SS速報VIP:陽子「風邪引いた……」綾「嘘!?」
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1: ◆VJRQu9X6ME 2013/10/24(木) 19:58:48.40 ID:N+qwiG2vo

~朝、教室~

綾(あ……陽子からメールだ)

綾(なになに……)

綾「……え?」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1382612328




2: ◆VJRQu9X6ME 2013/10/24(木) 20:12:54.70 ID:N+qwiG2vo

綾「そんな……陽子が……」

忍「どうしたんですか?」

綾「陽子が風邪引いたんだって、メールが……」

アリス「ええっ!?」

忍「あの陽子ちゃんが……」

忍「小学校のころから、風邪で休んだことなんて一度もなかったのに……」



3: ◆VJRQu9X6ME 2013/10/24(木) 20:16:04.55 ID:N+qwiG2vo

綾「大丈夫かしら……」

カレン「どうしたデス?」

アリス「ああカレン。ヨーコが風邪引いたって」

カレン「oh,それは可哀想デース」

綾「熱が38度出てるんだって、つらそうね……」

忍「でも、ひとつ良かったことがありますよ」

綾「え?」

忍「これで陽子ちゃんがバカじゃないことが明らかになりました!」

綾(今までバカだと思ってたのね……)



4: ◆VJRQu9X6ME 2013/10/24(木) 20:20:28.93 ID:N+qwiG2vo

~昼休み~

綾「……」

綾(今日は陽子がいない……)

綾(ただそれだけのことなのに、どうしてこんなに寂しいんだろう……)

綾(胸に穴がぽっかり空いたみたい……)

綾(陽子、今頃体だるくて苦しんでるんだろうな……)

綾(心配だわ……)



5: ◆VJRQu9X6ME 2013/10/24(木) 20:23:51.71 ID:N+qwiG2vo

綾「はいこれ、あげる」

忍「いらないんですか?」

綾「食欲がないのよ……」

忍「そうですか」パクッ

綾「ごちそうさま……」

アリス「アヤももしかして体調悪いんじゃないの?」

綾「ううん、大丈夫よ」

カレン「……」

カレン(相当ショック受けてるみたいデス……)



6: ◆VJRQu9X6ME 2013/10/24(木) 20:26:49.94 ID:N+qwiG2vo

カレン「皆さん、放課後なにも予定はないデスヨネ?」

綾「え、ええ」

忍「私もアリスも、ありませんけど……」

カレン「じゃあ皆でヨーコのうちへお見舞いに行きマショー!」

綾「そうね! 名案だわ! そうしよう、絶対そうよね、ね皆!?」

忍(急に元気になりましたね……)

忍「わ、分かりました……行きましょうか、アリス」

アリス「うん!」

綾(べ、別に陽子に会いたいから、とかじゃないわよ。私はただ、陽子に早く良くなってもらいたいだけで……)




7: ◆VJRQu9X6ME 2013/10/24(木) 20:30:07.64 ID:N+qwiG2vo

~放課後~

ピンポーン

空太「はい、って、カレンお姉ちゃん」

カレン「ヨーコ! 救援に来マシタヨ! 私が来たからには風邪なんてどこかへぶっ飛ばしてヤリマス!」

空太「あ、あの……」

綾「よ、陽子のお見舞いに来ました」

空太「綾お姉ちゃんも、って、四人皆で来てくれたの?」

空太「ありがとう、どうぞ、上がって」

ガチャ



8: ◆VJRQu9X6ME 2013/10/24(木) 20:32:49.22 ID:N+qwiG2vo

~陽子の部屋~

陽子「ごめんな、皆で来てもらって」

アリス「気にしないで。私たち皆心配だったから」

陽子「げほっげほっ、ごほっ」

綾(ひどい咳だわ……)




9: ◆VJRQu9X6ME 2013/10/24(木) 20:36:58.88 ID:N+qwiG2vo

カレン「熱は大丈夫デスカ?」

陽子「朝からずっと寝てたんだけど、全然引かなくて……」

カレン「どれどれ……」ピトッ

綾(カレンが、陽子のおでこに手を……)

