1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/23(日) 22:42:50.21 ID:W0mlcOrT0
天龍「おーい! 龍田~!」
龍田「あらぁ、天龍ちゃんおはよう。そんなに慌てて一体どうしたの?」
天龍「いや、それが少し困った事があってな」
龍田「?」
天龍「朝起きたらさ、俺の愛用している剣が違う形になっていたんだ」
龍田「違う形ぃ?」
天龍「ああ、大きさ的には短刀みたいになって、なんか妙な動きが追加されてるんだよ。凄っげぇ使いづらい!」
龍田「う~ん。使用している武器が急に変わるなんて聞いた事が無いわねぇ」
天龍「艤装には問題ない。けれどさ、やっぱり俺の戦闘は剣あってこそだろ? 代替品もないし、どうすっかなぁ」
10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/23(日) 22:46:47.59 ID:W0mlcOrT0
龍田「とりあえず天龍ちゃんの剣を見せてもらってもいいかしらぁ?」
天龍「ああ、いいぜ」
………ン、………ウウウンン、………ヴゥゥゥンン……
龍田「あらぁ? 何か聞こえてくるわね?」
天龍「それは俺の剣の鳴き声だ」
龍田「えぇ! 生き物になったのぉ?」
天龍「いや、そういうわけじゃない。 でもよ、どうにも変な動きや音を発しているし、鳴き声かなぁって」
龍田「不思議ねぇ」
天龍「全くだよ。困ったもんだぜ」
天龍「おらよ、これが俺の枕元に今朝置いてあった剣だ」
龍田「今まで使っていたのに比べてずいぶん小振りねぇ」
天龍「そうなんだよ。ちぃっともしっくり来ねぇ」
龍田「……あらぁ?」
天龍「ん?」
龍田「えっと、これ……えぇぇぇ……!?」
天龍「お前が狼狽するなんて珍しいな。 まさかこれ、凄っげぇ名刀なのか!?」
龍田「あ、いや、そのね、天龍ちゃん……」
天龍「おいおいおい! 勿体ぶってんなって! 俺にとっとと詳細を教えろよ!」
ヴィィィィィィィィン………ヴィヴィヴィイイイイイイン……ブゥゥゥゥゥン………
天龍「うおっ、なんだ!? こいつ変なところ触ったら円みたいな動きを始めやがった!」
龍田「あ、あのね、天龍ちゃん、それ……」
天龍「なんだ?」
龍田「きゃあああーー!! そ、それをこっちに向けないでぇ……!」
天龍(あ、あの龍田がこの剣を向けるだけで顔を真っ赤にして怖がってる!)
龍田「て、天龍ちゃん。 早くソレ直してぇ!」
天龍「フフフ、怖いか?」ウィンウィン
龍田「色々と怖いからぁ!」
天龍「フッ……俺もお前を怖がらせるつもりなんて無ぇよ。すぐしまうから待ってろ」
龍田「よ、良かったぁ……。あのね、天龍ちゃん。それって……」
天龍「その代わり、いっつも俺をからかってくるあのクソ提督をちょっくら脅してくらぁ!」
龍田「え、ちょっと、天龍ちゃん! 天龍ちゃーん! それ誰にも見せちゃ駄目ぇぇぇぇ!!」
~提督室~
提督「今日も鎮守府は平和だなぁ」
提督「鉄底海峡の攻略時がウソみたいに海も穏やかで、良い天気だ」
提督「さて、こんなに天気もいいし。 今日も天龍をからかって遊ぼうかな……」
コンコン、コンコン
提督「ん、誰だい? 入っていいよ」
天龍「失礼するぜ」
提督「なんだ天龍か」
天龍「なんだとは失礼な奴だな。 だが、その口も今日までだ!」
提督「いきなり意気込んでどうしたよ……ん?」
天龍「抜刀! 新生した俺の新しい剣を活目しやがれ!」
ウィンウィンウィンウィン……ヴイイイイイイイ……ウィィィィィィィィィン……
提督「何それ怖い」
提督「……」
天龍「おいおい、提督さんよぉ! いつもの減らず口は一体どこにいっちまったんだ?」
提督「……」
天龍「怖くて声も出ねぇか?オラオラ!」
提督「いやそりゃ怖いわ。いきなり朝っぱらから何てモンを見せ付けてくれるんだお前」
天龍「へぇ、その口ぶりからだとこの剣の怖さを知ってるみてぇじゃねぇか」
提督「ソレそのものより、むしろドヤ顔で平然としているお前のメンタルが恐怖の対象だわ」
天龍「フフン。当ったり前だろ! この天龍様を舐めんなよ!」
提督「……天龍」
天龍「なんだ?」
提督「お前今日は鎮守府で留守番な」
天龍「なんで!?」
天龍「おい!俺を戦線離脱させるな!死ぬまで戦わせろよ!」
提督「お前がその状態で戦ったら俺が社会的に死ぬわ」
天龍「へっ?」
提督「なんだお前、今手に持っているものを何に使うのか知ってるだろ?」
天龍「……」
天龍(やっべぇ……あそこまで啖呵切っておきながら「知らない」じゃダサすぎんだろ……)
天龍「あ、当たり前だろ!俺だって知っててお前に見せてんだよ!」
提督「知ってて見せるとかどんだけ鋼のメンタルだよ」
天龍「そもそもコレは俺の剣だ。これ無しで過ごす事なんて考えられねぇ程の相棒なんだよ」
提督「ハッキリ愛棒とか言い放つあたりにドン引きだわ」
天龍「おいクソ提督! 俺の心意気にドン引きとか良い度胸じゃねぇか!」
提督「はぁ……いいか、天龍。お前の事だから、知ったかぶりの可能性がかなり高いと俺は思っている。
だから用途の使い方を知らなくても恥ずかしい事なんて無いんだぞ」
天龍「ぬっ、ぐっ、し、知ってるっつってんだろ!」ウィンウィン
提督「分かった分かった。じゃあ、どんな事に使うか当ててみろ」
天龍「ど、どんな事!?」
天龍(何だよコレって使い道とかあんのかよ!)
提督(ま、どうせ龍田か誰かにからかわれてるんだろう。可愛い奴め。
間違っていたらしれっと訂正してやって、早いところキス島で駆逐艦たちの世話をしてもらおうかな)
天龍(えぇい、龍田やコイツの様子から戦闘用っぽいのは合ってるだろ!こうなりゃカンだ!)
天龍「……や、夜戦とか?」
提督「知ってんのかよ!!」
天龍「やっぱりこの剣の真骨頂は夜戦だからな!そりゃ知ってるに決まってんだろ!」(適当)
提督「そ、そうだな……。だが、それを何故俺に見せてくるのか理解が及ばないんだが」
天龍「ふ、フフフ、怖いか?」
提督「お前が何を考えているか分からないという意味では相当怖いな」
天龍「これで夜戦に突入した時は俺の八面六臂の活躍、見せてやるぜ!」
提督「何この子、俺に何を見せようとしてるの!?」
提督「とにかくお前は今日一日、鎮守府で休み。これ提督命令だから」
天龍「なんだよー! せっかく武器を新調したんだぜ、俺を前線で戦わせろよー!
くっそ、俺の新しい剣が血を欲してるぜ……」
提督(アレが血を欲すとか、あいつ生娘狙いの処○厨かよ…。ちょっと皆に注意を促しておくか……)
~数時間後~
天龍「あー、暇。いきなり時間もらっても困るっつうの」
天龍「はぁ……」
天龍「……」ウィンウィン
天龍「……」ウィンウィン
天龍「これ、マジでどういう使い方するんだよ?」
天龍「別に刃がついているわけでもないし」
天龍「殺傷能力もほとんど皆無に等しいだろ」
天龍「なのに、龍田と提督があれほどまで怖がるんだぜ? 妖刀なのか、これ?」
天龍「ん? 誰か前から歩いてきやがった」
天龍「……丁度いい、こっそり使い道でも聞いてみっか!」
【艦娘の名前】
>>30
木曾
【>>30】
木曾「よぅ、天龍じゃないか。今日の演習はどうしたんだ?」
天龍「なんか知んねぇけど提督のヤロウから休みを貰っちまってさ」
木曾「あの人にはあの人なりの考えがあるんだろうさ」
天龍「そんなモンか?」
木曾「俺たち艦娘は、あの人の指揮が全てだ。アイツに任せてこっちは大きく構えてりゃ充分だろう」
天龍「へっ、そいつぁ違いねぇ」
木曾「なんだ、お前も分かってるじゃないか」
天龍「……ところでよ、木曾」
木曾「なんだ?」
ウィンウィンウィンウィン……ヴイイイイイイイ……ウィィィィィィィィィン……
天龍「お前の持っている剣って、そんな形してたっけ?」
木曾「ああ、これは朝起きたらこうなっていたんだ」
天龍「お前のも何かすげぇ形してるんだな……」
木曾「ん? ひょっとして天龍も武器の形が変わったのか?」
天龍「ああ、これを見てくれ。こいつをどう思う?」
木曾「ありだな」
天龍「お前ならそう言ってくれると信じてたぜ」
木曾「だが、どうにも一つ問題があってな」
天龍「問題?」
木曾「ああ。 困った事に、こいつの使い方がイマイチ分からない。
だが同じ状況の奴が居てくれて心強いぜ。天龍は知っているか?」
天龍「……も、もちろん知ってるに決まってんだろ!泣く子も黙る天龍様の知恵を舐めんなよ!」
天龍「こいつはな、えっと、確か……夜戦で活躍する代物だ!」
木曾「ほぅ、夜戦か」
天龍「そうさ。これを装備して夜戦に出るだけで、見るもの全てを恐怖に叩き落す」
木曾「見た感じではそこまで攻撃力があるとは感じないが、この刀はそんなに凄いのか。ふふ、胸が熱くなるな」
天龍「おぅよ! あの龍田だって俺の剣を見た瞬間に震え上がったんだぜ」
木曾「あの龍田も顔色を変える程の一品か! いいねぇ、そういうの!」ウィンウィン
天龍「そうさ…つまり俺とお前の剣は、持って振りかざすだけで畏怖の対象になる!」
木曾「ふふふ、次の出撃が楽しみだな」
天龍「ああ、全くだな!」
木曾「しかしお互いの刀には個性があるな」
天龍「個性?」
木曾「お前のを見る限り、柄のボタンを押すと円を描くような不規則な動きをしている」
天龍「確かに」
木曾「これは先日俺が読んだ民明書房の『怪奇剣術大全』に掲載されていた、弧眼流月瑛の構えを模したものだろう」
天龍「流石は木曾、博学だな」
木曾「よせ、褒めても何も出ないぞ。そして俺の刀だが……この柄を押すと」
トットットットッ……トトトトトトト………ドドドドドドドドッ……!
