4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 02:51:21.82 ID:sBUUYH5D0
とある夜
澪ママ「あら、田井中さん」
律ママ「うん?・・・って、秋山さんじゃない。買い物の帰り?」
澪ママ「えぇ。田井中さんは何処かへお出かけ?」
律ママ「そうなのよ。これから町内会の集まりでねー」
澪ママ「えっ、それ私聞いてないわ・・・」ガーン
律ママ「あれ?回覧板こなかった?」
澪ママ「え、えーと・・・?」
律ママ「じゃあご存知なかったのね。8時からだけど、よかったら少し遅れて一緒にいかない?」
澪ママ「まぁ!じゃあ晩御飯急いで作っちゃうわね」
律ママ「手伝おうか?」
澪ママ「平気よ。今日はお刺身だから」
律ママ「いや、それ『作る』っていうか切るだけじゃない」
5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 02:55:28.63 ID:sBUUYH5D0
澪ママ「もう切れてるやつ買ってきたから大丈夫♪」
律ママ「大丈夫♪じゃないから。晩御飯の準備らしいこと何一つする必要ないよね」
澪ママ「あ、でも・・・チンしないと」
律ママ「わお、お米まで手抜きかよ」
澪ママ「どうもサボっちゃうのよねー」
律ママ「それでよくあんな発育のいい利発そうな子が育ったもんだ・・・」ヤレヤレ
澪ママ「やぁだ、そんなに褒めないで?田井中さん」
律ママ「あんまり褒めてないからね、これ」
澪ママ「そういえば、昨日澪から聞いたんだけどね」
律ママ「澪ちゃん?」
澪ママ「えぇ。りっちゃんが「澪の母さんは綺麗だよな」って言ってたんですって」
律ママ「そりゃ、秋山さんは綺麗な顔してるからね。私が男ならほっとかなかったよ、なんてねー」
澪ママ「やだ、田井中さんまでっ!私ね、それ聞いてすっごく嬉しくなっちゃって、
今度りっちゃんが家に来たらご馳走しなきゃって思ってたのよね」
律ママ「秋山さんには料理の腕を振るう形でのご馳走は期待できそうにないから外食ってことでいいかな」
澪ママ「やぁだー。私だってやろうと思えば出来るわよ?」
律ママ「例えば?」
澪ママ「お刺身とか」
律ママ「それはもういい」
澪ママ「えー」
律ママ「他には?」
澪ママ「一番の得意料理はシロウオの踊り食いかな」
律ママ「うわ、究極だなオイ」
澪ママ「うふふ」
律ママ「うふふじゃないからね。せめて殺めて。包丁とか鍋とか使う方向できちんと料理して」
澪ママ「あ、鍋でシロウオの踊り食いm」
律ママ「いやよくないから。そんなに大量のシロウオいらないから」
澪ママ「大漁と大量をかけたの?さすがね」
律ママ「そんなところで関心しなくていい。ほら、時間になっちゃうから行こう?」テクテク
澪ママ「そうね。今日はパパはお仕事で帰り遅いから澪しかいないかも」テクテク
律ママ「秋山さんのところいつも帰り遅いものね」
澪ママ「そうなの。だからこのマグロは澪のものよ・・・!!!」
律ママ「澪ちゃんがお父さん似でよかった、本当によかった」
澪ママ「ちょっと、それどういう意味?」ガチャ
律ママ「べっつにー?」
澪ママ「もうっ。さぁ、入って?」クスクス
律ママ「お邪魔しまーす」
シーン
澪ママ「あれ?澪ったら寝てるのかしら」
律ママ「受験勉強も大変よね」
澪ママ「りっちゃんもでしょ?」
律ママ「律はいつも通りぐーたらしてるわ。あ、そうそう」
澪ママ「?」
律ママ「この間はごめんなさいね、夜遅くまで律がお邪魔しちゃって」
澪ママ「この間・・・?あぁ、あのとき?でも先月のことじゃない?」
律ママ「ううん、1週間くらい前じゃないかしら」
澪ママ「え?来てないわよ?」
律ママ「またまたー」
澪ママ「本当よ?それに一週間前って言ったら私を褒めてたって聞いた後だから、もし来てたなら何かご馳走してたハズだわ」
律ママ「律、無事でよかったね・・・!」
澪ママ「そういうことだから、本当に来てないわよ?最近りっちゃんが来なくて寂しかったんだから」
律ママ「そうなの?律ったら騒がしいから・・・」
澪ママ「騒がしいなんて、ちょっと姦しいってだけじゃない」ウフフ
律ママ「いや、それあまり意味変わってないからね。フォローに全然なってないからね」
澪ママ「あら、そうだった?」
律ママ「とりあえず、支度済ませちゃいましょう?」
澪ママ「そうね」ゴソゴソ
律ママ「私は何をしようか?」
澪ママ「あ、見てて」バコンッ
律ママ「ですよねー」
澪ママ「えーと・・・」
律ママ「ちょっと待って、冷蔵庫の中が綺麗過ぎて怖い。全然料理してないでしょ」
澪ママ「うん?ちょっと待っててね、マグロをこの中に入れるから」
律ママ「話を聞け。っていうか、さすがにマグロが可哀相だわ」
澪ママ「えー?」
律ママ「同居人はわさび(チューブ)とむぎ茶とバターだけ」
澪ママ「そんなこと言ったってー」
律ママ「全く・・・って、あれ?」
澪ママ「どうかした?」
律ママ「テーブルの上に何か置いてあるけど・・・紙?」
澪ママ「あ、澪ってよくテーブルの上に置きポエムしてくから」
律ママ「置きポエムって何」
澪ママ「ちょっと読んでもらえる?」
律ママ「えっと・・・『今日は律の家に泊まります』ですってよ」
澪ママ「あら、素敵なポエム」
律ママ「いや、これ絶対ポエムじゃないからね」
澪ママ「ストレートな想い、しっかりと伝わったわ・・・!」
律ママ「なにこれ、私がおかしいの?」
澪ママ「いつもお邪魔になっちゃってごめんね?」
律ママ「いーのいーの、気にしないで」
澪ママ「そう言ってもらえると助かるわー」
律ママ「準備終わった?」
澪ママ「えぇ。お待たせしちゃったわね」パタパタ
律ママ「なーに言ってんの!それじゃ、行きましょうかっ」ガチャ
澪ママ「はいっ」
バタンッ
律ママ「あ、そうそう」テクテク
澪ママ「どうしたの?」テクテク
律ママ「さっき律からメール来てたのよねー」パカッ
澪ママ「親子でメールなんて、仲がいいのね」
律ママ「そう?連絡だけの簡素なものだけどねー」
澪ママ「それでもコミュニケーションが取れてるっていいことよ」
律ママ「・・・って、あれ?もしかして澪ちゃん、反抗期?」
澪ママ「ううん、そんなことはないわよ」
律ママ「そう?普段はメールとかしないの?」
澪ママ「うん、たまに用事があるときに送ったり送られたりするくらいかな」
律ママ「へー」
澪ママ「でもキャッチボールが上手くいかないっていうか・・・」
律ママ「メールしても返事が来なかったり?」
澪ママ「ううん、なんか面倒で私が返信するの忘れちゃうのよねー」
律ママ「それキャッチボール上手くいってないの秋山さんのせいだわ」
澪ママ「あと『ご飯いらない』ってメールに気付かなくて御飯作っちゃったり」
律ママ「キャッチすらできてないからね、この人」
澪ママ「あれ?よく考えたら私からメールしたことなんてあったかしら・・・?」
律ママ「送ったり送られたりっていうか、送られたり送られたり」
澪ママ「まあそうとも言うかな」
律ママ「まあそうとしか言わないかな」
澪ママ「もー、田井中さん厳しいー」
律ママ「私もツッコミはあまり得意じゃないんだけどね?」チラッ
澪ママ「うふふ」
律ママ「可愛いからって笑って誤魔化しても駄目っ」
澪ママ「そんなつもりじゃありませんー。あ、そういえばりっちゃんからのメールって?」
律ママ「あぁ、そうだったそうだった」カチカチ
律ママ「」
澪ママ「どうしたの?」
律ママ「こ、これ・・・」
『今日は澪ん家泊まるから』
澪ママ「あらあら、シロウオを振舞わないと!」
律ママ「生きた小魚を私の娘に振舞おうとしない。・・・っていうか」
澪ママ「そうよね、変よね」ウーン?
律ママ「あいつら・・・何か変なことを・・・?」
澪ママ「りっちゃんは確かに危ないけど、澪に限ってそれはないわ」
律ママ「わお、私の娘を踏み台にしてさらりと自分の娘を褒めやがった」
澪ママ「なんか心配になってきちゃった・・・!」
律ママ「うーん、大丈夫じゃない?もう高校生なんだし」
澪ママ「そうね。町内会ってほとんど飲み会みたいなものよね?うふふ、久しぶりに飲むわよー♪」
律ママ「切り替え早すぎだろ」
・・・
・・・
数日後
ピンポーン
律ママ「はいはーい?」
澪ママ「こんばんはー」
律ママ「あら、どうしたの?」
澪ママ「今日ね、パパも澪も家にいないから寂しくて」エヘヘ
律ママ「そういうことね。遠慮せずあがってあがって」ササッ
澪ママ「お邪魔しまーす」
律ママ「今日はうちも誰もいないからのんびりしてていいからね」
澪ママ「そうなんだ?旦那さん遅いの?」
律ママ「うん、今日は帰って来ないみたい。聡は部活の合宿」
澪ママ「りっちゃんは?」
律ママ「律は友達の家でお泊りだってさ」
澪ママ「あ、やっぱりりっちゃんも一緒だったんだ」
律ママ「うん、軽音部でお泊りって言ってたから澪ちゃんも行ってるんでしょ?」
澪ママ「そうなのよ。琴吹さんの家にお泊りって聞いたわ」
律ママ「えぇ、近いうちにちゃんとご挨拶しないとね」
澪ママ「そうねー。・・・あ、そうそう」
律ママ「どうしたの?」
澪ママ「この間だけど」
律ママ「あ!それ私も聞こうと思ったの!あの後、律がお邪魔してたり・・・して、ないよね・・・?」
澪ママ「うん、来なかったの。田井中さんのその口ぶりだと、田井中さん家にも来てないのよね?」
律ママ「そうそう、やっぱり夜遊びか・・・あいつら・・・!」
澪ママ「待って、澪は無実よ」
律ママ「いいや有罪だ」
澪ママ「二人とも、何してたのかしらね??」
律ママ「あ!そうだ・・・!今から琴吹さん家に電話かけてみない?」
澪ママ「えぇ!?でも、ご迷惑にならないかしら?」
律ママ「まだ夜の7時だし、大丈夫じゃないかしら」
澪ママ「そっか」
律ママ「こう、なんていうか、お礼ためだけに電話するのも結構気恥ずかしいしね」
澪ママ「そうね。りっちゃんへの用事のついでに、さりげなくお礼の電話・・・悪くないわ!」
律ママ「でしょでしょ?」
澪ママ「で、電話してなんて言うの?」
律ママ「言うっていうか・・・まず、お邪魔してるかどうかの確認かな」
澪ママ「そうね、それがメインよね」
律ママ「あ。それと、卵きらしちゃったのよね」
澪ママ「キレる若者、キレる卵・・・」
律ママ「いや、卵は別に怒ってないから。使っちゃったの、昨日全部使っちゃったの」
澪ママ「あぁ、そういうこと」
律ママ「普通そうでしょ・・・とりあえず、かけてみよう?」
澪ママ「琴吹さん家の電話番号わかる?」
律ママ「ううん。秋山さんは?」
澪ママ「知らないわよ?」
律ママ「・・・うん、電話するのやめよう」
澪ママ「えぇ!?」
律ママ「だ、だって・・・」
澪ママ「そうだ、りっちゃんのケータイにかけたらいいんじゃない?」
律ママ「あ、それいいわね」
澪ママ「私かけてみていい?」
律ママ「いいわよー、律も驚くんじゃないかしら」クスクス
澪ママ「えへへ」ピッピッピッ
律ママ「・・・」
澪ママ「・・・」ピッ
プルルルルルル・・・
律ママ「あ、はい。もしもし」
澪ママ「間違えちゃった」
律ママ「もうね、本当にね」
澪ママ「切るね?」
律ママ「うん」
ピッ
律ママ「もうっ、やっぱり私がかけるわね」
澪ママ「えへへ、ごめんなさい」
律ママ「全く」ピッ
プルルルルル・・・
律ママ「・・・」
澪ママ「・・・」
律ママ「出ない」
澪ママ「みんなでご飯食べてるのかな?」
律ママ「そうかも。また後でかけてみるかな」ピッ
澪ママ「最近特にりっちゃんと仲がいいみたいなのよ、澪」
律ママ「それは律もよ。澪ちゃんの話するとき、すごい楽しそうだもん」
澪ママ「そうそう。ホント、あの二人付き合っちゃえばいいのにね」
律ママ「あはは、そうしたら私も澪ちゃんのお母さんだ?」アハハ
澪ママ「うちはずっと一人っ子だったからりっちゃんみたいな娘が出来たら嬉しいわー」クスクス
律ママ「寂しくないことだけは保証するよっ」アハハ
プルルルルル・・・
律ママ「ん、電話だ」
澪ママ「いってらっしゃーい」
律ママ「ほいほーい」タッタッタッ
ガチャ
律ママ「はい、田井中です。・・・あらあら、どうもぉー」
律ママ「え?律?律なら・・・って、あれ?今日はそちらにお邪魔してるって聞いたけど?あれ?」
澪ママ「?」
律ママ「うん。え、ちょっと待って?今のリアクション、あ!ちょっと、ちょっと待って!?」
律ママ「切れちゃった・・・」ポカーン
澪ママ「・・・いたずら?」
律ママ「琴吹紬ちゃんって、ムギちゃん、よね?」
澪ママ「えぇ、間違いないわ」
律ママ「その子からだった」
澪ママ「え・・・?」
律ママ「しかも律に用事があるみたいだったわ」
澪ママ「今日は琴吹さん家に泊まりに行ってるんじゃ・・・?」
律ママ「うん、そう言ったら『あ!そういえばそうでした!!』なんて言って電話切られちゃった」
澪ママ「・・・なーんか怪しいわね?」
律ママ「うーん。親に隠れて何やってるのかしらね?」
澪ママ「わからないわ。でも、あまり強引に聞き出すのもよくないのかな?」
律ママ「かもね。・・・そういえばこの間白ワイン頂いたんだけど、一緒に飲まない?」
澪ママ「いいねぇぇぇぇ!!!!!」
律ママ「いや、いきなりテンション上がりすぎだから。どんだけ酒好きなんだよ」
・・・
・・・
数日後
律ママ「えっと・・・」ゴソゴソ
律ママ「あれって・・・もしかして・・・」
律ママ「秋山さーん?」オーイ
澪ママ「ひゃい!?」
律ママ「あー、やっぱり秋山さんだ」
澪ママ「田井中さん?あー・・・ビックリした」
律ママ「秋山さんも夕飯の支度?」
澪ママ「えぇ」アセアセ
律ママ「ん?どうしたの?」
澪ママ「ううん。なんでもない」
律ママ「うーん?」ヒョイ
澪ママ「やめろバカ、見るなバカ」
律ママ「手元覗いただけでバカ扱いだからね」
澪ママ「いいの、ほら、一緒にお買い物しましょう?」グイッ
律ママ「そうね・・・あのさ」
澪ママ「ん?」
律ママ「今、私が声かけたとき値引きのシール張り替えてたでしょ?」
澪ママ「そうだ、アボガド買って帰らないと」
律ママ「話を逸らすな。そしてなんでアボガド」
澪ママ「・・・」
律ママ「え?私何かまずいこと聞いた?」
澪ママ「田井中さんだけに、教えてあげる・・・」
律ママ「??どうしたの?」
澪ママ「あのね、アボガドってね・・・」
律ママ「う、うん・・・!」ゴクリッ
澪ママ「醤油つけて食べるとトロと同じ味がするらしいのよ」
律ママ「ガキか」
澪ママ「だから澪に食べさせようと思って・・・!」
律ママ「澪ちゃん実験台かよ」
澪ママ「うん」ニコッ
律ママ「笑顔で言っても駄目」
澪ママ「あ、プリンも買っていかないと」
律ママ「やめなさい、プリン+醤油=ウニはやめなさい」
澪ママ「ちぇー」
律ママ「全く、そうやって自分の娘オモチャにして・・・」ヤレヤレ
澪ママ「こういう晩ご飯出した時の澪の引きつった笑いが可愛くて可愛くて」ウフフ
律ママ「どサドだな」
澪ママ「えへへ、否定はしなーい」
律ママ「随分と素直だな、おい」
澪ママ「あ」
律ママ「また話逸らそうとして」
澪ママ「違うわよ、あれ見て!」
律ママ「な、なに!?」バッ
澪ママ「あ、このマイタケ安いっ♪」
律ママ「釣りかよ」
澪ママ「ううん、りっちゃんと澪がいたような気がしたんだけど」
律ママ「嘘つくな」
澪ママ「マイタケのあまりの安さに驚いちゃって」
律ママ「マイタケ>澪ちゃんか」
澪ママ「違うわよー。マイタケ>>>>>(超えられない壁)>>>>澪、よ」
律ママ「マイタケどんだけー」
澪ママ「あ、二人をみかけた気がしたのは本当よ?」
律ママ「う、うそー?」
澪ママ「こっちのマイタケは束感がすごい・・・!」
律ママ「束感ってなんだよ。っていうかさ」
澪ママ「んー?」
律ママ「律と澪ちゃんが一緒だったとしたら、今日は澪ちゃん晩ご飯いらないんじゃない?」
澪ママ「え?」
律ママ「今日は晩ご飯いらないって言われたわよ?」
澪ママ「えーあー、うん・・・?そうなの?」
律ママ「うん」
澪ママ「・・・」ゴソゴソ
律ママ「何してるの?」
澪ママ「・・・」パカッ・・・ピッピッピッ
律ママ「ケータイ?」
澪ママ「うん。・・・あっ、本当だ。晩ご飯いらないってメール来てる」ピッ
律ママ「キャッチボールぅぅ!!」
澪ママ「!?」ビクッ
律ママ「せめてキャッチはしてあげて!?ね!?」
澪ママ「あ、うん」
律ママ「私がいなかったらまたそのメール、スルーしてたんだよ?」
澪ママ「はい、ごめんなさい」シュン
律ママ「わかればよろしい」
澪ママ「・・・いきなりだけど、真面目な話していい?」
律ママ「へ?う、うん」
澪ママ「澪とりっちゃん、最近本当に怪しくない?」
律ママ「あー・・・うん」
澪ママ「まさか、ねぇ?」
澪ママ「もしそうだったら・・・」
律ママ「いや、まずいでしょ。それはさすがに」
澪ママ「うーん・・・」
律ママ「あ!もうこんな時間!そろそろ帰らないと!」
澪ママ「あ、うん。私も一緒に行くー」
・・・
・・・
数日後
律ママ「・・・ちょっとー?」コンコン
律ママ「聞いてるの?」
シーン
律ママ「・・・」
律ママ「全く・・・」トントントン・・・
律ママ「思春期の女の子は面倒だわ」
聡「お姉ちゃんどうかしたの?」
律ママ「ご飯いらないって」グツグツ・・・
聡「やりぃ!今日俺が姉ちゃんの分食べていい!?」
律ママ「あんたどんだけ食べるつもり?」
聡「大丈夫!俺育ち盛りだし!」
律ママ「ま、生ごみにならなくて済むから助かるわ」
聡「へっへー、だろー?」
律ママ「あとちょっとで出来るから、もうちょっと待っててね」カチャカチャ
聡「おう!」
律ママ「・・・」ジャー
律ママ「律、どうしたのかしら・・・」カチャカチャ
律ママ「ま、私もあれくらいの時は色々あったし・・・」
律ママ「あまり心配しすぎもよくないわよね」キュッ
コトコトコト・・・
律ママ「ん」マゼマゼ
律ママ「・・・」アジミッ
律ママ「そろそろいいかな」
律ママ「聡ー!ご飯できたわよー!」
聡「おー!思ったより早かったなー。いやー、腹へったぁー」
律ママ「それじゃいただきましょうか」カチャカチャ
聡「うん!今日のご飯は美味そうだなぁー」
ピンポーン
律ママ「あら、何かしら」
聡「俺行ってくるよ」
律ママ「そう?悪いわね」
聡「はーい!」タッタッタッ
律ママ(私の息子可愛すぎだろ)
聡「・・・」テクテク
律ママ「あ、あれ?お客さんは?」
聡「・・・」ストンッ
律ママ「ちょっとー?」
聡「今日のご飯は美味そうだなぁー!」
律ママ「それさっき聞いたよ!?」
聡「お客さん、澪さんのお母さんだったよ」
律ママ「あ、道理で」
聡「好きなんだけど苦手なんだ、あの人」
律ママ「まぁ、気持ちはわかる」
聡「だろ?リアクションに困ったからとりあえず扉閉めてきた」
律ママ「それはさすがに失礼だろ」
聡「ちょっと後悔してる」
澪ママ「じゃあ許しちゃう!」
聡「!!?!?」
律ママ「勝手に人の家に上がり込むなぁぁぁ!!」
澪ママ「ごめんなさいね・・・」
律ママ「えっと、どうかした?」
澪ママ「澪が・・・澪が反抗期なの・・・!!」ウエェェェンン!!