綾(私も熱を調べるふりして、陽子のおでこにタッチしようかしら……)



10: ◆VJRQu9X6ME 2013/10/24(木) 20:40:03.81 ID:N+qwiG2vo

綾「陽子の熱、どう……?」

カレン「ソーホットデス」

アリス「陽子大丈夫? 私も熱測らせて!」ピトッ

忍「私も!」ピトッ

陽子「なんかモテモテだな、おい……」

綾「陽子、わた、私も……」ソーッ

陽子(なんで震えてんの)



11: ◆VJRQu9X6ME 2013/10/24(木) 20:43:28.95 ID:N+qwiG2vo

陽子「ごほっ、ごほっ」

綾(顔色も、いつもより相当悪いわ……)

アリス「ヨーコ、なにかしてほしいことあったら言ってね」

陽子「うーん」

陽子「そういえば私、朝からなにも食べてないな……」

忍「ええっ! 陽子ちゃん、それじゃダメですよ!」

忍「風邪引いた時こそしっかり食べないと!」

陽子「ご、ごめんなさい……」



12: ◆VJRQu9X6ME 2013/10/24(木) 20:46:13.94 ID:N+qwiG2vo

綾「おかゆなら食べられそう?」

陽子「うん、食欲ないけど、頑張って食べるよ」

綾「じゃあ私おかゆ作るわ」

忍「はいはい! 私も手伝います!」

綾「え? わ、分かったわ」




13: ◆VJRQu9X6ME 2013/10/24(木) 20:50:09.99 ID:N+qwiG2vo

バタン

カレン「私とアリスはなにをシマショウカ」

アリス「うーん」

陽子「できるだけ部屋の外にいたほうがいいよ。風邪移っちゃうから」

アリス「そ、そうだよね」




14: ◆VJRQu9X6ME 2013/10/24(木) 20:55:15.13 ID:N+qwiG2vo

カレン「NO! それじゃ私たちが来た意味ないデス!」

カレン「なにかヨーコの役に立てることがあるはずデス! じっくり考えるのデス」

アリス「うん、そうだね! ――あそうだ、ヨーコを励ますのはどうかな?」

アリス「頑張れー、風邪に負けるなー、って」

カレン「名案デスネ! 頑張れ頑張れヨーコ!」

陽子「賑やかだな……」

陽子(頭に響いて、正直やめてほしいけど、言いにくいよな……)

陽子(カレン、真面目にやってくれてるもんな)



15: ◆VJRQu9X6ME 2013/10/24(木) 20:59:05.75 ID:N+qwiG2vo

~台所~

綾「……しかし、二人で作るものでもないわよね、おかゆ」

綾「お鍋にお米と水入れて炊くだけだし……」

クラクラ

忍「私お鍋見てますから、綾ちゃんは戻っててください」

綾「ずっとって、小一時間かかるわよ」

忍「いいんです」

綾「はあ……」



16: ◆VJRQu9X6ME 2013/10/24(木) 21:01:39.06 ID:N+qwiG2vo

綾「じゃあ戻るわね」

空太「……」

美月「……」

綾「空太くんに美月ちゃん。どうしたのそんな悲しそうな顔して」

空太「あの」

美月「お姉ちゃん、大丈夫かな?」

綾「え、ええ……だいぶ辛そうだったけど……」

美月「実は今日、お姉ちゃんずっと部屋にこもりっきりで」

空太「今日は一度も顔合わせてないんだ」




17: ◆VJRQu9X6ME 2013/10/24(木) 21:04:43.28 ID:N+qwiG2vo

空太「お姉ちゃんずっと風邪なんて引いたことなかったから」

美月「心配してて……」

綾「そうなの……」

綾(きょうだいにこんなに心配されるなんて……)

綾(陽子って、ホントにいいお姉ちゃんなのね……)

