曜「頼りにしてます、鞠莉ちゃん先生!」

鞠莉「ふたりのクリスマス作戦」

曜「我が家の忘年会」

曜「あけましておめでとう、鞠莉ちゃん先生!」

鞠莉「心を癒すその唇に」

鞠莉「いとつきづきし」

曜「平成最後だよ、鞠莉ちゃん先生!」

曜「鞠莉ちゃんとマザーズデイ」

鞠莉「曜とのなかよし温泉旅行記」

曜「紫陽花の鞠莉ちゃん」

鞠莉「スウィート・リベンジ」

曜「サラダ記念日」

曜「憧れは淡く身を包んで」

曜「鞠莉ちゃんのレモンな思い出」

曜「鞠莉ちゃんと放課後デート」

曜「鞠莉ちゃんとのレモンな生活」

曜「待ち人、来ること遅し」

曜「鞠莉ちゃん先生とお泊り勉強会」

鞠莉「クリスマス・アフター・クリスマス」

曜「お料理がしたい?」鞠莉『イエース!』























3: 名無しで叶える物語 2021/02/14(日) 22:11:33.57 ID:wPYnFxxS.net

ようまり・ダイかなまり



5: 名無しで叶える物語 2021/02/14(日) 22:12:22.45 ID:wPYnFxxS.net

果南「えっ」

ダイヤ「えっ」

鞠莉「えっ」



7: 名無しで叶える物語 2021/02/14(日) 22:13:29.52 ID:wPYnFxxS.net

鞠莉「なによ、二人してそんなに驚いて」

果南「いや、普通驚くでしょ」

ダイヤ「鞠莉さん。今、ご自分で仰ったことの意味をわかっているのですか?」

鞠莉「だから、ハンバーグチョコレートって美味しいのかなって」

果南「おお…」

ダイヤ「一体どうしてこんなことに…」



8: 名無しで叶える物語 2021/02/14(日) 22:18:16.64 ID:wPYnFxxS.net

鞠莉「一体どうしたの、二人とも置いてけぼりにされたような目をして」

果南「ああ…ごめん、正直ちょっと発想についていけなくて」

ダイヤ「察するに、バレンタイン用のチョコのことを言及しているのでしょう?それも、曜さんにあげるための」

鞠莉「エグザクトリー!流石ダイヤ、よくわかったわね」

ダイヤ「まあ、そう言う時期ですからね」



9: 名無しで叶える物語 2021/02/14(日) 22:19:14.36 ID:wPYnFxxS.net

果南「それは良いとして、曜にあげるってことは本命でしょ?」

鞠莉「もちろん!スペシャルな気持ちを込めて贈りたいの、曜に喜んでもらいたいから」

ダイヤ「それで思い付いたのが、ハンバーグにチョコレート」

果南「これを迷子と言わずなんと言うのかね」

鞠莉「え、そんなにおかしい?」

ダイヤ「おかしいとかおかしくないとか、そういう次元を超越していますわ」



10: 名無しで叶える物語 2021/02/14(日) 22:20:41.54 ID:wPYnFxxS.net

鞠莉「そんなにハイレベルなことは考えてないんだけどなぁ。曜の好きなハンバーグにチョコを組み合わせたら、きっと喜んでもらえるかなって思っただけで」

果南「純真さがシンプルな力に変わる瞬間を見た気がする」

ダイヤ「ええと、お気持ちはよく分かるのですが」

果南「ねえ、ひとつ確認していい?」

鞠莉「どうぞ」



11: 名無しで叶える物語 2021/02/14(日) 22:23:13.88 ID:wPYnFxxS.net

果南「鞠莉が言ってるのは、チョコレートでハンバーグを作る、ってことじゃないんだよね。なんかこう、子供が喜びそうな感じの」

鞠莉「もちろん違うわ。楽しそうだけど、それじゃおままごとみたいじゃない」

果南「そうだよね。つまり、本気で考えてるってことだよね、ネタではなく」

鞠莉「まあ、ね。さっきも言ったけど、一応、本命のつもりだし」

ダイヤ「鞠莉さんが恥じらいの表情を浮かべて…どうします、果南さん」

果南「うーん、応援してあげたいけど、いくらなんでもハンバーグにチョコっていうのは…」



12: 名無しで叶える物語 2021/02/14(日) 22:24:29.84 ID:wPYnFxxS.net

鞠莉「もしかしてだけど、二人とも勘違いしてない?」

果南「うーん、鞠莉に言われてしまうとは」

