1: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/08/25(金) 01:58:19.119 ID:zIGOwWId0.net
タプリス「白羽せんぱーい!」タタタ
ラフィエル「おはようございます、タプちゃん」
タプリス「おはようございます! 突然ですがこちらをどうぞ!」スッ
ラフィエル「これは……?」キョトン
タプリス「名付けて、天使力活性装置です!」
ラフィエル「何やら物々しい名称ですが……どういったものなのでしょう?」
2: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/08/25(金) 01:59:08.416 ID:zIGOwWId0.net
タプリス「こちらの電極から微弱な電流を流しまして、天使のツボを刺激します」
タプリス「すると少しの間だけですが集中力が増し、天使力を高めることができるんです!」
タプリス「自分でも試してみましたが、すっきりこそすれ痛みは無かったのでご安心を!」
タプリス「ちなみに自作です!」フフン
ラフィエル「タプちゃんはすごいですねえ」ナデナデ
タプリス「えへへ」ニヘ
ラフィエル「ただ自分では使い方がわからないので……お願いできますか?」
タプリス「はい、お任せください!」
タプリス「電極を貼りますね」スッ
タプリス「首の後ろを二箇所ほど失礼しまして」ピトッ
ラフィエル「んっ」ピク
タプリス「行きますよ? 3…2…1…」
ラフィエル「……」ドキドキ
タプリス(……)
タプリス(うなじ、真っ白で綺麗ですね……)ボ-
ラフィエル「……どうかしましたか?」ドキドキ
タプリス「ひゃ、ひゃい!?」カチカチッ
タプリス(あっ、出力が……)
ラフィエル「い゛っ!?」バチィ
ラフィエル「……」
ラフィエル「……タプちゃん?」ニッコリ
タプリス「すみませんすみません!!」ペコペコ
……
ラフィエル「普通に痛いうえ、気を抜いた一瞬を狙うとは……わざとですか?」
タプリス「と、とんでもないです! この度はとんだご迷惑を……!」
ラフィエル「冗談ですよ」
タプリス(冗談の顔じゃないです……)
ラフィエル「でも効果はあったみたいですね、心なしか頭がすっきりと……」ピコ-ン
ラフィエル「あ、雨が降ってきましたね」
タプリス「? 雨ですか?」
ラフィエル「……あれ、降ってないですね」
タプリス「ふふっ、なんですかそれ」
ラフィエル(確かに感じたと思ったのですが……)
ポツ ポツ
ラフィエル「!」
タプリス「わ、本当に降ってきました! 早く学校に……」
ラフィエル(……)ピコ-ン
ラフィエル「……タプちゃん、少しこっちに」グッ
タプリス「?」ガシャン
タプリス「危なあっ!? 何か降って……!?」
タプリス「う、植木鉢……先輩が引っ張ってくれていなかったら……ひえぇ」
ラフィエル(……これは)
……
タプリス「未来が視える……ですか?」
ラフィエル「はい。恐らくは」
ラフィエル「かといって私の意志で自由に視えるということはなく、知らされるような形に近いですね」
ラフィエル「まるで天啓のような……これも天使力の高まりによるものでしょうか?」
タプリス「うーん、表立った情報では聞いたこと無いです……」
タプリス「私のミスが変に作用してしまったんでしょうか……すみません」
ラフィエル「気にしなくても良いですよ、本来知ることの到底叶わない未来が視えるなんて」
ラフィエル「どれほど楽し……人々のために役立てられることでしょう」
タプリス「聞こえてます先輩」
タプリス「そんな先輩だからこそ、このような力が目覚めたのかもしれませんが」
ラフィエル「! むむ、来ましたよ!」ピコ-ン
タプリス「おお、早速ですね!」ワクワク
~~~~~~~~~~
タプリス『ただいま戻りました!』バン
ラフィエル『おかえりなさい、タプちゃん』
タプリス『白羽先輩、私やりましたよ!』
タプリス『私の作ったプログラムなんですが、天界の偉い方々が目を掛けてくださいまして』
タプリス『なんと、試験的に運用してもらえるみたいなんです!』
ラフィエル『天界はまだまだ情報格差が大きいですからねー』
ラフィエル『もしかすると、タプちゃんの力が天界を変えるかもしれませんよ? すごいですねえ』ナデナデ
タプリス『えへぇ……』
~~~~~~~~~~
ラフィエル(タプちゃんと私、ですか)
ラフィエル(外見は今とほとんど変わりありませんね、そう遠い話では無いのでしょうか)
ラフィエル(それにしても、タプちゃんの探究心は留まるところを知りませんね)
~~~~~~~~~~
タプリス『それで……その』モジモジ
ラフィエル『どうしました?』
タプリス『うぅ~……絶対わかって言ってますよね先輩』
タプリス『……ご、ご褒美とか……いただけませんか』モジモジ
~~~~~~~~~~
ラフィエル(ふふ、ご褒美だなんて可愛らしいですね)
~~~~~~~~~~
ラフィエル『いいえ』
ラフィエル『白羽先輩、なんて言ってる子にはあげません』
タプリス『ううぅぅ~っ……! そんなすぐに慣れるものじゃないですって……!』
ラフィエル『それではご褒美はあげられませんよ?』
タプリス『……さん』
ラフィエル『さん?』
タプリス『ラフィエル……さん、でここはなんとか……』
ラフィエル『……仕方ありません、及第点にしてあげます』チュ
タプリス『んぁ……』
~~~~~~~~~~
ラフィエル(……)
ラフィエル(え?)
~~~~~~~~~~
タプリス『せんっ……ぱい……! そんな、同じところばかり……!』
ラフィエル『先輩、じゃないですよね?』カリッ
タプリス『ふわぁぁっ!?』ビクン
タプリス『ご、ごめんっ、なさいっ、ラフィエルさんっ』
ラフィエル『もう及第点はあげませんよ?』クリクリ
タプリス『はひぃっ!? や、優しくっ……』
ラフィエル『ふふっ……我慢してるタプちゃんの顔、かわいいです』
ラフィエル『ますます崩してあげたくなってしまいます……』チュウウ
タプリス『んむっ……! んぅぅっ……!』ガクガク
~~~~~~~~~~
ラフィエル「」ポヘ-
タプリス「白羽先輩? 何か視えました?」トントン
ラフィエル「!!」シュバッ
タプリス「な、なんで逃げるんですか……一体何が」ズイッ
~~~~~~~~~~
タプリス『はぁっ……! はぁっっ……!』トロン
タプリス『もっとです、もっとお願いします……ラフィエル……』ズイッ
~~~~~~~~~~
ラフィエル「~~っ!」カアア
ラフィエル「い、言えません!!」
ラフィエル「それではまた!!」ヒュン
タプリス「えぇ!?」ガ-ン
タプリス「置いてかれちゃいました……」
タプリス「あの白羽先輩があそこまで狼狽えるなんて……何を視てしまったのでしょうか?」
タプリス「……未来が視える。視えてしまう……」ハッ
タプリス「先輩、まさか……!」
ラフィエル「……」ゼエゼエ
ラフィエル「……こんな乱れた心で神足通を成功させた自分を褒めたいですね」ゼエゼエ
ラフィエル「乱れた……」
ラフィエル「タプちゃんも私も、あんなに……」ポワポワ
ラフィエル「ち、違います!! 断じて!!」ブンブン
……
ラフィエル(あれが未来……? いつかはタプちゃんとあんなことを……?)
