1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/25(土) 22:22:40.83 ID:xLbM0+/N0
澪「なんだこれ。落とし物か?」
澪「ゆいあずってたしか唯と梓が演芸大会で結成した……」
澪「あれだよな……」
澪「なんだーあいつら、いつのまに正式なユニットになったんだ」
澪「ていうかファンクラブって」
澪「そんな有名じゃないだろっ!」
3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/25(土) 22:23:44.98 ID:xLbM0+/N0
澪「HTTですらまだファンクラブ存在しないっていうのに」
澪「ってわたしのは何故かあるけど……」
澪「ゴホン」
澪「きっと唯あたりがいいだしたんだな」
澪「『和ちゃ~ん 私たちのファンクラブもつくってよ~』」クネクネ
澪「とかそんな感じで」
澪「やれやれ」
澪「ん?名前が書いてある」
澪「会員NO.001 コトブキツムギ」
澪「ムギのかよっ!」
澪「しかも001って会長なのか?」
澪「あれ?てっきり和が……あれ?」
澪「わからない……でもかすかに感じるこの疎外感」
澪「なんだか私も入りたくなってきた!」
澪「というわけなんだ。はいコレ」
紬「澪ちゃんありがとう~。探してたの~」
澪「わ、わたしも入っていいのかな」
紬「えっ、もちろんよ!!」
紬「まさか澪ちゃんが入ってくれるとは思わなかったわ!」
澪「唯と梓のユニットなのに私にお呼びがかからない方が不思議だ!」
澪「ところでファン会員限定のシークレットライブとかやってるのか!?」
紬「毎日がイベントだらけよ~」
澪「すごいなぁゆいあずは!」
紬「さぁできたわ。はいどうぞ」
澪「ありがとう」
澪「会員NO.20895……?」
澪「……なんだこの数は」
紬「全国にたくさんファンがいるのよ~」
澪「えええぇぇぇ!! いくらなんでもいすぎだろ!」
澪「だいたいどうやって世間様に認知してもらったんだよ」
澪「内緒でCDとかだしてるのか? レコード会社とか!?」
澪「私はみてないけどMステとかでちゃってるのか!?」
澪「さすがにMステは中学生以来みてないけどっ!!」
紬「澪ちゃん」
紬「たずねる前に一度、ファンクラブとしての視点から彼女たちを見てみるといいわ」
紬「そのときあなたはゆいあずの全てを知るでしょう」
澪「そ、そうか。わかったよ」
澪「しかしなんか……いざこう会員カードをもつと」
澪「とても恐れ多いような……」
澪「カードにプリントされた二人の写真からオーラを感じる」
澪「全国で会員2万人だからなー」
澪「知らぬ間に大物となった二人の顔を凡人の私がまともにみれるのだろうか」
澪「それにしても唯も梓もずっとだまってるなんて」
澪「う、なんだか寂しい気持ちになってきた」
澪「律はこのこと知ってるのかな」
唯「ふふふん ふんふん ふふーん♪」テクテク
澪「あ! 唯様だ!」
澪「ってなんで様をつけてるんだ私は」
澪「ほんと権力にひれ伏して情けない」
澪「でも末端会員の私なんかが唯に話しかけていいんだろうか」
澪「あああああっ話しかけたい。けど話かけられない苦悩」
澪「……いや、どうってことはない」
澪「いつもどおりだ。いつもどおり声かけるだけ」
唯「あ! 澪ちゃーん!おはよー」
澪「きゃー唯様!」
唯「んあ?」
澪「違う違う。よぉ唯。おはよう」
唯「うん、澪ちゃんどうしたの?」
唯「なんか顔こわばってるよ?」
律「おっはよー!」
バン
唯「アイタ! もーりっちゃん朝から元気すぎだよー」
澪「おいいいいいいい律う!!」
澪「りつううううう!!」
澪「律おまええええええええっ!!!」
律「な、なななに、澪どうした。おはよ」
澪「お前こそ! お前こそォ! 唯になにしてんだ!! おはよ」
律「なにって……スキンシップ……」
澪「ふざけるな! もし唯になにかあったらどう責任とるんだ!?」
澪「二万人でお前の家おしかけるぞ!」
律「二万人? なー唯ー今日は澪どうしたんだろう」
唯「澪ちゃんたまに変な日あるよね」
澪「ご、ごめんつい」
澪(なぜか激昂してしまった)
澪(ファン意識が高すぎるのだろうか?)
