1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/06/23(水) 22:57:04.96 ID:BCWDjSUb0
-2日目-
日差しが校舎を茜色に染める。
作りは古いが、生徒によって丁寧に手入れされた廊下に窓枠の影が落ちる。
いつもと変わらない風景だが、今日はどこか違う世界に紛れ込んだような錯覚に陥る。
「錯覚か・・・」
無意識につぶやいてしまっていた、でもそれが錯覚でないことを私は知っていた。
別の世界に来てしまったわけではないけれど、昨日までとは違う今日に。
私の名前は真鍋和、桜が丘高校3年2組 ごくごく普通の生徒と自分では思っているけど生徒会長と言う肩書きのためか、クラスメートにもわずかに距離を置かれているように思う。
元来の性格もそうだが、あの子と知り合ってから更に保護者のような行動をとることが多い。
つまり良く言えば面倒見が良い、おせっかい焼きとは言われたことはないけれど一部では多少なりとも煙たがられているのは知っている。
心を許してくれるのはほんのわずかな友人だけ。
でも、もうその友人も私から離れていってしまうかもしれない。
3: 1 2010/06/23(水) 22:59:58.18 ID:BCWDjSUb0
階段を上り、音楽準備室と書かれた扉の前にたどり着く。
「唯・・・悩み事があるなら私が相談に乗るからさ!」
「ごめんみんな、やっぱり私今日は帰るね・・・」
そう言いながら唯がごそごそと帰り支度を始めた。
「あ、私送っていこうか?」
「私もこれで帰るつもりだったから私が送るわ」
立ち上がろうとした澪を制して私が唯に付き添った。
「じゃぁ和、お願いね唯具合悪いみたいだから・・・」
「うん任せて。さぁ、唯行きましょう」
「う、うん」
肩に触れた瞬間ビクッとするが、それを周りに悟られないように努めて明るく声を出しているのが分かる。
軽音部の部室を出て、私の鞄を取るために教室に向かう。
唯は何も言わず私の斜め後ろをついてくる。
「唯・・・」
不意に話しかけられたからなのか、ビクッとしただけで返事はなかった。
「なんでもない・・・」
私はまた唯を追い込んでいることに自己嫌悪した。
「唯ちゃん大丈夫かしら?」
「和がついているから大丈夫だと思うけど」
「あ、あの・・・」
「どうした梓?」
「・・・えっと、私の勘違いかもしれないんですけど」
「なになに?」
「さっきの唯先輩変じゃありませんでした?」
「・・・梓、そのことでみんな話してるの分かってなかったのか?」
「わかってますよ!そうじゃなくて、その・・・」
「もしかして・・・和ちゃん?」
「あ、はいそうです。紬先輩も気づきました?」
「なになに、どういうこと?」
「その、唯先輩の反応って言うか・・・」
「うん私も思ったんだけど、和ちゃんが入ってきたときと一緒に出て行くときに・・・唯ちゃん何か怯えてたような感じが」
「唯が和に怯える!?・・・それは勘違いだろ~w」
ありえないって感じで両手をひらひら挙げる律。
「律・・・二人が言ってることは多分、その・・・そうだと思う」
「澪?」
「私は、その・・・唯のほうは気づいてなかったんだけど和のことで引っかかってて」
「?」
「その、いつもの和なら唯が具合悪いって言ったらもうちょっと心配すると思うんだけど・・・」
「う~ん、じゃぁ唯と和が変だとして・・・わかんねーー!」
そう言って律は頭を抱えてジタバタした。
「つまり、唯ちゃんと和ちゃんの様子がおかしいんだから二人の間で何かがあったんじゃないかって澪ちゃんは言いたいのよね?」
こくこく、と頷く澪。
「で、何があったんだ?」
「さすがにそこまでは・・・」
「そうですよ、それが分かってたらみんな悩みませんよ」
呆れた顔で律を見る梓。
「そっか、でも喧嘩したとかなら一緒に帰らないよな?」
「そうですね、それに私唯先輩が喧嘩したところなんて見たことないし」
「じゃぁ、恋愛問題だな!思いつめた唯が和に告白!でも和は澪が居るからと振ったわけだ!」
「ちょ、なんでそこで私が出てくるんだ!、、、じゃなくてみんなまじめに考えてるんだからちゃかすなバカ律!!」
ポカッ!
「いてて、殴らなくてもいいだろ・・・」
「ともかく考えても分からないですし、明日もう一度唯ちゃんに聞いてみましょう?」
「そうだな、和にも聞いて見るか」
「そうですね、もし喧嘩をしてしまったなら二人の言い分も聞いた方が仲直りさせやすいですし」
「分かった、とりあえず明日二人に聞いてみるって事でOK?」
こくこく、と三人がそろって頷く。
校門を出て家路をたどる、夕日に照らされた二つの影が一定の距離を置いてアスファルトに写る。
唯は黙ったまま私の斜め後ろをついて歩く。
昨日までは私の横を歩いていた、でもそうさせたのは私。
決して望んだ結果ではないけれど、おそらく・・・いや、もう取り返しのつかないことだろう。
ただそれでも満足している自分の一部分に、また自己嫌悪を抱いた。
「話さなかったんだね」
「えっ!?」
「軽音部のみんなに」
「・・・誰にも言わないよ」
言わないよ・・・か、それは自分のために?それとも私のために?
聞くまでもない、私のためだ。
「今日も家においでよ」
ビクッと唯の肩が跳ねる。
「あの・・・えっと・・・」
唯の目元にうっすら涙が光る、その様子を見て何故かゾクゾクするものを感じる。
私は唯を傷つけたいわけじゃない、そのはずなのに心のどこかでひとつの感情が沸き上がってくる。
「和ちゃん、あのね・・・」
「・・・言う事聞いてくれないと私、死んじゃうかも」
拒否させない様に唯の耳元で囁く、唯の肩が大きく跳ねる。
耐え切れなくなった雫が大きな瞳から零れ落ちる。
ゾクゾクッ
言い知れぬ快感が背中をはしる、自分でも気づいていなかったが私はこういう性癖なのだとはっきり自覚した。
すがるような目つきで見つめてくる唯が殊更愛おしく見える。
「大丈夫、今日は痛くしないから、ねっ?」
こくっ。
納得したわけではないだろうが、素直についてくる唯がたまらなく可愛い。
たとえ嫌われていても、もう手放す事は出来ない私の唯、可愛い私だけの・・・。
-1日目-
「和ちゃ~ん」
ぱたぱたと落ち着きなく走ってくる一人の生徒。
「唯、廊下走っちゃダメでしょ」
「えへへ、おこられちゃった」
薄紅色の整った唇から軽く舌を出し「てへっ」って顔でまったく反省の色が見えない。
まぁ、それが唯の良いところではあるけど。
「ねぇ、和ちゃん今日は一緒に帰ろうよ~」
「軽音部は?」
「ん~今日は律ちゃんと紬ちゃんが用事があるからってお休みなの」
「そう、私もう少し掛かるけどどうする?」
「いいよ~まってる~」
正直、この申し出はうれしかった。
唯が軽音部に入ってから一緒に帰ることは少なくなっていた。
私も生徒会で雑務に追われていたので忙しかったのもあるけど・・・。
唯から誘ってくれた、それだけで私は心が弾んでいた。
雑務を終わらせ、唯が待つ教室に向かう。
ダメだと思いつつもついつい小走りになってしまう。
「おまたせ唯・・・唯?」
「んっ・・・むにゃ・・・おいしい・・・」
「もうっ、唯ったら」
クスッと笑い、机でだらしなく眠る唯の髪にそっと触れる。
サラサラと流れる髪の間から垣間見える長いまつげ。
美少女とまでは言わないが、十二分に可愛らしい顔立ち。
おそらくそのキャラクター故に周りからは認識されていないと思う。
でも、常にそばに居た私だけが知っていればいい事だし、なるべくなら他の人に気づかれたくない。
「むにゅ・・・あ、和ちゃんおはよ~」
「おはよう じゃないわよ。さぁ、帰りましょう」
「うん!」
「ほら、涎拭垂れてるわよ」
ふきふき。
「えへへ、ありがとう~」
あーもう、可愛すぎる。
校門を出て並ぶ二つの影、唯と私。
「ねぇ、和ちゃん手繋いで良い?」
「子供じゃないんだから」
「え~、繋ごうよ~」
「もう、仕方ないわね」
言葉とは裏腹にすごくうれしかった。
胸のどきどきが手から伝わってしまわないかとあせってしまい、余計に鼓動が速くなってしまう。
「和ちゃんの手、あったか~い」
「唯の手の方が暖かいよ」
「えへへ」
うれしかったのかまるで子供のように唯が腕を振りはじめた、でもそんな唯の態度が私もうれしい。
「ふふふっ」
「えへへ」
二つの影が繋がってどこまでも伸びていた。
「唯、たまには家に来る?」
「行く行きます!和ちゃんの家久しぶりだよ~たのしみ~」
何のためらいもなく即答、唯らしいわ。
クスッと笑いながらも憂ちゃんに連絡を入れるように促した。
プルルルル・・・
「あ、うい~あのね和ちゃんの家に遊びに行くから・・・うんうん、大丈夫だよ~
も~ういは心配性なんだから・・・うん、はーい」
ピッと音を立てて電話を切る。
「これでOK~行こう!和ちゃん!」
「おじゃましまーす」
「先に部屋に行ってて」
「はーい」
唯が脱いだ靴をきれいに並べてから台所に向かい飲み物を取ってくる。
ガチャ。
「麦茶しかなかったけどいい?」
「うん~ありがと~」
ゴクゴク。
「久しぶりだけど、やっぱり和ちゃんのお部屋は落ち着く~」
「そう?」
「うん、こうするともっと落ち着く!」
ぱふっ。
そう言ってベットの上でゴロゴロとしはじめる唯、無防備過ぎて目のやり場に困る。
「ゆっ、唯見えてる」
「ほえ?いいよ~和ちゃんになら見られても」
ドキッとして、顔に血が上ってくるのが分かる。
今だったら・・・。
「ゆ、唯・・・」
「なぁに?」
ゴロゴロ。
「えっと・・・その」
ゴロゴロ。
「・・・私、ゆっ、唯のこと」
ゴロゴロ。
「す・・・好きなの・・・」
ピタッ。
・・・言ってしまった、本当なら一生言うつもりはなかった。
言ったそばからすぐに後悔し始めている・・・でも唯に知って欲しかった。
そして唯の気持ちが知りたい。
「・・・」
無言で唯が立ち上がって・・・。
ぎゅっ。
「私も和ちゃんが大好きだよ~」
そう言って私に抱きついてきた。
「!!」
言葉にならないうれしさで私は満たされていた。
「えへへ~」
夢なのかな、でもこの温もりは夢じゃない。
こんなことだったらもっと早く打ち明ければよかったのに。
「ゆっ、唯・・・」
唯の目をじっと見つめる、綺麗に澄んだ瞳が目の前にある。
キョトンとした仕草が可愛い。
私は抑えられなくなって唯の唇にそっと自分の唇を重ねた。
「!」
ドン!
「えっ?」
私は何が起こったのかわからなかった。
目の前には狼狽する唯の姿、突き飛ばされた!?
どうして!?唯も私が好きだって言ってくれたのに・・・。
好き・・・?
