SS速報VIP:鈴羽「さあ行こう、過去へ。1975年へ!!」岡部「ああ、…行こう!!」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1340769933/



1: too true 2012/06/27(水) 13:05:33.48 ID:komIWntk0

このSSはSteins;Gateの二次創作です。
1はブラウンエモーションを読んだ事が無いのでその辺は設定が変わっている事があります。
鈴羽ルートEND後です
誤字脱字、突っ込みどころがあればご指摘ください。

では始めます。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1340769933(SS-Wikiでのこのスレの編集者を募集中!)




2: too true 2012/06/27(水) 13:11:17.47 ID:komIWntk0

永遠の二日間を鈴羽と共に抜け出そう。

大切なモノを抱きしめて、彼女と一緒に生きていこう。

二人なら出来る、彼女を一人にさせない。

俺たちはこれからずっと一緒にいよう。

それこそ永遠の二日間なんて比べモノにならないくらい、長い時間を輝かしいモノにしよう。

そして笑うんだ、ラボになるであろうその部屋の何も置かれていない真ん中でibn5100を置いて乾杯するんだ。

寄り添って生きていこう、鈴羽。



6: too true 2012/06/27(水) 13:29:29.93 ID:komIWntk0

鈴羽「それじゃあ倫太郎はここに座って、シートベルトも装着してね」

岡部「ああ…これか、よし」

鈴羽「つけた?それじゃあ設定するね」

そう言って可動式のタスクを自分の前に移動させ操作している。

1975年には何があっただろうかと思い耽るうちに設定は完了したらしく鈴羽はこちらを見ていた。

鈴羽「戻れなくなるよ?」

岡部「分かっている、お前がいないなら進む事も戻る事もどうでもいい」

鈴羽「どうなるかわからないよ…」

岡部「お前がいてくれるなら俺は…大丈夫、もう自分に誓ったことだ」

鈴羽「…分かった、さあ行こう、過去へ。1975年へ!!」

岡部「ああ、…行こう!!」

タイムマシンの扉が閉まり、あり得ない感覚にのまれながら俺は、消失した。



7: too true 2012/06/27(水) 15:40:40.40 ID:komIWntk0

強烈な存在が不明な方向からのGに押さえつけられながら過去へのタイムトラベル。

その円筒のタイムマシンの中に凹む―海底に密閉したアルミ缶を沈めるような―音が聞こえ今まで一方向からしか来なかったGが体全体を「押しつぶそう」と襲ってくる。

ダルの施した修理が完璧ではなかったのか、収束のもたらす効果なのか。

俺という存在はイレギュラーとして存在する。

RSをはじめ、収束に逆らい(それすら収束の結果かもしれないのだが)世界線を書きかえる行為を幾度と行ってきた。

その存在が、鈴羽の収束に介入しここにいる。

つまり、どのような事が起こってもありえなくはないのだ。

観測者は、箱の中にいるのだから



9: too true 2012/06/27(水) 15:53:52.73 ID:komIWntk0

俺と鈴羽はお互いに苦悶の声を押し殺しながら拳を握り耐え続ける。

無事にゴール―――1975年に到達することができればこの現象にさいなまれることはないかもしれない。

だが、全方位から来るその重圧が横隔膜や喉、頭なども締め付け圧迫することで精神的にはそれだけでも耐えられたものではない。

息をしている事すら定かではないのだ。

このままだと、おかしくなりそうだ。

岡部「――鈴羽!!大丈夫か!!」

鈴羽「―ああああ!!!」

返事は帰ってこなかったがフラフラと持ち上げられた腕でサインを示した。

私、大丈夫。

大丈夫なわけではないだろう…お互い既に限界が見えている。

早く、速く、タイムマシンよ時を支配しろ。

これぐらい耐えて見せろ!!お前は未来ガジェットだ!!!

岡部「…行け…過去へ…飛べよおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」



10: too true 2012/06/27(水) 16:02:30.98 ID:komIWntk0

岡部「のわっ!!」

強烈な衝撃が下から突き上げられ岡部は『着陸した』という現象を観測した。

気付けば中が凄まじい熱気で満ちている、横を見てみれば基盤が焼き付いているうえにひしゃげて金属の部分が見えている。

もしかしたら周りが熱く焼けているのかも知れない、出るときは気をつけなければ。

そう思いながら立ち上がれば衣服も少々ダメージを負っていて体の節々に青あざや低温やけどのような傷ができていた。

処置は後回しにするとして岡部は鈴羽に声をかけた。

岡部「鈴羽…起きてくれ…成功したのか?」

鈴羽「………」

鈴羽の返答はなく、浅い呼吸を繰り返し力なく椅子によりかかっていた。



11: too true 2012/06/27(水) 16:15:29.20 ID:komIWntk0

岡部「…鈴羽…?鈴羽!!」

鈴羽「………う」

岡部「生きてる…しかし…」

とにかく、病院へ行こう…。

どうするかはその後決めるとしよう。

まずは社会に参加する方法を模索しなければ。

俺はタイムマシンからダイバージェンスメーターだけを持ち出しタイムマシンの扉をこじ開け外へ脱出した。

とにかく鈴羽を担ぎ病院へ直行した。

なお、あとで気付いたことだが到着した時間は、1974年だった。

タイムマシンは想像以上に大破しながらも俺たちを過去へと運んでくれた、そしてそのタイムマシンはスクラップ工場へ運ばれた。



13: too true 2012/06/27(水) 16:54:24.29 ID:komIWntk0

鈴羽を病院へ連れて行き救急患者として運んでもらい検査をしてもらった。

その際に体に異常はないと診断された、

そして鈴羽が眼を覚ました。

岡部「…起きたか!?大丈夫か!?」

鈴羽「…え?あの…誰?白衣…医者?」

…危惧していた可能性の一つが当たってしまった。

鈴羽が記憶を失う事、俺はRSのおかげか収束する事項で無かったからか記憶は保持されていた。

…俺に出来ることは医者を呼ぶことだった。



14: too true 2012/06/27(水) 18:43:47.76 ID:komIWntk0

医者曰く、所謂記憶喪失ということらしい。

とりあえず警察に連絡が必要になるだろう、そして俺の事も聞かれることになり俺も記憶喪失という事にしておいた。

警察が来て事情聴取をする、とりあえず思い出せる事は無いかと渡した紙に名前と書き『橋田 鈴』とゆっくり書き示した。

俺の場合は名前に本名は書けないので『鳳凰院 凶真』と書いておいた。どうせいい名前も思いつかないのでこれで通すとしよう。

そしてとりあえず病院に入院に近い処置をもらった。



16: too true 2012/06/27(水) 18:54:57.08 ID:komIWntk0

次の日に警察がやってきて捜索をするがとりあえずそれまで暮していかなければならないとして書類が渡された。

三ヶ月間限りの生活を保護する事

格安の家を貸し出す事

などありがたい条件ばかりが飛びだしたので乗っかる以外の事はなかった。

ちなみに二人が同時に同じ場所で記憶喪失になるのは偶然とは思えないと主張し―鈴羽は不思議そうな顔をしたが賛同してくれた―二人で同じ部屋に住む事にした。

とりあえず明日までには用意してくれるらしいので甘えることにした。

余りにとんとん拍子に物事が進むがこれも収束事項なのだろう、便利だな。



19: too true 2012/06/27(水) 19:20:29.36 ID:komIWntk0

凶真「さて、これから一緒に暮らすのだ。よろしく頼む」

鈴「うん…よろしく…って、その…年上だよね…ごめんなさい…」

凶真「いや…どの道お互い年齢など分からないのだ…ため口でいい」

鈴「そ、そう?助かった…それで…どうするの?これから…」

凶真「そうだな…まずは」

鈴「まずは?」

凶真「じゃんけんだ!!」

鈴「は?」





21: too true 2012/06/27(水) 20:09:08.11 ID:komIWntk0

凶真「よし勝った!!」

鈴「凶真ずるい!!後出しだよ!!」

凶真「なんならぁ…もう一度やってみるかぁ?」

鈴「望むところ!!」

ジャンケンポンッ!!

