4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 10:20:53.78 ID:GlnGiZYk0
唯「あっずにゃーん!」ダキッ
梓「ちょっと///」
澪「お前ら、本当に仲がいいな」
紬「ほら、お茶が入ったわよー」
律「おー!いい香りだ!」イタダキッ!
唯「あーずーにゃーん」ギュー
梓「せ、先輩・・・離してくださいよ」
澪「そうだ、そろそろ離してやれよ」
唯「えー」ブー
5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 10:21:38.27 ID:GlnGiZYk0
梓「律先輩、ムギ先輩、どうにかしてください」
紬「絶対離しちゃ駄目よ、わかった?」ニコッ
律「別にどっちでもいいけど、お茶こぼしたりすんなよー?」ニヤニヤ
梓「鬼が2匹・・・!」
澪「ほら、唯ってば」テシテシ
唯「むー・・・わかったよぅ」パッ
梓「澪先輩、ありがとうございます」
澪「律とムギが鬼なら、私はこのタイミングで天使って言われてもいいハズなのに・・・」
梓「見返りを求めてたんですね、わかります」
唯「ねー、りっちゃん。私、思ったんだけど・・・」
律「へ?なんだよ」
唯「うーん、でも今ここで言うのはまずいかも・・・」
澪「いや、お前が切り出した話だろ」
唯「そうなんだけど・・・よく考えたら、ね?」
紬「私達の仲じゃない。言って?」
梓「そうですよ、気になります」
律「ほら、唯」
唯「んじゃ言うね。えーと・・・」
澪「なんだ?」
唯「りっちゃんってあずにゃんのこと好きでしょ?」
律「」
梓「」
律「は、はぁ?///」
澪「唯、いきなりどうした」
紬「よくやったわ、唯ちゃん」
澪「ムギは黙ってようなー?」
紬「負けないんだから・・・!」シュン
唯「ねーねー、本当のこと言って?」
律「いや、別に好きじゃねーし」
唯「じゃあ嫌いなの?」
梓「・・・」シュン
律「いや、嫌いなわけないだろ!」
唯「じゃあ好きなんじゃん!」
梓「・・・」パァァァァ!
律「梓、一喜一憂するのやめてくれ。会話がしにくい」
紬「でも唯ちゃん、急にどうしたの?」
唯「えっとねー、りっちゃんがあずにゃんに愛を送ってたんだ!視線で!」
律「私の視線はラブビームかよ」
紬「一理あるわね」
澪「いや、ないだろ」
唯「りっちゃんってば、私が羨ましいんでしょー?」ニヤニヤ
律「ばっ!///・・・べつに羨ましくなんかねーし!///」
紬「はい、わかった!」ビシ!
澪「・・・この問題は・・・わかるヤツはいないみたいだな・・・」キョロキョロ
紬「やめて!先生無視しないで!私、手挙げてる!!」ピーン!
梓「何このコント」
唯「はい、ムギちゃん!」
律「こら、あてるな!また話がこじれるだろ!」
紬「はい、りっちゃんが唯ちゃんの真似をすればいいと思います!!」
律「」
梓「」
澪「・・・はい?」
紬「もちろん、抱きつくのじゃないわよ?」
律「そ、そっか・・・」ホッ
梓「よかった・・・。ムギ先輩のことだから私、てっきり」
紬「呼び方を真似すればいいと思うの」
梓「こんなことだと思ってた」
唯「それいいね!りっちゃん、あずにゃんって呼んでみなよ!」
律「いいいいいやだよ!///」
唯「いいから!」
律「いくねぇぇ!!」
紬「いくなくない!」
律「いくなくなくない!」
澪「ごめん、ちょっとついていけなくなりそうだ」
梓「『な』が偶数がなら肯定、奇数なら否定です」
澪「また冷静だな、おい」
唯「ほら!勇気を出して!」
律「ここで必要となるのは果たして勇気であっているのだろうか・・・」
紬「頑張って!」
律「何に対してだ」
澪「うーん、でも確かに」
律「おい、澪。お前まで変なこと言うなよ?」
澪「唯と同じように呼んでみろよ、な?」
律「はい私の味方いなーい」
梓「っていうか呼ばれる側の気持ちは無視ですか!!!」
唯「」
紬「」
澪「・・・びっくりした」
律「何もそんなに大声で言わなくたって」
梓「私は律先輩に唯先輩と同じように呼ばれるのは嫌です!!」
律「そんなに断言しなくても・・・」シュン
澪「律、これはこれでクるだろ?」
律「ああ、けっこうしんどいな」
唯「あずにゃんも照れなくていいんだよ?」
紬「はい!わかりました!」
澪「・・・この問題も・・・わかるヤツはいない、か・・・」
紬「先生!私わかります!私わかります!」ピーン!ピーン!ピーン!
梓「そんなに力いっぱい挙手しなくても・・・」
唯「はい、ムギちゃん!答えてみなさい!」
律「だからムギに当てんなっつのぉ!!」
紬「呼び方をみんなで交換すればいいと思うの!」
唯「」
澪「」
律梓「ほら、言わんこっちゃない」
澪「私はスルーする方向で頑張ったぞ」
唯「楽しそうだね!」
澪「えぇ・・・?」
紬「絶対いいと思うの!」
梓「えっと・・・」チラッ
律「(あ、そうか、この手があったか・・・!)いいぜ!」
澪「って、いいのか!?」
律「おう!(とっておきの方法、思いついちゃったぜ!)」
唯「呼び方を交換するってことは・・・」
紬「例えば私がりっちゃんの呼び方をもらうとするならば・・・みんなを唯、澪、梓って呼ぶことになるわ」
唯「なんかややこしいね」
紬「えぇ。でも、梓ちゃんは自分だけあずにゃんって呼ばれるのが嫌だったんでしょう?でもみんなでやれば」
梓「問題はそこじゃないですよ」
紬「謀ったな・・・!」
澪「いや、謀ってない謀ってない」
紬「でもこれは決定したことなの。大きな流れには逆らえないわ。悲しいことだけど、私達はその中で足掻き続けるしかできないの」
梓「この人は何を言ってるの」
紬「赤信号もみんなで渡れば怖くないわ!だから大丈夫!照れないで!」
梓「そういう問題じゃないんですが・・・」
律「あー、わかったぞ」
梓「なにがですか」
律「『唯先輩だけの呼び名なのに、律先輩に呼ばれるなんて嫌!あずにゃんっていう呼び方は二人だけの特別なの!』」クネクネ
律「って感じ?」
梓「もっと違います」
律「」
澪「じゃあなんで嫌なんだよ?」
梓「あずにゃんなんてあだ名を呼ぶ人が増えるのが嫌なんです、純粋に」
唯「えー、今までもいやだったの!?あずにゃん!」
梓「え、いや・・・。そりゃ、最初は抵抗ありましたけど、最近は慣れましたよ」
唯「じゃあいいじゃん!」
梓「唯先輩に関しては、です。他の人が呼ぶとなると話は別です」
澪「なんだ、そんなことか」
紬「百合的な展開に結びつきそうもないから梓ちゃんの意見は無視でいいわね?」
梓「何その特殊な物事の判断の仕方」
紬「というわけで、呼び方の交換。始めるわよ?」
唯「ほい!」
澪「はいはい」
律「言ってもいかねーな、こりゃ」
梓「もー好きにするです」
紬「まず、一つ禁止事項があります」
澪「なんだよ?」
律「ちょっと待ってくれ。まず、私は澪と呼び方を交換する」
紬「のは駄目です」
律「なんでだよ!」
紬「なんで澪ちゃんなの?」
律「うっ・・・(とっておきの方法が早くも封じられた・・・!)」
紬「だって二人は同じでしょう?」
澪「へ?」
唯「あー、呼び方がってこと?」
紬「そう。りっちゃんも澪ちゃんも、唯、梓、ムギって呼ぶじゃない?」
律「・・・(バレてたのか・・・?)」
紬「意味ないでしょ?だから駄目」
澪「確かに、まぁ、な」
律「・・・(くっそー)」
紬「そこで提案なんだけど」
律「なんだ?」
紬「私はりっちゃんの呼び方を、りっちゃんは唯ちゃんの呼び方を、唯ちゃんは澪ちゃんの呼び方を、
澪ちゃんは梓ちゃんの呼び方を、梓ちゃんは私の呼び方をもらえばいいわ」
律「ややこしい」
澪「喋り方は?真似しないと駄目なのか?」
紬「まさか、喋り方はそのままでいいの。今回はあくまで呼び名を変えるのが目的よ」
唯「そっか」
紬「>>1のためよ。多分、呼び名を変えるのも書ききれないと思うから。同じ理由で罰ゲームとか、そういうのも無しよ」
律「ま、そういうことならしかたがないな」
紬「そしてもう一つ」
律「なんだよ」
紬「これを実践したときに、困ることが出てくるのよ」
梓「はい!先生!」ピン!
唯「・・・」ジー
律「いや、お前当ててやれよ!ムギのときはバンバン当ててたくせに!」
梓「・・・」シュン
澪「ほほ、ほら、梓!どうしたんだ?」
梓「お情けで当ててもらった・・・」
紬「お情けって・・・」
澪「そんなことないって、本当に気になるよ?なぁ、どうしたんだ?」
梓「死にたい・・・」
律「お前、最大MP1だろ」
唯「MP?マジックポイント?」
律「ううん、メンタルポイント」
紬「ある意味スライム以下ね」
梓「・・・」ズーン
律「ほほほら、話を元に戻そうぜ?」
唯「あ、そうだね。えーと、あずにゃんには何が『困ること』なのかわかるんだよね?」
梓「・・・はい。例えばさっきのローテーションで呼び合ったとき、私はムギ先輩のことをなんて呼べばいいんですか?」
律「へ?だからそのまま真似して・・・って、あ」
紬「気付いたみたいね。私は私のことを私と呼ぶわ。私の私に対する『他人→私』の呼び方なんてないのよ」
澪「うーん、どうすればいいんだ?」
紬「それは今までどおりでいいんじゃないかな。どう?」
律「あぁ、それがいいな」
梓「えーと、じゃあ確認していいですか?」
紬「うん。えっと、まずは唯ちゃん、言ってみて?」
唯「おっけー!私は澪ちゃんの呼び方を借りるから・・・」
唯「律!」ビシッ!
律「うお!?」
唯「ムギ!」ビシッ!
紬「なんか新鮮ね」ホワホワ
唯「梓にゃん!」ビシッ!
梓「いや違うでしょう。いま絶対わざとでしょう」
唯「澪ちゃん!」ビシッ!
梓「無視かよ」
唯「・・・でいいんだよね?」
紬「えぇ、次は澪ちゃんよ」
澪「いいぞ。えーと・・・私は梓だから・・・」ウーン
澪「律先輩!唯先輩!ムギ先輩!梓!」ビシ!ビシ!ビシ!ビシ!
澪「で、いいんだよな?」
紬「うん、そうね」
律「っていうかなんで名前呼ぶごとに指差すんだよ」
紬「その方が覚えやすいでしょ?指差し確認よ」
律「わかったよ・・・」
紬「それで、私がりっちゃんの呼び方だから・・・」
紬「澪、唯、梓、りっちゃん・・・で、いいのよね」
梓「そうなりますね」
律「こら、指差し確認しろよ」
紬「じゃあ次はりっちゃん、確認してみて?」
律「(無視かよ)・・・えーと、私は唯だよな?」
唯「うん!しばらく貸してあげるね!」
律「そりゃどーもありがとよ。えーと、澪ちゃん、ムギちゃん、唯、あず・・・あず・・・あ、あ・・・///」
澪「なに照れてるんだよ」
律「うううるへー!///」
唯「っていうか澪もちょっと顔赤いよ?」
梓「『澪』って・・・もう始まってるんですか?」
紬「そうみたい。唯、素晴らしい順応能力だわ・・・!」
梓「変なところで感心しないように」
澪「ほら、梓のことも呼んでやれよ」
律「・・・えーと・・・その・・・///」
唯「え?そんなに恥ずかしい?」
梓「そりゃ、普通の人はこうなりますって」
紬「いいえ、違いますー。りっちゃんは梓を愛しているから逆に呼べないんですー」
律「おい、こら」
梓「なんかその小学生みたいな言い方ムカつきますね」ニコッ
唯「小学生ってどうしてケンカするときにだけ敬語になるんだろうね」
澪「小学生なりの嫌味みたいなもんなんだろ?」
唯「ホント、もれなく敬語になるよね」
梓「つまりムギ先輩は小学生っと・・・」
唯「あー、今ムギ先輩って言ったー!」
梓「私はまだ確認作業してないからいいんですー」
紬「梓も小学生じゃない・・・」
梓「私は元々こんな口調です!」
律「あずにゃん!!」
澪唯紬梓「!?!?!?」
律「け、ケンカ腰になるのはよくないぜ、ああ、あ、・・・あずにゃん・・・///」
澪「声のデクレッシェンド上手すぎだろ」
律「うっせ!///」
梓「(なんか変な感じかも)・・・///」
唯「なんで梓が赤くなってるの」
紬「なんで唯が怒ってるの」
唯「だってなんかちょっと悔しい・・・!」
紬「わからないでもないけど・・・」
澪「ほら、最後は梓の確認だぞ」
紬「そうね、梓も頑張ってね」
梓「は、はい!えーと、私はムギ先輩からだから・・・」
梓「澪ちゃん、唯ちゃん、ムギ先輩、りっりっりっ・・・りっ・・・///」
紬「あれ?呼べないの?」ニヤニヤ
唯「梓、ちゃんと呼ばないと駄目だよ?」ニヤニヤ
澪「なるほど、これはこれで楽しいな」ニヤニヤ
律「な、なんだよ、早く呼べよ・・・///」
梓「りりりっり・・・ちゃん・・・///」
律「・・・///」
紬「はい駄目ー」
梓「」
紬「今のはノーカウント」
律「ひでぇ」
澪「当たり前だろ」
唯「もう一回」
律「お前ら鬼だ、鬼すぎる」
紬「よく考えて、これから何回も呼ばなきゃいけないのよ?さぁ、自分を解放して?」
梓「えっと・・・///」チラッ
律「こっちみんな///」
唯「梓!往生際が悪いよ!」
澪「そうだ、頑張れ!」
梓「りっちゃん・・・///」
律「お、おう?///」
紬「白いご飯はない?無性に食べたくなったわ」
唯「ムギ、これをオカズにしちゃ駄目だよ」
澪「あぁ、色んな意味でな」
律「っだー!!!」
澪「!?」
唯「何!?」
紬「萌え!」
梓「どさくさに紛れて変なこと言わないでください」
澪「えっと、どうしたんだ?」
律「あずにゃん!///」
梓「へ!?な、なんですか?」
律「こーらー!お前もりっちゃんって呼べ!」
梓「へ?でも」
律「いいから!行くぞ!・・・あずにゃん!」
梓「り、りっちゃん?」
律「あずにゃん!」
梓「りっちゃん!」
律「あずにゃぁぁぁぁん!!!」
梓「りっちゃぁぁぁぁん!!!!!」
唯「えーと、これはどうしたらいいのかな?」
澪「二人ともヤケになってるな」
紬「面白いから見ていましょう」
澪「いや、そろそろ止めよう。うるさくてかなわない」
唯「ほら、梓も律も」ギュッ
律「わっ///」
梓「ちょっちょっと///」
唯「何をしてたのかはよくわからないけど、しばらくこうしてようねー?」ギュー
律「う、おう///」
梓「しょうがないですね・・・///」
澪「なんであいつらはまた頬を染めてるんだ」
紬「りっちゃんも梓も・・・相手が女なら誰でもいいのかしら?どんとこいだけど」
澪「こら、どんとこさせるな。どん引きだ」
唯「ねー梓?」
梓「はい?(唯先輩に梓って呼ばれるの、なんか変な感じ・・・///)」
唯「律と私、どっちがいいの?」
梓「は、はい?」
律「なんだよ、唯ちゃん。その質問おかしくないか?」
唯「おかしくないよ!大切なことだよ!」
紬「はい!わかったわ!」
律「おい、唯ちゃん、あてるなよ!?絶対だ!」
紬「唯と律で梓とデートして、それで梓がどっちがいいか選べばいいと思うの!」
律「当ててもないのに発言するとか!!」
澪「ムギ先輩がこうなったら、もう誰にも止められない」
唯「澪が言ってるのに梓のセリフかと思った」
律「私もだ。唯ちゃんが言ってるのに澪ちゃんが言ってるのかと思った。やっぱ呼び名って大切なんだな」
紬「ちょっと」イライラ
梓「どうしたんですか?」
紬「私は今、二人が梓とデートしたら?って言ったのよ?聞いてた?」イライラ
律「え、あ、あぁ・・・(すげぇ、こんなイラついてるムギを見たの初めてだ)」
澪「えっと、ごめん、無視してたわけじゃないんだ、ごめんな?(ヤバイ、ちょっと怖い)」
唯「梓は?それでいい?」
梓「いやです」
律「」
澪「」
唯「」
紬「」イライラ
梓「だっておかしくないですか?なんで二人の中から選ばなきゃいけないんですか」
紬「つまり梓は澪が好きなんだ、わかったわ」
梓「何をどう解釈してそうなった」
紬「じゃあどういうこと?」
梓「私が誰のこと好きかーなんて、どうでもいいじゃないですか」
紬「いくないわ」
澪「ムギ先輩は正直だなー」
律「ある意味尊敬するよ」
梓「とにかく、デートして決めるとか嫌ですから」
紬「じゃあ・・・家でまったりとかはどうかしら」
梓「いや、その、そういう問題じゃ・・・」
紬「しかも律と唯の二人だけじゃなくて、私と澪も合わせた4人の中から選んでももらうわ」
梓「・・・」
紬「どう?」
梓「えっと・・・それは、その・・・困ります・・・」
紬「わがままねー」
澪「いや、ムギ。今のきっとわがままじゃないぞ」
梓「困るったら困るんですっ!」ダッ
唯「え!?梓!?」
律「どこ行くんだよ!」
梓「ほっといてください!」バタンッ
澪「・・・行っちゃったな・・・」
律「・・・」ポカーン
唯「えっと、これは追いかけた方がいいのかな」
紬「問題はどっちが追いかけるか、ね」
律「そんなの知るか!」ダッ
唯「あ!私も!」ダッ
バタン!
澪「あいつら・・・」
紬「・・・」
シーン
澪「えーと・・・」
紬「・・・」シュン
澪「えっと、よしよし」ギュッ
紬「!?」
澪「よしよーし」ナデナデ
紬(ラッキー!///)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
律「アイツ何処行ったんだよ・・・」
唯「梓は結構足速いからね・・・結構遠く行っちゃったのかも」
律「全くもー。よし、手分けして探すぞ」
唯「がってんです!」
律「えと、唯ちゃん?」
唯「ん?なになに?」
律「あのさ、さっきの話なんだけど・・・」
唯「なに?」
律「えっとな?多分、私、梓のこと・・・気に入ってると思う」
唯「あずにゃんでしょ?」
律「あ、そうだった。あずにゃんのこと、気に入ってるよ」
唯「それで?」
律「でも、そういう好きとは違うからな?」
唯「そうかなー」
律「唯ちゃんはどうなんだよ」
唯「私?私は梓のこと好きだよ」
律「!?///」
唯「でもねー、そういう好きじゃないの」
律「そ、そうなのか?」
唯「うん、本当に好きな子に抱きついたり簡単にできないよ」
律「お前ならできそうだけどな・・・?」
唯「うーん、梓は妹みたいな感じかなー?」
律「そうなのか?」
唯「うん。律はさ、本当に梓のこと、後輩として気に入ってるだけ?」
律「だからそうだって言ってるだろ」
唯「じゃあ、梓とチューしたり手繋いだりしたいと思う?」
律「はぁ?」
唯「答えてよ」
律「したいに決まってるだろ」
唯「」
律「え?え?私、なんか変なこと言ったか?」
唯「えっと・・・」
律「だって気に入ってるんだから、それくらいしたいよな?」
唯「・・・ちなみに、澪にもしたいと思う?」
律「え?」
唯「ほら、答えて」
律「え、うん。したいかな」
唯「」
律「なんだよ、なんで黙るんだよ」
唯「じゃあ、私やムギには?やっぱりしたい?」
律「うん、したいかな」
唯「」
唯「・・・(駄目だこの人)」
律「でもそんなことしたら怒られちゃうだろ?」
唯「ムギにならしても怒られないと思うけど・・・」
律「そうかなー」
唯「えっと、律の本命は誰なの?」
律「本命って、恋愛感情抱いてるみたいに言うなよー」タハハ
唯「いや、抱いてるでしょ。明らかでしょ」
律「違うって、みんな友達として好きなんだよ」
唯「友達とチューはしません」
律「だからしてないじゃん。我慢してるじゃん」
唯「いや、そもそも我慢するのが」
律「私は軽音部の部長だぞ!?」
唯「だから何」
律「みんなを大切に想って当たり前だろ?」
唯「違うよ、それとこれとは話が違うよ」
律「なんだってんだよー」
唯「律、じゃあ私とキス、してみる?(なんてねー)」
律「いいのか!?」
唯「えーと・・・(なんでそんなに食いつくの・・・)」
律「するぞ!?本当にするぞ!?」
唯「えーうん、いいよ(なにこの流れ)」
律「やったぜ!」ヒャッホウ!
唯「ほら、するなら早くしてよ・・・///」
律「お、おう!」
梓「こらぁぁぁぁ!!!」ダダダダッ
律唯「!?」
梓「私を探して!!」
律「あー、ごめん、すっかり忘れてた」
唯「ごめんね、梓。律が想像以上に駄目な人でね」
律「なんだよ!駄目って!」
梓「誰もこないから戻って来ちゃったでしょう!?」
律「構って欲しかったのか、可愛いやつめ」
唯「梓、説明は後でするけど、とりあえず律に近づかないで」
梓「へ?なんでですか」
唯「誰でもいいんだってさ。梓じゃなくてもいいんだってさ」
律「いやいや、どういうことだよ」
梓「もうちょっと詳しく話してください」
唯「律は梓だけじゃなくて、私や澪やムギにもチューしたり手繋いだりしたいんだって」
梓「なんという」
律「え?なんかおかしいか?」
梓「逆におかしくないところがないですね」
律「えー?あずにゃんまでそんなこと言うのかよ・・・」
梓「ちょっと、あずにゃんって呼ばないで下さいよ・・・(照れるでしょーが)」
律「しかたがないだろー?ムギちゃんにサボってるのバレたら怒られそうだし」
梓「っていうか二人とも、さっき何しようとしてたんですか」
唯「うん?えーと、なんでもないよ(黙ってた方がいいよね)」
律「ああ、大したことじゃない。チューしようとしてただけだ」
梓「」
唯「あちゃー」
梓「いや、それ大したことだから」
唯「律がこんな駄目な人だと思ってなかったよ」
律「だーかーらー!実際に誰に手出してるワケじゃないんだからいいだろ!?」
唯「もうね、そのね、考え方が駄目だよね」
梓「同感です」
律「なんだよー!」
唯「律、そういうのは誰か一人にしないと駄目なんだよ?」
律「そりゃわかるけどさー」
梓「まさか先輩相手にこんなこと教えることになるとは思ってなかったです」
律「だから、誰にもしてないだろ?」
梓「したいと思うのもまずいんですって」
律「えー」
唯「いや、常識だよ?」
律「唯に常識がどうのこうの言われるとか!!」
梓「律先輩のせいですよ。唯先輩以上に常識がないから、唯先輩が突っ込み役に回らざるを得ないんですよ」
唯「梓、呼び方呼び方」
梓「あ、そうでしたね。唯ちゃんと、その、りっちゃん・・・///」
律「えーと、なんかごめん?」
唯「梓は一途に律のことが好きなのに・・・」
律「へ?そうなのか?」
梓「ちょっと!唯ちゃん!///」
唯「本当のことでしょー?」
律「嬉しいぞ!あずにゃん!」
梓「だぁから、あずにゃんって呼ぶなぁ!///」
律「私、あずにゃんって呼び慣れちゃったぜ」
梓「慣れないで、そんなに早く慣れないで」
唯「もームギの予想を遥かに上回ってたね・・・」
律「なんだ?ムギちゃんの予想って」
唯「まぁ、ムギの予想を私が想像してるだけなんだけど・・・」
梓「なんですか?」
唯「きっとムギは両想いの二人をくっつけようと頑張ってたんだよ」
梓「・・・それは、わかってましたけど・・・///」
唯「でしょ?なのに梓は逃げちゃうし、律はこんなだし」
律「こんなって言うな!」
梓「だって、無理矢理くっつけられるのが嫌だったんですもん・・・」
唯「梓の言う事はわかるよ」
律「私だってみんなが好きなだけだ!」
唯「律の言う事はわからないよね」
律「」
梓「いや、わかる人の方が少数派ですから」
律「なんでだ・・・私はみんなを平等に好きなだけなのに・・・」
梓「平等に好きなのはいいですけど、りっちゃんの中に渦巻く欲望にどん引きです」
律「なんだよー!あずにゃんだって私とそういうことしたいんだろ!?」
梓「なっ!///」
唯「はい私これからしばらく空気ー」
律「違うのかよ!」
梓「ううううっさいです!」
律「ほら、否定できないじゃんか!」
梓「否定はしないけど・・・!」
律「じゃあちゃんと言えよなっ」
梓「む・・・!」カッチーン
律「な、なんだよ」
梓「したいけど、みんなとしたいなんて嫌です!」
律「違う、みんなといっぺんにするとかじゃなくて」
梓「そういう問題じゃなくて!りっちゃんが『私としたい』っていうなら嬉しいし、したいです!」
律「だからしたいって!」
梓「違うでしょ!?りっちゃんは『私としたい』じゃなくて『私ともしたい』でしょう!?」
律「う゛・・・」
梓「もっと真面目な人だと思ってました」
律「えと、その、嫌いになったか・・・?」シュン
梓「・・・嫌いには、なってないですけど・・・」
律「じゃあどうしたらいい?」
梓「その考え方を改めてください」
唯「ごめん、ちょっといい?」
律「あ、ごめん。いいよ」
唯「律が一人に絞ったとして、梓が選ばれるとは限らないんじゃない?」
梓「あ゛・・・」
律「えーと・・・まぁ、うん・・・」
梓(否定しろよっ!)
