1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/20(金) 22:02:39.96 ID:2Pem75JD0
紬「はーいどうしたのー?」
梓「お茶入れて~」
紬「わかったーちょっと待ってね~」
梓「うん」
紬「しゃらんらしゃらんら~」
コポコポ
紬「はい、どうぞ」コト
梓「ありがと」
梓「ん……」
紬「おいしい?」
梓「うん、おいしいよー」
紬「よかった」
梓「ありがとね」ギュッ
紬「わっ」
梓「あったかい……」ギュウ
5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/20(金) 22:11:28.35 ID:2Pem75JD0
梓「ねえ」
紬「ん?」
梓「お姉ちゃんっていい匂いするよね」
紬「そうかな」
梓「うん、いつもいい匂い」くんくん
紬「嗅がないでよ~恥ずかしいなあ」
梓「だってこの匂い好きなんだもん」
紬「梓ちゃんだっていい匂いするよ」
梓「ほんと?お姉ちゃんと同じ匂い?」
紬「それは分からないけど……でもいい匂い」
梓「へへへーじゃあ嗅いでいいよ~」スリスリ
紬「ふふふっ……うん、いい匂い」
梓「もっと嗅いで~」
紬「もういいよ、ありがとね」
梓「え~終わり?」
紬「もう、梓ちゃんたら」
梓「なに?」
紬「部活の時はあんなにつんつんしてるのに……」
梓「だってお姉ちゃんの前だと落ち着くんだよ」
紬「……」
梓「いい匂いだし、優しいし、やわらかいし……」
紬「……もう、でもちょっと嬉しいかも」
梓「でしょー?だったらいいじゃ~ん」
紬「でも、柔らかいは余計です!」こつん
梓「あてっ!……ほめ言葉なのに……」
紬「あんまり嬉しくないなあ」
梓「う~……もったいないよ!こんなにやわらかいのに!もふもふ!」
紬「ちょ、ちょっと!」
梓「あ~髪もふわふわだねー」
紬「……ふふ」
梓「……」
紬「……?」
梓「ねー」
紬「なあに?」
梓「お姉ちゃんとわたしって……全然似てないよね」
紬「そうかな……」
梓「全然ちがうよ!わたしなんか髪も真っ黒でストレートだし、目付きも性格も体つきも違うじゃん!」
紬「う~ん……なにか嫌なことある?」
梓「……ないけど……」
紬「じゃあいいでしょ?実はわたし梓ちゃんみたいにストレートがよかったんだよ」
梓「それはダメだよ!」
紬「え?」
梓「お姉ちゃんはふわふわの髪じゃなきゃだめ!」
紬「でも、梓ちゃんの髪きれいだし……」
梓「お姉ちゃんのほうがきれいだよ!それにいい匂いだし!」
紬「梓ちゃんもいい匂いだよ」
梓「お姉ちゃんのほうがいい匂い!それに……」チラッ
紬「?」
梓「む、胸も……全然ちがう」
紬「あ、気にしなくても……」
梓「わたしなんてこんなぺったんこじゃん!」
紬「でも梓ちゃんはかわいいから心配いらないよ」
梓「そうじゃないの!わたしだって……もっとおおきくしたいもん」
紬「梓ちゃん……」
梓「……お姉ちゃんみたいになりたかった」
紬「!そんなこといっちゃだめ!」
梓「!」
紬「梓ちゃんはそのままでいいの!」
梓「でも……」
紬「わたしは今の梓ちゃんが一番好きだよ」なでなで
梓「……ほんと?」
紬「うん、そうだよ」なでなで
梓「そっか……」
紬「うん、だからそんなこともういっちゃだめだよ?」
梓「……わかった」
紬「よしよーし」
梓「……えへへ」
紬「どうかした?」
梓「んーん。やっぱりお姉ちゃんはお姉ちゃんだね」
紬「へ?」
梓「なんでもないよ!」
紬「そう……?」
梓「うん、じゃあもう寝よ?」
紬「そうね、明日もあるしね」
梓「じゃあ一緒に寝よー」
紬「また?」
梓「……いや?」
紬「そんなことないよーほら、おいで」
梓「うん!」
紬「じゃあおやすみなさい」
梓「おやすみ」
紬「……寝ないの?」
梓「……ね、手繋いで」
紬「ふふ、はい」ギュ
梓「!」
紬「じゃあ寝ましょう」
梓「うん……また明日ね……」ウトウト
紬「うん、また明日」
──
────
紬「梓ちゃん、起きて」
梓「んぅ……?」
紬「もうご飯できてるから顔洗ってきてね」
梓「ん……わかった」ゴソ
紬「ほらしっかり」
梓「連れてって……」ギュ
紬「うん、一緒に行くからちゃんと起きて」
梓「はぁい」ゴシゴシ
紬「梓ちゃーん!もう出るよー」
梓「ま、待ってー!おいてかないでー!」バタバタ
紬「もう……」
梓「今いくー!」
梓「お、お姉ちゃん……今行くから……」ゴソゴソ
梓「……?」
梓「お姉ちゃーん!」
「……」
梓「!や、やだ待ってよ……」バタバタ
梓「お姉ちゃん!」ダダダ
紬「あ、やっとね」
梓「あ!いるなら言ってよー!」
紬「梓ちゃん遅いから待ちくたびれちゃった」
梓「いじわる!」
紬「ふふっ、おいていったりしないよ、行こ」
梓「……うん」
紬「……わたしも梓ちゃんと行きたいからね」
梓「!し、知ってるよ!行くよ!」ずかずか
紬「あっ待ってよー!」
すたすた
紬(そろそろかな?)
梓「……わたしもう先行くね」
紬「うん、わかった」
梓「また、ね」チラッ
紬「うん、放課後ね」
梓「じゃ、じゃあ」タタタ
紬(恥ずかしがらなくてもいいのに)
梓「……」チラッ タタタ
紬(ふふふっ、かわいいなあ)
──
ガチャ
憂「あ。梓ちゃんおはよー」
梓「おはよ」
憂「今日は紬さんと来たの?」
梓「いや……ひとり」
憂「そっか」
梓「……うん」
憂「あっ!わたし日直だった!」
憂「職員室行かなきゃ。じゃね梓ちゃん!」
梓「うん」
タタタ
梓(ほんとは……ひとりじゃないけど)
梓(……だって、恥ずかしいもん)
──
ガチャ
紬「おはよ~」
唯「お!ムギちゃんおはよー」
律「どうした?良いことでもあったのかー?」
紬「えっどうして?」
律「ん~なんとなく」
紬「いつも通りだよ」
律「そかー」
紬(りっちゃんはこういうところが鋭いなあ)
澪「今日は梓と来たのか?」
紬「えっ?」
澪「いや最近ばらばらだなって……」
紬「あっうん!今日は……」
律「?」
紬「あ!べ、別々に来たよ!」
唯「一緒に来ればいいのにー」
紬「う、うん。そうだよね」
紬(あぶない……言いそうになっちゃった)
紬(内緒にしておいてあげなきゃ)
唯「わたしはいつも憂と一緒だよー!」
澪「はは、ほんとに仲良いよな。平沢姉妹は」
唯「そうです!誰にも負けません!」
律「なにー!?こうなったらわたしも聡と来てやろうかー!」
澪「方向ちがうだろ!」
「あはははは!」
紬(唯ちゃん、仲の良さだったら負けないよ!)