澪(いやむしろこういうのは民度の低いファンのすることだ)
澪(プライベートには絶対干渉しない! それがファンの鉄の掟)
澪(気を付けないと)
澪(しかし私は末端とはいえ、付き合いの長さはそんじょそこらの会員よりずっと上なはずだ!)
澪(唯のことは本当によくしってる)
澪(てか数多いる会員のほとんどは生で会ったこともないはず)
澪(それに対して私は会うどころか一緒に遊んだりバンドしたりお泊りしたり)
澪(もしかして私って超めぐまれてるんじゃないか!?)
澪「ふふっ」
律「なんか笑ってるぞ……」
唯「きっと悪いものでも食べたんだよ」
紬(まだよ澪ちゃん。ゆいあずの恐ろしさは単体では大したことないの)
紬「真価を発揮した時のあなたの反応がたのしみよ……ふふふ」
唯「こっちも笑ってるよ?」
律「澪の笑みは不気味なのにムギのはいたって爽やかだな」
授業中
澪「だめだ……どうしても意識してしまう」
澪「唯……唯様……」
澪「唯様ヨダレたらして寝てる……ふふ」
澪「激写したい。とても見慣れた光景だけど写真におさめたい」
澪「唯様……私の心のアルバムはいつのまにかもういっぱいなんです」
澪「あ、いまのフレーズいいな。メモメモ」
唯「zzz……ズピー」
澪「頭なでなでしたい」
澪「唯様、お昼一緒に食べてくれるかな」
澪「体育の授業一緒にペア組んでくれるかな」
澪「はわわわわわ考えれば考えるほどおかしくなっていく」
澪「唯の存在が私の中でふくらんでいく!」
澪「普通に接したらいいだけなのに!」
澪「普通に……」
澪「ああああああああっあ! 和ぁ、そこ席かわってえええええええ」
さわ子「秋山さん 外で立ってなさい」
和「……」
昼休み
唯「ふあああ。良く寝たー」
和「ちょっと唯 。あなたノートがヨダレででろでろよ?」
律「うはぁ。こりゃひでえ」
唯「この染みユーラシア大陸にそっくりだよ!」
紬「またノート写さしてあげるね」
唯「ありがとー。澪ちゃんも今度ノートうつさせて。でへへ」
澪「はっはい!喜んで!」
律「なーんでお前は唯相手にかしこまってんだよ」
澪「そ、そうか……唯!駄目だろ授業はちゃんと聞かなきゃ」
律「廊下立たされたお前がいうか~」
紬「そうよ澪ちゃん。らしくないわ」
唯「澪ちゃん今日はホントへんだねー」
和「澪はいつも変よ」
澪(こいつらのナチュラルっぷりが羨ましい)
澪(このカードのせいだ。これがあるから変に意識してしまっているんだ)
澪(捨ててしまおうか……)
紬「だめよ澪ちゃん」
澪「!」
紬「あなたはまだゆいあずの本髄に迫ってないわ」
澪「ッ!!」
紬「放課後、せめて放課後まで待ちなさい」
澪「わ、わかりました会長」
和「呼んだ?」
澪「いや生徒会長じゃない……」
和「?」
唯「そういえば澪ちゃんなんで 気を付けっ!してるの?」
澪「はひッ」
唯「楽にしてよいぞ!」
澪「ははあ!」
律「なんかそういう映画でもみたんじゃないか?」
和「影響されやすいわね」
律「それより早く飯くおーぜー」
澪(そうか、放課後になったら梓様にも会えるのか……楽しみだな)
ガラガラ
梓「唯せんぱーい! 借りてた辞書かえしにきましたよー!」
澪「梓!!」
紬「緊急イベント発生! 全会員はスタンバイせよ!!」
澪「り、了解!」
唯「あー、あずにゃーん!」
唯「放課後でよかったのにー」
梓「いえ、購買に行くついでにどうせならと」