唯「どうしよっか・・・」
梓「うーん、もういっそこのままで」
唯「守りに入った!?」
梓「だって私が選ばれなかったら嫌ですもん」
律「え?え?」
唯「それはそうだけど・・・」
梓「それに、例えばりっちゃんが澪ちゃんを選んだとして、それを澪ちゃんが断って・・・」
唯「うん」
梓「それで、『じゃあ梓で』ってなるのも嫌ですもん・・・」
唯「それもわかるよ?でも・・・」
梓「それならいっそ、このまま曖昧な方がいいです・・・」
唯「梓・・・」
梓「・・・」グスッ
律「おい、泣くなよ・・・」
唯「よしよし」ナデナデ
梓「りっちゃんのせいですもん・・・」グスッグスッ
律「!」ドキッ
唯「?」
律「う、えと・・・ご、ごめん・・・(なんだ?今、なんかドキッとした・・・?)」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
その頃
紬「ねぇ、澪?」
澪「なんだ?」パッ
紬「なんで離しちゃうの・・・」シュン
澪「え、あぁ。ごめんな」ギュー
紬「えへへ///」
澪「律先輩達、多分あのドアの向こうにいるな」
紬「えぇ、聞こえるわ」
澪「なんの話してるか、聞こえたか?」
紬「あまり鮮明には聞こえなかったけど・・・律がとんでもないことを言ってるみたいね」
澪「あいつ、何を言ったんだ・・・?」
紬「わからないけど、梓に怒られてるっぽいわ」
澪「じゃあ梓を連れ戻してきたのかな」
紬「うーん、どうかしら。足音からすると、二人とも階段を下りていった様子はなかったけど・・・」
澪「じゃあ扉の前で話してたら梓が戻ってきたってこと?」
紬「かもね。それにしても、会話の内容が気になるわ・・・!」
澪「私は会話の内容よりも、ムギ先輩のそのピンと立ってる1束の髪の毛が気になるんだが・・・」
紬「あぁ、これは百合気を感じてるのよ」
澪「妖気じゃなくて!?」
紬「しかも、ビンビンよ。きっととんでもないことになっているんだわ・・・!」
澪「一体何が起こってるんっていうんだ・・・!?」
ガチャ
律「よーっす!」
澪「律!・・・先輩!」
唯「ごめんね、待たせちゃって」エヘヘ
律「ちゃんとあずにゃんを連れ戻してきたぜ!」
梓「いや、りっちゃんは連れ戻してないから。私が自発的に帰ってきただけだから」
紬「あら、二人とも『りっちゃん』『あずにゃん』には慣れたのね?」
律「おう!ばっちりだぜ!」
梓「私は・・・いまだにちょっと恥ずかしいですけど・・・///」
唯「そんなことより聞いて!」
紬「どうしたの?(待ってましたぁぁ!!)」
律「お、おい。唯ちゃん?別に言わなくてもいいんじゃないか?」
澪「なんだよ、気になるだろ」
律「いや、本当に大したことじゃないから。なぁ、やめようぜ?」
唯「駄目だよ。こんなときこそ、ムギにどうしたらいいか聞くべきだよ」
紬「うふふふふふふふふふ」
梓「怖い、ムギちゃん怖い」
澪「だからどうしたんだよ」
律「え、いや、その・・・澪ならきっとわかってくれると思うんだけど・・・」
梓「わかったら澪ちゃんの人格も疑わしいものになってきますね」
澪「何が!?」
律「ちょっと、澪。こっち」グイッ
澪「な、なんだよー?」
律「いいからいいから」グイグイ
澪「えー?」
唯「部屋の隅っこでヒソヒソ話とか、なんか可愛いなー」
紬「えぇ、きっと素晴らしい展開が待っているのよね、わかるわ」
唯「確かに、ムギちゃんにとっては最高の展開かも・・・」
紬「・・・?(これは、ついに私の時代が・・・!?)」
梓「なんていうか、りっちゃんのこと、どうしたらいいのかっていう・・・」
紬「どうしたの?」
唯「うーん。とりあえず、二人が戻ってきたら私と梓からムギには説明するよ」
紬「わかった!」ツルテカ!
・・・
・・・
澪「で、なんだよ?」
律「なぁ、あのさ・・・」モジモジ
澪「だからなんだよ??」
律「澪ちゃんはさ、軽音部のみんなのこと、好きだよな?」
澪「へ?あ、あぁ。好きだぞ?///」
律「じゃあさ、チューしたり手繋いだりしたいよな?」
澪「」
律「?」
澪「お前は何を言っているんだ?」
律「え?え?」ガーン
澪「それは、ないだろ・・・」
律「なんでぇ!?」
澪「いや、ないから」
律「おかしいだろ!」
澪「お前がな」
律「だってみんな可愛いじゃん!」
澪「いや、ちょっと待て」
律「なんだよ!」
澪「お前、それは度が過ぎてるぞ?」
律「そ、そうなのか?」
澪「あ、ああ」
律「じゃあ、澪ちゃんは私とチューするの嫌か?」
澪「・・・いや、じゃないけど・・・///」
律「じゃあ澪ちゃんもやっぱ一緒じゃん!」
澪「一緒じゃない!私はみんなとそういうことがしたいわけじゃない!///」
律「へ?」
澪「だから、あくまで律先輩としたいなーって思うだけで、唯先輩とか梓とかムギ先輩とそういうことがしたいわけじゃないって」
律「なんで私だけ?そんなの不公平だろ」
澪「はい?」
律「贔屓は駄目だ」
澪「お前が駄目だ」
律「なんでみんなわかってくれないんだよ・・・」
澪「じゃあ聞くけど、唯先輩と梓がチューしてたらどうする?」
律「仲いいなーって思うよ」
澪「・・・」
律「なんだよ」
澪「いいか、そういうのは誰か一人としないと駄目なものなんだ」
律「それはわかってるって。だから、今まで誰ともそういうことしてないだろ?」
澪「いや、まぁ、そうなんだろうけど」
律「でもみんなとしたいって思うのは変じゃないよな?」
澪「いや、変だな」
律「あずにゃんと同じこと言う・・・!」
澪「そりゃ梓が正しいよ」
律「でも・・・誰か一人に絞らないといけないなんて・・・」
澪「えーと・・・(あれ?これ、私が選ばれなかったら・・・)」
律「誰にしたらいいかなんて、選べない・・・」
澪「じゃあさ(選ばれない可能性があるなら、いっそのことこのままの方がいいかも)」
律「なに?」
澪「とりあえず、私としてみないか?そういうこと」
律「!?・・・いいのか!?」
澪「い、いいよ///」
律「で、でも・・・」チラッ
澪「こら、みんなの方は見るなよ。いいから」
律「本当にいいのか?」
澪「あぁ(このままキスさせて、私を意識させれば・・・一歩リード!)」
律「よっしゃ!」
澪「・・・顔、近いっ・・・///」ドキッ
唯「ちょっとー?」トテトテ
澪「うひゃい!?!?」
唯「まだー?」
律「あ、ああ!えっと、うん!今ちょうど話終わったところだぞ?」アタフタ
唯「そう?」
律「おう!」
唯「それじゃみんなのところに戻ろう?ムギにも説明しないと!」フンスッ
律「あ、ああ。そうだな、行ってくる」トテトテ
澪「・・・(あとちょっとだったのに・・・)」
唯「・・・」
澪「・・・」ハァ
唯「澪、抜け駆けはいけないよ?」
澪「!?」
唯「みんな平等に、でしょ?」ニコッ
澪「わ、わかってるよ・・・(唯、怖い・・・!)」
・・・
・・・
紬「さあ、説明して?」キラキラ
律「えーと、説明って言うか、相談なんだけど・・・」
紬「なんでもいいわ」
梓「ムギ先輩、喜ぶんだろうな・・・」
澪「鼻血に備えておいた方がいいかも」
唯「あ、ティッシュでいいかな?」スッ
澪「よし。準備万端。さ、話せ」
律「お、おう」
紬「・・・」ワクワク
律「あのさ、ムギちゃんは軽音部のこと、どう思う?」
紬「へ?楽しくて大好きよ?」
律「メンバーのことは?」
紬「一緒。楽しくて大好き。誰一人欠けて欲しくないわ」
律「よし、ここまでは私と一緒だな」
澪「ちょっと待て。私だって一緒だぞ?」
唯「うん、私も」
梓「私だって同じですよ?」
律「でも、みんなはここから違うだろ?」
澪「そりゃそうだ」
紬「え?なに?なに?」
律「ムギちゃんはさ、メンバーのみんなとチューしたり手繋いだりしたいとか、思わないか?」
紬「・・・!!!!!!(キマシタワァァァァ!!)」
澪「わぉ、やな予感」
唯「澪、私もだよ」
紬「思うわ!すっごく!!!」
梓「あー・・・」
律「だよな!?」
紬「えぇ!むしろそう思わない唯、澪、梓がおかしいのよ!」
澪「いやいやいやお前らがおかしいんだよ!?」
紬「きっと軽音部に対する愛が足りないのよ!」
律「じゃあさじゃあさ、憂は?憂も軽音部の一員みたいなもんだし、そういうことしたいよな!?」
紬「もちろんよ!」
律「ムギちゃんは話がわかるなぁ!」
梓「この人達、駄目すぎる・・・!!」
紬「同じ理屈で和ちゃんとだってしたいわ!」
律「おぉう!やっぱそうだよな!!」
唯「逃げて。和ちゃん逃げて」
あ、っていうかよく考えたら律は唯から呼び名を借りてるんだから、
唯のことを唯ちゃんって呼ぶのおかしいな・・・
スルーしといてくれ
律「よかった!私はおかしくないよな!?」
紬「おかしいなんてとんでもない、素晴らしいことよ!」
澪「こら、煽るな」
律「だよなー?それなのにあずにゃん達は『誰か一人に絞らないと』って言うんだぜ?」
紬「まぁっ!なんてことを!」
梓「私達は事実を述べたまでです」
紬「・・・いや、ちょっと待って?」
紬「・・・」ポク、ポク、ポク、ポク・・・チーン!
紬「そうよ!誰か一人に絞らないと駄目じゃない!!」
律「えぇぇ!?!?」
澪「ここまで言ってることが真逆になると、いっそ清清しいな」
唯「見て、あのムギの顔」
紬「・・・」モホホホ
梓「なんかよくわかんないけど、いやらしい笑い方してる!!」
澪「絶対何か企んでるな・・・」
唯「ムギ、どうするの?」
紬「簡単なことよ。りっちゃんの真実の相手を私達で探してあげるのよ!」
律「なんだ?真実の相手って」
紬「りっちゃんの本命を探すのよ!」
律「だから唯もそうだけど、何言ってるんだよ?まるで私が恋愛対象としてみんなを見てるみたいじゃないか」
紬「・・・無自覚、だと・・・!!」
澪「いや、律先輩のしたいことっていうのは、普通恋人とすることだろ?」
律「そりゃ男と女の話だろうよ」
唯「女の子同士ならそういうことしていいって思ってるの?」
律「うん?うん」
梓「女の子同士でも、さすがにチューはないと思うけど・・・」
律「そうなのか?」
唯「え?うん」
律「だって、よくチューとかされたぞ?私」
紬「・・・」ハァハァ
梓「この人って・・・」
澪「律先輩は昔から何故か女の子ウケがいいんだよ」
唯「あー、わかるかも。だからそれが普通だと思ってるのかな」
澪「うーん、律先輩からしてるのは見たことないけどな」
律「いや、そこはほら、自分からしたい程でもなかったし。向こうが勝手にしてきただけだし」
澪「・・・つまり?」
律「前とは違うんだ!今はしたいのを我慢してるんだよ!お前らみんな可愛すぎなんだよ!」
梓「この人・・・///」
澪「っていうか私はずっと一緒だったんだけどなー?」イラッ
唯「嬉しいけど、嬉しくないね?」
紬「ちょっと」イライラ
澪「あ、えっと(やべっ、またムギの話無視しちゃった・・・)」
紬「私は」
唯「律の本命の相手を探すんだよね!?」ハラハラ
紬「そう」
梓「でも、どうやって?」
紬「私達がかわりばんこでりっちゃんと二人きりの時間を過ごすっていうのはどうかしら」
澪「えーと?」
紬「だから、1日ずつ交替で二人きりになるのよ、どう?」
律「えーと、それで何がわかるんだ?」
紬「りっちゃんの本心よ」
梓「そのメンバーっていうのは私達4人でいいんですか?」
紬「まぁ、そうね。りっちゃんが望むなら憂ちゃんと和、それに純ちゃんも入れてもいいわ」
梓「はい純ちゃんとばっちりー」
澪「私達はまだしも、その3人には拒否権があるだろ?」
律「っていうかとりあえずこのメンバーでいいぜ」
紬「そう?」
唯「じゃあまず誰からいこうか」
紬「はい!!はいはいはい!!!」ピーン!ピーン!ピーン!
澪「誰にしようか?」
律「うーん、誰でもいいけど・・・」
紬「はぁぁぁい!!」ピーン!
梓「ムギ先輩、必死すぎるでしょう」
澪「うーん・・・」
梓「いや、当ててあげて。お願いだから当ててあげて」
唯「しょうがないなー。じゃあ、ムギからね」
紬「やったぁぁぁ!!!」ヨッシャァァァ!
律「えっと、じゃあ明日はよろしくな、ムギちゃん」
紬「こちらこそぉぉぉ!!」
澪「いや、気合入りすぎだから」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
次の日
律「よっす、おはよう。ムギちゃん」
紬「おはよう。あと、そのちゃん付けやめてくれるかな?」
律「」
紬「ね?」
律「いや、いいけど、これムギが言い出したことじゃん・・・」
紬「あの時はりっちゃんに『あずにゃん』、梓ちゃんに『りっちゃん』って呼ばせることに精一杯だったのよ」
律「なんでそんな・・・」
紬「だって二人は両想いだと思ってたもの」
律「唯も似たようなこと言ってたな」
紬「あら、唯ちゃん、なかなか鋭いのね?」
律「そうかも。って、あれ?唯は?」
紬「唯ちゃんならあそこにいるわよ」
唯「・・・」ポツーン
律「ぼっち!?」
紬「今日は私達の邪魔しないでくれるんだって。優しいわね♪」
律「いや、かわいそうだろ!?」
紬「お互いの邪魔はしない約束をしたの」
律「へ、へぇ?」
紬「ほら、座って?」ポスポス
律「え?私の席、あっちなんだけど・・・」
紬「今日だけ交換してもらったの」
律「どんだけー」
紬「わかった?だから座って?」
律「お、おう」ストン
紬「今日は一日よろしくね?」
律「お、おう!」
紬「あと、先に言っておくけど、私はいつでもどんとこいだから」
律「へ?どんとこいって・・・」
紬「だから、キスでもセックスでもしたいときにしていいからね?」
律「せっ・・・!///」
紬「?」
律「そそそそれはいいです!!///」
紬「あら、そう?」
律「あ、ああ・・・。セックス『は』いいや」
紬「あら、そんな強調しちゃって・・・///」
律「えへへ///」
唯「むー(なんかいい感じっぽい!!)」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
先生「席についてー」
律「ほら、授業始まるぞ?」
紬「えぇ、そうね」
律「いや、そうねじゃなくて。教科書は?ノートだけじゃ駄目だろ」
紬「あぁ、今日は全部家に置いてきたわ」
律「」
紬「だから教科書、見せてね?」
律「あぁ、そういうことか・・・!いいぜ。机くっつけようなー♪」
紬「うん///」
唯(ムギちゃんめぇ・・・!!)
先生「って感じかなー。ここまででわからないことある?」
生徒「・・・」
先生「大丈夫そうね。んじゃー次のページ」
律「・・・」ペラッ
紬「!?」ブフッ
律「おい、どうしたんだよ?」
紬「りっちゃん、これ・・・」プププ
律「あー、これか?これは軽音部のみんなの似顔絵だ」ニシシ
紬「りっちゃん・・・(本当に軽音部のみんなが好きなのね・・・)」
律「結構似てるだろー?」ヘヘッ
紬「もー、みんなもっと可愛いわよ」クスクス
唯(ムギちゃん・・・!ずるい・・・!)
紬「ねぇ、りっちゃん・・・?」
律「な、なんだよ・・・///」
先生「ここの訳は、っと・・・」カッカッカッ
紬「いまなら誰も見てないわよ・・・?」
律「ムギ・・・///」
紬「ね、・・・しよ?」
律「!?///」
唯(あぁぁぁぁ!!!駄目ぇぇ!!)
律「え、今?」
紬「駄目?」
律「い、いや・・・駄目じゃないけど・・・」チラッ
先生「ここらへんは絶対にテストに出すからねー?」カッカッカッ
紬「大丈夫だって。先生は黒板に訳書くのに夢中でしょ?」
律「そっか、誰も見てないか。じゃあ・・・しよっか?///」
後ろの子(いや、滅茶苦茶見えてるんですけどー)
唯(あーもう!!邪魔したい!!)
紬「・・・」ギロッ
唯「!?」
唯(あの目つきは反則だよぅ・・・)ブルブル
律「ほら、こっち向かないとできないだろー?」
紬「え、あぁ、ごめんね」
律「んじゃするぞー?」
先生「田井中ー」
律「ひゃい!?」
先生「あんたまた教科書忘れたんだ?」
律「え?いや、これは」
紬「先生、これは私が忘れたんです・・・!」
先生「いいや、琴吹、かばわなくていい」
律「いや本当に」
先生「罰だ。ここの訳、してみろ」
律「えぇ・・・」
紬「りっちゃん、ごめんね?」
律「いいよ、普段の行いが悪いんだ・・・」
先生「ほら、早く」
律「えっと・・・『私のハンバーガーは最近睡眠不足に悩んでいるようです』、かな・・・?」
紬「りっちゃん、husbandはハンバーガーじゃなくて夫っていう意味よ」
律「うわ・・・」
クスクス・・・
唯「っていうか睡眠不足なハンバーガーって何」
先生「よし、次の授業までに93ページの訳、全部やってこようか」
律「へーい・・・」シュン
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
唯「りっちゃん、さっきの授業は災難だったね?」
律「ホントだよ!あんなの急に当てられてわかるわけないだろ!?」
紬「いや、あれはわかって欲しかったわ」
律「しかもいいところ邪魔されるし、最悪だよ」
紬「なかなか上手くいかないわね・・・」
唯「っていうか授業中は無理なんじゃないかなー」
律「うーん、私もそう思う」
紬「私・・・授業中に女の子とチューするのが夢だったの・・・」
律「そうだな!諦めちゃいけない!」
唯「りっちゃんが友達想いなのはわかったよ。でも」
律「なんだよー」
唯「もっと違う場所でしたら?」
紬「うーん、じゃあやっぱり放課後まで待つしかないのかな」
律「私は早くしたいぞ!」
紬「まぁ///」
唯「ムギちゃん、今日だけだからね!」
紬「えぇ、今日だけで構わないわ」
唯「むー」
紬「どうしたのかしら?」
唯「ムギちゃんはりっちゃん狙いじゃないの?」
紬「狙いって言うか・・・言ったでしょう?私もメンバーとはこういうことしたい派なの」
唯「派って・・・あずにゃんや澪ちゃんは本気なんだよ?」
紬「えぇ、それはわかってるわ」
唯「じゃあ」
紬「でもちょっとくらい、いいじゃない」
唯(この人も駄目だ)
律「そうだそうだ、ちょっとくらいいいだろー?」
唯(こっちも駄目っぽい・・・)
紬「どうせりっちゃんが誰かとくっついちゃうなら、その前一回くらいいいと思わない?」
唯「むー」
律「ほら、そんなにむくれるなよ、な?」ナデナデ
唯「な、なでなでしてもらってもら駄目なんだからねっ!///」
律「おー唯が珍しく頑固だなー」
紬「唯ちゃんずるい・・・!!りっちゃん!私もなでて!」
律「うん?いいぞー」ナデナデ
紬「へへー///」
律「お前ら、やっぱ可愛いなー」ホクホク
紬「そ、そうかしら?」
唯「でも、誰か一人にしないと駄目だからね?」
律「えーもったいないな」
唯「澪ちゃんやあずにゃんはこのままでもいいなんて言ってたけど、ちゃんと決めてね?」
律「そうだなー」
紬「残念だけど、唯ちゃんの言うとおりよ?」
律「うーん、わかったよ・・・」
唯「出来れば私を選んでくれると、嬉しいんだけど・・・」ボソッ
律「へ?なんか言ったか?」
唯「なんでもない!///」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
放課後
紬「じゃあ部活に行こうか?」
唯「うん!」
律「ちょっと待ったぁぁ!!」
唯「!?」
律「ムギは私と一緒にくるの。いいな?」グイッ
紬「・・・うん!」トテトテ
唯「・・・」
唯「・・・いいなー」ポツーン
唯「あの後も、あの二人ずっとイチャイチャしてたし・・・」ムー
唯「明日は私の番だといいなー」
・・・
・・・
律「よし、ここらへんでいいかな」
紬「どうしたの?こんな人気のないところで」
律「えー?だって今日はムギと過ごす日だろ?」
紬「え、えぇ。まあ、そうね・・・///」
律「だから、やっぱりチューくらいしときたいなーと思ってさ!」ヘヘッ!
紬(この女たらしは・・・!)
律「駄目か?」
紬「駄目なわけないじゃない(まんざらでもない私がいるわ・・・)」
律「よしっ、んじゃ・・・///」
紬「えぇ、いいわよ///」
律「・・・」ドキドキ
紬「・・・」ハァハァ
律「ちょっと待てぇぇぇ!!」
紬「何よ?」
律「なんではぁはぁしてるんだよ!?」
紬「なんでって、興奮してるから・・・」
律「こっ・・・!?」
紬「駄目・・・?」
律「しょ、しょうがないなー(可愛いからいいや)」
紬「ほら、目瞑ったわよ?///」
律「お、おう///」
チュッ
紬「・・・///」
律「・・・!!!!///」
紬「どうしたの?///」
律(ムギの唇柔らけぇぇぇぇぇ!!!)
紬「えっと・・・?///」
律「あの・・・さ、ムギの唇ってヤバいな・・・///」
紬「何が!?」
律「なんていうか、その、色々と・・・///」
紬「・・・(これは褒められてるのかしら、それとも貶されてるのかしら)
律「へへー///ムギとチューしちゃったー///」
紬「そうね」ウフフ
紬(なんか嬉しそうだから、いっか)
律「んじゃみんなのとこ戻ろうぜー?」
・・・
・・・
音楽室
ガチャ
澪「おー、戻ってきたなー?」
律「おう!」バタン
梓「って、ムギ先輩真っ赤!?」
紬「えへへー///」
唯「何してきたの!?何してきたの!?」
律「別に、ただ、その・・・な?」チラッ
紬「え、えぇ・・・///」
澪「何この事後みたいな雰囲気」ヤダー!
梓「くっ、早く私の番になれです・・・!!」
唯「残念、明日は私の番です!」
澪「えー!?いつ決めたんだよ!?」
梓「ずるいです!」
律「なんかよくわかんないけど、私モテモテじゃないか?」
紬「そうね」ポワー
唯「私がさっき決めました!」
澪「なんだよー」
唯「だって、今日一日中ムギちゃんとりっちゃんがイチャイチャしてるの見せ付けられたんだよ?」
梓「ま、まぁ、それは同情しますけど・・・」
唯「だから次は私の番なの!」フンスッ
律「おい、ケンカするなよー」
澪梓「お前のせいだろ」
律「あう・・・」シュン
唯「ねーいいでしょー?」オネガイー!
律「私は別にいいけど・・・」
澪「うーん、しょうがないな」
梓「唯先輩、譲りますよ」
紬「あのー」
澪「なんだ?」
紬「私、今なら死んでもいいわ!」
梓「話を中断させてまで宣言することですか!?」
律「ムギ、とりあえず死ぬな」
澪「何をしたのかわからないけど、律といかがわしいことしたんだろ・・・」シンデモイイヨ
唯「澪ちゃん!」メッ!
律「えーと、んじゃ明日は唯でいいんだな?」
唯「うん!」
澪「じゃあ明後日は私だ!」
梓「あ!ずるい!」
澪「先着順ですー」
梓「そんなルール聞いてない!」
紬「まぁまぁ、レディファーストってことで、ね?」
梓「私もレディですけど!?」
唯「まぁまぁ、ね?」
梓「むー」
紬「明日は観察する側ね、楽しみだわ・・・!」フフフ
澪「ムギはどっちでも楽しめていいな・・・」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
次の日
唯「おはよう!」
律「うお!?」
唯「おはよう!」
律「おお、おはよう?」
唯「へへー///」
憂「おはようございますっ」
律「おー、憂ちゃんもおはようなー?」
唯「今日はよろしくね!」
憂「?なんかあるの?」
律「えっと、今日は唯とイチャイチャする日なんだ」
憂「・・・は?」
唯「もう、昨日は楽しみすぎて寝れなかったよー」
憂「・・・はい?」
律「2日前にチューしていいって言ってだろー?」
唯「うん!」
憂「・・・は?」
律「あれって今も有効か?」
唯「もっちろん!」
憂「無効ですー絶対に無効ですー」ディーフェンス!ディーフェンス!
律「何そのバスケの動き」
唯「ちょっとー憂、邪魔しないでよー?」ムー
憂「っていうかなんでこんなことなってるんですか!」
律「えーと、話すと長くなるんだけど・・・」
唯「簡単にいうと、りっちゃんは軽音部のみんなとイチャイチャしたいんだよ」
憂「何それ汚らわしい」
唯「それで、『そういうことをしたい人は一人に絞らないと駄目なんだよ!』って話になってね」
憂「そりゃそうだね」
律「おう。それで、私は一体誰とそういう関係になりたいのか、確認することになったんだ」
唯「そうそう。そのためにみんなで交替でりっちゃんと1日過ごすんだー」
憂「へ、へー・・・」
律「昨日はムギだったんだぜ」
憂「ムギさんとは何かしたんですか?」
律「何かって、えっと、いや、別に?///」
憂(うわ・・・このリアクション、絶対なんかしたよ、この二人)
唯「いいなームギちゃん」
憂「お姉ちゃん・・・」
唯「りっちゃんはね、憂ともチューしたりしたいんだってさ」
憂「へ!?私も!?」
律「あぁ、駄目か?」
憂「え、えっと・・・(まさか私も対象に入ってたなんて・・・!)」
唯「ほら、やっぱり憂は駄目なんだよ」
律「そっかー、残念だ」
憂「わ、私はお姉ちゃん一筋ですから!///」
律「うーん、わかったよ」
憂「・・・(律さんかぁ・・・考えたことなかったな・・・)」
唯「りっちゃん隊員!」
律「なんだー?」
唯「手繋いで学校行こう?」
律「お!いいなー!よっしゃ!」ギュッ
唯「へへー///」ギュー
憂「うーん・・・(律さんかぁー)」
律「憂ちゃんに怒られるかと思ったけど、そんなこともなさそうだな?」
唯「なんか考え事してるみたいだね?」
律「物思いにふける憂ちゃんも可愛いな」
唯「ちょっと、朝っぱらから浮気しないでよー?」ムー
律「え?あ、あぁ、ごめんごめん」
唯「もー、今日は私と一緒にいる日でしょ?」ギュー
律「ちょっと、抱きつくなよー、歩きにくいだろー?」
・・・
・・・
教室!
紬「おはよう、二人とも」
唯「ムギちゃんおはよう!」
律「おう、おはような」
紬「唯ちゃん、今日は頑張ってね!」
唯「うん!今もね、手繋いで学校来たんだー♪」
律「へへっ、唯はやっぱ可愛いなー」
唯「ちょっと恥ずかしいよ///」
律「だって本当のことだし!」
紬「あらあらまぁまぁ!!」
唯「今日の席順は・・・」
紬「もちろん、根回ししておいたわ。思う存分イチャイチャしていいからね!」
律「ナイス!ムギ!」
先生「はい、席ついてねー」
律「お、もうHRか」
唯「えーと、私達の席は・・・」
紬「ここよ」
律「後ろから2列目か!いい場所だな!」
紬「えぇ、それじゃ、また後でね」
唯「うん!・・・へへーりっちゃーん」ギュー
律「ばっ抱きつくなよ、照れるだろ?///」
紬「よいしょ」ストン
律「って、おい、ムギ」
紬「なにかしら?」
律「私らの後ろの席って・・・」
紬「もちろん私よ?♪」
唯「こんなことだろうと思った」
紬「私のことは無視していいからね」
律「無視、できるか・・・?」
唯「とりあえず、頑張ってみよう?」
紬「・・・」
唯「そういえばさー」
律「どうした?」
紬「・・・」
唯「チューはいつしようか?」
律「えっと///・・・いつでもいいぜ?」
紬「・・・」ハァハァ
唯「でも授業中はまずいよね?」
律「そうだなー。休み時間にどこか行ってしようか?」
紬「・・・!」ダバダバ
唯「どうしよう、後ろがすっごい気になるや」
律「無視だ、無視するんだ・・・!」
唯「うん、頑張る・・・!」
律「えーと、何の話してたっけ?」
唯「だからーどこでチューするかって話ー」
紬「・・・」ハナヂ、フキフキ
唯「あと、ちょっと気になってるんだけど・・・」
律「ん?なんだ?」
唯「舌は?舌はどうしよっか?」
律「ちょ!///ばかっ!///」
紬「ごっふぉ・・・!げっほ!」ダバダバ
律「ムギに何が起こった」
唯「りっちゃん、振り返ったら負けだよ!?」
律「あ、あぁ」
唯「で、舌は?」
律「いいい入れないよ!?///」
唯「ちぇー、なんだー」
律「なんだよ、入れて欲しかったのか?」ニヤニヤ
唯「え?」
紬「・・・」ドキドキ
唯「・・・当たり前じゃん」
律「!?///」
紬「・・・」ガコンガコン!
