1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/03(水) 23:48:17.93 ID:dcutyc1L0
紬「雨、やまないね」
唯「そうだねぇ」
紬「もうしばらくお喋りしてよっか」
唯「うん」
紬「飲み物おかわりいる?」
唯「うーん。どうしよっか」
紬「お茶うけもあるわよ」
唯「お菓子!」
紬「ええ、非常用のお菓子を備蓄してたの」
唯「ムギちゃん偉い」
紬「お褒めにあずかり光栄です」
唯「お菓子大臣に任命してあげるね」
紬「うーん。それはちょっと」
2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/03(水) 23:49:56.62 ID:dcutyc1L0
唯「嫌だった?」
紬「ううん。でもお茶大臣のほうがいいな~って」
唯「じゃあお茶大臣に任命するね」
紬「任されました!」
__
___
紬「はい、どうぞ」
唯「あっ、これは」
紬「どうかしら」
唯「ラテアートってやつだね」
紬「ええ、とんちゃんを描いてみたの」
唯「飲むのが勿体無くなっちゃう」
紬「でも、飲んでね」
唯「うん。ふぅ、体が温まるよ」
紬「最近寒くなっちゃったからね。体は大丈夫?」
唯「大丈夫大丈夫。私は滅多に風邪引かないから」
紬「そうなの」
唯「うん。二年に一回ぐらいかな。ムギちゃんは?」
紬「私はひいたことないの、風邪って」
唯「へっ、そうなの」
紬「うん。一度ぐらいひいてみたい気がするけど」
唯「引かないほうがいいよ。風邪のときって頭がぼーっとして気持ち悪いし」
紬「うん。でもね、風邪をひいたときって周りの人が優しくしてくれるんでしょ」
唯「憂も和ちゃんもとっても優しくなるよ」
紬「それを一度ぐらい味わってみたいなって」
唯「あー。ちょっとわかるかもしれない」
紬「でしょ!」
唯「でも、やっぱり風邪なんてひかないほうがいいよ。最悪死んじゃうもん」
紬「そう、だよね」
唯「ムギちゃんはみんなに甘やかされたいんだ」
紬「ちょっとだけ」
唯「うーん」
紬「唯ちゃん?」
唯「うん。どうやったらムギちゃんを甘やかせることができるか考えてたの」
紬「何か思いついた?」
唯「なんにも。美味しいお菓子も食べ慣れてるだろうし、高価なアクセサリも持ってそうだし」
紬「無理に甘やかそうとしてくれなくていいのよ」
唯「なんかそう言われると無性に挑戦してみたくなるんだよね」
紬「ふふふ。それなら頑張って」
唯「うん」
紬「雨、まだやまないね」
唯「うん」
紬「はい、どうぞ」
唯「あっ、カステラ?」
紬「ええ、非常食のカステラ」
唯「うーん」
紬「どう?」
唯「普段ムギちゃんが持ってきてくれるカステラほどじゃないね」
紬「残念」
唯「でも非常食にしては上々だよ」
紬「そう?」
唯「うん!」
紬「なら良かった。カフェラテおかわり要る?」
唯「うん。今度は何を描いてくれるの?」
紬「唯ちゃんはなにがいい?」
唯「う~ん。それじゃあムギちゃん自身を描いてみて」
紬「私?」
唯「うん」
__
___
紬「どうかな?」
唯「うん。ちゃんとムギちゃんって分かるよ」
紬「良かったぁ」
唯「流石に眉毛は再現できなかったんだね」
紬「そうなの。だから私ってわかるか不安で」
唯「ムギちゃんの特徴は眉毛だけじゃないよ」
紬「そうなの?」
唯「うん。そうなの」
紬「そうなんだ~」
唯「ムギちゃんごきげんだね」
紬「そうなの~」
唯「こういうのも悪くないね」
紬「こういうの?」
唯「お茶を飲みながら、雨が止むのを待つの」
紬「そうだね」
__
___
唯「雨、やんだね」
紬「うん。やんじゃったね」
唯「それじゃあ帰ろっか」
紬「うん」
唯「誰もいないね」
紬「みんな帰っちゃったみたいだね」
唯「あっ、ムギちゃん、そっち水たまり」
紬「あっ」
唯「水、跳ねちゃったね。服も濡れちゃった」
紬「うん。でも気にしない」
唯「いいの?」
紬「うん」
唯「私、雨の日ってきらいじゃないんだ」
紬「どうして?」
唯「外がザーザーって音で埋め尽くされるから、他の音が際立つ気がするんだ」
紬「わかるわ~」
唯「ムギちゃんもわかるんだ」
紬「うん。私、雨の日に離れでピアノを弾くのが好きなんだ」
唯「私も雨の日にギターを弾くの好き」
紬「雨の日は音がとっても静かに響いていく感じがして素敵なの」
唯「ギータもいい音を出してくれる気がするんだ」
紬「ただ、雨の日は髪の毛のお手入れが大変なの」
唯「あ~」
紬「だから、私はちょっと苦手かも」
