1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/08/11(木) 23:41:30.83 ID:I8gOFZlf0
梓「じゃないと唯にゃんって呼んじゃいますよ」
7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/08/11(木) 23:46:16.81 ID:I8gOFZlf0
唯「えー、でもあずにゃんはあずにゃんだしなぁ……」
梓「あのね……一体私たちいくつだとおもってるんですか」
梓「はぁ……いい年してあずにゃんあずにゃんって」
唯「だってぇ……いまさら変えられないよー」
梓「あずにゃんなんて呼んでいいのは高校生のうちだけです!」
唯「むぅ……梓」
梓「!!」
唯「梓?」
梓「!!!!」
唯「これでいいのかなぁ」
梓「そ、そうです! それでいいんです!! それそれそれそれ!!!」
唯「でもなんかなぁ……しっくりこないっていうか」
唯「あ、もちろん『梓』があずにゃ…じゃなくて梓!のちゃんとした名前なんだから、そう呼ばないダメってことはわかってるんだけどさ」
唯「もう何年もあずにゃんって呼んでるから、なかなか難しい……感じ」
梓「そう言わずがんばってくださいよ」
唯「うん…………でも、なんで急に?」
梓「あ、それはですね……」
梓「唯先輩のせいでバカにされたんです……」
唯「えっ」
梓「大学の友達とかに……うぅ、思い出したくない」
唯「ご、ごめ~ん……」ションボリ
梓「……はぁ」
唯「ため息つかないでよぉ」
梓「食堂でも人目を気にせずあずにゃんあずにゃん」
梓「講義室でもあずにゃんあずにゃん」
梓「部室でもあずにゃんあずにゃん……」
梓「電車でも道端でもお店でも、どこであろうとそこらかしこで!」
唯「あずにゃんあずにゃん」
梓「あーーーもう!!!」
唯(げげ、怒ってるぅ……)
梓「ということで、あずにゃんは卒業です。いいですね?」
唯「……はい」
梓「あ、そうだ! いいこと思いつきました。これからあずにゃんって呼ぶたびに罰ゲームです!」
唯「え~~~!? ひどい~~!」
梓「別にひどくありません」
唯「し、して、あずにゃんやその罰ゲー……あ゛!!」
梓「……」ニコリ
梓「ほっぺたつねりとしっぺとデコピンどれがいいですか?」
唯「……じゃあほっぺたで」
梓「えへへ」ギュム
唯「あふにゃふうひのほうひあうんああいの」
梓「何いってるかわかりません」ギュギュー
唯「いひゃいいひゃいよぉ」
梓(なんかおもしろー)
梓「じゃあそろそろ私次の講義いってきますね?」
唯「おっけー。がんばってねー、寝ちゃだめだよー」
梓「唯先輩じゃないんですから」
唯「またお昼になったらメールするねー」
梓「はい」
講義中
梓「……」
<クスクス アズニャン
<センパイノ ペット ラシイヨ
<イイトシシテ、クスクス
梓(人の噂も七十五日……大丈夫大丈夫)
梓(はやくお昼ならないかな)
お昼
唯「やっほーあずにゃ~ん!」テケテケ
梓「げっ」
唯「あずにゃ~ん食堂いこー! それとも生協でなんか買うー?」
梓「……ほっぺただしてください。あとおでこも」
唯「ん?…………あぁ゛!! ごめんなさい!忘れてた!」
梓「……」
<デタ アズニャン!
<キャーアズニャンサーン
<キョウハ ネコミミ ナイノー? クスクス
唯「あ、そうだ! さっきねー、すごいおもしろい模様の鳥が歩いててね」
梓「聞いてませんはやく罰ゲームうけてください」
唯「……はい」
……
唯「やっぱり無理なんだよー」モグモグ
梓「そこをなんとか」
唯「あんまり気にしないほうがいいよ?」
梓「気にしますって……さっきも周囲の反応が……
梓「ほら、一応私たちって学内では有名人なんですから。お昼のライブとかよくするし……」
唯「私ならあだ名つけてもらえるの嬉しいけどなー」
唯「それにあだ名があったほうが知らない人でも親しみやすいっていうか」
唯「友達増えるよ? やったね!」
梓「絶対適当に言ってるでしょそれー」
唯「私もあだなとかほしかったよー」
唯「なんかない? 私のあだな」
梓「う~~ん……ゆ、ゆいゆいとか?」
唯「やだ」
梓「そうですよね」
唯「ほかになんかない?」
梓「すいません思いつきません。ていうか後輩にあだなつけさせるなんて、ちょっと酷ですよ」
唯「ほら、あだ名ってすごいでしょ? だから大事にしなさい、ね?」ポンッ
梓(絶対矯正するのめんどくさがってる……)
