1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/03(月) 22:50:20.76 ID:51hXFVRq0
さやか「大丈夫だって、あんなに嬉しそうに受け取ってたじゃん」
ほむら「で、でももっと他にいいものを……」
さやか「いや、あれ以上のプレゼントなんてないって」
ほむら「そうかしら……」
さやか「私が知ってるまどかの喜んだ顔トップ3に入る顔だったよ」
ほむら「不安だわ……」
さやか「私が言ってるんだから間違いないって」
ほむら「まどかは優しい子だから、本当はいらないのに喜んだふりを……」
さやか「いやいや、まどかにそんな器用な真似はできないって」
さやか「それに、人からもらったプレゼントをまどかはいらないって思ったりしないことぐらいわかってるでしょ?」
ほむら「当たり前じゃない!」
さやか「わかってんならいいじゃん」
ほむら「えぇそうよ、わかってる、わかってるけどやっぱり不安なのよ……だって渡したプレゼントってあれよ?」
さやか「まぁまぁ、さやかちゃんの見立てに間違いはないって!」
4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/03(月) 22:57:09.75 ID:51hXFVRq0
ほむら「不安だわ……やっぱり不安だわ……」
さやか「そう言うけど、もう渡しちゃったんだからどうしようもないじゃん」
ほむら「そ、そうだ時間を戻して……」
さやか「ちょ!な、何しようとしてんのさ!」
ほむら「うぅ……」
さやか「まどかが最も喜んでくれるプレゼント選びのために繰り返そうとするってどうなのさ……」
ほむら「さすがに冗談よ……もうこの力は使わないわ」
さやか「そうそう、使ったほうがまどかは悲しむよ」
ほむら「うーん……でもやっぱりあれでいいのかしら……」
さやか「ああもう、よーし今日はあんたの家に泊まってあげる」
ほむら「はぁ?」
さやか「うわ、何その露骨にいやそうな態度」
ほむら「あら、ごめんなさい……ちょっと感情を出しすぎたわ」
さやか「よーしあんたの家にさっさと行くよ!なんであのプレゼントがいいかをちゃんと教えてあげるから」
ほむら「あ、ちょ、ちょっと!」
―ほむホーム―
ほむら「本当に来るなんて……明日は学校よ?」
さやか「大丈夫、大丈夫、アンタの家のほうが教師がいるみたいなもんだし宿題進むし」
ほむら「……あなた、宿題やるために私の家にきたの?」
さやか「ちゃんとプレゼントの事も教えてあげるって」
ほむら「……お茶漬けはいかが?」
さやか「夜食付きなんて気が利くじゃんほむら」
ほむら「皮肉も通じないなんて……」
さやか「別に意味は漫画でみたことあるけど?」
ほむら「あら、なかなか図太い神経ね」
さやか「まぁね、暁美ほむらの友達だし」
ほむら「はぁ……特盛のお茶漬けを用意するわ」
さやか「ちょ、ちょっと!少し前までまどかの家でごちそうになったばっかりだよ!特盛なんて食べれる訳ないって!」
ほむら「大丈夫よ、残さないように食い物を粗末にするなって言わせるためだけに杏子をたたき起こして連れてくるから」
さやか「杏子にも迷惑じゃん!」
ほむら「冗談よ、何が悲しくてあなたと杏子のイチャラブを家で見ないといけないのよ」
さやか「そ、そんな関係じゃないやい!」
ほむら「はぁ……まどかの家にそのまま泊まりたかった……」
さやか「泊まっていってくれないの?ほむらちゃん……残念だなぁ」
ほむら「魔法少女が関係ない理由でここまで殺意を覚えたのは初めてよ」
さやか「あっはっは、お泊り会ぐらいいつでもできるって、なんなら今度の休み企画してあげよっか」
ほむら「……お願いするわ」
さやか「まどかが関わると素直なのに」
ほむら「う、うるさいわね!」
さやか「今朝なんて私にいきなり土下座までして」
ほむら「焦ってたのよ……だ、だってまどかとはずっと会ってたけど誕生日なんて初めてだし……」
ほむら「プレゼントの選び方なんて知らないし……」
さやか「まぁそうなっちゃったのはしょうがないって、これから覚えてけばいいよ」
ほむら「ふん、上條恭介にいつもCDをプレゼントして怒らせたあなたに言われたくないわ」
さやか「……はぁ……」
ほむら「あ、あれ?」
さやか「そうだよね……私なんて……」
ほむら「あ、あの……その……」
さやか「うん、あたしって本当に馬鹿だからさ……はぁ……」
ほむら「ご、ごめんなさい、そんなに落ち込むなんて思わなくて……」
さやか「いいよ、言われて当然だし……」
ほむら「冗談のつもりだったのよ、その……ごめんなさい……」
ほむら「さやかは本当にいい事も悪い事も言い合える友人みたいな……その……」
さやか「ぷっ……クク……」
ほむら「だ、だから……えっと……」
さやか「い、いいっていいって……クク……本当の……事だし……クク……」
ほむら「その、本当にごめんなさい……そ、そうだわ、えっと……今度パフェでも……」
さやか「あーだめ限界!うんうん、私もほむらの事いい事も悪い事も言い合える友人って思ってるよ!」
ほむら「だ、騙したのね!」
さやか「いやー私のためにもオロオロしてくれるなんて感激だなー」
ほむら「……」プルプル
さやか「パフェまでおごってくれるみたいだし」
ほむら「……」プルプル
さやか「面と向かって友達っていってくれたり」
ほむら「今すぐにお茶漬けを用意するわ」
さやか「ほらほらすねないすねない」
ほむら「……」
さやか「今度さやかちゃんがパフェおごってあげるって」
ほむら「……」
さやか「なんと今ならまどかとふたりきりでのお出かけまで企画しちゃうボーナスまで!」
ほむら「10分前に戻りたい……」
さやか「そんなに照れなくていいのに」
ほむら「うるさいわよ!」
ほむら「それで、本題に入ってもいいかしら?」
さやか「あーちょっと待って、宿題終わらせたいんだよね」
ほむら「……」
さやか「ほむらが教えてくれるとすぐに終わらせて話ができるんだけどなぁー」チラッ
ほむら「そのわざとらしくチラッと見るのやめてくれないかしら?殺意がわくでしょう?」
