2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/25(金) 02:03:43.80 ID:veMjmiKs0
上条「…………」ジー
テレビ『人も桜もいつかは散る。吐息の一つ一つに、茶の湯の一杯に、敵の一人一人の命が宿っている」
上条「…………」ムフゥ
テレビ『それを忘れてはならない。それが武士道』
上条「かっけぇ……」ハァハァ
インデックス「とうま、そんなに近くで見たら目が悪くなるかも」
上条「インデックス、俺は決めたよ」
インデックス「何を?」
上条「俺は『侍』になる! ……いや」
3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/25(金) 02:04:20.99 ID:veMjmiKs0
上条「今日から侍になるでござる!!」
インデックス(武士と侍の違いってなんなんだろう)
インデックス「まぁ頑張ってね。ご飯おかわり」
上条「もうないでござるよ、禁書目録氏」
インデックス「ショックでゲソ」
学校――。
上条「ぬぉぉぉぉ!!」ドダダダダ ガラッ
小萌「良かったですねー、上条ちゃん。ギリギリセーフにおまけしといてあげますよー」
上条「かたじけない」キリッ
青ピ「……上やん?」
土御門「一体どうしたんだぜい」
上条「うむ。拙者、昨日から侍を目指すことを決めたのでござる」
青ピ「はぁ、それはそれは……へ?」
土御門(おかしい、上やんはそんなにほいほい影響されるような人種じゃ……はっ、まさか!?)
上条「侍の道は一日にしてならず」キリッ
土御門(お の れ 魔 術 師 ! あ、俺も魔術師か)
小萌「なんだかよくわからないですけど、授業始めるですよー?」
上条「勉学に勤しむもまた侍。文武両道にして高みに至れるのでござる」
青ピ「あかん、上やんが壊れた」
土御門(上やんが進んで勉強なんてありえないぜよ! 一体どこの誰の攻撃だ!?)
青ピ「そういやぁ吹寄ちゃん、こないなふざけた態度なのに何も言わへんな」
吹寄「いくらふざけた口調でも真面目に授業受けるのはいいことでしょう。さあ上条、どうせ貴様のことだから朝食を食べてないんでしょう!?」
上条「ご名答でござる」
吹寄「そんな時にはこれよ! 30種の薬味が入った特製ドリンク! これ一本で一食分のエネルギー! さぁ飲みなさい!」
上条「かたじけないでござる。吹寄氏は優しいでござるな」サワヤカッ
吹寄「」ズッキュン
吹寄「とと、当然のことじゃないの! その、そう! 朝食を抜いたら集中力が」ウンタラカンタラ
上条「ありがたく頂くでござるよ」ニコッ
吹寄「う、うん……」プシュー
青ピ「リア充死ね。氏ねじゃなく死ね」
モブ「吹寄も陥落か……」
モブ2「上条属性恐るべし……」
土御門(これは由々しき問題ぜよ。とりあえずねーちんにでも話してみるか……)
小萌「あのー、授業……」
青ピ「吹寄ちゃんがダウンしとってまとめ役がいないからカオスや」
上条「この飲料、牛乳拭いて放置した雑巾みたいな臭いでござる」ゴクゴク
放課後――。
上条「さて、タイムセールにでも行くでござるか」
御坂「あ、アンタ! また会ったわね! 今日こそ決着つけてやるんだから!」
上条「おお、御坂氏。果し合いの申し込みでござるか」
御坂「ご、ござる? 果し合いって言えば果し合いだけど……まぁ、うん」
御坂(会う為の口実だなんて言えないしなー……)
上条「御坂氏、まずは謝らせて頂きたい」
御坂「へっ、な、なんで?」
上条「拙者の今までの態度は、真剣に闘いを挑む者に対してする態度ではなかったでござる。申し訳なかった」
御坂「いや、その、私は別に……」ゴニョゴニョ
上条「拙者、昨日から意識を改めたでござる。御坂氏、その果し合い、受けさせて頂く」
御坂「う、うん」
上条「しかし今は優先すべきことがござる。果し合いは、その後でも良いでござるか?」
御坂「ぜ、全然いいよ! ダイジョーブ! 仲の発展に犠牲は付き物デース!」アタフタ
上条「では、準備が整ったら連絡を致す。せいぜい本気でかかってくるといいでござるよ」
御坂「うん、わかったぁ……」
御坂(なんかこれってデートの誘いみたいじゃない!? ででデートとかっ! キャー!)
