SS速報VIP:初春「垣根帝督さんに踏まれたいです……」ハァハァ
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1307018434/1: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/02(木) 21:40:34.77 ID:3uGbAYON0
注意
初SSです
キャラ崩壊してます
特に初春がヤバいです
投稿速度は三日に一回ぐらいになると思います
2: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/02(木) 21:47:08.18 ID:3uGbAYON0
十月九日 学園都市のとあるファミレス
「テメェが最終信号と一緒にいた事は分かってんだよ、クソボケ」
ゴン!! という衝撃がこめかみの辺りに走り抜けた。
殴られた、と気づく前にすでに椅子から転げ落ちていた。
周囲から通行人の悲鳴が響く
何が起きたか理解しきれないまま、とにかく初春は起き上がろうとした
しかしあおむけに倒れた初春の右肩へ、少年は靴底を思いきり踏みつけ、地面へ縫いとめた
「だから俺はこう尋ねたんだぜ。『こういう子を知りませんか』じゃなくて、『こういう子がどこへ行ったか知りませんか』ってな」
少年は足に体重をかけ……
グゴギィ!! という鈍い感触と共に骨と骨をこすり合わせたような激痛が走りぬけた
関節が外れたのだ
あまりの痛みにのたうちまわりたくなる初春だったが少年の足は鉄柱みたいに動かない
そして、グギギガリガリ!!と外れた骨が無理に動かされ、強烈な痛みが連続する
少年は言う
「最終信号はどこだ。それだけ言えば解放してやる」
それはどこを見回しても出口の見えない迷路にたった一つだけ設けられたゴール
暴力という暗闇に押し込まれた初春は、その存在を意識せずにいられなかった
風紀委員としての矜持、初春飾利としての人格、それらすべてが『痛みから解放される』という言葉に塗りつぶされていく
初春の唇が、ゆっくりと動く
「……なに……?」
少年のまゆが理解できないようにひそめられた
初春飾利は言う
「あの子は、あなたが絶対に見つけられないような場所にいるって言ったんですよ」
できるだけ馬鹿にしたように涙にまみれた顔が動いた
少年はしばし無言だった
「良いだろう」
言って、少年は初春の肩から足をどけた
「俺は一般人にはできるだけ手は出さない、だが自分の敵には容赦しねぇ」
「だからここでお別れだ」
少年は全力で初春の顔めがけて足を振り下ろした
その少年の名を垣根帝督という
垣根「で、俺はこれから一方通行のクソヤローと戦い敗北し、冷蔵庫になった……」
垣根「ま、そう思われていた時代が俺にもありましたってわけだな」
垣根「現に、俺はここにいる」
垣根「あの花女と出会った、あのファミレスだ」
定規「ふーん、というか生きてたんだ、貴方」
垣根「まあな、俺がそう簡単に死ぬとでも?」
定規「思わないわね、普通は」
垣根「普通は……か、」
定規「でもどうするの?」
垣根「なにがだ?」
定規「これからのことよ、これから」
定規「多分上層部は知っていると思うけど、今『スクール』は壊滅状態」
垣根「あ、なんでだよ?」
定規「あなたは今、冷蔵庫にされてるってことになってる」
垣根「あーそういうことか」
垣根「『スクール』は用済み、好きに生きろってことか」
定規「そういうこと、なぜかは分からないけど……」
垣根「ま、上層部がそういうならもういいだろ、もう直接交渉権とかどうでもいいし」
垣根「じゃあどっかいくか?」
定規「あら、デートって事?」
垣根「ご想像にお任せします、なんてな」
そうして垣根帝督と心理定規はファミレスから出て行った
そしてそれを風紀委員のカメラ越しに見つめる一人の少女がいた
頭に花飾りをつけ、十月九日のファミレスで垣根に踏まれた少女
初春飾利がそこにいた。
初春「……垣根さん……」ハァハァ
白井「初春、またその殿方ですの?」
初春「はい!もう毎日見ても飽きませんよ!」
初春「あのきれいな顔を見るだけであの日のことが鮮明に思い出されるんです……」
初春「もう感謝感謝感謝ですよ!」
白井「」
白井「(いったい何が何なんですの?)」
白井「(確かに初春は十月九日あたりからすこし様子がおかしかったですの)」
白井「(ですが日をたつごとにあらかさまにおかしくなり今となってはこのありさま……)」
白井「(先日指摘してみましたが……)」
数日前 風紀委員 第百七十七支部
白井「初春!その殿方を盗撮するのもいい加減やめるのですの!」
初春「何言ってるんですか白井さん!」
初春「自分の気になる人の情報を集めるのは当然でしょう?」
白井「」
白井「いや……それは……」
初春「それに垣根さんは私の新しい世界を開拓してくれたんですよ!?」
初春「今までこんな感情抱いたことなかったのに……」
初春「あの日の、肩を踏まれるあの瞬間を思い出すだけでもう最高の気分になれるようになったんですよ!?」
白井「」
初春「ああああああ会いたいです会いたいです会いたいです会いたいです会いたいですーーーーーーーーー!!!!!」
白井「肩を踏まれて興奮するなんてどうかしてますの!!初春!!」
白井「これじゃあただのどMですの!!」
初春「心配すんな、自覚はある」キリッ
初春「キャアアアアアアアア言っちゃいました言っちゃいましたああああああーーーーーー!!!!!!」
白井「(何が?)」
初春「垣根さんの名言言っちゃいましたああああァぁぁあああああ!!!!!踏まれたいです踏まれたいですうううううぅぅぅ!!!!!」
白井「もうわけわからんのですの」
白井「(こんな感じですの)」
初春「決めました白井さん!」
白井「な……なんですの……?」
初春「私、垣根さんに会いに行きます!そして踏まれてきます!!!」
白井「へ?」
初春「もう我慢できません!!!!!」
白井「え?」
白井「駄目ですの!」
初春「なんでですか? 今日は風紀委員の仕事もありませんし……」
白井「でもその殿方初春を傷つけたのでしょう? 行かすわけにはいきませんわ!」
初春「へーそんなこと言っていいんですかー?」
白井「はい?」
初春「私の知ってるあんなことやこんなこと、全部御坂さんにばらしちゃいますよ?」
白井「ぐぬぬ……」
初春「じゃあそういうことで、初春飾利、今行きまああああす!!!!!!」
そうして初春は『超電磁砲』を超えるスピードで去って行った……
白井「行ってしまいましたの……」
学園都市のとあるファミレス
垣根「あー暇だ暇だ」
定規「そうね、でも何もないのが一番だと思うことって結構あると思わない?」
垣根「わかるわかる、暗部抜けたおかげで俺の命を狙う死にたがりの馬鹿に狙われることもなくなったしな」
垣根「そろそろ普通の青春とやらをおくってみるかねぇ……」
定規「あら、まさか復学する気?」
垣根「わかんねぇ、でもいつかそういう時が来るんじゃねえの?」
垣根「確か長点上機学園に籍はあったはずだしな」
定規「貴方の見かけ、少し優しくすれば、すぐ友達できると思うわよ?」
定規「性格も、この日常をおくっていけばなんとかなるんじゃない?」
垣根「ハッ!性格はともかく口調だけは治らないと思うけどな」
定規「そうそう、無駄にかっこつけることとか、口の悪いところはどうしてもね」
垣根と心理定規、元暗部の二人は『光の住人』としてそれなりの生活をおくっている
二人は他に身寄りもないので暇があってはファミレスに集まり、駄弁る、という毎日だ
最初のころは垣根も心理定規も元暗部の人間が……という思いもあったが今は何事もなかったかのように過ごしている
垣根「さて、今日はこんなもんにしとくか」
定規「あら、もう終わり?」
垣根「悪いな、昨日録画しといた番組見なくちゃなんねえ」
定規「そう、なら仕方ないわね」
定規「じゃあね」
そうして垣根は心理定規と会計を済ませ店を出た
学園都市 とある路上
垣根「(さーてこれから帰って録画した番組見て、ツタヤで借りたパイレーツオブカリビアン全作みて、そんでもって寝る)」
垣根「(完璧だ!我ながら完璧な計画だ!)」
ドドドドドド……
垣根「あ?なんだ?この音」
ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド!!!!!!!!!!!!!!!!