ラフィエル(うう、顔が熱い……考えても余計に羞恥が込み上げるだけで無駄ですね……)
ラフィエル(無に……心を無に――)
「じゃあこの問題を――白羽」
ラフィエル「は、はい!?」ガタッ
ラフィエル(全く聞いてませんでした……)
「居眠りか? 珍しいな、無理するなよ」
ラフィエル「はい、ごめんなさい……」
サターニャ「……」ジ-
……
サターニャ「ねえ」
ラフィエル「サターニャさん?」
サターニャ「あんたがヘマするなんて珍しいじゃない」
サターニャ「それより、なんであんたは居眠りしようがむしろ心配されるのよ! 私は怒られるのに!」
ラフィエル「大悪魔様を心配するなんて烏滸がましいことだからですかね」
サターニャ「そ、そうかしら? ……ってさすがにそんなんじゃ言い包められないわよ」
サターニャ「……まあ、ある程度頭も回るみたいだし、体調が悪いわけじゃ無さそうで良かったわ」
サターニャ「悩みがあるならガヴリールやヴィネットにでも相談してみたらどうかしら」
サターニャ「……あーその、悪魔としては褒められた話じゃないけど……」
サターニャ「だからって私に相談するなってわけじゃなくて……」
ラフィエル(ふふっ……悪魔らしくないなんて言ったら怒られちゃいますね)
ラフィエル(ただ、相談出来るような内容でも無いんですよねー……)
ラフィエル(話せる範囲で話してみるだけでも楽になるでしょうか)
ラフィエル「それでは、少し話を聞いていただいてもよろしいでしょうか」
サターニャ「ふん、少しだけだからね」
ラフィエル「実は……」ピコ-ン
~~~~~~~~~~
サターニャ『ふああ……』
ラフィエル『おはようございます、サターニャさん』
サターニャ『……いつの間にか侵入してるのはもう突っ込まないでおくわ』
ラフィエル『ご飯にしますか? お風呂にしますか? それとも……』
サターニャ『それ普通は夜にやるものじゃないかしら』
ラフィエル『それもそうでした、とりあえずご飯作っちゃいますね』
サターニャ『あー、後でいいわ』
サターニャ『あんたにする』
ラフィエル『え――』グイッ
サターニャ『捕まえたわよ』ギュッ
サターニャ『朝から晩までぴったりくっ付いてきたり、やたらとスキンシップが激しかったり』
サターニャ『あんたはからかい半分かもしれないけど』
サターニャ『やられる方は結構ドキドキしてるんだからね……』
ラフィエル『――!』
サターニャ『……嫌だっていうなら無理強いはしないから』
サターニャ『いつも私にばっかり選ばせてるんだし……たまにはあんたが選ぶ立場になってみなさい』
ラフィエル『そんなの……どうするかなんて決まってるじゃないですか』
……
ラフィエル『さ、さた゛ーに゛ゃ、さん……!』フルフル
サターニャ『いつもの作り笑いが見る影も無いわね……今の顔の方が好きよ』ジュルッ
ラフィエル『あ゛っ……はッ……!』ビク
ラフィエル『ぁ……』クタ
サターニャ『っ……』ゴクリ
サターニャ『ごめん、ちょっと加減できそうに無いかも……』スルスル
ラフィエル『……ふぁい……きてください、さたーにゃさん……』
~~~~~~~~~~
ラフィエル「実は……」パクパク
サターニャ「実は……はもういいから早く言いなさいよ」
サターニャ「目が縦横無尽に泳ぎ回っててすごい怖いんだけど」
ラフィエル「あの、やっぱり、ナシで」ヨロヨロ
ラフィエル「じ、神足通」ヒュン
サターニャ「あっ……何よあいつ」
ラフィエル(タプちゃんとお付き合いするのでは無いんですか……!?)ハアハア
ラフィエル(な、なんでサターニャさんとまで……!)
ラフィエル(……サターニャさんがあんなに攻めてくるなんて)
ラフィエル(私、なんとはしたない姿を……)カアア
……
ラフィエル(天界次席が二股ですか……)トボトボ
ラフィエル(天使として越えてはいけないラインは守ってきたつもりでしたが……どうしたものでしょう)ポフッ
ラフィエル「わぷっ、ごめんなさい考え事を……」チラッ
ヴィーネ「見ればわかるわよ」
ヴィーネ「はい。缶コーヒーだけど飲む?」
ラフィエル「ヴィーネさん……」
ヴィーネ「聞いてた以上に元気無いわね……サターニャが心配してたわよ?」
ヴィーネ「口ではああ言ってるけど、ちゃんと考えてはいるみたいだから」
ラフィエル「そうですね……悪いことをしてしまいました……」
ヴィーネ「……もしかしたら、話したくないことなのかもしれないけど」
ヴィーネ「どうしても我慢できない時に、吐き出せる相手がいるってことは覚えておいてね」パアア
ラフィエル(なんと眩しい……気を抜けば懺悔の言葉が口を衝いて出てしまうかのようです)
ラフィエル(私の友人はとことん悪魔らしくない方ばかりだと常々思います)
ラフィエル(本当に良い友人に巡り会えました)ピコ-ン
~~~~~~~~~~
ヴィーネ『うん、美味しい!』
ラフィエル『ごほっ……』プルプル
ヴィーネ『面白半分で激苦アイスクリームなんか買うから……ちゃっかり完食してるし』
ラフィエル『勿体無いので……』ゲホゲホ
ヴィーネ『はい、私の分けてあげるから口直しして』
ラフィエル『ありがとうございまふ……』モクモク
ラフィエル『甘くて癒されます……』モクモク
ラフィエル『間接キスも相まって、ですかね?』
ヴィーネ『か、関係ないでしょ! わざわざ言うな!』
ラフィエル『いいえ、大いに関係ありますよ』
ラフィエル『口直し……もう少し進んでみてもいいですか?』
ヴィーネ『! まま待って、こんなとこじゃ人に見られるから……!』
ラフィエル『問題ありませんよ。結界を張りましたので私たちの姿は見えません』
ラフィエル『見られるから……見られなければいいんですよね?』
ラフィエル『いただきます――』カプッ
ヴィーネ『ぅむ――』チュル…
……
ラフィエル『ぷはっ……この甘さのなんと代えがたいこと……』
ヴィーネ『ぅぅ……』ポ-
ラフィエル『まだまだ味わわせてもらわなければ……』チュッチュ
ヴィーネ『こ、このっ……! 調子に乗るなっ……!』クチュ