さやか「ひどいよほむらちゃん!さやかちゃんだって大切な友達でしょ?」
ほむら「だからそのまどかのモノマネ似てないってわかってる?」
さやか「うん」
ほむら「OK殺すわ」
さやか「こらこら、さやかちゃんが死んだらまどかが悲しむし、犯罪者になったアンタもいなくなって悲しんじゃうぞ」
ほむら「大丈夫よ、私達は魔法少女よ?死体が見つかるヘマなんてしないわ」
さやか「言われてみると、魔女結界に死体すてたら完全犯罪ってすごいね」
ほむら「なんで話が脱線するのよ」
さやか「そりゃあさやかちゃんだって殺されたくないし」
ほむら「それで?」
さやか「え?」
ほむら「どこがわからないのよ」
さやか「あ、教えてくれるんだ」
ほむら「宿題を教えないとあなたもプレゼントの事、教えてくれないのでしょう?」
さやか「ギブアンドテイクだね」
ほむら「ギブアンドテイクを使って英文を作ってみなさい」
さやか「……」
ほむら「……」
さやか「……」
ほむら「……」
さやか「……」
ほむら「……」
さやか「参りました」
ほむら「はぁ……」
ほむら「早乙女先生が泣くわよ……」
さやか「え?何?また駄目だったの?」
ほむら「そうじゃなくて……」
さやか「まぁ宿題は英語じゃないし」
ほむら「そうじゃなくても、もう私達受験生よ?」
ほむら「さらに言えば受験までもう時間はないわよ?」
さやか「ほむらが答えをテレパシーで!」
ほむら「……」
さやか「いや冗談だって……」
ほむら「皆でマミと同じ学校に行くんでしょう?」
さやか「大丈夫だって、ここに最高の家庭教師がいるんだから」
ほむら「はぁ……あなたが大丈夫っていうと本当に大丈夫な気がしなくもないわね」
さやか「まぁね、さやかちゃんはそういうキャラですから」
ほむら「あくまで気がするだけよ」
さやか「手厳しい……」
ほむら「……で、宿題しながらでも本題はできるわよね」
さやか「ん?そだね」
ほむら「どうしてあのプレゼントなの?」
さやか「そりゃあ、まどかとほむらだからね」
ほむら「意味が分からないのだけど……」
さやか「うーん、うまく説明しろって言われると難しいなぁ」
ほむら「それにあのプレゼントなら……」
さやか「あれだからいいんだよ、あれだからね」
ほむら「やっぱりよくわからないわ……」
さやか「まぁ本当ならあれはプレゼントにならないって言いたいのはわかるよ」
ほむら「やっぱり、普通はそうよね」
さやか「でもね、そこはやっぱりまどかとほむらだから」
ほむら「はぁ……さっぱりだわ……」
ほむら「本当に宿題をするためだけに来たみたいに感じるわね……」
さやか「いやー、まぁそれもないって言えば嘘になるけど……」
さやか「でも、あんたからのプレゼントであれよりいいものはないって私は確信してるけどね」
さやか「あれをあんた以外がプレゼントしても嬉しくはないだろうけど」
ほむら「ある意味ゴミを渡したようなものよね……」
さやか「あんたにとってはたいしたこともないゴミのように感じるかもしれないけど」
さやか「絶対まどかにとっては最高の宝物になると思うよ」
ほむら「はぁ……」
さやか「ここまで言ってもまだなんでかわかんないかなぁ」ボソ
ほむら「なにか言った?」
さやか「ん?なんでもないよ」
ほむら「ならいいけど」
さやか「私は宿題に集中するからちょっと自分なりに考えてみたら?」
ほむら「考えても考えても違うプレゼントにすべきじゃって思えてくるのだけど」
さやか「それはないって、なんであのプレゼントがいいのかを考えてみなよ」
ほむら「うーん……」
ほむら「……」
さやか「……」
ほむら「……」
さやか「……」
ほむら「……」
さやか「……」
ほむら「……」
さやか「……」
ほむら「やっぱり別のプレゼントにしたら良かった」
さやか「ああもう!」
ほむら「何?解けない問題でもあったの?」
さやか「そうだね、私が宿題の解き方教えてもらってる時たまにほむらがいらいらする理由がちょっとわかっただけだよ」
さやか「なんでわからないのかがわからないってもやもやするもんだね」
ほむら「?」
さやか「ここまで来たらもう意地よ!絶対自分で気が付かせる」
ほむら「何を言ってるの?」
さやか「気にしないで、こっちの話だから」
ほむら「そう……」
さやか「ねぇほむら、この前まどかと私とあんたでアルバム持ち寄って遊んだよね」
ほむら「えぇ、まどかの幼い姿は可愛くてよかったわ」
さやか「あぁ、うんそうだね」
ほむら「まぁさやかも悪くはなかったわよ?」
さやか「あぁ、うん……ありがとう」
ほむら「それが?」
さやか「その時のことよく思い出してみたらどうかな?」
ほむら「その時ねぇ……」
ほむら「そうね……」
ほむら「まどかとその弟さんが一緒に笑ってる写真はよかったわ」
さやか「ああうん、かわいいよねタツヤ」
ほむら「どの写真の笑顔もよくて、親御さんも素晴らしい事がよく分かるわ」
さやか「一旦まどかの写真から離れよ」
ほむら「……さやかの写真についてってこと?」
さやか「そうじゃなくて、アンタの写真を見た時のまどかの反応とか思い出してみてよ」
ほむら「わかったわ」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
まどか「わぁ///」
ほむら「これは私が入院してる時に撮ったものよ」
さやか「儚い病弱っ子って感じがすごくするね」
ほむら「まぁ病弱だったのは否定できないわ」
まどか「そういえば、ほむらちゃんって今はメガネも三つ編みもしてないんだね」
ほむら「えぇ、もう誰にも頼らないって決めた時に視力も魔法で治して髪もセットする暇があるなら他のことをって」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ほむら「どうでもいい会話しかうかばないわね……」
さやか「ぼやかず思い出してみる」
ほむら「はいはい」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
さやか「メガネの気弱そうなほむらしかないね」