凶真「俺の勝ちだ、そういうわけで風呂掃除担当よろしく」

鈴「くっそー」

凶真「さて…あとは…炊事当番か」

鈴「平日を取るか…休日を取るか…勝負!!」

凶真「来い!!」



23: too true 2012/06/27(水) 20:23:15.47 ID:komIWntk0

凶真「さて、鈴」

鈴「何?凶真」

凶真「もう遅い、風呂に入ったらどうだ」

鈴「…ええ!?」

凶真「なんだ、どうした」

鈴「いや…その…風呂って…」

凶真「…のぞかんぞ?」

鈴「うう…絶対だよ?じゃあ入ってくる」

凶真「いってらっしゃい」

キィ…バタン

凶真「…まあ、今のところはこんなものでいいだろう」




25: too true 2012/06/27(水) 20:37:18.85 ID:komIWntk0

鈴「上がった…けど…」

凶真「…お互い服を持っていなかったからな…」

今鈴が羽織っているのは俺の白衣だ、ぼろぼろになっても十分に隠せるので渡したのだが…

凶真「えろい」

鈴「ちょ!何をいきなり何を…!」

凶真「明日は出かけるか」

鈴「え?あ、うんそうだね」

凶真「それじゃあ俺は寝る、風邪をひかないようにな…」

鈴「…うん、お休み」

布団が無いので雑魚寝になるが熱帯夜なのでちょうどいいかもしれない。

鈴「…ねぇ」

凶真「…なんだ?」

鈴「不思議なの、まるで貴方は私を理解してくれているみたい」

凶真「もしかしたらそうなのかもしれないな、俺は記憶が無いから分からないが」

鈴「…そうだね…記憶を失うって怖い事だね」

凶真「…そうかもな」



26: too true 2012/06/27(水) 20:47:35.09 ID:komIWntk0

次の日

凶真「まずは日用品から買いに行くぞ!」

鈴「了解!!」

凶真「布団はどうする?二つでいいか」

鈴「でかいの一個にすれば安いよ?」

凶真「お前はいいのか?」

鈴「…え?あの…///」

凶真「自分の発言には気をつけなさい」

鈴「…はーい」

凶真「さて、家庭用品は買ったし…次は服だ!!」

鈴「おう!!」





27: too true 2012/06/27(水) 20:54:13.93 ID:komIWntk0

凶真「これだけ買えば十分だろう…しかも異様に安かったし」

鈴「価格設定が元から違うのかもね」

凶真「よし、最後によりたいところがある」

鈴「?」

凶真「ついて来い!!」

鈴「イエッさ―」

俺は鈴羽を引き連れてある場所に辿り着いた。

鈴「これは!!」

凶真「…そう…自転車だ!!」

鈴「でも高いよ?」

凶真「安心しろ…どの道買う」

鈴「で、でも…」

そういいつつも眼が輝いている。

さすが鈴羽だ、かわいさが半端ない。



29: too true 2012/06/27(水) 20:59:05.94 ID:komIWntk0

凶真「買い物したりした時に歩いて帰ったら食べモノがダメになってしまう可能性もある、それに足は重要だ」

鈴「そ、そうだね!…でも私乗れるかなぁ…」

凶真「大丈夫、鈴なら乗れるさ」

鈴「そうだといいなぁ」

凶真「スミマセーン、この自転車下さーい」

買ったのは籠のついたMTBルック、先ほど鈴に渡したら一瞬で乗りこなしてしまったのでついで早く帰って食事の用意をしてもらうことにした。

やはり鈴羽の記憶からIBN5100に関して行動できないようにこの収束ではなっているのかもしれない、なら記憶が戻るのは先になるようだ。

とりあえず俺は決意を新たに徒歩で家に向かうことにした。



42: so near 2012/06/29(金) 00:11:23.59 ID:794jqzp80

ここまでうまくいっているが問題が無い方がおかしいはずなのだ。

ここまま職が見つからないという事もあるだろう、そもそも俺は鈴羽が過去で何をしていたかを知らない。

75年にIBN5100を手に入れる事が目標だが、ここが一番の問題だ。

手に入れられるのか、手にいられないのか。

俺は両方知っている。

鈴羽はフェイリスの父に5100を託し、それは柳林神社に奉納され確実に完全な状態で手に入った。

鈴羽は記憶を失い、5100を手に入れようと行動することすら許されずに生きて、そして自決した

ここで、俺は鈴羽の力になれるのか。

…75年になるまでまだ期間はあるが油断はできない、資金を稼ぐなどして準備しなければ。



47: so near 2012/06/29(金) 00:38:39.56 ID:794jqzp80

鈴「おっ帰り~」

凶真「…ああ、ただいま」

エプロン姿の鈴羽が料理をしていた。

凶真「…料理はできるのか?」

鈴「分からないけどやってみるー」

凶真「まあ俺にも協力させてくれ」

鈴「じゃあ玉ねぎ」

凶真「涙が出てくるからか?」

鈴「ハッハッハ」

凶真「…図星か、どう切ればいいんだ?」

鈴「初心者と言えばカレーだよ、凶真」

凶真「了解」

俺は楽しそうに鼻歌を歌う鈴羽を横目で見ながら作業を開始した。

指を切らなくて何よりだった。



48: so near 2012/06/29(金) 00:51:02.17 ID:794jqzp80

鈴「いただきます!おいしそう!!」

凶真「結構うまくできたな、いただきます」

部屋の中心に置かれた円卓を二人で囲んで晩飯を食べる。

その中で俺はこの緩やかな時間の中で別の事を考えている。

俺は凶真の仮面をかぶっているだけの岡部倫太郎だ。

彼女の前では凶真として生きよう。

とはいっても自分の中では納得していないだけ無駄かもしれない。

なるようになれ、俺一度考えるのを止めた。

鈴「………」



49: so near 2012/06/29(金) 01:08:59.04 ID:794jqzp80

凶真「さーて、今日はどうするか…」

鈴「働く場所を探さなきゃね…」

凶真「それもそうだな…」

鈴「問題はさ、自分の事すら分からないってことだよね。今は凶真に助けられてるけど」

凶真「当然だ」

鈴「…なんでそう誇れるの?」

凶真「それはな…」

お前が大切だからとは言えないけど

凶真「困っている人を、仲間を助けるのは当然だからな」

鈴「…なんじゃそりゃ、でもいい事だね」

へにゃりと笑って賛同してくれた。

鈴「でも私のいいところか…」

凶真「…ふむ…鈴、一旦外に出てくれ」

鈴「?」



50: so near 2012/06/29(金) 01:27:51.44 ID:794jqzp80

近くの空き地

凶真「これだ」

鈴「…木の人形」

凶真「ちっがーう!!これはアンチ未来ガジェット1号機「戦の初めを告げる槍(グングニール)」だ」

鈴「ぐ、ぐんぐ?」

凶真「これはな、このひもを引くとな」

ブンッ!