律唯「 う る さ い 」
律「ほら、あくまでチューってするだけでいいんだよ、私は」
唯「そうなのー?」ブー
律「そうだよ。それに、そういうのは恋人とするもんだぞ?」
唯「りっちゃんにならされてもいいもん」
紬「・・・」ツヤツヤツヤツヤ
律「・・・!?」
唯「ねぇ」
律「ちょっちょっと、ちょっと待てよ///」
唯「何?」
律「えーと、唯はそういう意味で私のことが好きなのか?」
唯「さぁ?それは言えないなー」
律「なんだよー!言えよー!」
唯「っていうか、今ので気付いてよ・・・」ボソッ
紬「・・・」ワタシハワカルワ、ユイチャン・・・
律「えっと、んじゃ、頑張ろうか?」
唯「!?」
紬「・・・」ボーン!
律「いや、だから、その、舌を・・・///(なんだ、今の爆発音・・・)」
唯「い、いいよ。無視しないで?(何?ボーンって)」
律「でも・・・」
唯「いいの!りっちゃんがしたいって思ってること以外、しなくていいから、ね?」
律「そ、そうか?」
唯「うん、それだけで嬉しいし」
律「そっか、よっしゃ、わかったよ」
先生「あーんーたーらー!」
律唯「へ?私達?」
先生「さっきからうるっさい!1時間目、廊下!」
律「うげ!」
唯「まぁ、当然と言えば当然だよねー」
紬「・・・観察ができなくなるなんて・・・!!!!!」シット!
キーンコーンカーンコーン・・・
・・・
・・・
律「んで、廊下に立たされているわけだが」
唯「うん、でもさ・・・」
律「なんだ?」
唯「よく考えたらラッキーかもね」
律「・・・そうかも、な」ヘヘッ
唯「静かにしてれば、バレないよね?」
律「あぁ、きっと大丈夫だ」
唯「ねぇ、しようよ」
律「へ?いいのか?」
唯「うん・・・///」
律「こっち、こいよ」
唯「えへへー」トテトテ
律「本当にするからなー?」
唯「うん、どんとこいです!」
律「ムギか!」
唯「えへへー。・・・ほら、早くー」
律「おう・・・!」
チュッ
唯(うわー、なんか気持ちいいかも)
律(唯の唇やべぇぇぇぇぇ!)
紬「・・・」ピーン!
先生「琴吹さん、頭どうしたの?」
紬「気にしないで下さい。百合気を感じているだけです」
先生「なんのこっちゃ」
律(なんでみんなこんなに唇柔らかいんだろ?)
ペロッ
唯「~~!?///」ガバッ
律「あ、ごめん、つい・・・」
唯「だからって、急に下唇舐めないでよっ///」
律「ごめん・・・なんか舌触りいいんだろうなーと思って、その・・・///」
唯「もう・・・///」
紬(見たい!気になる!!何してるのあの子達!?)ガタンガタン!
先生「何してるのアンタ」
唯「ねーりっちゃん?」
律「なんだー?」
唯「授業終わるまでさ、手・・・繋いでていい?」
律「ばーか、いいに決まってんだろー?」ギュッ
唯「えへへー///」
律「やっぱ唯可愛いなー・・・」
唯「一番?」
律「うーん・・・それはわかんない」
唯「りっちゃん、ずるいよ・・・」
律「えーと、ごめん・・・」
唯「私より背低いくせに・・・!」
律「いや、それ今関係ないだろ!?」
・・・
・・・
放課後
律「あれ、もう放課後か」
唯「今日は早いね」
律「えっと、ムギは?」
紬「・・・」
唯「駄目だ、メルトしてる」
律「おーい、起きろー?」
唯「起きるとかそういう問題じゃない気が・・・」
紬「・・・ん・・・えと、あれ・・・?」
律「おー」
唯「ムギちゃん、部活行こう?」
紬「あれ、もうそんな時間?」
律「おう、いつから溶けてたのかわわからんが、そんな時間だぞー?」
唯「大丈夫?」
紬「大丈夫じゃないわよっ!」
律唯「!?」
紬「あなた達・・・!授業中にあんなことやこんなこと・・・!」
律「あんなことやこんなことって?」
唯「多分、手繋いでたこととか、りっちゃんの肩借りて寝てたこととかかな?」
紬「それだけじゃないわ!りっちゃんはさらにその唯ちゃんの頭に頭を乗せて寝てたのよ!?」
唯「あー、そうだっけ?」
律「ムギ、そんなに怒るなy」
紬「素晴らしかったわ!!」
律「いや、どっちだよ」
唯「さすがムギちゃん」
律「全く・・・ほら、部活行こうぜ?」
唯「うん!」
紬「待ちなさい!」
律「!?」
唯「えっと、何?」
紬「手を繋ぎなさい!」
律「すげー気迫だな・・・でも、言われるまでもない、よな?」ヘヘーン
唯「うん!」ギュッ
律「あー唯可愛い」
唯「えへへー」
紬「待って、私もうしばらく溶けてから部活行くわ」デロデロ
律「って、おい!」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
音楽室
ガチャ
律「おいーっす」
唯「お待たせー」
律「って、まだ誰も来てないのか」
唯「ちょっと早く来ちゃったかな?」
律「まぁいいっか」
唯「みんなが来るまでのんびりしてよう?」
律「そうだなー、とりあえず座ろうか?」
唯「うん!」
律「ほーら、隣どーぞ?」ニヤニヤ
唯「えへへー」ストン
律「ほら、手」
唯「うん!」ギュー
律「明日は澪で、明後日は梓かー」
唯「むー」
律「どうした?」
唯「私と二人でいるときにそんな話しないでよ」
律「えっと、ごめん」
唯「あ・・・私の方こそ、ごめんね?」
律「やっぱり、みんなとこういうことがしたいって、おかしいかな・・・?」
唯「うーん、おかしいっていうか・・・ズルいよ」
律「そっか」
唯「りっちゃんはさ。恋愛対象として人を見たこと、ある?」
律「え?」
唯「答えて?」
律「うーん・・・ないよ」
唯「じゃあ、例えば誰かをそういう意味で好きになっても、わからないのかな」
律「えーと・・・何が言いたいんだ?」
唯「りっちゃんの好きな人は、やっぱり軽音部の中にいると思う」
律「なんだよ、それ」
唯「違うかな?」
律「違うって。私はただみんなと仲良くしたいだけだ。っていうかそんなの、あるわけないだろ」
唯「なんで?」
律「なんでって、女同士だし、有り得ないよ」
唯「りっちゃんがそれ言っちゃうんだ・・・」
律「へ?なんで?」
唯「チューしたり、手繋いだり、好きなんでしょ?」
律「うん、楽しいじゃん」
唯「そっか・・・(この人、絶対真性だよ)」
律「うーん・・・」
唯「本当はりっちゃんだって気付いてるんじゃないの?」
律「なにがだよ」
唯「りっちゃんはさ、誰か一人を特別好きになるのが悪いことだと思ってるでしょ?」
律「そ、そりゃ、なんたって部長だからな!みんなを平等に」
唯「そういうの、いらないよ」
律「」
唯「上手く言えないけど、みんなを平等に好きになる必要なんてないよ?」
律「唯・・・?」
唯「誰か一人を好きになっちゃって、それがよくないことだと思って・・・
無理矢理みんなのことが好きだって思い込もうとしてるんじゃない?」
律「そんなことあるわけ・・・」
唯「ない?」
律「・・・多分」
唯「りっちゃんは優しいからねー」
律「なんだよ」
唯「誰か一人を選ぶなんて出来ないんでしょ?」
律「むー、なんだよ、それ。馬鹿にしてるのか?」
唯「してないよ。ただ、ちょっと悔しいだけ」
律「なんで」
唯「きっと、そのりっちゃんの好きな人って・・・私じゃないと思うから」
律「唯・・・」
唯「そうじゃなかったら、ただの女好きだよー?」
律「なっ!」
唯「可愛い子なら誰でもいいの?」
律「違うよ、軽音部に関わってる子がいいよ!」
唯「なんで?」
律「えー、だって、ずっと一緒にいると可愛く見えてきたりしないか?」
唯「それはわかるけど・・・」
律「唯の話、よくわかんねぇよ・・・」
唯「りっちゃん?」
律「じゃあ私は誰のことが好きなんだよ」
唯「りっちゃんですらわからないのに、私がわかるわけないでしょ?」
律「そりゃそうだけど・・・」
唯「いいじゃん、明日も明後日もあるんだし」
律「澪と梓か・・・」
唯「そうそう。二人もいいって言ってるんだし、その間に自分の答えみつけなよ」
律「う、うん・・・」
唯「もうっ!好きでもない子の唇なんて舐めちゃ駄目だからねー?」
律「好きだもん!」
唯「でもそういう意味の好きじゃなかったんでしょ?」
律「そうだけど・・・唯のことは好きだぞ?」
唯「わかってるよー」
律「むむむ・・・」
唯「散々こんなこと言っておいてなんだけど・・・」
律「なんだ?」
唯「最後にもう一回だけ・・・駄目かな?」
律「・・・」
唯「・・・」ソワソワ
律「いいぜ!」
唯「」
唯(嬉しいけど、やっぱ駄目だ、この人)
律「ほら、するぞー?」
唯「うん・・・///」
チュッ
律(えーと、これ以上はしちゃまずいんだよな・・・?)
唯(これからすることは、後でりっちゃんには忘れてもらおう・・・)
律(口、離そう・・・って、は!?)
律「ふぁ・・・ん、っちょ・・・唯・・・!?(舌ぁぁぁ!?)」
唯(りっちゃん、ごめん・・・!)
ガチャ
澪「よっ」
律唯「?!」パッ
澪「お、お前ら・・・」
唯「えーと・・・」
律「うーんと・・・」
澪「え?何?そんなことまでしていいのか?」
唯「え、あ、うん!」アセアセ
律「そ、そうそう!お互いオッケーならなんでもありだぜ!?」ヒヤヒヤ
澪「そ、そうなのか・・・」
律「ごめ、私ちょっとトイレ行って来る!」タッタッタッ
バタンッ!
澪「唯・・・」
唯「・・・何?」
澪「これは、律は本当にこんなことを望んでいるのか?」
唯「みんなとチューしたいって言ったのはりっちゃんだよ?」
澪「それにしても、さ・・・」
唯「ごめん、さっきのは、私が勝手にやったことだよ」
澪「まさか、唯も・・・?」
唯「うーん、フラれちゃったけどねー」タハハ
澪「告白したのか!?」
唯「どうだろ、どっちにしてもりっちゃんには伝わっちゃったと思う」
澪「そっか、返事は?」
唯「・・・Noに決まってるじゃん」
澪「そっか、ごめん・・・」
唯「いいよ。それよりも明日・・・頑張ってね?」
澪「あ、ああ・・・!」
唯「・・・」
澪「なぁ、どう思う?」
唯「何が?」
澪「だから、律のこと」
唯「えっと、あずにゃんと澪ちゃん、どっちを選ぶかって話?」
澪「・・・ああ」
唯「わかんない」
澪「そっか・・・」
唯「だって、澪ちゃんはりっちゃんとずっと一緒にいるし、あずにゃんはりっちゃんにとって後輩だし」
澪「ああ、そうだな」
唯「私がりっちゃんだったら、きっとすごく迷うよ」
澪「・・・」
唯「大丈夫、きっと答えは出してくれるよ」
澪「だといいんだけどな・・・。でも、フラれるくらいならこのままの方が・・・」
唯「もー澪ちゃんも駄目だってばー。澪ちゃんやあずにゃんがそんな風に言ってると、りっちゃんも踏ん切りつかないでしょー?」
澪「ご、ごめん・・・」
唯「私に怒られるなんて、澪ちゃんもまだまだだね!」フンスッ
澪「いや、それ自分で言うなよ」
唯「えへへー」
梓「お疲れ様です」ガチャ
唯「あ!あずにゃん!」
梓「唯先輩、なんかテンション高いですね?」
唯「う゛」
澪「梓に見抜かれるとは、唯もまだまだだな?」ニヤニヤ
梓「?何の話をしてるんですか?っていうか、律先輩は?」
澪「あいつはトイレに行ったよ」
梓「そうなんですか。それよりも、明日は・・・」
澪「あぁ、私の番だな!」
梓「いいなー・・・」
唯「ねー、羨ましいよねー」
澪「唯は散々楽しんだろー?」
梓「な!?何したんですか!?」
唯「ピュ~ピュ~♪」クチブエー
梓「こら」
唯「なんでもないって」
澪「さっきそこでディープな」
梓「えぇぇ!?なんですかそれ!」
澪「まだ最後まで言ってないだろ?」
唯「あー!言わないで!///」
梓「もう、言われなくてもわかりますよ!唯先輩、ずるい!」
唯「むー、違うもん、本当にずるいのはりっちゃんだもーん」
梓「またわけのわからないことを・・・」
澪「いや、梓、その・・・今はその話題には触れないでやってくれ」
梓「?」
ガチャ
?「・・・」
澪「ん?誰だ?」
?「・・・」
梓「出てきてくださいよー」
律「・・・おいーす」バタン
唯「りっちゃん!」
律「えっと、その・・・」
澪「やっと来たな。この、エロスケ」
律「エロスケ!?」
梓「あー、っぽい」
律「っぽい!?」
澪「ほら、こっちこい」
律「あ、ああ」トテトテ
唯「そういえば、ムギちゃんは?」
律「まだ溶けてるんじゃないか?」
梓「いや、ムギ先輩に何があった」
唯「教えてあげようか?」
梓「いや、なんとなく想像つくんで大丈夫です」
唯「だよねー」
澪「・・・律!」
律「うお!?」
澪「明日は、その、よろしくな」
律「・・・おう!」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
次の日~通学路~
律「というわけで、だ」
澪「なんだよ?」
律「今日一日、よろしくなー?」
澪「あ、ああ」
律「うん?」
澪「・・・(言えない、手繋ぎたいなんて言えない)」モジモジ
律「・・・ったく、しょうがないな」
澪「へ?」
律「ほら、手」スッ
澪「う、うん!」ギュッ
律「・・・お前、可愛すぎだろ」
澪「うううるさい!///」
律「なんていうか、澪とは放課後くらいしか一緒にいられないよな」
澪「あぁ、クラス違うからな」
律「うーん、まぁ、しょうがないよな」
澪「なぁ、律?」
律「なんだよ?」
澪「私、3時間目・・・お腹痛くなるから」
律「何その腹痛予告」
澪「いいから」
律「(あ、そういうことか)・・・ぷっ」クスクス
澪「なななんだよ!///」
律「あはは、ごめんごめん。でもさ、それくらい素直に言えって」ケラケラ
澪「か、からかうなよっ///」
律「私も笑いすぎてヤバいな。3時間目くらいにはお腹痛くなっちゃうかも」ニヤニヤ
澪「・・・///」
律「もし保健室で会えたら、その時はよろしくなー?」ニヤニヤ
澪「あ、ああ・・・///」
律「うーん、こうしてみると・・・」
澪「なんだよ」
律「澪ってやっぱ綺麗だな」
澪「は、はぁ?///」
律「いや、マジで。いいなー、美人だよ」
澪「なんだよ、急に・・・毎日見てるだろ?」
律「そりゃそうだけど、今日はいつもと違うの!」
澪「へ?私はいつも通りのつもりだけど・・・」
律「違う!いつもと違うのは私!」
澪「?」
律「あーもー、いいからいいから、そんなに気にすんなってば///」
澪「気になる・・・」
律「だからもうこの話はおしまい!」
澪「むー」
律「ほら、行こうぜ?」
澪「・・・なんか足がダルくなってきたな」
律「ほう、で?」
澪「ゆっくり行こう?」
律「お前・・・本当に可愛いな」
澪「ほっとけ///」
・・・
・・・
律「あーあ、学校ついちゃったな?」
澪「今日は普段の3倍学校に着くのが早く感じる・・・」
律「そう言うなって」ゲタバコゲタバコ
澪「でも・・・」ハキハキ
律「3時間目があるだろ?」ニシシ
澪「そ、それもそうだな///」
律「んじゃなー」ヒラヒラ
澪「あ、ああ。また後でな」
澪「・・・3時間目、楽しみだな・・・///」
律「うーん、やっぱ澪と一緒にいると落ち着くなー」ガラガラ
唯紬「あ!りっちゃん!おはよう!」
律「おう、おはよう!」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
2時間目終了後
和「あの先生、説明がわかりにくのよね」
澪「あぁ、何を言ってるのかさっぱりだ」
和「あれ?澪、どうしたの?」
澪「へ?」
和「いや、お腹なんておさえちゃって・・・」
澪「実は、さっきから痛いんだよな・・・(ごめん、和)」
和「嘘!?保健室行って来なさいよ」
澪「えと、うーん・・・」
和「ほら、迷うくらいなら行く!着いていってあげようか?」
澪「いや、大丈夫。一人でいけるよ」
・・・
・・・
律「うー・・・」
紬「えと、りっちゃん?」
律「ぐわぁぁぁ!!」
唯「いや、どうしたの?」
律「お腹が壊滅的に痛いぜ!」
唯紬「えっと・・・」
律「なんだよー?」
唯「澪ちゃんと待ち合わせしてるならそう言いなよー」
紬「私達に嘘ついてもしょうがないでしょ?」
律「うー・・・それもそうだ、ごめん。んじゃ、行って来る」
紬「うん、先生には私から言っておくから(チキショー、隠しカメラ仕掛けておけばよかった)」
唯「こら、ムギちゃんこら」
・・・
・・・
キーンコーンカーンコーン・・・
保険医「ごめんねー?私、これからちょっと出ないといけないから・・・」
澪「いや、いいですよ。ただの生理痛なんで、寝てれば治ります」
保険医「そう?それじゃ、ベッドは好きなところ使っていいから」
律「あ、はい」
保険医「それじゃね」ガラガラ
バタン
澪「行ったな・・・」
律「おう」
澪「ベッドは好きなところ使っていいらしいけど、どこにする?」
律「どこでもいいけど・・・んじゃ窓際にするか?」
澪「窓際はまずいだろ」
律「なんで?」
澪「これから私達がすることを考えろ」
律「いや、何するつもりだよ!?」
澪「べ、別に・・・///とにかく、窓際以外ならいいよ」
律「えー・・・んじゃ真ん中のベッドでいいや」
澪「よし」シャー
律「このカーテンみたいなヤツ、なんかエロいよなー」シャー
澪「そ、そうか?」
律「うん、なんでだろうな?」
澪「そもそもエロいって発想がわからん・・・」
律「あれー?そっか、わかんないか」シャーシャー
澪「ほら、カーテンいじってないで、隣座れよ」トントン
律「ん」ストン
澪「えっと・・・」
律「なんていうか、こう、『するぞー!』って場所だと逆に何していいかわかんないよな」
澪「あぁ、とりあえず、ムギや唯とは何したんだ?」
律「えーと、最初に言ってたようなこと、かな」
澪「つまり、手繋いでチューしたのか」
律「まぁ、そうだな」
澪「その他は?」
律「してねぇよ!///」
澪「ふーん?」
律「なんだよ、本当にしてないぞ?」
澪「別に疑ってるわけじゃないけど・・・」
律「っていうか、それ以上のことなんて出来ないって」
澪「なんでだよ」
律「なんでって・・・そういう気にならないし・・・」
澪「じゃあさ」
ドスンッ
律「・・・へ?」
澪「律はどうやったら『そういう気』になるんだ?」
律「ど、どうやったらって・・・///」
澪「それとも、ムギや唯じゃ役不足だったのか?」
律「そ、そんなこと言ってないだろ!?」
澪「言ってもいいよ。いい加減はっきりしてくれ」
律「なっ!?・・・いいから、私の上から降りろよっ」
澪「やだ」
律「おいー・・・」
澪「そんなに降りて欲しいなら力ずくでどうにかしたらいいんじゃないか?」
律「・・・!」
澪「律・・・」
律「お前・・・何する気だよ・・・?」
澪「変なことはしないよ、昨日言ってたろ?『お互いがよければなんでもオッケー』って」
律「・・・」
澪「だから、律が嫌がることはしないよ」
律「じゃあまず降ーりーろー!」
澪「それは断る」
律「な、なんでだよっ」
澪「なぁ、キス、していいか?」
律「無視かよ・・・もう、勝手にしろよ」
澪「嫌か?」
律「・・・いや、じゃない」
チュッ
律(・・・唯のヤツみたいに舌入れられたらどうしよう)
澪(触れるだけにしておいた方がいいよな・・・?)
律「・・・」
澪「・・・」
律「なんていうかさ」
澪「なに?」
律「澪も、私のこと、好き・・・なんだよな?」
澪「あぁ・・・(澪もってことは、唯の気持ちにはやっぱり気付いてたんだな)」
律「私は、みんなと仲良くしたいだけだったんだよ・・・!」
澪「わかってる。私達が律にそれ以上の感情を抱いてたから、だから話がややこしくなったんだよ」
律「・・・」
澪「律だけが悪いわけじゃないよ」
律「ごめん・・・」
澪「おい、謝るなって」
律「・・・」
澪「私は・・・違ったか?」
律「へ・・・?」
澪「私は、律の好きな人じゃなかったか?」
律「・・・ごめん」
澪「だから・・・!謝るなよ、余計辛いじゃないか・・・!」
律「・・・あぁ、そうだよな」
澪「えっと、じゃあ、梓が・・・?」
律「どうなんだろ、わかんね」
澪「こらー、しっかりしろー?」
律「だって」
澪「全く、お前ってヤツは・・・」クスクス
律「な、なんだよ!///」
澪「え?あーいや、ごめん」クスクス
律「いきなり笑うなよ!なんだよ!」
澪「えー?なんか、可愛いなーと思って」ニヤニヤ
律「は、はぁ?///」
澪「だって、ずっと天井見ながら喋ってるんだもん」
律「しょ、しょうがないだろ、ちょっと放心してたんだよっ!」
澪「はいはい、それよりどうだった?」
律「へ?何が?」
澪「キスだよ、キス///」
律「えっと、その、やっぱいいよなーって思った。何回してもドキドキするよなー」
澪「こんの、能天気に何を・・・。明後日も同じこと言ってたらただじゃ済まないからな?」
律「なんでだよ」
澪「明日には結論出せってことだよ」ハァ
律「あー!今呆れて溜息ついたろ!?」
澪「これが呆れずにいられるかって言うんだよ・・・」ヤレヤレ
律「で、でも!まだ相手が梓だって決まったわけじゃないだろ?」
澪「なんだよ、そうやってまた期待持たせるようなこと言うのか?」ジロ
律「べ、別にそういう意味で言ったわけじゃ・・・」
澪「ムギじゃないんだろ?」
律「あ、ああ」
澪「唯でもないんだろ?」
律「そうだな」
澪「私でも・・・ないんだよな?」
律「・・・ああ、違うと思う」
澪「やっぱり、梓じゃん。梓じゃなかったら本気で怒るからな」
律「いや、待てって。まだ憂ちゃんとかいるし・・・!」
澪「梓と憂ちゃん、それと和と純ちゃん。誰が一番有力なんだ?」
律「・・・梓です、はい」
澪「わかってるじゃないか」
律「今さっきわかったんだよ、私も澪なのか梓なのかよくわかんなかったとこあるし・・・」
澪「そりゃ、律だって私とは一緒にいたいだろうけど、あくまで親友としてだろ?」
律「ま、まぁ、そうなるな」
澪「全く・・・」
律「っていうか、そもそもそんな話だって、昨日唯と話をして考え出したし・・・」
澪「お前はもうちょっと考えて生きろ」
律「はい、そうですね」
澪「もう・・・」ギュ
律「へ?///」
澪「悪い・・・しばらく、こうしてていいか?」ギュー
律「お、おう・・・」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
音楽室!
澪「というわけだ(律に抱きつきながら泣いた話は流石に言えないけど・・・)」
唯「りっちゃんは本当に罪作りな女だね?」
律「うっと、ごめん」
紬「でも、澪ちゃんも唯ちゃんもりっちゃんのこと嫌いになったりしないでしょう?」
澪「も、もちろんだ!」
唯「私だって!そんな風に思わないよ?」
律「・・・さんきゅ、ごめんな」
紬「・・・りっちゃんの性格だと、振るよりも振られる方が楽そうだもんね」
澪「どういうことだ?」
紬「傷つける方がマシか、傷つく方がマシかって話よ」
唯「あー、っぽいね」
律「えー?どっちも辛いだろー?」
澪「でも、律のことだから傷つく方を選ぶんだろ」
律「うーん、そうかも」
唯「そういうところも好きだけどなー」
澪「唯、まだアタックするか」
唯「そんなんじゃないよー」タハハ
紬「じゃあ、明日は・・・」
ガチャ
梓「お疲れ様です」
紬「梓ちゃんね」
梓「えっと?」バタン
律「いや、なんでもないなんでもない。まぁ、座れって」ニシシ
唯「あずにゃん待ってたよー」
紬「梓ちゃん、明日は・・・わかってるわね?」
梓「え?あー、はい」
澪「(なんだ、梓のヤツ、忘れてたのか?)おーい、ちゃんと覚えてたか?」
梓「はい、えっと、律先輩と・・・」
唯「そうそう、よかったー。これであずにゃんが覚えてなかったら私達の立場ないよね」タハハ
澪「あー、確かにな」ニヤニヤ
紬「と言っても、1年生と2年生だと、なかなか一緒にいるチャンスがないわよね」
律「んじゃ私が梓の教室に遊びに行くぜ!」
紬「それもアリだけど・・・」
澪「んじゃ、あの作戦はどうだ?」
律「あー、お腹痛い作戦か」
梓唯「何その病弱な作戦」
澪「えーとな、時間を決めてお腹痛くなるようにするんだよ」
律「今日はそれのお陰で澪と時間取れたんだぜ?」
唯「それいいなー、授業一緒に受けるよりもいいかも・・・」
梓「えっと、じゃあ何時間目にしましょうか?」
律「うーん、6時間目とかは?」
梓「えー・・・」
律「なんだよ、不満か?」
梓「だってそれまで会えないんですよね?」
律「なんだ、そんなに私に会いたいのか」ニヤニヤ
梓「なっ!べっ別に6時間目で結構です!」
紬「ムキになるところがまた可愛いわね」
律「しょうがないからお昼も行ってやるからなー?」ニヤニヤ
梓「あっそうですか、全然嬉しくないですけど!///」
唯「あずにゃん、必死すぎる・・・!」
紬「はい!」
律「また、ムギは挙手するし・・・」
澪「当てるなよ?」
唯「はい!ムギちゃん!」
律「人の話を聞けー!」
紬「あれ、復活したらいいんじゃないかしら」
律「なんのことを言ってるかわかるけど、知らんぷり知らんぷり」
紬「だからー、りっちゃんあずにゃんのことよ」
梓「あーあーあーあー」キコエナーイ
澪「だってさ、ムギ」
紬「どうして!?史上最強の愛情表現なのに・・・!!」
律「こら、無茶苦茶言うなよ」
唯「嫌ならしょうがないよ、ね?」
律「そっ!無理強いは良くないって、な?」
紬「むーしょうがないわねー」
梓「ほっ・・・」
澪「明日は出来るだけ二人でいられるようにしろよ?私達も何かあれば協力するからな」
律「おう!」
唯「頑張ってねー?」
梓「は、はい・・・!」
紬「カメラは仕掛けないでおくからね!心置きなく!」
律「いや、それ当たり前だから」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
次の日!