綾「大丈夫よ」



18: ◆VJRQu9X6ME 2013/10/24(木) 21:07:25.60 ID:N+qwiG2vo

綾「今は具合悪そうだけど、しっかり休めばよくなるわ」

綾「それに、空太くんに美月ちゃん、陽子をこんなに心配してあげてるんだもの」

綾「心配してあげた分だけ、早く治るわよ」




19: ◆VJRQu9X6ME 2013/10/24(木) 21:09:44.38 ID:N+qwiG2vo

空太「そうだよね、綾お姉ちゃんも、いっぱい心配してあげてるもんね」

綾「そ、それほどでもないけどね」///

美月「照れなくてもいいよ。うち入って来たとき、綾お姉ちゃんすごい不安そうな顔だったもん」

綾「……っ!」///



20: ◆VJRQu9X6ME 2013/10/24(木) 21:11:57.75 ID:N+qwiG2vo

綾「と、とにかく、陽子に空太くん美月ちゃんが心配してたって伝えるわね」

空太「そ、それはちょっと……恥ずかしい」

綾「……そうよね。なんだか分かるわ、その気持ち」

綾「伝えたくて仕方がないのに、伝えられないのよね……」



25: ◆VJRQu9X6ME 2013/10/27(日) 00:48:01.40 ID:e1HSvBJTo

ワーワー

空太「なんだか二階が騒がしいね」

綾「そうね」

綾(アリスにカレン、なにしてるのかしら)

綾「じゃあ私二階に戻るね」

綾「忍におかゆ出来たら持ってきてくれるよう言っておいて」




26: ◆VJRQu9X6ME 2013/10/27(日) 00:51:26.46 ID:e1HSvBJTo

~陽子の部屋~

カレン「そろそろ元気出てきマシタか?」

陽子「うーん、どうかな」

陽子(頭にガンガン響いてくるんだけど)

陽子「ちょっとマシになった気はする……かな」

アリス「それは良かったよー!」



27: ◆VJRQu9X6ME 2013/10/27(日) 00:53:56.11 ID:e1HSvBJTo

ガチャ

綾「ただいまー。なにしてたの?」

カレン「ヨーコを励ましてたデス!」

綾「なんで!?」

アリス「ヨーコに元気を送れると思って」

綾「あ、ああそう」

綾(絶対迷惑がられてるわよそれ……)



28: ◆VJRQu9X6ME 2013/10/27(日) 00:57:37.71 ID:e1HSvBJTo

―――――――

陽子「喉渇いたな」

陽子「ごめん誰か、コップに水入れて持ってきてくれないかな?」

アリス「私行ってくるよ」




29: ◆VJRQu9X6ME 2013/10/27(日) 00:59:44.20 ID:e1HSvBJTo

綾「陽子、すごい汗よ……」

陽子「ああ、ずっと布団の中だったからな」

陽子「気持ち悪いし、着替えようかな」

綾「え、こここここで着替えるの!?」///

陽子「どこで着替えろって言うんだよ」

陽子「……」シュルシュル

綾「ぬ、脱ぎ始めないでよ! 出て行くから!」///

カレン「oh、やっぱりないすばでーデス……」

綾「カレンもまじまじ見ない!」

ガチャ



30: ◆VJRQu9X6ME 2013/10/27(日) 01:02:10.86 ID:e1HSvBJTo

陽子「下着下着……」

綾「……」

綾(陽子今頃裸になってるのかしら……)

綾「……」///

カレン「アヤヤ! どうしたデス! 風邪貰っちゃったデスカ?」

アリス「ただいまーって、なんで二人とも部屋の前にいるの?」

カレン「ヨーコが着替えてるデス」

カレン「それでアヤヤがあんな調子なのデス」

綾(想像しちゃ駄目よ……キャーッ!!!)