凶真「このひもに連動したパーツが動きボールを投げるのだ」

鈴「楽しそう!!」

凶真「ほら、お手製のバッドだ」

鈴「よっしゃ!一本来いやー!!!」

凶真「行くぞ!!」

ワイワイキャーキャー

鈴「…遊びすぎたね」

凶真「そうだな…」

あたりはうす暗くなっていた。



57: so near 2012/06/29(金) 21:35:24.85 ID:794jqzp80

鈴「ただいまー」

凶真「お帰り、仕事はどうだった?」

鈴「ボチボチ…店長さんも少しさぼり気味だったしねー、そういや今日はなんで早いの?」

凶真「何故って…今日はイヴだからな…今日は仕事が無いといわれて給料だけもらったのでな、ほら、ケーキ買ってきてあるぞ」

鈴「おお!ケーキ!!」

凶真「さあ着替えて来い、ご飯を食べよう」

鈴「うん!!」

鈴が慌ただしく部屋から出て行った。

やはりアイツの本質は変わっていない。



58: so near 2012/06/29(金) 21:39:59.01 ID:794jqzp80

鈴「今日は豪華だね!」

凶真「ごぼうの天ぷらで喜ぶのはお前ぐらいかもな…」

鈴「他の料理だっておいしいよ!」

凶真「ああもう…食べるときは落ち着け」

鈴「んう?」

凶真「…俺のメンチカツ食べるか?」

鈴「わーい!!」

餌付けをしている気分になった。



60: so near 2012/06/29(金) 22:24:36.02 ID:794jqzp80

そして晩飯を食べ終わり皿を二人で洗っていると外から扉をノックする音が聞こえた。

鈴「…誰だろう、こんな時間に」

凶真「…俺が出る」

鈴「それじゃおねがーい」

タオルで水気を払い扉を開ける

???「こぉんばんわぁ」

そこには制服を着た高校生くらいの女子が立っていた。

???「夜分遅くすいませ~ん、ゲームボーイが壊れてしまって~」

凶真「…ここでそんな事を言われても…ゲームボーイなら電気屋で直してもらえば――――」

???「―――あたりですか?そんなに簡単にばれちゃうんですか?」

しまった!!この時代にそんなモノは無い!!!

???「おバカさんですね…アハハハハ!!!」

少女の顔はうーぱの面で隠れていたが彼女の笑みが狂おしいほどに愉快だという事は分かった。



67: so near 2012/06/30(土) 00:11:04.27 ID:0YrVzY//0

凶真「…目的はなんだ」

???「すみませ~ん…まずは名乗りましょうよ、お互いのためでしょう?」

凶真「そうだな…」

相手は大体予測できるが俺はここで生きていくにあたって記憶喪失という事で通している、その事については異論はなかった。

凶真「…鳳凰院凶真だ、自由に呼べ」

???「…鳳凰…イン何とかさん?」

凶真「そこで区切るなッ!!」



68: so near 2012/06/30(土) 00:30:51.90 ID:0YrVzY//0

凶真「凶真だ!いいな!!」

???「分かりました、私は――伽夜乃とでも呼んでください」

凶真「…それで、ここで俺は話し合いをしたくは無いぞ」

伽夜乃「それもそうですね、…公園にでも移動しますか、寒いですけど」

凶真「そうするか…寒いが、鈴!ちょっと出かけてくる!!」

鈴<ワカッター!

凶真「では行こうか」

伽夜乃「ええ、凶真さん」





69: so near 2012/06/30(土) 00:44:03.82 ID:0YrVzY//0

公園

凶真「まず、ひとつ目にお前は未来の人間である」

伽夜乃「解釈によりますがおおよそyes」

凶真「その2、お前はSERNとラウンダーに深くかかわっている」

伽夜乃「yes」

凶真「3つ目、お前はタイムトラベラー」

伽夜乃「yes」

凶真「4つ目、IBN5100を知っている」

伽夜乃「NO」

凶真「5つ目、ここまでの質問に答えた事、そしてIBN5100に関わっていないのならお前の目的は俺たちの抹殺とタイムマシンの処理である」

伽夜乃「おおよそyes」

凶真「最後に、お前のそのお面は外さないのか?」

伽夜乃「yes」

凶真「さらに最後、お前は俺たちの敵か?」

伽夜乃「黙秘権を行使します」



70: so near 2012/06/30(土) 01:01:22.84 ID:0YrVzY//0

凶真「そこで黙秘権を使う理由が分からん…」

伽夜乃「ええ、こちらも聞きたい事があるんですよ、その後殺します」

凶真「聞きたい事とはなんだ」

伽夜乃「私の目標は本来、鈴羽さんだけでした」

凶真「そうか、ならお前は敵なのだな?」

伽夜乃「分かりやすい人ですね…とりあえず貴方というイレギュラーに興味を持っただけですよ、私もどうせ未来には帰れませんから」

凶真「…なんだと?鈴羽の、ワルキューレが作り上げたタイムマシンはともかくSERNの作ったタイムマシンなら未来へ行けるはずだ」

伽夜乃「ええ、なので未来にタイムマシンだけ送り届けました」

凶真「お前は…」



74: so near 2012/06/30(土) 01:53:37.60 ID:0YrVzY//0

伽夜乃「貴方は何故、未来を変えたいのですか?」

凶真「大切なモノを守りたいからだ」

伽夜乃「奇遇ですね、私もです」

凶真「それでも、お前はラウンダーなんだな」

伽夜乃「ええ、なので務めを果たしたいと思っています」

凶真「駄目だ、俺はもう仲間を死なせない、あいつを一人にしない、そのために俺はここへ来た。まだ死ねないんだよ」

伽夜乃「…つくづく似てますね…それでも殺します、私の信念のために」

凶真「死ねないな、俺の信念の為に」

「「誓ったから」」

伽夜乃「あの子のために貴方を殺します」

凶真「あいつの笑顔を守るために俺は死なない」

あたりが曇り始めていた。



75: so near 2012/06/30(土) 02:16:55.54 ID:0YrVzY//0

結論から言おう、逃げ切る事など最初から不可能だった。

そもそもラウンダーは実行部隊でもある、単独で動ける相手から逃げることなど最初からあきらめていた。

とは言え、肉弾戦では敵わないため策を必要とした。

その策はたった一つ、肉を切らせて骨を断つ。

伽夜乃がナイフを構える。

俺はポケットに手を入れる。

伽夜乃が走りだす。

俺は腕を隠す。

伽夜乃がナイフを突き出す。

俺は、掌を突き出した。





76: so near 2012/06/30(土) 02:29:13.58 ID:0YrVzY//0

伽夜乃「―――馬鹿なんですか!?」

殺す気のはずの伽夜乃が声を荒げる。

凶真「…すごく痛い」

涙で目の前がうるんでよく見えない、だがナイフを防ぐことに成功した。

保温性の高いカンコーヒーの分厚いスチール缶と掌を盾にしてそのままもう片方の手で伽夜乃をぶん殴った。

伽夜乃「楽に殺してあげたのに…痛いだけじゃないですか!!」

凶真「言っただろう…死なないって」

伽夜乃「…私はあの事のために!ディストピアを守らなきゃいけないんだ!!!」

凶真「…逃げるなよ!!ディストピアがあって良い訳がない!!SERNは人殺しなんだぞ!!!」

伽夜乃「………だって、あの子のために…」

凶真「…本当ならその子の傍にいてあげなきゃいけないんじゃないのか…?こんなところまでわざわざ来て…本当に守りたいモノを置いて来てまで…お前は一体何をしたいんだ?」