唯「なによりもあずにゃんはあずにゃんだよ!」
梓(意味わからないこといって適当に流そうとしてる……)
唯「ほらっ、ご飯さめちゃうよあずにゃん!」ニコッ
<クスクス
梓「……」
唯「あずにゃん?」
梓「だめですーーー!!!」バビューン
唯「うわっ」
梓「あずにゃんって呼ぶのは禁止! 絶対禁止!!」
梓「抱きつきも禁止! わかりましたか!!」
唯「えーん、あずにゃんが怒ったー」
……
律「おわっ! なんだ唯そのほっぺた」
唯「……うぅ」ヒリヒリ
澪「おたふく風邪か!? 病院か!?」
唯「ちがうよぉ」
紬「冷やすの!? 温めるの!? どっちなの!?」オロオロ
律「なにがあったんだよ」
唯「たてたてよこよこされました」
律「は?」
唯「まるかいてまるかいてまるかいてちょん! ってあずにゃんに……痛いのに」
律「ふーん」
澪「梓は?」
唯「……」
律「梓は? 今日まだ講義あるっけ?」
紬「梓ちゃんの分ケーキどうしよう」
唯「……はぁ」
唯「みんないいなぁ……」
澪「? ケーキは唯の分も当然あるけど」
唯「そうじゃなくてさ、自然に梓って呼べていいなぁって」
律「へ?」
唯「あずにゃ……梓はあずにゃんって呼ばれたくないんだよ……」シクシク
律「わっけわかんねぇ」
紬「とりあえず紅茶のも? ね? 何があったかちゃんと聞いてあげるから」
唯「いただきます」
……
唯「ふー、このモンブランおいしいね!」
紬「おいしい? 良かった」
澪「よし、梓くるまでの間練習するか」
律「だな」
唯「おー! ってあー違う違う、違うよぉ!」
律「そだった話を聞くんだったな」
唯「……」キョロキョロ
澪「どうした?」
唯「いまはいないからいっか。あのね、あずにゃんが……あずにゃんって呼ぶと怒るんだよ!」
律「ほーそれはそれは」
澪「そうかもな。そういう気分の時もあるかもしれない」
紬「唯ちゃんもう一杯紅茶いっとく?」
律「よーしじゃあそれ飲んだら練習なー」
唯「ちょっとみんな!! こちとら超大真面目だよ!! めんどくさがらないでよ!」
澪「じゃあ呼ばなければいいんじゃないか?」
唯「それが難しくってさ」
律「?」
唯「習慣ってなかなか変えれないよ」
紬「というと?」
唯「私ずーーっとあずにゃんって呼んできたんだもん。いまさら変えるなんて……」
紬「なるほどー」
澪「うーん、わからなくもないかな」
律「私はわかんね」
唯「例えばさー、りっちゃんは澪ちゃんのこといまからみおりんって呼べる?」
澪「えっ、え?」
律「あーよゆーよゆー」
律「よぉみおりん!」
澪「よせ」
律「なんだよみおり~ん」ムニュ
澪「帰れ」
律「つれないなぁみおりんは~そんなんじゃ嫌われるぞ~?」ウリウリ
澪「……うるさいなぁ……ぴ、ぴかりん!」
律「あ? ぴかりんって何のことだふざけんなよみおりん。せめて、せめて名前からだな」
澪「ぴかりんぴかりん!」
紬「ねぇ私にもあだな! あだなほしい!」
唯「えーと、じゃあムギちゃんはー」
唯「む、む……」
唯(なんもおもいつかない……)
紬「むぎゅっぺがいい!」
唯「自分で名乗るの!?」
澪「っと、脱線してる。話を戻そう」
律「みおりん今日の夕飯さー」
澪「!」ガッ
律「いへっ」
紬「誰も呼んでくれない……せっかく、せっかく名乗ったのに……」
唯「……」
紬「誰も呼んでくれないの……?」チラッ
唯「……えー、っとその。あずにゃんはね、あずにゃんって呼ばれるのが恥ずかしいんだって」
紬「……」
澪「恥ずかしいってなんだかいまさらだな」
律「そうだよなぁ。さんざんいままで呼ばれてるから慣れてるだろ?」
唯「ううん。どうも周りが気になるんだってー。変なの」
澪「まわり? あぁ、そっか、もう大学生だもんな」
律「なるほど、梓としては心機一転したいわけだ」
唯「そんなものなの?」
紬「……」チラッ チラチラ
澪「むぎゅっぺ」
紬「えへへ、みおりん♪」
澪「それはやめてくれ」
律「まぁ梓も高校生のイメージひっぱりたくないんだろうな」
唯「それって?」
律「私がカチューシャ外したような、そんな感じ? やっぱいつまでもお子様っぽく他人の目に映るのは嫌じゃないか?」
紬「なるほどー」
澪「私もばっさり髪の毛切ろうかな」
唯「それは!」
紬「だめ!」
律「禁止!」
澪「えっ。あ、じゃあやめとく。ていうか冗談だけど」
唯「みんな結構変わりたい願望あるんだねー」
律「とくに梓はなー」
唯「?」
律「ほら、あいつ全然背のびなくてちっこいし。当然背以外もな」
澪「髪型はちょこちょこ変えてるけどやっぱり幼顔だからな梓は」