律「よっ」
梓「はい!?」
律「おはよ」
梓「お、おはようございます・・・?」
律「なんでそんなに挙動不審なんだよ」
梓「だって、え?律先輩の家って・・・」
律「あー、あっちだよ」
梓「ですよね?ここ、通り道じゃないですよね?」
律「なんだよ、私がここにいたら悪いかよー」
梓「いや、悪くはないですけど・・・」
律「へへっ、んじゃ行こーぜ!」
律(よっしゃ、流れで梓の手握っちゃったぜ!)フンフン♪
梓「律先輩の家からよりも、私の家からの方が学校遠いですよ?」
律「別にいいって、1日くらい」
梓「そうですか?」
律「おうっ(梓の手ちっさいなー)」ドキドキ
梓「先輩・・・」
律「ん?」
梓「その、手・・・離してくださいよ」
律「えぇ!?なんでだよ!?」ガーン
梓「なんでって、さっきからみんなの視線が・・・」
律「へ?なんだよー、そんなの気にするなよ」
梓「気になります、離してください」
律「ちぇー」パッ
梓「まさか、澪先輩達ともこんなことしてたんですか?」
律「へ?うん」
梓「・・・」
律「な、なんだよ」
梓「全く、この先輩は・・・」
律「おいー?」
梓「とんだ淫乱です」
律「手繋いだだけで淫乱!?」
梓「先輩、一途って言葉、知ってますか?」
律「知ってるぞ!馬鹿にするな!」
梓「じゃあその漢字、書けますか?」
律「・・・」
梓「う、わ・・・」
律「ひ、引くなよ!」
梓「まさか、引いてなんていませんよ?」ダラダラ
律「冷や汗流しながら言うなよ!」
梓「全く、先輩達は何考えてるんですか?」
律「へ?何が?」ギュッ
梓「って、こら、勝手に手繋がないでくださいってば!///」
律「別にいーじゃん、手ぐらい」ニヤニヤ
梓「駄目ですっ、先輩のファンに何言われるかわかったもんじゃないです!」
律「へ?ファン?澪のじゃなくて?」
梓「律先輩のファンですよ」
律「へー、そんなのいるんだ」ポカーン
梓「その子達に手出すのだけは止めてくださいよ?」
律「そんなことしないって!」
梓「どーだか・・・」
律「おいー、信じてくれよー」
梓「この手離してくれるなら信じてあげてもいいです」
律「んじゃ信じてもらわなくていいや」ギュー
梓「むー///」
律「なぁ梓?」
梓「なんですか」
律「私、本気だからな?」
梓「・・・へ?///」
律「あれ、今の、まるで私が梓のこと本気で好きだーみたいな言い方だったな。
ごめんごめん、勘違いさせる前に言っとかないとな」
梓「そうですね(・・・もう既に勘違いした後だったんですけどっ)」ムー
律「えっと、今日で誰が好きなのかハッキリさせるんだ!そのことに本気なんだ!」
梓「えーと、まだハッキリしてないんですか?」
律「う、いや、その・・・」ボソボソ
梓「全く・・・」
律「ごめんな?(・・・本当は、ハッキリしつつあるんだけどなぁ?)」
梓「・・・(昨日、2日前と、澪先輩と唯先輩をフったんじゃなかったの?)」
律「・・・(いざとなったら言う気というか、勇気って出てこないもんだな・・・)」
梓「先輩。学校着くんで、手」
律「あ、あぁ、そうだな」パッ
梓「それじゃ、私はこっちなんで」
律「おう、また後で行くからな!」
梓「はい、それじゃ」ヒラヒラ
律「おう!んじゃなー!」ヒラヒラ
梓「・・・」
律「・・・」
律梓(今まで繋いでた手が、妙に冷たく感じる・・・)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
唯「おっはよう!」
律「おう、元気かー?」
唯「りっちゃんにフラれて元気じゃありませーん」
律「わー!ごめん!」
唯「もう、冗談だってば」
紬「おはよう♪」
律「おう、ムギもおはようなー」
紬「今朝はどうだった?」
律「バッチリ手繋いで学校来ちゃったぜ!」
唯「ほえー、りっちゃん、頑張ってるね?」
律「おう!これくらいしないと唯や澪に合わせる顔がないっつの」
唯「へへー、頑張ってね!」
紬「見たい見たい見たい見たい・・・!」
律「怖い!」
憂「梓ちゃん、おはよー!」
梓「憂!おはよー」
憂「えーと、今日は、あの日なんだよね?」
梓「その生理の日みたいな言い方禁止」
憂「えへへー、ごめんごめん。今日は律先輩と」
ガラガラ!
梓憂「!?」
純「おはよう!」
梓憂「お、おはよう・・・?」
梓「純、朝から元気だね?」
純「ちょっと梓ぁ!」
梓「え、何?」
純「律先輩と手繋いで登校したって本当!?」
梓「へ?明らかに嘘でしょ(ほらー!噂になってるー!)」
憂「あー、そりゃひどい嘘だねー(へー、そんなことしてきたんだ?)」
純「嘘なの!?」
梓「いや、えー?ないわー」
憂「うん、いくらデマでも、それはひどいね?」
純「なんだ・・・私はてっきり・・・」
梓「いいって。人には間違いはつきものだよ」
純「えっと、ありがとう・・・?」
憂「うんうん、そんな小さなことは気にしない気にしない」
純「そういえば、何の話してたの?」
梓「え?別に、なんの話もしてないよ?」
純「えー、なんか話してたじゃん?」
憂「・・・(変なところで鋭いんだよなー、純ちゃんって・・・)」
梓「えっと・・・」チラッ
純「ねー?何の話?」
憂「梓ちゃんが今日生理だって話だよ」
梓「いやいやいやいや」
純「そうなの?大丈夫?」
梓「あー、うん。大丈夫かな」
憂「だからちょっと具合悪いみたいなんだ。ね?」
梓「へ?あ、うん・・・」
純「大丈夫?ホッカイロあるよ?」
梓「いや、本当に大丈夫だよ」
憂「・・・(純ちゃん、ごめん、ちょっと邪魔)」
・・・
・・・
4時間目
キーンコーンカーンコーン
先生「んじゃ、今日はここまでなー」
律「よっしゃ、んじゃ私梓のところ行って来るな!」
唯「ほい、いってらっしゃい!」
紬「頑張ってねー」
律「おう!」タッタッタッ
律(なんだろうなー・・・)ガラガラ!
律(ムギも唯も澪も・・・みんな大好きなんだけど・・・)タッタッタッ
律(梓だけ、なんか違うんだよな・・・)
律(今までずっと、後輩だからって思ってたけど・・・)
律(やっぱ違うよな・・・)ダン!
律(私、梓のことが・・・!!)ガラガラ!
律「梓!」
梓「律先輩!?」
律「えっと、一緒にご飯食べないか?」
梓「へ?い、いいですよ」
律「よっしゃ!」
憂「こんにちはー」
律「よっす、今日は一緒にご飯食べようなー?」ニカッ
純「律先輩・・・!」
梓「えっと、じゃあ律先輩はここに座ってください」
律「おう、さんきゅー!」
純「梓、なんで律先輩が・・・今朝のってやっぱり・・・」
梓「あー!気にしない!偶然だから!」
憂「・・・(うわー苦しい・・・)」ニコー・・・
律「えーと?」
純「律先輩、今日の朝」
梓「純、ちょっと。本当にうるさい」
純「えーなんで?」
律「今日の朝、どうかした?」
純「実は先輩と梓が」モガ
梓「ちょっと!」
律「へ?」
憂「気にしないで下さい」
梓「そうそう、さぁ食べましょう、そうしましょ」
律「お、おう?」
梓「・・・って、お弁当は?」
律「へ?」
憂「えーと、持ってきてないんですか?」
律「へ?うん、私購買だから」
梓「あ、そうなんですか」
純「えーと、パンは?」
律「やっぱ買ってこないと駄目だよなー?」
憂「え、えぇ・・・」
律「チャイムが鳴ってすぐにダッシュできちゃったからなー」
純「どんだけですか」ケラケラ
律「よし、んじゃ今から行って」
グイ
梓「・・・///」
律「な、なんだよ?」
梓「購買は、いかなくていいですよ」
律「えっと?」
梓「しょうがないから私の分を分けてあげます」
律「マジか!さんきゅー!」
純「・・・ねぇ、今日の梓の弁当箱、デカくない?」ボソッ
憂「しー!・・・きっと、律さんの分作ってくるのが恥ずかしかったから自分の分を増やしたんだろうね・・・」ボソッ
純「え・・・じゃあ、やっぱり今朝の噂って・・・」ボソッ
憂「もー、他の子には言っちゃだめだよ?」ボソッ
純「わかったよ・・・」
律「んじゃ食べさせてくれ!」
梓「じ、自分で食べてくださいよ」
律「だって、私の分の箸は?」
梓「持ってきてないですけど・・・」
律「・・・んじゃ、決まりだな!」アーン!
梓「もう、しょうがないですね・・・ほら、あーん」
律「あーん」
純「・・・どうしよう、若干ムカつく」
憂「自分がジャズ研の先輩と上手くいってないからって八つ当たりしないのー」メッ!
律「むー・・・」モグモグ
梓「どうですか?」
律「んまい!」
梓「そ、そうですか///」
純「っていうか、箸持ってきてなかったのも計算なんじゃ」
憂「純ちゃん、ちょっと静かにしようか?」ニコッ
純「・・・はい」
・・・
・・・
律「ふー、ごちそうさまー」
梓「はいはい///」
律「はいはいってなんだよー?」
憂「梓ちゃんなりの照れ隠しだから気にしないであげてください」
律「照れ隠し!?いや、無茶苦茶気になるんだけど!」
梓「うっさいです!///気にしないでくださいってば!///」
律「なんだよー、梓は冷たいなー?」
純「こういうことろで素直になっとかないと、後々後悔するよー?」
憂「純ちゃんは人のこと言えないでしょ」
純「う゛・・・!」
梓「とにかく、別に照れ隠しなんかじゃないですからっ」
律「ふーん、信じるぞ?」
梓「・・・」
律「いいんだな?照れ隠しじゃなかったんだな?」
梓「あーもー!照れ隠しですよ!///」
律「へへー///」
純「なんだかんだでいい感じじゃん」
憂「純ちゃんよりかは素直みたいよ?」
純「憂さっきからチクチクひどい!」
律「梓、6時間目なんだけど・・・」
梓「わかってますよ。律先輩こそ、忘れないで下さいよ?」
律「おう!張り切ってお腹痛くなっちゃうぜ!」
梓「そこで張り切るのはどうかと思う」
・・・
・・・
律「よっ!」
唯「あー!りっちゃん!戻ってきたんだね!」
律「おうっ」
唯「どうだった?」
律「相変わらず素直じゃなかった」
紬「まぁ、『素直じゃない』ってりっちゃんがわかってるなら安心だわ」
律「あのリアクションを真に受けたりしなって」タハハ
唯「いい心がけです!りっちゃん隊員!」
律「おう!」
紬「じゃあ次に会うのは・・・」
律「6時間目だな」
唯「そっか!」
紬「いい報告が聞けるといいわねー」
唯「うん!」
律「正直ちょっと怖いけど・・・任せとけ!」
・・・
・・・
キーンコーンカーンコーン
梓「・・・」ソワソワ
憂「梓ちゃん」
梓「うん?」
純「行っておいでよ!」
梓「う、うん・・・!」
憂「自分に素直に、だよー?」
梓「うん!それじゃね!」タッタッタッ
・・・
・・・
律「さてと・・・私、そろそろ行くかな」
唯「なんていうか、えっと・・・」
紬「頑張れ、でいいんじゃないかな?」
唯「あ、そうだね」
律「よっしゃ、行ってくるぜ!」ダッ
唯「りっちゃん!!」
律「?」クルッ
唯「頑張ってね!」ギュー
律「お、おう!///」
紬「あらやだこの子ったらまた頬染めてる」
律「仕方ないだろ!///」
・・・
・・・
梓「・・・」
律「梓・・・!」タッタッタッ
梓「あ、律先輩・・・」
律「えっと、何してるんだ?早く中入ろうぜ?」
梓「入れるもんなら入ってみろってんです」
律「はぁ?」グッ
グググググッ・・・!
律「・・・鍵、かかってる」
梓「今日は先生、お休みだそうです」
律「へ?いつそんなこと言ってたんだ?」
梓「ん」ビシッ
律「あ、張り紙・・・」
『今日は戻りません。緊急の用事は担任まで』
律「・・・マジかよ」
キーンコーンカーンコーン
律「やっべ!チャイム鳴ったぞ!?」
梓「ですね・・・」
律「このままここで立ち往生しててもしょうがない」
梓「え、でも」
律「先生に見つかって教室に連れ戻されるぞ?」
梓「どうするんですか?」
律「いいから、こっち!」
梓「へ?」
律「もー!行くぞ!?」グイッ
梓「わぁ!?」
律「急げ!尚且つ静かに!」
梓「また、無茶苦茶ですね・・・」タッタッタッ
律「とりあえず、エントランスを通るのはまずいな」タッタッタッ
梓「なんでですか?」
律「あそこら辺は先生達との遭遇率が高い」
梓「でもあそこ通らないと・・・!」
律「しょうがないだろ?ちょっと遠回りになるけど、こっちしかない!」
梓「って、どこ行くつもりですか!?」
律「授業で使ってないところだよ!」
梓「そんなところありますか!?」
律「いいから黙ってついてこいっ!」タッタッタッ
梓「・・・はぁ・・・はぁ・・・!」
律「梓、あとちょっとだから!」
梓「あとちょっと・・・って、階段!?」
律「なんだよ?」
梓「これを駆け上がる体力は・・・流石にないです・・・」ゼェハァ
律「気合入れろよ!」
梓「そんなこと言ったって・・・!」
律「梓、お姫様だっこされるのと、自分で駆け上がるの、どっちがいい?」
梓「・・・」
律「ほら、早く決めろっ」
梓「もー!」タッタッタッ
律「よっしゃ!えらいぞ!」タッタッタッ
律「よし、あとはこの扉が・・・」
梓「こんな普段使ってないような扉、開いてるんですか?」
律「運に任せるしかないだろ!」
梓「結局そこ!?」
律「開けぇ!!」バタンッ
梓「」
律「」
梓「あ、開いた・・・!」
律「よし、早くこっち!扉閉めるぞ!」
梓「ここは・・・屋上・・・?」
律「おう!」バタン
律「私もここに来たの久々だなー」ンー!
梓「ちょ・・・ちょっと、休憩・・・」ヘタリ
律「なんだよーだらしないなー?」
梓「体力馬鹿の先輩と一緒にしないでください」
律「なんだとー?」
梓「う゛・・・(いけない、素直になるんだった・・・)」
律「いやーそれにしても、久々にあんなに走ったな」
梓「本当です・・・体育の時間よりも必死に走りましたよ・・・」ゼェハァ
律「へへー、でもいい運動になったろ?」ニシシ
梓「ん・・まぁ、そうですね」タハハ
律「あのさ」
梓「なんですか?」
律「どうして私と梓が今ここでこうしてると思う?」
梓「へ?そ、そりゃ・・・1日ずつ律先輩と~って話が」
律「そうなんだよなー」
梓「?」
律「それでな、ムギや唯、澪と色々したんだよ」
梓「う゛・・・その、それは大体わかるんで、あまり言わなくていいですよ?」
律「あ、ごめん」
梓「その、キス・・・したり、したんですよね?」
律「え?あぁ・・・まぁ、そうだな・・・」
梓「それで、答えは出たんですか?」
律「出たらここにいないだろー?」
梓「そりゃそうですね」
律「でもなー・・・答えが出たからここにいるってのもあるんだよなー」
梓「なんですか、そのナゾナゾ」
律「だから、私・・・梓に言いたいことがあるんだ」
梓「言いたいこと?」
律「言いたいことっていうか、したいことっていうか・・・」
梓「うーん、もうちょっとわかりやすく言ってくださいよ」
律「その・・・私な・・・(言葉が出ない・・・)」
梓「・・・?」
律「だ、から・・・(言葉っていうか、声が出ないじゃないか・・・)」
梓「・・・」
律「あー!もう!」
梓「!?」
律「だからぁ!私は梓が好きなんだよ!もう!////」
梓「いや、なんで逆ギレしてるんですか!?」
律「うっさい!///」
梓「ちょっと待って、したいことって?」
律「だーから、チューしたいんだよ!わかれよ!」
梓「」
律「ムギも唯も澪も違ったんだ!お前しかいないんだよ、梓!」
梓「先輩・・・それ、本気で言ってるんですか?」
律「はぁ?冗談でこんなこと言えるわけないだろ!?」
梓「そうじゃなくて、和さんとか、憂とか純とか・・・確認しなくていいんですか?」
律「するまでもない!私は梓が好きなんだ!」
梓「・・・」
律「えっと、ごめん・・・もしかして、困ってる?」
梓「・・・」コクッ
律「・・・この間、言ってたもんな。私達の中から選べなんて言われても、困るって」
梓「そうですね、言いましたね」
律「・・・」
梓「困るんですよ、とっくとうに本命がいるのに・・・選べなんて言われても」
律「へ・・・?」
梓「っていうか私言いませんでしたっけ?律先輩のことが好きって」
律「いや、唯がそんなこと言ってたけど、あれって、そういう意味なのか?」
梓「それ以外何があるんですか」
律「えっと・・・」
梓「律先輩、鈍感すぎですよ」スタスタ
律「・・・!?」
梓「ちょっと、後退りしないで下さいよ」
律「えっと、でも・・・」オズオズ
梓「いいから」スタスタ
律「ああ、梓、近い、近いって!///」
チュッ
梓「・・・あーもー!恥ずかしい・・・!///」
律「・・・」ポカーン
梓「好きですよ、私だって。大好きです・・・!///」
律「・・・///」
梓「ちょっと、なんか言ってくださいよ・・・」
律「うおー!!!」ダッダッダッ
梓「ちょっと、何処行くの!?」
ガシャン!
律「いよっしゃぁぁぁ!!」
梓「危ない、フェンスにしがみつくとか危ないから!」ダッダッダッ
律「よ・・・よかったぁー・・・」ヘナヘナ
梓「ちょっと、いきなり走り出さないでくださいよ・・・ビックリしたー」
律「へへー」ギュー
梓「ちょっ///」
律「なんだよー、嫌か?」
梓「・・・そーゆー質問、ずるい///」
律「へへーんだ、なんとでも言えっ」ギュー
梓「もうっ・・・///」
律「私さ、唯やムギ、澪とキスしたときは『柔らかいなー』とかそんなこと考えてたんだ」
梓「エロ親父」
律「なっ!?」
梓「で?そのエロ親父は私とのキスでどう思ったんですか?」
律「・・・かった・・・」
梓「はい?」
律「そんなこと考えてる余裕、なかった・・・///」
梓「そっか・・・///」
律「くっそー、私は梓にメロメロだぞー?このやろー」グリグリ
梓「痛い、痛いですよ・・・りっちゃん///」
律「へ?・・・今、なんて・・・?///」
梓「だから、痛いよりっちゃんって、言ったんですよ・・・///」
律「えっと・・・///」
梓「ムギ先輩が言ってました、史上最強の愛情表現だって」
律「あ、あー・・・そんなこと、言ってたな・・・///」
梓「はい。だから、ほら・・・ね?」
律「うー・・・わかったよ。・・・あずにゃん」
梓「えへへ///」
律「全く、本当に恥ずかしいあだ名だよなー?」
梓「私もそう思います・・・///」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
音楽室!
梓「えっと・・・///」
唯「それで付き合うことになったの!?」
梓「ま、まぁ、その・・・///」
澪「そっか、律は梓に取られちゃったなー」
紬「まぁまぁ、二人が幸せならそれでいいじゃない」
澪「ああ、そうだな」
唯「おめでと!」
梓「あ、ありがとうございます・・・!」
澪「えーと、律は?」
梓「律先輩は私の再三の注意も聞き入れず、屋上で叫び続けた結果・・・職員室に連行されました」
唯「りっちゃん何してるの」
紬「えっと、梓ちゃんは大丈夫だったの?」
梓「私は律先輩を止めようとした生徒だと思われたみたいで、お咎め無しでしたよ」
澪「きっと普段の行いがいいからだろうな」ニヤニヤ
ガチャ
律「おーす!」
梓「あ、りっちゃん」
唯澪「」
梓「あ゛・・・」
律「・・・」ニヤニヤ
紬「あらあらまあまあ」キマシタワァァァァァ!!!
律「えーと、呼んだか?」
おわり
元スレ
梓「律先輩、ムギ先輩、どうにかしてください」
紬「絶対離しちゃ駄目よ、わかった?」ニコッ
律「別にどっちでもいいけど、お茶こぼしたりすんなよー?」ニヤニヤ
梓「鬼が2匹・・・!」
澪「ほら、唯ってば」テシテシ
唯「むー・・・わかったよぅ」パッ
梓「澪先輩、ありがとうございます」
澪「律とムギが鬼なら、私はこのタイミングで天使って言われてもいいハズなのに・・・」
梓「見返りを求めてたんですね、わかります」
6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 10:24:24.29 ID:GlnGiZYk0
唯「ねー、りっちゃん。私、思ったんだけど・・・」
律「へ?なんだよ」
唯「うーん、でも今ここで言うのはまずいかも・・・」
澪「いや、お前が切り出した話だろ」
唯「そうなんだけど・・・よく考えたら、ね?」
紬「私達の仲じゃない。言って?」
梓「そうですよ、気になります」
律「ほら、唯」
唯「んじゃ言うね。えーと・・・」
澪「なんだ?」
唯「りっちゃんってあずにゃんのこと好きでしょ?」
7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 10:25:10.99 ID:GlnGiZYk0
律「」
梓「」
律「は、はぁ?///」
澪「唯、いきなりどうした」
紬「よくやったわ、唯ちゃん」
澪「ムギは黙ってようなー?」
紬「負けないんだから・・・!」シュン
唯「ねーねー、本当のこと言って?」
8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 10:26:46.28 ID:GlnGiZYk0
律「いや、別に好きじゃねーし」
唯「じゃあ嫌いなの?」
梓「・・・」シュン
律「いや、嫌いなわけないだろ!」
唯「じゃあ好きなんじゃん!」
梓「・・・」パァァァァ!
律「梓、一喜一憂するのやめてくれ。会話がしにくい」
紬「でも唯ちゃん、急にどうしたの?」
唯「えっとねー、りっちゃんがあずにゃんに愛を送ってたんだ!視線で!」
律「私の視線はラブビームかよ」
紬「一理あるわね」
澪「いや、ないだろ」
9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 10:31:35.82 ID:GlnGiZYk0
唯「りっちゃんってば、私が羨ましいんでしょー?」ニヤニヤ
律「ばっ!///・・・べつに羨ましくなんかねーし!///」
紬「はい、わかった!」ビシ!
澪「・・・この問題は・・・わかるヤツはいないみたいだな・・・」キョロキョロ
紬「やめて!先生無視しないで!私、手挙げてる!!」ピーン!
梓「何このコント」
唯「はい、ムギちゃん!」
律「こら、あてるな!また話がこじれるだろ!」
紬「はい、りっちゃんが唯ちゃんの真似をすればいいと思います!!」
律「」
梓「」
澪「・・・はい?」
10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 10:34:53.86 ID:GlnGiZYk0
紬「もちろん、抱きつくのじゃないわよ?」
律「そ、そっか・・・」ホッ
梓「よかった・・・。ムギ先輩のことだから私、てっきり」
紬「呼び方を真似すればいいと思うの」
梓「こんなことだと思ってた」
唯「それいいね!りっちゃん、あずにゃんって呼んでみなよ!」
律「いいいいいやだよ!///」
唯「いいから!」
律「いくねぇぇ!!」
紬「いくなくない!」
律「いくなくなくない!」
澪「ごめん、ちょっとついていけなくなりそうだ」
梓「『な』が偶数がなら肯定、奇数なら否定です」
澪「また冷静だな、おい」
11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 10:37:24.04 ID:GlnGiZYk0
唯「ほら!勇気を出して!」
律「ここで必要となるのは果たして勇気であっているのだろうか・・・」
紬「頑張って!」
律「何に対してだ」
澪「うーん、でも確かに」
律「おい、澪。お前まで変なこと言うなよ?」
澪「唯と同じように呼んでみろよ、な?」
律「はい私の味方いなーい」
梓「っていうか呼ばれる側の気持ちは無視ですか!!!」
唯「」
紬「」
澪「・・・びっくりした」
12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 10:38:16.29 ID:GlnGiZYk0
律「何もそんなに大声で言わなくたって」
梓「私は律先輩に唯先輩と同じように呼ばれるのは嫌です!!」
律「そんなに断言しなくても・・・」シュン
澪「律、これはこれでクるだろ?」
律「ああ、けっこうしんどいな」
唯「あずにゃんも照れなくていいんだよ?」
13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 10:40:45.55 ID:GlnGiZYk0
紬「はい!わかりました!」
澪「・・・この問題も・・・わかるヤツはいない、か・・・」
紬「先生!私わかります!私わかります!」ピーン!ピーン!ピーン!