77: so near 2012/06/30(土) 02:48:04.62 ID:0YrVzY//0

凶真「諦めろ、もうこれ以上は無意味だ」

伽夜乃「…私にどうしろって言うんですか…」

凶真「…家に来るか?」

伽夜乃「は?」

凶真「その代わり働いてもらうぞ」

伽夜乃「だから私は貴方を殺さないと――!」

凶真「そんなモノは捨ててしまえ」

伽夜乃「はぁ!?」

凶真「むしろ俺に協力しろ、俺がやろうとしている事は未来を変える事、お前の利益にもなるかも知れんぞ」

伽夜乃「で、でも…」

凶真「五月蠅い、どうせお前も生きていかなきゃいけないんだ」

伽夜乃「……なんで、私に手を差し伸べられるのですか?」

凶真「決まってる、戦力は多い方がいい、それに放っておけないだろ?」



83: so near 2012/06/30(土) 21:13:05.82 ID:0YrVzY//0

鈴「こらー!若者たち!!もう寒い夜だよ!!何やってんの!!」

伽夜乃「あ…その…こんばんわ」

鈴「…ん?あ、どもども」

凶真「おお鈴、相談なんだが」

鈴「ん?なんだい凶真」

凶真「コイツを家に住ませてやりたい」

鈴「いいよー」

伽夜乃「…ありがたいのですが…そんなに簡単によいのですか…?」

鈴「私たちはね、気楽に生きていないと生きていけないんだ」

凶真「そうだ、日々を明るく未来を夢見て今を進めば楽しむ事を見つけられる」

鈴「つらい事があるなら、家においで」

伽夜乃「…お世話になります」



84: so near 2012/06/30(土) 21:57:37.96 ID:0YrVzY//0

凶真「というわけで、ハピー!クリスマスー!!」

鈴「メリークリスマース!!」

凶真「それは少し間違えた俺へのあてつけか!!」

鈴「えー…」

伽夜乃「……」

鈴「…伽夜乃?どうしたの?」

伽夜乃「…それが」

凶真「実はな、伽夜乃は俺の事を知っているらしい」

鈴「…え!?ほんと!?」

伽夜乃「はい…一応ですが」

凶真「それで話を聞いていたわけだ、だが遠いところに可愛がっていた子を置いてきてしまって寂しいんだそうだ」

鈴「そんな事が…事情があるんだね!一緒に頑張ろう!!」

伽夜乃「あ、あの…よろしくお願いします…」

凶真「よしはしゃぐぞ!!」



90: so near 2012/06/30(土) 23:08:46.46 ID:0YrVzY//0

凶真「よし、お待ちかねのデザートタイムだ!!鈴、ケーキをここへ!!」

鈴「サー!!」

伽夜乃「そう言えば…クリスマスでしたね…」

凶真「正確にはイヴだな、雪も降れば完璧なんだが」

鈴「お待ちかねー…ってケーキが二つしか無いじゃん!!伽夜乃のはどうするのさ!!」

凶真「どうするも二つに割ればよかろう」

鈴「それもそっか」

台所から持ってきた包丁で二つのケーキを切りそれぞれを伽夜乃の皿に乗せる。

伽夜乃「すみませんが…これでは二人の分が…」

鈴「いいのいいの!!」

凶真「メリークリスマスだ!!フーハハハハハ!!!」

伽夜乃「…フフッ…ありがとうございます」



98: so near 2012/06/30(土) 23:26:52.65 ID:0YrVzY//0

鈴「凶真はサンタクロースとか似合いそうだね!!」

伽夜乃「ああ…確かに」

凶真「そうでもないだろう…俺はまだ若い、ちなみにお前らはどうなんだ?」

鈴「私は…トナカイ?」

凶真「…確かに出来そうだ」

伽夜乃「…扉を叩いて開けた瞬間…ガッと赤い」

凶真「やめい!!!」



凶真「さて、俺は明日少々出かけるぞ。伽夜乃も出来ればついて来てくれ」

伽夜乃「?まあ、分かりました」

凶真「よし、では風呂に入るといい」

鈴「服は私のモノを貸すよ」

伽夜乃「でも一番風呂はさすがに…」

鈴「それじゃあ一緒に入ろうか!」

伽夜乃「え?あ、はい…」

鈴「それじゃあ先に入っててね!!」

凶真「…キマシタワー」



119: so near 2012/07/01(日) 00:22:50.12 ID:iyaKNZTo0

次の日

凶真「よし行くか」

伽夜乃「ハイ…」

鈴「いってらっしゃーい!」


凶真「まずは職場だ」

伽夜乃「ええと…新聞配達ですか?」

凶真「お前なら楽勝だろう?鈴が店長と仲が良くてな、紹介したら即採用してくれるかも知れないそうだ」

伽夜乃「へえ…」

店長「可愛いから合格」

凶真「ほらな」

伽夜乃「ええ…?」



120: so near 2012/07/01(日) 01:21:01.72 ID:iyaKNZTo0

凶真「…とりあえず日用品は買い終わったな…」

伽夜乃「すみません…いずれお返しします」

凶真「まあこれから俺たちは仲間だ、これぐらいは当然だ」

伽夜乃「…そう言えば、何故過去へ?」

凶真「その事を話さなければ仲間ではない…そう言いたいのか?」

伽夜乃「…おおよそyes」

凶真「前に言った通りだ、大切な人を守りたい」

伽夜乃「私も同じです、大切な人を守りたい」

岡部「だが俺の幼なじみはラウンダーに殺された」

伽夜乃「……!」

岡部「まあそれが直接の原因に関係ないが幼なじみは死んだ、俺は諦めなかった」

伽夜乃「………」

岡部「そして次に見つけたのは、未来でディストピアに殺されかけた少女」

伽夜乃「………」

岡部「俺は未来に賭けるために大切なモノを守るために過去へ来て」

凶真「鳳凰院凶真を名乗る事にした」

伽夜乃「…分かってるのですか、貴方がこの時間の粋へ来る事を」

凶真「その対策の為に鳳凰院凶真を名乗るのだ、俺は岡部倫太郎ではない」

伽夜乃「…岡部倫太郎は死んだ、貴方はなぜそこまで」

凶真「そうだな…大切な人を守りたかった。そしてここには希望がある」

伽夜乃「…そうですか…ありがとうございます」





122: so near 2012/07/01(日) 02:10:54.99 ID:iyaKNZTo0

凶真「それで、お前は協力してくれるのか?」

伽夜乃「私の事は聞かなくていいのですか?」

凶真「話したいのなら話してくれても構わない、だが俺は戦力がほしい。その点でお前がほしい」

伽夜乃「…裏切るかもしれませんよ?」

凶真「そうかもな」

伽夜乃「…分かりました、一応「休戦」しましょう」

凶真「ありがとう」

伽夜乃「それでIBN5100を手に入れたいんですよね」

凶真「うむ、そのためにまずは金をためている」

伽夜乃「…やっぱりそうなりますか」

凶真「その時にならないと分からないからな」