ラフィエル『ひぅっ!?』ビクッ
ヴィーネ『やられっぱなしだと思わないでよね……!』ハアハア
ラフィエル『いいですよぉ……』
ラフィエル『もっとぶつけてください……ゔぃーねさん……』
~~~~~~~~~~
ラフィエル「なぜ!!」ゴッ
ヴィーネ「ひいっ!?」ビクウ
ラフィエル(何故ですかラフィエル……! 何故友人止まりで満足しないのですか……!)ダクダク
ヴィーネ「か、壁にヒビが……! おでこから血出てるじゃない!?」
ラフィエル「はい……少しばかり落ち着きましたのでご心配なさらず」ダクダク
ラフィエル「保健室行ってきますね……」ヒュン
ヴィーネ「ラフィ……」
ラフィエル(三股とは恐れ入りました……)
ラフィエル(そのうえまさか野外でまぐわうなど……!)ピュ-
ラフィエル(ああ、血の勢いが……これはいけません……)
……
ラフィエル「……」ズ-ン
ガヴリール「触れないでくださいオーラが凄いな」
ガヴリール「お前何言ったの?」
ヴィーネ「何も言ってないのに……」ショボン
サターニャ「ヴィネットが敢え無く撃沈とは予想外だったわ」
ガヴリール「残るは私だけか……めんどくさ」
ガヴリール(しゃーないなあ……)
……
ガヴリール「よ」
ラフィエル「ガヴちゃん……」ゲッソリ
ガヴリール「うわっ……大丈夫かよ」
ガヴリール「いつもの作り笑いが見る影も無いぞ」
~~~~~~~~~~
サターニャ『いつもの作り笑いが見る影も無いわね』
~~~~~~~~~~
ラフィエル「うぅ~……!」フルフル
ガヴリール(やば、早速地雷踏んだっぽい)
ガヴリール「……聞かれたくないことなんだな?」
ラフィエル「……」コクリ
ガヴリール「……はー」カポ
ガヴリール「……あー急に音楽が聴きたくなってきたなー」
ラフィエル「……?」
ガヴリール「ヘッドセット持ってきてて良かったー、これで音楽が聴けるなー」
ガヴリール「……今なら悩みを話されても、聞こえないかもなー」
ラフィエル「!」
ガヴリール「だ、だから聞こえてないし、言いにくいことも言えるかもなー」
ラフィエル「ぷっ……ぷくくっ……!」
ラフィエル「あはははっ! なんですかそれ!」
ガヴリール「う、うっせ!」カアア
ラフィエル「くくっ……! しかもやっぱり聞き耳立ててますし……!」
ガヴリール「なんだよ、笑えるじゃん……」
ラフィエル「はあっ……はあっ……そんな聞き出し方初めてですよ」
ガヴリール「正直自分でも無いなと思ったわ……慣れないことはするもんじゃない」
ラフィエル「でも、それだけ心配してくれてたんですよね」
ラフィエル「お話しできないのは非常に申し訳なく思っていますが、確かにその思いは頂きました」
ラフィエル「ありがとう、ガヴちゃん」
ガヴリール「……ん」
ラフィエル(優しいけど、不器用なガヴちゃん)
ラフィエル(皆さんの中でも一番付き合いが長くて、妹のようにも感じるガヴちゃん)
ラフィエル(こんな良い子、いつまでも大切にしなければいけませんね)ピコ-ン
~~~~~~~~~~
ガヴリール『おいおい、射線上に立つなよ……ったく』カチカチ
ラフィエル『ガヴちゃーん、そろそろ寝ませんか?』
ガヴリール『まだ眠くないし先寝てていいよ』カチカチ
ラフィエル『もう……そんなこと言う子にはのせちゃいまーす』ムギュ
ガヴリール『ころちゅ……』
ラフィエル『ちっちゃいですねーガヴちゃん』
ラフィエル『十分に睡眠を取らないと大きくなりませんよ?』ムニムニ
ガヴリール『! ど、どこ触って言ってんだ!』
ラフィエル『綺麗な身体しているのに勿体無いです』ムニムニ
ガヴリール『ふっっ……! ぅ……!』ピクッ
ガヴリール『やめっ、やめろ! 鬱陶しい!』バッ
ラフィエル『あらー、残念です……』パッ
ガヴリール『あ……』
ラフィエル『それではお先に失礼しますね。夜更かしは程々に、ですよ?』
ガヴリール『っと……その……』
ラフィエル『ほらほら、ゲーム続いてるみたいですよ?』ニコニコ
ガヴリール『っ!』バン
ガヴリール『……ゲームなんかどうでもいいから』
ガヴリール『だから、さっきの……続きを……』
ラフィエル『よく出来ました♪』
……
ラフィエル『痛くないですか?』クリクリ
ガヴリール『や、やばっ……! これっ……!』ピクッ
ガヴリール『か、からだがしびれへっ……』ビクビク
ラフィエル『ガヴちゃん、よだれまみれで赤ちゃんみたいですね』ムギュ
ガヴリール『んーーっ……!』
ラフィエル『まだまだ、気持ちよくなれますから……』ヌプヌプ
ガヴリール『……っはッ! まって、なんかきちゃっ……!』ガクン
ガヴリール『こわい、こわいですっ……! ラフィっっ……!』
ラフィエル『大丈夫、ここにいますよ……』ギュ
~~~~~~~~~~
ラフィエル「」パァンッッ
ガヴリール「!?」
ラフィエル「」ヒリヒリ
ガヴリール(頬に真っ赤を超えて真っ青な手形が……)ヒキッ
ラフィエル「ガヴちゃん」
ガヴリール「は、はい」
ラフィエル「しばらく学校休みますので、よろしくお願いします」
ガヴリール「な、なんで……いや、わかりました……」
……
ラフィエル(妹にも等しい、大切な存在にさえこの所業)
ラフィエル(死にたいと考えるなんて命への冒涜と思っていましたが、よーく理解しました……)
ラフィエル(……ですが、同時に興奮してしまっている自分自身が嫌でたまりません……!)ゴロゴロ
ラフィエル(身近な方々が性に耽溺する光景がこれほど官能的だとは……)
ラフィエル(何より、皆さんが私の情愛に応えてしまっていることが問題です)
ラフィエル(どうして当然のように愛し合っているんですか……)プシュ-
……
ラフィエル(しかし、望みは見えました)
ラフィエル(視えた光景は一人ずつ……同じ私が四人全員に手を出したと決まったわけではありません)
ラフィエル(経験からして、近くの人物との未来が視えているように思えます)
ラフィエル(共通の未来ではなく、誰を選んだかで分岐するそれぞれ別の未来なのでは?)
