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SS速報VIP:【モバマス安価】P「えっ!?うちのアイドルがスキャンダル!?」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1610366641/1: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/11(月) 21:04:01.75 ID:wdqfxmrK0
・モバマス安価SSです
・過去作の通り取り扱うネタはオールジャンルな作風です
・苦手な方は逃げてください危険が危ない注意です
・あまり詳しくないアイドルが指定された場合は、そのキャラとPに失礼に当たるので
無理をして書かず再安価にする可能性があります
・過度なエロやグロは再安価にする可能性があります
・以上、お手柔らかによろしくお願いします
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1610366641
2: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/11(月) 21:04:28.90 ID:wdqfxmrK0
~事務所~
プルルルルルルル
P「はい、346プロダクションです」
??『あー346プロさん』
P「はい」
??『私、週刊下世話の記者をしております下衆極三(げすきわめぞう)と申します』
P「(週刊下世話ってあのZ級ゴシップ誌の....?)」
P「はぁ、弊社に何かご用でしょうか」
下衆『ええ、明日発売のうちの雑誌に』
下衆『そちらに所属しているあるアイドルの記事が載ることになりまして」
P「えぇっ!?」
下衆『そのことをお伝えしておきます』
P「....」
P「....一応聞いておきますが」
P「そのアイドルというのは....?」
記事の載るアイドル >>4
七海
下衆『それは....』
下衆『浅利七海さんです』
P「はぁ」
P「七海がスキャンダルを起こして?」
P「それをオタクがすっぱ抜いたと?」
P「とんだお笑いですね!」
下衆『というと?』
P「七海がスキャンダルなんて起こすわけがないでしょう!」
P「いくらゴシップ誌でも言っていいことと悪いことがありますよ?」
下衆『....なるほど』
下衆『随分と強気ですねぇ』
P「何?」
下衆『ガセだと断言するのは勝手ですが』
下衆『....内容も』
下衆『一応聞いておいた方がいいと思いますよぉ』
P「....」
P「まあ、それもそうですね」
P「それで、どんなスキャンダルなんですか」
七海のスキャンダルの内容 >>9
河豚を捌いて振舞っていた
下衆『....彼女は』
下衆『河豚を捌いて振る舞っていたという疑惑が挙がっています』
P「あっ」
下衆『彼女、おいくつでしたっけ?』
P「....14歳です」
下衆『あーそれはおかしいですよね?』
下衆『河豚調理師免許を取得するには、まず一般の調理師免許が必要です』
下衆『調理師免許は受験の基礎資格として』
下衆『中卒以上の学歴、または小学校を卒業後5年以上の調理業務経験が必要なんですよ』
下衆『彼女、今中学生ですよね?」
P「....」
P「....」
P「....」
P「....申し訳ありません、事務所内で対応を検討してからまた連絡させていただいてもよろしいでしょうか」
下衆『ええ、ただ発売までもう時間がないので』
下衆『なるべく早くお願いしますよ』
P「はい....」
ガチャリ
P「....」
P「やばばばばばばばばばばばばばばばばばばばば」ガクガク
ちひろ「どうしたんです?」
P「い、今週刊誌の記者から連絡がありまして」
ちひろ「....」
ちひろ「....どの子ですか?」
P「七海です....」
ちひろ「七海ちゃん!?」
ちひろ「え?七海ちゃんってあの浅利七海ちゃんですよね?」
ちひろ「あの子がスキャンダルなんて起こすわけないじゃないですか!」
P「ええ、俺も最初はそう思ったんです」
P「でも....」
ちひろ「でも....?」
P「河豚を捌いて振る舞っていたという疑惑らしくて」
ちひろ「なるほど」
P「ね?内容が内容だから納得しちゃうでしょ!?」
ちひろ「そうですね....それはちょっと無視はできません」
ちひろ「今七海ちゃんはどこに?」
七海の居場所 >>16
船釣りロケ
P「あいつは今、バラエティ番組のロケで海に出ているんです」
ちひろ「う、海ですか....」
ちひろ「それだと事実確認も厳しいかもしれませんね....」
P「ええ、今頃は大間崎の沖合ですから」
ちひろ「大間崎....?」
P「七海がどうしてもマグロの一本釣りがやりたいって聞かないので」
ちひろ「....ということは」
P「はい、この辺の海の釣りロケじゃなくて」
P「青森の大間から船でマグロを釣りに行っています」
ちひろ「なんてタイミングの悪い....」
P「どうしたもんですかねぇ」
Pはどうする? >>19
とりあえず事情を知ってそうな人に聞き回る
ちひろ「とにかく、七海ちゃんへの事実確認が厳しい以上」
ちひろ「それ以外の人からの情報収集をするしかありませんよ!」
P「ですね、俺は心当たりのありそうなヤツに聞いてきます」
P「ちひろさんは上の方への連絡と、それに併せて」
P「俺の事実確認が終わるまでは処分を決めないでほしい」
P「と伝えてください」
ちひろ「....」
ちひろ「私は事務員ですよ....?そんな立場の人間が上に言ったところで....」
P「....」
P「....俺が」
P「俺が責任を取ると言ってください」
ちひろ「!!!」
P「それじゃ、行ってきます」ダッ
ちひろ「ちょっとPさん!?」
事情を知ってそうな人 >>22
愛海
~大きなお山~
P「ふぅ....ふぅ....」ゼェゼェ
P「....」ハァハァ
P「....まさか、お前が」
P「こんなところにいるなんてな、愛海」
愛海「....」
愛海「....プロデューサー」
P「中学生がこんな険しい山に1人で登山なんて」
P「どういう風の吹き回しだ?」
愛海「....」
愛海「前に登山をした時から、たまに登ってて」
P「そうだったのか」
愛海「....うん」
愛海「....どうしても、あたしの中のあたしを抑えきれなくなることがあって」
愛海「そんな時は山を登るの」
愛海「雄大なお山を身体全体でむしゃぶりつくして味わって反芻して消化して」
愛海「登り終わったころには、ちょっとだけ抑えがきくようになってるんだよ....」
P「....末期だな」ニコ
愛海「....うん☆」ニカッ
愛海「それでどうしたの?」
P「ちょっと聞きたいことがあってな」
愛海「?」
P「七海のことだ」
愛海「七海ちゃん?」
~かくかくしかじか~
P「....というわけなんだが」
愛海「....」
P「....何か知ってるか?」
愛海「知ってるわけないでしょ!?」
P「だよなぁ」
愛海「確かに七海ちゃんとは共通点も多いから話すこともあるけど」
愛海「あといいお山をお持ちだし」
P「声に出てるぞ」
愛海「河豚を捌いて振る舞ってもらったことはないかなぁ」
P「俺も事務所内ではそんな光景見たことないから」
P「あるとしたらプライベートの場で、だと思ったんだ」
愛海「あたしじゃないと思うよ?」
P「そうか....」
P「....それならさ」
愛海「?」
P「七海と共通点の多い愛海に」
P「一時的に七海の仮想人格を入れてみて、行動をトレースしてみるってのはどうだ?」
愛海「プロデューサー、こんな時に冗談言ってる場合じゃないでしょ!」
P「だってお前、七海とは年に身長に体重、血液型と出身地まで同じなんだろ?」
P「仮想人格を入れる器にはピッタリじゃないか」
愛海「だからもうそれはいいってばぁ」
P「七海の仮想人格入りのナノマシンも持ってきてはいるんだが」スッ
愛海「」
愛海「い、いやだ~!あたしは消えたくないよ~!」
P「まあまあ」
愛海「もう同僚に対しての登山はやめるから~!!!」ジタバタ
P「出来もしないこと言うもんじゃないぞ」
愛海「確かに」
P「大丈夫、数時間程度で自動的に身体から排出されるし」
P「その後お前の人格のバックアップを上書きすれば」
P「お前の人格は戻ってくる、って制作者が言ってた」
愛海「タスケテ....コロサレル....」
P「とまあ冗談はこの辺にして」
愛海「」
愛海「ほんとう?ほんとうに冗談?ねえ?」
P「冗談に決まってるだろ」
P「こんな貴重なもの、そう易々とは使えないんだわ」
愛海「あっナノマシンまでは本当なんだ」ドンビキ
P「時が来たら使うよ」
愛海「ヒェ....」
P「しかしこうなると」
P「他に心当たりがありそうなヤツに聞きに行くしかないかぁ」
愛海「誰のところに行くの?」
P「うーん....」
事情を知ってそうな人② >>34
ライラさん
~ライラさんの住居前の道~
ライラ「....」ポカー
P「ライラ、どうしたんだそんなところで」
ライラ「プロデューサー殿?」
P「寒いだろ?用がないなら温かいところで話さないか?」
ライラ「いえ、用はあるのですよー」
P「?」
ライラ「なんでも今夜は雪が降るらしいのですー」
P「らしいな、明日は街が混乱するかもしれん」
ライラ「だからわたくし、口を開けて待っていました」ニコ
P「....」
P「飯でも食いに行こうか」
ライラ「!!!」
ライラ「何を食べに行きますか?」ヒョコヒョコ
P「そうだな、とっておきの美味い魚があるんだ」
P「ライラにはそれの味を確認して欲しくてな」
ライラ「お魚?」
P「....ああ」
P「(経費で落ちるかこれ....)」
~高級河豚料理店~
P「さあ、これを食べてみてくれ」
ライラ「これはお魚なのですか?」
ライラ「お花のように綺麗に盛り付けてありますねー」
P「これはお刺身なんだ、結構高いから大事に
ライラ「おおー、丸くお箸を滑らせるとまとめて取ることができます」ズザアアア
P「ちょ
ライラ「あ~~~~~~~~~~~~~~~む」グワァラゴワガキィーン
P「ああ....一皿が俺の月の食費くらいする河豚刺しが....」
ライラ「もしゃもしゃ」モグモグ
P「どうだ、美味いか?」
ライラ「もしゃもしゃ」ウンウン
P「そうか、それだけ美味そうに食べてくれるならよかったよ」
ライラ「これで雪が降るまで立っていられると思いますね」
P「アイス買ってやるからそれはやめとこうな」
P「んで本題なんだが」
ライラ「?」
P「この味に覚えはないか?」
ライラ「このお刺身ですか?」
P「そうそう」
P「例えば、七海に食べさせてもらったとか」
ライラ「えーーー....」
ライラ「....」ウーン
ライラ「....あー」
ライラ「そういえば先日、そんなことがあったようなー」
P「本当か!!!」
P「早速だが、一体どういう経緯で」
P「ライラは七海に河豚を振る舞ってもらったんだ?」
ライラ「それはですね」
P「....!」
ライラ「わたくしにもわからないのですよ」
P「はぁ!?」
ライラ「気が付いたら、ライラさんの口の中でこのお刺身が暴れていたのでございます」
P「ライラ、刺身は暴れないぞ」
ライラ「しかしわたくしにはそうとしか....」
P「ふーむ....」
P「わかった、ありがとうライラ」
ライラ「いえいえ、プロデューサー殿のお役に立てたのです」
ライラ「もっと注文してもいいですか?」
P「え゛っ」
ライラ「ありがとうございます」ペコ
P「」
P「もしもし?そっちの首尾はどうですか?」
ちひろ『どうもこうも、大荒れですよも~!』
ちひろ『まあでも、結局確認が取れなければ処分のしようもないって論調は変わりませんよ』
ちひろ『内容が七海ちゃんにピッタリ合っているといっても、あくまで三流ゴシップ誌が情報元ですから』
P「それはよかった」
ちひろ『そちらの方は?』
P「2人ほど話を聞きまして」
P「七海は何らかの理由で河豚を振る舞ったという事実はありそうです」
ちひろ『そうですか....』
P「ただ、どうにもまだ経緯がわからないので」
P「やっぱり本人に聞きに行こうと思います」
ちひろ『!!!!!!!!!!!!!!』
ちひろ『で、でも、七海ちゃんは今大間崎沖にいますし』
ちひろ『何より冬の青森ですよ!?』
ちひろ『危険すぎます!!!』
P「....」
P「....その通りです」
P「でも、危険なのは承知で真実を確かめにいかないと」
P「七海も、我々も、より不利益を被ることになります」
ちひろ『冬の青森のことは、理解しているんですよね』
P「....ええ」
P「冬の大間崎沖合にいる船に行くのはなかなか」
ちひろ『そっちじゃなくて!』
P「....」
P「....突然の入国は、国境で入管に止められる可能性が高いでしょう」
P「今は冬の真っ只中ですから」
ちひろ『そうですよ!』
P「....」
P「大丈夫、俺には考えがあります」
ちひろ『ダメです!絶対によからぬことじゃないですか!』
P「それじゃ、行ってきます!」
ガチャリ
ちひろ「....」
ちひろ「....勝手なんだから!!!」プンスカ
ちひろ「私は知りませんよ!!!」プンプン
P「....さて」
P「ちひろさん、すみません」
P「でも俺はあなたを、いや」
P「俺以外の誰も、青森には巻き込みたくないんです」
P「あそこには....」
ポンポン
P「!?」
P「誰だ!!!」クルリ
誰が来た? >>57
千夜
千夜「こんな時間から職務放棄とは、自覚が足りないのではないですか?」
P「....ち、千夜」
千夜「アイドルに付き従うのがお前の仕事でしょう」
P「や、付き従うのが仕事ってわけじゃないんだが」
P「というかなんで俺のところにいるんだ」
P「俺は今から大事な用事があってな」
P「悪いんだがお前に構ってる暇はないんだよ」
千夜「....」
千夜「青森県」
P「!!!」
千夜「いえ、今の名前は」
千夜「青森社会主義共和国、でしたか」
P「....」
P「....誰から聞いた」
千夜「お嬢さまからです」
P「ちとせめ....」
千夜「なんでも、お前が己の職務を放棄して」
千夜「あろうことか隣国に密入国を企てているようではありませんか」
P「....」
P「俺には何のことだかさっぱりだが」
P「....仮にそれが本当だとして」
P「お前の目的は何だ」
千夜「....」
P「俺は、ここで止まるわけにはいかないんだよ」
千夜「....」
千夜「....お嬢さまはお前を大変心配されていました」
千夜「私には理解できませんが」
P「....」
千夜「おそらく、お前が行ったところで」
千夜「国境付近でハチの巣にされるのが関の山」
千夜「....しかし」
千夜「私が同行するなら話は別です」
P「はぁ!?」
P「じゃあなんだ、お前も一緒についてくるってのか!?」
千夜「お前のためではありません、お嬢さまのために、です」
P「誰のためとかそんなのはどうでもいいんだよ!」
P「俺は大切なアイドルを巻き込むわけにはいかないんだ!」
千夜「問題ありません」
P「大ありだ!」
千夜「私はお嬢さまの使用人、お嬢さまがご健在なうちに死ぬことはありえません」
P「そんな言葉遊びが通じる相手じゃないってことはお前もわかってるだろ....」
千夜「....」スッ
キキーーーーッ
ガチャリ
千夜「さあ、これに乗って向かいましょう」
千夜「続きは道中で」
P「どうしてこんなに話が通じないやつばかりなんだうちの事務所は!」
千夜「鏡を見てみてはどうですか?」フッ
~車中~
P「で、お前に何か考えはあるのか?」
千夜「お前の方こそ、ちひろさんに考えがあると話していたようですが」
P「....」
P「....そりゃお前、移動時間に良い考えが浮かぶ予定だったんだよ」
千夜「まったく、よくそれでプロデューサーが務まっていますね」
P「ぐぬぬ....」
P「しかし、俺が言うのもなんだが青森への密入国は難しいぞ」
千夜「現在、正規の手続きを踏んで入国する場合」
千夜「最もポピュラーなものは空路を使って青森空港から入るものです」
P「ああ、だが飛行機の特性上入管を逃れる術がなさそうだ」
P「某カルロスのように貨物に紛れるのも手だが、見つかった場合逃げ場はない」
千夜「ハチの巣どころか欠片も残らないでしょう」
千夜「それ以外だと、かつて高速道路のICがあった場所に置かれている国境検問所を通過する方法です」
P「旧碇ヶ関インターチェンジと旧南郷インターチェンジだな」
P「だが青森共和国はなぜだか、冬の間の入国管理が非常に厳しい」
千夜「10月から4月の間の申請は、共和国政府からの許可が下りなければ承認されない上に」
P「原則、その許可が下りるのは国家元首やそれに類する者のみときた」
P「今回の七海のロケも1月にやることになってたから、その半年以上前から申請をしていたんだ」
P「10月を過ぎたら絶対に申請が通らないからな」
千夜「事前申請でも厳冬期の入国は難しいと聞きましたが?」
P「ああ、七海は青森出身だからな」
P「昔青森に住んでいた人や、今青森に家族が住んでいる人なら比較的通りやすいらしい」
千夜「....そうですか」
P「千夜も青森の現状は知ってるみたいだな」
千夜「当然です」
P「だったら聞かせてもらおうか?お前の言う作戦ってやつをよ」
P「俺の作戦を上回る超弩級の作戦があるんだよなぁ?」
千夜「上回るもなにも、お前の作戦自体がありませんでしたが?」
P「いいから教えてくれよ!」
千夜「....いいでしょう」
千夜ちゃんの密入国大作戦 >>76
大間、つまり津軽海峡の漁場は北海道からでも行けるんですよ
キキッ
P「?」
千夜「どうやら話をするより先に到着したようですね」
P「青森にはまだまだ着かないだろ」
千夜「いえ、ここは青森ではなく」
ガチャリ
P「!」
P「空港!?」
P「俺の話聞いてたのか?」
P「空路は確かに通ってるが、密入国は無理だって」
千夜「はぁ....まだわかりませんか」
P「?」
千夜「我々が利用するのは、空路ではなく海路です」
P「か、海路!?」
千夜「七海さんは大間の沖合にいるという話でした」
P「ああ、今頃は海の上で絶賛船酔い中だろうよ」
千夜「大間の沖合、南側には青森ですが」
千夜「北側には?」
P「....」
P「....北海道か!」
千夜「はい」
千夜「大間、つまり津軽海峡の漁場は北海道からでも行けるんですよ」
P「さすが北海道出身!」
~新千歳空港~
P「寒い」
千夜「この程度で音を上げていては先が思いやられます」
P「千夜だって飛行機の中でビビってたくせに~」
千夜「あれは少々寒気を感じていただけです」
P「寒くないって言ってたじゃねーか!」
千夜「ここにいても仕方ありません、漁港へ向かいますよ」
P「はいはい」
~戸井漁港~
P「どこここ」
千夜「函館市の戸井です」
P「トイ?ストーリーでもやるのか?」
千夜「ここはちょうど、大間の対岸にあります」
千夜「距離にして20キロ弱でしょうか」
P「そんなに近いのか」
千夜「元々、ここ戸井で水揚げされるマグロも評判だったのです」
千夜「しかし、青森県が日本から独立して以降はマグロの漁場を武力で制圧され」
千夜「苦境を強いられているようです」
P「ひでぇ話だなあ、国は何をしてるんだよ」
千夜「そのような事情もありまして、こちらの漁師の方々が協力をしてくれることになりました」
漁師's「「「「「Yeah!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」」」」」バババババババババババ
P「なんでこの人達空に向かってサブマシンガン連発してんの!?」
千夜「?」
千夜「青森国民は皆武装しています」
千夜「その中でも歴戦の猛者、海の男たちをこれから相手にするわけですから」
千夜「このくらいの備えは当然では?」
P「嘘だろ....」
千夜「これだけでは心許ないので、漁師の皆さんに加えて」パンパン
P「?」
傭兵A「よっ!」グッ
傭兵B「Hi!」
傭兵C「שָׁלוֹם」
傭兵D「Merheba!」
傭兵Y「ビシビシしごいてください、プロデューサー殿!」
千夜「傭兵の方々にも来ていただいています」
P「帰ってもらえ!本当の全面戦争になっちゃうだろ!」
千夜「しかし....」
P「....せめて漁師の皆さんだけにしよう」
P「別にドンパチやるためにここに来たわけじゃないんだ」
漁師's「「「「「チッ」」」」」チッ
P「....」
千夜「このように漁師の方々は乗り気なのですが」
P「皆さんも殺り合うの前提での行動はやめてください!」
漁師's「「「「「....」」」」」
漁師's「「「「「チッ」」」」」チッ
~海の上~
P「....この季節の海の上はクソ寒いな」ガクガク
千夜「本当にお前は仕方のない人間ですね」
千夜「私のジャケットを貸してあげます」ファサッ
P「え?いいの?」
千夜「私は気温の変化に強いので」
P「千夜....////」
P「あ、これワークマンだ」
P「千夜もワークマンの上着とか着るんだな」
千夜「防寒機能以外の何が必要だというのですか?」
P「北の女は違うぜ....」
千夜「剥ぎ取りますよ」
P「ごめんて」
千夜「そもそも」
千夜「これからが本番だというのに、勝手に体調を崩されては困ります」
千夜「戦闘において指揮官はなくてはならない存在」
千夜「今回はお前がその役目なのですよ」
千夜「自覚を持って行動しなさい」
P「なんかめっちゃ怒られてる」
千夜「あの人たちを見てください」
漁師's「「「「「ウェーイwww」」」」」ドンチャン
千夜「この荒波も暴風ももろともせずに酒盛りをしています」
P「いやそれはダメだろ!?」
P「誰が船操縦してんだよ!」
美世「フルスロットルだよーっ!」
P「????????????????」
千夜「船でも問題はないようですね」
P「だからサイレントで他のアイドルを巻き込むなって....」
ババババババババババババババババ
P「ん?」
千夜「伏せて!!!」ガバッ
P「!?」
ドカーン ドカーン ドカーン
ヒュンヒュンヒュンヒュン
P「」
漁師's「「「「「敵襲だあああああああああああああああ!!!!」」」」」ヒャッハアアアア
千夜「もう嗅ぎつけましたか....」
P「突然ハリウッド映画みたいな戦闘始まったんだけどなんでそんなに冷静なんだよ!!!」
千夜「....っ」チラ
P「!!!」
P「あっという間に周りが青森海軍の船だらけだぞ!?」
千夜「盛大な出迎えですね」フフ
P「言ってる場合か!」
千夜「いいえ、問題ありません」
P「何!?」
千夜「青森を相手にしておいてこれくらいのこと」
千夜「想定していないはずがないでしょう」
P「おお!一体どうするんだ!」
この状況を打破する千夜の作戦 >>103
珠実に全ての船を斬らせる
戦艦大和……もとい輿水幸子を海に投げ込む
千夜「....」スタスタ
P「お、おい千夜!?どこ行くんだよ!」
千夜「私の用意していたものを連れてきます」
P「???」
千夜「....いえ、これは流石に数が多すぎます」
千夜「これで数を減らしておきましょうか」
千夜「....」ポチ
ガゴン
ボトボトボトボトボトボトボトボトボトボト
P「!?」
P「船の両サイドから大量の何かが切り離されて行くぞ!?」
千夜「....それは」
幸子魚雷戦艦大和たち「「「「「「「「「「「「「「「フフーン」」」」」」」」」」」」」」」」」フフーン
P「大量の幸子!?」
千夜「発進」
幸子魚雷戦艦大和たち「「「「「「「「「「「「「「「フフーン!」」」」」」」」」」」」」」」」」フフーン!
P「ものすごく幸子にそっくりな何かが相手の船目指して突き進んでいく!?」
千夜「これはとある有名電気自動車メーカーが試験的に制作した最新鋭の魚雷、幸子魚雷戦艦大和です」
P「幸子魚雷戦艦大和!?」
幸子魚雷戦艦大和たち「「「「「「「「「「「「「「「フフーン!!」」」」」」」」」」」」」」」」」フフーン!!
P「なんで魚雷なのに幸子なんだよ!!!」
千夜「噂によると、その会社のCEOが幸子さんを推しているようで」
P「自分の推しを兵器にするやつがどこにいるんだ!?」
千夜「世界トップクラスの大富豪ですから」
P「俺らの考えとは次元が違うわけか....」
ドガーン!!!
千夜「1人命中したようですね」
千夜「それでは時間稼ぎを頼みましたよ」スタスタ
ヒュン ヒュン
千夜「....」スタスタ
P「銃弾の雨あられの中を涼しい顔してよく歩けるな....」
ドガーン!!!
ドガーン!!!
P「状況が状況だけにハッキリとはわからんが」
P「順調に相手の数を減らせてるみたいだな」
P「これなら!!!」
幸子「....」ピタ
幸子「ぶくぶく」
P「!?」
幸子魚雷戦艦大和たち「「「「「「「「「「「「「「「....」」」」」」」」」」」」」」」」」ピタ
幸子魚雷戦艦大和たち「「「「「「「「「「「「「「「ぶくぶく」」」」」」」」」」」」」」」」」
P「命中したのは一部だけで、ほとんどが相手まで到達できずに沈んでいく....」
P「ただの兵器なのにガワが幸子だから無駄に物悲しい....」
P「青森軍の迎撃技術が高すぎるのか....?」
千夜「いえ、これは仕様です」
P「千夜!戻ってたのか」
千夜「この幸子魚雷戦艦大和は機能面において様々な欠陥を抱えており」
千夜「通常の魚雷と比べて圧倒的に故障しやすいのです」
P「はぁ!?」
千夜「これを元に作られた製品は一部でリコール騒ぎになっているほどです」
千夜「ですから、幸子さんも全て廃棄になりかけていましたが」
千夜「そこを譲り受けました」
P「自分の推しを兵器にした挙句クソザコ仕様にするのか....」
千夜「当然幸子さんは前座です」
P「幸子はこういうとこがあるからこそ幸子なんだよな」
P「で、幸子が前座っていうのは?」
千夜「本命はこちらです」
珠美「フー フー」ジタバタ
P「!?」
P「た、珠美だよな?」
千夜「はい」
P「体中が縛られた上に、目隠しや猿轡をされているんだが....」
千夜「任務遂行のためです」
P「えぇ....?」
千夜「....」シュルシュル
珠美「ンー ンー」ジタバタ
千夜「今解きますから大人しくしなさい」シュル
千夜「....」カポ
珠美「はぁ....はぁ....」
P「珠美?」
珠美「プロデューサー殿....あぁ、斬りやすそうなお顔ですね....////」
P「え?」
P「何を言ってるんだお前」
珠美「....ウッ....ウガアアアアアアア」ドクン
珠美「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!!!!!!!!」
千夜「珠美さん、あれを」
珠美「あ、あれ、あれ船です、船」
珠美「斬って?斬っていいですよ?」ブルブル
千夜「....ええ」
千夜「あれはすべて斬っても問題ありません」
珠美「!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」ビクンビクン
珠美「え?船いい?いいですっ!!!!斬!!!!!!!!!!」ダダダッ
P「お、おい珠美!!!」
珠美「め~~~~~~~~~ん」シュッ
シャキン
パカッ
P「」
P「な、何が起こってるんだ....」
シャキン
パカッ
P「珠美が、竹刀で大型船を斬りまくっている....」キョトン
千夜「どうやら、私の作戦は成功したですね」
P「どういうことなんだ!?」
千夜「先ほどのように、珠美さんの身体中を拘束し、目隠しと猿轡をはめた状態でしばらく監禁しておきました」
P「すまんちょっとわからん」
千夜「それによって極限状態に長時間置かれた珠美さんは」
千夜「自らの欲望、即ち『斬る』衝動に体中を支配されました」
千夜「限界を超えて蓄積された衝動が、彼女の欲望を一気に解き放っているのです」
千夜「船の切断はそれの副産物と言ったところでしょうか」
P「はい、よくわかりません」
P「というか、七海の件が発覚してからまだ1日も経ってないのに」
P「なんで都合よく長時間監禁して衝動が溜まりまくった珠美なんてものが出てくるんだよ!」
P「時系列がおかしいだろ!」
千夜「このような時に備えて、私とお嬢さまは常に対策を怠らないのです」
P「お前ら常に人間を監禁してんの!?」
千夜「....」
P「こわ....」ゾッ
~十数分後~
シーン
P「さっきまでの喧騒が嘘のようだ....」
千夜「凪、ですね」
P「あぁ....」
P「これで水面に船の残骸が漂ってなきゃ最高なんだが」
千夜「戦争とはこのようなものでしょう」
珠美「zzz....」スヤスヤ
P「何はともあれ珠美は幸せそうだ」ナデナデ
千夜「えぇ」ニコ
漁師's「「「「「「「じゃあ俺ら帰るわwww」」」」」」」
P「いつの間にか相手の船一隻鹵獲してきてるし」
P「まあもう戦闘も終わったしいいか」
P「おーい、こいつらも連れてってくれ~」
漁師's「「「「「「「あいよ~~~」」」」」」」
珠美「むにゃzzz....」
美世「もっと運転したかったな~」
千夜「....」
千夜「よかったのですか?」
P「どうせ千夜も船くらい操縦できるんだろ」
千夜「ええ」
P「平然と肯定するなぁ」
バババババババババババババババババババババ
P「....」
千夜「....」
P「なんか音してない....?」
千夜「....ヘリコプターのようです」
千夜「増援でしょうか」
P「....どっちから来てる?」
千夜「青森側です」
P「....」
P「....この船、対空装備とかって」
千夜「あるわけないでしょう」
P「....」
P「バッドエンド?」
千夜「はい」
P「」
千夜「それも私がいなければの話ですが」
P「!!!」
P「もしや、まだ奥の手が!?」
千夜「....」
千夜「戦闘モードに移行します」
P「?」
千夜(トランスフォーム後のすがた)『....』
千夜(トランスフォーム後のすがた)『それでは行ってきます』
P「ストップ」
千夜(トランスフォーム後のすがた)『?』
P「え?千夜でいいんだよな?」
千夜(トランスフォーム後のすがた)『私以外の何者でもありませんが』
P「どこからどう見てもお前以外の何者かにしか見えねえんだよ!」
P「なんで目を離したすきにカラーリングが千夜風の巨大ロボットになってんだよ!」
千夜(トランスフォーム後のすがた)『対空装備のないこの船において、軍用のヘリコプターと戦えるのは私だけです』
P「そりゃ詰んで話が終わるよりいいけどさ」
P「その姿はなんなんだよ」
千夜(トランスフォーム後のすがた)『....』
千夜(トランスフォーム後のすがた)『....私は』
千夜(トランスフォーム後のすがた)『幼い頃に大きな火事に遭い、全てを失いました』
千夜(トランスフォーム後のすがた)『家も、家族も、身体も』
千夜『そして命も』
千夜(トランスフォーム後のすがた)『あのままであれば、失っていたはずです』
P「....」
千夜(トランスフォーム後のすがた)『しかし私は、身体の80%を義体とすることで辛くも生き永らえました』
P「そんなことが....」
千夜(トランスフォーム後のすがた)『....』
千夜(トランスフォーム後のすがた)『以上です』
P「以上!?」
千夜(トランスフォーム後のすがた)『はい』
P「身体のほとんどが義体とかその辺も意味不明だが、まあそれは流す、じゃないと話進まないから」
P「その後何があって15メートルはある巨大ロボットになってんだよ!!!」
P「延命のためにそうはならんやろ」
千夜(トランスフォーム後の姿)『....』
千夜(トランスフォーム後の姿)『これ以外に生き永らえる方法はありませんでした』
P「嘘つけ!!!」
P「大体体積どうなってんだ!さっきまではいつもの人間サイズだったじゃねえか!」
千夜(トランスフォーム後の姿)『....お前、しつこいですよ』ヤレヤレ
P「なんで俺が呆れられてんの....?」
千夜(トランスフォーム後の姿)『ここが敵地だということを忘れたのですか』
P「お前のせいで忘れてたんだよ」
千夜(トランスフォーム後の姿)『そろそろ敵が到着するので迎撃に移ります』
P「あ、うんよろしくね」
バヒューン
ドバババババババババババババババババババ
ズドンズドンズドンズドンズドンズドンズドンズドンズドンズドンズドンズドン
ヒューーーーーーーーーーーーーーー
バシャアアアアアアアアアアアアアアアアア
P「....」
P「どうなるんだろ俺」
~大間崎~
千夜「なんとか撃退できました」フゥ
P「なんとか....?」
P「俺の目には軍用ヘリをボッコボコにしてるように見えたんだが」
千夜「戦闘モードを使用している段階で私にとっては苦しい状況なのです」
P「感覚の違いだなあ」
P「しかし、七海の捜索はできずじまいか」
千夜「仕方ありません」
千夜「予定通りであればこの海域にいるはずですが」
千夜「敵に我々の船を知られてしまった以上」
千夜「海の上に長時間留まるのは危険すぎます」
P「まあいくら千夜がいるっても限界があるしな」
千夜「それで、どうしますか」
P「んー」
P「とりあえず、今日のロケでお世話になる漁師さんの連絡先は知ってるから」
P「まずその人の家に行ってみるか」
P「そしたら細かい情報も聞けるだろうし」
千夜「わかりました」
千夜「ただし、注意は怠らないでください」
P「なんで?」
千夜「この国の中では、我々は密入国者」
千夜「即ち犯罪者です」
千夜「一般人にはまだ知られていないはずですが」
千夜「警察や軍には既に情報が回っている可能性が高い」
P「あれだけ派手にドンパチやればな....」
千夜「それを心に留めて行動するように」
P「はーい」
P「....」スタスタ
千夜「....」スタスタ
千夜「....その漁師さんの家は近いのですか?」
P「住所が大間町になってるからそんなに遠くはないんじゃないか?」
千夜「なるほど」
社会主義化によって生まれた青森の街の変化 >>145
リンゴや七海の像がそこかしこに建ってる
コロコロ
コツン
P「ん....?」
千夜「なんですか」
P「いや、今なんか足に」チラ
リンゴ
P「....」
P「りんごが転がってきたみたいだ」
千夜「これだけ散乱していれば珍しいことでもないでしょう」
P「りんごの出荷量日本一だったのに、どうしてこんなことになってるんだ」
P「人は全くいないし出会うのはりんごばっかりじゃねえか」
P「これも社会主義化の影響なのか....っ!」
千夜「人がいないのは元からでは」
P「じゃあこの街並みがやけに寂れてるのはどうなんだ!」
千夜「それも元からです」
千夜「東北は仙台以外どこも似たようなものですよ」
P「東北民に怒られるぞマジで」
P「確かに100万都市仙台の次はいわき市の35万人でトリプルスコアつけられてるけど」
P「じゃあこのあちこちに乱立してる七海の像も元からなのかぁ」
P「東北に来たことないから知らなかったな」
千夜「....」
千夜「....急ぎましょう」
P「え?うん」
~漁師の家の住所~
P「な....」アゼン
千夜「....ここがその住所ですか」
P「おかしいな、家どころか何もないじゃないか」
P「住所を間違ったか?」
千夜「いえ、ここで間違いありません」
P「ということは向こうの連絡ミス?」
千夜「....」
千夜「....七海さんはもう海にはいないかもしれません」
P「???」
千夜「いや正しくは」
千夜「一度も漁に出ていない可能性が高い」
P「なんでそうなるんだよ」
千夜「....」
千夜「乱立している七海さんの銅像」
千夜「お世話になるはずだった漁師の家は偽の住所」
千夜「田舎とはいえ人が全くいない街」
千夜「ここまで揃ったらお前でも理解できるのでは?」
P「....」
P「....まさか」
P「今回のロケを許可した青森共和国の目的は」
P「七海の奪取....」
千夜「社会主義国で七海さんの銅像が建てられているということは」
千夜「国が彼女を象徴的な存在に祭り上げている証拠です」
千夜「なぜ七海さんが選ばれたなのかはわかりませんが」
千夜「彼女は青森県出身の人気アイドルです」
千夜「状況証拠と合わせれば、そのようにしか取れません」
P「....」
P「俺はハメられた....のか....?」
千夜「....」
千夜「七海さんには事務所の誰を付けているのですか」
P「....誰も」
千夜「!!!」
千夜「どういうことですか、所属アイドルを1人でロケに行かせるなんて」
P「同行者の許可は1人も降りなかったんだ」
P「だからロケは中止にする予定だった」
P「そしたら七海のご家族が力を貸してくれるって言ってくれて....」
P「七海もどうしても行きたいってきかないし、俺も渋々ロケの続行を決めたんだ」
千夜「チッ....」
千夜「ロケということはテレビ番組ですよね」
千夜「番組のスタッフはどうなっているのですか」
P「全員青森のテレビ局の人間みたいだ」
千夜「....」
千夜「どうやら、我々が思っている以上に」
千夜「状況は深刻なようですね」
P「....」
P「ここで落ち込んでいても仕方ない」
P「一刻も早く七海を見つけないと!」
千夜「お前が招いたことです、お前自身の手で七海さんを救いなさい」
P「....おうよ!」
P「とりあえず、現状をちひろさんに報告しよう」ピッ
千夜「電子機器の使用はやめなさい」
P「へ?」
千夜「通信は傍受されている可能性が高いです」
P「マジ?」
千夜「はい」
P「じゃあ電話もメールも無理なのか?」
P「連絡とりようがないじゃないか....」
千夜「デジタルではなく、アナログならば問題ないでしょう」
P「アナログ?手紙なんか出したらそれこそ検閲でばれるだろうし」
P「何より時間がかかりすぎるだろ?」
千夜「....ふんっ」ググッ
ボトッ
P「千夜、何か落ちたぞ」
鳩「ぽっぽー」
P「!?」
P「千夜が鳩を生んだ....」
P「え?千夜って鳥類なの?」
P「でもこの鳩、卵生じゃなかったよな」
P「千夜は鳥類なのに卵生じゃなくて胎生?」
P「どゆこと???」
千夜「これは私の身体に備え付けられた機能」
千夜「電気伝書鳩」
P「....?」
千夜「機械仕掛けの鳩に手紙を括りつけ、事務所まで飛ばします」
P「どのくらいで着くんだよそれ」
P「悠長に鳩が飛ぶのなんて待ってられないぞ」
千夜「鳩といっても見た目だけで、機能面は優秀ですから」
千夜「およそ30分といったところでしょうか」
P「それ鳩である意味ある?」
千夜「さあ、制作者の意図は私には分かりかねます」
P「誰が作ったんだよ....」
千夜「手紙とりんごを括りつけて」ギュギュ
千夜「さあ、行きなさい」
鳩「ぽっぽー」バヒューン
P「あの火力で鳩は無理があるだろ」
P「....!」ピク
千夜「....」
千夜「何か?」
P「いや、気のせいだと思うんだが」
P「少し嫌な予感がしてな」
千夜「嫌な予感?」
P「....気にしないでくれ、それより先を急ごう」
千夜「一先ず街を探索し、情報を集めましょう」
~同じ頃の事務所~
ちひろ「....」
ちひろ「....どうして」
ちひろ「どうしてこんなことに....」トホホ
同じ頃、事務所で起こっていたこととは? >>165
青森派によるクーデター
愛梨が青森側についてテロ行為
~数時間前の事務所~
ちひろ「....」ソワソワ
ちひろ「....Pさん、無事でしょうか」
ちひろ「....」
ちひろ「....いけないいけない!」
ちひろ「私が心配しても何も変わらないんですから!」
ちひろ「少しでもPさんの助けになる働きをしないと!」
ガチャリ
ガチャリ
愛梨「こんにちは~」
ちひろ「愛梨ちゃん?」
ちひろ「どうしたんですか?今日はオフだったような....」
愛梨「オフだからこそ、ですっ」
ちひろ「?」
愛梨「....」スタスタ
ちひろ「愛梨ちゃ
スッ
愛梨「動かないでくださいねぇ」
愛梨「私、ちひろさんを傷つけたくないんです」ニコ
ちひろ「え?」チラ
ちひろ「!!?!??!?」ビクッ
ちひろ「こ、これは」
愛梨「果物ナイフです」ニコニコ
ちひろ「そうではなく、なぜ私の首元に果物ナイフを当てているのかを聞いたんですけど....」
愛梨「あぁ、そっちですか」
愛梨「これからこの事務所は」
愛梨「青森派の傘下に入ります」
ちひろ「青森派!?」
愛梨「クーデター?でいいんですよね?」
愛梨「それはこの一環なんです~」
ちひろ「(まさかPさんの動きがもう....)」
愛梨「今頃、他のみんなも動き始めているんじゃないですか?」
ちひろ「他にも青森派が....?」
愛梨「みんな~頑張って~」
ちひろ「(大変なことになってしまいました....)」
事務所内の青森派の人数(コンマ下一桁) >>175
はい
青森派のアイドル(4人)
>>176
>>177
>>178
>>179
こずえ
志希
ヘレン
蘭子
ガチャリ
こずえ「じむしょのなかにいたこたち、つれてきたー....」
志希「散らばられると管理が面倒だからね~」
ヘレン「フフフ、怖がることはないわ。ないわ....」
蘭子「ここを根城と定めよう....」
愛梨「上手く行ったみたいですねっ!」
ちひろ「....」
ちひろ「あの、愛梨ちゃん」
愛梨「なんですか?」
ちひろ「この子たちが、その青森派?」
愛梨「はい、これで全員です」
ちひろ「....」
ちひろ「青森要素は?」
愛梨「....」
愛梨「さあ?」
ちひろ「ないんかい!」
ちひろ「青森派を謳って自分の職場でクーデターまで起こしたのに!?」
愛梨「私はアップルパイのために参加しました~」
こずえ「りんごをたべたら、ようせいさんのこえがきこえたのー」
志希「シキちゃんの力を確かめる絶好のチャンスだもん♪こんな機会めったにないし~」
ヘレン「世界を獲るためよ!!!」バーーーーーーーーーン!!!!!!!!!!