天龍「緩急で突きを繰り出してくる!?」
木曾「ああ、敵の急所を一突きするだけで数倍のダメージが通るという素晴らしい換装だ」
天龍「この振動がサイコーだなぁ、おい」
木曾「これで敵軍に本当の夜戦ってやつを教えてやるよ」
木曾「感謝するぜ天龍。おかげでこの武器に関して有意義な話が聞けた」
天龍「気にすんなよ。俺とお前の仲じぇねぇか」ウィ~~~~ン、ウィ~~~~ン
木曾「ふっ、俺も良い友を持ったものだ」ウィンウィンウィン
天龍「お互い様だな」
木曾「じゃあ俺はそろそろ午後の演習に行ってくる。この新武器の切れ味、とくと試してくるとするか」
天龍「武運を祈ってるぜ」
木曾「お前に最高の勝利を持って帰ってきてやるよ。じゃあな」
天龍「期待して待ってるぜ」
~同時刻、同場所にて~
球磨「クマっ、クマっ、クマー♪」
球磨「いやぁ~! 入渠あがりのコーヒー牛乳は最高クマー!」
球磨「午後に演習があるから早めに現地に向かって、ゆとりの行動をするクマ」
球磨「……ん?」
>>33
< 天龍じゃな……。今日の演……はど………たんだ?
< ………ねぇけど……督のヤロ………みを貰っちまっ………
球磨「あれは木曾と天龍クマ?」
球磨「おーい、一体なにを二人で話して……ん?」
球磨「うぉおぉおぉおぉ!! あ、あいつら手に何持って喋ってるんだクマぁ!?」
球磨「あ、あの形はアレに間違いないクマ…。だ、だが二人が公共の面前で何故アレを出したままにしてるクマ!?」
球磨「これはもうちょっと近づいて、黒か白かの様子を探る必要があるクマね……!」
>>35
< お前のも何かすげぇ………んだな……
< ん? ひょっとして…………龍も……が、変わったのか……
球磨(う、上手く聞き取れないクマ。 こうなったらもっと近づいて……)
>>35
< ああ、これを見てくれ。こいつをどう思う?
< ありだな
< お前ならそう言ってくれると信じてたぜ
球磨「どう見てもこれ黒だクマーーーーーーーーーーーーーー!!!」
球磨「い、いや待て。待つクマ!早合点をしないからこそ、意外に優秀なクマちゃんってよく言われるクマ」
球磨「これはきっとお互い使い方が分からなくて、きっと模索しているところを聞いただけクマ!」
球磨「それで球磨がたまたま聞いた所が悪かっただけ。この可能性が高いクマ!」
球磨「……っと、近づきすぎたクマ。アレを握り締めた間の会話に混ざれるほどの心意気は無いクマよ」
球磨「ここは少し離れて聞き耳を立ててみるクマ!」
>>37
< こいつはな、えっと、確か……夜戦で……る代物だ!」
< ほぅ、夜戦か
球磨(夜戦で何する代物クマよ! いや、ナニする代物ではあるけれど!)
球磨「こ、これはもう完全に二人とも知っていて、且つ利用後の感想を言い合ってるだけなのかクマ!?」
球磨「ま、まだ球磨は諦めてないクマ!この艦隊の生娘代表格の二人が爛れているだなんて分かった日には、
二人に対する青葉のパパラッチが深刻化してしまうクマ! しっかり聞き定めるクマ!」
>>37
< ……さ。これを装備して夜戦に………けで、見る……………てを……に叩き落す
球磨(装備!? ナニをどこに装備して出撃する気クマ!?)
< …………るとは感じ……が、この……はそんなに凄いのか。ふふ、……が熱くなる……
球磨(ドコを熱くしてるクマーーーーーーー!!)
球磨「な、なんかショックだクマ……夏の間に大人になったクラスメイトの会話を聞いた気分クマ……」
球磨「はぁ……気を取り直して、今日の演習をもう一回チェックしておくクマ」
球磨「ええと、部隊は正規空母に軽巡の球磨が混ざる編成クマね」
球磨「そして、同じ鎮守府で模擬演習する相手は……うおぉ、ハイパートリオが組まれてるクマ……」
球磨「ん? ハイパートリオ?」
球磨「……」
球磨「……」
球磨「…………木曾がいるクマ」
~提督室~
ズダダダダダダダダダダダダ………バタンッ!!
球磨「て、提督! こ、殺されるクマ! く、球磨の純潔が散らされるクマぁぁぁぁぁぁーー!!」
提督「……今日は平和な日と思ったんだけどなぁ」
~さらに数時間後~
天龍「今日はせっかく良い武器を手に入れたのに、結局戦えなさそうなんだよなぁー」
天龍「あーあ、フラストレーションが溜まる一方だぜ!」
天龍「……それにしてもこの剣」
ウィンウィンウィン、ウィンウィンウィン
天龍「なーんかどっかで見た事あるんだよなぁ」
天龍「ん? あの後ろ姿は……?」
天龍「丁度いい、コイツを使ってちょっと脅かしてみっか! けっけっけ!」
【艦娘の名前】
>>60
満潮
【>>60】
天龍「動くな」ゴリッ
満潮「ん? なによ、後ろから……って、あら。 天龍じゃない」
天龍「これが見えないのか?」
満潮「これって?」
天龍「コレだ」
ウィンウィンウィン……ウィンウィンウィン……
天龍「フフフ、怖いか?」
満潮「……何それ、意味わかんない」
天龍「なっ! 何ぃ!?」
満潮「で、何? 用件なら早くしてほしいんだけど」
天龍「お、お前……コレが怖くないのか?」
満潮「怖いも何も、そんなの見た事ないし。 さっきアンタにそれで背中突かれても痛くなかったわよ」
天龍「ぐ、ぐぅ……!」
満潮「そもそもソレって何なの? なんかグロっちいけれど、マッサージ機?」
天龍「俺の剣を馬鹿にするなっつーの! こう見えても一級品の恐怖をコレは宿してるんだぜ!」
満潮「ふーん。じゃあそれ使って脅してみなさいよ」
天龍「ほぅ、上等だ。あとで吠え面かくんじゃねぇぞ?」
満潮「面白いこと言ってくれるじゃない、倍返しよ!」
天龍「まずは、そうだな……これでどうだ?」
満潮「ちょっと何、つむじを押さないでよ」
天龍「これでお前はお腹ピーピーになること確定だ。フフフ、怖いか?」
満潮「それで怖がらせようとする神経だけは怖いわね」
天龍「なかなか歯ごたえがあるな、満潮。じゃあこれはどうだ!?」
満潮「むぐっ、むふぅ、むぅっ!」
天龍「どうだ? プラスチックの味が口いっぱいに広がってきただろう? フフフ、怖いか?」
満潮「げほっ、ぺっ! 不っ味い! 何てもんを口の中に入れるのよ、不潔じゃない!」
天龍「トドメはお前の背骨から肩甲骨、鎖骨にかけてなぞり回してやる。フフ怖」
満潮「うきゃっはははは! ちょ、ちょっと、あははは、あはははははは! くすぐりはズルイ、ずるいってぇぇぇ!」
満潮「ぜぇー、ぜぇーっ。 な、何か歩いていただけでいきなり襲われたんだけど……」
天龍「怖くて声も出ねぇか?」
満潮「呆れてものも言えないだけよ……」
天龍「っかしーな。龍田や提督のヤロウは怖がったのに、なんでお前は怖がらねぇんだ?」
満潮「そんなウィンウィン動いてるだけのものに怖がる要素どこにあんのよ」
天龍「ん? あ、そうか!」
満潮「なんかヤな事でも閃いたの?」
天龍「この剣の本領発揮は夜戦だった! そっかー、俺とした事がうっかりしていたぜぇ!」
満潮「夜戦? なにそれ形状でも変えるの?」
天龍「そいつぁ見てのお楽しみだ! 夜戦の俺を楽しみにしてな!」
満潮「あっそ……。 もう、変な時間使っちゃったじゃない! 私もう提督のところに書類出しに行くからね!」
天龍「おぅよ。 良い試し切りになったよ、サンキュ」
満潮「いい迷惑を被ったわよ、ホント……」
~提督室~
コンコン、コンコン
提督「開いてるよ」
満潮「司令官、失礼するわ」
提督「満潮か。業務書類の提出ご苦労さん」
満潮「別に。私がやらなきゃ話にならないじゃない」
提督「はいはい。……ん? なんか顔が赤くなってるけれど風邪か?」
満潮「うるさいわねぇ。さっき辻斬りにあっただけよ」
提督「鎮守府もいつの間にか物騒になったもんだなオイ。ま、帯刀してる誰かに会ったんだろ?」
満潮「ええ、性質の悪い方の眼帯にあったわ」
提督「なんだ天龍か」
満潮「ノータイムで理解してくれる司令官も中々アレね……」
提督「ん? 天龍?」
満潮「どうかしたの?」
提督「……おい、満潮。なんか変なことされなかったか?」
満潮「はぁ? されたに決まってんじゃない」
提督「おいいいぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!? 大丈夫か、大丈夫なのか!?」
満潮「ちょ、ちょっと大げさよ! なんか変なモノを咥えさせられたり、体中をなぞられただけなんだって」
提督「これ以上ないほどの事案発生じゃねぇか! アホかあいつは!?」
