6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/12(日) 03:49:25.50 ID:QSJ3lrFBO
唯「すー、すー……」
お姉ちゃんは天使です。
いや人間なのはわかってますけど、天使のように美しいんです。
その顔を見るたびに、とても心が清らかになって、元気になる気がします。
起きている時のお姉ちゃんの顔は、そう思います。
だけど、毎朝起こしてあげる時。
お姉ちゃんの寝顔を見ている時は……
まるで悪魔にささやかれているような気持ちになるのです。
7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/12(日) 03:58:09.08 ID:QSJ3lrFBO
憂「……」
いま、私はお姉ちゃんの部屋にいます。
眠っているお姉ちゃんのそばに立って、じっとその寝顔を見おろしています。
すうすう穏やかな寝息を立てているお姉ちゃんは、きっといい夢を見ているのでしょう。
すこしだけ膨らんだ胸は、呼吸にあわせてゆっくりと上下しています。
毎朝見ている光景。
ふだんと違うのは、部屋にはほんの薄明かりしか射していないこと。
つまり、夜なのです。
お姉ちゃんに許しもうけていないのに、
こうして夜中に勝手に忍び込んで、お姉ちゃんの寝顔を見つめているということです。
唯「……ん」
お姉ちゃんがもぞっと動きます。
私は少しだけ気が引けましたが、そのまま動かずとどまります。
もっとお姉ちゃんの寝顔を見ていたかったから。
唯「あ……ふ」
お姉ちゃんの唇が、「あずにゃん」と動いた気がしました。
胸がぎゅうっとしめつけられます。
お姉ちゃんの寝顔はやはり悪魔だと思います。
わたしに悪いことばかりささやきかけてきます。
憂「……かわいいな」
静かに膝をつき、お姉ちゃんの顔にさらに近づきます。
お姉ちゃんの寝息が大きく聞こえます。
胸の高鳴りを抑えられません。
お姉ちゃんはお姉ちゃんだけど、姉妹だっていうのはわかってるけど、
それでも、もう引き返すことはできないように思います。
せめて今、お姉ちゃんが目を覚ましてくれれば……
そんな思いでお姉ちゃんの頬を撫でてみます。
唯「……♪」
憂「っ」
お姉ちゃんは、かわいい寝顔をさらに気持ちよさそうにゆるませただけでした。
憂「……ごめんね、お姉ちゃん」
呟いた唇が、お姉ちゃんのそれに向かっていきます。
憂「んむ……」
薄く開いた唇から漏れ出るような吐息を、私のくちびるで閉じ込めます。
ふわっとしたようなやわらかい感触。
お姉ちゃんはすこし唇をもごつかせた後、
むりやり私たちの唇同士の隙間から呼吸を続けます。
唯「んん、うぅ……」
お姉ちゃんが苦しげな声を上げているように思います。
ですが、お姉ちゃんとのキスが、
お姉ちゃんとキスしているという思いが、
その他一切の考えを遠くへ追いやってしまいます。
唯「ふぅ、ぶ……うぅーっ」
お姉ちゃんが、いちだんと大きく呻いたかと思うと、
ぐいっと右腕で私の顔を押しのけました。
憂「……」
唯「はーっ、はぁー……かはっ」
お姉ちゃんが咳き込みます。
あぁ、起きたろうなあ。
私はまだキスの感覚からぬけきれず、ぼんやりと座りこんだままです。
唯「……うい?」
お姉ちゃんがうっすら目を開けて、私を見ています。
憂「お姉ちゃん、起こしてごめんね」
唯「どうしたの……? なにかあったの?」
ねぼけた声で、お姉ちゃんが見当違いのことを聞いてきます。
お姉ちゃんが何よりの当事者だというのに。
唯「うい……何か言ってよ、ねぇ」
お姉ちゃんの表情が不安そうに歪んできます。
わたしは、できればその不安を払拭してあげたかったけれど、
どうにもうまく説明できそうにありません。
私は悪魔にささやかれた、それだけなのですから。
唯「うい……?」
お姉ちゃんの右腕を、シーツの上にぎゅっと押しつけました。
ふたたび、お姉ちゃんの唇に近づいていきます。
唯「へ? ……ん」
またキスをします。
お姉ちゃんの半分開いた唇が、むにりと私の唇を包みました。
唯「ん、うっ……」
お姉ちゃんは寝ぼけているのか、
私のキスに対して軽く唇を吸って、普通に受け入れてきています。
頭の奥がじいんと痺れてきます。
これが、悪魔の言っていた「幸せ」でしょうか。
唯「んんっ……ういぃ」
憂「はう……」
お姉ちゃんはちゅっちゅっとキスを繰り返します。
私もそれに応じるように、唇を突き出します。
ぶつけあうような、下手っぴのキス。
でもお姉ちゃんにキスされているという感じだけで、
幸福の絶頂に浸れるような気がします。
唯「はっ……うい、ういぃ」
お姉ちゃんは私の名前を呼びながら、両目から涙をぼろぼろ流しています。
どうして泣いているのかわかりませんが、
なぜかお姉ちゃんが悲しんでいるとは思いませんでした。
唯「すきだったよ。んっ、ずっと……」
憂「……ふぁ」
私の耳には、唇をむさぼられる音が響いています。
とぎれとぎれにお姉ちゃんの声が聞こえましたが、何を言っているのかはわかりません。
憂「おねえちゃん、んぅ……」
好きだと伝えたいのに、お姉ちゃんが間髪入れず唇を押しつけてくるので、
私はうまく言葉を紡げません。
むりやりキスをした時点で、お姉ちゃんにもそれはわかっていると思います。
あれ?