律ママ「澪ちゃんが?またまたー」
澪ママ「本当なの!
澪ちゃん、晩ご飯よー?
いらない
え、でも・・・
いらないって言ってるだろ!?
って・・・!」シクシク
律ママ「え、なに今の声真似」
聡「似すぎだろ」
澪ママ「とりあえずそんな感じなのよ・・・」
律ママ「実は・・・」
澪ママ「?」
律ママ「律も昨日から元気がなくて、ご飯いらないって言うのよ・・・」
澪ママ「こんな偶然あるのね・・・」ハァ
聡「なぁ」
ママ「なに?」
聡「それ、姉ちゃんと澪さんが喧嘩してるんじゃないか?」
律ママ「!!?」
澪ママ「そうかも・・・!?」
聡「いや、多分そうだと思うけど・・・」
律ママ「となると」
澪ママ「うん。私達にできることはなさそうね」
律ママ「そうね」
聡「あ、あのさ」
澪ママ「どうしたの?」
聡「たまには母さん達でどこか遊びに行ったらいいんじゃないか?」
律ママ「何よ、急に」
聡「ほら、家で一人きりになったら落ち着けると思わないか?」
澪ママ「それもそうねぇ」ウーン
律ママ「じゃあ、明日どこか行きましょうか」
澪ママ「うん、たまにはいいかもね」
聡「できれば泊まりで出かけた方がいいかも」
律ママ「でもそれはさすがに急じゃない?」
聡「と、とにかく!どこでもいいから!」
澪ママ「あ、そうだ!あそこ行きたい!」
律ママ「え?どこ?」
澪ママ「カラオケ!」
律ママ「高校生か、あんたは」
澪ママ「最近歌ってなかったから」シュン
律ママ「・・・ま、いっか」
澪ママ「本当!?」
律ママ「カラオケでオールなんていつ振りかしら」
澪ママ「張り切っちゃうよー?」
律ママ「秋山さんは歌上手いから期待してるよ」アハハ
澪ママ「ありがとー!・・・あ、そうだ」
律ママ「ん?」
澪ママ「聡くんも明日はどこかに行くの?」
聡「もちろん!俺は鈴木の家に泊めてもらうよ」
律ママ「そう?じゃあ後で鈴木さん家に電話しておくわね」
聡「おう!俺も鈴木にメールしとく!」
澪ママ「旦那さんは?うちは昨日から出張でいないんだけど・・・」
律ママ「うちもよ。これでいいんでしょ?」
聡「あぁ!きっとこれで大丈夫だよ!」
律ママ(素直な聡可愛い)
澪ママ「いい子ねー」ナデナデ
聡「へへっ///」
律ママ(あ、今何故かイラッとした)
・・・
・・・
次の日
律ママ「で、どういうこと?」
澪ママ「さぁ?」
律ママ「カラオケなんてありふれたものにどうしてこうも人が殺到するかなぁ?」
澪ママ「でも日によって運が悪いとこうなるよねー」
律ママ「まあ、そうだけど・・・どうする?」
澪ママ「うーん、でも今更家に帰るのも・・・」
律ママ「ここらへんでオールできそうなところっていったら、マン喫くらいしかないよ?」
澪ママ「それは嫌」
律ママ「あ、いいこと考えた」
澪ママ「うん?なになに?」
律ママ「律と澪は喧嘩してるんでしょ?」
澪ママ「えぇ、きっとそうね」
律ママ「つまり、会って話してるかもしれないでしょ?」
澪ママ「確かにその可能性は高いかも!」
律ママ「だからさ、お互いに家の固定電話の方に電話をかけて探りを入れてみましょう」
澪ママ「それで出ちゃったら?」
律ママ「家にいるってことでしょ?」
澪ママ「あ、なるほど!」
律ママ「わかった?」
澪ママ「ううん」
律ママ「帰れ」
澪ママ「冗談よ。つまり、電話に出ない=家に誰もいない、だから家に帰っても大丈夫ってことよね?」
律ママ「そう。二人の邪魔をすることもないんだし、いいでしょ?」
澪ママ「うん、そうしよっか」
律ママ「それじゃ電話するよー」
澪ママ「はーい」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
律ママ「出なかった」
澪ママ「私も」
律ママ「もしかして、私達の家って今は誰もいない、とか?」
澪ママ「かも・・・」
律ママ「なーんだ。気使って損した。帰ろう?」
澪ママ「そうねー・・・で、でも」
律ママ「うん?」
澪ママ「また今度カラオケ来ようね?」
律ママ「・・・ぷっ」
澪ママ「あー!今笑ったでしょ!?」
律ママ「いいや?」クスクス
澪ママ「も、もうっ///」
律ママ「いいよ、また一緒に来ましょう?」アハハ
澪ママ「来ない。田井中さんとは絶対に来ない」フンッ
律ママ「ふてくされるなよ」
・・・
・・・
律ママ「それじゃ、また今度ね」
澪ママ「えぇ。またねー」
律ママ「・・・さて、と」
律ママ「誰も家にいないのよね・・・」テクテク
律ママ「考えてみればすごい久々かも」
律ママ「DVDでも借りて帰ろうかな」
律ママ「うーん・・・」
律ママ「色々と観たいものが溜まっちゃってるのよねー・・・」
律ママ「・・・あ」
律ママ「考えてるうちに家に着いちゃった・・・」
律ママ「ま、いっか」ガチャ
律ママ「・・・」バタンッ
律ママ「夕飯も済ませちゃったし、暇だなー」
律ママ「かと言って行くあてもないし」
律ママ「美容のために早寝でもしようかな」ピッ
律ママ「とか言いつつテレビつけちゃう私って・・・」
律ママ「・・・」ピッ・・・ピ・・・ピ・・・
律ママ「面白そうなのもやってない、かぁ」
律ママ「・・・」
律ママ(そういえば、律と澪ちゃんは仲直りできたのかな)
律ママ(そもそも本当に喧嘩してたのかしら、あの二人)
律ママ(いや、澪ちゃんの塞ぎこんでるタイミング的にきっとそうよね・・・)ハァ
律ママ(親友との喧嘩、かぁ・・・)
律ママ(若いんだもん、たくさんぶつかりなさい)
プルルルル・・・
律ママ「ん・・・?」
『秋山さん』
律ママ「どうしたのかしら?」ピッ
律ママ「はい、田井中です」
澪ママ「田井中さぁん・・・!!」
律ママ「どうしたの?」
澪ママ「や、や、や・・・ヤツがいた・・・!!」
律ママ「え?何?」
澪ママ「ヤツがいたのよぉ・・・!!」
律ママ「何そのホラー映画のノリ」
澪ママ「だ、だって・・・」ガタガタ
律ママ「ほら、落ち着いて?どうしたの?」
澪ママ「澪が部屋にいたの・・・!」
律ママ「あっそう、ふーん」
澪ママ「なぁに?その『あっそう、ふーん』みたいなリアクション!」
律ママ「いや『みたいなリアクション』っていうか実際にそうやって言ったからね」
澪ママ「あのね、話し声が聞こえるのよ・・・」
律ママ「は、話し声?もしかして律と?」
澪ママ「うん、物音からして部屋に二人でいるっぽいの。憶測だけど」
律ママ「へー、秋山さん帰ってきたのに気付いてないんだ?」
澪ママ「結構大きめに音楽流してるから気付いてないのかも」
律ママ「あー、なるほど」
澪ママ「まぁ、澪の部屋の照明がついてるのが見えたから、こっそり家に入ったんだけどね」
律ママ「忍者か」
澪ママ「スパイと言って」
律ママ「うるせぇよ」
澪ママ「とりあえず、一応りっちゃんが部屋にいないか確認してみてくれない?」
律ママ「い、いいけど。秋山さん今どこにいるの?」テクテク
澪ママ「今?居間よ。悔しい・・・!こんなダジャレ言わされるなんて・・・!」ビクンビクン!
律ママ「他意はない。そして感じるな」ビクンビクンジャネーヨ
澪ママ「あ、でも大丈夫よ?電気つけてないから!」
律ママ「ヒキコモリみたい」
澪ママ「バレないようにするためよ!」エッヘン!
律ママ「ば、バレないようにって・・・」
澪ママ「仲直りの最中かもしれないのに水を差したら悪いじゃない」
律ママ「ま、まぁそうかな」
澪ママ「りっちゃんの部屋、ついた?」
律ママ「えぇ。開けるわよ?」
澪ママ「うん、お願い」
律ママ(・・・なんか緊張してきた)ゴクリッ
澪ママ「・・・」ドキドキ
律ママ「り、りつー?・・・いないの?開けるわよー?」コンコン
澪ママ「・・・」ワクワク
律ママ「ドキドキは許す、だけどワクワクは駄目だ」
澪ママ「ちぇー」シュン
律ママ「・・・開けるからね?」ガチャ
澪ママ「・・・」
律ママ「あー」
澪ママ「どうしたの?」
律ママ「うん、いないみたい」
澪ママ「やっぱり・・・!」
律ママ「二人で澪ちゃんの部屋にいるっぽいわね」
澪ママ「ねぇ、ケータイじゃなくて家の電話にかけ直していい?」
律ママ「いいけど、どうするの?」
澪ママ「田井中さんは固定電話で私と通話しつつ、ケータイからりっちゃんのケータイにかけるの」
律ママ「待て、そんなことをして何になる」
澪ママ「澪の部屋から着信音が聞こえたらやっぱりりっちゃんは部屋にいるってことになるじゃない」
律ママ「あ、なるほど・・・っていうか」
澪ママ「なに?」
律ママ「なんでそんな確実に確かめたがるの?律が澪ちゃんの部屋にいるっぽい、それでいいじゃない?」
澪ママ「わ、私にも色々あるのよ・・・(嘘だけど)」
律ママ「なんだそれ」
澪ママ「いいから!とりあえずかけ直すわね?」
律ママ「え、えぇ。わかったわ」ピッ
律ママ「色々って、どういうこと・・・?まぁ、十中八九遊んでるだけだろうけど」
デンワデースヨー♪
律ママ「あ、来た来た」ガチャ
澪ママ「もしもし?それじゃ、準備はいい?」
律ママ「うん、律のケータイにかければいいのよね?」
澪ママ「そうよ!」
律ママ「でもよく考えたら、秋山さんのところまで電話の音聞こえるの?無理じゃない?」
澪ママ「私は澪の部屋の前まで移動するわ・・・!」キリッ
律ママ「あっそう」
澪ママ「なんてったって・・・スパイだから!」キリキリキリッ!
律ママ「わかったから静かにして」
澪ママ「1分後にかけてみてね!」
律ママ「わ、わかったよ」
澪ママ「・・・」ソーット・・・ソーット・・・
律ママ(律が澪ちゃんの部屋に行ったってことは律から仲直りを持ちかけたってことかしらね?)
律ママ(さすが私の娘、偉い)
律ママ(まあ、まだ一緒にいるって決まったわけじゃないけどね・・・)
律ママ「それを、これから確かめるのよ・・・!」ピッ
プルルルル・・・
律ママ「呼出はしてるみたいね」
律ママ「あとは任せたわよ、秋山さん」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
澪ママ(音もなく近づくのよ、私!)ソロリソロリ・・・
澪ママ(あとちょっと・・・!)
澪ママ(・・・)ピタッ
澪ママ(つ、着いた・・・ここら辺なら大丈夫よね)
澪ママ(・・・うん、音楽も鳴ってるけど、これだけ近ければきっとわかるハズ)
澪ママ(あ)
澪ママ(りっちゃんがマナーモードにしてたらどうしよう・・・)
澪ママ(耳をそばだてないと・・・!)
澪ママ(会話は・・・さすがに聞こえないか)
澪ママ(あぁんっ、田井中さん早くぅー)
ママーママーママカラデンワー♪
澪ママ「!!!!?!!?!?」ビクゥッ!?
澪ママ(び、びっくりしたー。でも、これで決まり、ね・・・!)
ママカラデンワダヨー♪
澪ママ(それにしても何この着信音)
澪ママ(っていうか電話とってあげて)
澪ママ(音楽が小さくなった・・・きっと電話の声が聞こえやすくするためね)
澪ママ(・・・)
澪ママ(とりあえず、この場を離れないと)
澪ママ(そっとね!)スッ
ギィ
澪ママ(!!?)
澪ママ(床ぁ!なに音たててるのぉ!?)
澪ママ(ま、まずいわ・・・音楽が小さくなったから物音が澪達に聞こえやすくなっちゃった・・・)
澪ママ(あ、あれ?私ここから動けなくない?)
澪ママ(ここで田井中さんが大きな声で話しかけてきたらバレるわ、確実に)
澪ママ(かくなる上は・・・!)ピッ
澪ママ(切っちゃったー♪)ウッフー
澪ママ(大丈夫、田井中さんは物分りがいいからわかってくれる)
澪ママ(それよりも、この状況をどうするか、ね・・・)
澪ママ(会話が聞こえればいいんだけど・・・)
澪ママ「・・・」
澪ママ(駄目だわ、声も聞こえない)
澪ママ(考えて!考えるのよ私!)
澪ママ(何かないかしら・・・)ゴソゴソ
澪ママ(こ、これは・・・カラオケの会員証?)
澪ママ(そうか、すぐに出せるようにポケットに入れといたんだっけ・・・)
澪ママ(よし、これで・・・!!もうこうなったら一か八かよ・・・!!)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
律ママ「駄目だ、律ったら電話でない」
律ママ「やっぱり澪ちゃんといるのかしら・・・?」
律ママ「うーん・・・」
律ママ「そろそろ秋山さんも離れたかしら」
律ママ「もしもーし?」
律ママ「あ、あれ?」
律ママ「こっちも切れてる・・・」
律ママ「・・・」グスッ
律ママ「お、落ち込んでる場合じゃないわ」ゴシゴシ
律ママ「一体何がどうなってるっていうのよ」
律ママ「わけがわからないわ・・・」
律ママ「いいや、秋山さんから連絡が来るまでテレビでも見てようっと」ピッ
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
澪ママ「・・・」スッ
澪ママ(よし、こうして・・・)
澪ママ(そーっと、そっとね)ス・・・
澪ママ「・・・」ドキドキ
澪ママ(うん、気付いていないみたいね。成功ね)
澪ママ(うふふ。扉の隙間から二人を観察することができる)
澪ママ(あ、りっちゃんだ。ケータイをいじってる・・・)
澪ママ(・・・あれ?電源切っちゃったみたい)
澪ママ「・・・」
澪ママ「・・・」
澪ママ(話し声が聞こえてこなかったのは扉のせいじゃなくて、二人とも声を発していないせいだったのね)
澪ママ(こういうときに『おっぱい!』って叫びたくなるのは何故かしら)
澪ママ(あ、澪が立ったわ!)
澪ママ(こっちこないでよー?本当にこないでよー?)
澪ママ(う、うるさっ)キーン
澪ママ(また音楽の音上げちゃって・・・りっちゃんが電話しないからよー?もうっ)
澪ママ(二人とも、会話してみなさいよ。私とあなた達を隔てるものはもう何もないんだから)ウフフ
律「いいじゃん」
澪ママ「!?」
澪「よくないって」
澪ママ(喋ったぁぁぁ!!!で、何がよくないのかしら?)
律「・・・じゃあ、どうするんだよ」
澪「わからないけど・・・」
律「親に勘当されたら、それまでだろ」
澪ママ(なんか重い話してるぅぅぅぅ)
澪「・・・」
澪「いやだよ・・・怖いよ・・・」
律「・・・そりゃ、私だって」
澪「私、パパもママも大好きだもん」
澪ママ(私も大好きよぉぉぉ!!)
律「わかるよ。でも、このままじゃ駄目だって・・・わかるよな?」
澪「それは・・・うん・・・」
律「じゃあ・・・!」
澪「ねぇ、律?」
律「・・・何?」
澪「しよ?」
澪ママ(何を!?)
律「嫌だよ、そうやってまた先延ばしにするのか?」
澪「・・・」グイッ
律「え、っちょ、ちょっと、おい!」ボフンッ
澪ママ(押し倒したぁぁぁ!!?!?)
澪「律と喧嘩してるときに、ずっと律のことばかり考えてた」
律「私もそうだよ。でも、今は駄目だ。話をしようぜ」
澪「厭」
律「・・・」
澪ママ(え?え?まさか、『しよ?』って・・・う、嘘でしょ?)
澪「りつ・・・」チュ・・・チュパ・・・
澪ママ(えええええええええええええぇぇぇぇぇぇぇぇっぇええ!!?!?!??!?)
律「やぁ、ん・・・みぃお・・・だめだって・・・」チュ
澪ママ(りっちゃんしおらしいぃぃぃぃぃぃ!!!!!)
澪「私、もう我慢出来ないよ・・・」スッ
澪ママ(やだっ澪ったら大胆!)
律「で、でも・・・」
澪「今日は私がしてあげるね・・・」
澪ママ(いつもはりっちゃんがしてくれてるのね、わかりました)
律「みぃお、ちゃんと・・・話しよう・・・?」
澪ママ(りっちゃん可愛い過ぎだろ)
澪「・・・」プチプチ
澪ママ(脱がせた!?)
澪「うん、ちゃんと話し合おう。終わってから」
澪ママ(肉欲>>>(超えられない壁)>>>げんじつ!!)ホゥ!
律「・・・ばぁか」
澪ママ(こ、これは・・・!)
ドンドンジャカジャカジャジャッジャッジャ♪
澪ママ(全く、音楽がうるさい・・・!あ、あれ?)
澪ママ(そ、そっか!今なら居間に戻れる!)
澪ママ(あ、また寒いダジャレ言っちゃった・・・)シュン
澪ママ(とりあえず、田井中さんに報告よ・・・!)ソーット・・・ソーット・・・
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
プルルルルルル・・・
律ママ「ん、秋山さんから電話だ」ピッ
澪ママ「もしもし!!?!?」
律ママ「うわぁ!!?」
澪ママ「たたた大変なのよ!!」
律ママ「ちょっと、落ち着いて?っていうか遅かったわね?」
澪ママ「色々あって・・・」
律ママ「あー、バレちゃったかー」
澪ママ「いいえ、それは多分大丈夫」
律ママ「あれだけ時間かかっといて大丈夫だったんかい」
澪ママ「えぇ!」ホメテ!