提督「どうするべきか……憲兵を呼ぶべきなのか、それとも俺が何か手を打つべきか……」
満潮「なによ司令官。急に深刻な顔になって。何事?」
提督「大事(おおごと)だよ! ってか、まるで他人事じゃないかお前」
満潮「はぁ?」
提督「……兎に角、事の真偽を確認するために幾つか聞いてもいいか?」
満潮「はぁ、めんどくさ」
提督「満潮。お前と天龍との間には一体何があってそうなった?」
満潮「別に。いきなり後ろからウィンウィンする変なので突かれただけよ」
提督「野球で言うところのトリプルプレーがもう来たよオイ」
満潮「それで天龍がいつものようにフフ怖って言うから、怖くないわって言ってやったのよ」
提督「気丈だな、お前……今くらいは俺の胸を貸してやるから泣いていいんだぞ」
満潮「なにキモい。司令官に抱きつくくらいなら空母ヲ級の胸に飛び込んだ方がマシよ」
提督「我が艦隊は鋼のメンタル艦娘が多すぎる」
満潮「戯言は無視して話を続けるわ」
カクカクシカジカ……トラトラウマウマ……
提督「なるほどね、なるほどな」
満潮「以上が顛末よ」
提督「よし、分かった。もう下がっていいぞ」
満潮「全く、おかげでもうすぐ夕飯の時間じゃない! ふんっ!」
提督「ご苦労さん。 ああそうだ、一つ伝令を頼む」
満潮「なに?」
提督「“晩飯抜き”と天龍に伝えておいてくれ」
提督(俺の誤解であって良かったわホント…。というか、やっぱりアイツ使い方知らないっぽいな)
~PM11:00~
天龍「あークソ、なんで俺が夕飯抜きになんだよ!」
天龍「なんか今日はアレだな。新武器を手に入れたのはいいけれど、踏んだり蹴ったりだ」
天龍「でも時間的にはそろそろ夜戦の頃合か。うっしゃあ、燃えてきたぜ!こっからが本番だろ!」
天龍「まぁ、そろそろ俺も腹を括るか」
天龍「……この武器の使い方、そろそろ知りたいぜ」
天龍「ん? 前から来るあのパジャマ姿は……?」
【艦娘の名前】
>>85
まるゆ
【>>85】
天龍「おーい、まーるゆっ!」
まるゆ「ふぇ?」
天龍「ちょっと聞きたい事があるんだけど、いいか?」ヴィィィィィィン
まるゆ「ふぇ、ふぇええええええええええ!! け、憲兵さん、憲兵さーん!」
天龍「お、おい何だよ急に大声出して!」ヴィィィィィィン
まるゆ「そ、その手に持ってるモノですぅー!」
天龍「お! この剣か! フフフ、怖いか?」
まるゆ「た、助けて隊長ー! 木曾さーん! …あ、木曾さんもダメだった……隊長さーん!!」
天龍「なぁ、まるゆ。 ちょっと聞いてくれよ」ヴィヴィヴィ
まるゆ「ひ、ひぃっ! そ、そんな野太いモノこっちに向けないでください」
天龍「コレさ、お前も使う用途知ってるんだろ?」
まるゆ「へ? …そ、それは一応、ち、知識としてくらいなら」
天龍「まぁ恥ずかしい話なんだけどさ。俺に使い方を教えてくれないか?」
まるゆ「」
天龍「どうした、目を丸くして」
まるゆ「デジャヴを…感じたからでしょうか……」
天龍「デジャヴ?」
まるゆ「はい。少し前に同じ事を聞かれたものでして」
天龍「おいおいマジか。俺の他にも同じ武器の使い手っつったら……」
まるゆ「木曾さんです」
天龍「……だよなぁ」
天龍「それで、お前は教えたのか」
まるゆ「あ、あぅぅ、…………はい、教えました」
天龍「ヒュー♪ やったぜ、これでようやく使い方が分かるってもんだ!」
まるゆ「口笛吹かれると何だか凄く恥ずかしいです」
天龍「気にすんなって。 それで、木曾の奴に教えたらどんな感じだったんだ?」
まるゆ「……それは、その」
天龍「その?」
まるゆ「……なんというか、その」
天龍「んんぅ?」
まるゆ「木曾さんに教えたら、……地面を転げまわってました。もんどり打つように悶絶しながら」
天龍「へ!?」
まるゆ「最初はとてもワクワクしながら聞いてくれていたんです」
天龍「お、おぅ」
まるゆ「けれど、その用途や形状、そして換装としてのピストン運動の真の意味を教えるにつれて」
天龍「つ、つれて……」
まるゆ「笑顔がどんどん引きつっていって、最後はマントで全身を隠しながら苦悶の声を上げて地面をゴロゴロと…」
天龍「馬鹿な……あの木曾にそこまでのダメージを与える程の内容だと……!?」
まるゆ「あの木曾さんから“死にたいぃ……”、“殺してくれ、恥ずか死ぬ…”と声が漏れた時は、それはそれはもう…」
天龍「……」
まるゆ「興奮しました」
天龍「ド変態か」
まるゆ「でも木曾さんも女の子ですよ、天龍さん」
天龍「この剣の正体と俺たちの性別に関係があるのか?」
まるゆ「なんだかんだ顔を赤くしながらも、後半は興味津々に聞いてくれましたから」
天龍「?」
まるゆ「これから私、木曾さんの部屋で例のアレを使って夜戦をする予定なんです。
なので私から質問に答えるのは時間的に難しくて……ごめんなさい」
天龍「部屋で夜戦? おいおい、鎮守府を壊す気かよお前」
まるゆ「いえ、それは……天龍さんの親しい人に聞いてくださいっ! それでは! もぐもぐあたーっく!」
ダダダダダダダダダダダダ……
天龍「走り去っていきやがった。普段は足遅いのにアイツ今日はすっげぇ速いな」
天龍「うわ、もう日を跨ぐ時間帯じゃねぇか」
天龍「むぅ……このモヤモヤは今日のうちに解決して、明日は木曾とこの武器についてゆっくり語りたいぜ」
天龍「アイツの夜戦の成果とか聞いてみたいしな!」
天龍「しっかし、俺の親しい人ねぇ」
天龍「そりゃあ勿論挙げるなら、やっぱ龍田だろ」
天龍「あとは癪だけど……クソ提督かな」
天龍「えぇい! 聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥! ビビッてんじゃねぇぞ俺!」
天龍「うっし、この剣の使い方を尋ねてみっか!」ヴィィィィィィィン
【>>105】
末尾時間が奇数:提督
末尾時間が偶数:龍田
ほい
~天龍と龍田の部屋~
天龍「おい、龍田。起きてるか?」
龍田「寝てるわよぉ」
天龍「そりゃまた随分と親切な寝言だな。オラ、起きろって」
龍田「なぁに、痛いじゃない~。どうしたの~、天龍ちゃん?」
天龍「あのさ。そろそろ教えてくれよ」
龍田「何をぉ?」
天龍「朝になって摩り替わってた俺の剣だけどよ、コレになってるじゃねぇか」ウィンウィン
龍田「きゃあっ! も、もういきなり見せないでぇ! これ没収するわよ~」
天龍「いい加減そろそろ使い方を教えてくれねぇか?」
龍田「……ホントに知りたいの~?」
天龍「当ったり前だろ!」
龍田「いいよ~。 じゃあ、ゆっくり教えてあげるぅ~」
龍田「じゃあ、まず教える前に注意点だけ伝えるね~」
天龍「あん?」
龍田「ひとつ、今日一日を振り返らないこと。 ひとつ、気をしっかり持つこと」
天龍「お、おいおい…脅かすなよ……」
龍田「そして最後にひとつ、これは私が没収するから、間違っても使わないこと~」
天龍「なっ、没収!? おいおい、それじゃあ俺の剣は一体どうなるんだよ!」
龍田「そうねぇ、きっと明日には戻ってると思うわ~。
それよりどうするぅ? この条件が飲めないなら、ちょ~っと教えるのは難しいかなぁ?」
天龍「ぐっ……!!」
天龍「分かったよ、それでいい。 条件くらい飲んでやろうじゃねぇか。
せっかく教えてくれるのに使えないのはアレだけど、まぁ龍田が言うなら仕方ないだろ」
龍田「ありがとう~。 それなら私も心置きなく教えることが出来るね~」
天龍「ほらよ」ヴィイイイイイイイイイ
龍田「…や、やっぱりこれを天龍ちゃんの前で持つのはちょっと恥ずかしいなぁ」
天龍「なんだそれ。俺が怖いからってか?」
龍田「むしろ今からの天龍ちゃんを思うと怖いわぁ~」
天龍「フフフ、怖いか?」
龍田「その決め台詞が今生の物にならないよう、私もせいいっぱい気を配って伝えるね~」
龍田「では、龍田先生のチョメチョメ講座。 はじまりはじまり~」
天龍「おぉ~!」ヴィィィィィィィン、ヴィィィィィィィン、ヴィィィィィィン
龍田「はい天龍ちゃん。拍手の代わりにソレを振動させるのはご法度よ~?」
天龍「目ぇ怖いよお前……」
龍田「まずは歴史の由来から~。有名どころだと天狗のお面とかあるみたいね~」
天龍「はぁ? なんでンな所から知らなくちゃいけねぇんだ?」
龍田「それはね、天龍ちゃん。 天狗の鼻が××な△△△で、○○の○で○○○が………」
天龍「は?」
龍田「つまり、もう少しかいつまんで言うと~。(自主規制)」
天龍「は、はぁ!? え、おい、ちょっと待ってくれって!
