1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/17(月) 22:26:07.97 ID:QMCBZLzt0
先生「ここは重要だから覚えおけよー」
唯「……」カチカチ
唯「ふふっ」カチカチ
先生「ん?平沢!聞いてるのか!」
唯「ふえっ!す、すみません」
クスクス
律(また怒られてる)
先生「ったく……じゃあ授業を続けるぞ」
唯「……」コソコソ
律(またいじりだした……何やってんだ?唯のやつ)
2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/17(月) 22:31:39.73 ID:QMCBZLzt0
放課後
律「よーし!部活いこうぜー部活!」
紬「いきましょ、唯ちゃん」
唯「あ、悪いんだけど今日ちょっと早めに上がらせてもらっていい?」
澪「え?また?」
唯「ごめん、ちょっと用事頼まれててさ」
律「んーわかった。了解」
唯「ありがとー」
紬「それじゃ早く部室に行って練習しましょう」
音楽室
澪「……うん、今のはよかったな」
唯「……」ソワソワ
律「んじゃもう一回合わせよう」
唯「あ、ごめん!そろそろいいかな?」
梓「え?」
律「ん?ああ、もう時間か。行っていいよ」
唯「ありがとう!それじゃ皆また明日ね!」バタン
梓「唯先輩またですか?」
紬「唯ちゃん今日も用事があるんだって」
梓「でも最近そんなこと多すぎませんか?」
律「だよな。一体何やってるんだあいつ」
澪「用事とか言ってたし、憂ちゃんに何か頼まれたりしたんじゃない?」
梓「でもあの憂が唯先輩に部活を早引けさせてまで頼むでしょうか?」
紬「そうねぇ」
律「そういえばさー」
澪「ん?」
律「唯のやつ、最近しょっちゅうケータイ見てないか?」
梓「え?」
澪「あー、今日も授業中に見つかって注意されてたな」
律「あれ誰かとメールしてるんだよ、めっちゃカチカチやってるし」
梓「授業中にですか……」
律「毎日のようにな」
梓「……」
紬「でも誰とやってるのかしら」
律「そう!そこなんだよ!少なくとも私達とではないわけだろ?」
澪「いや、私達以外に友達くらいいるだろ」
紬「もしかして」
律「あいつ……抜け駆けしたんじゃないか?」
澪「抜け駆けって……か、彼氏?」
律「そうだ!最近付き合い悪いし!メールばっかしてるし!これはもう……」
梓「ありえません!」バンッ!
律「うわっ!」ビクッ
梓「唯先輩に限ってそんなことはありえません!」
紬「あ、梓ちゃん?」
律「ほほー、随分肩をもつじゃないか」
梓「いや、別に……」
律「じゃあさ、確かめてみようぜ」
澪「どういうこと?」
律「明日、唯の後をつける」
澪「尾行ってことか?」
梓「そんなことする必要ありません」
律「わかった!本当は不安なんだな!もしかしたら彼氏ができたのかもって思ってるから来れないんだろ!」
梓「違います!」
律「あー唯かわいそうだなー。いつも可愛がってる後輩の信用してもらえないなんて」オヨヨ
梓「……」
澪(律のはただの屁理屈としか思えない……)
梓「違うもん……」
律「え?何が?」
梓「いいですよ。そこまでいうなら付き合ってもいいです」
律「いやいや、無理しなくていいって!ほんとに!」
梓「無理してません!でも、これで何でもなかったら怒りますから!」
澪(ったく律のやつ……。梓も可哀想に……)
紬「私友達と尾行するのが夢だったの♪」
律「よーし!じゃあ明日作戦決行な!」
翌日
唯「あ、りっちゃーん。あのさ」
律「おお唯!ちょうどよかった!」
唯「え?」
律「今日は澪と梓が用事あるらしいからさ!今日の部活は無しな!」
唯「そうなんだ!じゃあしかたないね!」パアーッ
澪(あからさまに嬉しそうだ……)
唯「あ、じゃあ私急いでるから先に帰るね!ばいばい!」
紬「また明日♪」
律「……よし、澪は梓に連絡な。私は先に唯を尾行する!急げよ!」ササッ
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
唯「」トコトコ
律「おい、唯のやつどこに向かってるんだ?」
梓「知りませんよそんなの」
紬「ドキドキするわ~」
澪「駅っていうか繁華街?」
紬「お買い物かしら?」
澪「案外そうだったりしてな」
律「ダメだ!そんなんじゃつまらない!」
澪「いやそうだった方がいいだろ」
律「駅前広場か」
澪「店の前うろうろしてるだけだな」
律「なんだー買い物かよー!ちぇっ」
梓「あ」
律「どうした!?」
梓「アイス買いました」
律「」
紬「ベンチに座って食べてるね」
澪「はは、なんか和むな」
梓「はい」
律「……」
律「あー、もういいや。やっぱ唯は唯だな」
梓「だから言ったじゃないですか、唯先輩に限ってありえないって」
律「ちぇっ。んじゃ帰ろうぜー」クルッ
紬「あ!」
律「いや、そういうのもういいから」
澪「お、おい」クイックイッ
律「あー?」
紬「おじさんと話してる……」
律「何だと!?」
オヤジ「~~」
唯「~~」
律「おい、何て話してるんだ?」
澪「聞こえるわけないだろ!」
律「誰だよあれ……」
澪「言っちゃ悪いけど……あのオジサン……」
紬「ちょっと……」
律「きもちわりーな」
梓「……」
律「あ、立ち上がったぞ。移動するみたいだ」
唯「~~」
オヤジ「~~」
澪「オジサンすごいニヤニヤしてる……」
律「何だあいつ……唯も何笑ってんだよ……」
梓「う……」フラッ
紬「梓ちゃん!?」
梓「あ、何でもないです……」
澪「顔色が悪いよ……」
紬「梓ちゃん、帰りましょう?」
梓「え……」
紬「大丈夫よ。心配しないで」ナデナデ
梓「う……」ジワッ
紬(梓ちゃん不安になっちゃったのね、可哀想に)
澪「なあ律……」
律「あ、ああ」
律「ムギ、悪いけど梓を頼む」
澪「え?」
律「私はこのまま後をつけるよ」
澪「え、もうやめようよ……」
律「いや、別におもしろがってるわけじゃなくて」
律「唯が……本当にそういうことやってるならさ、まずいじゃん」
紬「う、うん」
律「だから、マジでヤバくなったら私が唯を連れ戻すよ」
澪「でも一人じゃ危なくないか?」
律「大丈夫だよ、ここら辺人も多いし何かあったら叫んでやれば」
澪「わ、私も行くよ」
律「いや、いいって」
澪「私も唯のこと心配だし……いくよ」
律「……わかった」
コソコソ
律「おい、こっちの方向って」
澪「はは……まさか」
律「その……ホテ……とか」
澪「……」
律「あ!路地に入ってくぞ!」
オヤジ「~~」
唯「~~!」グイグイ
律「唯が引っ張ってるのか……?」
澪「うそだろ……」
律「おい澪!早く歩け!見失うぞ!」
澪「あ……」
律「マジかよ……」
唯「~~!」グイグイ
オヤジ「~~!!」
律「って、呆けてる場合じゃないぞ!早く止めないと!」
澪「あ、ああ!……ちょっと待て!よく見て」
律「あれ?素通りした」
澪「あっちの方向は……大通りに出てくぞ」
オヤジ「~~」ペコ
唯「~~」ブンブン
オヤジ「」ダダッ
律「別れた……」
澪「もしかして道案内だったとか?」
律「でもさっき通った道とか……」
澪「唯の事だから……近道とかいって通ったんじゃないか?」
律「……」
澪「第一、制服で堂々とそういうことする奴っていないんじゃない?」
律「そういえばそうだな……」
澪「唯がムリヤリ引っ張ってたし……女子高生とこんなとこ歩いたらまずいからオジサン抵抗してたんだよ」
律「なるほど」
唯「」クルッ
律「やべ!」サッ
唯「」トコトコ
澪「おい戻ってくるぞ!」
律「えっと、やり過ごせ!隠れろ!」
唯「」トコトコ
律「ふー」
澪「なあ、もういいんじゃない?」
律「そうだな、なんか疲れた」
律「あ、家って唯が歩いてった方向だから」
澪「またコソコソしながら帰るのか?」
律「まあついでだし……」
澪「明日は絶対に付き合わないからな」
律「やっと戻ってこれたな!あ、唯のやつまたベンチに向かうぞ」
澪「もういいよ」
律「あ」
澪「なに?」
律「なんか知らないねーちゃんと喋ってるぞ」
澪「また道案内とかだろ……」
バタン ブロロロロ…
律「お姉さんの車に乗ってっちゃいましたけど」
澪「え?」
律「……」
澪「……」
律「あれも道案内?」
澪「……」
翌日
唯「♪」
律(だからあと一日だけだって!澪だって心配だろ?)
澪(まあそうだけど……)
紬(でも梓ちゃんが……)
律(ああ、梓には言ってない。唯にも部活無しとだけ伝えてあるからさ)
律(よし、唯行ったぞ)
澪(……)
~~~~~~~~~~~~~
唯「ただいまー」バタン
澪「……おい」
律「あ、あれ?」
澪「家に入ったじゃないか」
律「いや、これからどこかに出かけるとか」
澪「……」
律「澪さん怖いですよ……?」
澪「私帰るよ。あとはご自由に」スクッ
律「あっ澪」
紬「りっちゃん、あと少しだけ待ったら帰ろう?」
律「……わかった」
紬「出てこないね」
律「そうだな……帰るか」
ガチャッ
紬「あっ」
律「えっ……唯?」
紬「嘘……」
律「なんか……雰囲気が」
紬「うん、格好いい……」
律(すごい大人びてる……いつもと別人じゃないか)
律「とりあえず追ってみよう」
紬「また駅前ね」
律「今日は本当にデートかもしれないぞ」
紬「あ、女の子と話してる」
律「くそっ聞こえない!ぎりぎりまで近づこう!」ササッ
唯『お待たせ。待たせちゃったかな?』
女『いえっ、今来たところです……』モジモジ
唯『よかった。それじゃ、行こうか』
女『あ、はい!』
律「どう思う?」
紬「ただの友達ってことはなさそうね」
紬「あの女の子、たぶん唯ちゃんの事」
律「デートっぽいな」
唯『ねぇ、どうしてそんなに離れてるの?』
女『あっ……』
唯『もっと近くにいて欲しいな』
女『きゃっ///』
律「うひゃー、女の子顔真っ赤だよ」
紬「自然に近寄って抱き寄せて……スマートね」
律「なんか唯のやつすげーな」
紬「女の子ならあんなことされたらたまらないでしょうね♪」
律(やってる唯も女なんだけどな)
律「っていうかあの女の子誰だろ?同い年くらいかな?」
紬「昔からの友達って感じはしないわね」
律「唯のファンとか?学園祭のライブみた人とか」
紬「そうかも!ライブの時の唯ちゃんは格好いいもの♪」
律「ここに入ったか」
紬「女の子同士のデートときたらお買い物ね!」
律「まずは……雑貨屋か?」コソコソ
女『わぁ、これ可愛い……』
唯『ほんと、○○に似合いそうだね』
女『でも私にはちょっと大人っぽいかな?』
唯『そんなことないよ。ほら』スッ
律(うわー、すごいイチャついてるよ)
女『んっ……///』ピクッ
律(!)
律「ム、ムギ!ゆ、唯のやつ耳にキス……!」
紬「うわぁ~……いいなぁ」ウットリ
律(ムギ、なんか憧れてる……)
律(すげー、女の子もうメロメロじゃん)
店員『ありがとうございました~』
律「あ!ムギ!唯が出てくぞ!」
紬「あの子唯ちゃんにプレゼントしてもらったのかな……いいなぁ」
律「頼むからしっかりしてくれ!」
女『///』
律「あの子、もう人目も気にせず唯にベッタリだな……」
紬「うふふ、あんなことされちゃしかたがないわよ♪」
コソコソ
紬「今度はどこへいくのかしら」
律「あ……、次は映画か」
紬「定番って感じね」
律「えーと、次の映画は……なんだ、恋愛物かよー」
紬「恋愛物以外ありえないわよ!」
律「私はこっちのホラーの方が……」
紬「もう!りっちゃん全然わかってない!デートだからいいの!」
律「っていうかどうする?私達も入るの?」
紬「うん!だって唯ちゃん達を観察できないもの!」
律(さっきからムギが水を得た魚のようだ……)
紬「さあいきましょ♪」ガシッ
律(女二人で恋愛映画かよ……トホホ)
映画上映中
律(あー、眠くなってくるなあ)
紬「……」ジーッ
律(ムギのやつ映画に夢中だし……監視のこと忘れてるだろ)
律(あっ!)