伽夜乃「相当、お気楽ですね。私の時代では相当の兵として有名なのに、テロリストですけど」

凶真「…そう、なってるのか?。いや…うーむ…まあ後で考えるとしてむしろお気楽にならないといけないのさ」

伽夜乃「そういうものですか…」



123: so near 2012/07/01(日) 02:45:21.36 ID:iyaKNZTo0

凶真「世界は収束する、ならば大事なのは心だ」

伽夜乃「…こころ」

凶真「俺は絶対に希望を掴んで見せる」

伽夜乃「…なるほど。帰りましょう、鈴さんがきっと伸びてますよ」

凶真「それもそうだな、発売日は分かったから帰るとしよう」

伽夜乃「…ええ」

凶真「…よしよし」

伽夜乃「…わわわ!?」ナデナデ

凶真「…なるようになるから、なるようになれ」

伽夜乃「……」

凶真「やりたい事に胸を張れば誰かがきっと笑ってくれる」

伽夜乃「あの子が今の私を見て…笑ってくれるのでしょうか…」

凶真「…胸を張って誇りを持て、誰かの為にって言うのも悪くない」



127: so near 2012/07/01(日) 03:23:42.06 ID:iyaKNZTo0

伽夜乃「誰かの為に…」



凶真「帰ったぞー」

鈴「お帰り!遅かったじゃん!!何してたのさ!!」

凶真「フフフ…これをミロォ!!!」

鈴「…それは!…何?」

凶真「アンチ未来ガジェット2号機「竹トンボ」だ」

鈴「いや竹トンボだけどさ…」

凶真「これで遊んでいたら楽しくてな」

伽夜乃「ほんとにはしゃいでたんですよ?子供みたいにいつまでも」

凶真「伽夜乃も同じくはしゃいでいたではないかぁ」

伽夜乃「そうですね…本当に懐かしくて、あの子ともよく…」

凶真「…そうか」

伽夜乃「…ええ」

鈴「ええと…お二人さん仲良くなってる?」

伽夜乃「…さあ?」

鈴「さあって…アンタ…」



134: so near 2012/07/01(日) 16:17:00.59 ID:iyaKNZTo0

鈴「フフフ…聞かせてもらいましょうか…伽夜乃ー…」

伽夜乃「え?ちょっと!?」

鈴「覚悟ー!!じゃんけん!!」

伽夜乃「待って…ハァ!!」

鈴「何の!!」

伽夜乃「…!!私も本気を出せそうです…!!」

鈴「余裕だねぇ!!それじゃあ勝った方がデザートおごりだ!!!」

伽夜乃「望むところ!!」

凶真「…二人の方が仲いいんじゃないか?…というかじゃんけんに本気出しすぎだろう」



145: so near 2012/07/01(日) 17:05:02.90 ID:iyaKNZTo0

凶真「とりあえず飯を食べろお前ら!!ヘルメットとピコハンも置けい!!」

鈴、伽夜乃「はーい」

凶真「まったく…そうだ鈴、店長が許可してくれたぞ」

鈴「そう?それはよかった」

伽夜乃「ほんとにすんなりいきましたけどね…」

凶真「まあ良いだろう、三人で稼いだお金でやりくりすれば浮いたお金で…」

鈴「何をするの?」

凶真「未来ガジェットを作る」

伽夜乃「…未来ガジェット?」

鈴「ああ、いつも作ってるのは名前にアンチがついてたね」

凶真「そしてそれを売り出し爆発的な混沌を生み出すのだ!!」

伽夜乃「…鈴さん」

鈴「ん?」

伽夜乃「おか…凶真さんは何時もこんな感じなのですか?」

鈴「そうだね…まだ少ししか一緒に暮らしてないけど…子供みたいで可愛いよね」

伽夜乃「そうですか…」

鈴「伽夜乃もだけどね、放っておけないし」

伽夜乃「私もですか?」

鈴「うん。私この暮らしが今とても楽しい、ずっと続けばいいなぁ…」

伽夜乃「……」



146: so near 2012/07/01(日) 17:13:41.94 ID:iyaKNZTo0

何処かの暗闇

???「準備はいいか?」

???「ああ、俺たちは上の言うとおりに死ぬだけだ」

???「例のアレは?」

???「あそこに置いてある」

??「あ…ぁ…」

???「…可哀そうにな、こんなところに」

???「それも任務だ、ほら用意しろ」

???「それでは隠密作戦を開始する」

???「了解」

??「ぁ…お姉…」



155: so near 2012/07/01(日) 21:00:38.57 ID:iyaKNZTo0

凶真「新しい朝が来た、希望の朝だ!!」

鈴「何でこんなに早いの…起きちゃったじゃん」

凶真「おお、伽夜乃は?」

鈴「もう配達に行ったよ、そろそろ帰ってくるでしょ」

凶真「意外と早いモノだな」

鈴「それで…お金、いくらたまってるの?」

凶真「…は?いきなりなんだ」

鈴「だって未来ガジェット作る~って言いながら凶真は全然動かないじゃん」

凶真「…その、あのですね。鈴さん」

鈴「…何?いきなり改まって」

凶真「パソコンを買いたいのだが」

鈴「どんな」

凶真「…IBN5100」

鈴「………え?」

凶真「鈴?」

鈴「え?いや…あの、まあ金額とか確認しなきゃいけないしそれが大丈夫なら…いいんじゃない?」

凶真「ありがとう」

鈴「………」



156: so near 2012/07/01(日) 22:39:26.37 ID:iyaKNZTo0

伽夜乃「こんなに朝早く動くのは訓練以来かなぁ…いい天気」

???「………」

伽夜乃「おや、朝から運動?…おはようございます」

???「………お前を、見ているぞ」

伽夜乃「…?」

???「葉月とか言うガキを預かってる」

伽夜乃「葉月を!?」

???「後は分かるよな?クレイジーなエリートさん」

伽夜乃「……」

???「ラジ館へ、来い」

伽夜乃「…あとで、いかせていただきます」

???「結構だ」

そして彼はその場から去って行った。

伽夜乃「…葉月、待っててね」



226: So Near(清書中) 2012/07/02(月) 01:43:22.88 ID:F7bqPc4E0

ラボ館には2035年と2010年に一度来た事がある。

伽夜乃は周りの風景が変わっていたが何とかラジ館に辿り着く事が出来た。

バイトA「あ、よろしくお願いしまーす」

一人の青年からティッシュを受け取る、ティッシュの裏に集合場所を示すメッセージ。

伽夜乃は武器を確認し、ラジ館の中へ入っていく。

「こんにちはーはじめまして、カヤノさん」

そこには一人の男が立っていた。

男「身構え無くて良いですよー、俺さん雇われてるだけの下っ端なんで」

伽夜乃「それで?」

男「…まず初めに、葉月さんでしたっけ?がこの時代に連れて込まれました。意味は分かりますね?」

伽夜乃「…反抗者への殺害の可能性を広げる」