31: ◆VJRQu9X6ME 2013/10/27(日) 01:04:25.49 ID:e1HSvBJTo

陽子「おっけーだよ」

ガチャ

アリス「はいヨーコ、お水だよ」

陽子「アリス、さんきゅーな」

アリス「シノがもうすぐおかゆ出来そうだって」

陽子「お、そうか」



32: ◆VJRQu9X6ME 2013/10/27(日) 01:07:03.99 ID:e1HSvBJTo

~台所~

忍「良い感じの柔らかさになってきました」

忍「後はお塩を入れて……」

忍「はっ!」

忍(確か理科の授業で先生が言っていたような気がします)

忍(人間に最低限必要なものは、水と塩……)

忍(陽子ちゃんは今弱ってるから、水と塩をたくさん取らないとダメですよね……)

忍(それから、元気が出る食べ物と言えば……)




33: ◆VJRQu9X6ME 2013/10/27(日) 01:10:34.11 ID:e1HSvBJTo

~陽子の部屋~

ガチャ

忍「陽子ちゃん、お待たせしましたー」

陽子「おおしの、ありがとう。蓋開けるね」パカ

陽子「……」

陽子(水、多くないか……?)



34: ◆VJRQu9X6ME 2013/10/27(日) 01:13:55.26 ID:e1HSvBJTo

陽子(まあ水気多いほうが胃腸には優しいよな……)

陽子「いただきます」パクッ

陽子「……っ! げほっ、げほっ」

綾「陽子、大丈夫?」

陽子「ああ、ちょっと咳が出ただけ」

陽子(めちゃくちゃ塩っ辛い……)

陽子(それに、なんだこの独特の風味は……)



35: ◆VJRQu9X6ME 2013/10/27(日) 01:17:11.14 ID:e1HSvBJTo

陽子「なにこれ……」

忍「え?」

陽子「いや、なんでもない」

陽子(全部食べて、皆を安心させなきゃな……)



36: ◆VJRQu9X6ME 2013/10/27(日) 01:19:33.33 ID:e1HSvBJTo

カレン「そういえば、日本では風邪引いた時におかゆを食べるんデスね」

忍「イギリスは違うんですか?」

カレン「オニオンスープとか、暖かいスープを食べてマシタ」

アリス「レムシップ、っていうレモン味の風邪薬を飲んだりするよ」



38: ◆VJRQu9X6ME 2013/10/27(日) 01:22:39.01 ID:e1HSvBJTo

カレン「私あの味、実は苦手なんデス」

アリス「ええ、そうなの? あれが風邪引いたときの唯一の楽しみだったのに!」

カレン「アリスがなんと言っても私は嫌いデス!」

ワーワー

綾「そこ、もめない!」

陽子(頭に響いてくる……)




39: ◆VJRQu9X6ME 2013/10/27(日) 01:25:17.51 ID:e1HSvBJTo

陽子「ご、ごちそうさん」

綾「はい、全部食べたのね」

アリス「陽子、顔色がさっきより良くないけど大丈夫?」

陽子「そう? 気のせいだよ、良くなってるよ」

綾「じゃあ私、片づけてくるね」



40: ◆VJRQu9X6ME 2013/10/27(日) 01:28:16.52 ID:e1HSvBJTo

綾(なんか独特のにおいがするのよね、この鍋……)

綾(にんにくみたいな……)

~台所~

綾(あら、しのったら、道具片づけてないじゃない、全く……)

綾(お塩はこっちで……って、)

綾(すりおろし器と、ニンニクのかけら……)

綾(しの、まさかおかゆにニンニクを……?)