ほむら「そりゃあ家族からしたら私は突然こんなふうになったようなものだし」
まどか「驚かれなかったの?」
ほむら「その前に一人暮らしをするために工作してたわ」
さやか「へぇ……」
まどか「あ、こっちは小さい頃のほむらちゃんだ、かわいいー」
ほむら「小さい頃の写真って、結構恥ずかしいわね」
さやか「あーわかるわかる」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ほむら「うーん……」
さやか「私が宿題終わるまでとにかく思い出してみなって」
ほむら「うーん……」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
まどか「病院の写真が多いね」
ほむら「えぇ、あまり学校には行けなかったから」
さやか「そうなんだ」
ほむら「えぇ、おかげで友達はいないし、コミュニケーションなんて苦手よ」
まどか「私は友達だよ?」
さやか「おっとさやかちゃんを忘れてもらっちゃ困るね」
ほむら「えぇ、ありがとう二人共」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
さやか「どう?」
ほむら「あらためてまどかは私にとって一番の友だちだって事ならわかったわ」
さやか「どうしてこう、まどかばかり見てるくせに気がつけないかな……」ボソ
ほむら「何?」
さやか「なんでもないよ」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
まどか「ね、ほむらちゃん」
ほむら「何?」
まどか「誰も頼らないなんて駄目だよ?私とかじゃ頼りないかもしれないけど……」
ほむら「ありがとうまどか」
さやか「私をもっと頼ってもいいんだよ」
ほむら「じゃあこの前の宿題のことなんだけど」
さやか「あ、宿題は頼らないで」
まどか「さやかちゃん……」
ほむら「話ぐらい聞いてから諦めなさいよ……」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ほむら「……」フゥー
さやか「え?突然何その哀れみに満ちた目」
さやか「よっしできたっと」
さやか「それで、思い出してみてどうだった?」
ほむら「特に?」
さやか「……はぁ……」
ほむら「何よその目……」
さやか「さっきのアンタと同じ哀れみに満ちた目だよ」
さやか「じゃあメガネを掛けてた頃に自分が戻ったって考えてみて」
ほむら「私が?」
さやか「そうそう」
ほむら「なんで?」
さやか「戻ったとして、まどかに同じものをもらったらどう思う?」
ほむら「……嬉しいわね」
ほむら「というかまどかがくれるものだったらあの時の私でも何でも嬉しいって思うはずよ」
さやか「あー……なるほどね……」
さやか「よーしじゃあさらに逆転して考えてみよ」
ほむら「?」
さやか「仮にまどかがあんたを救うために繰り返していたとするよ」
ほむら「……えぇ」
さやか「さらにまどかは必死に頑張るけどうまくいかなくて誰も頼らないって考えた」
ほむら「……えぇ」
さやか「そのせいか、何度か大好きなはずのあんたに拒絶される」
ほむら「……」
さやか「なんだかんだであんたを救えた」
ほむら「……えぇ」
さやか「そしてほむらの誕生日」
さやか「それらを知ってあれをもらったらどう思う?」
さやか「あ、当然あんたの設定はメガネをかけてて気弱だったけ?ってことで」
ほむら「そうね……まず、申し訳ない気持ちでいっぱいになりそうだわ」
さやか「だろうね、まどかに言われたことあるし」
ほむら「そうなの?私がしたかったことだからしたのに……」
さやか「戻ってこないでそのまま妄想を続けて」
ほむら「わかったわ……」
ほむら「……誰にも頼らないなんて悲しい事をさせてしまった事、拒絶したことを後悔するわね」
さやか(このままいけば答えがだせるかな?)
さやか「それもまどかと一緒の思考だね、当時は結構どうやって恩返ししたらって言ってたっけ」
ほむら「そうなの?頼らないって決めたのも、拒絶される原因も私にあるのに……」
さやか「今はあんたは救われる側ってことで思考を続けなって」
ほむら「?」
ほむら「で、えーっと助けてもらったってことなら、やっぱりありがとうっていいたいわ」
ほむら「あと謝りたいし、これからは支えてあげたいって思ったりするかしら……もしも私がっていう想像の範囲だけど」
さやか「うんうん、それで、誕生日にあんたがあれをもらったらどう?」
ほむら「……!」
さやか「おっやっとわかった?」
ほむら「えぇ、やっとわかったわ」
さやか「よかったよかった」
ほむら「じゃあ、早速まどかのところに行ってプレゼントを替えてくるわ」
さやか「へ?何言ってるの?」
ほむら「もしもまどかが私と同じ考えなら、あれは誕生日にするプレゼントではないわ」
ほむら「私は、まどかへの誕生日のプレゼントは……」
ほむら「私と出会って仲良くしてくれてありがとうって伝えたかったのよ」
ほむら「だから、あれは誕生日プレゼントには相応しくない」
さやか「はぁ……まぁ、あんたがそう言うなら止めないけど……」
ほむら「えぇ、ちょっと行ってくるわ」
さやか「ほむら」
ほむら「何?早く行きたいのだけど」
さやか「プレゼントを取り替えるなら、あんたの手作りのこれが一番いいよ」
さやか「さっき言ったあんたの伝えたいことを考えるとね」
ほむら「……なんであなたがこれの存在を知ってるのよ……」
さやか「始めてきた家で家探しは勇者の基本だよ」
さやか「大丈夫、まどかは知らないから」
ほむら「そう、ありがとう……これで行くわ」
さやか「戻ってきたら報告ね」
ほむら「はいはい」
さやか「んー疲れたー」
さやか「似たような考えしてるくせに相手のことになると鈍いんだもんなぁ二人共」
さやか「あー……もう10月4日じゃん……」
さやか「ま、私の予想だとまどかはプレゼントをみてにやけてるね」
さやか「せっかくだし、また家探しでもしますか」
さやか「さーてほむらの下着のサイズは大きくなってますかなー」