唯「おー無理な理由をつくってまで私に会いたかったんだね」
唯「ういヤツういヤツ」ダキッ
梓「に"ゃ!?」
紬「会員NO.20895 秋山澪、しかと目に焼きつけなさい」
紬「これがゆいあず第1奥義 抱きつきよ!!」
澪「ああああ、これが! これが!?」
澪「って? これだけ? いつものことじゃないか……」
紬「まだよ」
唯「あーずーにゃん!」スリスリ
梓「ちょ、ちょっとやめてください人前で」
澪「おおおこれは!」
紬「第2奥義スリスリよ!」
澪「おおおお! ってこれもいつものことじゃないか……」
澪「限定イベントはないのか? 弾き語りとか……」
紬「……だまりなさい」
澪「握手会とかサインとか……」
紬「だまりなさい……」
澪「なー、梓ー」
梓「はい?なんですか澪先輩」
澪「ゆいあz」
紬「だまれぇ!」 ドゴォ
澪「ぐはぁ!!」
唯「うわー! 今日はムギちゃんまでおかしいよ!」
梓「突然のバイオレンスにどん引きです」
律「すっげー意味わかんないんですけど!」
和「あら、澪のポッケからなにかおちたわ」
紬「!!」
澪「う……アイタタ。あぁ、それはな和」
和「なんだ、ゆいあずファンクラブの会員証じゃない」
唯「!?」
和「澪も隠れゆいあずスキーだったのね」
梓「!?」
唯「……?」
澪「……???」
澪「隠れというか……その、え?」
律「おい、私は蚊帳の外かよ」
和「ほら、私の会員証よ」
澪「会員NO.8 しかもゴールド会員じゃないか」
和「そりゃあ私早期からゆいあずに目をつけてたもの」
澪「早期からって」
和「そうね、梓ちゃんが入学したくらいからかしら」
澪「えっ! そんな前からユニットあったのか?」
和「ユニット? あぁカップリングのことね?」
澪「カップリング曲もあるのか!?」
和「……あら?あなた何も知らないのね」
和「そんな知識でゆいあずを語るなんてにわか丸出し」
和「恥を知りなさい?」
澪「……え」
澪「ちょっと待て。私は唯とも付き合い長いけど」
澪「ゆいあず結成ってこの間の演芸大会からだよな……」
紬「澪ちゃんいいからだまりなさい」
唯「ねーなんの話してるの?」
梓「はっ! ……ゆ、唯先輩、あんまり突っ込んじゃ火傷しますよ///」
律「ほほぉつまりつまり。全然わからん!」
和「やれやれ……まぁ簡単に説明すると」
紬「説明しちゃうの!?」
澪「教えてくれ和。どうやら無知は罪なようだ」
梓「ちょ……和先輩そのへんにしといたほうが」
唯「私もききたーい」
和「いい? 耳の穴かっぽじってよーく聞くのよ?」
律「おう!」
澪「……」ホジホジ
梓「澪先輩……」
和「ゆいあずっていうのはね」
和「唯と梓のユニットのことでもあるけど」
和「その前に『カップリング』なの」
和「カップルよ。つまりアベック」
和「唯×梓が正しい表記。二人の絡みって解釈」
澪「……は?」
律「えっ!?」
梓「///」
唯「え~、私とあずにゃんってカップルだったんだー」
和「そうよ、ファンは二人がイチャイチャする光景をみて」
和「センズリしたり、萌え萌えキュンしたり、悶え苦しんだり」
和「同人誌をかいたり、ゴミ溜めで糞スレを乱立したり」
和「黒歴史を量産しちゃったり」
和「もう十人十色よ」
律「おっそろしい世界だなー」
紬「そうなのよ」
紬「ファンの暴走は私だけでは抑えられないわ」
紬「例えば」
紬「こうやる以外はねっ!!」
ドゴォ!!