ダイヤ「勘違いというか、迷い道に取り残されているというか」

鞠莉「待って、一度整理しましょう。二人がイメージしてるハンバーグチョコレートって、どんなもの?」

ダイヤ「どんなもなにも…熱々のハンバーグに、溶かしたチョコレートを上からかけるか、添えるか乗せるかするのでしょう?」

鞠莉「あー、やっぱり。どうにも話が噛み合わないと思ったのよ」

果南「噛み合わないって、えっ、違うの?」



14: 名無しで叶える物語 2021/02/14(日) 22:27:16.12 ID:wPYnFxxS.net

鞠莉「違う違う。チョコレートをそのまま使うんじゃなくて、ハンバーグソースのベースに使うのよ」

果南「ハンバーグの…」

ダイヤ「ソース…?」

鞠莉「ほら、このネット検索の結果を見てよ」

果南「どれどれ…わ、チョコレートソースのレシピがたくさんヒットしてる」

ダイヤ「投稿型のレシピサイトだけでなく、お菓子会社やハンバーグ専門店のウェブサイトもありますね。チョコの風味がコクと深みを生み出すと…」

鞠莉「ね、百聞は一見にしかず。れっきとしたハンバーグのバリエーションでしょ?」



15: 名無しで叶える物語 2021/02/14(日) 22:29:08.44 ID:wPYnFxxS.net

果南「…」

ダイヤ「…」

鞠莉「ねえ、どうして黙っちゃうのよ」

ダイヤ「いえ、私たちは反省しているのです」

鞠莉「反省?」

果南「ハンバーグチョコレートっていう音の響きから、勝手にエキセントリックな料理をイメージして、でも鞠莉なら本当にやりかねないよね、って心の中で決めつけちゃってたことを」

鞠莉「ちょっと」

ダイヤ「ごめんなさい、鞠莉さん…」

果南「私たちが間違ってた。鞠莉の言うことを信じてあげられなかったよ…」



16: 名無しで叶える物語 2021/02/14(日) 22:31:04.62 ID:wPYnFxxS.net

鞠莉「なんだか腑に落ちない言われようだけど、誤解が解けてくれればそれでいいわ。私の伝え方も良くなかったんだろうし」

果南「鞠莉…」

ダイヤ「ありがとうございます、鞠莉さん」

鞠莉「気にすることナッシングデース!で、美味しいのかなぁ、ハンバーグチョコレートって」

果南「結局はそこに戻るんだね」

ダイヤ「確かに、説明文を見ただけでは、味を想像するのは難しいですね」



17: 名無しで叶える物語 2021/02/14(日) 22:34:24.22 ID:wPYnFxxS.net

鞠莉「二人も気になるでしょ」

ダイヤ「それはまあ、これだけ話をしていれば」

果南「どんな味なのか、ちょっと興味あるね」

鞠莉「そうよね。そして、気になるからには、ぜひぜひ食べてみたいわよね」

果南「えっ」

ダイヤ「えっ」



18: 名無しで叶える物語 2021/02/14(日) 22:35:23.24 ID:wPYnFxxS.net

……………………………………

鞠莉「というわけで、こちらがマリー特製のハンバーグチョコレートデース!」

果南「おおっ、本当に出てきた」

鞠莉「ダイヤのはこっち。ハンバーグじゃなくて、チキンソテーのチョコレートソース添えね」

ダイヤ「これ、鞠莉さんがお作りに?」

鞠莉「そ!実は、ここ一週間くらいずっと練習していたの。ハンバーグのこね方から始まって、焼き方や盛り付け方、チョコレートソースの試作までね」

果南「すごい熱の入れようだね」



19: 名無しで叶える物語 2021/02/14(日) 22:37:04.80 ID:wPYnFxxS.net

鞠莉「基礎的な部分はマスターしてるつもりだけど、自分で作ったものだと味の良し悪しが分かりにくいから、誰かの感想が聞きたくて」

ダイヤ「なるほど。私たちを鞠莉さんの部屋に呼んだのは、このためだったんですね」

鞠莉「それは、そうなんだけど…でも、これだけは言わせて」

果南「んー?」

鞠莉「今日来てもらったのは、確かにチョコレートソースを試食してもらうためだけど…心を込めて、私なりに一生懸命作ったつもり。他でもない大好きな二人に、私の作った料理を食べてもらいたかったから…」