蘭子「堕天使は闇を求める....」
ちひろ「....」
ちひろ「随分と緩いクーデターですねぇ」
ザワザワ
ちひろ「まあ、それに皆さんまんまと引っかかってしまったようですけど」アハハ
愛梨「これで全員ですか?」
ヘレン「そのようね!」
志希「あれ?プロデューサーは?」
ちひろ「(?)」
志希「この時間は事務所にいるはずだよね?」
愛梨「そういえばそうですね~」
愛梨「急な予定でも入ったんでしょうか?」
蘭子「闇に飲まれよ!」
こずえ「ざんねんー....」
ちひろ「....」
ちひろ「(クーデターの原因はPさんの行動じゃない....)」
ちひろ「....」
愛梨「それじゃあ予定通りの配置に移ってくださ~い」
青森派「「「「はーい」」」」
ちひろ「(蘭子ちゃんとヘレンさん別の場所に....?)」
~現在~
ちひろ「....」
ちひろ「(段々と状況がわかってきました)」
ちひろ「(事務所にいた人はほとんどがこの部屋に集められているみたいです)」
ちひろ「(ただ拘束はされていませんし、部屋の中なら比較的自由に動いても問題ないみたい)」チラ
キャッキャ
ちひろ「(年少組なんて何が起こったか理解していないから普段通りです)」
ちひろ「(ただ....)」
愛梨「♪~」
志希「んふふ~」
ちひろ「(愛梨ちゃんは果物ナイフ、志希ちゃんは謎の試験管で武装し)」
ちひろ「(1か所しかない部屋の入口を塞いでいます)」
ちひろ「(こずえちゃんは....)」
こずえ「zzz....」ウトウト
ちひろ「(....非武装)」
ちひろ「(今日は珍しく人が少なかったのか、捕まっている人数は多くありません)」
ちひろ「(部屋に閉じ込められていること以外はこれといった被害もありませんし)」
ちひろ「(一応武装している相手に抵抗しようという人もいないようですね....)」
ちひろ「(というか、相手は同じ事務所のアイドルですし)」
ちひろ「(雰囲気が張り詰めているわけでもないので抵抗する気も起きないというか....)」
ちひろ「(....)」
ちひろ「(クーデターとは言っていましたが)」
ちひろ「(イマイチ目的がわかりません....)」
ちひろ「(現状を見る限り、この行動に意味があるのかも怪しいところですし....)」
ちひろ「....」
ちひろ「(さっきの対応からして、直接聞くのが早そうですね)」
ちひろ「ねえ愛梨ちゃん」
ちひろ「蘭子ちゃんとヘレンさんはどこに行ったんですか?」
愛梨「2人は事務所の入り口で待機です」
ちひろ「待機?」
愛梨「はい、事務所に帰社してきた人がいたら、この部屋に連れてきてもらいます」
ちひろ「なるほど....」
ちひろ「....もう1つ聞きたいんですけど」
ちひろ「このクーデターの目的ってなんなんですか?」
ちひろ「ただ人をここに集めるだけじゃ何の意味もないように見えますけど」
愛梨「....」
愛梨「....それはですね~」
青森派事務所内クーデターの目的 >>198
プリンセス七海の青森掌握を邪魔させない
愛梨「プリンセス七海の青森掌握の邪魔をさせないためです」
ちひろ「?????」
愛梨「でも私も詳しくは知らないんですよ~」
ちひろ「(プリンセス七海....?)」
ちひろ「(Pさんのことは知らないのに七海ちゃんの話は出てくるなんて....)」
ちひろ「(どうなっているんでしょう....)」
愛梨「もうすぐ青森の方から特別なりんごが届くんです」
愛梨「それをアップルパイにして、みんなに食べさせたら解放していいって言われてます♪」
ちひろ「....」
ちひろ「(青森から送られてくるりんごを私たちに食べさせることが目的....)」
ちひろ「(このタイミングといい、急で雑すぎるクーデターといい)」
ちひろ「(善意であるはずがありません)」
ちひろ「(りんごを食べさせることが目的ということは)」
ちひろ「(その行為自体に何らかの意味があるはず)」
ちひろ「(....例えば)」
ちひろ「(邪魔者を消すため、とか)」
ちひろ「(どうやらこの事務所を消す理由は、向こうからしたら十分にあるようですし....)」
ちひろ「....」
ちひろ「りんご、楽しみですね」
愛梨「はいっ」
ちひろ「あとどれくらいで食べられるんですか」
愛梨「もうすぐ到着するはずなので、そこから調理をしたら~」
愛梨「あと数時間くらいかなぁ」
ちひろ「....」
ちひろ「(りんごに何が混ぜられているかわからない以上)」
ちひろ「(それを食べさせられる前に事態を解決しないと....)」
ちひろ「....」
ちひろ「(この子たち青森派のこと、謎のりんごのこと)」
ちひろ「(そして、七海ちゃんのこと....)」
ちひろ「(気になることはいくらでもあるけど、今はとにかく打開策が必要です....)」
ちひろ「(はぁ、この部屋の外に隠れている協力者でもいればいいんですけどねぇ)」
ちひろ「....」
ちひろ「(まあ仮にいたとしても、通信機器は取り上げられていますし)」
ちひろ「(協力のしようがないんですが)」アハハ
ちひろ「(どうしたものでしょうか)」ヤレヤレ
~事務所内のどこか~
???「はぁ....はぁ....」
???「....」チラ
???「....」
青森派にバレず、事務所内に隠れているアイドル >>211
春菜
事務所内・春菜専用眼鏡部屋
春菜「(眼鏡を愛でていたらいつの間にか事務所が大変なことになっていました....)」
春菜「(事情が全く分かりませんが、捕まらない方が良い気がします....!)」
春菜「....」
春菜「(そうは言っても暇ですね)」
春菜「(眼鏡越しの視界を堪能するか)」
春菜「(この部屋の眼鏡たちを愛でるくらいしかできません)」
春菜「....」
春菜「(それで十分でした)」
ちひろ「....」
ちひろ「(さて、どうしたものでしょうか)」
ちひろ「(おそらく、この中で最も事情が分かっているのは私です)」
ちひろ「(だったら私が動くしかありませんね)」
ちひろ「(このままでは時間が過ぎ去ってTHE ENDになりかねません)」
ちひろ「(事務所内ですらこれですし、青森に乗り込んでいるPさんはもっと大変なはず....)」
ちひろ「(Pさん、私も頑張りますよ....!)」
ちひろさんの作戦 >>214
本性を表して青森派を武力鎮圧する
ちひろ「(この部屋にいるのは3人....)」
ちひろ「(愛梨ちゃんは武装しているといっても超近接戦用の小さなナイフ)」
ちひろ「(こずえちゃんに至っては非武装です)」
ちひろ「(志希ちゃんの試験官の中身は気になりますが....)」
ちひろ「(しかし、同性で私の方が年上とはいえ)」
ちひろ「(こずえちゃんはさておき、志希ちゃん、愛梨ちゃんと背格好は変わりませんし)」
ちひろ「(1対2で武器のない私相手では分が悪そう....)」
???「(代わろうか?)」
ちひろ「....」
ちひろ「(ダメです、あなたを出してしまったら)」
ちひろ「(あの子たちを傷つけてしまうかもしれません!)」
???「(そんなこと言ってる場合?)」
???「(クーデターを起こした相手に情けなんてかけるものじゃないよ)」
ちひろ「(....あの子たち、自分たちの思い出の詰まった事務所でクーデターを起こした割には)」
ちひろ「(感情がフラットすぎます)」
???「....」
???「(隠してただけで、本当はそういう人間なのかも)」
ちひろ「(あり得ません)」
???「(どうして?)」
ちひろ「(ずっと見てきましたから)」
???「(....要するに勘ってわけか)」
ちひろ「(悪いですか?)」
???「(ううん、それでいいんじゃない?)」
???「(それが"私"の選択なら)」
ちひろ「....」
ちひろ「(彼女たちはきっと正気ではないんです)」
ちひろ「(なので私、あなたに代わります)」
???「(はぁ!?完全に今変わらない流れだったでしょ!!!)」
ちひろ「(いやあ、そうは言っても私の力では難しそうですし)」
ちひろ「(どうにかあの子たちを無傷で無力化できませんか?)」
???「....」
ちひろ「(あなたならできるでしょ?)」
???「....」
???「(....未知数なことが多すぎる、絶対の保証はできない)」
ちひろ「(....もし、1人でもアイドルを傷つけたら)」
ちひろ「(あなたを消します)」
???「(フッ、何を言うかと思えば)」
???「(今までどうやっても消せなかったのにどうするの?)」
ちひろ「(....私の身体ごと、あなたを消す)」
???「!?」
???「(それってつまり....)」
ちひろ「(ええ)」ニコッ
???「....」
ちひろ「(あなたも久しぶりに暴れたいんじゃないですか?)」
???「(....そりゃまあ)」
ちひろ「....」
ちひろ「(アイドルを傷つけることは許しませんが)」
ちひろ「(私の身体はどうなっても構いませんよ?)」
???「(....言ったね)」
ちひろ「(はい)」ニッコリ
???「(後悔しないでよ?)」
ちひろ「(後悔なんてするはずありません)」
???「....」
???「(わかった)」
???「(わかった)」
ちひろ「....いきますよ」
???「....ああ」
愛梨「?」
志希「....」ジー
ちひろ「鬼」
???「悪魔」
ちひろ・???「「ちひろ」」
ちひろ?「....」スッ
愛梨「ちひろさん?どうかしましたか?」
ちひろ?「....」チョン
愛梨「え?」ガクッ
愛梨「」バタリ
志希「....ふーん」ニヤ
志希「そんなことできたんだ~」
志希「ちひろ?さん?」
ちひろ?「ちひろじゃない、今は鬼でも悪魔でも好きに呼んで」
志希「名前なんてキョーミな~い♪」
ちひろ?「....余裕?」
志希「ううん、私じゃ勝てそうもないから諦めてるだけ~」フリフリ
ちひろ?「....」
ちひろ?「無抵抗の相手に手を上げるのは避けたいけど」
ちひろ?「事情が事情だし、軽く意識だけ奪わせて?」
志希「はぁ~い」
ちひろ?「....ごめんね」チョン
志希「こちらこそ」プス
ちひろ?「っ....!!!」バッ
志希「」バタリ
ちひろ?「何かを刺された....」プラン
ちひろ?「!!?」
ちひろ?「右腕が動かない....」
ちひろ?「....」
ちひろ?「....フフッ」クスクス
ちひろ?「流石志希ね」ニヤリ
ちひろ?「ま、これで制圧は出来た♪」
ちひろ?「身体はどうなってもいいって言ってたから完璧完璧」
ちひろ?「こずえはどうせ寝てるし....」チラ
ちひろ?「!!!」
ちひろ?「いない....?」
ちひろ?「さっきまでここで寝てたのに....」
ちひろ?「まさか残りの2人を呼びに....?」
こずえ「ちひろー?」
ちひろ?「....なんだ、後ろにいたの」
こずえ「ちひろ、どうしたのー?」
ちひろ?「ビックリしたけど、部屋にいてくれたならいっか」
こずえ「....」
こずえ「ちひろ、ちひろじゃない」
ちひろ?「こっちも流石」
ちひろ?「でも」
ちひろ?「もう一回寝てもらってもいい?」
こずえ「....もう、ねむくないから」スッ
こずえ「いい」ギュゥ
ちひろ?「(こずえの目に模様....?)」
グワッ
ちひろ?「!!!!!!!!!!」ビクッ
ちひろ?「なんだ!?」グググッ
ちひろ?「突然身体が、重くっ....」グググググッ
ちひろ?「っ....」グググググググググググッ
ちひろ?「ぐ..............」バタン
こずえ「つぎは、ちひろがねるばん」
ちひろ?「(なんだ、この重さは....とても立ってられない....)」チラ
ちひろ?「(周りの光景に変化はないし....私だけ....?)」
ちひろ?「こずえ....何をした....」ゼェゼェ
こずえ「....」
こずえ「こずえが、あおもりからもらった」
こずえ「わらってるりんご、たべたのー」
こずえ「にゅーとんのりんご」
こずえ「そしたら、『じゅうりょく』?」
こずえ「つかえるように、なったー....」ニコ
ちひろ?「....重力操作?」
こずえ「それー」
ちひろ?「そ、そんなの反則でしょ....」ハァハァ
こずえ「?」
ちひろ?「何これ....こんなの聞いてない....」
ちひろ?「(マズい....これじゃあ制圧どころか、クーデターの阻止もっ....)」ゼェゼェ
こずえ「もうすこしで、りんごくるから」
こずえ「ちょっとまっててー」ニコ
~部屋の外~
春菜「(お手洗いに行こうと思ったら)」
春菜「(ま、ますます大変なことになってます....!)」
春菜「(まさか愛梨ちゃんやこずえちゃんがこんなことをしているなんて....!)」
ちひろ「ぐ、ぐっ....」ギュウギュウ
こずえ「....」ニコニコ
春菜「」
春菜「(これは助けにいくべきなんでしょうか....)」
春菜「(でもちひろさんが一方的にやられているのに)」
春菜「(私が出ていってどうにかなるとは....)」
春菜「....」ガサ
春菜「(ん、ポケットの中に何か....)」ゴソゴソ
春菜「!!!」
春菜「(こ、これは....!!!)」
春菜のポケットの中に入っていたアイテム >>245
それを使った対こずえ攻略作戦 >>248
みちるお手製パン
志希がかつて作ったバイバイ○でこずえを囲む
春菜「(こ、これは....!!!)」
春菜「(みちるちゃんお手製パン....!!!)」ババーン
【みちるちゃんお手製パン】
春菜「(パンかぁ)」
春菜「(パンじゃこずえちゃんには対抗できませんね....)」ションボリ
春菜「(他に何か使えそうなものは)」ポロッ
春菜「(あ)」
コロコロ
春菜「(あー!パンが転がって部屋の中に!)」
コロコロ
こずえ「?」
こずえ「ぱん....」
ちひろ?「パン....」
ピチャ
こずえ「?」
ちひろ?「突然パンが転がってきたと思ったら」
ちひろ?「志希が倒れた時に懐から流れ出た謎の液体に浸かって止まった....?」
パン パン
ちひろ?「!?」
ちひろ?「パ、パンが分裂した!?」
こずえ「???」
パン パン パン パン
ちひろ?「ま、まさかこれは....」
ちひろ?「こずえやばい!これはバイバインだ!!!」
こずえ「ばいばいん?」
ちひろ?「志希の懐から垂れているその液体はバイバインだったってこと!!!」
こずえ「どういうことー?」
ちひろ?「バイバインはドラえもんに出てくるひみつ道具で」
ちひろ?「その液体をかけた物体が。5分ごとに2倍の数に増えていくっ!!!」
こずえ「すごいー」
ちひろ?「なぜかこの液体の効果は数十秒ごとみたいだけど」
ちひろ?「このまま放置すると、私もこずえも、みんなも死ぬことになるっ!!!」
こずえ「....?」
こずえ「どうしてー?」
ちひろ?「これは全て食べ切らないと効果が消えない」
ちひろ?「逆に1つでも食べ切らないと永遠に増え続けるから」
ちひろ?「地球がヤバい!!!」
こずえ「....」
こずえ「じゃあどうしたらいいのー?」
ちひろ?「とにかく死に物狂いで食え!!!」
こずえ「わかったー」パク
こずえ「....」モグモグ
こずえ「....」モグモグ
こずえ「....」パク
こずえ「....」モグモグ
こずえ「....」モグモグ
こずえ「....」モグモグ
こずえ「....」パク
こずえ「....」モグモグ
こずえ「....」モグモグ
こずえ「....」モグモグ
こずえ「....」ゴックン
こずえ「おなかいっぱいー」ケフ
ちひろ?「長いよ!?」
ちひろ?「1つ食べきるのに1レスも使ってたらあっという間に地球滅びちゃうから!!!」
ちひろ?「ほら、皆も食べて!!!」
\\\\\\ ハーイ //////
~数分後~
こずえ「ほんとうに、おなかいっぱいー....」ケフケフ
ちひろ?「それはよかった」トン
こずえ「ん....ぅ」バタリ
ちひろ?「こずえは食後のお昼寝でもしてて?」ニコ
ちひろ?「ふう、よくわからないけど助かった....」
春菜「も、もっととんでもないことになりかけてしまいました....」
ちひろ?「春菜?もしかして春菜が助けてくれたの?」
春菜「え?いや私は助けたというか落としてしまったというか....」
ちひろ?「はぁ?」
春菜「それよりちひろさん、腕と足大丈夫なんですか?」
ちひろ?「腕と足?」
春菜「両手両足ともあらぬ方向に曲がっちゃってますけど....」
ちひろ?「え?」グニャア
ちひろ?「あー....」
ちひろ?「....」
ちひろ?「もう1回入れ替わるまでは大丈夫!」
春菜「大丈夫じゃありませんよ!?」
ちひろ?「今はそんなことより、このテロリストたちの後片付けをしないと」
春菜「そ、そうですね....!」
愛梨「捕まっちゃいましたぁ」
志希「尿をバイバインにする実験は成功だったみたいだね~♪」ニヒヒ
ヘレン「その愉快な光景、私も見たかったわ!!!」ババババーン
蘭子「やみのま!(クーデターお疲れ様でした!)」
こずえ「zzz....」スヤスヤ
ちひろ?「ちひろ、出番よ」
ちひろ「ハッ」ハッ
ちひろ「あれ、終わってる」
ちひろ「流石あのいたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたた」グニャア
ちひろ「え、これ、なにこれ、体中が」
春菜「痛み止めがねどうぞ!」スチャッ
ちひろ「あ、治まった....」
春菜「それはあくまで痛み止めなので、これが終わったら病院に行ってくださいね?」
ちひろ「ありがとう春菜ちゃん....」
ちひろ「それで、みんなどうしてこんなことをしたんですか?」
愛梨「わかりません!」
ちひろ「そういうのいいですから」
愛梨「突然、青森の、プリンセス七海のためにクーデターを起こしたくなったんです」
ヘレン「私もよ!!!」バババババババーーーーン!!!!!!!
蘭子「私も!」
志希「....」
ちひろ「意地でも情報を吐かないつもりですか....」
志希「ううん」
志希「みんなの言ってることは本心だと思うにゃ~」
ちひろ「....どういうこと?」
志希「事務所の冷蔵庫に、りんごが何個か入ってて~」
志希「それを、ちょうど居合わせたこの5人で食べたんだよね~」
ちひろ「....やっぱり、原因はりんごなんですか」
志希「あたしは、そのりんごを食べる前に一応中身を分析してから食べたんだけど~」
志希「その中にはナノマシンが入ってたんだ♪」ニャハハ
ちひろ「なんで食べちゃうんですか!?」
志希「ナノマシン食べたことなかったから」キョトン
ちひろ「好奇心でよくわからないもの食べたらダメですよ!」
志希「善処します~」
ちひろ「もう、ナノマシン入りのりんごなんて誰が....