41: ◆VJRQu9X6ME 2013/10/27(日) 01:30:37.08 ID:e1HSvBJTo

~陽子の部屋~

アリス「レムシップは美味しいよ!」

カレン「美味しくないデス!」

ガチャ

忍「おかえり綾ちゃん……って、どうしたんですか?」

綾「しの、おかゆにニンニク入れた?」ヒソヒソ

忍「い、入れましたけど……」

綾「なんでそんなこと!」

忍「あ、綾ちゃん」

陽子「おい、どうした綾」



42: ◆VJRQu9X6ME 2013/10/27(日) 01:32:58.95 ID:e1HSvBJTo

綾「……ダメよ、こんなの」

綾「陽子に良くなって貰うためにお見舞いにきたのに」

綾「アリスとカレンはうるさくして陽子を困らせるし、しのは……」

綾「これじゃ、私たち逆に陽子を悪くしちゃうじゃない!」

綾「……帰ろう」



43: ◆VJRQu9X6ME 2013/10/27(日) 01:35:44.17 ID:e1HSvBJTo

アリス「アヤ……」

アリス「ヨーコ、私たち帰るよ」

カレン「そ、そうデスね」

忍「帰るんですか? じゃあ私も帰ります」

陽子「……」



44: ◆VJRQu9X6ME 2013/10/27(日) 01:37:26.19 ID:e1HSvBJTo

綾「空太くん美月ちゃん、お邪魔しました」

空太「あ、はい、さよなら」

ガチャ、バタン



46: ◆VJRQu9X6ME 2013/10/28(月) 21:56:28.55 ID:DduA0qRvo

~次の日、学校~

忍「今日も陽子ちゃん来ませんでしたね」

アリス「……私たちのせいなのかな」

カレン「そんなことないデス。陽子はきっと喜んでくれマシタよ」

綾「……そうかしら」

カレン「……」




47: ◆VJRQu9X6ME 2013/10/28(月) 21:59:11.94 ID:DduA0qRvo

綾(もう今日は、お見舞いには行かないでおこう)

綾(頭が痛いのにワーワー騒がれたり、まずいもの食べさせられたり)

綾(昨日のあんなこと……私が陽子だったら我慢できないわよ)

綾(その方が、絶対にいいわ)

綾「……」

烏丸「小路さん!」

綾「……あ、はい!」

烏丸「はい、日誌。今日小路さんが日直でしょ?」

綾「あ、どうも……」



48: ◆VJRQu9X6ME 2013/10/28(月) 22:01:43.81 ID:DduA0qRvo

~放課後、帰り道~

綾「それじゃ、バイバイ」

忍「さようなら、綾ちゃん」

綾「……」

綾(やっぱり、誰もお見舞いを提案しなかったわ)

綾(皆昨日のことを気にしてるのね)



49: ◆VJRQu9X6ME 2013/10/28(月) 22:04:00.72 ID:DduA0qRvo

綾(心の中が、もやもやする……)

綾(どうして、昨日はあんな出て行き方したんだろう)

綾「……」

綾(そうだ、私)

綾(陽子に一言も謝らないまま、出てきちゃった)



50: ◆VJRQu9X6ME 2013/10/28(月) 22:07:34.18 ID:DduA0qRvo

ピンポーン

綾「小路です」

空太「ああ、今日も来てくれたんですね」

綾「いえ、すぐに帰るわ」

空太「え? まあ、どうぞ入って」



51: ◆VJRQu9X6ME 2013/10/28(月) 22:09:34.35 ID:DduA0qRvo

~陽子の部屋~

陽子「ごほっ、ごほっ」

綾(昨日と変わらず、ひどい咳……)

陽子「今日は一人?」

綾「え、ええ」

綾(言いださなきゃ……)