―まどホーム―
まどか「えへへ……」
コンコン
まどか「風?」
ブー ブー
まどか「ほむらちゃんから電話?」
まどか「もしもし」
ほむら「遅くにごめんなさい、窓を開けてもらえないかしら……」
まどか「え?」
ほむら「ちょっと話があるのよ」
まどか「ちょっとまってね、すぐ開けるから」
ほむら「ごめんなさい、こんな遅くに」
まどか「ううん、気にしないで!私も嬉しくて眠れなくって」
ほむら「早速なんだけど……私の渡した誕生日プレゼントを返して欲しいの」
まどか「え……」
ほむら「代わりのプレゼントがこれなのだけど……ちょっと急いで箱に入れて包装したから変かもしれないけど……」
まどか「え、えと……どうして?」
ほむら「私は、あなたへの誕生日プレゼントで私と出会って仲良くしてくれてありがとうって伝えたかった」
ほむら「でもそのプレゼントではその気持は伝えられないから」
まどか「そっか……ちょっと待っててね」
ほむら「ごめんなさいね」
まどか「気にしないで、ほむらちゃん」
まどか「はい、返すね」
ちょっと名残惜しそうにしているまどかの表情が伺える
ほむら「ありがとう、わがままを言ってごめんなさいね」
ほむら「代わりにこの誕生日プレゼント、開けてみてほしいわ」
さやかがいいと言ってくれたプレゼントを手渡す、中身は以前私が自分で作ったもの
まどか「うん」
大好きなまどかと自分が手をつないでいるぬいぐるみ、作ったのはいいけれど恥ずかしくて隠していたもの
普段から綺麗にはしていたるので汚くはなっていないと思うが……
まどか「わぁ、かわいい」
ほむら「いつもありがとう、まどか……もう4日になっちゃったけど、もう一度言わせて、お誕生日おめでとう」
まどか「えへへ、ありがとう、ほむらちゃん」
ほむら「このぬいぐるみのようにこれからも仲良くしてほしいわ」
まどか「当然だよ!」
ほむら「今日はまどかにとって誕生日でもなんでもない普通の日よね」
まどか「え?うん、そうなるのかな?」
自分の手の中にある、私が使い古したよれよれのリボンを見る
誰も頼らない、誰も信じない、そんな事を考え始めてから使わなくなったリボン
ほむら「このリボンを外す時に、誰も頼らないし信じないって私は決めた……」
ほむら「だから、私の信頼するって気持ちがこのリボンに込められてるって、まどかは思ったのね」
まどか「そうだね、だからすごく嬉しかったよ」
ほむら「じゃあ、これ……受け取ってもらえないかしら?」
まどか「え?でもさっき返してって……」
ほむら「それは誕生日プレゼントに相応しくなかったからよ……」
ほむら「だからこれはプレゼントじゃなくて、私があなたを信頼している証として受け取って欲しいの」
ほむら「ふふっ小汚いリボンを押し付けようとしているようにしかみえないかしら」
まどか「ううん、そんな事ない、どんなリボンよりも私には綺麗に見えるもん、だから……欲しいな!」
ほむら「そう、ありがとうまどか」
―ほむホーム―
さやか「お、おかえりほむら」
ほむら「えぇ、ただいま」
さやか「その様子だとうまくいったみたいだね」
ほむら「えぇ、ちゃんとプレゼントを替えてきたわ」
さやか「で、リボンはもう一度プレゼントしたってことだね」
ほむら「無駄に察しが良くて腹立たしいわね」
さやか「名探偵さやかちゃんだからね」
ほむら「まぁいいわ……はい、これ」
さやか「ん?」
ほむら「私が誰も頼らない、信じないって決めた時に外したのはリボンだけじゃないわ」
さやか「私にこれを?」
ほむら「まどかの次に信頼してもいいかなって思ったのだけど、いらなかったかしら?」
さやか「ありがたくもらっておくよ」
―翌日―
まどか「に、似合いますか?」
マミ「似合ってるわよ、それにしても羨ましいわね」
さやか「じゃーんメガネ装着さやかちゃん!」
杏子「んで、なんでこの店に集まることになったんだ?」
ほむら「さやかが昨日私にパフェをおごるといったからよ」
さやか「それならほむらも私にパフェをおごるっていったよね?」
ほむさや「……」
店員「ご注文はお決まりでしょうか?」
ほむさや「チャレンジドデカパフェお願いします」
ほむら「へぇ……奢らせるからには全部食べきるんでしょうね……」
さやか「ほむらこそ……病弱っ子にあの量を食べきれるの?」
まどか「あ、私は普通のパフェを」
杏子「私も」
マミ「私もお願いします」
まどか「す、すごい……」
マミ「はじめて見たけど……私達の顔よりずっと大きいわね……」
杏子「食い物を粗末にするなよ」
ほむら「今負けを認めたら、他の皆に協力してもらってもいいのよ?」
さやか「それはこっちのセリフだよ」
ほむら「醜く太って後悔するがいいわ」
さやか「あんたは胸に脂肪が行かないから私より太るんじゃない?」
ほむら「脳に糖分がいかないあなたが私より太らないなんておもえないわね」
マミ「火花が見えるようね……美樹さんは暁美さんのメガネを持ってるってことはお互い信頼してるんでしょうけど」
マミ「喧嘩するほどなんとやらってことかしら?」
まどか「きっとそうですよ、だってほむらちゃんもさやかちゃんもとっても楽しそう」
マミ「じゃあ二人が反則しないようにソウルジェムはあずかっておくわね」
ほむさや「え!?」
マミ「ふふっどっちが勝つのかしら」
ほむら(もう甘いもの食べたくない……)
さやか(でも食べきろうと考えるとコーヒーや紅茶を入れるような余裕はない……)
マミ「ふふっ二人共そろそろ限界かしら」
杏子「この手の物って一人でチャレンジして、無理だった場合周りが食べるものだろ?」
まどか「もしくは最初から複数人が普通かな」
ほむら(苦いコーヒーが飲みたい……)
さやか(辛いものが食べたい……)
ほむら「……そろそろギブアップしたらどうなの?手が進んでないわよさやか」
さやか「そういうあんたは手が震えてるよ……」
マミ「ふふっ二人共意地っ張りねぇ」
ほむら「震えてるのはこの店がちょっと寒かっただけよ、10月だし」
さやか「私はのんびり自分のペースで食べてるだけだし」
ほむら(絶対に)
さやか(負けない!)