ちひろ「ナノマシン!?」
志希「?」
ちひろ「ど、どういうことですか?」
志希「う~ん」
志希「ナノマシンを食べた後からなんだよね」
志希「青森のことを大好きになっちゃったの」
ちひろ「....」
ちひろ「ナノマシンが脳に影響を及ぼして、みんなを操っていたってこと?」
志希「....少なくとも」
志希「状況証拠は揃ってるよ」ニヤ
ちひろ「....」
ちひろ「今も青森に対する気持ちは変わらない?」
志希「うん」
愛梨「早くりんご届かないかなぁ」
ヘレン「青森は世界!!!!」ババババババババババババババババババババババババーーーーーーーーーーーーーンンンンン
蘭子「波に飲まれよ!(津軽海峡の荒波)」
こずえ「zzz....」グウグウ
ちひろ「クーデターという目的は達成できなかったけど」
ちひろ「そのマシンを破壊しないと洗脳状態は解けないんですね....」
ちひろ「でも、脳に影響を及ぼしているということは」
ちひろ「マシン自体も脳の周辺にあるってこと....」
ちひろ「そんなの、取りだすにしても破壊するにしても」
ちひろ「大規模な外科手術でもしないと無理なんじゃ....」
ちひろ「一体どうしたら....」
ナノマシンの魔の手からアイドル達を救う方法 >>268
ありすのタブレットで検索
ちひろ「ありすちゃん!」
ありす「はい!?」
ちひろ「タブレットを貸してもらえない?」
ありす「いいですけど、検索履歴は見ないでくださいね」
ちひろ「ありがとう、えーっと検索履歴は『大人の男の人 好きなもの』『興奮を
ありす「ちひろさん!!!!」プンスカ
ちひろ「間違えました」
ちひろ「『ナノマシン 破壊』」
ちひろ「ふむふむ」
ちひろ「へー、ナノマシンってもうある技術なんですね~」
ちひろ「ナノマシンでがん細胞を破壊....すごい」
ちひろ「....ん?」
ちひろ「....ナノマシンでがん細胞を破壊する実験が行われているなら」
ちひろ「ナノマシンでナノマシンも破壊できるんじゃ....?」
ちひろ「....」
ちひろ「これは、うちの事務所の科学部を総結集させるしかありませんね....!」
志希「楽しみだにゃ~♪」
コンコン
ちひろ「?」
春菜「ちひろさん、窓の外に何かがいます!」
春菜「少し遠くて見えづらいですね、あ!こういう時はこのハズキルーペを」
ちひろ「そういう使い方じゃありません」
ガラガラ
ちひろ「これは....鳩?」
ちひろ「いや違う、鳩風の機械です....!」
春菜「足に何かが括りつけられています!でも小さくて見えづらいですね!あ!こういう時はこ
ちひろ「伝書鳩....まさか!」
ちひろ「....」ヨミヨミ
ちひろ「....」ヨミヨミ
ちひろ「....Pさん、青森も大変なことになっているみたいですね」
ちひろ「でもこの手紙のおかげで、つながってきました」
ちひろ「....りんごも重要な手がかりになりそう」
ちひろ「志希ちゃん!」
志希「なに?」
ちひろ「志希ちゃんはこれから、事務所の科学部のリーダーになって」
ちひろ「ナノマシン研究に打ち込んでもらいます!」
志希「え~?」
志希「でもそれって、この青森愛が消えちゃうってことだよね?」
志希「志希ちゃんそんなことに協力できない~」
ちひろ「....志希ちゃん」
ちひろ「青森なんかへの偽りの愛とナノマシンの研究、どちらが楽しいか」
ちひろ「洗脳されていてもわかりますよね?」ニッコリ
志希「たしかに」
ちひろ「志希ちゃんなら数日程度でどうにかしてくれそうですし」
ちひろ「ナノマシン問題はどうにかなるかもしれませんね....」
ちひろ「どうにかならなくても、最悪5人は事務所の地下水牢に入れておけばいいですし」
ちひろ「あ、この伝書鳩往復用です」
ちひろ「これでPさんたちにこちらの現状が伝えられます!」
ちひろ「....」カキカキ
ちひろ「現状を伝える手紙はこれでよし....」
ちひろ「まだ何か送れそうですし、少しでもPさんの助けになるものを送ってあげたいです....」
ちひろ「何かいいものはないでしょうか....」
ちひろ「....1人で考えていても仕方ありません!」
ちひろ「みんな~、ちょっと話があるんですけど~」
Pに送るものとそれを持ってきたアイドル名セット
>>278
>>279
>>280
あかり りんご
薫がよしのんもってきた
あやめ 苦無10本
あかり「青森りんごはやっぱりダメんご!」
あかり「信頼できるのは山形りんごだけ!」
ちひろ「ナノマシン入りとはいえりんごまみれの青森に敢えて送る必要あります?」
あかり「きっと!りんごが目の前にたくさんあるのにそれを食べられないのは辛いんご!」
ちひろ「りんごってそこまでして食べたいものではないような....」
あかり「いいから入れてください!」グイグイ
ちひろ「押しが凄い」
【山形りんご】
あやめ「敵兵と戦うにはやはり武器が必要でしょう!」
あやめ「そんな時こそこの苦無!」
あやめ「数多の血肉を吸い込んできたと」
あやめ「これを売っていた通販番組で言っていました!」
ちひろ「胡散臭いです」
あやめ「武器だけではなく、壁を登ったり穴を掘ったりと、サバイバルには最適です!」
ちひろ「それならサバイバルナイフを入れた方がいいのでは?」
あやめ「....」
あやめ「ニンッ!」グイグイ
ちひろ「ああこっちも押しが凄い」
【苦無10本】
ちひろ「このくらいでしょうか」
薫「ちひろさん!」
ちひろ「薫ちゃんも何かPさんに届けたいものがあるの?」
薫「芳乃ちゃんが行きたいんだって!」
ちひろ「え?」
ちひろ「いやそれは....」
薫「芳乃ちゃんはすごいんだよ!」
薫「まだちっちゃいのに落ち着いてるし」
薫「かわいいしきれいだし!」
薫「ほら貝も吹けるよ!」
ちひろ「薫ちゃん、芳乃ちゃんが素敵な子なのは知ってます」
ちひろ「でもこの鳩さんに人間のような大きなものを運んでもらうのは無理ですから....」
薫「大丈夫っ!」
薫「ほら!」スッ
ちひろ「これは?」
薫「仮死状態の芳乃ちゃん!」
ちひろ「???????」
薫「芳乃ちゃんね、せんせぇになやみごとがでてくるのがわかってたから」
薫「何日か前からご飯もお水もやめて、くりぷとびおしす?に入ったんだって!」
ちひろ「クリプトビオシスって、生物が厳しい環境に対して活動を停止する無代謝状態のことですか!?」
薫「そうなの?」
薫「お茶をかけたら復活するんだって~」
ちひろ「芳乃ちゃん、不思議な子だとは思っていましたがまさかここまでとは....」
【よしのん(クリプトビオシス)】
ちひろ「と、とにかく、これらをPさんの元へ送りましょう!」
ちひろ「もっといいものもあるような気がしますが....」
ちひろ「Pさん、どうかご無事で....」
~青森の街を探索後~
P「しばらく青森の街を探索していたが」
P「なんとも普通の寂しい地方都市って感じだったな」
千夜「果たしてこれは都市なのでしょうか」
P「そんなこといったら街っていうのも怪しいところだろ」
千夜「はい」
P「....」
P「だが、月並みな地方の町だからこそ」
P「他とは異なる部分が手掛かりとなって浮き上がってきてたな」
千夜「ええ、やはりこの青森という国はおかしい」
千夜「そう再認識させられました」
探索で見つけた青森情報① >>293
探索で見つけた青森情報② >>294
探索で見つけた青森情報③ >>295
七海のお魚さん講座という番組が週7で放送されている
船橋あたりにいそうな梨の妖精……のような謎のりんごの妖精がそこら中にいる
七海が設立した福祉施設とか保育所とか学校とかがちらほらある
P「お互いの得た情報を整理してみよう」
千夜「まず、民家に落ちていた新聞によると」
千夜「七海のお魚さん講座というテレビ番組が」
千夜「毎日夜の19時から1時間、ゴールデンタイムの帯番組として放送されているということがわかりました」
千夜「しかもこれは1つの局ではなく、青森で視聴できる全てのテレビ局で同じ番組が放送されています」
P「青森が日本から独立したとはいえ、テレビ局自体の母体は変わっていないはずだが....」
P「ここまで番組表が違うのはどうなってるんだ....?」
千夜「社会主義、共産主義の魔の手は電波にも及んでいるようですね」
P「....なにより」
P「七海はこんな仕事を受けていないし、したこともない」
千夜「....」
P「あいつのスケジュールは俺の頭に入っているが」
P「一度としてこんな番組をやったことはないんだ」
P「あるとしたら七海が事務所を通さずに受けている仕事、闇営業ということになるが」
P「あいつの仕事、学校、私生活を考えると物理的に不可能だ」
千夜「毎日1時間の帯番組ということは、拘束時間もかなり長いでしょう」
P「ああ、全編ノーカットの撮って出しだとしても最低7時間はかかるし」
P「そんなことはありえない」
P「生放送が毎日19時に入っているはずもない」
千夜「....」
千夜「....つまり」
千夜「そのような番組が存在しているはずはない、と」
P「そうなるな、まあどういうわけか青森では存在してるみたいだが」
P「謎は深まるばかりだ」
千夜「しかし、新聞が落ちているならば」
千夜「ここは常に人がいないわけではなさそうですね」
P「そうだな、今のタイミングだけたまたま町の人全員が出払っているのかもしれない」
千夜「....そのようなことは」
P「....ありえないだろうな」
P・千夜「「....」」
P「次はそこら辺にいる謎の生物?だな」
千夜「甲高い音を立てながらそこらを歩き回っているあれですか」
五郎りんご「りんごっし~」キーン ←アレ
P「そうそう」
P「見た目は船橋あたりにいそうな梨の妖精に酷似している」
P「だが妖精のようなファンタジックな存在ではなく」
P「どうも実態はあるように見える」
P「そもそも船橋のあれも実態はあるけど」
千夜「なんなのですか、気色悪いです」
P「そう言ってやるなよ、奴らも懸命に生きてるんだ」
千夜「ではお前もゴキブリを見て気持ち悪いなどと言ってはいけませんよ」
P「すまんかった」
P「最後」
P「七海の名前で設立された福祉施設とか保育所がちらほらある」
千夜「著名人がそのような施設や団体を設立することは珍しくないのでは?」
P「それはそうだが」
P「七海はまだ中学生だ」
P「あいつはいい子だが、ここまで大規模な活動を起こすほどじゃない」
P「こんなの企業の経営者かハリウッドスターはやる規模だぞ」
千夜「ふむ....」
P「挙句の果てにはQNⅠC(クイーン七海1世カップ)なんて競馬のレースまで開催されてる始末だ」
P「これじゃまるで七海が女王みたいじゃないか」
P「そもそも青森に競馬はないはずだ」
P「種牡馬だってウインバリアシオンとアルデバランくらいしかいないのに」
千夜「はぁ」
ボボボボボボボボボボボボ
P「ん?」
電気伝書鳩「ぽっぽー」
P「帰ってきた」
千夜「よくやりました、よしよし」パフパフ
P「(ニッコリ)」
千夜「中へ帰りなさい」スッ
電気伝書鳩「ポッポー....」
シュポ
P「鳩、食った....」
千夜「電気伝書鳩を体内へ収納しただけです」
P「鳩の踊り食いにしか見えねえよ....」
千夜「事務所からの返信です」スッ
P「無事届いたみたいで良かった」
P「え~っとなになに」
P「『事務所では青森派のアイドル達がクーデターを起こしました』」
P「....どういうこと?」
千夜「おそらく、青森派のアイドル達がクーデターを起こしたのでしょう」
P「だよな」
千夜「はい」
P「....」
千夜「....」
P「....」
P「え、やば」
千夜「こちらの行動と何か関係しているのでしょうか」
P「いや、続きを読む限りどうも関係はないらしい」
P「クーデターは春菜とみちると志希のおかげで制圧できたそうだ」
千夜「?」
千夜「志希さんはクーデター側の方にも名前が書いてありますが」
P「よくわからん、志希のことだし裏切ったんじゃないか?」
千夜「それもそうですね」
P「なるほど、青森派の面々は青森国側からナノマシン入りのりんごを食べさせられて」
P「洗脳されてしまったらしい」
P「俺らが手紙に同封したりんごもナノマシンが入ってる可能性が高いってさ」
千夜「この大量に落ちているりんごもそうなのでしょうか」
P「おそらくな....」
千夜「....」
千夜「....あむ」ガリッ
P「」
千夜「....」モグモグ
千夜「....」ゴックン
千夜「さすが青森りんごです、山形りんごでは太刀打ちのできない味」
P「なんで食べちゃうの!?」
千夜「空腹です」
P「それはわかるけど!」
P「今しがたこのりんごの危険性を忠告したところだよね!?」
千夜「私の胃は鋼鉄ですから問題ありません」
P「鋼鉄とか関係なくナノマシンは....」
P「あ、マジで鋼鉄?」
千夜「はい、私の身体は義体ですので」
P「あぁ~ね」
P「....いやアイドルが落ちてるもの食べたらダメでしょ」
千夜「先ほどは空腹のためと言いましたが、もう1つ理由があります」
P「堂々と後付けすな」
千夜「例えば、道端で爆発物が発見されたときはどうしますか?」
P「警察を呼ぶ」
千夜「そうです、その後は爆発物処理班が対処をします」
P「うん」
千夜「今回も同じです」
P「???」
千夜「このように危険なものを放置していると、新たな被害者が出る可能性があります」
千夜「ですから、簡単に処理できる私が全て食べてしまえばよいのです」
P「なるほど....?」
P「....」
P「ただ食べたいだけじゃないよな?」
千夜「違います」
P「それならいいけど」
~数分後~
千夜「完了しました」
P「青森の町がきれいになったね!(白目)」
P「青森派にクーデターを起こした理由を聞いたら」
P「『プリンセス七海の青森掌握の邪魔をさせないため』と答えたらしい」
千夜「....」
千夜「....七海さんが黒幕」
P「....それはまだわからん」
P「七海が黒幕なら、ロケを装って青森に行く意味がない」
千夜「カモフラージュではないのですか」
P「カモフラージュもなにも、あいつは青森出身で実家も青森のまま」
P「プライベートで好きなだけ青森に行くことはできるんだ」
P「わざわざロケを装うことで、俺や事務所にバレるリスクを高める意味がない」
千夜「....なるほど」
P「だが、青森国側が七海に執着していることははっきりしたな」
千夜「....ええ」
P「大変なことになってんなあ、どうしたもんか」
千夜「....」カサカサ
千夜「む、何かが手紙に同封されていますよ」
P「ん?」
【山形りんご】【苦無10本】 【よしのん(クリプトビオシス)】
P「....なんだこれ」
千夜「救援物資ではないですか?」
P「救援物資ならもうちょいマシなもん贈るだろ」
P「いやうちの事務所の面々ならありえるか....」
P「りんご、山形のりんごらしい」
千夜「食べ比べても?」
P「早いて、もうちょい温存しよう」
千夜「....お前、覚えておきなさい」
P「沸点が低すぎる」
P「苦無はあいつだろうな」
千夜「役に立たないこともないかもしれませんが」
P「ああ、もうちょっと柔軟に使えそうな今の時代のアイテムが欲しかった気もする」
P「最後のこの小さなくしゃくしゃの塊は....」
P「『芳乃の干物』らしい」
千夜「は?」
千夜「お前、今の状況を分かっているのですか」
P「俺も書いてある通りに読んだだけだし....」
P「お茶をかけると戻るってさ」
千夜「....」
千夜「今、お茶はありません」
P「だよな」
P「まあこんなよくわからんもののために水分を消費する必要もないし」
P「お茶を手に入れたらかけてみよう、何かしらの変化はするんだろう」
千夜「それならばよいのですが」
ザザザザザザザザザザザザザザザザザザッ
千夜「!」
千夜「お前!」
P「ああ、大量の足音」
P「....青森国の連中だろう」
P「しかしなぜバレたんだ....」
千夜「忘れたのですか、この国は社会主義国」
千夜「監視などお手の物ですよ」
P「監視カメラには気を付けていたつもりだったが....」
千夜「....」
千夜「....」パシッ
五郎りんご「りんごっし~」キーン
千夜「....」バキッ
五郎りんご「」
P「お、お前こんなに気持ち悪い妖精さんになんてことを....」
千夜「これは自立型監視用システムのようです」
P「オーマイガッ」
P「だからこいつら、ちょいちょい街中にいたのかよ....」
千夜「これからは、青森の町では監視カメラだけでなく」
千夜「これにも気をつけなければいけませんね」
五郎りんご「」←コレ
P「青森怖いなあ」
ザザザザザザザザザザザザザザザザザザッ
P「ここが見つかるのも時間の問題だな」
千夜「そのようです」
P「どうする、まだ七海の居場所もつかめてないのに....」
千夜「しかし、私たちは動くしかありません」
千夜「どうしますか、お前」
P「....」
Pと千夜ちゃんはどうする? >>326
手をつなぐ
P「....手を、つなごう」
千夜「思考放棄ですか」
P「....違う」
P「きっとここが俺の人生の最後だから」
P「最後くらい可愛い女の子と手をつないで死にたいと思って」
千夜「それを思考放棄と言うのです!」バシッ
P「見切った!」
パシッ
千夜「なっ....」
P「ふっ、死の淵に立たされた俺が千夜のパンチを掴むことなど容易い」
千夜「離しなさい!」
P「嫌だ、ここを、こうして」サワサワ
P「....できた」
P「手つなぎ!!!」
千夜「」
P「あ゛ぁ゛~たまらん」ハァハァ
千夜「....もう諦めるのですか」
千夜「....見損ないました」
千夜「私はお前を好きではありませんが」
千夜「....七海さんの、アイドルのためなら」
千夜「....何をしてでも、助けになるのだと思っていたのに」
P「....きた」
千夜「....もう遅いですよ」
P「....千夜」
P「手をつなぐことは、人間の心と体に」
P「様々な効果を与えてくれるんだ」
千夜「!?」
千夜「まさかお前....!」
P「....」ニヤリ
P「1つ」
P「人間は緊張するとコルチゾールというホルモンを分泌するが」
P「手をつなぐことによってこれは減少し、ストレスは軽減される」
P「これによって俺は、追い詰められた状況下では貴重な」
P「『落ち着き』を得る」
千夜「!」
P「2つ」
P「手をつなぐことで」
P「幸せホルモンとも言われるオキシトシンが分泌される」
P「これで俺は」
P「幸せな気持ちになった」
P「千夜とずっと手をつないでいたいちゅっちゅ」
千夜「!!」
P「3つ」
P「コルチゾールは敏感肌の原因」
P「つまり手をつなぐと」
P「コルチゾールの減少によって」
P「敏感肌が改善される!!!」ババーン
千夜「!!!」
千夜「...」
千夜「???」
千夜「それは何か役に立つのですか」
P「それはな
ザザザザザザザザザザザザザザザザザザッ
千夜「!?」
P「来たか」
千夜「お前、銃弾が来ます、伏せ
P「千夜、俺の背中におぶさってくれ」
千夜「この状況で何を言っているのですか!?」
P「ここを正面突破する」
千夜「!!?!?!?!?」
P「早くっ!」
千夜「....」
千夜「....知りませんよ」オズオズ
P「俺の身体に完全に隠れたな」
千夜「はい....?」
P「俺は幼い頃から敏感肌でな」
P「物心ついてからは、肌が荒れていなかったことがない」
P「特にここ、青森に来てからは」
P「海の潮風や冬の北風にあてられて」
P「肌のコンディションは最悪だったんだ」
千夜「はぁ」
P「だが俺の肌荒れは、手つなぎによって完璧に改善された」
千夜「それが何か?」
P「物心つく前の俺の体質に、親は死ぬほど苦労したらしい」
P「今思えば敏感肌は、神が俺を抑えるために与えてくれたのかもしれない」
千夜「???」
P「....要するに」
P「肌荒れの改善された俺は」
P「無敵だ」
青森軍「Fire!!!」ババババババババババババババババババババババババ
千夜「っ!!!」グッ
P「....」シュルリ
P「今の俺の肌の摩擦はほぼゼロ」
P「銃弾が俺を捉えることは」
P「ない」ニヤリ
千夜「お、お前!!!」パァッ
かなり内容が混沌としてきたので、私用の資料も兼ねてキャラ一覧を上げます。
今後の安価の参考にしていただけると幸いです。
P
とある芸能事務所のプロデューサー。兎にも角にもアイドル優先。アイドルに全てを捧げた男。
圧倒的な行動力と男気、そして肌の摩擦を無くすという特殊能力を持っている。
全体の摩擦を無くすだけでなく、肌荒れの箇所を操ることで必要な場所には摩擦を残すことも可能。
浅利七海
14歳のお魚大好きアイドル。無免許で河豚を捌いて第三者に振る舞っていた疑いがある。
青森国へロケに行ったまま行方不明。作中では名前を呼ばれるばかりで、ここまで一度も登場していない。
もはや彼女のスキャンダルはどこへやら、彼女の存在すら疑われつつある。
千川ちひろ
とある芸能事務所の事務員。Pのことが好き。意識的に心拍数を高めることで血流を加速させ、発生した熱量を運動能力に変換しスピードを急上昇させる「前借り」という技を使うことが出来る。心拍が高まることで心音がエンジン音のように鳴り響き、
体表の血管が腫脹するためか体色も赤く変化、さらに状態が進行すると白目が呉一族のもののように変化する。
さらにこの技の使用時には心臓に平常時の4〜5倍に相当するほどの負荷がかかるため、
全身の血管に損傷が生じて吐血や鼻・目からの出血を起こすばかりか、脳内出血が原因で記憶の喪失や混濁、幻覚、幻聴など重篤な症状が現れる。また、記憶の混濁によるものか好戦的な性格へと変化する。
彼女はこの危険な状態を別人格として切り離し、「鬼・悪魔・ちひろ」の言葉をキーにして押さえつけている。
元ネタは漫画『ケンガンアシュラ』。
棟方愛海
14歳のお山大好きアイドル。登山をしていた時にPに捕まり、プロフィールが七海と似ていることを理由に、
仮想人格入りナノマシンで人格を消されそうになった。
ライラさん
16歳のアイス大好きアイドル。七海に河豚を振る舞ってもらった張本人。
白雪千夜
17歳のお嬢さま大好きアイドル。七海を探して青森国に突入しようとするPを見つけ、勝手に着いてきた元人間。
幼い頃に遭った大火事で重傷を負い、生き永らえるために身体の80%ほどを義体とした。
通常時はごく普通の美少女だが、戦闘モードでは約15mでカラーリングが千夜風の巨大ロボットとなる。
他にも電気伝書鳩のような謎機能を多数備えている。
大和亜季
21歳のミリタリー大好きアイドル。千夜の招集した傭兵軍団の中になぜか混ざっていた。
原田美世
20歳のいじり大好きアイドル。北海道から青森に船で突入する時になぜか運転していた。
輿水幸子
14歳のカワイイ大好きアイドル。作中では未登場だが、大ファンである電気自動車メーカーCEOの手によって
彼女を模した魚雷が作られた。青森国軍の船団に少しだけ牙を剥いた。
脇山珠美
16歳の剣道大好きアイドル。学校への登校中、千夜の手によって突然拉致された。
そのまま解放されることはなく、体中が縛られた上に目隠しや猿轡で厳重に拘束された状態で長時間監禁されていたため、
『斬る』衝動に体中を支配された。その影響により、竹刀で青森国軍の船団のほとんどを壊滅させた。
久川凪
14歳のよくわからないアイドル。作中では未登場だが、青森国軍が壊滅し静かになった海を、千夜が「凪」と表現した。
十時愛梨
18歳のアップルパイ大好きアイドル。青森りんごを食べて洗脳させられ、事務所でクーデターを起こした悪いやつ①。
遊佐こずえ
11歳のちょっと怖いアイドル。青森りんごを食べて洗脳させられ、事務所でクーデターを起こした悪いやつ②。
彼女が食べたりんごは、ニュートンのリンゴという歪な笑顔が特徴の林檎で、摂取した結果重力操作の能力を得た。
使用すると眼球にリンゴと同じ歪な笑顔の模様が浮かぶ。元ネタはジャンプ漫画『HUNGRY JOKER』。
一ノ瀬志希
18歳の失踪大好きアイドル。青森りんごを食べて洗脳させられ、事務所でクーデターを起こしたヤバいやつ③。
他の4人とは違い、興味本位で洗脳りんごの危険性を認識したうえで食べたヤバいやつ。
自らの身体から排出される尿をバイバインにしているヤバいやつ。
ヘレン
24歳の世界大好きアイドル。青森りんごを食べて洗脳させられ、事務所でクーデターを起こした悪いやつ④。
強烈な個性にもかかわらず話にあまり関わってこなかった。
神崎蘭子
14歳の中二病大好きアイドル。強烈な個性にもかかわらず話にあまり関わってこなかった。
上条春菜
18歳の眼鏡大好きアイドル。事務所内でクーデターが勃発した時、春菜専用眼鏡部屋で眼鏡を愛でていたら巻き込まれずに済んだ。クーデター解決の立役者。
大原みちる
15歳のパン大好きアイドル。作中には未登場だが、彼女のパンがなければこの話は終わっていた。
橘ありす
12歳のタブレット大好きアイドル。ついでにプロデューサーのことも気になっており、
彼女の検索履歴を見た者は皆一様に柔らかな笑顔を浮かべる。
辻野あかり
15歳の山形りんご大好きアイドル。敵国内に潜入中のPに山形りんごを送った。
浜口あやめ
15歳の忍者大好きアイドル。敵国内に潜入中のPに苦無10本を送った。
龍崎薫
9歳のめちゃくちゃ元気で可愛いアイドル。敵国内に潜入中のPに芳乃を送った。
依田芳乃
16歳のおせんべいとお茶大好きアイドル。Pがトラブルに遭うことを事前に予知しており、
それに備えて数日前から仮死状態になっていた。現在はPのポケットの中に入っている。
短いのですが以上になります。今後ともよろしくお願いします。
P「ハァ、ハァ」
P「どうやら巻けたようだな....」ゼェゼェ
千夜「まさか、自分の肌だけではなく触った物の摩擦係数も操ることが出来るとは....」
P「こんなことは初めてなんだ、能力が覚醒したのかもしれない」
千夜「....突然能力を使いだすなんて、世界観を間違えているのではありませんか」
P(能力者)「お前に言われたくねえよ!」
千夜(変形ロボット)「?」
P「だがこの能力、副作用がかなり大きくてな....」
P「連続しては使えないんだ....」
千夜「副作用....?」
P「....あぁ」
P「今の俺の肌を見てくれ」
千夜「....!」
千夜「また荒れてきていますね」
P「そう、肌荒れ体質の俺が能力を使ってしまうと」
P「解除した時、普段の肌荒れを超えたスーパー肌荒れになってしまう....」
千夜「....」
千夜「特に問題ないので使ってしまえばよいのでは」
P「今はまだ1回目だからこの程度で済んでるが」
P「1日の中で何度も繰り返しているとどんどん酷くなる」
千夜「?」
P「最後には肌が真っ黄色になり、頭の形まで変形してしまうくらいのワースト肌荒れになってしまうんだ」
P「これを医学用語でPヘッド状態と言うんだが」
P「こうなってしまったら最後、二度と元には戻らない....」
P「自分以外の物に干渉するのは負担が大きいみたいで、普段より肌荒れの速度がかなり速いみたいだ....」
千夜「はあ」
千夜「それが何か問題ですか?」
P「お前、このイケイケの面が永久に失われちまうんだぞ!?」
千夜「さて、この後はどうしますか」
千夜「敵を巻いたとはいえ同じ所に留まり続けるのは危険です」
P「ちょーい」
どうする? >>366
乗り物を調達する
P「そうだな....」
P「敵が迫っていることを考えると、ここから離れるのはマストだろう」
P「同時に七海の居場所も探さなきゃならない」
P「そう考えると、長距離移動用に足が欲しいな」
千夜「乗り物ですか....」
P「大胆に動けば監視システムに捕捉されるんだろうが」
P「このままじゃ徒歩か走りでしか移動できない今のままじゃ、どのみちジリ貧だし」
P「使い勝手のいい乗り物を手に入れたいところだな....」
千夜「そういえば....」
P「ん?」
千夜「先ほどの探索中に条件に合致する乗り物を見ました」
P「でかした!」
P「そこに連れていってくれ!」
千夜「はい」
千夜ちゃんの見つけた乗り物 >>369
ドラゴン
ドラゴン「....」ガオー
P「....」
千夜「こちらです」
P「千夜の中のちょうどいいってなんなん」
千夜「先ほどの条件に合致していますよ」
P「大胆に動くのはマズいって言っただろ!?」
P「そもそも、その理由で変形千夜で空を飛ぶのもダメって言ってるのに」
P「ドラゴンなんて乗ったら益々目立つだろ!」
P「ツッコミどころ多すぎてドラゴンの存在自体にツッコむ余裕がねえよ!」
ドラゴン「それでは、レーダーで感知ができないくらいの高度を飛ぶというのはいかがでしょうか」
P「千夜より話が分かるドラゴンだった....」
千夜「おいお前」
P「いやあ、急上昇して目的地の上空まで移動」
P「到着したら急降下なら確かに相手には感知されないかもしれません」
P「ただ人間の俺には耐えられないような気がするんですよ」
ドラゴン「なるほど、確かに私のようなドラゴンやこの女性のような機械ならば問題はないですが」
ドラゴン「人間、しかも敏感肌となると厳しいかもしれません」
P「敏感肌とか関係なく人間には無理です....」
P「ところで」
ドラゴン「はい」
P「なぜか話を進めてしまっていたんですが」
P「あなたは一体....?」
ドラゴン「私は....」
ドラゴン「ドラゴンです」
P「見ればわかります」
千夜「プロフィールを聞いているんです」
ドラゴン「ああ、そうでしたか」
ドラゴン「失礼しました」
ドラゴンの名前 >>373
ドラゴンの体長 >>375
ドラゴンの特徴 >>377
ドラゴンは飛べる? >>379
ヒロミ
目付きが悪い
7つの首がある
地中に潜れる
ドラゴン「私はヒロミというものです」
P「なんかDQNのなれ果て芸能人みたいな名前ですね」
ドラゴン「殺しますよ」
P「!?」
ドラゴン「私は人間とは仲良く共存していきたいのです」
ドラゴン「命が惜しくばあの人間と私を」
ドラゴン「名前だけで結びつけるのはやめなさい」
千夜「初対面の方に対して最大限の侮辱ですよ」
P「すみません....」
P「....」
P「....もしかしてよく言われるんですか」
ドラゴン「殺し
P「すみませんでした!!!」ドゲザ
P「ドラゴンってファンタジーでしか知らなかったんですけど」
P「めちゃくちゃ大きいってわけじゃないんですねぇ」
P「3メートルくらいですか?」
ドラゴン「今はそうですね」
P「今は?」
P「昔はもう少し小さかったとか?」
ドラゴン「いえいえ、そうではなく」
ドラゴン「いいえ、私は数字を順番に言っていき」
ドラゴン「3の付く数字と3の倍数で止めれば」
ドラゴン「自分の体長をその大きさにできるんです」
ドラゴン「999mまでですがね」アハハ
P「....」
P「あのもう1度説明してもらっても?」
ドラゴン「実演してみましょうか」
ドラゴン「今は3メートルです」7
ドラゴン「....」スゥ
ドラゴン「1,2,3,4,5」
ドラゴン「6」ググーン
ドラゴン「数字を言うのを止めたところの体長になります」
ドラゴン「これで倍の6mになりました」
P「すげー」
ドラゴン「これが私の能力『NABEATSU OF THE WORLD』です」
P「(日本のテレビ番組好きなのかな)」
P「わートゲトゲ!」
P「ドラゴンっぽくてかっこいいですね~」
P「触っていいですか?」
ドラゴン「ええ、どうぞ」
P「ありがとうございます~」サワサワ
P「おお~、ドラゴンの鼓動を感じる~」
ドラゴン「彼らも喜んでいるでしょう」ニコニコ
P「彼ら?」
ドラゴン「このトゲの1本1本は、首が退化したものなんですよ」
P「首が退化?」
ドラゴン「ええ、ドラゴンというのは生まれた時」
ドラゴン「1つの身体に8つの首があるんです」
ドラゴン「当然脳もそれぞれにありますから、最初の頃は大変なんですよ」
ドラゴン「兄弟と言えばいいんでしょうか」
ドラゴン「すぐ隣にも、そのまた隣にも常に兄弟がいる環境」
ドラゴン「本当に騒がしいんですよねぇ、懐かしいなぁ」
P「へー」
ドラゴン「そして、誕生日を迎えるごとに」
ドラゴン「最も生存能力がないと親に判断された首が引きちぎられます」
P「」
ドラゴン「人間界で言うところの『間引き』でしょうか」
ドラゴン「これを毎年行っていき」
ドラゴン「最後に残ったのが私です」ニッコリ
P「えぇ....」ドンビキ
ドラゴン「時が経つと、引きちぎられた首の根元の部分が」
ドラゴン「最後に残った1本のそばで寄り添うようにトゲトゲになるんです」
ドラゴン「ほら、数えてみると7本ありますよ」
P「(ドラゴンやばい、志希くらいの倫理観しかない)」
ドラゴン「彼らの墓標みたいなものですから、もっと触ってあげてください」ニコニコ
P「(アカン)」ガクガク
P「俺ずっと疑問だったんですけど」
P「ドラゴンってどうやって飛んでいるんですか?」
P「立派な羽はお持ちですけど、身体の大きさを見るに」
P「その羽だけではとても飛ぶことなんてできないような....」
ドラゴン「さあ....」
ドラゴン「ファンタジーに出てくるドラゴンは羽以外を使っているんじゃないでしょうか?」
ドラゴン「彼らは魔法を使えますしそれとか」
千夜「もしかすると、身体の密度が非常に小さいのかもしれません」
千夜「それならばあの羽でも十分飛ぶことができます」
P「いやいやドラゴンさん、俺はあなたに聞いてるんですよ~」
P「飛べる理由は企業秘密ってやつですか?」
ドラゴン「私は飛べないのでわかりません」
P「飛べないならなんで空を飛ぶ前提の移動方法を提案したんだよ!!!」
ドラゴン「ドラゴンファンの期待を裏切ってはならないと思いまして」
P「存在してるだけでも十分期待に応えてるわ!!!」
ドラゴン「代わりに地中に潜れます」
P「土に潜れるドラゴンはもう字面がモグラなんですよ....」
ドラゴン「『土』『竜』....」
ドラゴン「『土竜』....」
ドラゴン「なるほど、言葉遊びですか」
千夜「呑気ですねお前は」
P「俺悪いか?」
P「ドラゴンさんってずっとこの辺にいるんですか?」
ドラゴン「はい、もう何年も青森を見てきました」
P「....」
P「失礼ですが、なぜ青森に留まっているんですか?」
ドラゴン「....」
P「気を悪くされたならすみません」
P「ただ、あえて誰もいない青森の町に留まる理由があるのかなと」
ドラゴン「....」
ドラゴンが青森にいる理由 >>397
村上組青森支部の人に捕まったから
ドラゴン「....青森の裏社会を牛耳る存在をご存知ですか」
P「え?いやぁそういうことには疎くて」
ドラゴン「村上組青森支部、というようです」
P「(知ってる名前だった)」
ドラゴン「元は広島のようですが、近年は青森でも力をつけているようで」
ドラゴン「実は私も、彼らに捕まっているのです....」
P「捕まっている....?」
千夜「しかし、あなたのような力があるならすぐにでも倒すことが出来るのではありませんか?」
ドラゴン「ええ、私単体ならそうでしょう」
P「....人質ですか」
ドラゴン「....妻と子です」
P「....惨い」
千夜「....許せません」
ドラゴン「ですが彼らもいつからか、思考を放棄させられているようでして」
ドラゴン「他の人々と同じように生業を捨て、国の指示に従って日々動いています」
P「!」
P「やっぱり青森の人間は全員ナノマシンの手に落ちているんですね」
ドラゴン「はい、村上組という悪も」
ドラゴン「さらなる巨悪の前にはなすすべもありませんでした」
ドラゴン「今日も招集がかかったのか、町の皆さんと揃ってフラフラと移動して行ったようです」
P「移動....?」
千夜「この町の異常な静けさは過疎が理由だと思っていましたが」
千夜「通常の姿ではなかったのですね」
P「このレベルで人がいない町は過疎を超えてるだろ」
P「滅亡だよ滅亡」
千夜「どのみち近い未来にはそうなるのでは」
P「それは青森だけじゃなく日本の地方全体の問題だから....」
P「それならドラゴンさんは逃げればいいんじゃ....」
P「あっ、奥さんと子供さんか....」
ドラゴン「はい、妻と子供も一緒に連れていかれてしまいました」
ドラゴン「私はりんごを食べていないのでナノマシンに操られてはいませんが」
ドラゴン「妻と子供は既に、意識が....うぅっ....」ウルッ
P「....」
P「町の人たちが今どこにいるかはご存知ですか?」
青森国の中枢都市 >>403
大鰐町
ドラゴン「おそらく、今回もまた青森の住人達は」
ドラゴン「青森国の中枢、大鰐町に集められているはずです」
P「青森国の中枢....」
千夜「大鰐町....」
P「....」
P「....ってどこですか?」
千夜「お前....」アキレ
P「いやだってさ!」
P「青森県の市町村なんて青森市と弘前市と八戸市くらいしか知らないだろ!?」
ドラゴン「八甲田雪中行軍遭難事件で有名な八甲田山のある十和田市もありますよ」
P「もうちょっとマシな紹介の仕方あるでしょ!?」
千夜「まったく、青森に来るというのに呆れた人です」
P「不勉強ですまん....」
千夜「私の脳は半分ほどが機械に置き換わっているので」
千夜「こちらへ来る前に青森大百科をダウンロードし、オフラインでも閲覧できるようにしてきたというのに」
P「それはお前しかできないだろ」
P「ほぼカンニングのくせによく俺のこと罵倒できたな」
千夜「いいですか、感謝を忘れず心して聞きなさい、大鰐町とは」
千夜「前回の国勢調査からの人口増減は11.86%減の9,676人であり、増減率は青森県下40市町村中33位」
千夜「という町です」
P「過疎化が進んでいるだけという情報!?」
ドラゴン「バブル景気時代に建設された温泉レジャー施設を運営する第三セクターが」
ドラゴン「バブル崩壊とともに多額の債務を生み出したことで」
ドラゴン「一時は財政破綻寸前まで陥りました」
P「ろくなニュースがない」
P「なんで青森国はそんな辺鄙なところに中枢を置いたんだ....?」
千夜「連中からして見れば、既存の都市規模など関係ないのでしょう」
P「まあ住民はみんな洗脳してるわけだし」
P「必要な時は今日みたいに無理やり集めればいいだけだしな」
ドラゴン「大鰐町は青森の南端かつほぼ中心ですから」
ドラゴン「立地面で惹かれるものがあったのかもしれませんね」
P「なるほど....」
P「とにかく、これで行き先が決まったな」
千夜「ええ」
ドラゴン「行き先?」
P「はい」
P「俺達は今、青森国に囚われている女の子を探しているんです」
ドラゴン「ほう、そういうことでしたか」
P「青森国の中枢があって、そこに住民も集められている」
P「七海の居場所はそこしか考えられない」
千夜「....突入ですか」
P「ゆくゆくはな」
P「だがもう少し情報が欲しい」
P「せめて今の大鰐町がどうなってるのかは知っておきたいところだな」
P「ということでドラゴンさん」
ドラゴン「はい?」
P「どうか、大鰐町まで地中を通って連れていってはくれませんか」
P「さすがに奴らも地中までは見張っていないでしょうし」
P「これが最良なんです....!」
ドラゴン「....」
P「どうか、七海のためにお願いします!!!」ドゲザ
ドラゴン「....」
ドラゴン「....もちろん、ご協力しましょう」
ドラゴン「きっと妻と子供もそこにいるはずですからね」ニコッ
P「ドラゴンさん....!」
ドラゴン「その代わり、突入の際は別行動とさせてもらいます」
ドラゴン「私は家族を探さなければなりませんので」
P「ありがとうございます!それで何の問題もありません!」
ドラゴン「....しかし」
ドラゴン「あなたの身体は、地中を高速で進む衝撃に耐えられるでしょうか?」
P「あっ....」
P「....」
P「千夜どうにかできない?」
P「例えば千夜をパワードスーツみたいにして身に纏うとか....」
P「って無理だよなそんなこと」アハハ
千夜「....そんなこと」
千夜「私が義体化されていなければ実現不可能でしたよ」ウィーン
P「へぇっ!?」
ガシャ ガシャ ガシャ
カシュン
カシャシャシャシャシャシャシャ
チュイーン
P(千夜を纏った姿)「す、すげえ....」
P(千夜を纏った姿)「トニー・スタークになった気分だ....」
千夜『これなら大抵の衝撃には耐えられるでしょう』
P(千夜を纏った姿)「あっやば、千夜の声が耳元で聞こえる」
P(千夜を纏った姿)「違うわ、俺が千夜の中に入ってるんだ....」
P(千夜を纏った姿)「....なんか」
P(千夜を纏った姿)「興奮してきたな」ムラムラ
P(千夜を纏った姿)「皮モノも意外と....」
千夜『地中で放り出すぞお前』
P(千夜を纏った姿)「ごめんね」
千夜『....ただ、電力はお前の胸のアーク・リアクターから(勝手に)貰っていますから』
千夜『節電にはなります』
P(千夜を纏った姿)「千夜と俺が繋がってる....?」
千夜『このまま収縮して肉体を粉々にしましょうか』
P「てへ」
P(千夜を纏った姿)「ドラゴンさん、これから俺のことは」
千夜イアンマン「千夜イアンマンと呼んでください」ニッ
ドラゴン「はぁ」
千夜『やめてください』
P(千夜を纏った姿)「はい....」
ドラゴン「では私のトゲトゲに捕まってください」
P(千夜を纏った姿)「はーい」
ドラゴン「お、そこは3番目に間引かれた『センチメンタルジャーニー』の首の根元が退化したトゲですね」
P(千夜を纏った姿)「紹介しないでいいですから....」ドンビキ
千夜『珍妙な名前ですね』
ドラゴン「それでは、行きますよ!」ガッ
ドラゴン「掘削開始!!!」ガガガガガガガッ
P(千夜を纏った姿)「っ....!!!」
~地中~
ガガガガガガガガガガガガガガッ
P(千夜を纏った姿)「ドラゴンさーん」
ドラゴン「なんでしょう?」
P(千夜を纏った姿)「大鰐町に入ってもいきなり突入するのは危険ですし」
P(千夜を纏った姿)「とりあえず町の郊外や山の中なんかの目立たないところに出てもらってもいいですか?」
P(千夜を纏った姿)「そこから敵をやり過ごしつつ情報収集をするつもりなので」
ドラゴン「ああ、無理です」
P(千夜を纏った姿)「....?」
ドラゴン「地中にいると地上のことはわかりませんから」
ドラゴン「方角と距離感からわかる大体の位置関係で大鰐町辺りを目指しています」
ドラゴン「そこから特定の場所を選んで出るのは無理です」
P(千夜を纏った姿)「え~....」
千夜『ということはつまり』
ドラゴン「もうすぐ大鰐町のどこかに出ます!」
P(千夜を纏った姿)「どこかってどこですか~!!!」
出た場所 >>427
洗脳されたニュージェネの眼前
パカッ
ドラゴン「到着しました」
P(千夜を纏った姿)「こ、ここは....?」
千夜『随分開けた場所ですね』
P(千夜を纏った姿)「周りには....戦闘機?」
千夜『あれはブルーインパルスです』
P(千夜を纏った姿)「ブルーインパルス....?」
ドラゴン「ああ、失礼しました」
ドラゴン「少し方向がずれてしまったようです」
P(千夜を纏った姿)「というと?」
ドラゴン「間違って宮城県の航空自衛隊松島基地に出てしまいました」
P(千夜を纏った姿)「」
千夜「おや、大勢の人がこちらへ来ています」
ドラゴン「どうしたんでしょうか?」
P(千夜を纏った姿)「自衛隊の滑走路に大穴開けたからだろうが!!!」
ドラゴン「なるほど、撤退しましょう」
ガガガガガガガガガガガガッ
ドラゴン「いやー失礼しました」アハハ
P(千夜を纏った姿)「あははじゃないっすよ....」
P(千夜を纏った姿)「やってることただのテロリストじゃないですか....」
千夜『青森国だけでなく、日本国からも追われる身になった可能性がありますね』
P(千夜を纏った姿)「四面楚歌だよ....」
~あじゃらの森キャンプ場~
スポンッ
P(千夜を纏った姿)「今度はどこだ....?」
千夜『静かな芝生の広場....』
ドラゴン「ここはあじゃらの森キャンプ場ですね」
P(千夜を纏った姿)「あじゃらの森キャンプ場?」
ドラゴン「大鰐町にあるキャンプ場です」
P(千夜を纏った姿)「今度は無事大鰐町に到着したんですね....」
チュイーン
カシャシャシャシャシャシャシャ
カシュン
ガシャ ガシャ ガシャ
Pありがとうございました....」
P「(テロリストにはなったけど)」
ドラゴン「いえいえ、ここでお別れになりますがお互い頑張りましょう」
P「え?一緒に探索しないんですか?」
ドラゴン「私は最小でも3mですから目立ってしまいます」
ドラゴン「しばらくはこのキャンプ場で待機をして」
ドラゴン「あなた達の突入の喧騒が聞こえたら、私も突撃します」
ドラゴン「それならばお互いがお互いの陽動にもなりますし、作戦も遂行しやすいのではないですか?」
P「な、なるほど....」
千夜「確かに、そちらの方が理にかなっています」
P「でも、ここから突入の喧騒なんて聞こえますか?」
ドラゴン「私は耳が良いので問題ないかと」
ドラゴン「....それに」
P「?」
ドラゴン「青森国の中枢もここからよく見えますから」スッ
P「!?」
千夜「なるほど....」ジー
ドラゴン「あの山、阿闍羅山の山頂に建てられている宮殿が」
ドラゴン「アオモリン」
ドラゴン「青森国の中枢が置かれています」
P「名前がダサすぎる」
千夜「寂れた地方自治体がブームにあやかろうとして作ったゆるキャラ失敗作のような名前ですね」
ドラゴン「宮殿の前にはふじの広場があります」
千夜「青森りんごの品種別生産数No.1がふじだからでしょうか」
P「ロシアに謝れロシアに」
P「しかし」
P「キャンプ場といっても人は皆無だなあ」
ドラゴン「青森の人間は皆、あの阿闍羅山に集められているのでしょう」
ドラゴン「キャンプ場の利用者などいるはずもありません」
ガサッ ガサッ ガサッ
千夜「....」チラ
P「....」コクリ
千夜「敵....?」
P「....それにしては数が少なすぎる」
ドラゴン「動物という可能性も....」
P「あっちの方から聞こえたな....」
P「千夜、万が一に備えていつでも手をつなげるようにしててくれ」
千夜「はい」
ドラゴン「おやおや....」ニコニコ
P「そそそそういうんじゃねえから!」
P「....」コソ
P「....」コソ
チラッ
卯月「....」ガッガッガッ
凛「....」ガッガッガッ
未央「....」ガッガッガッ
P「!?」
千夜「これは....」
ドラゴン「お知合いですか」
P「知り合いもなにも、うちの事務所のアイドル達ですよ....」
P「おい卯月!凛!未央!」
卯月「....」ガッガッガッ
凛「....」ガッガッガッ
未央「....」ガッガッガッ
P「反応はなしか....」
千夜「おそらく、この3人も既に....」
P「そうだろうな....」
千夜「しかし、なぜこんなところで壁に頭突きをし続けているのでしょうか....」
P「さぁ....」
ドラゴン「....もしや」
ドラゴン「この方々も洗脳されているということは、青森の住人と同じように招集がかかって移動していたはず」
ドラゴン「....しかし」
ドラゴン「見てください、ここの壁は袋小路になっています」
P「それが何か?」
ドラゴン「おそらく、中枢からの指示による移動中」
ドラゴン「この角に引っかかってしまったのでは」
P「出来の悪いゲームのNPCかよ....」
P「てかそれじゃあ、青森中に人が引っかかってることになりません?」
ドラゴン「その可能性もあります」
千夜「....早く青森の皆さんを解放しなければ」
P「....ああ、被害は広がる一方だ」
千夜「仮にドラゴンさんの説を採用するならば」
千夜「洗脳といっても大したものではなさそうですね」
P「だな、事務所でクーデターを起こさせたナノマシンとは違うのかもしれない」
千夜「青森の住人全員を洗脳するために量産されたものは」
千夜「ただ自意識を奪い空の操り人形にするだけの粗悪品....」
P「壁に向かって歩き続けてる3人を見る限り、そうかもしれないな....」
ドラゴン「それで、どうしますか?」
P「....予定変更だ」
千夜「....」
P「探索の前にこの3人を使って」
P「ナノマシンの攻略法を探そう」
千夜「....」コクリ
ドラゴン「面白くなってきました」ニコ
P「ちひろさんからの手紙によると」
P「ナノマシンは極小、経口摂取で脳までたどり着き」
P「そこに留まって影響を及ぼすらしい....」
千夜「つまりそれを破壊するか取り出すか」
ドラゴン「機能を停止させる、ですか」
P「ただナノマシン自体の研究は今行い始めたところで」
P「対処法は確立していないらしい」
千夜「脳に影響を及ぼしている以上」
千夜「我々が軽率に触れるのは危険のような気もしますが....」
P「....」
P「....確かに」
P「....じゃあ外からちょちょっとちょっかい出すだけにしよう」
ドラゴン「ちょっかいとは....」
P「いやもしかしたらですよ」
P「一見普通のことでもナノマシンには効果があったりするかもしれないじゃないですか」
ドラゴン「このような一大勢力がそんな穴を作るでしょうか....」
P「やってみなくちゃわからない!」
P「わからなかったらやってみよう!」
P「じゃあ3人それぞれがちょっかいプランを持ち寄って」
P「卯月・凛・未央のナノマシンを無効化し、洗脳から解放したら勝ちで」
P「それから、こいつらを傷つけたり痛めつけるようなことはなし」
ドラゴン「勝負なんですか!?」
千夜「望むところです」
ドラゴン「そして乗るんですか....」
P「シンキングタイムは5分~」
P「よーい、スタート!」
Pのちょっかいプラン >>452
千夜のちょっかいプラン >>453
ドラゴンのちょっかいプラン >>454
時子直伝の調教を行う
ちくびドリルすなー!せんのかーい!