な、なんでいきなりエロい話になってんだ!? おい龍田、酒でも飲んでんのかお前!?」
龍田「お酒を飲んだように赤いのは、今の天龍ちゃんの顔の方かな~?」
龍田「それで、■■■の―――に、こう、アレを【憲兵さんこちらです】して、××になってると……」
天龍「ぬぉぉぉぉ……ま、マジかよ……。人体の神秘じゃねぇか……」
龍田「だから☆☆☆の形は(自主規制)なのよね」
天龍「え、マジで……ウソだろ……」
龍田「さらにそれが、って。 あら、天龍ちゃん涙目になってるわよ~?」
天龍「龍田ぁ……俺、今日ずっとソレを持って歩いて………」
龍田「天龍ちゃん。振り返っちゃダメって言ってるでしょう~? では話を続けるね~。」
天龍「ああ……ああああ……ああああ……」
龍田「ダメよ天龍ちゃん。耳は塞がないでしっかり聞こうねぇ♪ 私も恥ずかしいのよ~」
~1時間後~
龍田「はい、以上! これが天龍ちゃんが今日持っていた“武器”の説明だよ~」
天龍「……」
龍田「では、天龍ちゃん。感想をどうぞぉ~」
天龍「……死にたい」
龍田「ほらぁ、気をしっかり持つのも約束でしょう~? ドンマイドンマイ~」
天龍「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーー!! 俺はなんて事をぉぉぉぉぉぉぉぉーーーー!」
龍田「落ち着いて天龍ちゃん。 そうよね、武器だと思ったから仕方ないよねぇ~」
天龍「やめろ、今優しくされると泣いてしまいそうになるだろうがぁぁぁぁぁーーー!」
龍田「フフフ、怖いか?」(キリッ
天龍「……死のう」
龍田「冗談! さすがに今のは越えちゃいけないラインだったね、ゴメンね天龍ちゃん~」
天龍「なぁ龍田。 ……俺さ、明日からどういう立ち振る舞いをすれば良いと思う?」
龍田「人の噂も77日。 みんなあっという間に忘れるわよ~」
天龍「お前は忘れてくれるか?」
龍田「もちろんよぅ~」
天龍「……龍田」
龍田「んぅ?」
天龍「頬っぺた膨らませて笑いを堪えながら言っても説得力ねぇんだよちっくしょう!」
天龍「はぁ、もう散々な一日だったぜ」
龍田「ふふ、明日には元の武器に戻っていたらいいね~」
天龍「全くだ。 俺の枕元にでも置いておけば元に戻るかな?」
龍田「そうねぇ。確証はないけれど、きっとそうだと思うわぁ~」
天龍「はーぁ、とっとと朝になんねぇかなぁ」
龍田「じゃあ今日の所はもう眠ろうか~」
天龍「うっし、賛成。 そろそろ電気消すぜ」
龍田「わ~ぉ。急に真っ暗にされるとドキドキしちゃう~」
天龍「馬鹿なこと言ってんなよ」
龍田「あら、そういえば~?」
天龍「なんだよ?」
龍田「コレってもう夜戦用の武器って知ってるでしょう~? ……夜戦、する~?」ヴィィィィィィィィン
天龍「しねぇよ!アホか!!」
龍田「うふふ、天龍ちゃん顔真っ赤ぁ~♪」
天龍「……zzz……zzz」ヴィィィィィィィン
龍田「……」
天龍「……zzz……zzz」ヴィィィィィィィン、ヴィィィィィィィン
龍田「……」
天龍「……zzz……zzz」ヴィィィィィィィン
龍田「……」
天龍「……zzz……zzz」ヴィィィィィィィン、ヴィィィィィィィン
龍田「……天龍ちゃん。せめて、寝る前は枕元に置いてるソレ消してぇ~……」
【後日談】
~提督室~
提督「よぅ、天龍」
天龍「よぅクソ提督。 誰か俺を笑ったか?」
提督「お前そんな口癖じゃなかったろうが」
天龍「うるっせぇ。もう俺には意気込みも心意気も無いんだよ……」
提督「あーあ。すっかりやさぐれちまって」
天龍「はぁ……ま、いいか。こうして元の剣は戻ってきたわけだしな」
提督「もうそれ振動しないのか?」
天龍「この俺がここまでからかわれるとはね…イイ度胸じゃねェか。褒めてやるよ…!」
提督「まぁ最初はビビったぞ。いきなり活目しろと言われたらアレだからな」
天龍「ぬぁぁぁぁ……やめろぉ、思い出させるなぁ………」ゴロゴロ
提督「お前といい木曾といい、もんどり打って悶えるのは日課なのか?」
天龍「心の傷が癒えるには時間が足りねぇんだよ、放っとけ」
提督「放っておくわけにもいかないんだな、コレが」
天龍「は?」
提督「コレを見てみろ」
天龍「新聞だぁ?」
<『フフフ、怖いか?』 幼き駆逐艦に伸びる軽巡の魔の手!!>
天龍「おいコレって……」
提督「お前なに満潮との絡みを青葉に写真撮られてんだよ! おかげで今からお前の誤解を解く軍法会議行きだぞアホか!」
天龍「軍法会議か……提督、ビビッてんじゃねェぞ!」
提督「反省の色を見せないお前のメンタルは確かに怖いわ」
提督「はぁ……ったく、あの1件から龍田は妙にソワソワするし、木曾とまるゆはベッタリだし……。
そういや球磨が妙にお前らを怖がってるから、ちゃんと仲良くするんだぞ」
天龍「うっせぇな。わーったよ、その辺りはどうにかやっとくよ。軍法会議の件、宜しく頼むぜー」
提督「はいはい。どうにかやっとくから、デイリー任務はサボんなよ?」
天龍「って事は俺は今日1軍か!? そう来なくっちゃな。抜錨だ!」
提督「おぅ。暁の水平線に、ちゃっちゃと勝利でも刻んでこい!」
~作戦終了後~
天龍「やっと作戦完了で艦隊帰投かぁ…遅ぇなぁ…ちゃっちゃとやれよ~♪」
龍田「あらぁ、天龍ちゃんおかえり~」
天龍「ふぃ~、大変だったぜぇ」
龍田「やっぱりその剣の方がしっくり来るねぇ~」
天龍「ああ、俺の相棒はやっぱコイツだろ!」
龍田「うふふ、良かった~」
天龍「そういやお前さ、なんで一日で武器が戻ってくるって知ってたんだ?」
龍田「それはねぇ、内緒♪」
天龍「まっさかお前が俺の剣でも使ってやましい事とかしてねぇだろうな。 なーんてな」
龍田「……」
天龍「え、ちょっとオイ」
龍田「冗談よぉ~。天龍ちゃんってば、からかい甲斐があるんだからぁ~」
天龍「そ、そうだよな! なんか俺の剣の柄からお前の匂いっぽいのがするけど、これ気のせいだよな!」
龍田「……」
天龍「おいコラ龍田、こっち見てみろって! ウソだって言っとけって!」
龍田「冗談よぉ~。 ……冗談じょーだん~」
天龍「だ、だよな! 俺の剣の代わりにアレが置かれてたのって…ていうか、アレの本来の所持者ってお前じゃないよな!」
龍田「うふふ~♪」
天龍「俺の剣が洗って帰ってくるまでの代替品でお前がアレを置いた、とかないよなぁ! あはは、考えすぎだよな!」
龍田「今日は良い天気~。こ~してゴロゴロしていたいなぁ~」
天龍「よ、よーし! そうだな、今日は午後から暇だし、模擬演習でもしようぜ! 汗でも流して忘れるとすっか!」
龍田「天龍ちゃん~?」
天龍「お、おぅ?」
龍田「模擬演習、すっごくいいアイデアだと思うのぉ~」
天龍「だ、だろ!?」
龍田「……でもね。 たまには夜戦も、やってみない~?」ウィィィィン
天龍「たっ、助けてくれ、クソ提督ぅぅぅぅぅぅぅ!!!」
――END――
伊勢「やだ、結構いいじゃないコレって!」ビィーーーーーーン、ビィーーーーーーン
日向「なるほど、悪い気持ちではない……」ウィンウィンウィン、ウィンウィンウィン
という第二部は皆様の脳内にてお任せします
お付き合い感謝
元スレ
龍田「とりあえず天龍ちゃんの剣を見せてもらってもいいかしらぁ?」
天龍「ああ、いいぜ」
………ン、………ウウウンン、………ヴゥゥゥンン……
龍田「あらぁ? 何か聞こえてくるわね?」
天龍「それは俺の剣の鳴き声だ」
龍田「えぇ! 生き物になったのぉ?」
天龍「いや、そういうわけじゃない。 でもよ、どうにも変な動きや音を発しているし、鳴き声かなぁって」
龍田「不思議ねぇ」
天龍「全くだよ。困ったもんだぜ」
13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/23(日) 22:50:04.28 ID:W0mlcOrT0
天龍「おらよ、これが俺の枕元に今朝置いてあった剣だ」
龍田「今まで使っていたのに比べてずいぶん小振りねぇ」
天龍「そうなんだよ。ちぃっともしっくり来ねぇ」
龍田「……あらぁ?」
天龍「ん?」
龍田「えっと、これ……えぇぇぇ……!?」
天龍「お前が狼狽するなんて珍しいな。 まさかこれ、凄っげぇ名刀なのか!?」
龍田「あ、いや、そのね、天龍ちゃん……」
天龍「おいおいおい! 勿体ぶってんなって! 俺にとっとと詳細を教えろよ!」
ヴィィィィィィィィン………ヴィヴィヴィイイイイイイン……ブゥゥゥゥゥン………
天龍「うおっ、なんだ!? こいつ変なところ触ったら円みたいな動きを始めやがった!」
龍田「あ、あのね、天龍ちゃん、それ……」
天龍「なんだ?」
龍田「きゃあああーー!! そ、それをこっちに向けないでぇ……!」
16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/23(日) 22:54:37.16 ID:W0mlcOrT0
天龍(あ、あの龍田がこの剣を向けるだけで顔を真っ赤にして怖がってる!)