男「貴方がやってくれれば簡単なんですけどね、無理でももしかして機会を与えれば可能かもしれないってなわけで」

伽夜乃「それで、葉月は返してくれないの?」

男「ええ、餌にもなりますしね。ああ、手は出しませんよ、貴方を相手にするのは怖すぎる」

伽夜乃「……」

男「それじゃあ、これを。では」

男は資料を渡し立ち去って行った。

資料には「岡部倫太郎殺害及び妨害計画」の文字

伽夜乃「…なるようになるから、なるようになれ…」

伽夜乃は動く事を決意した。



227: So Near(清書中) 2012/07/02(月) 01:55:34.66 ID:F7bqPc4E0

凶真「そうだ、鈴」

鈴「ん?」

凶真「これを持って置いてくれ」

そっと鈴に筒を数本持たせる。

鈴「これ…発煙筒?」

凶真「いざという時にこれを使ってくれ、モールス信号なら軽くかじった事がある」

鈴「…面倒事が起きるんだね?」

凶真「うむ、だが安心しろ。俺が何とかする」

鈴「…凶真、私を誰だと思ってるの?私は…強いよ?」

凶真「…そうか、それじゃあ何かあれば頼む」

鈴「何かあると怖いけどねー」

凶真「そうだな…」



237: So Near 2012/07/03(火) 08:55:37.97 ID:tBKk68Rt0

伽夜乃「それでは出かけてきます」

凶真「いってくるがいい」

鈴「何で上から目線…気をつけてねー」

バタン

鈴「…で、何やってるの?」

凶真「木刀作ってる」シャッシャ

鈴「…ちょっと古くない?」

凶真「今は1975年だからな…」

鈴「それもそうか…ってうん?…関係無くない?」

凶真「いやほれ、伽夜乃に変な男がついたらどうする?」シャッシャ

鈴「…凶真、私にも道具と木を」

凶真「はいよ」

鈴「伽夜乃に男ねぇ…」シャッシャ

凶真「そう言えば無くなくなくなくなくない?ってどういう意味なんだろうな」

鈴「なくってつくだけ判定が難しいくなるけど結局は無しって意味だよ」

凶真「なるほど」



238: So Near 2012/07/03(火) 10:10:32.16 ID:tBKk68Rt0

凶真「そう言えば、パソコンそろそろ取りに行くから」シャッシャ

鈴「何々、結局何に使うの?」シャッシャ

凶真「今は使わないけど、いつか使うときが必ず来る」

鈴「へえ…」

凶真「IBN5100…知らないか?」

鈴「うん…分からない」

凶真「そうか…」



241: So Near 2012/07/03(火) 22:14:53.27 ID:tBKk68Rt0

鈴「前も聞いてたけど…いい奴なの?」

凶真「ああ、どうしても手に入れたい」

鈴「そっか…分かった」

凶真「?」

鈴「私も協力するよ!!」

凶真「まあ…ありがとう」

鈴「期待するといいのさ」

凶真「…伽夜乃、遅いな」

鈴「遅いね…」

凶真「…ま、大丈夫だろうがな」



243: So Near 2012/07/03(火) 22:20:04.04 ID:tBKk68Rt0

伽夜乃「…武装よし、道具よし、罠よし、計画よし…仮面良し」

夜のうちに暗がりにまぎれながら仕掛けを施す。

壁に天井に床に土に、そして――

『…伽夜乃…遅いな』

盗聴器もばっちりのようだ、これで家の中の状況はうかがえる。

ついでに爆発物も用意しておこう。

最終段階終了、これで明日、明日に計画を実行する。

伽夜乃「………」

伽夜乃は何食わぬ顔で家に帰宅した。



247: So Near 2012/07/03(火) 22:35:50.97 ID:tBKk68Rt0

次の日

凶真「さて、ひとつだけ言いたい事がある」

鈴「ん?」

凶真「俺にはパソコンを買うお金は無い」

鈴「……はぁ!!?」

凶真「そういうわけで俺の作戦は、俺の作った最高傑作のガジェットで交換してもらう事だ」

鈴「えええ…無理でしょ?しかもアンチの方じゃないよね?」

凶真「…アンチ未来ガジェット三号…」

鈴「…え?」

凶真「震える幼女!!「ぷるぷるコケシちゃん」だ!!!」

鈴「死ねぇ!!」

凶真「ああ!!せっかく作ったコケシちゃんが!!」

鈴「なんてもの作ってるんだよ!!」

凶真「俺の才能をフル活用した最高傑作だったのに…」

鈴「いらん事を…」



248: So Near 2012/07/03(火) 22:45:46.70 ID:tBKk68Rt0

凶真「お次は…アンチ4号「踏むと出てくるまっちょしぃ」」

鈴「何なの…それ」

凶真「壁を殴れない貴方に」

鈴「…次は?」

凶真「アンチ5号発狂幼女「首の部分が縦横無尽に蠢くコケシちゃん」…ああ!!コケシちゃんが!!」

鈴「怖いよ!!すごく怖いよ!!」

凶真「大丈夫、若い男女間でしか使わんし頭の部分は隠れてる」

鈴「全力で死ねえぇえええええええ!!!!」

凶真「ぎゃあああああああああああ!!」

鈴「この…阿呆が…」



250: So Near 2012/07/03(火) 23:09:10.47 ID:tBKk68Rt0

凶真「コケシを動くようにするのは結構大変なんだぞ!!」

鈴「知るか!!」

凶真「仕方ない…あと売れるのって言ったら…この黒ひげ君しか…」

鈴「ん?それってこの前新発売した奴に似てるね」

凶真「…何?この時代からあったのか…」

鈴「この時代?」

凶真「なんでもない!くそう…こうなったら…」

鈴「何?」

凶真「6号、発禁少女「夜になると髪の毛が伸びて絡みついてくるコケシちゃん!!!」」

鈴「てりゃああ!!しつこい!!!」

凶真「ぎゃああああああああ!!関節はあああああああああああ!!!!」



251: So Near 2012/07/03(火) 23:42:12.51 ID:tBKk68Rt0

凶真「まだまだ秘策は…ある!!」

鈴「窓から!?」

凶真「それでは行ってくる!!フーハハハハ!!!」

鈴「…なんだそりゃ」

シーン…

鈴「アイツ…私に手を出させないために手打ったな…」


伽夜乃「男、聞こえますか~?」

男『ああ…聞こえてる』

伽夜乃「そうですか~今目標が外に出たんで、用意してくださ~い」

男『…あいよ、伝えとく』

伽夜乃「それじゃあ行きましょうか~アハハ!!…殺し合い」

男「そうだな、行くぞ」

伽夜乃「あいさー」



254: So Near 2012/07/04(水) 01:10:47.56 ID:lahUPmKN0

伽夜乃「店の中に入りました~」

ラウンダーA(以下、Aと表記)『ああ…だが妙なんだよな…』

伽夜乃「妙と言いますと?」