和「ぐはぁ!!」
紬「和ちゃんあなたはファン失格よ。自然にひっそり見守る、それが絶対の規則」
紬「もう終わりね……」
紬「純真な天使である唯ちゃんと梓ちゃんに秘密を漏らしたあなたは」
紬「これからファン2万人にリンチされるわ」
和「……!?」
梓「ちょ、ちょっとやめてくださいよ、そんなおっかないこと」
唯「はい和ちゃんメガネ。廊下まで吹っ飛んでたよ」
和「ありがとう……ありがとう……唯様」
律「と、とにかく平和にな! な!?」
澪「そうか……そうだったのか。ゆいあず……」
律「おい、澪……?」
澪「……そうだよ」
澪「女の子同士も素敵だな!」
唯「!?」
紬「覚醒ね」
梓「ちょっとぉ!なに洗脳されてるんですか!」
澪「ほら唯! 梓に抱きついて! もっと!もっと!」
唯「澪ちゃん……」
澪「梓もほら! にゃーんやめてくださいーって!」
梓「澪先輩……」
澪「ああああああゆいあず!ゆいあず!!」
ドゴォ!!
澪「ぎょへっ!」
紬「自然にっつってんだろうがー!!!」
律「ひいいいいムギがきれたああああ」
紬「デコ! てめぇもせっかくのゆいあずに毎度茶々いれてぶちこわしにしてんじゃねぇぞ!!」
律「おたすけえええええ」
唯「ムギちゃん落ち着いて!」
梓「ことの発端はあなたですよムギ先輩!」
紬「えっ、ふたりがそういうなら……」
律「おさまった!」
澪「うぐぐ……これが会長の力……!」
和「ゴールドである私さえも手も足も出ないなんて」
和「なんてことなの」
紬「てめぇの仕置はまだすんでないわああああああ」
ドゴォ バキィ!
梓「こんな人たちもう放っておいていきましょう唯先輩」
梓「ウチの教室でお弁当食べましょう」 グイ
唯「そうだね……ご一緒させてもらうよ」
律「おーい私もいいかなー」
紬「 て め え は っ !!!」
律「!」ゾク
律「ひえええすいませんでした おとなしく隅っこで弁当つついてます」
紬「わかればよろしい」
唯「ところであずにゃん」
梓「はい」
唯「女の子同士って変かな?」
梓「あへ!? へ、変ではないとおもいますよっ?」
梓「いまの世の中ならわりとマジョリティというかスタンダードというか」
梓「認知度がたかくなってますし、そういうコンテンツもありますし」
梓「私は結構ありかなーっておもいます///」
唯「そうなんだー」
梓「あの唯先輩、それってもしかして///」
唯「……」
梓「……」ゴクリ
唯「まぁ私は興味ないけどねー」
梓「えっ」
梓「えっ!?」
唯「ん? 何?」
梓「いや、ええと」
梓「えっ?」
唯「なにかまずかった?」
梓「だってこれじゃあ、あず→ゆいじゃないですかーー」
唯「?」
紬「それも良い」
お し ま い
元スレ
澪「HTTですらまだファンクラブ存在しないっていうのに」
澪「ってわたしのは何故かあるけど……」
澪「ゴホン」
澪「きっと唯あたりがいいだしたんだな」
澪「『和ちゃ~ん 私たちのファンクラブもつくってよ~』」クネクネ
澪「とかそんな感じで」
澪「やれやれ」
澪「ん?名前が書いてある」
澪「会員NO.001 コトブキツムギ」
澪「ムギのかよっ!」
5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/25(土) 22:28:15.09 ID:xLbM0+/N0
澪「しかも001って会長なのか?」
澪「あれ?てっきり和が……あれ?」
澪「わからない……でもかすかに感じるこの疎外感」
澪「なんだか私も入りたくなってきた!」
澪「というわけなんだ。はいコレ」
紬「澪ちゃんありがとう~。探してたの~」
澪「わ、わたしも入っていいのかな」
紬「えっ、もちろんよ!!」
紬「まさか澪ちゃんが入ってくれるとは思わなかったわ!」
6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/25(土) 22:30:33.71 ID:xLbM0+/N0
澪「唯と梓のユニットなのに私にお呼びがかからない方が不思議だ!」
澪「ところでファン会員限定のシークレットライブとかやってるのか!?」