果南「…ダイヤ、どうしよう。私、なんだか泣いちゃいそう」

ダイヤ「ええ…感動で早くも胸がいっぱいです」



20: 名無しで叶える物語 2021/02/14(日) 22:38:55.18 ID:wPYnFxxS.net

鞠莉「ほらほら、食べる前から変な感じになってる。二人にはぜひぜひ、評価を聞かせてもらわなきゃなわないんだから」

果南「そうだね。せっかくの出来立てだし、さっそく食べようか」

ダイヤ「はい。では」

かなダイ「「いただきます」」

果南「見た目は全く普通のハンバーグ、と、チキンソテーだね」

ダイヤ「形も綺麗ですし、焼き加減も良さそうです」

果南「鞠莉が、あの鞠莉が、こんな上手に料理を作れるようになったなんて」

ダイヤ「私、今度は目頭が熱くなってきてしまいました」



21: 名無しで叶える物語 2021/02/14(日) 22:39:53.43 ID:wPYnFxxS.net

鞠莉「もう、いつまで保護者みたいなコントしてるのよ。こっちが恥ずかしくなるでしょ」

ダイヤ「そうは言いますが、料理の裏にある背景もまた、大切な料理の一部なのですわ」

果南「そうそう。見ただけで、鞠莉の本気さと頑張りが伝わってくるもん」

鞠莉「そう言ってくれるのは嬉しいわ。けど、実際に食べてみて、率直な感想を聞かせて欲しいの。遠慮や気遣いのない、ありのまま思ったとおりのことを」

ダイヤ「わかっています」

果南「その本気に、私たちもちゃんと応えるよ」



22: 名無しで叶える物語 2021/02/14(日) 22:40:40.47 ID:wPYnFxxS.net

ダイヤ「では、改めて」

果南「うん、食べよう」

「「あむっ」」

鞠莉「…」

果南「もぐもぐ…ん…!」

ダイヤ「これは…!」

鞠莉「ど、どう…?」



23: 名無しで叶える物語 2021/02/14(日) 22:41:33.33 ID:wPYnFxxS.net

かなダイ「「美味しい!」」

鞠莉「!」

果南「すっごく美味しいよ。口に入れた瞬間にチョコレートの風味がぱっと広がるけど、続いてほろ苦さとまろやかさがやってきて」

ダイヤ「甘さが邪魔することはなく、むしろ濃厚なチョコの香りがお肉とマッチして、味わいを際立たせています」

鞠莉「変なところとか、気になることとかは…?」

果南「全然なし。どこをとってもオールオッケー、パーフェクトだよ」



24: 名無しで叶える物語 2021/02/14(日) 22:42:21.35 ID:wPYnFxxS.net

ダイヤ「火の通りも絶妙で、お肉そのものも美味しく調理出来ていますわ。ソースと絡んで、とても上品な味わいです」

果南「うんうん、ホテルのディナーで出てきてもおかしくないレベルだね」

ダイヤ「ふふっ、実際ホテルのディナーですけどね」

果南「あははっ、そうだったね」

鞠莉「良かったぁ…」



25: 名無しで叶える物語 2021/02/14(日) 22:43:21.33 ID:wPYnFxxS.net

果南「美味しくてご飯がどんどん進んじゃうよ。きっとパンにも相性バッチリだと思う」

ダイヤ「果南さん。ハンバーグを一口いただいてよろしいですか?」

果南「おっ、試してみる?」

鞠莉「えっ、でもダイヤ、ハンバーグ苦手でしょ」

ダイヤ「得意ではありませんが、ぜひ食べて見たいのです。鞠莉さんが心を尽くして作ってくれた料理なのですから」

鞠莉「ダイヤ…」

果南「じゃあ、私もチキンソテーをお裾分けしてもらおうかな。せっかくのご馳走、みんなでシェアしないとね」



26: 名無しで叶える物語 2021/02/14(日) 22:44:27.35 ID:wPYnFxxS.net

ダイヤ「こういうのもまた、楽しみの一つですね。では、いただきます――んっ…!」

鞠莉「だ、大丈夫?」

ダイヤ「はい、美味しいです」

鞠莉「ほんとに?無理してない?」

ダイヤ「ハンバーグを食べること自体が久々なので、私の感想はあまり当てにはならないでしょうが、料理として完成されていて、とても美味しいと思います」

果南「ハンバーグ嫌いのダイヤをここまで唸らせちゃうんだもん、自信持っていいと思うよ」

鞠莉「…ありがとう。そう言ってもらえて、私、本当に嬉しい!」