初春「見つけましたよ!!垣ィィィ根さァァァァァァァァン!!」
垣根「」
垣根「うん、とりあえず逃げよう」ファサファサ
垣根は『未元物質』の翼を展開する
それはひとりでに広がり、天使のような六枚の翼が、彼の背でゆっくりと羽ばたいた
それを見た初春は歓喜の表情をあげ呟いた
「垣根さんマジメルヘン」
その瞬間初春は一気に加速する
対する垣根もすぐさま飛翔し、その場から逃げだした
だが『超電磁砲』を超えるスピードで疾走する初春からは逃げられない
そして激突
その圧倒的な力どうしの衝突は余波だけであらゆる現象を引き起こす
鉄筋コンクリート製の構造物がギシギシと頼りなく揺れる頃には垣根と初春はそこから消えている
平行するように動きながら互いの力を激突させる両者は、時に風力発電のプロペラに飛び移り、時に信号機の側面を蹴飛ばしながら、
恐ろしい速度で町並みを駆け抜けてゆく
その光景はあの日、十月九日におきた学園都市の第一位と第二位の戦闘のようだった
垣根「(ヤバいヤバいヤバいなんだあれなんだあれ)」
垣根「(暗部の追っ手か?)」
垣根「(いや、ちがう)」
垣根「(というかあの女どこかで見たような……)」
垣根「……!!」
垣根「(あのときファミレスで出会ったあの花女!!)」
垣根「(あいつこんな強かったのかよ!!)」
初春「待って下さいよ~垣根さ~ん」
垣根「(このままじゃ町の被害がヤバい)」
垣根「(今は『未元物質』でなんとか防いでるがいつまでもつかわからねぇ)」
垣根「(生憎この花女の狙いは俺のようだしな……)」
垣根「おい、花女」
初春「!」ビクッ
初春「な、なんですか?垣根さん?」
垣根「いったん降りるぞ」
初春「は、はい//」
垣根「(あ?以外に素直だな……)」
学園都市 とある路上
垣根「で、おまえは俺に何か用でもあんのか?」
初春「はい、もちろんです!!!!」キラキラキラキラ
垣根「(うわ、こいつの目、宝石みたいに輝いてやがる)」
垣根「見たところ、俺への仕返しってところか?」
垣根「だが悪いな、俺は今の生活を楽しんでる」
垣根「だれにも邪魔はさせねぇよ」
初春「いえいえ、そんなんじゃないですよ」
垣根「じゃあなんだよ、怒らねぇからいってみな、花女」
初春「(花女……罵倒されちゃいました……)」ビクンビクン
垣根「?」
初春「あ、いえ……なんでもないです」
初春「驚かないで……くださいね……」
垣根「わ、わかった」
ガバッ←土下座する音
初春「垣根帝督さんに踏まれたいです……」ハァハァ
垣根「」
垣根「え……マジで?」アタフタ
初春「……垣根さん……」
垣根「……なんだ?」
初春「私は本気ですよ!?」
垣根「いや本気とか言われても……」
初春「あのときみたいに足で踏まれたいです!! 罵倒されたいです!!」
垣根「」
初春「殺人光線で焼いてほしいです!! 『未元物質』の翼で殴ってほしいです!!!」
垣根「」
初春「食べかけてるジャンボパフェを顔面にぶち込んで下さい!! あつあつのいちごおでんを体にぶっかけてください!!!」
垣根「」
初春「スカート好きなだけ捲ってください! お願いします!!」
垣根「ゴメン無理」
垣根「悪いけど他の奴をあたってくれ」
初春「フ……そうなることは予測済みです」
垣根「何?」ギク
初春「垣根さん……いつから私がドMだと思いますか?」
垣根「自覚ありとか余計タチ悪いな」
垣根「はいはい、どうせ生まれた時からとかだろ……」
初春「違います」キッパリ
初春「もちろん十月九日からですよ」
垣根「え……ってことは……」
初春「そうです、私が目覚めたのは垣根さんのおかげなんですよ!」
初春「だからお願いします! 今日一日だけでもいいんで、罪の償いだと思って、どうか、どうか!!」
垣根「ゴメン、やっぱり無理」
初春「フ……そうなることは予測済みです」
垣根「何?」ギクギク
初春「この腕章を見てください」
垣根「あー、風紀委員の腕章だろ? それがどうした」
初春「実は私、こう見えても風紀委員の中でも情報処理には自信があるんですよ」
垣根「どういうことだよ……」
初春は鞄からパソコンを取り出した
そして目にもとまらぬスピードで操作する
「完了です」
初春はそう呟き……
「これを見てください」
パソコンの画面を垣根のほうへ向けた
そこに映っていたものをみて垣根は驚愕した
『
垣根「で、俺はこれから一方通行のクソヤローと戦い敗北し、冷蔵庫になった……」
垣根「ま、そう思われていた時代が俺にもありましたってわけだな」
垣根「現に、俺はここにいる」
垣根「あの花女と出会った、あのファミレスだ」
定規「ふーん、というか生きてたんだ、貴方」
垣根「まあな、俺がそう簡単に死ぬとでも?」
定規「思わないわね、普通は」
垣根「普通は……か、」
定規「でもどうするの?」
垣根「なにがだ?」
』
『
定規「これからのことよ、これから」
定規「多分上層部は知っていると思うけど、今『スクール』は壊滅状態」
垣根「あ、なんでだよ?」
定規「あなたは今、冷蔵庫にされてるってことになってる」
垣根「あーそういうことか」
垣根「『スクール』は用済み、好きに生きろってことか」
定規「そういうこと、なぜかは分からないけど……」
垣根「ま、上層部がそういうならもういいだろ、もう直接交渉権とかどうでもいいし」
垣根「じゃあどっかいくか?」
定規「あら、誘ってくれるの?」
垣根「ご想像にお任せします、なんてな」
』
垣根「なん……だと……」
垣根「(ツッコミどころが多すぎる……)」
初春「どういうことかわかりました?垣根さん?」
垣根「わかったわかった、お前がドMで変態でストーカーだってことはよーく分かった」
垣根「じゃあ帰るから、二度と面みせんな、変態」
初春「!!!」ゾクゾク
初春「罵られて興奮しちゃいました……」
初春が興奮している間に垣根は去ろうとしたが……
初春「いいんですか?このまま帰っちゃって?」
垣根「ぐ……何だよ……」
初春「今はほんの軽いジャブですけど、本当はもっと凄い垣根さんの情報、いっぱいありますよ?」
垣根「けっ、いがいに腹黒いじゃねぇか、花女」タラタラ
垣根「(ヤベェヤベェヤベェヤベェ、流石にこの花女がどれだけ凄かろうが『スクール』のことはわかんねぇだろうが……)」
垣根「それよりも俺のプライバシーがマッハでヤバイ……そんな気がする……」)」
初春「ふふ~それに随分この女性と仲がよろしいようですね~」
垣根「!」ギクッ
初春「実はもうこの女性のアドレスも抑えてあるんですよね~」
垣根「!」ギクッ
初春「このままだと垣根さんの知られたくない情報があの女性の携帯に……」
垣根「!」ギクッ
初春「このままだと勢い余ってエンターキー押しちゃいそうです~」
垣根「ストーップ!! ストーーップ!!!」アタフタ
垣根「わかったわかった、今日一日だけだぞ!! 一日だけならやってやる!!」
初春「はい! わかりました!! じゃ行きましょう!!! この私とめくるめく夢の世界へ!!!!」
垣根「(あーなんか急に頭痛が……)」
学園都市 初春の寮
垣根(どうしてこうなった……)
垣根(女の子の寮で二人きりで過ごすという素敵イベントをこんな形で達成しちまうなんてな……)グスン
初春「よし、じゃあ早速はじめましょう!」
初春「では早速……」シュルシュルッ
垣根「ストーップ!! ストーーップ!!! 何やってんだテメェ!!!!」アタフタ
初春「何って脱いでるだけですけど?」
垣根「ヤメロ」
初春「えーなんでですか~? いっぱいご奉仕するには裸のほうがいいと七時間も調べて結論出したんですよ~!」
垣根「あのな、まぁその、あれだ」
初春「わかりました! 垣根さんはやっぱり制服プレイ派ですよね?」
垣根「」
初春「ムキャァアアアアァァァァァ!!!! わかりましたよわかりましたよ!!!」
初春「この初春飾利、制服プレイでいっぱいご奉仕します!!」
初春「これでいいですよね?」
垣根「ああ、そっちのほうが助かる」
垣根「わ、わかった」
初春「じゃあまずは適当に踏んで下さい! 翼で殴ってもかまいません!」
垣根「うん」
初春(ああああああ、待ちに待った瞬間がもうすぐうううううぅぅぅぅぅぅ!!!!」
垣根「じゃあいくぞ」
ドゴッ!! グリグリ! ドゴッ!
初春「んあっ、ぎゃっ、げふん……」
初春「っはぁ……ふぁっ……」
垣根(やっぱきついか……)
初春「もっと、もっとお願いしますううううぅぅぅぅ!!!」ビクンビクン
垣根「」
初春「言葉攻め、言葉攻め……を……お願いします!!!」ゾクビク
垣根(俺の予想の先を言ったああああ!!!)
垣根「ちょっと休憩」
初春「そ、そんなあぁぁ、お願いします、お願いしますぅ」
垣根「あ? 誰がお前のような変態の望みをかなえてやるってんだあ?」
初春「!!」ビクビク
垣根「あ、やべ」
初春「ご、ごめんなさい、頼みますから、私のような変態の望みを叶えてください……」
垣根「わかったよ……」
垣根「じゃ、いくぞ」
ドゴ ドゴ ドゴ ドゴッ!
垣根「オラオラァ!! こんな変態で、自分で惨めと思ったことはねえのか?」
初春「!……ごめんなさい……ひゃっ……踏まれてるだけで……感じちゃうんです……」
垣根「ナメてやがるな。おまえはよほど愉快な変態になってると見える」ドゴッ
初春「!!」ビクビク
垣根「もう救いようがないな、お前」
初春「はい……もう私は……救いようのない変態ですぅ……」
垣根「能力使ったら、どうなっちゃうだろうかねえ」
初春「お、お願いします! 『未元物質』で殴ってください! お願いします!!」
垣根「おいおい、人にものを頼むのは態度ってものがあんだろ!?」
初春「……お、お願いします……」
初春「ご主人様……」
垣根「いいねえ、ご主人様か……いいだろう」ファサファサ
垣根「お望みどおり、テメェのことをぶん殴ってやる」ファサファサ
垣根「この、『未元物質』でな」ファサファサア
垣根「じゃあいくぞ」
垣根「オラオラオラオラオラオラオラ!!!!」
初春「ぎゃふぅ!……ごはっ!げへっ!ひゃっ!」
垣根「光栄に思えよ……今の今まで『未元物質』を使ったSMプレイははじめてなんだからよ」
初春「ぎゃふっ!……か、感謝してます……ぎゃふっ!!」
十分後
垣根「あー疲れた」ツバサストップ
初春「だめ……絶対らぁめですぅ」ゾクゾク
垣根「もう『未元物質』はやめだ、疲れた」
初春「わ、わかりました、じゃあ次いきますね」ゴソゴソ
垣根(なんだ?)