紬「毎日がイベントだらけよ~」
澪「すごいなぁゆいあずは!」
紬「さぁできたわ。はいどうぞ」
澪「ありがとう」
澪「会員NO.20895……?」
澪「……なんだこの数は」
紬「全国にたくさんファンがいるのよ~」
澪「えええぇぇぇ!! いくらなんでもいすぎだろ!」
8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/25(土) 22:33:11.51 ID:xLbM0+/N0
澪「だいたいどうやって世間様に認知してもらったんだよ」
澪「内緒でCDとかだしてるのか? レコード会社とか!?」
澪「私はみてないけどMステとかでちゃってるのか!?」
澪「さすがにMステは中学生以来みてないけどっ!!」
紬「澪ちゃん」
紬「たずねる前に一度、ファンクラブとしての視点から彼女たちを見てみるといいわ」
紬「そのときあなたはゆいあずの全てを知るでしょう」
澪「そ、そうか。わかったよ」
9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/25(土) 22:34:35.98 ID:xLbM0+/N0
澪「しかしなんか……いざこう会員カードをもつと」
澪「とても恐れ多いような……」
澪「カードにプリントされた二人の写真からオーラを感じる」
澪「全国で会員2万人だからなー」
澪「知らぬ間に大物となった二人の顔を凡人の私がまともにみれるのだろうか」
澪「それにしても唯も梓もずっとだまってるなんて」
澪「う、なんだか寂しい気持ちになってきた」
澪「律はこのこと知ってるのかな」
11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/25(土) 22:36:53.22 ID:xLbM0+/N0
唯「ふふふん ふんふん ふふーん♪」テクテク
澪「あ! 唯様だ!」
澪「ってなんで様をつけてるんだ私は」
澪「ほんと権力にひれ伏して情けない」
澪「でも末端会員の私なんかが唯に話しかけていいんだろうか」
澪「あああああっ話しかけたい。けど話かけられない苦悩」
澪「……いや、どうってことはない」
澪「いつもどおりだ。いつもどおり声かけるだけ」
唯「あ! 澪ちゃーん!おはよー」
澪「きゃー唯様!」
唯「んあ?」
澪「違う違う。よぉ唯。おはよう」
12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/25(土) 22:40:47.76 ID:xLbM0+/N0
唯「うん、澪ちゃんどうしたの?」
唯「なんか顔こわばってるよ?」
律「おっはよー!」
バン
唯「アイタ! もーりっちゃん朝から元気すぎだよー」
澪「おいいいいいいい律う!!」
澪「りつううううう!!」
澪「律おまええええええええっ!!!」
律「な、なななに、澪どうした。おはよ」
澪「お前こそ! お前こそォ! 唯になにしてんだ!! おはよ」
律「なにって……スキンシップ……」
澪「ふざけるな! もし唯になにかあったらどう責任とるんだ!?」
澪「二万人でお前の家おしかけるぞ!」
14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/25(土) 22:42:04.88 ID:xLbM0+/N0
律「二万人? なー唯ー今日は澪どうしたんだろう」
唯「澪ちゃんたまに変な日あるよね」
澪「ご、ごめんつい」
澪(なぜか激昂してしまった)
澪(ファン意識が高すぎるのだろうか?)
澪(いやむしろこういうのは民度の低いファンのすることだ)
澪(プライベートには絶対干渉しない! それがファンの鉄の掟)
澪(気を付けないと)
18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/25(土) 22:45:50.32 ID:xLbM0+/N0
澪(しかし私は末端とはいえ、付き合いの長さはそんじょそこらの会員よりずっと上なはずだ!)
