※恭介×中沢



1: 以下、名無しが深夜にお送りします 2013/04/13(土) 11:47:02 ID:UD.o9gH.

◇上条家

恭介「ねえ、卵焼きと目玉焼き、どっちがいい?」

中沢「……どっちでもいいよ」

恭介「もう、またそれ? じゃあ目玉焼きにしちゃうよ」

中沢「ん」

恭介「味付けは何がいい? しょうゆ? ソース? それとも塩?」

中沢「どっちでもいい」



2: 以下、名無しが深夜にお送りします 2013/04/13(土) 11:47:42 ID:UD.o9gH.

恭介「……まったくもう、そればっかりなんだから」

中沢「恭介が作ったメシなら、なんでも美味いから」

恭介「え?」

中沢「だから、どっちでもいい」

恭介「……ずるいよ、それ」

中沢「そうか?」



3: 以下、名無しが深夜にお送りします 2013/04/13(土) 11:49:04 ID:UD.o9gH.

恭介「今日はお風呂沸かす? それともシャワーで済ませちゃう?」

中沢「どっちでもいいよ」

恭介「はいはい、そういうだろうと思ってたよ」

中沢「ん」

恭介「でもさ、たまには『どっちでもいい』以外の答えも聞かせてよ」

中沢「……考えとくよ」



4: 以下、名無しが深夜にお送りします 2013/04/13(土) 11:51:30 ID:UD.o9gH.

恭介「もう……」

恭介「あ、そうだ。じゃあさ?」

中沢「?」

恭介「今夜一人で寂しく寝るのと、僕と一緒に寝るの、どっちがいい?」

中沢「……そんなの決まってるだろ、馬鹿」

恭介「ふふっ♪」



5: 以下、名無しが深夜にお送りします 2013/04/13(土) 11:53:10 ID:UD.o9gH.

◇寝室

二人は一つのベッドで寝ている。

恭介「……もう寝ちゃった?」

中沢「……どっちだと思う?」

恭介「うーん、起きてるんじゃないかな、返事してるんだから」

中沢「正解」



6: 以下、名無しが深夜にお送りします 2013/04/13(土) 11:53:43 ID:UD.o9gH.

恭介「……ねえ、ギュッてしてもいい?」

恭介「ダメなら、髪の毛撫でてもいい?」

中沢「……どっちでもいいよ」

恭介「ありがとう……」

中沢「でも両方はダメだ」

恭介「……ケチ」



7: 以下、名無しが深夜にお送りします 2013/04/13(土) 11:54:32 ID:UD.o9gH.

恭介「……良い匂いがする。それにサラサラだ」

中沢「そうか」

恭介「シャンプーは何を使ってるんだっけ? 手入れとかはどうしてるの?」

中沢「別に、適当だよ」

恭介「ふーん……」

中沢「……いや、一つだけ気を使ってることがあったかな」

恭介「へえ、そうなんだ?」



8: 以下、名無しが深夜にお送りします 2013/04/13(土) 11:56:21 ID:UD.o9gH.

中沢「知りたいか?」

恭介「……どっちでもいい」

中沢「…………」

恭介「ふふ、なーんてね。一度真似してみたかったんだ」

中沢「もう口きいてやらない」

恭介「ご、ごめん、許して……」



9: 以下、名無しが深夜にお送りします 2013/04/13(土) 11:58:03 ID:UD.o9gH.

◇翌朝 登校時

中沢「あ」

恭介「うん?」

中沢「美樹がこっち見てた」

恭介「え、どこどこ?」

中沢「もうあっち行っちゃったよ」

恭介「なーんだ、そっか」



10: 以下、名無しが深夜にお送りします 2013/04/13(土) 11:58:44 ID:UD.o9gH.

中沢「……いいのか?」

恭介「何が?」

中沢「退院してからろくに話もしてないんだろ、美樹と」

恭介「ふふ、誰かさんがヤキモチを妬くといけないからね」

中沢「……誰のことだよ」

恭介「口では『どっちでもいい』、とか言っておいて、僕がいないと寂しがる誰かさんのことだよ」

中沢「そんなやつは知らない」



11: 以下、名無しが深夜にお送りします 2013/04/13(土) 12:00:18 ID:UD.o9gH.