紬「うん、中学生くらい見える……ことも」
唯「……そっかぁ」
紬「も、もちろんそれは梓ちゃんのいいとこだけど!」
唯「あずにゃんも大人になりたいんだ……気づかなかったよ」
唯「私はダメな先輩だなぁ。子供だよ私……」
ガチャン
梓「どもー、お疲れ様ですー」
律「とか言ってるうちに来たけど」
唯「わー、数時間ぶりだねー」
梓「そうですね」
澪「ごめん梓、我慢できなくて先お茶してた」
梓「大丈夫ですよ」
紬「すぐ梓ちゃんの分準備するね?」
梓「ありがとうございます」
梓「えー……コホン、唯先輩」
唯「は、はいなんでしょう!」
梓「決まりは守ってくださいよ?」
唯「……う、うん」
律「あずにゃんって呼ばれるのが嫌なのか?」
梓「!」
梓「唯先輩、話したんですか?」
唯「え、あー、うん……」
澪「いや違うんだ。こっちが聞いたっていうか」
紬「そうそう。唯ちゃんは悪くないの」
梓「別にダメじゃないですし、唯先輩は悪くないですけど」
律「でもさー梓。たぶんだけど、いまさら無理だとおもうぞ?」
梓「えっどうしてですか?」
澪「それはまぁ、唯と梓だから……かな」
梓「?」
唯「そうだよあずにゃん」
梓「……」ジロリ
唯「……梓、期待はしないでね……」
梓「絶対の絶対に矯正させてみせます!」
……
ジャカジャン
澪「よーし、いまのもいい感じだったな!」
律「次のライブなんとか間に合いそうだな」
紬「でも少しだけ梓ちゃんがズレてたかも」
梓「すいません」
唯「梓、大丈夫だよ!」
梓「……」ジロリ
唯「えっ、私いま梓って呼んだよね!? なんか睨まれたんだけど」
澪「ちゃんとよんでたけど」
梓「えっ、あ、すいません!! またあずにゃんって呼んだのかと」
唯「ひどいよー! 私今頑張って染み付いた習慣と戦う努力してるんだから!!」
梓「ほんとごめんなさい! その調子で名前で呼びつづけてください!」
……
唯「ねぇ、晩ご飯どうする? 澪ちゃんたちと一緒する?」
梓「どっちでもいいですよ?」
唯「んー、じゃあ二人で食べよっか」
梓「食べよっかっといいつつ作るのは私なんですけど」
唯「えー、手伝うじゃーん♪」ギュ
梓「!」ビシッ
唯「えっ」
梓「抱きつきも! 禁止ですっ!」
唯「つまんないつまんなーい!」
梓「油断してるとすぐ抱きつくんだから」
唯「でもいまは人前じゃないよ? 人前が恥ずかしい気持ちはだんだん理解してきたよ私」
梓「普段から意識して抑えないと、癖は抜けないんです」
唯「……ぷぅ」
梓「あはっ、なんか膨れてる」
唯「あ、オムレツ食べたい」
梓「じゃあオムライスにします」
唯「あずにゃぁ~ん……今日は意地悪だよぉ」
梓「ほらまたあずにゃんって呼んでる」
唯「うー」
梓「大学生になってまでペットみたいな扱いされる人の気持ち考えてください」
唯「ペット扱いなんてしてないよ?」
梓「じゃあおもちゃですか?」
唯「ちがうー!」
梓「じゃあなんで変なあだなつけたり気軽に抱きついたりするんですか」
唯「えっ?」
唯「……呼びやすいし、抱きつきやすいし」
梓「そんなしょーもない理由ですか?」
唯「まぁそれだけじゃないけど」
梓「はい?」
唯「あずにゃんは、私にとってのあずにゃんだから……」
梓「んぇ?? す、すいません唯先輩語は履修してないので」
唯「あーん、うまく言い表せられないよ」
梓「このままじゃ私ずっとみんなの笑いもんですよ! あずにゃんあずにゃんくすくすぷーって!」
梓「とにかく人前であんなことされると恥ずかしいんです!」
梓「勘弁してください! もう子供じゃないんですよ私たち!」
唯「うーー! だーかーらー!」
唯「人前じゃなきゃいいんでしょ!!」ガバッ
梓「にゃっ」
唯「……ふふ」
梓「退いてください……重たいです」
唯「梓……」ボソリ
梓「!」
唯「って呼んでほしいんでしょ?」
梓「なっ」
梓(なんか……あれ? 何……なんなのこれ!?)
唯「あーずーさー♪」クスクス
梓「うぐ……」
唯「大人になりたいんだよねー梓は」
梓「え゛っ」
唯「もう梓は大学生だもんねー? 私ほんとよく辛抱したよいままで」
梓「はっ?」
唯「合法合法♪ 合法梓♪」
梓(え~~どどどど、どういうこと!?)
梓「ちょ、ちょっと、ちょっとまっ」
唯「すんすん。いつもいつもいい匂いだねー」
梓(ひぃ~~!)
梓「私ご飯の準備します! 退いてください!! 早く早く早く!!」
唯「晩ご飯はいらないなぁ。だってここに……ふふ」
梓「ひっ」
唯「梓ぁ♪」スリスリ
梓(ぎゃ~~~!!)