ラフィエル(……ならば、誰にも手を出すことのない未来もあるはずです)
ラフィエル(私が過ちを犯しさえしなければ、そこに辿り着くことも可能であるはず)
ラフィエル(もちろん簡単な話ではありません)
ラフィエル(誰かの近くに居続ければ、また新たな情事を視せられる恐れもあり)
ラフィエル(あまりにも生々しい光景を脳に叩き込まれ続け、忘れることも追いつかず情欲を掻き立てられる)
ラフィエル(この状態が続けば、いつか本当に手を出してしまうかもしれません)
ラフィエル(というか、出します)
ラフィエル(しかし、タプちゃんは言っていました)
ラフィエル(効果は少しの間だけ……この天啓がいつまでも続くものでは無いと)
ラフィエル(誰かと顔を合わせるたびに淫靡な光景を視せられる……この惨事にも終わりはあるのです)
ラフィエル(既に視てしまった光景は私の記憶として残り続けますが……記憶は徐々に風化していくものです)
ラフィエル(しばらく気まずさは残りそうですが、十分立て直せるはず……)
ラフィエル(そう、今は誰とも顔を合わせることなく……ただ耐えるのみ)
……
ヴィーネ「ラフィ、大丈夫かな……」
サターニャ「私たちに出来ることは無いのかしら……」
ガヴリール「あいつが望んだんだ……信じて待つしかないさ」
タプリス「あの……」
ヴィーネ「あら、タプちゃんじゃない」
タプリス「白羽先輩に何があったかについてなんですけど……」
タプリス「私、実は心当たりが……」
…
……
ラフィエル(皆さんには悪いですが、一人でいるのがこれほど安らぐとは……)ホワワン
ラフィエル(頭がすっきりとした感覚……これが残っているうちは天啓が止むことは無いのでしょうか?)
ラフィエル(まあ、治まるまではこの安息を享受しま――)ポフ
ラフィエル「……パンツ?」
サターニャ「お邪魔します!」ドゴォ
ヴィーネ「ラフィ、生きてる!? お邪魔します!」
ガヴリール「くそ、失敗した……! お邪魔します!」
ラフィエル「いやああぁぁっ!?」ビクゥ
タプリス「私もいます! お邪魔します!」
ラフィエル「い、いきなりどうしたんですか!?」ドキドキ
タプリス「どうしたもこうしたもないです!」
タプリス「全部……全部知ってるんですからね!」ギュ
ラフィエル(……!?)
ラフィエル「……し、知っているって……? であれば尚のこと離れていただけると……」
タプリス「離れません!」グググ
タプリス「白羽先輩を一人で死なせたりなんて、絶対にしません!!」
ラフィエル「は」
タプリス「あの時、自分はなんてことをしてしまったのかと後悔しました」
タプリス「未来が視えるようになってしまう、その残酷さに気付きませんでした」ギリッ
タプリス「ズバリ白羽先輩……あなたは」
タプリス「自分が近く死んでしまう……最悪の未来を視てしまったんですね……」グスッ
ラフィエル「」
タプリス「それが病気か、事故か……何によるものかまではわかりませんが」
タプリス「私たちを遠ざけたのも、永遠の別れに傷付けさせないため……違いますか?」
ラフィエル(違います)
タプリス「自分が一番苦しいはずなのに、あなたという人は……」ポロポロ
ガヴリール「私たち、謝らなきゃいけないことがあるんだ」
サターニャ「信じて待とうなんて都合のいいこと言って、あんたを助けることを諦めてた」
ラフィエル(そのまま待っていて欲しかったのですが!)
ヴィーネ「タプちゃんが教えてくれて……待つだけじゃダメだとようやくわかったの」
ラフィエル(タプリスッ!!)
タプリス「ですが!! 先輩らしくないです!! そんな簡単に諦めないでください!!」クワッ
タプリス「病気? 事故? そんなものがなんだって言うんですか!」
タプリス「守ってみせます、私たちが!」
タプリス「そんな悲しい未来、私たちの手で絶対に変えてみせますから!!」
タプリス「だから安心してください白羽先輩!」ガシッ
サターニャ「散々私を弄り倒すわ、場をかき乱すわしてたくせに」
サターニャ「今更迷惑の一つや二つがなんだっていうのよ」
ヴィーネ「あなたのことを知ったつもりになって」
ヴィーネ「実際は何もわかっていなかった私たちじゃ、頼りないかもしれないけど」
ガヴリール「天使として……いや、友達として」
ガヴリール「如何なる困難が待っていたとしても救い出してやるから」
「「「「ずっとずっと一緒にいましょう」」」」
ラフィエル(……ははっ……あははっ……)
ラフィエル(ごめんなさい、皆さん)
ラフィエル(残念ながら、未来は変えられそうにないみたいです)ピコ-ン
おわり
ラフィハーも5人全員も難しかったです
深夜のスレ立てでしたが最後までの支援ありがとうございました
元スレ
タプリス「こちらの電極から微弱な電流を流しまして、天使のツボを刺激します」
タプリス「すると少しの間だけですが集中力が増し、天使力を高めることができるんです!」
タプリス「自分でも試してみましたが、すっきりこそすれ痛みは無かったのでご安心を!」
タプリス「ちなみに自作です!」フフン
ラフィエル「タプちゃんはすごいですねえ」ナデナデ
タプリス「えへへ」ニヘ
ラフィエル「ただ自分では使い方がわからないので……お願いできますか?」
タプリス「はい、お任せください!」
3: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/08/25(金) 01:59:45.008 ID:zIGOwWId0.net
タプリス「電極を貼りますね」スッ
タプリス「首の後ろを二箇所ほど失礼しまして」ピトッ
ラフィエル「んっ」ピク
タプリス「行きますよ? 3…2…1…」
ラフィエル「……」ドキドキ
タプリス(……)
タプリス(うなじ、真っ白で綺麗ですね……)ボ-
7: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/08/25(金) 02:01:29.731 ID:zIGOwWId0.net
ラフィエル「……どうかしましたか?」ドキドキ
タプリス「ひゃ、ひゃい!?」カチカチッ
タプリス(あっ、出力が……)
ラフィエル「い゛っ!?」バチィ
ラフィエル「……」
ラフィエル「……タプちゃん?」ニッコリ
タプリス「すみませんすみません!!」ペコペコ
8: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/08/25(金) 02:02:39.818 ID:zIGOwWId0.net
……
ラフィエル「普通に痛いうえ、気を抜いた一瞬を狙うとは……わざとですか?」
タプリス「と、とんでもないです! この度はとんだご迷惑を……!」
ラフィエル「冗談ですよ」
タプリス(冗談の顔じゃないです……)
ラフィエル「でも効果はあったみたいですね、心なしか頭がすっきりと……」ピコ-ン
ラフィエル「あ、雨が降ってきましたね」
タプリス「? 雨ですか?」
