SS速報VIP:ラケル博士「始まった、どきどき」(ゴッドイーター2)
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1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/12(火) 22:43:58.58 ID:FdFeOOby0

2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/12(火) 22:44:35.80 ID:FdFeOOby0


……
-研究室前


コンコン

ナナ「ラケル博士ーいますかー?」



ナナ「あの~……博士? お腹すいてない? みんなで一緒におでんパ」

ガンッ

ナナ「」ビクッ



『……ごめんなさい、ナナ。今は忙しいの……また後にしてくれるかしら……?』

ナナ「あ、う、うん。りょーかいです……」

『……』

ナナ「えっと……おでんパン、ここに置いときますね? お腹へったら、食べて下さい……それじゃっ!」

タッタッタッタッ……


『…………』






3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/12(火) 22:45:21.99 ID:FdFeOOby0


……
-フライア、エントランス


ジュリ「そうか……すまない。報告ご苦労だった、ナナ」

ナナ「うん。それで一応、ドアの前におでんパンは置いてきたんだけど……」

ロミオ「え、床に?」

ナナ「そんなわけないじゃん! カゴに、「元気出して」ってお手紙と一緒に入れたの!」

ロミオ「そ、そりゃそっか」

ナナ「もう、ロミオ先輩ってば」

ジュリ「……しかし、こう続くとなると問題だな」

ギル「全く、なのか?」

シエル「はい。ここ数日、ラケル博士は研究室の外に一歩も出ていません」

ナナ「すっかり引きこもっちゃって……」

ロミオ「閉じこもって、って言おうぜ」

シエル「いったい、どうすれば……」

ギル「……心配しすぎじゃないのか? レア博士や、上層部の連中は出入りしてるんだろ」

シエル「それは……そうだと思われますが」

ジュリ「……ナナ。博士の様子に、変わった点は」

ナナ「え? うーん……元気はないみたいだったけど…………あ、そうだ」

ジュリ「なんだ?」





4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/12(火) 22:45:56.12 ID:FdFeOOby0


ナナ「返事がなくって、わたしがしゃべり続けてたらね、ガンッ! って音がしたの」

シエル「音……ですか」

ジュリ「破壊音か」

ナナ「ううん。なにかをこう……手で叩いたような感じ……だと思う」

ロミオ「……怒ってる、のかな」

ジュリ「活性化状態か。可能性はあるな」

シエル「とすれば、収まるまで退避しておくのが一番でしょうか」

ジュリ「そうだな……」

ロミオ「いや、なんでアラガミ扱いなんだよ」

ギル「……孤児院……あー、マグノリア=コンパスでは、どうだったんだ。こういうことはあったのか」

シエル「いえ……」

ジュリ「むしろ、怒ったところなど見たことがない」

シエル「はい。先生は常に冷静な方ですから。……なにかあっても、優しくたしなめられて、みんな自然と、それに従っていましたし」

ギル「……」

ナナ「原因があるとすれば……やっぱり、あの日……だよね」

シエル「はい……引きこもり始めたタイミングと、完全に一致します」

ジュリ「しかしあの日、俺達が訪れた時には、機嫌は良さそうに思えたが……」

ギル「問題が起きたとしたら、その後か……」

「「…………」」

ナナ「……副隊長…………」





5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/12(火) 22:46:27.49 ID:FdFeOOby0


……
ラケル博士の研究室


ラケル「……ふふ、聞こえていますよ」

ラケル「随所に監視モニターがあることを、忘れているのかしら」

ラケル「…………」



ラケル「誰が引きこもりですか。誰が」

ラケル「仕事はちゃんとしています」


ラケル「……」

ラケル「……そう。あなた達の予想は、おおむね正しい」

ラケル「私は怒っています……あの日以来。…………原因は、そう」



ラケル「ブラッドの、副隊長……」






6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/12(火) 22:47:12.22 ID:FdFeOOby0