唯「大人の階段のーぼる~♪ 君はまだ~シンデレラさ~♪」
梓「のぼりたくないですうううう!!!」
唯「あずさーはすごいーよ なんでもあーうよホカホカ♪」
梓「合いませんし!! そんな替え歌聞きたくないですし!!」
唯「……いいよね?」
梓「えっ!?」
唯「……抵抗、あんましないじゃん」
梓「……あぅ」
唯「梓……あずにゃん」
梓「唯先輩……」
唯「ってことでいただきまー……アダダダタいひゃいいひゃいよあじゅにゃ」
梓「……バカでしょ。バカです」
唯「はにゃひてー」
梓「……」ギュウウ
唯「いひゃいいいい!!」
梓「ふふ、やっぱこの顔可愛いですよ」
梓「はいおしまいっ」パッ
唯「あずにゃん?」
梓「ご飯してきますね」
唯「えーー」
梓「……ご飯してきますねっ!」
唯「うぅ……」
梓「本気だったんですか?」
唯「わかんなかったかなー?」
梓「私、これでも結構ロマンチストなんで」
唯「えー?」
梓「もっと大人になってください。私よりずっとずっと」
唯「ムード足りなかったかー、残念」
梓「私そんな簡単には流されませんよ?」
唯「じゃあどうしたらながされてくれる?」
梓「だからぁ……はぁ。唯先輩じゃ無理ですねきっと!」
唯「もしかして嫌われた……」
梓「そんなことないですよ」
唯「じゃあ好き!?」
梓「うーん……」
唯「私は大好きだよ! すごく大好き!」
梓「まぁ、それは伝わってきたかな……」
唯「ごめんね! ごめんね! ほんとちょっと理性が飛んだだけなの!」
唯「お願い嫌いにならないで……なんでもするから。あずにゃ、じゃなくて、梓お願い!」
梓「……」
唯「ごめん……でも冗談じゃないよ……ほんと」
梓「わかってますよ。だからちょっとだけ困惑してるんです」
唯「……」
梓「そんな捨てられた子犬みたいな顔しないでください」
梓「怒ってないですし。むしろ嬉しかった、かな?」
唯「え? ほんと……?」
梓「あんな真剣な目、演奏のとき以外でひさしぶりにみましたよ」
唯「そう、真剣! なによりも!」
唯「だってあずにゃんだもん! 私のあずにゃん!」
梓「あずにゃん……か」
唯「あずにゃんに対しては私はいつも大真面目!」
唯「だからあずにゃんの言いつけも守ります! あ、梓って呼びます! だから!」
唯「これからも仲良くして……」
梓「唯先輩怯えすぎですよ。押し倒してたときの威勢はどうしたんですか」
唯「だって……」
梓「唯先輩にとって私があずにゃんであるように。私にとっても唯先輩は唯先輩なんです」
梓「だから、嫌いになるなんてことないですよ。唯先輩のことなんだかんだでずっと信じてますし」
唯「あずにゃん……」
梓「ほら」
唯「あっ、梓! んーもうこれ難しい」
梓「もういいですよ」
梓「唯先輩には無理ですね」
唯「無理~」
梓「バカだから無理なんですよね」
唯「む、無理じゃないもん!! 梓梓梓梓梓ぁ~!!!」
梓「ま、頑張ってみてください」クスクス
梓「言葉も態度も、私をときめかせる大人になってくださいね」
唯「がんばるもん!」
梓「でもいま言ったように、唯先輩は唯先輩ですからたぶんこの先もずっと唯先輩なんでしょうね」
唯「そんなことないもん!」
梓「いいですよ唯先輩のままで。私ふつーの唯先輩が好きですから。ときめきはしないですけど」
唯「う? いま好きっていった?」
梓「言ってません。とりあえずオムレツ作ってきますね」
唯「わぁ、オムレツにしてくれるんだ! あずにゃん大好きー」ギュム
梓「はいはい」
梓(やれやれ。もうカッコイイ大学生活はあきらめよかな。甘いなぁ私)
梓(でも……いいよね。所詮私は私だし、唯先輩はこんなだし……)
唯「あずにゃんあずにゃ~ん。私ねーケチャップで梓って書くよ! 練習しとく!」
梓「へーがんばってー」
おわり。
元スレ
唯「えー、でもあずにゃんはあずにゃんだしなぁ……」
梓「あのね……一体私たちいくつだとおもってるんですか」
梓「はぁ……いい年してあずにゃんあずにゃんって」
唯「だってぇ……いまさら変えられないよー」
梓「あずにゃんなんて呼んでいいのは高校生のうちだけです!」
唯「むぅ……梓」
梓「!!」
唯「梓?」
梓「!!!!」
唯「これでいいのかなぁ」
梓「そ、そうです! それでいいんです!! それそれそれそれ!!!」
11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/08/11(木) 23:51:26.67 ID:I8gOFZlf0
唯「でもなんかなぁ……しっくりこないっていうか」
唯「あ、もちろん『梓』があずにゃ…じゃなくて梓!のちゃんとした名前なんだから、そう呼ばないダメってことはわかってるんだけどさ」
唯「もう何年もあずにゃんって呼んでるから、なかなか難しい……感じ」
梓「そう言わずがんばってくださいよ」
唯「うん…………でも、なんで急に?」
梓「あ、それはですね……」
梓「唯先輩のせいでバカにされたんです……」
唯「えっ」
梓「大学の友達とかに……うぅ、思い出したくない」
唯「ご、ごめ~ん……」ションボリ
12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/08/11(木) 23:57:36.62 ID:I8gOFZlf0
梓「……はぁ」
唯「ため息つかないでよぉ」