─昼休み。
純「よし、ふたりとも来たね!」
梓「何様なの」
純「純様」
梓「ふーん」
純「流すなー!」
憂「ははは、じゃあ食べよ」
「いただきまーす」
純「……」じー
憂「な、なに純ちゃん」
純「……はーっ」
梓「?」
純「憂のお弁当ってほんとおいしそうだよねー。うらやましい!」
憂「や、やめてよ恥ずかしいよ」
純「いやほんとほんと。ていうかずるい!これもらった!」ヒョイパク
憂「あっ」
純「うまーい!」
梓「あ、憂かわいそう……」
純「なによー」
憂「き、気にしないで。よかったらもっと食べていいよ」
純「ほんと?よっしゃー」ぱくぱく
純「あーおいしー」
純「やっぱり憂のお弁当最高!」
梓「……」
梓(お姉ちゃんだって……料理上手だもん)
梓(時間がないから、作れないだけだもん)
憂「梓ちゃんもどうぞ」スッ
梓「えっ?あ、うん……」パクッ
梓(……おいしい)
純「でも憂すごいよねーお姉ちゃんの分まで作ってるんでしょ?」
憂「うん」
純「いいなーわたしも平沢家に入る!」
憂「はは、無理だよー」
純「ひどっ!」
梓「……」もぐもぐ
純「でもまあそうだよね。憂、お姉ちゃんとすごい仲良しだもんね」
梓「!」
憂「えへへー」
純「入る余地ないや」
憂「純ちゃんも兄弟いるでしょ?」
純「あーダメダメあんなの。姉をばかにしてるんだもん」
梓(わたしだって仲いいし……それに……)
純「あ。梓はどうなの?」
梓「へっ?」
純「梓にもお姉ちゃんいるじゃん。ムギ先輩」
梓「う、うん」
純「仲良いの?」
梓「え?その……」
憂「紬さんきれいだよね~」
梓「え!?」
純「そうそう!いいなーあんなお姉ちゃん……」ポワン
梓「だ、ダメ!」がたっ
純「わ、な、なに?」
梓「あ、いや……」
憂「ふふ、梓ちゃん紬さんのこと好きなんだね」
梓「ち、ちがうよ!」
純「ふーん特別仲が良いってわけじゃないんだ」
梓「う、うん……」
梓(なに言ってるんだろ……憂みたいに仲良いって言えばいいのに……)
──
わいわい
唯「……でね、憂が……」
律「わははーまじかよー」
紬「……」
澪「ムギ?」
紬「えっ?」
澪「どうかした?」
紬「う、ううん。ごめんね」
澪「いや、いいけど……」
紬(わたしも……あんなふうに話せたら……)
紬(ううん!梓ちゃんと仲良くできてるんだものね、贅沢言っちゃダメ!)ふるふる
紬(……でも、自慢できたら楽しそう……)
紬「……」
紬(……梓ちゃん、平気かな?)
─放課後。
梓「……はぁ」トボトボ
梓(……なんだか落ち込んじゃった)
梓(お姉ちゃん、ごめんね。胸はって言えばいいのに)
梓(でも、恥ずかしくて……言えないや)
トントントン
紬「あ!梓ちゃん」トントン
梓「あ……お姉ちゃん……」
紬「大丈夫?具合悪いの?」
梓「ううん……」
紬「ならいいけど……」
梓「お姉ちゃん……」
紬「?」
梓「……」キョロキョロ
紬「ふふっ……大丈夫。誰もいないよ」
梓「ん」
ぽふっ
紬「わ」
梓「ん……」ぎゅう
紬「ちょっと、苦しいよ」
梓「……」ぎゅう
紬「……もう」
紬「梓ちゃん、なにかあったの?」
梓「……」ふるふる
紬「ほんとに?」
梓「……」コクリ
紬「ならいいけど」
梓「……ぷは、もう平気」
紬「よかった。じゃあ部活行こう」
梓「うん……」
ぎゅ
紬「ん?」
梓「その、部活で変なこと言っちゃったら、ごめんね」
紬「……ふふ、わかってるよ。気にしないで、ね」
梓「……うん」
ガチャ
紬「こんにちは~」
梓「こんにちは……」
律「おっ仲良くご登場かー」
梓「なっ……」
梓(だめっ!恥ずかしくても我慢しなきゃ……)
唯「やけるぜーこのこのっ!」ガスガス
梓「!ち、ちがいます!」
梓「仲良くなんて、ありませんっ!!」
澪「あ……」
梓「……あ、いや……」
律「ま、まあ仲良いなんて言いにくいもんな!」
梓「ち、違うんです」
律「や、気にすんな!ムギ~!お茶頼む!」
紬「うん、今いれるね~」
梓「……」
澪(わ、わるいなムギ)ボソッ
紬(ふふ、気にしなくていいよ)ボソ
澪(えっ?でも……)
紬(平気へーき!)