澪(唯のことは本当によくしってる)
澪(てか数多いる会員のほとんどは生で会ったこともないはず)
澪(それに対して私は会うどころか一緒に遊んだりバンドしたりお泊りしたり)
澪(もしかして私って超めぐまれてるんじゃないか!?)
澪「ふふっ」
律「なんか笑ってるぞ……」
唯「きっと悪いものでも食べたんだよ」
紬(まだよ澪ちゃん。ゆいあずの恐ろしさは単体では大したことないの)
紬「真価を発揮した時のあなたの反応がたのしみよ……ふふふ」
唯「こっちも笑ってるよ?」
律「澪の笑みは不気味なのにムギのはいたって爽やかだな」
21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/25(土) 22:48:03.15 ID:xLbM0+/N0
授業中
澪「だめだ……どうしても意識してしまう」
澪「唯……唯様……」
澪「唯様ヨダレたらして寝てる……ふふ」
澪「激写したい。とても見慣れた光景だけど写真におさめたい」
澪「唯様……私の心のアルバムはいつのまにかもういっぱいなんです」
澪「あ、いまのフレーズいいな。メモメモ」
唯「zzz……ズピー」
澪「頭なでなでしたい」
22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/25(土) 22:50:03.28 ID:xLbM0+/N0
澪「唯様、お昼一緒に食べてくれるかな」
澪「体育の授業一緒にペア組んでくれるかな」
澪「はわわわわわ考えれば考えるほどおかしくなっていく」
澪「唯の存在が私の中でふくらんでいく!」
澪「普通に接したらいいだけなのに!」
澪「普通に……」
澪「ああああああああっあ! 和ぁ、そこ席かわってえええええええ」
さわ子「秋山さん 外で立ってなさい」
和「……」
24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/25(土) 22:52:24.94 ID:xLbM0+/N0
昼休み
唯「ふあああ。良く寝たー」
和「ちょっと唯 。あなたノートがヨダレででろでろよ?」
律「うはぁ。こりゃひでえ」
唯「この染みユーラシア大陸にそっくりだよ!」
紬「またノート写さしてあげるね」
唯「ありがとー。澪ちゃんも今度ノートうつさせて。でへへ」
澪「はっはい!喜んで!」
律「なーんでお前は唯相手にかしこまってんだよ」
澪「そ、そうか……唯!駄目だろ授業はちゃんと聞かなきゃ」
律「廊下立たされたお前がいうか~」
紬「そうよ澪ちゃん。らしくないわ」
唯「澪ちゃん今日はホントへんだねー」
和「澪はいつも変よ」
27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/25(土) 22:55:53.70 ID:xLbM0+/N0
澪(こいつらのナチュラルっぷりが羨ましい)
澪(このカードのせいだ。これがあるから変に意識してしまっているんだ)
澪(捨ててしまおうか……)
紬「だめよ澪ちゃん」
澪「!」
紬「あなたはまだゆいあずの本髄に迫ってないわ」
澪「ッ!!」
紬「放課後、せめて放課後まで待ちなさい」
澪「わ、わかりました会長」
和「呼んだ?」
澪「いや生徒会長じゃない……」
和「?」
29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/25(土) 23:00:15.92 ID:xLbM0+/N0
唯「そういえば澪ちゃんなんで 気を付けっ!してるの?」
澪「はひッ」
唯「楽にしてよいぞ!」
澪「ははあ!」
律「なんかそういう映画でもみたんじゃないか?」
和「影響されやすいわね」
律「それより早く飯くおーぜー」
澪(そうか、放課後になったら梓様にも会えるのか……楽しみだな)
ガラガラ
梓「唯せんぱーい! 借りてた辞書かえしにきましたよー!」
澪「梓!!」
紬「緊急イベント発生! 全会員はスタンバイせよ!!」
澪「り、了解!」
30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/25(土) 23:03:59.68 ID:xLbM0+/N0
唯「あー、あずにゃーん!」
唯「放課後でよかったのにー」
梓「いえ、購買に行くついでにどうせならと」
唯「おー無理な理由をつくってまで私に会いたかったんだね」
唯「ういヤツういヤツ」ダキッ
梓「に"ゃ!?」
紬「会員NO.20895 秋山澪、しかと目に焼きつけなさい」
紬「これがゆいあず第1奥義 抱きつきよ!!」