梓「食堂でも人目を気にせずあずにゃんあずにゃん」
梓「講義室でもあずにゃんあずにゃん」
梓「部室でもあずにゃんあずにゃん……」
梓「電車でも道端でもお店でも、どこであろうとそこらかしこで!」
唯「あずにゃんあずにゃん」
梓「あーーーもう!!!」
唯(げげ、怒ってるぅ……)
14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/08/12(金) 00:02:41.34 ID:65A+RFOo0
梓「ということで、あずにゃんは卒業です。いいですね?」
唯「……はい」
梓「あ、そうだ! いいこと思いつきました。これからあずにゃんって呼ぶたびに罰ゲームです!」
唯「え~~~!? ひどい~~!」
梓「別にひどくありません」
唯「し、して、あずにゃんやその罰ゲー……あ゛!!」
梓「……」ニコリ
梓「ほっぺたつねりとしっぺとデコピンどれがいいですか?」
唯「……じゃあほっぺたで」
梓「えへへ」ギュム
唯「あふにゃふうひのほうひあうんああいの」
梓「何いってるかわかりません」ギュギュー
唯「いひゃいいひゃいよぉ」
梓(なんかおもしろー)
18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/08/12(金) 00:08:19.42 ID:65A+RFOo0
梓「じゃあそろそろ私次の講義いってきますね?」
唯「おっけー。がんばってねー、寝ちゃだめだよー」
梓「唯先輩じゃないんですから」
唯「またお昼になったらメールするねー」
梓「はい」
講義中
梓「……」
<クスクス アズニャン
<センパイノ ペット ラシイヨ
<イイトシシテ、クスクス
梓(人の噂も七十五日……大丈夫大丈夫)
梓(はやくお昼ならないかな)
21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/08/12(金) 00:14:05.02 ID:65A+RFOo0
お昼
唯「やっほーあずにゃ~ん!」テケテケ
梓「げっ」
唯「あずにゃ~ん食堂いこー! それとも生協でなんか買うー?」
梓「……ほっぺただしてください。あとおでこも」
唯「ん?…………あぁ゛!! ごめんなさい!忘れてた!」
梓「……」
<デタ アズニャン!
<キャーアズニャンサーン
<キョウハ ネコミミ ナイノー? クスクス
唯「あ、そうだ! さっきねー、すごいおもしろい模様の鳥が歩いててね」
梓「聞いてませんはやく罰ゲームうけてください」
唯「……はい」
23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/08/12(金) 00:19:40.38 ID:65A+RFOo0
……
唯「やっぱり無理なんだよー」モグモグ
梓「そこをなんとか」
唯「あんまり気にしないほうがいいよ?」
梓「気にしますって……さっきも周囲の反応が……
梓「ほら、一応私たちって学内では有名人なんですから。お昼のライブとかよくするし……」
唯「私ならあだ名つけてもらえるの嬉しいけどなー」
唯「それにあだ名があったほうが知らない人でも親しみやすいっていうか」
唯「友達増えるよ? やったね!」
梓「絶対適当に言ってるでしょそれー」
唯「私もあだなとかほしかったよー」
25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/08/12(金) 00:25:06.71 ID:65A+RFOo0
唯「なんかない? 私のあだな」
梓「う~~ん……ゆ、ゆいゆいとか?」
唯「やだ」
梓「そうですよね」
唯「ほかになんかない?」
梓「すいません思いつきません。ていうか後輩にあだなつけさせるなんて、ちょっと酷ですよ」
唯「ほら、あだ名ってすごいでしょ? だから大事にしなさい、ね?」ポンッ
梓(絶対矯正するのめんどくさがってる……)
29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/08/12(金) 00:27:43.99 ID:65A+RFOo0
唯「なによりもあずにゃんはあずにゃんだよ!」
梓(意味わからないこといって適当に流そうとしてる……)
唯「ほらっ、ご飯さめちゃうよあずにゃん!」ニコッ
<クスクス
梓「……」
唯「あずにゃん?」
梓「だめですーーー!!!」バビューン
唯「うわっ」
梓「あずにゃんって呼ぶのは禁止! 絶対禁止!!」
梓「抱きつきも禁止! わかりましたか!!」
唯「えーん、あずにゃんが怒ったー」
33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/08/12(金) 00:31:32.58 ID:65A+RFOo0
……
律「おわっ! なんだ唯そのほっぺた」
唯「……うぅ」ヒリヒリ
澪「おたふく風邪か!? 病院か!?」
唯「ちがうよぉ」
紬「冷やすの!? 温めるの!? どっちなの!?」オロオロ
律「なにがあったんだよ」
唯「たてたてよこよこされました」
律「は?」
唯「まるかいてまるかいてまるかいてちょん! ってあずにゃんに……痛いのに」
律「ふーん」
澪「梓は?」
唯「……」
34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/08/12(金) 00:34:18.23 ID:65A+RFOo0