黒子「お姉さま……さっきから何十分も道の真ん中でくねくねと何を……? ここは見なかったことにしましょう」
御坂「きゃー、きゃー」クネクネクネクネ
上条「今日は特売品も買えたしついてるでござる」テクテク
神裂「上条当麻! 見つけましたよ!」ババァー ン
上条「おお、神裂氏。いかがなされた」
神裂「その妙な口調……やはり魔術師の仕業ですね!?」
上条「変わった口調は魔術師の仕業なら、ほとんどの人間の口調が魔術師の仕業になるでござるよ」
ローラ「へっくちっ」
ステイル「風邪ですか?」
ローラ「心配なきにけりなのよ。大方どこかの誰かが噂をしているのであろう」
ステイル「ああ、口調の噂ですね」
ローラ「なんで断定的なりや。流石の私もそこまで言われるとショックでガンス」
ステイル(なんかまた新しい口調が増えてるし。土御門の奴……良い仕事だ)
神裂「本当になんでもない、ただの気まぐれなんですね?」
上条「気まぐれなどではござらん。拙者、これから侍として生きていくと決めたのでござる」
神裂「しかし、刀を持たない侍などと……」
上条「神裂氏。刀というものは、人を斬る道具ではござらん。誰かを守る力でござる。拙者の場合、それがこの右手なだけでござるよ」
神裂「」ピシャーン
神裂「……私が間違っていました。あなたは、立派な侍です!」
上条「そう言ってもらえると嬉しいでござる。では」
神裂「はい! また!」
神裂「…………」ムフゥ
神裂「はっ、そうだ」ピッポッパッ
土御門『もしもしねーちん? 何かわかったかにゃー?』
神裂「上条当麻は、侍でした」
土御門『』
土御門(おのれ魔術師!)
上条「さて、帰って食事の支度を」
佐天「や、やめてください!」
不良A「へへへ、いいじゃないかいいじゃないか」
不良B「夢があればシャインダッシュなんだぜ」
不良C「けしからん乳しやがって! お仕置きしてやらないとな!」
佐天「誰かー!」ヘルプミー
上条「今日はエンカウント率高いでござるな」
上条「待てぇい!!」
不良A「なんだ?」
不良B「ためらわない事かぁ?」
上条「ひとーつ! 人の世の生き血をすすり!」
上条「ふたーつ! 不埒な悪行三昧!」
上条「みーっつ! 醜いこの世の悪を!」
上条「ぶち殺してくれよう、そげぶ侍、ただいま参上!」ズバーン
不良C「侍だとぉ?」
上条「いかにも。その娘を離されよ」
不良A「嫌だと言ったら?」
上条「その幻想をぶち殺すでござる」
不良B「なめんなこらぁ!」
上条「遅い……!」バキッ
不良B「ギャバンッ!」ガクッ
不良A「この野郎!」
上条「はっ!」ドカッ
不良A「シャリバンッ!」バタッ
上条「まだやるでござるか」
不良C「ひぃっ! もうしませんから! 略してもうしま!」スタコラサッサー
佐天「あ……あの、あなたは……」
上条「お怪我はないでござるか、お嬢さん」
佐天「はい……。あの、私、佐天涙子って言います。あなたの名前は……」
上条「名乗るほどのものではござらんよ。……あまり暗くならない内に帰るといいでござる。さらば」
佐天「あ……行っちゃった。かっこよかったなぁ。口調は変だけど」
上条「禁書目録氏ー。ただ今帰ったでござる」
インデックス「遅いんだよ! もうお腹ぺこぺこペコリータなんだよ!」プンスカ
上条「申し訳ない。すぐに作るでござる」
インデックソ「早く作るんだよ!」プリプリ
上条「ああ禁書目録氏。拙者、食べた後はちょっと出かけてくるでござる」
インデックソ「どこ行くの? お土産はあるんだよね?」
上条「我が家の財政的に厳しいでござる。勘弁願えないだろうか」
インデックソ「全くしょうがないんだよ。しょうがないから諦めてあげる。感謝するんだよ!」
上条(侍たるもの、下らぬことで一々腹を立ててはいけないのでござるよ)
閑話休題。
上条「よく禁書目録氏が料理や家事をしてめでたしめでたしなSSがあるでござるが――」
上条「それで感動だの何だのというのは、少々おかしい気がするのでござる」
上条「元々役に立たないごくつぶしの禁書目録氏が多少家事をした所で――」
上条「それは所詮、マイナスからゼロにようやくなったに過ぎないのでござる」
上条「それなのに評価されるのは些か疑問でござる」
閑話休題終わり。
上条「では行ってくるでござるよ」
インデックソ「早く帰ってくるんだよ!」
上条「努力はするでござる」
上条「さて。連絡でござる」
ハナテ!コーコローニキザ
御坂「来たぁぁぁぁ!!」
黒子「ちょっ、うるさいですわよお姉様」
御坂「うるさいのはアンタでしょ! ちょっ、ちょっと出てって! お願い!」グイグイ
黒子「ちょっ、お姉様? あの――」
バタン!