私は好きだといわれて頭がいっぱいになっていた、そうよね・・・。
この子はそういう子だったわ。
唯の好きはただの好き、みんな大好きの好き・・・ただの親愛の情、それは私が唯に持つ感情とは別の・・・。
「ご・・・ごめん、和ちゃん、でも・・・あの・・・」
拒絶された。
狼狽しながらも、申し訳なさそうに謝る唯を見たら私の中の何かが弾け飛んだ。
「のどかちゃん、ちが・・・」
ばふっ。
私は勢い良く唯をベットに押し付けた。
「の、のどかちゃ・・・んんっ」
力任せに唯を押さえつけ強引に唇を重ねた、もう後戻りは出来ない。
このままでは唯を失ってしまう、それならばせめてこの思いだけでも。
「んんっ・・・ん!」
体をよじる唯を無理やり押さえつけ何度も唇を奪う、唯の目から涙が零れ落ちる。
「はぁはぁ・・・」
罪悪感からか唇をそっと離す、そして頬の涙を舌ですくい上げる。
「和ちゃん・・・腕痛い・・・」
唯を泣かせたいわけじゃない、できることならやさしく抱きしめてあげたい。
でも、もうそれはかなわない。
唯の両手を頭の上で交差させ、右手で押さえつける。
左手でそっと唯の膨らみに手を伸ばす。
ビクッ
唯の鼓動が異常なほどの速さでトクントクンと手のひらに流れ込む、怯えさせてしまっている。
でももうとめられない、とまらない。
「のど・・・」
「嫌い!」
ビクッ!
「あんたなんか大嫌いよ!だからむちゃくちゃにしてあげる!」
「のどかちゃ・・・」
「抵抗したら死ぬから!私死んじゃうから!!」
先ほどよりも大きくビクンッと唯の体が跳ねる。
自分でも支離滅裂な事を言っていると思った、嫌われたとたんに手のひらを返すように嫌いと言ってしまう、嫌いになんて絶対になれないのに。
更に滑稽なのが嫌われてしまった子を脅すのに、脅し文句が「死んじゃう」なんてバカみたい。
「嫌・・・和ちゃん死んじゃやだ・・・」
目にいっぱいの涙をためてイヤイヤと首を振る唯、こんな私でもまだ唯は死んで欲しくないって言ってくれた、本当に優しい子。
そして私はその優しさに付け入る卑怯な女。
「大人しくしてね」
唯がコクッと頷いたので押さえつけていた手を離す。
両手で続きをはじめる、大きくはないけれどやわらかくて張りのある胸。
手のひら全体を使って服の上から優しく揉みしだく。
「んっ・・・」
敏感な部分に触れたのだろうか、唯から可愛い吐息が漏れる。
初めて聞くその声が愛おしくてたまらなくなり、手荒に服ごとブラをめくりあげる。
ビクッと唯の体が反応するが抵抗はしなかった、私のために我慢してくれてる、そう思うだけでうれしかった。
小ぶりだけど形の良い胸の、淡いピンク色の突起が唯の息遣いのたびに上下する。
私はそれをじっくりと眺めた。
顔を真っ赤にした唯がモジモジとする姿にドキッとする。
普段は天真爛漫で、恥じらいという言葉が見受けられない唯のこの姿を見るのは私がはじめてなのだ。
唇で頬に触れる、優しく触っているからか嫌がるそぶりは見せない。
頬から伝うようにして耳へ移動する。
「んふっ・・・」
唯は耳が弱いらしい、ちょっと触れただけで甘い吐息を吐いた。
舌先で優しく耳たぶを絡め取る。
ちゅぴっ
「ん・・・あふっ」
そのまま耳を舐りつつ左手であらわになった胸をやさしく弄る。
「んんっ、んっっ!」
頂点部分を人差し指と中指の付け根で挟んで刺激する、その度に唯は甘い吐息を吐いた。
唯の目覚めはじめたもどかしげな表情を見ているだけで、私の女の部分がしっとりと湿ってきていることが分かった。
快感でぐったりとした唯を起こし、上着とブラを脱がせ、スカート、ショーツ、すべてを取り払った。
ショーツにはうっすらとその部分に湿った筋がついていた。
次に自分の服も脱ぎ唯と同じ姿になった。
触れられてもいないはずのその部分が湿り、唯よりも濡れているのがはっきりと分かる。
私の姿を唯が呆然と眺めている、流石の唯でもこのあとに起こることが分かっているからだろう。
だが嫌がったそぶりは見せない、私の命が掛かっているから。
本当に滑稽だわ・・・私。
不意に涙が頬を伝った、泣きたいのは私じゃなくて唯なのに。
「の、和ちゃん・・・」
心配そうに私を見つめる、こんな状況でも私の心配をしてくれるなんて・・・。
手のひらで一度頬をなでてから右胸の頂に軽く口づけをする。
「んっ・・・」
ちゅぷ、ちゅぴっ・・・
「あっ、んっふっぅ」
舌先で突起を絡めるように舐め回す度吐息が漏れる、我慢しきれなくなって右手で私自信の湿った部分に指を這わせる。
「ぅんんっっ!」
すっかり敏感になった部分に思わず声が漏れた、そんな私の反応に唯はまったく気づいていない。
おそらく自分でもこういう行為をしたことがないのだろう、はじめての快感におぼれているようだ。
べっとりと濡れた右手を小刻みに這わせながら、自身の快感だけに溺れない様に調節しつつじっくりと唯の肢体に舌を這わしていく。
恥ずかしいのか押し殺すような唯の声を感じながら、ゆっくりとゆっくりと下の部分を目指す。
少なめの柔らかな茂みを抜け、焦らす様に肢の付け根に口づけを重ねる。
綺麗だと思った。
何度か自分のそれを鏡で見たことがあったが一度も綺麗だとは思わなかったのに。
幾分幼く見えるその膨らみのすじからテラテラとした液体が溢れている、好奇心で見た小説の表現に「蜜」という言い回しがあったのを思い出した。
自分のものではピンとこなかったが、唯のものならしっくりとくる。
その蜜の雫を舌先でそっと舐め取った。
「んっっ!?の、のどかちゃん!?」
唯の反応にはかまわず何度も舌を這わせ雫を絡め取る。
「あぅっ!、ダ、ダメ汚いよぉ・・・んっ!」
まだ何か言いたそうな表情をしていたが、はじめて触れられる一番敏感な部分からの刺激の波に抗えないようだ、一段と唯の呼吸が荒くなる。
蜜を堪能しつつも、唯の右足にまたがる格好になり、指ですっかり整った私の部分を唯の柔らかな肢にこすりつける。
「ん・・・ふっ」
あふれ出した雫が腰を動かすごとにニチャニチャといやらしい音を立てる。
愛おしい人だというだけでこんなに違うのだろうか、自分でするそれとは比較にならない快感に声を抑えきれない。
くちゅ、ちゅっちゅぴ・・・
「はぁぅ・・・んくっ」
「あぁ・・・はぁ、んっっ・・・」
「んっ、うぅっん・・・」
「はぁっ・・・くっんんっ!」
「んんっっ、ぁはん・・・くぅっ、んんんっっっっ!!」
ビリビリと痺れが全身に伝わり爪先まで快感が押し寄せる。
「はぁはぁ・・・んっ・・・」
一人での行為とは格段に違った刺激に体がぴくぴくとリズムを刻む。
「のどかちゃん・・・」
先に達してしまった私をもどかしそうな表情で見つめてきた、中途半端な状態で私に放置されたため本能的に刺激を求めているのだろう。
ちゅっ・・・くちゅっ・・・
「んっはぅん・・・っく、はぅ・・・んんっ」
再び敏感な部分に舌を這わせ、可愛く膨らんだ突起を刺激すると一段と大きな声が漏れた。
「の、のどかちゃん・・・んっ・・・」
唯がうわごとのように私の名をつぶやいた。
愛おしさと裏腹に私の中でむくむくと、どす黒い感情が沸き上がってくる。
『一生忘れられなくしてあげる』
そんな思いがふつふつと沸いて来た。
明日からはもう声を掛けてくれないかもしれない、目も合わせてくれないかもしれない・・・だから私を刻んであげる。
ぐいっと唯の片脚を持ち上げ自分の肩に掛ける。
交じり合った私の唾液と蜜が、十分行き渡ったその部分の奥が良く見えるように指で広げる。
「んっ!・・・あぁっん!」
指を絡めるように這わせ、指先を十分湿らす。
ぽってりとした唇の奥にヒクヒクと軽く痙攣している襞を、指で一気に押し破った。
「っっん!・・・っ痛!痛い痛い!」
予想外の出来事に子供のように泣き出す唯、泣いている唯とは裏腹に私は私の証を唯に刻めたことに満足していた。
そっと指を抜き取る、先端から第二間接に掛けて唯の「しるし」の色がついていた。
音を立てながらその指についた「しるし」を舐め取る。
達成感で恍惚としていた私の視界に、声を上げ泣いている唯が入った。
「唯・・・」
ビクッ!
すっかり怯えた唯の反応に一気に血の気が引く、私は・・・私はなんて事をしてしまったの!私の欲望のためだけに唯を汚してしまった!
あんなに純粋で、優しくて、こんな汚れた私のことも見捨てないでくれた唯を!!
「・・・の、のどかちゃん、ごめんね・・・ごめんね、我慢するから死んじゃいやだ!」
嗚咽を漏らしながらも唯が謝ってきた。
何故!?何故、唯が謝るの!悪いのは私なのに!?
「帰って!服を着てすぐ帰って!!」
ビクッ
「のどかちゃ・・・」
「何度も言わせないで!帰ってよ!・・・帰って・・・それと、このことは誰にも言わないで!言ったら私死ぬから!!分かったらもうかえっ・・・」
最後は涙と嗚咽が溢れてもう声にならなくなっていた。
すごく自分が惨めだった、自分で招いたことなのにこんな姿を唯に見られたくなかった。
声を上げて泣いた、多分唯の前でははじめてだ。
そんな私に戸惑いながらも唯は服を着終わって部屋の扉に向かった。
出て行くときにまた「ごめんね・・・和ちゃん」と一言つぶやいてから部屋を出た。
それが更に私を惨めにして涙が止まらなかった。
-2日目-
二人とも無言のまま私の家に着く、パートに出ている母は今日も帰りが遅い。
「・・・おじゃまします」力なくつぶやき私の部屋に向かう唯。
唯の靴を並べ、あとから部屋に入る。
パタンと音を立てて部屋の扉が閉まる。
その音にビクッと唯が反応する。
「あのね・・・和ちゃん、聞いて欲し・・・」
「あとで聞くわ」
そう言って口づけで唯の口をふさいだ。
「ん、むっ・・・」
昨日と違ってもう拒絶はない、嫌がっているようにも見えないけど・・・ううん、私がそう思い込もうとしているだけ。
数分唇を重ね、唇の隙間をこじ開け舌を入れた。
「んっ!?」
びっくりしたようだったがしばらくすると唯も私に舌を絡めてきた。
「んっ・・・くちゅ、ちゅっ」
お互いを吸いあう音だけが部屋の中に充満する。
ツーっと糸を引いて唇が離れる、口づけだけで唯の顔は上気している。
私が想像していたよりもディープキスは気持ちが入るものだった、軽くイッてしまいそうな感覚すらある。
頬や耳に軽く口づけをしながら唯を脱がしていく。
そのまま唯をベットに寝かせ私も服を脱ぐ、唯の顔からは不安の顔は見えない。
いや、錯覚だ。
私は何度夢を見れば気が済むのだろう、昨日あれだけの事をしてそしてまた今日も・・・もう戻れないのは分かっているはずなのに。
「・・・のどかちゃん」
恥ずかしそうに唯が私を求めた、いやこれも錯覚なのは分かっている唯は私を死なせたくないだけ・・・。
分かってはいるが私は求められるまま再び唇を重ねた。
私は出来る限り優しく唯を扱った、一度肌を合わせたからだろうか?昨日よりも感じているような気がする。
そのまま優しく下へと手を伸ばす・・・。
ビクッ!