A『目標の入手手段が分からん』

伽夜乃「それなら…男?」

男『それなら鈴って人の方ですね』

A『なるほど…人数の制限でそっちまでつけられなかったからな…』

男『しかし入手手段は不明のままですけどね、Bさん?』

B『ん…こちらB、対象を確認。入手に失敗して比較的に落ち着いているが焦りが見られる』

伽夜乃「そりゃあそうですね~私たちが全部押さえましたしね~あははは!!」

A『それで、この4人の動きはどうする、計画通りか変更か』

B『変更を希望する、2人のチームで動こう』

男『どちらも選ばず、臨機応変に

伽夜乃「このまま計画通り、コンタクトをかけましょう」

A『同数か…俺が決定する、B行って来てくれ』

B『了解』

伽夜乃「………」



255: So Near 2012/07/04(水) 01:35:59.01 ID:lahUPmKN0

B「こんにちは、お兄さん」

凶真「ん?」

対象が振り向くと同時に刃が飛び出すタイプのナイフを向けてスイッチを押すが発射されない。

殺せないか…

B「いえ、ここってトイレの場所は分かりますか?」

凶真「分かりません…すいません」

B「ありがとうございます」

凶真「いえいえ…」

…とりあえずいったん引こう。

どうすればいい…頭脳担当は向かないか…



256: So Near 2012/07/04(水) 01:47:26.81 ID:lahUPmKN0

伽夜乃「失敗ですかね~」

男『こういうのってめんどくさいですね』

A『…そうだな、とりあえず今日は見張っておくだけでいいか、とりあえずスナイパーをつけて今日は解散、スナイパーは…かy』

男『俺がやりますよ、俺の方が向いてる』

A『…そうか、なら男に任せる。連絡があれば11X01Y101XX0に連絡をよこせ』

男『了解、まあ妨害は済ませたから楽ですね』

B『俺はどうすればいい』

A『美味いラーメン屋知ってるか?』

B『待機か…分かったよ』

伽夜乃「私も帰ります~…不満ですけど」

A『…解散』

B、男、伽夜乃「了解」



259: So Near 2012/07/05(木) 23:01:27.90 ID:06+d3KZU0

凶真「…ふむ、今日はついてる」

そういいながら物色しているのはデパートの中のカバン売り場、いい感じのアタッシュケースを探していたところすんなり見つかった。

凶真「さて…こんなことをしていて上手くいくのかね…どの道そのまま買おうとすれば邪魔されるだろうからな…困った」

領収書を無記名で受け取り外へ出た、次に買いに行くモノを頭の中に浮かべながら歩き出す。

凶真「…と、その前に公衆電話」

ポケットから小銭を出してとある番号へ掛ける。

凶真「…もしもし、俺だ。例のモノは手に入ったか?」





261: So Near 2012/07/05(木) 23:09:57.18 ID:06+d3KZU0

その夜

凶真「さて!!IBN5100はわが手に入ったぞ!!」

伽夜乃「…え!?何時の間に!?」

凶真「簡単な事だ、譲ってもらったのだよ」

鈴「まさか…こけし使ってないよね?」

凶真「もちろん出来る限りの謝礼をするつもりだ」

鈴「するつもりって…まだ支払ってないの?」

凶真「ああ、そうだ。寄って今から支払いに行く」

伽夜乃「私も手伝います」

凶真「…まあ、いいだろう」



264: So Near 2012/07/05(木) 23:30:33.79 ID:06+d3KZU0

伽夜乃は仕込んであるマイクをオンにした。しかし出来るだけ電池の消費を抑えたい。

伽夜乃「…凶真さん、IBN5100はどこにあるのですか?」

凶真「………」

岡部倫太郎は黙っている、元々ラウンダーに対し敵対心を持っているならしゃべるはずがないのは予想していた。

凶真「…そんなモノはない」

だが、あっさりと吐き出した。

無い、と

伽夜乃「…は?」

凶真「元々素人の俺が一人でIBN5100をやすやすと手に入れられるわけがなかろう、だから言っただろうお礼はまだだと」

伽夜乃「…私はラウンダーだっていう事は分かってますよね。止めますよ、大事にするわけにはいかない」

凶真「そりゃあ残念だ…ちなみにここはどこだと思う?」

伽夜乃「…錆びれた倉庫の中ですね、それが?」

凶真「…俺の愛用品さ」

凶真は屋内でモアッドスネークを起動することに成功した。



266: So Near 2012/07/05(木) 23:58:39.63 ID:06+d3KZU0

伽夜乃「これは…!逃がしません!!」

逃げ場が少ないともとれる屋内だ、それに霧を発生させたなら取る方法は奇襲か逃走ぐらいなものだろう。

凶真「ハッ!!」

たとえ奇襲でも逃走でも

伽夜乃「逃がさないしやらせない!!」

締め上げるようにに相手を落とす万能近接格闘技、CQC

凶真「ガッ…!!クソ!!」

もがくだけで動けなくなる倫太郎を見て対処を考える、その時。

凶真「…なんてな…お前は甘すぎる…!!」

倫太郎が掌をこちらに向ける、いやそうではなく袖の中。

黒い穴がこちらを見て―――、一瞬で視界を光で焼かれた。

伽夜乃「ああああああああああ!!!」

凶真「…」

そして、通信機が破壊された。



270: So Near 2012/07/06(金) 00:22:11.30 ID:ef5MN9pc0

凶真「ケホッ…これでいいか…伽夜乃、行くぞ」

伽夜乃「…どこへですか、放っておいて下さい。私が手を出さない事が唯一出来る事です…」

凶真「本当にそれでいいのか」

伽夜乃「だって私は…」

凶真「葉月は…いいのか?」

伽夜乃「…え?どうしてそれを!!」

凶真「出来る事は本当に無いのか、お前は何もしないのか。俺は行くぞ」

伽夜乃「……」

凶真「…家に戻っていろ、俺は行ってくる」

伽夜乃「…行きます、状況を」

凶真「いいだろう」





272: So Near 2012/07/06(金) 02:31:14.99 ID:ef5MN9pc0

例えばの話をしよう。

岡部倫太郎を君は知っている。

岡部倫太郎は存在する。

岡部倫太郎のもつ力、リーディングシュタイナー。

岡部倫太郎の見るモノこそ神に等しい、彼はそれと同等の力に振り回された。

岡部倫太郎は主観を維持できる。

それなら、岡部倫太郎は一人しか存在することが出来ない。

しかし

もしも、岡部倫太郎が二人存在すれば?

存在することは可能だ。

もしも、岡部倫太郎が三人いたら?

おそらく可能だろう。

もしも、岡部倫太郎が四人いたら?