唯『……』スッ
女『!』
律(おいムギ!唯!手握ったぞ!)ボソボソ
紬(りっちゃん、聞こえないから静かにして)ボソボソ
律「……」
紬「あーおもしろかった♪」
律「ああ、そうみたいだな……」
紬「あ、唯ちゃん達行くみたい。行きましょう」
律「……」
テクテク
律「こっちは、住宅街だな」
紬「あの子を家まで送るのかしら?うふふ」
律「はぁー、マメだねえ。現地で解散すりゃいいのに」
紬「そういうわけにはいかないのよ」
律「着いたみたいだな……ん?」
女『~~』
唯『~~』
律「なんかやってるな」
紬「たぶん、女の子が上がってほしいって言ってるのよ」
唯『……』グイッ
律(あっ……)
女『///』
紬「あらあら……♪」
律「うひゃー……唯のやつ、もう普通にキスしてるな」
紬「女の子嬉しそうね♪」
律「お、別れたな」
テクテク
紬「これで今日のデートは終わりかしら」
律「とりあえずこのまま追ってみようぜ」
紬「了解♪」
テクテク
唯『』
律「あれ?唯の家こっちじゃないよな」
紬「うん、こっちは……」
唯『』
律「デパートに入ってったぞ?」
紬「今度は何かしら……」
唯『』スッ
紬「お化粧室ね」
律「なんだ、唯の奴トイレに行きたかったのか!ははは!」
律「よし、じゃあここらへんで帰ろうぜ!」
紬「ちょっとまって?」
律「ん?」
紬「……」
律「いや、ただのトイレだし。ほら出てき……あれ?」
唯『』
律「なんかいつもの唯に戻ってるな。髪型も雰囲気も」
紬「でも、ちょっと違うわ」
律「そうか?」
紬「うん、よく見るとさっきとメイクが違うでしょ?」
律(全然わからん……)
紬「これから何かあるのよ、きっと」
律「そうかぁ?まあ追ってみるか」
紬「……デパート前まで戻ってきたわ」
律「なんかキョロキョロしてるなー。まさか待ち合わせでもしてるのか?」
唯『……!』ダッ
律「きたか!?」
女2『~~』
唯『~~!』ギューッ
女2『~~』ナデナデ
律「……」
紬「大人の……女性かしら?大学生……もしかしたら社会人?」
律「また女かよ!何なんだよ一体……」
紬「デートね」
律「また!?っていうかさっきの化粧直しはなんだったんだよ?」
紬「たぶん相手に合わせたんじゃないかしら?大人の女性には少し幼くふるまってるのよ」
律「……」
紬「ほら、唯ちゃんって普段はちょっと抜けてるイメージがあるじゃない?」
律「うん、そうだな」
紬「それでいて子供っぽかったりするんだけど、他人に甘えても許されちゃうタイプ」
律「あー……憂ちゃんとか和とか」
紬「うん」
律「梓もなんだかんだ言って唯の面倒みてるしな……何気に嬉しそうに見えるし」
紬「つまりそういうことじゃないかな」
律「あの女の人がその3人みたいなタイプってこと?」
紬「でも本当に子供じゃそういう対象にはならないかもしれないから」
律「あー、じゃあさっきのメイクとか、あの振る舞いとかも全部計算ってこと?」
紬「じゃないかしら?」
律「えー……あの唯がそんなこと考えてるのかよ」
紬「信じられない?」
律「……いや、さっきまでの唯見てたらありえるかも」
紬「うふふ」
律「っと!デパートに入ってった!行こう!」
律「ん……服を見るのか?」
紬「このブランドって、ちょっと高かった気が……」
律「どれどれ……うわ!高っ!」
紬「でも、ここのブランドは高いわりにいやらしさがないからいいと思うわ」
律「はぁ」
紬「唯ちゃん、慣れてる感じね」
律「慣れてるって、こういう店に?」
紬「何度もこういう店に来たことあるんじゃないかしら?」
律「まじかよ……」
紬「あら、試着するみたいね」
シャッ
唯『~~』
女2『~~』
シャッ
唯『~~?』
女2『~~』
シャッ
唯『~~!』
女2『~~♪』
律「なんか……」
紬「あらあら、唯ちゃんお人形さんみたいね♪」
律「あの女の着せ替え人形な」
紬「決まったのかしら」
律「おい……なんかめっちゃ大量に服もってないか?」
女2『~~』
店員『~~』
律「ちょ……あいつ全部買いやがった!」
紬「まあすごい!プレゼントしてもらったみたいね!」
律「プレゼントって……あんな高額なものをいくつも……」
唯『~~!』ギューッ
女2『~~』
律「あー……なるほど」
紬「もう唯ちゃんを溺愛してるって感じね♪」
紬「……」カチカチ
律「さて……服買って、食事して次はどこだ?」
紬「こっちは駐車場……車で移動するみたいね」
律「げ、車じゃ追いかけられないぞ?」
紬「大丈夫、斉藤に連絡してあるから私達も車で追いかけましょう」
律「いつのまに……」
律「なんか車も高そうじゃない?」
紬「そうね(あれは若い人が簡単に買える物ではないわね)」
律(車で思い出したけど……あれって昨日と違う女の人だよな。一体何人あんなのがいるんだ?)
紬「出たわ。行きましょう」
律「ああ」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
律「ここって……」
紬「あらあら」
律「ここって私でも知ってるぞ?最近できた超人気のマンション、家賃も……」ブルブル
紬「ここがあの女の人の家なのかしら」
律「ど、どうするんだ?さすがにこれ以上は追えないぞ」
紬「……ちょっと待ってね」カチカチ
律「?」
~~~~~~~~~~~~~~~~~
紬「……部屋がわかったわ」
律「え?」
紬「○○○号室よ」
律「いやなんでわかったの?」
紬「あそこの部屋ね。はいりっちゃん双眼鏡」スッ
律「……」
紬「うーん、さすがに中までは見えないわね」
律「まあな……あ!カーテン閉まった!」
フッ
律「暗くなった……」
紬「これは……」
律「唯の奴、出てきてないよな?」
紬「うん、あの部屋にいるはずよ」
律「そんじゃそのー、今日はお泊り?」
紬「泊まりかはわからないけど……」
律「そういうこと……なのか?やっぱり」
紬「なのかしら」
律「うわー……まじかよ」
紬「まあ、時間も時間だし……帰りましょうか?」
律「そうだな……。まあ唯が外泊となれば憂ちゃんも黙ってないだろうし……大丈夫だよな」
紬「ふふ、確かにそうかも」
律「とりあえず、また明日だ。明日また唯の様子を見るなり……場合によっては唯に聞くなりしてみよう」
紬「はい、了解しました♪」
律「ムギはよく元気でいられるな……私はすげー疲れたよ、色んな意味で」
翌日、唯の家
律(今日は土曜日だ。絶好のデート日和だな)カチカチ
紬「りっちゃーん、おまたせ!」
律「おっす!今日も2人で(尾行)頑張ろうじゃないか!」
紬「今日も2人なんだ」
律「ああ、澪は全然来る気なし。梓は用事があるらしいけど……」
紬「ああ、この前の件ね。誤解だって知ってほっとしてたし、大丈夫じゃないかしら」
律「うん。梓には昨日の件はまだ黙っておいたほうがいいな」
ガチャッ
律「お、出てきたぞ」
唯『』
律「お、今日も『かっこ唯』か」
紬「あの唯ちゃん、かっこいいねー」ボー
律「おーい、ムギさーん?行きますよ?」
コソコソ
律「また昨日と同じ待ち合わせ場所だな」
紬「今日もデパートかな?」
律「まあ、近場のデートスポットは限られてくるしな」
紬「そうね……でも」
律「でも?」
紬「いえ、何でもない。あ」
律「お!きたか!?」
『唯先輩!』
律「……へ?」
紬「まあ……」
律「梓?どういうこと?デートじゃないのか?」
紬「とりあえず、近づいて話を聞いてみましょう」
唯『ごめんね、待たせちゃったかな?』
梓『いえ、そんな!私が早くきちゃっただけですから!』
唯『ふふ、それだけ楽しみにしてくれてたのかな?嬉しい』ニコッ
梓『あ……はい///』カーッ
律「あああああああ!!」ボリボリボリ
紬「り、りっちゃん?」
律「いや、すまん……梓があまりにデレてるもんだから……痒くなってきた」
紬「もう、からかっちゃだめよ!梓ちゃん恋する女の子って感じで可愛いじゃない♪」
律「まあ……って恋するって、まさか」
紬「デートでしょ?」
律「あ、梓まで恋人だっていうのか?」
紬「ほら、手を見て」
梓『///』ギュッ
律「こ、恋人繋ぎ……じゃあ梓と唯って」
紬「付き合ってたのかも♪」
律「じゃあ、昨日の女の子達は……?」
紬「うーん、昨日の女の子達も?」
律「いやそれ……何股かけてるんだよ!」
紬「でも唯ちゃんじゃなきゃわからないわ」
律「そうだけど……。梓は知ってるのかよ?」
紬「知らないんじゃないかしら……この前の反応を見る限り」
律「あー、それで私が彼氏がどうって言った時ムキになって否定してたのか」
紬「そうね。浮気してるんだって言われたようなものだし、黙っていられるずがないわ」
律「なるほど。知らなかったとはいえ、ちょっと悪いことしたな」
律「よし、とりあえず梓のためにも尾行スタートだ!」
紬「うん」
律「今日はどこへ行くんだろうな」
テクテク
紬「こっちの方角は……駅?」
律「駅みたいだな。電車で隣町にでも移動か?」
ガヤガヤ
紬「うわぁ、電車混んでるわね」
律「まるでラッシュだな……なんかイベントでもあるのかな」
紬「!しーっ」
唯『混んでるねー』
梓『はい、ちょっと苦しいです』
唯『そうだねー』スッ
紬「梓ちゃんをドアの角にやってかばってあげてるわね。唯ちゃん優しい~」
律「いてっ!くそ、押すなよこいつら……あー早く座れないかな」ブツブツ
紬「……」
『間もなく○○、○○に到着いたします……』
律「降りるみたいだ。行こうぜ」
紬「○○駅……水族館あたりかしら?」
水族館
律「へー、今日のデートはここか」
紬「トンちゃんの仲間がいっぱいいそうね♪」
律(亀目当てではないと思うけど……)
梓『うわぁ……キレイですね』ピトッ
唯『ほんと。すごいね』
律「梓のやつ喜んでるみたいだな」
紬「恋人とならどこへ行っても楽しいわ♪それにここは薄暗いから自然と寄り添えていいわよね」
律「なるほど……(覚えておこう)」
紬「あっ!私あっちに行ってみたい!行きましょ!」グイグイ
律「ちょ……」
律「やべー、唯のやつどこ行ったんだ?」
紬「ごめんなさい……」
律「いや、いいって。入り口に先回りして待ってようぜ」
紬「うん……あっ」
律「お!いた!」
紬「お土産を選んでるみたいね」
律「あれは?マグカップかな」
紬「きっとお揃いにするのね。いいわ~」
律「出てくるぞ!隠れよう」
~~~~~~~~~~~~~~~
律「お、次はメシか?」
紬「そうみたいね。入ったわ」
律「ここは……イタリアン?パスタかな、うまそー」
紬(うーん……)
律「とりあえず私達も入ろうぜ」
紬「うん」
~~~~~~~~~~~~
律「うめー!」モグモグ
紬「唯ちゃんもパスタみたいね」
律「うめー!」モグモグ
紬(あ……りっちゃん口の周りが……)
紬(パスタって口周りとか服にソースが飛ぶことあるのよね……)
紬(私だったらデートの時はあまり行きたくないんだけど)チラッ
唯『』モグモグ
紬(ああ!唯ちゃん……口がすごいことになってる)ガーン
梓『?』
紬(あ、梓ちゃんが気付いたみたい……)
梓『~~』スッ
唯『?』
紬(まあ、梓ちゃんが拭いてあげてる!ラブラブね♪)
紬(やっぱり梓ちゃんは唯ちゃんの面倒見るのが好きなんでしょうね)
紬(やっぱりいいカップルね)
律「うめー!」モグモグ
~~~~~~~~~~~~~~~
某駅ピル
律「お、梓のやつやっと決めたか。なげーなぁ」
紬「うふふ。こういうのは見るのが楽しいのよ♪」
律「ん?梓がどっか行くぞ」
紬「たぶんお手洗いね」
律「またか……梓もマメな奴だな」
紬「あら……?」
女3『~~』
唯『!』
律「また知らない女の人が出てきましたけど……」
紬「……」
律「まさかあれも唯の……とかいわないよな」
唯『~~!』
紬「かなり慌ててるわね」
律「これは……まずくないか?」
紬「もう少し近づきましょう」
梓『先輩、お待たせしました……?』
律「あ!はち合わせたぞ!」
唯『あ、あずにゃん……』
女3『唯、この子は?』
梓『は、初めまして。私、唯先輩の後輩の中野梓と申します』
女3『○○です。よろしくね。今日は唯とお買いもの?』
梓『あ、はい。えっと、デ、デー……』モジモジ
女3『……』
唯『あ、あー!そんなとこだよ!』
女3『ふーん……。仲いいんだ。ちょっと妬いちゃうな』
梓『///』
女3『……』
女3『ねえ唯、「お友達」と遊ぶのもいいけど、「恋人」をほったらかしちゃ嫌よ?』スッ
梓『?』
唯『ちょっと○○ちゃん、やめ……ん』
梓『!』
女3『ん……はぁ』
律「梓の目の前で……」
紬「……」
律「これ……修羅場ってやつ?」
女3『私行くわね。梓ちゃん、唯のことよろしくね』
梓『唯、先輩……?』
唯『あ……』
梓『今の人、誰ですか……?』
唯『その……友達だよ』
梓『友達と……キスするんですか?』
唯『……』
梓『恋人って言ってました……』
唯『ち、違うよ』
梓『私、帰りますね……』
唯『ちょ、ちょっと待ってよ』
梓『それじゃ……』
律「……」
紬「大変なことになっちゃったわね」
律「どうすんだよこれ……」
唯『……』
紬「立ち尽くしてるわね」
律「そりゃそうだろ……これでヘラヘラしてたらどうかしてるぞ」
紬「梓ちゃんが心配ね」
律「そうだな……どうしよう?梓を追いかけようか」
紬「そうね。唯ちゃんはおいといて、とりあえず行きましょう」
律「よし、急ごう」
梓「うっ……うっ」ポロポロ
『おーい!梓ー!』
梓「?」
律「はぁ、はぁ……追いついた」
紬「梓ちゃん……」
梓「律先輩、ムギ先輩……。み、見ないでください」ゴシゴシ
律「梓、さっきのだけど、その」
梓「……」
梓「そうですか……見てたんですね」
紬「ごめんね」
梓「いえ……」
律「あのさ、さっきのアレは誤解かもしれないぞ!」
律「仲がいい友達同士の親愛の情というか、スキンシップの延長線上とか」
梓「……」
律「だから元気……ごめん」
梓「うう……」ポロポロ
紬「……」ナデナデ
紬「梓ちゃん、唯ちゃんと付き合ってたの?」
梓「……」コクリ
梓「でも……さっきの女のひとも、恋人って……」
律(昨日の女の子達の事は言える雰囲気じゃないな)
ピロリロ ピロリロ
律「あ、ケータイ鳴ってるぞ」
梓「……」モゾモゾ
梓「……」カチカチ
紬(唯ちゃんね)
律「何て書いてあるか、聞いてもいい?」
梓「……誤解って言ってます」
律(そんなんじゃ無理だろ……そもそも誤解じゃないし)
律(なあ、昨日の事とか言うの?)