でも、ということはお姉ちゃんも
私の気持ちが分かっていてキスしてくれているのでしょうか。
キスをしてくれるのは、お姉ちゃんも私のことが好きだから?
憂「……」
そのことに気付いた瞬間、ふと心にあたたかいものがあふれるように流れ込んできました。
憂「おねえちゃんっ」
お姉ちゃんの上に馬乗りになります。
顔を両手でがしっと固定して、ふかく口付けをします。
唯「はぁん……っ、ういっ」
にゅるりと、口の中に何かが押しこまれました。
それがお姉ちゃんの舌だと気付くのに、すこし時間がかかります。
そして、気付いてしまったとたん、私はおかしくなりました。
ほんとうはいつまでも楽しみたいこの感覚を記憶にとどめておく作業すらせず、
ただ触覚を鋭敏にして、舌の触れ合う感触に胸を踊らします。
唯「ん、ちゅ……ぷはぁ……んむ、ふちゅ」
お姉ちゃんの伸ばした舌を吸います。
憂「はっ、おねぇ……んふぃい」
伸ばした舌が、お姉ちゃんに吸われます。
わたしの口か、お姉ちゃんの口か分からない温かみの中で、
私たちの舌がぴちゃぴちゃ唾液をはじけさせながら絡み合います。
――きもちいい。
唯「んあっ、もぐっ……じゅじゅずう……ん」
憂「ふうぅ……ふぶうぅ、ふぁああ!!」
――きもちいいっ
手を置いたお姉ちゃんの頬から首筋が、
重ねたお姉ちゃんのくちびるが、
絡めるお姉ちゃんの舌が、熱い。
きっと私も、それ以上に熱くなっていると思います。
溢れ出る性欲は自覚していましたが、
とくべつ自分やお姉ちゃんの秘所に触れたいという気持ちはしませんでした。
憂「ふっ、う、うぅ……」
お姉ちゃんとキスしているだけで、それが満たされている気がします。
だんだん、体がぴくぴく奇妙な反応をかえしているのを感じます。
組み伏せたお姉ちゃんの身体も、軽く痙攣しているような感じです。
唯「はあぁ……あっ、うふぁあぁ……」
喉まで舌で舐め合うような、淫蕩的なキスに酔いしれます。
溶けあって、私たちはひとつになっているような感覚がしてきます。
唯「んんっ……むううぅぅ!!」
お姉ちゃんが大きな声を上げて、体をびくびく震わせます。
舌をちゅううっと強く吸ってあげます。
お姉ちゃんの舌にからみついた私たちの唾液が、口の中に流れ込んできます。
憂「はあ、お姉ちゃん……んむうぅ」
唯「んっ、ふく……ううー!」
ぐいぐい身をよじって、お姉ちゃんはなにかをこらえているみたいでした。
さらに強く舌を吸ってあげます。
お姉ちゃんはこれがけっこう好きみたいで、今度は小刻みに震えはじめます。
吸い上げた舌をくちびるで挟んで、
ふわりとやわらかい舌裏をぺろぺろと舐めてみます。
唯「っ、うぶっ、……きひゅうっっ!!」
びくんっ、とお姉ちゃんが私の下で大きく跳ねました。
唯「ふううぅー、くんんうぅー!!」
暴れるお姉ちゃんの身体をおさえつけて、舌裏を舐め続けます。
お姉ちゃんが感じているのが、上にいる私にダイレクトに伝わってきて、
頭の中がすさまじい充足に包まれていくのを感じます。
お姉ちゃんの痙攣がひとまずおさまっても、ずっとお姉ちゃんの舌を舐め続けます。
それだけでお姉ちゃんは、またびくびく体をふるわせます。唇の間からかわいい声をもらします。
鼻に激しい呼吸をゆだねて、お姉ちゃんの舌を口の中で舐め上げ続けました。
お姉ちゃんが反応するのが、楽しくてうれしくて、
もしかしたらお姉ちゃんよりもきもちよくなっていたかもしれません。
――――
永遠のようにも思われた夜は、いつの間にか明けていました。
私はお姉ちゃんの隣で眠っていたみたいです。
憂「……?」
どうしてお姉ちゃんの部屋にいるのでしょうか。