紬「じゃあちょっと待ってね」
澪(ムギ、強がってるのかな……)
律(悪いことしちまったなぁ……)
梓(わたし、またお姉ちゃんにひどいことを……)
唯「?」
紬「はい、どうぞ」コト
澪「あ、ありがと」
紬「はい、りっちゃんと唯ちゃん」
唯「ありがと~」
紬「梓ちゃん少し待ってね」
梓「!じ、自分でやる!」ばっ
紬「あっ」
律「……」
紬「梓ちゃん、自分でできる?」
梓「できるよ!こうやって……あつっ!」
紬「あーもう、平気?」フキフキ
梓「だ、大丈夫だよ!一人でできるから!」
紬「気をつけてね」
梓「わかってる!……ほら、できた」
律(やっぱり仲良いじゃん)
紬「すごいわ~」なでなで
梓「えへへ……あ、だめ!」がし
澪「……ふふ」
梓「……澪先輩、なんですか?」
澪「ん、いや」
梓「うぅ……」
律「じゃ、練習するか」
唯「ええ~?」
律「たまにはやらないとな」
唯「もっとゆっくりしようよ~りっちゃんらしくないよ~」
律「うるさい!やるときはやるの!」
唯「ぶー」
梓「唯先輩しっかりしてください!練習しましょう!」
唯「あずにゃんまでー?」
澪「梓はしっかりしてるな」
梓「!そうですか!?」
澪「え?あ、ああ」
梓「ふふ……」にや
紬「唯ちゃんお菓子まだ残ってるから練習したらまた食べよう?」
唯「ほんと?」
紬「うん、だから……」
律「ムギも甘いなー」
梓「……!」ムッ
唯「ムギちゃんを悪く言う輩は許さないよ!」がば
律「よし起きたな、やるぞ~」がし
唯「ひぇ~」ズルズル
紬「ふふ~」ポロンポロン
梓(お姉ちゃんのキーボード……やっぱりきれいな音)
律「梓?」
梓「へ?」
律「大丈夫か?始めるぞ」
梓「あ、はい!」
梓(みとれてた……あぶない)
律「よーしいくぞー!……ワンツー!」
──
────
唯「ちかれた……」
澪「久しぶりにいっぱい練習できたな」
律「当分練習しなくていいな」
澪「おいっ」
紬「ふふふ」
律「じゃ、帰るか」
澪「そうだな」
唯「帰ろかえろー!」
ガチャ
梓「あっ皆さん待って……」
紬「待ってるよ」
梓「あ、お姉ちゃん……」
紬「ほら、行こう?」
梓「う、うん」
唯「お別れだね、みんな……」
澪「寂しい言い方するなよ」
唯「だってわたしだけ一人なんだもん」
律「はは、じゃあな唯。澪、いくぞー」
澪「ああ、じゃあな唯」
唯「う~」
梓「あ、わたしも帰ります!さ、さようなら!」スタスタ
唯「あ、あずにゃん」
紬「もう……じゃあ唯ちゃんわたしも……」
唯「ふふーお互い大変ですな!」
紬「唯ちゃんは憂ちゃんのことで苦労してるの?」
唯「ううん、なにも~」
紬「じゃあ大変じゃないね」
唯「あ、そうだね。でもムギちゃんはどうなの?」
紬「わたし?」
唯「うん、気になる!」
紬「わたしも、全然そんなことないよ」
唯「えっ?でもあずにゃんあんなにつんつんしてるじゃん」
紬「うふふ、でも梓ちゃんとってもかわいいの……それじゃあ、またね」
唯「?うん、ばいばい」
紬「梓ちゃーんまって!」
梓「……」ピタ
紬「ふぅ……そんなに急がなくてもいいでしょ」
梓「……」
紬「それじゃ行こう」スタスタ
梓「……お姉ちゃん」
紬「ん?」
梓「ごめんね」
紬「なにが?」
梓「また、ひどいこと言っちゃった」
紬「わかってるって言ったでしょ?梓ちゃん恥ずかしいんだもんね」
梓「うん……」
紬「平気。だからそんな悲しい顔しないで、ね?」
梓「うん、ごめんなさい……」
紬「ふふ、帰ろう?」
梓「……うん」
紬「はい、行きましょう」ギュ
梓「!……うん」
スタスタ
──
────
紬「そろそろ寝ようかな」
ガチャ
紬「ん?」
梓「あの……」
紬「あ、梓ちゃん。どうしたの?」
梓「きょ、今日も……その」
紬「ふふ、いいよ。こっちおいで」
梓「!うん!」
ボフッ
紬「騒いじゃだめ」
梓「はーい」
紬「それじゃおやすみなさい」
梓「……ねぇ」
紬「なあに?」
梓「ほんとにごめんね。あんなこと言うつもりなかったのに」
紬「もういいって言ったでしょ」
梓「うん、でも謝りたかったの」
紬「そう……」
梓「仲いいよって言っちゃえばいいのに、恥ずかしくて言いたくもないこと言っちゃって……」
紬「もういいよ」なでなで
梓「でもっ……そんなのがいやなの……」グスッ
紬「わたしは梓ちゃんのこと大好きだよ。そんなこと気にしなくていいの」なでなで
梓「うん……ありがと、お姉ちゃん」
紬「うん……おやすみなさい」
梓「おやすみ……」
──
────
「……」
梓「ん……?」ゴソ
紬「ほんと?澪ちゃんが?」
梓「……?」
紬「うん、行きたい!」
紬「わかった、九時ね!うん!ばいばい」ピッ
梓「……お姉ちゃん」
紬「あっ梓ちゃん起きてたんだ。おはよう」
梓「おはよう……今のは?」
紬「今ね、りっちゃんに遊びに誘われちゃった」
梓「え?」
紬「この間りっちゃんと遊んだっていったでしょ?その時澪ちゃんいなかったから一緒に遊ぼうって」
梓「そんなの……」
紬「唯ちゃんは憂ちゃんと出かけるらしいから……あ!梓ちゃんどうする?」
紬「梓ちゃんも連れて行っていいか頼もうか?」
梓「わたしは……」
紬「ごめんね。今聞いてみる」ピッピッ
梓「い、いいよ!」
紬「え?でも……」
梓「わたしは今日は家にいるよ……だからお姉ちゃん楽しんできてね……」
紬「うん、でもほんとにいいの?」
梓「うん……」
紬「わかった。じゃあ留守よろしくね」
梓「うん……」
紬「梓ちゃーん!行ってくるね!なにか買ってくるよー」
「……」
紬「……また寝ちゃったかな……行こ」
ガチャ……バタン
梓「……」モゾ
梓(なにさお姉ちゃんたら……)
梓(そんな中にわたしがいけるわけないじゃん……)
梓「……ばか」
梓(別に宿題でもやってれば時間なんてあっという間だし……)
梓(だから別に……別に)
梓「……」
梓(……寂しい)
梓「お姉ちゃんのばか!」
──
梓「う……」
梓「ん?」
梓「あ……もうお昼……」
梓「……」グー
梓「……もう一回寝よう」モゾモゾ
梓「……」グー
梓(お姉ちゃん、今頃なにしてるかな……)
梓(メールして……だめ、邪魔しちゃう)
梓(……寝よ)
「梓ちゃん、梓ちゃん」
梓「……ん」
「ごめんね、起きてくれる?」
梓「あれ……だれ……?」
紬「わたし」
梓「あれ、もうそんな時間?」
紬「んーん」
梓「じゃあなんで……喧嘩でもしちゃったの?」
紬「してないよ」
梓「え、じゃあ……」
紬「梓ちゃんに会いたくて帰ってきちゃった」
梓「え?なにしてるの!だめだよ!」
紬「いやだった?」
梓「そうじゃないけど……」
紬「よかった。ならいいでしょ?」