紬(教えてあげたほうがいいんじゃないかしら)
律(でも今のだけですごいショック受けてるのに)
紬(そうだけど、いつかはばれちゃうよ)
紬(それに本当の事を黙って仲直りさせても梓ちゃんが可哀想よ)
律(そうだな、わかった)
律「梓、落ち着いて聞いてくれ」
梓「え……?」
律「唯のやつ、他にも彼女……みたいな子がいるみたいなんだよ」
梓「え……さっきの人だけじゃないんですか?」
紬「うん」
梓「嘘です……」ジワッ
律「私、最近唯の事をつけてただろ。ほら、この前の件」
律「昨日と一昨日で、3人の女の子と会ってた」
梓「と、友達です……」グスッ
律「たぶん、違うよ。その……キスとかしてたし」
梓「うう……」ポロポロ
紬「梓ちゃん……」
梓「違うもん……」
紬(そんなに唯ちゃんのこと信じてるのね……)
律(つ、辛い……梓が不憫すぎる)
紬「梓ちゃん、辛いだろうけど唯ちゃんとちゃんと話したほうがいいわ」
律「そ、そうだな。こういうことはしっかりとケリつけといたほうがいいな」
梓「でも」
律「不安?」
梓「はい……」
紬「じゃあ、私たちも一緒にいるから。唯ちゃんを呼びだしてみましょう」
某ファミレス
唯『』キョロキョロ
律「来たな……」
唯「あ、あずにゃん!」ダッ
紬「唯ちゃん・・・・・・」
唯「り、りっちゃんにムギちゃん……なんで?」
律「偶然泣いている梓と会ってね……まあ座りなよ」
唯「う、うん……」
律「今日のできごとは梓から聞いてるから。私たちには説明しなくていいよ」」
唯「う、うん。えっと、さっきのことだけど」
唯「あれは誤解だよ……」
梓「……」
唯「あの子友達なんだけどさ、すごく人懐っこい子でスキンシップも激しいんだ!」
唯「それでそれで、いたずらも大好きで私しょっちゅうからかわれちゃうの!」
唯「あずにゃんが可愛いから、きっと驚かせてやろうと思ってあんなことしたんじゃないかな!」
唯「でも口にキスはちょっとやりすぎだよね~!あはは」
梓律紬「……」
唯「……」
唯「だから今度しっかり言っとくよ、勘違いさせちゃうようなことは……」
梓「恋人……」
唯「え……だから、それはあの子の冗談なんだよ~!」
梓「私の事友達って言いました……」
梓「恋人って言ってくれなかった……」
唯「え、それは」
梓「あの人が恋人って言った時は否定しなかったのに……」
唯「……」
唯「……それは」
梓「う……うぅ……」ポロポロ
紬「梓ちゃん……」
律「なあ、唯……本当は、そうなんだろ?」
唯「……」
律「誤魔化して切り抜けるとか、その場しのぎなことやめようよ」
律「梓が可哀想だよ……」
唯「……ごめんなさい」
梓「!」
唯「あの子と付き合ってます。ごめんなさい……」
梓「う……あぁ」ポロポロ
律「梓はなんなの?」
唯「恋人……です」
律「じゃあ二股ってことだな……」
唯「ごめん……」
紬「唯ちゃん……どうするの?」
唯「え?」
律「え?って。その子と梓、どっちを取るんだ?」
唯「ど、どっちをって……」
律「いや、まさかこのまま二人と付き合うわけじゃないだろ」
唯「う、うん。わかってるよ」
律(明らかに動揺してるし……何で想定外みたいな顔してるんだよ)
唯「あの……でも別れちゃった方の子が可哀想だなーなんて……」
紬「ゆ、唯ちゃん……」
律(その発想はなかったわ)
梓「……」メソメソ
唯「う……わかった。私あの子と別れる……」
梓「!」
紬「よかったね、梓ちゃん」
梓「……はい」コクリ
律「よし、この件はこれでお終い!」
唯「う、うん(ホッ)あずにゃんごめんね」
律「で……。まだ他にも梓に言わなきゃいけないことがあるよな」
唯「え?」
梓「他に……?」
唯「どういうこと?」
律「いや、まだ梓に隠してることあるよな?」
唯「え?も、もう何もないよ!さっきの事だけだよ!」
律「そうか……。とこで唯、その服可愛いな」
唯「!?そ、そうかなー?ありがとう」
律「最近買ったの?そのブランド、結構高いらしいけど……よく買えたな~」
唯「あ、あの」
唯「この服は……買ってもらったんだよ」
律「誰に?」
唯「お、お母さんだよ」
紬「あれ?唯ちゃんのご両親って最近家をあけてるって……」
唯「ああ!結構前に買ってもらった奴なんだよ~!」
律「じゃあ憂ちゃんはその服のこと知ってるよな?聞いてみてもいい?」
唯(!?それは困るよ~!)
唯「ひ、ひどいよりっちゃん!私の事信じてくれないの!?」ウルウル
律「……」
唯(うう、誰か助けて……)
『唯~!』
律「あ、和じゃん」
和「外から唯達が見えたから入ってきちゃった」
唯(の、和ちゃん……)
梓「……」
紬「……」
和「ど、どうしたのよ一体。この空気は……」
律「和なら知ってるかもしれないな」
唯「!?ちょ、ちょっと!これは和ちゃんには関係ないよ!」
律(慌てだした……これは和は重要参考人になりそうだな)
唯「和ちゃ……!ムグッ」
律「へへ……やましい事がないなら黙っているんだな!」ニヤニヤ
唯(あわわ)
律「実は……唯のやつ、付き合ってる奴がいるらしいんだ」
和「えっ…・・・!?」
律「こうして唯を尋問していたんだが、なかなか口を割らなくてな……協力してくれないか?」
和(ゆ、唯?)チラッ
唯(!の、和ちゃん!お願い!話を合わせて!)チラッ
和(唯の目……何かを訴えてる。何て言ってるのかしら)
和(唯の恋人を探ってるのよね)
和「……」チラッ
梓「……」
和(そして梓ちゃんが泣いてる……。この状況から導き出される答えは)
唯(お願い和ちゃん!言わないで!)
和(そういうことね)チラッ
和(全く、唯ってば……仕方ないわね)
唯(和ちゃん!わかってくれたんだ!やっぱり和ちゃんが一番だよぉ!)ウルウル
和「梓ちゃん、ごめんね」
唯(え?)
和「唯と付き合ってるのは……私なの」
唯「」
律「」
紬「」
梓「」
和「だから……唯のことは諦めてくれるかしら」
唯「」
和「唯って無邪気で誰にでも好意を振りまいちゃうから……」
紬「……」
和「梓ちゃんや、いろんな人に気を持たせちゃったのね」
梓「……」
和「悪気ははないと思うの……許してやってちょうだい」
唯「」
和「でも、唯も唯よ?私と付き合ってる事、まだ軽音部の皆に言ってなかったのね」
律「の、和……お前、何言って……」
和「え?」
梓「うぅぅぅ」ポロポロ
紬「そんな……和ちゃんまで?」
和「え?私までって?」
和「えっと、梓ちゃんが唯に告白したけど唯が断って」
和「納得できない皆が、唯に恋人がいるんじゃないかって問い詰めてた」
和「違うの?」
律「違うよ……」
唯「」
紬「唯ちゃんはね、梓ちゃんと付き合ってるのよ」
和「……え?」
律「なのに唯が浮気してたんだよ。それも二股どころじゃないみたいでさ」
唯「」
律「とりあえず一人は特定したんだけど、他にも浮気相手がいるんじゃないかって問い詰めてたわけ」
律「だから、別に唯をかばわなくていいよ」
和「ちょ、ちょっと待って」
和「かばってるとかじゃなくて……本当に私達付き合ってるんだけど」
律「えっ」
紬「ほ、本当なの?」
和「本当よ……?ねぇ唯、どういうこと?」
唯「あ、えっとえっとぉ、その」オロオロ
律「唯……お前、まさか和とも……」
梓「うわぁぁぁぁん!」ボロボロ
和「ちょっと唯!説明しなさいよ!」
唯「ふ、ふぇぇぇ!」
~~~~~~~~~~~~~
律「というわけなんだ」
和「……事情はわかったわ」
和「唯。まずその服買ってくれた人の名前を教えなさい」
唯「えっ……なんで?」
和「……」
唯「○○ちゃん……」
和「で、もう一人の子は?」
唯「も、もう一人?」
和「耳にキス」ジロッ
唯「△△ちゃん……」
和「今この場で電話して別れて」
唯「そ、そんなぁ」
和「何?不満でもあるの?」
唯「あぅ……ないよぉ」
律(鬼だ……)
紬(和ちゃん怒ると怖いんだ……)
唯「うぅ……」カチカチ
唯「あ、私……だけど……。大事な話が……」
○○『~~~!』
唯「ごめん、ごめんなさい……」
唯「えっ!今から!?私の家に!?家は困るよ!それだけは……!」
○○『~~~!』
ブツッ
唯「あ、あ」
和「じゃあ次は△△さんね」
唯「……」カチカチ
律(悲惨すぎる……これが末路か)
唯「終わったよ……」ショボン
和「ん」スッ
唯「えっ……?」
和「ケータイ。貸しなさい」
唯「な、なんd」
和「渡しなさい!」
唯「は、はいぃ……」ポスン
和「さっきの女の人達は消去するから」
唯「え、えぇ!?横暴だよぉ!」
和「浮気したくせに何言ってるの?」
梓「……」ポカーン
和「あら。唯は女の子のお友達が多いのね。幼馴染の私も知らない子がたくさん」
唯「や、やめてよぉ。消したならもういいでしょ?」
和「何で慌ててるのよ?見られたら困るものでもあるのかしら」カチカチ
和「データフォルダもチェックするからね!」
唯「!?や、やめてっ!」ガバッ
紬「きゃあっ!?」
和「!」サッ
律「うわっなんだよいきなり!」
唯「何もないから!返して!」ジタバタ
和「……なによコレ」
紬「まぁ……」
律「うわ!なんだこりゃ!」
梓「お、女の子との写メがいっぱい……」
和「随分と仲がよさそうね」
和「ああ、唯は友達とキスするんだったわね。じゃあこのキスしてる子は全部ただの友達ってことね」ブルブル
唯「……」
律「ん?この画像……」カチ
律「」
和「唯は澪とも……とっても仲がいいのね」
和「2人でベッドに入って写真をとるくらい……」ブルブル
唯「」
律「」
紬(唯ちゃんと女の子の肩が……素肌が見えてるってことは)ドキドキ
梓「あ……///」カーッ
唯「ふ、服がなかったk」
和「そんなわけないでしょ!ふざけないで!」バァン!
ザワ…
律「あ……和、やばいって」チラッ
紬「気持ちはわかるけど落ち着いて……」
>>343
女の子=澪
和「……場所を変えましょう。唯の家でじっっくりと聞かせてもらうから」
唯「え、ええっ!?」
和「梓ちゃんも来てくれるかしら」
梓「は、はい……」
唯「ち、違うんだよ!澪ちゃんは恋人じゃないよ!ただの友達だよ!」
律「」
和「尚更悪いわよ!!!」バン
唯「本当に一回だけだよぉ!ほんとだよ!信じて!」
和「回数の問題じゃないでしょ!」
唯「ごめんなさい!ごめんなさい!謝るから家はやめてよぉ!」
唯の家
唯「……」
和「何やってるの?早く入りなさいよ」
唯「カギもってない……」
和「嘘おっしゃい」
唯「憂に没収された……」
律(ショボっ……)
ピンポーン
梓「……」
紬「開かないね」
唯「う、う~い~……ただいまぁ」
シーン
唯「開けてよぉ……う~い~」
ブッ
『……どちら様ですか?』
唯「憂、私だよぉ、開けてぇ」
『……』
唯「お願いだよぉ」メソメソ
ガチャッ
憂「……」
唯「た、ただいま……」
憂「さっきね、また知らない女の人が家に来たよ」
憂「誰?」
唯「そ、それh」
憂「あ、皆さん。いらっしゃい」
紬「こ、こんにちは」
律「な、なんかお邪魔だったかな?ははは……」
憂「いえ、そんなことありませんよ!ゆっくりしていってください!お姉ちゃん、この話はまた後でね」
唯「……」
梓「お、お邪魔します」
和「さて、じっくりと聞かせてもらうからね。覚悟しなさい」グイッ
唯「の、和ちゃん!それは私の部屋で……」ボソボソ
憂「……?お姉ちゃんが何かやったんですか?」
唯「や、やってない!何もしてないよ!」
和「唯が……」
唯「和ちゃぁん!お願い!許してよぉ!言わないでぇ……」
和「浮気してたのよ!何股もかけてたの!梓ちゃんや澪や不特定多数の女の子達と!」
憂「」
唯「うわぁぁぁん!」ビェェェ
憂「梓ちゃん、本当?」
梓「あ、あの……うん」
憂「皆さんごめんなさい。今日はお引取りいただけますか?お姉ちゃんとお話があるので」
律「あ、そうね……。じゃあ私達は帰るとするかな……」
憂「じゃあお姉ちゃん、こっちの部屋にきて」ズルズル
唯「ごめんなさい!もうしない!うぃぃ!」ビェェェ
唯「うぃぃぃ……」
バタン
律「な、なんかすごいことになったな」
紬「すごく怯えてたけど……」
和「私も……呆気にとられてしまったわ」
梓「先輩、大丈夫でしょうか……」オロオロ
律「梓はお人よしすぎると思うぞ……」
バシーン!
梓「!」ビクッ
バシン!バシン!
『わーん!ごめんなさいぃ……!』
『……!』
『……あつい!あついよぉ!』
律「お……おい」
紬「ね、ねぇりっちゃん!」
律「ちょっ……これはヤバいぞ!待ってろ唯!」ダッ
和「わ、私の唯が……!」ダッ
梓「にゃああああ!」ダッ
紬「祭りよ!急いで!」ダッ
ガラッ
律「憂ちゃん!やめるんだ!」
憂「お姉ちゃん!また性懲りも泣く浮気して!」
パシーン!パシーン!