澪「ああああ、これが! これが!?」
澪「って? これだけ? いつものことじゃないか……」
34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/25(土) 23:07:01.28 ID:xLbM0+/N0
紬「まだよ」
唯「あーずーにゃん!」スリスリ
梓「ちょ、ちょっとやめてください人前で」
澪「おおおこれは!」
紬「第2奥義スリスリよ!」
澪「おおおお! ってこれもいつものことじゃないか……」
澪「限定イベントはないのか? 弾き語りとか……」
紬「……だまりなさい」
澪「握手会とかサインとか……」
紬「だまりなさい……」
37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/25(土) 23:08:48.47 ID:xLbM0+/N0
澪「なー、梓ー」
梓「はい?なんですか澪先輩」
澪「ゆいあz」
紬「だまれぇ!」 ドゴォ
澪「ぐはぁ!!」
唯「うわー! 今日はムギちゃんまでおかしいよ!」
梓「突然のバイオレンスにどん引きです」
律「すっげー意味わかんないんですけど!」
和「あら、澪のポッケからなにかおちたわ」
紬「!!」
38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/25(土) 23:11:57.50 ID:xLbM0+/N0
澪「う……アイタタ。あぁ、それはな和」
和「なんだ、ゆいあずファンクラブの会員証じゃない」
唯「!?」
和「澪も隠れゆいあずスキーだったのね」
梓「!?」
唯「……?」
澪「……???」
澪「隠れというか……その、え?」
律「おい、私は蚊帳の外かよ」
和「ほら、私の会員証よ」
澪「会員NO.8 しかもゴールド会員じゃないか」
41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/25(土) 23:15:03.95 ID:xLbM0+/N0
和「そりゃあ私早期からゆいあずに目をつけてたもの」
澪「早期からって」
和「そうね、梓ちゃんが入学したくらいからかしら」
澪「えっ! そんな前からユニットあったのか?」
和「ユニット? あぁカップリングのことね?」
澪「カップリング曲もあるのか!?」
和「……あら?あなた何も知らないのね」
和「そんな知識でゆいあずを語るなんてにわか丸出し」
和「恥を知りなさい?」
澪「……え」
澪「ちょっと待て。私は唯とも付き合い長いけど」
澪「ゆいあず結成ってこの間の演芸大会からだよな……」
紬「澪ちゃんいいからだまりなさい」
42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/25(土) 23:18:26.12 ID:xLbM0+/N0
唯「ねーなんの話してるの?」
梓「はっ! ……ゆ、唯先輩、あんまり突っ込んじゃ火傷しますよ///」
律「ほほぉつまりつまり。全然わからん!」
和「やれやれ……まぁ簡単に説明すると」
紬「説明しちゃうの!?」
澪「教えてくれ和。どうやら無知は罪なようだ」
梓「ちょ……和先輩そのへんにしといたほうが」
唯「私もききたーい」
和「いい? 耳の穴かっぽじってよーく聞くのよ?」
律「おう!」
澪「……」ホジホジ
梓「澪先輩……」
44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/25(土) 23:21:36.12 ID:xLbM0+/N0
和「ゆいあずっていうのはね」
和「唯と梓のユニットのことでもあるけど」
和「その前に『カップリング』なの」
和「カップルよ。つまりアベック」
和「唯×梓が正しい表記。二人の絡みって解釈」
澪「……は?」
律「えっ!?」
梓「///」
唯「え~、私とあずにゃんってカップルだったんだー」
和「そうよ、ファンは二人がイチャイチャする光景をみて」
和「センズリしたり、萌え萌えキュンしたり、悶え苦しんだり」
和「同人誌をかいたり、ゴミ溜めで糞スレを乱立したり」
和「黒歴史を量産しちゃったり」
和「もう十人十色よ」
47: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/25(土) 23:24:53.65 ID:xLbM0+/N0
律「おっそろしい世界だなー」
紬「そうなのよ」
紬「ファンの暴走は私だけでは抑えられないわ」
紬「例えば」
紬「こうやる以外はねっ!!」
ドゴォ!!