梓「む……お姉ちゃんが……」
紬「始めからそうするつもりだったんだよ?みんなにも言っておいたし」
梓「ならいいけど……お姉ちゃんはそれでいいの?」
紬「だから梓ちゃんに会いたくて帰ってきたって言ったでしょう」
梓「お姉ちゃん……」
紬「そうだ梓ちゃんにね……えと」ゴソゴソ
梓「お姉ちゃん!」ダキッ
紬「わわっ!」
梓「えへへー!」スリスリ
紬「梓ちゃんずっと寝てたの?寝ぐせもなおってないよ」
梓「うん、ずっと布団に入ってた」
紬「少しは動かなきゃだめだよ」
梓「今動いてるもん」ぎゅうっ
紬「ふふ、仕方ないね」
梓「撫でてー」
紬「はい」なでなで
梓「うふー」
紬「まだ?」
梓「まだ」
紬「あ、梓ちゃんに買ってきたものがあるんだけど……」
梓「えっ!?なに!?」
紬「じゃあちょっと離してね」
梓「え~」
紬「離してー」
梓「やだー」
紬「ふふふ、ほら渡せないから」
梓「もー」パッ
紬「えと……はい、どうぞ」
梓「たいやき!」
紬「梓ちゃん好きでしょ?」
梓「うん!いただきまあす!」パクパク
紬「うふふ」
梓「はふはふ」
紬「なにも食べてなかったの?」
梓「ん」コクリ
紬「もう、しっかり食べなきゃ」
梓「……ん、ぷぅ。おいしかった」
紬「ならよかった」
梓「……」
梓「……お姉ちゃん」
紬「ん?」
梓「そのね、わたしお姉ちゃんがいない間……その」
紬「うん」
梓「寂しくていけないことばっかり……考えちゃった」
紬「うふふ、嬉しいかも」
梓「えっ?」
紬「だってわたしがいなくて寂しく思ってくれたんでしょう?」
梓「うん……」
紬「わたしもね、みんなといても寂しかったよ。梓ちゃんいなかったから」
梓「ほんと?」
紬「うん。梓ちゃんもおんなじこと考えてくれてて嬉しいな」
梓「えへ、わたしも」
紬「ね、抱きついてもいい?」
梓「え……う、うん。もちろん」
紬「やった!」ダキッ
梓「はわっ!」バタン
紬「梓ちゃんあったかーい」
梓「な、なんかはずかしいよぉ……」
紬「いつも自分から抱きついてくるじゃない」
梓「でも抱きつかれるのは……」
紬「やだ?」
梓「……やじゃない」
紬「よかった」
梓「へへへ、わたしも!」ぎゅう
紬「わたしだって負けないよ!」ぎゅう
梓「ううー!」ぎゅー
紬「ああーん苦しいよー!」
梓「お姉ちゃんのまけー!」
紬「負けちゃった」
梓「お姉ちゃん」
紬「はあい」
梓「わたしね……明日」
紬「?」
梓「明日は……みんなの前でもお姉ちゃんと仲いいって言ってみるよ」
紬「無理しなくても……」
梓「ううん。だって……憂とか見てたらうらやましくて……」
紬「ふふ、学校でも仲いいものね」
梓「うん。だからわたしもそういうふうになりたいの」
紬「……わたしもね、ほんとのこと言うとそうなの」
梓「やっぱり我慢してくれてたの?」
紬「ううん。でもあんなに人前でも仲良くできたら幸せだなって思ってたの」
梓「ごめんね、わたしが……」
紬「梓ちゃんは謝らなくていいの。今でも充分幸せだから、わたし」
梓「……わたしも」
紬「じゃあ一緒だね」
梓「うん」ぎゅう
紬「よしよし」なでなで
梓「お姉ちゃん」
紬「なあに?」
梓「……大好き」
紬「ふふ、梓ちゃん。わたしも大好きだよ」
梓「えへへ……うん、ありがとう……」
──
────
梓「はっ!」ガバッ
梓「……今のは……?」
梓「なんだろ……お姉ちゃん……?」
梓「ん?」
梓「あっ!もうこんな時間!学校いかなきゃ!」バタバタ
梓「はあっ、はあ……はあ」
梓「結構余裕だった……」
「あら、梓ちゃん」
梓「えっ?」
紬「おはよう」
梓「あ……おはようございます……」
梓「……ムギ先輩」
紬「うん梓ちゃん」
梓(やっぱり夢か……)
梓(ムギ先輩がお姉ちゃんなんて……そんなの……夢みたいだけど)
紬「あ!梓ちゃんひとつお願いしていい?」
梓「は、はいっ!なんですか?」
紬「そのね、梓ちゃんに……」
梓「?」
紬「お姉ちゃんって、呼んでほしいの」
梓「へっ?」
紬「だめ?」
梓「いや……いいですけど……」
紬「よかった~」
梓(そんなことしたら……なんだか寂しくなっちゃうよ……)
梓(でも、ムギ先輩のお願いだもんね。恥ずかしいけど……)
梓「じゃ、じゃあ……」
紬「……」ワクワク
梓「お、お姉ちゃん……?」
紬「もっとしっかり!」
梓「は、はい!……お姉ちゃん!」
紬「……」
梓「……うう」
梓(何か言ってもらわないと……恥ずかしい)
紬「……ありがとね、梓ちゃん」
梓「あの、どうしてこんなこと……」
紬「んー?なんでだろう?」
梓「気まぐれですか……?」
紬「ううん、そうじゃないよ」
梓「じゃあなんで……」
紬「梓ちゃん。……わからなかった?」
梓「え?」
紬「……梓ちゃん」
梓「!!」
梓(今の……今の呼び方は……)
紬「ふふっ、じゃあね」
梓「あっ待ってください……」
スタスタ
梓「ま、待って!」
梓「ムギ……お姉ちゃん!!!」
紬「……ふふ、梓ちゃん。やっとちゃんと呼んでくれたね」
梓「っ!……」
紬「こっち、来てくれる?」
梓「うん、うんっ!」
紬「……梓ちゃん」ぎゅ
梓「……お姉ちゃん……大好きだよ」
──おしまい。
保守、支援してくれた人もし見てくれてたらありがとうございました
以上です さいなら
元スレ
梓「ねえ」
紬「ん?」
梓「お姉ちゃんっていい匂いするよね」
紬「そうかな」
梓「うん、いつもいい匂い」くんくん
紬「嗅がないでよ~恥ずかしいなあ」
梓「だってこの匂い好きなんだもん」
紬「梓ちゃんだっていい匂いするよ」
梓「ほんと?お姉ちゃんと同じ匂い?」
紬「それは分からないけど……でもいい匂い」
梓「へへへーじゃあ嗅いでいいよ~」スリスリ
紬「ふふふっ……うん、いい匂い」
梓「もっと嗅いで~」
紬「もういいよ、ありがとね」
梓「え~終わり?」
7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/20(金) 22:19:42.18 ID:2Pem75JD0
紬「もう、梓ちゃんたら」
梓「なに?」
紬「部活の時はあんなにつんつんしてるのに……」
梓「だってお姉ちゃんの前だと落ち着くんだよ」
紬「……」
梓「いい匂いだし、優しいし、やわらかいし……」
紬「……もう、でもちょっと嬉しいかも」
梓「でしょー?だったらいいじゃ~ん」
紬「でも、柔らかいは余計です!」こつん
梓「あてっ!……ほめ言葉なのに……」
紬「あんまり嬉しくないなあ」
梓「う~……もったいないよ!こんなにやわらかいのに!もふもふ!」
紬「ちょ、ちょっと!」
梓「あ~髪もふわふわだねー」
紬「……ふふ」