(^ω^)ペロペロ
P「言い出しっぺの俺から」
P「俺のプランは」
P「『時子直伝の調教を行う』」
千夜・ドラゴン「「?」」
P「ドラゴンさんに説明しておくと、時子というのはうちの事務所にいるブタ大好きアイドルです」
P「ここでのブタは動物のブタではなく、女王様に調教された人間のことを指します」
ドラゴン「そのような方がアイドルをされているのですか....?」
P「えぇ....案外需要があるみたいで....」
ドラゴン「なんとも業が深いですね」
P「俺は思うんです」
P「性善説、人の本性は善である」
P「性悪説、人の本性は悪である」
P「だったら性ブタ説があってもよいのではないかと」
千夜「よくありません」
ドラゴン「話につながりが見えませんが」
P「人は皆、心の奥の底に1匹のブタを飼っています」
P「ならば洗脳された3人に、ブタのプロである時子直伝の調教を施せば」
P「人間性を取り戻すのではないか!」
千夜「もう手遅れのようです」
ドラゴン「早く済ませて先に進みましょう」
P「2人とも冷たい....」
時子直伝の調教内容 >>458
相手の鼻をくいっと持ち上げてブーブーって羞恥心を煽る
卯月「....」ガッガッガッ
P「....」
P「....」クイッ
卯月(ブタ鼻)「....」ガッガッガッ
P「ぶーぶー」
千夜・ドラゴン「「!?」」
千夜「お、お前は何を考えているのですか」
P「....」
P「....調教とは」
P「羞恥心を抱かせることから始まる」
ドラゴン「なんと....」
P「俺も卯月も、人類皆平等」
P「だからこそ、相手に一方的な羞恥心を持たせれば」
P「そこで既に上下関係が生まれる....!」
千夜「そんな効果があるのですか....?」
P「いや、時子がこれをやってたから勝手に理屈付けしてみた」
千夜「....」
卯月(ブタ鼻)「....」ガッガッガッ
P「ぶーぶー」
卯月(ブタ鼻)「....」ガッガッガッ
P「ぶーぶー」
卯月(ブタ鼻)「....」ガッガッガッ
P「卯月、戻ってこい....!」
卯月の反応 >>462
ぶーぶー❤
卯月「....」ピタ
千夜「!!!」
ドラゴン「....まさか」
P「卯月っ!」
卯月「....」
卯月「....」ヌギヌギ
3人「「「!!?!?!?!?!?!?!???」」」
卯月「....」ヌギヌギ
卯月「....」
卯月「ぶーぶー❤」ブーブー
3人「「「!!?!?!!?!?!?!?!?!??!?!?!?!?!?!???」」」
ドラゴン「突然歩みを止めた後服を脱ぎ出して全裸になり....」
ドラゴン「四つん這いになって『ぶーぶー❤』....?」
千夜「お前、これは....」
P「....ああ」
P「成功だ」ブイッ
千夜「失敗です」
P「だよな」
P「おそらく低レベルな洗脳の影響で、脳が一時的に暗示にかかりやすくなっていたのかもしれない」
P「だから俺の調教によって卯月の心は」
P「ブタ、即ち調教された人間ではなく」
P「本物の豚になってしまったんだ!」
卯月「ぶーぶー❤ぶーぶー❤」トテトテ
卯月「ぶーぶー❤」スリスリ
千夜「....どうするのですか、この状況を」
ドラゴン「真冬の青森で全裸では凍死してしまいます」
P「....とりあえずそこのケビンを借りよう」
P「暖房をガンガン効かせておけば大丈夫だろう」
~ケビン~
卯月「ぶーぶー❤」トテトテ
卯月「ぶーぶー❤」トテトテ
【ごはん】
卯月「ぶーぶー❤」ムシャムシャ
卯月「ぶーぶー❤」ムシャムシャ
卯月「ぶーぶー❤」ケプ
卯月「ぶー....ぶー....」ウト
卯月「zzz....」スヤァ
P「卯月の解放は失敗に終わったが」
P「ナノマシンに対する有益な情報も得られた」
ドラゴン「住民の低度な洗脳は上書きが可能」
ドラゴン「今後の役に立つかもしれません」
千夜「そのようなことは必要ありませんよ」
P「なんで?」
千夜「私のプランで皆さんを解放するからです」
P「ほう....」
ドラゴン「見せていただきましょうか、そのプランとやらを」
千夜「私が行うのは」
千夜「『乳首ドリルすんのかいせんのかい』です」
P「....なんて?」
千夜「『ドリルすんのかいせんのかい』です」
P「....」
ドラゴン「すみません、私は人間の文化に疎いのですが」
P「(日本のテレビ番組好きそうなのに)」
ドラゴン「おっしゃっている『乳首ドリルすんのかいせんのかい』とはどのようなものなのですか?」
千夜「説明しましょう」
千夜「『乳首ドリルすんのかいせんのかい』とは」
千夜「吉本新喜劇という喜劇で披露される一連のやり取りです」
ドラゴン「喜劇....?」
千夜「言葉で説明するのは難しいので、実際見てもらった方が早いでしょう」
ドラゴン「はぁ」
千夜「お前、いきますよ」
P「俺!?」
千夜「お前、生まれてきたことを謝りなさい」
P「謝らへんって言うとるやろ!小娘は引っ込んどけ!」
千夜「謝りなさい」
P「謝らへん!」
千夜「謝りなさい」
P「謝らへん!」
千夜「そうですか、これだけいってもわかりませんか....」
P「わからへんのう」
千夜「言っても分からない人には、痛い目にあってもらいます」
P「なんで俺が謝らなあかんねんな!」
千夜「謝れと」スッ
千夜「言っているでしょう!」パシーン
P「ワーオイ!」
千夜「....」ヌガセヌガセ
P「待て待て待て待て!」
千夜「....」ヌガセヌガセ
千夜「....」ヌガアセヌガセ
P「下はいいやろ!」
千夜「....」
千夜「....」パシーンパシーンパシーン
P「ワーオイ!ワーオイ!ワーオイ!」
千夜「....」ピタ
P「オイ!」
P「来うへんかい!」
P「来んのか思ったらこっち来うへんのかい!
P「来んのか思たらこっち来うへんのかい!」
P「来んのか思たらこっち、来うへんのかいっ!」
千夜「....」
P「何か喋れやお前も!」
千夜「謝れ!」パシッパシッ
P「つま先やめろ、マジで!つま先やめろ言うとんねん!」
千夜「....」パシッパシッ
P「アゴやめろ、お前!アゴやめろコラ、お前は!」
千夜「....」パシッパシッパシッ
P「ワキやめろ!ワキやめろ!ワキやめろ!」
P「毛細血管がいっぱい詰まってるとこ、ワーキー!」
千夜「....?」
P「毛細血管がいっぱい詰まってるとこ、ワーキー!!」
千夜「....??」モウイッカイ
P「毛細血管がいっぱい詰まってるとこ、ワーキー!!!」
千夜「....???」モウイッカイ
P「毛細血管が
P「何で聞こえへんねん! この距離やぞ!?」
千夜「『毛細血管がいっぱい詰まってるとこ、ワキ』という部分がちょっと聞き取りにくいんですよ」
P「そう言うたんや、お前!!最初から最後まで全部聞こえとるやないかい!!おかしいんちゃうか!?」
千夜「....」ギュン
P「乳首ドリルすな!」
千夜「....」ギュン
P「乳首ドリルすな!」
千夜「....」ギュンギュンギュンギュン
P「乳首ドリルすな!ドリルすな!すな!すな!」
千夜「....」パシッパシッパシッ
P「つま先、アゴ、ワキやめろ!」
千夜「....」ピタ
P「ドリルせんのか~い!」
P「すんのかいと思たらせんのかい!」
P「すんのかいと思たらせんのかい!」
P「すんのかいと思たらせんのかい!」
千夜「....」ギュン
P「すんのか~い!!!」
千夜「....」ギュウン
P「す~んのかい」
千夜「....」ギュウン
P「す~んのかい」
千夜「....」ギュウン
P「す~んのかい」
千夜「....」ギュウウウウウウウウン
P「す~ん~の~か~い」
千夜「....」パシッパシッパシッスッ
P「つま先、アゴ、ワキやめろ!ドリル、ドリル、ドリルせんのかい!」
千夜「....」スッスッスッ
千夜「....」ギュン
P「ドリル、ドリル、ドリルせんのすんのかい!オイ!すんのか~い!」
千夜「これが」
千夜「『乳首ドリルすんのかいせんのかい』です」
ドラゴン「なんとも言い表しようのない光景ですね」
P「ドラゴンさん困惑してるじゃんか」
千夜「これで、凛さんを解放します」
P「できるかぁ!」
P「というか、これって掛け合いがないと成立しないだろ」
P「無言の凛相手じゃどうしようもないんじゃないか?」
千夜「....」
千夜「....やむをえません」
千夜「今回は掛け合いはなしで」
千夜「凛さんの乳頭を薪でドリルするだけにします」
P「それはただのセクハラじゃないか....?」
千夜「私は凛さんを救いたい、その一心です」
P「その一心でそれやってるならお前は既に壊れてるよ」
ドラゴン「まあまあ、先ほどもまったく効果のなさそうな行動で興味深い知見を得られましたし」
ドラゴン「少しだけ試してみるのもよいのではないですか?」
P「それを言われると....」
千夜「それではドリルします」
P「どんなワードだよ」
千夜「....」
千夜「....」ギュン
凛「....」
千夜「....」ギュン
凛「....」
千夜「....」ギュンギュンギュン
凛の反応 >>477
正気に戻ってツッコむ
凛「....」
P「ダメか....」
凛「....スナ」
千夜「!」
P「凛っ!?」
ドラゴン「は、反応が!?」
P「(ここで反応って言うと乳首が反応してるみたいだな)」
千夜「....っ」
千夜「....!」ギュンギュンギュン
凛「....チ....スナ」ピク
P「千夜!」
千夜「わかっています!」
千夜「....凛さん!」ギュンギュンギュン
凛「....チク....ルスナ」ピクピク
ドラゴン「あと少しです!」
P「千夜!」
P「そこだああああああああああ!!!」
千夜「わかっています!」
千夜「....」ピタ
P「止めた!!!」
ドラゴン「どうか....!」
凛「....」
凛「!」カッ
凛「ドリルせんのかい!!!」
千夜「凛さん....!」
P「凛っ!」
ドラゴン「意識が....!」
凛「あれ、ここは....」ハッ
~事務所~
プルルルルルルル
P「はい、346プロダクションです」
??『あー346プロさん』
P「はい」
??『私、週刊下世話の記者をしております下衆極三(げすきわめぞう)と申します』
P「(週刊下世話ってあのZ級ゴシップ誌の....?)」
3: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/11(月) 21:04:58.26 ID:wdqfxmrK0
P「はぁ、弊社に何かご用でしょうか」
下衆『ええ、明日発売のうちの雑誌に』
下衆『そちらに所属しているあるアイドルの記事が載ることになりまして」
P「えぇっ!?」
下衆『そのことをお伝えしておきます』
P「....」
P「....一応聞いておきますが」
P「そのアイドルというのは....?」
記事の載るアイドル >>4
4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/01/11(月) 21:05:19.76 ID:sDbV61wZ0
七海
6: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/11(月) 21:14:50.07 ID:wdqfxmrK0
下衆『それは....』
下衆『浅利七海さんです』
P「はぁ」
P「七海がスキャンダルを起こして?」
P「それをオタクがすっぱ抜いたと?」
P「とんだお笑いですね!」
下衆『というと?』
7: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/11(月) 21:15:51.05 ID:wdqfxmrK0
P「七海がスキャンダルなんて起こすわけがないでしょう!」
P「いくらゴシップ誌でも言っていいことと悪いことがありますよ?」
下衆『....なるほど』
下衆『随分と強気ですねぇ』
P「何?」
下衆『ガセだと断言するのは勝手ですが』
8: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/11(月) 21:16:20.18 ID:wdqfxmrK0
下衆『....内容も』
下衆『一応聞いておいた方がいいと思いますよぉ』
P「....」
P「まあ、それもそうですね」
P「それで、どんなスキャンダルなんですか」
七海のスキャンダルの内容 >>9
9: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/01/11(月) 21:17:25.12 ID:JS6KcaFzo
河豚を捌いて振舞っていた
10: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/11(月) 21:26:23.87 ID:wdqfxmrK0
下衆『....彼女は』
下衆『河豚を捌いて振る舞っていたという疑惑が挙がっています』
P「あっ」
下衆『彼女、おいくつでしたっけ?』
P「....14歳です」
下衆『あーそれはおかしいですよね?』
11: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/11(月) 21:27:07.28 ID:wdqfxmrK0
下衆『河豚調理師免許を取得するには、まず一般の調理師免許が必要です』
下衆『調理師免許は受験の基礎資格として』
下衆『中卒以上の学歴、または小学校を卒業後5年以上の調理業務経験が必要なんですよ』
下衆『彼女、今中学生ですよね?」
P「....」
P「....」
P「....」
12: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/11(月) 21:28:37.02 ID:wdqfxmrK0
P「....申し訳ありません、事務所内で対応を検討してからまた連絡させていただいてもよろしいでしょうか」
下衆『ええ、ただ発売までもう時間がないので』
下衆『なるべく早くお願いしますよ』
P「はい....」
ガチャリ
P「....」
13: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/11(月) 21:32:13.26 ID:wdqfxmrK0
P「やばばばばばばばばばばばばばばばばばばばば」ガクガク
ちひろ「どうしたんです?」
P「い、今週刊誌の記者から連絡がありまして」
ちひろ「....」
ちひろ「....どの子ですか?」
P「七海です....」
ちひろ「七海ちゃん!?」
14: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/11(月) 21:32:40.22 ID:wdqfxmrK0
ちひろ「え?七海ちゃんってあの浅利七海ちゃんですよね?」
ちひろ「あの子がスキャンダルなんて起こすわけないじゃないですか!」
P「ええ、俺も最初はそう思ったんです」
P「でも....」
ちひろ「でも....?」
15: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/11(月) 21:33:07.09 ID:wdqfxmrK0
P「河豚を捌いて振る舞っていたという疑惑らしくて」
ちひろ「なるほど」
P「ね?内容が内容だから納得しちゃうでしょ!?」
ちひろ「そうですね....それはちょっと無視はできません」
ちひろ「今七海ちゃんはどこに?」
七海の居場所 >>16
16: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/01/11(月) 21:35:40.20 ID:OJzlhNR5O
船釣りロケ
17: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/11(月) 21:42:29.38 ID:wdqfxmrK0
P「あいつは今、バラエティ番組のロケで海に出ているんです」
ちひろ「う、海ですか....」
ちひろ「それだと事実確認も厳しいかもしれませんね....」
P「ええ、今頃は大間崎の沖合ですから」
ちひろ「大間崎....?」
P「七海がどうしてもマグロの一本釣りがやりたいって聞かないので」
18: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/11(月) 21:43:11.46 ID:wdqfxmrK0
ちひろ「....ということは」
P「はい、この辺の海の釣りロケじゃなくて」
P「青森の大間から船でマグロを釣りに行っています」
ちひろ「なんてタイミングの悪い....」
P「どうしたもんですかねぇ」
Pはどうする? >>19
19: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/01/11(月) 21:44:58.60 ID:aMmVIWfU0
とりあえず事情を知ってそうな人に聞き回る
20: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/11(月) 21:53:20.30 ID:wdqfxmrK0
ちひろ「とにかく、七海ちゃんへの事実確認が厳しい以上」
ちひろ「それ以外の人からの情報収集をするしかありませんよ!」
P「ですね、俺は心当たりのありそうなヤツに聞いてきます」
P「ちひろさんは上の方への連絡と、それに併せて」
P「俺の事実確認が終わるまでは処分を決めないでほしい」
P「と伝えてください」
ちひろ「....」
21: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/11(月) 21:54:13.45 ID:wdqfxmrK0
ちひろ「私は事務員ですよ....?そんな立場の人間が上に言ったところで....」
P「....」
P「....俺が」
P「俺が責任を取ると言ってください」
ちひろ「!!!」
P「それじゃ、行ってきます」ダッ
ちひろ「ちょっとPさん!?」
事情を知ってそうな人 >>22
22: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/01/11(月) 21:54:28.77 ID:sDbV61wZ0
愛海
23: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/11(月) 22:12:18.87 ID:wdqfxmrK0
~大きなお山~
P「ふぅ....ふぅ....」ゼェゼェ
P「....」ハァハァ
P「....まさか、お前が」
P「こんなところにいるなんてな、愛海」
愛海「....」
愛海「....プロデューサー」
24: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/11(月) 22:14:20.98 ID:wdqfxmrK0
P「中学生がこんな険しい山に1人で登山なんて」
P「どういう風の吹き回しだ?」
愛海「....」
愛海「前に登山をした時から、たまに登ってて」
P「そうだったのか」
愛海「....うん」
25: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/11(月) 22:14:58.47 ID:wdqfxmrK0
愛海「....どうしても、あたしの中のあたしを抑えきれなくなることがあって」
愛海「そんな時は山を登るの」
愛海「雄大なお山を身体全体でむしゃぶりつくして味わって反芻して消化して」
愛海「登り終わったころには、ちょっとだけ抑えがきくようになってるんだよ....」
P「....末期だな」ニコ
愛海「....うん☆」ニカッ
26: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/11(月) 22:15:45.35 ID:wdqfxmrK0
愛海「それでどうしたの?」
P「ちょっと聞きたいことがあってな」
愛海「?」
P「七海のことだ」
愛海「七海ちゃん?」
27: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/11(月) 22:26:23.42 ID:wdqfxmrK0
~かくかくしかじか~
P「....というわけなんだが」
愛海「....」
P「....何か知ってるか?」
愛海「知ってるわけないでしょ!?」
P「だよなぁ」
28: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/11(月) 22:26:50.03 ID:wdqfxmrK0
愛海「確かに七海ちゃんとは共通点も多いから話すこともあるけど」
愛海「あといいお山をお持ちだし」
P「声に出てるぞ」
愛海「河豚を捌いて振る舞ってもらったことはないかなぁ」
P「俺も事務所内ではそんな光景見たことないから」
P「あるとしたらプライベートの場で、だと思ったんだ」
愛海「あたしじゃないと思うよ?」
P「そうか....」
29: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/11(月) 22:28:46.83 ID:wdqfxmrK0
P「....それならさ」
愛海「?」
P「七海と共通点の多い愛海に」
P「一時的に七海の仮想人格を入れてみて、行動をトレースしてみるってのはどうだ?」
愛海「プロデューサー、こんな時に冗談言ってる場合じゃないでしょ!」
P「だってお前、七海とは年に身長に体重、血液型と出身地まで同じなんだろ?」
P「仮想人格を入れる器にはピッタリじゃないか」
愛海「だからもうそれはいいってばぁ」
30: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/11(月) 22:29:46.91 ID:wdqfxmrK0
P「七海の仮想人格入りのナノマシンも持ってきてはいるんだが」スッ
愛海「」
愛海「い、いやだ~!あたしは消えたくないよ~!」
P「まあまあ」
愛海「もう同僚に対しての登山はやめるから~!!!」ジタバタ
P「出来もしないこと言うもんじゃないぞ」
愛海「確かに」
P「大丈夫、数時間程度で自動的に身体から排出されるし」
P「その後お前の人格のバックアップを上書きすれば」
P「お前の人格は戻ってくる、って制作者が言ってた」
愛海「タスケテ....コロサレル....」
32: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/11(月) 22:33:27.96 ID:wdqfxmrK0
P「とまあ冗談はこの辺にして」
愛海「」
愛海「ほんとう?ほんとうに冗談?ねえ?」
P「冗談に決まってるだろ」
P「こんな貴重なもの、そう易々とは使えないんだわ」
愛海「あっナノマシンまでは本当なんだ」ドンビキ
P「時が来たら使うよ」
愛海「ヒェ....」
33: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/11(月) 22:33:56.09 ID:wdqfxmrK0
P「しかしこうなると」
P「他に心当たりがありそうなヤツに聞きに行くしかないかぁ」
愛海「誰のところに行くの?」
P「うーん....」
事情を知ってそうな人② >>34
34: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/01/11(月) 22:35:01.48 ID:gQ+TzzK8O
ライラさん
35: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/11(月) 22:44:07.98 ID:wdqfxmrK0
~ライラさんの住居前の道~
ライラ「....」ポカー
P「ライラ、どうしたんだそんなところで」
ライラ「プロデューサー殿?」
P「寒いだろ?用がないなら温かいところで話さないか?」
ライラ「いえ、用はあるのですよー」
P「?」
36: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/11(月) 22:44:34.15 ID:wdqfxmrK0
ライラ「なんでも今夜は雪が降るらしいのですー」
P「らしいな、明日は街が混乱するかもしれん」
ライラ「だからわたくし、口を開けて待っていました」ニコ
P「....」
P「飯でも食いに行こうか」
ライラ「!!!」
37: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/11(月) 22:45:20.54 ID:wdqfxmrK0
ライラ「何を食べに行きますか?」ヒョコヒョコ
P「そうだな、とっておきの美味い魚があるんだ」
P「ライラにはそれの味を確認して欲しくてな」
ライラ「お魚?」
P「....ああ」
P「(経費で落ちるかこれ....)」
38: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/11(月) 22:52:14.34 ID:wdqfxmrK0
~高級河豚料理店~
P「さあ、これを食べてみてくれ」
ライラ「これはお魚なのですか?」
ライラ「お花のように綺麗に盛り付けてありますねー」
P「これはお刺身なんだ、結構高いから大事に
ライラ「おおー、丸くお箸を滑らせるとまとめて取ることができます」ズザアアア
P「ちょ
39: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/11(月) 22:52:43.20 ID:wdqfxmrK0
ライラ「あ~~~~~~~~~~~~~~~む」グワァラゴワガキィーン
P「ああ....一皿が俺の月の食費くらいする河豚刺しが....」
ライラ「もしゃもしゃ」モグモグ
P「どうだ、美味いか?」
ライラ「もしゃもしゃ」ウンウン
P「そうか、それだけ美味そうに食べてくれるならよかったよ」
ライラ「これで雪が降るまで立っていられると思いますね」
P「アイス買ってやるからそれはやめとこうな」
40: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/11(月) 23:18:27.75 ID:wdqfxmrK0
P「んで本題なんだが」
ライラ「?」
P「この味に覚えはないか?」
ライラ「このお刺身ですか?」
P「そうそう」
P「例えば、七海に食べさせてもらったとか」
ライラ「えーーー....」
ライラ「....」ウーン
41: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/11(月) 23:18:54.39 ID:wdqfxmrK0
ライラ「....あー」
ライラ「そういえば先日、そんなことがあったようなー」
P「本当か!!!」
P「早速だが、一体どういう経緯で」
P「ライラは七海に河豚を振る舞ってもらったんだ?」
ライラ「それはですね」
P「....!」
42: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/11(月) 23:19:22.21 ID:wdqfxmrK0
ライラ「わたくしにもわからないのですよ」
P「はぁ!?」
ライラ「気が付いたら、ライラさんの口の中でこのお刺身が暴れていたのでございます」
P「ライラ、刺身は暴れないぞ」
ライラ「しかしわたくしにはそうとしか....」
P「ふーむ....」
43: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/11(月) 23:19:56.79 ID:wdqfxmrK0
P「わかった、ありがとうライラ」
ライラ「いえいえ、プロデューサー殿のお役に立てたのです」
ライラ「もっと注文してもいいですか?」
P「え゛っ」
ライラ「ありがとうございます」ペコ
P「」
44: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/11(月) 23:20:24.68 ID:wdqfxmrK0
P「もしもし?そっちの首尾はどうですか?」
ちひろ『どうもこうも、大荒れですよも~!』
ちひろ『まあでも、結局確認が取れなければ処分のしようもないって論調は変わりませんよ』
ちひろ『内容が七海ちゃんにピッタリ合っているといっても、あくまで三流ゴシップ誌が情報元ですから』
P「それはよかった」
45: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/11(月) 23:22:47.86 ID:wdqfxmrK0
ちひろ『そちらの方は?』
P「2人ほど話を聞きまして」
P「七海は何らかの理由で河豚を振る舞ったという事実はありそうです」
ちひろ『そうですか....』
P「ただ、どうにもまだ経緯がわからないので」
P「やっぱり本人に聞きに行こうと思います」
ちひろ『!!!!!!!!!!!!!!』
46: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/11(月) 23:23:52.79 ID:wdqfxmrK0
ちひろ『で、でも、七海ちゃんは今大間崎沖にいますし』
ちひろ『何より冬の青森ですよ!?』
ちひろ『危険すぎます!!!』
P「....」
P「....その通りです」
P「でも、危険なのは承知で真実を確かめにいかないと」
P「七海も、我々も、より不利益を被ることになります」
ちひろ『冬の青森のことは、理解しているんですよね』
P「....ええ」
47: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/11(月) 23:24:31.05 ID:wdqfxmrK0
P「冬の大間崎沖合にいる船に行くのはなかなか」
ちひろ『そっちじゃなくて!』
P「....」
P「....突然の入国は、国境で入管に止められる可能性が高いでしょう」
P「今は冬の真っ只中ですから」
ちひろ『そうですよ!』
P「....」
48: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/11(月) 23:25:09.11 ID:wdqfxmrK0
P「大丈夫、俺には考えがあります」
ちひろ『ダメです!絶対によからぬことじゃないですか!』
P「それじゃ、行ってきます!」
ガチャリ
ちひろ「....」
ちひろ「....勝手なんだから!!!」プンスカ
ちひろ「私は知りませんよ!!!」プンプン
56: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/12(火) 21:31:37.02 ID:UuzcRsOB0
P「....さて」
P「ちひろさん、すみません」
P「でも俺はあなたを、いや」
P「俺以外の誰も、青森には巻き込みたくないんです」
P「あそこには....」
ポンポン
P「!?」
P「誰だ!!!」クルリ
誰が来た? >>57
58: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/01/12(火) 21:32:08.16 ID:Rs9gRwF90
千夜
61: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/12(火) 21:56:38.28 ID:UuzcRsOB0
千夜「こんな時間から職務放棄とは、自覚が足りないのではないですか?」
P「....ち、千夜」
千夜「アイドルに付き従うのがお前の仕事でしょう」
P「や、付き従うのが仕事ってわけじゃないんだが」
P「というかなんで俺のところにいるんだ」
P「俺は今から大事な用事があってな」
P「悪いんだがお前に構ってる暇はないんだよ」
千夜「....」
62: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/12(火) 21:57:14.36 ID:UuzcRsOB0
千夜「青森県」
P「!!!」
千夜「いえ、今の名前は」
千夜「青森社会主義共和国、でしたか」
P「....」
63: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/12(火) 21:58:07.72 ID:UuzcRsOB0
P「....誰から聞いた」
千夜「お嬢さまからです」
P「ちとせめ....」
千夜「なんでも、お前が己の職務を放棄して」
千夜「あろうことか隣国に密入国を企てているようではありませんか」
P「....」
64: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/12(火) 21:58:37.89 ID:UuzcRsOB0
P「俺には何のことだかさっぱりだが」
P「....仮にそれが本当だとして」
P「お前の目的は何だ」
千夜「....」
P「俺は、ここで止まるわけにはいかないんだよ」
千夜「....」
65: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/12(火) 21:59:14.27 ID:UuzcRsOB0
千夜「....お嬢さまはお前を大変心配されていました」
千夜「私には理解できませんが」
P「....」
千夜「おそらく、お前が行ったところで」
千夜「国境付近でハチの巣にされるのが関の山」
千夜「....しかし」
千夜「私が同行するなら話は別です」
P「はぁ!?」
66: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/12(火) 22:00:28.23 ID:UuzcRsOB0
P「じゃあなんだ、お前も一緒についてくるってのか!?」
千夜「お前のためではありません、お嬢さまのために、です」
P「誰のためとかそんなのはどうでもいいんだよ!」
P「俺は大切なアイドルを巻き込むわけにはいかないんだ!」
千夜「問題ありません」
P「大ありだ!」
67: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/12(火) 22:01:08.31 ID:UuzcRsOB0
千夜「私はお嬢さまの使用人、お嬢さまがご健在なうちに死ぬことはありえません」
P「そんな言葉遊びが通じる相手じゃないってことはお前もわかってるだろ....」
千夜「....」スッ
キキーーーーッ
ガチャリ
千夜「さあ、これに乗って向かいましょう」
千夜「続きは道中で」
P「どうしてこんなに話が通じないやつばかりなんだうちの事務所は!」
千夜「鏡を見てみてはどうですか?」フッ
70: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/12(火) 22:26:52.94 ID:UuzcRsOB0
~車中~
P「で、お前に何か考えはあるのか?」
千夜「お前の方こそ、ちひろさんに考えがあると話していたようですが」
P「....」
P「....そりゃお前、移動時間に良い考えが浮かぶ予定だったんだよ」
千夜「まったく、よくそれでプロデューサーが務まっていますね」
P「ぐぬぬ....」
71: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/12(火) 22:27:40.71 ID:UuzcRsOB0
P「しかし、俺が言うのもなんだが青森への密入国は難しいぞ」
千夜「現在、正規の手続きを踏んで入国する場合」
千夜「最もポピュラーなものは空路を使って青森空港から入るものです」
P「ああ、だが飛行機の特性上入管を逃れる術がなさそうだ」
P「某カルロスのように貨物に紛れるのも手だが、見つかった場合逃げ場はない」
千夜「ハチの巣どころか欠片も残らないでしょう」
72: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/12(火) 22:28:09.48 ID:UuzcRsOB0
千夜「それ以外だと、かつて高速道路のICがあった場所に置かれている国境検問所を通過する方法です」
P「旧碇ヶ関インターチェンジと旧南郷インターチェンジだな」
P「だが青森共和国はなぜだか、冬の間の入国管理が非常に厳しい」
千夜「10月から4月の間の申請は、共和国政府からの許可が下りなければ承認されない上に」
P「原則、その許可が下りるのは国家元首やそれに類する者のみときた」
P「今回の七海のロケも1月にやることになってたから、その半年以上前から申請をしていたんだ」
P「10月を過ぎたら絶対に申請が通らないからな」
73: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/12(火) 22:28:41.17 ID:UuzcRsOB0
千夜「事前申請でも厳冬期の入国は難しいと聞きましたが?」
P「ああ、七海は青森出身だからな」
P「昔青森に住んでいた人や、今青森に家族が住んでいる人なら比較的通りやすいらしい」
千夜「....そうですか」
74: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/12(火) 22:29:07.29 ID:UuzcRsOB0
P「千夜も青森の現状は知ってるみたいだな」
千夜「当然です」
P「だったら聞かせてもらおうか?お前の言う作戦ってやつをよ」
P「俺の作戦を上回る超弩級の作戦があるんだよなぁ?」
千夜「上回るもなにも、お前の作戦自体がありませんでしたが?」
P「いいから教えてくれよ!」
千夜「....いいでしょう」
千夜ちゃんの密入国大作戦 >>76
76: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/01/12(火) 22:36:57.37 ID:zaLMqSDNo
大間、つまり津軽海峡の漁場は北海道からでも行けるんですよ
78: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/12(火) 22:47:51.03 ID:UuzcRsOB0
キキッ
P「?」
千夜「どうやら話をするより先に到着したようですね」
P「青森にはまだまだ着かないだろ」
千夜「いえ、ここは青森ではなく」
ガチャリ
P「!」
79: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/12(火) 22:49:46.76 ID:UuzcRsOB0
P「空港!?」
P「俺の話聞いてたのか?」
P「空路は確かに通ってるが、密入国は無理だって」
千夜「はぁ....まだわかりませんか」
P「?」
千夜「我々が利用するのは、空路ではなく海路です」
P「か、海路!?」
80: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/12(火) 22:52:00.97 ID:UuzcRsOB0
千夜「七海さんは大間の沖合にいるという話でした」
P「ああ、今頃は海の上で絶賛船酔い中だろうよ」
千夜「大間の沖合、南側には青森ですが」
千夜「北側には?」
P「....」
P「....北海道か!」
千夜「はい」
千夜「大間、つまり津軽海峡の漁場は北海道からでも行けるんですよ」
P「さすが北海道出身!」
81: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/12(火) 22:55:58.47 ID:UuzcRsOB0
~新千歳空港~
P「寒い」
千夜「この程度で音を上げていては先が思いやられます」
P「千夜だって飛行機の中でビビってたくせに~」
千夜「あれは少々寒気を感じていただけです」
P「寒くないって言ってたじゃねーか!」
千夜「ここにいても仕方ありません、漁港へ向かいますよ」
P「はいはい」