龍田「て、天龍ちゃん。 早くソレ直してぇ!」
天龍「フフフ、怖いか?」ウィンウィン
龍田「色々と怖いからぁ!」
天龍「フッ……俺もお前を怖がらせるつもりなんて無ぇよ。すぐしまうから待ってろ」
龍田「よ、良かったぁ……。あのね、天龍ちゃん。それって……」
天龍「その代わり、いっつも俺をからかってくるあのクソ提督をちょっくら脅してくらぁ!」
龍田「え、ちょっと、天龍ちゃん! 天龍ちゃーん! それ誰にも見せちゃ駄目ぇぇぇぇ!!」
17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/23(日) 23:00:48.82 ID:W0mlcOrT0
~提督室~
提督「今日も鎮守府は平和だなぁ」
提督「鉄底海峡の攻略時がウソみたいに海も穏やかで、良い天気だ」
提督「さて、こんなに天気もいいし。 今日も天龍をからかって遊ぼうかな……」
コンコン、コンコン
提督「ん、誰だい? 入っていいよ」
天龍「失礼するぜ」
提督「なんだ天龍か」
天龍「なんだとは失礼な奴だな。 だが、その口も今日までだ!」
提督「いきなり意気込んでどうしたよ……ん?」
天龍「抜刀! 新生した俺の新しい剣を活目しやがれ!」
ウィンウィンウィンウィン……ヴイイイイイイイ……ウィィィィィィィィィン……
提督「何それ怖い」
18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/23(日) 23:07:24.61 ID:W0mlcOrT0
提督「……」
天龍「おいおい、提督さんよぉ! いつもの減らず口は一体どこにいっちまったんだ?」
提督「……」
天龍「怖くて声も出ねぇか?オラオラ!」
提督「いやそりゃ怖いわ。いきなり朝っぱらから何てモンを見せ付けてくれるんだお前」
天龍「へぇ、その口ぶりからだとこの剣の怖さを知ってるみてぇじゃねぇか」
提督「ソレそのものより、むしろドヤ顔で平然としているお前のメンタルが恐怖の対象だわ」
天龍「フフン。当ったり前だろ! この天龍様を舐めんなよ!」
提督「……天龍」
天龍「なんだ?」
提督「お前今日は鎮守府で留守番な」
天龍「なんで!?」
20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/23(日) 23:09:53.71 ID:W0mlcOrT0
天龍「おい!俺を戦線離脱させるな!死ぬまで戦わせろよ!」
提督「お前がその状態で戦ったら俺が社会的に死ぬわ」
天龍「へっ?」
提督「なんだお前、今手に持っているものを何に使うのか知ってるだろ?」
天龍「……」
天龍(やっべぇ……あそこまで啖呵切っておきながら「知らない」じゃダサすぎんだろ……)
天龍「あ、当たり前だろ!俺だって知っててお前に見せてんだよ!」
提督「知ってて見せるとかどんだけ鋼のメンタルだよ」
天龍「そもそもコレは俺の剣だ。これ無しで過ごす事なんて考えられねぇ程の相棒なんだよ」
提督「ハッキリ愛棒とか言い放つあたりにドン引きだわ」
天龍「おいクソ提督! 俺の心意気にドン引きとか良い度胸じゃねぇか!」
21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/23(日) 23:12:47.89 ID:W0mlcOrT0
提督「はぁ……いいか、天龍。お前の事だから、知ったかぶりの可能性がかなり高いと俺は思っている。
だから用途の使い方を知らなくても恥ずかしい事なんて無いんだぞ」
天龍「ぬっ、ぐっ、し、知ってるっつってんだろ!」ウィンウィン
提督「分かった分かった。じゃあ、どんな事に使うか当ててみろ」
天龍「ど、どんな事!?」
天龍(何だよコレって使い道とかあんのかよ!)
提督(ま、どうせ龍田か誰かにからかわれてるんだろう。可愛い奴め。
間違っていたらしれっと訂正してやって、早いところキス島で駆逐艦たちの世話をしてもらおうかな)
天龍(えぇい、龍田やコイツの様子から戦闘用っぽいのは合ってるだろ!こうなりゃカンだ!)
天龍「……や、夜戦とか?」
提督「知ってんのかよ!!」
23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/23(日) 23:19:29.85 ID:W0mlcOrT0
天龍「やっぱりこの剣の真骨頂は夜戦だからな!そりゃ知ってるに決まってんだろ!」(適当)
提督「そ、そうだな……。だが、それを何故俺に見せてくるのか理解が及ばないんだが」
天龍「ふ、フフフ、怖いか?」
提督「お前が何を考えているか分からないという意味では相当怖いな」
天龍「これで夜戦に突入した時は俺の八面六臂の活躍、見せてやるぜ!」
提督「何この子、俺に何を見せようとしてるの!?」
25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/23(日) 23:21:59.09 ID:W0mlcOrT0
提督「とにかくお前は今日一日、鎮守府で休み。これ提督命令だから」
天龍「なんだよー! せっかく武器を新調したんだぜ、俺を前線で戦わせろよー!
くっそ、俺の新しい剣が血を欲してるぜ……」
提督(アレが血を欲すとか、あいつ生娘狙いの処○厨かよ…。ちょっと皆に注意を促しておくか……)
26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/23(日) 23:25:15.62 ID:W0mlcOrT0
~数時間後~
天龍「あー、暇。いきなり時間もらっても困るっつうの」
天龍「はぁ……」
天龍「……」ウィンウィン
天龍「……」ウィンウィン
天龍「これ、マジでどういう使い方するんだよ?」
天龍「別に刃がついているわけでもないし」
天龍「殺傷能力もほとんど皆無に等しいだろ」
天龍「なのに、龍田と提督があれほどまで怖がるんだぜ? 妖刀なのか、これ?」
天龍「ん? 誰か前から歩いてきやがった」
天龍「……丁度いい、こっそり使い道でも聞いてみっか!」
【艦娘の名前】
>>30
30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/23(日) 23:27:09.27 ID:GzKtQcZO0
木曾
33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/23(日) 23:35:34.52 ID:W0mlcOrT0
【>>30】
木曾「よぅ、天龍じゃないか。今日の演習はどうしたんだ?」
天龍「なんか知んねぇけど提督のヤロウから休みを貰っちまってさ」
木曾「あの人にはあの人なりの考えがあるんだろうさ」
天龍「そんなモンか?」
木曾「俺たち艦娘は、あの人の指揮が全てだ。アイツに任せてこっちは大きく構えてりゃ充分だろう」
天龍「へっ、そいつぁ違いねぇ」
木曾「なんだ、お前も分かってるじゃないか」
天龍「……ところでよ、木曾」
木曾「なんだ?」
ウィンウィンウィンウィン……ヴイイイイイイイ……ウィィィィィィィィィン……
天龍「お前の持っている剣って、そんな形してたっけ?」
木曾「ああ、これは朝起きたらこうなっていたんだ」
35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/23(日) 23:43:03.96 ID:W0mlcOrT0
天龍「お前のも何かすげぇ形してるんだな……」
木曾「ん? ひょっとして天龍も武器の形が変わったのか?」
天龍「ああ、これを見てくれ。こいつをどう思う?」
木曾「ありだな」
天龍「お前ならそう言ってくれると信じてたぜ」
木曾「だが、どうにも一つ問題があってな」
天龍「問題?」
木曾「ああ。 困った事に、こいつの使い方がイマイチ分からない。
だが同じ状況の奴が居てくれて心強いぜ。天龍は知っているか?」
天龍「……も、もちろん知ってるに決まってんだろ!泣く子も黙る天龍様の知恵を舐めんなよ!」
37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/23(日) 23:49:56.66 ID:W0mlcOrT0
天龍「こいつはな、えっと、確か……夜戦で活躍する代物だ!」
木曾「ほぅ、夜戦か」
天龍「そうさ。これを装備して夜戦に出るだけで、見るもの全てを恐怖に叩き落す」
木曾「見た感じではそこまで攻撃力があるとは感じないが、この刀はそんなに凄いのか。ふふ、胸が熱くなるな」
天龍「おぅよ! あの龍田だって俺の剣を見た瞬間に震え上がったんだぜ」
木曾「あの龍田も顔色を変える程の一品か! いいねぇ、そういうの!」ウィンウィン
天龍「そうさ…つまり俺とお前の剣は、持って振りかざすだけで畏怖の対象になる!」
木曾「ふふふ、次の出撃が楽しみだな」
天龍「ああ、全くだな!」
38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/23(日) 23:58:53.62 ID:W0mlcOrT0
木曾「しかしお互いの刀には個性があるな」
天龍「個性?」
木曾「お前のを見る限り、柄のボタンを押すと円を描くような不規則な動きをしている」
天龍「確かに」
木曾「これは先日俺が読んだ民明書房の『怪奇剣術大全』に掲載されていた、弧眼流月瑛の構えを模したものだろう」
天龍「流石は木曾、博学だな」
木曾「よせ、褒めても何も出ないぞ。そして俺の刀だが……この柄を押すと」
トットットットッ……トトトトトトト………ドドドドドドドドッ……!
天龍「緩急で突きを繰り出してくる!?」
木曾「ああ、敵の急所を一突きするだけで数倍のダメージが通るという素晴らしい換装だ」
天龍「この振動がサイコーだなぁ、おい」
木曾「これで敵軍に本当の夜戦ってやつを教えてやるよ」
41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/24(月) 00:08:21.12 ID:BNsdIZmq0
木曾「感謝するぜ天龍。おかげでこの武器に関して有意義な話が聞けた」
天龍「気にすんなよ。俺とお前の仲じぇねぇか」ウィ~~~~ン、ウィ~~~~ン
木曾「ふっ、俺も良い友を持ったものだ」ウィンウィンウィン
天龍「お互い様だな」
木曾「じゃあ俺はそろそろ午後の演習に行ってくる。この新武器の切れ味、とくと試してくるとするか」
天龍「武運を祈ってるぜ」
木曾「お前に最高の勝利を持って帰ってきてやるよ。じゃあな」
天龍「期待して待ってるぜ」
43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/24(月) 00:14:23.85 ID:BNsdIZmq0
~同時刻、同場所にて~
球磨「クマっ、クマっ、クマー♪」
球磨「いやぁ~! 入渠あがりのコーヒー牛乳は最高クマー!」
球磨「午後に演習があるから早めに現地に向かって、ゆとりの行動をするクマ」
球磨「……ん?」
>>33
< 天龍じゃな……。今日の演……はど………たんだ?