9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/20(金) 22:26:46.85 ID:2Pem75JD0
梓「……」
紬「……?」
梓「ねー」
紬「なあに?」
梓「お姉ちゃんとわたしって……全然似てないよね」
紬「そうかな……」
梓「全然ちがうよ!わたしなんか髪も真っ黒でストレートだし、目付きも性格も体つきも違うじゃん!」
紬「う~ん……なにか嫌なことある?」
梓「……ないけど……」
紬「じゃあいいでしょ?実はわたし梓ちゃんみたいにストレートがよかったんだよ」
梓「それはダメだよ!」
紬「え?」
梓「お姉ちゃんはふわふわの髪じゃなきゃだめ!」
紬「でも、梓ちゃんの髪きれいだし……」
梓「お姉ちゃんのほうがきれいだよ!それにいい匂いだし!」
10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/20(金) 22:31:58.14 ID:2Pem75JD0
紬「梓ちゃんもいい匂いだよ」
梓「お姉ちゃんのほうがいい匂い!それに……」チラッ
紬「?」
梓「む、胸も……全然ちがう」
紬「あ、気にしなくても……」
梓「わたしなんてこんなぺったんこじゃん!」
紬「でも梓ちゃんはかわいいから心配いらないよ」
梓「そうじゃないの!わたしだって……もっとおおきくしたいもん」
紬「梓ちゃん……」
梓「……お姉ちゃんみたいになりたかった」
紬「!そんなこといっちゃだめ!」
梓「!」
紬「梓ちゃんはそのままでいいの!」
梓「でも……」
紬「わたしは今の梓ちゃんが一番好きだよ」なでなで
12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/20(金) 22:36:40.85 ID:2Pem75JD0
梓「……ほんと?」
紬「うん、そうだよ」なでなで
梓「そっか……」
紬「うん、だからそんなこともういっちゃだめだよ?」
梓「……わかった」
紬「よしよーし」
梓「……えへへ」
紬「どうかした?」
梓「んーん。やっぱりお姉ちゃんはお姉ちゃんだね」
紬「へ?」
梓「なんでもないよ!」
紬「そう……?」
梓「うん、じゃあもう寝よ?」
紬「そうね、明日もあるしね」
梓「じゃあ一緒に寝よー」
13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/20(金) 22:40:50.35 ID:2Pem75JD0
紬「また?」
梓「……いや?」
紬「そんなことないよーほら、おいで」
梓「うん!」
紬「じゃあおやすみなさい」
梓「おやすみ」
紬「……寝ないの?」
梓「……ね、手繋いで」
紬「ふふ、はい」ギュ
梓「!」
紬「じゃあ寝ましょう」
梓「うん……また明日ね……」ウトウト
紬「うん、また明日」
18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/20(金) 23:02:35.23 ID:e8Ts2uIJO
──
────
紬「梓ちゃん、起きて」
梓「んぅ……?」
紬「もうご飯できてるから顔洗ってきてね」
梓「ん……わかった」ゴソ
紬「ほらしっかり」
梓「連れてって……」ギュ
紬「うん、一緒に行くからちゃんと起きて」
梓「はぁい」ゴシゴシ
紬「梓ちゃーん!もう出るよー」
梓「ま、待ってー!おいてかないでー!」バタバタ
紬「もう……」
梓「今いくー!」
20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/20(金) 23:09:30.62 ID:e8Ts2uIJO
梓「お、お姉ちゃん……今行くから……」ゴソゴソ
梓「……?」
梓「お姉ちゃーん!」
「……」
梓「!や、やだ待ってよ……」バタバタ
梓「お姉ちゃん!」ダダダ
紬「あ、やっとね」
梓「あ!いるなら言ってよー!」
紬「梓ちゃん遅いから待ちくたびれちゃった」
梓「いじわる!」
紬「ふふっ、おいていったりしないよ、行こ」
梓「……うん」
紬「……わたしも梓ちゃんと行きたいからね」
梓「!し、知ってるよ!行くよ!」ずかずか
紬「あっ待ってよー!」
22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/20(金) 23:15:09.55 ID:e8Ts2uIJO
すたすた
紬(そろそろかな?)
梓「……わたしもう先行くね」
紬「うん、わかった」
梓「また、ね」チラッ
紬「うん、放課後ね」
梓「じゃ、じゃあ」タタタ
紬(恥ずかしがらなくてもいいのに)
梓「……」チラッ タタタ
紬(ふふふっ、かわいいなあ)
24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/20(金) 23:20:18.47 ID:e8Ts2uIJO
──
ガチャ
憂「あ。梓ちゃんおはよー」
梓「おはよ」
憂「今日は紬さんと来たの?」
梓「いや……ひとり」
憂「そっか」
梓「……うん」
憂「あっ!わたし日直だった!」
憂「職員室行かなきゃ。じゃね梓ちゃん!」
梓「うん」
タタタ
梓(ほんとは……ひとりじゃないけど)
梓(……だって、恥ずかしいもん)
27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/20(金) 23:25:43.77 ID:e8Ts2uIJO
──
ガチャ
紬「おはよ~」
唯「お!ムギちゃんおはよー」
律「どうした?良いことでもあったのかー?」
紬「えっどうして?」
律「ん~なんとなく」
紬「いつも通りだよ」
律「そかー」
紬(りっちゃんはこういうところが鋭いなあ)
澪「今日は梓と来たのか?」
紬「えっ?」
28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/20(金) 23:36:35.12 ID:e8Ts2uIJO
澪「いや最近ばらばらだなって……」
紬「あっうん!今日は……」
律「?」
紬「あ!べ、別々に来たよ!」
唯「一緒に来ればいいのにー」
紬「う、うん。そうだよね」
紬(あぶない……言いそうになっちゃった)
紬(内緒にしておいてあげなきゃ)
唯「わたしはいつも憂と一緒だよー!」
澪「はは、ほんとに仲良いよな。平沢姉妹は」
唯「そうです!誰にも負けません!」
律「なにー!?こうなったらわたしも聡と来てやろうかー!」
澪「方向ちがうだろ!」
「あはははは!」
紬(唯ちゃん、仲の良さだったら負けないよ!)