◇下駄箱

恭介「あれ? これって……」

中沢「どうした?」

恭介「ほら、これ。僕宛ての手紙が入ってた。ラブレターかな?」

中沢「ふーん……」

恭介「ふふ、気になる? ねえ気になる?」

中沢「…………」

恭介「どっちでもいい、って言う気でしょ?」

中沢「どっ……ごほん」

恭介「あははっ」



12: 以下、名無しが深夜にお送りします 2013/04/13(土) 12:01:24 ID:UD.o9gH.

◇放課後

中沢「恭介、今日は先に帰ってくれ」

恭介「うん? どうかしたのかい?」

中沢「先生に呼び出された」

恭介「あはは、また早乙女先生? 気に入られてるよね、ホント」

中沢「……別に嬉しくないけどな」

恭介「ははっ、まあそういうことなら分かったよ。先に帰るね」



13: 以下、名無しが深夜にお送りします 2013/04/13(土) 12:02:42 ID:UD.o9gH.

仁美「あの……上条くん、今日はお一人なんですの?」

恭介「志筑さん。うん、そうだよ」

仁美「よかったら、一緒に帰らせてもらってもいいですか?」

恭介「うん、いいよ」

仁美「うふふ、ありがとうございます」

恭介「志筑さんの家はこっち?」

仁美「……はい」



14: 以下、名無しが深夜にお送りします 2013/04/13(土) 12:03:55 ID:UD.o9gH.

仁美「荷物、お持ちしましょうか?」

恭介「ううん、大丈夫だよ。これくらい」

仁美「でも」

恭介「女の子に荷物を持たせるわけにはいかないし、ね?」

仁美「上条くん……」

恭介「さ、いこっか」



15: 以下、名無しが深夜にお送りします 2013/04/13(土) 12:04:55 ID:UD.o9gH.

恭介「でも知らなかったなぁ」

仁美「何がですの?」

恭介「いや、志筑さんが帰る方向同じだったなんて」

仁美「…………」

仁美「……実は、まったく逆の方向なんですの。私の家は」

恭介「え? じゃあどうして……」

仁美「私、上条君にお話したいことがあって……」



16: 以下、名無しが深夜にお送りします 2013/04/13(土) 12:28:44 ID:UD.o9gH.

中沢「恭介ッ!」

中沢が必死な表情で駆けてくる。

仁美「!」

中沢「はあっ、はあっ、はあっ……」

恭介「あれ? どうしたんだい、そんなに慌てて」

中沢「ど……どうでもいいだろ、そんなの……」



17: 以下、名無しが深夜にお送りします 2013/04/13(土) 12:30:08 ID:UD.o9gH.

仁美「あ……あの……私……」

中沢「……志筑」

仁美「は、はい」

中沢「悪いけど、恭介は渡さないから」

仁美「……!」

中沢「帰ろう、恭介」

恭介「え? でも志筑さんが……」



18: 以下、名無しが深夜にお送りします 2013/04/13(土) 12:31:38 ID:UD.o9gH.

仁美「……いえ、私のことは気にしないでください。大した用件ではなかったので」

仁美「さようなら、上条くん」

恭介「……? うん、またね」

中沢「行くぞ、恭介」

恭介と中沢は立ち去り、仁美だけが残される。

仁美「…………」

仁美「やっぱり、敵いませんわね……」



19: 以下、名無しが深夜にお送りします 2013/04/13(土) 12:32:35 ID:UD.o9gH.

恭介「志筑さんの話ってなんだったんだろうなあ」

中沢「分からないのかよ」

恭介「だって、途中だったし」

中沢「はあ……」

恭介「うーん、明日謝ったほうがいいかな? でも大した話じゃないって言ってたし」

中沢「どっちでもいいだろ。好きにしろよ」

恭介「……なんで不機嫌なんだい?」

中沢「別に」



20: 以下、名無しが深夜にお送りします 2013/04/13(土) 12:33:44 ID:UD.o9gH.

◇数日後 上条の家

恭介「さやか……」

中沢「……あまり、自分を責めるなよ」

恭介「……でも! 僕がもっとちゃんとさやかと話をしていたら!」

恭介「もしかしたら力になれたかもしれないのに……!!」

恭介「さやかがあんなことになるまえに、何とか出来たかもしれないのに……!!」

中沢「美樹の死は恭介の責任じゃない」

中沢「だから、『もしも』なんて話はするなよ……」

恭介「でも……でもッ!!」



21: 以下、名無しが深夜にお送りします 2013/04/13(土) 12:34:33 ID:UD.o9gH.