律「梓は? 今日まだ講義あるっけ?」
紬「梓ちゃんの分ケーキどうしよう」
唯「……はぁ」
唯「みんないいなぁ……」
澪「? ケーキは唯の分も当然あるけど」
唯「そうじゃなくてさ、自然に梓って呼べていいなぁって」
律「へ?」
唯「あずにゃ……梓はあずにゃんって呼ばれたくないんだよ……」シクシク
律「わっけわかんねぇ」
紬「とりあえず紅茶のも? ね? 何があったかちゃんと聞いてあげるから」
唯「いただきます」
……
36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/08/12(金) 00:39:25.39 ID:65A+RFOo0
唯「ふー、このモンブランおいしいね!」
紬「おいしい? 良かった」
澪「よし、梓くるまでの間練習するか」
律「だな」
唯「おー! ってあー違う違う、違うよぉ!」
律「そだった話を聞くんだったな」
唯「……」キョロキョロ
澪「どうした?」
唯「いまはいないからいっか。あのね、あずにゃんが……あずにゃんって呼ぶと怒るんだよ!」
律「ほーそれはそれは」
澪「そうかもな。そういう気分の時もあるかもしれない」
紬「唯ちゃんもう一杯紅茶いっとく?」
律「よーしじゃあそれ飲んだら練習なー」
唯「ちょっとみんな!! こちとら超大真面目だよ!! めんどくさがらないでよ!」
41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/08/12(金) 00:46:13.74 ID:65A+RFOo0
澪「じゃあ呼ばなければいいんじゃないか?」
唯「それが難しくってさ」
律「?」
唯「習慣ってなかなか変えれないよ」
紬「というと?」
唯「私ずーーっとあずにゃんって呼んできたんだもん。いまさら変えるなんて……」
紬「なるほどー」
澪「うーん、わからなくもないかな」
律「私はわかんね」
唯「例えばさー、りっちゃんは澪ちゃんのこといまからみおりんって呼べる?」
澪「えっ、え?」
律「あーよゆーよゆー」
45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/08/12(金) 00:51:32.73 ID:65A+RFOo0
律「よぉみおりん!」
澪「よせ」
律「なんだよみおり~ん」ムニュ
澪「帰れ」
律「つれないなぁみおりんは~そんなんじゃ嫌われるぞ~?」ウリウリ
澪「……うるさいなぁ……ぴ、ぴかりん!」
律「あ? ぴかりんって何のことだふざけんなよみおりん。せめて、せめて名前からだな」
澪「ぴかりんぴかりん!」
紬「ねぇ私にもあだな! あだなほしい!」
唯「えーと、じゃあムギちゃんはー」
唯「む、む……」
唯(なんもおもいつかない……)
紬「むぎゅっぺがいい!」
唯「自分で名乗るの!?」
49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/08/12(金) 00:57:04.07 ID:65A+RFOo0
澪「っと、脱線してる。話を戻そう」
律「みおりん今日の夕飯さー」
澪「!」ガッ
律「いへっ」
紬「誰も呼んでくれない……せっかく、せっかく名乗ったのに……」
唯「……」
紬「誰も呼んでくれないの……?」チラッ
唯「……えー、っとその。あずにゃんはね、あずにゃんって呼ばれるのが恥ずかしいんだって」
紬「……」
澪「恥ずかしいってなんだかいまさらだな」
53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/08/12(金) 01:00:45.48 ID:65A+RFOo0
律「そうだよなぁ。さんざんいままで呼ばれてるから慣れてるだろ?」
唯「ううん。どうも周りが気になるんだってー。変なの」
澪「まわり? あぁ、そっか、もう大学生だもんな」
律「なるほど、梓としては心機一転したいわけだ」
唯「そんなものなの?」
紬「……」チラッ チラチラ
澪「むぎゅっぺ」
紬「えへへ、みおりん♪」
澪「それはやめてくれ」
律「まぁ梓も高校生のイメージひっぱりたくないんだろうな」
唯「それって?」
律「私がカチューシャ外したような、そんな感じ? やっぱいつまでもお子様っぽく他人の目に映るのは嫌じゃないか?」
紬「なるほどー」
58: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/08/12(金) 01:04:58.19 ID:65A+RFOo0
澪「私もばっさり髪の毛切ろうかな」
唯「それは!」
紬「だめ!」
律「禁止!」
澪「えっ。あ、じゃあやめとく。ていうか冗談だけど」
唯「みんな結構変わりたい願望あるんだねー」
律「とくに梓はなー」
唯「?」
律「ほら、あいつ全然背のびなくてちっこいし。当然背以外もな」
澪「髪型はちょこちょこ変えてるけどやっぱり幼顔だからな梓は」
紬「うん、中学生くらい見える……ことも」
唯「……そっかぁ」
紬「も、もちろんそれは梓ちゃんのいいとこだけど!」
唯「あずにゃんも大人になりたいんだ……気づかなかったよ」
唯「私はダメな先輩だなぁ。子供だよ私……」