黒子「……泣いてもいいですの?」グスン
御坂「ああああのあのあの私私矢切の私」
上条『落ち着くでござるよ、御坂氏』
御坂「あのあの、その、それであの」
上条『今から……そうでござるな。あの操車場の方に来られるでござるか?』
御坂「うんオッケーオッケーカラOK。よゆーよゆーダイジョーV」
上条『では待ってるでござるよ』
御坂「うん!」
『待ってるでござるよ……』
『待ってるよ……』
『待ってるよ美琴……』
『待ってるよマイハニー美琴……』
御坂「なーんてなーんてキャー!」
御坂「何着ていこう! 短パンはやっぱり駄目かな!? いいかな!?」
御坂(そういやハタシ……なんとかって言ってたような気が……)
御坂「どうでもいっかぁ! やっぱり勝負下着? うへへ、やぁだ私のエッチぃ!」ウフフアハハ
黒子「お姉様楽しそうですわね……でも廊下は寒いんですのよ……」グスン
操車場――。
上条「逃げ出さずによく来たでござるな」
御坂「ああ、あんたこそ良く来たわね、褒めてあげるわ!」
御坂(結局制服で来ちゃった……)
御坂(それにしても、まるで夜の密会じゃない! 素敵!)
上条「さて、勝負の前に……そこの陰に隠れているネズミをどうにかするでござる」
御坂「ネズミ?」
土御門「……よーっす上やん、奇遇だにゃー」
上条「よく言うでござるな。ずっとつけていたくせに」
土御門「あは、あは、にゃははー」
土御門(プロの俺の尾行を見切るとは、やはり魔術師!)
上条「ちょうどいい。土御門氏には勝負を見届けてもらうでござる」
御坂(もしかして……どっちが先にイくかの勝負!? やだ、見られながらなんて……でも感じちゃう!)ビクンビクン
土御門「別にいいが……超電磁砲はそれでいいのかにゃー?」
御坂「うんっ!」ハァハァ
上条「では始めるでござるよ……」
御坂(やだ、当麻拳握ってる……もしかして、これって……!?)
M坂(人に見られながらのSMプレイ!? わ、私初体験よぉぉぉ)ジュンッ
上条「そげぶっ!」バキッ
M坂「いっくぅぅぅぅ!!」プッシャァァァァ
上条「!?」
土御門「!?」
M坂「あはぁ……」ハァハァ
上条「……あの、御坂氏?」
M坂「……ふぅ」ケンジャタイム
M坂「気持ち良かったわ、あんたの拳。私の負けね」
上条「はぁ……うん……え?」
M坂「よかったら、また殴ってくれる? その……癖になっちゃったみたい」テレテレ
上条「予想GUYでござる」
土御門(この超電磁砲の様子……まさか!)
土御門(お の れ 魔 術 師 !)
その後の話。
吹寄「か、上条。私が作った健康になるドリンクだ。飲んで一日の活力を補充しろっ」
神裂「上条当麻。あなたの侍の魂に私は心を動かされました。弟子にしてください」
佐天「私も侍でござる。仲間でござるからお礼は無下にはしていただきたくないでござる」
M坂「当麻ぁ……また殴って? 私を気持ち良くして?」
上条「不幸だ……いや」
上条「不幸でござるー!!」
終わり。
元スレ
上条「今日から侍になるでござる!!」
インデックス(武士と侍の違いってなんなんだろう)
インデックス「まぁ頑張ってね。ご飯おかわり」
上条「もうないでござるよ、禁書目録氏」
インデックス「ショックでゲソ」
5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/25(金) 02:05:48.00 ID:veMjmiKs0
学校――。
上条「ぬぉぉぉぉ!!」ドダダダダ ガラッ
小萌「良かったですねー、上条ちゃん。ギリギリセーフにおまけしといてあげますよー」
上条「かたじけない」キリッ
青ピ「……上やん?」
土御門「一体どうしたんだぜい」
7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/25(金) 02:07:14.07 ID:veMjmiKs0
上条「うむ。拙者、昨日から侍を目指すことを決めたのでござる」
青ピ「はぁ、それはそれは……へ?」
土御門(おかしい、上やんはそんなにほいほい影響されるような人種じゃ……はっ、まさか!?)