その部分に触れた途端に唯が身じろぎした。
「今日は痛くしないから・・・ね」
「う、うん・・・んっっ」
優しい態度が良かったのかもう一度触ったときは吐息に変わっていた。
昨日の痛みがあるかもしれないのであまり奥は触らないようにして、丘に沿った部分や敏感な突起を優しく撫でた。
「んっふぅ、んっっ・・・あっぁ!」
ちゅぴっ、にゅるっ・・・
可愛い声や聞こえてくる卑猥な音で私も疼いて堪らなかったが、今日は先に唯に達して欲しかったので我慢した。
「んっっ!はぁっっ・・・あんんっ!」
唯の声が徐々に大きくなり、肌が桃色に染まっていく、もう少しで・・・。
「んっ、あんっ・・・の・・・のどかちゃぁん・・・好き・・・大好き、んふぅっ・・・大好きなのぉ」
バンッ!!
私はベットを思い切り殴った。
「なぜ・・・何故そんなこというの!!」
いきなり豹変した私の態度に驚きを隠せない唯。
「唯の気持ちは分かってる!好きだなんて言わないで!余計・・・惨めになるじゃない・・・」
唯に向かって一気に私の気持ちを捲くし立てると抑えていた感情が爆発して涙が溢れた。
脅してるからって唯がそこまでする必要はないのに、嘘で言われるくらいなら嫌いだと言われた方がマシだわ・・・。
「のどかちゃん・・・」
「触らないで!」
唯の手を払いのける、自分でも支離滅裂なのは分かっているでも抑えきれない。
ぎゅっっ!
不意に唯が私を抱きしめた。
「さわらな・・・」
「嫌わないで!!」
えっ!?
嫌わないでって・・・。
嫌っているのは唯でしょ、ひどいことをしてる私に・・・。
「嫌わないで、許してくれるなら私なんでもするから。だから私のことを嫌わないで!!」
顔を上げると顔中をぐしゃぐしゃにして泣く唯の顔が目の前にあった。
どうして私が唯を嫌いになるの・・・そんなことありえないのに。
「ごめんね・・・私が突き飛ばしたから、だから・・・怒ったんだよね、私の事嫌いになっちゃったんだよね」
鼻をすすりながらたどたどしく唯が話す。
「びっ・・・びっくりして手が動いちゃったの、すごくうれしかったの・・・に・・・でもそれで私が和・・・ちゃんを傷つけたから・・・
それに私が好きって言ったからおこ・・・怒ったんだよね迷惑なのは分かってるけど・・・もう好きって言わないから、
私に出来ることなら何でもするから嫌わないで!・・・ううん、私の事は嫌ってもいいから死んじゃいやだ!お願い!のどかちゃん・・・」
私はやっと理解した、『勘違い』それもまるっきり逆の!!
唯が好きだと言ってくれたのは本当だったんだ、勝手に勘違いして思い込んで・・・。
そんな勘違いした私に言われた「嫌い」って言葉と「死ぬ」って言葉を唯は信じてしまっていたんだ・・・。
「唯・・・ごめんね、本当にごめんね!」
ぎゅっと唯を抱きしめる。
「・・・のどかちゃん?」
「嫌いになんてなってないよ全部私の勘違いだからごめんね唯!・・・嫌いって言ったのも死ぬって言ったのも全部嘘なの!」
「・・・嘘?」
「うん、私が勝手に唯に拒絶されたと思い込んでただけなの。それで、その・・・それが悔しくて嘘をついちゃったの・・・ごめんなさい」
ぽろぽろと涙が溢れる、そんな私の頭を唯が優しく撫でてくれた。
「ううん、私が悪いの。和ちゃんは何にも悪くないの!」
「唯・・・」
「私が和ちゃんを傷つけたから、だから私が悪いの!和ちゃんは悪くないの!」
「唯・・・ありがとう、ごめんね大好きだよ」
「私も、あっ・・・の、のどかちゃん・・・好きって言っても怒らない?」
「うん、唯から好きって聞きたい、いっぱいいっぱい聞きたい!」
「えへへ、私も和ちゃんが好き!だーいすき!」
ぎゅうっ。
私の勘違いで大きなまわり道をしてしまったが、今やっと唯と一つになれた事がうれしかった。
「唯、本当にごめんね、ひどいことして。痛かったでしょ?」
「ううん・・・私もごめんね、痛くてびっくりして泣いちゃったりして、でも和ちゃんだからうれしかったの、本当だよ。それに・・・んと・・・ちい・・・欲・・・」
「ん?なぁに、聞こえない?」
「その・・・和ちゃんに触られてるとすごく気持ちいいの・・・だからまたして欲しいの・・・」
顔を真っ赤にしながら私を恥ずかしそうに見つめてきた。
そのまま唇を重ね、その日はくたくたになるほど愛し合った。
-3日目-
昨日の疲れはあったけれどいつもより早めの時間に学校に着く、昨日サボって帰った分の雑務があるからだ。
「和さん」
下駄箱で憂ちゃんに呼び止められ、真剣な表情で人気がないところへ促された・・・もしかして。
「和さん・・・」
まさか唯・・・。
「お姉ちゃんをよろしくお願いします!!」
ぺこりと頭を下げる憂ちゃん・・・えぇ!?
「あの・・・憂ちゃん・・・」
「お姉ちゃんから全部聞きました」
ゆいー!あーーーっ・・・。
「でも、和さんだから許すんですよ!それに次にお姉ちゃんを泣かしたら・・・絶対許さないですよ?」
目が怖い・・・この子絶対本気だ・・・。
「うん、これからは絶対唯を泣かせたりしません、約束します!」
憂ちゃんは、私の返事を聞いて納得してくれたのかクスッと笑った。
「でも、よかった。お姉ちゃんずっと和さんのこと好きだったから」
「えっ?」
「お姉ちゃんから聞かなかったんですか?幼稚園のころからずーっと好きだったって」
ええっー!
「私なんて、和さんのお嫁さんになる!って何度聞かされたことか・・・」
そんな事、私は言われた事ない・・・いや、そう言えば子供のころ何度かお嫁さんにしてねって言われた覚えが・・・。
「あれって本気だったんだ・・・」
「もぅ、和さんだってお姉ちゃんの性格十分知ってるでしょ?」
ちょっとふくれっつらで指摘された。
確かに、あの子は思った事をそのまま口にするから・・・。
「!」
「どうしました?」
唯にそっくりのキョトンとした仕草で聞いてくる。
「憂ちゃんがきてるってことは、唯ももうきてるの!?」
「ええ、今日は朝練だからって・・・」
憂ちゃんの返事もそこそこに音楽準備室を目指す。
バタン!!
息を切らせて軽音部の部室の扉をくぐると・・・。
「おっ、唯!だんな様のお迎えだぞ!」
ニヤニヤとからかうように(間違いなくからかってるけど)話しかける律・・・。
「和ちゃんおめでとう~」
満面の笑みを湛えて祝福する紬・・・。
「そっ、その・・・おめでとう・・・」
何故か真っ赤になっている澪・・・。
「えっと・・・そ・・・その、お幸せに!」
こちらも真っ赤な顔の梓ちゃん・・・。
「えへへ~」
唯がテレつつも私の腕にしがみついてきた。
「ゆ・・・唯・・・」
「なぁに?和ちゃん?」
「だっ、誰にどこまで話した!?」
「えっと、まだ憂と律ちゃん、澪ちゃん、紬ちゃん、あずにゃんだけだよ」
どうして?って顔をしながら答える唯。
「でっ、ど・・・どこまで?」
そう聞いておきながら、真っ赤な顔でテレテレしまくる唯と四人の顔を見て私はすべてを悟っていた。
「ゆいーーー!!もう他の人に絶対喋っちゃだめだからね!!」
「えーーーっ!クラスのみんなにお祝いして貰おうと思ってたのにぃ!」
「お願い!それだけはお願いだから勘弁して!!」
真っ赤な顔だらけの中で、一番真っ赤な顔をして叫ぶ私だった。
【エピローグ】
私が恐れていた最悪の事態はなんとか回避された。
唯は約束通り憂ちゃんと軽音部メンバー以外に私達の関係を話すことはなく、私もやっと日常の日々を取り戻していた。
ただ、日常といっても今までの空虚な日常ではなく私の横には唯が居てくれた。
それに心強い仲間も出来た。
「でっ、ど・・・どこまで?」
そう聞いておきながら、真っ赤な顔でテレテレしまくる唯と四人の顔を見て私はすべてを悟っていた。
「ゆいーーー!!もう他の人に絶対喋っちゃだめだからね!!」
「えーーーっ!クラスのみんなにお祝いして貰おうと思ってたのにぃ!」
「お願い!それだけはお願いだから勘弁して!!」
真っ赤な顔で懇願する私に渋々といった感じで唯は了承した。
「まぁ、なんにしても良かったよな」
「うん、良かったね唯、和!」
「先輩、良かったですね!」
「うふふ、おしあわせに!」
軽音部のメンバーが再度お祝いの言葉をくれた。
「えへへ、ありがと~」
「みんな、ありがとう」
唯と二人で感謝の言葉を返した。
本当に感謝していた、普通ならこんなに暖かい反応は返ってこないだろう。
軽音部のメンバーと憂ちゃんに、もう一度心の中で感謝した。
「そっかーでもこれから先は二人に見せ付けられることになるのか・・・」
別に見せ付けるつもりはないが・・・多分そうなってしまうのかな。
今でさえうれしそうに唯が私の腕に絡まっているし・・・。
「うふふ、うらやましい限りね」
そう言う紬だが羨ましそうに見ている風には見えず、どちらかと言うと鑑賞されてるような気がする・・・。
「悔しいからこっちも見せ付けてやろうぜ、澪」
そう言った瞬間、律は隣に座る澪を引き寄せて・・・。
「んんっ!?」
もがく澪を押さえ込んで長々と唇を重ねる律。
「あらあらまぁまぁ♪」
うれしそうにそれを眺める紬。
ゴクリ。
両手で顔を覆ってはいるが、ちゃっかり指の隙間からのぞいて興味津々といった感じで眺める梓ちゃん。
「ねぇーねぇー、和ちゃん。私もしたくなっちゃった・・・」
「だっ、だめ・・・ここじゃ」
「えーっ、したいの・・・」
頬を高揚させ上目遣いに見てくる唯に欲求を抑えられなくなりそうだったがかろうじて我慢した。
「だめだって。・・・その・・・あとでしてあげるから、ねっ?」
最後は唯にだけ聞こえるように耳元でささやく。
「んっ、ちゅくっ・・・んふっ・・・」
澪は次第に抵抗をやめてぐったりとしてきた。
「ぷはっ・・・ってことで私たちのほうが先輩だからな!」
唇を離し、一息ついて律が自慢げに言い放った。
唇が離れたあとも、心ここにあらずといった感じだった澪の顔が徐々に紅く染まっていく。
「りっ・・・律!みんなのまえでその・・・するなんて、それにあれほど言っちゃダメだって!!」
「いーじゃん、唯達だって言ったんだし、ずっと黙ってるのって嘘ついてるみたいで嫌だったしさぁ・・・」
「そっ、それはそうだけど・・・でもはずかしい・・・じゃないか・・・」
「それで、それで!二人はいつからお付き合いしてたの!」
フンッ!と鼻息まで聞こえそうな勢いで紬が二人に詰め寄った。
「いや~、実は中学のときから」
若干照れた感じだが自慢げに律が話す。
「そっ、それでもちろんキスだけの関係じゃないわよね!」
紬の好奇心は留まるところを知らないようだ。
「それはもちろ・・・ムグゥ!?」
「わぁっっ!それ以上しゃべるなーー!」
両手で律の口を塞ぐ澪、もう遅い気もするけれど・・・。
「うふふふっ」
どんな妄想をしているのか、一人微笑む紬を見てこの子にだけは恋愛相談をしてはいけないと思った。
その後は、ところかまわず抱きついてくる唯の行動に当初は周りにバレてしまうのではないかと危惧していたが、唯の今までの性格や行動のためか気にしているのは私だけのようだった。
つまり、私たちの関係はこの上なく良好であり幸せな日々を送っている。
これからも色々な事があるだろう、楽しい事も辛い事も。
ただ、信頼できる仲間達が居てくれるから大丈夫だ、何があってもこの先ずっと唯と二人で進んでいく事を改めて心に誓った。
-END-
【おまけ】
「ただいま・・・」
ガチャリと玄関のドアが開き、私の『お姉ちゃん専用耳(Ear)』でなければ聞き漏らしてしまうほどの小さな声でお姉ちゃんの帰宅を認識した。
おかしい!こんなに元気のないお姉ちゃんは今世紀始まって以来のこと!!