初春「こ、これお願いします……」
垣根「あーこれは、アイマスクに、ロープに、ボールギャグってんのか?これ」
初春「そ、それつけてください……」
垣根「……」
初春「な、なんですか?」
垣根「さっきも言ったけど、人にものを頼む時は態度ってものがあんだろ?」
初春「わ、わかりました」
初春「お……お願いします……」
初春「ご主人様……」
・
垣根「うん、よろしい」
垣根「じゃあつけるぞー」ギュッ
初春「んー!……んー!」
垣根(うわ……こいつ顔すげえことになってる)
初春「エヘヘヘヘヘヘ、エヘヘ ニマアアアアア」ビクビク
垣根「と、いうわけで」
垣根「おい花女」
垣根「俺しばらくでるから少し待ってろよー」
初春「!?」
バタッ
定規の携帯「~♪~♪~♪」
定規「あら、垣根から、何かしら?」
ガチャ
定規「はいもしもし、何か用?」
垣根「……心理定規……助けてくれ……」
定規「ん? なにがあったの? 貴方」
垣根「それが……」カクカクジカジカ
定規「はあ、それで貴方は脅されて、大変なことになってるってわけね」
垣根「そういうことだな……」
定規「まったくしょうがないわね、わかったわ、まず貴方の携帯の位置情報を送信して」
垣根「わ、わかった」
定規「ま、あとは適当なところで見張ってるから、危なくなったらとめに行くわ」
垣根「すまねえ、恩に切る」
定規「別にいいわ、長い付き合いだし」
垣根「助かる、じゃあな」
プチッ
定規「ま、止めにはいかないけどね」クスッ
定規「おもしろいものが見れそうだわ」
・
垣根「ふぅー、これでなんとかなりそうだ」
垣根(それにいくらヤバいことやっても心理定規が止めに来る)
垣根(なら、今日くらい花女に付き合ってやるか)
垣根(ってもうこんな時間か)
垣根(まあいい、戻るか)
ガチャ
初春「」ハアハアハアハアハアハアハアハアハア
垣根(うわ、目がひでぇことになってる)
垣根「とりあえず何やっていいかわからんから外すぞ」スチャ
初春「ふー、ありがとうございます」
垣根「次はなんだ? 今は機嫌がいいんでな、望み通りにしてやるよ」
初春「ほ、本当ですか?」
垣根「ああそうだ、で、何だ次は?」
初春「つ、次はこれです!」ゴソゴソ
垣根「これは……鞭?」
初春「はい、これでもう豪快に!!」
垣根「わかったわかった」
垣根「でもこれくらいじゃ駄目だな」
初春「へ?」
垣根「こうするんだよ」ダークマター
垣根「どうだ? 鞭を『未元物質』でコーティングした」
垣根「悪くないだろ?」
初春「そりゃもう! 最高です!」
垣根「そんじゃいくか」
初春「はい、お願いします」
垣根「よーし……」
垣根「フンフンフンフンフンフンフンフン!!!!」ビシビシ
初春「おべっ! いぎっ!」ビクビク
垣根「オラオラどうしたあ! 全然苦しそうには見えねえなあ!!」
垣根「もしかして興奮しちゃってんのかあ!」ビシビシ
初春「あっ! やぁ!…ひゃ、はい…興奮してますぅ…んっ!」
垣根「良いだろう」
垣根「にしてもこんな興奮するなんてたいしたメルヘンっぷりだな」
初春「ひい……耳元で……囁くなんて……」
垣根「ハッ! こりゃたまらんね」
一時間後 学園都市 初春の寮
垣根「さて、時間だしもう帰るわ」
初春「そ、そんな……もっと虐めてくださいよ……」
垣根「駄目だ駄目、それに一日だけって約束だろうが」
初春「う……」
垣根「そういうこと、今度こそさよならだ、花女」
テクテク
初春「待って下さい!!!!」
垣根「なんだよ……まったく……」
初春「じゃあ、私が家まで送りますよ!」
垣根「まあ……それぐらいなら……」
初春「わかりました! 準備するので待ってて下さい!」ダダダダ
五分後
初春「これ……つけてくれませんか?」つ首輪
垣根「」
垣根「駄目だ」
初春「えー」
垣根「えーじゃねえし、普通に駄目だし」
垣根「というかお前の言うとおりにしたら、『学園都市第二位の垣根帝督は風紀委員の中学生に首輪付けて歩かせる変態』扱いになっちまう」
初春「そんな……お願いします! ご主人様……」ウルウル
垣根(う……かなり迷うな……)
垣根(いや待て、今は最終下校時刻を過ぎちまってる)
垣根(この時間帯ならあまり心配もないだろ……)
垣根(この際もう仕方ないか……)
垣根「わかった、言うとおりにしてやるよ」
初春「あ、ありがとうございます!!!!!!!!」パアア
垣根「ほらさっさとしろ……」
初春「は、はい!!! じゃあ早速……」
垣根「ほらよ」ガチャ
初春「へへ、これで私垣根さんの者になっちゃいました」エヘヘ
垣根「はいはい、じゃあいくぞ」
垣根(もうどうにでもなれ……)
同時刻 学園都市 ????の家
????「おいコラ、さっさといくぞォ」
????「了解しました、とミサカはご主人様の後につきます」
学園都市第二位、垣根帝督とその僕、初春飾利、そして学園都市第一位、????とその僕、????が交差するとき、物語は始まる!!!
学園都市 とある路上
学園都市の夜、それは他の国や都市とはまるで違う
普通の大都市なら居酒屋で騒いだり、一般のサラリーマンが所謂サービス残業という一銭も入らない作業を延々と行っている
だが、学園都市の住人の大半は学生だ
学生の主な生活時間帯は昼、なので日が落ちれば道を歩くというような学生は極端に減る
だがそのような時間帯になってもまだ町並みを歩いている一組の男女がいた
一人は学園都市第二位の超能力者、垣根帝督、いかにも夜、というより『闇』が似合う形相をしている
傍目からしてみればただのチンピラの不良が歩いているようにしか見えない
もう一人は風紀委員所属の中学生、初春飾利、垣根とは対称的に、この暗い街には似合わない顔立ち、雰囲気を醸し出している
と、普段の『初春飾利』を知る人間ならそう思うだろう
だが今の『初春飾利』に既存の見方は通用しない
もし今誰かが初春のことを知る人間が見たなら必ず口を揃えて今の初春を否定するだろう
そしてその理由は、初春を見ればわかるだろう
その表情に普段風紀委員で活躍しているような面影は一切なく、どこか淫らな表情を浮かべている
「ひゃあ……垣根さんと散歩なんて……夢のようです……」ハアハア
「……」
「無視するんですか? まあ放置プレイって事にしときますね」ハアハア
「チッ……勝手にしろ……」
適当なやり取りを続ける二人
だがそのやり取りは中断されることとなる
なぜなら
「あァ? お前らは確か……」
確かに二人は聞いた
全ての物質より白い、この世に存在しない『未元物質』より白い
「よりによってなんでオマエ等なんですかァ?」
学園都市最強の、垣根帝督の上に立つ唯一無二の存在
最強の超能力者の声を
「オマエ等ってそういう関係だったのか?」
「一方通行……ッ!!!」
垣根帝督は視線を移して小さく呟いた
そして垣根は冷静に思考を始める
「なぜこいつがこんなところに……」
「まさか俺たちを『処分』するために……」
「心理定規は無事か?」
「よりによってタイミングが……」
などといったことを考えるものの最良の結果には辿りつかない
だがそこにある言葉が投げかけられる
「御坂さん……ですか?」
さっきまでありえない表情をしていた初春だ
なぜだかはわからないが普段と変わらない表情にいつの間にか戻っている
「御坂?……『超電磁砲』か?」
とりあえず垣根は答えてみた
そして垣根が一方通行のほうをよく見てみると
「バレてしまいましたか、とミサカは素直に前に出てみます」
声がした
そして一方通行の後ろからでてきたのは、メイド服を着た『妹達』の一人
「ですがミサカは御坂美琴お姉さまの妹です、とミサカは訂正を求めます」
検体番号10033号だった
「ったくよォ……いつまでシケたツラしてンだ? メルヘン野郎」
「いやまあ……まずどこから突っ込んでいいのかさっぱりだ……あと言われなくても自覚はあるって言っただろうが? 白もやし」
「ハッ!! まあ俺はお前のような屁に興味はねえ……????」
そういいかけて首を傾げる一方通行
そして一瞬の思考、一瞬の理解
「……いやいやいや失敬失敬、ゴメンナサイですゥ垣根くン」
「……は?……」
突然頭を下げて謝る『最強』に垣根は驚愕する
「いやーまさか垣根くンがこっちの住人だとは思わなくてなァ……」
(こっちの住人?)
「ここにも同志がいましたか、とミサカは喜びます」
(同志?)
わけわかんねー、と垣根は呟き、
「何言ってんだお前等? こっちの住人とか同志とか……わかるように説明してくれ」
そういうといつも通りの無機質な声で
「つまり貴方達は私達と同じ主従関係にあるということです、とミサカは説明します」
そう10033号は答えた
垣根「あ? そんなことあるわけないだろ」
一方通行「ならその花女の付けてる首輪は何ですかァ?