82: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/12(火) 23:17:07.91 ID:UuzcRsOB0
~戸井漁港~
P「どこここ」
千夜「函館市の戸井です」
P「トイ?ストーリーでもやるのか?」
千夜「ここはちょうど、大間の対岸にあります」
千夜「距離にして20キロ弱でしょうか」
P「そんなに近いのか」
83: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/12(火) 23:17:58.91 ID:UuzcRsOB0
千夜「元々、ここ戸井で水揚げされるマグロも評判だったのです」
千夜「しかし、青森県が日本から独立して以降はマグロの漁場を武力で制圧され」
千夜「苦境を強いられているようです」
P「ひでぇ話だなあ、国は何をしてるんだよ」
千夜「そのような事情もありまして、こちらの漁師の方々が協力をしてくれることになりました」
漁師's「「「「「Yeah!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」」」」」バババババババババババ
P「なんでこの人達空に向かってサブマシンガン連発してんの!?」
千夜「?」
84: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/12(火) 23:18:37.05 ID:UuzcRsOB0
千夜「青森国民は皆武装しています」
千夜「その中でも歴戦の猛者、海の男たちをこれから相手にするわけですから」
千夜「このくらいの備えは当然では?」
P「嘘だろ....」
千夜「これだけでは心許ないので、漁師の皆さんに加えて」パンパン
P「?」
85: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/12(火) 23:19:22.43 ID:UuzcRsOB0
傭兵A「よっ!」グッ
傭兵B「Hi!」
傭兵C「שָׁלוֹם」
傭兵D「Merheba!」
傭兵Y「ビシビシしごいてください、プロデューサー殿!」
千夜「傭兵の方々にも来ていただいています」
P「帰ってもらえ!本当の全面戦争になっちゃうだろ!」
86: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/12(火) 23:20:00.60 ID:UuzcRsOB0
千夜「しかし....」
P「....せめて漁師の皆さんだけにしよう」
P「別にドンパチやるためにここに来たわけじゃないんだ」
漁師's「「「「「チッ」」」」」チッ
P「....」
千夜「このように漁師の方々は乗り気なのですが」
P「皆さんも殺り合うの前提での行動はやめてください!」
漁師's「「「「「....」」」」」
漁師's「「「「「チッ」」」」」チッ
96: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/15(金) 22:28:06.37 ID:XAmTyiQ30
~海の上~
P「....この季節の海の上はクソ寒いな」ガクガク
千夜「本当にお前は仕方のない人間ですね」
千夜「私のジャケットを貸してあげます」ファサッ
P「え?いいの?」
千夜「私は気温の変化に強いので」
P「千夜....////」
97: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/15(金) 22:28:41.49 ID:XAmTyiQ30
P「あ、これワークマンだ」
P「千夜もワークマンの上着とか着るんだな」
千夜「防寒機能以外の何が必要だというのですか?」
P「北の女は違うぜ....」
千夜「剥ぎ取りますよ」
P「ごめんて」
98: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/15(金) 22:29:07.93 ID:XAmTyiQ30
千夜「そもそも」
千夜「これからが本番だというのに、勝手に体調を崩されては困ります」
千夜「戦闘において指揮官はなくてはならない存在」
千夜「今回はお前がその役目なのですよ」
千夜「自覚を持って行動しなさい」
P「なんかめっちゃ怒られてる」
99: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/15(金) 22:29:34.30 ID:XAmTyiQ30
千夜「あの人たちを見てください」
漁師's「「「「「ウェーイwww」」」」」ドンチャン
千夜「この荒波も暴風ももろともせずに酒盛りをしています」
P「いやそれはダメだろ!?」
P「誰が船操縦してんだよ!」
美世「フルスロットルだよーっ!」
P「????????????????」
千夜「船でも問題はないようですね」
P「だからサイレントで他のアイドルを巻き込むなって....」
100: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/15(金) 22:30:35.46 ID:XAmTyiQ30
ババババババババババババババババ
P「ん?」
千夜「伏せて!!!」ガバッ
P「!?」
ドカーン ドカーン ドカーン
ヒュンヒュンヒュンヒュン
P「」
101: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/15(金) 22:31:51.30 ID:XAmTyiQ30
漁師's「「「「「敵襲だあああああああああああああああ!!!!」」」」」ヒャッハアアアア
千夜「もう嗅ぎつけましたか....」
P「突然ハリウッド映画みたいな戦闘始まったんだけどなんでそんなに冷静なんだよ!!!」
千夜「....っ」チラ
P「!!!」
P「あっという間に周りが青森海軍の船だらけだぞ!?」
千夜「盛大な出迎えですね」フフ
P「言ってる場合か!」
102: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/15(金) 22:32:16.91 ID:XAmTyiQ30
千夜「いいえ、問題ありません」
P「何!?」
千夜「青森を相手にしておいてこれくらいのこと」
千夜「想定していないはずがないでしょう」
P「おお!一体どうするんだ!」
この状況を打破する千夜の作戦 >>103
103: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/01/15(金) 22:32:46.57 ID:vTsZ2uY60
珠実に全ての船を斬らせる
104: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/01/15(金) 22:32:55.85 ID:c0oK1/nDO
戦艦大和……もとい輿水幸子を海に投げ込む
105: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/15(金) 22:51:30.88 ID:XAmTyiQ30
千夜「....」スタスタ
P「お、おい千夜!?どこ行くんだよ!」
千夜「私の用意していたものを連れてきます」
P「???」
千夜「....いえ、これは流石に数が多すぎます」
千夜「これで数を減らしておきましょうか」
千夜「....」ポチ
106: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/15(金) 22:52:02.55 ID:XAmTyiQ30
ガゴン
ボトボトボトボトボトボトボトボトボトボト
P「!?」
P「船の両サイドから大量の何かが切り離されて行くぞ!?」
千夜「....それは」
幸子魚雷戦艦大和たち「「「「「「「「「「「「「「「フフーン」」」」」」」」」」」」」」」」」フフーン
P「大量の幸子!?」
107: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/15(金) 22:52:35.25 ID:XAmTyiQ30
千夜「発進」
幸子魚雷戦艦大和たち「「「「「「「「「「「「「「「フフーン!」」」」」」」」」」」」」」」」」フフーン!
P「ものすごく幸子にそっくりな何かが相手の船目指して突き進んでいく!?」
千夜「これはとある有名電気自動車メーカーが試験的に制作した最新鋭の魚雷、幸子魚雷戦艦大和です」
P「幸子魚雷戦艦大和!?」
幸子魚雷戦艦大和たち「「「「「「「「「「「「「「「フフーン!!」」」」」」」」」」」」」」」」」フフーン!!
108: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/15(金) 22:53:40.83 ID:XAmTyiQ30
P「なんで魚雷なのに幸子なんだよ!!!」
千夜「噂によると、その会社のCEOが幸子さんを推しているようで」
P「自分の推しを兵器にするやつがどこにいるんだ!?」
千夜「世界トップクラスの大富豪ですから」
P「俺らの考えとは次元が違うわけか....」
109: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/15(金) 22:54:12.95 ID:XAmTyiQ30
ドガーン!!!
千夜「1人命中したようですね」
千夜「それでは時間稼ぎを頼みましたよ」スタスタ
ヒュン ヒュン
千夜「....」スタスタ
P「銃弾の雨あられの中を涼しい顔してよく歩けるな....」
110: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/15(金) 22:55:27.46 ID:XAmTyiQ30
ドガーン!!!
ドガーン!!!
P「状況が状況だけにハッキリとはわからんが」
P「順調に相手の数を減らせてるみたいだな」
P「これなら!!!」
幸子「....」ピタ
幸子「ぶくぶく」
P「!?」
111: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/15(金) 22:56:14.62 ID:XAmTyiQ30
幸子魚雷戦艦大和たち「「「「「「「「「「「「「「「....」」」」」」」」」」」」」」」」」ピタ
幸子魚雷戦艦大和たち「「「「「「「「「「「「「「「ぶくぶく」」」」」」」」」」」」」」」」」
P「命中したのは一部だけで、ほとんどが相手まで到達できずに沈んでいく....」
P「ただの兵器なのにガワが幸子だから無駄に物悲しい....」
P「青森軍の迎撃技術が高すぎるのか....?」
千夜「いえ、これは仕様です」
P「千夜!戻ってたのか」
112: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/15(金) 22:58:20.70 ID:XAmTyiQ30
千夜「この幸子魚雷戦艦大和は機能面において様々な欠陥を抱えており」
千夜「通常の魚雷と比べて圧倒的に故障しやすいのです」
P「はぁ!?」
千夜「これを元に作られた製品は一部でリコール騒ぎになっているほどです」
千夜「ですから、幸子さんも全て廃棄になりかけていましたが」
千夜「そこを譲り受けました」
P「自分の推しを兵器にした挙句クソザコ仕様にするのか....」
千夜「当然幸子さんは前座です」
P「幸子はこういうとこがあるからこそ幸子なんだよな」
113: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/15(金) 23:34:04.69 ID:XAmTyiQ30
P「で、幸子が前座っていうのは?」
千夜「本命はこちらです」
珠美「フー フー」ジタバタ
P「!?」
P「た、珠美だよな?」
千夜「はい」
114: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/15(金) 23:34:43.41 ID:XAmTyiQ30
P「体中が縛られた上に、目隠しや猿轡をされているんだが....」
千夜「任務遂行のためです」
P「えぇ....?」
千夜「....」シュルシュル
珠美「ンー ンー」ジタバタ
千夜「今解きますから大人しくしなさい」シュル
115: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/15(金) 23:35:13.50 ID:XAmTyiQ30
千夜「....」カポ
珠美「はぁ....はぁ....」
P「珠美?」
珠美「プロデューサー殿....あぁ、斬りやすそうなお顔ですね....////」
P「え?」
P「何を言ってるんだお前」
116: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/15(金) 23:36:06.32 ID:XAmTyiQ30
珠美「....ウッ....ウガアアアアアアア」ドクン
珠美「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!!!!!!!!」
千夜「珠美さん、あれを」
珠美「あ、あれ、あれ船です、船」
珠美「斬って?斬っていいですよ?」ブルブル
千夜「....ええ」
千夜「あれはすべて斬っても問題ありません」
珠美「!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」ビクンビクン
117: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/15(金) 23:37:06.55 ID:XAmTyiQ30
珠美「え?船いい?いいですっ!!!!斬!!!!!!!!!!」ダダダッ
P「お、おい珠美!!!」
珠美「め~~~~~~~~~ん」シュッ
シャキン
パカッ
P「」
118: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/15(金) 23:37:39.35 ID:XAmTyiQ30
P「な、何が起こってるんだ....」
シャキン
パカッ
P「珠美が、竹刀で大型船を斬りまくっている....」キョトン
千夜「どうやら、私の作戦は成功したですね」
P「どういうことなんだ!?」
119: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/15(金) 23:38:10.77 ID:XAmTyiQ30
千夜「先ほどのように、珠美さんの身体中を拘束し、目隠しと猿轡をはめた状態でしばらく監禁しておきました」
P「すまんちょっとわからん」
千夜「それによって極限状態に長時間置かれた珠美さんは」
千夜「自らの欲望、即ち『斬る』衝動に体中を支配されました」
千夜「限界を超えて蓄積された衝動が、彼女の欲望を一気に解き放っているのです」
千夜「船の切断はそれの副産物と言ったところでしょうか」
P「はい、よくわかりません」
120: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/15(金) 23:38:36.42 ID:XAmTyiQ30
P「というか、七海の件が発覚してからまだ1日も経ってないのに」
P「なんで都合よく長時間監禁して衝動が溜まりまくった珠美なんてものが出てくるんだよ!」
P「時系列がおかしいだろ!」
千夜「このような時に備えて、私とお嬢さまは常に対策を怠らないのです」
P「お前ら常に人間を監禁してんの!?」
千夜「....」
P「こわ....」ゾッ
121: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/15(金) 23:39:12.94 ID:XAmTyiQ30
~十数分後~
シーン
P「さっきまでの喧騒が嘘のようだ....」
千夜「凪、ですね」
P「あぁ....」
P「これで水面に船の残骸が漂ってなきゃ最高なんだが」
千夜「戦争とはこのようなものでしょう」
珠美「zzz....」スヤスヤ
P「何はともあれ珠美は幸せそうだ」ナデナデ
千夜「えぇ」ニコ
122: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/15(金) 23:39:38.99 ID:XAmTyiQ30
漁師's「「「「「「「じゃあ俺ら帰るわwww」」」」」」」
P「いつの間にか相手の船一隻鹵獲してきてるし」
P「まあもう戦闘も終わったしいいか」
P「おーい、こいつらも連れてってくれ~」
漁師's「「「「「「「あいよ~~~」」」」」」」
珠美「むにゃzzz....」
美世「もっと運転したかったな~」
123: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/15(金) 23:40:06.42 ID:XAmTyiQ30
千夜「....」
千夜「よかったのですか?」
P「どうせ千夜も船くらい操縦できるんだろ」
千夜「ええ」
P「平然と肯定するなぁ」
124: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/15(金) 23:40:52.82 ID:XAmTyiQ30
バババババババババババババババババババババ
P「....」
千夜「....」
P「なんか音してない....?」
千夜「....ヘリコプターのようです」
千夜「増援でしょうか」
P「....どっちから来てる?」
千夜「青森側です」
P「....」
125: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/15(金) 23:41:26.43 ID:XAmTyiQ30
P「....この船、対空装備とかって」
千夜「あるわけないでしょう」
P「....」
P「バッドエンド?」
千夜「はい」
P「」
千夜「それも私がいなければの話ですが」
P「!!!」
126: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/15(金) 23:46:05.19 ID:XAmTyiQ30
P「もしや、まだ奥の手が!?」
千夜「....」
千夜「戦闘モードに移行します」
P「?」
127: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/15(金) 23:47:04.23 ID:XAmTyiQ30
千夜(トランスフォーム後のすがた)『....』
千夜(トランスフォーム後のすがた)『それでは行ってきます』
P「ストップ」
千夜(トランスフォーム後のすがた)『?』
P「え?千夜でいいんだよな?」
千夜(トランスフォーム後のすがた)『私以外の何者でもありませんが』
P「どこからどう見てもお前以外の何者かにしか見えねえんだよ!」
128: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/15(金) 23:47:39.92 ID:XAmTyiQ30
P「なんで目を離したすきにカラーリングが千夜風の巨大ロボットになってんだよ!」
千夜(トランスフォーム後のすがた)『対空装備のないこの船において、軍用のヘリコプターと戦えるのは私だけです』
P「そりゃ詰んで話が終わるよりいいけどさ」
P「その姿はなんなんだよ」
千夜(トランスフォーム後のすがた)『....』
129: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/15(金) 23:48:09.75 ID:XAmTyiQ30
千夜(トランスフォーム後のすがた)『....私は』
千夜(トランスフォーム後のすがた)『幼い頃に大きな火事に遭い、全てを失いました』
千夜(トランスフォーム後のすがた)『家も、家族も、身体も』
千夜『そして命も』
千夜(トランスフォーム後のすがた)『あのままであれば、失っていたはずです』
P「....」
131: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/15(金) 23:49:25.21 ID:XAmTyiQ30
千夜(トランスフォーム後のすがた)『しかし私は、身体の80%を義体とすることで辛くも生き永らえました』
P「そんなことが....」
千夜(トランスフォーム後のすがた)『....』
千夜(トランスフォーム後のすがた)『以上です』
P「以上!?」
千夜(トランスフォーム後のすがた)『はい』
132: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/15(金) 23:50:09.44 ID:XAmTyiQ30
P「身体のほとんどが義体とかその辺も意味不明だが、まあそれは流す、じゃないと話進まないから」
P「その後何があって15メートルはある巨大ロボットになってんだよ!!!」
P「延命のためにそうはならんやろ」
千夜(トランスフォーム後の姿)『....』
千夜(トランスフォーム後の姿)『これ以外に生き永らえる方法はありませんでした』
P「嘘つけ!!!」
133: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/15(金) 23:50:42.06 ID:XAmTyiQ30
P「大体体積どうなってんだ!さっきまではいつもの人間サイズだったじゃねえか!」
千夜(トランスフォーム後の姿)『....お前、しつこいですよ』ヤレヤレ
P「なんで俺が呆れられてんの....?」
千夜(トランスフォーム後の姿)『ここが敵地だということを忘れたのですか』
P「お前のせいで忘れてたんだよ」
千夜(トランスフォーム後の姿)『そろそろ敵が到着するので迎撃に移ります』
P「あ、うんよろしくね」
134: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/15(金) 23:51:44.40 ID:XAmTyiQ30
バヒューン
ドバババババババババババババババババババ
ズドンズドンズドンズドンズドンズドンズドンズドンズドンズドンズドンズドン
ヒューーーーーーーーーーーーーーー
バシャアアアアアアアアアアアアアアアアア
P「....」
P「どうなるんだろ俺」
140: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/16(土) 21:56:54.08 ID:Yf1ntG0N0
~大間崎~
千夜「なんとか撃退できました」フゥ
P「なんとか....?」
P「俺の目には軍用ヘリをボッコボコにしてるように見えたんだが」
千夜「戦闘モードを使用している段階で私にとっては苦しい状況なのです」
P「感覚の違いだなあ」
141: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/16(土) 21:57:21.24 ID:Yf1ntG0N0
P「しかし、七海の捜索はできずじまいか」
千夜「仕方ありません」
千夜「予定通りであればこの海域にいるはずですが」
千夜「敵に我々の船を知られてしまった以上」
千夜「海の上に長時間留まるのは危険すぎます」
P「まあいくら千夜がいるっても限界があるしな」
142: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/16(土) 21:57:50.65 ID:Yf1ntG0N0
千夜「それで、どうしますか」
P「んー」
P「とりあえず、今日のロケでお世話になる漁師さんの連絡先は知ってるから」
P「まずその人の家に行ってみるか」
P「そしたら細かい情報も聞けるだろうし」
千夜「わかりました」
143: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/16(土) 21:58:17.05 ID:Yf1ntG0N0
千夜「ただし、注意は怠らないでください」
P「なんで?」
千夜「この国の中では、我々は密入国者」
千夜「即ち犯罪者です」
千夜「一般人にはまだ知られていないはずですが」
千夜「警察や軍には既に情報が回っている可能性が高い」
P「あれだけ派手にドンパチやればな....」
千夜「それを心に留めて行動するように」
P「はーい」
144: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/16(土) 21:59:23.91 ID:Yf1ntG0N0
P「....」スタスタ
千夜「....」スタスタ
千夜「....その漁師さんの家は近いのですか?」
P「住所が大間町になってるからそんなに遠くはないんじゃないか?」
千夜「なるほど」
社会主義化によって生まれた青森の街の変化 >>145
145: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/01/16(土) 21:59:59.48 ID:5LZDSzsU0
リンゴや七海の像がそこかしこに建ってる
147: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/16(土) 22:38:02.18 ID:Yf1ntG0N0
コロコロ
コツン
P「ん....?」
千夜「なんですか」
P「いや、今なんか足に」チラ
リンゴ
P「....」
148: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/16(土) 22:38:34.19 ID:Yf1ntG0N0
P「りんごが転がってきたみたいだ」
千夜「これだけ散乱していれば珍しいことでもないでしょう」
P「りんごの出荷量日本一だったのに、どうしてこんなことになってるんだ」
P「人は全くいないし出会うのはりんごばっかりじゃねえか」
P「これも社会主義化の影響なのか....っ!」
千夜「人がいないのは元からでは」
149: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/16(土) 22:39:00.61 ID:Yf1ntG0N0
P「じゃあこの街並みがやけに寂れてるのはどうなんだ!」
千夜「それも元からです」
千夜「東北は仙台以外どこも似たようなものですよ」
P「東北民に怒られるぞマジで」
P「確かに100万都市仙台の次はいわき市の35万人でトリプルスコアつけられてるけど」
150: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/16(土) 22:39:27.07 ID:Yf1ntG0N0
P「じゃあこのあちこちに乱立してる七海の像も元からなのかぁ」
P「東北に来たことないから知らなかったな」
千夜「....」
千夜「....急ぎましょう」
P「え?うん」
151: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/16(土) 22:39:57.33 ID:Yf1ntG0N0
~漁師の家の住所~
P「な....」アゼン
千夜「....ここがその住所ですか」
P「おかしいな、家どころか何もないじゃないか」
P「住所を間違ったか?」
千夜「いえ、ここで間違いありません」
P「ということは向こうの連絡ミス?」
千夜「....」
152: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/16(土) 22:41:04.62 ID:Yf1ntG0N0
千夜「....七海さんはもう海にはいないかもしれません」
P「???」
千夜「いや正しくは」
千夜「一度も漁に出ていない可能性が高い」
P「なんでそうなるんだよ」
千夜「....」
153: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/16(土) 22:41:41.36 ID:Yf1ntG0N0
千夜「乱立している七海さんの銅像」
千夜「お世話になるはずだった漁師の家は偽の住所」
千夜「田舎とはいえ人が全くいない街」
千夜「ここまで揃ったらお前でも理解できるのでは?」
P「....」
P「....まさか」
154: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/16(土) 22:42:49.43 ID:Yf1ntG0N0
P「今回のロケを許可した青森共和国の目的は」
P「七海の奪取....」
千夜「社会主義国で七海さんの銅像が建てられているということは」
千夜「国が彼女を象徴的な存在に祭り上げている証拠です」
千夜「なぜ七海さんが選ばれたなのかはわかりませんが」
千夜「彼女は青森県出身の人気アイドルです」
千夜「状況証拠と合わせれば、そのようにしか取れません」
P「....」
P「俺はハメられた....のか....?」
千夜「....」
155: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/16(土) 22:43:16.43 ID:Yf1ntG0N0
千夜「七海さんには事務所の誰を付けているのですか」
P「....誰も」
千夜「!!!」
千夜「どういうことですか、所属アイドルを1人でロケに行かせるなんて」
P「同行者の許可は1人も降りなかったんだ」
P「だからロケは中止にする予定だった」
156: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/16(土) 22:43:51.87 ID:Yf1ntG0N0
P「そしたら七海のご家族が力を貸してくれるって言ってくれて....」
P「七海もどうしても行きたいってきかないし、俺も渋々ロケの続行を決めたんだ」
千夜「チッ....」
千夜「ロケということはテレビ番組ですよね」
千夜「番組のスタッフはどうなっているのですか」
P「全員青森のテレビ局の人間みたいだ」
千夜「....」
157: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/16(土) 22:45:24.31 ID:Yf1ntG0N0
千夜「どうやら、我々が思っている以上に」
千夜「状況は深刻なようですね」
P「....」
P「ここで落ち込んでいても仕方ない」
P「一刻も早く七海を見つけないと!」
千夜「お前が招いたことです、お前自身の手で七海さんを救いなさい」
P「....おうよ!」
158: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/16(土) 22:45:59.03 ID:Yf1ntG0N0
P「とりあえず、現状をちひろさんに報告しよう」ピッ
千夜「電子機器の使用はやめなさい」
P「へ?」
千夜「通信は傍受されている可能性が高いです」
P「マジ?」
千夜「はい」
P「じゃあ電話もメールも無理なのか?」
P「連絡とりようがないじゃないか....」
159: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/16(土) 22:46:29.69 ID:Yf1ntG0N0
千夜「デジタルではなく、アナログならば問題ないでしょう」
P「アナログ?手紙なんか出したらそれこそ検閲でばれるだろうし」
P「何より時間がかかりすぎるだろ?」
千夜「....ふんっ」ググッ
ボトッ
P「千夜、何か落ちたぞ」
鳩「ぽっぽー」
P「!?」
160: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/16(土) 22:47:36.40 ID:Yf1ntG0N0
P「千夜が鳩を生んだ....」
P「え?千夜って鳥類なの?」
P「でもこの鳩、卵生じゃなかったよな」
P「千夜は鳥類なのに卵生じゃなくて胎生?」
P「どゆこと???」
千夜「これは私の身体に備え付けられた機能」
千夜「電気伝書鳩」
P「....?」
161: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/16(土) 22:48:25.00 ID:Yf1ntG0N0
千夜「機械仕掛けの鳩に手紙を括りつけ、事務所まで飛ばします」
P「どのくらいで着くんだよそれ」
P「悠長に鳩が飛ぶのなんて待ってられないぞ」
千夜「鳩といっても見た目だけで、機能面は優秀ですから」
千夜「およそ30分といったところでしょうか」
P「それ鳩である意味ある?」
千夜「さあ、制作者の意図は私には分かりかねます」
P「誰が作ったんだよ....」
162: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/16(土) 22:48:56.93 ID:Yf1ntG0N0
千夜「手紙とりんごを括りつけて」ギュギュ
千夜「さあ、行きなさい」
鳩「ぽっぽー」バヒューン
P「あの火力で鳩は無理があるだろ」
P「....!」ピク
千夜「....」
千夜「何か?」
163: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/16(土) 22:49:22.95 ID:Yf1ntG0N0
P「いや、気のせいだと思うんだが」
P「少し嫌な予感がしてな」
千夜「嫌な予感?」
P「....気にしないでくれ、それより先を急ごう」
千夜「一先ず街を探索し、情報を集めましょう」
165: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/16(土) 22:49:58.10 ID:Yf1ntG0N0
~同じ頃の事務所~
ちひろ「....」
ちひろ「....どうして」
ちひろ「どうしてこんなことに....」トホホ
同じ頃、事務所で起こっていたこととは? >>165
166: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/01/16(土) 22:50:24.86 ID:8Wr5SUz7o
青森派によるクーデター
167: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/01/16(土) 22:51:24.66 ID:cLeMpBVDO
愛梨が青森側についてテロ行為
170: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/16(土) 23:06:00.79 ID:Yf1ntG0N0
~数時間前の事務所~
ちひろ「....」ソワソワ
ちひろ「....Pさん、無事でしょうか」
ちひろ「....」
ちひろ「....いけないいけない!」
ちひろ「私が心配しても何も変わらないんですから!」
ちひろ「少しでもPさんの助けになる働きをしないと!」
ガチャリ
171: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/16(土) 23:06:26.36 ID:Yf1ntG0N0
ガチャリ
愛梨「こんにちは~」
ちひろ「愛梨ちゃん?」
ちひろ「どうしたんですか?今日はオフだったような....」
愛梨「オフだからこそ、ですっ」
ちひろ「?」
愛梨「....」スタスタ
ちひろ「愛梨ちゃ
スッ
172: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/16(土) 23:06:58.76 ID:Yf1ntG0N0
愛梨「動かないでくださいねぇ」
愛梨「私、ちひろさんを傷つけたくないんです」ニコ
ちひろ「え?」チラ
ちひろ「!!?!??!?」ビクッ
ちひろ「こ、これは」
愛梨「果物ナイフです」ニコニコ
ちひろ「そうではなく、なぜ私の首元に果物ナイフを当てているのかを聞いたんですけど....」
愛梨「あぁ、そっちですか」
173: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/16(土) 23:07:46.10 ID:Yf1ntG0N0
愛梨「これからこの事務所は」
愛梨「青森派の傘下に入ります」
ちひろ「青森派!?」
愛梨「クーデター?でいいんですよね?」
愛梨「それはこの一環なんです~」
ちひろ「(まさかPさんの動きがもう....)」
174: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/16(土) 23:08:24.99 ID:Yf1ntG0N0
愛梨「今頃、他のみんなも動き始めているんじゃないですか?」
ちひろ「他にも青森派が....?」
愛梨「みんな~頑張って~」
ちひろ「(大変なことになってしまいました....)」
事務所内の青森派の人数(コンマ下一桁) >>175
175: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/01/16(土) 23:09:05.14 ID:PoQ3J1h9o
はい
176: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/16(土) 23:12:02.57 ID:Yf1ntG0N0
青森派のアイドル(4人)
>>176
>>177
>>178
>>179
178: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/01/16(土) 23:12:52.08 ID:5LZDSzsU0
こずえ
179: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/01/16(土) 23:13:23.43 ID:Cebe+XiX0
志希
180: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/01/16(土) 23:14:03.42 ID:PiIkK3gYO
ヘレン
182: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/01/16(土) 23:18:05.73 ID:g6voMcGWO
蘭子
186: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/16(土) 23:31:16.07 ID:Yf1ntG0N0
ガチャリ
こずえ「じむしょのなかにいたこたち、つれてきたー....」
志希「散らばられると管理が面倒だからね~」
ヘレン「フフフ、怖がることはないわ。ないわ....」
蘭子「ここを根城と定めよう....」
愛梨「上手く行ったみたいですねっ!」
ちひろ「....」
188: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/16(土) 23:33:04.65 ID:Yf1ntG0N0
ちひろ「あの、愛梨ちゃん」
愛梨「なんですか?」
ちひろ「この子たちが、その青森派?」
愛梨「はい、これで全員です」
ちひろ「....」
ちひろ「青森要素は?」
愛梨「....」
189: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/16(土) 23:33:50.95 ID:Yf1ntG0N0
愛梨「さあ?」
ちひろ「ないんかい!」
ちひろ「青森派を謳って自分の職場でクーデターまで起こしたのに!?」
愛梨「私はアップルパイのために参加しました~」
こずえ「りんごをたべたら、ようせいさんのこえがきこえたのー」
志希「シキちゃんの力を確かめる絶好のチャンスだもん♪こんな機会めったにないし~」
ヘレン「世界を獲るためよ!!!」バーーーーーーーーーン!!!!!!!!!!