終わり
まどっち誕生日ネタをたかったが時間的に4日になるし
気がついたらほむほむとさやかちゃん仲良しにしていた
よく考えたら今日は朝早くからだったがもはや手遅れだった
でもまどっち誕生日ネタができたからそれでいいや
ちゃんとした話になってるか眠いからわからないけど、付き合ってくれてありがとうおやすみ
元スレ
ほむら「不安だわ……やっぱり不安だわ……」
さやか「そう言うけど、もう渡しちゃったんだからどうしようもないじゃん」
ほむら「そ、そうだ時間を戻して……」
さやか「ちょ!な、何しようとしてんのさ!」
ほむら「うぅ……」
さやか「まどかが最も喜んでくれるプレゼント選びのために繰り返そうとするってどうなのさ……」
ほむら「さすがに冗談よ……もうこの力は使わないわ」
さやか「そうそう、使ったほうがまどかは悲しむよ」
ほむら「うーん……でもやっぱりあれでいいのかしら……」
さやか「ああもう、よーし今日はあんたの家に泊まってあげる」
ほむら「はぁ?」
さやか「うわ、何その露骨にいやそうな態度」
ほむら「あら、ごめんなさい……ちょっと感情を出しすぎたわ」
さやか「よーしあんたの家にさっさと行くよ!なんであのプレゼントがいいかをちゃんと教えてあげるから」
ほむら「あ、ちょ、ちょっと!」
7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/03(月) 23:05:53.15 ID:51hXFVRq0
―ほむホーム―
ほむら「本当に来るなんて……明日は学校よ?」
さやか「大丈夫、大丈夫、アンタの家のほうが教師がいるみたいなもんだし宿題進むし」
ほむら「……あなた、宿題やるために私の家にきたの?」
さやか「ちゃんとプレゼントの事も教えてあげるって」
ほむら「……お茶漬けはいかが?」
さやか「夜食付きなんて気が利くじゃんほむら」
ほむら「皮肉も通じないなんて……」
さやか「別に意味は漫画でみたことあるけど?」
ほむら「あら、なかなか図太い神経ね」
さやか「まぁね、暁美ほむらの友達だし」
ほむら「はぁ……特盛のお茶漬けを用意するわ」
さやか「ちょ、ちょっと!少し前までまどかの家でごちそうになったばっかりだよ!特盛なんて食べれる訳ないって!」
ほむら「大丈夫よ、残さないように食い物を粗末にするなって言わせるためだけに杏子をたたき起こして連れてくるから」
さやか「杏子にも迷惑じゃん!」
12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/03(月) 23:20:53.79 ID:51hXFVRq0
ほむら「冗談よ、何が悲しくてあなたと杏子のイチャラブを家で見ないといけないのよ」
さやか「そ、そんな関係じゃないやい!」
ほむら「はぁ……まどかの家にそのまま泊まりたかった……」
さやか「泊まっていってくれないの?ほむらちゃん……残念だなぁ」
ほむら「魔法少女が関係ない理由でここまで殺意を覚えたのは初めてよ」
さやか「あっはっは、お泊り会ぐらいいつでもできるって、なんなら今度の休み企画してあげよっか」
ほむら「……お願いするわ」
さやか「まどかが関わると素直なのに」
ほむら「う、うるさいわね!」
さやか「今朝なんて私にいきなり土下座までして」
ほむら「焦ってたのよ……だ、だってまどかとはずっと会ってたけど誕生日なんて初めてだし……」
ほむら「プレゼントの選び方なんて知らないし……」
さやか「まぁそうなっちゃったのはしょうがないって、これから覚えてけばいいよ」
ほむら「ふん、上條恭介にいつもCDをプレゼントして怒らせたあなたに言われたくないわ」
14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/03(月) 23:26:16.61 ID:51hXFVRq0
さやか「……はぁ……」
ほむら「あ、あれ?」
さやか「そうだよね……私なんて……」
ほむら「あ、あの……その……」
さやか「うん、あたしって本当に馬鹿だからさ……はぁ……」
ほむら「ご、ごめんなさい、そんなに落ち込むなんて思わなくて……」
さやか「いいよ、言われて当然だし……」
ほむら「冗談のつもりだったのよ、その……ごめんなさい……」
ほむら「さやかは本当にいい事も悪い事も言い合える友人みたいな……その……」
さやか「ぷっ……クク……」
ほむら「だ、だから……えっと……」
さやか「い、いいっていいって……クク……本当の……事だし……クク……」
ほむら「その、本当にごめんなさい……そ、そうだわ、えっと……今度パフェでも……」
さやか「あーだめ限界!うんうん、私もほむらの事いい事も悪い事も言い合える友人って思ってるよ!」
ほむら「だ、騙したのね!」
16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/03(月) 23:32:49.17 ID:51hXFVRq0
さやか「いやー私のためにもオロオロしてくれるなんて感激だなー」
ほむら「……」プルプル
さやか「パフェまでおごってくれるみたいだし」
ほむら「……」プルプル
さやか「面と向かって友達っていってくれたり」
ほむら「今すぐにお茶漬けを用意するわ」
さやか「ほらほらすねないすねない」
ほむら「……」
さやか「今度さやかちゃんがパフェおごってあげるって」
ほむら「……」
さやか「なんと今ならまどかとふたりきりでのお出かけまで企画しちゃうボーナスまで!」
ほむら「10分前に戻りたい……」
さやか「そんなに照れなくていいのに」
ほむら「うるさいわよ!」
21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/03(月) 23:46:24.80 ID:51hXFVRq0
ほむら「それで、本題に入ってもいいかしら?」
さやか「あーちょっと待って、宿題終わらせたいんだよね」
ほむら「……」
さやか「ほむらが教えてくれるとすぐに終わらせて話ができるんだけどなぁー」チラッ
ほむら「そのわざとらしくチラッと見るのやめてくれないかしら?殺意がわくでしょう?」
さやか「ひどいよほむらちゃん!さやかちゃんだって大切な友達でしょ?」
ほむら「だからそのまどかのモノマネ似てないってわかってる?」
さやか「うん」
ほむら「OK殺すわ」
さやか「こらこら、さやかちゃんが死んだらまどかが悲しむし、犯罪者になったアンタもいなくなって悲しんじゃうぞ」
ほむら「大丈夫よ、私達は魔法少女よ?死体が見つかるヘマなんてしないわ」
さやか「言われてみると、魔女結界に死体すてたら完全犯罪ってすごいね」
ほむら「なんで話が脱線するのよ」
さやか「そりゃあさやかちゃんだって殺されたくないし」
23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/03(月) 23:50:23.58 ID:51hXFVRq0
ほむら「それで?」
さやか「え?」
ほむら「どこがわからないのよ」
さやか「あ、教えてくれるんだ」
ほむら「宿題を教えないとあなたもプレゼントの事、教えてくれないのでしょう?」
さやか「ギブアンドテイクだね」
ほむら「ギブアンドテイクを使って英文を作ってみなさい」
さやか「……」
ほむら「……」
さやか「……」
ほむら「……」
さやか「……」
ほむら「……」
さやか「参りました」
ほむら「はぁ……」
27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/04(火) 00:02:08.37 ID:M3EvwcJf0
ほむら「早乙女先生が泣くわよ……」