昨日は確か――
憂「あれ? えっと……」
記憶が飛んでいるかのように、昨晩のことが思い出せません。
経験はありませんが、お酒に酔ってそのまま寝てしまったような感じでしょうか。
私は、となりのお姉ちゃんに目をやります。
お姉ちゃんならなにか知っているかも、とそんな気持ちでした。
そして私は、悪魔の寝顔を目にしてしまいました。
唯「うーい……すや」
なんでしょう。
なにか奇妙に、口寂しい感じです。
憂「……」
やさしい寝息をたてているお姉ちゃんの口元に目がいきます。
私はお姉ちゃんの頬に手を置いて、私のほうに顔を向けさせると、
体をずりっと動かして、お姉ちゃんに近づきました。
憂「……ごめんね、お姉ちゃん」
その口の動き方に、デジャビュを感じます。
……いまは、そんなことはどうでもよかった。
私は、眠っているお姉ちゃんの乾いた唇に、またそっと口づけるのでした。
おしまい
元スレ
憂「……」
いま、私はお姉ちゃんの部屋にいます。
眠っているお姉ちゃんのそばに立って、じっとその寝顔を見おろしています。
すうすう穏やかな寝息を立てているお姉ちゃんは、きっといい夢を見ているのでしょう。
すこしだけ膨らんだ胸は、呼吸にあわせてゆっくりと上下しています。
毎朝見ている光景。
ふだんと違うのは、部屋にはほんの薄明かりしか射していないこと。
つまり、夜なのです。
お姉ちゃんに許しもうけていないのに、
こうして夜中に勝手に忍び込んで、お姉ちゃんの寝顔を見つめているということです。
9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/12(日) 04:07:15.02 ID:QSJ3lrFBO
唯「……ん」
お姉ちゃんがもぞっと動きます。
私は少しだけ気が引けましたが、そのまま動かずとどまります。
もっとお姉ちゃんの寝顔を見ていたかったから。
唯「あ……ふ」
お姉ちゃんの唇が、「あずにゃん」と動いた気がしました。
胸がぎゅうっとしめつけられます。
お姉ちゃんの寝顔はやはり悪魔だと思います。
わたしに悪いことばかりささやきかけてきます。
憂「……かわいいな」
静かに膝をつき、お姉ちゃんの顔にさらに近づきます。
10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/12(日) 04:14:15.45 ID:QSJ3lrFBO
お姉ちゃんの寝息が大きく聞こえます。
胸の高鳴りを抑えられません。
お姉ちゃんはお姉ちゃんだけど、姉妹だっていうのはわかってるけど、
それでも、もう引き返すことはできないように思います。
せめて今、お姉ちゃんが目を覚ましてくれれば……
そんな思いでお姉ちゃんの頬を撫でてみます。
唯「……♪」
憂「っ」
お姉ちゃんは、かわいい寝顔をさらに気持ちよさそうにゆるませただけでした。
憂「……ごめんね、お姉ちゃん」
呟いた唇が、お姉ちゃんのそれに向かっていきます。
11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/12(日) 04:21:25.51 ID:QSJ3lrFBO
憂「んむ……」
薄く開いた唇から漏れ出るような吐息を、私のくちびるで閉じ込めます。
ふわっとしたようなやわらかい感触。
お姉ちゃんはすこし唇をもごつかせた後、
むりやり私たちの唇同士の隙間から呼吸を続けます。
唯「んん、うぅ……」
お姉ちゃんが苦しげな声を上げているように思います。
ですが、お姉ちゃんとのキスが、
お姉ちゃんとキスしているという思いが、