蘭子「堕天使は闇を求める....」
ちひろ「....」
ちひろ「随分と緩いクーデターですねぇ」
ザワザワ
ちひろ「まあ、それに皆さんまんまと引っかかってしまったようですけど」アハハ
190: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/16(土) 23:48:32.70 ID:Yf1ntG0N0
愛梨「これで全員ですか?」
ヘレン「そのようね!」
志希「あれ?プロデューサーは?」
ちひろ「(?)」
志希「この時間は事務所にいるはずだよね?」
愛梨「そういえばそうですね~」
愛梨「急な予定でも入ったんでしょうか?」
蘭子「闇に飲まれよ!」
こずえ「ざんねんー....」
ちひろ「....」
191: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/16(土) 23:49:05.31 ID:Yf1ntG0N0
ちひろ「(クーデターの原因はPさんの行動じゃない....)」
ちひろ「....」
愛梨「それじゃあ予定通りの配置に移ってくださ~い」
青森派「「「「はーい」」」」
ちひろ「(蘭子ちゃんとヘレンさん別の場所に....?)」
192: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/16(土) 23:49:43.61 ID:Yf1ntG0N0
~現在~
ちひろ「....」
ちひろ「(段々と状況がわかってきました)」
ちひろ「(事務所にいた人はほとんどがこの部屋に集められているみたいです)」
ちひろ「(ただ拘束はされていませんし、部屋の中なら比較的自由に動いても問題ないみたい)」チラ
キャッキャ
ちひろ「(年少組なんて何が起こったか理解していないから普段通りです)」
193: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/16(土) 23:50:13.26 ID:Yf1ntG0N0
ちひろ「(ただ....)」
愛梨「♪~」
志希「んふふ~」
ちひろ「(愛梨ちゃんは果物ナイフ、志希ちゃんは謎の試験管で武装し)」
ちひろ「(1か所しかない部屋の入口を塞いでいます)」
ちひろ「(こずえちゃんは....)」
こずえ「zzz....」ウトウト
ちひろ「(....非武装)」
194: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/16(土) 23:52:39.64 ID:Yf1ntG0N0
ちひろ「(今日は珍しく人が少なかったのか、捕まっている人数は多くありません)」
ちひろ「(部屋に閉じ込められていること以外はこれといった被害もありませんし)」
ちひろ「(一応武装している相手に抵抗しようという人もいないようですね....)」
ちひろ「(というか、相手は同じ事務所のアイドルですし)」
ちひろ「(雰囲気が張り詰めているわけでもないので抵抗する気も起きないというか....)」
195: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/16(土) 23:53:18.70 ID:Yf1ntG0N0
ちひろ「(....)」
ちひろ「(クーデターとは言っていましたが)」
ちひろ「(イマイチ目的がわかりません....)」
ちひろ「(現状を見る限り、この行動に意味があるのかも怪しいところですし....)」
ちひろ「....」
ちひろ「(さっきの対応からして、直接聞くのが早そうですね)」
196: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/16(土) 23:53:53.36 ID:Yf1ntG0N0
ちひろ「ねえ愛梨ちゃん」
ちひろ「蘭子ちゃんとヘレンさんはどこに行ったんですか?」
愛梨「2人は事務所の入り口で待機です」
ちひろ「待機?」
愛梨「はい、事務所に帰社してきた人がいたら、この部屋に連れてきてもらいます」
ちひろ「なるほど....」
197: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/16(土) 23:55:08.53 ID:Yf1ntG0N0
ちひろ「....もう1つ聞きたいんですけど」
ちひろ「このクーデターの目的ってなんなんですか?」
ちひろ「ただ人をここに集めるだけじゃ何の意味もないように見えますけど」
愛梨「....」
愛梨「....それはですね~」
青森派事務所内クーデターの目的 >>198
198: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/01/16(土) 23:57:09.33 ID:PiIkK3gYO
プリンセス七海の青森掌握を邪魔させない
199: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/17(日) 00:00:10.12 ID:NdvPWypT0
愛梨「プリンセス七海の青森掌握の邪魔をさせないためです」
ちひろ「?????」
愛梨「でも私も詳しくは知らないんですよ~」
ちひろ「(プリンセス七海....?)」
ちひろ「(Pさんのことは知らないのに七海ちゃんの話は出てくるなんて....)」
ちひろ「(どうなっているんでしょう....)」
愛梨「もうすぐ青森の方から特別なりんごが届くんです」
愛梨「それをアップルパイにして、みんなに食べさせたら解放していいって言われてます♪」
ちひろ「....」
206: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/17(日) 21:55:04.43 ID:NdvPWypT0
ちひろ「(青森から送られてくるりんごを私たちに食べさせることが目的....)」
ちひろ「(このタイミングといい、急で雑すぎるクーデターといい)」
ちひろ「(善意であるはずがありません)」
ちひろ「(りんごを食べさせることが目的ということは)」
ちひろ「(その行為自体に何らかの意味があるはず)」
ちひろ「(....例えば)」
207: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/17(日) 21:55:40.82 ID:NdvPWypT0
ちひろ「(邪魔者を消すため、とか)」
ちひろ「(どうやらこの事務所を消す理由は、向こうからしたら十分にあるようですし....)」
ちひろ「....」
ちひろ「りんご、楽しみですね」
愛梨「はいっ」
ちひろ「あとどれくらいで食べられるんですか」
愛梨「もうすぐ到着するはずなので、そこから調理をしたら~」
愛梨「あと数時間くらいかなぁ」
ちひろ「....」
208: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/17(日) 21:56:17.42 ID:NdvPWypT0
ちひろ「(りんごに何が混ぜられているかわからない以上)」
ちひろ「(それを食べさせられる前に事態を解決しないと....)」
ちひろ「....」
ちひろ「(この子たち青森派のこと、謎のりんごのこと)」
ちひろ「(そして、七海ちゃんのこと....)」
ちひろ「(気になることはいくらでもあるけど、今はとにかく打開策が必要です....)」
209: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/17(日) 21:56:51.03 ID:NdvPWypT0
ちひろ「(はぁ、この部屋の外に隠れている協力者でもいればいいんですけどねぇ)」
ちひろ「....」
ちひろ「(まあ仮にいたとしても、通信機器は取り上げられていますし)」
ちひろ「(協力のしようがないんですが)」アハハ
ちひろ「(どうしたものでしょうか)」ヤレヤレ
210: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/17(日) 21:57:36.52 ID:NdvPWypT0
~事務所内のどこか~
???「はぁ....はぁ....」
???「....」チラ
???「....」
青森派にバレず、事務所内に隠れているアイドル >>211
211: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/01/17(日) 21:57:50.50 ID:jYXVEVms0
春菜
212: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/17(日) 22:11:32.90 ID:NdvPWypT0
事務所内・春菜専用眼鏡部屋
春菜「(眼鏡を愛でていたらいつの間にか事務所が大変なことになっていました....)」
春菜「(事情が全く分かりませんが、捕まらない方が良い気がします....!)」
春菜「....」
春菜「(そうは言っても暇ですね)」
春菜「(眼鏡越しの視界を堪能するか)」
春菜「(この部屋の眼鏡たちを愛でるくらいしかできません)」
春菜「....」
春菜「(それで十分でした)」
213: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/17(日) 22:14:21.62 ID:NdvPWypT0
ちひろ「....」
ちひろ「(さて、どうしたものでしょうか)」
ちひろ「(おそらく、この中で最も事情が分かっているのは私です)」
ちひろ「(だったら私が動くしかありませんね)」
ちひろ「(このままでは時間が過ぎ去ってTHE ENDになりかねません)」
ちひろ「(事務所内ですらこれですし、青森に乗り込んでいるPさんはもっと大変なはず....)」
ちひろ「(Pさん、私も頑張りますよ....!)」
ちひろさんの作戦 >>214
214: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/01/17(日) 22:18:28.19 ID:x9OOCT4vo
本性を表して青森派を武力鎮圧する
217: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/17(日) 22:40:01.86 ID:NdvPWypT0
ちひろ「(この部屋にいるのは3人....)」
ちひろ「(愛梨ちゃんは武装しているといっても超近接戦用の小さなナイフ)」
ちひろ「(こずえちゃんに至っては非武装です)」
ちひろ「(志希ちゃんの試験官の中身は気になりますが....)」
ちひろ「(しかし、同性で私の方が年上とはいえ)」
ちひろ「(こずえちゃんはさておき、志希ちゃん、愛梨ちゃんと背格好は変わりませんし)」
ちひろ「(1対2で武器のない私相手では分が悪そう....)」
???「(代わろうか?)」
ちひろ「....」
218: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/17(日) 22:41:13.51 ID:NdvPWypT0
ちひろ「(ダメです、あなたを出してしまったら)」
ちひろ「(あの子たちを傷つけてしまうかもしれません!)」
???「(そんなこと言ってる場合?)」
???「(クーデターを起こした相手に情けなんてかけるものじゃないよ)」
ちひろ「(....あの子たち、自分たちの思い出の詰まった事務所でクーデターを起こした割には)」
ちひろ「(感情がフラットすぎます)」
???「....」
219: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/17(日) 22:41:42.99 ID:NdvPWypT0
???「(隠してただけで、本当はそういう人間なのかも)」
ちひろ「(あり得ません)」
???「(どうして?)」
ちひろ「(ずっと見てきましたから)」
???「(....要するに勘ってわけか)」
ちひろ「(悪いですか?)」
???「(ううん、それでいいんじゃない?)」
???「(それが"私"の選択なら)」
ちひろ「....」
220: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/17(日) 22:42:29.93 ID:NdvPWypT0
ちひろ「(彼女たちはきっと正気ではないんです)」
ちひろ「(なので私、あなたに代わります)」
???「(はぁ!?完全に今変わらない流れだったでしょ!!!)」
ちひろ「(いやあ、そうは言っても私の力では難しそうですし)」
ちひろ「(どうにかあの子たちを無傷で無力化できませんか?)」
???「....」
ちひろ「(あなたならできるでしょ?)」
???「....」
221: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/17(日) 22:43:25.05 ID:NdvPWypT0
???「(....未知数なことが多すぎる、絶対の保証はできない)」
ちひろ「(....もし、1人でもアイドルを傷つけたら)」
ちひろ「(あなたを消します)」
???「(フッ、何を言うかと思えば)」
???「(今までどうやっても消せなかったのにどうするの?)」
ちひろ「(....私の身体ごと、あなたを消す)」
???「!?」
222: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/17(日) 22:44:18.25 ID:NdvPWypT0
???「(それってつまり....)」
ちひろ「(ええ)」ニコッ
???「....」
ちひろ「(あなたも久しぶりに暴れたいんじゃないですか?)」
???「(....そりゃまあ)」
ちひろ「....」
223: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/17(日) 22:45:44.33 ID:NdvPWypT0
ちひろ「(アイドルを傷つけることは許しませんが)」
ちひろ「(私の身体はどうなっても構いませんよ?)」
???「(....言ったね)」
ちひろ「(はい)」ニッコリ
???「(後悔しないでよ?)」
ちひろ「(後悔なんてするはずありません)」
???「....」
???「(わかった)」
224: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/17(日) 22:46:10.56 ID:NdvPWypT0
???「(わかった)」
ちひろ「....いきますよ」
???「....ああ」
愛梨「?」
志希「....」ジー
ちひろ「鬼」
???「悪魔」
ちひろ・???「「ちひろ」」
228: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/17(日) 23:13:07.49 ID:NdvPWypT0
ちひろ?「....」スッ
愛梨「ちひろさん?どうかしましたか?」
ちひろ?「....」チョン
愛梨「え?」ガクッ
愛梨「」バタリ
志希「....ふーん」ニヤ
229: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/17(日) 23:13:44.21 ID:NdvPWypT0
志希「そんなことできたんだ~」
志希「ちひろ?さん?」
ちひろ?「ちひろじゃない、今は鬼でも悪魔でも好きに呼んで」
志希「名前なんてキョーミな~い♪」
ちひろ?「....余裕?」
志希「ううん、私じゃ勝てそうもないから諦めてるだけ~」フリフリ
ちひろ?「....」
230: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/17(日) 23:14:41.85 ID:NdvPWypT0
ちひろ?「無抵抗の相手に手を上げるのは避けたいけど」
ちひろ?「事情が事情だし、軽く意識だけ奪わせて?」
志希「はぁ~い」
ちひろ?「....ごめんね」チョン
志希「こちらこそ」プス
ちひろ?「っ....!!!」バッ
志希「」バタリ
231: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/17(日) 23:15:08.07 ID:NdvPWypT0
ちひろ?「何かを刺された....」プラン
ちひろ?「!!?」
ちひろ?「右腕が動かない....」
ちひろ?「....」
ちひろ?「....フフッ」クスクス
ちひろ?「流石志希ね」ニヤリ
232: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/17(日) 23:15:48.73 ID:NdvPWypT0
ちひろ?「ま、これで制圧は出来た♪」
ちひろ?「身体はどうなってもいいって言ってたから完璧完璧」
ちひろ?「こずえはどうせ寝てるし....」チラ
ちひろ?「!!!」
ちひろ?「いない....?」
ちひろ?「さっきまでここで寝てたのに....」
ちひろ?「まさか残りの2人を呼びに....?」
233: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/17(日) 23:16:25.66 ID:NdvPWypT0
こずえ「ちひろー?」
ちひろ?「....なんだ、後ろにいたの」
こずえ「ちひろ、どうしたのー?」
ちひろ?「ビックリしたけど、部屋にいてくれたならいっか」
こずえ「....」
こずえ「ちひろ、ちひろじゃない」
ちひろ?「こっちも流石」
ちひろ?「でも」
234: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/17(日) 23:17:02.02 ID:NdvPWypT0
ちひろ?「もう一回寝てもらってもいい?」
こずえ「....もう、ねむくないから」スッ
こずえ「いい」ギュゥ
ちひろ?「(こずえの目に模様....?)」
グワッ
ちひろ?「!!!!!!!!!!」ビクッ
235: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/17(日) 23:17:48.19 ID:NdvPWypT0
ちひろ?「なんだ!?」グググッ
ちひろ?「突然身体が、重くっ....」グググググッ
ちひろ?「っ....」グググググググググググッ
ちひろ?「ぐ..............」バタン
こずえ「つぎは、ちひろがねるばん」
ちひろ?「(なんだ、この重さは....とても立ってられない....)」チラ
ちひろ?「(周りの光景に変化はないし....私だけ....?)」
ちひろ?「こずえ....何をした....」ゼェゼェ
こずえ「....」
236: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/17(日) 23:20:02.55 ID:NdvPWypT0
こずえ「こずえが、あおもりからもらった」
こずえ「わらってるりんご、たべたのー」
こずえ「にゅーとんのりんご」
こずえ「そしたら、『じゅうりょく』?」
こずえ「つかえるように、なったー....」ニコ
ちひろ?「....重力操作?」
こずえ「それー」
ちひろ?「そ、そんなの反則でしょ....」ハァハァ
こずえ「?」
237: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/17(日) 23:21:20.59 ID:NdvPWypT0
ちひろ?「何これ....こんなの聞いてない....」
ちひろ?「(マズい....これじゃあ制圧どころか、クーデターの阻止もっ....)」ゼェゼェ
こずえ「もうすこしで、りんごくるから」
こずえ「ちょっとまっててー」ニコ
243: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/21(木) 21:38:13.30 ID:gUswibj50
~部屋の外~
春菜「(お手洗いに行こうと思ったら)」
春菜「(ま、ますます大変なことになってます....!)」
春菜「(まさか愛梨ちゃんやこずえちゃんがこんなことをしているなんて....!)」
ちひろ「ぐ、ぐっ....」ギュウギュウ
こずえ「....」ニコニコ
春菜「」
244: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/21(木) 21:39:00.00 ID:gUswibj50
春菜「(これは助けにいくべきなんでしょうか....)」
春菜「(でもちひろさんが一方的にやられているのに)」
春菜「(私が出ていってどうにかなるとは....)」
春菜「....」ガサ
春菜「(ん、ポケットの中に何か....)」ゴソゴソ
春菜「!!!」
春菜「(こ、これは....!!!)」
春菜のポケットの中に入っていたアイテム >>245
それを使った対こずえ攻略作戦 >>248
245: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/01/21(木) 21:39:30.69 ID:FPsTgk3t0
みちるお手製パン
248: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/01/21(木) 21:45:31.90 ID:bVXhq8CDO
志希がかつて作ったバイバイ○でこずえを囲む
249: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/21(木) 22:10:49.52 ID:gUswibj50
春菜「(こ、これは....!!!)」
春菜「(みちるちゃんお手製パン....!!!)」ババーン
【みちるちゃんお手製パン】
春菜「(パンかぁ)」
春菜「(パンじゃこずえちゃんには対抗できませんね....)」ションボリ
春菜「(他に何か使えそうなものは)」ポロッ
春菜「(あ)」
コロコロ
春菜「(あー!パンが転がって部屋の中に!)」
250: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/21(木) 22:11:19.29 ID:gUswibj50
コロコロ
こずえ「?」
こずえ「ぱん....」
ちひろ?「パン....」
ピチャ
こずえ「?」
251: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/21(木) 22:11:51.46 ID:gUswibj50
ちひろ?「突然パンが転がってきたと思ったら」
ちひろ?「志希が倒れた時に懐から流れ出た謎の液体に浸かって止まった....?」
パン パン
ちひろ?「!?」
ちひろ?「パ、パンが分裂した!?」
こずえ「???」
252: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/21(木) 22:12:22.20 ID:gUswibj50
パン パン パン パン
ちひろ?「ま、まさかこれは....」
ちひろ?「こずえやばい!これはバイバインだ!!!」
こずえ「ばいばいん?」
ちひろ?「志希の懐から垂れているその液体はバイバインだったってこと!!!」
こずえ「どういうことー?」
253: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/21(木) 22:13:15.54 ID:gUswibj50
ちひろ?「バイバインはドラえもんに出てくるひみつ道具で」
ちひろ?「その液体をかけた物体が。5分ごとに2倍の数に増えていくっ!!!」
こずえ「すごいー」
ちひろ?「なぜかこの液体の効果は数十秒ごとみたいだけど」
ちひろ?「このまま放置すると、私もこずえも、みんなも死ぬことになるっ!!!」
こずえ「....?」
こずえ「どうしてー?」
254: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/21(木) 22:13:50.27 ID:gUswibj50
ちひろ?「これは全て食べ切らないと効果が消えない」
ちひろ?「逆に1つでも食べ切らないと永遠に増え続けるから」
ちひろ?「地球がヤバい!!!」
こずえ「....」
こずえ「じゃあどうしたらいいのー?」
ちひろ?「とにかく死に物狂いで食え!!!」
こずえ「わかったー」パク
255: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/21(木) 22:14:18.37 ID:gUswibj50
こずえ「....」モグモグ
こずえ「....」モグモグ
こずえ「....」パク
こずえ「....」モグモグ
こずえ「....」モグモグ
こずえ「....」モグモグ
こずえ「....」パク
こずえ「....」モグモグ
こずえ「....」モグモグ
こずえ「....」モグモグ
こずえ「....」ゴックン
256: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/21(木) 22:14:58.28 ID:gUswibj50
こずえ「おなかいっぱいー」ケフ
ちひろ?「長いよ!?」
ちひろ?「1つ食べきるのに1レスも使ってたらあっという間に地球滅びちゃうから!!!」
ちひろ?「ほら、皆も食べて!!!」
\\\\\\ ハーイ //////
257: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/21(木) 22:15:48.76 ID:gUswibj50
~数分後~
こずえ「ほんとうに、おなかいっぱいー....」ケフケフ
ちひろ?「それはよかった」トン
こずえ「ん....ぅ」バタリ
ちひろ?「こずえは食後のお昼寝でもしてて?」ニコ
ちひろ?「ふう、よくわからないけど助かった....」
258: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/21(木) 22:16:27.36 ID:gUswibj50
春菜「も、もっととんでもないことになりかけてしまいました....」
ちひろ?「春菜?もしかして春菜が助けてくれたの?」
春菜「え?いや私は助けたというか落としてしまったというか....」
ちひろ?「はぁ?」
春菜「それよりちひろさん、腕と足大丈夫なんですか?」
ちひろ?「腕と足?」
春菜「両手両足ともあらぬ方向に曲がっちゃってますけど....」
ちひろ?「え?」グニャア
259: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/21(木) 22:18:34.71 ID:gUswibj50
ちひろ?「あー....」
ちひろ?「....」
ちひろ?「もう1回入れ替わるまでは大丈夫!」
春菜「大丈夫じゃありませんよ!?」
ちひろ?「今はそんなことより、このテロリストたちの後片付けをしないと」
春菜「そ、そうですね....!」
260: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/21(木) 22:30:35.54 ID:gUswibj50
愛梨「捕まっちゃいましたぁ」
志希「尿をバイバインにする実験は成功だったみたいだね~♪」ニヒヒ
ヘレン「その愉快な光景、私も見たかったわ!!!」ババババーン
蘭子「やみのま!(クーデターお疲れ様でした!)」
こずえ「zzz....」スヤスヤ
ちひろ?「ちひろ、出番よ」
ちひろ「ハッ」ハッ
261: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/21(木) 22:31:02.82 ID:gUswibj50
ちひろ「あれ、終わってる」
ちひろ「流石あのいたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたた」グニャア
ちひろ「え、これ、なにこれ、体中が」
春菜「痛み止めがねどうぞ!」スチャッ
ちひろ「あ、治まった....」
春菜「それはあくまで痛み止めなので、これが終わったら病院に行ってくださいね?」
ちひろ「ありがとう春菜ちゃん....」
262: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/21(木) 22:53:02.96 ID:gUswibj50
ちひろ「それで、みんなどうしてこんなことをしたんですか?」
愛梨「わかりません!」
ちひろ「そういうのいいですから」
愛梨「突然、青森の、プリンセス七海のためにクーデターを起こしたくなったんです」
ヘレン「私もよ!!!」バババババババーーーーン!!!!!!!
蘭子「私も!」
志希「....」
ちひろ「意地でも情報を吐かないつもりですか....」
志希「ううん」
263: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/21(木) 22:53:44.69 ID:gUswibj50
志希「みんなの言ってることは本心だと思うにゃ~」
ちひろ「....どういうこと?」
志希「事務所の冷蔵庫に、りんごが何個か入ってて~」
志希「それを、ちょうど居合わせたこの5人で食べたんだよね~」
ちひろ「....やっぱり、原因はりんごなんですか」
志希「あたしは、そのりんごを食べる前に一応中身を分析してから食べたんだけど~」
264: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/21(木) 22:54:22.60 ID:gUswibj50
志希「その中にはナノマシンが入ってたんだ♪」ニャハハ
ちひろ「なんで食べちゃうんですか!?」
志希「ナノマシン食べたことなかったから」キョトン
ちひろ「好奇心でよくわからないもの食べたらダメですよ!」
志希「善処します~」
ちひろ「もう、ナノマシン入りのりんごなんて誰が....