中沢「恭介……」

恭介「……ゴメン」

恭介「本当は……こんなこと言ったって何にもならないことは分かってるんだ」

中沢「……」

恭介「でも、さやかは僕の大切な幼なじみで」

恭介「なのに僕は何もしてあげられなくて」

恭介「それがどうしようもなく悔しくて……!!」



22: 以下、名無しが深夜にお送りします 2013/04/13(土) 12:35:17 ID:UD.o9gH.

中沢「……分かったよ、恭介」

中沢「今日は好きなだけ後悔しろ。好きなだけ泣けばいい」

中沢「でも気が済んだら、また前を向くんだ」

中沢「恭介がいつまでもクヨクヨしてるなんて、きっと美樹も望んでいないからな」

恭介「……うん」



23: 以下、名無しが深夜にお送りします 2013/04/13(土) 12:36:35 ID:UD.o9gH.

恭介「じゃあ……さ」

中沢「うん?」

恭介「……胸、借りてもいいかな」

中沢「……どっちでもいいよ」

恭介「ありがとう……」

恭介「う……うううっ……」

中沢の胸で泣く恭介。

中沢「……恭介……」

そんな彼の頭を、中沢は優しく撫でてやるのだった。



24: 以下、名無しが深夜にお送りします 2013/04/13(土) 12:37:28 ID:UD.o9gH.

◇数日後・避難所

風の音が鳴り響いている。

恭介「凄い風だね……」

中沢「台風、早く治まるといいな」

恭介「台風? スーパーセルじゃなかったっけ」

中沢「……どっちでもいいだろ」

恭介「……ふふ」



25: 以下、名無しが深夜にお送りします 2013/04/13(土) 12:38:18 ID:UD.o9gH.

恭介「晴れたらさ、今度の休みに何処か行こうよ」

中沢「ああ……いいな」

恭介「海がいい? 山がいい?」

中沢「……山」

恭介「あれ? どっちでもいい、じゃないの?」

中沢「山なら温泉があるだろ」

恭介「ああ~、いいね。一緒に入りたいね、温泉」



26: 以下、名無しが深夜にお送りします 2013/04/13(土) 12:39:22 ID:UD.o9gH.

恭介「……それにしても、凄い風だね」

中沢「ああ」

恭介「建物が揺れてるよ。もしかしたら倒れちゃうんじゃないかな」

中沢「流石にそれはないだろ」

恭介「はは。でも看板くらいは飛んじゃいそ……」

次の瞬間、轟音と共に避難所の天井が崩れ落ちた。



27: 以下、名無しが深夜にお送りします 2013/04/13(土) 12:40:23 ID:UD.o9gH.

◇数分後

瓦礫の中、中沢を抱きしめる恭介。

二人の身体を一本の鉄骨が貫通しており、おびただしい量の血液が流れ出ている。

恭介「……は、は。まさか、こんな死に方をするなんて思わなかったな……」

中沢「…………」

恭介「ゴホッ! ……ね、ねえ……? 聞いても良い?」

中沢「…………」

恭介「死んだらさ……僕たち、天国に逝けると思う?」

中沢「…………」

恭介「それとも……地獄に落ちるのかな」



28: 以下、名無しが深夜にお送りします 2013/04/13(土) 12:41:06 ID:UD.o9gH.

すでに中沢の呼吸は止まっている。

中沢「…………」

恭介「ふふ……答えは、聞かなくたって、わかってるよ」

中沢「…………」

恭介「どっちでも、いいよね」

中沢「…………」

恭介「二人いっしょに逝けるなら……どっちだって……」

そして恭介もまぶたを閉じた。

その両目が開くことは、もう二度とない。



29: 以下、名無しが深夜にお送りします 2013/04/13(土) 12:41:41 ID:UD.o9gH.

~fin~



30: 以下、名無しが深夜にお送りします 2013/04/13(土) 12:43:26 ID:UD.o9gH.

992 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/04/12(金) 18:28:17.70 ID:zOyyVzASO
よし決めた、俺は>>1000のネタでSSを書くよ

999 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/04/12(金) 18:59:19.18 ID:uPlBB/CJo
中沢と恭介のラブコメ

1000 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/04/12(金) 18:59:45.86 ID:SMS6i9s00
>>999



そんなわけで書きました。
以下このスレはご自由に荒らしてください。


元スレ
SS深夜VIP:さやか「その……さ。同性愛ってどう思う……?」杏子「え……?」