さやか「え?何?また駄目だったの?」
ほむら「そうじゃなくて……」
さやか「まぁ宿題は英語じゃないし」
ほむら「そうじゃなくても、もう私達受験生よ?」
ほむら「さらに言えば受験までもう時間はないわよ?」
さやか「ほむらが答えをテレパシーで!」
ほむら「……」
さやか「いや冗談だって……」
ほむら「皆でマミと同じ学校に行くんでしょう?」
さやか「大丈夫だって、ここに最高の家庭教師がいるんだから」
ほむら「はぁ……あなたが大丈夫っていうと本当に大丈夫な気がしなくもないわね」
さやか「まぁね、さやかちゃんはそういうキャラですから」
ほむら「あくまで気がするだけよ」
さやか「手厳しい……」
30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/04(火) 00:07:21.40 ID:M3EvwcJf0
ほむら「……で、宿題しながらでも本題はできるわよね」
さやか「ん?そだね」
ほむら「どうしてあのプレゼントなの?」
さやか「そりゃあ、まどかとほむらだからね」
ほむら「意味が分からないのだけど……」
さやか「うーん、うまく説明しろって言われると難しいなぁ」
ほむら「それにあのプレゼントなら……」
さやか「あれだからいいんだよ、あれだからね」
ほむら「やっぱりよくわからないわ……」
32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/04(火) 00:13:47.99 ID:M3EvwcJf0
さやか「まぁ本当ならあれはプレゼントにならないって言いたいのはわかるよ」
ほむら「やっぱり、普通はそうよね」
さやか「でもね、そこはやっぱりまどかとほむらだから」
ほむら「はぁ……さっぱりだわ……」
ほむら「本当に宿題をするためだけに来たみたいに感じるわね……」
さやか「いやー、まぁそれもないって言えば嘘になるけど……」
さやか「でも、あんたからのプレゼントであれよりいいものはないって私は確信してるけどね」
さやか「あれをあんた以外がプレゼントしても嬉しくはないだろうけど」
ほむら「ある意味ゴミを渡したようなものよね……」
さやか「あんたにとってはたいしたこともないゴミのように感じるかもしれないけど」
さやか「絶対まどかにとっては最高の宝物になると思うよ」
ほむら「はぁ……」
36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/04(火) 00:30:37.72 ID:M3EvwcJf0
さやか「ここまで言ってもまだなんでかわかんないかなぁ」ボソ
ほむら「なにか言った?」
さやか「ん?なんでもないよ」
ほむら「ならいいけど」
さやか「私は宿題に集中するからちょっと自分なりに考えてみたら?」
ほむら「考えても考えても違うプレゼントにすべきじゃって思えてくるのだけど」
さやか「それはないって、なんであのプレゼントがいいのかを考えてみなよ」
ほむら「うーん……」
38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/04(火) 00:40:07.24 ID:M3EvwcJf0
ほむら「……」
さやか「……」
ほむら「……」
さやか「……」
ほむら「……」
さやか「……」
ほむら「……」
さやか「……」
ほむら「やっぱり別のプレゼントにしたら良かった」
さやか「ああもう!」
ほむら「何?解けない問題でもあったの?」
さやか「そうだね、私が宿題の解き方教えてもらってる時たまにほむらがいらいらする理由がちょっとわかっただけだよ」
さやか「なんでわからないのかがわからないってもやもやするもんだね」
ほむら「?」
40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/04(火) 00:45:00.18 ID:M3EvwcJf0
さやか「ここまで来たらもう意地よ!絶対自分で気が付かせる」
ほむら「何を言ってるの?」
さやか「気にしないで、こっちの話だから」
ほむら「そう……」
44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/04(火) 01:02:22.03 ID:M3EvwcJf0
さやか「ねぇほむら、この前まどかと私とあんたでアルバム持ち寄って遊んだよね」
ほむら「えぇ、まどかの幼い姿は可愛くてよかったわ」
さやか「あぁ、うんそうだね」
ほむら「まぁさやかも悪くはなかったわよ?」
さやか「あぁ、うん……ありがとう」
ほむら「それが?」
さやか「その時のことよく思い出してみたらどうかな?」
ほむら「その時ねぇ……」
47: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/04(火) 01:13:36.12 ID:M3EvwcJf0
ほむら「そうね……」
ほむら「まどかとその弟さんが一緒に笑ってる写真はよかったわ」
さやか「ああうん、かわいいよねタツヤ」
ほむら「どの写真の笑顔もよくて、親御さんも素晴らしい事がよく分かるわ」
さやか「一旦まどかの写真から離れよ」
ほむら「……さやかの写真についてってこと?」
さやか「そうじゃなくて、アンタの写真を見た時のまどかの反応とか思い出してみてよ」
ほむら「わかったわ」
52: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/04(火) 01:29:26.08 ID:M3EvwcJf0
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
まどか「わぁ///」
ほむら「これは私が入院してる時に撮ったものよ」
さやか「儚い病弱っ子って感じがすごくするね」
ほむら「まぁ病弱だったのは否定できないわ」
まどか「そういえば、ほむらちゃんって今はメガネも三つ編みもしてないんだね」
ほむら「えぇ、もう誰にも頼らないって決めた時に視力も魔法で治して髪もセットする暇があるなら他のことをって」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ほむら「どうでもいい会話しかうかばないわね……」
さやか「ぼやかず思い出してみる」
ほむら「はいはい」
55: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/04(火) 01:34:13.73 ID:M3EvwcJf0
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
さやか「メガネの気弱そうなほむらしかないね」
ほむら「そりゃあ家族からしたら私は突然こんなふうになったようなものだし」
まどか「驚かれなかったの?」
ほむら「その前に一人暮らしをするために工作してたわ」
さやか「へぇ……」
まどか「あ、こっちは小さい頃のほむらちゃんだ、かわいいー」
ほむら「小さい頃の写真って、結構恥ずかしいわね」
さやか「あーわかるわかる」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ほむら「うーん……」
さやか「私が宿題終わるまでとにかく思い出してみなって」
ほむら「うーん……」
58: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/04(火) 01:44:05.79 ID:M3EvwcJf0
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