律ママ「それで、やっぱり律は澪ちゃんの部屋にいた?」シカト!
澪ママ「いたわ。いたけど・・・」
律ママ「どうしたの?」
澪ママ「えっとね、まず、衝撃的なお知らせがあるの」
律ママ「・・・なに?」
澪ママ「・・・」
律ママ「なによ?気になるじゃない」
澪ママ「りっちゃんと澪、付き合ってるわ」
律ママ「」
律ママ「」
律ママ「」
律ママ「あ、ごめん。電波障害で変な風に聞こえちゃった。もう一回言ってくれる?なんだって?」
澪ママ「・・・部屋でエッチしてた」
律ママ「」
律ママ「」
律ママ「」
律ママ「あ、ごめん。電波障害ひどくなったみたい」
澪ママ「信じられないかもしれないけど信じて!?」
律ママ「・・・う、嘘でしょ?」
澪ママ「嘘じゃ、ないもん・・・」
律ママ「え、えー・・・?」
澪ママ「どうしよう」
律ママ「どうしようって、そりゃ、うーん・・・」
澪ママ「パパに相談しようかしら」
律ママ「・・・あの二人は、本気なの?」
澪ママ「みたい。喧嘩の原因も『親にカミングアウトするかどうか』だったみたいだし・・・」
律ママ「そっか・・・」
澪ママ「りっちゃんはカミングアウトした方がいいって言うんだけど、澪が私達に勘当されたくないって」
律ママ「なるほどね」
澪ママ「ねぇ、どうしたらいいかな」
律ママ「うーん・・・」
澪ママ「・・・」
律ママ「・・・秋山さんは、澪ちゃんの相手が律じゃ嫌かな」
澪ママ「え?」
律ママ「考えてみたんだけど・・・私、そんなに嫌じゃないのよね」
澪ママ「・・・」
律ママ「むしろちょっと安心してるかも・・・?」
澪ママ「そう?」
律ママ「確かに私にはそういう趣味はないから、本当の意味で理解することはできないのかもしれないけど」
澪ママ「うん・・・」
律ママ「受け入れて、あの二人の味方になってあげることくらいはできそうよ?」
澪ママ「そっ、か・・・」
律ママ「・・・秋山さんはどう?」
澪ママ「同性愛者っていうのはまだいいんだけど、相手がりっちゃんっていうのがちょっと・・・」ウーン
律ママ「おいこら」
澪ママ「澪ったら、振り回されちゃうんじゃないかしら?」クスクス
律ママ「っぷ、あはははは」
澪ママ「私、りっちゃんのお母さんになるのね」アハハ
律ママ「まぁ、あの二人が別れなければの話だけどねー」ハハハ
澪ママ「ダメよ、そんなこと言わないで?私あの澪達を応援するって決めたんだからっ」プンプン
律ママ「ごめんごめん、あははは。・・・それにしても」
澪ママ「なに?」
律ママ「部屋の扉開いてたってことでしょ?家に自分たち以外誰もいないって開放感は怖いねー」シミジミ
澪ママ「ううん、あれは私が開けたの」
律ママ「えっ」
澪ママ「えっとね・・・
澪ママ(この扉は外開き・・・)
澪ママ(ラッチの向きは・・・)
澪ママ(部屋側から通路側に向かって斜めになっている、と考えることができるわ)
澪ママ(このカードの薄さなら扉と戸枠の間に入れることができる・・・)
澪ママ(レバーを下げて扉を開けようとすると、静かに開けても部屋側のレバーも動いちゃう)
澪ママ(つまり音を立てなくても視覚的にバレてしまう可能性があるわ、でも)
澪ママ(カードを滑りこませてラッチを直接動かせば、レバーを下げることなく扉を開けることができる・・・!)
澪ママ(でも扉を開くときは注意しないと。どちらにせよ扉を動かすことになるから、そこを見られたらアウト)
澪ママ(大丈夫、私ならやれるわ・・・!)
って感じで」
律ママ「怖ぇよ」
澪ママ「だって私スパイだもーん」
律ママ「ガチじゃなくていいから。なに土壇場で変な才能開花させてるんだよ」
澪ママ「ちぇー」
律ママ「全く、頼むよ。・・・律の母さん?」ニヤニヤ
澪ママ「はいはい」クスクス
律ママ「長い付き合いになりそうね?」
澪ママ「そうね。これからもよろしく、澪のママ?」
律ママ「まっかせなさい!」アハハハ
・・・
・・・
数ヵ月後!
律ママ「それじゃ、体に気をつけてね」
律「うん、部屋に着いたら連絡するよ」
澪ママ「私にも連絡ちょうだいねー?」
澪「ママには私から連絡するって」
澪ママ「やーだー、りっちゃんからの連絡も欲しいのー」ブー
律「わかりましたよ」アハハ
律ママ「律からのメールはちゃんとキャッチしてよー?」
澪ママ「りっちゃんったら相変わらず敬語抜けないわねー」
律ママ「無視かよ」
律「だ、だって・・・」
澪「私もママも遠慮するなって言っただろ?」
律ママ「ホントよねー」
澪「えぇ、そうですよー」
律「あっ、お前だって今敬語使っただろ!」
澪「私はいいの」
律「なんでだよ」
律ママ「澪ちゃんもやっぱりどことなく秋山さんに似てるのね」
澪「えへへ」テレテレ
律ママ「あ、ごめん。今の褒めてない」
澪ママ「えへへ」テレテレ
律ママ「同じことを二回言わせる気か」
澪ママ「でも早いわよね、二人とももう大学生なんて」
澪「うん、あっという間だったよ」
律「色んなことがあったなー」
澪ママ「あのときのりっちゃんったら本当に可愛かったわよ♪」
律「!!!?!?/////」
律ママ「やめてあげて、受け身になった律をからかうのはやめてあげて」
澪ママ「澪も大胆だったし・・・」
澪「やめてぇぇぇぇ!!!!///」
澪ママ「いいじゃない。それがあったから、こういう今があるのよ?」クスッ
律ママ「上手くまとめたつもりー?」
澪ママ「そうでーす」
律ママ「あ、ほら。そろそろ行かないと」
律「そうだな。・・・それじゃ」
澪「行ってきます!」
律ママ「うん、なんかあったらすぐに連絡してよ?」
澪ママ「何もなくても連絡ちょうだいね」
律ママ「あんたはうさぎちゃんか」
澪&澪ママ「おーきーにいりーのうさーちゃんーだいてー♪」
律&律ママ「親子だ、お前らやっぱり親子だ」
澪ママ「そっちも人のこと言えないみたいだけどねー?息ぴったりじゃない」クスクス
律「うっ///」
律ママ「ほら、行きなさい?」
律「あ、あぁ。それじゃ」
澪「パパに手抜き料理ばっかり食べさせないでよ?」
澪ママ「それは約束できないわ?」
律ママ「そこは約束してやれよ」
律「あ、あと・・・もう覗き見しないでくださいよー?」
澪ママ「それも約束できないわ?」
律澪「」
澪ママ「二人とも」
澪「ん?」
律はい?」
澪ママ「行ってらっしゃい」
律澪「・・・はい!」
律ママ「・・・」
澪ママ「・・・」
律ママ「行っちゃったわね」
澪ママ「えぇ」
律ママ「あのふたりなら、まぁ・・・なんとかなるでしょ」
澪ママ「えぇ」
律ママ「あ、なにー?泣いてるの?」ヤーイヤーイ
澪ママ「田井中さんにだけは言われたくないかな」
律ママ「うっ。そういう秋山さんだって頬っぺたが涙でキラキラしてるよ」
澪ママ「あぁ、私頬の汗腺人より多いから」
律ママ「嘘つくな」
澪ママ「・・・」
律ママ「・・・年を取ると涙腺が緩くなるわね」
澪ママ「そう、かもね」
律「・・・」テクテク
澪「・・・どうした?」テクテク
律「んー、いやー」
澪「なんだよ」
律「えっと・・・」
澪「気になるだろ?」
律「あのさ」
澪「うん」
律「澪の母さんって綺麗だな」
澪「・・・私達の母さん、だろ?」
律「へへ、そうだったな」
おわり
苗字はどっちにするかでこのマザーズはまた一波乱ありそうだな
っつーわけでおしまい
律ママも澪ママもほとんどオリキャラみたいなもんだから書きやすいこと書きやすいこと
>>128そのネタ忘れてた・・・orz
>>130
今からでも遅くはないぞ?
>>134
そか
そんじゃ・・・暇な人は付き合ってくれ
ある日
律ママ「アールグレイ最高」
澪ママ「ダージリン最高」
律ママ「琴吹さんからもらったこの紅茶すごい美味しいわね」
澪ママ「えぇ、香りからして高級感が漂っているわよね」
律ママ「そうそう、この香りがね」
澪ママ「あと、この香り」
律ママ「あ、うん。語彙がないのはわかった」
澪ママ「忘れちゃいけないのが、この香り・・・!」
律ママ「忘れてないでしょ、数秒前にその話したでしょ、忘れたの?」
澪ママ「そういえば・・・りっちゃん達、大学生活に慣れてきたみたいねー」
律ママ「もう入って2~3ヶ月でしょ?」
澪ママ「うん、今だから言うけど、澪の性格だとなかなか友達できないんじゃないかなーって心配だったの」
律ママ「大丈夫よ、律がついてるんだから」
澪ママ「『大丈夫よ、律がついているだから』」キリッ
律ママ「私そんなにキリってしないしね」
澪ママ「そうそう、今日は田井中さんに見せたいものがあったの」
律ママ「見せたいもの?」
澪ママ「そうそう、これなんだけど・・・」
律ママ「何?この書類」
澪ママ「これね、ネットで色々と調べてみたの」
律ママ「へー?ちょっと見せてもらえる?」
澪ママ「はい、どうぞ」スッ
律ママ「これって・・・!」
澪ママ「そう、養子縁組っていうものについてちょっと調べたのよ」
律ママ「へー」ペラッ
澪ママ「・・・」ジー
律ママ「何?」
澪ママ「褒めて?」
律ママ「ずうずうしいな、おい」
澪ママ「うん!」
律ママ「認めちゃったよ」
澪ママ「それ読んで私思ったことがあるの」
律ママ「なに?」
澪ママ「秋山律って、なんかいかつくないかなーって」
律ママ「え?何言ってるの?田井中澪でしょ?」
澪ママ「またまたー」
律ママ「いや、またまたーじゃないから」
澪ママ「え?」
律ママ「え?」
澪ママ「田井中さん・・・え?」
律ママ「あ、今なんかイラっとした」
澪ママ「ここはりっちゃんが秋山を名乗るべきだと思うの」
律ママ「おかしいわ、律の方が旦那っぽいもの」
澪ママ「ベッドの中のりっちゃんを知らないからそんなこと言えるのよ・・・!!」
律ママ「娘がベッドの中でどんな感じか、なんて知りたくないわ」
澪ママ「すごい可愛かったわよ?」
律ママ「泣くぞ、律に代わって私が泣くぞ」
澪ママ「い、やぁ・・・みぃお、らめぇ・・・!!」
律ママ「とどめ刺すなよ」
澪ママ「とにかく、澪の方がしっかりしてるし旦那さんっぽいと思うの」
律ママ「いいや、律の方が旦那だって。こうグイグイ引っ張っていく感じで」
澪ママ「・・・」
律ママ「どうしたの?」
澪ママ「そこまで言うなら・・・確かめよう?」
律ママ「へっ?」
澪ママ「だから、どっちが旦那さんに相応しいか調べよう?」
律ママ「ど、どうやって・・・?」
澪ママ「それは考えてないわ☆」
律ママ「もう少し考えて発言しろ」
澪ママ「でも、気にならない?」
律ママ「確かにねぇ。まぁ、調べるまでもなく律の方が旦那であることは間違いないけど」
澪ママ「あぁん?」
律ママ「怖ぇよ」
律ママ「調べるまでもないけど、確認するって意味では・・・いいかもね?」
澪ママ「絶対泣かしてあ・げ・る」
律ママ「私さっきあんたに泣かされたばっかだよ」
澪ママ「・・・」ピッピッピッ
律ママ「何してるの?」
澪ママ「いいから見てて?」ニコニコ
プルルルルル・・・
律ママ「まっまさか・・・!」
澪ママ「そう、どう?」
律ママ「いや、それはさすがn」
澪ママ「あ、もしもーし☆」
律ママ「」
澪ママ「ちょっと待ってねー」カチカチ
律ママ「何してるの?」
澪ママ「スピーカー使って電話するの。そうすれば田井中さんも二人の声が聞こえるでしょ?」ピッ
律ママ「なるほど。りつー?聞こえてるー?律達も同じようにしてよー」
ゴソゴソ・・・
律「ん、あーもしもし?」
律ママ「もしもーし?久々ね?」
律「昨日電話で話したばっかだろー?」ナニイッテンダヨ
澪ママ「へー?田井中さんって結構こまめに連絡とったりしちゃうんだー?」ニヤニヤ
律ママ「うるさい、律も空気読みなさい」
律「あ、うん(なんか怒られた)」
律ママ「っていうか律に電話かけたんだ?」
澪ママ「うん、澪は忙しいかも知れないから・・・」
律ママ「人の娘に遠回しに暇人って言うな」
律「澪ならそこに居るけど?」
律ママ「そうなの?」
律「あぁ、ヘッドフォンつけてるから聞こえてないみたいだけどな」
澪ママ「ちょっと話があるから澪も呼んできてもらえる?」
律「はい、じゃあ声かけときますね。そろそろ課題終わる頃だと思うんで」
澪ママ「・・・」
律「あ、あれ?もしもし?」
澪ママ「敬語で話かけられたら無視することに決めましたー」ムーン
律&律ママ「ホント子供だな、あんた」
澪ママ「子供じゃありませんー」ムーン
律ママ「っていうか『ムーン』って何」
律「おーい、みおー?」
律「・・・あ、うん。わかったよ」
律ママ「澪ちゃんなんて?」
律「もうちょっと待っててってさー」
澪ママ「わかったわ」
律「え・・・?」
律ママ「・・・?」
澪ママ「・・・」
律ママ「いや、なんか喋ろう!?そんな律儀に待ってなくていいから!」
澪ママ「じゃあ、りっちゃんに聞いちゃおうかしら?」
律「はい?・・・じゃなかった。えっと、なに?」
澪ママ「りっちゃんと澪はベッドでは主にどちらが上なの?」
律ママ「ぶはっ!!?!?」アールグレイブー!
律「は、はい!?」
澪ママ「だから」
律ママ「待て待て待て待て」
澪ママ「主導権はどっちが握ってるの?」
律ママ「私、待てって言ったよね?ねぇ、聞こえてないの?」
律「ど、どっちって・・・」
律ママ「いや、律も答えようとしなくていいから」
澪ママ「答えて?」
律ママ「とりあえず秋山さんは私にアールグレイを返して」
澪ママ「あ、はい、どうぞ」プラーン
律ママ「安物のティーバッグかよ!」
澪ママ「どうぞっ」ベチャッ
律ママ「しかも使用済み!?どっから出した、それ!」
澪ママ「何言ってるのよ、さっき田井中さんが飲んでたじゃない」
律ママ「わお、こいつ自分だけ琴吹さんの高級な紅茶飲んでたよ。私さっき安物の紅茶を大絶賛しちゃったよ」
澪ママ「田井中さんは置いといて・・・りっちゃん?教えてほしいな?」
律ママ「いや置いとくなよ、さすがに今のを無視されたら寂しいよ」
律「え、えっと、主に・・・私かな///」カァァァ
澪ママ「」
律ママ「ぃよっしゃぁ!!」
澪ママ「待って、まだ戦いは終わらない」
律ママ「誰との戦いだよ」
澪ママ「交戦中の相手は私など眼中にないようだ・・・」
律ママ「あ、私と戦ってたんだ」
澪ママ「さっき主にって言ってたわよね?つまり・・・?」
律「えー・・・?答えないと駄目ですか?」
澪ママ「・・・」ムシッ
律「ホントめんどくさいな、あんた」
澪ママ「そうそう、その調子でフレンドリーにね」
律「うっ・・・(勝てる気がしない)」
律ママ「その質問はさすがに、ねぇ律?」
律「う、うん」
澪ママ「え?どうして?」
律ママ「わかってないところがまたすごい」
律「っていうか、いきなりどうしたんだ?さっきから変な質問ばっかして」
律ママ「えーとね、苗字はどうするって話になってね?」
律「は?」
澪ママ「だから、田井中澪か、秋山律かって話しよ」
律「あー・・・そう」
律ママ「そのあからさまにめんどくさそうな返事っ」
律「だって、仕方が無いだろ?」
澪ママ「「りっちゃんはどっちがいい?」
律「私は・・・田井中律がいいな」
律ママ「いや、それあんたのフルネームだから」
律「間違った。えっと、田井中澪がいい」
律ママ「でしょ!?」
澪ママ「はー?マジ意味わかんないんですけどー?」
律ママ「何キャラだよ、いきなり性格変わりすぎだろ」
澪ママ「澪は!?澪はまだなの!?」
律「えっと・・・お、来たか」
澪「あぁ、お待たせ」
律ママ「澪ちゃん久しぶりー」
澪「はい、お久しぶりです」
律ママ「・・・」ツーン
律「あんたもか」
澪「え?何これ?」
律「敬語使ってると無視されちゃうから気をつけろよー?」
澪「えぇ!?む、無理だよ・・・恥ずかしいし・・・」
律「うん、でも頑張ってみようぜ?」
律ママ「きた、今の律旦那っぽくなかった?」
澪ママ「全然たいしたことありませんー」
律ママ「マジでそのキャラやめろ」
澪ママ「今のはただの会話よ、有効打ではないわ」
澪「え?なんの話してるの?」
律「なんか、母さん達が田井中澪か秋山律かで喧嘩?してるらしいんだよ」
澪「は、はぁ?」
澪ママ「なんで呆れるの!?」
澪「いや、誰でも呆れるだろ・・・」
律「いや、お前・・・」
澪「え、なに?」
律「もうちょっと乗ってやれよ・・・」
律ママ「そうよ、ちょっと寂しかったわよ?」
澪「あぁ、ごめんなさい。でもあまりにもくだらなくて」アハハ
律ママ「ホントこの親子強烈だわ」
澪ママ「くらだらないのは百も承知だけど、でも・・・」
澪「百済の百と、百も承知の百をかけたんだ?母さん、それすごい面白い」アハハ
律「こじつけ過ぎだろ!?お前こそよくそんなことに気付いたな!?」
澪ママ「うふふ、笑ってもらえて何よりだわ」クスクス
律ママ「って、かけてたのかよ!」
澪ママ「ねぇ、澪はどっちがいいと思う?」
澪「えっと・・・私は・・・」
律&律ママ&澪ママ「・・・」ゴクリッ
澪「やっぱり、秋山律・・・かな」
律「なんでだよ!?」
律ママ「なんでだよ!?」
澪ママ「なんでだよ!?」
律&律ママ「なんでだよ!?」
澪ママ「ごめんなさい、ノリで一緒になって言っちゃった」
律ママ「全く・・・」
律「なぁ、澪?」
澪「なんだ?」
律「ここはやっぱり田井中澪の方がいいと思うんだ」
澪「それは嫌」
律「え、えぇー・・・?」
澪「だって、律の方が、その、可愛いし・・・///」
律「ばっ///」
澪「駄目、かな・・・?」
律「うっ、いや、でも」
澪「?」
律「澪の方が可愛いし、お嫁さんっぽいし・・・やっぱり田井中澪だろ」
澪「律の方が可愛いの」
律「澪の方が可愛いの」
律ママ「うわ、なにこいつら。親との通話中によくこんないちゃつけるわね」
澪ママ「ホント、反吐が出る」
律ママ「そんなに!?」
澪ママ「のは冗談だけど・・・澪がこんなにデレデレしてる姿、見たことないわ」
律ママ「う、うん・・・?」
澪ママ「普段はしっかり者って感じだから・・・ギャップが・・・」
律ママ「それはあんたがフラフラしてるからだ」
澪ママ「きゃっはー☆」
律ママ「誤魔化そうとしても駄目」
律「とにかく、田井中澪の方がしっくりくるだろ?」
澪「そうか?秋山律も渋くてカッコいいと思うけど」
律ママ「私は田井中澪の方がいいと思うなー?」
澪「え?で、でもぉ・・・」
澪ママ「私達じゃ結論出なさそうね・・・田井中さん、ケータイ貸してくれる?」
律ママ「え?いいけど、どうするの?」
澪ママ「パパ達に聞いてみましょう?」
律ママ「それは駄目だ」
澪ママ「えー?どうしてー?」
律ママ「こんな意味のわからないことに旦那を巻き込むのは駄目」
澪ママ「真面目かっ」スパーン
律ママ「真面目だっ」スパーン
律「よくわかんないけど、喧嘩すんな」
澪「ちょっと待ってろ」スクッ
律「え?どこ行くんだよ」
律ママ「あれ?澪ちゃんどっかいっちゃったの?」
律「あぁ、なんか真面目な顔してた・・・」
澪ママ「戻ってきたら『真面目かっ』って言って頭叩いといてくれる?」
律「いやだよ」
律ママ「トイレかしらね?」
律「うーん、違うっぽい・・・」
澪ママ「まぁいいわ。それにしても田井中なんてダメよ」
律ママ「どうして?」
澪ママ「漢字が全部小学一年生で習う漢字っぽくてカッコよくないわ」
律ママ「あんた、日本中の田井中を敵に回したからな?」
律「っていうか秋山に言われたくない」
澪「戻ったぞー」トテトテ
律「おっ、どこ行ってたんだ?」
澪「これ持ってきた」ピラッ
律「」
澪「どう?」
律「」
律ママ「おーい、りつー?」
澪ママ「ねぇ何持ってきたの?」
澪「んー?婚姻届」
律ママ「ガチじゃん」
澪「実は、こっそり書いてずっと持ってたんだ・・・///」テレテレ
澪ママ「澪、夫になる人のところになんて書いたの?」
澪「もちろん私の名前だよ」
澪ママ「よくやった」
律「ち・・・ちきしょー!」ダッ
澪「あ、律!?」
澪ママ「え?りっちゃん?」
澪「律がどっか行っちゃった」
律ママ「今度こそトイレじゃない?」
澪「はい、私もそう思います」
律ママ「・・・」ツーン
澪「私もそう、思うなー?」アセアセ
律ママ「よねー?」
澪「う、うん。・・・おばさんってめんどくさい」ボソッ
律ママ&澪ママ「あ゛?」
澪「って、律が言ってた」
律ママ「さらりと律に罪をなすりつけたよこの子」
澪「えへへー」
律ママ「澪ちゃんが秋山さんの血を引き継いでいるということはよくわかった」
律「おっーす!戻ったぜー!」
律「ほら、これ!」ピラッ
澪「こ、これって・・・!」
律ママ「もしかして、あんたまで?」
律「あぁ!婚姻届だ!」
澪ママ「夫になる人のところは・・・」
律「もちろん私の名前だ!」ヘヘン!
