと同じ気持ちで…安心しました…」



31: 名無しで叶える物語 2021/01/16(土) 01:59:52.04 ID:sFPwRDxQ.net

菜々「あの、今更なのですが…侑さんは今日が1ヶ月記念日だって気づいてなかったんですよね?」

侑「う、うん…私、あんまりそういう事を意識したことが無くって…実は今日気づいたのも璃奈ちゃんに指摘されてからで…」

菜々「はぁ…侑さんの事ですからきっとそうじゃないかと思いましたが…」

菜々「もう二度と忘れないよう…これをお渡ししますね」

侑「ありがとう! なになに…」ペリッ

侑「可愛いペンケースだ! しかも私の好きな黒と緑の柄!」

菜々「ふふ、喜んで頂けましたか?」

菜々「実は…私も赤色で同じ柄なんです」

菜々「いわゆる、ペアルックというやつです!」

菜々「これからはずっとこのペンケース使って下さい。このペンケースを見ればきっと、嫌でも記念日の事を思い出すはずです!」

侑「もう絶対忘れないよ! 大切にするね、ありがとう! 」

侑「あのさ、1ヶ月記念日は散々だったからさ…2ヶ月記念日は私に1日エスコートさせてよ!絶対忘れられない記念日にしてみせるから!」

菜々「もう…まだ1ヶ月記念日が終わってないのにもう2ヶ月記念日の話ですか?気が早いですね」

菜々「けど…楽しみにしてますね」ペカー

Fin


元スレ
せつ菜「来週の日曜日は侑さんと付き合って 1ヶ月記念日です!」