和「ぐはぁ!!」
紬「和ちゃんあなたはファン失格よ。自然にひっそり見守る、それが絶対の規則」
紬「もう終わりね……」
紬「純真な天使である唯ちゃんと梓ちゃんに秘密を漏らしたあなたは」
紬「これからファン2万人にリンチされるわ」
和「……!?」
49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/25(土) 23:27:20.39 ID:xLbM0+/N0
梓「ちょ、ちょっとやめてくださいよ、そんなおっかないこと」
唯「はい和ちゃんメガネ。廊下まで吹っ飛んでたよ」
和「ありがとう……ありがとう……唯様」
律「と、とにかく平和にな! な!?」
澪「そうか……そうだったのか。ゆいあず……」
律「おい、澪……?」
澪「……そうだよ」
澪「女の子同士も素敵だな!」
唯「!?」
紬「覚醒ね」
梓「ちょっとぉ!なに洗脳されてるんですか!」
51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/25(土) 23:30:43.53 ID:xLbM0+/N0
澪「ほら唯! 梓に抱きついて! もっと!もっと!」
唯「澪ちゃん……」
澪「梓もほら! にゃーんやめてくださいーって!」
梓「澪先輩……」
澪「ああああああゆいあず!ゆいあず!!」
ドゴォ!!
澪「ぎょへっ!」
紬「自然にっつってんだろうがー!!!」
律「ひいいいいムギがきれたああああ」
紬「デコ! てめぇもせっかくのゆいあずに毎度茶々いれてぶちこわしにしてんじゃねぇぞ!!」
律「おたすけえええええ」
唯「ムギちゃん落ち着いて!」
梓「ことの発端はあなたですよムギ先輩!」
紬「えっ、ふたりがそういうなら……」
律「おさまった!」
53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/25(土) 23:34:04.57 ID:xLbM0+/N0
澪「うぐぐ……これが会長の力……!」
和「ゴールドである私さえも手も足も出ないなんて」
和「なんてことなの」
紬「てめぇの仕置はまだすんでないわああああああ」
ドゴォ バキィ!
梓「こんな人たちもう放っておいていきましょう唯先輩」
梓「ウチの教室でお弁当食べましょう」 グイ
唯「そうだね……ご一緒させてもらうよ」
律「おーい私もいいかなー」
紬「 て め え は っ !!!」
律「!」ゾク
律「ひえええすいませんでした おとなしく隅っこで弁当つついてます」
紬「わかればよろしい」
54: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/25(土) 23:38:23.93 ID:xLbM0+/N0
唯「ところであずにゃん」
梓「はい」
唯「女の子同士って変かな?」
梓「あへ!? へ、変ではないとおもいますよっ?」
梓「いまの世の中ならわりとマジョリティというかスタンダードというか」
梓「認知度がたかくなってますし、そういうコンテンツもありますし」
梓「私は結構ありかなーっておもいます///」
唯「そうなんだー」
梓「あの唯先輩、それってもしかして///」
唯「……」
梓「……」ゴクリ
57: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/25(土) 23:41:10.13 ID:xLbM0+/N0
唯「まぁ私は興味ないけどねー」
梓「えっ」
梓「えっ!?」
唯「ん? 何?」
梓「いや、ええと」
梓「えっ?」
唯「なにかまずかった?」
梓「だってこれじゃあ、あず→ゆいじゃないですかーー」
唯「?」
紬「それも良い」
お し ま い
澪「ゆいあずファンクラブ会員証……?」