初春「そうなんですよ~私いっぱいご奉仕してるのに全然素直になってくれなくて……」
初春「いきなり着衣プレイまでやったのに……」
垣根「」ギク
初春「『未元物質』の翼で殴ってもらったのに……」
垣根「」ギク
初春「縄で縛ってもらったのに……」
一方通行「何だ何だ何ですかァ! そんなことしてもらってるのに何ですかァ? その表情は?」
ミサカ「まったく我々の風上にも置けませんね、とミサカは貴方を断罪します」
垣根「」
一方通行「あーでもその気持ちわかるかもしれないなァ……」
一方通行「俺も昔はそうだった……」
一方通行「だがなァ……ある自覚が芽生えた時その気持ちは消え去った……」
垣根「その自覚ってなんだよ」
一方通行「わかった、言ってやんよォ……」
一方通行「俺は『コイツと主従関係にある』って自覚だ」
垣根「」
垣根「安心しろ、それはない」
一方通行「ハァ!? この期に及んで見苦しいンですけどォ!」
垣根「いや、そういう問題じゃなくてだな……」
一方通行「あーもういいもういい」
一方通行「ちょうどイイ、俺がSMプレイの立ち振る舞いってのを教えてやる」
垣根「丁重にお断りします」
一方通行「あァ?」カチ
垣根「わかりましたわかりましたわかりました、ご一緒させていただきます」
一方通行「よし、じァあ行くぞ」ニッコリ
ミサカ「了解しました、とミサカはご主人様のあとにつきます」
一方通行「これでいいンだよなァ?」
初春「はい、ありがとうございます!」
学園都市 とある公園
垣根「で、俺はこんなことになってしまったと……」
一方通行「あァ?」ギロ
垣根「もういいもういい、で、なんでよりにもよって公園何だよ?」
一方通行「あ? そンなこともわからねえのか? だからオマエは第二位なンだよ」
ミサカ「それはいつも私たちがここでSMプレイをしているからです、とミサカは補足説明します」
垣根「……は?……」
垣根「さ、流石は第一位……大した変態っぷりだな……」
一方通行「それほどでもォ」
一方通行「でもやっぱわかってねえな、オマエ」
一方通行「今から教えてやる、超一流のSMプレイの立ち振る舞いってやつをな」
垣根「それはご指導ご鞭撻を、一方通行先生」(棒)
一方通行「あァ?」ギロ
垣根「わかったよ……さっさとしろ」
一方通行「じァあいくぞ」
一方通行「まあこれから単刀直入にいうといまからオマエらにやってもらうのは……」
初春「」ワクワク
一方通行「犬プレイだ」ババーン
垣根「」
初春(! 想像しただけで……)ビクビク
垣根「はあ?」
初春「よし! 早速やりましょう! 垣根さん!」
一方通行「ほら、鎖だ、オマエがつけろ」ジャラ
垣根「あーもうわかったよ! やってやるよ!」
垣根「ほら、これでいいだろ!」ガチャ
一方通行「よーし、公園一周してこい」
初春「じゃあ行きましょうか」ハァハァ
垣根「お、おう」
クイッ
初春「あ……ハァ」
垣根(今更ながら罪悪感がパネエ)
グイッ
初春「垣根さん……最高です……」
垣根「……そうか」
一方通行「オイ垣根くン」ヒソヒソ
垣根「あ、なんだよ?」ヒソヒソ
一方通行「こういうシチュエーションではな……」ヒソヒソ
垣根「……」
垣根「……!!」
垣根「!!!!」
一方通行「わかったな? 垣根くン」ヒソヒソ
一方通行「まあ軽めだがなァ」ヒソヒソ
垣根「お……おう」
垣根(なんだよこの状況……それに今からやるってのか? あれを……)
垣根「おい花女」
初春「は、はい?」
垣根「お前は今『犬』なんだよな?」
垣根「じゃあ人間様の言葉で話すのはおかしいとは思わないのか?」
初春「す、すいません!」
初春「! わ、わんっ」
垣根「うわーホントに犬の言葉でしゃべってるよ、こいつ」
垣根「それに制服に首輪付けて四つん這い、どうとも思わないのか?」
初春(羞恥心、隷属心、背徳感、屈辱感、全てが煽られてもうたまりません!!!)ビクンビクン
垣根「おい、曲がるぞ」
初春「わ、わん!!」
垣根「こっち見ながら歩いてくるし……」
垣根「な……なんか……やべえかも……」
一方ミサカ「」ピコーン
一方通行(よしよし、順調だなあ)
ミサカ(そうですね、とミサカは相槌を打ちます)
垣根「オラオラ! 歩け歩け!」
初春「ひゃんっ!」
初春(お尻、叩かれちゃうなんて……)ゾクゾク
垣根「よし、もう終わりだ」
一方通行「まあ、及第点といったところか?」
垣根「どうも」
初春「最高でした……」ゾクゾク
一方通行「じゃあここでお別れだ、あばよ」スタスタ
ミサカ「それではまた会いましょう、とミサカは別れのあいさつを告げます」スタスタ
垣根「じゃあいくか……」
初春「……はい……」
初春「……はい……」
学園都市 垣根の家
初春(もう……終わりなんですね……)
初春(しょうがないですよね……約束ですから……)
垣根「おい花女」
初春「は、はいご主人様!」
垣根「お前、名前はなんていうの?」
初春「う、初春飾利です……」
垣根「ふーん、初春ねぇ……」
初春「? どうかしたんですか?」
垣根「いや別に」
垣根「ただ、また会うかもしれない女の名を覚えておくのは当たり前の事だろ?」
初春「ふぇ? そ、それって……」
垣根「たまになら、こういうこともいいなって、そう思っちまっただけかもしれねえし」
垣根「そんなこと一切合切関係なしに、『初春飾利』という女に興味を持ったのかもしれねえ」
垣根「後ろめたいのはわかってる、でもただ言えることは……」
垣根「俺はもう一度お前に逢いたいってことだよ……」
初春「……/////」カアアアア
垣根「そういうことだ、またな、『飾利』」
バタッ
初春(なぜか名前で呼ばれてから心臓の鼓動が止まりません)ドキドキ
初春(この気持ち……いったい何なんでしょうか……)
垣根帝督と初春飾利、二人はその中に秘める感情の名をまだ知らない……
ここは二百三十万人の学生が集う街、学園都市
科学の粋が結集し、毎日あらゆる方面からの研究がなされている
だがその力をもってしてもいまだに解明しきれない謎は数多く存在する
そしてそのひとつを人は
『恋』
と呼ぶ
我々人間でも百パーセント理解できない感情を理解し、彼ら二人がめぐりあうのは、少しあとの話となる
終わり
これで終わりです
読んで下さってありがとうございました
自分としては初めてのSSでしたがやっぱり妹達や一方通行の口調は難しいですね
あと没ネタ
>>123-124の間
垣根(あー第一位がこんなんだと、他の超能力者共がどうなってるか不安になってくる)
同時刻 上条当麻の家
上条「ほらさっさと舐めろよ、美琴」
御坂「わ、わかったわよ、当麻」
上条「……おい美琴」グチャ
御坂「あっ!! だめぇぇ……」
上条「ご主人様、それに敬語を使えって言っただろ?」
御坂「あっ!……ご、ご主人様……気持ちいいです……」ビクンビクン
垣根(まあ流石にそれはないだろ、うん)
その考えが間違いだということに気づかない垣根であった
続き
上のネタはいろいろあってなしになりました
あと私が考えているネタを少々
上条「なんだこれ?」 インデックス「デュエルマスターズなんだよ!」
タイトルそのまんまの意味です
遊戯王のスレはいくつか見かけたのですがDMはなかったので
まあ需要があるかわかりませんが……
↑のスレタイのスレがたったら作者はたぶん自分です
とある妹達編と原作垣根
垣根と心理定規にはできるだけ原作の発言をさせるというルールのシリアス
これで本当におわります
もう一度心からこの言葉をおくります
ありがとうございました!
