6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/31(金) 15:46:09.03 ID:0qONrcYJ0
さわ子「……連絡事項は以上です」
さわ子「それと、名簿を貼っておくので球技大会の参加種目を各自書きこんでおくようにしてください」
さわ子「じゃあ今日も一日頑張っていきましょう」
キーンコーン
律「球技大会かー。存在完全に忘れてたわ」
澪「そうだな。まあ受験勉強の息抜きと思えばいいんじゃないか?」
唯「何があるんだっけ。サッカーとか?」
紬「えーっと、軟式野球、サッカー、バスケットボール、バレーボール、テニスね」
7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/31(金) 15:51:38.67 ID:0qONrcYJ0
律「ふーん……何にしよっかな」
澪「放課後までだし、私はゆっくり決めるよ」
唯「私も!」
紬「あ、もうすぐ1限目始まるわ。席に戻りましょ」
唯「それじゃ後でね~」
ツンツン
唯「?」
姫子「ねえ、もう何やるか決めた?」
唯「ううん、まだだけど」
姫子「良かったらさ、野球一緒にやらない?」
唯「そっか、姫ちゃんソフトボール部だもんね」
姫子「そそ」
唯「うーん、なら皆も誘ってみるよ!野球は9人以内と出来ないもんね」
姫子「マジで?よし、まず1人確保!」
唯「私野球結構好きだし、りっちゃんもスポーツ少女だから多分やってくれると思うよ」
姫子「おしおし、次はエリとかにも声かけてみるか」
姫子「ところで英語の課題やった?」
唯「勿論ですとも!受験生にはサボる暇など無いのです!」
姫子「よしよしえらいえらい」
唯「というわけで野球やってみない?」
律「あたしはいいよ。野球なんてこういう時じゃないと中々出来ないしな」
紬「うーん、野球って難しそうね。でもやってみたいかも!」
律「澪は?お前実はスポーツ好きじゃん」
澪「見るのは好きだけど、やるのは……」
唯「澪ちゃん……」
紬「澪ちゃん……」
澪「う……わかったよ、やる」
唯「よし!皆頑張ろうね!」
唯「姫ちゃ~ん!」
姫子「お、唯。エリとアカネも野球やるってさ」
唯「ホント!こっちもみんなやってくれるって!」
姫子「これで7人。あと二人だな……」
唯「どうしよっか、誰かあてはある?」
姫子「あてはないけど、とりあえず名簿見よう。まだ書いてない子を当たればなんとかなるでしょ」
唯「なるほど。ってもう次の授業だね……」
姫子「ありゃま」
潮「ごめん、もうサッカー出るって決めてるんだあ」
信代「うん、あたしも誘われてるから。あと二人なんだろ?ガンバ!」
唯「だめかあ……」
姫子「桜高のブストスを獲得できなかったか……初動が遅かったかな」
唯「ブストス?」
姫子「いやこっちの話。次は誰に……あっ、いちご!」
いちご「?何」
姫子「野球しようよ!」
いちご「いいよ」
唯「早!?」
姫子「え、えらく即断だけど、いいの?」
いちご「誘ったのはそっちなのに、なんで慌てるの」
姫子「いや……うん、ありがとう」
姫子(実は野球好き?なんか隠れ野球ファン多いな……)
唯「これであと1人だね!」
姫子「うん!よし次は」
?「あの……」
姫子「はい?」
唯「佐々木さん?」
曜子「こんにちは。野球のメンバー集めをしてるって聞いたんだけど、まだ空いてるかな?」
唯「おっ、お客さん運がいいね!あと一人だったんだよ!」
曜子「本当!……秋山さんも参加するのよね?」
姫子「うん、軽音部は皆やってくれるって」
曜子「私も参加しますっ!!」ガシッ
姫子「はっはいっ!!」ビクッ
唯(そういえば佐々木さんお茶会に来てたなあ)
放課後
姫子「えー、それではミーティングを開始したいと思います」
姫子「まず皆、勧誘に応じてくれてありがとう」ペコリ
エリ「んなかしこまらなくていいよ、友達の誘いは受けるのが友達だもん」
律「おっ、かっこいいね。まーやりたいのが特にあったわけじゃなかったしな」
姫子「それでもね。……じゃあまずは」
梓「あの!」
唯「ん、なにあずにゃん?」
梓「なんで先輩方がこんな大所帯で部室に集まってるんです!?」
姫子「あ……ごめん。迷惑ならでていくけど、30分ぐらいお願いできないかな?」
梓「……いやあの、迷惑というか、ここ以外に場所あるでしょう」
紬「ごめんなさい、皆でお茶しながらお話できたらいいかなって……駄目かしら?」
エリ「お茶飲んでみたいって言い出したのあたしなんだ、怒らないであげて」
唯「あずにゃん……」
梓「……別に怒ってませんよ。10人だとちょっと狭いですがゆっくりして下さい」
唯「あずにゃ~ん!」ダキッ
梓「ちょっ、やめてください!恥ずかしいです!!」
姫子「あれがあずにゃん分の補給って奴?」
律「すまん、本人に悪気はないんだ」
姫子「それじゃやりたいポジションがある人」
唯「はいっ!」
姫子「はい唯選手」
唯「ピッチャーがいいです!」
姫子「はい他にピッチャーやりたい人……ってその前に野球かソフトボール経験者はいる?」
律「あたしは、やったことはないけど弟が小学生の時練習に付き合ってた」
姫子「ふむ、他は?」
いちご「はい。リトルで3年間」
姫子「マジで!?」
ちなみに俺は経験ないので矛盾とかおかしいとこあるかもしれない
姫子(意外だ、意外すぎる……)
アカネ「そうなの?全然見えない……」
いちご「外野をやってたから、センターかレフトで」
姫子「あ、うん。外野いちごっと」キュッキュ
澪「じゃあ律はどうするんだ?」
律「どこでもいいけど……キャッチャーにしようかな?」
唯「おお!」
律「まあ球技大会ぐらいじゃ変わらんだろうけど、野球わかる奴がやるほうがいいだろ?」
姫子「そだね。異論なければ捕手律で」キュッキュ
いちご「澪は左利きだから、守備位置が限られるんじゃない?」
澪「!あ、そうだな……ファーストか外野だな」
澪(いちごにいきなり名前で呼ばれるとどきっとするな……)
アカネ「澪ちゃん背が高いし、ファーストがいいんじゃない?」
エリ「え、アカネ野球わかるの?」
アカネ「うん……もしかして知らない?」
エリ「」
姫子「後で教えたげるから。澪はどうする?」
澪「あ、うんファーストでいいよ……」
姫子「あとは……ムギちゃんと佐々木さんは?」
紬「私はよくわからないから……残ったところでいいわ」
曜子「私はセカンドがいいです!」
姫子「ほう。理由を聞こうか」
曜子「秋山さんに一番近いからです!」
澪「なん……だと……?」
律「いや、お前お茶会の時いたの忘れたのかよ」
姫子(初心者にはちょっと荷が重いだろうけど……まあいざとなればいちごにでも任せればいいか)
姫子「じゃあ二塁手佐々木で」キュッキュ
姫子「それじゃとりあえず決まったね」
若王子
佐藤 瀧
立花 佐々木
琴吹 平沢 秋山
田井中
唯「ふう~、疲れたねえ」
エリ「ねねムギちゃん、そろそろ例のものを……」
紬「そうね、お茶にしましょうか」
唯エリ「やたっ!」
曜子「琴吹さん、お茶ごちそうさま。凄く美味しかった」
エリ「ほんとほんと!軽音部は毎日これ飲んでたなんて、小憎らしい奴め!」ウリウリ
唯「ハッハッハ、羨ましいだろ~」
姫子「打順は明日体育あるしその時決めよっか。じゃあ皆の衆、そろそろ帰るよー」
姫子「梓ちゃん、これで失礼するよ。部員集め頑張ってね」
梓「はい、先輩方もお気をつけて」
いちご「……あなたの方が危なそう」
梓「いや、はは……」
ジャーネー ガチャン
梓「……私も野球にしたんだけどなあ」
次の日
律「さみぃ……キャッチャーにすんじゃなかった……」
唯「りっちゃん!私の魔球をそんな体で受け止められるかな!?」
律「いーから投げれ、ほら」
姫子(どんなもんかな)
紬「姫子ちゃん、バットってどう握るものなの?」
姫子「あ、はいはいえーとね」
姫子(あっちはあっちに任せるか、りっちゃんなら大丈夫だろうし)
紬「えいやっ!」ガキィィン ガシャーン
曜子「ええっ!?」
アカネ「うそ……」
エリ「マジパネェ」
いちご「……校舎まで飛ばされた」
澪「やっぱりか……」
紬「わぁ~……野球ってすっごい気持ちいいのね!」
姫子(ブストスktkr)
唯「おぉ~ムギちゃん流石!」
律「あんだけ重いキーボード担いでるもんな。ある意味当然かもな」
唯「えいっ!」パシーン
唯「とりゃっ!」バチッ ポロッ
律「あ、悪い」
唯「もーりっちゃんたら~」ニヤニヤ
律(変だ。さっきから三球に一球くらいこぼしてる。寒いのも確かだけど、全く普通の直球のはずなのに)
律「……唯!さっきのもう一球頼む」
唯「!……おっけー、いくよ!」シュッ
律(ぜってー見極めてやる!)