まどか「病院の写真が多いね」
ほむら「えぇ、あまり学校には行けなかったから」
さやか「そうなんだ」
ほむら「えぇ、おかげで友達はいないし、コミュニケーションなんて苦手よ」
まどか「私は友達だよ?」
さやか「おっとさやかちゃんを忘れてもらっちゃ困るね」
ほむら「えぇ、ありがとう二人共」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
さやか「どう?」
ほむら「あらためてまどかは私にとって一番の友だちだって事ならわかったわ」
さやか「どうしてこう、まどかばかり見てるくせに気がつけないかな……」ボソ
ほむら「何?」
さやか「なんでもないよ」
61: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/04(火) 01:58:56.10 ID:M3EvwcJf0
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
まどか「ね、ほむらちゃん」
ほむら「何?」
まどか「誰も頼らないなんて駄目だよ?私とかじゃ頼りないかもしれないけど……」
ほむら「ありがとうまどか」
さやか「私をもっと頼ってもいいんだよ」
ほむら「じゃあこの前の宿題のことなんだけど」
さやか「あ、宿題は頼らないで」
まどか「さやかちゃん……」
ほむら「話ぐらい聞いてから諦めなさいよ……」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ほむら「……」フゥー
さやか「え?突然何その哀れみに満ちた目」
62: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/04(火) 02:03:48.81 ID:M3EvwcJf0
さやか「よっしできたっと」
さやか「それで、思い出してみてどうだった?」
ほむら「特に?」
さやか「……はぁ……」
ほむら「何よその目……」
さやか「さっきのアンタと同じ哀れみに満ちた目だよ」
67: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/04(火) 02:16:40.47 ID:M3EvwcJf0
さやか「じゃあメガネを掛けてた頃に自分が戻ったって考えてみて」
ほむら「私が?」
さやか「そうそう」
ほむら「なんで?」
さやか「戻ったとして、まどかに同じものをもらったらどう思う?」
ほむら「……嬉しいわね」
ほむら「というかまどかがくれるものだったらあの時の私でも何でも嬉しいって思うはずよ」
さやか「あー……なるほどね……」
69: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/04(火) 02:25:55.77 ID:M3EvwcJf0
さやか「よーしじゃあさらに逆転して考えてみよ」
ほむら「?」
さやか「仮にまどかがあんたを救うために繰り返していたとするよ」
ほむら「……えぇ」
さやか「さらにまどかは必死に頑張るけどうまくいかなくて誰も頼らないって考えた」
ほむら「……えぇ」
さやか「そのせいか、何度か大好きなはずのあんたに拒絶される」
ほむら「……」
さやか「なんだかんだであんたを救えた」
ほむら「……えぇ」
さやか「そしてほむらの誕生日」
さやか「それらを知ってあれをもらったらどう思う?」
73: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/04(火) 02:42:32.77 ID:M3EvwcJf0
さやか「あ、当然あんたの設定はメガネをかけてて気弱だったけ?ってことで」
ほむら「そうね……まず、申し訳ない気持ちでいっぱいになりそうだわ」
さやか「だろうね、まどかに言われたことあるし」
ほむら「そうなの?私がしたかったことだからしたのに……」
さやか「戻ってこないでそのまま妄想を続けて」
ほむら「わかったわ……」
ほむら「……誰にも頼らないなんて悲しい事をさせてしまった事、拒絶したことを後悔するわね」
さやか(このままいけば答えがだせるかな?)
さやか「それもまどかと一緒の思考だね、当時は結構どうやって恩返ししたらって言ってたっけ」
ほむら「そうなの?頼らないって決めたのも、拒絶される原因も私にあるのに……」
さやか「今はあんたは救われる側ってことで思考を続けなって」
ほむら「?」
ほむら「で、えーっと助けてもらったってことなら、やっぱりありがとうっていいたいわ」
ほむら「あと謝りたいし、これからは支えてあげたいって思ったりするかしら……もしも私がっていう想像の範囲だけど」
さやか「うんうん、それで、誕生日にあんたがあれをもらったらどう?」
79: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/04(火) 03:09:03.46 ID:M3EvwcJf0
ほむら「……!」
さやか「おっやっとわかった?」
ほむら「えぇ、やっとわかったわ」
さやか「よかったよかった」
ほむら「じゃあ、早速まどかのところに行ってプレゼントを替えてくるわ」
さやか「へ?何言ってるの?」
ほむら「もしもまどかが私と同じ考えなら、あれは誕生日にするプレゼントではないわ」
ほむら「私は、まどかへの誕生日のプレゼントは……」
ほむら「私と出会って仲良くしてくれてありがとうって伝えたかったのよ」
ほむら「だから、あれは誕生日プレゼントには相応しくない」
さやか「はぁ……まぁ、あんたがそう言うなら止めないけど……」
ほむら「えぇ、ちょっと行ってくるわ」
82: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/04(火) 03:17:37.60 ID:M3EvwcJf0
さやか「ほむら」
ほむら「何?早く行きたいのだけど」
さやか「プレゼントを取り替えるなら、あんたの手作りのこれが一番いいよ」
さやか「さっき言ったあんたの伝えたいことを考えるとね」
ほむら「……なんであなたがこれの存在を知ってるのよ……」
さやか「始めてきた家で家探しは勇者の基本だよ」
さやか「大丈夫、まどかは知らないから」
ほむら「そう、ありがとう……これで行くわ」
さやか「戻ってきたら報告ね」
ほむら「はいはい」
84: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/04(火) 03:23:37.22 ID:M3EvwcJf0
さやか「んー疲れたー」
さやか「似たような考えしてるくせに相手のことになると鈍いんだもんなぁ二人共」
さやか「あー……もう10月4日じゃん……」
さやか「ま、私の予想だとまどかはプレゼントをみてにやけてるね」
さやか「せっかくだし、また家探しでもしますか」
さやか「さーてほむらの下着のサイズは大きくなってますかなー」
87: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/04(火) 03:37:44.94 ID:M3EvwcJf0
―まどホーム―
まどか「えへへ……」
コンコン
まどか「風?」
ブー ブー
まどか「ほむらちゃんから電話?」
まどか「もしもし」
ほむら「遅くにごめんなさい、窓を開けてもらえないかしら……」
まどか「え?」
ほむら「ちょっと話があるのよ」
まどか「ちょっとまってね、すぐ開けるから」
91: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/04(火) 03:50:30.63 ID:M3EvwcJf0