いつもなら・・・
『たっだいま~』
『お帰りお姉ちゃん』
はぐはぐ。
ぁあっ、私の『お姉ちゃん専用鼻(Nose)』でなければ嗅ぎ分けられない帰宅直後のうっすら漂う汗(最上級のフレグランス♪)の
におい&授業中の居眠りのときに流したであろう酸味の利いた涎のにおい&お姉ちゃん特有の子供じみた甘い甘いミルクの香りが
交じり合ってこの世のものとは思えない芳醇な香りを漂わせつつ子供特有の妙に高い体温で包み込まれるこの帰宅時のハグ!キターーーーー!
ダメ・・・ういイッちやう・・・イッちゃうのほぉぉぉぉぅぅぅっぅううぅぅぅぅぅ!!おちんぽみるくでちゃうのほぉぉおおぉ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!111
がくがくがく・・・
『うい?どうしていつも腰をがくがくさせるの?』
これが日常であり至高のひと時であり唯一無二絶対神のお姉ちゃん様の帰宅を祝う祭典であり行事であり祝詞であり始球式でありストラーーーイク!満塁ホームラン!憂選手ハットトリック成功!!・・・ハァハァ。
ハッと我に返り、お姉ちゃんを迎え入れる。
「お、お姉ちゃんおかえりなさい!ご飯できてるからね、あ、先にお風呂にする?そ、それとも・・・(私を///)」
「ごめん・・・ちょっと具合が悪いから横になるね・・・」
!11!!!!!!1!!!!11111111111!!
おおぉぅおあ・・・自衛隊を派遣・・・違う!NASAに連絡してMI6に出動要請を・・・そうじゃない、えっと、霊柩・・・じゃなくてそう!救急車!
「だっ、大丈夫!?救急車呼ぼうか?熱は?お腹痛いの?もしかして初潮がきたの?・・・お赤飯用意しなきゃ!!!1!!!1!!!11111111」
「大丈夫・・・」
パタン。
にべもなくお姉ちゃんにだけに許されたお姉ちゃん専用まいふぇいばりっとすいーとルームに入ってしまうお姉ちゃん・・・。
どうしたんだろうオロオロ・・・そんなに具合が悪いのかしら・・・ここは私の『お姉ちゃん専用第六感(6sense)』で探るしかないわ!
「ハッ!」

ぴきゅーーーん!
「・・・・・・和・・・殺す!!!」
お姉ちゃんの・・・私が今まで夜中にこっそりとお姉ちゃん専用ふかふか底上げウォーター快眠リラックス電動テンピュールベットにもぐりこみ、
においクンカクンカ堪能コース60分(2億円相当)、起こさないようにかつ大胆ながらもソフトタッチでコース60分(15億円相当)、
はぅぅん!この食感舌触りまさにお姉ちゃんの宝石箱やー!朝までコース(時価)でも傷つけず大切に来るべき『うい・・・ういにならいいよ・・・』と
頬を赤らめつつでも大胆に女豹のポーズで誘ってくれるのをずっと我慢してきた私を差し置いてお姉ちゃんの神聖な膜を~~~~~!
のどかーーーーー!!!!1!!!!!!11111殺す!故Ross!子ロス!くぇdrftgyふじこlp!!!!!111!1!111111
泣き疲れ、涙も枯れ果てて呆然とベットに横たわっていた。
頭の中でグルグルと私が唯に行った行為を思い返し自己嫌悪に陥り、達成感を味わい、恐怖を感じ、絶頂を思い出し、絶望に苛まれていた。
玄関の扉が開く音がした、母が帰ってきたのだろうか。
こんな姿を見せてはいけない、涙をぬぐい服を着て身支度を整えた。
こんな状況でも自己保身を考える自分の行動に嫌悪した。
バンッ!!
刹那、部屋の扉が開かれそこに一人の少女が立っていた。
「う・・・憂ちゃん!?」
ゴゴゴゴゴッ!と効果音が入りそうなほどの形相で唯の妹、憂ちゃんが仁王立ちしていた。
「コロス・・・コロス・・・コロス・・・コロス・・・コロス・・・コロス・・・コロス・・・コロス・・・コロス・・・コロス・・・コロス・・・コロス・・・コロス・・・コロス・・・コロス・・・コロス・・・コロス・・・コロス・・・コロス・・・コロス・・・」
まるで呪文のようにひとつの言葉を繰り返している・・・どう考えてもまともじゃない!?
身の危険を感じ踵を返そうとした私の腹部に「ガッッ!」とゴンさん並の重い蹴りが入る。
「ぐぅっ・・・」
その衝撃に思わず声が漏れる。
「ごらぁぁぁあぁあぁぁっ!のどかーー!てめー私のお姉ちゃん様になにしてくれてんねん!ボテクリかますぞゴラァーーーッ!!!111!!1111111111」
そう叫んで弧を描きながら右のコークスクリューが私に迫った。
「なっ、避けた!?・・・ぐふっ!!」
私は間一髪でそのパンチを受け流し、肩幅に脚を開き全身から丹田へ気を集中する基本の姿勢を整え、憂ちゃんのがら空きになった鳩尾にそっと手を沿え一気に気を放出した。
部屋の扉を突き破り廊下の壁に打ち付けられる憂ちゃん、良かった万が一に備えて東林寺拳法の通信教育課程を取得していて。
師であるヨーセン道士に感謝しながら廊下に向かって構えを改める、まだ憂ちゃんの気は衰えていない!
「クックックッ、やるじゃないですかぁ和さん!ただのゴミだと思っていましたが・・・なかなかどうして楽しませてくれますねぇ」(CV:中尾隆聖)
緩みかけた髪のリボンを解き捨て、うれしそうに話す憂ちゃん。
「ですがその程度の力でこの宇宙最強と言われる私を倒せるとでも思っているのですか!?」
確かに力の差は歴然、私の懇親の力を込めた通背拳を食らってもなお衰えていない憂ちゃんの気に私は焦りを覚えていた。
「どうしたのですか?来ないなら私から行かせていただきますよ!」
「!」
そう言った途端私の視界から憂ちゃんが消えた。
シュンッ!ドカッ!!
「ぐほっっ・・・」
突然背後に現れた憂ちゃんが繰り出したキックで床に叩きつけられる。
まったく見えなかった、ここまで力の差があるなんて・・・。
「もうお終いですか?残念ですねぇもう少し楽しませてくれると思ったんですが」
ピピピピピピピピピッ・・・
私に差出した憂ちゃんの右人差し指に光が集まっていく・・・このままでは!!
「これで最後です!!」
ピピピピピピピピピッ・・・
私が死を覚悟した瞬間、部屋の窓を突き破って男の人が私たちの間に割って入った。
寺生まれで霊感の強いTさんだった!
「破ぁ!!」とTさんが叫んだ途端憂ちゃんは苦悶の表情で塵と消え去った。
「ありがとうございますTさん、でも何でここへ?」そう聞いた私にTさんは
「なぁに、たまたま通りかかっただけだから気にしないでくれ」そうつぶやいてTさんは去っていった。
寺生まれはスゴイ、私は感動を覚えずにはいられなかった。
ごめん>>92 はノリで書いたw
こっちがエンディング
--------------------------
「!!!」
柔らかな朝の日差しが頬に当たる、けたたましく鳴る目覚ましを消すためにぐったりした体を起こした。
部屋の中を見渡す、壊れたはずの扉は昨日までと同じように何事もなくその機能を果たしていた。
ふぅーっと安堵のため息をつく。
まだあの日の事を気にしているからだろうか、この一週間悪夢しか見ていない。
唯とは毎日幸せにすごしていたが、心の底にあるあの時の罪悪感が夢と言う形で現れているんだろうと自己分析した。
それにしても、憂ちゃんが悪役だなんて・・・あの日の「絶対許さないですよ?」って言葉のせいだろうか。
気を取り直してシャワーを浴びるために着替えを持って部屋を出た。
部屋の扉を開け、浴室に向かった時に何かが足に絡まった。
「!」
そこにはあの時に憂ちゃんが捨てたリボンが残されていた。
-To Be Continued-
付き合ってくれてありがとう!規制のうっぷんが晴れた!
また書いたらスレ立ててみるよ
おまえらありがとう(^O^)/
元スレ
階段を上り、音楽準備室と書かれた扉の前にたどり着く。
扉に近づきノックをしようと構えた時に、部屋の中が騒がしいことに気づいて手を止めた。
「おい、唯どうしたんだよ大丈夫か!?」
「なっ、なんでもないよ律ちゃん・・・ちょっとあくびが出て」
「あくびって、、嘘つくなよ!どう見ても泣いてるじゃないか!?」
「ちょっと律やめなよ、唯が怯えてるじゃないか。唯大丈夫だから、ねっ?」
「だっ、大丈夫だよ澪ちゃん・・・ほ、ほらねっ」
おそらく無理に笑っているのだろう、あの子は。
「唯ちゃん・・・今日は一日変でしたわよね、私の持ってきたケーキも残してるし具合でも悪いの?」
「唯先輩、具合が悪いんだったら無理しないでくださいね?」
「うん、みんなありがとう。でも本当になんでもないの・・・」
4: 1 2010/06/23(水) 23:02:36.78 ID:BCWDjSUb0
「唯・・・悩み事があるなら私が相談に乗るからさ!」
「そうだよ律じゃ不安だったら私でも紬でもいいから」
「ちょっ澪、何気にひどい・・・」
「ありがとう・・・でもごめん、本当になんでもないの」
「・・・そっか、わかった。でも相談したくなったらいつでも言ってこいよ」
コンコン。
一連の話を扉の前で聞き終えて、安堵した気持ちで扉をたたいた。
安堵して・・・。
そうか私は・・・私は自己嫌悪に陥りながら扉を開けた。
「律、この間頼んだ書類まだ提出してないでしょ?」
努めて平静を装う。
でも、私の声に反射的にビクッとした唯が目に映り更に自己嫌悪に陥った。
「和・・・あっ!」
「忘れてたわね・・・仕方ないわ、明日のお昼までに絶対提出してね」
「悪い和、明日には間違いなく!」
悪いと言っている割には悪びれた様子もなく、ヘヘヘッと笑いながら律が私を拝んでいる。
「頼むわよ」
7: 1 2010/06/23(水) 23:05:44.15 ID:BCWDjSUb0
「ごめんみんな、やっぱり私今日は帰るね・・・」
そう言いながら唯がごそごそと帰り支度を始めた。
「あ、私送っていこうか?」
「私もこれで帰るつもりだったから私が送るわ」
立ち上がろうとした澪を制して私が唯に付き添った。
「じゃぁ和、お願いね唯具合悪いみたいだから・・・」
「うん任せて。さぁ、唯行きましょう」
「う、うん」
肩に触れた瞬間ビクッとするが、それを周りに悟られないように努めて明るく声を出しているのが分かる。
軽音部の部室を出て、私の鞄を取るために教室に向かう。
唯は何も言わず私の斜め後ろをついてくる。
「唯・・・」
不意に話しかけられたからなのか、ビクッとしただけで返事はなかった。
「なんでもない・・・」
私はまた唯を追い込んでいることに自己嫌悪した。
8: 1 2010/06/23(水) 23:08:06.57 ID:BCWDjSUb0
「唯ちゃん大丈夫かしら?」
「和がついているから大丈夫だと思うけど」
「あ、あの・・・」
「どうした梓?」
「・・・えっと、私の勘違いかもしれないんですけど」
「なになに?」
「さっきの唯先輩変じゃありませんでした?」
「・・・梓、そのことでみんな話してるの分かってなかったのか?」
「わかってますよ!そうじゃなくて、その・・・」
「もしかして・・・和ちゃん?」
「あ、はいそうです。紬先輩も気づきました?」
「なになに、どういうこと?」
「その、唯先輩の反応って言うか・・・」
「うん私も思ったんだけど、和ちゃんが入ってきたときと一緒に出て行くときに・・・唯ちゃん何か怯えてたような感じが」
9: 1 2010/06/23(水) 23:10:44.25 ID:BCWDjSUb0
「唯が和に怯える!?・・・それは勘違いだろ~w」
ありえないって感じで両手をひらひら挙げる律。
「律・・・二人が言ってることは多分、その・・・そうだと思う」
「澪?」
「私は、その・・・唯のほうは気づいてなかったんだけど和のことで引っかかってて」
「?」
「その、いつもの和なら唯が具合悪いって言ったらもうちょっと心配すると思うんだけど・・・」
「う~ん、じゃぁ唯と和が変だとして・・・わかんねーー!」
そう言って律は頭を抱えてジタバタした。
「つまり、唯ちゃんと和ちゃんの様子がおかしいんだから二人の間で何かがあったんじゃないかって澪ちゃんは言いたいのよね?」
こくこく、と頷く澪。
「で、何があったんだ?」
「さすがにそこまでは・・・」
「そうですよ、それが分かってたらみんな悩みませんよ」
呆れた顔で律を見る梓。
11: 1 2010/06/23(水) 23:13:01.47 ID:BCWDjSUb0
「そっか、でも喧嘩したとかなら一緒に帰らないよな?」
「そうですね、それに私唯先輩が喧嘩したところなんて見たことないし」
「じゃぁ、恋愛問題だな!思いつめた唯が和に告白!でも和は澪が居るからと振ったわけだ!」
「ちょ、なんでそこで私が出てくるんだ!、、、じゃなくてみんなまじめに考えてるんだからちゃかすなバカ律!!」
ポカッ!