澪「律・・・私・・・」
律「ん?どうした?」
澪「律も、同じように思っててくれたなんて・・・私、嬉しい・・・!!」
律「そうかー」ナデナデ
澪ママ「あ、私もパパにナデナデされたい」
律ママ「見えてないのによくわかるな」
澪ママ「エスパー的な」
律ママ「秋山さんは伊藤に名前変えたらいいんじゃない?」
澪「ねぇ、ママ?」
澪ママ「な、なに?」
澪「私、田井中澪でいい」
澪ママ「なっ、何言ってるのよ!!」
澪「いいや、田井中澪でいいんじゃない。田井中澪がいい」
澪ママ「そ、そんな・・・この世の終わりだわ・・・」ガクッ・・・
律ママ「どんだけー」
律「おばさん、私・・・澪のこと大切にするよ!」
澪ママ「は?誰がおばさんだって?」ブチッ
律「おおおお姉さん!」
澪ママ「うん、澪のことよろしくねっ♪」
律ママ「チョロいなっおい!」
澪「でもさ・・・」
律&律ママ&澪ママ「なに?」
澪「女同士じゃ結婚出来ないよな」
律「」
律ママ「」
澪ママ「まあ、確かにそうね」
律「い、いや、そうだけどさ、ほら、ね、ねぇ?」
澪「うん、だからさ・・・養子縁組・・・」
律「澪・・・」
澪「駄目、かな・・・」
律「うん、ちゃんと考えていこうな。これからのこと」
律ママ「はい私達空気ー」
澪ママ「なにこれ、エアお母さん?」
律ママ「ギターじゃないんだから。っていうかそれ死人みたいだからやめて、怖い」
澪ママ「それじゃ、邪魔者はそろそろ切りますか」
律ママ「そうね」ピッ
澪ママ「ふぅ、結構喋ってたわねー」
律ママ「そうね。でも、二人とも幸せそうで何よりだわ」
澪ママ「えぇ。あ、私そろそろ帰らないと」
律ママ「夕飯の支度?」
澪ママ「えぇ、またお邪魔するわね」
律ママ「りょーかい。今日はお宅は何にするの?」
澪ママ「え?刺身だけど?」
律ママ「清々しいほどに澪ちゃんとの約束破ってるな」
澪ママ「ちなみに明日はシロウオ」
律ママ「もうぶっちぎりじゃん」
律ママ「全く・・・ぷっ」アハハハ
澪ママ「え?なに?急に笑うなよ」
律ママ「急に怒るなよ。っていうか私のは別に急じゃなかったでしょ。ここは秋山さんも一緒に笑うところだからね」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
数週間後
律「ん・・・?」
澪「どうした?」
律「なんかポストに入ってた」
澪「なんだ、この封筒?差出人は・・・母さん達からだ」
律「へー。開けてみ?」
澪「ん」アケアケ
澪「」
律「何入ってた?」
澪「これ・・・」ペラッ
律「養子縁組の書類!?」
澪「あ、これ・・・田井中澪になるように書いてある」
律「母さん達、マジなのかふざけてるのかわからん」
澪「しかも証人のところに母さん達の名前が書いてあるぞ・・・」
律「えっ?いや、嬉しいけど、えっ?」
澪「きっと、あの二人は真面目にふざけてるんだよ」
律「ゾロリかっ」スパーン
澪「いたっ」
律「ったく・・・で」
澪「ん?」
律「これ、役所に提出すればいいの?いつ行こうか?」
澪「ばっ、ばか///」
おわり
おわり、疲れた
まだ残ってたのかww
せっかくだからもう1本くらい書きたい
暇な人は付き合ってくれ
ある日
律ママ「たたたた・・・」
澪ママ「田井中さんどうしたの?」
律ママ「いや、実はね」
澪ママ「酷い顔よ?」
律ママ「いや、顔はいつも通りだから。むしろ今日はお化粧のノリがいいなって思ってたからね」
澪ママ「へー」プッ
律ママ「おいこら」
澪ママ「で、どうしたの?顔?腰?」
律ママ「私の顔面についてはもう触れるな。・・・それが、昨日庭で土いじりしててさ」イタタタ
澪ママ「は・・・?」
律ママ「秋山さんはしないの?」
澪ママ「いや、たまにするけど・・・は?」
律ママ「いや、なんだよ。そのリアクション」
澪ママ「い、いえ・・・別に?」
律ママ「?ま、とりあえずそのせいで腰が痛いんだよ」
澪ママ「あ、そうなんだ」
律ママ「体中筋肉痛でね。やっぱり年は取りたくないものね」ハァ
澪ママ「・・・」
律ママ「え、なに?」
澪ママ「別に・・・」
律ママ「あんたもしかして下の名前エリカって言わない?」
澪ママ「えっと、一人でしてた、のよね・・・?」
律ママ「ううん。昨日は律も一緒にしたよ」
澪ママ「りっちゃんも!?!?」
律ママ「うん、二人で横に並んで仲良く土いじりしてたわ」
澪ママ「しかも並んで・・・!?」
律ママ「な、何よ?」
澪ママ「そういうことは旦那さんとした方がいいと思うわ」キリッ
律ママ「いや、キリッじゃないから。確かに旦那の方がいいかもしれないけど・・・」
澪ママ「じゃ、じゃあ・・・!」
律ママ「でもせっかく大学休みで律が帰ってきてるでしょ?やっぱり一緒に何かするっていいじゃない」
澪ママ「限度があるわ」
律ママ「なんでだよ」
澪ママ「田井中さん、考え直して?」
律ママ「なんで私がこんなフリーダムに生きてる人に説教されなきゃいけないんだよ」
澪ママ「私もそう思って澪の入浴中に乱入したんだけど、嫌がれたわ」
律ママ「それは嫌だわ」
澪ママ「田井中さんはそれ以上のことをしてるじゃない」
律ママ「なんでだよ。ほら、こう、いくない?」
澪ママ「いくない」
律ママ「最後まで話を聞け」
澪ママ「だって・・・」
律ママ「また今度、長期の休みで律が帰ってくるでしょ?」
澪ママ「えぇ」
律ママ「そのときに『あの時の・・・こんなに育ったんだ・・・!!』って。素敵だと思わない?」
澪ママ「思わない」
律ママ「思って。そこは共感して」
澪ママ「っていうか成長期はせいぜい高校生まででしょ?私達の年で育つとか、太ると同意義じゃない?」
律ママ「え、何言ってるの?」
澪ママ「え?」
律ママ「ま、いいや。とりあえず、二人で綺麗な花を咲かせるなんていいじゃない」
澪ママ「何そのお日様の匂いがする比喩表現」
律ママ「え?」
澪ママ「え?」
律ママ「秋山さんは花とか好きじゃないの?」
澪ママ「いえ、お花は好きよ?」
律ママ「じゃあこの話をわかってくれてもいいじゃない・・・」
澪ママ「いや、さすがに乳弄りの話で『花を咲かす』って表現はちょっと・・・」
律ママ「えー?すごく直接的だと思うけど?土と花って、繋がるじゃない」
澪ママ「た、田井中さんが思うならそれでいいわ?」
律ママ「でもたまにすると本当に楽しいわね、時間を忘れて種植えちゃった」
澪ママ「時間を忘れるほど・・・!?そもそも女同士でどうやって種を・・・!?」
律ママ「お、おーい?帰ってこーい?」
澪ママ「田井中さん?」
律ママ「何?」
澪ママ「私、正直こういう話すごく好きだけど、田井中さんはそんな人じゃないと思ってたわ」
律ママ「そう?私結構植物とか好きよ?」
澪ママ「植物・・・!?どんなプレイ!?」
律ママ「プレイ?まぁとにかく、今度秋山さんも一緒にどう?」
澪ママ「百合という花を咲かせたいのね、わかるわ」
律ママ「百合?まぁ、百合でもいいけど。難しくないかしら?私そんなに経験ないから不安だわ」
澪ママ「りっちゃんとしたくせに・・・!!」
律ママ「律とのは百合じゃないわよ」
澪ママ「いやらしいぃ・・・!!」
律ママ「?」
澪ママ「でも本当に意外だわ。田井中さんがこんな話をあっけらかんとするなんて」
律ママ「心外だわ。私だって女性なんだからこういうことにだって興味あるわよ」
澪ママ「熟女のガールズトーク・・・!」
律ママ「おい、誰が熟女だって?」アァン?
澪ママ「ふんふんふーん♪」ピュー
律ママ「口笛で誤魔化せると思うなよ?」
澪ママ「それより、体はもう大丈夫なの?」
律ママ「まぁこれくらい一日もすれば治るわよ」
澪ママ「それならいいんだけど、体にはくれぐれも気をつけてね?(なんかよくわからないアブノーマルなプレイしてるみたいだし)」
律ママ「えぇ、ありがとう。秋山さんの家にもお庭あるわよね?」
澪ママ「あるわよ?」
律ママ「じゃあ、天気のいい日に澪ちゃんとしてみたら?」
澪ママ「!!?!?!?」
律ママ「いい気分転換になるわよ?」
澪ママ「人生の方向転換になる気がしてならないんだけど」
律ママ「えー?そんなにどっぷりじゃなくていいわよ。プロ?じゃないんだから」
澪ママ「AV女優のことかぁ・・・!!」
律ママ「え、全然違うけど。」
澪ママ「っていうかなんでさっきから『お庭』限定なの!?植物プレイってそんなにいいの!?」
律ママ「・・・ねぇ」
澪ママ「なに?」
律ママ「さっきからなんの話をしているの?」
澪ママ「乳弄りの話」
律ママ「そうよね?私達、土いじりの話をしているわよね?」
澪ママ「えぇ」
律ママ「よかった。なんか話が噛み合ってないみたいだったから」
澪ママ「私は田井中さんの仰天発言の連発に驚きっぱなしよ?」
律ママ「そうかなー。確かに今まで私達ってこういう話しなかったものね」
澪ママ「それよりも、『花を咲かす』っていうところをもう少し詳しく教えて欲しいんだけど」
律ママ「詳しく?栄養を取って成長して、花が咲くのよ?」
澪ママ「乳首ね、乳首に咲かすのね?」
律ママ「全然違う」
澪ママ「なにその女体盛り」
律ママ「だから違うって言ってるでしょうが!」
澪ママ「お刺身が必要になったらいつでも言ってね」
律ママ「言わないから。いらないから」
澪ママ「何よ、せっかく協力してあげようと思ったのに・・・」
律ママ「・・・ねぇ」
澪ママ「なに?」
律ママ「もう一度確認するわよ?」
澪ママ「うん?なあに?」
律ママ「私たちは何の話をしているか」
澪ママ「それはさっき」
律ママ「待って。それぞれケータイに打って、せーので見せましょう?」
澪ママ「・・・?いいわよ?」
律ママ(・・・なんか、ものすごいことになってる気がする)カチカチ
澪ママ(田井中さんったら、どうしたのかしら?)カチカチ
律ママ「打った?」
澪ママ「えぇ。打ったわ」
律ママ「いくわよ?」
澪ママ「うん、どうぞ」
律ママ&澪ママ「せーの・・・!」バッ
澪ママ「」
律ママ「ぶっ!!?!?!」
澪ママ「え・・・え?」ポカーン
律ママ「これは・・・一体どうして・・・」
律ママケータイ『ガーデニング』
澪ママケータイ『公開オナ○ー(オプション:植物プレイ)』
律ママ「(オプション:植物プレイ)じゃねぇよ」
澪ママ「が、ガーデニング?いつからそんな可愛い話題になったの?」
律ママ「いや、最初からだから」
澪ママ「え、でも乳弄りって・・・」
律ママ「まさかとは思うけど、土いじりを乳弄りって聞こえてたとか言わないよね?」
澪ママ「何言ってるの?乳弄りは乳弄りって聞こえてたわよ?」
律ママ「耳鼻科行け」
澪ママ「ちょっとケータイで打ってくれる?」
律ママ「全く・・・」カチカチ
律ママ「ほら」クルッ
律ママケータイ『土いじり』
澪ママ「なん、だと・・・!!!」
律ママ「秋山さんの頭の中はどうなってるのかしら」
澪ママ「やめて?それ以上澪の悪口は言わないで?」
律ママ「お前だよ」
澪ママ「変な話しちゃったわね・・・」
律ママ「ホントよ」ヤレヤレ
澪ママ「きっと年で耳が遠くなったのね」
律ママ「いや、私達さすがにそこまで年じゃないから」
澪ママ「田井中さんも、それならそうと最初から言ってくれればよかったのに」モウッ,プンプンッ☆
律ママ「最初からその話をしてたつもりなんだけどね」カワイクネーゾ、オバサン
澪ママ「うふふ」アァ?