唯「あっ!あうぅ!」ビクン
憂「お姉ちゃん!お姉ちゃんのご主人様は誰!?」
バシーン!
唯「う、憂ですっ!あうっ!」
憂「口ではなんとでもいえるよ!」
バシーン!
唯「はうっ!ごめんなさいぃ!」ビクン
憂「お姉ちゃん、今怒られてるんだよ?なのにコレは何?」トロッ
唯「あ……///」
憂「ココをこんなにトロトロにして……本当に反省してるの?」
唯「ごめん……なさい」
律「」
憂「今日という今日は許さないよ」ゴソゴソ
唯「な、何するの?」
憂「お姉ちゃん、初めて?」
唯「えっ……?」
憂「これでお姉ちゃんを貫いてあげるよ」
唯「ひっ!?こ、怖いよ!私、そんなの入れたことないんだよ……!」
憂「ホントかなぁ……?」
唯「~~~!」コクコクコク
憂「まあ……挿れればわかることだよね。お姉ちゃんは私の物ってことを体で理解してもらうしかないの」ググッ
唯「ひ、ひぃぃ」ガクガク
憂「いくよ、お姉ちゃん……」
紬「憂ちゃん!まって!」
憂「紬さん……!?」
紬「道具を使うなんて邪道よ!女の子なら舌と手で唯ちゃんを虜にしてみなさい!」
憂「紬さん……。わかりました!私ヤります!私の指捌きでお姉ちゃんを落とす!」ズブッ
唯「あっ……ん///」
憂「へぇ……お姉ちゃん、本当に経験ないんだね。指、奥に入らないよ」
唯「いやぁ……///」
憂「ほら、ほら……!」クチュ
唯「や、やぁぁ……!う、ういぃ」ガクガク
和「憂……!いいわ、私は足でやってみせるわ」スッ
唯「の、和ちゃん?」
和「しゃぶりなさいよ」
唯「は、はい……」ペロペロ
和「何?そのやる気のない舌使いは」ゲシッ
唯「痛っ……」
和「指と指の間をやるのよ……丁寧にね」
唯「はい……」ピチャッ
和「ん……悪くないわねっ……」
梓「はっ!負けてられないです!やってやるです!」ペロペロペロ!
唯「あぅん///あ、あずにゃんおっぱい舐めないでぇ///」ビクゥ
梓「これが唯先輩の胸……」ペロペロ
唯「やだっ!さきっぽばっかり舐めないでぇ///」
梓「唯先輩……可愛いですよ」ハムッ
唯「あっ……!噛まないでっ///」ビクン
梓「唯先輩、年下の私にこんなに喘がされて恥ずかしくないんですか?」ハムハム
唯「うぅ///」
紬「録画は任せて!」●REC
唯「あぁ……いやらしいカッコとられちゃってるよぉ///」
律「」
梓です。あの日から一ヶ月が経とうとしています。
唯先輩が女たらしだって知ったときはとてもショックだったけど……今はもう気にしていません。
だって……
唯「あずにゃん、もっと触ってよぉ」
梓「またですか?全くしょうがないですね、唯は……」
憂「お姉ちゃん、舌がお留守だよ?ちゃんと舐めてくれなきゃイけないよ?」
唯「はい……」ピチャピチャ
和「うーん、やっぱり蝋は赤に限るわね……」ポタポタ
唯「あっ!あつい!」ビクン
唯先輩はみんなの物になったんですから!
これからもよろしくお願いしますね、唯先輩♪
END
時間も遅いんで終わらせたほうがいいかと思ってネタENDにしたんですが
寝ますがもし明日スレが残ってたら最後のとこらへんやり直します
落ちたら落ちたで気にしないでください
>>361のあたりからやります
唯の家
唯「……」
和「何やってるの?早く入りなさいよ」
唯「カギもってない……」
和「嘘おっしゃい」
唯「憂に没収された……」
律(ショボっ……)
ピンポーン
梓「……」
紬「開かないね」
唯「う、う~い~……ただいまぁ」
シーン
唯の家
唯「……」
和「何やってるの?早く入りなさいよ」
唯「カギもってない……」
和「嘘おっしゃい」
唯「憂に没収された……」
律(ショボっ……)
ピンポーン
梓「……」
紬「開かないね」
唯「う、う~い~……ただいまぁ」
シーン
唯「開けてよぉ……う~い~」
ブッ
『……どちら様ですか?』
唯「憂、私だよぉ、開けてぇ」
『……』
唯「お願いだよぉ」メソメソ
ガチャッ
憂「……」
唯「た、ただいま……」
憂「さっきね、また知らない女の人が家に来たよ」
憂「誰?」
唯「そ、それh」
憂「あ、皆さん。いらっしゃい」
紬「こ、こんにちは」
律「な、なんかお邪魔だったかな?ははは……」
憂「いえ、そんなことありませんよ!ゆっくりしていってください!お姉ちゃん、この話はまた後でね」
唯「……」
梓「お、お邪魔します」
和「さて、じっくりと聞かせてもらうからね。覚悟しなさい」グイッ
唯「の、和ちゃん!それは私の部屋で……」ボソボソ
憂「……?お姉ちゃんが何かやったんですか?」
唯「や、やってない!何もしてないよ!」
和「唯が……」
唯「和ちゃぁん!お願い!許してよぉ!言わないでぇ……」
和「浮気してたのよ!何股もかけてたの!梓ちゃんや澪や不特定多数の女の子達と!」
憂「」
唯「うわぁぁぁん!」ビェェェ
憂「梓ちゃん、本当?」
梓「あ、あの……うん」
憂「お、お姉ちゃん……」
唯「あううう……」メソメソ
憂「あの、皆さんあがってください……」
憂「そう……ですか……」
憂「皆さん、申し訳ありませんでした……」
梓「い、いいって。そんな」
和「……」
唯「う、ういぃ」オロオロ
律「憂ちゃんは、知ってたの?唯のこういうの」
憂「……はい。高校に入ってからこんな事が何回かあったんです」
憂「友達と遊ぶって言ってしょっちゅう出かけるようになって、帰りも遅くなって……」
憂「朝帰り……ではないですけど、深夜に帰ってくることは度々ありました」
唯「……」
憂「カギを取り上げたのは、早く帰ってきてもらうためです……」
紬「あの、さっきの女の人は?」
憂「あ……お姉ちゃんに話があるって。ああいうことも最近何回か」
憂「お姉ちゃんが悪い人達に何かされてるんじゃないかってとても不安だったんです」
憂「それなのに……まさかお姉ちゃんの浮気が原因だったなんて……」ジワッ
憂「ひどいよぉ……お姉ちゃん」ポロポロ
唯「……ごめん」
憂「心配……してたんだよ……」ポロポロ
和「憂……」ナデナデ
梓「う、憂。泣かないで……」
唯「……」
律(唯のやつ……憂ちゃんの涙が相当効いてるみたいだな)
和「唯、あなたの浮気が原因でこんな大変な事になっちゃったのよ」
唯「……」
和「それでもまた他の女の子にこんなことするの?」
唯「……」
紬「唯ちゃん……女の子が2人いれば恋に落ちるのは必然だけd
律「ムギ、ちょっと自重してくれ……。後で私に存分に語ってくれていいから……」
憂「お、お姉ちゃん」グスッ
憂「梓ちゃんや和さんを悲しませないで……お願い」
唯「う、憂……」
唯「……私のせいで皆にこんなに心配かけて、悲しませて」
唯「あずにゃん、和ちゃん、憂、本当にごめんね」
唯「もうこんな事はやめるよ……」
梓「えっ……」
唯「女の子達には一人ひとり謝って別れてもらう」
律「ちょ、ちょっと待て。梓と和はどうするんだ?」
唯「あずにゃん、和ちゃんにも別れてほしい」
紬「ええっ!?」
和「……その必要はないわよ」
唯「えっ……」
和「唯の気持ちはよく伝わったから」
憂「和さん……」
和「別れる必要はないわ」
唯「和ちゃん……。でも」
梓「あの、私も」
梓「唯先輩が他にも恋人がいるって知ったときすごく悲しかったけど……それでも私は唯先輩の事好きなんです」
梓「だから……私も別れたくないです」
律(唯のやつ、本当に幸せ者だな……)
唯「ありがとう。でも……ごめんなさい」
和「……」
梓「うぅ……」ジワッ
憂「お、お姉ちゃん」
唯「でもね、私はあずにゃんと和ちゃんの事が好きだから」
和「……」
唯「また2人の信頼を取り戻せるように頑張るよ」
唯「それでまた私の事好きになってもらえたなら、その時は……」
唯「あっ、さっきこんな事はやめるって宣言したばかりなのに……どうしようもないね、私。えへへ」
紬「2人とも、それでいいの?」
梓和「」コクリ
和「唯がそうしたいならいいわよ。せいぜい頑張りなさい」
梓「私はすぐに唯先輩の事好きになっちゃいますからね。えへへ」
唯「和ちゃん、梓ちゃん……。ありがとう」
憂「お姉ちゃん……よかったね」ニコッ
和「あっ!ただし、今度私と付き合う時は私一筋!例え梓ちゃんでも許さないわよ!いいわね?」
梓「あっ、わ、私も……今度は私だけを見て欲しいです」
唯「ふ、ふぇぇ」オロオロ
律「ははは……。唯、どっちを選ぶか決めとけよ~?」ホ
憂「お姉ちゃん、困ったら私にしてもいいよ?ふふっ」
唯「え、ええっ!?」
紬「まぁ!姉妹百合ね!いいわぁ~」ウットリ
梓「だ、ダメ!憂は参加禁止!」
憂「え~?どうしようかなぁ♪」
和「さて唯!そうと決まったらさっさと女の子達に連絡しなさい!私が見ててあげるから!」
唯「えぇ!?べ、別に見ててくれなくてもいいよぉ!」
律「ははは!」
END
ID変わってますが>>1です
無理やりいい話にすんなカスって思った方はすみません
元スレ
放課後
律「よーし!部活いこうぜー部活!」
紬「いきましょ、唯ちゃん」
唯「あ、悪いんだけど今日ちょっと早めに上がらせてもらっていい?」
澪「え?また?」
唯「ごめん、ちょっと用事頼まれててさ」
律「んーわかった。了解」
唯「ありがとー」
紬「それじゃ早く部室に行って練習しましょう」
4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/17(月) 22:36:07.22 ID:QMCBZLzt0
音楽室
澪「……うん、今のはよかったな」
唯「……」ソワソワ
律「んじゃもう一回合わせよう」
唯「あ、ごめん!そろそろいいかな?」
梓「え?」
律「ん?ああ、もう時間か。行っていいよ」
唯「ありがとう!それじゃ皆また明日ね!」バタン
梓「唯先輩またですか?」
紬「唯ちゃん今日も用事があるんだって」
7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/17(月) 22:42:21.02 ID:QMCBZLzt0
梓「でも最近そんなこと多すぎませんか?」
律「だよな。一体何やってるんだあいつ」
澪「用事とか言ってたし、憂ちゃんに何か頼まれたりしたんじゃない?」
梓「でもあの憂が唯先輩に部活を早引けさせてまで頼むでしょうか?」
紬「そうねぇ」
律「そういえばさー」
澪「ん?」
律「唯のやつ、最近しょっちゅうケータイ見てないか?」
梓「え?」
8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/17(月) 22:47:19.85 ID:QMCBZLzt0
澪「あー、今日も授業中に見つかって注意されてたな」
律「あれ誰かとメールしてるんだよ、めっちゃカチカチやってるし」
梓「授業中にですか……」
律「毎日のようにな」
梓「……」
紬「でも誰とやってるのかしら」
律「そう!そこなんだよ!少なくとも私達とではないわけだろ?」
澪「いや、私達以外に友達くらいいるだろ」
紬「もしかして」
律「あいつ……抜け駆けしたんじゃないか?」
14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/17(月) 22:52:22.47 ID:QMCBZLzt0
澪「抜け駆けって……か、彼氏?」
律「そうだ!最近付き合い悪いし!メールばっかしてるし!これはもう……」
梓「ありえません!」バンッ!