ラフィエル「……あれ、降ってないですね」
タプリス「ふふっ、なんですかそれ」
ラフィエル(確かに感じたと思ったのですが……)
9: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/08/25(金) 02:03:45.843 ID:zIGOwWId0.net
ポツ ポツ
ラフィエル「!」
タプリス「わ、本当に降ってきました! 早く学校に……」
ラフィエル(……)ピコ-ン
ラフィエル「……タプちゃん、少しこっちに」グッ
タプリス「?」ガシャン
タプリス「危なあっ!? 何か降って……!?」
タプリス「う、植木鉢……先輩が引っ張ってくれていなかったら……ひえぇ」
ラフィエル(……これは)
12: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/08/25(金) 02:05:16.103 ID:zIGOwWId0.net
……
タプリス「未来が視える……ですか?」
ラフィエル「はい。恐らくは」
ラフィエル「かといって私の意志で自由に視えるということはなく、知らされるような形に近いですね」
ラフィエル「まるで天啓のような……これも天使力の高まりによるものでしょうか?」
タプリス「うーん、表立った情報では聞いたこと無いです……」
タプリス「私のミスが変に作用してしまったんでしょうか……すみません」
ラフィエル「気にしなくても良いですよ、本来知ることの到底叶わない未来が視えるなんて」
ラフィエル「どれほど楽し……人々のために役立てられることでしょう」
タプリス「聞こえてます先輩」
タプリス「そんな先輩だからこそ、このような力が目覚めたのかもしれませんが」
13: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/08/25(金) 02:06:23.250 ID:zIGOwWId0.net
ラフィエル「! むむ、来ましたよ!」ピコ-ン
タプリス「おお、早速ですね!」ワクワク
~~~~~~~~~~
タプリス『ただいま戻りました!』バン
ラフィエル『おかえりなさい、タプちゃん』
タプリス『白羽先輩、私やりましたよ!』
タプリス『私の作ったプログラムなんですが、天界の偉い方々が目を掛けてくださいまして』
タプリス『なんと、試験的に運用してもらえるみたいなんです!』
ラフィエル『天界はまだまだ情報格差が大きいですからねー』
ラフィエル『もしかすると、タプちゃんの力が天界を変えるかもしれませんよ? すごいですねえ』ナデナデ
タプリス『えへぇ……』
~~~~~~~~~~
14: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/08/25(金) 02:07:23.125 ID:zIGOwWId0.net
ラフィエル(タプちゃんと私、ですか)
ラフィエル(外見は今とほとんど変わりありませんね、そう遠い話では無いのでしょうか)
ラフィエル(それにしても、タプちゃんの探究心は留まるところを知りませんね)
~~~~~~~~~~
タプリス『それで……その』モジモジ
ラフィエル『どうしました?』
タプリス『うぅ~……絶対わかって言ってますよね先輩』
タプリス『……ご、ご褒美とか……いただけませんか』モジモジ
~~~~~~~~~~
15: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/08/25(金) 02:09:03.026 ID:zIGOwWId0.net
ラフィエル(ふふ、ご褒美だなんて可愛らしいですね)
~~~~~~~~~~
ラフィエル『いいえ』
ラフィエル『白羽先輩、なんて言ってる子にはあげません』
タプリス『ううぅぅ~っ……! そんなすぐに慣れるものじゃないですって……!』
ラフィエル『それではご褒美はあげられませんよ?』
タプリス『……さん』
ラフィエル『さん?』
タプリス『ラフィエル……さん、でここはなんとか……』
ラフィエル『……仕方ありません、及第点にしてあげます』チュ
タプリス『んぁ……』
~~~~~~~~~~
16: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/08/25(金) 02:10:19.687 ID:zIGOwWId0.net
ラフィエル(……)
ラフィエル(え?)
~~~~~~~~~~
タプリス『せんっ……ぱい……! そんな、同じところばかり……!』
ラフィエル『先輩、じゃないですよね?』カリッ
タプリス『ふわぁぁっ!?』ビクン
タプリス『ご、ごめんっ、なさいっ、ラフィエルさんっ』
ラフィエル『もう及第点はあげませんよ?』クリクリ
タプリス『はひぃっ!? や、優しくっ……』
ラフィエル『ふふっ……我慢してるタプちゃんの顔、かわいいです』
ラフィエル『ますます崩してあげたくなってしまいます……』チュウウ
タプリス『んむっ……! んぅぅっ……!』ガクガク
~~~~~~~~~~
19: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/08/25(金) 02:11:11.862 ID:zIGOwWId0.net
ラフィエル「」ポヘ-
タプリス「白羽先輩? 何か視えました?」トントン
ラフィエル「!!」シュバッ
タプリス「な、なんで逃げるんですか……一体何が」ズイッ
~~~~~~~~~~
タプリス『はぁっ……! はぁっっ……!』トロン
タプリス『もっとです、もっとお願いします……ラフィエル……』ズイッ
~~~~~~~~~~
ラフィエル「~~っ!」カアア
ラフィエル「い、言えません!!」
ラフィエル「それではまた!!」ヒュン
タプリス「えぇ!?」ガ-ン
20: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/08/25(金) 02:12:14.172 ID:zIGOwWId0.net
タプリス「置いてかれちゃいました……」
タプリス「あの白羽先輩があそこまで狼狽えるなんて……何を視てしまったのでしょうか?」
タプリス「……未来が視える。視えてしまう……」ハッ
タプリス「先輩、まさか……!」
ラフィエル「……」ゼエゼエ
ラフィエル「……こんな乱れた心で神足通を成功させた自分を褒めたいですね」ゼエゼエ
ラフィエル「乱れた……」
ラフィエル「タプちゃんも私も、あんなに……」ポワポワ
ラフィエル「ち、違います!! 断じて!!」ブンブン
21: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/08/25(金) 02:13:22.869 ID:zIGOwWId0.net
……
ラフィエル(あれが未来……? いつかはタプちゃんとあんなことを……?)