澪「お、律。唯はどうだっ……どうした!?」
曜子「おでこが……!保健室行きましょう!」
律「んな焦ることじゃないって。ボールとりそこねて直撃しただけだよ」
姫子「大丈夫ならいいけど……唯がそんな凄いボール投げてきたの?」
律「いや、直球。多分70,80キロぐらいの」
姫子「?」
律「でもあれなら、初対面の素人相手なら完封できると思う」
姫子「……そっか。なら狙うのは優勝だね!」
律「おう!期待してるぞキャプテン!」
律「そっちはどうだったんだ?」
姫子「皆結構上手かったよ。あと守備の時佐々木さんがなんかキラキラしてた」
律「ああ……んじゃポジションはそのままでいいんだな」
姫子「うん。エリはバレー部だからそこまで問題ないと思ってたけど、ムギちゃんも普通にこなしてて驚いたよ」
姫子「本人球技苦手って言ってたし、確かにバスケとかの時はワタワタしてた気がするから」
律「ムギは別に運動が苦手なわけじゃないし、野球はめまぐるしく状況が入れ替わるわけじゃないからかな?」
姫子「ふーん……部長だね」
律「何が?つか打順どうするよ」
唯「こんな大勢でお弁当食べるの初めてだねえ!」
エリ「うん、それに佐々木さんとかいちごちゃんとも一緒は新鮮!」
いちご「……そろそろ食べない?」
律「そうだぜ、こっちはもう腹減って仕方ない」
イタダキマース
曜子「秋山さんのお弁当素敵……!」
澪「え、あ、ありがと……ちょっといる?」
曜子「oh……是非、頂戴したいです……」
紬「佐々木さん、鼻血」フキフキ
姫子(打順お昼に発表しようと思ったけど……)
唯「アカネちゃんアカネちゃん、この肉巻きアスパラと何か交換しようよ~」
アカネ「ん、いいよ。それじゃ唐揚げをどうぞ」
姫子(この空気は壊せないな)
エリ「ムギちゃんのお弁当豪華……ちょいと味見を失礼!」ヒョイパク
紬「あっ、やったな~!私も!」
姫子(つか一人コンビニのパンってちょっと寂しい……かも)モシモシ
いちご「はい」
姫子「え?」
いちご「少し食べる?」
姫子「あ……うん、ありがとう。いただきます」
いちご「いい、どうぞ」
エリ「お、新たな友情の芽生え?」
唯「そういえばさ、二人ともロミオとジュリエットで結構票入ってたよね」
澪「そうだったな。あの時は立花さんのほうがよっぽどロミオらしいのにって思ってたよ」
律「いちごなんか正面切って『やだ』って言いやがったぞ。可愛げのない……」
姫子「いやいや、あたしも澪と律に投票したもん。やっぱ二人選んで正解だった」
姫子「でもいちごのジュリエットも見てみたかった気もするかなー」
アカネ「二人とも名前的には姫と王子でぴったりなのにね」
姫子「あはは、いちごの王子様はいいとしてあたしが姫はないよ」
いちご「……そんなことないと思う」
姫子「え」
いちご「立花さんは可愛い」
「「「「「「「……」」」」」」」 (キマシタワー)
姫子「えっと、はい……ありがとうございます」
姫子「いや、なんか頼れるとかかっこいいとかは言ってもらえるけど、か、可愛いは初めてだな……はは」
いちご「可愛い」
姫子「!!」ボッ
いちご(面白い)
放課後 バッティングセンター
紬「わ~」
エリ「お~」
姫子「初めて?」
エリ「うん、中入ったのは初めて」
紬「私も。すごい音ね……」
姫子「慣れたら気にならないよ。んじゃー適当に始めよ」
唯「私は110キロで!」
律「おいおいそんな速いケージで大丈夫か?」
唯「大丈夫だよ、たまに来るし。憂なんて125キロのところで打ってるよ?」
律「なんと」
唯「手がしびれる……」
律「見栄張るからこの子は」
紬「えいっ!」スカッ
澪「ムギ、体が流れてる。左足で踏ん張るんだ!」
紬「こうかしら!?」バシッ
澪「そんな感じ!腕だけじゃなくて腰から回していけ!」
紬「はいっコーチ!」カキャーン
澪「よしよし!」
アカネ(ハマってるなあ……)
曜子(私も秋山さんにコーチングされたいです)ウットリ
姫子「それじゃ打順を発表したいと思います」
3秋山澪
8若王子いちご
6立花姫子
5琴吹紬
2田井中律
7佐藤アカネ
9瀧エリ
1平沢唯
4佐々木曜子
紬「わ、私が4番!?そんな、自信ないわ……」
澪「大丈夫だよ。今日も最後の方はちゃんと捉えられてたし、私も手伝うから」
姫子「ムギちゃんは自信ないかも知れないけど、組んだ本人としては一番だと思ってる。だから、ね?」
紬「……それなら、私頑張ってみるわ!じゃあもう一回!」チャリンチャリン
澪「コーチなら任せろー」
唯「それで澪ちゃんとムギちゃんはもう少し頑張るんだって」
憂「へえ……野球もいいけど、あんまり遅くなっちゃ危ないよ?」
唯「大丈夫だよういー、皆で一緒に帰ってるし」
憂「それなら大丈夫だね」
唯「憂も野球出るんだよね?」
憂「うん、梓ちゃんと純ちゃんも一緒だよ」
唯「ふむふむ、中々手強そうですなあ」
憂「もしお姉ちゃんのクラスと当たっちゃったら?」
唯「手加減なしだよ!」フンッ
憂「ふふ、お手柔らかに……」
ガヤガヤ コレオシエテー
梓(なんか部室が騒がしい……)
ガチャッ
梓「あれ、また皆さん来たんですか?……勉強中?」
澪「ああ、受験勉強もおろそかに出来ないからな。多いほうが教えあったりできるし」
澪「ちょっと五月蝿いだろうけど、多めに見てやってくれないか」
梓「かまいませんよ、じゃあ私も勝手に練習しといていいですか?」
澪「もちろん」
梓(皆仲よさそうだな……)
梓(まあ今気にすることじゃないな。とりあえずBGM程度に軽くやろっと)
梓(音は……問題なさそう。何から弾こうかな)
梓(……視線を感じる?)チラッ
梓(なんか全員見てるし……)
梓「お邪魔なら出ますけど……」
姫子「いやいや!続けて」
梓(やり辛い……)
いちご「あずにゃんはギターが上手いって唯が言っていたけど、そうなの?」
梓「へっ、あ、あずにゃ……唯先輩っ!」
唯「えー、いいじゃんあずにゃん。後輩自慢くらい」
梓「そっちじゃないです!身内以外にあずにゃんとか言わないでくださいよ!」
唯「いちごちゃんは友達だもん。身内だよー?」
律「そうだぞ梓。友達の友達なんていとこみたいなもんだ」
梓「意味がわかりませんよその言い訳!」
姫子「あずにゃん?」
梓「!?」
エリ「あーずにゃん!」
アカネ「あずにゃん♪」
曜子「あずにゃん!」
梓(え、何この雰囲気は)
エリ「せっかくなので……えいっ」ギュッ
梓「わっ!?」
エリ「おーあったかやわらかすなぁ……あずにゃん分で満たされるぅ」
梓(3年生って一体……)
エリ「唯ー、とれたてのあずにゃん分をプレゼントだぞー」ギュー
唯「おーありがとー」ギュー
紬「あらあらあらあらあらあら」
アカネ「じ、じゃあ私ももらっちゃっていいかな、あずにゃん分!」
梓(まともそうな先輩まで!?)