その他一切の考えを遠くへ追いやってしまいます。
12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/12(日) 04:31:13.87 ID:QSJ3lrFBO
唯「ふぅ、ぶ……うぅーっ」
お姉ちゃんが、いちだんと大きく呻いたかと思うと、
ぐいっと右腕で私の顔を押しのけました。
憂「……」
唯「はーっ、はぁー……かはっ」
お姉ちゃんが咳き込みます。
あぁ、起きたろうなあ。
私はまだキスの感覚からぬけきれず、ぼんやりと座りこんだままです。
唯「……うい?」
お姉ちゃんがうっすら目を開けて、私を見ています。
憂「お姉ちゃん、起こしてごめんね」
唯「どうしたの……? なにかあったの?」
ねぼけた声で、お姉ちゃんが見当違いのことを聞いてきます。
お姉ちゃんが何よりの当事者だというのに。
13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/12(日) 04:40:35.71 ID:QSJ3lrFBO
唯「うい……何か言ってよ、ねぇ」
お姉ちゃんの表情が不安そうに歪んできます。
わたしは、できればその不安を払拭してあげたかったけれど、
どうにもうまく説明できそうにありません。
私は悪魔にささやかれた、それだけなのですから。
唯「うい……?」
お姉ちゃんの右腕を、シーツの上にぎゅっと押しつけました。
ふたたび、お姉ちゃんの唇に近づいていきます。
唯「へ? ……ん」
またキスをします。
お姉ちゃんの半分開いた唇が、むにりと私の唇を包みました。
15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/12(日) 04:48:29.98 ID:QSJ3lrFBO
唯「ん、うっ……」
お姉ちゃんは寝ぼけているのか、
私のキスに対して軽く唇を吸って、普通に受け入れてきています。
頭の奥がじいんと痺れてきます。
これが、悪魔の言っていた「幸せ」でしょうか。
唯「んんっ……ういぃ」
憂「はう……」
お姉ちゃんはちゅっちゅっとキスを繰り返します。
私もそれに応じるように、唇を突き出します。
ぶつけあうような、下手っぴのキス。
でもお姉ちゃんにキスされているという感じだけで、
幸福の絶頂に浸れるような気がします。
16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/12(日) 05:00:10.22 ID:QSJ3lrFBO
唯「はっ……うい、ういぃ」
お姉ちゃんは私の名前を呼びながら、両目から涙をぼろぼろ流しています。
どうして泣いているのかわかりませんが、
なぜかお姉ちゃんが悲しんでいるとは思いませんでした。
唯「すきだったよ。んっ、ずっと……」
憂「……ふぁ」
私の耳には、唇をむさぼられる音が響いています。
とぎれとぎれにお姉ちゃんの声が聞こえましたが、何を言っているのかはわかりません。
憂「おねえちゃん、んぅ……」
好きだと伝えたいのに、お姉ちゃんが間髪入れず唇を押しつけてくるので、
私はうまく言葉を紡げません。
むりやりキスをした時点で、お姉ちゃんにもそれはわかっていると思います。
19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/12(日) 05:11:06.50 ID:QSJ3lrFBO
あれ?
でも、ということはお姉ちゃんも
私の気持ちが分かっていてキスしてくれているのでしょうか。
キスをしてくれるのは、お姉ちゃんも私のことが好きだから?