上条「侍の道は一日にしてならず」キリッ
土御門(お の れ 魔 術 師 ! あ、俺も魔術師か)
小萌「なんだかよくわからないですけど、授業始めるですよー?」
上条「勉学に勤しむもまた侍。文武両道にして高みに至れるのでござる」
青ピ「あかん、上やんが壊れた」
8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/25(金) 02:09:11.02 ID:veMjmiKs0
土御門(上やんが進んで勉強なんてありえないぜよ! 一体どこの誰の攻撃だ!?)
青ピ「そういやぁ吹寄ちゃん、こないなふざけた態度なのに何も言わへんな」
吹寄「いくらふざけた口調でも真面目に授業受けるのはいいことでしょう。さあ上条、どうせ貴様のことだから朝食を食べてないんでしょう!?」
上条「ご名答でござる」
吹寄「そんな時にはこれよ! 30種の薬味が入った特製ドリンク! これ一本で一食分のエネルギー! さぁ飲みなさい!」
上条「かたじけないでござる。吹寄氏は優しいでござるな」サワヤカッ
吹寄「」ズッキュン
吹寄「とと、当然のことじゃないの! その、そう! 朝食を抜いたら集中力が」ウンタラカンタラ
9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/25(金) 02:11:03.52 ID:veMjmiKs0
上条「ありがたく頂くでござるよ」ニコッ
吹寄「う、うん……」プシュー
青ピ「リア充死ね。氏ねじゃなく死ね」
モブ「吹寄も陥落か……」
モブ2「上条属性恐るべし……」
土御門(これは由々しき問題ぜよ。とりあえずねーちんにでも話してみるか……)
小萌「あのー、授業……」
青ピ「吹寄ちゃんがダウンしとってまとめ役がいないからカオスや」
上条「この飲料、牛乳拭いて放置した雑巾みたいな臭いでござる」ゴクゴク
11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/25(金) 02:13:19.52 ID:veMjmiKs0
放課後――。
上条「さて、タイムセールにでも行くでござるか」
御坂「あ、アンタ! また会ったわね! 今日こそ決着つけてやるんだから!」
上条「おお、御坂氏。果し合いの申し込みでござるか」
御坂「ご、ござる? 果し合いって言えば果し合いだけど……まぁ、うん」
御坂(会う為の口実だなんて言えないしなー……)
上条「御坂氏、まずは謝らせて頂きたい」
御坂「へっ、な、なんで?」
13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/25(金) 02:14:51.09 ID:veMjmiKs0
上条「拙者の今までの態度は、真剣に闘いを挑む者に対してする態度ではなかったでござる。申し訳なかった」
御坂「いや、その、私は別に……」ゴニョゴニョ
上条「拙者、昨日から意識を改めたでござる。御坂氏、その果し合い、受けさせて頂く」
御坂「う、うん」
上条「しかし今は優先すべきことがござる。果し合いは、その後でも良いでござるか?」
御坂「ぜ、全然いいよ! ダイジョーブ! 仲の発展に犠牲は付き物デース!」アタフタ
14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/25(金) 02:16:26.73 ID:veMjmiKs0
上条「では、準備が整ったら連絡を致す。せいぜい本気でかかってくるといいでござるよ」
御坂「うん、わかったぁ……」
御坂(なんかこれってデートの誘いみたいじゃない!? ででデートとかっ! キャー!)