ちひろ「ナノマシン!?」
志希「?」
265: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/21(木) 22:54:53.90 ID:gUswibj50
ちひろ「ど、どういうことですか?」
志希「う~ん」
志希「ナノマシンを食べた後からなんだよね」
志希「青森のことを大好きになっちゃったの」
ちひろ「....」
266: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/21(木) 22:55:41.65 ID:gUswibj50
ちひろ「ナノマシンが脳に影響を及ぼして、みんなを操っていたってこと?」
志希「....少なくとも」
志希「状況証拠は揃ってるよ」ニヤ
ちひろ「....」
ちひろ「今も青森に対する気持ちは変わらない?」
志希「うん」
愛梨「早くりんご届かないかなぁ」
ヘレン「青森は世界!!!!」ババババババババババババババババババババババババーーーーーーーーーーーーーンンンンン
蘭子「波に飲まれよ!(津軽海峡の荒波)」
こずえ「zzz....」グウグウ
267: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/21(木) 22:56:17.08 ID:gUswibj50
ちひろ「クーデターという目的は達成できなかったけど」
ちひろ「そのマシンを破壊しないと洗脳状態は解けないんですね....」
ちひろ「でも、脳に影響を及ぼしているということは」
ちひろ「マシン自体も脳の周辺にあるってこと....」
ちひろ「そんなの、取りだすにしても破壊するにしても」
ちひろ「大規模な外科手術でもしないと無理なんじゃ....」
ちひろ「一体どうしたら....」
ナノマシンの魔の手からアイドル達を救う方法 >>268
268: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/01/21(木) 22:57:22.19 ID:/rVmVtBdO
ありすのタブレットで検索
269: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/21(木) 23:09:09.91 ID:gUswibj50
ちひろ「ありすちゃん!」
ありす「はい!?」
ちひろ「タブレットを貸してもらえない?」
ありす「いいですけど、検索履歴は見ないでくださいね」
ちひろ「ありがとう、えーっと検索履歴は『大人の男の人 好きなもの』『興奮を
ありす「ちひろさん!!!!」プンスカ
ちひろ「間違えました」
270: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/21(木) 23:10:05.43 ID:gUswibj50
ちひろ「『ナノマシン 破壊』」
ちひろ「ふむふむ」
ちひろ「へー、ナノマシンってもうある技術なんですね~」
ちひろ「ナノマシンでがん細胞を破壊....すごい」
ちひろ「....ん?」
ちひろ「....ナノマシンでがん細胞を破壊する実験が行われているなら」
ちひろ「ナノマシンでナノマシンも破壊できるんじゃ....?」
271: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/21(木) 23:10:35.21 ID:gUswibj50
ちひろ「....」
ちひろ「これは、うちの事務所の科学部を総結集させるしかありませんね....!」
志希「楽しみだにゃ~♪」
コンコン
ちひろ「?」
春菜「ちひろさん、窓の外に何かがいます!」
春菜「少し遠くて見えづらいですね、あ!こういう時はこのハズキルーペを」
ちひろ「そういう使い方じゃありません」
272: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/21(木) 23:11:06.52 ID:gUswibj50
ガラガラ
ちひろ「これは....鳩?」
ちひろ「いや違う、鳩風の機械です....!」
春菜「足に何かが括りつけられています!でも小さくて見えづらいですね!あ!こういう時はこ
ちひろ「伝書鳩....まさか!」
273: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/21(木) 23:15:20.55 ID:gUswibj50
ちひろ「....」ヨミヨミ
ちひろ「....」ヨミヨミ
ちひろ「....Pさん、青森も大変なことになっているみたいですね」
ちひろ「でもこの手紙のおかげで、つながってきました」
ちひろ「....りんごも重要な手がかりになりそう」
ちひろ「志希ちゃん!」
志希「なに?」
274: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/21(木) 23:15:57.79 ID:gUswibj50
ちひろ「志希ちゃんはこれから、事務所の科学部のリーダーになって」
ちひろ「ナノマシン研究に打ち込んでもらいます!」
志希「え~?」
志希「でもそれって、この青森愛が消えちゃうってことだよね?」
志希「志希ちゃんそんなことに協力できない~」
ちひろ「....志希ちゃん」
ちひろ「青森なんかへの偽りの愛とナノマシンの研究、どちらが楽しいか」
ちひろ「洗脳されていてもわかりますよね?」ニッコリ
志希「たしかに」
276: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/21(木) 23:20:05.48 ID:gUswibj50
ちひろ「志希ちゃんなら数日程度でどうにかしてくれそうですし」
ちひろ「ナノマシン問題はどうにかなるかもしれませんね....」
ちひろ「どうにかならなくても、最悪5人は事務所の地下水牢に入れておけばいいですし」
ちひろ「あ、この伝書鳩往復用です」
ちひろ「これでPさんたちにこちらの現状が伝えられます!」
277: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/21(木) 23:21:43.79 ID:gUswibj50
ちひろ「....」カキカキ
ちひろ「現状を伝える手紙はこれでよし....」
ちひろ「まだ何か送れそうですし、少しでもPさんの助けになるものを送ってあげたいです....」
ちひろ「何かいいものはないでしょうか....」
ちひろ「....1人で考えていても仕方ありません!」
ちひろ「みんな~、ちょっと話があるんですけど~」
Pに送るものとそれを持ってきたアイドル名セット
>>278
>>279
>>280
278: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/01/21(木) 23:23:07.56 ID:ZYkruoPeO
あかり りんご
279: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/01/21(木) 23:24:33.02 ID:Jxe33vhUo
薫がよしのんもってきた
280: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/01/21(木) 23:25:28.83 ID:FPsTgk3t0
あやめ 苦無10本
285: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/24(日) 13:58:11.54 ID:z8V8LVRm0
あかり「青森りんごはやっぱりダメんご!」
あかり「信頼できるのは山形りんごだけ!」
ちひろ「ナノマシン入りとはいえりんごまみれの青森に敢えて送る必要あります?」
あかり「きっと!りんごが目の前にたくさんあるのにそれを食べられないのは辛いんご!」
ちひろ「りんごってそこまでして食べたいものではないような....」
あかり「いいから入れてください!」グイグイ
ちひろ「押しが凄い」
【山形りんご】
286: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/24(日) 14:00:05.14 ID:z8V8LVRm0
あやめ「敵兵と戦うにはやはり武器が必要でしょう!」
あやめ「そんな時こそこの苦無!」
あやめ「数多の血肉を吸い込んできたと」
あやめ「これを売っていた通販番組で言っていました!」
ちひろ「胡散臭いです」
あやめ「武器だけではなく、壁を登ったり穴を掘ったりと、サバイバルには最適です!」
ちひろ「それならサバイバルナイフを入れた方がいいのでは?」
あやめ「....」
あやめ「ニンッ!」グイグイ
ちひろ「ああこっちも押しが凄い」
【苦無10本】
287: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/24(日) 14:00:52.18 ID:z8V8LVRm0
ちひろ「このくらいでしょうか」
薫「ちひろさん!」
ちひろ「薫ちゃんも何かPさんに届けたいものがあるの?」
薫「芳乃ちゃんが行きたいんだって!」
ちひろ「え?」
ちひろ「いやそれは....」
薫「芳乃ちゃんはすごいんだよ!」
288: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/24(日) 14:01:22.90 ID:z8V8LVRm0
薫「まだちっちゃいのに落ち着いてるし」
薫「かわいいしきれいだし!」
薫「ほら貝も吹けるよ!」
ちひろ「薫ちゃん、芳乃ちゃんが素敵な子なのは知ってます」
ちひろ「でもこの鳩さんに人間のような大きなものを運んでもらうのは無理ですから....」
薫「大丈夫っ!」
289: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/24(日) 14:02:07.50 ID:z8V8LVRm0
薫「ほら!」スッ
ちひろ「これは?」
薫「仮死状態の芳乃ちゃん!」
ちひろ「???????」
薫「芳乃ちゃんね、せんせぇになやみごとがでてくるのがわかってたから」
薫「何日か前からご飯もお水もやめて、くりぷとびおしす?に入ったんだって!」
ちひろ「クリプトビオシスって、生物が厳しい環境に対して活動を停止する無代謝状態のことですか!?」
薫「そうなの?」
薫「お茶をかけたら復活するんだって~」
ちひろ「芳乃ちゃん、不思議な子だとは思っていましたがまさかここまでとは....」
【よしのん(クリプトビオシス)】
290: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/24(日) 14:03:39.44 ID:z8V8LVRm0
ちひろ「と、とにかく、これらをPさんの元へ送りましょう!」
ちひろ「もっといいものもあるような気がしますが....」
ちひろ「Pさん、どうかご無事で....」
291: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/24(日) 14:10:07.22 ID:z8V8LVRm0
~青森の街を探索後~
P「しばらく青森の街を探索していたが」
P「なんとも普通の寂しい地方都市って感じだったな」
千夜「果たしてこれは都市なのでしょうか」
P「そんなこといったら街っていうのも怪しいところだろ」
千夜「はい」
P「....」
292: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/24(日) 14:10:49.46 ID:z8V8LVRm0
P「だが、月並みな地方の町だからこそ」
P「他とは異なる部分が手掛かりとなって浮き上がってきてたな」
千夜「ええ、やはりこの青森という国はおかしい」
千夜「そう再認識させられました」
探索で見つけた青森情報① >>293
探索で見つけた青森情報② >>294
探索で見つけた青森情報③ >>295
293: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/01/24(日) 14:11:35.37 ID:Nm208A5o0
七海のお魚さん講座という番組が週7で放送されている
294: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/01/24(日) 14:18:48.95 ID:8xR2Bpcv0
船橋あたりにいそうな梨の妖精……のような謎のりんごの妖精がそこら中にいる
295: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/01/24(日) 14:29:51.47 ID:eZLKnJ2po
七海が設立した福祉施設とか保育所とか学校とかがちらほらある
297: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/24(日) 14:50:12.40 ID:z8V8LVRm0
P「お互いの得た情報を整理してみよう」
千夜「まず、民家に落ちていた新聞によると」
千夜「七海のお魚さん講座というテレビ番組が」
千夜「毎日夜の19時から1時間、ゴールデンタイムの帯番組として放送されているということがわかりました」
千夜「しかもこれは1つの局ではなく、青森で視聴できる全てのテレビ局で同じ番組が放送されています」
P「青森が日本から独立したとはいえ、テレビ局自体の母体は変わっていないはずだが....」
P「ここまで番組表が違うのはどうなってるんだ....?」
千夜「社会主義、共産主義の魔の手は電波にも及んでいるようですね」
298: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/24(日) 14:51:18.76 ID:z8V8LVRm0
P「....なにより」
P「七海はこんな仕事を受けていないし、したこともない」
千夜「....」
P「あいつのスケジュールは俺の頭に入っているが」
P「一度としてこんな番組をやったことはないんだ」
P「あるとしたら七海が事務所を通さずに受けている仕事、闇営業ということになるが」
P「あいつの仕事、学校、私生活を考えると物理的に不可能だ」
千夜「毎日1時間の帯番組ということは、拘束時間もかなり長いでしょう」
P「ああ、全編ノーカットの撮って出しだとしても最低7時間はかかるし」
P「そんなことはありえない」
P「生放送が毎日19時に入っているはずもない」
千夜「....」
301: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/24(日) 22:26:37.14 ID:z8V8LVRm0
千夜「....つまり」
千夜「そのような番組が存在しているはずはない、と」
P「そうなるな、まあどういうわけか青森では存在してるみたいだが」
P「謎は深まるばかりだ」
千夜「しかし、新聞が落ちているならば」
千夜「ここは常に人がいないわけではなさそうですね」
P「そうだな、今のタイミングだけたまたま町の人全員が出払っているのかもしれない」
千夜「....そのようなことは」
P「....ありえないだろうな」
P・千夜「「....」」
302: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/24(日) 22:28:50.25 ID:z8V8LVRm0
P「次はそこら辺にいる謎の生物?だな」
千夜「甲高い音を立てながらそこらを歩き回っているあれですか」
五郎りんご「りんごっし~」キーン ←アレ
P「そうそう」
P「見た目は船橋あたりにいそうな梨の妖精に酷似している」
P「だが妖精のようなファンタジックな存在ではなく」
P「どうも実態はあるように見える」
P「そもそも船橋のあれも実態はあるけど」
303: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/24(日) 22:29:23.42 ID:z8V8LVRm0
千夜「なんなのですか、気色悪いです」
P「そう言ってやるなよ、奴らも懸命に生きてるんだ」
千夜「ではお前もゴキブリを見て気持ち悪いなどと言ってはいけませんよ」
P「すまんかった」
304: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/24(日) 22:30:05.18 ID:z8V8LVRm0
P「最後」
P「七海の名前で設立された福祉施設とか保育所がちらほらある」
千夜「著名人がそのような施設や団体を設立することは珍しくないのでは?」
P「それはそうだが」
P「七海はまだ中学生だ」
P「あいつはいい子だが、ここまで大規模な活動を起こすほどじゃない」
P「こんなの企業の経営者かハリウッドスターはやる規模だぞ」
千夜「ふむ....」
305: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/24(日) 22:30:36.25 ID:z8V8LVRm0
P「挙句の果てにはQNⅠC(クイーン七海1世カップ)なんて競馬のレースまで開催されてる始末だ」
P「これじゃまるで七海が女王みたいじゃないか」
P「そもそも青森に競馬はないはずだ」
P「種牡馬だってウインバリアシオンとアルデバランくらいしかいないのに」
千夜「はぁ」
306: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/24(日) 22:31:48.39 ID:z8V8LVRm0
ボボボボボボボボボボボボ
P「ん?」
電気伝書鳩「ぽっぽー」
P「帰ってきた」
千夜「よくやりました、よしよし」パフパフ
P「(ニッコリ)」
307: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/24(日) 22:33:04.22 ID:z8V8LVRm0
千夜「中へ帰りなさい」スッ
電気伝書鳩「ポッポー....」
シュポ
P「鳩、食った....」
千夜「電気伝書鳩を体内へ収納しただけです」
P「鳩の踊り食いにしか見えねえよ....」
308: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/24(日) 22:33:40.17 ID:z8V8LVRm0
千夜「事務所からの返信です」スッ
P「無事届いたみたいで良かった」
P「え~っとなになに」
P「『事務所では青森派のアイドル達がクーデターを起こしました』」
P「....どういうこと?」
千夜「おそらく、青森派のアイドル達がクーデターを起こしたのでしょう」
P「だよな」
千夜「はい」
P「....」
千夜「....」
309: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/24(日) 22:35:22.42 ID:z8V8LVRm0
P「....」
P「え、やば」
千夜「こちらの行動と何か関係しているのでしょうか」
P「いや、続きを読む限りどうも関係はないらしい」
P「クーデターは春菜とみちると志希のおかげで制圧できたそうだ」
千夜「?」
千夜「志希さんはクーデター側の方にも名前が書いてありますが」
P「よくわからん、志希のことだし裏切ったんじゃないか?」
千夜「それもそうですね」
310: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/24(日) 22:35:59.90 ID:z8V8LVRm0
P「なるほど、青森派の面々は青森国側からナノマシン入りのりんごを食べさせられて」
P「洗脳されてしまったらしい」
P「俺らが手紙に同封したりんごもナノマシンが入ってる可能性が高いってさ」
千夜「この大量に落ちているりんごもそうなのでしょうか」
P「おそらくな....」
千夜「....」
千夜「....あむ」ガリッ
P「」
311: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/24(日) 22:36:30.82 ID:z8V8LVRm0
千夜「....」モグモグ
千夜「....」ゴックン
千夜「さすが青森りんごです、山形りんごでは太刀打ちのできない味」
P「なんで食べちゃうの!?」
千夜「空腹です」
P「それはわかるけど!」
312: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/24(日) 22:37:01.92 ID:z8V8LVRm0
P「今しがたこのりんごの危険性を忠告したところだよね!?」
千夜「私の胃は鋼鉄ですから問題ありません」
P「鋼鉄とか関係なくナノマシンは....」
P「あ、マジで鋼鉄?」
千夜「はい、私の身体は義体ですので」
P「あぁ~ね」
P「....いやアイドルが落ちてるもの食べたらダメでしょ」
313: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/24(日) 22:37:57.74 ID:z8V8LVRm0
千夜「先ほどは空腹のためと言いましたが、もう1つ理由があります」
P「堂々と後付けすな」
千夜「例えば、道端で爆発物が発見されたときはどうしますか?」
P「警察を呼ぶ」
千夜「そうです、その後は爆発物処理班が対処をします」
P「うん」
千夜「今回も同じです」
P「???」
314: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/24(日) 22:38:42.62 ID:z8V8LVRm0
千夜「このように危険なものを放置していると、新たな被害者が出る可能性があります」
千夜「ですから、簡単に処理できる私が全て食べてしまえばよいのです」
P「なるほど....?」
P「....」
P「ただ食べたいだけじゃないよな?」
千夜「違います」
P「それならいいけど」
315: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/24(日) 22:40:26.68 ID:z8V8LVRm0
~数分後~
千夜「完了しました」
P「青森の町がきれいになったね!(白目)」
316: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/24(日) 22:41:00.07 ID:z8V8LVRm0
P「青森派にクーデターを起こした理由を聞いたら」
P「『プリンセス七海の青森掌握の邪魔をさせないため』と答えたらしい」
千夜「....」
千夜「....七海さんが黒幕」
P「....それはまだわからん」
317: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/24(日) 22:41:31.60 ID:z8V8LVRm0
P「七海が黒幕なら、ロケを装って青森に行く意味がない」
千夜「カモフラージュではないのですか」
P「カモフラージュもなにも、あいつは青森出身で実家も青森のまま」
P「プライベートで好きなだけ青森に行くことはできるんだ」
P「わざわざロケを装うことで、俺や事務所にバレるリスクを高める意味がない」
千夜「....なるほど」
P「だが、青森国側が七海に執着していることははっきりしたな」
千夜「....ええ」
318: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/24(日) 22:42:15.98 ID:z8V8LVRm0
P「大変なことになってんなあ、どうしたもんか」
千夜「....」カサカサ
千夜「む、何かが手紙に同封されていますよ」
P「ん?」
【山形りんご】【苦無10本】 【よしのん(クリプトビオシス)】
P「....なんだこれ」
千夜「救援物資ではないですか?」
P「救援物資ならもうちょいマシなもん贈るだろ」
P「いやうちの事務所の面々ならありえるか....」
319: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/24(日) 22:42:58.56 ID:z8V8LVRm0
P「りんご、山形のりんごらしい」
千夜「食べ比べても?」
P「早いて、もうちょい温存しよう」
千夜「....お前、覚えておきなさい」
P「沸点が低すぎる」
320: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/24(日) 22:43:32.13 ID:z8V8LVRm0
P「苦無はあいつだろうな」
千夜「役に立たないこともないかもしれませんが」
P「ああ、もうちょっと柔軟に使えそうな今の時代のアイテムが欲しかった気もする」
P「最後のこの小さなくしゃくしゃの塊は....」
P「『芳乃の干物』らしい」
千夜「は?」
321: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/24(日) 22:44:32.83 ID:z8V8LVRm0
千夜「お前、今の状況を分かっているのですか」
P「俺も書いてある通りに読んだだけだし....」
P「お茶をかけると戻るってさ」
千夜「....」
千夜「今、お茶はありません」
P「だよな」
P「まあこんなよくわからんもののために水分を消費する必要もないし」
P「お茶を手に入れたらかけてみよう、何かしらの変化はするんだろう」
千夜「それならばよいのですが」
322: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/24(日) 22:45:18.66 ID:z8V8LVRm0
ザザザザザザザザザザザザザザザザザザッ
千夜「!」
千夜「お前!」
P「ああ、大量の足音」
P「....青森国の連中だろう」
P「しかしなぜバレたんだ....」
千夜「忘れたのですか、この国は社会主義国」
千夜「監視などお手の物ですよ」
P「監視カメラには気を付けていたつもりだったが....」
323: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/24(日) 22:45:47.27 ID:z8V8LVRm0
千夜「....」
千夜「....」パシッ
五郎りんご「りんごっし~」キーン
千夜「....」バキッ
五郎りんご「」
P「お、お前こんなに気持ち悪い妖精さんになんてことを....」
千夜「これは自立型監視用システムのようです」
P「オーマイガッ」
324: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/24(日) 22:46:23.94 ID:z8V8LVRm0
P「だからこいつら、ちょいちょい街中にいたのかよ....」
千夜「これからは、青森の町では監視カメラだけでなく」
千夜「これにも気をつけなければいけませんね」
五郎りんご「」←コレ
P「青森怖いなあ」
325: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/24(日) 22:47:28.22 ID:z8V8LVRm0
ザザザザザザザザザザザザザザザザザザッ
P「ここが見つかるのも時間の問題だな」
千夜「そのようです」
P「どうする、まだ七海の居場所もつかめてないのに....」
千夜「しかし、私たちは動くしかありません」
千夜「どうしますか、お前」
P「....」
Pと千夜ちゃんはどうする? >>326
326: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/01/24(日) 22:48:51.39 ID:OrY3l6Hr0
手をつなぐ
329: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/24(日) 23:11:39.97 ID:z8V8LVRm0
P「....手を、つなごう」
千夜「思考放棄ですか」
P「....違う」
P「きっとここが俺の人生の最後だから」
P「最後くらい可愛い女の子と手をつないで死にたいと思って」
千夜「それを思考放棄と言うのです!」バシッ
P「見切った!」
パシッ
330: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/24(日) 23:12:13.48 ID:z8V8LVRm0
千夜「なっ....」
P「ふっ、死の淵に立たされた俺が千夜のパンチを掴むことなど容易い」
千夜「離しなさい!」
P「嫌だ、ここを、こうして」サワサワ
P「....できた」
P「手つなぎ!!!」
千夜「」
331: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/24(日) 23:12:47.29 ID:z8V8LVRm0
P「あ゛ぁ゛~たまらん」ハァハァ
千夜「....もう諦めるのですか」
千夜「....見損ないました」
千夜「私はお前を好きではありませんが」
千夜「....七海さんの、アイドルのためなら」
千夜「....何をしてでも、助けになるのだと思っていたのに」
P「....きた」
千夜「....もう遅いですよ」
332: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/24(日) 23:13:27.86 ID:z8V8LVRm0
P「....千夜」
P「手をつなぐことは、人間の心と体に」
P「様々な効果を与えてくれるんだ」
千夜「!?」
千夜「まさかお前....!」
P「....」ニヤリ
333: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/24(日) 23:13:54.81 ID:z8V8LVRm0
P「1つ」
P「人間は緊張するとコルチゾールというホルモンを分泌するが」
P「手をつなぐことによってこれは減少し、ストレスは軽減される」
P「これによって俺は、追い詰められた状況下では貴重な」
P「『落ち着き』を得る」
千夜「!」
334: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/24(日) 23:14:21.99 ID:z8V8LVRm0
P「2つ」
P「手をつなぐことで」
P「幸せホルモンとも言われるオキシトシンが分泌される」
P「これで俺は」
P「幸せな気持ちになった」
P「千夜とずっと手をつないでいたいちゅっちゅ」
千夜「!!」
335: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/24(日) 23:14:51.49 ID:z8V8LVRm0
P「3つ」
P「コルチゾールは敏感肌の原因」
P「つまり手をつなぐと」
P「コルチゾールの減少によって」
P「敏感肌が改善される!!!」ババーン
千夜「!!!」
千夜「...」
千夜「???」
336: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/24(日) 23:15:23.37 ID:z8V8LVRm0
千夜「それは何か役に立つのですか」
P「それはな
ザザザザザザザザザザザザザザザザザザッ
千夜「!?」
P「来たか」
337: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/24(日) 23:15:51.18 ID:z8V8LVRm0
千夜「お前、銃弾が来ます、伏せ
P「千夜、俺の背中におぶさってくれ」
千夜「この状況で何を言っているのですか!?」
P「ここを正面突破する」
千夜「!!?!?!?!?」
338: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/24(日) 23:16:18.56 ID:z8V8LVRm0
P「早くっ!」
千夜「....」
千夜「....知りませんよ」オズオズ
P「俺の身体に完全に隠れたな」
千夜「はい....?」
339: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/24(日) 23:17:35.23 ID:z8V8LVRm0
P「俺は幼い頃から敏感肌でな」
P「物心ついてからは、肌が荒れていなかったことがない」
P「特にここ、青森に来てからは」
P「海の潮風や冬の北風にあてられて」
P「肌のコンディションは最悪だったんだ」
千夜「はぁ」
340: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/24(日) 23:18:31.98 ID:z8V8LVRm0
P「だが俺の肌荒れは、手つなぎによって完璧に改善された」
千夜「それが何か?」
P「物心つく前の俺の体質に、親は死ぬほど苦労したらしい」
P「今思えば敏感肌は、神が俺を抑えるために与えてくれたのかもしれない」
千夜「???」
P「....要するに」
P「肌荒れの改善された俺は」
P「無敵だ」
341: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/24(日) 23:19:10.10 ID:z8V8LVRm0
青森軍「Fire!!!」ババババババババババババババババババババババババ
千夜「っ!!!」グッ
P「....」シュルリ
P「今の俺の肌の摩擦はほぼゼロ」
P「銃弾が俺を捉えることは」
P「ない」ニヤリ
千夜「お、お前!!!」パァッ
350: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/27(水) 00:29:42.09 ID:m49LdaCw0
かなり内容が混沌としてきたので、私用の資料も兼ねてキャラ一覧を上げます。
今後の安価の参考にしていただけると幸いです。
351: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/27(水) 00:31:36.21 ID:m49LdaCw0
P
とある芸能事務所のプロデューサー。兎にも角にもアイドル優先。アイドルに全てを捧げた男。
圧倒的な行動力と男気、そして肌の摩擦を無くすという特殊能力を持っている。
全体の摩擦を無くすだけでなく、肌荒れの箇所を操ることで必要な場所には摩擦を残すことも可能。
浅利七海
14歳のお魚大好きアイドル。無免許で河豚を捌いて第三者に振る舞っていた疑いがある。
青森国へロケに行ったまま行方不明。作中では名前を呼ばれるばかりで、ここまで一度も登場していない。
もはや彼女のスキャンダルはどこへやら、彼女の存在すら疑われつつある。
千川ちひろ
とある芸能事務所の事務員。Pのことが好き。意識的に心拍数を高めることで血流を加速させ、発生した熱量を運動能力に変換しスピードを急上昇させる「前借り」という技を使うことが出来る。心拍が高まることで心音がエンジン音のように鳴り響き、
体表の血管が腫脹するためか体色も赤く変化、さらに状態が進行すると白目が呉一族のもののように変化する。
さらにこの技の使用時には心臓に平常時の4〜5倍に相当するほどの負荷がかかるため、
全身の血管に損傷が生じて吐血や鼻・目からの出血を起こすばかりか、脳内出血が原因で記憶の喪失や混濁、幻覚、幻聴など重篤な症状が現れる。また、記憶の混濁によるものか好戦的な性格へと変化する。
彼女はこの危険な状態を別人格として切り離し、「鬼・悪魔・ちひろ」の言葉をキーにして押さえつけている。
元ネタは漫画『ケンガンアシュラ』。
352: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/27(水) 00:32:09.84 ID:m49LdaCw0
棟方愛海
14歳のお山大好きアイドル。登山をしていた時にPに捕まり、プロフィールが七海と似ていることを理由に、
仮想人格入りナノマシンで人格を消されそうになった。
ライラさん
16歳のアイス大好きアイドル。七海に河豚を振る舞ってもらった張本人。
白雪千夜
17歳のお嬢さま大好きアイドル。七海を探して青森国に突入しようとするPを見つけ、勝手に着いてきた元人間。
幼い頃に遭った大火事で重傷を負い、生き永らえるために身体の80%ほどを義体とした。
通常時はごく普通の美少女だが、戦闘モードでは約15mでカラーリングが千夜風の巨大ロボットとなる。
他にも電気伝書鳩のような謎機能を多数備えている。
大和亜季
21歳のミリタリー大好きアイドル。千夜の招集した傭兵軍団の中になぜか混ざっていた。
原田美世
20歳のいじり大好きアイドル。北海道から青森に船で突入する時になぜか運転していた。
輿水幸子
14歳のカワイイ大好きアイドル。作中では未登場だが、大ファンである電気自動車メーカーCEOの手によって
彼女を模した魚雷が作られた。青森国軍の船団に少しだけ牙を剥いた。
353: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/27(水) 00:32:40.49 ID:m49LdaCw0
脇山珠美
16歳の剣道大好きアイドル。学校への登校中、千夜の手によって突然拉致された。
そのまま解放されることはなく、体中が縛られた上に目隠しや猿轡で厳重に拘束された状態で長時間監禁されていたため、
『斬る』衝動に体中を支配された。その影響により、竹刀で青森国軍の船団のほとんどを壊滅させた。
久川凪
14歳のよくわからないアイドル。作中では未登場だが、青森国軍が壊滅し静かになった海を、千夜が「凪」と表現した。
十時愛梨
18歳のアップルパイ大好きアイドル。青森りんごを食べて洗脳させられ、事務所でクーデターを起こした悪いやつ①。
遊佐こずえ
11歳のちょっと怖いアイドル。青森りんごを食べて洗脳させられ、事務所でクーデターを起こした悪いやつ②。
彼女が食べたりんごは、ニュートンのリンゴという歪な笑顔が特徴の林檎で、摂取した結果重力操作の能力を得た。
使用すると眼球にリンゴと同じ歪な笑顔の模様が浮かぶ。元ネタはジャンプ漫画『HUNGRY JOKER』。
一ノ瀬志希
18歳の失踪大好きアイドル。青森りんごを食べて洗脳させられ、事務所でクーデターを起こしたヤバいやつ③。
他の4人とは違い、興味本位で洗脳りんごの危険性を認識したうえで食べたヤバいやつ。
自らの身体から排出される尿をバイバインにしているヤバいやつ。
354: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/27(水) 00:33:07.59 ID:m49LdaCw0
ヘレン
24歳の世界大好きアイドル。青森りんごを食べて洗脳させられ、事務所でクーデターを起こした悪いやつ④。
強烈な個性にもかかわらず話にあまり関わってこなかった。
神崎蘭子
14歳の中二病大好きアイドル。強烈な個性にもかかわらず話にあまり関わってこなかった。
上条春菜
18歳の眼鏡大好きアイドル。事務所内でクーデターが勃発した時、春菜専用眼鏡部屋で眼鏡を愛でていたら巻き込まれずに済んだ。クーデター解決の立役者。
大原みちる
15歳のパン大好きアイドル。作中には未登場だが、彼女のパンがなければこの話は終わっていた。
橘ありす
12歳のタブレット大好きアイドル。ついでにプロデューサーのことも気になっており、
彼女の検索履歴を見た者は皆一様に柔らかな笑顔を浮かべる。
辻野あかり
15歳の山形りんご大好きアイドル。敵国内に潜入中のPに山形りんごを送った。
浜口あやめ
15歳の忍者大好きアイドル。敵国内に潜入中のPに苦無10本を送った。
龍崎薫
9歳のめちゃくちゃ元気で可愛いアイドル。敵国内に潜入中のPに芳乃を送った。
依田芳乃
16歳のおせんべいとお茶大好きアイドル。Pがトラブルに遭うことを事前に予知しており、
それに備えて数日前から仮死状態になっていた。現在はPのポケットの中に入っている。
355: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/27(水) 00:33:56.76 ID:m49LdaCw0
短いのですが以上になります。今後ともよろしくお願いします。
361: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/27(水) 21:41:21.82 ID:m49LdaCw0
P「ハァ、ハァ」
P「どうやら巻けたようだな....」ゼェゼェ
千夜「まさか、自分の肌だけではなく触った物の摩擦係数も操ることが出来るとは....」
P「こんなことは初めてなんだ、能力が覚醒したのかもしれない」
千夜「....突然能力を使いだすなんて、世界観を間違えているのではありませんか」
P(能力者)「お前に言われたくねえよ!」
千夜(変形ロボット)「?」
362: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/27(水) 21:42:23.21 ID:m49LdaCw0
P「だがこの能力、副作用がかなり大きくてな....」
P「連続しては使えないんだ....」
千夜「副作用....?」
P「....あぁ」
P「今の俺の肌を見てくれ」
千夜「....!」
363: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/27(水) 21:42:54.63 ID:m49LdaCw0
千夜「また荒れてきていますね」
P「そう、肌荒れ体質の俺が能力を使ってしまうと」
P「解除した時、普段の肌荒れを超えたスーパー肌荒れになってしまう....」
千夜「....」
千夜「特に問題ないので使ってしまえばよいのでは」
P「今はまだ1回目だからこの程度で済んでるが」
P「1日の中で何度も繰り返しているとどんどん酷くなる」
千夜「?」
364: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/27(水) 21:43:20.91 ID:m49LdaCw0
P「最後には肌が真っ黄色になり、頭の形まで変形してしまうくらいのワースト肌荒れになってしまうんだ」
P「これを医学用語でPヘッド状態と言うんだが」
P「こうなってしまったら最後、二度と元には戻らない....」
P「自分以外の物に干渉するのは負担が大きいみたいで、普段より肌荒れの速度がかなり速いみたいだ....」
千夜「はあ」
365: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/27(水) 21:43:48.36 ID:m49LdaCw0
千夜「それが何か問題ですか?」
P「お前、このイケイケの面が永久に失われちまうんだぞ!?」
千夜「さて、この後はどうしますか」
千夜「敵を巻いたとはいえ同じ所に留まり続けるのは危険です」
P「ちょーい」
どうする? >>366
366: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/01/27(水) 21:45:00.79 ID:8xFM+2+P0
乗り物を調達する
367: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/27(水) 21:51:46.26 ID:m49LdaCw0
P「そうだな....」
P「敵が迫っていることを考えると、ここから離れるのはマストだろう」
P「同時に七海の居場所も探さなきゃならない」
P「そう考えると、長距離移動用に足が欲しいな」
千夜「乗り物ですか....」
P「大胆に動けば監視システムに捕捉されるんだろうが」
P「このままじゃ徒歩か走りでしか移動できない今のままじゃ、どのみちジリ貧だし」
P「使い勝手のいい乗り物を手に入れたいところだな....」
368: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/27(水) 21:52:14.73 ID:m49LdaCw0
千夜「そういえば....」
P「ん?」
千夜「先ほどの探索中に条件に合致する乗り物を見ました」
P「でかした!」
P「そこに連れていってくれ!」
千夜「はい」
千夜ちゃんの見つけた乗り物 >>369
369: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/01/27(水) 21:52:29.47 ID:lgv5CHeXo
ドラゴン
370: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/27(水) 21:57:18.30 ID:m49LdaCw0
ドラゴン「....」ガオー
P「....」
千夜「こちらです」
P「千夜の中のちょうどいいってなんなん」
千夜「先ほどの条件に合致していますよ」
P「大胆に動くのはマズいって言っただろ!?」
P「そもそも、その理由で変形千夜で空を飛ぶのもダメって言ってるのに」
P「ドラゴンなんて乗ったら益々目立つだろ!」
P「ツッコミどころ多すぎてドラゴンの存在自体にツッコむ余裕がねえよ!」
ドラゴン「それでは、レーダーで感知ができないくらいの高度を飛ぶというのはいかがでしょうか」
P「千夜より話が分かるドラゴンだった....」
千夜「おいお前」
371: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/27(水) 22:10:44.88 ID:m49LdaCw0
P「いやあ、急上昇して目的地の上空まで移動」
P「到着したら急降下なら確かに相手には感知されないかもしれません」
P「ただ人間の俺には耐えられないような気がするんですよ」
ドラゴン「なるほど、確かに私のようなドラゴンやこの女性のような機械ならば問題はないですが」
ドラゴン「人間、しかも敏感肌となると厳しいかもしれません」
P「敏感肌とか関係なく人間には無理です....」
372: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/27(水) 22:11:31.66 ID:m49LdaCw0
P「ところで」
ドラゴン「はい」
P「なぜか話を進めてしまっていたんですが」
P「あなたは一体....?」
ドラゴン「私は....」
ドラゴン「ドラゴンです」
P「見ればわかります」
千夜「プロフィールを聞いているんです」
ドラゴン「ああ、そうでしたか」
ドラゴン「失礼しました」
ドラゴンの名前 >>373
ドラゴンの体長 >>375
ドラゴンの特徴 >>377
ドラゴンは飛べる? >>379
373: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/01/27(水) 22:11:48.23 ID:8xFM+2+P0
ヒロミ
375: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/01/27(水) 22:19:17.15 ID:d1dDAi0/0
目付きが悪い
377: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/01/27(水) 22:23:30.82 ID:cfose6iko