律「うわっ!」ビクッ
梓「唯先輩に限ってそんなことはありえません!」
紬「あ、梓ちゃん?」
律「ほほー、随分肩をもつじゃないか」
梓「いや、別に……」
律「じゃあさ、確かめてみようぜ」
澪「どういうこと?」
19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/17(月) 22:57:02.54 ID:QMCBZLzt0
律「明日、唯の後をつける」
澪「尾行ってことか?」
梓「そんなことする必要ありません」
律「わかった!本当は不安なんだな!もしかしたら彼氏ができたのかもって思ってるから来れないんだろ!」
梓「違います!」
律「あー唯かわいそうだなー。いつも可愛がってる後輩の信用してもらえないなんて」オヨヨ
梓「……」
澪(律のはただの屁理屈としか思えない……)
24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/17(月) 23:08:14.68 ID:QMCBZLzt0
梓「違うもん……」
律「え?何が?」
梓「いいですよ。そこまでいうなら付き合ってもいいです」
律「いやいや、無理しなくていいって!ほんとに!」
梓「無理してません!でも、これで何でもなかったら怒りますから!」
澪(ったく律のやつ……。梓も可哀想に……)
紬「私友達と尾行するのが夢だったの♪」
律「よーし!じゃあ明日作戦決行な!」
28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/17(月) 23:15:12.03 ID:QMCBZLzt0
翌日
唯「あ、りっちゃーん。あのさ」
律「おお唯!ちょうどよかった!」
唯「え?」
律「今日は澪と梓が用事あるらしいからさ!今日の部活は無しな!」
唯「そうなんだ!じゃあしかたないね!」パアーッ
澪(あからさまに嬉しそうだ……)
唯「あ、じゃあ私急いでるから先に帰るね!ばいばい!」
紬「また明日♪」
律「……よし、澪は梓に連絡な。私は先に唯を尾行する!急げよ!」ササッ
29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/17(月) 23:21:18.36 ID:QMCBZLzt0
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
唯「」トコトコ
律「おい、唯のやつどこに向かってるんだ?」
梓「知りませんよそんなの」
紬「ドキドキするわ~」
澪「駅っていうか繁華街?」
紬「お買い物かしら?」
澪「案外そうだったりしてな」
律「ダメだ!そんなんじゃつまらない!」
澪「いやそうだった方がいいだろ」
32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/17(月) 23:26:48.89 ID:QMCBZLzt0
律「駅前広場か」
澪「店の前うろうろしてるだけだな」
律「なんだー買い物かよー!ちぇっ」
梓「あ」
律「どうした!?」
梓「アイス買いました」
律「」
紬「ベンチに座って食べてるね」
澪「はは、なんか和むな」
梓「はい」
律「……」
34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/17(月) 23:31:23.83 ID:QMCBZLzt0
律「あー、もういいや。やっぱ唯は唯だな」
梓「だから言ったじゃないですか、唯先輩に限ってありえないって」
律「ちぇっ。んじゃ帰ろうぜー」クルッ
紬「あ!」
律「いや、そういうのもういいから」
澪「お、おい」クイックイッ
律「あー?」
紬「おじさんと話してる……」
律「何だと!?」
38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/17(月) 23:39:05.36 ID:QMCBZLzt0
オヤジ「~~」
唯「~~」
律「おい、何て話してるんだ?」
澪「聞こえるわけないだろ!」
律「誰だよあれ……」
澪「言っちゃ悪いけど……あのオジサン……」
紬「ちょっと……」
律「きもちわりーな」
梓「……」
律「あ、立ち上がったぞ。移動するみたいだ」
45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/17(月) 23:44:22.63 ID:QMCBZLzt0
唯「~~」
オヤジ「~~」
澪「オジサンすごいニヤニヤしてる……」
律「何だあいつ……唯も何笑ってんだよ……」
梓「う……」フラッ
紬「梓ちゃん!?」
梓「あ、何でもないです……」
澪「顔色が悪いよ……」
紬「梓ちゃん、帰りましょう?」
梓「え……」
48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/17(月) 23:49:23.57 ID:QMCBZLzt0
紬「大丈夫よ。心配しないで」ナデナデ
梓「う……」ジワッ
紬(梓ちゃん不安になっちゃったのね、可哀想に)
澪「なあ律……」
律「あ、ああ」
律「ムギ、悪いけど梓を頼む」
澪「え?」
律「私はこのまま後をつけるよ」
澪「え、もうやめようよ……」
51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/17(月) 23:55:31.49 ID:QMCBZLzt0
律「いや、別におもしろがってるわけじゃなくて」
律「唯が……本当にそういうことやってるならさ、まずいじゃん」
紬「う、うん」
律「だから、マジでヤバくなったら私が唯を連れ戻すよ」
澪「でも一人じゃ危なくないか?」
律「大丈夫だよ、ここら辺人も多いし何かあったら叫んでやれば」
澪「わ、私も行くよ」
律「いや、いいって」
澪「私も唯のこと心配だし……いくよ」
律「……わかった」
55: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/18(火) 00:05:11.28 ID:2trPgXCY0
コソコソ
律「おい、こっちの方向って」
澪「はは……まさか」
律「その……ホテ……とか」
澪「……」
律「あ!路地に入ってくぞ!」
オヤジ「~~」
唯「~~!」グイグイ
律「唯が引っ張ってるのか……?」
澪「うそだろ……」
律「おい澪!早く歩け!見失うぞ!」
57: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/18(火) 00:13:27.00 ID:2trPgXCY0
澪「あ……」
律「マジかよ……」
唯「~~!」グイグイ
オヤジ「~~!!」
律「って、呆けてる場合じゃないぞ!早く止めないと!」
澪「あ、ああ!……ちょっと待て!よく見て」
律「あれ?素通りした」
澪「あっちの方向は……大通りに出てくぞ」
58: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/18(火) 00:17:35.65 ID:2trPgXCY0
オヤジ「~~」ペコ
唯「~~」ブンブン
オヤジ「」ダダッ
律「別れた……」
澪「もしかして道案内だったとか?」
律「でもさっき通った道とか……」
澪「唯の事だから……近道とかいって通ったんじゃないか?」
律「……」
61: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/18(火) 00:22:02.76 ID:2trPgXCY0
澪「第一、制服で堂々とそういうことする奴っていないんじゃない?」
律「そういえばそうだな……」
澪「唯がムリヤリ引っ張ってたし……女子高生とこんなとこ歩いたらまずいからオジサン抵抗してたんだよ」
律「なるほど」
唯「」クルッ
律「やべ!」サッ
唯「」トコトコ
62: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/18(火) 00:26:01.72 ID:2trPgXCY0
澪「おい戻ってくるぞ!」
律「えっと、やり過ごせ!隠れろ!」
唯「」トコトコ
律「ふー」
澪「なあ、もういいんじゃない?」
律「そうだな、なんか疲れた」
律「あ、家って唯が歩いてった方向だから」
澪「またコソコソしながら帰るのか?」
律「まあついでだし……」
澪「明日は絶対に付き合わないからな」
67: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/18(火) 00:34:34.33 ID:2trPgXCY0
律「やっと戻ってこれたな!あ、唯のやつまたベンチに向かうぞ」
澪「もういいよ」
律「あ」
澪「なに?」
律「なんか知らないねーちゃんと喋ってるぞ」
澪「また道案内とかだろ……」
バタン ブロロロロ…
律「お姉さんの車に乗ってっちゃいましたけど」
澪「え?」
律「……」
澪「……」
律「あれも道案内?」
澪「……」
70: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/18(火) 01:26:17.47 ID:2trPgXCY0
翌日
唯「♪」
律(だからあと一日だけだって!澪だって心配だろ?)
澪(まあそうだけど……)
紬(でも梓ちゃんが……)
律(ああ、梓には言ってない。唯にも部活無しとだけ伝えてあるからさ)
律(よし、唯行ったぞ)
澪(……)
71: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/18(火) 01:34:04.87 ID:2trPgXCY0
~~~~~~~~~~~~~
唯「ただいまー」バタン
澪「……おい」
律「あ、あれ?」
澪「家に入ったじゃないか」
律「いや、これからどこかに出かけるとか」
澪「……」
律「澪さん怖いですよ……?」
澪「私帰るよ。あとはご自由に」スクッ
律「あっ澪」
紬「りっちゃん、あと少しだけ待ったら帰ろう?」
律「……わかった」
72: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/18(火) 01:39:44.43 ID:2trPgXCY0
紬「出てこないね」
律「そうだな……帰るか」
ガチャッ
紬「あっ」
律「えっ……唯?」
紬「嘘……」
律「なんか……雰囲気が」
紬「うん、格好いい……」
律(すごい大人びてる……いつもと別人じゃないか)
律「とりあえず追ってみよう」
73: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/18(火) 01:48:49.35 ID:2trPgXCY0
紬「また駅前ね」
律「今日は本当にデートかもしれないぞ」
紬「あ、女の子と話してる」
律「くそっ聞こえない!ぎりぎりまで近づこう!」ササッ
唯『お待たせ。待たせちゃったかな?』
女『いえっ、今来たところです……』モジモジ
唯『よかった。それじゃ、行こうか』
女『あ、はい!』
76: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/18(火) 01:54:35.23 ID:2trPgXCY0
律「どう思う?」
紬「ただの友達ってことはなさそうね」
紬「あの女の子、たぶん唯ちゃんの事」
律「デートっぽいな」
唯『ねぇ、どうしてそんなに離れてるの?』
女『あっ……』
唯『もっと近くにいて欲しいな』
女『きゃっ///』
78: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/18(火) 01:59:47.76 ID:2trPgXCY0
律「うひゃー、女の子顔真っ赤だよ」
紬「自然に近寄って抱き寄せて……スマートね」
律「なんか唯のやつすげーな」
紬「女の子ならあんなことされたらたまらないでしょうね♪」
律(やってる唯も女なんだけどな)
律「っていうかあの女の子誰だろ?同い年くらいかな?」
紬「昔からの友達って感じはしないわね」
律「唯のファンとか?学園祭のライブみた人とか」
紬「そうかも!ライブの時の唯ちゃんは格好いいもの♪」
81: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/18(火) 02:04:47.47 ID:2trPgXCY0
律「ここに入ったか」
紬「女の子同士のデートときたらお買い物ね!」
律「まずは……雑貨屋か?」コソコソ
女『わぁ、これ可愛い……』
唯『ほんと、○○に似合いそうだね』
女『でも私にはちょっと大人っぽいかな?』
唯『そんなことないよ。ほら』スッ
律(うわー、すごいイチャついてるよ)
女『んっ……///』ピクッ
83: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/18(火) 02:10:39.28 ID:2trPgXCY0
律(!)
律「ム、ムギ!ゆ、唯のやつ耳にキス……!」
紬「うわぁ~……いいなぁ」ウットリ
律(ムギ、なんか憧れてる……)
律(すげー、女の子もうメロメロじゃん)
店員『ありがとうございました~』
律「あ!ムギ!唯が出てくぞ!」
紬「あの子唯ちゃんにプレゼントしてもらったのかな……いいなぁ」
律「頼むからしっかりしてくれ!」
84: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/18(火) 02:16:52.13 ID:2trPgXCY0
女『///』
律「あの子、もう人目も気にせず唯にベッタリだな……」
紬「うふふ、あんなことされちゃしかたがないわよ♪」
コソコソ
紬「今度はどこへいくのかしら」
律「あ……、次は映画か」
紬「定番って感じね」
律「えーと、次の映画は……なんだ、恋愛物かよー」
紬「恋愛物以外ありえないわよ!」
85: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/18(火) 02:21:45.51 ID:2trPgXCY0
律「私はこっちのホラーの方が……」
紬「もう!りっちゃん全然わかってない!デートだからいいの!」
律「っていうかどうする?私達も入るの?」
紬「うん!だって唯ちゃん達を観察できないもの!」
律(さっきからムギが水を得た魚のようだ……)
紬「さあいきましょ♪」ガシッ
律(女二人で恋愛映画かよ……トホホ)
87: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/18(火) 02:26:16.38 ID:2trPgXCY0
映画上映中
律(あー、眠くなってくるなあ)
紬「……」ジーッ
律(ムギのやつ映画に夢中だし……監視のこと忘れてるだろ)
律(あっ!)
唯『……』スッ
女『!』
律(おいムギ!唯!手握ったぞ!)ボソボソ
紬(りっちゃん、聞こえないから静かにして)ボソボソ
律「……」
88: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/18(火) 02:31:37.26 ID:2trPgXCY0
紬「あーおもしろかった♪」
律「ああ、そうみたいだな……」
紬「あ、唯ちゃん達行くみたい。行きましょう」
律「……」
テクテク
律「こっちは、住宅街だな」
紬「あの子を家まで送るのかしら?うふふ」
律「はぁー、マメだねえ。現地で解散すりゃいいのに」
紬「そういうわけにはいかないのよ」
律「着いたみたいだな……ん?」
90: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/18(火) 02:37:48.53 ID:2trPgXCY0
女『~~』
唯『~~』
律「なんかやってるな」
紬「たぶん、女の子が上がってほしいって言ってるのよ」
唯『……』グイッ
律(あっ……)
女『///』
91: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/18(火) 02:42:33.74 ID:2trPgXCY0
紬「あらあら……♪」
律「うひゃー……唯のやつ、もう普通にキスしてるな」
紬「女の子嬉しそうね♪」
律「お、別れたな」
テクテク
紬「これで今日のデートは終わりかしら」
律「とりあえずこのまま追ってみようぜ」
紬「了解♪」
92: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/18(火) 02:46:59.41 ID:2trPgXCY0
テクテク
唯『』
律「あれ?唯の家こっちじゃないよな」
紬「うん、こっちは……」
唯『』
律「デパートに入ってったぞ?」
紬「今度は何かしら……」
94: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/18(火) 02:54:12.82 ID:2trPgXCY0
唯『』スッ
紬「お化粧室ね」
律「なんだ、唯の奴トイレに行きたかったのか!ははは!」
律「よし、じゃあここらへんで帰ろうぜ!」
紬「ちょっとまって?」
律「ん?」
紬「……」
律「いや、ただのトイレだし。ほら出てき……あれ?」
唯『』
律「なんかいつもの唯に戻ってるな。髪型も雰囲気も」
95: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/18(火) 03:07:45.75 ID:2trPgXCY0
紬「でも、ちょっと違うわ」
律「そうか?」
紬「うん、よく見るとさっきとメイクが違うでしょ?」
律(全然わからん……)
紬「これから何かあるのよ、きっと」
律「そうかぁ?まあ追ってみるか」
紬「……デパート前まで戻ってきたわ」
律「なんかキョロキョロしてるなー。まさか待ち合わせでもしてるのか?」
唯『……!』ダッ
律「きたか!?」
100: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/18(火) 04:13:57.51 ID:2trPgXCY0
女2『~~』
唯『~~!』ギューッ
女2『~~』ナデナデ
律「……」
紬「大人の……女性かしら?大学生……もしかしたら社会人?」
律「また女かよ!何なんだよ一体……」
紬「デートね」
律「また!?っていうかさっきの化粧直しはなんだったんだよ?」
紬「たぶん相手に合わせたんじゃないかしら?大人の女性には少し幼くふるまってるのよ」
律「……」
101: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/18(火) 04:19:04.03 ID:2trPgXCY0
紬「ほら、唯ちゃんって普段はちょっと抜けてるイメージがあるじゃない?」
律「うん、そうだな」
紬「それでいて子供っぽかったりするんだけど、他人に甘えても許されちゃうタイプ」
律「あー……憂ちゃんとか和とか」
紬「うん」
律「梓もなんだかんだ言って唯の面倒みてるしな……何気に嬉しそうに見えるし」
紬「つまりそういうことじゃないかな」
律「あの女の人がその3人みたいなタイプってこと?」
102: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/18(火) 04:23:20.65 ID:2trPgXCY0
紬「でも本当に子供じゃそういう対象にはならないかもしれないから」
律「あー、じゃあさっきのメイクとか、あの振る舞いとかも全部計算ってこと?」
紬「じゃないかしら?」
律「えー……あの唯がそんなこと考えてるのかよ」
紬「信じられない?」
律「……いや、さっきまでの唯見てたらありえるかも」
紬「うふふ」
律「っと!デパートに入ってった!行こう!」
103: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/18(火) 04:27:55.07 ID:2trPgXCY0
律「ん……服を見るのか?」
紬「このブランドって、ちょっと高かった気が……」
律「どれどれ……うわ!高っ!」
紬「でも、ここのブランドは高いわりにいやらしさがないからいいと思うわ」
律「はぁ」
紬「唯ちゃん、慣れてる感じね」
律「慣れてるって、こういう店に?」
紬「何度もこういう店に来たことあるんじゃないかしら?」
律「まじかよ……」
紬「あら、試着するみたいね」
105: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/18(火) 04:32:38.98 ID:2trPgXCY0
シャッ
唯『~~』
女2『~~』
シャッ
唯『~~?』
女2『~~』
シャッ
唯『~~!』
女2『~~♪』
律「なんか……」
紬「あらあら、唯ちゃんお人形さんみたいね♪」
律「あの女の着せ替え人形な」
106: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/18(火) 04:36:18.14 ID:2trPgXCY0
紬「決まったのかしら」
律「おい……なんかめっちゃ大量に服もってないか?」
女2『~~』
店員『~~』
律「ちょ……あいつ全部買いやがった!」
紬「まあすごい!プレゼントしてもらったみたいね!」
律「プレゼントって……あんな高額なものをいくつも……」
唯『~~!』ギューッ
女2『~~』
律「あー……なるほど」
紬「もう唯ちゃんを溺愛してるって感じね♪」
107: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/18(火) 04:39:07.40 ID:2trPgXCY0
紬「……」カチカチ
律「さて……服買って、食事して次はどこだ?」
紬「こっちは駐車場……車で移動するみたいね」
律「げ、車じゃ追いかけられないぞ?」
紬「大丈夫、斉藤に連絡してあるから私達も車で追いかけましょう」
律「いつのまに……」
律「なんか車も高そうじゃない?」
紬「そうね(あれは若い人が簡単に買える物ではないわね)」
律(車で思い出したけど……あれって昨日と違う女の人だよな。一体何人あんなのがいるんだ?)