律「よっし、外も暗くなってきたし帰るか?」
梓(えらい目にあった……)
澪「勉強できたような出来なかったような……まあいいか」
梓(いいんだ……)
エリ「軽音部って楽しそうだね。あたしもなんか楽器やろうかなー」
梓(今日のどこをどう感じるとそうなるんですか)
紬「そりゃそう(ここの雰囲気を肌で感じれば)なればそう(楽しい気分に)なるわよ」
梓「だから心読むのやめて下さいよ……」
梓「明日球技大会ですね……皆さん頑張ってください」
唯「うん!あずにゃんには負けないよ!」
梓「もちろんこっちも負けませんよ」
澪「え?梓も野球なのか?」
梓「はい。唯先輩から聞いてませんでした?」
律「あー、唯は憂ちゃんから聞いてたのか?」
唯「あそっか。皆は知らなかったんだ!」
紬「唯ちゃん……」
姫子「まあまあ。あずにゃんも一緒に帰らない?」
梓(もうあずにゃんで固定なのかな)「あ、はい」
曜子「あずにゃんの髪、長くてさらさらね」
エリ「ねえねえあずにゃん、ネコミミ付けると似合うってほんと?」
姫子「あずにゃんはちっちゃくて可愛いな。唯が可愛がるのもわかる気がするよ」
いちご(あずにゃん、結構控えめ。色々と)
梓「後輩ができたらベッタリじゃない程度に優しい先輩でありたい」
当日
律「とうとうきちまったな……」
エリ「ああ、決戦の時だ」
唯「みんな、負けないでね……」
アカネ「何やってるの?」
澪「ほら、対戦表見に行くぞ」
姫子「最初の試合だったら困るし、さっさと行こう」
律唯エリ「はーい」
澪「ほんとに初戦だ……」
アカネ「相手は1年生ね」
エリ「負けたら恥ずかしいな~」
律「そうだな。澪!ファンの子達の応援無駄にできないぞ!」
澪「あ、ああ!」
律「既にそこかしこからシャッターの音やカメラの起動音が聞こえてくるぞ!」
澪「ええ!?」
律「しかも1番バッターなんて注目されたい放題だな!」
澪「っ……!!」カチーン
曜子(田井中さん、流石……秋山さんのこんな表情を引き出してくれるなんて)
律「唯、ちゃんと準備運動しとけよ」
唯「勿論!早く投げたいなー♪」
アカネ「エリ、多分そんなに打球は飛んでこないだろうけど、カバー忘れちゃ駄目よ」
エリ「うん、むしろじっとしてると寒いよ……」
紬「澪ちゃん、変なところに投げたらごめんね?」
澪「任せとけ、ちゃんと取るから」
姫子「佐々木さん、センターよりの打球は無理しないであたしに任せていいから」
曜子「ええ、そっち側は若王子さんもいるものね」
いちご「……ぷれいぼーる」
1年生「お願いしまーす!」
3年生「お願いしまーす!」
「プレイボール!」
唯「よーっし……」
律(ちゃんとゾーン内に入れろよ!)
唯「そりゃー!」
パァン ストライーク
律「よーしその調子だー!」シュッ
唯「三者凡退!」
律「上出来だな!じゃあ澪、切込隊長任せた!」
澪「う、うん……」
プレイ!
澪(うう、緊張するな緊張するな!ライブだってできたんだしなんてこと無いって!)カタカタ
「わー秋山先輩だ!」「素敵……」「髪の毛くくってる姿もかっこいい……」「澪ー俺だー!結婚してくれー!」
澪「く……そぉ!」ガキッ!
アウトー!
いちご「私が出る、気を落とさないで」
澪「うん、頑張って……」
いちご(普通の直球なら……ここ!)パキィン
律「おっし出た!」
姫子「よっし、やったるか!」
唯「気合充分だね!」
アカネ「頑張って姫ちゃん!」
エリ「キャプテーン!」
1年投手(あ、立花先輩じゃん……)
姫子(悪いけど後藤ちゃん、打たせてもらうよ。まあ野手なんだし気にすん)
姫子「なっ!」ガキャァッ
紬「すごーい!」
アカネ「簡単に左中間真っ二つ……」
唯「いちごちゃんおかえり~」
いちご「ん」ハイタッチ
エリ「決勝以外は3回までだし、勝利に一歩近づいたね!」
紬「とりゃっ!」キンッ
律「あーあげちったか…………えらい高いな」
アウトー!
紬「ごめんなさい……」シュン
エリ「でもまだ一点取れるよ、りっちゃん頑張れ!」
澪「律、打てるだろ?」
唯「頑張って~、あ、な、た(はあと)」
律「まあやれるだけやるよ」
後藤(アウトにできたけど、すっごいパワーだなさっきの人。3年は違うなー)
律(姫子が言うにはソフト部らしいけど、まあ直球に合わせれば打てるだろ)
後藤(ちょっと頑張るか)「ふっ!」
律「っ!」ズバン ストライーク
律(やられっぱなしじゃあ、ないわな)
スリーアウトーチェーンジ!
律「ごめーん」
唯「ふっふ、私に任せなさい!」
律「おー期待してるぞー(棒)」
後藤(取られちゃった分は打つ!)
唯(あ、ピッチャーの子だ)
律「気合入れろよー!」
唯「……了解!」
唯「ていっ!」シュッ
後藤(もらった!)ガキィン
姫子「おっときたきた、澪!」
澪「んっ!」アウトー
後藤(……気負い過ぎたかな)
回は進んで3回表二死 1-0
1年A「一人もランナー出せないね」
1年B「やっぱ3年生は強いなー」
後藤「……まだ終わってないよ、応援しなきゃ」
A「でも、もう……」
ストライークバッターアウト!
「試合終了、1対0で後攻チームの勝ちです。お互いに礼!」
「「ありがとうございましたー!」」
後藤「立花先輩!」
姫子「あ、お疲れさま。どうだった、うちのエースは」
後藤「絶対捉えたと思ったのにちょっとだけ詰まらされた感じです……」
後藤「なんですかあれ、シュートでも投げたんですか?」
姫子「はてさて」ニヤニヤ
後藤「もう……」
姫子「まあ腐らないで。頑張れよ未来のキャプテン!」
後藤「……先輩もお元気で」
唯「勝ったー!」
紬「唯ちゃんお疲れ様!はい、お茶どうぞ」
曜子「完全試合なんてすごい!」
エリ「打球来なくて良かったけど、暇で寒かったよ~」
アカネ「次の試合まで結構あるし、ちゃんと休んでね」
澪「……なんかしてやったりの顔だな、律」
律「まーな、完全試合は出来すぎだけど」
澪「全く、姫子以外には教えないっていくらなんでも気にしすぎだろ……そういや姫子は?」
いちご「後輩の子と話してた」
律「そっか。じゃああたし達は梓たちのクラスの応援でも行くか?」
澪「もう始まってるな。ていうかもう中盤か?」
律「だな。二回表で3-0で勝ってるみたいだ」
唯「あっ、あずにゃんの打席だよ!」
梓「たぁっ!」バシッ
澪「ああ、ボテボテだ……」
律「いやでも、これなら」
紬「見て!梓ちゃん速ーい!」
セーフ!