< ………ねぇけど……督のヤロ………みを貰っちまっ………
球磨「あれは木曾と天龍クマ?」
球磨「おーい、一体なにを二人で話して……ん?」
球磨「うぉおぉおぉおぉ!! あ、あいつら手に何持って喋ってるんだクマぁ!?」
49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/24(月) 00:22:15.92 ID:BNsdIZmq0
球磨「あ、あの形はアレに間違いないクマ…。だ、だが二人が公共の面前で何故アレを出したままにしてるクマ!?」
球磨「これはもうちょっと近づいて、黒か白かの様子を探る必要があるクマね……!」
>>35
< お前のも何かすげぇ………んだな……
< ん? ひょっとして…………龍も……が、変わったのか……
球磨(う、上手く聞き取れないクマ。 こうなったらもっと近づいて……)
>>35
< ああ、これを見てくれ。こいつをどう思う?
< ありだな
< お前ならそう言ってくれると信じてたぜ
球磨「どう見てもこれ黒だクマーーーーーーーーーーーーーー!!!」
51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/24(月) 00:29:27.92 ID:BNsdIZmq0
球磨「い、いや待て。待つクマ!早合点をしないからこそ、意外に優秀なクマちゃんってよく言われるクマ」
球磨「これはきっとお互い使い方が分からなくて、きっと模索しているところを聞いただけクマ!」
球磨「それで球磨がたまたま聞いた所が悪かっただけ。この可能性が高いクマ!」
球磨「……っと、近づきすぎたクマ。アレを握り締めた間の会話に混ざれるほどの心意気は無いクマよ」
球磨「ここは少し離れて聞き耳を立ててみるクマ!」
>>37
< こいつはな、えっと、確か……夜戦で……る代物だ!」
< ほぅ、夜戦か
球磨(夜戦で何する代物クマよ! いや、ナニする代物ではあるけれど!)
52: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/24(月) 00:34:45.08 ID:BNsdIZmq0
球磨「こ、これはもう完全に二人とも知っていて、且つ利用後の感想を言い合ってるだけなのかクマ!?」
球磨「ま、まだ球磨は諦めてないクマ!この艦隊の生娘代表格の二人が爛れているだなんて分かった日には、
二人に対する青葉のパパラッチが深刻化してしまうクマ! しっかり聞き定めるクマ!」
>>37
< ……さ。これを装備して夜戦に………けで、見る……………てを……に叩き落す
球磨(装備!? ナニをどこに装備して出撃する気クマ!?)
< …………るとは感じ……が、この……はそんなに凄いのか。ふふ、……が熱くなる……
球磨(ドコを熱くしてるクマーーーーーーー!!)
56: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/24(月) 00:43:27.20 ID:BNsdIZmq0
球磨「な、なんかショックだクマ……夏の間に大人になったクラスメイトの会話を聞いた気分クマ……」
球磨「はぁ……気を取り直して、今日の演習をもう一回チェックしておくクマ」
球磨「ええと、部隊は正規空母に軽巡の球磨が混ざる編成クマね」
球磨「そして、同じ鎮守府で模擬演習する相手は……うおぉ、ハイパートリオが組まれてるクマ……」
球磨「ん? ハイパートリオ?」
球磨「……」
球磨「……」
球磨「…………木曾がいるクマ」
~提督室~
ズダダダダダダダダダダダダ………バタンッ!!
球磨「て、提督! こ、殺されるクマ! く、球磨の純潔が散らされるクマぁぁぁぁぁぁーー!!」
提督「……今日は平和な日と思ったんだけどなぁ」
57: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/24(月) 00:48:46.98 ID:BNsdIZmq0
~さらに数時間後~
天龍「今日はせっかく良い武器を手に入れたのに、結局戦えなさそうなんだよなぁー」
天龍「あーあ、フラストレーションが溜まる一方だぜ!」
天龍「……それにしてもこの剣」
ウィンウィンウィン、ウィンウィンウィン
天龍「なーんかどっかで見た事あるんだよなぁ」
天龍「ん? あの後ろ姿は……?」
天龍「丁度いい、コイツを使ってちょっと脅かしてみっか! けっけっけ!」
【艦娘の名前】
>>60
60: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/24(月) 00:56:05.00 ID:D5scrlDC0
満潮
62: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/24(月) 01:02:22.31 ID:BNsdIZmq0
【>>60】
天龍「動くな」ゴリッ
満潮「ん? なによ、後ろから……って、あら。 天龍じゃない」
天龍「これが見えないのか?」
満潮「これって?」
天龍「コレだ」
ウィンウィンウィン……ウィンウィンウィン……
天龍「フフフ、怖いか?」
満潮「……何それ、意味わかんない」
天龍「なっ! 何ぃ!?」
63: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/24(月) 01:07:43.62 ID:BNsdIZmq0
満潮「で、何? 用件なら早くしてほしいんだけど」
天龍「お、お前……コレが怖くないのか?」
満潮「怖いも何も、そんなの見た事ないし。 さっきアンタにそれで背中突かれても痛くなかったわよ」
天龍「ぐ、ぐぅ……!」
満潮「そもそもソレって何なの? なんかグロっちいけれど、マッサージ機?」
天龍「俺の剣を馬鹿にするなっつーの! こう見えても一級品の恐怖をコレは宿してるんだぜ!」
満潮「ふーん。じゃあそれ使って脅してみなさいよ」
天龍「ほぅ、上等だ。あとで吠え面かくんじゃねぇぞ?」
満潮「面白いこと言ってくれるじゃない、倍返しよ!」
65: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/24(月) 01:15:40.67 ID:BNsdIZmq0
天龍「まずは、そうだな……これでどうだ?」
満潮「ちょっと何、つむじを押さないでよ」
天龍「これでお前はお腹ピーピーになること確定だ。フフフ、怖いか?」
満潮「それで怖がらせようとする神経だけは怖いわね」
天龍「なかなか歯ごたえがあるな、満潮。じゃあこれはどうだ!?」
満潮「むぐっ、むふぅ、むぅっ!」
天龍「どうだ? プラスチックの味が口いっぱいに広がってきただろう? フフフ、怖いか?」
満潮「げほっ、ぺっ! 不っ味い! 何てもんを口の中に入れるのよ、不潔じゃない!」
天龍「トドメはお前の背骨から肩甲骨、鎖骨にかけてなぞり回してやる。フフ怖」
満潮「うきゃっはははは! ちょ、ちょっと、あははは、あはははははは! くすぐりはズルイ、ずるいってぇぇぇ!」
69: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/24(月) 01:24:46.25 ID:BNsdIZmq0
満潮「ぜぇー、ぜぇーっ。 な、何か歩いていただけでいきなり襲われたんだけど……」
天龍「怖くて声も出ねぇか?」
満潮「呆れてものも言えないだけよ……」
天龍「っかしーな。龍田や提督のヤロウは怖がったのに、なんでお前は怖がらねぇんだ?」
満潮「そんなウィンウィン動いてるだけのものに怖がる要素どこにあんのよ」
天龍「ん? あ、そうか!」
満潮「なんかヤな事でも閃いたの?」
天龍「この剣の本領発揮は夜戦だった! そっかー、俺とした事がうっかりしていたぜぇ!」
満潮「夜戦? なにそれ形状でも変えるの?」
天龍「そいつぁ見てのお楽しみだ! 夜戦の俺を楽しみにしてな!」
満潮「あっそ……。 もう、変な時間使っちゃったじゃない! 私もう提督のところに書類出しに行くからね!」
天龍「おぅよ。 良い試し切りになったよ、サンキュ」
満潮「いい迷惑を被ったわよ、ホント……」
71: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/24(月) 01:29:59.62 ID:BNsdIZmq0
~提督室~
コンコン、コンコン
提督「開いてるよ」
満潮「司令官、失礼するわ」
提督「満潮か。業務書類の提出ご苦労さん」
満潮「別に。私がやらなきゃ話にならないじゃない」
提督「はいはい。……ん? なんか顔が赤くなってるけれど風邪か?」
満潮「うるさいわねぇ。さっき辻斬りにあっただけよ」
提督「鎮守府もいつの間にか物騒になったもんだなオイ。ま、帯刀してる誰かに会ったんだろ?」
満潮「ええ、性質の悪い方の眼帯にあったわ」
提督「なんだ天龍か」
満潮「ノータイムで理解してくれる司令官も中々アレね……」
72: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/24(月) 01:33:20.49 ID:BNsdIZmq0
提督「ん? 天龍?」
満潮「どうかしたの?」
提督「……おい、満潮。なんか変なことされなかったか?」
満潮「はぁ? されたに決まってんじゃない」
提督「おいいいぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!? 大丈夫か、大丈夫なのか!?」
満潮「ちょ、ちょっと大げさよ! なんか変なモノを咥えさせられたり、体中をなぞられただけなんだって」
提督「これ以上ないほどの事案発生じゃねぇか! アホかあいつは!?」
75: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/24(月) 01:40:55.68 ID:BNsdIZmq0
提督「どうするべきか……憲兵を呼ぶべきなのか、それとも俺が何か手を打つべきか……」
満潮「なによ司令官。急に深刻な顔になって。何事?」
提督「大事(おおごと)だよ! ってか、まるで他人事じゃないかお前」
満潮「はぁ?」
提督「……兎に角、事の真偽を確認するために幾つか聞いてもいいか?」
満潮「はぁ、めんどくさ」
提督「満潮。お前と天龍との間には一体何があってそうなった?」
満潮「別に。いきなり後ろからウィンウィンする変なので突かれただけよ」
提督「野球で言うところのトリプルプレーがもう来たよオイ」
76: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/24(月) 01:48:39.70 ID:BNsdIZmq0