61: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/08/12(金) 01:10:07.40 ID:65A+RFOo0
ガチャン
梓「どもー、お疲れ様ですー」
律「とか言ってるうちに来たけど」
唯「わー、数時間ぶりだねー」
梓「そうですね」
澪「ごめん梓、我慢できなくて先お茶してた」
梓「大丈夫ですよ」
紬「すぐ梓ちゃんの分準備するね?」
梓「ありがとうございます」
梓「えー……コホン、唯先輩」
唯「は、はいなんでしょう!」
梓「決まりは守ってくださいよ?」
唯「……う、うん」
67: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/08/12(金) 01:15:51.52 ID:65A+RFOo0
律「あずにゃんって呼ばれるのが嫌なのか?」
梓「!」
梓「唯先輩、話したんですか?」
唯「え、あー、うん……」
澪「いや違うんだ。こっちが聞いたっていうか」
紬「そうそう。唯ちゃんは悪くないの」
梓「別にダメじゃないですし、唯先輩は悪くないですけど」
律「でもさー梓。たぶんだけど、いまさら無理だとおもうぞ?」
梓「えっどうしてですか?」
澪「それはまぁ、唯と梓だから……かな」
梓「?」
唯「そうだよあずにゃん」
梓「……」ジロリ
唯「……梓、期待はしないでね……」
梓「絶対の絶対に矯正させてみせます!」
73: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/08/12(金) 01:23:34.12 ID:65A+RFOo0
……
ジャカジャン
澪「よーし、いまのもいい感じだったな!」
律「次のライブなんとか間に合いそうだな」
紬「でも少しだけ梓ちゃんがズレてたかも」
梓「すいません」
唯「梓、大丈夫だよ!」
梓「……」ジロリ
唯「えっ、私いま梓って呼んだよね!? なんか睨まれたんだけど」
澪「ちゃんとよんでたけど」
梓「えっ、あ、すいません!! またあずにゃんって呼んだのかと」
唯「ひどいよー! 私今頑張って染み付いた習慣と戦う努力してるんだから!!」
梓「ほんとごめんなさい! その調子で名前で呼びつづけてください!」
78: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/08/12(金) 01:28:41.70 ID:65A+RFOo0
……
唯「ねぇ、晩ご飯どうする? 澪ちゃんたちと一緒する?」
梓「どっちでもいいですよ?」
唯「んー、じゃあ二人で食べよっか」
梓「食べよっかっといいつつ作るのは私なんですけど」
唯「えー、手伝うじゃーん♪」ギュ
梓「!」ビシッ
唯「えっ」
梓「抱きつきも! 禁止ですっ!」
唯「つまんないつまんなーい!」
梓「油断してるとすぐ抱きつくんだから」
唯「でもいまは人前じゃないよ? 人前が恥ずかしい気持ちはだんだん理解してきたよ私」
梓「普段から意識して抑えないと、癖は抜けないんです」
81: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/08/12(金) 01:33:16.47 ID:65A+RFOo0
唯「……ぷぅ」
梓「あはっ、なんか膨れてる」
唯「あ、オムレツ食べたい」
梓「じゃあオムライスにします」
唯「あずにゃぁ~ん……今日は意地悪だよぉ」
梓「ほらまたあずにゃんって呼んでる」
唯「うー」
梓「大学生になってまでペットみたいな扱いされる人の気持ち考えてください」
唯「ペット扱いなんてしてないよ?」
梓「じゃあおもちゃですか?」
唯「ちがうー!」
梓「じゃあなんで変なあだなつけたり気軽に抱きついたりするんですか」
唯「えっ?」
87: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/08/12(金) 01:39:39.01 ID:65A+RFOo0
唯「……呼びやすいし、抱きつきやすいし」
梓「そんなしょーもない理由ですか?」
唯「まぁそれだけじゃないけど」
梓「はい?」
唯「あずにゃんは、私にとってのあずにゃんだから……」
梓「んぇ?? す、すいません唯先輩語は履修してないので」
唯「あーん、うまく言い表せられないよ」
梓「このままじゃ私ずっとみんなの笑いもんですよ! あずにゃんあずにゃんくすくすぷーって!」
梓「とにかく人前であんなことされると恥ずかしいんです!」
梓「勘弁してください! もう子供じゃないんですよ私たち!」
唯「うーー! だーかーらー!」
唯「人前じゃなきゃいいんでしょ!!」ガバッ
梓「にゃっ」
96: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/08/12(金) 01:45:21.91 ID:65A+RFOo0
唯「……ふふ」
梓「退いてください……重たいです」
唯「梓……」ボソリ
梓「!」
唯「って呼んでほしいんでしょ?」
梓「なっ」
梓(なんか……あれ? 何……なんなのこれ!?)
唯「あーずーさー♪」クスクス
梓「うぐ……」
唯「大人になりたいんだよねー梓は」
梓「え゛っ」
唯「もう梓は大学生だもんねー? 私ほんとよく辛抱したよいままで」
梓「はっ?」
唯「合法合法♪ 合法梓♪」
梓(え~~どどどど、どういうこと!?)