紬「出たわ。行きましょう」
律「ああ」
108: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/18(火) 04:43:33.98 ID:2trPgXCY0
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
律「ここって……」
紬「あらあら」
律「ここって私でも知ってるぞ?最近できた超人気のマンション、家賃も……」ブルブル
紬「ここがあの女の人の家なのかしら」
律「ど、どうするんだ?さすがにこれ以上は追えないぞ」
紬「……ちょっと待ってね」カチカチ
律「?」
~~~~~~~~~~~~~~~~~
紬「……部屋がわかったわ」
律「え?」
紬「○○○号室よ」
律「いやなんでわかったの?」
紬「あそこの部屋ね。はいりっちゃん双眼鏡」スッ
律「……」
110: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/18(火) 04:46:30.16 ID:2trPgXCY0
紬「うーん、さすがに中までは見えないわね」
律「まあな……あ!カーテン閉まった!」
フッ
律「暗くなった……」
紬「これは……」
律「唯の奴、出てきてないよな?」
紬「うん、あの部屋にいるはずよ」
律「そんじゃそのー、今日はお泊り?」
紬「泊まりかはわからないけど……」
律「そういうこと……なのか?やっぱり」
紬「なのかしら」
律「うわー……まじかよ」
111: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/18(火) 04:49:27.01 ID:2trPgXCY0
紬「まあ、時間も時間だし……帰りましょうか?」
律「そうだな……。まあ唯が外泊となれば憂ちゃんも黙ってないだろうし……大丈夫だよな」
紬「ふふ、確かにそうかも」
律「とりあえず、また明日だ。明日また唯の様子を見るなり……場合によっては唯に聞くなりしてみよう」
紬「はい、了解しました♪」
律「ムギはよく元気でいられるな……私はすげー疲れたよ、色んな意味で」
112: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/18(火) 04:53:51.34 ID:2trPgXCY0
翌日、唯の家
律(今日は土曜日だ。絶好のデート日和だな)カチカチ
紬「りっちゃーん、おまたせ!」
律「おっす!今日も2人で(尾行)頑張ろうじゃないか!」
紬「今日も2人なんだ」
律「ああ、澪は全然来る気なし。梓は用事があるらしいけど……」
紬「ああ、この前の件ね。誤解だって知ってほっとしてたし、大丈夫じゃないかしら」
律「うん。梓には昨日の件はまだ黙っておいたほうがいいな」
ガチャッ
律「お、出てきたぞ」
113: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/18(火) 05:00:59.75 ID:2trPgXCY0
唯『』
律「お、今日も『かっこ唯』か」
紬「あの唯ちゃん、かっこいいねー」ボー
律「おーい、ムギさーん?行きますよ?」
コソコソ
律「また昨日と同じ待ち合わせ場所だな」
紬「今日もデパートかな?」
律「まあ、近場のデートスポットは限られてくるしな」
紬「そうね……でも」
律「でも?」
紬「いえ、何でもない。あ」
律「お!きたか!?」
『唯先輩!』
114: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/18(火) 05:03:38.34 ID:2trPgXCY0
律「……へ?」
紬「まあ……」
律「梓?どういうこと?デートじゃないのか?」
紬「とりあえず、近づいて話を聞いてみましょう」
唯『ごめんね、待たせちゃったかな?』
梓『いえ、そんな!私が早くきちゃっただけですから!』
唯『ふふ、それだけ楽しみにしてくれてたのかな?嬉しい』ニコッ
梓『あ……はい///』カーッ
116: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/18(火) 05:07:12.04 ID:2trPgXCY0
律「あああああああ!!」ボリボリボリ
紬「り、りっちゃん?」
律「いや、すまん……梓があまりにデレてるもんだから……痒くなってきた」
紬「もう、からかっちゃだめよ!梓ちゃん恋する女の子って感じで可愛いじゃない♪」
律「まあ……って恋するって、まさか」
紬「デートでしょ?」
律「あ、梓まで恋人だっていうのか?」
紬「ほら、手を見て」
梓『///』ギュッ
律「こ、恋人繋ぎ……じゃあ梓と唯って」
紬「付き合ってたのかも♪」
118: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/18(火) 05:13:43.57 ID:2trPgXCY0
律「じゃあ、昨日の女の子達は……?」
紬「うーん、昨日の女の子達も?」
律「いやそれ……何股かけてるんだよ!」
紬「でも唯ちゃんじゃなきゃわからないわ」
律「そうだけど……。梓は知ってるのかよ?」
紬「知らないんじゃないかしら……この前の反応を見る限り」
律「あー、それで私が彼氏がどうって言った時ムキになって否定してたのか」
紬「そうね。浮気してるんだって言われたようなものだし、黙っていられるずがないわ」
律「なるほど。知らなかったとはいえ、ちょっと悪いことしたな」
律「よし、とりあえず梓のためにも尾行スタートだ!」
紬「うん」
145: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/18(火) 13:34:36.22 ID:2trPgXCY0
律「今日はどこへ行くんだろうな」
テクテク
紬「こっちの方角は……駅?」
律「駅みたいだな。電車で隣町にでも移動か?」
ガヤガヤ
紬「うわぁ、電車混んでるわね」
律「まるでラッシュだな……なんかイベントでもあるのかな」
紬「!しーっ」
148: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/18(火) 13:40:09.17 ID:2trPgXCY0
唯『混んでるねー』
梓『はい、ちょっと苦しいです』
唯『そうだねー』スッ
紬「梓ちゃんをドアの角にやってかばってあげてるわね。唯ちゃん優しい~」
律「いてっ!くそ、押すなよこいつら……あー早く座れないかな」ブツブツ
紬「……」
『間もなく○○、○○に到着いたします……』
律「降りるみたいだ。行こうぜ」
紬「○○駅……水族館あたりかしら?」
150: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/18(火) 13:45:48.06 ID:2trPgXCY0
水族館
律「へー、今日のデートはここか」
紬「トンちゃんの仲間がいっぱいいそうね♪」
律(亀目当てではないと思うけど……)
梓『うわぁ……キレイですね』ピトッ
唯『ほんと。すごいね』
律「梓のやつ喜んでるみたいだな」
紬「恋人とならどこへ行っても楽しいわ♪それにここは薄暗いから自然と寄り添えていいわよね」
律「なるほど……(覚えておこう)」
紬「あっ!私あっちに行ってみたい!行きましょ!」グイグイ
律「ちょ……」
152: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/18(火) 13:50:07.55 ID:2trPgXCY0
律「やべー、唯のやつどこ行ったんだ?」
紬「ごめんなさい……」
律「いや、いいって。入り口に先回りして待ってようぜ」
紬「うん……あっ」
律「お!いた!」
紬「お土産を選んでるみたいね」
律「あれは?マグカップかな」
紬「きっとお揃いにするのね。いいわ~」
律「出てくるぞ!隠れよう」
154: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/18(火) 13:52:52.62 ID:2trPgXCY0
~~~~~~~~~~~~~~~
律「お、次はメシか?」
紬「そうみたいね。入ったわ」
律「ここは……イタリアン?パスタかな、うまそー」
紬(うーん……)
律「とりあえず私達も入ろうぜ」
紬「うん」
155: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/18(火) 13:57:44.17 ID:2trPgXCY0
~~~~~~~~~~~~
律「うめー!」モグモグ
紬「唯ちゃんもパスタみたいね」
律「うめー!」モグモグ
紬(あ……りっちゃん口の周りが……)
紬(パスタって口周りとか服にソースが飛ぶことあるのよね……)
紬(私だったらデートの時はあまり行きたくないんだけど)チラッ
唯『』モグモグ
紬(ああ!唯ちゃん……口がすごいことになってる)ガーン
157: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/18(火) 14:01:50.19 ID:2trPgXCY0
梓『?』
紬(あ、梓ちゃんが気付いたみたい……)
梓『~~』スッ
唯『?』
紬(まあ、梓ちゃんが拭いてあげてる!ラブラブね♪)
紬(やっぱり梓ちゃんは唯ちゃんの面倒見るのが好きなんでしょうね)
紬(やっぱりいいカップルね)
律「うめー!」モグモグ
160: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/18(火) 14:06:00.99 ID:2trPgXCY0
~~~~~~~~~~~~~~~
某駅ピル
律「お、梓のやつやっと決めたか。なげーなぁ」
紬「うふふ。こういうのは見るのが楽しいのよ♪」
律「ん?梓がどっか行くぞ」
紬「たぶんお手洗いね」
律「またか……梓もマメな奴だな」
紬「あら……?」
女3『~~』
唯『!』
161: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/18(火) 14:12:30.23 ID:2trPgXCY0
律「また知らない女の人が出てきましたけど……」
紬「……」
律「まさかあれも唯の……とかいわないよな」
唯『~~!』
紬「かなり慌ててるわね」
律「これは……まずくないか?」
紬「もう少し近づきましょう」
梓『先輩、お待たせしました……?』
律「あ!はち合わせたぞ!」
162: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/18(火) 14:17:03.58 ID:2trPgXCY0
唯『あ、あずにゃん……』
女3『唯、この子は?』
梓『は、初めまして。私、唯先輩の後輩の中野梓と申します』
女3『○○です。よろしくね。今日は唯とお買いもの?』
梓『あ、はい。えっと、デ、デー……』モジモジ
女3『……』
唯『あ、あー!そんなとこだよ!』
女3『ふーん……。仲いいんだ。ちょっと妬いちゃうな』
梓『///』
女3『……』
166: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/18(火) 14:25:07.84 ID:2trPgXCY0
女3『ねえ唯、「お友達」と遊ぶのもいいけど、「恋人」をほったらかしちゃ嫌よ?』スッ
梓『?』
唯『ちょっと○○ちゃん、やめ……ん』
梓『!』
女3『ん……はぁ』
律「梓の目の前で……」
紬「……」
律「これ……修羅場ってやつ?」
170: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/18(火) 14:33:31.47 ID:2trPgXCY0
女3『私行くわね。梓ちゃん、唯のことよろしくね』
梓『唯、先輩……?』
唯『あ……』
梓『今の人、誰ですか……?』
唯『その……友達だよ』
梓『友達と……キスするんですか?』
唯『……』
梓『恋人って言ってました……』
唯『ち、違うよ』
172: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/18(火) 14:38:22.91 ID:2trPgXCY0
梓『私、帰りますね……』
唯『ちょ、ちょっと待ってよ』
梓『それじゃ……』
律「……」
紬「大変なことになっちゃったわね」
律「どうすんだよこれ……」
唯『……』
173: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/18(火) 14:42:25.72 ID:2trPgXCY0
紬「立ち尽くしてるわね」
律「そりゃそうだろ……これでヘラヘラしてたらどうかしてるぞ」
紬「梓ちゃんが心配ね」
律「そうだな……どうしよう?梓を追いかけようか」
紬「そうね。唯ちゃんはおいといて、とりあえず行きましょう」
律「よし、急ごう」
175: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/18(火) 14:48:50.96 ID:2trPgXCY0
梓「うっ……うっ」ポロポロ
『おーい!梓ー!』
梓「?」
律「はぁ、はぁ……追いついた」
紬「梓ちゃん……」
梓「律先輩、ムギ先輩……。み、見ないでください」ゴシゴシ
律「梓、さっきのだけど、その」
梓「……」
176: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/18(火) 14:57:01.72 ID:2trPgXCY0
梓「そうですか……見てたんですね」
紬「ごめんね」
梓「いえ……」
律「あのさ、さっきのアレは誤解かもしれないぞ!」
律「仲がいい友達同士の親愛の情というか、スキンシップの延長線上とか」
梓「……」
律「だから元気……ごめん」
梓「うう……」ポロポロ
紬「……」ナデナデ
178: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/18(火) 15:04:53.22 ID:2trPgXCY0
紬「梓ちゃん、唯ちゃんと付き合ってたの?」
梓「……」コクリ
梓「でも……さっきの女のひとも、恋人って……」
律(昨日の女の子達の事は言える雰囲気じゃないな)
ピロリロ ピロリロ
律「あ、ケータイ鳴ってるぞ」
梓「……」モゾモゾ
梓「……」カチカチ
紬(唯ちゃんね)
律「何て書いてあるか、聞いてもいい?」
梓「……誤解って言ってます」
律(そんなんじゃ無理だろ……そもそも誤解じゃないし)
180: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/18(火) 15:12:26.26 ID:2trPgXCY0
律(なあ、昨日の事とか言うの?)