元スレ
十月九日 学園都市のとあるファミレス
「テメェが最終信号と一緒にいた事は分かってんだよ、クソボケ」
ゴン!! という衝撃がこめかみの辺りに走り抜けた。
殴られた、と気づく前にすでに椅子から転げ落ちていた。
周囲から通行人の悲鳴が響く
何が起きたか理解しきれないまま、とにかく初春は起き上がろうとした
しかしあおむけに倒れた初春の右肩へ、少年は靴底を思いきり踏みつけ、地面へ縫いとめた
「だから俺はこう尋ねたんだぜ。『こういう子を知りませんか』じゃなくて、『こういう子がどこへ行ったか知りませんか』ってな」
3: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/02(木) 21:50:36.56 ID:3uGbAYON0
少年は足に体重をかけ……
グゴギィ!! という鈍い感触と共に骨と骨をこすり合わせたような激痛が走りぬけた
関節が外れたのだ
あまりの痛みにのたうちまわりたくなる初春だったが少年の足は鉄柱みたいに動かない
そして、グギギガリガリ!!と外れた骨が無理に動かされ、強烈な痛みが連続する
少年は言う
「最終信号はどこだ。それだけ言えば解放してやる」
それはどこを見回しても出口の見えない迷路にたった一つだけ設けられたゴール
暴力という暗闇に押し込まれた初春は、その存在を意識せずにいられなかった
風紀委員としての矜持、初春飾利としての人格、それらすべてが『痛みから解放される』という言葉に塗りつぶされていく
4: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/02(木) 21:53:11.69 ID:3uGbAYON0
初春の唇が、ゆっくりと動く
「……なに……?」
少年のまゆが理解できないようにひそめられた
初春飾利は言う
「あの子は、あなたが絶対に見つけられないような場所にいるって言ったんですよ」
できるだけ馬鹿にしたように涙にまみれた顔が動いた
少年はしばし無言だった
「良いだろう」
言って、少年は初春の肩から足をどけた
「俺は一般人にはできるだけ手は出さない、だが自分の敵には容赦しねぇ」
「だからここでお別れだ」
少年は全力で初春の顔めがけて足を振り下ろした
その少年の名を垣根帝督という
5: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/02(木) 21:54:42.96 ID:3uGbAYON0
垣根「で、俺はこれから一方通行のクソヤローと戦い敗北し、冷蔵庫になった……」
垣根「ま、そう思われていた時代が俺にもありましたってわけだな」
垣根「現に、俺はここにいる」
垣根「あの花女と出会った、あのファミレスだ」
6: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/02(木) 21:56:28.09 ID:3uGbAYON0
定規「ふーん、というか生きてたんだ、貴方」
垣根「まあな、俺がそう簡単に死ぬとでも?」
定規「思わないわね、普通は」
垣根「普通は……か、」
定規「でもどうするの?」
垣根「なにがだ?」
定規「これからのことよ、これから」
定規「多分上層部は知っていると思うけど、今『スクール』は壊滅状態」
垣根「あ、なんでだよ?」
定規「あなたは今、冷蔵庫にされてるってことになってる」
垣根「あーそういうことか」
垣根「『スクール』は用済み、好きに生きろってことか」
定規「そういうこと、なぜかは分からないけど……」
垣根「ま、上層部がそういうならもういいだろ、もう直接交渉権とかどうでもいいし」
垣根「じゃあどっかいくか?」
定規「あら、デートって事?」
垣根「ご想像にお任せします、なんてな」
そうして垣根帝督と心理定規はファミレスから出て行った
そしてそれを風紀委員のカメラ越しに見つめる一人の少女がいた
頭に花飾りをつけ、十月九日のファミレスで垣根に踏まれた少女
初春飾利がそこにいた。
初春「……垣根さん……」ハァハァ
15: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/03(金) 19:09:26.39 ID:sGFnLXg/0
白井「初春、またその殿方ですの?」
初春「はい!もう毎日見ても飽きませんよ!」
初春「あのきれいな顔を見るだけであの日のことが鮮明に思い出されるんです……」
初春「もう感謝感謝感謝ですよ!」
白井「」
白井「(いったい何が何なんですの?)」
白井「(確かに初春は十月九日あたりからすこし様子がおかしかったですの)」
白井「(ですが日をたつごとにあらかさまにおかしくなり今となってはこのありさま……)」
白井「(先日指摘してみましたが……)」
16: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/03(金) 19:12:19.29 ID:sGFnLXg/0
数日前 風紀委員 第百七十七支部
白井「初春!その殿方を盗撮するのもいい加減やめるのですの!」
初春「何言ってるんですか白井さん!」
初春「自分の気になる人の情報を集めるのは当然でしょう?」
白井「」
白井「いや……それは……」
初春「それに垣根さんは私の新しい世界を開拓してくれたんですよ!?」
初春「今までこんな感情抱いたことなかったのに……」
初春「あの日の、肩を踏まれるあの瞬間を思い出すだけでもう最高の気分になれるようになったんですよ!?」
白井「」
初春「ああああああ会いたいです会いたいです会いたいです会いたいです会いたいですーーーーーーーーー!!!!!」
白井「肩を踏まれて興奮するなんてどうかしてますの!!初春!!」
白井「これじゃあただのどMですの!!」
初春「心配すんな、自覚はある」キリッ
17: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/03(金) 19:13:18.56 ID:sGFnLXg/0
初春「キャアアアアアアアア言っちゃいました言っちゃいましたああああああーーーーーー!!!!!!」
白井「(何が?)」
初春「垣根さんの名言言っちゃいましたああああァぁぁあああああ!!!!!踏まれたいです踏まれたいですうううううぅぅぅ!!!!!」
白井「もうわけわからんのですの」
18: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/03(金) 19:14:38.88 ID:sGFnLXg/0
白井「(こんな感じですの)」
初春「決めました白井さん!」
白井「な……なんですの……?」
初春「私、垣根さんに会いに行きます!そして踏まれてきます!!!」
白井「へ?」
初春「もう我慢できません!!!!!」
白井「え?」
19: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/03(金) 19:15:46.86 ID:sGFnLXg/0
白井「駄目ですの!」
初春「なんでですか? 今日は風紀委員の仕事もありませんし……」
白井「でもその殿方初春を傷つけたのでしょう? 行かすわけにはいきませんわ!」
初春「へーそんなこと言っていいんですかー?」
白井「はい?」
初春「私の知ってるあんなことやこんなこと、全部御坂さんにばらしちゃいますよ?」
白井「ぐぬぬ……」
初春「じゃあそういうことで、初春飾利、今行きまああああす!!!!!!」
そうして初春は『超電磁砲』を超えるスピードで去って行った……
白井「行ってしまいましたの……」
29: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/04(土) 13:06:03.90 ID:hs+oMvAO0
学園都市のとあるファミレス
垣根「あー暇だ暇だ」
定規「そうね、でも何もないのが一番だと思うことって結構あると思わない?」
垣根「わかるわかる、暗部抜けたおかげで俺の命を狙う死にたがりの馬鹿に狙われることもなくなったしな」
垣根「そろそろ普通の青春とやらをおくってみるかねぇ……」
定規「あら、まさか復学する気?」
垣根「わかんねぇ、でもいつかそういう時が来るんじゃねえの?」
垣根「確か長点上機学園に籍はあったはずだしな」
定規「貴方の見かけ、少し優しくすれば、すぐ友達できると思うわよ?」
定規「性格も、この日常をおくっていけばなんとかなるんじゃない?」
垣根「ハッ!性格はともかく口調だけは治らないと思うけどな」
定規「そうそう、無駄にかっこつけることとか、口の悪いところはどうしてもね」
30: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/04(土) 13:08:16.03 ID:hs+oMvAO0
垣根と心理定規、元暗部の二人は『光の住人』としてそれなりの生活をおくっている
二人は他に身寄りもないので暇があってはファミレスに集まり、駄弁る、という毎日だ
最初のころは垣根も心理定規も元暗部の人間が……という思いもあったが今は何事もなかったかのように過ごしている
31: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/04(土) 13:09:21.54 ID:hs+oMvAO0
垣根「さて、今日はこんなもんにしとくか」
定規「あら、もう終わり?」
垣根「悪いな、昨日録画しといた番組見なくちゃなんねえ」
定規「そう、なら仕方ないわね」
定規「じゃあね」
そうして垣根は心理定規と会計を済ませ店を出た
32: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/04(土) 13:15:53.90 ID:hs+oMvAO0
学園都市 とある路上
垣根「(さーてこれから帰って録画した番組見て、ツタヤで借りたパイレーツオブカリビアン全作みて、そんでもって寝る)」
垣根「(完璧だ!我ながら完璧な計画だ!)」
ドドドドドド……
垣根「あ?なんだ?この音」
ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド!!!!!!!!!!!!!!!!
初春「見つけましたよ!!垣ィィィ根さァァァァァァァァン!!」
垣根「」
33: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/04(土) 13:17:47.87 ID:hs+oMvAO0
垣根「うん、とりあえず逃げよう」ファサファサ
垣根は『未元物質』の翼を展開する
それはひとりでに広がり、天使のような六枚の翼が、彼の背でゆっくりと羽ばたいた
それを見た初春は歓喜の表情をあげ呟いた
「垣根さんマジメルヘン」
34: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/04(土) 13:20:39.45 ID:hs+oMvAO0
その瞬間初春は一気に加速する
対する垣根もすぐさま飛翔し、その場から逃げだした
だが『超電磁砲』を超えるスピードで疾走する初春からは逃げられない
そして激突
その圧倒的な力どうしの衝突は余波だけであらゆる現象を引き起こす
鉄筋コンクリート製の構造物がギシギシと頼りなく揺れる頃には垣根と初春はそこから消えている
平行するように動きながら互いの力を激突させる両者は、時に風力発電のプロペラに飛び移り、時に信号機の側面を蹴飛ばしながら、
恐ろしい速度で町並みを駆け抜けてゆく
その光景はあの日、十月九日におきた学園都市の第一位と第二位の戦闘のようだった
35: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/04(土) 13:22:29.78 ID:hs+oMvAO0
垣根「(ヤバいヤバいヤバいなんだあれなんだあれ)」
垣根「(暗部の追っ手か?)」
垣根「(いや、ちがう)」
垣根「(というかあの女どこかで見たような……)」
垣根「……!!」
垣根「(あのときファミレスで出会ったあの花女!!)」
垣根「(あいつこんな強かったのかよ!!)」
初春「待って下さいよ~垣根さ~ん」
垣根「(このままじゃ町の被害がヤバい)」
垣根「(今は『未元物質』でなんとか防いでるがいつまでもつかわからねぇ)」
垣根「(生憎この花女の狙いは俺のようだしな……)」
垣根「おい、花女」
初春「!」ビクッ
初春「な、なんですか?垣根さん?」
垣根「いったん降りるぞ」
初春「は、はい//」
垣根「(あ?以外に素直だな……)」
36: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/04(土) 13:24:16.79 ID:hs+oMvAO0
学園都市 とある路上