唯「すごいすごい!あずにゃんイチローみたいだよ!」
「ゲームセット、5-0で先攻チームの勝ちです。お互いに礼!」
「「ありがとうございましたー!」」
梓「憂、ナイスバッティn「あずにゃ~ん、おめでと~!」ガバッ
憂「お姉ちゃん!」
純「あ、唯先輩、澪先輩たちも。お疲れ様です」
律「完勝じゃん、おめでとう!」
梓「憂がすごいんですよ、3回回ってきて全部打っちゃうんですから」
憂「梓ちゃんだって、ヒット打ったでしょ?」
澪「うん、二人のヒット打つとこみてたぞ。立派なもんだ」
憂「次の試合はいつからですか?」
紬「私たちは……いまやってる試合が終わったらね」
梓「じゃああと三、四十分ぐらいですね」
律「おう、だから二十分ぐらい他の種目の応援でも行こうかと思ってる」
純「……それでこちらの方達は?」
唯「あ、皆も来たんだ!」
アカネ「うん、バレーは今終わったところだったから」
澪「どうだった?」
エリ「ぶいっ!」
姫子「唯の妹の憂ちゃんだよね。確か何度か教室来てた気がする」
憂「あ、そうです。姉がお世話になってます」ペコリ
エリ「ええ子や……涙ちょちょ切れるわぁ……」
律「誰だよお前は」ペシッ
いちご「あなたは?」
純(この人美人だなあ……)「あ、二人の友だちの鈴木純って言います」
いちご「そう、よろしく」モフモフ
純「すみませんこれ触って遊ぶものじゃないんで」
なんだかんだで2試合目
唯「これに勝ったら決勝だよね?」
澪「ああ、全部で8チームだからな」
律「まあよっぽどうまく振り分けられない限り全部の種目出てるクラスなんて無いだろ、人数的に」
紬「次は打つわ!」ブンブン
曜子「琴吹さん、燃えてる……」
姫子「勝つぞー!」
いちご「……整列」
律「相手は3-4か」
姫子「ちょっときついかな……ソフト部が3人いる」
エリ「バレー部も1人いるみたい。……あんま関係ないか」
唯「大丈夫!あっちが運動部ならこっちは軽音部だよ!」
律「そうだ!体力作りで培った鋼鉄の腹筋見せたるわい!」
唯「マジでっ!?」ウホッ
律「おう!ホレ」ペロッ
唯「おお、ほのかに六つに割れとる……」
澪(引き締まってていいな……)
曜子(物欲し気な秋山さんもいいな……)
「「お願いしまーす!」」
プレイボール!
唯「今度はこっちが先攻かあ」
律「澪ー気楽に行けよー」
澪「……」
エリ「ありゃ、やばそう……」
律「いや、問題ない」
アカネ「?」
澪「でいっ!」カァン!
唯紬「「やったぁ!」」
アカネ「綺麗なセンター前……緊張してたんじゃなかったのね」
姫子「律はわかってたの?」
律「ああ。目が燃えてた」
エリ「幼なじみだねえ」
律「まーな」
曜子(わからなかったのは悔しいけど、負けず嫌いの秋山△)
いちご(投手はソフト部だし、進塁打でいい)ガツッ
エリ「叩きつけた!」
アウトー!
アカネ「セカンドゴロだけど、ランナーが進んだね」
いちご「任せた」スッ
姫子「任された!」ハイタッチ
プレイ!
姫子「ちーちゃん、負けないよ!」
千尋「遊撃手の肩、なめないことだよ」
澪(集中できてたから打てたけど、やっぱり結構速かったよあの子)
唯(ソフト部でショートやってたって言ってたし、きっと肩強いんだよね)
姫子「ふっ!」ファール!
千尋「せいっ!」ファール!
姫子(澪は一球で仕留めたのに、情けない……でも次で決める!)
千尋(やっぱ良いスイングだ、あれでいこう)キュッ
姫子(……なんかサインでも出したっぽいなあ、でもどうせ何が来るかはわからないし、直球待ちで!)
千尋「たあぁっ!」シュッ
姫子(緩っ、カーブ!?でもこのコースは)
ボール!
千尋「手ぇ出してくれなかったか」
姫子「エゲツいな、光。球技大会だよこれ?」
光「安心して。姫子以外にこんな手は使わない」
姫子「そりゃ光栄な話だけど……」
千尋「このっ!」シュッ
姫子「その程度で止まるかっての!」キャァン!
アカネ「今度は右中間!」
紬「姫子ちゃん凄い!って二塁も回っちゃった!?」
律「スリーベース狙いかよ!」
姫子「行ける!」
セーフ!
曜子「秋山さんお疲れ様。タオルどうぞ」
澪「うん、ありがと。ムギー!バッティングセンター思い出せよー!」
紬「よーし、頑張る!」
千尋(姫子を押しのけて四番に座るって……確かこの子軽音部でキーボードしてたっけ?)
光(気にしないで、普通に投げればいい)スッ
千尋「どんなにパワーあったって所詮素人だよねっ!」シュッ
紬(左足に体重を載せて腰から捻り出して目線がぶれないように――!)ブォン
ゴッ
姫子「……やっぱブストスだなあ」
光「う……そ」
千尋「どんだけパワーあるって言うのさ……」
「「「「いいやったぁーー!!!」」」」
紬「澪ちゃん、ありがとう♪」
唯「さーて投げるぞー!」
律「ああ、姫子の話じゃ1,2,4番がソフト部らしいから気が抜けないぞ」
唯「大丈夫だよお、3点もあるんだよ?」
律「ランナー出したらもう1打席余分に回ってくるかも知れないってわかってるか?」
唯「こっちだって4点5点入れれるかも知れないよ?」
律「へーへー善処しますうー」
唯「じゃあ好きなところで使うからね」
律「おう、捕ってやるから心配すんな」
プレイ!
唯(この子はさっきセンター守ってたっけ?)
姫子(まもは手強いぞ……ソフトでも1番センターだし)
護(まず出なきゃ始まらないなー)
唯「りゃっ!」シュッ
ストライーク
護「……」
律(見てきたぞこいつ……そっちからすりゃ格下相手だろうに)
唯「ふっ!」シュッ
ストライーク
律(二球目も?)
護(ごっちゃんが直球だと思ったら詰まったって言ってたけど、変化してる感じはないな)
律(こいつ……なにか勘づいてるのか?)
唯(追い込んだ、次で!)「でりゃ!」シュッ
護「はっ!」ガギッ
姫子「ムギちゃん!」
紬「くっ!」バシッ アウトー!
唯「サードライナーかー。ムギちゃんナイスキャッチ!」
紬「びっくりした~。でも捕れて良かった!」
律(……あれをライナーで返すのか。だとするともう大方バレてんのかな……)
光「どうだった?」
護「うん、確かになんか詰まらされたような気はした」
千尋「あの打球で?」
護「ごっちゃんの情報からすると、多分シュート系だと思った」
護「それでちょっと打ち方変えただけ」
千尋「じゃあやっぱ変化してるんだね」
光「つまり……ツーシーム的な球か」
千尋「軟式でも投げれるんだねえ」
アウトー!
護「ん、出番だよ、千尋」
律(こいつらなんか話してたし、多分ネタばれしてんだろうな)
千尋(そりゃ素人相手に直球とツーシーム投げ分けられたら完全試合もおかしくないかもね)
千尋(でも分かってしまえばただの2択、打率5割みたいなもんだよ)
唯「とう!」シュッ
千尋(これは直球!!)カァン
律(捉えられた!)「アカネ!」
アカネ「はいっ!!」
ダダダダダダダパシッ アウトー!
エリ「おおー!」
姫子「アカネー!ナイスダッシュ!」
アカネ「えへへ……」
唯「アカネちゃ~ん!」ダキッ
アカネ「唯ちゃん!」ギュッ
律「いやーどうにかパーフェクト継続中だな。アカネナイス!」
アカネ「ムギちゃんだって、あんな速いライナー捕れるなんてすごいよ!」
姫子「こっちは上位に確実に回るけど、これで相手はそうはいかなくなった。いい守備だったよ」
曜子(皆サードやショートの方にしか打たないから内野で私だけ出番が少ない……)
エリ「よくわかんないけど元気だしなよ!寒くなるよ?」
アカネ「あれ、エリもうアウトになったの?」
エリ「ひどっ!」
唯「えいやっ」ストライークバッターアウト!
曜子「ええい!」ストライークバッターアウト!
律「三凡か」
曜子「ごめんなさい……」
律「あたしもまだヒット打ってないし気にしない!守るぜ!」
いちご「おー」
律(お、珍しいな……)
いちご「私も見せ場がなくてつまらないから」
律「さいですか」
プレイ!
光(ここで凡退したら流れがやばい。引っ張り戻す!)