唯「それは仕方ないね」
紬「そうだね」
唯「もう駅に着いちゃった」
紬「それじゃあここでサヨナラだね」
唯「うん。そうだね」
紬「それじゃあ唯ちゃん、また明日」
唯「あのっ、ムギちゃん」
紬「なぁに?」
唯「濡れた服のままで帰ると風邪ひいちゃうよ」
紬「大丈夫。風邪ひいたことないから」
唯「そうじゃなくて、私の家に寄って行かない」
紬「いいの?」
唯「うん。そうしなよ」
紬「うーん。じゃあお言葉に甘えちゃおうかしら」
__
___
唯「ムギちゃん、晩御飯は何がいい?」
紬「そんな遅くまでお邪魔するつもりはないわ」
唯「そんなこと言わずに、食べていきなよ」
紬「いいの?」
唯「うん!」
紬「それじゃあ、ハンバーグ食べてみたいな」
唯「ハンバーグ?」
紬「ええ。この前言ってたじゃない。憂ちゃんの作るハンバーグは絶品だって」
唯「じゃあ憂にメールしておくよ」
紬「ありがとう」
__
___
唯「ところでムギちゃん、こんなこと考えてない?」
紬「へっ」
唯「あのまま帰っていたら風邪をひけたのにな、って」
紬「う~ん。その発想はなかったわ」
唯「そうなんだ」
紬「ええ、そうなの。それにね」
唯「うん?」
紬「もう十分甘やかせてもらってるからいいかなって」
唯「えっ、なんのこと」
紬「ふふふ。ねぇ、手、つないでいい」
唯「それはいいけど。ねぇ、なんのこと?」
紬「唯ちゃんのこと」
おしまいっ!
唯「嫌だった?」
紬「ううん。でもお茶大臣のほうがいいな~って」
唯「じゃあお茶大臣に任命するね」
紬「任されました!」
__
___
紬「はい、どうぞ」
唯「あっ、これは」
紬「どうかしら」
唯「ラテアートってやつだね」
紬「ええ、とんちゃんを描いてみたの」
唯「飲むのが勿体無くなっちゃう」
紬「でも、飲んでね」
唯「うん。ふぅ、体が温まるよ」
5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/03(水) 23:51:42.89 ID:dcutyc1L0
紬「最近寒くなっちゃったからね。体は大丈夫?」
唯「大丈夫大丈夫。私は滅多に風邪引かないから」
紬「そうなの」
唯「うん。二年に一回ぐらいかな。ムギちゃんは?」
紬「私はひいたことないの、風邪って」
唯「へっ、そうなの」
紬「うん。一度ぐらいひいてみたい気がするけど」
唯「引かないほうがいいよ。風邪のときって頭がぼーっとして気持ち悪いし」
紬「うん。でもね、風邪をひいたときって周りの人が優しくしてくれるんでしょ」
唯「憂も和ちゃんもとっても優しくなるよ」
紬「それを一度ぐらい味わってみたいなって」
唯「あー。ちょっとわかるかもしれない」
紬「でしょ!」
唯「でも、やっぱり風邪なんてひかないほうがいいよ。最悪死んじゃうもん」
紬「そう、だよね」
7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/03(水) 23:52:36.99 ID:dcutyc1L0
唯「ムギちゃんはみんなに甘やかされたいんだ」
紬「ちょっとだけ」
唯「うーん」
紬「唯ちゃん?」
唯「うん。どうやったらムギちゃんを甘やかせることができるか考えてたの」
紬「何か思いついた?」
唯「なんにも。美味しいお菓子も食べ慣れてるだろうし、高価なアクセサリも持ってそうだし」
紬「無理に甘やかそうとしてくれなくていいのよ」
唯「なんかそう言われると無性に挑戦してみたくなるんだよね」
紬「ふふふ。それなら頑張って」
唯「うん」
紬「雨、まだやまないね」
唯「うん」
9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/03(水) 23:53:59.53 ID:dcutyc1L0
紬「はい、どうぞ」
唯「あっ、カステラ?」
紬「ええ、非常食のカステラ」
唯「うーん」
紬「どう?」
唯「普段ムギちゃんが持ってきてくれるカステラほどじゃないね」
紬「残念」
唯「でも非常食にしては上々だよ」
紬「そう?」
唯「うん!」
10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/03(水) 23:54:29.07 ID:dcutyc1L0
紬「なら良かった。カフェラテおかわり要る?」
唯「うん。今度は何を描いてくれるの?」
紬「唯ちゃんはなにがいい?」
唯「う~ん。それじゃあムギちゃん自身を描いてみて」
紬「私?」
唯「うん」