梓「そんなに力いっぱい挙手しなくても・・・」
唯「はい、ムギちゃん!答えてみなさい!」
律「だからムギに当てんなっつのぉ!!」
紬「呼び方をみんなで交換すればいいと思うの!」
唯「」
澪「」
律梓「ほら、言わんこっちゃない」
14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 10:45:02.14 ID:GlnGiZYk0
澪「私はスルーする方向で頑張ったぞ」
唯「楽しそうだね!」
澪「えぇ・・・?」
紬「絶対いいと思うの!」
梓「えっと・・・」チラッ
律「(あ、そうか、この手があったか・・・!)いいぜ!」
澪「って、いいのか!?」
律「おう!(とっておきの方法、思いついちゃったぜ!)」
唯「呼び方を交換するってことは・・・」
15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 10:45:42.90 ID:GlnGiZYk0
紬「例えば私がりっちゃんの呼び方をもらうとするならば・・・みんなを唯、澪、梓って呼ぶことになるわ」
唯「なんかややこしいね」
紬「えぇ。でも、梓ちゃんは自分だけあずにゃんって呼ばれるのが嫌だったんでしょう?でもみんなでやれば」
梓「問題はそこじゃないですよ」
紬「謀ったな・・・!」
澪「いや、謀ってない謀ってない」
紬「でもこれは決定したことなの。大きな流れには逆らえないわ。悲しいことだけど、私達はその中で足掻き続けるしかできないの」
梓「この人は何を言ってるの」
16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 10:46:33.51 ID:GlnGiZYk0
紬「赤信号もみんなで渡れば怖くないわ!だから大丈夫!照れないで!」
梓「そういう問題じゃないんですが・・・」
律「あー、わかったぞ」
梓「なにがですか」
律「『唯先輩だけの呼び名なのに、律先輩に呼ばれるなんて嫌!あずにゃんっていう呼び方は二人だけの特別なの!』」クネクネ
律「って感じ?」
梓「もっと違います」
律「」
17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 10:47:19.59 ID:GlnGiZYk0
澪「じゃあなんで嫌なんだよ?」
梓「あずにゃんなんてあだ名を呼ぶ人が増えるのが嫌なんです、純粋に」
唯「えー、今までもいやだったの!?あずにゃん!」
梓「え、いや・・・。そりゃ、最初は抵抗ありましたけど、最近は慣れましたよ」
唯「じゃあいいじゃん!」
梓「唯先輩に関しては、です。他の人が呼ぶとなると話は別です」
澪「なんだ、そんなことか」
紬「百合的な展開に結びつきそうもないから梓ちゃんの意見は無視でいいわね?」
梓「何その特殊な物事の判断の仕方」
19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 10:52:32.08 ID:GlnGiZYk0
紬「というわけで、呼び方の交換。始めるわよ?」
唯「ほい!」
澪「はいはい」
律「言ってもいかねーな、こりゃ」
梓「もー好きにするです」
紬「まず、一つ禁止事項があります」
澪「なんだよ?」
律「ちょっと待ってくれ。まず、私は澪と呼び方を交換する」
紬「のは駄目です」
律「なんでだよ!」
20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 10:55:13.44 ID:GlnGiZYk0
紬「なんで澪ちゃんなの?」
律「うっ・・・(とっておきの方法が早くも封じられた・・・!)」
紬「だって二人は同じでしょう?」
澪「へ?」
唯「あー、呼び方がってこと?」
紬「そう。りっちゃんも澪ちゃんも、唯、梓、ムギって呼ぶじゃない?」
律「・・・(バレてたのか・・・?)」
紬「意味ないでしょ?だから駄目」
澪「確かに、まぁ、な」
律「・・・(くっそー)」
紬「そこで提案なんだけど」
21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 10:56:21.22 ID:GlnGiZYk0
律「なんだ?」
紬「私はりっちゃんの呼び方を、りっちゃんは唯ちゃんの呼び方を、唯ちゃんは澪ちゃんの呼び方を、
澪ちゃんは梓ちゃんの呼び方を、梓ちゃんは私の呼び方をもらえばいいわ」
律「ややこしい」
澪「喋り方は?真似しないと駄目なのか?」
紬「まさか、喋り方はそのままでいいの。今回はあくまで呼び名を変えるのが目的よ」
唯「そっか」
紬「>>1のためよ。多分、呼び名を変えるのも書ききれないと思うから。同じ理由で罰ゲームとか、そういうのも無しよ」
律「ま、そういうことならしかたがないな」
紬「そしてもう一つ」
律「なんだよ」
22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 10:57:23.07 ID:GlnGiZYk0
紬「これを実践したときに、困ることが出てくるのよ」
梓「はい!先生!」ピン!
唯「・・・」ジー
律「いや、お前当ててやれよ!ムギのときはバンバン当ててたくせに!」
梓「・・・」シュン
澪「ほほ、ほら、梓!どうしたんだ?」
梓「お情けで当ててもらった・・・」
紬「お情けって・・・」
23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 10:59:25.90 ID:GlnGiZYk0
澪「そんなことないって、本当に気になるよ?なぁ、どうしたんだ?」
梓「死にたい・・・」
律「お前、最大MP1だろ」
唯「MP?マジックポイント?」
律「ううん、メンタルポイント」
紬「ある意味スライム以下ね」
梓「・・・」ズーン
律「ほほほら、話を元に戻そうぜ?」
唯「あ、そうだね。えーと、あずにゃんには何が『困ること』なのかわかるんだよね?」
24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 11:00:08.39 ID:GlnGiZYk0
梓「・・・はい。例えばさっきのローテーションで呼び合ったとき、私はムギ先輩のことをなんて呼べばいいんですか?」
律「へ?だからそのまま真似して・・・って、あ」
紬「気付いたみたいね。私は私のことを私と呼ぶわ。私の私に対する『他人→私』の呼び方なんてないのよ」
澪「うーん、どうすればいいんだ?」
紬「それは今までどおりでいいんじゃないかな。どう?」
律「あぁ、それがいいな」
梓「えーと、じゃあ確認していいですか?」
紬「うん。えっと、まずは唯ちゃん、言ってみて?」
26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 11:02:24.26 ID:GlnGiZYk0
唯「おっけー!私は澪ちゃんの呼び方を借りるから・・・」
唯「律!」ビシッ!
律「うお!?」
唯「ムギ!」ビシッ!
紬「なんか新鮮ね」ホワホワ
唯「梓にゃん!」ビシッ!
梓「いや違うでしょう。いま絶対わざとでしょう」
唯「澪ちゃん!」ビシッ!
梓「無視かよ」
唯「・・・でいいんだよね?」
紬「えぇ、次は澪ちゃんよ」
28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 11:03:20.20 ID:GlnGiZYk0
澪「いいぞ。えーと・・・私は梓だから・・・」ウーン
澪「律先輩!唯先輩!ムギ先輩!梓!」ビシ!ビシ!ビシ!ビシ!
澪「で、いいんだよな?」
紬「うん、そうね」
律「っていうかなんで名前呼ぶごとに指差すんだよ」
紬「その方が覚えやすいでしょ?指差し確認よ」
律「わかったよ・・・」
紬「それで、私がりっちゃんの呼び方だから・・・」
紬「澪、唯、梓、りっちゃん・・・で、いいのよね」
梓「そうなりますね」
律「こら、指差し確認しろよ」
紬「じゃあ次はりっちゃん、確認してみて?」
29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 11:04:15.01 ID:GlnGiZYk0
律「(無視かよ)・・・えーと、私は唯だよな?」
唯「うん!しばらく貸してあげるね!」
律「そりゃどーもありがとよ。えーと、澪ちゃん、ムギちゃん、唯、あず・・・あず・・・あ、あ・・・///」
澪「なに照れてるんだよ」
律「うううるへー!///」
唯「っていうか澪もちょっと顔赤いよ?」
梓「『澪』って・・・もう始まってるんですか?」
紬「そうみたい。唯、素晴らしい順応能力だわ・・・!」
梓「変なところで感心しないように」
澪「ほら、梓のことも呼んでやれよ」
律「・・・えーと・・・その・・・///」
30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 11:05:04.59 ID:GlnGiZYk0
唯「え?そんなに恥ずかしい?」
梓「そりゃ、普通の人はこうなりますって」
紬「いいえ、違いますー。りっちゃんは梓を愛しているから逆に呼べないんですー」
律「おい、こら」
梓「なんかその小学生みたいな言い方ムカつきますね」ニコッ
唯「小学生ってどうしてケンカするときにだけ敬語になるんだろうね」
澪「小学生なりの嫌味みたいなもんなんだろ?」
唯「ホント、もれなく敬語になるよね」
梓「つまりムギ先輩は小学生っと・・・」
31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 11:07:12.29 ID:GlnGiZYk0
唯「あー、今ムギ先輩って言ったー!」
梓「私はまだ確認作業してないからいいんですー」
紬「梓も小学生じゃない・・・」
梓「私は元々こんな口調です!」
律「あずにゃん!!」
澪唯紬梓「!?!?!?」
律「け、ケンカ腰になるのはよくないぜ、ああ、あ、・・・あずにゃん・・・///」
澪「声のデクレッシェンド上手すぎだろ」
律「うっせ!///」
梓「(なんか変な感じかも)・・・///」
唯「なんで梓が赤くなってるの」
紬「なんで唯が怒ってるの」
32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 11:08:02.34 ID:GlnGiZYk0
唯「だってなんかちょっと悔しい・・・!」
紬「わからないでもないけど・・・」
澪「ほら、最後は梓の確認だぞ」
紬「そうね、梓も頑張ってね」
梓「は、はい!えーと、私はムギ先輩からだから・・・」
梓「澪ちゃん、唯ちゃん、ムギ先輩、りっりっりっ・・・りっ・・・///」
紬「あれ?呼べないの?」ニヤニヤ
唯「梓、ちゃんと呼ばないと駄目だよ?」ニヤニヤ
澪「なるほど、これはこれで楽しいな」ニヤニヤ
33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 11:09:19.81 ID:GlnGiZYk0
律「な、なんだよ、早く呼べよ・・・///」
梓「りりりっり・・・ちゃん・・・///」
律「・・・///」
紬「はい駄目ー」
梓「」
紬「今のはノーカウント」
律「ひでぇ」
澪「当たり前だろ」
唯「もう一回」
律「お前ら鬼だ、鬼すぎる」
34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 11:10:09.02 ID:GlnGiZYk0
紬「よく考えて、これから何回も呼ばなきゃいけないのよ?さぁ、自分を解放して?」
梓「えっと・・・///」チラッ
律「こっちみんな///」
唯「梓!往生際が悪いよ!」
澪「そうだ、頑張れ!」
梓「りっちゃん・・・///」
律「お、おう?///」
紬「白いご飯はない?無性に食べたくなったわ」
唯「ムギ、これをオカズにしちゃ駄目だよ」
澪「あぁ、色んな意味でな」
35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 11:11:18.49 ID:GlnGiZYk0
律「っだー!!!」
澪「!?」
唯「何!?」
紬「萌え!」
梓「どさくさに紛れて変なこと言わないでください」
澪「えっと、どうしたんだ?」
律「あずにゃん!///」
梓「へ!?な、なんですか?」
律「こーらー!お前もりっちゃんって呼べ!」
梓「へ?でも」
律「いいから!行くぞ!・・・あずにゃん!」
36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 11:12:13.58 ID:GlnGiZYk0
梓「り、りっちゃん?」
律「あずにゃん!」
梓「りっちゃん!」
律「あずにゃぁぁぁぁん!!!」
梓「りっちゃぁぁぁぁん!!!!!」
唯「えーと、これはどうしたらいいのかな?」
澪「二人ともヤケになってるな」
紬「面白いから見ていましょう」
澪「いや、そろそろ止めよう。うるさくてかなわない」
唯「ほら、梓も律も」ギュッ
律「わっ///」
梓「ちょっちょっと///」
37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 11:12:58.45 ID:GlnGiZYk0
唯「何をしてたのかはよくわからないけど、しばらくこうしてようねー?」ギュー
律「う、おう///」
梓「しょうがないですね・・・///」
澪「なんであいつらはまた頬を染めてるんだ」
紬「りっちゃんも梓も・・・相手が女なら誰でもいいのかしら?どんとこいだけど」
澪「こら、どんとこさせるな。どん引きだ」
唯「ねー梓?」
梓「はい?(唯先輩に梓って呼ばれるの、なんか変な感じ・・・///)」
唯「律と私、どっちがいいの?」
梓「は、はい?」
律「なんだよ、唯ちゃん。その質問おかしくないか?」
38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 11:14:08.14 ID:GlnGiZYk0
唯「おかしくないよ!大切なことだよ!」
紬「はい!わかったわ!」
律「おい、唯ちゃん、あてるなよ!?絶対だ!」
紬「唯と律で梓とデートして、それで梓がどっちがいいか選べばいいと思うの!」
律「当ててもないのに発言するとか!!」
澪「ムギ先輩がこうなったら、もう誰にも止められない」
唯「澪が言ってるのに梓のセリフかと思った」
律「私もだ。唯ちゃんが言ってるのに澪ちゃんが言ってるのかと思った。やっぱ呼び名って大切なんだな」
39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 11:15:02.82 ID:GlnGiZYk0
紬「ちょっと」イライラ
梓「どうしたんですか?」
紬「私は今、二人が梓とデートしたら?って言ったのよ?聞いてた?」イライラ
律「え、あ、あぁ・・・(すげぇ、こんなイラついてるムギを見たの初めてだ)」
澪「えっと、ごめん、無視してたわけじゃないんだ、ごめんな?(ヤバイ、ちょっと怖い)」
唯「梓は?それでいい?」
梓「いやです」
律「」
澪「」
唯「」
紬「」イライラ
42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 11:33:45.12 ID:GlnGiZYk0
梓「だっておかしくないですか?なんで二人の中から選ばなきゃいけないんですか」
紬「つまり梓は澪が好きなんだ、わかったわ」
梓「何をどう解釈してそうなった」
紬「じゃあどういうこと?」
梓「私が誰のこと好きかーなんて、どうでもいいじゃないですか」
紬「いくないわ」
澪「ムギ先輩は正直だなー」
律「ある意味尊敬するよ」
43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 11:34:38.37 ID:GlnGiZYk0
梓「とにかく、デートして決めるとか嫌ですから」
紬「じゃあ・・・家でまったりとかはどうかしら」
梓「いや、その、そういう問題じゃ・・・」
紬「しかも律と唯の二人だけじゃなくて、私と澪も合わせた4人の中から選んでももらうわ」
梓「・・・」
紬「どう?」
梓「えっと・・・それは、その・・・困ります・・・」
紬「わがままねー」
澪「いや、ムギ。今のきっとわがままじゃないぞ」
梓「困るったら困るんですっ!」ダッ
44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 11:35:20.19 ID:GlnGiZYk0
唯「え!?梓!?」
律「どこ行くんだよ!」
梓「ほっといてください!」バタンッ
澪「・・・行っちゃったな・・・」
律「・・・」ポカーン
唯「えっと、これは追いかけた方がいいのかな」
紬「問題はどっちが追いかけるか、ね」
律「そんなの知るか!」ダッ
唯「あ!私も!」ダッ
バタン!
澪「あいつら・・・」
紬「・・・」
45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 11:36:10.27 ID:GlnGiZYk0
シーン
澪「えーと・・・」
紬「・・・」シュン
澪「えっと、よしよし」ギュッ
紬「!?」
澪「よしよーし」ナデナデ
紬(ラッキー!///)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
47: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 11:39:04.97 ID:GlnGiZYk0
律「アイツ何処行ったんだよ・・・」
唯「梓は結構足速いからね・・・結構遠く行っちゃったのかも」
律「全くもー。よし、手分けして探すぞ」
唯「がってんです!」
律「えと、唯ちゃん?」
唯「ん?なになに?」
律「あのさ、さっきの話なんだけど・・・」
48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 11:39:50.82 ID:GlnGiZYk0
唯「なに?」
律「えっとな?多分、私、梓のこと・・・気に入ってると思う」
唯「あずにゃんでしょ?」
律「あ、そうだった。あずにゃんのこと、気に入ってるよ」
唯「それで?」
律「でも、そういう好きとは違うからな?」
唯「そうかなー」
50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 11:43:39.96 ID:GlnGiZYk0
律「唯ちゃんはどうなんだよ」
唯「私?私は梓のこと好きだよ」
律「!?///」
唯「でもねー、そういう好きじゃないの」
律「そ、そうなのか?」
唯「うん、本当に好きな子に抱きついたり簡単にできないよ」
律「お前ならできそうだけどな・・・?」
51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 11:44:27.87 ID:GlnGiZYk0
唯「うーん、梓は妹みたいな感じかなー?」
律「そうなのか?」
唯「うん。律はさ、本当に梓のこと、後輩として気に入ってるだけ?」
律「だからそうだって言ってるだろ」
唯「じゃあ、梓とチューしたり手繋いだりしたいと思う?」
律「はぁ?」
唯「答えてよ」
律「したいに決まってるだろ」
唯「」
54: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 11:56:12.78 ID:GlnGiZYk0
律「え?え?私、なんか変なこと言ったか?」
唯「えっと・・・」
律「だって気に入ってるんだから、それくらいしたいよな?」
唯「・・・ちなみに、澪にもしたいと思う?」
律「え?」
唯「ほら、答えて」
律「え、うん。したいかな」
唯「」
律「なんだよ、なんで黙るんだよ」
唯「じゃあ、私やムギには?やっぱりしたい?」
律「うん、したいかな」
唯「」
唯「・・・(駄目だこの人)」
56: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 11:58:17.78 ID:GlnGiZYk0
律「でもそんなことしたら怒られちゃうだろ?」
唯「ムギにならしても怒られないと思うけど・・・」
律「そうかなー」
唯「えっと、律の本命は誰なの?」
律「本命って、恋愛感情抱いてるみたいに言うなよー」タハハ
唯「いや、抱いてるでしょ。明らかでしょ」
律「違うって、みんな友達として好きなんだよ」
唯「友達とチューはしません」
律「だからしてないじゃん。我慢してるじゃん」
58: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 12:01:19.07 ID:GlnGiZYk0
唯「いや、そもそも我慢するのが」
律「私は軽音部の部長だぞ!?」
唯「だから何」
律「みんなを大切に想って当たり前だろ?」
唯「違うよ、それとこれとは話が違うよ」
律「なんだってんだよー」
唯「律、じゃあ私とキス、してみる?(なんてねー)」
律「いいのか!?」
唯「えーと・・・(なんでそんなに食いつくの・・・)」
59: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 12:04:10.23 ID:GlnGiZYk0
律「するぞ!?本当にするぞ!?」
唯「えーうん、いいよ(なにこの流れ)」
律「やったぜ!」ヒャッホウ!
唯「ほら、するなら早くしてよ・・・///」
律「お、おう!」
梓「こらぁぁぁぁ!!!」ダダダダッ
律唯「!?」
梓「私を探して!!」
律「あー、ごめん、すっかり忘れてた」
唯「ごめんね、梓。律が想像以上に駄目な人でね」
律「なんだよ!駄目って!」
61: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 12:05:38.98 ID:GlnGiZYk0
梓「誰もこないから戻って来ちゃったでしょう!?」
律「構って欲しかったのか、可愛いやつめ」
唯「梓、説明は後でするけど、とりあえず律に近づかないで」
梓「へ?なんでですか」
唯「誰でもいいんだってさ。梓じゃなくてもいいんだってさ」
律「いやいや、どういうことだよ」
梓「もうちょっと詳しく話してください」
唯「律は梓だけじゃなくて、私や澪やムギにもチューしたり手繋いだりしたいんだって」
梓「なんという」
律「え?なんかおかしいか?」
梓「逆におかしくないところがないですね」
64: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 12:10:02.51 ID:GlnGiZYk0
律「えー?あずにゃんまでそんなこと言うのかよ・・・」
梓「ちょっと、あずにゃんって呼ばないで下さいよ・・・(照れるでしょーが)」
律「しかたがないだろー?ムギちゃんにサボってるのバレたら怒られそうだし」
梓「っていうか二人とも、さっき何しようとしてたんですか」
唯「うん?えーと、なんでもないよ(黙ってた方がいいよね)」
律「ああ、大したことじゃない。チューしようとしてただけだ」
梓「」
唯「あちゃー」
梓「いや、それ大したことだから」
唯「律がこんな駄目な人だと思ってなかったよ」
律「だーかーらー!実際に誰に手出してるワケじゃないんだからいいだろ!?」
唯「もうね、そのね、考え方が駄目だよね」
65: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 12:15:30.71 ID:GlnGiZYk0
梓「同感です」
律「なんだよー!」
唯「律、そういうのは誰か一人にしないと駄目なんだよ?」
律「そりゃわかるけどさー」
梓「まさか先輩相手にこんなこと教えることになるとは思ってなかったです」
律「だから、誰にもしてないだろ?」
梓「したいと思うのもまずいんですって」
律「えー」
唯「いや、常識だよ?」
律「唯に常識がどうのこうの言われるとか!!」
梓「律先輩のせいですよ。唯先輩以上に常識がないから、唯先輩が突っ込み役に回らざるを得ないんですよ」
唯「梓、呼び方呼び方」
67: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 12:16:28.76 ID:GlnGiZYk0
梓「あ、そうでしたね。唯ちゃんと、その、りっちゃん・・・///」
律「えーと、なんかごめん?」
唯「梓は一途に律のことが好きなのに・・・」
律「へ?そうなのか?」
梓「ちょっと!唯ちゃん!///」
唯「本当のことでしょー?」
律「嬉しいぞ!あずにゃん!」
梓「だぁから、あずにゃんって呼ぶなぁ!///」
律「私、あずにゃんって呼び慣れちゃったぜ」
梓「慣れないで、そんなに早く慣れないで」
70: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 12:30:42.29 ID:GlnGiZYk0
唯「もームギの予想を遥かに上回ってたね・・・」
律「なんだ?ムギちゃんの予想って」
唯「まぁ、ムギの予想を私が想像してるだけなんだけど・・・」
梓「なんですか?」
唯「きっとムギは両想いの二人をくっつけようと頑張ってたんだよ」
梓「・・・それは、わかってましたけど・・・///」
唯「でしょ?なのに梓は逃げちゃうし、律はこんなだし」
律「こんなって言うな!」
71: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 12:32:00.33 ID:GlnGiZYk0
梓「だって、無理矢理くっつけられるのが嫌だったんですもん・・・」
唯「梓の言う事はわかるよ」
律「私だってみんなが好きなだけだ!」
唯「律の言う事はわからないよね」
律「」
梓「いや、わかる人の方が少数派ですから」
律「なんでだ・・・私はみんなを平等に好きなだけなのに・・・」
72: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 12:32:43.18 ID:GlnGiZYk0
梓「平等に好きなのはいいですけど、りっちゃんの中に渦巻く欲望にどん引きです」
律「なんだよー!あずにゃんだって私とそういうことしたいんだろ!?」
梓「なっ!///」
唯「はい私これからしばらく空気ー」
律「違うのかよ!」
梓「ううううっさいです!」
律「ほら、否定できないじゃんか!」
梓「否定はしないけど・・・!」
律「じゃあちゃんと言えよなっ」
梓「む・・・!」カッチーン
73: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 12:33:29.19 ID:GlnGiZYk0
律「な、なんだよ」
梓「したいけど、みんなとしたいなんて嫌です!」
律「違う、みんなといっぺんにするとかじゃなくて」
梓「そういう問題じゃなくて!りっちゃんが『私としたい』っていうなら嬉しいし、したいです!」
律「だからしたいって!」
梓「違うでしょ!?りっちゃんは『私としたい』じゃなくて『私ともしたい』でしょう!?」
律「う゛・・・」
梓「もっと真面目な人だと思ってました」
律「えと、その、嫌いになったか・・・?」シュン
74: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 12:34:39.76 ID:GlnGiZYk0
梓「・・・嫌いには、なってないですけど・・・」
律「じゃあどうしたらいい?」
梓「その考え方を改めてください」
唯「ごめん、ちょっといい?」
律「あ、ごめん。いいよ」
唯「律が一人に絞ったとして、梓が選ばれるとは限らないんじゃない?」
梓「あ゛・・・」
律「えーと・・・まぁ、うん・・・」
梓(否定しろよっ!)
76: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 12:42:04.10 ID:GlnGiZYk0
唯「どうしよっか・・・」
梓「うーん、もういっそこのままで」
唯「守りに入った!?」
梓「だって私が選ばれなかったら嫌ですもん」
律「え?え?」
唯「それはそうだけど・・・」
77: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 12:42:49.05 ID:GlnGiZYk0
梓「それに、例えばりっちゃんが澪ちゃんを選んだとして、それを澪ちゃんが断って・・・」
唯「うん」
梓「それで、『じゃあ梓で』ってなるのも嫌ですもん・・・」
唯「それもわかるよ?でも・・・」
梓「それならいっそ、このまま曖昧な方がいいです・・・」
唯「梓・・・」
梓「・・・」グスッ
律「おい、泣くなよ・・・」
78: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 12:44:07.01 ID:GlnGiZYk0
唯「よしよし」ナデナデ
梓「りっちゃんのせいですもん・・・」グスッグスッ
律「!」ドキッ
唯「?」
律「う、えと・・・ご、ごめん・・・(なんだ?今、なんかドキッとした・・・?)」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
85: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 13:29:52.06 ID:GlnGiZYk0
その頃
紬「ねぇ、澪?」
澪「なんだ?」パッ
紬「なんで離しちゃうの・・・」シュン
澪「え、あぁ。ごめんな」ギュー
紬「えへへ///」
澪「律先輩達、多分あのドアの向こうにいるな」
紬「えぇ、聞こえるわ」
澪「なんの話してるか、聞こえたか?」
86: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 13:33:15.98 ID:GlnGiZYk0
紬「あまり鮮明には聞こえなかったけど・・・律がとんでもないことを言ってるみたいね」
澪「あいつ、何を言ったんだ・・・?」
紬「わからないけど、梓に怒られてるっぽいわ」
澪「じゃあ梓を連れ戻してきたのかな」
紬「うーん、どうかしら。足音からすると、二人とも階段を下りていった様子はなかったけど・・・」
澪「じゃあ扉の前で話してたら梓が戻ってきたってこと?」
紬「かもね。それにしても、会話の内容が気になるわ・・・!」
澪「私は会話の内容よりも、ムギ先輩のそのピンと立ってる1束の髪の毛が気になるんだが・・・」
紬「あぁ、これは百合気を感じてるのよ」
澪「妖気じゃなくて!?」
87: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 13:35:33.42 ID:GlnGiZYk0
紬「しかも、ビンビンよ。きっととんでもないことになっているんだわ・・・!」
澪「一体何が起こってるんっていうんだ・・・!?」
ガチャ
律「よーっす!」
澪「律!・・・先輩!」
唯「ごめんね、待たせちゃって」エヘヘ
律「ちゃんとあずにゃんを連れ戻してきたぜ!」
梓「いや、りっちゃんは連れ戻してないから。私が自発的に帰ってきただけだから」
88: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 13:38:18.40 ID:GlnGiZYk0
紬「あら、二人とも『りっちゃん』『あずにゃん』には慣れたのね?」
律「おう!ばっちりだぜ!」
梓「私は・・・いまだにちょっと恥ずかしいですけど・・・///」
唯「そんなことより聞いて!」
紬「どうしたの?(待ってましたぁぁ!!)」
律「お、おい。唯ちゃん?別に言わなくてもいいんじゃないか?」
澪「なんだよ、気になるだろ」
律「いや、本当に大したことじゃないから。なぁ、やめようぜ?」
唯「駄目だよ。こんなときこそ、ムギにどうしたらいいか聞くべきだよ」
紬「うふふふふふふふふふ」
梓「怖い、ムギちゃん怖い」
澪「だからどうしたんだよ」
律「え、いや、その・・・澪ならきっとわかってくれると思うんだけど・・・」
89: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 13:39:11.52 ID:GlnGiZYk0
梓「わかったら澪ちゃんの人格も疑わしいものになってきますね」
澪「何が!?」
律「ちょっと、澪。こっち」グイッ
澪「な、なんだよー?」
律「いいからいいから」グイグイ
澪「えー?」
唯「部屋の隅っこでヒソヒソ話とか、なんか可愛いなー」
紬「えぇ、きっと素晴らしい展開が待っているのよね、わかるわ」
唯「確かに、ムギちゃんにとっては最高の展開かも・・・」
紬「・・・?(これは、ついに私の時代が・・・!?)」
90: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 13:40:35.87 ID:GlnGiZYk0
梓「なんていうか、りっちゃんのこと、どうしたらいいのかっていう・・・」
紬「どうしたの?」
唯「うーん。とりあえず、二人が戻ってきたら私と梓からムギには説明するよ」
紬「わかった!」ツルテカ!