紬(教えてあげたほうがいいんじゃないかしら)
律(でも今のだけですごいショック受けてるのに)
紬(そうだけど、いつかはばれちゃうよ)
紬(それに本当の事を黙って仲直りさせても梓ちゃんが可哀想よ)
律(そうだな、わかった)
律「梓、落ち着いて聞いてくれ」
梓「え……?」
律「唯のやつ、他にも彼女……みたいな子がいるみたいなんだよ」
182: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/18(火) 15:18:00.63 ID:2trPgXCY0
梓「え……さっきの人だけじゃないんですか?」
紬「うん」
梓「嘘です……」ジワッ
律「私、最近唯の事をつけてただろ。ほら、この前の件」
律「昨日と一昨日で、3人の女の子と会ってた」
梓「と、友達です……」グスッ
律「たぶん、違うよ。その……キスとかしてたし」
梓「うう……」ポロポロ
紬「梓ちゃん……」
184: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/18(火) 15:26:37.31 ID:2trPgXCY0
梓「違うもん……」
紬(そんなに唯ちゃんのこと信じてるのね……)
律(つ、辛い……梓が不憫すぎる)
紬「梓ちゃん、辛いだろうけど唯ちゃんとちゃんと話したほうがいいわ」
律「そ、そうだな。こういうことはしっかりとケリつけといたほうがいいな」
梓「でも」
律「不安?」
梓「はい……」
紬「じゃあ、私たちも一緒にいるから。唯ちゃんを呼びだしてみましょう」
185: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/18(火) 15:31:07.85 ID:2trPgXCY0
某ファミレス
唯『』キョロキョロ
律「来たな……」
唯「あ、あずにゃん!」ダッ
紬「唯ちゃん・・・・・・」
唯「り、りっちゃんにムギちゃん……なんで?」
律「偶然泣いている梓と会ってね……まあ座りなよ」
唯「う、うん……」
186: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/18(火) 15:38:00.31 ID:2trPgXCY0
律「今日のできごとは梓から聞いてるから。私たちには説明しなくていいよ」」
唯「う、うん。えっと、さっきのことだけど」
唯「あれは誤解だよ……」
梓「……」
唯「あの子友達なんだけどさ、すごく人懐っこい子でスキンシップも激しいんだ!」
唯「それでそれで、いたずらも大好きで私しょっちゅうからかわれちゃうの!」
唯「あずにゃんが可愛いから、きっと驚かせてやろうと思ってあんなことしたんじゃないかな!」
唯「でも口にキスはちょっとやりすぎだよね~!あはは」
189: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/18(火) 15:43:41.98 ID:2trPgXCY0
梓律紬「……」
唯「……」
唯「だから今度しっかり言っとくよ、勘違いさせちゃうようなことは……」
梓「恋人……」
唯「え……だから、それはあの子の冗談なんだよ~!」
梓「私の事友達って言いました……」
梓「恋人って言ってくれなかった……」
唯「え、それは」
梓「あの人が恋人って言った時は否定しなかったのに……」
唯「……」
190: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/18(火) 15:50:24.54 ID:2trPgXCY0
唯「……それは」
梓「う……うぅ……」ポロポロ
紬「梓ちゃん……」
律「なあ、唯……本当は、そうなんだろ?」
唯「……」
律「誤魔化して切り抜けるとか、その場しのぎなことやめようよ」
律「梓が可哀想だよ……」
唯「……ごめんなさい」
梓「!」
193: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/18(火) 15:53:47.94 ID:2trPgXCY0
唯「あの子と付き合ってます。ごめんなさい……」
梓「う……あぁ」ポロポロ
律「梓はなんなの?」
唯「恋人……です」
律「じゃあ二股ってことだな……」
唯「ごめん……」
紬「唯ちゃん……どうするの?」
唯「え?」
195: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/18(火) 16:00:17.57 ID:2trPgXCY0
律「え?って。その子と梓、どっちを取るんだ?」
唯「ど、どっちをって……」
律「いや、まさかこのまま二人と付き合うわけじゃないだろ」
唯「う、うん。わかってるよ」
律(明らかに動揺してるし……何で想定外みたいな顔してるんだよ)
唯「あの……でも別れちゃった方の子が可哀想だなーなんて……」
紬「ゆ、唯ちゃん……」
律(その発想はなかったわ)
196: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/18(火) 16:04:19.57 ID:2trPgXCY0
梓「……」メソメソ
唯「う……わかった。私あの子と別れる……」
梓「!」
紬「よかったね、梓ちゃん」
梓「……はい」コクリ
律「よし、この件はこれでお終い!」
唯「う、うん(ホッ)あずにゃんごめんね」
律「で……。まだ他にも梓に言わなきゃいけないことがあるよな」
唯「え?」
200: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/18(火) 16:09:04.23 ID:2trPgXCY0
梓「他に……?」
唯「どういうこと?」
律「いや、まだ梓に隠してることあるよな?」
唯「え?も、もう何もないよ!さっきの事だけだよ!」
律「そうか……。とこで唯、その服可愛いな」
唯「!?そ、そうかなー?ありがとう」
律「最近買ったの?そのブランド、結構高いらしいけど……よく買えたな~」
唯「あ、あの」
273: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/19(水) 00:09:22.08 ID:nX9BlRHH0
唯「この服は……買ってもらったんだよ」
律「誰に?」
唯「お、お母さんだよ」
紬「あれ?唯ちゃんのご両親って最近家をあけてるって……」
唯「ああ!結構前に買ってもらった奴なんだよ~!」
律「じゃあ憂ちゃんはその服のこと知ってるよな?聞いてみてもいい?」
唯(!?それは困るよ~!)
唯「ひ、ひどいよりっちゃん!私の事信じてくれないの!?」ウルウル
律「……」
唯(うう、誰か助けて……)
『唯~!』
276: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/19(水) 00:14:20.26 ID:nX9BlRHH0
律「あ、和じゃん」
和「外から唯達が見えたから入ってきちゃった」
唯(の、和ちゃん……)
梓「……」
紬「……」
和「ど、どうしたのよ一体。この空気は……」
律「和なら知ってるかもしれないな」
唯「!?ちょ、ちょっと!これは和ちゃんには関係ないよ!」
律(慌てだした……これは和は重要参考人になりそうだな)
277: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/19(水) 00:19:10.54 ID:nX9BlRHH0
唯「和ちゃ……!ムグッ」
律「へへ……やましい事がないなら黙っているんだな!」ニヤニヤ
唯(あわわ)
律「実は……唯のやつ、付き合ってる奴がいるらしいんだ」
和「えっ…・・・!?」
律「こうして唯を尋問していたんだが、なかなか口を割らなくてな……協力してくれないか?」
和(ゆ、唯?)チラッ
唯(!の、和ちゃん!お願い!話を合わせて!)チラッ
和(唯の目……何かを訴えてる。何て言ってるのかしら)
281: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/19(水) 00:28:26.75 ID:nX9BlRHH0
和(唯の恋人を探ってるのよね)
和「……」チラッ
梓「……」
和(そして梓ちゃんが泣いてる……。この状況から導き出される答えは)
唯(お願い和ちゃん!言わないで!)
和(そういうことね)チラッ
和(全く、唯ってば……仕方ないわね)
唯(和ちゃん!わかってくれたんだ!やっぱり和ちゃんが一番だよぉ!)ウルウル
282: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/19(水) 00:30:05.22 ID:nX9BlRHH0
和「梓ちゃん、ごめんね」
唯(え?)
和「唯と付き合ってるのは……私なの」
唯「」
律「」
紬「」
梓「」
和「だから……唯のことは諦めてくれるかしら」
唯「」
289: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/19(水) 00:36:04.58 ID:nX9BlRHH0
和「唯って無邪気で誰にでも好意を振りまいちゃうから……」
紬「……」
和「梓ちゃんや、いろんな人に気を持たせちゃったのね」
梓「……」
和「悪気ははないと思うの……許してやってちょうだい」
唯「」
和「でも、唯も唯よ?私と付き合ってる事、まだ軽音部の皆に言ってなかったのね」
律「の、和……お前、何言って……」
和「え?」
291: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/19(水) 00:40:40.98 ID:nX9BlRHH0
梓「うぅぅぅ」ポロポロ
紬「そんな……和ちゃんまで?」
和「え?私までって?」
和「えっと、梓ちゃんが唯に告白したけど唯が断って」
和「納得できない皆が、唯に恋人がいるんじゃないかって問い詰めてた」
和「違うの?」
律「違うよ……」
唯「」
293: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/19(水) 00:47:57.78 ID:nX9BlRHH0
紬「唯ちゃんはね、梓ちゃんと付き合ってるのよ」
和「……え?」
律「なのに唯が浮気してたんだよ。それも二股どころじゃないみたいでさ」
唯「」
律「とりあえず一人は特定したんだけど、他にも浮気相手がいるんじゃないかって問い詰めてたわけ」
律「だから、別に唯をかばわなくていいよ」
和「ちょ、ちょっと待って」
和「かばってるとかじゃなくて……本当に私達付き合ってるんだけど」
律「えっ」
299: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/19(水) 00:51:56.56 ID:nX9BlRHH0
紬「ほ、本当なの?」
和「本当よ……?ねぇ唯、どういうこと?」
唯「あ、えっとえっとぉ、その」オロオロ
律「唯……お前、まさか和とも……」
梓「うわぁぁぁぁん!」ボロボロ
和「ちょっと唯!説明しなさいよ!」
唯「ふ、ふぇぇぇ!」
310: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/19(水) 01:01:53.02 ID:nX9BlRHH0
~~~~~~~~~~~~~
律「というわけなんだ」
和「……事情はわかったわ」
和「唯。まずその服買ってくれた人の名前を教えなさい」
唯「えっ……なんで?」
和「……」
唯「○○ちゃん……」
和「で、もう一人の子は?」
唯「も、もう一人?」
和「耳にキス」ジロッ
唯「△△ちゃん……」
和「今この場で電話して別れて」
313: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/19(水) 01:08:08.10 ID:nX9BlRHH0
唯「そ、そんなぁ」
和「何?不満でもあるの?」
唯「あぅ……ないよぉ」
律(鬼だ……)
紬(和ちゃん怒ると怖いんだ……)
唯「うぅ……」カチカチ
315: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/19(水) 01:10:18.40 ID:nX9BlRHH0
唯「あ、私……だけど……。大事な話が……」
○○『~~~!』
唯「ごめん、ごめんなさい……」
唯「えっ!今から!?私の家に!?家は困るよ!それだけは……!」
○○『~~~!』
ブツッ
唯「あ、あ」
和「じゃあ次は△△さんね」
唯「……」カチカチ
律(悲惨すぎる……これが末路か)
317: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/19(水) 01:13:18.36 ID:nX9BlRHH0
唯「終わったよ……」ショボン
和「ん」スッ
唯「えっ……?」
和「ケータイ。貸しなさい」
唯「な、なんd」
和「渡しなさい!」
唯「は、はいぃ……」ポスン
和「さっきの女の人達は消去するから」
唯「え、えぇ!?横暴だよぉ!」
和「浮気したくせに何言ってるの?」
梓「……」ポカーン
322: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/19(水) 01:20:56.53 ID:nX9BlRHH0
和「あら。唯は女の子のお友達が多いのね。幼馴染の私も知らない子がたくさん」
唯「や、やめてよぉ。消したならもういいでしょ?」
和「何で慌ててるのよ?見られたら困るものでもあるのかしら」カチカチ
和「データフォルダもチェックするからね!」
唯「!?や、やめてっ!」ガバッ
紬「きゃあっ!?」
和「!」サッ
律「うわっなんだよいきなり!」
唯「何もないから!返して!」ジタバタ
和「……なによコレ」
338: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/19(水) 01:59:28.82 ID:nX9BlRHH0
紬「まぁ……」
律「うわ!なんだこりゃ!」
梓「お、女の子との写メがいっぱい……」
和「随分と仲がよさそうね」
和「ああ、唯は友達とキスするんだったわね。じゃあこのキスしてる子は全部ただの友達ってことね」ブルブル
唯「……」
律「ん?この画像……」カチ
律「」
343: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/19(水) 02:15:29.59 ID:nX9BlRHH0
和「唯は澪とも……とっても仲がいいのね」
和「2人でベッドに入って写真をとるくらい……」ブルブル
唯「」
律「」
紬(唯ちゃんと女の子の肩が……素肌が見えてるってことは)ドキドキ
梓「あ……///」カーッ
唯「ふ、服がなかったk」
和「そんなわけないでしょ!ふざけないで!」バァン!