黒子「お姉さま……さっきから何十分も道の真ん中でくねくねと何を……? ここは見なかったことにしましょう」
御坂「きゃー、きゃー」クネクネクネクネ
15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/25(金) 02:18:08.14 ID:veMjmiKs0
上条「今日は特売品も買えたしついてるでござる」テクテク
神裂「上条当麻! 見つけましたよ!」ババァー ン
上条「おお、神裂氏。いかがなされた」
神裂「その妙な口調……やはり魔術師の仕業ですね!?」
上条「変わった口調は魔術師の仕業なら、ほとんどの人間の口調が魔術師の仕業になるでござるよ」
18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/25(金) 02:19:49.26 ID:veMjmiKs0
ローラ「へっくちっ」
ステイル「風邪ですか?」
ローラ「心配なきにけりなのよ。大方どこかの誰かが噂をしているのであろう」
ステイル「ああ、口調の噂ですね」
ローラ「なんで断定的なりや。流石の私もそこまで言われるとショックでガンス」
ステイル(なんかまた新しい口調が増えてるし。土御門の奴……良い仕事だ)
20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/25(金) 02:20:58.07 ID:veMjmiKs0
神裂「本当になんでもない、ただの気まぐれなんですね?」
上条「気まぐれなどではござらん。拙者、これから侍として生きていくと決めたのでござる」
神裂「しかし、刀を持たない侍などと……」
上条「神裂氏。刀というものは、人を斬る道具ではござらん。誰かを守る力でござる。拙者の場合、それがこの右手なだけでござるよ」
神裂「」ピシャーン
神裂「……私が間違っていました。あなたは、立派な侍です!」
上条「そう言ってもらえると嬉しいでござる。では」
神裂「はい! また!」
21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/25(金) 02:22:20.66 ID:veMjmiKs0
神裂「…………」ムフゥ
神裂「はっ、そうだ」ピッポッパッ
土御門『もしもしねーちん? 何かわかったかにゃー?』
神裂「上条当麻は、侍でした」
土御門『』
土御門(おのれ魔術師!)
22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/25(金) 02:24:07.21 ID:veMjmiKs0
上条「さて、帰って食事の支度を」
佐天「や、やめてください!」
不良A「へへへ、いいじゃないかいいじゃないか」
不良B「夢があればシャインダッシュなんだぜ」
不良C「けしからん乳しやがって! お仕置きしてやらないとな!」
佐天「誰かー!」ヘルプミー
上条「今日はエンカウント率高いでござるな」
25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/25(金) 02:25:27.12 ID:veMjmiKs0
上条「待てぇい!!」
不良A「なんだ?」
不良B「ためらわない事かぁ?」
上条「ひとーつ! 人の世の生き血をすすり!」
上条「ふたーつ! 不埒な悪行三昧!」
上条「みーっつ! 醜いこの世の悪を!」
上条「ぶち殺してくれよう、そげぶ侍、ただいま参上!」ズバーン
27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/25(金) 02:27:25.56 ID:veMjmiKs0
不良C「侍だとぉ?」
上条「いかにも。その娘を離されよ」
不良A「嫌だと言ったら?」
上条「その幻想をぶち殺すでござる」
不良B「なめんなこらぁ!」
上条「遅い……!」バキッ
不良B「ギャバンッ!」ガクッ
28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/25(金) 02:28:24.94 ID:veMjmiKs0
不良A「この野郎!」
上条「はっ!」ドカッ
不良A「シャリバンッ!」バタッ
上条「まだやるでござるか」
不良C「ひぃっ! もうしませんから! 略してもうしま!」スタコラサッサー
30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/25(金) 02:30:41.62 ID:veMjmiKs0
佐天「あ……あの、あなたは……」
上条「お怪我はないでござるか、お嬢さん」
佐天「はい……。あの、私、佐天涙子って言います。あなたの名前は……」
上条「名乗るほどのものではござらんよ。……あまり暗くならない内に帰るといいでござる。さらば」
佐天「あ……行っちゃった。かっこよかったなぁ。口調は変だけど」
31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/25(金) 02:32:04.29 ID:veMjmiKs0
上条「禁書目録氏ー。ただ今帰ったでござる」
インデックス「遅いんだよ! もうお腹ぺこぺこペコリータなんだよ!」プンスカ
上条「申し訳ない。すぐに作るでござる」
インデックソ「早く作るんだよ!」プリプリ
上条「ああ禁書目録氏。拙者、食べた後はちょっと出かけてくるでござる」
インデックソ「どこ行くの? お土産はあるんだよね?」
上条「我が家の財政的に厳しいでござる。勘弁願えないだろうか」
インデックソ「全くしょうがないんだよ。しょうがないから諦めてあげる。感謝するんだよ!」
上条(侍たるもの、下らぬことで一々腹を立ててはいけないのでござるよ)
32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/25(金) 02:34:15.14 ID:veMjmiKs0
閑話休題。
上条「よく禁書目録氏が料理や家事をしてめでたしめでたしなSSがあるでござるが――」
上条「それで感動だの何だのというのは、少々おかしい気がするのでござる」
上条「元々役に立たないごくつぶしの禁書目録氏が多少家事をした所で――」
上条「それは所詮、マイナスからゼロにようやくなったに過ぎないのでござる」
上条「それなのに評価されるのは些か疑問でござる」
閑話休題終わり。
33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/25(金) 02:35:13.89 ID:veMjmiKs0
上条「では行ってくるでござるよ」
インデックソ「早く帰ってくるんだよ!」
上条「努力はするでござる」
上条「さて。連絡でござる」
34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/25(金) 02:36:09.25 ID:veMjmiKs0
ハナテ!コーコローニキザ
御坂「来たぁぁぁぁ!!」
黒子「ちょっ、うるさいですわよお姉様」
御坂「うるさいのはアンタでしょ! ちょっ、ちょっと出てって! お願い!」グイグイ
黒子「ちょっ、お姉様? あの――」
バタン!