満潮「それで天龍がいつものようにフフ怖って言うから、怖くないわって言ってやったのよ」
提督「気丈だな、お前……今くらいは俺の胸を貸してやるから泣いていいんだぞ」
満潮「なにキモい。司令官に抱きつくくらいなら空母ヲ級の胸に飛び込んだ方がマシよ」
提督「我が艦隊は鋼のメンタル艦娘が多すぎる」
78: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/24(月) 01:51:28.96 ID:BNsdIZmq0
満潮「戯言は無視して話を続けるわ」
カクカクシカジカ……トラトラウマウマ……
提督「なるほどね、なるほどな」
満潮「以上が顛末よ」
提督「よし、分かった。もう下がっていいぞ」
満潮「全く、おかげでもうすぐ夕飯の時間じゃない! ふんっ!」
提督「ご苦労さん。 ああそうだ、一つ伝令を頼む」
満潮「なに?」
提督「“晩飯抜き”と天龍に伝えておいてくれ」
提督(俺の誤解であって良かったわホント…。というか、やっぱりアイツ使い方知らないっぽいな)
80: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/24(月) 01:56:46.31 ID:BNsdIZmq0
~PM11:00~
天龍「あークソ、なんで俺が夕飯抜きになんだよ!」
天龍「なんか今日はアレだな。新武器を手に入れたのはいいけれど、踏んだり蹴ったりだ」
天龍「でも時間的にはそろそろ夜戦の頃合か。うっしゃあ、燃えてきたぜ!こっからが本番だろ!」
天龍「まぁ、そろそろ俺も腹を括るか」
天龍「……この武器の使い方、そろそろ知りたいぜ」
天龍「ん? 前から来るあのパジャマ姿は……?」
【艦娘の名前】
>>85
85: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/24(月) 02:01:44.90 ID:hfcjtQHI0
まるゆ
87: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/24(月) 02:08:42.34 ID:BNsdIZmq0
【>>85】
天龍「おーい、まーるゆっ!」
まるゆ「ふぇ?」
天龍「ちょっと聞きたい事があるんだけど、いいか?」ヴィィィィィィン
まるゆ「ふぇ、ふぇええええええええええ!! け、憲兵さん、憲兵さーん!」
天龍「お、おい何だよ急に大声出して!」ヴィィィィィィン
まるゆ「そ、その手に持ってるモノですぅー!」
天龍「お! この剣か! フフフ、怖いか?」
まるゆ「た、助けて隊長ー! 木曾さーん! …あ、木曾さんもダメだった……隊長さーん!!」
89: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/24(月) 02:20:51.92 ID:BNsdIZmq0
天龍「なぁ、まるゆ。 ちょっと聞いてくれよ」ヴィヴィヴィ
まるゆ「ひ、ひぃっ! そ、そんな野太いモノこっちに向けないでください」
天龍「コレさ、お前も使う用途知ってるんだろ?」
まるゆ「へ? …そ、それは一応、ち、知識としてくらいなら」
天龍「まぁ恥ずかしい話なんだけどさ。俺に使い方を教えてくれないか?」
まるゆ「」
天龍「どうした、目を丸くして」
まるゆ「デジャヴを…感じたからでしょうか……」
天龍「デジャヴ?」
まるゆ「はい。少し前に同じ事を聞かれたものでして」
天龍「おいおいマジか。俺の他にも同じ武器の使い手っつったら……」
まるゆ「木曾さんです」
天龍「……だよなぁ」
91: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/24(月) 02:26:24.07 ID:BNsdIZmq0
天龍「それで、お前は教えたのか」
まるゆ「あ、あぅぅ、…………はい、教えました」
天龍「ヒュー♪ やったぜ、これでようやく使い方が分かるってもんだ!」
まるゆ「口笛吹かれると何だか凄く恥ずかしいです」
天龍「気にすんなって。 それで、木曾の奴に教えたらどんな感じだったんだ?」
まるゆ「……それは、その」
天龍「その?」
まるゆ「……なんというか、その」
天龍「んんぅ?」
まるゆ「木曾さんに教えたら、……地面を転げまわってました。もんどり打つように悶絶しながら」
天龍「へ!?」
95: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/24(月) 02:31:43.53 ID:BNsdIZmq0
まるゆ「最初はとてもワクワクしながら聞いてくれていたんです」
天龍「お、おぅ」
まるゆ「けれど、その用途や形状、そして換装としてのピストン運動の真の意味を教えるにつれて」
天龍「つ、つれて……」
まるゆ「笑顔がどんどん引きつっていって、最後はマントで全身を隠しながら苦悶の声を上げて地面をゴロゴロと…」
天龍「馬鹿な……あの木曾にそこまでのダメージを与える程の内容だと……!?」
まるゆ「あの木曾さんから“死にたいぃ……”、“殺してくれ、恥ずか死ぬ…”と声が漏れた時は、それはそれはもう…」
天龍「……」
まるゆ「興奮しました」
天龍「ド変態か」
99: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/24(月) 02:39:35.32 ID:BNsdIZmq0
まるゆ「でも木曾さんも女の子ですよ、天龍さん」
天龍「この剣の正体と俺たちの性別に関係があるのか?」
まるゆ「なんだかんだ顔を赤くしながらも、後半は興味津々に聞いてくれましたから」
天龍「?」
まるゆ「これから私、木曾さんの部屋で例のアレを使って夜戦をする予定なんです。
なので私から質問に答えるのは時間的に難しくて……ごめんなさい」
天龍「部屋で夜戦? おいおい、鎮守府を壊す気かよお前」
まるゆ「いえ、それは……天龍さんの親しい人に聞いてくださいっ! それでは! もぐもぐあたーっく!」
ダダダダダダダダダダダダ……
天龍「走り去っていきやがった。普段は足遅いのにアイツ今日はすっげぇ速いな」
102: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/24(月) 02:45:44.28 ID:BNsdIZmq0
天龍「うわ、もう日を跨ぐ時間帯じゃねぇか」
天龍「むぅ……このモヤモヤは今日のうちに解決して、明日は木曾とこの武器についてゆっくり語りたいぜ」
天龍「アイツの夜戦の成果とか聞いてみたいしな!」
天龍「しっかし、俺の親しい人ねぇ」
天龍「そりゃあ勿論挙げるなら、やっぱ龍田だろ」
天龍「あとは癪だけど……クソ提督かな」
天龍「えぇい! 聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥! ビビッてんじゃねぇぞ俺!」
天龍「うっし、この剣の使い方を尋ねてみっか!」ヴィィィィィィィン
【>>105】
末尾時間が奇数:提督
末尾時間が偶数:龍田
105: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/24(月) 02:46:46.90 ID:nmUKrBrV0
ほい
111: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/24(月) 02:54:25.69 ID:BNsdIZmq0
~天龍と龍田の部屋~
天龍「おい、龍田。起きてるか?」
龍田「寝てるわよぉ」
天龍「そりゃまた随分と親切な寝言だな。オラ、起きろって」
龍田「なぁに、痛いじゃない~。どうしたの~、天龍ちゃん?」
天龍「あのさ。そろそろ教えてくれよ」
龍田「何をぉ?」
天龍「朝になって摩り替わってた俺の剣だけどよ、コレになってるじゃねぇか」ウィンウィン
龍田「きゃあっ! も、もういきなり見せないでぇ! これ没収するわよ~」
天龍「いい加減そろそろ使い方を教えてくれねぇか?」
龍田「……ホントに知りたいの~?」
天龍「当ったり前だろ!」
龍田「いいよ~。 じゃあ、ゆっくり教えてあげるぅ~」
115: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/24(月) 02:59:31.43 ID:BNsdIZmq0
龍田「じゃあ、まず教える前に注意点だけ伝えるね~」
天龍「あん?」
龍田「ひとつ、今日一日を振り返らないこと。 ひとつ、気をしっかり持つこと」
天龍「お、おいおい…脅かすなよ……」
龍田「そして最後にひとつ、これは私が没収するから、間違っても使わないこと~」
天龍「なっ、没収!? おいおい、それじゃあ俺の剣は一体どうなるんだよ!」
龍田「そうねぇ、きっと明日には戻ってると思うわ~。
それよりどうするぅ? この条件が飲めないなら、ちょ~っと教えるのは難しいかなぁ?」
天龍「ぐっ……!!」
119: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/24(月) 03:05:39.63 ID:BNsdIZmq0
天龍「分かったよ、それでいい。 条件くらい飲んでやろうじゃねぇか。
せっかく教えてくれるのに使えないのはアレだけど、まぁ龍田が言うなら仕方ないだろ」
龍田「ありがとう~。 それなら私も心置きなく教えることが出来るね~」
天龍「ほらよ」ヴィイイイイイイイイイ
龍田「…や、やっぱりこれを天龍ちゃんの前で持つのはちょっと恥ずかしいなぁ」
天龍「なんだそれ。俺が怖いからってか?」
龍田「むしろ今からの天龍ちゃんを思うと怖いわぁ~」
天龍「フフフ、怖いか?」
龍田「その決め台詞が今生の物にならないよう、私もせいいっぱい気を配って伝えるね~」
123: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/24(月) 03:13:51.69 ID:BNsdIZmq0
龍田「では、龍田先生のチョメチョメ講座。 はじまりはじまり~」
天龍「おぉ~!」ヴィィィィィィィン、ヴィィィィィィィン、ヴィィィィィィン
龍田「はい天龍ちゃん。拍手の代わりにソレを振動させるのはご法度よ~?」
天龍「目ぇ怖いよお前……」
龍田「まずは歴史の由来から~。有名どころだと天狗のお面とかあるみたいね~」
天龍「はぁ? なんでンな所から知らなくちゃいけねぇんだ?」
龍田「それはね、天龍ちゃん。 天狗の鼻が××な△△△で、○○の○で○○○が………」
天龍「は?」
龍田「つまり、もう少しかいつまんで言うと~。(自主規制)」
天龍「は、はぁ!? え、おい、ちょっと待ってくれって!