30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/20(金) 23:47:35.10 ID:e8Ts2uIJO
─昼休み。
純「よし、ふたりとも来たね!」
梓「何様なの」
純「純様」
梓「ふーん」
純「流すなー!」
憂「ははは、じゃあ食べよ」
「いただきまーす」
純「……」じー
憂「な、なに純ちゃん」
純「……はーっ」
梓「?」
純「憂のお弁当ってほんとおいしそうだよねー。うらやましい!」
憂「や、やめてよ恥ずかしいよ」
純「いやほんとほんと。ていうかずるい!これもらった!」ヒョイパク
33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/20(金) 23:54:06.50 ID:e8Ts2uIJO
憂「あっ」
純「うまーい!」
梓「あ、憂かわいそう……」
純「なによー」
憂「き、気にしないで。よかったらもっと食べていいよ」
純「ほんと?よっしゃー」ぱくぱく
純「あーおいしー」
純「やっぱり憂のお弁当最高!」
梓「……」
梓(お姉ちゃんだって……料理上手だもん)
梓(時間がないから、作れないだけだもん)
憂「梓ちゃんもどうぞ」スッ
梓「えっ?あ、うん……」パクッ
梓(……おいしい)
34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/21(土) 00:01:31.75 ID:e8Ts2uIJO
純「でも憂すごいよねーお姉ちゃんの分まで作ってるんでしょ?」
憂「うん」
純「いいなーわたしも平沢家に入る!」
憂「はは、無理だよー」
純「ひどっ!」
梓「……」もぐもぐ
純「でもまあそうだよね。憂、お姉ちゃんとすごい仲良しだもんね」
梓「!」
憂「えへへー」
純「入る余地ないや」
憂「純ちゃんも兄弟いるでしょ?」
純「あーダメダメあんなの。姉をばかにしてるんだもん」
梓(わたしだって仲いいし……それに……)
純「あ。梓はどうなの?」
梓「へっ?」
35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/21(土) 00:15:49.01 ID:zhtAVBxaO
純「梓にもお姉ちゃんいるじゃん。ムギ先輩」
梓「う、うん」
純「仲良いの?」
梓「え?その……」
憂「紬さんきれいだよね~」
梓「え!?」
純「そうそう!いいなーあんなお姉ちゃん……」ポワン
梓「だ、ダメ!」がたっ
純「わ、な、なに?」
梓「あ、いや……」
憂「ふふ、梓ちゃん紬さんのこと好きなんだね」
梓「ち、ちがうよ!」
純「ふーん特別仲が良いってわけじゃないんだ」
梓「う、うん……」
梓(なに言ってるんだろ……憂みたいに仲良いって言えばいいのに……)
36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/21(土) 00:30:01.17 ID:zhtAVBxaO
──
わいわい
唯「……でね、憂が……」
律「わははーまじかよー」
紬「……」
澪「ムギ?」
紬「えっ?」
澪「どうかした?」
紬「う、ううん。ごめんね」
澪「いや、いいけど……」
紬(わたしも……あんなふうに話せたら……)
紬(ううん!梓ちゃんと仲良くできてるんだものね、贅沢言っちゃダメ!)ふるふる
紬(……でも、自慢できたら楽しそう……)
紬「……」
紬(……梓ちゃん、平気かな?)
37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/21(土) 00:39:49.08 ID:zhtAVBxaO
─放課後。
梓「……はぁ」トボトボ
梓(……なんだか落ち込んじゃった)
梓(お姉ちゃん、ごめんね。胸はって言えばいいのに)
梓(でも、恥ずかしくて……言えないや)
トントントン
紬「あ!梓ちゃん」トントン
梓「あ……お姉ちゃん……」
紬「大丈夫?具合悪いの?」
梓「ううん……」
紬「ならいいけど……」
梓「お姉ちゃん……」
紬「?」
梓「……」キョロキョロ
紬「ふふっ……大丈夫。誰もいないよ」
39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/21(土) 00:46:40.68 ID:zhtAVBxaO
梓「ん」
ぽふっ
紬「わ」
梓「ん……」ぎゅう
紬「ちょっと、苦しいよ」
梓「……」ぎゅう
紬「……もう」
紬「梓ちゃん、なにかあったの?」
梓「……」ふるふる
紬「ほんとに?」
梓「……」コクリ
紬「ならいいけど」
梓「……ぷは、もう平気」
紬「よかった。じゃあ部活行こう」
梓「うん……」
40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/21(土) 00:54:59.20 ID:zhtAVBxaO
ぎゅ
紬「ん?」
梓「その、部活で変なこと言っちゃったら、ごめんね」
紬「……ふふ、わかってるよ。気にしないで、ね」
梓「……うん」
ガチャ
紬「こんにちは~」
梓「こんにちは……」
律「おっ仲良くご登場かー」
梓「なっ……」
梓(だめっ!恥ずかしくても我慢しなきゃ……)
唯「やけるぜーこのこのっ!」ガスガス
梓「!ち、ちがいます!」
梓「仲良くなんて、ありませんっ!!」
澪「あ……」
50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/21(土) 07:40:28.14 ID:zhtAVBxaO
梓「……あ、いや……」
律「ま、まあ仲良いなんて言いにくいもんな!」
梓「ち、違うんです」
律「や、気にすんな!ムギ~!お茶頼む!」
紬「うん、今いれるね~」
梓「……」
澪(わ、わるいなムギ)ボソッ
紬(ふふ、気にしなくていいよ)ボソ
澪(えっ?でも……)
紬(平気へーき!)
紬「じゃあちょっと待ってね」
澪(ムギ、強がってるのかな……)
律(悪いことしちまったなぁ……)
梓(わたし、またお姉ちゃんにひどいことを……)
唯「?」
52: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/21(土) 07:51:33.57 ID:zhtAVBxaO
紬「はい、どうぞ」コト
澪「あ、ありがと」
紬「はい、りっちゃんと唯ちゃん」
唯「ありがと~」
紬「梓ちゃん少し待ってね」
梓「!じ、自分でやる!」ばっ
紬「あっ」
律「……」
紬「梓ちゃん、自分でできる?」
梓「できるよ!こうやって……あつっ!」
紬「あーもう、平気?」フキフキ
梓「だ、大丈夫だよ!一人でできるから!」
紬「気をつけてね」
梓「わかってる!……ほら、できた」
律(やっぱり仲良いじゃん)
54: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/21(土) 08:09:07.17 ID:zhtAVBxaO
紬「すごいわ~」なでなで
梓「えへへ……あ、だめ!」がし
澪「……ふふ」
梓「……澪先輩、なんですか?」
澪「ん、いや」
梓「うぅ……」
律「じゃ、練習するか」
唯「ええ~?」
律「たまにはやらないとな」
唯「もっとゆっくりしようよ~りっちゃんらしくないよ~」
律「うるさい!やるときはやるの!」
唯「ぶー」
梓「唯先輩しっかりしてください!練習しましょう!」
唯「あずにゃんまでー?」
56: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/21(土) 08:17:12.29 ID:zhtAVBxaO