「いてて、殴らなくてもいいだろ・・・」
「ともかく考えても分からないですし、明日もう一度唯ちゃんに聞いてみましょう?」
「そうだな、和にも聞いて見るか」
「そうですね、もし喧嘩をしてしまったなら二人の言い分も聞いた方が仲直りさせやすいですし」
「分かった、とりあえず明日二人に聞いてみるって事でOK?」
こくこく、と三人がそろって頷く。
12: 1 2010/06/23(水) 23:15:10.78 ID:BCWDjSUb0
校門を出て家路をたどる、夕日に照らされた二つの影が一定の距離を置いてアスファルトに写る。
唯は黙ったまま私の斜め後ろをついて歩く。
昨日までは私の横を歩いていた、でもそうさせたのは私。
決して望んだ結果ではないけれど、おそらく・・・いや、もう取り返しのつかないことだろう。
ただそれでも満足している自分の一部分に、また自己嫌悪を抱いた。
「話さなかったんだね」
「えっ!?」
「軽音部のみんなに」
「・・・誰にも言わないよ」
言わないよ・・・か、それは自分のために?それとも私のために?
聞くまでもない、私のためだ。
13: 1 2010/06/23(水) 23:16:45.25 ID:BCWDjSUb0
「今日も家においでよ」
ビクッと唯の肩が跳ねる。
「あの・・・えっと・・・」
唯の目元にうっすら涙が光る、その様子を見て何故かゾクゾクするものを感じる。
私は唯を傷つけたいわけじゃない、そのはずなのに心のどこかでひとつの感情が沸き上がってくる。
「和ちゃん、あのね・・・」
「・・・言う事聞いてくれないと私、死んじゃうかも」
拒否させない様に唯の耳元で囁く、唯の肩が大きく跳ねる。
耐え切れなくなった雫が大きな瞳から零れ落ちる。
14: 1 2010/06/23(水) 23:19:32.22 ID:BCWDjSUb0
ゾクゾクッ
言い知れぬ快感が背中をはしる、自分でも気づいていなかったが私はこういう性癖なのだとはっきり自覚した。
すがるような目つきで見つめてくる唯が殊更愛おしく見える。
「大丈夫、今日は痛くしないから、ねっ?」
こくっ。
納得したわけではないだろうが、素直についてくる唯がたまらなく可愛い。
たとえ嫌われていても、もう手放す事は出来ない私の唯、可愛い私だけの・・・。
15: 1 2010/06/23(水) 23:22:37.60 ID:BCWDjSUb0
-1日目-
「和ちゃ~ん」
ぱたぱたと落ち着きなく走ってくる一人の生徒。
「唯、廊下走っちゃダメでしょ」
「えへへ、おこられちゃった」
薄紅色の整った唇から軽く舌を出し「てへっ」って顔でまったく反省の色が見えない。
まぁ、それが唯の良いところではあるけど。
「ねぇ、和ちゃん今日は一緒に帰ろうよ~」
「軽音部は?」
「ん~今日は律ちゃんと紬ちゃんが用事があるからってお休みなの」
「そう、私もう少し掛かるけどどうする?」
「いいよ~まってる~」
正直、この申し出はうれしかった。
17: 1 2010/06/23(水) 23:24:46.44 ID:BCWDjSUb0
唯が軽音部に入ってから一緒に帰ることは少なくなっていた。
私も生徒会で雑務に追われていたので忙しかったのもあるけど・・・。
唯から誘ってくれた、それだけで私は心が弾んでいた。
雑務を終わらせ、唯が待つ教室に向かう。
ダメだと思いつつもついつい小走りになってしまう。
「おまたせ唯・・・唯?」
「んっ・・・むにゃ・・・おいしい・・・」
「もうっ、唯ったら」
クスッと笑い、机でだらしなく眠る唯の髪にそっと触れる。
サラサラと流れる髪の間から垣間見える長いまつげ。
美少女とまでは言わないが、十二分に可愛らしい顔立ち。
おそらくそのキャラクター故に周りからは認識されていないと思う。
でも、常にそばに居た私だけが知っていればいい事だし、なるべくなら他の人に気づかれたくない。
18: 1 2010/06/23(水) 23:26:25.32 ID:BCWDjSUb0
「むにゅ・・・あ、和ちゃんおはよ~」
「おはよう じゃないわよ。さぁ、帰りましょう」
「うん!」
「ほら、涎拭垂れてるわよ」
ふきふき。
「えへへ、ありがとう~」
あーもう、可愛すぎる。
校門を出て並ぶ二つの影、唯と私。
「ねぇ、和ちゃん手繋いで良い?」
「子供じゃないんだから」
「え~、繋ごうよ~」
「もう、仕方ないわね」
言葉とは裏腹にすごくうれしかった。
19: 1 2010/06/23(水) 23:28:27.19 ID:BCWDjSUb0
胸のどきどきが手から伝わってしまわないかとあせってしまい、余計に鼓動が速くなってしまう。
「和ちゃんの手、あったか~い」
「唯の手の方が暖かいよ」
「えへへ」
うれしかったのかまるで子供のように唯が腕を振りはじめた、でもそんな唯の態度が私もうれしい。
「ふふふっ」
「えへへ」
二つの影が繋がってどこまでも伸びていた。
「唯、たまには家に来る?」
「行く行きます!和ちゃんの家久しぶりだよ~たのしみ~」
何のためらいもなく即答、唯らしいわ。
クスッと笑いながらも憂ちゃんに連絡を入れるように促した。
20: 1 2010/06/23(水) 23:32:28.83 ID:BCWDjSUb0
プルルルル・・・
「あ、うい~あのね和ちゃんの家に遊びに行くから・・・うんうん、大丈夫だよ~
も~ういは心配性なんだから・・・うん、はーい」
ピッと音を立てて電話を切る。
「これでOK~行こう!和ちゃん!」
23: 1 2010/06/23(水) 23:34:56.69 ID:BCWDjSUb0
「おじゃましまーす」
「先に部屋に行ってて」
「はーい」
唯が脱いだ靴をきれいに並べてから台所に向かい飲み物を取ってくる。
ガチャ。
「麦茶しかなかったけどいい?」
「うん~ありがと~」
ゴクゴク。
「久しぶりだけど、やっぱり和ちゃんのお部屋は落ち着く~」
「そう?」
「うん、こうするともっと落ち着く!」
ぱふっ。
そう言ってベットの上でゴロゴロとしはじめる唯、無防備過ぎて目のやり場に困る。
25: 1 2010/06/23(水) 23:36:57.19 ID:BCWDjSUb0
「ゆっ、唯見えてる」
「ほえ?いいよ~和ちゃんになら見られても」
ドキッとして、顔に血が上ってくるのが分かる。
今だったら・・・。
「ゆ、唯・・・」
「なぁに?」
ゴロゴロ。
「えっと・・・その」
ゴロゴロ。
「・・・私、ゆっ、唯のこと」
ゴロゴロ。
「す・・・好きなの・・・」
ピタッ。
28: 1 2010/06/23(水) 23:40:14.88 ID:BCWDjSUb0
・・・言ってしまった、本当なら一生言うつもりはなかった。
言ったそばからすぐに後悔し始めている・・・でも唯に知って欲しかった。
そして唯の気持ちが知りたい。
「・・・」
無言で唯が立ち上がって・・・。
ぎゅっ。
「私も和ちゃんが大好きだよ~」
そう言って私に抱きついてきた。
「!!」
言葉にならないうれしさで私は満たされていた。
「えへへ~」
夢なのかな、でもこの温もりは夢じゃない。
こんなことだったらもっと早く打ち明ければよかったのに。
「ゆっ、唯・・・」
29: 1 2010/06/23(水) 23:42:23.69 ID:BCWDjSUb0
唯の目をじっと見つめる、綺麗に澄んだ瞳が目の前にある。
キョトンとした仕草が可愛い。
私は抑えられなくなって唯の唇にそっと自分の唇を重ねた。
「!」
ドン!
「えっ?」
私は何が起こったのかわからなかった。
目の前には狼狽する唯の姿、突き飛ばされた!?
どうして!?唯も私が好きだって言ってくれたのに・・・。
31: 1 2010/06/23(水) 23:44:11.88 ID:BCWDjSUb0
好き・・・?
私は好きだといわれて頭がいっぱいになっていた、そうよね・・・。
この子はそういう子だったわ。
唯の好きはただの好き、みんな大好きの好き・・・ただの親愛の情、それは私が唯に持つ感情とは別の・・・。
「ご・・・ごめん、和ちゃん、でも・・・あの・・・」
拒絶された。
狼狽しながらも、申し訳なさそうに謝る唯を見たら私の中の何かが弾け飛んだ。
「のどかちゃん、ちが・・・」
ばふっ。
私は勢い良く唯をベットに押し付けた。
32: 1 2010/06/23(水) 23:45:38.73 ID:BCWDjSUb0
「の、のどかちゃ・・・んんっ」
力任せに唯を押さえつけ強引に唇を重ねた、もう後戻りは出来ない。
このままでは唯を失ってしまう、それならばせめてこの思いだけでも。
「んんっ・・・ん!」
体をよじる唯を無理やり押さえつけ何度も唇を奪う、唯の目から涙が零れ落ちる。
「はぁはぁ・・・」
罪悪感からか唇をそっと離す、そして頬の涙を舌ですくい上げる。
「和ちゃん・・・腕痛い・・・」
唯を泣かせたいわけじゃない、できることならやさしく抱きしめてあげたい。
でも、もうそれはかなわない。
唯の両手を頭の上で交差させ、右手で押さえつける。
左手でそっと唯の膨らみに手を伸ばす。
33: 1 2010/06/23(水) 23:47:18.54 ID:BCWDjSUb0
ビクッ
唯の鼓動が異常なほどの速さでトクントクンと手のひらに流れ込む、怯えさせてしまっている。
でももうとめられない、とまらない。
「のど・・・」
「嫌い!」
ビクッ!