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紬「どうかな?」
唯「うん。ちゃんとムギちゃんって分かるよ」
紬「良かったぁ」
11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/03(水) 23:55:11.81 ID:dcutyc1L0
唯「流石に眉毛は再現できなかったんだね」
紬「そうなの。だから私ってわかるか不安で」
唯「ムギちゃんの特徴は眉毛だけじゃないよ」
紬「そうなの?」
唯「うん。そうなの」
紬「そうなんだ~」
唯「ムギちゃんごきげんだね」
紬「そうなの~」
唯「こういうのも悪くないね」
紬「こういうの?」
唯「お茶を飲みながら、雨が止むのを待つの」
紬「そうだね」
14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/03(水) 23:55:51.45 ID:dcutyc1L0
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唯「雨、やんだね」
紬「うん。やんじゃったね」
唯「それじゃあ帰ろっか」
紬「うん」
唯「誰もいないね」
紬「みんな帰っちゃったみたいだね」
唯「あっ、ムギちゃん、そっち水たまり」
紬「あっ」
唯「水、跳ねちゃったね。服も濡れちゃった」
紬「うん。でも気にしない」
唯「いいの?」
紬「うん」
16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/03(水) 23:57:52.56 ID:dcutyc1L0
唯「私、雨の日ってきらいじゃないんだ」
紬「どうして?」
唯「外がザーザーって音で埋め尽くされるから、他の音が際立つ気がするんだ」
紬「わかるわ~」
唯「ムギちゃんもわかるんだ」
紬「うん。私、雨の日に離れでピアノを弾くのが好きなんだ」
唯「私も雨の日にギターを弾くの好き」
紬「雨の日は音がとっても静かに響いていく感じがして素敵なの」
唯「ギータもいい音を出してくれる気がするんだ」
紬「ただ、雨の日は髪の毛のお手入れが大変なの」
唯「あ~」
紬「だから、私はちょっと苦手かも」
唯「それは仕方ないね」
紬「そうだね」
17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/03(水) 23:58:35.67 ID:dcutyc1L0
唯「もう駅に着いちゃった」
紬「それじゃあここでサヨナラだね」
唯「うん。そうだね」
紬「それじゃあ唯ちゃん、また明日」
唯「あのっ、ムギちゃん」
紬「なぁに?」
唯「濡れた服のままで帰ると風邪ひいちゃうよ」
紬「大丈夫。風邪ひいたことないから」
唯「そうじゃなくて、私の家に寄って行かない」
紬「いいの?」
唯「うん。そうしなよ」
紬「うーん。じゃあお言葉に甘えちゃおうかしら」
20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/03(水) 23:59:42.61 ID:dcutyc1L0
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___
唯「ムギちゃん、晩御飯は何がいい?」
紬「そんな遅くまでお邪魔するつもりはないわ」
唯「そんなこと言わずに、食べていきなよ」
紬「いいの?」
唯「うん!」
紬「それじゃあ、ハンバーグ食べてみたいな」
唯「ハンバーグ?」
紬「ええ。この前言ってたじゃない。憂ちゃんの作るハンバーグは絶品だって」
唯「じゃあ憂にメールしておくよ」
紬「ありがとう」
23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/04(木) 00:00:36.04 ID:h1VD+zyG0
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唯「ところでムギちゃん、こんなこと考えてない?」
紬「へっ」
唯「あのまま帰っていたら風邪をひけたのにな、って」
紬「う~ん。その発想はなかったわ」
唯「そうなんだ」
紬「ええ、そうなの。それにね」
唯「うん?」
紬「もう十分甘やかせてもらってるからいいかなって」
唯「えっ、なんのこと」
紬「ふふふ。ねぇ、手、つないでいい」
唯「それはいいけど。ねぇ、なんのこと?」
紬「唯ちゃんのこと」
おしまいっ!
元スレ
紬「あめあめふれふれ」