……数日前
-レア博士の部屋、浴室


ジャブジャブ
ワシャワシャ

レア「さ、流すわよ。目をつぶって?」

ラケル「はい……」ギュッ

ザバァー

レア「ほんと綺麗な髪よね。うらやましいわ」

ザバァー

ラケル「ふふ、ありがとう。お姉さま。……けど、……私はお姉さまがうらやましいわ」

レア「ら、ラケル」

ラケル「……さぁ、次は体。……今日は、いつもよりいっそう丁寧に……洗ってくださる?」

レア「え、えぇ……いいけど。どうしたの?」

ラケル「ふふ……ないしょ」

レア「ふぅん……泡立った。はい首からいくわよ」ワシャワシャ

ラケル「あと……お姉さまのネグリジェも貸してくださる?」

レア「えぇ、私の…………え?」

ラケル「そう……あのスケスケのやつがいいわ。あの赤くてとってもえっちなやつ」

レア「ら、ラケル、どうして」

ラケル「お姉さま。…………お姉さまは、私にぜんぶくれるのでしょう……?」

レア「け、けど、あれ……サイズが」

ラケル「は?」

レア「な、なんでもないわ」

レア(渡す前に急いでサイズ直さないと……)





7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/12(火) 22:48:07.72 ID:FdFeOOby0


ラケル「……胸がないことが、そんなにいけませんか?」

レア「!? い、いえ、私は身長のことを」

ラケル「えい」ムギュ

レア「あんっ……ってちょっとラケル!」

ラケル「えいえい」モミモミ

レア「んっやぁ……やめてっ」

ラケル「お姉さまは、私にぜんぶくれるって……」モミモミモミ

レア「む、胸は、無理っあんっ」

ラケル「あら、手が止まっていますよ……? お姉さま。さ、私の胸も洗ってください」

レア「そ、そうね……んっ」コシコシ

ラケル「……」モミモミ

レア「んっあっ……んん」コシコシ

ラケル「っ……」ギュウウ

レア「い゛っ!? いたい! やめてラケル!」

ラケル「お姉さまのものは私のもの。私のものは私のもの」ギュウウウ

レア「あぁああーっ! とれちゃうっ! とれちゃうからぁ!」

ラケル「とって私の胸にくっつけます」

レア「はぁ……はぁ……やりかねないから怖いわ」





8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/12(火) 22:48:41.48 ID:FdFeOOby0


ラケル(……お姉さまの胸は、私が揉んでいたから? けど私だって、自分で……)

ラケル「揉まれると大きくなるって、本当なのかしらね……? お姉さま?」

レア「……い、今からじゃもう、成長は」

ラケル「は?」

レア「ひぃっ! ごめんなさい! あぁごめんなさいラケル! 私のせいで! 私のおっぱいが大きいばかりに!」

ラケル「おいちょっとツラかせやお姉さま」ムギュ

レア「あぁあっ!」

ラケル「……新種のオラクル細胞に期待するしかないのかしら…………」

レア「そんなことに貴重な研究材料は使えないと思うわ」

ラケル「……」モミモミ

レア「あんっあぁそんなラケル! あぁっ」






9: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/12(火) 22:49:19.64 ID:FdFeOOby0


……同日、夜
-極東支部、医務室


リッカ「ごめんね。こんな遅くまで手伝わせちゃって」

リッカ「うん。またリンクサポートデバイスの機能実験……え? こないだので終わったはずじゃ……って?」

リッカ「……技術は日進月歩。すぐに新しいものが出てくるから、どんどん実験していかないと」

リッカ「え? あはは、モルモットになんかしてないよ。大丈夫、キミの身体には、影響ない……はず、だから」

リッカ「冗談冗談! さ、またキミの身体を検査してデータをとるから、横になって。うん、前とおんなじ、寝てる間に終わるから。……もう遅いし、そのまま朝まで寝ちゃっても」

リッカ「……この後、用事がある? ……ふぅん、……分かった。終わったら、ちゃんと起こすよ」

リッカ「……」





10: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/12(火) 22:50:03.68 ID:FdFeOOby0



リッカ「…………眠った……よね」

ギシッ

リッカ「よい……しょっと」ゴロン

リッカ「えへへ…………添い寝。……なんちゃって」

リッカ「……」

リッカ「……うーん。これじゃ、密着度が低くて……」

ギシッ ギシッ

リッカ「よっと……うん。上に乗っかって、こう……」ギュッ

リッカ「はぁ…………あったかい」

リッカ「…………ずるい、よね。こんなの」

リッカ「けど……」

リッカ「私、全然……女の子らしい可愛いかっことか、しないし……匂いも、オイル臭いでしょ」

リッカ「起きてるときに……こんなふうにする勇気なくて…………」

リッカ「ごめん……」

ピクッ

リッカ「!」ビクッ

リッカ「え……な、なに……なにか、あたっ」サワッ

リッカ「こ、これって、まさか……なんで……」

リッカ「…………バースト状態になってる」///





11: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/12(火) 22:50:46.99 ID:FdFeOOby0