垣根「で、おまえは俺に何か用でもあんのか?」
初春「はい、もちろんです!!!!」キラキラキラキラ
垣根「(うわ、こいつの目、宝石みたいに輝いてやがる)」
垣根「見たところ、俺への仕返しってところか?」
垣根「だが悪いな、俺は今の生活を楽しんでる」
垣根「だれにも邪魔はさせねぇよ」
初春「いえいえ、そんなんじゃないですよ」
垣根「じゃあなんだよ、怒らねぇからいってみな、花女」
初春「(花女……罵倒されちゃいました……)」ビクンビクン
垣根「?」
初春「あ、いえ……なんでもないです」
初春「驚かないで……くださいね……」
垣根「わ、わかった」
ガバッ←土下座する音
初春「垣根帝督さんに踏まれたいです……」ハァハァ
43: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/05(日) 19:40:12.05 ID:gL7tfB5e0
垣根「」
垣根「え……マジで?」アタフタ
初春「……垣根さん……」
垣根「……なんだ?」
初春「私は本気ですよ!?」
垣根「いや本気とか言われても……」
44: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/05(日) 19:41:14.43 ID:gL7tfB5e0
初春「あのときみたいに足で踏まれたいです!! 罵倒されたいです!!」
垣根「」
初春「殺人光線で焼いてほしいです!! 『未元物質』の翼で殴ってほしいです!!!」
垣根「」
初春「食べかけてるジャンボパフェを顔面にぶち込んで下さい!! あつあつのいちごおでんを体にぶっかけてください!!!」
垣根「」
初春「スカート好きなだけ捲ってください! お願いします!!」
45: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/05(日) 19:42:00.17 ID:gL7tfB5e0
垣根「ゴメン無理」
垣根「悪いけど他の奴をあたってくれ」
初春「フ……そうなることは予測済みです」
垣根「何?」ギク
初春「垣根さん……いつから私がドMだと思いますか?」
垣根「自覚ありとか余計タチ悪いな」
46: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/05(日) 19:43:19.43 ID:gL7tfB5e0
垣根「はいはい、どうせ生まれた時からとかだろ……」
初春「違います」キッパリ
初春「もちろん十月九日からですよ」
垣根「え……ってことは……」
初春「そうです、私が目覚めたのは垣根さんのおかげなんですよ!」
初春「だからお願いします! 今日一日だけでもいいんで、罪の償いだと思って、どうか、どうか!!」
47: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/05(日) 19:44:08.44 ID:gL7tfB5e0
垣根「ゴメン、やっぱり無理」
初春「フ……そうなることは予測済みです」
垣根「何?」ギクギク
初春「この腕章を見てください」
垣根「あー、風紀委員の腕章だろ? それがどうした」
初春「実は私、こう見えても風紀委員の中でも情報処理には自信があるんですよ」
垣根「どういうことだよ……」
48: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/05(日) 19:44:57.98 ID:gL7tfB5e0
初春は鞄からパソコンを取り出した
そして目にもとまらぬスピードで操作する
「完了です」
初春はそう呟き……
「これを見てください」
パソコンの画面を垣根のほうへ向けた
そこに映っていたものをみて垣根は驚愕した
49: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/05(日) 19:46:35.11 ID:gL7tfB5e0
『
垣根「で、俺はこれから一方通行のクソヤローと戦い敗北し、冷蔵庫になった……」
垣根「ま、そう思われていた時代が俺にもありましたってわけだな」
垣根「現に、俺はここにいる」
垣根「あの花女と出会った、あのファミレスだ」
定規「ふーん、というか生きてたんだ、貴方」
垣根「まあな、俺がそう簡単に死ぬとでも?」
定規「思わないわね、普通は」
垣根「普通は……か、」
定規「でもどうするの?」
垣根「なにがだ?」
』
50: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/05(日) 19:47:49.24 ID:gL7tfB5e0
『
定規「これからのことよ、これから」
定規「多分上層部は知っていると思うけど、今『スクール』は壊滅状態」
垣根「あ、なんでだよ?」
定規「あなたは今、冷蔵庫にされてるってことになってる」
垣根「あーそういうことか」
垣根「『スクール』は用済み、好きに生きろってことか」
定規「そういうこと、なぜかは分からないけど……」
垣根「ま、上層部がそういうならもういいだろ、もう直接交渉権とかどうでもいいし」
垣根「じゃあどっかいくか?」
定規「あら、誘ってくれるの?」
垣根「ご想像にお任せします、なんてな」
』
51: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/05(日) 19:48:34.16 ID:gL7tfB5e0
垣根「なん……だと……」
垣根「(ツッコミどころが多すぎる……)」
初春「どういうことかわかりました?垣根さん?」
垣根「わかったわかった、お前がドMで変態でストーカーだってことはよーく分かった」
垣根「じゃあ帰るから、二度と面みせんな、変態」
初春「!!!」ゾクゾク
初春「罵られて興奮しちゃいました……」
52: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/05(日) 19:50:46.11 ID:gL7tfB5e0
初春が興奮している間に垣根は去ろうとしたが……
初春「いいんですか?このまま帰っちゃって?」
垣根「ぐ……何だよ……」
初春「今はほんの軽いジャブですけど、本当はもっと凄い垣根さんの情報、いっぱいありますよ?」
垣根「けっ、いがいに腹黒いじゃねぇか、花女」タラタラ
垣根「(ヤベェヤベェヤベェヤベェ、流石にこの花女がどれだけ凄かろうが『スクール』のことはわかんねぇだろうが……)」
垣根「それよりも俺のプライバシーがマッハでヤバイ……そんな気がする……」)」
53: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/05(日) 19:52:06.53 ID:gL7tfB5e0
初春「ふふ~それに随分この女性と仲がよろしいようですね~」
垣根「!」ギクッ
初春「実はもうこの女性のアドレスも抑えてあるんですよね~」
垣根「!」ギクッ
初春「このままだと垣根さんの知られたくない情報があの女性の携帯に……」
垣根「!」ギクッ
初春「このままだと勢い余ってエンターキー押しちゃいそうです~」
垣根「ストーップ!! ストーーップ!!!」アタフタ
垣根「わかったわかった、今日一日だけだぞ!! 一日だけならやってやる!!」
初春「はい! わかりました!! じゃ行きましょう!!! この私とめくるめく夢の世界へ!!!!」
垣根「(あーなんか急に頭痛が……)」
59: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/08(水) 21:57:59.80 ID:B1P6pq550
学園都市 初春の寮
垣根(どうしてこうなった……)
垣根(女の子の寮で二人きりで過ごすという素敵イベントをこんな形で達成しちまうなんてな……)グスン
初春「よし、じゃあ早速はじめましょう!」
初春「では早速……」シュルシュルッ
垣根「ストーップ!! ストーーップ!!! 何やってんだテメェ!!!!」アタフタ
初春「何って脱いでるだけですけど?」
垣根「ヤメロ」
初春「えーなんでですか~? いっぱいご奉仕するには裸のほうがいいと七時間も調べて結論出したんですよ~!」
60: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/08(水) 22:00:03.27 ID:B1P6pq550
垣根「あのな、まぁその、あれだ」
初春「わかりました! 垣根さんはやっぱり制服プレイ派ですよね?」
垣根「」
初春「ムキャァアアアアァァァァァ!!!! わかりましたよわかりましたよ!!!」
初春「この初春飾利、制服プレイでいっぱいご奉仕します!!」
初春「これでいいですよね?」
垣根「ああ、そっちのほうが助かる」
61: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/08(水) 22:01:42.13 ID:B1P6pq550
垣根「わ、わかった」
初春「じゃあまずは適当に踏んで下さい! 翼で殴ってもかまいません!」
垣根「うん」
初春(ああああああ、待ちに待った瞬間がもうすぐうううううぅぅぅぅぅぅ!!!!」
垣根「じゃあいくぞ」
62: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/08(水) 22:03:03.66 ID:B1P6pq550
ドゴッ!! グリグリ! ドゴッ!
初春「んあっ、ぎゃっ、げふん……」
初春「っはぁ……ふぁっ……」
垣根(やっぱきついか……)
初春「もっと、もっとお願いしますううううぅぅぅぅ!!!」ビクンビクン
垣根「」
初春「言葉攻め、言葉攻め……を……お願いします!!!」ゾクビク
垣根(俺の予想の先を言ったああああ!!!)
垣根「ちょっと休憩」
63: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/08(水) 22:03:53.12 ID:B1P6pq550
初春「そ、そんなあぁぁ、お願いします、お願いしますぅ」
垣根「あ? 誰がお前のような変態の望みをかなえてやるってんだあ?」
初春「!!」ビクビク
垣根「あ、やべ」
初春「ご、ごめんなさい、頼みますから、私のような変態の望みを叶えてください……」
垣根「わかったよ……」
64: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/08(水) 22:04:58.49 ID:B1P6pq550
垣根「じゃ、いくぞ」
ドゴ ドゴ ドゴ ドゴッ!
垣根「オラオラァ!! こんな変態で、自分で惨めと思ったことはねえのか?」
初春「!……ごめんなさい……ひゃっ……踏まれてるだけで……感じちゃうんです……」
垣根「ナメてやがるな。おまえはよほど愉快な変態になってると見える」ドゴッ
初春「!!」ビクビク
垣根「もう救いようがないな、お前」
初春「はい……もう私は……救いようのない変態ですぅ……」
垣根「能力使ったら、どうなっちゃうだろうかねえ」
初春「お、お願いします! 『未元物質』で殴ってください! お願いします!!」
垣根「おいおい、人にものを頼むのは態度ってものがあんだろ!?」
65: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/08(水) 22:06:07.31 ID:B1P6pq550
初春「……お、お願いします……」
初春「ご主人様……」
74: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/09(木) 20:28:29.12 ID:yEcoyKej0
垣根「いいねえ、ご主人様か……いいだろう」ファサファサ
垣根「お望みどおり、テメェのことをぶん殴ってやる」ファサファサ
垣根「この、『未元物質』でな」ファサファサア
75: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/09(木) 20:29:07.80 ID:yEcoyKej0
垣根「じゃあいくぞ」
垣根「オラオラオラオラオラオラオラ!!!!」
初春「ぎゃふぅ!……ごはっ!げへっ!ひゃっ!」
垣根「光栄に思えよ……今の今まで『未元物質』を使ったSMプレイははじめてなんだからよ」
初春「ぎゃふっ!……か、感謝してます……ぎゃふっ!!」
76: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/09(木) 20:30:01.43 ID:yEcoyKej0
十分後
垣根「あー疲れた」ツバサストップ
初春「だめ……絶対らぁめですぅ」ゾクゾク
垣根「もう『未元物質』はやめだ、疲れた」
初春「わ、わかりました、じゃあ次いきますね」ゴソゴソ
垣根(なんだ?)