澪「梓はしっかりしてるな」
梓「!そうですか!?」
澪「え?あ、ああ」
梓「ふふ……」にや
紬「唯ちゃんお菓子まだ残ってるから練習したらまた食べよう?」
唯「ほんと?」
紬「うん、だから……」
律「ムギも甘いなー」
梓「……!」ムッ
唯「ムギちゃんを悪く言う輩は許さないよ!」がば
律「よし起きたな、やるぞ~」がし
唯「ひぇ~」ズルズル
57: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/21(土) 08:23:38.53 ID:zhtAVBxaO
紬「ふふ~」ポロンポロン
梓(お姉ちゃんのキーボード……やっぱりきれいな音)
律「梓?」
梓「へ?」
律「大丈夫か?始めるぞ」
梓「あ、はい!」
梓(みとれてた……あぶない)
律「よーしいくぞー!……ワンツー!」
──
────
唯「ちかれた……」
澪「久しぶりにいっぱい練習できたな」
律「当分練習しなくていいな」
澪「おいっ」
紬「ふふふ」
59: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/21(土) 08:33:00.17 ID:zhtAVBxaO
律「じゃ、帰るか」
澪「そうだな」
唯「帰ろかえろー!」
ガチャ
梓「あっ皆さん待って……」
紬「待ってるよ」
梓「あ、お姉ちゃん……」
紬「ほら、行こう?」
梓「う、うん」
唯「お別れだね、みんな……」
澪「寂しい言い方するなよ」
唯「だってわたしだけ一人なんだもん」
律「はは、じゃあな唯。澪、いくぞー」
澪「ああ、じゃあな唯」
60: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/21(土) 08:52:52.30 ID:zhtAVBxaO
唯「う~」
梓「あ、わたしも帰ります!さ、さようなら!」スタスタ
唯「あ、あずにゃん」
紬「もう……じゃあ唯ちゃんわたしも……」
唯「ふふーお互い大変ですな!」
紬「唯ちゃんは憂ちゃんのことで苦労してるの?」
唯「ううん、なにも~」
紬「じゃあ大変じゃないね」
唯「あ、そうだね。でもムギちゃんはどうなの?」
紬「わたし?」
唯「うん、気になる!」
紬「わたしも、全然そんなことないよ」
唯「えっ?でもあずにゃんあんなにつんつんしてるじゃん」
紬「うふふ、でも梓ちゃんとってもかわいいの……それじゃあ、またね」
唯「?うん、ばいばい」
66: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/21(土) 10:38:17.51 ID:IPa4SkWX0
紬「梓ちゃーんまって!」
梓「……」ピタ
紬「ふぅ……そんなに急がなくてもいいでしょ」
梓「……」
紬「それじゃ行こう」スタスタ
梓「……お姉ちゃん」
紬「ん?」
梓「ごめんね」
紬「なにが?」
梓「また、ひどいこと言っちゃった」
紬「わかってるって言ったでしょ?梓ちゃん恥ずかしいんだもんね」
梓「うん……」
紬「平気。だからそんな悲しい顔しないで、ね?」
梓「うん、ごめんなさい……」
紬「ふふ、帰ろう?」
67: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/21(土) 10:46:02.93 ID:IPa4SkWX0
梓「……うん」
紬「はい、行きましょう」ギュ
梓「!……うん」
スタスタ
──
────
紬「そろそろ寝ようかな」
ガチャ
紬「ん?」
梓「あの……」
紬「あ、梓ちゃん。どうしたの?」
梓「きょ、今日も……その」
紬「ふふ、いいよ。こっちおいで」
梓「!うん!」
ボフッ
紬「騒いじゃだめ」
68: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/21(土) 11:01:19.22 ID:IPa4SkWX0
梓「はーい」
紬「それじゃおやすみなさい」
梓「……ねぇ」
紬「なあに?」
梓「ほんとにごめんね。あんなこと言うつもりなかったのに」
紬「もういいって言ったでしょ」
梓「うん、でも謝りたかったの」
紬「そう……」
梓「仲いいよって言っちゃえばいいのに、恥ずかしくて言いたくもないこと言っちゃって……」
紬「もういいよ」なでなで
梓「でもっ……そんなのがいやなの……」グスッ
紬「わたしは梓ちゃんのこと大好きだよ。そんなこと気にしなくていいの」なでなで
梓「うん……ありがと、お姉ちゃん」
紬「うん……おやすみなさい」
梓「おやすみ……」
70: >>69 2010/08/21(土) 11:10:39.26 ID:IPa4SkWX0
──
────
「……」
梓「ん……?」ゴソ
紬「ほんと?澪ちゃんが?」
梓「……?」
紬「うん、行きたい!」
紬「わかった、九時ね!うん!ばいばい」ピッ
梓「……お姉ちゃん」
紬「あっ梓ちゃん起きてたんだ。おはよう」
梓「おはよう……今のは?」
紬「今ね、りっちゃんに遊びに誘われちゃった」
梓「え?」
紬「この間りっちゃんと遊んだっていったでしょ?その時澪ちゃんいなかったから一緒に遊ぼうって」
梓「そんなの……」
紬「唯ちゃんは憂ちゃんと出かけるらしいから……あ!梓ちゃんどうする?」
71: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/21(土) 11:15:53.53 ID:IPa4SkWX0
紬「梓ちゃんも連れて行っていいか頼もうか?」
梓「わたしは……」
紬「ごめんね。今聞いてみる」ピッピッ
梓「い、いいよ!」
紬「え?でも……」
梓「わたしは今日は家にいるよ……だからお姉ちゃん楽しんできてね……」
紬「うん、でもほんとにいいの?」
梓「うん……」
紬「わかった。じゃあ留守よろしくね」
梓「うん……」
紬「梓ちゃーん!行ってくるね!なにか買ってくるよー」
「……」
紬「……また寝ちゃったかな……行こ」
ガチャ……バタン
73: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/21(土) 11:23:52.64 ID:IPa4SkWX0
梓「……」モゾ
梓(なにさお姉ちゃんたら……)
梓(そんな中にわたしがいけるわけないじゃん……)
梓「……ばか」
梓(別に宿題でもやってれば時間なんてあっという間だし……)
梓(だから別に……別に)
梓「……」
梓(……寂しい)
梓「お姉ちゃんのばか!」
74: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/21(土) 11:34:54.43 ID:IPa4SkWX0
──
梓「う……」
梓「ん?」
梓「あ……もうお昼……」
梓「……」グー
梓「……もう一回寝よう」モゾモゾ
梓「……」グー
梓(お姉ちゃん、今頃なにしてるかな……)
梓(メールして……だめ、邪魔しちゃう)
梓(……寝よ)
「梓ちゃん、梓ちゃん」
梓「……ん」
「ごめんね、起きてくれる?」
梓「あれ……だれ……?」
76: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/21(土) 11:40:23.92 ID:IPa4SkWX0
紬「わたし」
梓「あれ、もうそんな時間?」
紬「んーん」
梓「じゃあなんで……喧嘩でもしちゃったの?」
紬「してないよ」
梓「え、じゃあ……」
紬「梓ちゃんに会いたくて帰ってきちゃった」
梓「え?なにしてるの!だめだよ!」
紬「いやだった?」
梓「そうじゃないけど……」
紬「よかった。ならいいでしょ?」
梓「む……お姉ちゃんが……」
紬「始めからそうするつもりだったんだよ?みんなにも言っておいたし」
梓「ならいいけど……お姉ちゃんはそれでいいの?」
紬「だから梓ちゃんに会いたくて帰ってきたって言ったでしょう」
77: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/21(土) 11:48:16.80 ID:IPa4SkWX0
梓「お姉ちゃん……」
紬「そうだ梓ちゃんにね……えと」ゴソゴソ
梓「お姉ちゃん!」ダキッ
紬「わわっ!」
梓「えへへー!」スリスリ
紬「梓ちゃんずっと寝てたの?寝ぐせもなおってないよ」
梓「うん、ずっと布団に入ってた」
紬「少しは動かなきゃだめだよ」
梓「今動いてるもん」ぎゅうっ
紬「ふふ、仕方ないね」
梓「撫でてー」
紬「はい」なでなで
梓「うふー」
紬「まだ?」
梓「まだ」
78: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/21(土) 11:53:14.44 ID:IPa4SkWX0
紬「あ、梓ちゃんに買ってきたものがあるんだけど……」
梓「えっ!?なに!?」
紬「じゃあちょっと離してね」
梓「え~」
紬「離してー」
梓「やだー」
紬「ふふふ、ほら渡せないから」
梓「もー」パッ
紬「えと……はい、どうぞ」
梓「たいやき!」
紬「梓ちゃん好きでしょ?」
梓「うん!いただきまあす!」パクパク
紬「うふふ」
梓「はふはふ」
紬「なにも食べてなかったの?」
79: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/21(土) 12:11:40.12 ID:IPa4SkWX0
梓「ん」コクリ
紬「もう、しっかり食べなきゃ」
梓「……ん、ぷぅ。おいしかった」
紬「ならよかった」
梓「……」
梓「……お姉ちゃん」
紬「ん?」
梓「そのね、わたしお姉ちゃんがいない間……その」
紬「うん」
梓「寂しくていけないことばっかり……考えちゃった」
紬「うふふ、嬉しいかも」
梓「えっ?」
紬「だってわたしがいなくて寂しく思ってくれたんでしょう?」
梓「うん……」
紬「わたしもね、みんなといても寂しかったよ。梓ちゃんいなかったから」
80: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/21(土) 12:15:29.36 ID:IPa4SkWX0
梓「ほんと?」
紬「うん。梓ちゃんもおんなじこと考えてくれてて嬉しいな」
梓「えへ、わたしも」
紬「ね、抱きついてもいい?」
梓「え……う、うん。もちろん」
紬「やった!」ダキッ
梓「はわっ!」バタン
紬「梓ちゃんあったかーい」
梓「な、なんかはずかしいよぉ……」
紬「いつも自分から抱きついてくるじゃない」
梓「でも抱きつかれるのは……」
紬「やだ?」
梓「……やじゃない」
紬「よかった」
梓「へへへ、わたしも!」ぎゅう
81: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/21(土) 12:19:47.14 ID:IPa4SkWX0
紬「わたしだって負けないよ!」ぎゅう
梓「ううー!」ぎゅー
紬「ああーん苦しいよー!」
梓「お姉ちゃんのまけー!」
紬「負けちゃった」
梓「お姉ちゃん」
紬「はあい」
梓「わたしね……明日」
紬「?」
梓「明日は……みんなの前でもお姉ちゃんと仲いいって言ってみるよ」
紬「無理しなくても……」
梓「ううん。だって……憂とか見てたらうらやましくて……」
紬「ふふ、学校でも仲いいものね」
梓「うん。だからわたしもそういうふうになりたいの」
紬「……わたしもね、ほんとのこと言うとそうなの」
82: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/21(土) 12:28:09.50 ID:IPa4SkWX0
梓「やっぱり我慢してくれてたの?」
紬「ううん。でもあんなに人前でも仲良くできたら幸せだなって思ってたの」
梓「ごめんね、わたしが……」
紬「梓ちゃんは謝らなくていいの。今でも充分幸せだから、わたし」
梓「……わたしも」
紬「じゃあ一緒だね」
梓「うん」ぎゅう
紬「よしよし」なでなで
梓「お姉ちゃん」
紬「なあに?」
梓「……大好き」
紬「ふふ、梓ちゃん。わたしも大好きだよ」
梓「えへへ……うん、ありがとう……」
──
────
83: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/21(土) 12:40:30.66 ID:IPa4SkWX0
梓「はっ!」ガバッ
梓「……今のは……?」
梓「なんだろ……お姉ちゃん……?」
梓「ん?」
梓「あっ!もうこんな時間!学校いかなきゃ!」バタバタ
梓「はあっ、はあ……はあ」
梓「結構余裕だった……」
「あら、梓ちゃん」
梓「えっ?」
紬「おはよう」
梓「あ……おはようございます……」
梓「……ムギ先輩」
84: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/21(土) 12:53:52.40 ID:IPa4SkWX0
紬「うん梓ちゃん」
梓(やっぱり夢か……)
梓(ムギ先輩がお姉ちゃんなんて……そんなの……夢みたいだけど)
紬「あ!梓ちゃんひとつお願いしていい?」
梓「は、はいっ!なんですか?」
紬「そのね、梓ちゃんに……」
梓「?」
紬「お姉ちゃんって、呼んでほしいの」
梓「へっ?」
紬「だめ?」
梓「いや……いいですけど……」
紬「よかった~」
梓(そんなことしたら……なんだか寂しくなっちゃうよ……)
梓(でも、ムギ先輩のお願いだもんね。恥ずかしいけど……)
梓「じゃ、じゃあ……」
85: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/21(土) 12:58:28.18 ID:IPa4SkWX0
紬「……」ワクワク
梓「お、お姉ちゃん……?」
紬「もっとしっかり!」
梓「は、はい!……お姉ちゃん!」
紬「……」
梓「……うう」
梓(何か言ってもらわないと……恥ずかしい)
紬「……ありがとね、梓ちゃん」
梓「あの、どうしてこんなこと……」
紬「んー?なんでだろう?」
梓「気まぐれですか……?」
紬「ううん、そうじゃないよ」
梓「じゃあなんで……」
紬「梓ちゃん。……わからなかった?」
梓「え?」
86: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/21(土) 13:08:47.85 ID:IPa4SkWX0
紬「……梓ちゃん」
梓「!!」
梓(今の……今の呼び方は……)
紬「ふふっ、じゃあね」
梓「あっ待ってください……」
スタスタ
梓「ま、待って!」
梓「ムギ……お姉ちゃん!!!」
紬「……ふふ、梓ちゃん。やっとちゃんと呼んでくれたね」
梓「っ!……」
紬「こっち、来てくれる?」
梓「うん、うんっ!」
紬「……梓ちゃん」ぎゅ
梓「……お姉ちゃん……大好きだよ」
──おしまい。
88: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/21(土) 13:11:34.10 ID:IPa4SkWX0
保守、支援してくれた人もし見てくれてたらありがとうございました
以上です さいなら
梓「ムギおねえちゃ~ん」