「あんたなんか大嫌いよ!だからむちゃくちゃにしてあげる!」
「のどかちゃ・・・」
「抵抗したら死ぬから!私死んじゃうから!!」
先ほどよりも大きくビクンッと唯の体が跳ねる。
自分でも支離滅裂な事を言っていると思った、嫌われたとたんに手のひらを返すように嫌いと言ってしまう、嫌いになんて絶対になれないのに。
更に滑稽なのが嫌われてしまった子を脅すのに、脅し文句が「死んじゃう」なんてバカみたい。
34: 1 2010/06/23(水) 23:48:47.50 ID:BCWDjSUb0
「嫌・・・和ちゃん死んじゃやだ・・・」
目にいっぱいの涙をためてイヤイヤと首を振る唯、こんな私でもまだ唯は死んで欲しくないって言ってくれた、本当に優しい子。
そして私はその優しさに付け入る卑怯な女。
「大人しくしてね」
唯がコクッと頷いたので押さえつけていた手を離す。
両手で続きをはじめる、大きくはないけれどやわらかくて張りのある胸。
手のひら全体を使って服の上から優しく揉みしだく。
「んっ・・・」
敏感な部分に触れたのだろうか、唯から可愛い吐息が漏れる。
初めて聞くその声が愛おしくてたまらなくなり、手荒に服ごとブラをめくりあげる。
ビクッと唯の体が反応するが抵抗はしなかった、私のために我慢してくれてる、そう思うだけでうれしかった。
小ぶりだけど形の良い胸の、淡いピンク色の突起が唯の息遣いのたびに上下する。
私はそれをじっくりと眺めた。
36: 1 2010/06/23(水) 23:50:26.04 ID:BCWDjSUb0
顔を真っ赤にした唯がモジモジとする姿にドキッとする。
普段は天真爛漫で、恥じらいという言葉が見受けられない唯のこの姿を見るのは私がはじめてなのだ。
唇で頬に触れる、優しく触っているからか嫌がるそぶりは見せない。
頬から伝うようにして耳へ移動する。
「んふっ・・・」
唯は耳が弱いらしい、ちょっと触れただけで甘い吐息を吐いた。
舌先で優しく耳たぶを絡め取る。
ちゅぴっ
「ん・・・あふっ」
そのまま耳を舐りつつ左手であらわになった胸をやさしく弄る。
「んんっ、んっっ!」
頂点部分を人差し指と中指の付け根で挟んで刺激する、その度に唯は甘い吐息を吐いた。
唯の目覚めはじめたもどかしげな表情を見ているだけで、私の女の部分がしっとりと湿ってきていることが分かった。
38: 1 2010/06/23(水) 23:52:27.40 ID:BCWDjSUb0
快感でぐったりとした唯を起こし、上着とブラを脱がせ、スカート、ショーツ、すべてを取り払った。
ショーツにはうっすらとその部分に湿った筋がついていた。
次に自分の服も脱ぎ唯と同じ姿になった。
触れられてもいないはずのその部分が湿り、唯よりも濡れているのがはっきりと分かる。
私の姿を唯が呆然と眺めている、流石の唯でもこのあとに起こることが分かっているからだろう。
だが嫌がったそぶりは見せない、私の命が掛かっているから。
本当に滑稽だわ・・・私。
不意に涙が頬を伝った、泣きたいのは私じゃなくて唯なのに。
「の、和ちゃん・・・」
心配そうに私を見つめる、こんな状況でも私の心配をしてくれるなんて・・・。
手のひらで一度頬をなでてから右胸の頂に軽く口づけをする。
「んっ・・・」
ちゅぷ、ちゅぴっ・・・
「あっ、んっふっぅ」
41: 1 2010/06/23(水) 23:54:22.41 ID:BCWDjSUb0
舌先で突起を絡めるように舐め回す度吐息が漏れる、我慢しきれなくなって右手で私自信の湿った部分に指を這わせる。
「ぅんんっっ!」
すっかり敏感になった部分に思わず声が漏れた、そんな私の反応に唯はまったく気づいていない。
おそらく自分でもこういう行為をしたことがないのだろう、はじめての快感におぼれているようだ。
べっとりと濡れた右手を小刻みに這わせながら、自身の快感だけに溺れない様に調節しつつじっくりと唯の肢体に舌を這わしていく。
恥ずかしいのか押し殺すような唯の声を感じながら、ゆっくりとゆっくりと下の部分を目指す。
少なめの柔らかな茂みを抜け、焦らす様に肢の付け根に口づけを重ねる。
綺麗だと思った。
何度か自分のそれを鏡で見たことがあったが一度も綺麗だとは思わなかったのに。
幾分幼く見えるその膨らみのすじからテラテラとした液体が溢れている、好奇心で見た小説の表現に「蜜」という言い回しがあったのを思い出した。
自分のものではピンとこなかったが、唯のものならしっくりとくる。
43: 1 2010/06/23(水) 23:56:54.11 ID:BCWDjSUb0
その蜜の雫を舌先でそっと舐め取った。
「んっっ!?の、のどかちゃん!?」
唯の反応にはかまわず何度も舌を這わせ雫を絡め取る。
「あぅっ!、ダ、ダメ汚いよぉ・・・んっ!」
まだ何か言いたそうな表情をしていたが、はじめて触れられる一番敏感な部分からの刺激の波に抗えないようだ、一段と唯の呼吸が荒くなる。
蜜を堪能しつつも、唯の右足にまたがる格好になり、指ですっかり整った私の部分を唯の柔らかな肢にこすりつける。
「ん・・・ふっ」
あふれ出した雫が腰を動かすごとにニチャニチャといやらしい音を立てる。
愛おしい人だというだけでこんなに違うのだろうか、自分でするそれとは比較にならない快感に声を抑えきれない。
くちゅ、ちゅっちゅぴ・・・
「はぁぅ・・・んくっ」
「あぁ・・・はぁ、んっっ・・・」
44: 1 2010/06/23(水) 23:59:04.60 ID:BCWDjSUb0
「んっ、うぅっん・・・」
「はぁっ・・・くっんんっ!」
「んんっっ、ぁはん・・・くぅっ、んんんっっっっ!!」
ビリビリと痺れが全身に伝わり爪先まで快感が押し寄せる。
「はぁはぁ・・・んっ・・・」
一人での行為とは格段に違った刺激に体がぴくぴくとリズムを刻む。
「のどかちゃん・・・」
先に達してしまった私をもどかしそうな表情で見つめてきた、中途半端な状態で私に放置されたため本能的に刺激を求めているのだろう。
ちゅっ・・・くちゅっ・・・
「んっはぅん・・・っく、はぅ・・・んんっ」
再び敏感な部分に舌を這わせ、可愛く膨らんだ突起を刺激すると一段と大きな声が漏れた。
「の、のどかちゃん・・・んっ・・・」
唯がうわごとのように私の名をつぶやいた。
45: 1 2010/06/24(木) 00:01:16.83 ID:304Q9apv0
愛おしさと裏腹に私の中でむくむくと、どす黒い感情が沸き上がってくる。
『一生忘れられなくしてあげる』
そんな思いがふつふつと沸いて来た。
明日からはもう声を掛けてくれないかもしれない、目も合わせてくれないかもしれない・・・だから私を刻んであげる。
ぐいっと唯の片脚を持ち上げ自分の肩に掛ける。
交じり合った私の唾液と蜜が、十分行き渡ったその部分の奥が良く見えるように指で広げる。
「んっ!・・・あぁっん!」
指を絡めるように這わせ、指先を十分湿らす。
ぽってりとした唇の奥にヒクヒクと軽く痙攣している襞を、指で一気に押し破った。
「っっん!・・・っ痛!痛い痛い!」
予想外の出来事に子供のように泣き出す唯、泣いている唯とは裏腹に私は私の証を唯に刻めたことに満足していた。
そっと指を抜き取る、先端から第二間接に掛けて唯の「しるし」の色がついていた。
音を立てながらその指についた「しるし」を舐め取る。
達成感で恍惚としていた私の視界に、声を上げ泣いている唯が入った。
46: 1 2010/06/24(木) 00:03:10.72 ID:304Q9apv0
「唯・・・」
ビクッ!
すっかり怯えた唯の反応に一気に血の気が引く、私は・・・私はなんて事をしてしまったの!私の欲望のためだけに唯を汚してしまった!
あんなに純粋で、優しくて、こんな汚れた私のことも見捨てないでくれた唯を!!
「・・・の、のどかちゃん、ごめんね・・・ごめんね、我慢するから死んじゃいやだ!」
嗚咽を漏らしながらも唯が謝ってきた。
何故!?何故、唯が謝るの!悪いのは私なのに!?
「帰って!服を着てすぐ帰って!!」
ビクッ
「のどかちゃ・・・」
「何度も言わせないで!帰ってよ!・・・帰って・・・それと、このことは誰にも言わないで!言ったら私死ぬから!!分かったらもうかえっ・・・」
最後は涙と嗚咽が溢れてもう声にならなくなっていた。
47: 1 2010/06/24(木) 00:05:13.31 ID:BCWDjSUb0
すごく自分が惨めだった、自分で招いたことなのにこんな姿を唯に見られたくなかった。
声を上げて泣いた、多分唯の前でははじめてだ。
そんな私に戸惑いながらも唯は服を着終わって部屋の扉に向かった。
出て行くときにまた「ごめんね・・・和ちゃん」と一言つぶやいてから部屋を出た。
それが更に私を惨めにして涙が止まらなかった。
49: 1 2010/06/24(木) 00:09:29.38 ID:304Q9apv0
-2日目-
二人とも無言のまま私の家に着く、パートに出ている母は今日も帰りが遅い。
「・・・おじゃまします」力なくつぶやき私の部屋に向かう唯。
唯の靴を並べ、あとから部屋に入る。
パタンと音を立てて部屋の扉が閉まる。
その音にビクッと唯が反応する。
「あのね・・・和ちゃん、聞いて欲し・・・」
「あとで聞くわ」
そう言って口づけで唯の口をふさいだ。
「ん、むっ・・・」
昨日と違ってもう拒絶はない、嫌がっているようにも見えないけど・・・ううん、私がそう思い込もうとしているだけ。
数分唇を重ね、唇の隙間をこじ開け舌を入れた。
「んっ!?」
51: 1 2010/06/24(木) 00:11:48.88 ID:304Q9apv0
びっくりしたようだったがしばらくすると唯も私に舌を絡めてきた。
「んっ・・・くちゅ、ちゅっ」
お互いを吸いあう音だけが部屋の中に充満する。
ツーっと糸を引いて唇が離れる、口づけだけで唯の顔は上気している。
私が想像していたよりもディープキスは気持ちが入るものだった、軽くイッてしまいそうな感覚すらある。
頬や耳に軽く口づけをしながら唯を脱がしていく。
そのまま唯をベットに寝かせ私も服を脱ぐ、唯の顔からは不安の顔は見えない。
いや、錯覚だ。
私は何度夢を見れば気が済むのだろう、昨日あれだけの事をしてそしてまた今日も・・・もう戻れないのは分かっているはずなのに。
「・・・のどかちゃん」
恥ずかしそうに唯が私を求めた、いやこれも錯覚なのは分かっている唯は私を死なせたくないだけ・・・。
分かってはいるが私は求められるまま再び唇を重ねた。
私は出来る限り優しく唯を扱った、一度肌を合わせたからだろうか?昨日よりも感じているような気がする。
そのまま優しく下へと手を伸ばす・・・。
53: 1 2010/06/24(木) 00:15:57.61 ID:304Q9apv0
ビクッ!