初春「こ、これお願いします……」
垣根「あーこれは、アイマスクに、ロープに、ボールギャグってんのか?これ」
初春「そ、それつけてください……」
77: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/09(木) 20:30:51.42 ID:yEcoyKej0
垣根「……」
初春「な、なんですか?」
垣根「さっきも言ったけど、人にものを頼む時は態度ってものがあんだろ?」
初春「わ、わかりました」
初春「お……お願いします……」
78: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/09(木) 20:31:36.81 ID:yEcoyKej0
初春「ご主人様……」
・
79: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/09(木) 20:32:11.10 ID:yEcoyKej0
垣根「うん、よろしい」
垣根「じゃあつけるぞー」ギュッ
初春「んー!……んー!」
垣根(うわ……こいつ顔すげえことになってる)
初春「エヘヘヘヘヘヘ、エヘヘ ニマアアアアア」ビクビク
垣根「と、いうわけで」
80: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/09(木) 20:32:42.45 ID:yEcoyKej0
垣根「おい花女」
垣根「俺しばらくでるから少し待ってろよー」
初春「!?」
バタッ
81: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/09(木) 20:33:15.74 ID:yEcoyKej0
定規の携帯「~♪~♪~♪」
定規「あら、垣根から、何かしら?」
ガチャ
定規「はいもしもし、何か用?」
垣根「……心理定規……助けてくれ……」
定規「ん? なにがあったの? 貴方」
垣根「それが……」カクカクジカジカ
82: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/09(木) 20:34:10.96 ID:yEcoyKej0
定規「はあ、それで貴方は脅されて、大変なことになってるってわけね」
垣根「そういうことだな……」
定規「まったくしょうがないわね、わかったわ、まず貴方の携帯の位置情報を送信して」
垣根「わ、わかった」
定規「ま、あとは適当なところで見張ってるから、危なくなったらとめに行くわ」
垣根「すまねえ、恩に切る」
定規「別にいいわ、長い付き合いだし」
垣根「助かる、じゃあな」
プチッ
83: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/09(木) 20:35:04.16 ID:yEcoyKej0
定規「ま、止めにはいかないけどね」クスッ
定規「おもしろいものが見れそうだわ」
・
84: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/09(木) 20:35:49.16 ID:yEcoyKej0
垣根「ふぅー、これでなんとかなりそうだ」
垣根(それにいくらヤバいことやっても心理定規が止めに来る)
垣根(なら、今日くらい花女に付き合ってやるか)
垣根(ってもうこんな時間か)
垣根(まあいい、戻るか)
ガチャ
初春「」ハアハアハアハアハアハアハアハアハア
垣根(うわ、目がひでぇことになってる)
85: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/09(木) 20:36:25.81 ID:yEcoyKej0
垣根「とりあえず何やっていいかわからんから外すぞ」スチャ
初春「ふー、ありがとうございます」
垣根「次はなんだ? 今は機嫌がいいんでな、望み通りにしてやるよ」
初春「ほ、本当ですか?」
垣根「ああそうだ、で、何だ次は?」
初春「つ、次はこれです!」ゴソゴソ
垣根「これは……鞭?」
初春「はい、これでもう豪快に!!」
86: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/09(木) 20:36:56.84 ID:yEcoyKej0
垣根「わかったわかった」
垣根「でもこれくらいじゃ駄目だな」
初春「へ?」
垣根「こうするんだよ」ダークマター
垣根「どうだ? 鞭を『未元物質』でコーティングした」
垣根「悪くないだろ?」
初春「そりゃもう! 最高です!」
87: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/09(木) 20:37:39.97 ID:yEcoyKej0
垣根「そんじゃいくか」
初春「はい、お願いします」
垣根「よーし……」
垣根「フンフンフンフンフンフンフンフン!!!!」ビシビシ
初春「おべっ! いぎっ!」ビクビク
垣根「オラオラどうしたあ! 全然苦しそうには見えねえなあ!!」
垣根「もしかして興奮しちゃってんのかあ!」ビシビシ
初春「あっ! やぁ!…ひゃ、はい…興奮してますぅ…んっ!」
垣根「良いだろう」
垣根「にしてもこんな興奮するなんてたいしたメルヘンっぷりだな」
初春「ひい……耳元で……囁くなんて……」
垣根「ハッ! こりゃたまらんね」
88: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/09(木) 20:38:19.89 ID:yEcoyKej0
一時間後 学園都市 初春の寮
垣根「さて、時間だしもう帰るわ」
初春「そ、そんな……もっと虐めてくださいよ……」
垣根「駄目だ駄目、それに一日だけって約束だろうが」
初春「う……」
垣根「そういうこと、今度こそさよならだ、花女」
テクテク
89: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/09(木) 20:39:10.82 ID:yEcoyKej0
初春「待って下さい!!!!」
垣根「なんだよ……まったく……」
初春「じゃあ、私が家まで送りますよ!」
垣根「まあ……それぐらいなら……」
初春「わかりました! 準備するので待ってて下さい!」ダダダダ
90: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/09(木) 20:39:44.03 ID:yEcoyKej0
五分後
初春「これ……つけてくれませんか?」つ首輪
垣根「」
垣根「駄目だ」
初春「えー」
垣根「えーじゃねえし、普通に駄目だし」
91: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/09(木) 20:41:07.21 ID:yEcoyKej0
垣根「というかお前の言うとおりにしたら、『学園都市第二位の垣根帝督は風紀委員の中学生に首輪付けて歩かせる変態』扱いになっちまう」
初春「そんな……お願いします! ご主人様……」ウルウル
垣根(う……かなり迷うな……)
垣根(いや待て、今は最終下校時刻を過ぎちまってる)
垣根(この時間帯ならあまり心配もないだろ……)
垣根(この際もう仕方ないか……)
92: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/09(木) 20:41:34.01 ID:yEcoyKej0
垣根「わかった、言うとおりにしてやるよ」
初春「あ、ありがとうございます!!!!!!!!」パアア
垣根「ほらさっさとしろ……」
初春「は、はい!!! じゃあ早速……」
垣根「ほらよ」ガチャ
初春「へへ、これで私垣根さんの者になっちゃいました」エヘヘ
垣根「はいはい、じゃあいくぞ」
垣根(もうどうにでもなれ……)
93: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/09(木) 20:43:49.30 ID:yEcoyKej0
同時刻 学園都市 ????の家
????「おいコラ、さっさといくぞォ」
????「了解しました、とミサカはご主人様の後につきます」
学園都市第二位、垣根帝督とその僕、初春飾利、そして学園都市第一位、????とその僕、????が交差するとき、物語は始まる!!!
109: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/10(金) 22:30:07.72 ID:jYVemBSF0
学園都市 とある路上
学園都市の夜、それは他の国や都市とはまるで違う
普通の大都市なら居酒屋で騒いだり、一般のサラリーマンが所謂サービス残業という一銭も入らない作業を延々と行っている
だが、学園都市の住人の大半は学生だ
学生の主な生活時間帯は昼、なので日が落ちれば道を歩くというような学生は極端に減る
だがそのような時間帯になってもまだ町並みを歩いている一組の男女がいた
110: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/10(金) 22:31:22.32 ID:jYVemBSF0
一人は学園都市第二位の超能力者、垣根帝督、いかにも夜、というより『闇』が似合う形相をしている
傍目からしてみればただのチンピラの不良が歩いているようにしか見えない
もう一人は風紀委員所属の中学生、初春飾利、垣根とは対称的に、この暗い街には似合わない顔立ち、雰囲気を醸し出している
と、普段の『初春飾利』を知る人間ならそう思うだろう
だが今の『初春飾利』に既存の見方は通用しない
111: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/10(金) 22:32:55.63 ID:jYVemBSF0
もし今誰かが初春のことを知る人間が見たなら必ず口を揃えて今の初春を否定するだろう
そしてその理由は、初春を見ればわかるだろう
その表情に普段風紀委員で活躍しているような面影は一切なく、どこか淫らな表情を浮かべている
「ひゃあ……垣根さんと散歩なんて……夢のようです……」ハアハア
「……」
「無視するんですか? まあ放置プレイって事にしときますね」ハアハア
「チッ……勝手にしろ……」
112: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/10(金) 22:34:09.64 ID:jYVemBSF0
適当なやり取りを続ける二人
だがそのやり取りは中断されることとなる
なぜなら
「あァ? お前らは確か……」
113: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/10(金) 22:37:11.54 ID:jYVemBSF0
確かに二人は聞いた
全ての物質より白い、この世に存在しない『未元物質』より白い
「よりによってなんでオマエ等なんですかァ?」
学園都市最強の、垣根帝督の上に立つ唯一無二の存在
最強の超能力者の声を
「オマエ等ってそういう関係だったのか?」
114: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/10(金) 22:40:19.53 ID:jYVemBSF0
「一方通行……ッ!!!」
垣根帝督は視線を移して小さく呟いた
そして垣根は冷静に思考を始める
「なぜこいつがこんなところに……」
「まさか俺たちを『処分』するために……」
「心理定規は無事か?」
「よりによってタイミングが……」
などといったことを考えるものの最良の結果には辿りつかない
115: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/10(金) 22:42:18.27 ID:jYVemBSF0
だがそこにある言葉が投げかけられる
「御坂さん……ですか?」
さっきまでありえない表情をしていた初春だ
なぜだかはわからないが普段と変わらない表情にいつの間にか戻っている
「御坂?……『超電磁砲』か?」
とりあえず垣根は答えてみた
116: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/10(金) 22:43:36.65 ID:jYVemBSF0
そして垣根が一方通行のほうをよく見てみると
「バレてしまいましたか、とミサカは素直に前に出てみます」
声がした
そして一方通行の後ろからでてきたのは、メイド服を着た『妹達』の一人
「ですがミサカは御坂美琴お姉さまの妹です、とミサカは訂正を求めます」
検体番号10033号だった
117: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/10(金) 22:44:35.59 ID:jYVemBSF0
「ったくよォ……いつまでシケたツラしてンだ? メルヘン野郎」
「いやまあ……まずどこから突っ込んでいいのかさっぱりだ……あと言われなくても自覚はあるって言っただろうが? 白もやし」
「ハッ!! まあ俺はお前のような屁に興味はねえ……????」
そういいかけて首を傾げる一方通行
そして一瞬の思考、一瞬の理解
「……いやいやいや失敬失敬、ゴメンナサイですゥ垣根くン」
「……は?……」
突然頭を下げて謝る『最強』に垣根は驚愕する
118: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/10(金) 22:47:15.48 ID:jYVemBSF0
「いやーまさか垣根くンがこっちの住人だとは思わなくてなァ……」
(こっちの住人?)