リッカ「ね、眠ってるのに……私が、乗っかったから?」

スリ……スリ……

ムクムクッ

リッカ「ぁ……また、リンクバーストレベルが、上がって……」スリスリ

リッカ「だ、だめ……こんなこと、しようと思ったんじゃないのに……私、なんで……すりつけたりなんか……」スリッスリ

リッカ「はぁっ……だめ、ぁ……こんな」///

コンコン

リッカ「…………あ、い、今、リンクサポートデバイスの試験運用と、使用後のけん」


ドッガァアン!

リッカ「ど、ドアが……!?」

キュラキュラキュラ……

ラケル「…………」

リッカ「ら……ラケル博士」





12: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/12(火) 22:51:22.80 ID:FdFeOOby0


ラケル「あらあら…………そんなはしたない格好をして、いったいどことどこをリンクさせるつもりだったのかしら……?」

リッカ「あっ……ち、ちがっ……これは」///

ラケル「いいから早く下りなさい」

リッカ「は、はい……」ギシッ

ラケル「……いいですか? …………私の可愛いブラッドのメンバー……」

ラケル「増して、その子に何か妙なことをしたら…………」



ラケル「……分かっていますね?」ニコッ

リッカ「は、……はい」

ラケル「……では、私はこれで……」


ラケル「リンクサポートデバイスの完成……楽しみにしていますから……ね」

キュラキュラキュラキュラ……


リッカ「…………真面目にやろう……」カチカチ……ピッ、ピッ






13: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/12(火) 22:52:05.07 ID:FdFeOOby0


……現在
-研究室前


ロミオ「シプレ、シルブプレ?」キャルン☆

ナナ「あはは! ロミオ先輩おもしろーい!」

シエル「興味深いです」

ロミオ「だろー!? 似てるだろ? PVいっぱい見て練習したからなぁ~」

ギル「……その暇があったら戦闘訓練をだな」

ナナ「まーまー、今はそういうこと言わないの」

ギル「……で、次は?」

ジュリ「……俺だ」

ナナ「よっ! 隊長! 待ってました~!」

ロミオ「ひゅーひゅー! 一発すごいのかましちゃってくれよ隊長!」

ジュリ「あぁ……俺の秘蔵の…………レベル3ブラッドアーツ級かくし芸をお見せしよう」

シエル「……」ゴクリ

ジュリ「いくぞ…………」





14: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/12(火) 22:53:18.55 ID:FdFeOOby0




ジュリ「ゴリラの真似」ウッホウッホホ

ギル「」ブフォッ

ジュリ「頭のバナナをとろうとするゴリラの真似」ウホ? ウホウホホー??

ナナ「に、似てるぅー!! あはははは!!」

ロミオ「た、たいちょっお腹いたいお腹!! ははははは!」

ジュリ「ピクニックに赴くゴリラの真似」ウホー! ウホホホホーイ!

ナナ「も、もうやめてぇー! あははははは!」

シエル「きょ、きょうみ、ぶかっぶかか」

ギル「本当にやめてやれ。シエルが白目剥いてるぞ」

ジュリ「む……そうかウホッ」

ギル「やめろと言ってるんだ」ガシッ

ジュリ「……すまない。つい」





15: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/12(火) 22:54:07.18 ID:FdFeOOby0


ロミオ「はー……笑ったー……こんなに笑ったの久々だなー」

ナナ「うんうん。もうお腹がねじ切れるかと思ったよー……でも」


ジュリ「…………先生からの反応は、なしか」

ロミオ「天岩戸作戦もだめかぁ……」

シエル「神話上も確か、ただドンチャン騒ぎをしてもダメだったのでは……」

ナナ「どんなお話だったけそれ……?」

ジュリ「とにかく、この作戦も失敗だ。総員、一時退却! 体勢を立て直すぞ!」

「「了解!」」

タッタッタッタ……

ギル「…………一応、あの人に相談してみるか……」






16: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/12(火) 22:55:32.98 ID:FdFeOOby0