その部分に触れた途端に唯が身じろぎした。
「今日は痛くしないから・・・ね」
「う、うん・・・んっっ」
優しい態度が良かったのかもう一度触ったときは吐息に変わっていた。
昨日の痛みがあるかもしれないのであまり奥は触らないようにして、丘に沿った部分や敏感な突起を優しく撫でた。
「んっふぅ、んっっ・・・あっぁ!」
ちゅぴっ、にゅるっ・・・
可愛い声や聞こえてくる卑猥な音で私も疼いて堪らなかったが、今日は先に唯に達して欲しかったので我慢した。
「んっっ!はぁっっ・・・あんんっ!」
唯の声が徐々に大きくなり、肌が桃色に染まっていく、もう少しで・・・。
「んっ、あんっ・・・の・・・のどかちゃぁん・・・好き・・・大好き、んふぅっ・・・大好きなのぉ」
バンッ!!
私はベットを思い切り殴った。
54: 1 2010/06/24(木) 00:18:03.18 ID:304Q9apv0
「なぜ・・・何故そんなこというの!!」
いきなり豹変した私の態度に驚きを隠せない唯。
「唯の気持ちは分かってる!好きだなんて言わないで!余計・・・惨めになるじゃない・・・」
唯に向かって一気に私の気持ちを捲くし立てると抑えていた感情が爆発して涙が溢れた。
脅してるからって唯がそこまでする必要はないのに、嘘で言われるくらいなら嫌いだと言われた方がマシだわ・・・。
「のどかちゃん・・・」
「触らないで!」
唯の手を払いのける、自分でも支離滅裂なのは分かっているでも抑えきれない。
ぎゅっっ!
不意に唯が私を抱きしめた。
「さわらな・・・」
「嫌わないで!!」
えっ!?
嫌わないでって・・・。
55: 1 2010/06/24(木) 00:19:39.71 ID:304Q9apv0
嫌っているのは唯でしょ、ひどいことをしてる私に・・・。
「嫌わないで、許してくれるなら私なんでもするから。だから私のことを嫌わないで!!」
顔を上げると顔中をぐしゃぐしゃにして泣く唯の顔が目の前にあった。
どうして私が唯を嫌いになるの・・・そんなことありえないのに。
「ごめんね・・・私が突き飛ばしたから、だから・・・怒ったんだよね、私の事嫌いになっちゃったんだよね」
鼻をすすりながらたどたどしく唯が話す。
「びっ・・・びっくりして手が動いちゃったの、すごくうれしかったの・・・に・・・でもそれで私が和・・・ちゃんを傷つけたから・・・
それに私が好きって言ったからおこ・・・怒ったんだよね迷惑なのは分かってるけど・・・もう好きって言わないから、
私に出来ることなら何でもするから嫌わないで!・・・ううん、私の事は嫌ってもいいから死んじゃいやだ!お願い!のどかちゃん・・・」
56: 1 2010/06/24(木) 00:21:18.32 ID:304Q9apv0
私はやっと理解した、『勘違い』それもまるっきり逆の!!
唯が好きだと言ってくれたのは本当だったんだ、勝手に勘違いして思い込んで・・・。
そんな勘違いした私に言われた「嫌い」って言葉と「死ぬ」って言葉を唯は信じてしまっていたんだ・・・。
「唯・・・ごめんね、本当にごめんね!」
ぎゅっと唯を抱きしめる。
「・・・のどかちゃん?」
「嫌いになんてなってないよ全部私の勘違いだからごめんね唯!・・・嫌いって言ったのも死ぬって言ったのも全部嘘なの!」
「・・・嘘?」
「うん、私が勝手に唯に拒絶されたと思い込んでただけなの。それで、その・・・それが悔しくて嘘をついちゃったの・・・ごめんなさい」
ぽろぽろと涙が溢れる、そんな私の頭を唯が優しく撫でてくれた。
「ううん、私が悪いの。和ちゃんは何にも悪くないの!」
「唯・・・」
「私が和ちゃんを傷つけたから、だから私が悪いの!和ちゃんは悪くないの!」
57: 1 2010/06/24(木) 00:23:00.27 ID:304Q9apv0
「唯・・・ありがとう、ごめんね大好きだよ」
「私も、あっ・・・の、のどかちゃん・・・好きって言っても怒らない?」
「うん、唯から好きって聞きたい、いっぱいいっぱい聞きたい!」
「えへへ、私も和ちゃんが好き!だーいすき!」
ぎゅうっ。
私の勘違いで大きなまわり道をしてしまったが、今やっと唯と一つになれた事がうれしかった。
「唯、本当にごめんね、ひどいことして。痛かったでしょ?」
「ううん・・・私もごめんね、痛くてびっくりして泣いちゃったりして、でも和ちゃんだからうれしかったの、本当だよ。それに・・・んと・・・ちい・・・欲・・・」
「ん?なぁに、聞こえない?」
「その・・・和ちゃんに触られてるとすごく気持ちいいの・・・だからまたして欲しいの・・・」
顔を真っ赤にしながら私を恥ずかしそうに見つめてきた。
そのまま唇を重ね、その日はくたくたになるほど愛し合った。
58: 1 2010/06/24(木) 00:24:53.51 ID:304Q9apv0
-3日目-
昨日の疲れはあったけれどいつもより早めの時間に学校に着く、昨日サボって帰った分の雑務があるからだ。
「和さん」
下駄箱で憂ちゃんに呼び止められ、真剣な表情で人気がないところへ促された・・・もしかして。
「和さん・・・」
まさか唯・・・。
「お姉ちゃんをよろしくお願いします!!」
ぺこりと頭を下げる憂ちゃん・・・えぇ!?
「あの・・・憂ちゃん・・・」
「お姉ちゃんから全部聞きました」
ゆいー!あーーーっ・・・。
「でも、和さんだから許すんですよ!それに次にお姉ちゃんを泣かしたら・・・絶対許さないですよ?」
目が怖い・・・この子絶対本気だ・・・。
「うん、これからは絶対唯を泣かせたりしません、約束します!」
59: 1 2010/06/24(木) 00:26:26.68 ID:304Q9apv0
憂ちゃんは、私の返事を聞いて納得してくれたのかクスッと笑った。
「でも、よかった。お姉ちゃんずっと和さんのこと好きだったから」
「えっ?」
「お姉ちゃんから聞かなかったんですか?幼稚園のころからずーっと好きだったって」
ええっー!
「私なんて、和さんのお嫁さんになる!って何度聞かされたことか・・・」
そんな事、私は言われた事ない・・・いや、そう言えば子供のころ何度かお嫁さんにしてねって言われた覚えが・・・。
「あれって本気だったんだ・・・」
「もぅ、和さんだってお姉ちゃんの性格十分知ってるでしょ?」
ちょっとふくれっつらで指摘された。
確かに、あの子は思った事をそのまま口にするから・・・。
「!」
「どうしました?」
唯にそっくりのキョトンとした仕草で聞いてくる。
60: 1 2010/06/24(木) 00:27:57.82 ID:304Q9apv0
「憂ちゃんがきてるってことは、唯ももうきてるの!?」
「ええ、今日は朝練だからって・・・」
憂ちゃんの返事もそこそこに音楽準備室を目指す。
バタン!!
息を切らせて軽音部の部室の扉をくぐると・・・。
「おっ、唯!だんな様のお迎えだぞ!」
ニヤニヤとからかうように(間違いなくからかってるけど)話しかける律・・・。
「和ちゃんおめでとう~」
満面の笑みを湛えて祝福する紬・・・。
「そっ、その・・・おめでとう・・・」
何故か真っ赤になっている澪・・・。
「えっと・・・そ・・・その、お幸せに!」
こちらも真っ赤な顔の梓ちゃん・・・。
「えへへ~」
唯がテレつつも私の腕にしがみついてきた。
61: 1 2010/06/24(木) 00:29:41.69 ID:304Q9apv0
「ゆ・・・唯・・・」
「なぁに?和ちゃん?」
「だっ、誰にどこまで話した!?」
「えっと、まだ憂と律ちゃん、澪ちゃん、紬ちゃん、あずにゃんだけだよ」
どうして?って顔をしながら答える唯。
「でっ、ど・・・どこまで?」
そう聞いておきながら、真っ赤な顔でテレテレしまくる唯と四人の顔を見て私はすべてを悟っていた。
「ゆいーーー!!もう他の人に絶対喋っちゃだめだからね!!」
「えーーーっ!クラスのみんなにお祝いして貰おうと思ってたのにぃ!」
「お願い!それだけはお願いだから勘弁して!!」
真っ赤な顔だらけの中で、一番真っ赤な顔をして叫ぶ私だった。
66: 1 2010/06/24(木) 00:32:54.16 ID:304Q9apv0
【エピローグ】
私が恐れていた最悪の事態はなんとか回避された。
唯は約束通り憂ちゃんと軽音部メンバー以外に私達の関係を話すことはなく、私もやっと日常の日々を取り戻していた。
ただ、日常といっても今までの空虚な日常ではなく私の横には唯が居てくれた。
それに心強い仲間も出来た。
「でっ、ど・・・どこまで?」
そう聞いておきながら、真っ赤な顔でテレテレしまくる唯と四人の顔を見て私はすべてを悟っていた。
「ゆいーーー!!もう他の人に絶対喋っちゃだめだからね!!」
「えーーーっ!クラスのみんなにお祝いして貰おうと思ってたのにぃ!」
「お願い!それだけはお願いだから勘弁して!!」
真っ赤な顔で懇願する私に渋々といった感じで唯は了承した。
67: 1 2010/06/24(木) 00:34:40.60 ID:304Q9apv0
「まぁ、なんにしても良かったよな」
「うん、良かったね唯、和!」
「先輩、良かったですね!」
「うふふ、おしあわせに!」
軽音部のメンバーが再度お祝いの言葉をくれた。
「えへへ、ありがと~」
「みんな、ありがとう」
唯と二人で感謝の言葉を返した。
本当に感謝していた、普通ならこんなに暖かい反応は返ってこないだろう。
軽音部のメンバーと憂ちゃんに、もう一度心の中で感謝した。
68: 1 2010/06/24(木) 00:36:00.89 ID:304Q9apv0
「そっかーでもこれから先は二人に見せ付けられることになるのか・・・」
別に見せ付けるつもりはないが・・・多分そうなってしまうのかな。
今でさえうれしそうに唯が私の腕に絡まっているし・・・。
「うふふ、うらやましい限りね」
そう言う紬だが羨ましそうに見ている風には見えず、どちらかと言うと鑑賞されてるような気がする・・・。
「悔しいからこっちも見せ付けてやろうぜ、澪」
そう言った瞬間、律は隣に座る澪を引き寄せて・・・。
「んんっ!?」
もがく澪を押さえ込んで長々と唇を重ねる律。
「あらあらまぁまぁ♪」
うれしそうにそれを眺める紬。
ゴクリ。
両手で顔を覆ってはいるが、ちゃっかり指の隙間からのぞいて興味津々といった感じで眺める梓ちゃん。
69: 1 2010/06/24(木) 00:37:30.05 ID:304Q9apv0
「ねぇーねぇー、和ちゃん。私もしたくなっちゃった・・・」
「だっ、だめ・・・ここじゃ」
「えーっ、したいの・・・」
頬を高揚させ上目遣いに見てくる唯に欲求を抑えられなくなりそうだったがかろうじて我慢した。
「だめだって。・・・その・・・あとでしてあげるから、ねっ?」
最後は唯にだけ聞こえるように耳元でささやく。
「んっ、ちゅくっ・・・んふっ・・・」
澪は次第に抵抗をやめてぐったりとしてきた。
「ぷはっ・・・ってことで私たちのほうが先輩だからな!」
唇を離し、一息ついて律が自慢げに言い放った。
唇が離れたあとも、心ここにあらずといった感じだった澪の顔が徐々に紅く染まっていく。
「りっ・・・律!みんなのまえでその・・・するなんて、それにあれほど言っちゃダメだって!!」
70: 1 2010/06/24(木) 00:39:22.06 ID:304Q9apv0
「いーじゃん、唯達だって言ったんだし、ずっと黙ってるのって嘘ついてるみたいで嫌だったしさぁ・・・」
「そっ、それはそうだけど・・・でもはずかしい・・・じゃないか・・・」
「それで、それで!二人はいつからお付き合いしてたの!」
フンッ!と鼻息まで聞こえそうな勢いで紬が二人に詰め寄った。
「いや~、実は中学のときから」
若干照れた感じだが自慢げに律が話す。
「そっ、それでもちろんキスだけの関係じゃないわよね!」
紬の好奇心は留まるところを知らないようだ。
「それはもちろ・・・ムグゥ!?」
「わぁっっ!それ以上しゃべるなーー!」
両手で律の口を塞ぐ澪、もう遅い気もするけれど・・・。
「うふふふっ」
どんな妄想をしているのか、一人微笑む紬を見てこの子にだけは恋愛相談をしてはいけないと思った。
72: 1 2010/06/24(木) 00:40:51.62 ID:304Q9apv0
その後は、ところかまわず抱きついてくる唯の行動に当初は周りにバレてしまうのではないかと危惧していたが、唯の今までの性格や行動のためか気にしているのは私だけのようだった。
つまり、私たちの関係はこの上なく良好であり幸せな日々を送っている。
これからも色々な事があるだろう、楽しい事も辛い事も。
ただ、信頼できる仲間達が居てくれるから大丈夫だ、何があってもこの先ずっと唯と二人で進んでいく事を改めて心に誓った。
-END-
81: 1 2010/06/24(木) 00:47:05.07 ID:304Q9apv0
【おまけ】
「ただいま・・・」
ガチャリと玄関のドアが開き、私の『お姉ちゃん専用耳(Ear)』でなければ聞き漏らしてしまうほどの小さな声でお姉ちゃんの帰宅を認識した。
おかしい!こんなに元気のないお姉ちゃんは今世紀始まって以来のこと!!