7つの首がある
379: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/01/27(水) 22:28:18.44 ID:2OKgJQIDO
地中に潜れる
380: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/27(水) 22:56:50.54 ID:m49LdaCw0
ドラゴン「私はヒロミというものです」
P「なんかDQNのなれ果て芸能人みたいな名前ですね」
ドラゴン「殺しますよ」
P「!?」
ドラゴン「私は人間とは仲良く共存していきたいのです」
ドラゴン「命が惜しくばあの人間と私を」
ドラゴン「名前だけで結びつけるのはやめなさい」
千夜「初対面の方に対して最大限の侮辱ですよ」
P「すみません....」
P「....」
P「....もしかしてよく言われるんですか」
ドラゴン「殺し
P「すみませんでした!!!」ドゲザ
381: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/27(水) 22:57:32.66 ID:m49LdaCw0
P「ドラゴンってファンタジーでしか知らなかったんですけど」
P「めちゃくちゃ大きいってわけじゃないんですねぇ」
P「3メートルくらいですか?」
ドラゴン「今はそうですね」
P「今は?」
P「昔はもう少し小さかったとか?」
ドラゴン「いえいえ、そうではなく」
382: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/27(水) 22:58:26.95 ID:m49LdaCw0
ドラゴン「いいえ、私は数字を順番に言っていき」
ドラゴン「3の付く数字と3の倍数で止めれば」
ドラゴン「自分の体長をその大きさにできるんです」
ドラゴン「999mまでですがね」アハハ
P「....」
P「あのもう1度説明してもらっても?」
ドラゴン「実演してみましょうか」
383: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/27(水) 22:59:10.92 ID:m49LdaCw0
ドラゴン「今は3メートルです」7
ドラゴン「....」スゥ
ドラゴン「1,2,3,4,5」
ドラゴン「6」ググーン
ドラゴン「数字を言うのを止めたところの体長になります」
ドラゴン「これで倍の6mになりました」
P「すげー」
ドラゴン「これが私の能力『NABEATSU OF THE WORLD』です」
P「(日本のテレビ番組好きなのかな)」
384: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/27(水) 23:01:26.47 ID:m49LdaCw0
P「わートゲトゲ!」
P「ドラゴンっぽくてかっこいいですね~」
P「触っていいですか?」
ドラゴン「ええ、どうぞ」
P「ありがとうございます~」サワサワ
P「おお~、ドラゴンの鼓動を感じる~」
ドラゴン「彼らも喜んでいるでしょう」ニコニコ
P「彼ら?」
385: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/27(水) 23:02:43.74 ID:m49LdaCw0
ドラゴン「このトゲの1本1本は、首が退化したものなんですよ」
P「首が退化?」
ドラゴン「ええ、ドラゴンというのは生まれた時」
ドラゴン「1つの身体に8つの首があるんです」
ドラゴン「当然脳もそれぞれにありますから、最初の頃は大変なんですよ」
ドラゴン「兄弟と言えばいいんでしょうか」
ドラゴン「すぐ隣にも、そのまた隣にも常に兄弟がいる環境」
ドラゴン「本当に騒がしいんですよねぇ、懐かしいなぁ」
P「へー」
386: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/27(水) 23:03:32.89 ID:m49LdaCw0
ドラゴン「そして、誕生日を迎えるごとに」
ドラゴン「最も生存能力がないと親に判断された首が引きちぎられます」
P「」
ドラゴン「人間界で言うところの『間引き』でしょうか」
ドラゴン「これを毎年行っていき」
ドラゴン「最後に残ったのが私です」ニッコリ
P「えぇ....」ドンビキ
388: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/27(水) 23:05:18.15 ID:m49LdaCw0
ドラゴン「時が経つと、引きちぎられた首の根元の部分が」
ドラゴン「最後に残った1本のそばで寄り添うようにトゲトゲになるんです」
ドラゴン「ほら、数えてみると7本ありますよ」
P「(ドラゴンやばい、志希くらいの倫理観しかない)」
ドラゴン「彼らの墓標みたいなものですから、もっと触ってあげてください」ニコニコ
P「(アカン)」ガクガク
389: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/27(水) 23:05:47.24 ID:m49LdaCw0
P「俺ずっと疑問だったんですけど」
P「ドラゴンってどうやって飛んでいるんですか?」
P「立派な羽はお持ちですけど、身体の大きさを見るに」
P「その羽だけではとても飛ぶことなんてできないような....」
ドラゴン「さあ....」
390: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/27(水) 23:07:19.45 ID:m49LdaCw0
ドラゴン「ファンタジーに出てくるドラゴンは羽以外を使っているんじゃないでしょうか?」
ドラゴン「彼らは魔法を使えますしそれとか」
千夜「もしかすると、身体の密度が非常に小さいのかもしれません」
千夜「それならばあの羽でも十分飛ぶことができます」
P「いやいやドラゴンさん、俺はあなたに聞いてるんですよ~」
P「飛べる理由は企業秘密ってやつですか?」
ドラゴン「私は飛べないのでわかりません」
P「飛べないならなんで空を飛ぶ前提の移動方法を提案したんだよ!!!」
ドラゴン「ドラゴンファンの期待を裏切ってはならないと思いまして」
P「存在してるだけでも十分期待に応えてるわ!!!」
391: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/27(水) 23:07:52.82 ID:m49LdaCw0
ドラゴン「代わりに地中に潜れます」
P「土に潜れるドラゴンはもう字面がモグラなんですよ....」
ドラゴン「『土』『竜』....」
ドラゴン「『土竜』....」
ドラゴン「なるほど、言葉遊びですか」
千夜「呑気ですねお前は」
P「俺悪いか?」
396: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/30(土) 21:39:35.93 ID:5XdNLX5N0
P「ドラゴンさんってずっとこの辺にいるんですか?」
ドラゴン「はい、もう何年も青森を見てきました」
P「....」
P「失礼ですが、なぜ青森に留まっているんですか?」
ドラゴン「....」
P「気を悪くされたならすみません」
P「ただ、あえて誰もいない青森の町に留まる理由があるのかなと」
ドラゴン「....」
ドラゴンが青森にいる理由 >>397
397: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/01/30(土) 21:40:14.22 ID:mN8Xqcl70
村上組青森支部の人に捕まったから
398: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/30(土) 21:57:27.51 ID:5XdNLX5N0
ドラゴン「....青森の裏社会を牛耳る存在をご存知ですか」
P「え?いやぁそういうことには疎くて」
ドラゴン「村上組青森支部、というようです」
P「(知ってる名前だった)」
ドラゴン「元は広島のようですが、近年は青森でも力をつけているようで」
ドラゴン「実は私も、彼らに捕まっているのです....」
P「捕まっている....?」
399: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/30(土) 21:57:59.50 ID:5XdNLX5N0
千夜「しかし、あなたのような力があるならすぐにでも倒すことが出来るのではありませんか?」
ドラゴン「ええ、私単体ならそうでしょう」
P「....人質ですか」
ドラゴン「....妻と子です」
P「....惨い」
千夜「....許せません」
400: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/30(土) 21:58:34.09 ID:5XdNLX5N0
ドラゴン「ですが彼らもいつからか、思考を放棄させられているようでして」
ドラゴン「他の人々と同じように生業を捨て、国の指示に従って日々動いています」
P「!」
P「やっぱり青森の人間は全員ナノマシンの手に落ちているんですね」
ドラゴン「はい、村上組という悪も」
ドラゴン「さらなる巨悪の前にはなすすべもありませんでした」
ドラゴン「今日も招集がかかったのか、町の皆さんと揃ってフラフラと移動して行ったようです」
P「移動....?」
401: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/30(土) 21:59:38.21 ID:5XdNLX5N0
千夜「この町の異常な静けさは過疎が理由だと思っていましたが」
千夜「通常の姿ではなかったのですね」
P「このレベルで人がいない町は過疎を超えてるだろ」
P「滅亡だよ滅亡」
千夜「どのみち近い未来にはそうなるのでは」
P「それは青森だけじゃなく日本の地方全体の問題だから....」
402: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/30(土) 22:00:19.86 ID:5XdNLX5N0
P「それならドラゴンさんは逃げればいいんじゃ....」
P「あっ、奥さんと子供さんか....」
ドラゴン「はい、妻と子供も一緒に連れていかれてしまいました」
ドラゴン「私はりんごを食べていないのでナノマシンに操られてはいませんが」
ドラゴン「妻と子供は既に、意識が....うぅっ....」ウルッ
P「....」
P「町の人たちが今どこにいるかはご存知ですか?」
青森国の中枢都市 >>403
403: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/01/30(土) 22:02:03.81 ID:4A/I87BCo
大鰐町
404: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/30(土) 22:36:11.49 ID:5XdNLX5N0
ドラゴン「おそらく、今回もまた青森の住人達は」
ドラゴン「青森国の中枢、大鰐町に集められているはずです」
P「青森国の中枢....」
千夜「大鰐町....」
P「....」
405: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/30(土) 22:36:40.91 ID:5XdNLX5N0
P「....ってどこですか?」
千夜「お前....」アキレ
P「いやだってさ!」
P「青森県の市町村なんて青森市と弘前市と八戸市くらいしか知らないだろ!?」
ドラゴン「八甲田雪中行軍遭難事件で有名な八甲田山のある十和田市もありますよ」
P「もうちょっとマシな紹介の仕方あるでしょ!?」
406: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/30(土) 22:37:10.58 ID:5XdNLX5N0
千夜「まったく、青森に来るというのに呆れた人です」
P「不勉強ですまん....」
千夜「私の脳は半分ほどが機械に置き換わっているので」
千夜「こちらへ来る前に青森大百科をダウンロードし、オフラインでも閲覧できるようにしてきたというのに」
P「それはお前しかできないだろ」
P「ほぼカンニングのくせによく俺のこと罵倒できたな」
407: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/30(土) 22:37:54.57 ID:5XdNLX5N0
千夜「いいですか、感謝を忘れず心して聞きなさい、大鰐町とは」
千夜「前回の国勢調査からの人口増減は11.86%減の9,676人であり、増減率は青森県下40市町村中33位」
千夜「という町です」
P「過疎化が進んでいるだけという情報!?」
ドラゴン「バブル景気時代に建設された温泉レジャー施設を運営する第三セクターが」
ドラゴン「バブル崩壊とともに多額の債務を生み出したことで」
ドラゴン「一時は財政破綻寸前まで陥りました」
P「ろくなニュースがない」
408: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/30(土) 22:38:25.31 ID:5XdNLX5N0
P「なんで青森国はそんな辺鄙なところに中枢を置いたんだ....?」
千夜「連中からして見れば、既存の都市規模など関係ないのでしょう」
P「まあ住民はみんな洗脳してるわけだし」
P「必要な時は今日みたいに無理やり集めればいいだけだしな」
ドラゴン「大鰐町は青森の南端かつほぼ中心ですから」
ドラゴン「立地面で惹かれるものがあったのかもしれませんね」
P「なるほど....」
409: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/30(土) 22:38:54.76 ID:5XdNLX5N0
P「とにかく、これで行き先が決まったな」
千夜「ええ」
ドラゴン「行き先?」
P「はい」
P「俺達は今、青森国に囚われている女の子を探しているんです」
ドラゴン「ほう、そういうことでしたか」
411: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/30(土) 22:39:26.22 ID:5XdNLX5N0
P「青森国の中枢があって、そこに住民も集められている」
P「七海の居場所はそこしか考えられない」
千夜「....突入ですか」
P「ゆくゆくはな」
P「だがもう少し情報が欲しい」
P「せめて今の大鰐町がどうなってるのかは知っておきたいところだな」
412: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/30(土) 22:40:26.28 ID:5XdNLX5N0
P「ということでドラゴンさん」
ドラゴン「はい?」
P「どうか、大鰐町まで地中を通って連れていってはくれませんか」
P「さすがに奴らも地中までは見張っていないでしょうし」
P「これが最良なんです....!」
ドラゴン「....」
P「どうか、七海のためにお願いします!!!」ドゲザ
ドラゴン「....」
413: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/30(土) 22:41:00.83 ID:5XdNLX5N0
ドラゴン「....もちろん、ご協力しましょう」
ドラゴン「きっと妻と子供もそこにいるはずですからね」ニコッ
P「ドラゴンさん....!」
ドラゴン「その代わり、突入の際は別行動とさせてもらいます」
ドラゴン「私は家族を探さなければなりませんので」
P「ありがとうございます!それで何の問題もありません!」
414: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/30(土) 22:41:56.10 ID:5XdNLX5N0
ドラゴン「....しかし」
ドラゴン「あなたの身体は、地中を高速で進む衝撃に耐えられるでしょうか?」
P「あっ....」
P「....」
415: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/30(土) 22:42:35.76 ID:5XdNLX5N0
P「千夜どうにかできない?」
P「例えば千夜をパワードスーツみたいにして身に纏うとか....」
P「って無理だよなそんなこと」アハハ
千夜「....そんなこと」
千夜「私が義体化されていなければ実現不可能でしたよ」ウィーン
P「へぇっ!?」
ガシャ ガシャ ガシャ
カシュン
カシャシャシャシャシャシャシャ
チュイーン
417: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/30(土) 22:43:35.98 ID:5XdNLX5N0
P(千夜を纏った姿)「す、すげえ....」
P(千夜を纏った姿)「トニー・スタークになった気分だ....」
千夜『これなら大抵の衝撃には耐えられるでしょう』
P(千夜を纏った姿)「あっやば、千夜の声が耳元で聞こえる」
P(千夜を纏った姿)「違うわ、俺が千夜の中に入ってるんだ....」
P(千夜を纏った姿)「....なんか」
420: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/30(土) 22:47:02.12 ID:5XdNLX5N0
P(千夜を纏った姿)「興奮してきたな」ムラムラ
P(千夜を纏った姿)「皮モノも意外と....」
千夜『地中で放り出すぞお前』
P(千夜を纏った姿)「ごめんね」
千夜『....ただ、電力はお前の胸のアーク・リアクターから(勝手に)貰っていますから』
千夜『節電にはなります』
P(千夜を纏った姿)「千夜と俺が繋がってる....?」
千夜『このまま収縮して肉体を粉々にしましょうか』
P「てへ」
421: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/30(土) 22:47:44.86 ID:5XdNLX5N0
P(千夜を纏った姿)「ドラゴンさん、これから俺のことは」
千夜イアンマン「千夜イアンマンと呼んでください」ニッ
ドラゴン「はぁ」
千夜『やめてください』
P(千夜を纏った姿)「はい....」
422: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/30(土) 22:48:57.64 ID:5XdNLX5N0
ドラゴン「では私のトゲトゲに捕まってください」
P(千夜を纏った姿)「はーい」
ドラゴン「お、そこは3番目に間引かれた『センチメンタルジャーニー』の首の根元が退化したトゲですね」
P(千夜を纏った姿)「紹介しないでいいですから....」ドンビキ
千夜『珍妙な名前ですね』
ドラゴン「それでは、行きますよ!」ガッ
ドラゴン「掘削開始!!!」ガガガガガガガッ
P(千夜を纏った姿)「っ....!!!」
425: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/30(土) 22:56:11.95 ID:5XdNLX5N0
~地中~
ガガガガガガガガガガガガガガッ
P(千夜を纏った姿)「ドラゴンさーん」
ドラゴン「なんでしょう?」
P(千夜を纏った姿)「大鰐町に入ってもいきなり突入するのは危険ですし」
P(千夜を纏った姿)「とりあえず町の郊外や山の中なんかの目立たないところに出てもらってもいいですか?」
P(千夜を纏った姿)「そこから敵をやり過ごしつつ情報収集をするつもりなので」
ドラゴン「ああ、無理です」
P(千夜を纏った姿)「....?」
426: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/30(土) 22:57:48.43 ID:5XdNLX5N0
ドラゴン「地中にいると地上のことはわかりませんから」
ドラゴン「方角と距離感からわかる大体の位置関係で大鰐町辺りを目指しています」
ドラゴン「そこから特定の場所を選んで出るのは無理です」
P(千夜を纏った姿)「え~....」
千夜『ということはつまり』
ドラゴン「もうすぐ大鰐町のどこかに出ます!」
P(千夜を纏った姿)「どこかってどこですか~!!!」
出た場所 >>427
427: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/01/30(土) 22:58:54.13 ID:BvyYSsXKO
洗脳されたニュージェネの眼前
430: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/30(土) 23:14:11.48 ID:5XdNLX5N0
パカッ
ドラゴン「到着しました」
P(千夜を纏った姿)「こ、ここは....?」
千夜『随分開けた場所ですね』
P(千夜を纏った姿)「周りには....戦闘機?」
千夜『あれはブルーインパルスです』
P(千夜を纏った姿)「ブルーインパルス....?」
431: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/30(土) 23:15:47.99 ID:5XdNLX5N0
ドラゴン「ああ、失礼しました」
ドラゴン「少し方向がずれてしまったようです」
P(千夜を纏った姿)「というと?」
ドラゴン「間違って宮城県の航空自衛隊松島基地に出てしまいました」
P(千夜を纏った姿)「」
千夜「おや、大勢の人がこちらへ来ています」
ドラゴン「どうしたんでしょうか?」
P(千夜を纏った姿)「自衛隊の滑走路に大穴開けたからだろうが!!!」
ドラゴン「なるほど、撤退しましょう」
432: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/30(土) 23:17:36.36 ID:5XdNLX5N0
ガガガガガガガガガガガガッ
ドラゴン「いやー失礼しました」アハハ
P(千夜を纏った姿)「あははじゃないっすよ....」
P(千夜を纏った姿)「やってることただのテロリストじゃないですか....」
千夜『青森国だけでなく、日本国からも追われる身になった可能性がありますね』
P(千夜を纏った姿)「四面楚歌だよ....」
433: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/30(土) 23:32:55.28 ID:5XdNLX5N0
~あじゃらの森キャンプ場~
スポンッ
P(千夜を纏った姿)「今度はどこだ....?」
千夜『静かな芝生の広場....』
ドラゴン「ここはあじゃらの森キャンプ場ですね」
P(千夜を纏った姿)「あじゃらの森キャンプ場?」
ドラゴン「大鰐町にあるキャンプ場です」
P(千夜を纏った姿)「今度は無事大鰐町に到着したんですね....」
434: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/30(土) 23:33:23.93 ID:5XdNLX5N0
チュイーン
カシャシャシャシャシャシャシャ
カシュン
ガシャ ガシャ ガシャ
Pありがとうございました....」
P「(テロリストにはなったけど)」
ドラゴン「いえいえ、ここでお別れになりますがお互い頑張りましょう」
P「え?一緒に探索しないんですか?」
435: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/30(土) 23:34:14.85 ID:5XdNLX5N0
ドラゴン「私は最小でも3mですから目立ってしまいます」
ドラゴン「しばらくはこのキャンプ場で待機をして」
ドラゴン「あなた達の突入の喧騒が聞こえたら、私も突撃します」
ドラゴン「それならばお互いがお互いの陽動にもなりますし、作戦も遂行しやすいのではないですか?」
P「な、なるほど....」
千夜「確かに、そちらの方が理にかなっています」
436: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/30(土) 23:34:43.63 ID:5XdNLX5N0
P「でも、ここから突入の喧騒なんて聞こえますか?」
ドラゴン「私は耳が良いので問題ないかと」
ドラゴン「....それに」
P「?」
ドラゴン「青森国の中枢もここからよく見えますから」スッ
P「!?」
千夜「なるほど....」ジー
437: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/30(土) 23:35:46.23 ID:5XdNLX5N0
ドラゴン「あの山、阿闍羅山の山頂に建てられている宮殿が」
ドラゴン「アオモリン」
ドラゴン「青森国の中枢が置かれています」
P「名前がダサすぎる」
千夜「寂れた地方自治体がブームにあやかろうとして作ったゆるキャラ失敗作のような名前ですね」
ドラゴン「宮殿の前にはふじの広場があります」
千夜「青森りんごの品種別生産数No.1がふじだからでしょうか」
P「ロシアに謝れロシアに」
438: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/30(土) 23:47:58.75 ID:5XdNLX5N0
P「しかし」
P「キャンプ場といっても人は皆無だなあ」
ドラゴン「青森の人間は皆、あの阿闍羅山に集められているのでしょう」
ドラゴン「キャンプ場の利用者などいるはずもありません」
ガサッ ガサッ ガサッ
千夜「....」チラ
P「....」コクリ
439: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/30(土) 23:48:32.71 ID:5XdNLX5N0
千夜「敵....?」
P「....それにしては数が少なすぎる」
ドラゴン「動物という可能性も....」
P「あっちの方から聞こえたな....」
P「千夜、万が一に備えていつでも手をつなげるようにしててくれ」
千夜「はい」
ドラゴン「おやおや....」ニコニコ
P「そそそそういうんじゃねえから!」
440: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/30(土) 23:49:03.02 ID:5XdNLX5N0
P「....」コソ
P「....」コソ
チラッ
卯月「....」ガッガッガッ
凛「....」ガッガッガッ
未央「....」ガッガッガッ
P「!?」
千夜「これは....」
441: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/30(土) 23:49:30.16 ID:5XdNLX5N0
ドラゴン「お知合いですか」
P「知り合いもなにも、うちの事務所のアイドル達ですよ....」
P「おい卯月!凛!未央!」
卯月「....」ガッガッガッ
凛「....」ガッガッガッ
未央「....」ガッガッガッ
P「反応はなしか....」
千夜「おそらく、この3人も既に....」
P「そうだろうな....」
442: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/30(土) 23:49:58.99 ID:5XdNLX5N0
千夜「しかし、なぜこんなところで壁に頭突きをし続けているのでしょうか....」
P「さぁ....」
ドラゴン「....もしや」
ドラゴン「この方々も洗脳されているということは、青森の住人と同じように招集がかかって移動していたはず」
ドラゴン「....しかし」
ドラゴン「見てください、ここの壁は袋小路になっています」
P「それが何か?」
443: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/30(土) 23:51:32.28 ID:5XdNLX5N0
ドラゴン「おそらく、中枢からの指示による移動中」
ドラゴン「この角に引っかかってしまったのでは」
P「出来の悪いゲームのNPCかよ....」
P「てかそれじゃあ、青森中に人が引っかかってることになりません?」
ドラゴン「その可能性もあります」
千夜「....早く青森の皆さんを解放しなければ」
P「....ああ、被害は広がる一方だ」
444: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/30(土) 23:52:25.89 ID:5XdNLX5N0
千夜「仮にドラゴンさんの説を採用するならば」
千夜「洗脳といっても大したものではなさそうですね」
P「だな、事務所でクーデターを起こさせたナノマシンとは違うのかもしれない」
千夜「青森の住人全員を洗脳するために量産されたものは」
千夜「ただ自意識を奪い空の操り人形にするだけの粗悪品....」
P「壁に向かって歩き続けてる3人を見る限り、そうかもしれないな....」
445: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/30(土) 23:53:21.08 ID:5XdNLX5N0
ドラゴン「それで、どうしますか?」
P「....予定変更だ」
千夜「....」
P「探索の前にこの3人を使って」
P「ナノマシンの攻略法を探そう」
千夜「....」コクリ
ドラゴン「面白くなってきました」ニコ
449: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/31(日) 21:29:51.58 ID:3wsvolyB0
P「ちひろさんからの手紙によると」
P「ナノマシンは極小、経口摂取で脳までたどり着き」
P「そこに留まって影響を及ぼすらしい....」
千夜「つまりそれを破壊するか取り出すか」
ドラゴン「機能を停止させる、ですか」
P「ただナノマシン自体の研究は今行い始めたところで」
P「対処法は確立していないらしい」
千夜「脳に影響を及ぼしている以上」
千夜「我々が軽率に触れるのは危険のような気もしますが....」
P「....」
P「....確かに」
450: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/31(日) 21:30:19.70 ID:3wsvolyB0
P「....じゃあ外からちょちょっとちょっかい出すだけにしよう」
ドラゴン「ちょっかいとは....」
P「いやもしかしたらですよ」
P「一見普通のことでもナノマシンには効果があったりするかもしれないじゃないですか」
ドラゴン「このような一大勢力がそんな穴を作るでしょうか....」
P「やってみなくちゃわからない!」
P「わからなかったらやってみよう!」
451: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/31(日) 21:30:47.68 ID:3wsvolyB0
P「じゃあ3人それぞれがちょっかいプランを持ち寄って」
P「卯月・凛・未央のナノマシンを無効化し、洗脳から解放したら勝ちで」
P「それから、こいつらを傷つけたり痛めつけるようなことはなし」
ドラゴン「勝負なんですか!?」
千夜「望むところです」
ドラゴン「そして乗るんですか....」
P「シンキングタイムは5分~」
P「よーい、スタート!」
Pのちょっかいプラン >>452
千夜のちょっかいプラン >>453
ドラゴンのちょっかいプラン >>454
452: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/01/31(日) 21:31:12.82 ID:RJGDxEBV0
時子直伝の調教を行う
453: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/01/31(日) 21:36:21.57 ID:2lOG9NzCo
ちくびドリルすなー!せんのかーい!
454: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/01/31(日) 21:41:55.85 ID:SlAJysKiO
(^ω^)ペロペロ
455: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/31(日) 22:02:19.66 ID:3wsvolyB0
P「言い出しっぺの俺から」
P「俺のプランは」
P「『時子直伝の調教を行う』」
千夜・ドラゴン「「?」」
P「ドラゴンさんに説明しておくと、時子というのはうちの事務所にいるブタ大好きアイドルです」
P「ここでのブタは動物のブタではなく、女王様に調教された人間のことを指します」
ドラゴン「そのような方がアイドルをされているのですか....?」
P「えぇ....案外需要があるみたいで....」
ドラゴン「なんとも業が深いですね」
456: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/31(日) 22:02:46.28 ID:3wsvolyB0
P「俺は思うんです」
P「性善説、人の本性は善である」
P「性悪説、人の本性は悪である」
P「だったら性ブタ説があってもよいのではないかと」
千夜「よくありません」
ドラゴン「話につながりが見えませんが」
457: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/31(日) 22:03:14.89 ID:3wsvolyB0
P「人は皆、心の奥の底に1匹のブタを飼っています」
P「ならば洗脳された3人に、ブタのプロである時子直伝の調教を施せば」
P「人間性を取り戻すのではないか!」
千夜「もう手遅れのようです」
ドラゴン「早く済ませて先に進みましょう」
P「2人とも冷たい....」
時子直伝の調教内容 >>458
458: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/01/31(日) 22:09:11.19 ID:SlAJysKiO
相手の鼻をくいっと持ち上げてブーブーって羞恥心を煽る
459: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/31(日) 22:15:34.84 ID:3wsvolyB0
卯月「....」ガッガッガッ
P「....」
P「....」クイッ
卯月(ブタ鼻)「....」ガッガッガッ
P「ぶーぶー」
千夜・ドラゴン「「!?」」
千夜「お、お前は何を考えているのですか」
P「....」
460: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/31(日) 22:16:11.89 ID:3wsvolyB0
P「....調教とは」
P「羞恥心を抱かせることから始まる」
ドラゴン「なんと....」
P「俺も卯月も、人類皆平等」
P「だからこそ、相手に一方的な羞恥心を持たせれば」
P「そこで既に上下関係が生まれる....!」
千夜「そんな効果があるのですか....?」
P「いや、時子がこれをやってたから勝手に理屈付けしてみた」
千夜「....」
461: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/31(日) 22:16:42.68 ID:3wsvolyB0
卯月(ブタ鼻)「....」ガッガッガッ
P「ぶーぶー」
卯月(ブタ鼻)「....」ガッガッガッ
P「ぶーぶー」
卯月(ブタ鼻)「....」ガッガッガッ
P「卯月、戻ってこい....!」
卯月の反応 >>462
462: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/01/31(日) 22:17:49.72 ID:2lOG9NzCo
ぶーぶー❤
463: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/31(日) 22:24:58.20 ID:3wsvolyB0
卯月「....」ピタ
千夜「!!!」
ドラゴン「....まさか」
P「卯月っ!」
卯月「....」
卯月「....」ヌギヌギ
3人「「「!!?!?!?!?!?!?!???」」」
卯月「....」ヌギヌギ
卯月「....」
卯月「ぶーぶー❤」ブーブー
3人「「「!!?!?!!?!?!?!?!?!??!?!?!?!?!?!???」」」
464: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/31(日) 22:26:27.84 ID:3wsvolyB0
ドラゴン「突然歩みを止めた後服を脱ぎ出して全裸になり....」
ドラゴン「四つん這いになって『ぶーぶー❤』....?」
千夜「お前、これは....」
P「....ああ」
P「成功だ」ブイッ
千夜「失敗です」
P「だよな」
465: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/31(日) 22:34:02.68 ID:3wsvolyB0
P「おそらく低レベルな洗脳の影響で、脳が一時的に暗示にかかりやすくなっていたのかもしれない」
P「だから俺の調教によって卯月の心は」
P「ブタ、即ち調教された人間ではなく」
P「本物の豚になってしまったんだ!」
卯月「ぶーぶー❤ぶーぶー❤」トテトテ
卯月「ぶーぶー❤」スリスリ
千夜「....どうするのですか、この状況を」
ドラゴン「真冬の青森で全裸では凍死してしまいます」
P「....とりあえずそこのケビンを借りよう」
P「暖房をガンガン効かせておけば大丈夫だろう」
466: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/31(日) 22:35:22.37 ID:3wsvolyB0
~ケビン~
卯月「ぶーぶー❤」トテトテ
卯月「ぶーぶー❤」トテトテ
【ごはん】
卯月「ぶーぶー❤」ムシャムシャ
卯月「ぶーぶー❤」ムシャムシャ
卯月「ぶーぶー❤」ケプ
卯月「ぶー....ぶー....」ウト
卯月「zzz....」スヤァ
468: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/31(日) 22:39:33.65 ID:3wsvolyB0
P「卯月の解放は失敗に終わったが」
P「ナノマシンに対する有益な情報も得られた」
ドラゴン「住民の低度な洗脳は上書きが可能」
ドラゴン「今後の役に立つかもしれません」
千夜「そのようなことは必要ありませんよ」
P「なんで?」
千夜「私のプランで皆さんを解放するからです」
P「ほう....」
ドラゴン「見せていただきましょうか、そのプランとやらを」
469: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/31(日) 22:41:32.52 ID:3wsvolyB0
千夜「私が行うのは」
千夜「『乳首ドリルすんのかいせんのかい』です」
P「....なんて?」
千夜「『ドリルすんのかいせんのかい』です」
P「....」
470: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/31(日) 23:04:11.40 ID:3wsvolyB0
ドラゴン「すみません、私は人間の文化に疎いのですが」
P「(日本のテレビ番組好きそうなのに)」
ドラゴン「おっしゃっている『乳首ドリルすんのかいせんのかい』とはどのようなものなのですか?」
千夜「説明しましょう」
千夜「『乳首ドリルすんのかいせんのかい』とは」
千夜「吉本新喜劇という喜劇で披露される一連のやり取りです」
ドラゴン「喜劇....?」
千夜「言葉で説明するのは難しいので、実際見てもらった方が早いでしょう」
ドラゴン「はぁ」
千夜「お前、いきますよ」
P「俺!?」
471: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/31(日) 23:05:12.29 ID:3wsvolyB0
千夜「お前、生まれてきたことを謝りなさい」
P「謝らへんって言うとるやろ!小娘は引っ込んどけ!」
千夜「謝りなさい」
P「謝らへん!」
千夜「謝りなさい」
P「謝らへん!」
千夜「そうですか、これだけいってもわかりませんか....」
P「わからへんのう」
千夜「言っても分からない人には、痛い目にあってもらいます」
P「なんで俺が謝らなあかんねんな!」
千夜「謝れと」スッ
千夜「言っているでしょう!」パシーン
P「ワーオイ!」
千夜「....」ヌガセヌガセ
P「待て待て待て待て!」
千夜「....」ヌガセヌガセ
千夜「....」ヌガアセヌガセ
P「下はいいやろ!」
千夜「....」
472: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/31(日) 23:06:04.19 ID:3wsvolyB0
千夜「....」パシーンパシーンパシーン
P「ワーオイ!ワーオイ!ワーオイ!」
千夜「....」ピタ
P「オイ!」
P「来うへんかい!」
P「来んのか思ったらこっち来うへんのかい!
P「来んのか思たらこっち来うへんのかい!」
P「来んのか思たらこっち、来うへんのかいっ!」
千夜「....」
P「何か喋れやお前も!」
千夜「謝れ!」パシッパシッ
P「つま先やめろ、マジで!つま先やめろ言うとんねん!」
千夜「....」パシッパシッ
P「アゴやめろ、お前!アゴやめろコラ、お前は!」
千夜「....」パシッパシッパシッ
P「ワキやめろ!ワキやめろ!ワキやめろ!」
P「毛細血管がいっぱい詰まってるとこ、ワーキー!」
千夜「....?」
P「毛細血管がいっぱい詰まってるとこ、ワーキー!!」
千夜「....??」モウイッカイ
P「毛細血管がいっぱい詰まってるとこ、ワーキー!!!」
千夜「....???」モウイッカイ
P「毛細血管が
P「何で聞こえへんねん! この距離やぞ!?」
千夜「『毛細血管がいっぱい詰まってるとこ、ワキ』という部分がちょっと聞き取りにくいんですよ」
P「そう言うたんや、お前!!最初から最後まで全部聞こえとるやないかい!!おかしいんちゃうか!?」
473: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/31(日) 23:06:30.95 ID:3wsvolyB0
千夜「....」ギュン
P「乳首ドリルすな!」
千夜「....」ギュン
P「乳首ドリルすな!」
千夜「....」ギュンギュンギュンギュン
P「乳首ドリルすな!ドリルすな!すな!すな!」
千夜「....」パシッパシッパシッ
P「つま先、アゴ、ワキやめろ!」
千夜「....」ピタ
P「ドリルせんのか~い!」
P「すんのかいと思たらせんのかい!」
P「すんのかいと思たらせんのかい!」
P「すんのかいと思たらせんのかい!」
千夜「....」ギュン
P「すんのか~い!!!」
千夜「....」ギュウン
P「す~んのかい」
千夜「....」ギュウン
P「す~んのかい」
千夜「....」ギュウン
P「す~んのかい」
千夜「....」ギュウウウウウウウウン
P「す~ん~の~か~い」
千夜「....」パシッパシッパシッスッ
P「つま先、アゴ、ワキやめろ!ドリル、ドリル、ドリルせんのかい!」
千夜「....」スッスッスッ
千夜「....」ギュン
P「ドリル、ドリル、ドリルせんのすんのかい!オイ!すんのか~い!」
474: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/31(日) 23:06:59.33 ID:3wsvolyB0
千夜「これが」
千夜「『乳首ドリルすんのかいせんのかい』です」
ドラゴン「なんとも言い表しようのない光景ですね」
P「ドラゴンさん困惑してるじゃんか」
千夜「これで、凛さんを解放します」
P「できるかぁ!」
475: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/31(日) 23:14:44.82 ID:3wsvolyB0
P「というか、これって掛け合いがないと成立しないだろ」
P「無言の凛相手じゃどうしようもないんじゃないか?」
千夜「....」
千夜「....やむをえません」
千夜「今回は掛け合いはなしで」
千夜「凛さんの乳頭を薪でドリルするだけにします」
P「それはただのセクハラじゃないか....?」
千夜「私は凛さんを救いたい、その一心です」
P「その一心でそれやってるならお前は既に壊れてるよ」
ドラゴン「まあまあ、先ほどもまったく効果のなさそうな行動で興味深い知見を得られましたし」
ドラゴン「少しだけ試してみるのもよいのではないですか?」
P「それを言われると....」
476: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/31(日) 23:15:10.78 ID:3wsvolyB0
千夜「それではドリルします」
P「どんなワードだよ」
千夜「....」
千夜「....」ギュン
凛「....」
千夜「....」ギュン
凛「....」
千夜「....」ギュンギュンギュン
凛の反応 >>477
477: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2021/01/31(日) 23:16:21.52 ID:RJGDxEBV0
正気に戻ってツッコむ
479: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/31(日) 23:23:13.02 ID:3wsvolyB0
凛「....」
P「ダメか....」
凛「....スナ」
千夜「!」
P「凛っ!?」
ドラゴン「は、反応が!?」
P「(ここで反応って言うと乳首が反応してるみたいだな)」
千夜「....っ」
480: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/31(日) 23:23:49.49 ID:3wsvolyB0
千夜「....!」ギュンギュンギュン
凛「....チ....スナ」ピク
P「千夜!」
千夜「わかっています!」
千夜「....凛さん!」ギュンギュンギュン
凛「....チク....ルスナ」ピクピク
ドラゴン「あと少しです!」
P「千夜!」
P「そこだああああああああああ!!!」
千夜「わかっています!」
481: ◆bL5b7ovQmQ 2021/01/31(日) 23:24:30.38 ID:3wsvolyB0
千夜「....」ピタ
P「止めた!!!」
ドラゴン「どうか....!」
凛「....」
凛「!」カッ
凛「ドリルせんのかい!!!」
千夜「凛さん....!」
P「凛っ!」
ドラゴン「意識が....!」
凛「あれ、ここは....」ハッ
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SS速報VIP:【モバマス安価】P「えっ!?うちのアイドルがスキャンダル!?」