ザワ…
律「あ……和、やばいって」チラッ
紬「気持ちはわかるけど落ち着いて……」
348: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/19(水) 02:20:38.55 ID:nX9BlRHH0
>>343
女の子=澪
和「……場所を変えましょう。唯の家でじっっくりと聞かせてもらうから」
唯「え、ええっ!?」
和「梓ちゃんも来てくれるかしら」
梓「は、はい……」
唯「ち、違うんだよ!澪ちゃんは恋人じゃないよ!ただの友達だよ!」
律「」
和「尚更悪いわよ!!!」バン
唯「本当に一回だけだよぉ!ほんとだよ!信じて!」
和「回数の問題じゃないでしょ!」
唯「ごめんなさい!ごめんなさい!謝るから家はやめてよぉ!」
355: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/19(水) 02:27:41.88 ID:nX9BlRHH0
唯の家
唯「……」
和「何やってるの?早く入りなさいよ」
唯「カギもってない……」
和「嘘おっしゃい」
唯「憂に没収された……」
律(ショボっ……)
ピンポーン
梓「……」
紬「開かないね」
唯「う、う~い~……ただいまぁ」
シーン
359: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/19(水) 02:35:17.47 ID:nX9BlRHH0
唯「開けてよぉ……う~い~」
ブッ
『……どちら様ですか?』
唯「憂、私だよぉ、開けてぇ」
『……』
唯「お願いだよぉ」メソメソ
ガチャッ
憂「……」
唯「た、ただいま……」
憂「さっきね、また知らない女の人が家に来たよ」
憂「誰?」
361: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/19(水) 02:44:42.57 ID:nX9BlRHH0
唯「そ、それh」
憂「あ、皆さん。いらっしゃい」
紬「こ、こんにちは」
律「な、なんかお邪魔だったかな?ははは……」
憂「いえ、そんなことありませんよ!ゆっくりしていってください!お姉ちゃん、この話はまた後でね」
唯「……」
梓「お、お邪魔します」
和「さて、じっくりと聞かせてもらうからね。覚悟しなさい」グイッ
唯「の、和ちゃん!それは私の部屋で……」ボソボソ
憂「……?お姉ちゃんが何かやったんですか?」
364: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/19(水) 02:52:41.62 ID:nX9BlRHH0
唯「や、やってない!何もしてないよ!」
和「唯が……」
唯「和ちゃぁん!お願い!許してよぉ!言わないでぇ……」
和「浮気してたのよ!何股もかけてたの!梓ちゃんや澪や不特定多数の女の子達と!」
憂「」
唯「うわぁぁぁん!」ビェェェ
憂「梓ちゃん、本当?」
梓「あ、あの……うん」
憂「皆さんごめんなさい。今日はお引取りいただけますか?お姉ちゃんとお話があるので」
律「あ、そうね……。じゃあ私達は帰るとするかな……」
368: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/19(水) 03:00:23.37 ID:nX9BlRHH0
憂「じゃあお姉ちゃん、こっちの部屋にきて」ズルズル
唯「ごめんなさい!もうしない!うぃぃ!」ビェェェ
唯「うぃぃぃ……」
バタン
律「な、なんかすごいことになったな」
紬「すごく怯えてたけど……」
和「私も……呆気にとられてしまったわ」
梓「先輩、大丈夫でしょうか……」オロオロ
律「梓はお人よしすぎると思うぞ……」
バシーン!
梓「!」ビクッ
383: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/19(水) 03:42:40.71 ID:nX9BlRHH0
バシン!バシン!
『わーん!ごめんなさいぃ……!』
『……!』
『……あつい!あついよぉ!』
律「お……おい」
紬「ね、ねぇりっちゃん!」
律「ちょっ……これはヤバいぞ!待ってろ唯!」ダッ
和「わ、私の唯が……!」ダッ
梓「にゃああああ!」ダッ
紬「祭りよ!急いで!」ダッ
ガラッ
律「憂ちゃん!やめるんだ!」
387: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/19(水) 03:48:10.00 ID:nX9BlRHH0
憂「お姉ちゃん!また性懲りも泣く浮気して!」
パシーン!パシーン!
唯「あっ!あうぅ!」ビクン
憂「お姉ちゃん!お姉ちゃんのご主人様は誰!?」
バシーン!
唯「う、憂ですっ!あうっ!」
憂「口ではなんとでもいえるよ!」
バシーン!
唯「はうっ!ごめんなさいぃ!」ビクン
憂「お姉ちゃん、今怒られてるんだよ?なのにコレは何?」トロッ
唯「あ……///」
憂「ココをこんなにトロトロにして……本当に反省してるの?」
唯「ごめん……なさい」
律「」
393: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/19(水) 03:53:15.42 ID:nX9BlRHH0
憂「今日という今日は許さないよ」ゴソゴソ
唯「な、何するの?」
憂「お姉ちゃん、初めて?」
唯「えっ……?」
憂「これでお姉ちゃんを貫いてあげるよ」
唯「ひっ!?こ、怖いよ!私、そんなの入れたことないんだよ……!」
憂「ホントかなぁ……?」
唯「~~~!」コクコクコク
憂「まあ……挿れればわかることだよね。お姉ちゃんは私の物ってことを体で理解してもらうしかないの」ググッ
唯「ひ、ひぃぃ」ガクガク
憂「いくよ、お姉ちゃん……」
紬「憂ちゃん!まって!」
憂「紬さん……!?」
395: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/19(水) 03:57:48.54 ID:nX9BlRHH0
紬「道具を使うなんて邪道よ!女の子なら舌と手で唯ちゃんを虜にしてみなさい!」
憂「紬さん……。わかりました!私ヤります!私の指捌きでお姉ちゃんを落とす!」ズブッ
唯「あっ……ん///」
憂「へぇ……お姉ちゃん、本当に経験ないんだね。指、奥に入らないよ」
唯「いやぁ……///」
憂「ほら、ほら……!」クチュ
唯「や、やぁぁ……!う、ういぃ」ガクガク
396: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/19(水) 04:00:27.34 ID:nX9BlRHH0
和「憂……!いいわ、私は足でやってみせるわ」スッ
唯「の、和ちゃん?」
和「しゃぶりなさいよ」
唯「は、はい……」ペロペロ
和「何?そのやる気のない舌使いは」ゲシッ
唯「痛っ……」
和「指と指の間をやるのよ……丁寧にね」
唯「はい……」ピチャッ
和「ん……悪くないわねっ……」
398: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/19(水) 04:02:22.78 ID:nX9BlRHH0
梓「はっ!負けてられないです!やってやるです!」ペロペロペロ!
唯「あぅん///あ、あずにゃんおっぱい舐めないでぇ///」ビクゥ
梓「これが唯先輩の胸……」ペロペロ
唯「やだっ!さきっぽばっかり舐めないでぇ///」
梓「唯先輩……可愛いですよ」ハムッ
唯「あっ……!噛まないでっ///」ビクン
梓「唯先輩、年下の私にこんなに喘がされて恥ずかしくないんですか?」ハムハム
唯「うぅ///」
紬「録画は任せて!」●REC
唯「あぁ……いやらしいカッコとられちゃってるよぉ///」
律「」
401: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/19(水) 04:03:57.48 ID:nX9BlRHH0
梓です。あの日から一ヶ月が経とうとしています。
唯先輩が女たらしだって知ったときはとてもショックだったけど……今はもう気にしていません。
だって……
唯「あずにゃん、もっと触ってよぉ」
梓「またですか?全くしょうがないですね、唯は……」
憂「お姉ちゃん、舌がお留守だよ?ちゃんと舐めてくれなきゃイけないよ?」
唯「はい……」ピチャピチャ
和「うーん、やっぱり蝋は赤に限るわね……」ポタポタ
唯「あっ!あつい!」ビクン
唯先輩はみんなの物になったんですから!
これからもよろしくお願いしますね、唯先輩♪
END
412: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/19(水) 04:19:10.47 ID:nX9BlRHH0
時間も遅いんで終わらせたほうがいいかと思ってネタENDにしたんですが
寝ますがもし明日スレが残ってたら最後のとこらへんやり直します
落ちたら落ちたで気にしないでください
435: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/19(水) 11:52:23.27 ID:nX9BlRHH0
>>361のあたりからやります
440: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/19(水) 12:35:23.75 ID:nX9BlRHH0
唯の家
唯「……」
和「何やってるの?早く入りなさいよ」
唯「カギもってない……」
和「嘘おっしゃい」
唯「憂に没収された……」
律(ショボっ……)
ピンポーン
梓「……」
紬「開かないね」
唯「う、う~い~……ただいまぁ」
シーン
441: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/19(水) 12:36:35.26 ID:nX9BlRHH0
唯の家
唯「……」
和「何やってるの?早く入りなさいよ」
唯「カギもってない……」
和「嘘おっしゃい」
唯「憂に没収された……」
律(ショボっ……)
ピンポーン
梓「……」
紬「開かないね」
唯「う、う~い~……ただいまぁ」
シーン
442: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/19(水) 12:37:13.68 ID:nX9BlRHH0
唯「開けてよぉ……う~い~」
ブッ
『……どちら様ですか?』
唯「憂、私だよぉ、開けてぇ」
『……』
唯「お願いだよぉ」メソメソ
ガチャッ
憂「……」
唯「た、ただいま……」
憂「さっきね、また知らない女の人が家に来たよ」
憂「誰?」
444: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/19(水) 12:38:22.50 ID:nX9BlRHH0
唯「そ、それh」
憂「あ、皆さん。いらっしゃい」
紬「こ、こんにちは」
律「な、なんかお邪魔だったかな?ははは……」
憂「いえ、そんなことありませんよ!ゆっくりしていってください!お姉ちゃん、この話はまた後でね」
唯「……」
梓「お、お邪魔します」
和「さて、じっくりと聞かせてもらうからね。覚悟しなさい」グイッ
唯「の、和ちゃん!それは私の部屋で……」ボソボソ
憂「……?お姉ちゃんが何かやったんですか?」
446: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/19(水) 12:41:16.52 ID:nX9BlRHH0
唯「や、やってない!何もしてないよ!」
和「唯が……」
唯「和ちゃぁん!お願い!許してよぉ!言わないでぇ……」
和「浮気してたのよ!何股もかけてたの!梓ちゃんや澪や不特定多数の女の子達と!」
憂「」
唯「うわぁぁぁん!」ビェェェ
憂「梓ちゃん、本当?」
梓「あ、あの……うん」
憂「お、お姉ちゃん……」
唯「あううう……」メソメソ
憂「あの、皆さんあがってください……」
450: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/19(水) 12:46:51.31 ID:nX9BlRHH0
憂「そう……ですか……」
憂「皆さん、申し訳ありませんでした……」
梓「い、いいって。そんな」
和「……」
唯「う、ういぃ」オロオロ
律「憂ちゃんは、知ってたの?唯のこういうの」
憂「……はい。高校に入ってからこんな事が何回かあったんです」
憂「友達と遊ぶって言ってしょっちゅう出かけるようになって、帰りも遅くなって……」
憂「朝帰り……ではないですけど、深夜に帰ってくることは度々ありました」
唯「……」
憂「カギを取り上げたのは、早く帰ってきてもらうためです……」
452: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/19(水) 12:57:09.30 ID:nX9BlRHH0
紬「あの、さっきの女の人は?」
憂「あ……お姉ちゃんに話があるって。ああいうことも最近何回か」
憂「お姉ちゃんが悪い人達に何かされてるんじゃないかってとても不安だったんです」
憂「それなのに……まさかお姉ちゃんの浮気が原因だったなんて……」ジワッ
憂「ひどいよぉ……お姉ちゃん」ポロポロ
唯「……ごめん」
憂「心配……してたんだよ……」ポロポロ
和「憂……」ナデナデ
梓「う、憂。泣かないで……」
唯「……」
律(唯のやつ……憂ちゃんの涙が相当効いてるみたいだな)
456: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/19(水) 13:08:19.68 ID:nX9BlRHH0
和「唯、あなたの浮気が原因でこんな大変な事になっちゃったのよ」
唯「……」
和「それでもまた他の女の子にこんなことするの?」
唯「……」
紬「唯ちゃん……女の子が2人いれば恋に落ちるのは必然だけd
律「ムギ、ちょっと自重してくれ……。後で私に存分に語ってくれていいから……」
憂「お、お姉ちゃん」グスッ
憂「梓ちゃんや和さんを悲しませないで……お願い」
唯「う、憂……」
458: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/19(水) 13:19:04.16 ID:nX9BlRHH0
唯「……私のせいで皆にこんなに心配かけて、悲しませて」
唯「あずにゃん、和ちゃん、憂、本当にごめんね」
唯「もうこんな事はやめるよ……」
梓「えっ……」
唯「女の子達には一人ひとり謝って別れてもらう」
律「ちょ、ちょっと待て。梓と和はどうするんだ?」
唯「あずにゃん、和ちゃんにも別れてほしい」
紬「ええっ!?」
462: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/19(水) 13:29:26.12 ID:nX9BlRHH0
和「……その必要はないわよ」
唯「えっ……」
和「唯の気持ちはよく伝わったから」
憂「和さん……」
和「別れる必要はないわ」
唯「和ちゃん……。でも」
梓「あの、私も」
梓「唯先輩が他にも恋人がいるって知ったときすごく悲しかったけど……それでも私は唯先輩の事好きなんです」
梓「だから……私も別れたくないです」
律(唯のやつ、本当に幸せ者だな……)
465: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/19(水) 13:37:48.64 ID:nX9BlRHH0
唯「ありがとう。でも……ごめんなさい」
和「……」
梓「うぅ……」ジワッ
憂「お、お姉ちゃん」
唯「でもね、私はあずにゃんと和ちゃんの事が好きだから」
和「……」
唯「また2人の信頼を取り戻せるように頑張るよ」
唯「それでまた私の事好きになってもらえたなら、その時は……」
唯「あっ、さっきこんな事はやめるって宣言したばかりなのに……どうしようもないね、私。えへへ」
470: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/19(水) 13:45:16.73 ID:nj42vXkl0
紬「2人とも、それでいいの?」
梓和「」コクリ
和「唯がそうしたいならいいわよ。せいぜい頑張りなさい」
梓「私はすぐに唯先輩の事好きになっちゃいますからね。えへへ」
唯「和ちゃん、梓ちゃん……。ありがとう」
憂「お姉ちゃん……よかったね」ニコッ
471: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/19(水) 13:50:13.60 ID:nj42vXkl0
和「あっ!ただし、今度私と付き合う時は私一筋!例え梓ちゃんでも許さないわよ!いいわね?」
梓「あっ、わ、私も……今度は私だけを見て欲しいです」
唯「ふ、ふぇぇ」オロオロ
律「ははは……。唯、どっちを選ぶか決めとけよ~?」ホ
憂「お姉ちゃん、困ったら私にしてもいいよ?ふふっ」
唯「え、ええっ!?」
紬「まぁ!姉妹百合ね!いいわぁ~」ウットリ
梓「だ、ダメ!憂は参加禁止!」
憂「え~?どうしようかなぁ♪」
和「さて唯!そうと決まったらさっさと女の子達に連絡しなさい!私が見ててあげるから!」
唯「えぇ!?べ、別に見ててくれなくてもいいよぉ!」
律「ははは!」
END
477: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/05/19(水) 13:57:38.45 ID:nj42vXkl0
ID変わってますが>>1です
無理やりいい話にすんなカスって思った方はすみません
律「あれ唯だよな?」