唯(うう、ものすごい真剣な目付きだよ……しかも左バッターだし)
律「気楽に行けー、3点あるから!」
唯「そうだ、ホームランでも1点!ていっ!」シュッ
光「だっ!!」ゴシカァン
律「……マジで柵越えかい」
千尋「光ー!かっこいいぞー!」
唯「パーフェクト終わっちゃった……」
律「あのな、殆ど1年相手だからなそれ」
紬「でも2回終わって1点取られただけでしょ?私が取り返してあげる!」フンッ
澪「頼もしいなムギ。教えたかいがあるよ」
姫子「次の回は……澪からじゃない?」
澪「あ、ホントだ。行ってくるよ」
ポンポン
澪「?」クルッ プニ
いちご「ぷにぷに」
澪「……いちご?」
いちご「特に意味はない。頑張って」
澪(よくわかんないけど励ましてくれたんだろうな)「さーこい!」
千尋(もう後がない。全力で投げる!)「でやぁっ!」
ストライークバッターアウト!
澪「ごめん、励ましてくれたのに……」
いちご「気にしないで、意味はないから」
アウトー!
姫子「セカンドフライ……完全に本気だな」
いちご「いいところ見せられなかった、残念」
姫子「んなことないよ。チームバッティングできてるのはいちごだけだし」
いちご「……ありがとう」
姫子「最後の対戦だね……」
光(もし1点取られたら逆転は多分無理……)
千尋「おっりゃあ!」シュッ
姫子「!」スパァン ストライーク
光「ナイスボール!」
姫子「速いな……本気出しすぎじゃない?」
光「ホームラン打たれて黙ってられないから」
姫子「全くです」
千尋「はー、はー」
姫子「ふぅ……」
アカネ「並行カウントね……」
エリ「なにそれ?」
唯「ストライクとボールのカウントが並ぶことだよ」
律「大体ツーストライクツーボールのことを指すな」
エリ「ふむな」
ボール!
アカネ「で、ツーストライクスリーボールでフルカウントっていうの」
紬「ほほー」
姫子(ラスト一球か……フォアは嫌だろうし直球かな)
千尋(やば……ちょっと疲れてきたかも)
光(投手でも全力で投げ続けるのは難しい、少し張り切り過ぎた)
千尋「でも、負けたくないっ!」シュッ
姫子(カーブのスッポ抜け!?いやでもこれは、入、る!?)
スパァン ストライークバッターアウト!
千尋「よっし!!」
姫子「上からストライクゾーンギリギリに落ちてこられたら、打てないなー……」
律「次は8番からだ。まだソフト部員以外にはヒット打たれてないけど、二人でたら回るから気ぃ抜くなよ!」
唯「がってんです!」
姫子「そういうことだから、皆もプレーから気をそらさないように!守り切るぞ!」
「おう!」「ああ!」「「はいっ!」」「うん!」「ん」
プレイ!
唯「絶対にっ」
ストライークバッターアウト!
唯「皆で勝つんだっ!」
ストライークバッターアウト!
唯「よっし!」
護(やっぱこのまま終わったら、ソフト部OGとしてちょっとつまんないな)
唯「後一人……そりゃあっ!」シュッ
護(ちょっとせこいけどっ!)ガツッ
唯「よし、どん詰まり!」
律「いや!姫子、急げ!」
姫子「わかってるっ!」バシッ シュッ
護(間に合え!)ダダダダダダッ
パシッ
澪「どうだ!?」
セーフ、セーフ!
千尋「よし、繋がった!」
光「ナイスラン!」
千尋「難しいかも知んないけど、あいつがやったのを真似てみて!多分うまくいく!」
3年A「う、うん!つなげて見せるから!」
唯「ちぇー、終わったと思ったのにぃ」
律「野球はこれだから面白いんだよ。次で押さえれば関係ないって」
唯「うん、任せて!」
坂口構成員は名前がアレなので3年には出せませんでした
仲良しの同い年が苗字呼びってのも変だから
3年A(岸田さんみたいに……!)ガヅッ
唯「また!?」
律「しかも今度は……」
姫子(打球が完全に死んでる!)
姫子「間に合わない……!」
セーフ!
3年A「やった……!できた!」
光「gj」
千尋「よし、ようやく本業でお返しできる!」
千尋「っしゃーこいッ!」
唯「打たせないよッ!」
曜子「あ、熱い……!」
エリ「外野にいてもわかるよ、燃えてるね~」
唯「ちぇいやー!」シュッ
千尋「ずぉりゃー!」ガキッ ファール!
唯「ちょいさー!」シュッ
千尋「ぬがだりゃぁ!」チッ ファール!
千尋(追い込まれた……どうする?さっきの方法は悪くすりゃ三塁封殺で終わるし)
千尋(次にどっちが来るかってそんなのわかりゃ苦労しないし!)
千尋(なら!)
唯「ちぇいっさー!」シュッ
千尋(乙女らしく直球勝負!!)
ガキャッ
千尋「く~っ、逃げられたかっ!」
姫子「ムギちゃん!」
紬「はいっ!……えっ!?」
律「何!?」
千尋「……あれ?オールセーフ?なんで?」
澪「ムギが捕る手前でボールがイレギュラーしたんだ……」
澪「高く跳ねてムギを飛び越えて、姫子がカバーに入ったときにはもう完全にセーフだった」
千尋「あ、確かにあそこは姫子が二回も全力ダッシュして荒れてたもんね」
澪「全く、野球はこれだから面白いんだよな」
千尋「お、言いますねえ」
姫子「ごめん、あたしがきちんと慣らし直しておけば……」
唯「別にいいよ。なんかこの試合してるの楽しくなってきたし♪」
紬「唯ちゃん……」
律「はあ、夢中になるとこれだからな……唯、抑えるぞ!」
光「さて、と」
律(こいつの実力ならもう小細工挟む必要はないだろう、唯の嗅覚に任せるしか無い)
光(ツーシーム、右バッターなら確かに苦しい)
光(でも左なら、それに私なら中心線で捉えてさえいれば多少つまろうがヒットゾーンに運べるはず)
光(それにさっき打ったのはおそらくツーシーム。よってここは直球狙いのスイング!)
唯「……ふー」
唯「行くよ光ちゃんッ!!」シュッ
光(勝負ありッ!!)ヴォンッ
ガギィィィンッ!!
唯「!!」
律「あっ」
姫子「……はー」
紬「~~~~~~~~~ッッッッ」
澪「あ、ああ……」
アウトー!