黒子「……泣いてもいいですの?」グスン
37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/25(金) 02:38:00.53 ID:veMjmiKs0
御坂「ああああのあのあの私私矢切の私」
上条『落ち着くでござるよ、御坂氏』
御坂「あのあの、その、それであの」
上条『今から……そうでござるな。あの操車場の方に来られるでござるか?』
御坂「うんオッケーオッケーカラOK。よゆーよゆーダイジョーV」
上条『では待ってるでござるよ』
御坂「うん!」
39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/25(金) 02:40:00.54 ID:veMjmiKs0
『待ってるでござるよ……』
『待ってるよ……』
『待ってるよ美琴……』
『待ってるよマイハニー美琴……』
御坂「なーんてなーんてキャー!」
御坂「何着ていこう! 短パンはやっぱり駄目かな!? いいかな!?」
御坂(そういやハタシ……なんとかって言ってたような気が……)
御坂「どうでもいっかぁ! やっぱり勝負下着? うへへ、やぁだ私のエッチぃ!」ウフフアハハ
黒子「お姉様楽しそうですわね……でも廊下は寒いんですのよ……」グスン
40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/25(金) 02:42:43.11 ID:veMjmiKs0
操車場――。
上条「逃げ出さずによく来たでござるな」
御坂「ああ、あんたこそ良く来たわね、褒めてあげるわ!」
御坂(結局制服で来ちゃった……)
御坂(それにしても、まるで夜の密会じゃない! 素敵!)
上条「さて、勝負の前に……そこの陰に隠れているネズミをどうにかするでござる」
御坂「ネズミ?」
42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/25(金) 02:43:55.14 ID:veMjmiKs0
土御門「……よーっす上やん、奇遇だにゃー」
上条「よく言うでござるな。ずっとつけていたくせに」
土御門「あは、あは、にゃははー」
土御門(プロの俺の尾行を見切るとは、やはり魔術師!)
上条「ちょうどいい。土御門氏には勝負を見届けてもらうでござる」
御坂(もしかして……どっちが先にイくかの勝負!? やだ、見られながらなんて……でも感じちゃう!)ビクンビクン
土御門「別にいいが……超電磁砲はそれでいいのかにゃー?」
御坂「うんっ!」ハァハァ
43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/25(金) 02:46:05.60 ID:veMjmiKs0
上条「では始めるでござるよ……」
御坂(やだ、当麻拳握ってる……もしかして、これって……!?)
M坂(人に見られながらのSMプレイ!? わ、私初体験よぉぉぉ)ジュンッ
上条「そげぶっ!」バキッ
M坂「いっくぅぅぅぅ!!」プッシャァァァァ
上条「!?」
土御門「!?」
46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/25(金) 02:47:00.50 ID:veMjmiKs0
M坂「あはぁ……」ハァハァ
上条「……あの、御坂氏?」
M坂「……ふぅ」ケンジャタイム
M坂「気持ち良かったわ、あんたの拳。私の負けね」
上条「はぁ……うん……え?」
M坂「よかったら、また殴ってくれる? その……癖になっちゃったみたい」テレテレ
上条「予想GUYでござる」
土御門(この超電磁砲の様子……まさか!)
土御門(お の れ 魔 術 師 !)
47: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/25(金) 02:48:17.83 ID:veMjmiKs0
その後の話。
吹寄「か、上条。私が作った健康になるドリンクだ。飲んで一日の活力を補充しろっ」
神裂「上条当麻。あなたの侍の魂に私は心を動かされました。弟子にしてください」
佐天「私も侍でござる。仲間でござるからお礼は無下にはしていただきたくないでござる」
M坂「当麻ぁ……また殴って? 私を気持ち良くして?」
上条「不幸だ……いや」
上条「不幸でござるー!!」
終わり。
上条「今日から侍になるでござる」