・・・
・・・
92: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 13:56:31.61 ID:GlnGiZYk0
澪「で、なんだよ?」
律「なぁ、あのさ・・・」モジモジ
澪「だからなんだよ??」
律「澪ちゃんはさ、軽音部のみんなのこと、好きだよな?」
澪「へ?あ、あぁ。好きだぞ?///」
律「じゃあさ、チューしたり手繋いだりしたいよな?」
澪「」
93: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 13:57:22.65 ID:GlnGiZYk0
律「?」
澪「お前は何を言っているんだ?」
律「え?え?」ガーン
澪「それは、ないだろ・・・」
律「なんでぇ!?」
澪「いや、ないから」
律「おかしいだろ!」
澪「お前がな」
94: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 13:59:17.24 ID:GlnGiZYk0
律「だってみんな可愛いじゃん!」
澪「いや、ちょっと待て」
律「なんだよ!」
澪「お前、それは度が過ぎてるぞ?」
律「そ、そうなのか?」
澪「あ、ああ」
律「じゃあ、澪ちゃんは私とチューするの嫌か?」
澪「・・・いや、じゃないけど・・・///」
95: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 14:02:52.16 ID:GlnGiZYk0
律「じゃあ澪ちゃんもやっぱ一緒じゃん!」
澪「一緒じゃない!私はみんなとそういうことがしたいわけじゃない!///」
律「へ?」
澪「だから、あくまで律先輩としたいなーって思うだけで、唯先輩とか梓とかムギ先輩とそういうことがしたいわけじゃないって」
律「なんで私だけ?そんなの不公平だろ」
澪「はい?」
律「贔屓は駄目だ」
澪「お前が駄目だ」
96: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 14:04:24.13 ID:GlnGiZYk0
律「なんでみんなわかってくれないんだよ・・・」
澪「じゃあ聞くけど、唯先輩と梓がチューしてたらどうする?」
律「仲いいなーって思うよ」
澪「・・・」
律「なんだよ」
澪「いいか、そういうのは誰か一人としないと駄目なものなんだ」
律「それはわかってるって。だから、今まで誰ともそういうことしてないだろ?」
澪「いや、まぁ、そうなんだろうけど」
律「でもみんなとしたいって思うのは変じゃないよな?」
澪「いや、変だな」
律「あずにゃんと同じこと言う・・・!」
澪「そりゃ梓が正しいよ」
97: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 14:05:26.66 ID:GlnGiZYk0
律「でも・・・誰か一人に絞らないといけないなんて・・・」
澪「えーと・・・(あれ?これ、私が選ばれなかったら・・・)」
律「誰にしたらいいかなんて、選べない・・・」
澪「じゃあさ(選ばれない可能性があるなら、いっそのことこのままの方がいいかも)」
律「なに?」
澪「とりあえず、私としてみないか?そういうこと」
律「!?・・・いいのか!?」
澪「い、いいよ///」
98: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 14:06:15.62 ID:GlnGiZYk0
律「で、でも・・・」チラッ
澪「こら、みんなの方は見るなよ。いいから」
律「本当にいいのか?」
澪「あぁ(このままキスさせて、私を意識させれば・・・一歩リード!)」
律「よっしゃ!」
澪「・・・顔、近いっ・・・///」ドキッ
唯「ちょっとー?」トテトテ
澪「うひゃい!?!?」
唯「まだー?」
律「あ、ああ!えっと、うん!今ちょうど話終わったところだぞ?」アタフタ
101: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 14:07:58.46 ID:GlnGiZYk0
唯「そう?」
律「おう!」
唯「それじゃみんなのところに戻ろう?ムギにも説明しないと!」フンスッ
律「あ、ああ。そうだな、行ってくる」トテトテ
澪「・・・(あとちょっとだったのに・・・)」
唯「・・・」
澪「・・・」ハァ
唯「澪、抜け駆けはいけないよ?」
澪「!?」
唯「みんな平等に、でしょ?」ニコッ
澪「わ、わかってるよ・・・(唯、怖い・・・!)」
・・・
・・・
102: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 14:13:21.58 ID:GlnGiZYk0
紬「さあ、説明して?」キラキラ
律「えーと、説明って言うか、相談なんだけど・・・」
紬「なんでもいいわ」
梓「ムギ先輩、喜ぶんだろうな・・・」
澪「鼻血に備えておいた方がいいかも」
唯「あ、ティッシュでいいかな?」スッ
澪「よし。準備万端。さ、話せ」
律「お、おう」
103: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 14:14:05.60 ID:GlnGiZYk0
紬「・・・」ワクワク
律「あのさ、ムギちゃんは軽音部のこと、どう思う?」
紬「へ?楽しくて大好きよ?」
律「メンバーのことは?」
紬「一緒。楽しくて大好き。誰一人欠けて欲しくないわ」
律「よし、ここまでは私と一緒だな」
澪「ちょっと待て。私だって一緒だぞ?」
唯「うん、私も」
梓「私だって同じですよ?」
105: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 14:14:59.97 ID:GlnGiZYk0
律「でも、みんなはここから違うだろ?」
澪「そりゃそうだ」
紬「え?なに?なに?」
律「ムギちゃんはさ、メンバーのみんなとチューしたり手繋いだりしたいとか、思わないか?」
紬「・・・!!!!!!(キマシタワァァァァ!!)」
澪「わぉ、やな予感」
唯「澪、私もだよ」
紬「思うわ!すっごく!!!」
梓「あー・・・」
106: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 14:20:19.89 ID:GlnGiZYk0
律「だよな!?」
紬「えぇ!むしろそう思わない唯、澪、梓がおかしいのよ!」
澪「いやいやいやお前らがおかしいんだよ!?」
紬「きっと軽音部に対する愛が足りないのよ!」
律「じゃあさじゃあさ、憂は?憂も軽音部の一員みたいなもんだし、そういうことしたいよな!?」
紬「もちろんよ!」
律「ムギちゃんは話がわかるなぁ!」
梓「この人達、駄目すぎる・・・!!」
紬「同じ理屈で和ちゃんとだってしたいわ!」
律「おぉう!やっぱそうだよな!!」
唯「逃げて。和ちゃん逃げて」
108: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 14:26:33.10 ID:GlnGiZYk0
あ、っていうかよく考えたら律は唯から呼び名を借りてるんだから、
唯のことを唯ちゃんって呼ぶのおかしいな・・・
スルーしといてくれ
110: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 14:29:23.37 ID:GlnGiZYk0
律「よかった!私はおかしくないよな!?」
紬「おかしいなんてとんでもない、素晴らしいことよ!」
澪「こら、煽るな」
律「だよなー?それなのにあずにゃん達は『誰か一人に絞らないと』って言うんだぜ?」
紬「まぁっ!なんてことを!」
梓「私達は事実を述べたまでです」
紬「・・・いや、ちょっと待って?」
紬「・・・」ポク、ポク、ポク、ポク・・・チーン!
紬「そうよ!誰か一人に絞らないと駄目じゃない!!」
律「えぇぇ!?!?」
112: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 14:41:05.58 ID:GlnGiZYk0
澪「ここまで言ってることが真逆になると、いっそ清清しいな」
唯「見て、あのムギの顔」
紬「・・・」モホホホ
梓「なんかよくわかんないけど、いやらしい笑い方してる!!」
澪「絶対何か企んでるな・・・」
唯「ムギ、どうするの?」
紬「簡単なことよ。りっちゃんの真実の相手を私達で探してあげるのよ!」
律「なんだ?真実の相手って」
紬「りっちゃんの本命を探すのよ!」
律「だから唯もそうだけど、何言ってるんだよ?まるで私が恋愛対象としてみんなを見てるみたいじゃないか」
紬「・・・無自覚、だと・・・!!」
113: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 14:41:56.69 ID:GlnGiZYk0
澪「いや、律先輩のしたいことっていうのは、普通恋人とすることだろ?」
律「そりゃ男と女の話だろうよ」
唯「女の子同士ならそういうことしていいって思ってるの?」
律「うん?うん」
梓「女の子同士でも、さすがにチューはないと思うけど・・・」
律「そうなのか?」
唯「え?うん」
律「だって、よくチューとかされたぞ?私」
紬「・・・」ハァハァ
梓「この人って・・・」
115: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 14:43:40.92 ID:GlnGiZYk0
澪「律先輩は昔から何故か女の子ウケがいいんだよ」
唯「あー、わかるかも。だからそれが普通だと思ってるのかな」
澪「うーん、律先輩からしてるのは見たことないけどな」
律「いや、そこはほら、自分からしたい程でもなかったし。向こうが勝手にしてきただけだし」
澪「・・・つまり?」
律「前とは違うんだ!今はしたいのを我慢してるんだよ!お前らみんな可愛すぎなんだよ!」
梓「この人・・・///」
澪「っていうか私はずっと一緒だったんだけどなー?」イラッ
唯「嬉しいけど、嬉しくないね?」
紬「ちょっと」イライラ
澪「あ、えっと(やべっ、またムギの話無視しちゃった・・・)」
紬「私は」
唯「律の本命の相手を探すんだよね!?」ハラハラ
117: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 14:44:45.79 ID:GlnGiZYk0
紬「そう」
梓「でも、どうやって?」
紬「私達がかわりばんこでりっちゃんと二人きりの時間を過ごすっていうのはどうかしら」
澪「えーと?」
紬「だから、1日ずつ交替で二人きりになるのよ、どう?」
律「えーと、それで何がわかるんだ?」
紬「りっちゃんの本心よ」
梓「そのメンバーっていうのは私達4人でいいんですか?」
紬「まぁ、そうね。りっちゃんが望むなら憂ちゃんと和、それに純ちゃんも入れてもいいわ」
梓「はい純ちゃんとばっちりー」
119: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 14:49:53.62 ID:GlnGiZYk0
澪「私達はまだしも、その3人には拒否権があるだろ?」
律「っていうかとりあえずこのメンバーでいいぜ」
紬「そう?」
唯「じゃあまず誰からいこうか」
紬「はい!!はいはいはい!!!」ピーン!ピーン!ピーン!
澪「誰にしようか?」
律「うーん、誰でもいいけど・・・」
紬「はぁぁぁい!!」ピーン!
梓「ムギ先輩、必死すぎるでしょう」
澪「うーん・・・」
梓「いや、当ててあげて。お願いだから当ててあげて」
120: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 14:52:39.73 ID:GlnGiZYk0
唯「しょうがないなー。じゃあ、ムギからね」
紬「やったぁぁぁ!!!」ヨッシャァァァ!
律「えっと、じゃあ明日はよろしくな、ムギちゃん」
紬「こちらこそぉぉぉ!!」
澪「いや、気合入りすぎだから」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
122: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 15:20:49.02 ID:GlnGiZYk0
次の日
律「よっす、おはよう。ムギちゃん」
紬「おはよう。あと、そのちゃん付けやめてくれるかな?」
律「」
紬「ね?」
律「いや、いいけど、これムギが言い出したことじゃん・・・」
紬「あの時はりっちゃんに『あずにゃん』、梓ちゃんに『りっちゃん』って呼ばせることに精一杯だったのよ」
123: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 15:21:29.30 ID:GlnGiZYk0
律「なんでそんな・・・」
紬「だって二人は両想いだと思ってたもの」
律「唯も似たようなこと言ってたな」
紬「あら、唯ちゃん、なかなか鋭いのね?」
律「そうかも。って、あれ?唯は?」
紬「唯ちゃんならあそこにいるわよ」
唯「・・・」ポツーン
律「ぼっち!?」
124: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 15:22:10.50 ID:GlnGiZYk0
紬「今日は私達の邪魔しないでくれるんだって。優しいわね♪」
律「いや、かわいそうだろ!?」
紬「お互いの邪魔はしない約束をしたの」
律「へ、へぇ?」
紬「ほら、座って?」ポスポス
律「え?私の席、あっちなんだけど・・・」
紬「今日だけ交換してもらったの」
律「どんだけー」
紬「わかった?だから座って?」
律「お、おう」ストン
紬「今日は一日よろしくね?」
律「お、おう!」
125: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 15:22:54.50 ID:GlnGiZYk0
紬「あと、先に言っておくけど、私はいつでもどんとこいだから」
律「へ?どんとこいって・・・」
紬「だから、キスでもセックスでもしたいときにしていいからね?」
律「せっ・・・!///」
紬「?」
律「そそそそれはいいです!!///」
紬「あら、そう?」
律「あ、ああ・・・。セックス『は』いいや」
紬「あら、そんな強調しちゃって・・・///」
律「えへへ///」
唯「むー(なんかいい感じっぽい!!)」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
126: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 15:23:36.65 ID:GlnGiZYk0
先生「席についてー」
律「ほら、授業始まるぞ?」
紬「えぇ、そうね」
律「いや、そうねじゃなくて。教科書は?ノートだけじゃ駄目だろ」
紬「あぁ、今日は全部家に置いてきたわ」
律「」
127: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 15:25:22.65 ID:GlnGiZYk0
紬「だから教科書、見せてね?」
律「あぁ、そういうことか・・・!いいぜ。机くっつけようなー♪」
紬「うん///」
唯(ムギちゃんめぇ・・・!!)
先生「って感じかなー。ここまででわからないことある?」
生徒「・・・」
先生「大丈夫そうね。んじゃー次のページ」
律「・・・」ペラッ
紬「!?」ブフッ
128: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 15:26:34.19 ID:GlnGiZYk0
律「おい、どうしたんだよ?」
紬「りっちゃん、これ・・・」プププ
律「あー、これか?これは軽音部のみんなの似顔絵だ」ニシシ
紬「りっちゃん・・・(本当に軽音部のみんなが好きなのね・・・)」
律「結構似てるだろー?」ヘヘッ
紬「もー、みんなもっと可愛いわよ」クスクス
唯(ムギちゃん・・・!ずるい・・・!)
129: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 15:27:40.06 ID:GlnGiZYk0
紬「ねぇ、りっちゃん・・・?」
律「な、なんだよ・・・///」
先生「ここの訳は、っと・・・」カッカッカッ
紬「いまなら誰も見てないわよ・・・?」
律「ムギ・・・///」
紬「ね、・・・しよ?」
律「!?///」
131: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 15:34:45.74 ID:GlnGiZYk0
唯(あぁぁぁぁ!!!駄目ぇぇ!!)
律「え、今?」
紬「駄目?」
律「い、いや・・・駄目じゃないけど・・・」チラッ
先生「ここらへんは絶対にテストに出すからねー?」カッカッカッ
紬「大丈夫だって。先生は黒板に訳書くのに夢中でしょ?」
律「そっか、誰も見てないか。じゃあ・・・しよっか?///」
後ろの子(いや、滅茶苦茶見えてるんですけどー)
唯(あーもう!!邪魔したい!!)
紬「・・・」ギロッ
唯「!?」
唯(あの目つきは反則だよぅ・・・)ブルブル
132: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 15:39:00.48 ID:GlnGiZYk0
律「ほら、こっち向かないとできないだろー?」
紬「え、あぁ、ごめんね」
律「んじゃするぞー?」
先生「田井中ー」
律「ひゃい!?」
先生「あんたまた教科書忘れたんだ?」
律「え?いや、これは」
紬「先生、これは私が忘れたんです・・・!」
先生「いいや、琴吹、かばわなくていい」
律「いや本当に」
先生「罰だ。ここの訳、してみろ」
律「えぇ・・・」
133: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 15:40:12.56 ID:GlnGiZYk0
紬「りっちゃん、ごめんね?」
律「いいよ、普段の行いが悪いんだ・・・」
先生「ほら、早く」
律「えっと・・・『私のハンバーガーは最近睡眠不足に悩んでいるようです』、かな・・・?」
紬「りっちゃん、husbandはハンバーガーじゃなくて夫っていう意味よ」
律「うわ・・・」
クスクス・・・
唯「っていうか睡眠不足なハンバーガーって何」
先生「よし、次の授業までに93ページの訳、全部やってこようか」
律「へーい・・・」シュン
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
134: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 15:44:32.94 ID:GlnGiZYk0
唯「りっちゃん、さっきの授業は災難だったね?」
律「ホントだよ!あんなの急に当てられてわかるわけないだろ!?」
紬「いや、あれはわかって欲しかったわ」
律「しかもいいところ邪魔されるし、最悪だよ」
紬「なかなか上手くいかないわね・・・」
唯「っていうか授業中は無理なんじゃないかなー」
律「うーん、私もそう思う」
紬「私・・・授業中に女の子とチューするのが夢だったの・・・」
律「そうだな!諦めちゃいけない!」
唯「りっちゃんが友達想いなのはわかったよ。でも」
律「なんだよー」
唯「もっと違う場所でしたら?」
紬「うーん、じゃあやっぱり放課後まで待つしかないのかな」
135: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 15:47:59.80 ID:GlnGiZYk0
律「私は早くしたいぞ!」
紬「まぁ///」
唯「ムギちゃん、今日だけだからね!」
紬「えぇ、今日だけで構わないわ」
唯「むー」
紬「どうしたのかしら?」
唯「ムギちゃんはりっちゃん狙いじゃないの?」
紬「狙いって言うか・・・言ったでしょう?私もメンバーとはこういうことしたい派なの」
唯「派って・・・あずにゃんや澪ちゃんは本気なんだよ?」
136: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 15:50:51.17 ID:GlnGiZYk0
紬「えぇ、それはわかってるわ」
唯「じゃあ」
紬「でもちょっとくらい、いいじゃない」
唯(この人も駄目だ)
律「そうだそうだ、ちょっとくらいいいだろー?」
唯(こっちも駄目っぽい・・・)
紬「どうせりっちゃんが誰かとくっついちゃうなら、その前一回くらいいいと思わない?」
唯「むー」
律「ほら、そんなにむくれるなよ、な?」ナデナデ
唯「な、なでなでしてもらってもら駄目なんだからねっ!///」
律「おー唯が珍しく頑固だなー」
紬「唯ちゃんずるい・・・!!りっちゃん!私もなでて!」
律「うん?いいぞー」ナデナデ
紬「へへー///」
137: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 15:56:17.43 ID:GlnGiZYk0
律「お前ら、やっぱ可愛いなー」ホクホク
紬「そ、そうかしら?」
唯「でも、誰か一人にしないと駄目だからね?」
律「えーもったいないな」
唯「澪ちゃんやあずにゃんはこのままでもいいなんて言ってたけど、ちゃんと決めてね?」
律「そうだなー」
紬「残念だけど、唯ちゃんの言うとおりよ?」
律「うーん、わかったよ・・・」
唯「出来れば私を選んでくれると、嬉しいんだけど・・・」ボソッ
律「へ?なんか言ったか?」
唯「なんでもない!///」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
138: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 15:59:16.39 ID:GlnGiZYk0
放課後
紬「じゃあ部活に行こうか?」
唯「うん!」
律「ちょっと待ったぁぁ!!」
唯「!?」
律「ムギは私と一緒にくるの。いいな?」グイッ
紬「・・・うん!」トテトテ
唯「・・・」
唯「・・・いいなー」ポツーン
唯「あの後も、あの二人ずっとイチャイチャしてたし・・・」ムー
唯「明日は私の番だといいなー」
・・・
・・・
141: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 16:02:49.57 ID:GlnGiZYk0
律「よし、ここらへんでいいかな」
紬「どうしたの?こんな人気のないところで」
律「えー?だって今日はムギと過ごす日だろ?」
紬「え、えぇ。まあ、そうね・・・///」
律「だから、やっぱりチューくらいしときたいなーと思ってさ!」ヘヘッ!
紬(この女たらしは・・・!)
律「駄目か?」
紬「駄目なわけないじゃない(まんざらでもない私がいるわ・・・)」
律「よしっ、んじゃ・・・///」
紬「えぇ、いいわよ///」
142: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 16:05:52.59 ID:GlnGiZYk0
律「・・・」ドキドキ
紬「・・・」ハァハァ
律「ちょっと待てぇぇぇ!!」
紬「何よ?」
律「なんではぁはぁしてるんだよ!?」
紬「なんでって、興奮してるから・・・」
律「こっ・・・!?」
紬「駄目・・・?」
律「しょ、しょうがないなー(可愛いからいいや)」
紬「ほら、目瞑ったわよ?///」
律「お、おう///」
チュッ
紬「・・・///」
145: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 16:10:45.51 ID:GlnGiZYk0
律「・・・!!!!///」
紬「どうしたの?///」
律(ムギの唇柔らけぇぇぇぇぇ!!!)
紬「えっと・・・?///」
律「あの・・・さ、ムギの唇ってヤバいな・・・///」
紬「何が!?」
律「なんていうか、その、色々と・・・///」
紬「・・・(これは褒められてるのかしら、それとも貶されてるのかしら)
律「へへー///ムギとチューしちゃったー///」
紬「そうね」ウフフ
紬(なんか嬉しそうだから、いっか)
律「んじゃみんなのとこ戻ろうぜー?」
・・・
・・・
146: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 16:14:12.13 ID:GlnGiZYk0
音楽室
ガチャ
澪「おー、戻ってきたなー?」
律「おう!」バタン
梓「って、ムギ先輩真っ赤!?」
紬「えへへー///」
唯「何してきたの!?何してきたの!?」
律「別に、ただ、その・・・な?」チラッ
紬「え、えぇ・・・///」
澪「何この事後みたいな雰囲気」ヤダー!
梓「くっ、早く私の番になれです・・・!!」
唯「残念、明日は私の番です!」
148: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 16:16:49.43 ID:GlnGiZYk0
澪「えー!?いつ決めたんだよ!?」
梓「ずるいです!」
律「なんかよくわかんないけど、私モテモテじゃないか?」
紬「そうね」ポワー
唯「私がさっき決めました!」
澪「なんだよー」
唯「だって、今日一日中ムギちゃんとりっちゃんがイチャイチャしてるの見せ付けられたんだよ?」
梓「ま、まぁ、それは同情しますけど・・・」
唯「だから次は私の番なの!」フンスッ
律「おい、ケンカするなよー」
澪梓「お前のせいだろ」
律「あう・・・」シュン
149: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 16:21:00.69 ID:GlnGiZYk0
唯「ねーいいでしょー?」オネガイー!
律「私は別にいいけど・・・」
澪「うーん、しょうがないな」
梓「唯先輩、譲りますよ」
紬「あのー」
澪「なんだ?」
紬「私、今なら死んでもいいわ!」
梓「話を中断させてまで宣言することですか!?」
律「ムギ、とりあえず死ぬな」
澪「何をしたのかわからないけど、律といかがわしいことしたんだろ・・・」シンデモイイヨ
唯「澪ちゃん!」メッ!
律「えーと、んじゃ明日は唯でいいんだな?」
唯「うん!」
澪「じゃあ明後日は私だ!」
150: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 16:24:36.71 ID:GlnGiZYk0
梓「あ!ずるい!」
澪「先着順ですー」
梓「そんなルール聞いてない!」
紬「まぁまぁ、レディファーストってことで、ね?」
梓「私もレディですけど!?」
唯「まぁまぁ、ね?」
梓「むー」
紬「明日は観察する側ね、楽しみだわ・・・!」フフフ
澪「ムギはどっちでも楽しめていいな・・・」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
151: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 16:26:26.19 ID:GlnGiZYk0
次の日
唯「おはよう!」
律「うお!?」
唯「おはよう!」
律「おお、おはよう?」
唯「へへー///」
憂「おはようございますっ」
律「おー、憂ちゃんもおはようなー?」
唯「今日はよろしくね!」
憂「?なんかあるの?」
律「えっと、今日は唯とイチャイチャする日なんだ」
憂「・・・は?」
152: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 16:30:45.11 ID:GlnGiZYk0
唯「もう、昨日は楽しみすぎて寝れなかったよー」
憂「・・・はい?」
律「2日前にチューしていいって言ってだろー?」
唯「うん!」
憂「・・・は?」
律「あれって今も有効か?」
唯「もっちろん!」
憂「無効ですー絶対に無効ですー」ディーフェンス!ディーフェンス!
律「何そのバスケの動き」
唯「ちょっとー憂、邪魔しないでよー?」ムー
憂「っていうかなんでこんなことなってるんですか!」
律「えーと、話すと長くなるんだけど・・・」
153: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 16:37:15.50 ID:GlnGiZYk0
唯「簡単にいうと、りっちゃんは軽音部のみんなとイチャイチャしたいんだよ」
憂「何それ汚らわしい」
唯「それで、『そういうことをしたい人は一人に絞らないと駄目なんだよ!』って話になってね」
憂「そりゃそうだね」
律「おう。それで、私は一体誰とそういう関係になりたいのか、確認することになったんだ」
唯「そうそう。そのためにみんなで交替でりっちゃんと1日過ごすんだー」
憂「へ、へー・・・」
律「昨日はムギだったんだぜ」
憂「ムギさんとは何かしたんですか?」
律「何かって、えっと、いや、別に?///」
憂(うわ・・・このリアクション、絶対なんかしたよ、この二人)
唯「いいなームギちゃん」
憂「お姉ちゃん・・・」
154: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 16:40:52.51 ID:GlnGiZYk0
唯「りっちゃんはね、憂ともチューしたりしたいんだってさ」
憂「へ!?私も!?」
律「あぁ、駄目か?」
憂「え、えっと・・・(まさか私も対象に入ってたなんて・・・!)」
唯「ほら、やっぱり憂は駄目なんだよ」
律「そっかー、残念だ」
憂「わ、私はお姉ちゃん一筋ですから!///」
155: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 16:44:16.67 ID:GlnGiZYk0
律「うーん、わかったよ」
憂「・・・(律さんかぁ・・・考えたことなかったな・・・)」
唯「りっちゃん隊員!」
律「なんだー?」
唯「手繋いで学校行こう?」
律「お!いいなー!よっしゃ!」ギュッ
唯「へへー///」ギュー
憂「うーん・・・(律さんかぁー)」
156: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 16:46:37.11 ID:GlnGiZYk0
律「憂ちゃんに怒られるかと思ったけど、そんなこともなさそうだな?」
唯「なんか考え事してるみたいだね?」
律「物思いにふける憂ちゃんも可愛いな」
唯「ちょっと、朝っぱらから浮気しないでよー?」ムー
律「え?あ、あぁ、ごめんごめん」
唯「もー、今日は私と一緒にいる日でしょ?」ギュー
律「ちょっと、抱きつくなよー、歩きにくいだろー?」
・・・
・・・
163: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 17:17:42.06 ID:GlnGiZYk0
教室!
紬「おはよう、二人とも」
唯「ムギちゃんおはよう!」
律「おう、おはような」
紬「唯ちゃん、今日は頑張ってね!」
唯「うん!今もね、手繋いで学校来たんだー♪」
律「へへっ、唯はやっぱ可愛いなー」
唯「ちょっと恥ずかしいよ///」
律「だって本当のことだし!」
紬「あらあらまぁまぁ!!」
唯「今日の席順は・・・」
紬「もちろん、根回ししておいたわ。思う存分イチャイチャしていいからね!」
律「ナイス!ムギ!」
164: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 17:20:40.38 ID:GlnGiZYk0
先生「はい、席ついてねー」
律「お、もうHRか」
唯「えーと、私達の席は・・・」
紬「ここよ」
律「後ろから2列目か!いい場所だな!」
紬「えぇ、それじゃ、また後でね」
唯「うん!・・・へへーりっちゃーん」ギュー
律「ばっ抱きつくなよ、照れるだろ?///」
紬「よいしょ」ストン
律「って、おい、ムギ」
紬「なにかしら?」
律「私らの後ろの席って・・・」
紬「もちろん私よ?♪」
唯「こんなことだろうと思った」
165: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 17:25:10.29 ID:GlnGiZYk0
紬「私のことは無視していいからね」
律「無視、できるか・・・?」
唯「とりあえず、頑張ってみよう?」
紬「・・・」
唯「そういえばさー」
律「どうした?」
紬「・・・」
唯「チューはいつしようか?」
律「えっと///・・・いつでもいいぜ?」
紬「・・・」ハァハァ
唯「でも授業中はまずいよね?」
律「そうだなー。休み時間にどこか行ってしようか?」
紬「・・・!」ダバダバ
唯「どうしよう、後ろがすっごい気になるや」
167: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 17:31:12.51 ID:GlnGiZYk0
律「無視だ、無視するんだ・・・!」
唯「うん、頑張る・・・!」
律「えーと、何の話してたっけ?」
唯「だからーどこでチューするかって話ー」
紬「・・・」ハナヂ、フキフキ
唯「あと、ちょっと気になってるんだけど・・・」
律「ん?なんだ?」
唯「舌は?舌はどうしよっか?」
律「ちょ!///ばかっ!///」
紬「ごっふぉ・・・!げっほ!」ダバダバ
律「ムギに何が起こった」
168: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 17:34:25.97 ID:GlnGiZYk0
唯「りっちゃん、振り返ったら負けだよ!?」
律「あ、あぁ」
唯「で、舌は?」
律「いいい入れないよ!?///」
唯「ちぇー、なんだー」
律「なんだよ、入れて欲しかったのか?」ニヤニヤ
唯「え?」
紬「・・・」ドキドキ
唯「・・・当たり前じゃん」
律「!?///」
紬「・・・」ガコンガコン!
律唯「 う る さ い 」
170: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 17:39:30.67 ID:GlnGiZYk0
律「ほら、あくまでチューってするだけでいいんだよ、私は」
唯「そうなのー?」ブー
律「そうだよ。それに、そういうのは恋人とするもんだぞ?」
唯「りっちゃんにならされてもいいもん」
紬「・・・」ツヤツヤツヤツヤ
律「・・・!?」
唯「ねぇ」
律「ちょっちょっと、ちょっと待てよ///」
唯「何?」
律「えーと、唯はそういう意味で私のことが好きなのか?」
唯「さぁ?それは言えないなー」
律「なんだよー!言えよー!」
唯「っていうか、今ので気付いてよ・・・」ボソッ
紬「・・・」ワタシハワカルワ、ユイチャン・・・
172: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 17:43:13.96 ID:GlnGiZYk0
律「えっと、んじゃ、頑張ろうか?」
唯「!?」
紬「・・・」ボーン!
律「いや、だから、その、舌を・・・///(なんだ、今の爆発音・・・)」
唯「い、いいよ。無視しないで?(何?ボーンって)」
律「でも・・・」
唯「いいの!りっちゃんがしたいって思ってること以外、しなくていいから、ね?」
律「そ、そうか?」
173: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 17:44:27.80 ID:GlnGiZYk0
唯「うん、それだけで嬉しいし」
律「そっか、よっしゃ、わかったよ」
先生「あーんーたーらー!」
律唯「へ?私達?」
先生「さっきからうるっさい!1時間目、廊下!」
律「うげ!」
唯「まぁ、当然と言えば当然だよねー」
紬「・・・観察ができなくなるなんて・・・!!!!!」シット!
キーンコーンカーンコーン・・・
・・・
・・・
175: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 17:49:30.52 ID:GlnGiZYk0
律「んで、廊下に立たされているわけだが」
唯「うん、でもさ・・・」
律「なんだ?」
唯「よく考えたらラッキーかもね」
律「・・・そうかも、な」ヘヘッ
唯「静かにしてれば、バレないよね?」
律「あぁ、きっと大丈夫だ」
唯「ねぇ、しようよ」
律「へ?いいのか?」
唯「うん・・・///」
律「こっち、こいよ」
唯「えへへー」トテトテ
176: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 17:54:03.94 ID:GlnGiZYk0
律「本当にするからなー?」
唯「うん、どんとこいです!」
律「ムギか!」
唯「えへへー。・・・ほら、早くー」
律「おう・・・!」
チュッ
唯(うわー、なんか気持ちいいかも)
律(唯の唇やべぇぇぇぇぇ!)
紬「・・・」ピーン!
先生「琴吹さん、頭どうしたの?」
紬「気にしないで下さい。百合気を感じているだけです」
先生「なんのこっちゃ」
178: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 17:58:04.28 ID:GlnGiZYk0
律(なんでみんなこんなに唇柔らかいんだろ?)
ペロッ
唯「~~!?///」ガバッ
律「あ、ごめん、つい・・・」
唯「だからって、急に下唇舐めないでよっ///」
律「ごめん・・・なんか舌触りいいんだろうなーと思って、その・・・///」
唯「もう・・・///」
紬(見たい!気になる!!何してるのあの子達!?)ガタンガタン!
先生「何してるのアンタ」
179: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 18:07:17.16 ID:GlnGiZYk0
唯「ねーりっちゃん?」
律「なんだー?」
唯「授業終わるまでさ、手・・・繋いでていい?」
律「ばーか、いいに決まってんだろー?」ギュッ
唯「えへへー///」
律「やっぱ唯可愛いなー・・・」
唯「一番?」
律「うーん・・・それはわかんない」
唯「りっちゃん、ずるいよ・・・」
律「えーと、ごめん・・・」
唯「私より背低いくせに・・・!」
律「いや、それ今関係ないだろ!?」
・・・
・・・
180: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 18:09:35.46 ID:GlnGiZYk0
放課後
律「あれ、もう放課後か」
唯「今日は早いね」
律「えっと、ムギは?」
紬「・・・」
唯「駄目だ、メルトしてる」
律「おーい、起きろー?」
唯「起きるとかそういう問題じゃない気が・・・」
紬「・・・ん・・・えと、あれ・・・?」
律「おー」
唯「ムギちゃん、部活行こう?」
紬「あれ、もうそんな時間?」
182: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 18:14:36.20 ID:GlnGiZYk0
律「おう、いつから溶けてたのかわわからんが、そんな時間だぞー?」
唯「大丈夫?」
紬「大丈夫じゃないわよっ!」
律唯「!?」
紬「あなた達・・・!授業中にあんなことやこんなこと・・・!」
律「あんなことやこんなことって?」
唯「多分、手繋いでたこととか、りっちゃんの肩借りて寝てたこととかかな?」
紬「それだけじゃないわ!りっちゃんはさらにその唯ちゃんの頭に頭を乗せて寝てたのよ!?」
唯「あー、そうだっけ?」
律「ムギ、そんなに怒るなy」
紬「素晴らしかったわ!!」
律「いや、どっちだよ」
唯「さすがムギちゃん」
183: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 18:19:27.01 ID:GlnGiZYk0
律「全く・・・ほら、部活行こうぜ?」
唯「うん!」
紬「待ちなさい!」
律「!?」
唯「えっと、何?」
紬「手を繋ぎなさい!」
律「すげー気迫だな・・・でも、言われるまでもない、よな?」ヘヘーン
唯「うん!」ギュッ
律「あー唯可愛い」
唯「えへへー」
紬「待って、私もうしばらく溶けてから部活行くわ」デロデロ
律「って、おい!」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
195: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 19:54:15.83 ID:GlnGiZYk0
音楽室
ガチャ
律「おいーっす」
唯「お待たせー」
律「って、まだ誰も来てないのか」
唯「ちょっと早く来ちゃったかな?」
律「まぁいいっか」
唯「みんなが来るまでのんびりしてよう?」
律「そうだなー、とりあえず座ろうか?」
196: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 19:55:13.99 ID:GlnGiZYk0
唯「うん!」
律「ほーら、隣どーぞ?」ニヤニヤ
唯「えへへー」ストン
律「ほら、手」
唯「うん!」ギュー
律「明日は澪で、明後日は梓かー」
唯「むー」
律「どうした?」
唯「私と二人でいるときにそんな話しないでよ」
律「えっと、ごめん」
唯「あ・・・私の方こそ、ごめんね?」
197: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 19:56:15.71 ID:GlnGiZYk0
律「やっぱり、みんなとこういうことがしたいって、おかしいかな・・・?」
唯「うーん、おかしいっていうか・・・ズルいよ」
律「そっか」
唯「りっちゃんはさ。恋愛対象として人を見たこと、ある?」
律「え?」
唯「答えて?」
律「うーん・・・ないよ」
唯「じゃあ、例えば誰かをそういう意味で好きになっても、わからないのかな」
律「えーと・・・何が言いたいんだ?」
201: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 20:01:22.59 ID:GlnGiZYk0
唯「りっちゃんの好きな人は、やっぱり軽音部の中にいると思う」
律「なんだよ、それ」
唯「違うかな?」
律「違うって。私はただみんなと仲良くしたいだけだ。っていうかそんなの、あるわけないだろ」
唯「なんで?」
律「なんでって、女同士だし、有り得ないよ」
唯「りっちゃんがそれ言っちゃうんだ・・・」
律「へ?なんで?」
唯「チューしたり、手繋いだり、好きなんでしょ?」
律「うん、楽しいじゃん」
唯「そっか・・・(この人、絶対真性だよ)」
202: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 20:02:41.05 ID:GlnGiZYk0
律「うーん・・・」
唯「本当はりっちゃんだって気付いてるんじゃないの?」
律「なにがだよ」
唯「りっちゃんはさ、誰か一人を特別好きになるのが悪いことだと思ってるでしょ?」
律「そ、そりゃ、なんたって部長だからな!みんなを平等に」
唯「そういうの、いらないよ」
律「」
唯「上手く言えないけど、みんなを平等に好きになる必要なんてないよ?」
律「唯・・・?」
203: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 20:04:03.52 ID:GlnGiZYk0
唯「誰か一人を好きになっちゃって、それがよくないことだと思って・・・
無理矢理みんなのことが好きだって思い込もうとしてるんじゃない?」
律「そんなことあるわけ・・・」
唯「ない?」
律「・・・多分」
唯「りっちゃんは優しいからねー」
律「なんだよ」
唯「誰か一人を選ぶなんて出来ないんでしょ?」
律「むー、なんだよ、それ。馬鹿にしてるのか?」
唯「してないよ。ただ、ちょっと悔しいだけ」
律「なんで」
唯「きっと、そのりっちゃんの好きな人って・・・私じゃないと思うから」
律「唯・・・」
204: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 20:05:38.53 ID:GlnGiZYk0
唯「そうじゃなかったら、ただの女好きだよー?」
律「なっ!」
唯「可愛い子なら誰でもいいの?」
律「違うよ、軽音部に関わってる子がいいよ!」
唯「なんで?」
律「えー、だって、ずっと一緒にいると可愛く見えてきたりしないか?」
唯「それはわかるけど・・・」
律「唯の話、よくわかんねぇよ・・・」
唯「りっちゃん?」
206: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 20:07:15.68 ID:GlnGiZYk0
律「じゃあ私は誰のことが好きなんだよ」
唯「りっちゃんですらわからないのに、私がわかるわけないでしょ?」
律「そりゃそうだけど・・・」
唯「いいじゃん、明日も明後日もあるんだし」
律「澪と梓か・・・」
唯「そうそう。二人もいいって言ってるんだし、その間に自分の答えみつけなよ」
律「う、うん・・・」
唯「もうっ!好きでもない子の唇なんて舐めちゃ駄目だからねー?」
律「好きだもん!」
207: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 20:08:30.81 ID:GlnGiZYk0
唯「でもそういう意味の好きじゃなかったんでしょ?」
律「そうだけど・・・唯のことは好きだぞ?」
唯「わかってるよー」
律「むむむ・・・」
唯「散々こんなこと言っておいてなんだけど・・・」
律「なんだ?」
唯「最後にもう一回だけ・・・駄目かな?」
律「・・・」
唯「・・・」ソワソワ
律「いいぜ!」
唯「」
唯(嬉しいけど、やっぱ駄目だ、この人)
210: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 20:14:43.16 ID:GlnGiZYk0
律「ほら、するぞー?」
唯「うん・・・///」
チュッ
律(えーと、これ以上はしちゃまずいんだよな・・・?)
唯(これからすることは、後でりっちゃんには忘れてもらおう・・・)
律(口、離そう・・・って、は!?)
律「ふぁ・・・ん、っちょ・・・唯・・・!?(舌ぁぁぁ!?)」
唯(りっちゃん、ごめん・・・!)
ガチャ
澪「よっ」
律唯「?!」パッ
212: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 20:17:43.10 ID:GlnGiZYk0
澪「お、お前ら・・・」
唯「えーと・・・」
律「うーんと・・・」
澪「え?何?そんなことまでしていいのか?」
唯「え、あ、うん!」アセアセ
律「そ、そうそう!お互いオッケーならなんでもありだぜ!?」ヒヤヒヤ
澪「そ、そうなのか・・・」
律「ごめ、私ちょっとトイレ行って来る!」タッタッタッ
バタンッ!
澪「唯・・・」
唯「・・・何?」
213: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 20:19:47.50 ID:GlnGiZYk0
澪「これは、律は本当にこんなことを望んでいるのか?」
唯「みんなとチューしたいって言ったのはりっちゃんだよ?」
澪「それにしても、さ・・・」
唯「ごめん、さっきのは、私が勝手にやったことだよ」
澪「まさか、唯も・・・?」
唯「うーん、フラれちゃったけどねー」タハハ
澪「告白したのか!?」
唯「どうだろ、どっちにしてもりっちゃんには伝わっちゃったと思う」
澪「そっか、返事は?」
唯「・・・Noに決まってるじゃん」
澪「そっか、ごめん・・・」
216: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 20:32:02.73 ID:GlnGiZYk0
唯「いいよ。それよりも明日・・・頑張ってね?」
澪「あ、ああ・・・!」
唯「・・・」
澪「なぁ、どう思う?」
唯「何が?」
澪「だから、律のこと」
唯「えっと、あずにゃんと澪ちゃん、どっちを選ぶかって話?」
澪「・・・ああ」
唯「わかんない」
澪「そっか・・・」
唯「だって、澪ちゃんはりっちゃんとずっと一緒にいるし、あずにゃんはりっちゃんにとって後輩だし」
澪「ああ、そうだな」
唯「私がりっちゃんだったら、きっとすごく迷うよ」
澪「・・・」
217: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 20:33:44.60 ID:GlnGiZYk0
唯「大丈夫、きっと答えは出してくれるよ」
澪「だといいんだけどな・・・。でも、フラれるくらいならこのままの方が・・・」
唯「もー澪ちゃんも駄目だってばー。澪ちゃんやあずにゃんがそんな風に言ってると、りっちゃんも踏ん切りつかないでしょー?」
澪「ご、ごめん・・・」
唯「私に怒られるなんて、澪ちゃんもまだまだだね!」フンスッ
澪「いや、それ自分で言うなよ」
唯「えへへー」
梓「お疲れ様です」ガチャ
唯「あ!あずにゃん!」
梓「唯先輩、なんかテンション高いですね?」
唯「う゛」
澪「梓に見抜かれるとは、唯もまだまだだな?」ニヤニヤ
218: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 20:35:25.37 ID:GlnGiZYk0
梓「?何の話をしてるんですか?っていうか、律先輩は?」
澪「あいつはトイレに行ったよ」
梓「そうなんですか。それよりも、明日は・・・」
澪「あぁ、私の番だな!」
梓「いいなー・・・」
唯「ねー、羨ましいよねー」
澪「唯は散々楽しんだろー?」
梓「な!?何したんですか!?」
219: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 20:39:48.86 ID:GlnGiZYk0
唯「ピュ~ピュ~♪」クチブエー
梓「こら」
唯「なんでもないって」
澪「さっきそこでディープな」
梓「えぇぇ!?なんですかそれ!」
澪「まだ最後まで言ってないだろ?」
唯「あー!言わないで!///」
梓「もう、言われなくてもわかりますよ!唯先輩、ずるい!」
唯「むー、違うもん、本当にずるいのはりっちゃんだもーん」
梓「またわけのわからないことを・・・」
222: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 20:44:05.85 ID:GlnGiZYk0
澪「いや、梓、その・・・今はその話題には触れないでやってくれ」
梓「?」
ガチャ
?「・・・」
澪「ん?誰だ?」
?「・・・」
梓「出てきてくださいよー」
律「・・・おいーす」バタン
唯「りっちゃん!」
224: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 20:48:11.46 ID:GlnGiZYk0
律「えっと、その・・・」
澪「やっと来たな。この、エロスケ」
律「エロスケ!?」
梓「あー、っぽい」
律「っぽい!?」
澪「ほら、こっちこい」
律「あ、ああ」トテトテ
唯「そういえば、ムギちゃんは?」
律「まだ溶けてるんじゃないか?」
梓「いや、ムギ先輩に何があった」
225: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 20:50:17.80 ID:GlnGiZYk0
唯「教えてあげようか?」
梓「いや、なんとなく想像つくんで大丈夫です」
唯「だよねー」
澪「・・・律!」
律「うお!?」
澪「明日は、その、よろしくな」
律「・・・おう!」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
226: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 20:53:12.63 ID:GlnGiZYk0
次の日~通学路~
律「というわけで、だ」
澪「なんだよ?」
律「今日一日、よろしくなー?」
澪「あ、ああ」
律「うん?」
澪「・・・(言えない、手繋ぎたいなんて言えない)」モジモジ
律「・・・ったく、しょうがないな」
澪「へ?」
律「ほら、手」スッ
澪「う、うん!」ギュッ
律「・・・お前、可愛すぎだろ」
澪「うううるさい!///」
227: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 20:56:35.23 ID:GlnGiZYk0
律「なんていうか、澪とは放課後くらいしか一緒にいられないよな」
澪「あぁ、クラス違うからな」
律「うーん、まぁ、しょうがないよな」
澪「なぁ、律?」
律「なんだよ?」
澪「私、3時間目・・・お腹痛くなるから」
律「何その腹痛予告」
澪「いいから」
律「(あ、そういうことか)・・・ぷっ」クスクス
澪「なななんだよ!///」
律「あはは、ごめんごめん。でもさ、それくらい素直に言えって」ケラケラ
澪「か、からかうなよっ///」
律「私も笑いすぎてヤバいな。3時間目くらいにはお腹痛くなっちゃうかも」ニヤニヤ
澪「・・・///」
228: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 20:59:53.99 ID:GlnGiZYk0
律「もし保健室で会えたら、その時はよろしくなー?」ニヤニヤ
澪「あ、ああ・・・///」
律「うーん、こうしてみると・・・」
澪「なんだよ」
律「澪ってやっぱ綺麗だな」
澪「は、はぁ?///」
律「いや、マジで。いいなー、美人だよ」
澪「なんだよ、急に・・・毎日見てるだろ?」
律「そりゃそうだけど、今日はいつもと違うの!」
澪「へ?私はいつも通りのつもりだけど・・・」
律「違う!いつもと違うのは私!」
澪「?」
律「あーもー、いいからいいから、そんなに気にすんなってば///」
229: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 21:02:07.20 ID:GlnGiZYk0
澪「気になる・・・」
律「だからもうこの話はおしまい!」
澪「むー」
律「ほら、行こうぜ?」
澪「・・・なんか足がダルくなってきたな」
律「ほう、で?」
澪「ゆっくり行こう?」
律「お前・・・本当に可愛いな」
澪「ほっとけ///」
・・・
・・・
230: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 21:06:55.13 ID:GlnGiZYk0
律「あーあ、学校ついちゃったな?」
澪「今日は普段の3倍学校に着くのが早く感じる・・・」
律「そう言うなって」ゲタバコゲタバコ
澪「でも・・・」ハキハキ
律「3時間目があるだろ?」ニシシ
澪「そ、それもそうだな///」
律「んじゃなー」ヒラヒラ
澪「あ、ああ。また後でな」
澪「・・・3時間目、楽しみだな・・・///」
律「うーん、やっぱ澪と一緒にいると落ち着くなー」ガラガラ
唯紬「あ!りっちゃん!おはよう!」
律「おう、おはよう!」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
234: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 21:11:19.52 ID:GlnGiZYk0
2時間目終了後
和「あの先生、説明がわかりにくのよね」
澪「あぁ、何を言ってるのかさっぱりだ」
和「あれ?澪、どうしたの?」
澪「へ?」
和「いや、お腹なんておさえちゃって・・・」
澪「実は、さっきから痛いんだよな・・・(ごめん、和)」
和「嘘!?保健室行って来なさいよ」
澪「えと、うーん・・・」
和「ほら、迷うくらいなら行く!着いていってあげようか?」
澪「いや、大丈夫。一人でいけるよ」
・・・
・・・
235: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 21:14:15.65 ID:GlnGiZYk0
律「うー・・・」
紬「えと、りっちゃん?」
律「ぐわぁぁぁ!!」
唯「いや、どうしたの?」
律「お腹が壊滅的に痛いぜ!」
唯紬「えっと・・・」
律「なんだよー?」
唯「澪ちゃんと待ち合わせしてるならそう言いなよー」
紬「私達に嘘ついてもしょうがないでしょ?」
律「うー・・・それもそうだ、ごめん。んじゃ、行って来る」
紬「うん、先生には私から言っておくから(チキショー、隠しカメラ仕掛けておけばよかった)」
唯「こら、ムギちゃんこら」
・・・
・・・
237: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 21:18:34.45 ID:GlnGiZYk0
キーンコーンカーンコーン・・・
保険医「ごめんねー?私、これからちょっと出ないといけないから・・・」
澪「いや、いいですよ。ただの生理痛なんで、寝てれば治ります」
保険医「そう?それじゃ、ベッドは好きなところ使っていいから」
律「あ、はい」
保険医「それじゃね」ガラガラ
バタン
澪「行ったな・・・」
律「おう」
澪「ベッドは好きなところ使っていいらしいけど、どこにする?」
律「どこでもいいけど・・・んじゃ窓際にするか?」
澪「窓際はまずいだろ」
律「なんで?」
239: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 21:25:39.95 ID:GlnGiZYk0
澪「これから私達がすることを考えろ」
律「いや、何するつもりだよ!?」
澪「べ、別に・・・///とにかく、窓際以外ならいいよ」
律「えー・・・んじゃ真ん中のベッドでいいや」
澪「よし」シャー
律「このカーテンみたいなヤツ、なんかエロいよなー」シャー
澪「そ、そうか?」
律「うん、なんでだろうな?」
澪「そもそもエロいって発想がわからん・・・」
律「あれー?そっか、わかんないか」シャーシャー
澪「ほら、カーテンいじってないで、隣座れよ」トントン
律「ん」ストン
241: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 21:31:48.49 ID:GlnGiZYk0
澪「えっと・・・」
律「なんていうか、こう、『するぞー!』って場所だと逆に何していいかわかんないよな」
澪「あぁ、とりあえず、ムギや唯とは何したんだ?」
律「えーと、最初に言ってたようなこと、かな」
澪「つまり、手繋いでチューしたのか」
律「まぁ、そうだな」
澪「その他は?」
律「してねぇよ!///」
澪「ふーん?」
律「なんだよ、本当にしてないぞ?」
澪「別に疑ってるわけじゃないけど・・・」
律「っていうか、それ以上のことなんて出来ないって」
澪「なんでだよ」
律「なんでって・・・そういう気にならないし・・・」
242: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 21:41:12.29 ID:GlnGiZYk0
澪「じゃあさ」
ドスンッ
律「・・・へ?」
澪「律はどうやったら『そういう気』になるんだ?」
律「ど、どうやったらって・・・///」
澪「それとも、ムギや唯じゃ役不足だったのか?」
律「そ、そんなこと言ってないだろ!?」
澪「言ってもいいよ。いい加減はっきりしてくれ」
律「なっ!?・・・いいから、私の上から降りろよっ」
澪「やだ」
律「おいー・・・」
澪「そんなに降りて欲しいなら力ずくでどうにかしたらいいんじゃないか?」
律「・・・!」
245: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 21:46:07.44 ID:GlnGiZYk0
澪「律・・・」
律「お前・・・何する気だよ・・・?」
澪「変なことはしないよ、昨日言ってたろ?『お互いがよければなんでもオッケー』って」
律「・・・」
澪「だから、律が嫌がることはしないよ」
律「じゃあまず降ーりーろー!」
澪「それは断る」
律「な、なんでだよっ」
澪「なぁ、キス、していいか?」
律「無視かよ・・・もう、勝手にしろよ」
澪「嫌か?」
律「・・・いや、じゃない」
247: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 21:51:25.37 ID:GlnGiZYk0
チュッ
律(・・・唯のヤツみたいに舌入れられたらどうしよう)
澪(触れるだけにしておいた方がいいよな・・・?)
律「・・・」
澪「・・・」
律「なんていうかさ」
澪「なに?」
律「澪も、私のこと、好き・・・なんだよな?」
澪「あぁ・・・(澪もってことは、唯の気持ちにはやっぱり気付いてたんだな)」
律「私は、みんなと仲良くしたいだけだったんだよ・・・!」
澪「わかってる。私達が律にそれ以上の感情を抱いてたから、だから話がややこしくなったんだよ」
律「・・・」
澪「律だけが悪いわけじゃないよ」
律「ごめん・・・」
249: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 21:55:05.59 ID:GlnGiZYk0
澪「おい、謝るなって」
律「・・・」
澪「私は・・・違ったか?」
律「へ・・・?」
澪「私は、律の好きな人じゃなかったか?」
律「・・・ごめん」
澪「だから・・・!謝るなよ、余計辛いじゃないか・・・!」
律「・・・あぁ、そうだよな」
澪「えっと、じゃあ、梓が・・・?」
律「どうなんだろ、わかんね」
澪「こらー、しっかりしろー?」
律「だって」
澪「全く、お前ってヤツは・・・」クスクス
律「な、なんだよ!///」
250: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 22:01:59.52 ID:GlnGiZYk0
澪「え?あーいや、ごめん」クスクス
律「いきなり笑うなよ!なんだよ!」
澪「えー?なんか、可愛いなーと思って」ニヤニヤ
律「は、はぁ?///」
澪「だって、ずっと天井見ながら喋ってるんだもん」
律「しょ、しょうがないだろ、ちょっと放心してたんだよっ!」
澪「はいはい、それよりどうだった?」
律「へ?何が?」
澪「キスだよ、キス///」
律「えっと、その、やっぱいいよなーって思った。何回してもドキドキするよなー」
澪「こんの、能天気に何を・・・。明後日も同じこと言ってたらただじゃ済まないからな?」
律「なんでだよ」
澪「明日には結論出せってことだよ」ハァ
律「あー!今呆れて溜息ついたろ!?」
251: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 22:07:00.41 ID:GlnGiZYk0
澪「これが呆れずにいられるかって言うんだよ・・・」ヤレヤレ
律「で、でも!まだ相手が梓だって決まったわけじゃないだろ?」
澪「なんだよ、そうやってまた期待持たせるようなこと言うのか?」ジロ
律「べ、別にそういう意味で言ったわけじゃ・・・」
澪「ムギじゃないんだろ?」
律「あ、ああ」
澪「唯でもないんだろ?」
律「そうだな」
澪「私でも・・・ないんだよな?」
律「・・・ああ、違うと思う」
澪「やっぱり、梓じゃん。梓じゃなかったら本気で怒るからな」
律「いや、待てって。まだ憂ちゃんとかいるし・・・!」
澪「梓と憂ちゃん、それと和と純ちゃん。誰が一番有力なんだ?」
律「・・・梓です、はい」
253: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 22:14:28.36 ID:GlnGiZYk0
澪「わかってるじゃないか」
律「今さっきわかったんだよ、私も澪なのか梓なのかよくわかんなかったとこあるし・・・」
澪「そりゃ、律だって私とは一緒にいたいだろうけど、あくまで親友としてだろ?」
律「ま、まぁ、そうなるな」
澪「全く・・・」
律「っていうか、そもそもそんな話だって、昨日唯と話をして考え出したし・・・」
澪「お前はもうちょっと考えて生きろ」
律「はい、そうですね」
澪「もう・・・」ギュ
律「へ?///」
澪「悪い・・・しばらく、こうしてていいか?」ギュー
律「お、おう・・・」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
255: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 22:19:31.13 ID:GlnGiZYk0
音楽室!
澪「というわけだ(律に抱きつきながら泣いた話は流石に言えないけど・・・)」
唯「りっちゃんは本当に罪作りな女だね?」
律「うっと、ごめん」
紬「でも、澪ちゃんも唯ちゃんもりっちゃんのこと嫌いになったりしないでしょう?」
澪「も、もちろんだ!」
唯「私だって!そんな風に思わないよ?」
律「・・・さんきゅ、ごめんな」
紬「・・・りっちゃんの性格だと、振るよりも振られる方が楽そうだもんね」
澪「どういうことだ?」
紬「傷つける方がマシか、傷つく方がマシかって話よ」
唯「あー、っぽいね」
256: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 22:22:25.23 ID:GlnGiZYk0
律「えー?どっちも辛いだろー?」
澪「でも、律のことだから傷つく方を選ぶんだろ」
律「うーん、そうかも」
唯「そういうところも好きだけどなー」
澪「唯、まだアタックするか」
唯「そんなんじゃないよー」タハハ
紬「じゃあ、明日は・・・」
ガチャ
梓「お疲れ様です」
紬「梓ちゃんね」
梓「えっと?」バタン
律「いや、なんでもないなんでもない。まぁ、座れって」ニシシ
唯「あずにゃん待ってたよー」
258: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 22:26:16.61 ID:GlnGiZYk0
紬「梓ちゃん、明日は・・・わかってるわね?」
梓「え?あー、はい」
澪「(なんだ、梓のヤツ、忘れてたのか?)おーい、ちゃんと覚えてたか?」
梓「はい、えっと、律先輩と・・・」
唯「そうそう、よかったー。これであずにゃんが覚えてなかったら私達の立場ないよね」タハハ
澪「あー、確かにな」ニヤニヤ
紬「と言っても、1年生と2年生だと、なかなか一緒にいるチャンスがないわよね」
律「んじゃ私が梓の教室に遊びに行くぜ!」
紬「それもアリだけど・・・」
澪「んじゃ、あの作戦はどうだ?」
律「あー、お腹痛い作戦か」
梓唯「何その病弱な作戦」
259: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 22:33:08.37 ID:GlnGiZYk0
澪「えーとな、時間を決めてお腹痛くなるようにするんだよ」
律「今日はそれのお陰で澪と時間取れたんだぜ?」
唯「それいいなー、授業一緒に受けるよりもいいかも・・・」
梓「えっと、じゃあ何時間目にしましょうか?」
律「うーん、6時間目とかは?」
梓「えー・・・」
律「なんだよ、不満か?」
梓「だってそれまで会えないんですよね?」
律「なんだ、そんなに私に会いたいのか」ニヤニヤ
梓「なっ!べっ別に6時間目で結構です!」
紬「ムキになるところがまた可愛いわね」
律「しょうがないからお昼も行ってやるからなー?」ニヤニヤ
梓「あっそうですか、全然嬉しくないですけど!///」
唯「あずにゃん、必死すぎる・・・!」
260: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 22:36:42.63 ID:GlnGiZYk0
紬「はい!」
律「また、ムギは挙手するし・・・」
澪「当てるなよ?」
唯「はい!ムギちゃん!」
律「人の話を聞けー!」
紬「あれ、復活したらいいんじゃないかしら」
律「なんのことを言ってるかわかるけど、知らんぷり知らんぷり」
紬「だからー、りっちゃんあずにゃんのことよ」
梓「あーあーあーあー」キコエナーイ
澪「だってさ、ムギ」
紬「どうして!?史上最強の愛情表現なのに・・・!!」
律「こら、無茶苦茶言うなよ」
唯「嫌ならしょうがないよ、ね?」
律「そっ!無理強いは良くないって、な?」
261: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 22:38:45.67 ID:GlnGiZYk0
紬「むーしょうがないわねー」
梓「ほっ・・・」
澪「明日は出来るだけ二人でいられるようにしろよ?私達も何かあれば協力するからな」
律「おう!」
唯「頑張ってねー?」
梓「は、はい・・・!」
紬「カメラは仕掛けないでおくからね!心置きなく!」
律「いや、それ当たり前だから」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
262: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 22:41:16.41 ID:GlnGiZYk0
次の日!
律「よっ」
梓「はい!?」
律「おはよ」
梓「お、おはようございます・・・?」
律「なんでそんなに挙動不審なんだよ」
梓「だって、え?律先輩の家って・・・」
律「あー、あっちだよ」
梓「ですよね?ここ、通り道じゃないですよね?」
律「なんだよ、私がここにいたら悪いかよー」
梓「いや、悪くはないですけど・・・」
律「へへっ、んじゃ行こーぜ!」
264: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 22:45:41.73 ID:GlnGiZYk0
律(よっしゃ、流れで梓の手握っちゃったぜ!)フンフン♪
梓「律先輩の家からよりも、私の家からの方が学校遠いですよ?」
律「別にいいって、1日くらい」
梓「そうですか?」
律「おうっ(梓の手ちっさいなー)」ドキドキ
梓「先輩・・・」
律「ん?」
梓「その、手・・・離してくださいよ」
律「えぇ!?なんでだよ!?」ガーン
梓「なんでって、さっきからみんなの視線が・・・」
律「へ?なんだよー、そんなの気にするなよ」
梓「気になります、離してください」
律「ちぇー」パッ
265: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 22:47:53.63 ID:GlnGiZYk0
梓「まさか、澪先輩達ともこんなことしてたんですか?」
律「へ?うん」
梓「・・・」
律「な、なんだよ」
梓「全く、この先輩は・・・」
律「おいー?」
梓「とんだ淫乱です」
律「手繋いだだけで淫乱!?」
266: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 22:51:08.18 ID:GlnGiZYk0
梓「先輩、一途って言葉、知ってますか?」
律「知ってるぞ!馬鹿にするな!」
梓「じゃあその漢字、書けますか?」
律「・・・」
梓「う、わ・・・」
律「ひ、引くなよ!」
梓「まさか、引いてなんていませんよ?」ダラダラ
律「冷や汗流しながら言うなよ!」
梓「全く、先輩達は何考えてるんですか?」
律「へ?何が?」ギュッ
梓「って、こら、勝手に手繋がないでくださいってば!///」
律「別にいーじゃん、手ぐらい」ニヤニヤ
268: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 22:54:01.34 ID:GlnGiZYk0
梓「駄目ですっ、先輩のファンに何言われるかわかったもんじゃないです!」
律「へ?ファン?澪のじゃなくて?」
梓「律先輩のファンですよ」
律「へー、そんなのいるんだ」ポカーン
梓「その子達に手出すのだけは止めてくださいよ?」
律「そんなことしないって!」
梓「どーだか・・・」
律「おいー、信じてくれよー」
梓「この手離してくれるなら信じてあげてもいいです」
律「んじゃ信じてもらわなくていいや」ギュー
梓「むー///」
269: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 23:01:42.95 ID:GlnGiZYk0
律「なぁ梓?」
梓「なんですか」
律「私、本気だからな?」
梓「・・・へ?///」
律「あれ、今の、まるで私が梓のこと本気で好きだーみたいな言い方だったな。
ごめんごめん、勘違いさせる前に言っとかないとな」
梓「そうですね(・・・もう既に勘違いした後だったんですけどっ)」ムー
律「えっと、今日で誰が好きなのかハッキリさせるんだ!そのことに本気なんだ!」
梓「えーと、まだハッキリしてないんですか?」
律「う、いや、その・・・」ボソボソ
梓「全く・・・」
律「ごめんな?(・・・本当は、ハッキリしつつあるんだけどなぁ?)」
270: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 23:06:12.56 ID:GlnGiZYk0
梓「・・・(昨日、2日前と、澪先輩と唯先輩をフったんじゃなかったの?)」
律「・・・(いざとなったら言う気というか、勇気って出てこないもんだな・・・)」
梓「先輩。学校着くんで、手」
律「あ、あぁ、そうだな」パッ
梓「それじゃ、私はこっちなんで」
律「おう、また後で行くからな!」
梓「はい、それじゃ」ヒラヒラ
律「おう!んじゃなー!」ヒラヒラ
梓「・・・」
律「・・・」
律梓(今まで繋いでた手が、妙に冷たく感じる・・・)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
272: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 23:11:57.25 ID:GlnGiZYk0
唯「おっはよう!」
律「おう、元気かー?」
唯「りっちゃんにフラれて元気じゃありませーん」
律「わー!ごめん!」
唯「もう、冗談だってば」
紬「おはよう♪」
律「おう、ムギもおはようなー」
紬「今朝はどうだった?」
律「バッチリ手繋いで学校来ちゃったぜ!」
唯「ほえー、りっちゃん、頑張ってるね?」
律「おう!これくらいしないと唯や澪に合わせる顔がないっつの」
唯「へへー、頑張ってね!」
紬「見たい見たい見たい見たい・・・!」
律「怖い!」
273: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 23:14:07.43 ID:GlnGiZYk0
憂「梓ちゃん、おはよー!」
梓「憂!おはよー」
憂「えーと、今日は、あの日なんだよね?」
梓「その生理の日みたいな言い方禁止」
憂「えへへー、ごめんごめん。今日は律先輩と」
ガラガラ!
梓憂「!?」
純「おはよう!」
梓憂「お、おはよう・・・?」
梓「純、朝から元気だね?」
純「ちょっと梓ぁ!」
梓「え、何?」
274: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 23:18:15.86 ID:GlnGiZYk0
純「律先輩と手繋いで登校したって本当!?」
梓「へ?明らかに嘘でしょ(ほらー!噂になってるー!)」
憂「あー、そりゃひどい嘘だねー(へー、そんなことしてきたんだ?)」
純「嘘なの!?」
梓「いや、えー?ないわー」
憂「うん、いくらデマでも、それはひどいね?」
純「なんだ・・・私はてっきり・・・」
梓「いいって。人には間違いはつきものだよ」
純「えっと、ありがとう・・・?」
憂「うんうん、そんな小さなことは気にしない気にしない」
純「そういえば、何の話してたの?」
梓「え?別に、なんの話もしてないよ?」
純「えー、なんか話してたじゃん?」
275: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 23:21:23.83 ID:GlnGiZYk0
憂「・・・(変なところで鋭いんだよなー、純ちゃんって・・・)」
梓「えっと・・・」チラッ
純「ねー?何の話?」
憂「梓ちゃんが今日生理だって話だよ」
梓「いやいやいやいや」
純「そうなの?大丈夫?」
梓「あー、うん。大丈夫かな」
憂「だからちょっと具合悪いみたいなんだ。ね?」
梓「へ?あ、うん・・・」
純「大丈夫?ホッカイロあるよ?」
梓「いや、本当に大丈夫だよ」
憂「・・・(純ちゃん、ごめん、ちょっと邪魔)」
・・・
・・・
278: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 23:33:15.71 ID:GlnGiZYk0
4時間目
キーンコーンカーンコーン
先生「んじゃ、今日はここまでなー」
律「よっしゃ、んじゃ私梓のところ行って来るな!」
唯「ほい、いってらっしゃい!」
紬「頑張ってねー」
律「おう!」タッタッタッ
律(なんだろうなー・・・)ガラガラ!
律(ムギも唯も澪も・・・みんな大好きなんだけど・・・)タッタッタッ
律(梓だけ、なんか違うんだよな・・・)
律(今までずっと、後輩だからって思ってたけど・・・)
律(やっぱ違うよな・・・)ダン!
律(私、梓のことが・・・!!)ガラガラ!
281: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 23:43:34.77 ID:GlnGiZYk0
律「梓!」
梓「律先輩!?」
律「えっと、一緒にご飯食べないか?」
梓「へ?い、いいですよ」
律「よっしゃ!」
憂「こんにちはー」
律「よっす、今日は一緒にご飯食べようなー?」ニカッ
純「律先輩・・・!」
梓「えっと、じゃあ律先輩はここに座ってください」
律「おう、さんきゅー!」
純「梓、なんで律先輩が・・・今朝のってやっぱり・・・」
梓「あー!気にしない!偶然だから!」
憂「・・・(うわー苦しい・・・)」ニコー・・・
283: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 23:50:39.71 ID:GlnGiZYk0
律「えーと?」
純「律先輩、今日の朝」
梓「純、ちょっと。本当にうるさい」
純「えーなんで?」
律「今日の朝、どうかした?」
純「実は先輩と梓が」モガ
梓「ちょっと!」
律「へ?」
憂「気にしないで下さい」
梓「そうそう、さぁ食べましょう、そうしましょ」
律「お、おう?」
梓「・・・って、お弁当は?」
律「へ?」
284: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/01/31(日) 23:54:59.00 ID:GlnGiZYk0
憂「えーと、持ってきてないんですか?」
律「へ?うん、私購買だから」
梓「あ、そうなんですか」
純「えーと、パンは?」
律「やっぱ買ってこないと駄目だよなー?」
憂「え、えぇ・・・」
律「チャイムが鳴ってすぐにダッシュできちゃったからなー」
純「どんだけですか」ケラケラ
律「よし、んじゃ今から行って」
グイ
梓「・・・///」
律「な、なんだよ?」
梓「購買は、いかなくていいですよ」
288: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/01(月) 00:02:20.80 ID:YZLH5NS60
律「えっと?」
梓「しょうがないから私の分を分けてあげます」
律「マジか!さんきゅー!」
純「・・・ねぇ、今日の梓の弁当箱、デカくない?」ボソッ
憂「しー!・・・きっと、律さんの分作ってくるのが恥ずかしかったから自分の分を増やしたんだろうね・・・」ボソッ
純「え・・・じゃあ、やっぱり今朝の噂って・・・」ボソッ
憂「もー、他の子には言っちゃだめだよ?」ボソッ
純「わかったよ・・・」
律「んじゃ食べさせてくれ!」
梓「じ、自分で食べてくださいよ」
律「だって、私の分の箸は?」
梓「持ってきてないですけど・・・」
律「・・・んじゃ、決まりだな!」アーン!
293: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/01(月) 00:07:56.26 ID:YZLH5NS60
梓「もう、しょうがないですね・・・ほら、あーん」
律「あーん」
純「・・・どうしよう、若干ムカつく」
憂「自分がジャズ研の先輩と上手くいってないからって八つ当たりしないのー」メッ!
律「むー・・・」モグモグ
梓「どうですか?」
律「んまい!」
梓「そ、そうですか///」
純「っていうか、箸持ってきてなかったのも計算なんじゃ」
憂「純ちゃん、ちょっと静かにしようか?」ニコッ
純「・・・はい」
・・・
・・・
296: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/01(月) 00:11:30.14 ID:YZLH5NS60
律「ふー、ごちそうさまー」
梓「はいはい///」
律「はいはいってなんだよー?」
憂「梓ちゃんなりの照れ隠しだから気にしないであげてください」
律「照れ隠し!?いや、無茶苦茶気になるんだけど!」
梓「うっさいです!///気にしないでくださいってば!///」
律「なんだよー、梓は冷たいなー?」
純「こういうことろで素直になっとかないと、後々後悔するよー?」
憂「純ちゃんは人のこと言えないでしょ」
純「う゛・・・!」
梓「とにかく、別に照れ隠しなんかじゃないですからっ」
律「ふーん、信じるぞ?」
298: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/01(月) 00:14:11.09 ID:YZLH5NS60
梓「・・・」
律「いいんだな?照れ隠しじゃなかったんだな?」
梓「あーもー!照れ隠しですよ!///」
律「へへー///」
純「なんだかんだでいい感じじゃん」
憂「純ちゃんよりかは素直みたいよ?」
純「憂さっきからチクチクひどい!」
律「梓、6時間目なんだけど・・・」
梓「わかってますよ。律先輩こそ、忘れないで下さいよ?」
律「おう!張り切ってお腹痛くなっちゃうぜ!」
梓「そこで張り切るのはどうかと思う」
・・・
・・・
299: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/01(月) 00:18:54.35 ID:YZLH5NS60
律「よっ!」
唯「あー!りっちゃん!戻ってきたんだね!」
律「おうっ」
唯「どうだった?」
律「相変わらず素直じゃなかった」
紬「まぁ、『素直じゃない』ってりっちゃんがわかってるなら安心だわ」
律「あのリアクションを真に受けたりしなって」タハハ
唯「いい心がけです!りっちゃん隊員!」
律「おう!」
300: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/01(月) 00:19:44.90 ID:YZLH5NS60
紬「じゃあ次に会うのは・・・」
律「6時間目だな」
唯「そっか!」
紬「いい報告が聞けるといいわねー」
唯「うん!」
律「正直ちょっと怖いけど・・・任せとけ!」
・・・
・・・
301: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/01(月) 00:22:23.98 ID:YZLH5NS60
キーンコーンカーンコーン
梓「・・・」ソワソワ
憂「梓ちゃん」
梓「うん?」
純「行っておいでよ!」
梓「う、うん・・・!」
憂「自分に素直に、だよー?」
梓「うん!それじゃね!」タッタッタッ
・・・
・・・
303: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/01(月) 00:25:22.30 ID:YZLH5NS60
律「さてと・・・私、そろそろ行くかな」
唯「なんていうか、えっと・・・」
紬「頑張れ、でいいんじゃないかな?」
唯「あ、そうだね」
律「よっしゃ、行ってくるぜ!」ダッ
唯「りっちゃん!!」
律「?」クルッ
唯「頑張ってね!」ギュー
律「お、おう!///」
紬「あらやだこの子ったらまた頬染めてる」
律「仕方ないだろ!///」
・・・
・・・
304: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/01(月) 00:27:51.63 ID:YZLH5NS60
梓「・・・」
律「梓・・・!」タッタッタッ
梓「あ、律先輩・・・」
律「えっと、何してるんだ?早く中入ろうぜ?」
梓「入れるもんなら入ってみろってんです」
律「はぁ?」グッ
グググググッ・・・!
律「・・・鍵、かかってる」
梓「今日は先生、お休みだそうです」
律「へ?いつそんなこと言ってたんだ?」
305: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/01(月) 00:29:14.87 ID:YZLH5NS60
梓「ん」ビシッ
律「あ、張り紙・・・」
『今日は戻りません。緊急の用事は担任まで』
律「・・・マジかよ」
キーンコーンカーンコーン
律「やっべ!チャイム鳴ったぞ!?」
梓「ですね・・・」
律「このままここで立ち往生しててもしょうがない」
梓「え、でも」
律「先生に見つかって教室に連れ戻されるぞ?」
梓「どうするんですか?」
律「いいから、こっち!」
306: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/01(月) 00:33:55.16 ID:YZLH5NS60
梓「へ?」
律「もー!行くぞ!?」グイッ
梓「わぁ!?」
律「急げ!尚且つ静かに!」
梓「また、無茶苦茶ですね・・・」タッタッタッ
律「とりあえず、エントランスを通るのはまずいな」タッタッタッ
梓「なんでですか?」
律「あそこら辺は先生達との遭遇率が高い」
梓「でもあそこ通らないと・・・!」
律「しょうがないだろ?ちょっと遠回りになるけど、こっちしかない!」
梓「って、どこ行くつもりですか!?」
律「授業で使ってないところだよ!」
梓「そんなところありますか!?」
律「いいから黙ってついてこいっ!」タッタッタッ
307: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/01(月) 00:36:38.41 ID:YZLH5NS60
梓「・・・はぁ・・・はぁ・・・!」
律「梓、あとちょっとだから!」
梓「あとちょっと・・・って、階段!?」
律「なんだよ?」
梓「これを駆け上がる体力は・・・流石にないです・・・」ゼェハァ
律「気合入れろよ!」
梓「そんなこと言ったって・・・!」
律「梓、お姫様だっこされるのと、自分で駆け上がるの、どっちがいい?」
梓「・・・」
律「ほら、早く決めろっ」
梓「もー!」タッタッタッ
律「よっしゃ!えらいぞ!」タッタッタッ
308: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/01(月) 00:40:40.82 ID:YZLH5NS60
律「よし、あとはこの扉が・・・」
梓「こんな普段使ってないような扉、開いてるんですか?」
律「運に任せるしかないだろ!」
梓「結局そこ!?」
律「開けぇ!!」バタンッ
梓「」
律「」
梓「あ、開いた・・・!」
律「よし、早くこっち!扉閉めるぞ!」
梓「ここは・・・屋上・・・?」
律「おう!」バタン
律「私もここに来たの久々だなー」ンー!
梓「ちょ・・・ちょっと、休憩・・・」ヘタリ
律「なんだよーだらしないなー?」
310: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/01(月) 00:48:27.28 ID:YZLH5NS60
梓「体力馬鹿の先輩と一緒にしないでください」
律「なんだとー?」
梓「う゛・・・(いけない、素直になるんだった・・・)」
律「いやーそれにしても、久々にあんなに走ったな」
梓「本当です・・・体育の時間よりも必死に走りましたよ・・・」ゼェハァ
律「へへー、でもいい運動になったろ?」ニシシ
梓「ん・・まぁ、そうですね」タハハ
律「あのさ」
梓「なんですか?」
律「どうして私と梓が今ここでこうしてると思う?」
梓「へ?そ、そりゃ・・・1日ずつ律先輩と~って話が」
律「そうなんだよなー」
梓「?」
311: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/01(月) 00:53:08.67 ID:YZLH5NS60
律「それでな、ムギや唯、澪と色々したんだよ」
梓「う゛・・・その、それは大体わかるんで、あまり言わなくていいですよ?」
律「あ、ごめん」
梓「その、キス・・・したり、したんですよね?」
律「え?あぁ・・・まぁ、そうだな・・・」
梓「それで、答えは出たんですか?」
律「出たらここにいないだろー?」
梓「そりゃそうですね」
律「でもなー・・・答えが出たからここにいるってのもあるんだよなー」
梓「なんですか、そのナゾナゾ」
律「だから、私・・・梓に言いたいことがあるんだ」
梓「言いたいこと?」
律「言いたいことっていうか、したいことっていうか・・・」
312: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/01(月) 00:56:31.51 ID:YZLH5NS60
梓「うーん、もうちょっとわかりやすく言ってくださいよ」
律「その・・・私な・・・(言葉が出ない・・・)」
梓「・・・?」
律「だ、から・・・(言葉っていうか、声が出ないじゃないか・・・)」
梓「・・・」
律「あー!もう!」
梓「!?」
律「だからぁ!私は梓が好きなんだよ!もう!////」
梓「いや、なんで逆ギレしてるんですか!?」
律「うっさい!///」
梓「ちょっと待って、したいことって?」
314: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/01(月) 01:02:15.26 ID:YZLH5NS60
律「だーから、チューしたいんだよ!わかれよ!」
梓「」
律「ムギも唯も澪も違ったんだ!お前しかいないんだよ、梓!」
梓「先輩・・・それ、本気で言ってるんですか?」
律「はぁ?冗談でこんなこと言えるわけないだろ!?」
梓「そうじゃなくて、和さんとか、憂とか純とか・・・確認しなくていいんですか?」
律「するまでもない!私は梓が好きなんだ!」
梓「・・・」
律「えっと、ごめん・・・もしかして、困ってる?」
梓「・・・」コクッ
律「・・・この間、言ってたもんな。私達の中から選べなんて言われても、困るって」
梓「そうですね、言いましたね」
律「・・・」
梓「困るんですよ、とっくとうに本命がいるのに・・・選べなんて言われても」
316: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/01(月) 01:06:52.55 ID:YZLH5NS60
律「へ・・・?」
梓「っていうか私言いませんでしたっけ?律先輩のことが好きって」
律「いや、唯がそんなこと言ってたけど、あれって、そういう意味なのか?」
梓「それ以外何があるんですか」
律「えっと・・・」
梓「律先輩、鈍感すぎですよ」スタスタ
律「・・・!?」
梓「ちょっと、後退りしないで下さいよ」
律「えっと、でも・・・」オズオズ
梓「いいから」スタスタ
律「ああ、梓、近い、近いって!///」
チュッ
梓「・・・あーもー!恥ずかしい・・・!///」
律「・・・」ポカーン
317: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/01(月) 01:11:15.16 ID:YZLH5NS60
梓「好きですよ、私だって。大好きです・・・!///」
律「・・・///」
梓「ちょっと、なんか言ってくださいよ・・・」
律「うおー!!!」ダッダッダッ
梓「ちょっと、何処行くの!?」
ガシャン!
律「いよっしゃぁぁぁ!!」
梓「危ない、フェンスにしがみつくとか危ないから!」ダッダッダッ
律「よ・・・よかったぁー・・・」ヘナヘナ
梓「ちょっと、いきなり走り出さないでくださいよ・・・ビックリしたー」
律「へへー」ギュー
梓「ちょっ///」
律「なんだよー、嫌か?」
梓「・・・そーゆー質問、ずるい///」
320: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/01(月) 01:16:09.55 ID:YZLH5NS60
律「へへーんだ、なんとでも言えっ」ギュー
梓「もうっ・・・///」
律「私さ、唯やムギ、澪とキスしたときは『柔らかいなー』とかそんなこと考えてたんだ」
梓「エロ親父」
律「なっ!?」
梓「で?そのエロ親父は私とのキスでどう思ったんですか?」
律「・・・かった・・・」
梓「はい?」
律「そんなこと考えてる余裕、なかった・・・///」
梓「そっか・・・///」
律「くっそー、私は梓にメロメロだぞー?このやろー」グリグリ
梓「痛い、痛いですよ・・・りっちゃん///」
律「へ?・・・今、なんて・・・?///」
梓「だから、痛いよりっちゃんって、言ったんですよ・・・///」
321: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/01(月) 01:20:21.25 ID:YZLH5NS60
律「えっと・・・///」
梓「ムギ先輩が言ってました、史上最強の愛情表現だって」
律「あ、あー・・・そんなこと、言ってたな・・・///」
梓「はい。だから、ほら・・・ね?」
律「うー・・・わかったよ。・・・あずにゃん」
梓「えへへ///」
律「全く、本当に恥ずかしいあだ名だよなー?」
梓「私もそう思います・・・///」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
322: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/01(月) 01:23:48.62 ID:YZLH5NS60
音楽室!
梓「えっと・・・///」
唯「それで付き合うことになったの!?」
梓「ま、まぁ、その・・・///」
澪「そっか、律は梓に取られちゃったなー」
紬「まぁまぁ、二人が幸せならそれでいいじゃない」
澪「ああ、そうだな」
唯「おめでと!」
梓「あ、ありがとうございます・・・!」
澪「えーと、律は?」
梓「律先輩は私の再三の注意も聞き入れず、屋上で叫び続けた結果・・・職員室に連行されました」
唯「りっちゃん何してるの」
323: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/01(月) 01:28:28.14 ID:YZLH5NS60
紬「えっと、梓ちゃんは大丈夫だったの?」
梓「私は律先輩を止めようとした生徒だと思われたみたいで、お咎め無しでしたよ」
澪「きっと普段の行いがいいからだろうな」ニヤニヤ
ガチャ
律「おーす!」
梓「あ、りっちゃん」
唯澪「」
梓「あ゛・・・」
律「・・・」ニヤニヤ
紬「あらあらまあまあ」キマシタワァァァァァ!!!
律「えーと、呼んだか?」
おわり
律「えーと、呼んだか?」