いつもなら・・・
『たっだいま~』
『お帰りお姉ちゃん』
はぐはぐ。
ぁあっ、私の『お姉ちゃん専用鼻(Nose)』でなければ嗅ぎ分けられない帰宅直後のうっすら漂う汗(最上級のフレグランス♪)の
におい&授業中の居眠りのときに流したであろう酸味の利いた涎のにおい&お姉ちゃん特有の子供じみた甘い甘いミルクの香りが
交じり合ってこの世のものとは思えない芳醇な香りを漂わせつつ子供特有の妙に高い体温で包み込まれるこの帰宅時のハグ!キターーーーー!
82: 1 2010/06/24(木) 00:48:27.88 ID:304Q9apv0
ダメ・・・ういイッちやう・・・イッちゃうのほぉぉぉぉぅぅぅっぅううぅぅぅぅぅ!!おちんぽみるくでちゃうのほぉぉおおぉ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!111
がくがくがく・・・
『うい?どうしていつも腰をがくがくさせるの?』
これが日常であり至高のひと時であり唯一無二絶対神のお姉ちゃん様の帰宅を祝う祭典であり行事であり祝詞であり始球式でありストラーーーイク!満塁ホームラン!憂選手ハットトリック成功!!・・・ハァハァ。
ハッと我に返り、お姉ちゃんを迎え入れる。
「お、お姉ちゃんおかえりなさい!ご飯できてるからね、あ、先にお風呂にする?そ、それとも・・・(私を///)」
「ごめん・・・ちょっと具合が悪いから横になるね・・・」
84: 1 2010/06/24(木) 00:49:42.76 ID:304Q9apv0
!11!!!!!!1!!!!11111111111!!
おおぉぅおあ・・・自衛隊を派遣・・・違う!NASAに連絡してMI6に出動要請を・・・そうじゃない、えっと、霊柩・・・じゃなくてそう!救急車!
「だっ、大丈夫!?救急車呼ぼうか?熱は?お腹痛いの?もしかして初潮がきたの?・・・お赤飯用意しなきゃ!!!1!!!1!!!11111111」
「大丈夫・・・」
パタン。
にべもなくお姉ちゃんにだけに許されたお姉ちゃん専用まいふぇいばりっとすいーとルームに入ってしまうお姉ちゃん・・・。
どうしたんだろうオロオロ・・・そんなに具合が悪いのかしら・・・ここは私の『お姉ちゃん専用第六感(6sense)』で探るしかないわ!
「ハッ!」
85: 1 2010/06/24(木) 00:50:17.57 ID:304Q9apv0

ぴきゅーーーん!
86: 1 2010/06/24(木) 00:51:30.05 ID:304Q9apv0
「・・・・・・和・・・殺す!!!」
お姉ちゃんの・・・私が今まで夜中にこっそりとお姉ちゃん専用ふかふか底上げウォーター快眠リラックス電動テンピュールベットにもぐりこみ、
においクンカクンカ堪能コース60分(2億円相当)、起こさないようにかつ大胆ながらもソフトタッチでコース60分(15億円相当)、
はぅぅん!この食感舌触りまさにお姉ちゃんの宝石箱やー!朝までコース(時価)でも傷つけず大切に来るべき『うい・・・ういにならいいよ・・・』と
頬を赤らめつつでも大胆に女豹のポーズで誘ってくれるのをずっと我慢してきた私を差し置いてお姉ちゃんの神聖な膜を~~~~~!
のどかーーーーー!!!!1!!!!!!11111殺す!故Ross!子ロス!くぇdrftgyふじこlp!!!!!111!1!111111
88: 1 2010/06/24(木) 00:53:03.71 ID:304Q9apv0
泣き疲れ、涙も枯れ果てて呆然とベットに横たわっていた。
頭の中でグルグルと私が唯に行った行為を思い返し自己嫌悪に陥り、達成感を味わい、恐怖を感じ、絶頂を思い出し、絶望に苛まれていた。
玄関の扉が開く音がした、母が帰ってきたのだろうか。
こんな姿を見せてはいけない、涙をぬぐい服を着て身支度を整えた。
こんな状況でも自己保身を考える自分の行動に嫌悪した。
バンッ!!
刹那、部屋の扉が開かれそこに一人の少女が立っていた。
「う・・・憂ちゃん!?」
89: 1 2010/06/24(木) 00:54:34.50 ID:304Q9apv0
ゴゴゴゴゴッ!と効果音が入りそうなほどの形相で唯の妹、憂ちゃんが仁王立ちしていた。
「コロス・・・コロス・・・コロス・・・コロス・・・コロス・・・コロス・・・コロス・・・コロス・・・コロス・・・コロス・・・コロス・・・コロス・・・コロス・・・コロス・・・コロス・・・コロス・・・コロス・・・コロス・・・コロス・・・コロス・・・」
まるで呪文のようにひとつの言葉を繰り返している・・・どう考えてもまともじゃない!?
身の危険を感じ踵を返そうとした私の腹部に「ガッッ!」とゴンさん並の重い蹴りが入る。
「ぐぅっ・・・」
その衝撃に思わず声が漏れる。
「ごらぁぁぁあぁあぁぁっ!のどかーー!てめー私のお姉ちゃん様になにしてくれてんねん!ボテクリかますぞゴラァーーーッ!!!111!!1111111111」
そう叫んで弧を描きながら右のコークスクリューが私に迫った。
90: 1 2010/06/24(木) 00:56:10.47 ID:304Q9apv0
「なっ、避けた!?・・・ぐふっ!!」
私は間一髪でそのパンチを受け流し、肩幅に脚を開き全身から丹田へ気を集中する基本の姿勢を整え、憂ちゃんのがら空きになった鳩尾にそっと手を沿え一気に気を放出した。
部屋の扉を突き破り廊下の壁に打ち付けられる憂ちゃん、良かった万が一に備えて東林寺拳法の通信教育課程を取得していて。
師であるヨーセン道士に感謝しながら廊下に向かって構えを改める、まだ憂ちゃんの気は衰えていない!
「クックックッ、やるじゃないですかぁ和さん!ただのゴミだと思っていましたが・・・なかなかどうして楽しませてくれますねぇ」(CV:中尾隆聖)
緩みかけた髪のリボンを解き捨て、うれしそうに話す憂ちゃん。
「ですがその程度の力でこの宇宙最強と言われる私を倒せるとでも思っているのですか!?」
確かに力の差は歴然、私の懇親の力を込めた通背拳を食らってもなお衰えていない憂ちゃんの気に私は焦りを覚えていた。
「どうしたのですか?来ないなら私から行かせていただきますよ!」
「!」
そう言った途端私の視界から憂ちゃんが消えた。
91: 1 2010/06/24(木) 00:57:50.75 ID:304Q9apv0
シュンッ!ドカッ!!
「ぐほっっ・・・」
突然背後に現れた憂ちゃんが繰り出したキックで床に叩きつけられる。
まったく見えなかった、ここまで力の差があるなんて・・・。
「もうお終いですか?残念ですねぇもう少し楽しませてくれると思ったんですが」
ピピピピピピピピピッ・・・
私に差出した憂ちゃんの右人差し指に光が集まっていく・・・このままでは!!
「これで最後です!!」
ピピピピピピピピピッ・・・
92: 1 2010/06/24(木) 00:58:55.64 ID:304Q9apv0
私が死を覚悟した瞬間、部屋の窓を突き破って男の人が私たちの間に割って入った。
寺生まれで霊感の強いTさんだった!
「破ぁ!!」とTさんが叫んだ途端憂ちゃんは苦悶の表情で塵と消え去った。
「ありがとうございますTさん、でも何でここへ?」そう聞いた私にTさんは
「なぁに、たまたま通りかかっただけだから気にしないでくれ」そうつぶやいてTさんは去っていった。
寺生まれはスゴイ、私は感動を覚えずにはいられなかった。
94: 1 2010/06/24(木) 01:01:11.89 ID:304Q9apv0
ごめん>>92 はノリで書いたw
こっちがエンディング
--------------------------
「!!!」
柔らかな朝の日差しが頬に当たる、けたたましく鳴る目覚ましを消すためにぐったりした体を起こした。
部屋の中を見渡す、壊れたはずの扉は昨日までと同じように何事もなくその機能を果たしていた。
ふぅーっと安堵のため息をつく。
まだあの日の事を気にしているからだろうか、この一週間悪夢しか見ていない。
唯とは毎日幸せにすごしていたが、心の底にあるあの時の罪悪感が夢と言う形で現れているんだろうと自己分析した。
それにしても、憂ちゃんが悪役だなんて・・・あの日の「絶対許さないですよ?」って言葉のせいだろうか。
気を取り直してシャワーを浴びるために着替えを持って部屋を出た。
部屋の扉を開け、浴室に向かった時に何かが足に絡まった。
「!」
そこにはあの時に憂ちゃんが捨てたリボンが残されていた。
-To Be Continued-
96: 1 2010/06/24(木) 01:04:03.04 ID:304Q9apv0
付き合ってくれてありがとう!規制のうっぷんが晴れた!
また書いたらスレ立ててみるよ
おまえらありがとう(^O^)/
唯「ねぇ、和ちゃん手繋いで良い?」