27: 名無しで叶える物語 2021/02/14(日) 22:46:09.42 ID:wPYnFxxS.net

――――――――

かなダイ「「ご馳走様でした」」

鞠莉「嬉しいわ、残さず食べてもらえて」

ダイヤ「残すなんてとんでもない。とても美味しかったです。鞠莉さんの努力と熱意が伝わってきました」

果南「この出来栄え、曜もきっと喜んでくれると思うよ」

鞠莉「ありがとう、果南、ダイヤ!」

ダイヤ「いえいえ。私たちも、鞠莉さんの料理が食べられて嬉しかったですわ」

果南「うん、本当に美味しかった!」

鞠莉「これなら、曜にも…!」

果南「けどさ、これだけじゃないでしょ?」

鞠莉「…えっ?」



28: 名無しで叶える物語 2021/02/14(日) 22:47:02.46 ID:wPYnFxxS.net

ダイヤ「これとは別にもうひとつ、用意したいものがあるんでしょう?」

果南「料理じゃなくて、正真正銘のチョコレートのお菓子がさ」

鞠莉「ど、どうしてわかったの?」

ダイヤ「ふふっ。さあ、どうしてですかね」

果南「幼なじみだからかな。わかっちゃうんだよね、そういうのって」

ダイヤ「ハンバーグはそれなりに出来るようになったけど、やっぱり本当はチョコレートもプレゼントしたくて――」

果南「だけど、お菓子作りは難しいから、どうしようかずっと迷っていた――ってところかな」

鞠莉「…ふふっ、ご明察。やっぱり二人には隠し通せないか」



29: 名無しで叶える物語 2021/02/14(日) 22:50:16.87 ID:wPYnFxxS.net

果南「ま、そんなわけでさ、この流れでもう一仕事やっちゃおうか」

鞠莉「でも、もう遅い時間だし。これ以上付き合わせちゃうわけには…」

果南「なーに水臭いこと言ってるの」

ダイヤ「いまさら遠慮は無しですよ。乗り掛かった船というより、私たちはもう同じ船に乗っているのですから」

果南「そうそう。美味しいご飯をご馳走になったお礼もしなきゃだし、ね」

鞠莉「果南、ダイヤ…」

ダイヤ「勢いに乗れるこの機会を逃す手はありません。私たちも一緒です、絶対に上手くいきますわ」

鞠莉「…うん!待ってて、すぐ用意するから、お泊りの準備も!」



30: 名無しで叶える物語 2021/02/14(日) 22:51:42.64 ID:wPYnFxxS.net

……………………………………

曜「ご馳走さま!ああ、美味しかったー!」

鞠莉「気に入ってもらえた?」

曜「もちろんだよ!ハンバーグもだけど、ソースが抜群に美味しくってもう最高!チョコレートのソースって聞いて驚いたけど、こんなにもハンバーグに合うなんて想像もしてなかったよ!」

鞠莉「ハンバーグ通の曜にそう言ってもらえると、頑張った甲斐があったわ」

曜「しかも、鞠莉ちゃんの手作りだなんて。こんな贅沢、私のあげたチョコじゃ全然釣り合わないよ」

鞠莉「ふふっ、いいのいいの。美味しく食べてくれたことが、私にとっては一番の喜びなんだから」



31: 名無しで叶える物語 2021/02/14(日) 22:53:14.50 ID:wPYnFxxS.net

曜「えへへっ、私は幸せ者だね。今度は私にご馳走させてね、頑張って腕を振るっちゃうから!」

鞠莉「ん…」

曜「あれ、鞠莉ちゃん、どうかしたの?」

鞠莉「実は、ね。えっと、もう一つ渡したいものがあって…」

曜「そんな、これ以上貰ったら、貰いすぎちゃ――わ…」

鞠莉「こういうのって、いつもの私らしくないのかもしれないけど…私の気持ち…受け取って、くれる?」



終わり



32: 名無しで叶える物語 2021/02/14(日) 22:53:57.75 ID:wPYnFxxS.net

全弾撃ち尽くしました。バレンタインようまりでした。

↓は前に書いたものです。よろしければ併せてお願いします。

鞠莉「君のそばに」

ありがとうございました。みなさま良いお年を。



33: 名無しで叶える物語 2021/02/14(日) 22:54:46.70 ID:wPYnFxxS.net

(良いお年はすでにお迎えですね、コピペミスでした、すみません。)


元スレ
鞠莉「ハンバーグチョコレートって美味しいのかな」