52: ◆VJRQu9X6ME 2013/10/28(月) 22:11:51.44 ID:DduA0qRvo

綾「昨日は、ごめん」

陽子「何の話?」

綾「私陽子に嫌な思いさせちゃったよね」

陽子「え、どうしたの?」

綾「だって、勝手に騒いで、意味分からないうちに飛び出していって、不快だったでしょ?」

陽子「え? ……別に、そこまで気にしてないんだけど」




53: ◆VJRQu9X6ME 2013/10/28(月) 22:15:02.44 ID:DduA0qRvo

陽子「まあ、今日も来てくれてありがとな」

綾「それだけだから。私、もう帰る」

陽子「え?」

綾「今日は昨日のこと謝りに来たの。うっとうしく感じたならごめんなさい」

綾「これ以上いても陽子の邪魔しちゃうから。一人でゆっくり休んで」



54: ◆VJRQu9X6ME 2013/10/28(月) 22:17:30.56 ID:DduA0qRvo

陽子「……」

綾「じゃ、さよなら」

陽子「……待って」

綾「……」

陽子「なあ綾。風邪引いたときって、すごい暇で、でもなにもしたくないんだよな」

陽子「寝たり起きたりしながら、時間がゆっくりゆっくり過ぎて行く……風邪引いたのなんてほとんど初めてだから、こんな感覚新鮮だよ、ごほっごほっ」

綾「なにが、言いたいの」

陽子「……ここに居て? 私一人だと寂しくて仕方ないんだ」



55: ◆VJRQu9X6ME 2013/10/28(月) 22:19:45.30 ID:DduA0qRvo

綾「……」

陽子「……」

綾「……嫌じゃないの?」

陽子「全然。一緒に居てくれるだけで嬉しい」

綾「……そう」




56: ◆VJRQu9X6ME 2013/10/28(月) 22:21:40.51 ID:DduA0qRvo

綾「……暗くなってきたから、帰るわね」

陽子「うん」

綾「……」

陽子「綾」

綾「なに?」

陽子「ありがとな。明日も、来てくれ」



57: ◆VJRQu9X6ME 2013/10/28(月) 22:24:23.60 ID:DduA0qRvo

~翌日、陽子の部屋~

綾「お水、持ってこよっか?」

陽子「うん、ありがと」

綾(昨日より、だいぶ顔色が良くなったわ)



58: ◆VJRQu9X6ME 2013/10/28(月) 22:26:53.61 ID:DduA0qRvo

綾「はい」

陽子「さんきゅー。綾が来てくれて、ホント助かるよ」

綾「……私じゃなくて、空太くんや美月ちゃんに頼めばいいじゃない」

陽子「……いや、そうなんだけどさ」

陽子「なんか、身内に頼むの照れくさいじゃん?」

陽子「なんつーか、頼みたいんだけど、頼みづらい」

綾「……」

綾(伝えたくて仕方がないのに、伝えられない)

綾(きょうだいで一緒なのね)