「「「「「「「佐々木さぁん!!」」」」」」」
曜子「ふふ、私にも見せ場があってよかったです……」
光「ツーシームだった……」
護「狙い外れてたんだ。まあ当たってれば逆転サヨナラ満塁弾だよね」
千尋「でも外れててもあんな打球飛ばすんだからやっぱ光ちゃんすごいよ!」
光(僅かに詰まってても確かにヒットゾーンには飛ばせた)
光「そこでギリギリのダイビングキャッチ……。完敗」
3年A「伊藤さん……」
光「ん、何?」
3年A「落ち込まないで。私ヒット打てて凄く嬉しかったよ。負けちゃったけど、野球すっごく楽しかったよ!」
光「……ありがとう」ニコッ
エリ「よーし、お昼終わったら次はいよいよ決勝だよ!」
澪「なんか信じられないな、別に運動部ばっかり集まったわけでもないのに……」
姫子「そりゃ団結力あってのもんだよ。ねえ唯。唯?」
唯「」
いちご「燃え尽きてる……真っ白に」
律「まあ最後のほうテンション最高潮だったからな。疲れたんだろ」
紬「唯ちゃん、お昼ごはん食べたらお茶にしましょう?」
唯「はいっ!!」シャキーン
姫子(デジャヴュを感じるなあ)
唯「んまい……」
アカネ「うん……」
律「はー、落ち着く……」
エリ「ムギちゃんマジ天使……」
姫子「地球に生まれて良かった……」
澪「物凄くリラックスしてる……」
曜子「でも気持ち分かります。温かくて、心に染み入る感じ……」
いちご「ムギちゃん本体もあったかい」ムギュ
紬「そこまで言われたら、もう一杯いれちゃおうかな♪」
潮「うはー疲れたー!って何このいい匂い」
信代「紅茶かな?」
キミ子「……ムギちゃん?」
紬「お帰りなさい、お疲れ様♪」
エリ「ムギちゃんが皆の分もお茶入れてくれてるんだよ!」
信代「マジでっ!?」
潮「じゃああたしたちも貰っていいの?」
紬「うん。38人もいるから、一人一杯づつだけれど」
キミ子「じゃあ、いただきます」
ワイワイ ガヤガヤ
春菜「ムギちゃんのお茶美味しすぎ!」
風子「紅茶はよくわからないけど、美味しいってことはわかるわ」
しずか「野球の方はどうだったの?」
姫子「ああ、決勝まで行けたよ」
三花「うそっ!いいな~。バレーは2回戦で負けちゃったよ……」
春子「サッカーも決勝まで勝ち残ったぞ!」
律「おー、流石春子と信代がいるだけあるな!」
和「唯、ピッチャーお疲れ様」
唯「あっ、和ちゃん!バスケはどうだったの?」
和「残念だけど初戦で負けちゃったわ。2点差だったんだけどね」
澪「そっか……お疲れ様。もうお茶飲んだか?」
和「ええ、いただいたわ」
和「クラスみんなでこうして騒げるのも、最後かもしれないわね……」
律「そうだな……」
唯「でも、みんながいなくなっちゃうわけじゃない」
唯「会おうと思えばいつだって会えるよ!アドレスもみーんな知ってるしね」
紬「ええ、そうね……」
いちご「充電完了?」
姫子「だね。そろそろ出よっか」
しずか「もう行くの?」
紬「うん、準備運動もしなくちゃいけないし」
文恵「私たちの分も勝ってきてね」
唯「お任せあれ!」
春子「じゃああたし達も行こうぜ!」
信代「おうっ!」
「頑張ってー!」「後で応援いくからね!」「がんばー!」
エリ「外寒い~……」
アカネ「でも日が差してきて気持ちいいよ」
姫子「決勝の相手は……これあずにゃん達のクラスかな?」
澪「2-1……本当だ」
姫子「てことはあいつがいるのか……辛いなー」
唯「?……あっ、憂ーあずにゃーん!」
梓「先輩!」
憂「お姉ちゃん!」
梓「ほんとに対戦することになりましたね。それも決勝で」
律「ああ、でも手加減は抜きだぜ?」
梓「当然です」
姫子「岡ちゃん、ぐっち……元気してる?」
岡田「はい、おかげさまで」
坂口「先輩方の時より、強いチームにもう既になりつつありますよ!」
姫子「そりゃ頼もしい。よろしくなキャプテン」
岡田「はいっ!」
「2-1対3-2の試合を始めます。尚、決勝は5回まで行います。お互いに礼!」
「「よろしくお願いしまーす!」」
プレイボール!
唯(肩が軽い!和ちゃんに揉んでもらったからかな~)
坂口(憂のお姉さんか。……あんま凄そうには見えないけど憂が言うならそうなんだろうな)
唯「第一球、投げましたっ!」シュッ
ストライーク!
坂口(微妙に変化するってストレートはちょっと見てみたいな、そうほいほい投げないだろうけど)
姫子(ぐっちも岡ちゃんも左バッターだ、しかもぐっちは……)
唯「てりゃっ!」シュッ
坂口「ふっ!」ガッ
曜子「当たり損ない、立花さん!」
律(またこれか!?)「姫子!」
姫子「大丈夫、問題ないっ!」シュッ パシッ アウトー!
澪「姫子、流石!」
坂口(見抜かれてたか。じゃなきゃあんな早く動き出せない)
姫子(俊足の左バッターが内野安打狙うのはソフトじゃ王道だからね。にしてもガチだなー)
唯「あずにゃん、打たせないよ~?」
梓「やってやるです!」
坂口「中野さん!ちょっと」
梓「?すいませんタイム」
ゴニョゴニョ
梓「……うん、やってみる」
坂口「よっし、頑張って!」
律(またなんか耳打ちか……捕手疲れるな)
唯「りっちゃん、私が抑えるから!」
律「……おう!」
唯「とりゃっ!」シュッ
梓「ええい!」ガゴッ
律(またそれか!)「佐々木さん!」
曜子「はっはい!」(急がなきゃ!)
ガッポロッ
曜子「あっ……あっ!」セーフ!
姫子(……やっちゃったか、仕方ないけど)
曜子「あ、ああ……」
曜子「ごめんなさい、私がもっと上手に動けたら……」
唯「いいよ。私が打たれちゃったんだし、さっきの試合じゃ佐々木さんじゃなきゃ負けてたもん!」
曜子「でも……」
姫子「いいのいいの、だれだってミスはするし。触ってミスるどころかボールに触ってない奴もいるよ?」
エリ「なんか言ったかー!」
澪(耳いいな……)「切り替えていこ、な?」ナデナデ
曜子「あ、秋山さん……」
曜子「はいっ、私頑張ります!」
姫子(あ、キラキラしてる)
梓(坂口さんの狙い通りだけど、なんか悪いことした気分……)
憂「お願いします!」
律「憂ちゃん、お手柔らかに頼むわ」
憂「駄目ですよ、真剣勝負なんですから。めっ!」
律(やっぱいい子だなー)
唯(憂か~……抑えられる気がしないよ)
唯「ふりゃっ!」シュッ
ストライーク!
憂「……」
律(めっちゃ集中しとる)
憂(お姉ちゃんの動くストレートは私とキャッチボールしてる時に偶然生まれた球種……)
憂(だから私が一番良く知ってる。でもだからって確実に捉えられるかはわからないから)
唯「てっ!」シュッ
憂(引きつけて打つ!)パカァン
律「エリ!」
エリ「うわっ来た!」(どーしよ!?)
いちご「3メートル前に出て!」
エリ(!)「こ、この辺り!?わわっ!」パシッ アウトー!
エリ「焦ったー……いちごありがとー!」
いちご「ん」
律(どうにかツーアウトだな)
姫子(岡ちゃんか……凌げたら大きいな)
憂「当たりは良かったけど、駄目だったぁ……」
坂口「でも手元まで引きつけて流し打つなんて、そう簡単なことじゃないよ」
岡田「私が打てば問題ないし。行ってくる」
憂「智ちゃん、弘ちゃん……」
律(貫禄あるなー。ソフト部キャプテンみたいだし)
岡田「お願いします」ペコ
唯(さっきみたいに打たれたくないし、頑張る!)フンッ
唯「せやっ!」シュッ
岡田「っ!」パキャアン
律「うおっ!?」 ファール!
澪(ファールか、でもなんて打球だ……全然反応できなかった)
姫子(引っ張られたら正面じゃない限り捕れないだろうな……あたしでもきつい)
唯(おもいっきり打たれた……)ガーン
唯(次は……どーしよ?何投げても打たれそうな雰囲気だよう)
律「唯!自信持って来い!」バシッ
姫子「打たれる前からへこんでない!」
唯「う~……えーい!」シュッ
岡田「すいません!」バキィン
律(一塁線、てか打球速!)「澪!」
澪「届け!」
梓(抜けて!)
純「抜けたっ!」
澪「くそっ、エリ!」
エリ「いきなり忙しいなもう!佐々木さん!」シュッ
姫子「ランナー回ってる!ホームに!!」
梓(セカンドの人はさっきのプレーから見ても多分未経験、私の足なら)
曜子「えーいっ!」
梓(帰れる!)
岡田「……」グッ
セーフ!
憂「梓ちゃんお帰り~!」
純「やるじゃん!」
坂口「『岡田がグッとガッツポーズしただけで5点ぐらい入った』、また伝説が増えたな……」
梓「お前は何を言っているんだ」
唯「打たれちゃった……」ショボーン
律「一点ぐらい、次で取り返してやるよ!」
紬「そうよ、私また打っちゃうから!」
唯「ムギちゃんは頼りになるけど、今日2-0の人に言われても……」
律「おいィ?俺の寿命がストレスでマッハなんだが?」
澪(さっきの試合、梓のチームは2回表で3-0で梓がまた打席に入ってた)
澪(だから5番以下もかなり、やるんだろうな。唯なら大丈夫か?)
律(もうソフト部はいないけど、元経験者ってこともなくはないからな)
唯(まだ4回もあるし、これ以上取られたらやばいな~)
唯(あとワンアウトだし本気でいこう!)
唯「くらえいっ!」シュッ
キィン!
唯(なんですとっ!)
律(センター前……)
坂口「岡ちゃん、ストップ!」
岡田「わかってる」
梓「当たりが強すぎたね」
憂「弘ちゃーん、さっきのガッツポーズかっこ良かったよ!」
岡田「……やらなくて良かった」
律「なんかふつーに打たれたな」
唯「ちょっと曲げたんだけどなあ」
律「たまたまだろ。次で切るぞ」
スリーアウトチェンージ!