憂「……」
そのことに気付いた瞬間、ふと心にあたたかいものがあふれるように流れ込んできました。
憂「おねえちゃんっ」
お姉ちゃんの上に馬乗りになります。
顔を両手でがしっと固定して、ふかく口付けをします。
唯「はぁん……っ、ういっ」
にゅるりと、口の中に何かが押しこまれました。
それがお姉ちゃんの舌だと気付くのに、すこし時間がかかります。
そして、気付いてしまったとたん、私はおかしくなりました。
20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/12(日) 05:22:34.31 ID:QSJ3lrFBO
ほんとうはいつまでも楽しみたいこの感覚を記憶にとどめておく作業すらせず、
ただ触覚を鋭敏にして、舌の触れ合う感触に胸を踊らします。
唯「ん、ちゅ……ぷはぁ……んむ、ふちゅ」
お姉ちゃんの伸ばした舌を吸います。
憂「はっ、おねぇ……んふぃい」
伸ばした舌が、お姉ちゃんに吸われます。
わたしの口か、お姉ちゃんの口か分からない温かみの中で、
私たちの舌がぴちゃぴちゃ唾液をはじけさせながら絡み合います。
――きもちいい。
唯「んあっ、もぐっ……じゅじゅずう……ん」
憂「ふうぅ……ふぶうぅ、ふぁああ!!」
――きもちいいっ
22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/12(日) 05:33:45.27 ID:QSJ3lrFBO
手を置いたお姉ちゃんの頬から首筋が、
重ねたお姉ちゃんのくちびるが、
絡めるお姉ちゃんの舌が、熱い。
きっと私も、それ以上に熱くなっていると思います。
溢れ出る性欲は自覚していましたが、
とくべつ自分やお姉ちゃんの秘所に触れたいという気持ちはしませんでした。
憂「ふっ、う、うぅ……」
お姉ちゃんとキスしているだけで、それが満たされている気がします。
だんだん、体がぴくぴく奇妙な反応をかえしているのを感じます。
組み伏せたお姉ちゃんの身体も、軽く痙攣しているような感じです。
唯「はあぁ……あっ、うふぁあぁ……」
喉まで舌で舐め合うような、淫蕩的なキスに酔いしれます。
溶けあって、私たちはひとつになっているような感覚がしてきます。
23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/12(日) 05:46:23.41 ID:QSJ3lrFBO
唯「んんっ……むううぅぅ!!」
お姉ちゃんが大きな声を上げて、体をびくびく震わせます。
舌をちゅううっと強く吸ってあげます。
お姉ちゃんの舌にからみついた私たちの唾液が、口の中に流れ込んできます。
憂「はあ、お姉ちゃん……んむうぅ」
唯「んっ、ふく……ううー!」
ぐいぐい身をよじって、お姉ちゃんはなにかをこらえているみたいでした。
さらに強く舌を吸ってあげます。
お姉ちゃんはこれがけっこう好きみたいで、今度は小刻みに震えはじめます。
吸い上げた舌をくちびるで挟んで、
ふわりとやわらかい舌裏をぺろぺろと舐めてみます。
唯「っ、うぶっ、……きひゅうっっ!!」
びくんっ、とお姉ちゃんが私の下で大きく跳ねました。
24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/12(日) 05:57:02.83 ID:QSJ3lrFBO
唯「ふううぅー、くんんうぅー!!」
暴れるお姉ちゃんの身体をおさえつけて、舌裏を舐め続けます。
お姉ちゃんが感じているのが、上にいる私にダイレクトに伝わってきて、
頭の中がすさまじい充足に包まれていくのを感じます。
お姉ちゃんの痙攣がひとまずおさまっても、ずっとお姉ちゃんの舌を舐め続けます。
それだけでお姉ちゃんは、またびくびく体をふるわせます。唇の間からかわいい声をもらします。
鼻に激しい呼吸をゆだねて、お姉ちゃんの舌を口の中で舐め上げ続けました。
お姉ちゃんが反応するのが、楽しくてうれしくて、
もしかしたらお姉ちゃんよりもきもちよくなっていたかもしれません。
25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/12(日) 06:03:03.11 ID:QSJ3lrFBO
――――
永遠のようにも思われた夜は、いつの間にか明けていました。
私はお姉ちゃんの隣で眠っていたみたいです。
憂「……?」
どうしてお姉ちゃんの部屋にいるのでしょうか。
昨日は確か――
憂「あれ? えっと……」
記憶が飛んでいるかのように、昨晩のことが思い出せません。
経験はありませんが、お酒に酔ってそのまま寝てしまったような感じでしょうか。
私は、となりのお姉ちゃんに目をやります。
お姉ちゃんならなにか知っているかも、とそんな気持ちでした。
そして私は、悪魔の寝顔を目にしてしまいました。
27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/12(日) 06:09:38.60 ID:QSJ3lrFBO
唯「うーい……すや」
なんでしょう。
なにか奇妙に、口寂しい感じです。
憂「……」
やさしい寝息をたてているお姉ちゃんの口元に目がいきます。
私はお姉ちゃんの頬に手を置いて、私のほうに顔を向けさせると、
体をずりっと動かして、お姉ちゃんに近づきました。
憂「……ごめんね、お姉ちゃん」
その口の動き方に、デジャビュを感じます。
……いまは、そんなことはどうでもよかった。
私は、眠っているお姉ちゃんの乾いた唇に、またそっと口づけるのでした。
おしまい
憂「天使のような悪魔の寝顔」