ラフィエル(うう、顔が熱い……考えても余計に羞恥が込み上げるだけで無駄ですね……)
ラフィエル(無に……心を無に――)
「じゃあこの問題を――白羽」
ラフィエル「は、はい!?」ガタッ
ラフィエル(全く聞いてませんでした……)
「居眠りか? 珍しいな、無理するなよ」
ラフィエル「はい、ごめんなさい……」
サターニャ「……」ジ-
22: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/08/25(金) 02:14:34.985 ID:zIGOwWId0.net
……
サターニャ「ねえ」
ラフィエル「サターニャさん?」
サターニャ「あんたがヘマするなんて珍しいじゃない」
サターニャ「それより、なんであんたは居眠りしようがむしろ心配されるのよ! 私は怒られるのに!」
ラフィエル「大悪魔様を心配するなんて烏滸がましいことだからですかね」
サターニャ「そ、そうかしら? ……ってさすがにそんなんじゃ言い包められないわよ」
サターニャ「……まあ、ある程度頭も回るみたいだし、体調が悪いわけじゃ無さそうで良かったわ」
23: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/08/25(金) 02:15:33.543 ID:zIGOwWId0.net
サターニャ「悩みがあるならガヴリールやヴィネットにでも相談してみたらどうかしら」
サターニャ「……あーその、悪魔としては褒められた話じゃないけど……」
サターニャ「だからって私に相談するなってわけじゃなくて……」
ラフィエル(ふふっ……悪魔らしくないなんて言ったら怒られちゃいますね)
ラフィエル(ただ、相談出来るような内容でも無いんですよねー……)
ラフィエル(話せる範囲で話してみるだけでも楽になるでしょうか)
ラフィエル「それでは、少し話を聞いていただいてもよろしいでしょうか」
サターニャ「ふん、少しだけだからね」
ラフィエル「実は……」ピコ-ン
25: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/08/25(金) 02:16:41.808 ID:zIGOwWId0.net
~~~~~~~~~~
サターニャ『ふああ……』
ラフィエル『おはようございます、サターニャさん』
サターニャ『……いつの間にか侵入してるのはもう突っ込まないでおくわ』
ラフィエル『ご飯にしますか? お風呂にしますか? それとも……』
サターニャ『それ普通は夜にやるものじゃないかしら』
ラフィエル『それもそうでした、とりあえずご飯作っちゃいますね』
サターニャ『あー、後でいいわ』
サターニャ『あんたにする』
26: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/08/25(金) 02:17:44.631 ID:zIGOwWId0.net
ラフィエル『え――』グイッ
サターニャ『捕まえたわよ』ギュッ
サターニャ『朝から晩までぴったりくっ付いてきたり、やたらとスキンシップが激しかったり』
サターニャ『あんたはからかい半分かもしれないけど』
サターニャ『やられる方は結構ドキドキしてるんだからね……』
ラフィエル『――!』
サターニャ『……嫌だっていうなら無理強いはしないから』
サターニャ『いつも私にばっかり選ばせてるんだし……たまにはあんたが選ぶ立場になってみなさい』
ラフィエル『そんなの……どうするかなんて決まってるじゃないですか』
27: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/08/25(金) 02:19:23.014 ID:zIGOwWId0.net
……
ラフィエル『さ、さた゛ーに゛ゃ、さん……!』フルフル
サターニャ『いつもの作り笑いが見る影も無いわね……今の顔の方が好きよ』ジュルッ
ラフィエル『あ゛っ……はッ……!』ビク
ラフィエル『ぁ……』クタ
サターニャ『っ……』ゴクリ
サターニャ『ごめん、ちょっと加減できそうに無いかも……』スルスル
ラフィエル『……ふぁい……きてください、さたーにゃさん……』
~~~~~~~~~~
ラフィエル「実は……」パクパク
サターニャ「実は……はもういいから早く言いなさいよ」
サターニャ「目が縦横無尽に泳ぎ回っててすごい怖いんだけど」
28: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/08/25(金) 02:20:39.287 ID:zIGOwWId0.net
ラフィエル「あの、やっぱり、ナシで」ヨロヨロ
ラフィエル「じ、神足通」ヒュン
サターニャ「あっ……何よあいつ」
ラフィエル(タプちゃんとお付き合いするのでは無いんですか……!?)ハアハア
ラフィエル(な、なんでサターニャさんとまで……!)
ラフィエル(……サターニャさんがあんなに攻めてくるなんて)
ラフィエル(私、なんとはしたない姿を……)カアア
29: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/08/25(金) 02:21:40.128 ID:zIGOwWId0.net
……
ラフィエル(天界次席が二股ですか……)トボトボ
ラフィエル(天使として越えてはいけないラインは守ってきたつもりでしたが……どうしたものでしょう)ポフッ
ラフィエル「わぷっ、ごめんなさい考え事を……」チラッ
ヴィーネ「見ればわかるわよ」
ヴィーネ「はい。缶コーヒーだけど飲む?」
ラフィエル「ヴィーネさん……」
30: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/08/25(金) 02:22:52.527 ID:zIGOwWId0.net
ヴィーネ「聞いてた以上に元気無いわね……サターニャが心配してたわよ?」
ヴィーネ「口ではああ言ってるけど、ちゃんと考えてはいるみたいだから」
ラフィエル「そうですね……悪いことをしてしまいました……」
ヴィーネ「……もしかしたら、話したくないことなのかもしれないけど」
ヴィーネ「どうしても我慢できない時に、吐き出せる相手がいるってことは覚えておいてね」パアア
ラフィエル(なんと眩しい……気を抜けば懺悔の言葉が口を衝いて出てしまうかのようです)
ラフィエル(私の友人はとことん悪魔らしくない方ばかりだと常々思います)
ラフィエル(本当に良い友人に巡り会えました)ピコ-ン
31: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/08/25(金) 02:23:45.980 ID:zIGOwWId0.net
~~~~~~~~~~
ヴィーネ『うん、美味しい!』
ラフィエル『ごほっ……』プルプル
ヴィーネ『面白半分で激苦アイスクリームなんか買うから……ちゃっかり完食してるし』
ラフィエル『勿体無いので……』ゲホゲホ
ヴィーネ『はい、私の分けてあげるから口直しして』
ラフィエル『ありがとうございまふ……』モクモク
32: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/08/25(金) 02:25:12.157 ID:zIGOwWId0.net
ラフィエル『甘くて癒されます……』モクモク
ラフィエル『間接キスも相まって、ですかね?』
ヴィーネ『か、関係ないでしょ! わざわざ言うな!』
ラフィエル『いいえ、大いに関係ありますよ』
ラフィエル『口直し……もう少し進んでみてもいいですか?』
ヴィーネ『! まま待って、こんなとこじゃ人に見られるから……!』
ラフィエル『問題ありませんよ。結界を張りましたので私たちの姿は見えません』
ラフィエル『見られるから……見られなければいいんですよね?』
ラフィエル『いただきます――』カプッ
ヴィーネ『ぅむ――』チュル…
34: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/08/25(金) 02:26:27.421 ID:zIGOwWId0.net
……
ラフィエル『ぷはっ……この甘さのなんと代えがたいこと……』
ヴィーネ『ぅぅ……』ポ-
ラフィエル『まだまだ味わわせてもらわなければ……』チュッチュ
ヴィーネ『こ、このっ……! 調子に乗るなっ……!』クチュ
ラフィエル『ひぅっ!?』ビクッ
ヴィーネ『やられっぱなしだと思わないでよね……!』ハアハア