律ママ「怖い、笑顔で『あぁ?』はさすがに怖い」
澪ママ「私まだ若いもーん」
律ママ「さっき自分で耳遠くなったとか言ってたくせに・・・あれ?そういえば」
澪ママ「何?」
律ママ「さっき私が土いじりしたって言ったら、『私もたまにするけど・・・』みたいなこと言ってたわよね?あれってどういう」
澪ママ「うるせぇ」
おわり
本当におしまい
おやすみ
乙。おやすみー
元スレ
澪ママ「もう切れてるやつ買ってきたから大丈夫♪」
律ママ「大丈夫♪じゃないから。晩御飯の準備らしいこと何一つする必要ないよね」
澪ママ「あ、でも・・・チンしないと」
律ママ「わお、お米まで手抜きかよ」
澪ママ「どうもサボっちゃうのよねー」
律ママ「それでよくあんな発育のいい利発そうな子が育ったもんだ・・・」ヤレヤレ
澪ママ「やぁだ、そんなに褒めないで?田井中さん」
律ママ「あんまり褒めてないからね、これ」
澪ママ「そういえば、昨日澪から聞いたんだけどね」
律ママ「澪ちゃん?」
澪ママ「えぇ。りっちゃんが「澪の母さんは綺麗だよな」って言ってたんですって」
律ママ「そりゃ、秋山さんは綺麗な顔してるからね。私が男ならほっとかなかったよ、なんてねー」
澪ママ「やだ、田井中さんまでっ!私ね、それ聞いてすっごく嬉しくなっちゃって、
今度りっちゃんが家に来たらご馳走しなきゃって思ってたのよね」
律ママ「秋山さんには料理の腕を振るう形でのご馳走は期待できそうにないから外食ってことでいいかな」
7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 03:00:23.93 ID:sBUUYH5D0
澪ママ「やぁだー。私だってやろうと思えば出来るわよ?」
律ママ「例えば?」
澪ママ「お刺身とか」
律ママ「それはもういい」
澪ママ「えー」
律ママ「他には?」
澪ママ「一番の得意料理はシロウオの踊り食いかな」
律ママ「うわ、究極だなオイ」
澪ママ「うふふ」
律ママ「うふふじゃないからね。せめて殺めて。包丁とか鍋とか使う方向できちんと料理して」
澪ママ「あ、鍋でシロウオの踊り食いm」
律ママ「いやよくないから。そんなに大量のシロウオいらないから」
澪ママ「大漁と大量をかけたの?さすがね」
律ママ「そんなところで関心しなくていい。ほら、時間になっちゃうから行こう?」テクテク
8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 03:03:57.41 ID:sBUUYH5D0
澪ママ「そうね。今日はパパはお仕事で帰り遅いから澪しかいないかも」テクテク
律ママ「秋山さんのところいつも帰り遅いものね」
澪ママ「そうなの。だからこのマグロは澪のものよ・・・!!!」
律ママ「澪ちゃんがお父さん似でよかった、本当によかった」
澪ママ「ちょっと、それどういう意味?」ガチャ
律ママ「べっつにー?」
澪ママ「もうっ。さぁ、入って?」クスクス
律ママ「お邪魔しまーす」
シーン
澪ママ「あれ?澪ったら寝てるのかしら」
律ママ「受験勉強も大変よね」
9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 03:15:04.75 ID:sBUUYH5D0
澪ママ「りっちゃんもでしょ?」
律ママ「律はいつも通りぐーたらしてるわ。あ、そうそう」
澪ママ「?」
律ママ「この間はごめんなさいね、夜遅くまで律がお邪魔しちゃって」
澪ママ「この間・・・?あぁ、あのとき?でも先月のことじゃない?」
律ママ「ううん、1週間くらい前じゃないかしら」
澪ママ「え?来てないわよ?」
律ママ「またまたー」
澪ママ「本当よ?それに一週間前って言ったら私を褒めてたって聞いた後だから、もし来てたなら何かご馳走してたハズだわ」
律ママ「律、無事でよかったね・・・!」
10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 03:18:05.35 ID:sBUUYH5D0
澪ママ「そういうことだから、本当に来てないわよ?最近りっちゃんが来なくて寂しかったんだから」
律ママ「そうなの?律ったら騒がしいから・・・」
澪ママ「騒がしいなんて、ちょっと姦しいってだけじゃない」ウフフ
律ママ「いや、それあまり意味変わってないからね。フォローに全然なってないからね」
澪ママ「あら、そうだった?」
律ママ「とりあえず、支度済ませちゃいましょう?」
澪ママ「そうね」ゴソゴソ
律ママ「私は何をしようか?」
澪ママ「あ、見てて」バコンッ
律ママ「ですよねー」
澪ママ「えーと・・・」
律ママ「ちょっと待って、冷蔵庫の中が綺麗過ぎて怖い。全然料理してないでしょ」
澪ママ「うん?ちょっと待っててね、マグロをこの中に入れるから」
律ママ「話を聞け。っていうか、さすがにマグロが可哀相だわ」
11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 03:25:59.15 ID:sBUUYH5D0
澪ママ「えー?」
律ママ「同居人はわさび(チューブ)とむぎ茶とバターだけ」
澪ママ「そんなこと言ったってー」
律ママ「全く・・・って、あれ?」
澪ママ「どうかした?」
律ママ「テーブルの上に何か置いてあるけど・・・紙?」
澪ママ「あ、澪ってよくテーブルの上に置きポエムしてくから」
律ママ「置きポエムって何」
澪ママ「ちょっと読んでもらえる?」
律ママ「えっと・・・『今日は律の家に泊まります』ですってよ」
澪ママ「あら、素敵なポエム」
律ママ「いや、これ絶対ポエムじゃないからね」
澪ママ「ストレートな想い、しっかりと伝わったわ・・・!」
律ママ「なにこれ、私がおかしいの?」
13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 03:28:29.75 ID:sBUUYH5D0
澪ママ「いつもお邪魔になっちゃってごめんね?」
律ママ「いーのいーの、気にしないで」
澪ママ「そう言ってもらえると助かるわー」
律ママ「準備終わった?」
澪ママ「えぇ。お待たせしちゃったわね」パタパタ
律ママ「なーに言ってんの!それじゃ、行きましょうかっ」ガチャ
澪ママ「はいっ」
バタンッ
律ママ「あ、そうそう」テクテク
澪ママ「どうしたの?」テクテク
律ママ「さっき律からメール来てたのよねー」パカッ
澪ママ「親子でメールなんて、仲がいいのね」
律ママ「そう?連絡だけの簡素なものだけどねー」
澪ママ「それでもコミュニケーションが取れてるっていいことよ」
14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 03:30:34.09 ID:sBUUYH5D0
律ママ「・・・って、あれ?もしかして澪ちゃん、反抗期?」
澪ママ「ううん、そんなことはないわよ」
律ママ「そう?普段はメールとかしないの?」
澪ママ「うん、たまに用事があるときに送ったり送られたりするくらいかな」
律ママ「へー」
澪ママ「でもキャッチボールが上手くいかないっていうか・・・」
律ママ「メールしても返事が来なかったり?」
澪ママ「ううん、なんか面倒で私が返信するの忘れちゃうのよねー」
律ママ「それキャッチボール上手くいってないの秋山さんのせいだわ」
澪ママ「あと『ご飯いらない』ってメールに気付かなくて御飯作っちゃったり」
律ママ「キャッチすらできてないからね、この人」
15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 03:32:33.09 ID:sBUUYH5D0
澪ママ「あれ?よく考えたら私からメールしたことなんてあったかしら・・・?」
律ママ「送ったり送られたりっていうか、送られたり送られたり」
澪ママ「まあそうとも言うかな」
律ママ「まあそうとしか言わないかな」
澪ママ「もー、田井中さん厳しいー」
律ママ「私もツッコミはあまり得意じゃないんだけどね?」チラッ
澪ママ「うふふ」
律ママ「可愛いからって笑って誤魔化しても駄目っ」
澪ママ「そんなつもりじゃありませんー。あ、そういえばりっちゃんからのメールって?」
律ママ「あぁ、そうだったそうだった」カチカチ
律ママ「」
澪ママ「どうしたの?」
17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 03:35:55.08 ID:sBUUYH5D0
律ママ「こ、これ・・・」
『今日は澪ん家泊まるから』
澪ママ「あらあら、シロウオを振舞わないと!」
律ママ「生きた小魚を私の娘に振舞おうとしない。・・・っていうか」
澪ママ「そうよね、変よね」ウーン?
律ママ「あいつら・・・何か変なことを・・・?」
澪ママ「りっちゃんは確かに危ないけど、澪に限ってそれはないわ」
律ママ「わお、私の娘を踏み台にしてさらりと自分の娘を褒めやがった」
18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 03:37:03.64 ID:sBUUYH5D0
澪ママ「なんか心配になってきちゃった・・・!」
律ママ「うーん、大丈夫じゃない?もう高校生なんだし」
澪ママ「そうね。町内会ってほとんど飲み会みたいなものよね?うふふ、久しぶりに飲むわよー♪」
律ママ「切り替え早すぎだろ」
・・・
・・・
19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 03:40:04.47 ID:sBUUYH5D0
数日後
ピンポーン
律ママ「はいはーい?」
澪ママ「こんばんはー」
律ママ「あら、どうしたの?」
澪ママ「今日ね、パパも澪も家にいないから寂しくて」エヘヘ
律ママ「そういうことね。遠慮せずあがってあがって」ササッ
澪ママ「お邪魔しまーす」
律ママ「今日はうちも誰もいないからのんびりしてていいからね」
澪ママ「そうなんだ?旦那さん遅いの?」
律ママ「うん、今日は帰って来ないみたい。聡は部活の合宿」
澪ママ「りっちゃんは?」
律ママ「律は友達の家でお泊りだってさ」
20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 03:42:55.99 ID:sBUUYH5D0
澪ママ「あ、やっぱりりっちゃんも一緒だったんだ」
律ママ「うん、軽音部でお泊りって言ってたから澪ちゃんも行ってるんでしょ?」
澪ママ「そうなのよ。琴吹さんの家にお泊りって聞いたわ」
律ママ「えぇ、近いうちにちゃんとご挨拶しないとね」
澪ママ「そうねー。・・・あ、そうそう」
律ママ「どうしたの?」
澪ママ「この間だけど」
律ママ「あ!それ私も聞こうと思ったの!あの後、律がお邪魔してたり・・・して、ないよね・・・?」
澪ママ「うん、来なかったの。田井中さんのその口ぶりだと、田井中さん家にも来てないのよね?」
律ママ「そうそう、やっぱり夜遊びか・・・あいつら・・・!」
澪ママ「待って、澪は無実よ」
律ママ「いいや有罪だ」
21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 03:45:42.18 ID:sBUUYH5D0
澪ママ「二人とも、何してたのかしらね??」
律ママ「あ!そうだ・・・!今から琴吹さん家に電話かけてみない?」
澪ママ「えぇ!?でも、ご迷惑にならないかしら?」
律ママ「まだ夜の7時だし、大丈夫じゃないかしら」
澪ママ「そっか」
律ママ「こう、なんていうか、お礼ためだけに電話するのも結構気恥ずかしいしね」
澪ママ「そうね。りっちゃんへの用事のついでに、さりげなくお礼の電話・・・悪くないわ!」
律ママ「でしょでしょ?」
澪ママ「で、電話してなんて言うの?」
律ママ「言うっていうか・・・まず、お邪魔してるかどうかの確認かな」
澪ママ「そうね、それがメインよね」
律ママ「あ。それと、卵きらしちゃったのよね」
澪ママ「キレる若者、キレる卵・・・」
律ママ「いや、卵は別に怒ってないから。使っちゃったの、昨日全部使っちゃったの」
22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 03:48:57.58 ID:sBUUYH5D0
澪ママ「あぁ、そういうこと」
律ママ「普通そうでしょ・・・とりあえず、かけてみよう?」
澪ママ「琴吹さん家の電話番号わかる?」
律ママ「ううん。秋山さんは?」
澪ママ「知らないわよ?」
律ママ「・・・うん、電話するのやめよう」
澪ママ「えぇ!?」
律ママ「だ、だって・・・」
澪ママ「そうだ、りっちゃんのケータイにかけたらいいんじゃない?」
律ママ「あ、それいいわね」
澪ママ「私かけてみていい?」
律ママ「いいわよー、律も驚くんじゃないかしら」クスクス
23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 03:52:08.40 ID:sBUUYH5D0
澪ママ「えへへ」ピッピッピッ
律ママ「・・・」
澪ママ「・・・」ピッ
プルルルルルル・・・
律ママ「あ、はい。もしもし」
澪ママ「間違えちゃった」
律ママ「もうね、本当にね」
澪ママ「切るね?」
律ママ「うん」
ピッ
律ママ「もうっ、やっぱり私がかけるわね」
澪ママ「えへへ、ごめんなさい」
24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 03:54:30.75 ID:sBUUYH5D0
律ママ「全く」ピッ
プルルルルル・・・
律ママ「・・・」
澪ママ「・・・」
律ママ「出ない」
澪ママ「みんなでご飯食べてるのかな?」
律ママ「そうかも。また後でかけてみるかな」ピッ
澪ママ「最近特にりっちゃんと仲がいいみたいなのよ、澪」
律ママ「それは律もよ。澪ちゃんの話するとき、すごい楽しそうだもん」
澪ママ「そうそう。ホント、あの二人付き合っちゃえばいいのにね」
律ママ「あはは、そうしたら私も澪ちゃんのお母さんだ?」アハハ
澪ママ「うちはずっと一人っ子だったからりっちゃんみたいな娘が出来たら嬉しいわー」クスクス
律ママ「寂しくないことだけは保証するよっ」アハハ
25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 03:57:55.86 ID:sBUUYH5D0
プルルルルル・・・
律ママ「ん、電話だ」
澪ママ「いってらっしゃーい」
律ママ「ほいほーい」タッタッタッ
ガチャ
律ママ「はい、田井中です。・・・あらあら、どうもぉー」
律ママ「え?律?律なら・・・って、あれ?今日はそちらにお邪魔してるって聞いたけど?あれ?」
澪ママ「?」
律ママ「うん。え、ちょっと待って?今のリアクション、あ!ちょっと、ちょっと待って!?」
律ママ「切れちゃった・・・」ポカーン
澪ママ「・・・いたずら?」
26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 04:00:35.79 ID:sBUUYH5D0
律ママ「琴吹紬ちゃんって、ムギちゃん、よね?」
澪ママ「えぇ、間違いないわ」
律ママ「その子からだった」
澪ママ「え・・・?」
律ママ「しかも律に用事があるみたいだったわ」
澪ママ「今日は琴吹さん家に泊まりに行ってるんじゃ・・・?」
律ママ「うん、そう言ったら『あ!そういえばそうでした!!』なんて言って電話切られちゃった」
澪ママ「・・・なーんか怪しいわね?」
27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 04:00:57.38 ID:sBUUYH5D0
律ママ「うーん。親に隠れて何やってるのかしらね?」
澪ママ「わからないわ。でも、あまり強引に聞き出すのもよくないのかな?」
律ママ「かもね。・・・そういえばこの間白ワイン頂いたんだけど、一緒に飲まない?」
澪ママ「いいねぇぇぇぇ!!!!!」
律ママ「いや、いきなりテンション上がりすぎだから。どんだけ酒好きなんだよ」
・・・
・・・
28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 04:01:17.32 ID:sBUUYH5D0
数日後
律ママ「えっと・・・」ゴソゴソ
律ママ「あれって・・・もしかして・・・」
律ママ「秋山さーん?」オーイ
澪ママ「ひゃい!?」
律ママ「あー、やっぱり秋山さんだ」
澪ママ「田井中さん?あー・・・ビックリした」
律ママ「秋山さんも夕飯の支度?」
澪ママ「えぇ」アセアセ
律ママ「ん?どうしたの?」
澪ママ「ううん。なんでもない」
31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 04:04:55.77 ID:sBUUYH5D0
律ママ「うーん?」ヒョイ
澪ママ「やめろバカ、見るなバカ」
律ママ「手元覗いただけでバカ扱いだからね」
澪ママ「いいの、ほら、一緒にお買い物しましょう?」グイッ
律ママ「そうね・・・あのさ」
澪ママ「ん?」
律ママ「今、私が声かけたとき値引きのシール張り替えてたでしょ?」
澪ママ「そうだ、アボガド買って帰らないと」
律ママ「話を逸らすな。そしてなんでアボガド」
澪ママ「・・・」
律ママ「え?私何かまずいこと聞いた?」
32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 04:08:22.15 ID:sBUUYH5D0
澪ママ「田井中さんだけに、教えてあげる・・・」
律ママ「??どうしたの?」
澪ママ「あのね、アボガドってね・・・」
律ママ「う、うん・・・!」ゴクリッ
澪ママ「醤油つけて食べるとトロと同じ味がするらしいのよ」
律ママ「ガキか」
澪ママ「だから澪に食べさせようと思って・・・!」
律ママ「澪ちゃん実験台かよ」
澪ママ「うん」ニコッ
律ママ「笑顔で言っても駄目」
澪ママ「あ、プリンも買っていかないと」
律ママ「やめなさい、プリン+醤油=ウニはやめなさい」
33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 04:17:12.62 ID:sBUUYH5D0
澪ママ「ちぇー」
律ママ「全く、そうやって自分の娘オモチャにして・・・」ヤレヤレ
澪ママ「こういう晩ご飯出した時の澪の引きつった笑いが可愛くて可愛くて」ウフフ
律ママ「どサドだな」
澪ママ「えへへ、否定はしなーい」
律ママ「随分と素直だな、おい」
澪ママ「あ」
律ママ「また話逸らそうとして」
澪ママ「違うわよ、あれ見て!」
律ママ「な、なに!?」バッ
澪ママ「あ、このマイタケ安いっ♪」
律ママ「釣りかよ」
34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 04:17:51.68 ID:sBUUYH5D0
澪ママ「ううん、りっちゃんと澪がいたような気がしたんだけど」
律ママ「嘘つくな」
澪ママ「マイタケのあまりの安さに驚いちゃって」
律ママ「マイタケ>澪ちゃんか」
澪ママ「違うわよー。マイタケ>>>>>(超えられない壁)>>>>澪、よ」
律ママ「マイタケどんだけー」
澪ママ「あ、二人をみかけた気がしたのは本当よ?」
律ママ「う、うそー?」
澪ママ「こっちのマイタケは束感がすごい・・・!」
律ママ「束感ってなんだよ。っていうかさ」
35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 04:20:28.48 ID:sBUUYH5D0
澪ママ「んー?」
律ママ「律と澪ちゃんが一緒だったとしたら、今日は澪ちゃん晩ご飯いらないんじゃない?」
澪ママ「え?」
律ママ「今日は晩ご飯いらないって言われたわよ?」
澪ママ「えーあー、うん・・・?そうなの?」
律ママ「うん」
澪ママ「・・・」ゴソゴソ
律ママ「何してるの?」
澪ママ「・・・」パカッ・・・ピッピッピッ
律ママ「ケータイ?」
澪ママ「うん。・・・あっ、本当だ。晩ご飯いらないってメール来てる」ピッ
律ママ「キャッチボールぅぅ!!」
澪ママ「!?」ビクッ
36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 04:20:57.05 ID:sBUUYH5D0
律ママ「せめてキャッチはしてあげて!?ね!?」
澪ママ「あ、うん」
律ママ「私がいなかったらまたそのメール、スルーしてたんだよ?」
澪ママ「はい、ごめんなさい」シュン
律ママ「わかればよろしい」
澪ママ「・・・いきなりだけど、真面目な話していい?」
律ママ「へ?う、うん」
澪ママ「澪とりっちゃん、最近本当に怪しくない?」
律ママ「あー・・・うん」
澪ママ「まさか、ねぇ?」
37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 04:23:45.26 ID:sBUUYH5D0
澪ママ「もしそうだったら・・・」
律ママ「いや、まずいでしょ。それはさすがに」
澪ママ「うーん・・・」
律ママ「あ!もうこんな時間!そろそろ帰らないと!」
澪ママ「あ、うん。私も一緒に行くー」
・・・
・・・
38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 04:24:31.75 ID:sBUUYH5D0
数日後
律ママ「・・・ちょっとー?」コンコン
律ママ「聞いてるの?」
シーン
律ママ「・・・」
律ママ「全く・・・」トントントン・・・
律ママ「思春期の女の子は面倒だわ」
聡「お姉ちゃんどうかしたの?」
律ママ「ご飯いらないって」グツグツ・・・
聡「やりぃ!今日俺が姉ちゃんの分食べていい!?」
律ママ「あんたどんだけ食べるつもり?」
39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 04:29:23.34 ID:sBUUYH5D0
聡「大丈夫!俺育ち盛りだし!」
律ママ「ま、生ごみにならなくて済むから助かるわ」
聡「へっへー、だろー?」
律ママ「あとちょっとで出来るから、もうちょっと待っててね」カチャカチャ
聡「おう!」
律ママ「・・・」ジャー
律ママ「律、どうしたのかしら・・・」カチャカチャ
律ママ「ま、私もあれくらいの時は色々あったし・・・」
律ママ「あまり心配しすぎもよくないわよね」キュッ
コトコトコト・・・
律ママ「ん」マゼマゼ
律ママ「・・・」アジミッ
律ママ「そろそろいいかな」
40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 04:31:19.16 ID:sBUUYH5D0
律ママ「聡ー!ご飯できたわよー!」
聡「おー!思ったより早かったなー。いやー、腹へったぁー」
律ママ「それじゃいただきましょうか」カチャカチャ
聡「うん!今日のご飯は美味そうだなぁー」
ピンポーン
律ママ「あら、何かしら」
聡「俺行ってくるよ」
律ママ「そう?悪いわね」
聡「はーい!」タッタッタッ
律ママ(私の息子可愛すぎだろ)
41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 04:35:10.27 ID:sBUUYH5D0
聡「・・・」テクテク
律ママ「あ、あれ?お客さんは?」
聡「・・・」ストンッ
律ママ「ちょっとー?」
聡「今日のご飯は美味そうだなぁー!」
律ママ「それさっき聞いたよ!?」
聡「お客さん、澪さんのお母さんだったよ」
律ママ「あ、道理で」
聡「好きなんだけど苦手なんだ、あの人」
律ママ「まぁ、気持ちはわかる」
聡「だろ?リアクションに困ったからとりあえず扉閉めてきた」
律ママ「それはさすがに失礼だろ」
聡「ちょっと後悔してる」
澪ママ「じゃあ許しちゃう!」
聡「!!?!?」
42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 04:39:21.11 ID:sBUUYH5D0
律ママ「勝手に人の家に上がり込むなぁぁぁ!!」
澪ママ「ごめんなさいね・・・」
律ママ「えっと、どうかした?」
澪ママ「澪が・・・澪が反抗期なの・・・!!」ウエェェェンン!!
律ママ「澪ちゃんが?またまたー」
澪ママ「本当なの!
澪ちゃん、晩ご飯よー?
いらない
え、でも・・・
いらないって言ってるだろ!?
って・・・!」シクシク
律ママ「え、なに今の声真似」
聡「似すぎだろ」
43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 04:47:35.38 ID:sBUUYH5D0
澪ママ「とりあえずそんな感じなのよ・・・」
律ママ「実は・・・」
澪ママ「?」
律ママ「律も昨日から元気がなくて、ご飯いらないって言うのよ・・・」
澪ママ「こんな偶然あるのね・・・」ハァ
聡「なぁ」
ママ「なに?」
聡「それ、姉ちゃんと澪さんが喧嘩してるんじゃないか?」
律ママ「!!?」
澪ママ「そうかも・・・!?」
聡「いや、多分そうだと思うけど・・・」
律ママ「となると」
澪ママ「うん。私達にできることはなさそうね」
律ママ「そうね」
聡「あ、あのさ」
44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 04:48:46.33 ID:sBUUYH5D0
澪ママ「どうしたの?」
聡「たまには母さん達でどこか遊びに行ったらいいんじゃないか?」
律ママ「何よ、急に」
聡「ほら、家で一人きりになったら落ち着けると思わないか?」
澪ママ「それもそうねぇ」ウーン
律ママ「じゃあ、明日どこか行きましょうか」
澪ママ「うん、たまにはいいかもね」
聡「できれば泊まりで出かけた方がいいかも」
律ママ「でもそれはさすがに急じゃない?」
聡「と、とにかく!どこでもいいから!」
澪ママ「あ、そうだ!あそこ行きたい!」
律ママ「え?どこ?」
澪ママ「カラオケ!」
律ママ「高校生か、あんたは」
45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 04:51:38.58 ID:sBUUYH5D0
澪ママ「最近歌ってなかったから」シュン
律ママ「・・・ま、いっか」
澪ママ「本当!?」
律ママ「カラオケでオールなんていつ振りかしら」
澪ママ「張り切っちゃうよー?」
律ママ「秋山さんは歌上手いから期待してるよ」アハハ
澪ママ「ありがとー!・・・あ、そうだ」
律ママ「ん?」
澪ママ「聡くんも明日はどこかに行くの?」
聡「もちろん!俺は鈴木の家に泊めてもらうよ」
律ママ「そう?じゃあ後で鈴木さん家に電話しておくわね」
聡「おう!俺も鈴木にメールしとく!」
46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 04:54:22.82 ID:sBUUYH5D0
澪ママ「旦那さんは?うちは昨日から出張でいないんだけど・・・」
律ママ「うちもよ。これでいいんでしょ?」
聡「あぁ!きっとこれで大丈夫だよ!」
律ママ(素直な聡可愛い)
澪ママ「いい子ねー」ナデナデ
聡「へへっ///」
律ママ(あ、今何故かイラッとした)
・・・
・・・
48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 05:06:40.62 ID:sBUUYH5D0
次の日
律ママ「で、どういうこと?」
澪ママ「さぁ?」
律ママ「カラオケなんてありふれたものにどうしてこうも人が殺到するかなぁ?」
澪ママ「でも日によって運が悪いとこうなるよねー」
律ママ「まあ、そうだけど・・・どうする?」
澪ママ「うーん、でも今更家に帰るのも・・・」
律ママ「ここらへんでオールできそうなところっていったら、マン喫くらいしかないよ?」
澪ママ「それは嫌」
律ママ「あ、いいこと考えた」
澪ママ「うん?なになに?」
律ママ「律と澪は喧嘩してるんでしょ?」
澪ママ「えぇ、きっとそうね」
律ママ「つまり、会って話してるかもしれないでしょ?」
49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 05:09:11.74 ID:sBUUYH5D0
澪ママ「確かにその可能性は高いかも!」
律ママ「だからさ、お互いに家の固定電話の方に電話をかけて探りを入れてみましょう」
澪ママ「それで出ちゃったら?」
律ママ「家にいるってことでしょ?」
澪ママ「あ、なるほど!」
律ママ「わかった?」
澪ママ「ううん」
律ママ「帰れ」
50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 05:17:56.30 ID:sBUUYH5D0
澪ママ「冗談よ。つまり、電話に出ない=家に誰もいない、だから家に帰っても大丈夫ってことよね?」
律ママ「そう。二人の邪魔をすることもないんだし、いいでしょ?」
澪ママ「うん、そうしよっか」
律ママ「それじゃ電話するよー」
澪ママ「はーい」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
律ママ「出なかった」
澪ママ「私も」
律ママ「もしかして、私達の家って今は誰もいない、とか?」
澪ママ「かも・・・」
律ママ「なーんだ。気使って損した。帰ろう?」
澪ママ「そうねー・・・で、でも」
律ママ「うん?」
51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 05:23:01.88 ID:sBUUYH5D0
澪ママ「また今度カラオケ来ようね?」
律ママ「・・・ぷっ」
澪ママ「あー!今笑ったでしょ!?」
律ママ「いいや?」クスクス
澪ママ「も、もうっ///」
律ママ「いいよ、また一緒に来ましょう?」アハハ
澪ママ「来ない。田井中さんとは絶対に来ない」フンッ
律ママ「ふてくされるなよ」
・・・
・・・
72: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 14:02:34.58 ID:sBUUYH5D0
律ママ「それじゃ、また今度ね」
澪ママ「えぇ。またねー」
律ママ「・・・さて、と」
律ママ「誰も家にいないのよね・・・」テクテク
律ママ「考えてみればすごい久々かも」
律ママ「DVDでも借りて帰ろうかな」
律ママ「うーん・・・」
律ママ「色々と観たいものが溜まっちゃってるのよねー・・・」
律ママ「・・・あ」
律ママ「考えてるうちに家に着いちゃった・・・」
73: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 14:12:34.59 ID:sBUUYH5D0
律ママ「ま、いっか」ガチャ
律ママ「・・・」バタンッ
律ママ「夕飯も済ませちゃったし、暇だなー」
律ママ「かと言って行くあてもないし」
律ママ「美容のために早寝でもしようかな」ピッ
律ママ「とか言いつつテレビつけちゃう私って・・・」
律ママ「・・・」ピッ・・・ピ・・・ピ・・・
律ママ「面白そうなのもやってない、かぁ」
律ママ「・・・」
律ママ(そういえば、律と澪ちゃんは仲直りできたのかな)
律ママ(そもそも本当に喧嘩してたのかしら、あの二人)
律ママ(いや、澪ちゃんの塞ぎこんでるタイミング的にきっとそうよね・・・)ハァ
律ママ(親友との喧嘩、かぁ・・・)
律ママ(若いんだもん、たくさんぶつかりなさい)
75: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 14:18:10.29 ID:sBUUYH5D0
プルルルル・・・
律ママ「ん・・・?」
『秋山さん』
律ママ「どうしたのかしら?」ピッ
律ママ「はい、田井中です」
澪ママ「田井中さぁん・・・!!」
律ママ「どうしたの?」
澪ママ「や、や、や・・・ヤツがいた・・・!!」
律ママ「え?何?」
澪ママ「ヤツがいたのよぉ・・・!!」
律ママ「何そのホラー映画のノリ」
78: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 14:23:42.89 ID:sBUUYH5D0
澪ママ「だ、だって・・・」ガタガタ
律ママ「ほら、落ち着いて?どうしたの?」
澪ママ「澪が部屋にいたの・・・!」
律ママ「あっそう、ふーん」
澪ママ「なぁに?その『あっそう、ふーん』みたいなリアクション!」
律ママ「いや『みたいなリアクション』っていうか実際にそうやって言ったからね」
澪ママ「あのね、話し声が聞こえるのよ・・・」
律ママ「は、話し声?もしかして律と?」
79: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 14:30:43.45 ID:sBUUYH5D0
澪ママ「うん、物音からして部屋に二人でいるっぽいの。憶測だけど」
律ママ「へー、秋山さん帰ってきたのに気付いてないんだ?」
澪ママ「結構大きめに音楽流してるから気付いてないのかも」
律ママ「あー、なるほど」
澪ママ「まぁ、澪の部屋の照明がついてるのが見えたから、こっそり家に入ったんだけどね」
律ママ「忍者か」
澪ママ「スパイと言って」
律ママ「うるせぇよ」
80: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 14:36:44.92 ID:sBUUYH5D0
澪ママ「とりあえず、一応りっちゃんが部屋にいないか確認してみてくれない?」
律ママ「い、いいけど。秋山さん今どこにいるの?」テクテク
澪ママ「今?居間よ。悔しい・・・!こんなダジャレ言わされるなんて・・・!」ビクンビクン!
律ママ「他意はない。そして感じるな」ビクンビクンジャネーヨ
澪ママ「あ、でも大丈夫よ?電気つけてないから!」
律ママ「ヒキコモリみたい」
澪ママ「バレないようにするためよ!」エッヘン!
律ママ「ば、バレないようにって・・・」
澪ママ「仲直りの最中かもしれないのに水を差したら悪いじゃない」
律ママ「ま、まぁそうかな」
澪ママ「りっちゃんの部屋、ついた?」
律ママ「えぇ。開けるわよ?」
澪ママ「うん、お願い」
律ママ(・・・なんか緊張してきた)ゴクリッ
81: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 14:40:40.91 ID:sBUUYH5D0
澪ママ「・・・」ドキドキ
律ママ「り、りつー?・・・いないの?開けるわよー?」コンコン
澪ママ「・・・」ワクワク
律ママ「ドキドキは許す、だけどワクワクは駄目だ」
澪ママ「ちぇー」シュン
律ママ「・・・開けるからね?」ガチャ
澪ママ「・・・」
律ママ「あー」
澪ママ「どうしたの?」
律ママ「うん、いないみたい」
澪ママ「やっぱり・・・!」
律ママ「二人で澪ちゃんの部屋にいるっぽいわね」
澪ママ「ねぇ、ケータイじゃなくて家の電話にかけ直していい?」
律ママ「いいけど、どうするの?」
82: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 14:45:58.86 ID:sBUUYH5D0
澪ママ「田井中さんは固定電話で私と通話しつつ、ケータイからりっちゃんのケータイにかけるの」
律ママ「待て、そんなことをして何になる」
澪ママ「澪の部屋から着信音が聞こえたらやっぱりりっちゃんは部屋にいるってことになるじゃない」
律ママ「あ、なるほど・・・っていうか」
澪ママ「なに?」
律ママ「なんでそんな確実に確かめたがるの?律が澪ちゃんの部屋にいるっぽい、それでいいじゃない?」
澪ママ「わ、私にも色々あるのよ・・・(嘘だけど)」
律ママ「なんだそれ」
澪ママ「いいから!とりあえずかけ直すわね?」
律ママ「え、えぇ。わかったわ」ピッ
律ママ「色々って、どういうこと・・・?まぁ、十中八九遊んでるだけだろうけど」
デンワデースヨー♪
律ママ「あ、来た来た」ガチャ
83: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 14:51:39.74 ID:sBUUYH5D0
澪ママ「もしもし?それじゃ、準備はいい?」
律ママ「うん、律のケータイにかければいいのよね?」
澪ママ「そうよ!」
律ママ「でもよく考えたら、秋山さんのところまで電話の音聞こえるの?無理じゃない?」
澪ママ「私は澪の部屋の前まで移動するわ・・・!」キリッ
律ママ「あっそう」
澪ママ「なんてったって・・・スパイだから!」キリキリキリッ!
律ママ「わかったから静かにして」
澪ママ「1分後にかけてみてね!」
律ママ「わ、わかったよ」
澪ママ「・・・」ソーット・・・ソーット・・・
律ママ(律が澪ちゃんの部屋に行ったってことは律から仲直りを持ちかけたってことかしらね?)
律ママ(さすが私の娘、偉い)
84: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 14:54:57.73 ID:sBUUYH5D0
律ママ(まあ、まだ一緒にいるって決まったわけじゃないけどね・・・)
律ママ「それを、これから確かめるのよ・・・!」ピッ
プルルルル・・・
律ママ「呼出はしてるみたいね」
律ママ「あとは任せたわよ、秋山さん」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
澪ママ(音もなく近づくのよ、私!)ソロリソロリ・・・
澪ママ(あとちょっと・・・!)
澪ママ(・・・)ピタッ
澪ママ(つ、着いた・・・ここら辺なら大丈夫よね)
澪ママ(・・・うん、音楽も鳴ってるけど、これだけ近ければきっとわかるハズ)
90: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 15:30:36.20 ID:sBUUYH5D0
澪ママ(あ)
澪ママ(りっちゃんがマナーモードにしてたらどうしよう・・・)
澪ママ(耳をそばだてないと・・・!)
澪ママ(会話は・・・さすがに聞こえないか)
澪ママ(あぁんっ、田井中さん早くぅー)
ママーママーママカラデンワー♪
澪ママ「!!!!?!!?!?」ビクゥッ!?
澪ママ(び、びっくりしたー。でも、これで決まり、ね・・・!)
ママカラデンワダヨー♪
澪ママ(それにしても何この着信音)
澪ママ(っていうか電話とってあげて)
91: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 15:39:23.03 ID:sBUUYH5D0
澪ママ(音楽が小さくなった・・・きっと電話の声が聞こえやすくするためね)
澪ママ(・・・)
澪ママ(とりあえず、この場を離れないと)
澪ママ(そっとね!)スッ
ギィ
澪ママ(!!?)
澪ママ(床ぁ!なに音たててるのぉ!?)
澪ママ(ま、まずいわ・・・音楽が小さくなったから物音が澪達に聞こえやすくなっちゃった・・・)
澪ママ(あ、あれ?私ここから動けなくない?)
澪ママ(ここで田井中さんが大きな声で話しかけてきたらバレるわ、確実に)
澪ママ(かくなる上は・・・!)ピッ
澪ママ(切っちゃったー♪)ウッフー
92: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 15:43:25.43 ID:sBUUYH5D0
澪ママ(大丈夫、田井中さんは物分りがいいからわかってくれる)
澪ママ(それよりも、この状況をどうするか、ね・・・)
澪ママ(会話が聞こえればいいんだけど・・・)
澪ママ「・・・」
澪ママ(駄目だわ、声も聞こえない)
澪ママ(考えて!考えるのよ私!)
澪ママ(何かないかしら・・・)ゴソゴソ
澪ママ(こ、これは・・・カラオケの会員証?)
澪ママ(そうか、すぐに出せるようにポケットに入れといたんだっけ・・・)
澪ママ(よし、これで・・・!!もうこうなったら一か八かよ・・・!!)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
94: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 15:53:34.82 ID:sBUUYH5D0
律ママ「駄目だ、律ったら電話でない」
律ママ「やっぱり澪ちゃんといるのかしら・・・?」
律ママ「うーん・・・」
律ママ「そろそろ秋山さんも離れたかしら」
律ママ「もしもーし?」
律ママ「あ、あれ?」
律ママ「こっちも切れてる・・・」
律ママ「・・・」グスッ
律ママ「お、落ち込んでる場合じゃないわ」ゴシゴシ
律ママ「一体何がどうなってるっていうのよ」
律ママ「わけがわからないわ・・・」
律ママ「いいや、秋山さんから連絡が来るまでテレビでも見てようっと」ピッ
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
95: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 16:04:24.32 ID:sBUUYH5D0
澪ママ「・・・」スッ
澪ママ(よし、こうして・・・)
澪ママ(そーっと、そっとね)ス・・・
澪ママ「・・・」ドキドキ
澪ママ(うん、気付いていないみたいね。成功ね)
澪ママ(うふふ。扉の隙間から二人を観察することができる)
澪ママ(あ、りっちゃんだ。ケータイをいじってる・・・)
澪ママ(・・・あれ?電源切っちゃったみたい)
澪ママ「・・・」
澪ママ「・・・」
澪ママ(話し声が聞こえてこなかったのは扉のせいじゃなくて、二人とも声を発していないせいだったのね)
澪ママ(こういうときに『おっぱい!』って叫びたくなるのは何故かしら)
97: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 16:09:08.40 ID:sBUUYH5D0
澪ママ(あ、澪が立ったわ!)
澪ママ(こっちこないでよー?本当にこないでよー?)
澪ママ(う、うるさっ)キーン
澪ママ(また音楽の音上げちゃって・・・りっちゃんが電話しないからよー?もうっ)
澪ママ(二人とも、会話してみなさいよ。私とあなた達を隔てるものはもう何もないんだから)ウフフ
律「いいじゃん」
澪ママ「!?」
澪「よくないって」
澪ママ(喋ったぁぁぁ!!!で、何がよくないのかしら?)
律「・・・じゃあ、どうするんだよ」
澪「わからないけど・・・」
律「親に勘当されたら、それまでだろ」
澪ママ(なんか重い話してるぅぅぅぅ)
98: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 16:16:26.90 ID:sBUUYH5D0
澪「・・・」
澪「いやだよ・・・怖いよ・・・」
律「・・・そりゃ、私だって」
澪「私、パパもママも大好きだもん」
澪ママ(私も大好きよぉぉぉ!!)
律「わかるよ。でも、このままじゃ駄目だって・・・わかるよな?」
澪「それは・・・うん・・・」
律「じゃあ・・・!」
澪「ねぇ、律?」
律「・・・何?」
澪「しよ?」
澪ママ(何を!?)
100: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 16:25:02.79 ID:sBUUYH5D0
律「嫌だよ、そうやってまた先延ばしにするのか?」
澪「・・・」グイッ
律「え、っちょ、ちょっと、おい!」ボフンッ
澪ママ(押し倒したぁぁぁ!!?!?)
澪「律と喧嘩してるときに、ずっと律のことばかり考えてた」
律「私もそうだよ。でも、今は駄目だ。話をしようぜ」
澪「厭」
律「・・・」
澪ママ(え?え?まさか、『しよ?』って・・・う、嘘でしょ?)
澪「りつ・・・」チュ・・・チュパ・・・
澪ママ(えええええええええええええぇぇぇぇぇぇぇぇっぇええ!!?!?!??!?)
103: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 16:35:21.82 ID:sBUUYH5D0
律「やぁ、ん・・・みぃお・・・だめだって・・・」チュ
澪ママ(りっちゃんしおらしいぃぃぃぃぃぃ!!!!!)
澪「私、もう我慢出来ないよ・・・」スッ
澪ママ(やだっ澪ったら大胆!)
律「で、でも・・・」
澪「今日は私がしてあげるね・・・」
澪ママ(いつもはりっちゃんがしてくれてるのね、わかりました)
律「みぃお、ちゃんと・・・話しよう・・・?」
澪ママ(りっちゃん可愛い過ぎだろ)
澪「・・・」プチプチ
澪ママ(脱がせた!?)
澪「うん、ちゃんと話し合おう。終わってから」
澪ママ(肉欲>>>(超えられない壁)>>>げんじつ!!)ホゥ!
104: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 16:41:43.13 ID:sBUUYH5D0
律「・・・ばぁか」
澪ママ(こ、これは・・・!)
ドンドンジャカジャカジャジャッジャッジャ♪
澪ママ(全く、音楽がうるさい・・・!あ、あれ?)
澪ママ(そ、そっか!今なら居間に戻れる!)
澪ママ(あ、また寒いダジャレ言っちゃった・・・)シュン
澪ママ(とりあえず、田井中さんに報告よ・・・!)ソーット・・・ソーット・・・
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
105: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 16:49:53.54 ID:sBUUYH5D0
プルルルルルル・・・
律ママ「ん、秋山さんから電話だ」ピッ
澪ママ「もしもし!!?!?」
律ママ「うわぁ!!?」
澪ママ「たたた大変なのよ!!」
律ママ「ちょっと、落ち着いて?っていうか遅かったわね?」
澪ママ「色々あって・・・」
律ママ「あー、バレちゃったかー」
澪ママ「いいえ、それは多分大丈夫」
律ママ「あれだけ時間かかっといて大丈夫だったんかい」
澪ママ「えぇ!」ホメテ!
律ママ「それで、やっぱり律は澪ちゃんの部屋にいた?」シカト!
107: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 16:53:18.28 ID:sBUUYH5D0
澪ママ「いたわ。いたけど・・・」
律ママ「どうしたの?」
澪ママ「えっとね、まず、衝撃的なお知らせがあるの」
律ママ「・・・なに?」
澪ママ「・・・」
律ママ「なによ?気になるじゃない」
澪ママ「りっちゃんと澪、付き合ってるわ」
律ママ「」
律ママ「」
律ママ「」
律ママ「あ、ごめん。電波障害で変な風に聞こえちゃった。もう一回言ってくれる?なんだって?」
109: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 17:03:51.74 ID:sBUUYH5D0
澪ママ「・・・部屋でエッチしてた」
律ママ「」
律ママ「」
律ママ「」
律ママ「あ、ごめん。電波障害ひどくなったみたい」
澪ママ「信じられないかもしれないけど信じて!?」
律ママ「・・・う、嘘でしょ?」
澪ママ「嘘じゃ、ないもん・・・」
律ママ「え、えー・・・?」
澪ママ「どうしよう」
律ママ「どうしようって、そりゃ、うーん・・・」
澪ママ「パパに相談しようかしら」
律ママ「・・・あの二人は、本気なの?」
110: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 17:10:41.69 ID:sBUUYH5D0
澪ママ「みたい。喧嘩の原因も『親にカミングアウトするかどうか』だったみたいだし・・・」
律ママ「そっか・・・」
澪ママ「りっちゃんはカミングアウトした方がいいって言うんだけど、澪が私達に勘当されたくないって」
律ママ「なるほどね」
澪ママ「ねぇ、どうしたらいいかな」
律ママ「うーん・・・」
澪ママ「・・・」
律ママ「・・・秋山さんは、澪ちゃんの相手が律じゃ嫌かな」
澪ママ「え?」
112: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 17:15:19.84 ID:sBUUYH5D0
律ママ「考えてみたんだけど・・・私、そんなに嫌じゃないのよね」
澪ママ「・・・」
律ママ「むしろちょっと安心してるかも・・・?」
澪ママ「そう?」
律ママ「確かに私にはそういう趣味はないから、本当の意味で理解することはできないのかもしれないけど」
澪ママ「うん・・・」
律ママ「受け入れて、あの二人の味方になってあげることくらいはできそうよ?」
澪ママ「そっ、か・・・」
律ママ「・・・秋山さんはどう?」
澪ママ「同性愛者っていうのはまだいいんだけど、相手がりっちゃんっていうのがちょっと・・・」ウーン
律ママ「おいこら」
114: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 17:26:10.74 ID:sBUUYH5D0
澪ママ「澪ったら、振り回されちゃうんじゃないかしら?」クスクス
律ママ「っぷ、あはははは」
澪ママ「私、りっちゃんのお母さんになるのね」アハハ
律ママ「まぁ、あの二人が別れなければの話だけどねー」ハハハ
澪ママ「ダメよ、そんなこと言わないで?私あの澪達を応援するって決めたんだからっ」プンプン
律ママ「ごめんごめん、あははは。・・・それにしても」
澪ママ「なに?」
律ママ「部屋の扉開いてたってことでしょ?家に自分たち以外誰もいないって開放感は怖いねー」シミジミ
澪ママ「ううん、あれは私が開けたの」
律ママ「えっ」
115: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 17:31:25.23 ID:sBUUYH5D0
澪ママ「えっとね・・・
澪ママ(この扉は外開き・・・)
澪ママ(ラッチの向きは・・・)
澪ママ(部屋側から通路側に向かって斜めになっている、と考えることができるわ)
澪ママ(このカードの薄さなら扉と戸枠の間に入れることができる・・・)
澪ママ(レバーを下げて扉を開けようとすると、静かに開けても部屋側のレバーも動いちゃう)
澪ママ(つまり音を立てなくても視覚的にバレてしまう可能性があるわ、でも)
澪ママ(カードを滑りこませてラッチを直接動かせば、レバーを下げることなく扉を開けることができる・・・!)
澪ママ(でも扉を開くときは注意しないと。どちらにせよ扉を動かすことになるから、そこを見られたらアウト)
澪ママ(大丈夫、私ならやれるわ・・・!)
って感じで」
律ママ「怖ぇよ」
116: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 17:43:43.85 ID:sBUUYH5D0
澪ママ「だって私スパイだもーん」
律ママ「ガチじゃなくていいから。なに土壇場で変な才能開花させてるんだよ」
澪ママ「ちぇー」
律ママ「全く、頼むよ。・・・律の母さん?」ニヤニヤ
澪ママ「はいはい」クスクス
律ママ「長い付き合いになりそうね?」
澪ママ「そうね。これからもよろしく、澪のママ?」
律ママ「まっかせなさい!」アハハハ
・・・
・・・
117: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 17:47:21.67 ID:sBUUYH5D0
数ヵ月後!
律ママ「それじゃ、体に気をつけてね」
律「うん、部屋に着いたら連絡するよ」
澪ママ「私にも連絡ちょうだいねー?」
澪「ママには私から連絡するって」
澪ママ「やーだー、りっちゃんからの連絡も欲しいのー」ブー
律「わかりましたよ」アハハ
律ママ「律からのメールはちゃんとキャッチしてよー?」
澪ママ「りっちゃんったら相変わらず敬語抜けないわねー」
律ママ「無視かよ」
律「だ、だって・・・」
澪「私もママも遠慮するなって言っただろ?」
119: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 17:56:09.50 ID:sBUUYH5D0
律ママ「ホントよねー」
澪「えぇ、そうですよー」
律「あっ、お前だって今敬語使っただろ!」
澪「私はいいの」
律「なんでだよ」
律ママ「澪ちゃんもやっぱりどことなく秋山さんに似てるのね」
澪「えへへ」テレテレ
律ママ「あ、ごめん。今の褒めてない」
澪ママ「えへへ」テレテレ
律ママ「同じことを二回言わせる気か」
123: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 18:01:37.80 ID:sBUUYH5D0
澪ママ「でも早いわよね、二人とももう大学生なんて」
澪「うん、あっという間だったよ」
律「色んなことがあったなー」
澪ママ「あのときのりっちゃんったら本当に可愛かったわよ♪」
律「!!!?!?/////」
律ママ「やめてあげて、受け身になった律をからかうのはやめてあげて」
澪ママ「澪も大胆だったし・・・」
澪「やめてぇぇぇぇ!!!!///」
澪ママ「いいじゃない。それがあったから、こういう今があるのよ?」クスッ
律ママ「上手くまとめたつもりー?」
澪ママ「そうでーす」
律ママ「あ、ほら。そろそろ行かないと」
律「そうだな。・・・それじゃ」
125: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 18:05:27.89 ID:sBUUYH5D0
澪「行ってきます!」
律ママ「うん、なんかあったらすぐに連絡してよ?」
澪ママ「何もなくても連絡ちょうだいね」
律ママ「あんたはうさぎちゃんか」
澪&澪ママ「おーきーにいりーのうさーちゃんーだいてー♪」
律&律ママ「親子だ、お前らやっぱり親子だ」
澪ママ「そっちも人のこと言えないみたいだけどねー?息ぴったりじゃない」クスクス
律「うっ///」
律ママ「ほら、行きなさい?」
律「あ、あぁ。それじゃ」
澪「パパに手抜き料理ばっかり食べさせないでよ?」
澪ママ「それは約束できないわ?」
律ママ「そこは約束してやれよ」
126: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 18:07:55.38 ID:sBUUYH5D0
律「あ、あと・・・もう覗き見しないでくださいよー?」
澪ママ「それも約束できないわ?」
律澪「」
澪ママ「二人とも」
澪「ん?」
律はい?」
澪ママ「行ってらっしゃい」
律澪「・・・はい!」
律ママ「・・・」
澪ママ「・・・」
律ママ「行っちゃったわね」
127: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 18:13:21.24 ID:sBUUYH5D0
澪ママ「えぇ」
律ママ「あのふたりなら、まぁ・・・なんとかなるでしょ」
澪ママ「えぇ」
律ママ「あ、なにー?泣いてるの?」ヤーイヤーイ
澪ママ「田井中さんにだけは言われたくないかな」
律ママ「うっ。そういう秋山さんだって頬っぺたが涙でキラキラしてるよ」
澪ママ「あぁ、私頬の汗腺人より多いから」
律ママ「嘘つくな」
澪ママ「・・・」
律ママ「・・・年を取ると涙腺が緩くなるわね」
澪ママ「そう、かもね」
129: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 18:16:18.36 ID:sBUUYH5D0
律「・・・」テクテク
澪「・・・どうした?」テクテク
律「んー、いやー」
澪「なんだよ」
律「えっと・・・」
澪「気になるだろ?」
律「あのさ」
澪「うん」
律「澪の母さんって綺麗だな」
澪「・・・私達の母さん、だろ?」
律「へへ、そうだったな」
おわり
128: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 18:14:39.73 ID:92bKYeWfP
苗字はどっちにするかでこのマザーズはまた一波乱ありそうだな
130: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 18:18:00.33 ID:sBUUYH5D0
っつーわけでおしまい
律ママも澪ママもほとんどオリキャラみたいなもんだから書きやすいこと書きやすいこと
>>128そのネタ忘れてた・・・orz
134: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 18:20:40.22 ID:z/IeUqkB0
>>130
今からでも遅くはないぞ?
138: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 18:46:20.98 ID:sBUUYH5D0
>>134
そか
そんじゃ・・・暇な人は付き合ってくれ
141: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 18:55:05.12 ID:sBUUYH5D0
ある日
律ママ「アールグレイ最高」
澪ママ「ダージリン最高」
律ママ「琴吹さんからもらったこの紅茶すごい美味しいわね」
澪ママ「えぇ、香りからして高級感が漂っているわよね」
律ママ「そうそう、この香りがね」
澪ママ「あと、この香り」
律ママ「あ、うん。語彙がないのはわかった」
澪ママ「忘れちゃいけないのが、この香り・・・!」
律ママ「忘れてないでしょ、数秒前にその話したでしょ、忘れたの?」
澪ママ「そういえば・・・りっちゃん達、大学生活に慣れてきたみたいねー」
律ママ「もう入って2~3ヶ月でしょ?」
澪ママ「うん、今だから言うけど、澪の性格だとなかなか友達できないんじゃないかなーって心配だったの」
律ママ「大丈夫よ、律がついてるんだから」
142: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 19:00:07.17 ID:sBUUYH5D0
澪ママ「『大丈夫よ、律がついているだから』」キリッ
律ママ「私そんなにキリってしないしね」
澪ママ「そうそう、今日は田井中さんに見せたいものがあったの」
律ママ「見せたいもの?」
澪ママ「そうそう、これなんだけど・・・」
律ママ「何?この書類」
澪ママ「これね、ネットで色々と調べてみたの」
律ママ「へー?ちょっと見せてもらえる?」
澪ママ「はい、どうぞ」スッ
律ママ「これって・・・!」
澪ママ「そう、養子縁組っていうものについてちょっと調べたのよ」
律ママ「へー」ペラッ
澪ママ「・・・」ジー
律ママ「何?」
澪ママ「褒めて?」
143: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 19:05:25.27 ID:sBUUYH5D0
律ママ「ずうずうしいな、おい」
澪ママ「うん!」
律ママ「認めちゃったよ」
澪ママ「それ読んで私思ったことがあるの」
律ママ「なに?」
澪ママ「秋山律って、なんかいかつくないかなーって」
律ママ「え?何言ってるの?田井中澪でしょ?」
澪ママ「またまたー」
律ママ「いや、またまたーじゃないから」
澪ママ「え?」
律ママ「え?」
澪ママ「田井中さん・・・え?」
律ママ「あ、今なんかイラっとした」
145: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 19:11:20.61 ID:sBUUYH5D0
澪ママ「ここはりっちゃんが秋山を名乗るべきだと思うの」
律ママ「おかしいわ、律の方が旦那っぽいもの」
澪ママ「ベッドの中のりっちゃんを知らないからそんなこと言えるのよ・・・!!」
律ママ「娘がベッドの中でどんな感じか、なんて知りたくないわ」
澪ママ「すごい可愛かったわよ?」
律ママ「泣くぞ、律に代わって私が泣くぞ」
澪ママ「い、やぁ・・・みぃお、らめぇ・・・!!」
律ママ「とどめ刺すなよ」
澪ママ「とにかく、澪の方がしっかりしてるし旦那さんっぽいと思うの」
律ママ「いいや、律の方が旦那だって。こうグイグイ引っ張っていく感じで」
澪ママ「・・・」
律ママ「どうしたの?」
澪ママ「そこまで言うなら・・・確かめよう?」
律ママ「へっ?」
147: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 19:18:31.92 ID:sBUUYH5D0
澪ママ「だから、どっちが旦那さんに相応しいか調べよう?」
律ママ「ど、どうやって・・・?」
澪ママ「それは考えてないわ☆」
律ママ「もう少し考えて発言しろ」
澪ママ「でも、気にならない?」
律ママ「確かにねぇ。まぁ、調べるまでもなく律の方が旦那であることは間違いないけど」
澪ママ「あぁん?」
律ママ「怖ぇよ」
律ママ「調べるまでもないけど、確認するって意味では・・・いいかもね?」
澪ママ「絶対泣かしてあ・げ・る」
律ママ「私さっきあんたに泣かされたばっかだよ」
澪ママ「・・・」ピッピッピッ
律ママ「何してるの?」
澪ママ「いいから見てて?」ニコニコ
148: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 19:25:05.26 ID:sBUUYH5D0
プルルルルル・・・
律ママ「まっまさか・・・!」
澪ママ「そう、どう?」
律ママ「いや、それはさすがn」
澪ママ「あ、もしもーし☆」
律ママ「」
澪ママ「ちょっと待ってねー」カチカチ
律ママ「何してるの?」
澪ママ「スピーカー使って電話するの。そうすれば田井中さんも二人の声が聞こえるでしょ?」ピッ
律ママ「なるほど。りつー?聞こえてるー?律達も同じようにしてよー」
ゴソゴソ・・・
律「ん、あーもしもし?」
律ママ「もしもーし?久々ね?」
律「昨日電話で話したばっかだろー?」ナニイッテンダヨ
149: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 19:30:15.28 ID:sBUUYH5D0
澪ママ「へー?田井中さんって結構こまめに連絡とったりしちゃうんだー?」ニヤニヤ
律ママ「うるさい、律も空気読みなさい」
律「あ、うん(なんか怒られた)」
律ママ「っていうか律に電話かけたんだ?」
澪ママ「うん、澪は忙しいかも知れないから・・・」
律ママ「人の娘に遠回しに暇人って言うな」
律「澪ならそこに居るけど?」
律ママ「そうなの?」
律「あぁ、ヘッドフォンつけてるから聞こえてないみたいだけどな」
澪ママ「ちょっと話があるから澪も呼んできてもらえる?」
律「はい、じゃあ声かけときますね。そろそろ課題終わる頃だと思うんで」
澪ママ「・・・」
律「あ、あれ?もしもし?」
澪ママ「敬語で話かけられたら無視することに決めましたー」ムーン
律&律ママ「ホント子供だな、あんた」
150: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 19:34:42.79 ID:sBUUYH5D0
澪ママ「子供じゃありませんー」ムーン
律ママ「っていうか『ムーン』って何」
律「おーい、みおー?」
律「・・・あ、うん。わかったよ」
律ママ「澪ちゃんなんて?」
律「もうちょっと待っててってさー」
澪ママ「わかったわ」
律「え・・・?」
律ママ「・・・?」
澪ママ「・・・」
律ママ「いや、なんか喋ろう!?そんな律儀に待ってなくていいから!」
澪ママ「じゃあ、りっちゃんに聞いちゃおうかしら?」
律「はい?・・・じゃなかった。えっと、なに?」
澪ママ「りっちゃんと澪はベッドでは主にどちらが上なの?」
律ママ「ぶはっ!!?!?」アールグレイブー!
152: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 19:41:36.45 ID:sBUUYH5D0
律「は、はい!?」
澪ママ「だから」
律ママ「待て待て待て待て」
澪ママ「主導権はどっちが握ってるの?」
律ママ「私、待てって言ったよね?ねぇ、聞こえてないの?」
律「ど、どっちって・・・」
律ママ「いや、律も答えようとしなくていいから」
澪ママ「答えて?」
律ママ「とりあえず秋山さんは私にアールグレイを返して」
澪ママ「あ、はい、どうぞ」プラーン
律ママ「安物のティーバッグかよ!」
澪ママ「どうぞっ」ベチャッ
律ママ「しかも使用済み!?どっから出した、それ!」
澪ママ「何言ってるのよ、さっき田井中さんが飲んでたじゃない」
律ママ「わお、こいつ自分だけ琴吹さんの高級な紅茶飲んでたよ。私さっき安物の紅茶を大絶賛しちゃったよ」
153: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 19:46:39.56 ID:sBUUYH5D0
澪ママ「田井中さんは置いといて・・・りっちゃん?教えてほしいな?」
律ママ「いや置いとくなよ、さすがに今のを無視されたら寂しいよ」
律「え、えっと、主に・・・私かな///」カァァァ
澪ママ「」
律ママ「ぃよっしゃぁ!!」
澪ママ「待って、まだ戦いは終わらない」
律ママ「誰との戦いだよ」
澪ママ「交戦中の相手は私など眼中にないようだ・・・」
律ママ「あ、私と戦ってたんだ」
澪ママ「さっき主にって言ってたわよね?つまり・・・?」
律「えー・・・?答えないと駄目ですか?」
澪ママ「・・・」ムシッ
律「ホントめんどくさいな、あんた」
154: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 19:49:50.56 ID:sBUUYH5D0
澪ママ「そうそう、その調子でフレンドリーにね」
律「うっ・・・(勝てる気がしない)」
律ママ「その質問はさすがに、ねぇ律?」
律「う、うん」
澪ママ「え?どうして?」
律ママ「わかってないところがまたすごい」
律「っていうか、いきなりどうしたんだ?さっきから変な質問ばっかして」
律ママ「えーとね、苗字はどうするって話になってね?」
律「は?」
澪ママ「だから、田井中澪か、秋山律かって話しよ」
律「あー・・・そう」
律ママ「そのあからさまにめんどくさそうな返事っ」
律「だって、仕方が無いだろ?」
澪ママ「「りっちゃんはどっちがいい?」
156: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 19:52:42.74 ID:sBUUYH5D0
律「私は・・・田井中律がいいな」
律ママ「いや、それあんたのフルネームだから」
律「間違った。えっと、田井中澪がいい」
律ママ「でしょ!?」
澪ママ「はー?マジ意味わかんないんですけどー?」
律ママ「何キャラだよ、いきなり性格変わりすぎだろ」
澪ママ「澪は!?澪はまだなの!?」
律「えっと・・・お、来たか」
澪「あぁ、お待たせ」
律ママ「澪ちゃん久しぶりー」
澪「はい、お久しぶりです」
律ママ「・・・」ツーン
律「あんたもか」
161: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 19:57:11.33 ID:sBUUYH5D0
澪「え?何これ?」
律「敬語使ってると無視されちゃうから気をつけろよー?」
澪「えぇ!?む、無理だよ・・・恥ずかしいし・・・」
律「うん、でも頑張ってみようぜ?」
律ママ「きた、今の律旦那っぽくなかった?」
澪ママ「全然たいしたことありませんー」
律ママ「マジでそのキャラやめろ」
澪ママ「今のはただの会話よ、有効打ではないわ」
澪「え?なんの話してるの?」
律「なんか、母さん達が田井中澪か秋山律かで喧嘩?してるらしいんだよ」
澪「は、はぁ?」
澪ママ「なんで呆れるの!?」
澪「いや、誰でも呆れるだろ・・・」
166: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 20:19:52.62 ID:sBUUYH5D0
律「いや、お前・・・」
澪「え、なに?」
律「もうちょっと乗ってやれよ・・・」
律ママ「そうよ、ちょっと寂しかったわよ?」
澪「あぁ、ごめんなさい。でもあまりにもくだらなくて」アハハ
律ママ「ホントこの親子強烈だわ」
澪ママ「くらだらないのは百も承知だけど、でも・・・」
澪「百済の百と、百も承知の百をかけたんだ?母さん、それすごい面白い」アハハ
律「こじつけ過ぎだろ!?お前こそよくそんなことに気付いたな!?」
澪ママ「うふふ、笑ってもらえて何よりだわ」クスクス
律ママ「って、かけてたのかよ!」
澪ママ「ねぇ、澪はどっちがいいと思う?」
澪「えっと・・・私は・・・」
律&律ママ&澪ママ「・・・」ゴクリッ
169: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 20:26:11.86 ID:sBUUYH5D0
澪「やっぱり、秋山律・・・かな」
律「なんでだよ!?」
律ママ「なんでだよ!?」
澪ママ「なんでだよ!?」
律&律ママ「なんでだよ!?」
澪ママ「ごめんなさい、ノリで一緒になって言っちゃった」
律ママ「全く・・・」
律「なぁ、澪?」
澪「なんだ?」
律「ここはやっぱり田井中澪の方がいいと思うんだ」
澪「それは嫌」
律「え、えぇー・・・?」
澪「だって、律の方が、その、可愛いし・・・///」
律「ばっ///」
170: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 20:30:18.11 ID:sBUUYH5D0
澪「駄目、かな・・・?」
律「うっ、いや、でも」
澪「?」
律「澪の方が可愛いし、お嫁さんっぽいし・・・やっぱり田井中澪だろ」
澪「律の方が可愛いの」
律「澪の方が可愛いの」
律ママ「うわ、なにこいつら。親との通話中によくこんないちゃつけるわね」
澪ママ「ホント、反吐が出る」
律ママ「そんなに!?」
澪ママ「のは冗談だけど・・・澪がこんなにデレデレしてる姿、見たことないわ」
律ママ「う、うん・・・?」
澪ママ「普段はしっかり者って感じだから・・・ギャップが・・・」
律ママ「それはあんたがフラフラしてるからだ」
澪ママ「きゃっはー☆」
律ママ「誤魔化そうとしても駄目」
171: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 20:35:31.81 ID:sBUUYH5D0
律「とにかく、田井中澪の方がしっくりくるだろ?」
澪「そうか?秋山律も渋くてカッコいいと思うけど」
律ママ「私は田井中澪の方がいいと思うなー?」
澪「え?で、でもぉ・・・」
澪ママ「私達じゃ結論出なさそうね・・・田井中さん、ケータイ貸してくれる?」
律ママ「え?いいけど、どうするの?」
澪ママ「パパ達に聞いてみましょう?」
律ママ「それは駄目だ」
澪ママ「えー?どうしてー?」
律ママ「こんな意味のわからないことに旦那を巻き込むのは駄目」
澪ママ「真面目かっ」スパーン
律ママ「真面目だっ」スパーン
律「よくわかんないけど、喧嘩すんな」
173: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 20:41:08.95 ID:sBUUYH5D0
澪「ちょっと待ってろ」スクッ
律「え?どこ行くんだよ」
律ママ「あれ?澪ちゃんどっかいっちゃったの?」
律「あぁ、なんか真面目な顔してた・・・」
澪ママ「戻ってきたら『真面目かっ』って言って頭叩いといてくれる?」
律「いやだよ」
律ママ「トイレかしらね?」
律「うーん、違うっぽい・・・」
澪ママ「まぁいいわ。それにしても田井中なんてダメよ」
律ママ「どうして?」
澪ママ「漢字が全部小学一年生で習う漢字っぽくてカッコよくないわ」
律ママ「あんた、日本中の田井中を敵に回したからな?」
律「っていうか秋山に言われたくない」
澪「戻ったぞー」トテトテ
174: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 20:48:06.27 ID:sBUUYH5D0
律「おっ、どこ行ってたんだ?」
澪「これ持ってきた」ピラッ
律「」
澪「どう?」
律「」
律ママ「おーい、りつー?」
澪ママ「ねぇ何持ってきたの?」
澪「んー?婚姻届」
律ママ「ガチじゃん」
澪「実は、こっそり書いてずっと持ってたんだ・・・///」テレテレ
澪ママ「澪、夫になる人のところになんて書いたの?」
澪「もちろん私の名前だよ」
澪ママ「よくやった」
律「ち・・・ちきしょー!」ダッ
澪「あ、律!?」
175: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 20:52:09.63 ID:sBUUYH5D0
澪ママ「え?りっちゃん?」
澪「律がどっか行っちゃった」
律ママ「今度こそトイレじゃない?」
澪「はい、私もそう思います」
律ママ「・・・」ツーン
澪「私もそう、思うなー?」アセアセ
律ママ「よねー?」
澪「う、うん。・・・おばさんってめんどくさい」ボソッ
律ママ&澪ママ「あ゛?」
澪「って、律が言ってた」
律ママ「さらりと律に罪をなすりつけたよこの子」
澪「えへへー」
律ママ「澪ちゃんが秋山さんの血を引き継いでいるということはよくわかった」
律「おっーす!戻ったぜー!」
177: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 20:55:29.00 ID:sBUUYH5D0
律「ほら、これ!」ピラッ
澪「こ、これって・・・!」
律ママ「もしかして、あんたまで?」
律「あぁ!婚姻届だ!」
澪ママ「夫になる人のところは・・・」
律「もちろん私の名前だ!」ヘヘン!
澪「律・・・私・・・」
律「ん?どうした?」
澪「律も、同じように思っててくれたなんて・・・私、嬉しい・・・!!」
律「そうかー」ナデナデ
澪ママ「あ、私もパパにナデナデされたい」
律ママ「見えてないのによくわかるな」
澪ママ「エスパー的な」
律ママ「秋山さんは伊藤に名前変えたらいいんじゃない?」
179: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 20:59:32.66 ID:sBUUYH5D0
澪「ねぇ、ママ?」
澪ママ「な、なに?」
澪「私、田井中澪でいい」
澪ママ「なっ、何言ってるのよ!!」
澪「いいや、田井中澪でいいんじゃない。田井中澪がいい」
澪ママ「そ、そんな・・・この世の終わりだわ・・・」ガクッ・・・
律ママ「どんだけー」
律「おばさん、私・・・澪のこと大切にするよ!」
澪ママ「は?誰がおばさんだって?」ブチッ
律「おおおお姉さん!」
澪ママ「うん、澪のことよろしくねっ♪」
律ママ「チョロいなっおい!」
澪「でもさ・・・」
律&律ママ&澪ママ「なに?」
180: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 21:06:04.16 ID:sBUUYH5D0
澪「女同士じゃ結婚出来ないよな」
律「」
律ママ「」
澪ママ「まあ、確かにそうね」
律「い、いや、そうだけどさ、ほら、ね、ねぇ?」
澪「うん、だからさ・・・養子縁組・・・」
律「澪・・・」
澪「駄目、かな・・・」
律「うん、ちゃんと考えていこうな。これからのこと」
律ママ「はい私達空気ー」
澪ママ「なにこれ、エアお母さん?」
律ママ「ギターじゃないんだから。っていうかそれ死人みたいだからやめて、怖い」
澪ママ「それじゃ、邪魔者はそろそろ切りますか」
律ママ「そうね」ピッ
181: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 21:12:42.47 ID:sBUUYH5D0
澪ママ「ふぅ、結構喋ってたわねー」
律ママ「そうね。でも、二人とも幸せそうで何よりだわ」
澪ママ「えぇ。あ、私そろそろ帰らないと」
律ママ「夕飯の支度?」
澪ママ「えぇ、またお邪魔するわね」
律ママ「りょーかい。今日はお宅は何にするの?」
澪ママ「え?刺身だけど?」
律ママ「清々しいほどに澪ちゃんとの約束破ってるな」
澪ママ「ちなみに明日はシロウオ」
律ママ「もうぶっちぎりじゃん」
律ママ「全く・・・ぷっ」アハハハ
澪ママ「え?なに?急に笑うなよ」
律ママ「急に怒るなよ。っていうか私のは別に急じゃなかったでしょ。ここは秋山さんも一緒に笑うところだからね」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
182: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 21:16:21.96 ID:sBUUYH5D0
数週間後
律「ん・・・?」
澪「どうした?」
律「なんかポストに入ってた」
澪「なんだ、この封筒?差出人は・・・母さん達からだ」
律「へー。開けてみ?」
澪「ん」アケアケ
澪「」
律「何入ってた?」
澪「これ・・・」ペラッ
律「養子縁組の書類!?」
184: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 21:19:35.35 ID:sBUUYH5D0
澪「あ、これ・・・田井中澪になるように書いてある」
律「母さん達、マジなのかふざけてるのかわからん」
澪「しかも証人のところに母さん達の名前が書いてあるぞ・・・」
律「えっ?いや、嬉しいけど、えっ?」
澪「きっと、あの二人は真面目にふざけてるんだよ」
律「ゾロリかっ」スパーン
澪「いたっ」
律「ったく・・・で」
澪「ん?」
律「これ、役所に提出すればいいの?いつ行こうか?」
澪「ばっ、ばか///」
おわり
185: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/04(土) 21:20:46.01 ID:sBUUYH5D0
おわり、疲れた
202: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/05(日) 01:13:00.56 ID:ZV0mql3O0
まだ残ってたのかww
せっかくだからもう1本くらい書きたい
暇な人は付き合ってくれ
205: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/05(日) 01:21:21.96 ID:ZV0mql3O0
ある日
律ママ「たたたた・・・」
澪ママ「田井中さんどうしたの?」
律ママ「いや、実はね」
澪ママ「酷い顔よ?」
律ママ「いや、顔はいつも通りだから。むしろ今日はお化粧のノリがいいなって思ってたからね」
澪ママ「へー」プッ
律ママ「おいこら」
澪ママ「で、どうしたの?顔?腰?」
律ママ「私の顔面についてはもう触れるな。・・・それが、昨日庭で土いじりしててさ」イタタタ
澪ママ「は・・・?」
律ママ「秋山さんはしないの?」
澪ママ「いや、たまにするけど・・・は?」
律ママ「いや、なんだよ。そのリアクション」
206: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/05(日) 01:24:35.86 ID:ZV0mql3O0
澪ママ「い、いえ・・・別に?」
律ママ「?ま、とりあえずそのせいで腰が痛いんだよ」
澪ママ「あ、そうなんだ」
律ママ「体中筋肉痛でね。やっぱり年は取りたくないものね」ハァ
澪ママ「・・・」
律ママ「え、なに?」
澪ママ「別に・・・」
律ママ「あんたもしかして下の名前エリカって言わない?」
澪ママ「えっと、一人でしてた、のよね・・・?」
律ママ「ううん。昨日は律も一緒にしたよ」
澪ママ「りっちゃんも!?!?」
律ママ「うん、二人で横に並んで仲良く土いじりしてたわ」
澪ママ「しかも並んで・・・!?」
207: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/05(日) 01:30:04.03 ID:ZV0mql3O0
律ママ「な、何よ?」
澪ママ「そういうことは旦那さんとした方がいいと思うわ」キリッ
律ママ「いや、キリッじゃないから。確かに旦那の方がいいかもしれないけど・・・」
澪ママ「じゃ、じゃあ・・・!」
律ママ「でもせっかく大学休みで律が帰ってきてるでしょ?やっぱり一緒に何かするっていいじゃない」
澪ママ「限度があるわ」
律ママ「なんでだよ」
澪ママ「田井中さん、考え直して?」
律ママ「なんで私がこんなフリーダムに生きてる人に説教されなきゃいけないんだよ」
澪ママ「私もそう思って澪の入浴中に乱入したんだけど、嫌がれたわ」
律ママ「それは嫌だわ」
澪ママ「田井中さんはそれ以上のことをしてるじゃない」
律ママ「なんでだよ。ほら、こう、いくない?」
澪ママ「いくない」
律ママ「最後まで話を聞け」
208: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/05(日) 01:33:49.77 ID:ZV0mql3O0
澪ママ「だって・・・」
律ママ「また今度、長期の休みで律が帰ってくるでしょ?」
澪ママ「えぇ」
律ママ「そのときに『あの時の・・・こんなに育ったんだ・・・!!』って。素敵だと思わない?」
澪ママ「思わない」
律ママ「思って。そこは共感して」
澪ママ「っていうか成長期はせいぜい高校生まででしょ?私達の年で育つとか、太ると同意義じゃない?」
律ママ「え、何言ってるの?」
澪ママ「え?」
律ママ「ま、いいや。とりあえず、二人で綺麗な花を咲かせるなんていいじゃない」
澪ママ「何そのお日様の匂いがする比喩表現」
律ママ「え?」
澪ママ「え?」
210: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/05(日) 01:41:45.52 ID:ZV0mql3O0
律ママ「秋山さんは花とか好きじゃないの?」
澪ママ「いえ、お花は好きよ?」
律ママ「じゃあこの話をわかってくれてもいいじゃない・・・」
澪ママ「いや、さすがに乳弄りの話で『花を咲かす』って表現はちょっと・・・」
律ママ「えー?すごく直接的だと思うけど?土と花って、繋がるじゃない」
澪ママ「た、田井中さんが思うならそれでいいわ?」
律ママ「でもたまにすると本当に楽しいわね、時間を忘れて種植えちゃった」
澪ママ「時間を忘れるほど・・・!?そもそも女同士でどうやって種を・・・!?」
律ママ「お、おーい?帰ってこーい?」
澪ママ「田井中さん?」
律ママ「何?」
澪ママ「私、正直こういう話すごく好きだけど、田井中さんはそんな人じゃないと思ってたわ」
律ママ「そう?私結構植物とか好きよ?」
澪ママ「植物・・・!?どんなプレイ!?」
212: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/05(日) 01:48:43.11 ID:ZV0mql3O0
律ママ「プレイ?まぁとにかく、今度秋山さんも一緒にどう?」
澪ママ「百合という花を咲かせたいのね、わかるわ」
律ママ「百合?まぁ、百合でもいいけど。難しくないかしら?私そんなに経験ないから不安だわ」
澪ママ「りっちゃんとしたくせに・・・!!」
律ママ「律とのは百合じゃないわよ」
澪ママ「いやらしいぃ・・・!!」
律ママ「?」
澪ママ「でも本当に意外だわ。田井中さんがこんな話をあっけらかんとするなんて」
律ママ「心外だわ。私だって女性なんだからこういうことにだって興味あるわよ」
澪ママ「熟女のガールズトーク・・・!」
律ママ「おい、誰が熟女だって?」アァン?
澪ママ「ふんふんふーん♪」ピュー
律ママ「口笛で誤魔化せると思うなよ?」
214: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/05(日) 01:56:19.83 ID:ZV0mql3O0
澪ママ「それより、体はもう大丈夫なの?」
律ママ「まぁこれくらい一日もすれば治るわよ」
澪ママ「それならいいんだけど、体にはくれぐれも気をつけてね?(なんかよくわからないアブノーマルなプレイしてるみたいだし)」
律ママ「えぇ、ありがとう。秋山さんの家にもお庭あるわよね?」
澪ママ「あるわよ?」
律ママ「じゃあ、天気のいい日に澪ちゃんとしてみたら?」
澪ママ「!!?!?!?」
律ママ「いい気分転換になるわよ?」
澪ママ「人生の方向転換になる気がしてならないんだけど」
律ママ「えー?そんなにどっぷりじゃなくていいわよ。プロ?じゃないんだから」
澪ママ「AV女優のことかぁ・・・!!」
律ママ「え、全然違うけど。」
澪ママ「っていうかなんでさっきから『お庭』限定なの!?植物プレイってそんなにいいの!?」
215: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/05(日) 02:05:55.46 ID:ZV0mql3O0
律ママ「・・・ねぇ」
澪ママ「なに?」
律ママ「さっきからなんの話をしているの?」
澪ママ「乳弄りの話」
律ママ「そうよね?私達、土いじりの話をしているわよね?」
澪ママ「えぇ」
律ママ「よかった。なんか話が噛み合ってないみたいだったから」
澪ママ「私は田井中さんの仰天発言の連発に驚きっぱなしよ?」
律ママ「そうかなー。確かに今まで私達ってこういう話しなかったものね」
澪ママ「それよりも、『花を咲かす』っていうところをもう少し詳しく教えて欲しいんだけど」
律ママ「詳しく?栄養を取って成長して、花が咲くのよ?」
澪ママ「乳首ね、乳首に咲かすのね?」
律ママ「全然違う」
216: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/05(日) 02:09:49.05 ID:ZV0mql3O0
澪ママ「なにその女体盛り」
律ママ「だから違うって言ってるでしょうが!」
澪ママ「お刺身が必要になったらいつでも言ってね」
律ママ「言わないから。いらないから」
澪ママ「何よ、せっかく協力してあげようと思ったのに・・・」
律ママ「・・・ねぇ」
澪ママ「なに?」
律ママ「もう一度確認するわよ?」
澪ママ「うん?なあに?」
律ママ「私たちは何の話をしているか」
澪ママ「それはさっき」
律ママ「待って。それぞれケータイに打って、せーので見せましょう?」
澪ママ「・・・?いいわよ?」
217: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/05(日) 02:16:22.30 ID:ZV0mql3O0
律ママ(・・・なんか、ものすごいことになってる気がする)カチカチ
澪ママ(田井中さんったら、どうしたのかしら?)カチカチ
律ママ「打った?」
澪ママ「えぇ。打ったわ」
律ママ「いくわよ?」
澪ママ「うん、どうぞ」
律ママ&澪ママ「せーの・・・!」バッ
澪ママ「」
律ママ「ぶっ!!?!?!」
澪ママ「え・・・え?」ポカーン
律ママ「これは・・・一体どうして・・・」
律ママケータイ『ガーデニング』
澪ママケータイ『公開オナ○ー(オプション:植物プレイ)』
律ママ「(オプション:植物プレイ)じゃねぇよ」
218: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/05(日) 02:20:19.57 ID:ZV0mql3O0
澪ママ「が、ガーデニング?いつからそんな可愛い話題になったの?」
律ママ「いや、最初からだから」
澪ママ「え、でも乳弄りって・・・」
律ママ「まさかとは思うけど、土いじりを乳弄りって聞こえてたとか言わないよね?」
澪ママ「何言ってるの?乳弄りは乳弄りって聞こえてたわよ?」
律ママ「耳鼻科行け」
澪ママ「ちょっとケータイで打ってくれる?」
律ママ「全く・・・」カチカチ
律ママ「ほら」クルッ
律ママケータイ『土いじり』
澪ママ「なん、だと・・・!!!」
律ママ「秋山さんの頭の中はどうなってるのかしら」
澪ママ「やめて?それ以上澪の悪口は言わないで?」
律ママ「お前だよ」
219: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/05(日) 02:27:13.50 ID:ZV0mql3O0
澪ママ「変な話しちゃったわね・・・」
律ママ「ホントよ」ヤレヤレ
澪ママ「きっと年で耳が遠くなったのね」
律ママ「いや、私達さすがにそこまで年じゃないから」
澪ママ「田井中さんも、それならそうと最初から言ってくれればよかったのに」モウッ,プンプンッ☆
律ママ「最初からその話をしてたつもりなんだけどね」カワイクネーゾ、オバサン
澪ママ「うふふ」アァ?
律ママ「怖い、笑顔で『あぁ?』はさすがに怖い」
澪ママ「私まだ若いもーん」
律ママ「さっき自分で耳遠くなったとか言ってたくせに・・・あれ?そういえば」
澪ママ「何?」
律ママ「さっき私が土いじりしたって言ったら、『私もたまにするけど・・・』みたいなこと言ってたわよね?あれってどういう」
澪ママ「うるせぇ」
おわり
220: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/05(日) 02:27:31.22 ID:ZV0mql3O0
本当におしまい
おやすみ
221: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/05(日) 02:32:16.57 ID:emRjvOp40
乙。おやすみー
律「澪の母さんって綺麗だよな」