陽子「綾だったら、全然頼みやすいからな。昨日頼んだら実際今日来てくれたし」

綾「……」///



59: ◆VJRQu9X6ME 2013/10/28(月) 22:30:02.17 ID:DduA0qRvo

陽子「お腹すいたな……」

綾「食欲が出てきたの? 良かったわ

綾「私なにか作ろっか」

陽子「あ、そう? じゃあお言葉に甘えて」

綾「冷蔵庫の中身、勝手に使っていい?」

陽子「ああ、大丈夫だと思う」



60: ◆VJRQu9X6ME 2013/10/28(月) 22:33:37.46 ID:DduA0qRvo

綾「はい、出来ました」

陽子「お、ありがとありがと……ポトフか」

綾「暖かいし、柔らかくて消化もいいから」

陽子「いただきます」パクッ

陽子「……ハムが美味しい。久しぶりにお肉食べたなあ……」

陽子「美味しい、美味しいよ綾。私のお母さんにホントなって欲しいわ」

綾「な……なってあげるもんですか!」///



61: ◆VJRQu9X6ME 2013/10/28(月) 22:35:55.60 ID:DduA0qRvo

陽子「ごちそうさま」

綾「お粗末さまでした」

陽子「暗くなってきたな」

綾「うん」

陽子「綾、ホントありがとな。すごい元気でてきたわ」

陽子「この調子だったら、明日は学校行けるかもな!」

綾「……そうね」

陽子「皆に会うの楽しみー!」

綾「……あのさ」



62: ◆VJRQu9X6ME 2013/10/28(月) 22:37:51.07 ID:DduA0qRvo

綾「その、皆に会うの、私も含めてだけど、嫌、じゃないの?」

陽子「へ、どうして?」

綾「だって、おととい、ひどいことされたじゃない」

綾「アリスとカレンに部屋で騒がれたり」

陽子「……」

綾「忍にニンニク入りのおかゆ食べさせられたり」

陽子「あ、気づいてたか」




63: ◆VJRQu9X6ME 2013/10/28(月) 22:41:25.96 ID:DduA0qRvo

陽子「私、実は全然気にしてない。皆私のためを思ってやってくれたんだし」

綾「でも、風邪が酷かったのに辛かったでしょ?」

陽子「……私昨日言ったじゃん」

陽子「風邪のとき、一人じゃ寂しいんだよ」

陽子「私はみんなが来てくれたとき、ものすごく嬉しかったし、皆が私の為に働いてくれるのがホントに胸に染みたよ?」



64: ◆VJRQu9X6ME 2013/10/28(月) 22:43:28.78 ID:DduA0qRvo

綾「……そう、なの? 陽子、怒ってないの?」

陽子「なんで私が怒らなきゃいけないんだよ」

綾「私てっきり、陽子はずっと怒ってるものだと思ってたわ」

陽子「あはは、なんでだよー」

綾「それなら、昨日も皆誘って連れてきた方が良かったわね」

綾(なによ、私の思い込みだったんじゃない!)



65: ◆VJRQu9X6ME 2013/10/28(月) 22:46:28.97 ID:DduA0qRvo

陽子「いやしかし、綾が来てくれてホントに嬉しいよ」

陽子「なんだかさ、ベッドで寝てると退屈で寂しいんだけどさ、綾に会うと、胸がポカポカしてくるんだよね……」

綾「……」

陽子「それで昨日も今日も、綾と長いこと、出来るなら一日中一緒にいたいって思うんだ」

綾「……」///




66: ◆VJRQu9X6ME 2013/10/28(月) 22:49:11.12 ID:DduA0qRvo

陽子「……あ、ゴメンね、変な話しちゃって」

綾「い、いいのよ」

陽子「忘れてくれ」

綾「忘れられないわよ」ボソッ

陽子「え、なにか言った」

綾「なんでもないわ」



67: ◆VJRQu9X6ME 2013/10/28(月) 22:51:26.61 ID:DduA0qRvo

綾「わ、私帰るわね」

陽子「おう、じゃあな。また明日、学校で!」

綾「ええ、バイバイ」

ガチャ




68: ◆VJRQu9X6ME 2013/10/28(月) 22:55:19.54 ID:DduA0qRvo

~一階~

空太「あ、あの、綾お姉ちゃん」

綾「どうしたの?」

空太「毎日お見舞いに来てくれて、ありがとう」

美月「綾お姉ちゃん本当に心配してくれてるんだね」

綾「べ、別にいいのよ」




69: ◆VJRQu9X6ME 2013/10/28(月) 22:58:45.55 ID:DduA0qRvo

空太「……綾お姉ちゃんの思い、届いてるといいね」

綾「ど、どういうことかしら」

美月「綾お姉ちゃん、うちのお姉ちゃんのこと好きなんでしょ?」

綾「……っ!」///



70: ◆VJRQu9X6ME 2013/10/28(月) 23:03:19.94 ID:DduA0qRvo

~次の日、学校~

陽子「セーフセーフ。はあ、はあ……疲れた」

カレン「病み上がりで忙しいデスね、ヨーコ」

アリス「カレンにしの、早く教室に戻った方がいいんじゃない?」

忍「そ、そうでした!」



71: ◆VJRQu9X6ME 2013/10/28(月) 23:05:47.88 ID:DduA0qRvo

陽子「あれ、綾は?」

忍「綾ちゃんはお休みみたいです。風邪引いたんですって」

カレン「ヨーコの風邪、貰っちゃったんじゃないデスか?」

陽子「あらら……」

陽子(お見舞い、行ってやるか)


おわり


元スレ
SS速報VIP:陽子「風邪引いた……」綾「嘘!?」