ラフィエル『いいですよぉ……』
ラフィエル『もっとぶつけてください……ゔぃーねさん……』
~~~~~~~~~~
ラフィエル「なぜ!!」ゴッ
ヴィーネ「ひいっ!?」ビクウ
35: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/08/25(金) 02:27:33.210 ID:zIGOwWId0.net
ラフィエル(何故ですかラフィエル……! 何故友人止まりで満足しないのですか……!)ダクダク
ヴィーネ「か、壁にヒビが……! おでこから血出てるじゃない!?」
ラフィエル「はい……少しばかり落ち着きましたのでご心配なさらず」ダクダク
ラフィエル「保健室行ってきますね……」ヒュン
ヴィーネ「ラフィ……」
ラフィエル(三股とは恐れ入りました……)
ラフィエル(そのうえまさか野外でまぐわうなど……!)ピュ-
ラフィエル(ああ、血の勢いが……これはいけません……)
36: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/08/25(金) 02:28:40.486 ID:zIGOwWId0.net
……
ラフィエル「……」ズ-ン
ガヴリール「触れないでくださいオーラが凄いな」
ガヴリール「お前何言ったの?」
ヴィーネ「何も言ってないのに……」ショボン
サターニャ「ヴィネットが敢え無く撃沈とは予想外だったわ」
ガヴリール「残るは私だけか……めんどくさ」
ガヴリール(しゃーないなあ……)
38: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/08/25(金) 02:29:53.816 ID:zIGOwWId0.net
……
ガヴリール「よ」
ラフィエル「ガヴちゃん……」ゲッソリ
ガヴリール「うわっ……大丈夫かよ」
ガヴリール「いつもの作り笑いが見る影も無いぞ」
~~~~~~~~~~
サターニャ『いつもの作り笑いが見る影も無いわね』
~~~~~~~~~~
ラフィエル「うぅ~……!」フルフル
ガヴリール(やば、早速地雷踏んだっぽい)
39: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/08/25(金) 02:31:06.338 ID:zIGOwWId0.net
ガヴリール「……聞かれたくないことなんだな?」
ラフィエル「……」コクリ
ガヴリール「……はー」カポ
ガヴリール「……あー急に音楽が聴きたくなってきたなー」
ラフィエル「……?」
ガヴリール「ヘッドセット持ってきてて良かったー、これで音楽が聴けるなー」
ガヴリール「……今なら悩みを話されても、聞こえないかもなー」
ラフィエル「!」
40: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/08/25(金) 02:32:36.608 ID:zIGOwWId0.net
ガヴリール「だ、だから聞こえてないし、言いにくいことも言えるかもなー」
ラフィエル「ぷっ……ぷくくっ……!」
ラフィエル「あはははっ! なんですかそれ!」
ガヴリール「う、うっせ!」カアア
ラフィエル「くくっ……! しかもやっぱり聞き耳立ててますし……!」
ガヴリール「なんだよ、笑えるじゃん……」
ラフィエル「はあっ……はあっ……そんな聞き出し方初めてですよ」
ガヴリール「正直自分でも無いなと思ったわ……慣れないことはするもんじゃない」
41: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/08/25(金) 02:34:52.643 ID:zIGOwWId0.net
ラフィエル「でも、それだけ心配してくれてたんですよね」
ラフィエル「お話しできないのは非常に申し訳なく思っていますが、確かにその思いは頂きました」
ラフィエル「ありがとう、ガヴちゃん」
ガヴリール「……ん」
ラフィエル(優しいけど、不器用なガヴちゃん)
ラフィエル(皆さんの中でも一番付き合いが長くて、妹のようにも感じるガヴちゃん)
ラフィエル(こんな良い子、いつまでも大切にしなければいけませんね)ピコ-ン
42: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/08/25(金) 02:35:50.091 ID:zIGOwWId0.net
~~~~~~~~~~
ガヴリール『おいおい、射線上に立つなよ……ったく』カチカチ
ラフィエル『ガヴちゃーん、そろそろ寝ませんか?』
ガヴリール『まだ眠くないし先寝てていいよ』カチカチ
ラフィエル『もう……そんなこと言う子にはのせちゃいまーす』ムギュ
ガヴリール『ころちゅ……』
ラフィエル『ちっちゃいですねーガヴちゃん』
ラフィエル『十分に睡眠を取らないと大きくなりませんよ?』ムニムニ
ガヴリール『! ど、どこ触って言ってんだ!』
ラフィエル『綺麗な身体しているのに勿体無いです』ムニムニ
ガヴリール『ふっっ……! ぅ……!』ピクッ
43: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/08/25(金) 02:36:51.358 ID:zIGOwWId0.net
ガヴリール『やめっ、やめろ! 鬱陶しい!』バッ
ラフィエル『あらー、残念です……』パッ
ガヴリール『あ……』
ラフィエル『それではお先に失礼しますね。夜更かしは程々に、ですよ?』
ガヴリール『っと……その……』
ラフィエル『ほらほら、ゲーム続いてるみたいですよ?』ニコニコ
ガヴリール『っ!』バン
ガヴリール『……ゲームなんかどうでもいいから』
ガヴリール『だから、さっきの……続きを……』
ラフィエル『よく出来ました♪』
44: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/08/25(金) 02:37:45.280 ID:zIGOwWId0.net
……
ラフィエル『痛くないですか?』クリクリ
ガヴリール『や、やばっ……! これっ……!』ピクッ
ガヴリール『か、からだがしびれへっ……』ビクビク
ラフィエル『ガヴちゃん、よだれまみれで赤ちゃんみたいですね』ムギュ
ガヴリール『んーーっ……!』
ラフィエル『まだまだ、気持ちよくなれますから……』ヌプヌプ
ガヴリール『……っはッ! まって、なんかきちゃっ……!』ガクン
ガヴリール『こわい、こわいですっ……! ラフィっっ……!』
ラフィエル『大丈夫、ここにいますよ……』ギュ
~~~~~~~~~~
ラフィエル「」パァンッッ
ガヴリール「!?」
45: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/08/25(金) 02:38:28.443 ID:zIGOwWId0.net
ラフィエル「」ヒリヒリ
ガヴリール(頬に真っ赤を超えて真っ青な手形が……)ヒキッ
ラフィエル「ガヴちゃん」
ガヴリール「は、はい」
ラフィエル「しばらく学校休みますので、よろしくお願いします」
ガヴリール「な、なんで……いや、わかりました……」
46: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/08/25(金) 02:39:33.615 ID:zIGOwWId0.net
……
ラフィエル(妹にも等しい、大切な存在にさえこの所業)
ラフィエル(死にたいと考えるなんて命への冒涜と思っていましたが、よーく理解しました……)
ラフィエル(……ですが、同時に興奮してしまっている自分自身が嫌でたまりません……!)ゴロゴロ
ラフィエル(身近な方々が性に耽溺する光景がこれほど官能的だとは……)
ラフィエル(何より、皆さんが私の情愛に応えてしまっていることが問題です)
ラフィエル(どうして当然のように愛し合っているんですか……)プシュ-
48: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/08/25(金) 02:41:37.094 ID:zIGOwWId0.net
……
ラフィエル(しかし、望みは見えました)
ラフィエル(視えた光景は一人ずつ……同じ私が四人全員に手を出したと決まったわけではありません)
ラフィエル(経験からして、近くの人物との未来が視えているように思えます)
ラフィエル(共通の未来ではなく、誰を選んだかで分岐するそれぞれ別の未来なのでは?)