な、なんでいきなりエロい話になってんだ!? おい龍田、酒でも飲んでんのかお前!?」
龍田「お酒を飲んだように赤いのは、今の天龍ちゃんの顔の方かな~?」
129: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/24(月) 03:20:16.96 ID:BNsdIZmq0
龍田「それで、■■■の―――に、こう、アレを【憲兵さんこちらです】して、××になってると……」
天龍「ぬぉぉぉぉ……ま、マジかよ……。人体の神秘じゃねぇか……」
龍田「だから☆☆☆の形は(自主規制)なのよね」
天龍「え、マジで……ウソだろ……」
龍田「さらにそれが、って。 あら、天龍ちゃん涙目になってるわよ~?」
天龍「龍田ぁ……俺、今日ずっとソレを持って歩いて………」
龍田「天龍ちゃん。振り返っちゃダメって言ってるでしょう~? では話を続けるね~。」
天龍「ああ……ああああ……ああああ……」
龍田「ダメよ天龍ちゃん。耳は塞がないでしっかり聞こうねぇ♪ 私も恥ずかしいのよ~」
134: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/24(月) 03:28:17.59 ID:BNsdIZmq0
~1時間後~
龍田「はい、以上! これが天龍ちゃんが今日持っていた“武器”の説明だよ~」
天龍「……」
龍田「では、天龍ちゃん。感想をどうぞぉ~」
天龍「……死にたい」
龍田「ほらぁ、気をしっかり持つのも約束でしょう~? ドンマイドンマイ~」
天龍「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーー!! 俺はなんて事をぉぉぉぉぉぉぉぉーーーー!」
龍田「落ち着いて天龍ちゃん。 そうよね、武器だと思ったから仕方ないよねぇ~」
天龍「やめろ、今優しくされると泣いてしまいそうになるだろうがぁぁぁぁぁーーー!」
龍田「フフフ、怖いか?」(キリッ
天龍「……死のう」
龍田「冗談! さすがに今のは越えちゃいけないラインだったね、ゴメンね天龍ちゃん~」
138: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/24(月) 03:32:16.06 ID:BNsdIZmq0
天龍「なぁ龍田。 ……俺さ、明日からどういう立ち振る舞いをすれば良いと思う?」
龍田「人の噂も77日。 みんなあっという間に忘れるわよ~」
天龍「お前は忘れてくれるか?」
龍田「もちろんよぅ~」
天龍「……龍田」
龍田「んぅ?」
天龍「頬っぺた膨らませて笑いを堪えながら言っても説得力ねぇんだよちっくしょう!」
144: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/24(月) 03:40:36.52 ID:BNsdIZmq0
天龍「はぁ、もう散々な一日だったぜ」
龍田「ふふ、明日には元の武器に戻っていたらいいね~」
天龍「全くだ。 俺の枕元にでも置いておけば元に戻るかな?」
龍田「そうねぇ。確証はないけれど、きっとそうだと思うわぁ~」
天龍「はーぁ、とっとと朝になんねぇかなぁ」
龍田「じゃあ今日の所はもう眠ろうか~」
天龍「うっし、賛成。 そろそろ電気消すぜ」
龍田「わ~ぉ。急に真っ暗にされるとドキドキしちゃう~」
天龍「馬鹿なこと言ってんなよ」
龍田「あら、そういえば~?」
天龍「なんだよ?」
龍田「コレってもう夜戦用の武器って知ってるでしょう~? ……夜戦、する~?」ヴィィィィィィィィン
天龍「しねぇよ!アホか!!」
龍田「うふふ、天龍ちゃん顔真っ赤ぁ~♪」
148: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/24(月) 03:43:33.57 ID:BNsdIZmq0
天龍「……zzz……zzz」ヴィィィィィィィン
龍田「……」
天龍「……zzz……zzz」ヴィィィィィィィン、ヴィィィィィィィン
龍田「……」
天龍「……zzz……zzz」ヴィィィィィィィン
龍田「……」
天龍「……zzz……zzz」ヴィィィィィィィン、ヴィィィィィィィン
龍田「……天龍ちゃん。せめて、寝る前は枕元に置いてるソレ消してぇ~……」
154: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/24(月) 03:55:09.43 ID:BNsdIZmq0
【後日談】
~提督室~
提督「よぅ、天龍」
天龍「よぅクソ提督。 誰か俺を笑ったか?」
提督「お前そんな口癖じゃなかったろうが」
天龍「うるっせぇ。もう俺には意気込みも心意気も無いんだよ……」
提督「あーあ。すっかりやさぐれちまって」
天龍「はぁ……ま、いいか。こうして元の剣は戻ってきたわけだしな」
提督「もうそれ振動しないのか?」
天龍「この俺がここまでからかわれるとはね…イイ度胸じゃねェか。褒めてやるよ…!」
155: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/24(月) 04:02:44.06 ID:BNsdIZmq0
提督「まぁ最初はビビったぞ。いきなり活目しろと言われたらアレだからな」
天龍「ぬぁぁぁぁ……やめろぉ、思い出させるなぁ………」ゴロゴロ
提督「お前といい木曾といい、もんどり打って悶えるのは日課なのか?」
天龍「心の傷が癒えるには時間が足りねぇんだよ、放っとけ」
提督「放っておくわけにもいかないんだな、コレが」
天龍「は?」
提督「コレを見てみろ」
天龍「新聞だぁ?」
<『フフフ、怖いか?』 幼き駆逐艦に伸びる軽巡の魔の手!!>
天龍「おいコレって……」
提督「お前なに満潮との絡みを青葉に写真撮られてんだよ! おかげで今からお前の誤解を解く軍法会議行きだぞアホか!」
天龍「軍法会議か……提督、ビビッてんじゃねェぞ!」
提督「反省の色を見せないお前のメンタルは確かに怖いわ」
156: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/24(月) 04:08:24.37 ID:BNsdIZmq0
提督「はぁ……ったく、あの1件から龍田は妙にソワソワするし、木曾とまるゆはベッタリだし……。
そういや球磨が妙にお前らを怖がってるから、ちゃんと仲良くするんだぞ」
天龍「うっせぇな。わーったよ、その辺りはどうにかやっとくよ。軍法会議の件、宜しく頼むぜー」
提督「はいはい。どうにかやっとくから、デイリー任務はサボんなよ?」
天龍「って事は俺は今日1軍か!? そう来なくっちゃな。抜錨だ!」
提督「おぅ。暁の水平線に、ちゃっちゃと勝利でも刻んでこい!」
159: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/24(月) 04:16:32.78 ID:BNsdIZmq0
~作戦終了後~
天龍「やっと作戦完了で艦隊帰投かぁ…遅ぇなぁ…ちゃっちゃとやれよ~♪」
龍田「あらぁ、天龍ちゃんおかえり~」
天龍「ふぃ~、大変だったぜぇ」
龍田「やっぱりその剣の方がしっくり来るねぇ~」
天龍「ああ、俺の相棒はやっぱコイツだろ!」
龍田「うふふ、良かった~」
160: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/24(月) 04:21:13.90 ID:BNsdIZmq0
天龍「そういやお前さ、なんで一日で武器が戻ってくるって知ってたんだ?」
龍田「それはねぇ、内緒♪」
天龍「まっさかお前が俺の剣でも使ってやましい事とかしてねぇだろうな。 なーんてな」
龍田「……」
天龍「え、ちょっとオイ」
龍田「冗談よぉ~。天龍ちゃんってば、からかい甲斐があるんだからぁ~」
天龍「そ、そうだよな! なんか俺の剣の柄からお前の匂いっぽいのがするけど、これ気のせいだよな!」
龍田「……」
天龍「おいコラ龍田、こっち見てみろって! ウソだって言っとけって!」
龍田「冗談よぉ~。 ……冗談じょーだん~」
164: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/24(月) 04:25:58.96 ID:BNsdIZmq0
天龍「だ、だよな! 俺の剣の代わりにアレが置かれてたのって…ていうか、アレの本来の所持者ってお前じゃないよな!」
龍田「うふふ~♪」
天龍「俺の剣が洗って帰ってくるまでの代替品でお前がアレを置いた、とかないよなぁ! あはは、考えすぎだよな!」
龍田「今日は良い天気~。こ~してゴロゴロしていたいなぁ~」
天龍「よ、よーし! そうだな、今日は午後から暇だし、模擬演習でもしようぜ! 汗でも流して忘れるとすっか!」
龍田「天龍ちゃん~?」
天龍「お、おぅ?」
龍田「模擬演習、すっごくいいアイデアだと思うのぉ~」
天龍「だ、だろ!?」
龍田「……でもね。 たまには夜戦も、やってみない~?」ウィィィィン
天龍「たっ、助けてくれ、クソ提督ぅぅぅぅぅぅぅ!!!」
――END――
166: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/24(月) 04:30:34.35 ID:BNsdIZmq0
伊勢「やだ、結構いいじゃないコレって!」ビィーーーーーーン、ビィーーーーーーン
日向「なるほど、悪い気持ちではない……」ウィンウィンウィン、ウィンウィンウィン
という第二部は皆様の脳内にてお任せします
お付き合い感謝
天龍「あれ? 俺の剣ってこんな形だったか?」
時雨「君かい?君が笑ったのかい?」
天龍「矢車…!」
時雨「時雨だよ…天龍…君はいいよねぇ…!どうせ僕なんて…うわぁー!(ライダーキック)」
初月「仮面ライダー兜ごっこはやめよう?」