その行動を繰り返していくとどうなるのか、今の『岡部倫太郎』は何人目なのか。

俺は何人目なのか。

そして恐るべきこと、リーディングシュタイナーとIBN5100、そしてゲシュタルト崩壊。

俺は今でも恐れている、自分がいつ死ぬことになるのか。

俺は、恐れている。

鳳凰院凶真は、恐れている。

俺は死ねるのか。



274: So Near 2012/07/06(金) 17:08:41.01 ID:ef5MN9pc0

A「伽夜乃からの通信が切れた、岡部倫太郎にやられたものだと思われる」

男『ありゃりゃ、こっちはターゲットが屋内入られたから狙撃もまとも出来ないし…外に出てきたらやってみますか』

B「下手に刺激せずに誘いこんだ方がいいんじゃないのか?」

A「…俺らも出向くか、本気でな」

B「おお」

男『目標が出てきました、指令を』

A「伽夜乃に連絡を取りつつ狙撃準備」

B「俺たちもすぐに向かう、2人なら十分いける」

男『…了解』



276: So Near 2012/07/06(金) 20:21:56.83 ID:ef5MN9pc0

伽夜乃と別れる際に貰った紙、そこには岡部を誘いこむ場所が書かれていた。

岡部はその場所に向け走り出した。

出来るだけ離れ無ければ、伽夜乃が追いかけてくる。

凶真「…俺が死ぬ事は、無い」

未来の自分が存在しているなら、俺は死ぬ事がない。

だがその未来は「誰の」未来だ。

分からない、しかし

凶真「俺にも大切なモノがある」

そして凶真は辿り着いた。





277: So Near 2012/07/06(金) 22:38:43.98 ID:ef5MN9pc0

A「とまれ、岡部倫太郎」

そこには二人の男、そして

葉月「………」

愛されていた一人の少女。

凶真「…違うな、我が名は鳳凰院凶真。お前たちの野望を砕くものなり」

B「…そう言う語宅はいい、さっさと俺たちも楽になりたいんだ」

凶真「その前に葉月を離せ」

A「それは出来ない」

凶真「……IBN5100と交換だと言ったら?」

B「…な!?」

A「馬鹿な…!お前は持っていないんじゃなかったのか!!」



278: So Near 2012/07/06(金) 22:45:22.82 ID:ef5MN9pc0

凶真「例えばだ、さっき手に入れたとしたら?」

A「…それは無い、貴様はまっすぐここへ来たはずだ」

凶真「なるほど、スナイパーがいるのか」

B「コイツ…」

凶真「そういうことなら敵は四人…二人は論外」

とは言えラウンダーを相手する能力は無い。

だが、カードは三つ。

鈴、伽夜乃、IBN5100

これをどう切るか。



279: So Near 2012/07/06(金) 22:59:50.97 ID:ef5MN9pc0

凶真「…時間だ」

凶真は二人に向かって発煙筒を投げつけ裏路地から脱出する、そして

A「クソ!追え!!」

B「畜生!!」

凶真「誰が逃げるかよ!!」

一気にすり抜け二人が振り向けば後ろには誰もおらず次の瞬間二人に鋼鉄のワイヤーが巻きつけれらていた。

伽夜乃「動かない方がいいですよ~これ、爆導索なんで~…中身が飛び出ますよ?」

凶真「普通に誘いこめたな」

そういいながら器具で爆導策が固定されている事を確認して再び路地に隠れた。

本来なら既に狙撃をされていてもいいはずだが…そう思いながら尋問を開始することにした。



280: So Near 2012/07/06(金) 23:15:12.05 ID:ef5MN9pc0

その頃

男「さーて、仕事しますか」

鈴「…まったく、凶真どこ行ったんだろう…とりあえず高いところに登れば見えるでしょ、どこやーい。…ん?」

男「……お?」

鈴「……」

男「……恨みは無いが…寝てろ!!」バンバン

鈴「よっと…!…危ないなぁ…」

男「よく見たら鈴さんかい…逃げた方が得だな」

鈴「…ちょっと待て。凶真は、どこ?」

男「自分で探しな!!」

そう言って逃げようとしたその時

鈴「分かって無いなぁ…逃げるなら飛び降りるぐらいしないと」トン

男「…え?うわああああああああああああああ!!!」

鈴にそのまま下へ落とされた、ビルとは言え下にはテントや土などがあるので死にはしないだろう。

鈴「さーて、尋問しよう」



285: So Near 2012/07/07(土) 01:39:10.89 ID:jfl5w8Nh0

A「分かってんだろ、そこにいる奴と一緒だよ。使い捨ての奴隷だよ」

凶真「そんなことはどうでもいい」

伽夜乃「葉月…?」

葉月「あ…あぁ…」

伽夜乃「良かった…」

岡部は彼女たちを見てつぶやく。

凶真「そんな事はどうでもいいんだ、それよりも」

A「あ?」

凶真「IBN5100をよこせ」

A「無いよ」

凶真「いや、思い出せ。ひとつはあるはずだ」

A「………あれのことか」





286: So Near 2012/07/07(土) 02:20:52.08 ID:jfl5w8Nh0

男「痛たった…足折れたってコレ」

鈴「IBN5100はどこ」

男「あ?…どこってほら、店で一個だけ展示用で残ってるじゃん」



A「展示されているモノは後で俺たちが輸送することになってる。ただ盗難であってはならない」

凶真「俺の場合は動かそうとするのすら阻まれた、故にこうやって直接交渉せざるを得ない状況になったわけだ」

B「で、俺たちが渡してしまうような事は無いぞ」

凶真「安心しろ」



287: So Near 2012/07/07(土) 02:53:59.76 ID:jfl5w8Nh0

凶真「お前が俺に渡せば解決だ」

B「…話聞いてたか?渡さないって言ったんだよ」

凶真「というより意地はってないでよこせ」

B「…渡したところでお前が被害を被るだけだぞ」

凶真「大丈夫だ」

B「…何故必要なんだ」

凶真「未来を変えるために」

B「それはまた…壮絶だな」

A「…まあ渡すのは構わねえよ、手に入れて処分しろとしか言われてないしな」

凶真「すんなりと行くな」

A「だがな、お前を俺たちは殺さなきゃならないのも分かってるよな」



290: So Near 2012/07/07(土) 21:35:16.85 ID:jfl5w8Nh0

凶真「……」

A「俺たちには礼儀がある、恩もある。そいつとはまた違った拘る理由がある」

B「それを捨てて生きるには最後くらい恩を返さなきゃな」

伽夜乃「…そうですか」

凶真「伽夜乃?」

伽夜乃「葉月を…お願いします」

凶真「何をする気だ」

伽夜乃「行って下さい、後は私がやります。私も恩を返したいので」

凶真「伽夜乃…駄目だ」

伽夜乃「行かなければ殺します…こんな事、葉月の目の前で言わせないでくださいよ」

凶真「分かった、必ず戻って来い」

凶真は少女を抱き上げ、伽夜乃の後姿を見た。

俺はまた、守れなかったのかもしれない。

そう思いながらその場を去った。



298: So Near 2012/07/07(土) 22:07:44.45 ID:jfl5w8Nh0

鈴「お帰り、…また家族が増えるのかい?」

凶真「ああ、葉月って言うんだ。今度また警察に行って届けを出してくるから俺たちが保護しよう」

鈴「…そっか、まあお疲れ」

凶真「ああ」

鈴「伽夜乃は?」

凶真「出かけてくるそうだ」

鈴「…そう」

凶真「……」

鈴「お疲れ、倫太郎」

凶真「……!!?」

鈴「なんてね、誰だよって話だよね」

凶真「鈴羽…」

鈴「ん?鈴は…なに?続きを言ってよ」

凶真「…いや、なんでもない」





299: So Near 2012/07/07(土) 22:36:52.22 ID:jfl5w8Nh0

葉月の手続きも終わり(もはや処理が手慣れたものになっていたが)再び平穏が訪れた。

そして、これで俺の意味の半分を完了した。

IBN5100は朝起きたら届けられていた、おそらく伽夜乃のが運んだのだろう。

新聞には身元不明の二つの死体が見つかったとのニュース、俺は大体理解した。

そして、伽夜乃はまだ帰ってきていない。

俺は今、これからの事を考えている。

IBN5100が入っていると分かったのは伽夜乃の手紙が書いてあったから。

俺は重い箱を置いてあるのを見ただけであって、箱の中身を観測していない。

リーディングシュタイナーにおける問題点の一つ。

岡部倫太郎は何人まで存在できるのか。

過去に来た俺自身にRSが存在している事を俺は観測していない。

それなら、もしもIBN5100を手に入れた瞬間、俺という存在が消えるかも知れない。

そう思うと、怖かった。







300: So Near 2012/07/07(土) 23:24:30.25 ID:jfl5w8Nh0

男「どこへ行くんです?」

松葉杖をつく男は話しかける。

伽夜乃「遠いところへ、私は役目を終えたから」

男「逃げるんですか、というか私も殺されるんでしょうかね」

伽夜乃「襲う気がないなら殺しませんよ」

男「…まあ殺すのは別にいいとして、一度帰ったらどうだ?」

伽夜乃「何故」

男「岡部倫太郎はイレギュラー、これからもたぶん狙われる可能性がある。何より鈴羽もいるからな」

伽夜乃「……」

男「意地張ってないで帰れ、早めにな」

男は、笑った。

男「なんて言ったって俺たちのリーダーとその希望なんだからよ、守ってくれや」

伽夜乃「は?」

男「俺は、ワルキューレだよ」

伽夜乃「…なるほど、面白いネタですね」

伽夜乃も笑った。





301: So Near 2012/07/07(土) 23:25:32.40 ID:jfl5w8Nh0

そしてIBN5100は
未来へ届けられた。

おわり



元スレ
SS速報VIP:鈴羽「さあ行こう、過去へ。1975年へ!!」岡部「ああ、…行こう!!」