ラフィエル(……ならば、誰にも手を出すことのない未来もあるはずです)
49: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/08/25(金) 02:43:02.699 ID:zIGOwWId0.net
ラフィエル(私が過ちを犯しさえしなければ、そこに辿り着くことも可能であるはず)
ラフィエル(もちろん簡単な話ではありません)
ラフィエル(誰かの近くに居続ければ、また新たな情事を視せられる恐れもあり)
ラフィエル(あまりにも生々しい光景を脳に叩き込まれ続け、忘れることも追いつかず情欲を掻き立てられる)
ラフィエル(この状態が続けば、いつか本当に手を出してしまうかもしれません)
ラフィエル(というか、出します)
50: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/08/25(金) 02:44:04.525 ID:zIGOwWId0.net
ラフィエル(しかし、タプちゃんは言っていました)
ラフィエル(効果は少しの間だけ……この天啓がいつまでも続くものでは無いと)
ラフィエル(誰かと顔を合わせるたびに淫靡な光景を視せられる……この惨事にも終わりはあるのです)
ラフィエル(既に視てしまった光景は私の記憶として残り続けますが……記憶は徐々に風化していくものです)
ラフィエル(しばらく気まずさは残りそうですが、十分立て直せるはず……)
ラフィエル(そう、今は誰とも顔を合わせることなく……ただ耐えるのみ)
51: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/08/25(金) 02:45:58.617 ID:zIGOwWId0.net
……
ヴィーネ「ラフィ、大丈夫かな……」
サターニャ「私たちに出来ることは無いのかしら……」
ガヴリール「あいつが望んだんだ……信じて待つしかないさ」
タプリス「あの……」
ヴィーネ「あら、タプちゃんじゃない」
タプリス「白羽先輩に何があったかについてなんですけど……」
タプリス「私、実は心当たりが……」
52: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/08/25(金) 02:47:24.233 ID:zIGOwWId0.net
…
……
ラフィエル(皆さんには悪いですが、一人でいるのがこれほど安らぐとは……)ホワワン
ラフィエル(頭がすっきりとした感覚……これが残っているうちは天啓が止むことは無いのでしょうか?)
ラフィエル(まあ、治まるまではこの安息を享受しま――)ポフ
ラフィエル「……パンツ?」
サターニャ「お邪魔します!」ドゴォ
ヴィーネ「ラフィ、生きてる!? お邪魔します!」
ガヴリール「くそ、失敗した……! お邪魔します!」
ラフィエル「いやああぁぁっ!?」ビクゥ
54: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/08/25(金) 02:48:25.566 ID:zIGOwWId0.net
タプリス「私もいます! お邪魔します!」
ラフィエル「い、いきなりどうしたんですか!?」ドキドキ
タプリス「どうしたもこうしたもないです!」
タプリス「全部……全部知ってるんですからね!」ギュ
ラフィエル(……!?)
ラフィエル「……し、知っているって……? であれば尚のこと離れていただけると……」
タプリス「離れません!」グググ
タプリス「白羽先輩を一人で死なせたりなんて、絶対にしません!!」
56: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/08/25(金) 02:49:25.967 ID:zIGOwWId0.net
ラフィエル「は」
タプリス「あの時、自分はなんてことをしてしまったのかと後悔しました」
タプリス「未来が視えるようになってしまう、その残酷さに気付きませんでした」ギリッ
タプリス「ズバリ白羽先輩……あなたは」
タプリス「自分が近く死んでしまう……最悪の未来を視てしまったんですね……」グスッ
ラフィエル「」
タプリス「それが病気か、事故か……何によるものかまではわかりませんが」
タプリス「私たちを遠ざけたのも、永遠の別れに傷付けさせないため……違いますか?」
ラフィエル(違います)
57: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/08/25(金) 02:50:43.505 ID:zIGOwWId0.net
タプリス「自分が一番苦しいはずなのに、あなたという人は……」ポロポロ
ガヴリール「私たち、謝らなきゃいけないことがあるんだ」
サターニャ「信じて待とうなんて都合のいいこと言って、あんたを助けることを諦めてた」
ラフィエル(そのまま待っていて欲しかったのですが!)
ヴィーネ「タプちゃんが教えてくれて……待つだけじゃダメだとようやくわかったの」
ラフィエル(タプリスッ!!)
58: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/08/25(金) 02:51:56.328 ID:zIGOwWId0.net
タプリス「ですが!! 先輩らしくないです!! そんな簡単に諦めないでください!!」クワッ
タプリス「病気? 事故? そんなものがなんだって言うんですか!」
タプリス「守ってみせます、私たちが!」
タプリス「そんな悲しい未来、私たちの手で絶対に変えてみせますから!!」
タプリス「だから安心してください白羽先輩!」ガシッ
59: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/08/25(金) 02:53:08.671 ID:zIGOwWId0.net
サターニャ「散々私を弄り倒すわ、場をかき乱すわしてたくせに」
サターニャ「今更迷惑の一つや二つがなんだっていうのよ」
ヴィーネ「あなたのことを知ったつもりになって」
ヴィーネ「実際は何もわかっていなかった私たちじゃ、頼りないかもしれないけど」
ガヴリール「天使として……いや、友達として」
ガヴリール「如何なる困難が待っていたとしても救い出してやるから」
60: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/08/25(金) 02:54:17.246 ID:zIGOwWId0.net
「「「「ずっとずっと一緒にいましょう」」」」
ラフィエル(……ははっ……あははっ……)
ラフィエル(ごめんなさい、皆さん)
ラフィエル(残念ながら、未来は変えられそうにないみたいです)ピコ-ン
おわり
61: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/08/25(金) 02:58:20.340 ID:zIGOwWId0.net
ラフィハーも5人全員も難しかったです
深夜のスレ立てでしたが最後までの支援ありがとうございました
【ガヴドロ】ラフィエル「!」ピコ-ン