102: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/08/12(金) 01:49:50.77 ID:65A+RFOo0
梓「ちょ、ちょっと、ちょっとまっ」
唯「すんすん。いつもいつもいい匂いだねー」
梓(ひぃ~~!)
梓「私ご飯の準備します! 退いてください!! 早く早く早く!!」
唯「晩ご飯はいらないなぁ。だってここに……ふふ」
梓「ひっ」
唯「梓ぁ♪」スリスリ
梓(ぎゃ~~~!!)
唯「大人の階段のーぼる~♪ 君はまだ~シンデレラさ~♪」
梓「のぼりたくないですうううう!!!」
106: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/08/12(金) 01:56:54.91 ID:65A+RFOo0
唯「あずさーはすごいーよ なんでもあーうよホカホカ♪」
梓「合いませんし!! そんな替え歌聞きたくないですし!!」
唯「……いいよね?」
梓「えっ!?」
唯「……抵抗、あんましないじゃん」
梓「……あぅ」
唯「梓……あずにゃん」
梓「唯先輩……」
唯「ってことでいただきまー……アダダダタいひゃいいひゃいよあじゅにゃ」
梓「……バカでしょ。バカです」
唯「はにゃひてー」
梓「……」ギュウウ
唯「いひゃいいいい!!」
梓「ふふ、やっぱこの顔可愛いですよ」
109: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/08/12(金) 02:02:56.83 ID:65A+RFOo0
梓「はいおしまいっ」パッ
唯「あずにゃん?」
梓「ご飯してきますね」
唯「えーー」
梓「……ご飯してきますねっ!」
唯「うぅ……」
梓「本気だったんですか?」
唯「わかんなかったかなー?」
梓「私、これでも結構ロマンチストなんで」
唯「えー?」
梓「もっと大人になってください。私よりずっとずっと」
唯「ムード足りなかったかー、残念」
梓「私そんな簡単には流されませんよ?」
唯「じゃあどうしたらながされてくれる?」
梓「だからぁ……はぁ。唯先輩じゃ無理ですねきっと!」
112: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/08/12(金) 02:08:47.04 ID:65A+RFOo0
唯「もしかして嫌われた……」
梓「そんなことないですよ」
唯「じゃあ好き!?」
梓「うーん……」
唯「私は大好きだよ! すごく大好き!」
梓「まぁ、それは伝わってきたかな……」
唯「ごめんね! ごめんね! ほんとちょっと理性が飛んだだけなの!」
唯「お願い嫌いにならないで……なんでもするから。あずにゃ、じゃなくて、梓お願い!」
梓「……」
唯「ごめん……でも冗談じゃないよ……ほんと」
梓「わかってますよ。だからちょっとだけ困惑してるんです」
115: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/08/12(金) 02:16:31.02 ID:65A+RFOo0
唯「……」
梓「そんな捨てられた子犬みたいな顔しないでください」
梓「怒ってないですし。むしろ嬉しかった、かな?」
唯「え? ほんと……?」
梓「あんな真剣な目、演奏のとき以外でひさしぶりにみましたよ」
唯「そう、真剣! なによりも!」
唯「だってあずにゃんだもん! 私のあずにゃん!」
梓「あずにゃん……か」
唯「あずにゃんに対しては私はいつも大真面目!」
唯「だからあずにゃんの言いつけも守ります! あ、梓って呼びます! だから!」
唯「これからも仲良くして……」
梓「唯先輩怯えすぎですよ。押し倒してたときの威勢はどうしたんですか」
唯「だって……」
梓「唯先輩にとって私があずにゃんであるように。私にとっても唯先輩は唯先輩なんです」
梓「だから、嫌いになるなんてことないですよ。唯先輩のことなんだかんだでずっと信じてますし」
118: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/08/12(金) 02:23:28.74 ID:65A+RFOo0
唯「あずにゃん……」
梓「ほら」
唯「あっ、梓! んーもうこれ難しい」
梓「もういいですよ」
梓「唯先輩には無理ですね」
唯「無理~」
梓「バカだから無理なんですよね」
唯「む、無理じゃないもん!! 梓梓梓梓梓ぁ~!!!」
梓「ま、頑張ってみてください」クスクス
梓「言葉も態度も、私をときめかせる大人になってくださいね」
唯「がんばるもん!」
梓「でもいま言ったように、唯先輩は唯先輩ですからたぶんこの先もずっと唯先輩なんでしょうね」
唯「そんなことないもん!」
119: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/08/12(金) 02:28:31.90 ID:65A+RFOo0
梓「いいですよ唯先輩のままで。私ふつーの唯先輩が好きですから。ときめきはしないですけど」
唯「う? いま好きっていった?」
梓「言ってません。とりあえずオムレツ作ってきますね」
唯「わぁ、オムレツにしてくれるんだ! あずにゃん大好きー」ギュム
梓「はいはい」
梓(やれやれ。もうカッコイイ大学生活はあきらめよかな。甘いなぁ私)
梓(でも……いいよね。所詮私は私だし、唯先輩はこんなだし……)
唯「あずにゃんあずにゃ~ん。私ねーケチャップで梓って書くよ! 練習しとく!」
梓「へーがんばってー」
おわり。
梓「そろそろちゃんと梓って呼んでください」