ほむら「ごめんなさい、こんな遅くに」
まどか「ううん、気にしないで!私も嬉しくて眠れなくって」
ほむら「早速なんだけど……私の渡した誕生日プレゼントを返して欲しいの」
まどか「え……」
ほむら「代わりのプレゼントがこれなのだけど……ちょっと急いで箱に入れて包装したから変かもしれないけど……」
まどか「え、えと……どうして?」
ほむら「私は、あなたへの誕生日プレゼントで私と出会って仲良くしてくれてありがとうって伝えたかった」
ほむら「でもそのプレゼントではその気持は伝えられないから」
まどか「そっか……ちょっと待っててね」
ほむら「ごめんなさいね」
まどか「気にしないで、ほむらちゃん」
93: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/04(火) 04:04:19.56 ID:M3EvwcJf0
まどか「はい、返すね」
ちょっと名残惜しそうにしているまどかの表情が伺える
ほむら「ありがとう、わがままを言ってごめんなさいね」
ほむら「代わりにこの誕生日プレゼント、開けてみてほしいわ」
さやかがいいと言ってくれたプレゼントを手渡す、中身は以前私が自分で作ったもの
まどか「うん」
大好きなまどかと自分が手をつないでいるぬいぐるみ、作ったのはいいけれど恥ずかしくて隠していたもの
普段から綺麗にはしていたるので汚くはなっていないと思うが……
まどか「わぁ、かわいい」
ほむら「いつもありがとう、まどか……もう4日になっちゃったけど、もう一度言わせて、お誕生日おめでとう」
まどか「えへへ、ありがとう、ほむらちゃん」
ほむら「このぬいぐるみのようにこれからも仲良くしてほしいわ」
まどか「当然だよ!」
97: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/04(火) 04:20:00.17 ID:M3EvwcJf0
ほむら「今日はまどかにとって誕生日でもなんでもない普通の日よね」
まどか「え?うん、そうなるのかな?」
自分の手の中にある、私が使い古したよれよれのリボンを見る
誰も頼らない、誰も信じない、そんな事を考え始めてから使わなくなったリボン
ほむら「このリボンを外す時に、誰も頼らないし信じないって私は決めた……」
ほむら「だから、私の信頼するって気持ちがこのリボンに込められてるって、まどかは思ったのね」
まどか「そうだね、だからすごく嬉しかったよ」
ほむら「じゃあ、これ……受け取ってもらえないかしら?」
まどか「え?でもさっき返してって……」
ほむら「それは誕生日プレゼントに相応しくなかったからよ……」
ほむら「だからこれはプレゼントじゃなくて、私があなたを信頼している証として受け取って欲しいの」
ほむら「ふふっ小汚いリボンを押し付けようとしているようにしかみえないかしら」
まどか「ううん、そんな事ない、どんなリボンよりも私には綺麗に見えるもん、だから……欲しいな!」
ほむら「そう、ありがとうまどか」
100: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/04(火) 04:23:46.40 ID:M3EvwcJf0
―ほむホーム―
さやか「お、おかえりほむら」
ほむら「えぇ、ただいま」
さやか「その様子だとうまくいったみたいだね」
ほむら「えぇ、ちゃんとプレゼントを替えてきたわ」
さやか「で、リボンはもう一度プレゼントしたってことだね」
ほむら「無駄に察しが良くて腹立たしいわね」
さやか「名探偵さやかちゃんだからね」
ほむら「まぁいいわ……はい、これ」
さやか「ん?」
ほむら「私が誰も頼らない、信じないって決めた時に外したのはリボンだけじゃないわ」
さやか「私にこれを?」
ほむら「まどかの次に信頼してもいいかなって思ったのだけど、いらなかったかしら?」
さやか「ありがたくもらっておくよ」
102: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/04(火) 04:31:43.52 ID:M3EvwcJf0
―翌日―
まどか「に、似合いますか?」
マミ「似合ってるわよ、それにしても羨ましいわね」
さやか「じゃーんメガネ装着さやかちゃん!」
杏子「んで、なんでこの店に集まることになったんだ?」
ほむら「さやかが昨日私にパフェをおごるといったからよ」
さやか「それならほむらも私にパフェをおごるっていったよね?」
ほむさや「……」
店員「ご注文はお決まりでしょうか?」
ほむさや「チャレンジドデカパフェお願いします」
ほむら「へぇ……奢らせるからには全部食べきるんでしょうね……」
さやか「ほむらこそ……病弱っ子にあの量を食べきれるの?」
まどか「あ、私は普通のパフェを」
杏子「私も」
マミ「私もお願いします」
105: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/04(火) 04:39:25.92 ID:M3EvwcJf0
まどか「す、すごい……」
マミ「はじめて見たけど……私達の顔よりずっと大きいわね……」
杏子「食い物を粗末にするなよ」
ほむら「今負けを認めたら、他の皆に協力してもらってもいいのよ?」
さやか「それはこっちのセリフだよ」
ほむら「醜く太って後悔するがいいわ」
さやか「あんたは胸に脂肪が行かないから私より太るんじゃない?」
ほむら「脳に糖分がいかないあなたが私より太らないなんておもえないわね」
マミ「火花が見えるようね……美樹さんは暁美さんのメガネを持ってるってことはお互い信頼してるんでしょうけど」
マミ「喧嘩するほどなんとやらってことかしら?」
まどか「きっとそうですよ、だってほむらちゃんもさやかちゃんもとっても楽しそう」
マミ「じゃあ二人が反則しないようにソウルジェムはあずかっておくわね」
ほむさや「え!?」
マミ「ふふっどっちが勝つのかしら」
107: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/04(火) 04:53:31.70 ID:M3EvwcJf0
ほむら(もう甘いもの食べたくない……)
さやか(でも食べきろうと考えるとコーヒーや紅茶を入れるような余裕はない……)
マミ「ふふっ二人共そろそろ限界かしら」
杏子「この手の物って一人でチャレンジして、無理だった場合周りが食べるものだろ?」
まどか「もしくは最初から複数人が普通かな」
ほむら(苦いコーヒーが飲みたい……)
さやか(辛いものが食べたい……)
ほむら「……そろそろギブアップしたらどうなの?手が進んでないわよさやか」
さやか「そういうあんたは手が震えてるよ……」
マミ「ふふっ二人共意地っ張りねぇ」
ほむら「震えてるのはこの店がちょっと寒かっただけよ、10月だし」
さやか「私はのんびり自分のペースで食べてるだけだし」
ほむら(絶対に)
さやか(負けない!)
終わり
110: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/04(火) 04:57:02.09 ID:M3EvwcJf0
まどっち誕生日ネタをたかったが時間的に4日になるし
気がついたらほむほむとさやかちゃん仲良しにしていた
よく考えたら今日は朝早くからだったがもはや手遅れだった
でもまどっち誕生日ネタができたからそれでいいや
ちゃんとした話になってるか眠いからわからないけど、付き合ってくれてありがとうおやすみ
ほむら「まどかにプレゼント……喜んでもらえたのかな……」