……
ラケル博士の研究室


ラケル「ぷっ……くくく、ゴリラ……ジュリウス・ヴィスゴリランティ……」

ラケル「……ふぅ、……あの顔は卑怯です」

ラケル「……しかし、そんなことでこの私は」


コンコン

『ラケル博士はいらっしゃいますか?』

ラケル「……どなたですか?」

『そうだな……俺はさしずめ、愛の狩人……約束の地を求め彷徨う、愛の求ど』

ラケル「極東支部の四番隊隊長、真壁ハルオミですか」

ハルオミ『おや、……俺の名前をご存じとは、光栄至極』





17: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/12(火) 22:56:18.87 ID:FdFeOOby0


ラケル「何の用です」

ハルオミ『なぁに、フライアにはとびっきりの美人博士がいると聞いたもんでな。ちょいと顔を拝ませてもらおう……ってのと、……デートのお誘いでもできたら、と』

ラケル「…………生憎ですが」

ラケル「私には、あなたの求める……聖なる探索の答えは、何一つ持ち合わせていません……」

ラケル「世界の総てを包み込む陽光ような、母なる慈愛の双丘も……」

ラケル「大地から芽吹く生命の息吹のごとき、瑞々しい流線美も……」

ラケル「……ですから、あなたの言う美人博士とは、おそらく私の姉の」

ハルオミ『いいや、あんたであってる』

ラケル「……?」

ハルオミ『あなたを探してここまで来たんだ。俺は。……それに、レア博士にはもう会った。あれは確かに美しいが……ああいうタイプ、ちょいと苦手でな』

ラケル「……私は今、人と会う気はありません。お引き取りを」

ハルオミ『何か……怒ってるのかい? そう、まるで……誰かに嫉妬している乙女の口調だ。いじらしいねぇ』

ラケル「っ……あなたに何が分かると」

ハルオミ『おおっと図星か? まぁそうカッカしなさんな。怒った声色も人間味があって魅力的だが、きっと笑ったほうが可愛いぜ?』

ラケル「私は、軽薄な男性は大嫌いです」

ハルオミ『ははっこりゃ早々に嫌われちまったな』

ラケル「……」





18: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/12(火) 22:57:00.01 ID:FdFeOOby0


ハルオミ『けど、これが俺の性分なんだ。愛を囁く唇は、止められない』

ラケル「愛などと……私には必要ないことです。……私には…………ブラッドの、私の愛しい子供達への想いだけで充分。だから私は、彼らに与え、そして、」

ハルオミ『なぁ、ラケル博士』

ラケル「……」

ハルオミ『俺はな……愛ってのは、与えることでも……奪うことでもないと思うぜ』

ラケル「…………では、なんだと」


ハルオミ『愛は………………許すことだ』

ラケル「…………ゆるす……?」

ハルオミ『俺に言えるのは、これだけだ。後は…………あんた次第』

ハルオミ『そうだろ、乙女な博士さん』

スタスタスタ……






19: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/12(火) 22:57:45.60 ID:FdFeOOby0



ラケル「……許すことが、愛……?」

ラケル「世界の命を喰らい尽しても……世界の全てに命を与えても…………愛には辿り着かないというの……?」

??「……あんなくだらない男の戯言、聞く必要はないよ」

ラケル「許すことが、愛だなんてっ……」

??「そんなのウソ。世界の真理は、ただ滅びと再生のために……」

ラケル「私にっ…………浮気を許せと言うの!?」

??「…………は?」

ラケル「浮気は男の甲斐性だとでも? そんな旧時代的な……」

ラケル「私のところへ来ると言っておきながら、あんな小娘にいいようにされて……それを、許せと?」

??「いや、そんな話じゃ」

ラケル「私には、やっぱり許せないわ……」

ラケル「一度本人に……嫌というほど教えてあげなくては……」

ラケル「いったい、誰の所有物かということを……うふふふ……」

??「……」

ガチャッ バタン






20: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/12(火) 22:59:43.80 ID:FdFeOOby0


……
-フライア、エントランス


キュラキュラキュラ……

ラケル「ご苦労様です。フラン・フランソワ・フランチェスカ・ド・ブルゴーニュ」

フラン「ラケル博士。お疲れ様です」

ラケル「……ブラッド隊の副隊長は?」

フラン「それでしたら、今ちょうど戦域に到着したところで。オペレートを開始します」

ラケル「そうですか、ミッションに出てしまって……」

キィイイン……

ラケル「! ……いけない。すぐに引き返させなさい」

フラン「え……?」





21: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/12(火) 23:00:41.43 ID:FdFeOOby0