唯「ふうー危なかったー……」
律「いちごに2回も助けられたな、サンキュ」
いちご「いい。それより、妹さんはどんなピッチャー?」
唯「え?あそっか、憂が相手なんだよね……」
唯「うーん、野球の試合なんて初めてだし、キャッチボールしてる位だからあんまわかんないかな」
姫子「なんか変化球持ってたりするのか?」
唯「わかんないけど見たことないなあ。いつも私のボール受けてくれてたから」
澪「まあ今から分かるだろ、行ってくる」
澪「当たら……ない」
いちご「すごく伸びのあるストレート?」
律「2連続三球三振だと……」
曜子「妹さん、凄いね……」
唯「えっへん!」
エリ「自慢したくなるのも分かるけどやばくない?」
アカネ「あの二人がかすりもしないなんて、私たちには到底……」
姫子「……」
姫子(当たらないストレートなんてプロでしか存在しないと思ってたけど、あるんだなあ)
憂(ソフト部の人、まあ打たれても仕方ないよね?)
憂「ふっ!」ビシュッ
姫子(まずは待球だな)
ストライーク!
憂「……ふう、緊張するなあ」
坂口「どうです、うちのエースは?」
姫子(なにこれすごい)
姫子(ソフト部としては少々セコイが)
憂「えいっ!」ビシュッ
姫子(意趣返しだ!)パシィン
坂口「!」
律「すっげ、打った!」
アカネ「ライト前!姫子ちゃんすごーい!」
エリ「流石キャプテン!」
姫子「ムギちゃん、うったれー!」
紬「うん!」ドキドキ
紬「お願いしまーす!」
坂口(キーボードの人だ。そんなパワーあんのかな)
坂口(ま、当たらなきゃ意味ないけど)
憂「てっ!」ビシュッ
紬「えいっ!」ヴォン ストライーク!
紬「あ、あら?」
坂口(……スイング音すごっ!)
憂(当たったらどこまで飛んじゃうんだろ……)
紬(憂ちゃんも姫子ちゃんも、確かライト側に打ってたわね)
紬(私も真似できるかな?)
憂「えいっ!」ビシュッ
紬(ボールをよく見て打つ!)バスッヴォンッ ストライーク!
紬「あ、あら?」
坂口(振り遅れすぎでしょ)
憂(紬さん、澪さんと特訓したらしいし、気を抜いたら駄目!)
澪「ムギー、打てるぞー!」
紬「う、うん!」
紬(澪ちゃんのためにもむざむざやられるわけにはいかないわ!)
坂口(眉の向きが変わってる……)
憂「えーいやっ!」ビシュッ
紬「当たって!」ガゴッ
坂口(当てられた!でも勢いはないな)
律「打ち上げちゃったか……」
姫子(いや、面白いかも)
紬「当てられただけでも、進歩かしら」
梓「オッケー!」
坂口(セカンドフライでスリーアウトっと……)
梓「っ!?、眩しっ!」
紬「え!?」
姫子(しめた!)
ダーン フェア!
坂口(なんで!?)「ファースト、カバー早く!」
岡田(太陽か!)「くっ、ホーム……!」
姫子「残念!」
セーフ!
唯「ムギちゃーんありがとー!」ブンブン
紬「え、ええ!」(何でかしら?)
いちご「高く打ち上がったのが幸いした」
律「だな。よっしゃあたしも打つぞー!」
梓「ごめん、憂……」
岡田「アレだけ上見上げたら、太陽を防ぐ手立てなんて無いよ。気にしない」
憂「そうだよ。また皆で打てばいいから!」
坂口「後一人、まず切ろう!」
3回表一死 1-1
岡田「下位打線じゃ手が出ないか」
梓「野球部員でもないのに、あっちもこっちもすごい投手だね」
純「平沢姉妹恐るべし……」
坂口「ふんがっ!」パキィン
憂「あっ智ちゃんが打った!」
梓「よし!」(さっきの分取り返さなきゃ!)
純「気負いすぎるなよー」
梓(とは言っても、真正面からヒット打ったことって無いんだよね……)
梓(とりあえず短く持ってみよう)スッ
唯「せいっ!」シュッ
梓「んあっ!」バシィッ
梓(当てられたけど、勢い中途半端すぎ!)
律「ショートー!」
姫子「はいはい!」パシッ アウトー!
梓(しょっぱ……)ズーン
澪「二度目の姉妹対決か……」
憂「今度は負けないよ!」
唯「かかってらっしゃい!」
憂(直球ならファールで逃げれる、変化球狙いでいこう!)
唯「でいっ!」シュッ
憂「たあっ!」バチィッ
憂(直球か……でもこの作戦悪k)
律「とーーーーーーーーるっ!!」ドドドドドッ
澪「律!?」
岡田(これは、届く!)
坂口(マジ!?)
律「逃がさーんっ!!」ズシャー
唯「りっちゃん!」
曜子「田井中さん!」
姫子(よし!)
律「……唯、そらよ!」ピシュッ
唯「!……田井中さんまじかっけえ!」パシッ
律「へへ、名誉挽回ってとこ?」
スリーアウトチェンージ!
澪「律、怪我ないか!?」
律「心配すんなって、一応プロテクター付けてたのが役立ったな」
ワーワー リッチャーン! タイナカサンカッケー!
律「んあ?」
唯「あ、皆だー!」
エリ「そういや応援来るって言ってたね」
律「サンキュー!」グッ
ワアアアアアアアアア!
坂口「あの人はガッツポーズしても点入らないタイプかー」
梓「そうだね、プロテインだね」
4回裏一死 1-1
アカネ「いちごちゃんが出たけど、続かないね……」
律「くそ、4-0で終わってたまるか!」
姫子(打てなかった……くっそ、悔しいっ)
いちご「可愛い顔がだいなし」
姫子「はひ!?って、なんだいちごか……」
いちご「野球はあなただけでやるものじゃない」
姫子「そんなのわかってるよ」
いちご「じゃあ仲間を応援しよ?」
姫子「いちご……うん、そだね」
律「このぉっ!」ブンッ ストライーク!
アカネ「いちごちゃん、さっきはどうやって打ったの?」
いちご「少し上にアジャストしただけ」
姫子「簡単に言うねえ……」
エリ「そんなに難しいの?」
姫子「中々に」
アカネ「そっか……」
律「あ゙ーくっそ、憂ちゃん高性能すぎんだろ!」
唯「あ、おかえり」
アカネ(私もまだヒット打ってない……少しでも上位につながなきゃ!)
憂「はっ!」ビッ
アカネ「!」ピタッ ボール!
アカネ(なんか、さっきより速くないような……)
坂口(憂、疲れてきてるな……ここまでずっと投げ通しだし)
憂(後一人、この人アウトにすれば休める!)
憂「っつあぁ!」ビシュッ
アカネ「えっ!?」
ドコッ デッドボール!
憂「ご、ごめんなさい!」
坂口「大丈夫!?」
アカネ「たた……大丈夫だから気にしないで」
エリ「アカネ、立てる?」
アカネ「うん、ありがと」
憂(やっちゃった……)
坂口(憂は気い使い過ぎるからな、これで崩れなきゃいいけど……)
梓「憂ー、ツーアウトだからねー!」
エリ「あたしも続く!」
憂(大丈夫大丈夫、落ち着いて……)ハーッ
憂「てりゃっ!」ビッ ボール!
憂「えいっ!」ビッ ボール!
坂口(完全にきちゃってるな……)
憂(どうして……思ったように投げられない)
梓「憂……」
岡田「すいません、タイムを」
梓「憂、疲れちゃった?」
憂「う、ううんそんなことないよ!」
純「嘘つきなよ。こんだけ投げて、ただの一般人の憂が疲れないわけ無いでしょ」
憂「……ごめんなさい。でもこの回だけは投げさせて……」
梓「岡田さん、どうしよう?」
岡田「憂ちゃん、無理はしなくてもいいよ」ナデナデ
憂「……」
岡田「でもエースの頼みを無下にすることも出来ないね」
憂「……ありがとう!」
プレイ!
憂(よし……!)ピシュッ ボール!
坂口(え)
エリ(ありゃ?)
ピシュッ ボール フォアボール!