「ここにも同志がいましたか、とミサカは喜びます」
(同志?)
わけわかんねー、と垣根は呟き、
「何言ってんだお前等? こっちの住人とか同志とか……わかるように説明してくれ」
そういうといつも通りの無機質な声で
「つまり貴方達は私達と同じ主従関係にあるということです、とミサカは説明します」
そう10033号は答えた
119: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/10(金) 22:49:17.01 ID:jYVemBSF0
垣根「あ? そんなことあるわけないだろ」
一方通行「ならその花女の付けてる首輪は何ですかァ?
初春「そうなんですよ~私いっぱいご奉仕してるのに全然素直になってくれなくて……」
初春「いきなり着衣プレイまでやったのに……」
垣根「」ギク
初春「『未元物質』の翼で殴ってもらったのに……」
垣根「」ギク
初春「縄で縛ってもらったのに……」
一方通行「何だ何だ何ですかァ! そんなことしてもらってるのに何ですかァ? その表情は?」
ミサカ「まったく我々の風上にも置けませんね、とミサカは貴方を断罪します」
120: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/10(金) 22:51:01.49 ID:jYVemBSF0
垣根「」
一方通行「あーでもその気持ちわかるかもしれないなァ……」
一方通行「俺も昔はそうだった……」
一方通行「だがなァ……ある自覚が芽生えた時その気持ちは消え去った……」
垣根「その自覚ってなんだよ」
一方通行「わかった、言ってやんよォ……」
121: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/10(金) 22:52:33.08 ID:jYVemBSF0
一方通行「俺は『コイツと主従関係にある』って自覚だ」
垣根「」
122: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/10(金) 22:54:40.81 ID:jYVemBSF0
垣根「安心しろ、それはない」
一方通行「ハァ!? この期に及んで見苦しいンですけどォ!」
垣根「いや、そういう問題じゃなくてだな……」
一方通行「あーもういいもういい」
一方通行「ちょうどイイ、俺がSMプレイの立ち振る舞いってのを教えてやる」
垣根「丁重にお断りします」
一方通行「あァ?」カチ
垣根「わかりましたわかりましたわかりました、ご一緒させていただきます」
一方通行「よし、じァあ行くぞ」ニッコリ
ミサカ「了解しました、とミサカはご主人様のあとにつきます」
一方通行「これでいいンだよなァ?」
初春「はい、ありがとうございます!」
123: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/10(金) 22:55:43.80 ID:jYVemBSF0
学園都市 とある公園
垣根「で、俺はこんなことになってしまったと……」
一方通行「あァ?」ギロ
垣根「もういいもういい、で、なんでよりにもよって公園何だよ?」
一方通行「あ? そンなこともわからねえのか? だからオマエは第二位なンだよ」
ミサカ「それはいつも私たちがここでSMプレイをしているからです、とミサカは補足説明します」
垣根「……は?……」
垣根「さ、流石は第一位……大した変態っぷりだな……」
一方通行「それほどでもォ」
124: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/10(金) 22:57:33.99 ID:jYVemBSF0
一方通行「でもやっぱわかってねえな、オマエ」
一方通行「今から教えてやる、超一流のSMプレイの立ち振る舞いってやつをな」
垣根「それはご指導ご鞭撻を、一方通行先生」(棒)
一方通行「あァ?」ギロ
垣根「わかったよ……さっさとしろ」
一方通行「じァあいくぞ」
一方通行「まあこれから単刀直入にいうといまからオマエらにやってもらうのは……」
初春「」ワクワク
一方通行「犬プレイだ」ババーン
垣根「」
初春(! 想像しただけで……)ビクビク
125: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/10(金) 22:58:04.89 ID:jYVemBSF0
垣根「はあ?」
初春「よし! 早速やりましょう! 垣根さん!」
一方通行「ほら、鎖だ、オマエがつけろ」ジャラ
垣根「あーもうわかったよ! やってやるよ!」
垣根「ほら、これでいいだろ!」ガチャ
一方通行「よーし、公園一周してこい」
初春「じゃあ行きましょうか」ハァハァ
垣根「お、おう」
クイッ
126: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/10(金) 22:59:22.60 ID:jYVemBSF0
初春「あ……ハァ」
垣根(今更ながら罪悪感がパネエ)
グイッ
初春「垣根さん……最高です……」
垣根「……そうか」
一方通行「オイ垣根くン」ヒソヒソ
垣根「あ、なんだよ?」ヒソヒソ
一方通行「こういうシチュエーションではな……」ヒソヒソ
垣根「……」
垣根「……!!」
垣根「!!!!」
一方通行「わかったな? 垣根くン」ヒソヒソ
一方通行「まあ軽めだがなァ」ヒソヒソ
垣根「お……おう」
127: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/10(金) 22:59:59.02 ID:jYVemBSF0
垣根(なんだよこの状況……それに今からやるってのか? あれを……)
垣根「おい花女」
初春「は、はい?」
垣根「お前は今『犬』なんだよな?」
垣根「じゃあ人間様の言葉で話すのはおかしいとは思わないのか?」
初春「す、すいません!」
初春「! わ、わんっ」
垣根「うわーホントに犬の言葉でしゃべってるよ、こいつ」
垣根「それに制服に首輪付けて四つん這い、どうとも思わないのか?」
初春(羞恥心、隷属心、背徳感、屈辱感、全てが煽られてもうたまりません!!!)ビクンビクン
128: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/10(金) 23:00:46.27 ID:jYVemBSF0
垣根「おい、曲がるぞ」
初春「わ、わん!!」
垣根「こっち見ながら歩いてくるし……」
垣根「な……なんか……やべえかも……」
一方ミサカ「」ピコーン
一方通行(よしよし、順調だなあ)
ミサカ(そうですね、とミサカは相槌を打ちます)
垣根「オラオラ! 歩け歩け!」
初春「ひゃんっ!」
初春(お尻、叩かれちゃうなんて……)ゾクゾク
129: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/10(金) 23:01:22.19 ID:jYVemBSF0
垣根「よし、もう終わりだ」
一方通行「まあ、及第点といったところか?」
垣根「どうも」
初春「最高でした……」ゾクゾク
一方通行「じゃあここでお別れだ、あばよ」スタスタ
ミサカ「それではまた会いましょう、とミサカは別れのあいさつを告げます」スタスタ
垣根「じゃあいくか……」
初春「……はい……」
130: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/10(金) 23:02:01.20 ID:jYVemBSF0
初春「……はい……」
学園都市 垣根の家
初春(もう……終わりなんですね……)
初春(しょうがないですよね……約束ですから……)
垣根「おい花女」
初春「は、はいご主人様!」
垣根「お前、名前はなんていうの?」
初春「う、初春飾利です……」
垣根「ふーん、初春ねぇ……」
初春「? どうかしたんですか?」
131: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/10(金) 23:04:05.53 ID:jYVemBSF0
垣根「いや別に」
垣根「ただ、また会うかもしれない女の名を覚えておくのは当たり前の事だろ?」
初春「ふぇ? そ、それって……」
垣根「たまになら、こういうこともいいなって、そう思っちまっただけかもしれねえし」
垣根「そんなこと一切合切関係なしに、『初春飾利』という女に興味を持ったのかもしれねえ」
垣根「後ろめたいのはわかってる、でもただ言えることは……」
垣根「俺はもう一度お前に逢いたいってことだよ……」
初春「……/////」カアアアア
垣根「そういうことだ、またな、『飾利』」
バタッ
初春(なぜか名前で呼ばれてから心臓の鼓動が止まりません)ドキドキ
初春(この気持ち……いったい何なんでしょうか……)
132: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/10(金) 23:05:34.46 ID:jYVemBSF0
垣根帝督と初春飾利、二人はその中に秘める感情の名をまだ知らない……
ここは二百三十万人の学生が集う街、学園都市
科学の粋が結集し、毎日あらゆる方面からの研究がなされている
だがその力をもってしてもいまだに解明しきれない謎は数多く存在する
そしてそのひとつを人は
『恋』
と呼ぶ
我々人間でも百パーセント理解できない感情を理解し、彼ら二人がめぐりあうのは、少しあとの話となる
終わり
133: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/10(金) 23:09:16.44 ID:jYVemBSF0
これで終わりです
読んで下さってありがとうございました
自分としては初めてのSSでしたがやっぱり妹達や一方通行の口調は難しいですね
あと没ネタ
>>123-124の間
垣根(あー第一位がこんなんだと、他の超能力者共がどうなってるか不安になってくる)
同時刻 上条当麻の家
上条「ほらさっさと舐めろよ、美琴」
御坂「わ、わかったわよ、当麻」
上条「……おい美琴」グチャ
御坂「あっ!! だめぇぇ……」
上条「ご主人様、それに敬語を使えって言っただろ?」
御坂「あっ!……ご、ご主人様……気持ちいいです……」ビクンビクン
垣根(まあ流石にそれはないだろ、うん)
その考えが間違いだということに気づかない垣根であった
135: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/06/10(金) 23:18:43.18 ID:jYVemBSF0
続き
上のネタはいろいろあってなしになりました
あと私が考えているネタを少々
上条「なんだこれ?」 インデックス「デュエルマスターズなんだよ!」
タイトルそのまんまの意味です
遊戯王のスレはいくつか見かけたのですがDMはなかったので
まあ需要があるかわかりませんが……
↑のスレタイのスレがたったら作者はたぶん自分です
とある妹達編と原作垣根
垣根と心理定規にはできるだけ原作の発言をさせるというルールのシリアス
これで本当におわります
もう一度心からこの言葉をおくります
ありがとうございました!
SS速報VIP:初春「垣根帝督さんに踏まれたいです……」ハァハァ