『こちらっ……ザザッッド! ロミオです! なんか見たことないアラガミがっうわぁあ!』

フラン「!? そ、そんな、反応はまだっ」

『ロミオ先輩! きゃあぁっ!』

『くそっ囲まれた! 副隊長! そっちは無事か!』

フラン「あっ……あぁっ! みなさん、落ち着いて! 一度陣形を立て直して」

『その暇はない。個別に未確認アラガミとの交戦に入る』

フラン「そんなっ……相手の弱点や攻撃方法も不明なのにっ」

『敵陣にある程度ダメージを与えて隙を見つけなければ、合流も撤退も不可能な状況です! フランさん、指示を』

フラン「あ……そ、そんな……」

ラケル(私の子供達が…………あの子が……)

(本当の、お母さんみたいに思ってるよ!)

(博士にあげようと思ってサインしてもらったんだ。だから……はい!)

(ブラッドは俺に、なくしてた……なくしたと思っていた、家族を……取り戻させてくれた。だから、)

(私達も……みんなで感謝を伝えようと……)

(ゴリラの真似)ウッホウッホホ

ラケル「みんな………………」






23: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/12(火) 23:01:18.57 ID:FdFeOOby0


フラン「い、一旦、A地点、いえ、C地点まで後退、それから、」

『だからそこはアラガミがいるってばー!』

『どうすんだ! 各個撃破には限界があるぞ!』


フラン「っ……く…………」

カチャッ

フラン「えっ……あ!」

ラケル「ナナ、聞こえますか」ピピッ

『!? ラケル博士!?』

ラケル「ポイントFまで交戦中の相手を誘導。ギル、ロミオは前方に展開した敵を可能な限り引きつけなさい」

『っ……無茶言ってくれるぜ……了解!』
『よっしゃ! オレも頑張る!』

ラケル「シエルはF、D、H地点にトラップを設置。ジュリウス、後方のD、H地点付近の敵を蹴散らして、退路の確保を」

『了解です』
『了解しました』

ラケル「副隊長…………あなたは、状況を見て、各員の行動の邪魔になるアラガミを排除しなさい。……以上で、私からの交信を終わります。……フラン、後は任せましたよ」

フラン「あ、す、すみません……有難うございます。けど、博士、どちらへ」

ラケル「…………少し、外の空気を吸ってこようかと」

キュラキュラキュラキュラ……






25: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/12(火) 23:05:51.51 ID:FdFeOOby0


……
-ブラッド隊、作戦行動領域


ギル「ちぃっ! これじゃキリがないな」

ロミオ「よ、弱気になったら負けだ! 博士が指示をくれたんだ! それ通りにいけばっ」

ギル「それ通りに……いけばな」



ナナ「わわわっ! 連れてきたよー!」

シエル「ナナさん! こっちです!」

ドゴォオオオオン!

ナナ「や、やった!?」

シエル「一時的に、動きを封じただけです。今のうちに!」






26: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/12(火) 23:07:13.55 ID:FdFeOOby0



ジュリ「ぐっ……さすがに、きついか」

ジュリ「このままでは、みんなが個別の行動を完了させても、退路の確保が……!」

グォオオオオオ!

ジュリ「しまっ……危ない! 副隊長!!」



ズガァアアアアアアアアッ!!


ギル「っ! なんだ!?」

ロミオ「あれっ……!」

ナナ「神機兵?」

シエル「まだ試験中のはずでは……」


ジュリ「アラガミを……一撃で、だと……」

ジュリ「いったい、これは……」






27: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/12(火) 23:07:57.08 ID:FdFeOOby0



『なにをぼーっとしているの? ジュリウス』

ジュリ「!!?? こ、この声は!?」

ラケル『さぁ、早く片付けて……みんなで帰りましょう?』

ジュリ「な、なんて無茶を……」

ラケル『やぁあ!!』

ザシュッ!
ドガガガガガガ!

ジュリ「これが神機兵……いや、ラケル博士の力、なのか……?」

ラケル『ふふ……この程度、まるでピクニックのようね』

ドガァーン! ドガァーン!!


ギル「これならっ……!」

ロミオ「いける! いけるぜ!」

ナナ「いよぉーし! どっかぁーん!!」

シエル「敵の包囲陣形が崩れました! 総員、」

ラケル『眼前のアラガミをブッ飛ばしたら、すぐにD地点へと集合。……すみやかに帰還しますよ……?』

「「はい!!」」







29: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/12(火) 23:08:55.35 ID:FdFeOOby0



……後日
極東、仮設ステージ


ザワザワ……ガヤガヤ……


ギル「しかし……あの一件で有人式神機兵の有用性が認められ、一気に正式採用とはな」

ロミオ「パイロット志願の応募総数は、募集の20倍だって!」

ナナ「ロミオ先輩は応募したの?」

ロミオ「ばっオレは、ブラッド隊があるから」

ナナ「落ちたんだ」

ロミオ「違うって言ってるだろぉー!」


コウタ「だいたい、一次募集は現役ゴッドイーター以外から、だからね。俺も応募したかったけど、諦めたよ」

ロミオ「コウタさん! やっぱり来たんですね!」

コウタ「あたぼうよ! なにしろこの神機兵正式採用記念式典! フェンリル神機兵師団イメージガールとして選ばれた、あのシプレちゃんが来るって言うんだからな!」

ギル「しかし……そのシプレとかいうやつ、バーチャルアイドルなんだろ? モニターも投影機もないこんな場所で……」


『みなさーん! 神機兵、しるぶぷれー?』

ワァアアアアアアア!!

「「オゥ! メルシー!!」」





30: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/12(火) 23:10:00.05 ID:FdFeOOby0


『今日はわたしのライブに来てくれてぇ、ほんとーに、ありがとー!!』

ワァアアアアアアア!!

ギル「お前のライブじゃないだろ……」

『でも……わたし自身は、みんなのいるそこに行けないの……だから』



キュラキュラキュラ……

ナナ「…………え?」

コウタ「あれって……」

ロミオ「シプレ!? でも、あの車イス……」

ギル「」


シプレ?「皆さん、改めまして……ごきげんよう」

シプレ?「私は、神機兵の開発者の一人にして……シプレの声を担当しております、……ラケル・クラウディウスと申します」

ワァアアアアアアアアアアアアア!!!

ラケル「本日はシプレに代わりまして、私が、彼女の歌を、精一杯歌わせて頂きます……みなさん、よろしいでしょうか……?」

「「オゥ! メルシー!!」」

ラケル「ふふ……有難うございます。それでは…………聞いて下さい」

ラケル「シプレ3rdシングル……『コイメカ』」


~♪ ~~♪





31: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/12(火) 23:11:00.25 ID:FdFeOOby0


~♪ ~~♪

ラケル(……私は、私の中にあった大義を……捨てた)

ラケル(あの子や……ブラッド…………ゴッドイーター達を守るために、有人式の神機兵を普及させる道を選んでしまった)

ラケル(……もう、私の描いていた破滅と再生への道は閉ざされてしまった)

ラケル(今は…………あの声も聞こえない)

ラケル(だけど…………)


もちょっとだけ♪ あと、ちょこっとだけ♪

おーねーがーいこっち向いて☆

おーーーばーぁひぃと♪

目と目が合った瞬間! 起動した! 恋を知ーぃたっ


ラケル「はじめまぁった♪……どぉきどーきー☆」




ラケル(後姿、見送るだけじゃダメだ)

ラケル(キミが)



―――好き




END






33: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/12(火) 23:15:45.19 ID:FdFeOOby0


次回予告(嘘)


「白銀の髪……赤い目、アンタ、まさかっ」

「わたくしは、月を見上げていただけです。あの、緑の月を」


「よぉしいいぞ! カピのすけ!」

「カルビです」

「うぎゃー! かむなぁ!」


「ユノ、これからはアイドル戦国時代よ。トップアイドルになるためには」

「あの……サツキ? 私一応、歌手……」


「お姉さま……私、負けないわ……どんな相手が来ても」

「だって……!」

「私はアイドル!!」



「いや、科学者だろ」



ラケル「次回、THE IDOL E@TER、目指せトップアイドル! 超神性アイドル、ラケル・クラウディウスと、飛び交う妖精のごときライバル達との激しいバトルを……どうぞみなさま…………」



ラケル「しるぶぷれ♪」




元スレ
SS速報VIP:ラケル博士「始まった、どきどき」(ゴッドイーター2)