エリ「よくわかんないけど出れた!」
唯「憂……?」
坂口(あ、そういうこと)
曜子「さっきのって、もしかしてわざと?」
澪「最初の二球は違うだろうけど、多分わざとだな」
姫子「まあ姉妹対決の決着にはいいんじゃない?」
律(唯も結構疲れてるはず。ここで決めれたらいいんだが)
岡田(まあこうなるよね)
坂口(妹には妹なりの意地があるんだろうなー)
梓(憂~……)ハラハラ
純(外野打球来ねえ)
紬「唯ちゃーん!」
いちご「姉より優秀な妹なぞ存在しねえ」
ユイー! ヒラサワサンガンバッテー!
和「唯ー!憂も頑張るのよー!」
唯「よーし、気合入ってきたー!」
憂(和ちゃん、ありがとう……)
憂「お姉ちゃん、勝負だよ!」
唯「勝ったら今日の晩ご飯カレーにしてね!」
憂「じ、じゃあ私が勝ったら……えーっと」
梓(なんだかんだ仲良しだなあ)
パキィッ ファール!
律「頑張れー唯!」
アカネ(もう7球も粘ってる……すごい)
唯(ちょっとづつ芯に当たるようになってきたっ)ハーハー
憂(皆のためにも、負けられない!)ハァハァ
憂「てぇあっ!」ビシュッ
唯「ほっ!」キンッ
岡田「っ!?」
ファール!
憂(一塁線ギリギリ……次はないかな)
憂「ふーっ……」スー ハー
唯「……」ザッザッ
梓(頑張って……!)
紬(唯ちゃん……)
坂口(次で決めて、憂!)
姫子(いけ!)
憂「……!」スッ ザシッ
唯(来る!)
憂「……ぁぁあああっ!!」ザッ バシュッ
唯「えーーーいっ!!」ビュオッ
憂「はあっ、はぁ……!」
梓「やったね!」
純「憂、お疲れ様!」
坂口「よく頑張ったよ!」
岡田「憂ちゃん……」ナデナデ
憂「皆っ、あり、がとー……」ハーハー
唯「ごめぇん……」ハヒーハヒー
律「気にすんな、負担掛かるのはお前だから」
唯「りっちゃんしどい!」
姫子「唯、下位打線は力抜いて投げてもいいよ。あたし達でカバーするから」
唯「おお、姫ちゃんが天使に……」
春子「おーい、そっちどうなってるー?」
三花「あ、春子ちゃん!サッカーは終わったの?」
春子「おう、優勝してきた!」ブイッ
文恵「本当!?おめでとう!」
信代「えーっと、1-1で5回表か」
和「凄くいい試合だけど、唯が危ないかも……」
潮「ええ!?」
ボール フォアボール!
唯「うーん……」プラプラ
律(一死一塁でこいつか……)
坂口(ランナーいるとやる気出るなー)
姫子「唯ー、マウンド降りるかー?」
唯「おいィ!?」ギロッ
姫子「おっけーその意気!」
唯「……」ヘラッ
梓(うまく操るなー)
坂口(そろそろ甘いところにも来るはず、それまで耐える!)
律(唯、次はこっちも上位からだ。頑張って凌いでくれ!)
唯「ふんす!」シュッ
坂口「せやっ!」バシィン
坂口(やっば、打ち損じた!?)
律「また!?姫子!」
姫子(こんなゆるい打球予想してなかった!)「澪!」パッ ビシュッ
澪「く……!」バシッ
セーフ!
坂口「助かった~……」
なんで内野安打がこんな多いんだ俺
唯「あずにゃんに憂……相手にとって不足なし!」ハーハー
律(唯がこんなに難しい単語を使うなんて……)
梓(多分今の疲れた唯先輩なら私でも、憂に教わったとおり打てば!)
プレイ!
唯「おっりゃー!」ビシュッ
梓(速!?でも真ん中!)
梓(捉えたっ!)「てぇやっ!」パキィン
律(ピッチャーライナーか!?)「ゆ……!」
唯「えっ」
ゴシュッ
唯「あうっ!!」
姫子律「「唯ッ!!」」
曜子「秋山さん!」
澪「えっ、あっ!」(当たったボールがこっちに!)パスッ
ア、アウトー!
坂口「珍しいこともあるなあ」
梓「ゆ、唯先輩!」ダッ
憂「お姉ちゃん!!」
憂「お姉ちゃん、どこに当たったの!?」
唯「あいたた、ここ……」
律「左膝の外側か。だから澪の方に飛んだんだな……」
梓「唯先輩、ごめんなさい……」グスッ
唯「あずにゃんは心配性なんだから~。ほら自分で立て……ありゃ」ストン
姫子「唯、よく頑張ったね」
唯「姫ちゃん!私まだ投げれるよ!」
掘込「平沢。意気込みは買うが、悪いがその状態で投げさせるわけにはいかない」
唯「せんせえ……」
掘込「立花、冷却スプレーだ。治療の間にどうするか決めなさい」スッ
姫子「はい……ありがとうございます」
唯「ちべたーいっ!」プシュウウウウ
アカネ「我慢しなさい!」
紬(佐藤さん、何で楽しそうなのかしら?)
澪「佐々木さん、声かけてくれなきゃ多分捕れなかった。ありがとう」
曜子「えへへ……でも、どうしましょう?」
姫子「多分すぐには痛みは引かないだろうから、別の投手を立てるしかないかな……」
律「姫子が投手やるか?」
エリ「でもショートが居なくなるんだよね……」
姫子「ん~……いちご、やる?」
いちご「わたし?」
いちご「わかった。律、受けて」
律「え、お、おう!」
エリ「早!」
姫子「即決即断だな……」(ぶっちゃけ言ってみただけだったんだけど)
澪「次は憂ちゃんからか……大丈夫かな」
唯「え~、交替~?」ブー
曜子「でもその足じゃ難しいでしょ?それに凄く疲れてるみたい……」
唯「そんなことないよ~」グテー
アカネ「ムギちゃんのひざに寝っ転がってちゃ説得力無いよ?」
いちご「ふっ!」シュパッ
律「おし!」スパァン
律(やっぱ経験者だな……野手とはいえ唯とはなんか違う)
憂(お姉ちゃんより少し、ううんもっと速いかな……)
梓「憂、ごめんね。唯先輩のこと……」
憂「一生懸命やった結果だもん。ぶつけようと思ったわけじゃないんでしょ?」
梓「そりゃそうだけど」
憂「ならいいんだ。お姉ちゃんも元気そうだし、正直私も少し休めたもん」
梓「憂……」
姫子「先生、若王子がピッチャーで、平沢がレフト、佐藤がセンターに入ります」
掘込「ん、そうか。平沢は走れるのか?」
姫子「はい、あのとおりです」
唯「ムギちゃんのおひざ、あったか~い……」
紬「あらあら」
アカネ「わ、わたしも次いいかな!?」
掘込「……そうか」
姫子「唯……」
プレイ!
律(二死一二塁、バッター憂ちゃんか……ヘビーな場面だな)
憂(弘ちゃんまで繋げれば勝てる!)
いちご「っ!」シュパッ
スパァン ストライーク!
律(動じてねーし。可愛げ無いけど、助かる)
憂(速いなぁ……)
岡田(こんな隠し玉があったのか……まあこっちにもあるけど)
いちご「っ!」シュパッ
憂「やっ!」ブォン
スパァン ストライーク!
憂(当たらない……!)
律「いいぞいちご!」シュッ
いちご「ん」パシッ
岡田「純ちゃん、いこう」
純「おっ、待ってましたよ!」
憂(まだ終われない……!)
律(憂ちゃん、悪いけどこいつは打てないよ)
いちご「ぃやっ!」ボッ
憂「当たって!」ビュオッ
ドパァン ストライークバッターアウト!
姫子「いちご、ナイス火消し!」ペシペシ
唯「いちごちゃん王子様みたい!」
いちご「せやな」
エリ(あ、ちょっとうれしそう)
憂「最後の球、前の二球と全然違った……」シュン
梓「憂、ドンマイ!」
坂口「あんな人いたんならソフト部に入ってくれたら良かったのに!」
岡田「大丈夫、次で私が決める。ね、純ちゃん」
純「わたしにまかせなー!」
梓「え、純、まさか投げるの?」
岡田「なんか練習してたみたいだし、憂ちