9: 名無しで叶える物語 2021/03/14(日) 21:03:37.22 ID:H6WK7EVg.net

歩夢「ねぇ、侑ちゃん?」

侑「歩夢なぁに?」

歩夢「今日は何の日か覚えてる?」

侑「何だったっけ?」

歩夢「何で分からないの?」

侑「んー、日曜日でしょ?」

歩夢「そうだけどさ」

侑「違うの?」

歩夢「間違ってはいないね」

侑「あー、分かった!春分の日だっけ?」

歩夢「それ3月20日ね」

侑「違うのかー」



10: 名無しで叶える物語 2021/03/14(日) 21:06:37.59 ID:H6WK7EVg.net

侑「うーん・・・」

侑「あ!誰かの誕生日なんじゃない!?」

歩夢「確かに今日が誕生日の人は全国にたくさんいると思うよ?」

侑「じゃあなんだろ?」

歩夢「ワザとやってるの!?」プンプン

侑「怒らないでよ」

歩夢「ホワイトデーでしょ!」

侑「あー、そうだったね」



12: 名無しで叶える物語 2021/03/14(日) 21:10:41.47 ID:H6WK7EVg.net

歩夢「2月14日は?」

侑「バレンタインデーだね」

歩夢「それは即答出来るんだね」

侑「なんか色んな人から一杯チョコ貰ったからね」

歩夢「ええっ!聞いてない!」

侑「歩夢にも貰ったよね」

歩夢「"も"なんだ」

侑「しょうがないじゃん、みんなくれるんだもん」

歩夢「ふーん、それで嬉しかったんだ・・・」

侑「お菓子一杯貰えたら嬉しいでしょ?」

歩夢「それはそうだと思うけど」



13: 名無しで叶える物語 2021/03/14(日) 21:16:45.26 ID:H6WK7EVg.net

侑「私ね、調べたんだ」

歩夢「何が?」

侑「バレンタインデーとホワイトデーは製菓会社の策略なんだよ」

歩夢「何言ってんの?」

侑「チョコとか飴とか買ったら製菓会社の思う壺なわけ」

侑「だから私はその策略には乗らない!」キリッ

歩夢「たくさんの人に貰ったのにそれを理由に返さない気?一応私"も"あげたんだけどな」

侑「真に受けないでよ」

侑「お金掛かって大変だったけどちゃんと貰った分だけ用意したよ」

歩夢「ふーん」



14: 名無しで叶える物語 2021/03/14(日) 21:19:59.61 ID:H6WK7EVg.net

侑「今日は日曜日だから明日一日掛けて配るつもり」

歩夢「ふーん」

歩夢「私に"も"くれるの?」

侑「そりゃ貰ったものは返さなきゃ」

歩夢「モテる人は大変ですね!」

侑「えー?私モテないし」

歩夢「バレンタインチョコ一杯貰ったんでしょ?モテないと貰えないよ?」

侑「そうなんだ」



15: 名無しで叶える物語 2021/03/14(日) 21:22:55.46 ID:H6WK7EVg.net

侑「あ、お母さんがごはんの用意出来たって」

侑「じゃ、歩夢また明日ね」

歩夢「・・・。」



17: 名無しで叶える物語 2021/03/14(日) 21:28:11.19 ID:H6WK7EVg.net

歩夢(はあ、私は侑ちゃんにとってバレンタインをくれた人の1人でしかないのかなぁ・・・)

歩夢(期待して馬鹿みたい・・・)ウルウル

歩夢(私もごはんたべよ・・・)







23: 名無しで叶える物語 2021/03/14(日) 21:37:45.03 ID:H6WK7EVg.net

歩夢(夜も遅いしもう寝ようかな)

歩夢(・・・)






ガチャ

ガラガラガラ

侑「歩夢?ベランダ来て」

歩夢「何?侑ちゃん」

侑「はい、これ」

歩夢「え?なにこれ?でか!」

侑「例のやつだよ」

歩夢「え?」

侑「じゃ、おやすみ」

歩夢「侑ちゃん!?」



25: 名無しで叶える物語 2021/03/14(日) 21:40:58.53 ID:H6WK7EVg.net

歩夢「侑ちゃん待って!」

ガラガラガラ

バンッ


歩夢「何だろ・・・」

ガサゴソ

歩夢「!」

歩夢「もう~!侑ちゃんってば!」



26: 名無しで叶える物語 2021/03/14(日) 21:45:17.21 ID:H6WK7EVg.net

prrrrrr

侑「もしもし」

歩夢「侑ちゃん、これは何のつもり?」

侑「バレンタインのお返しだよ」

歩夢「なんとなくそうだとは思うけど・・・」

侑「製菓会社の策略には乗らないの私は!」

歩夢「もう!」

侑「いつも私と一緒にいて欲しいから」

侑「じゃ、おやすみ~」

侑「良い夢見てね!」

ガチャ

歩夢(もう~侑ちゃんったら!)



28: 名無しで叶える物語 2021/03/14(日) 21:46:17.29 ID:H6WK7EVg.net

おしまい


元スレ
歩夢「侑ちゃん、今日は何の日か覚えてる?」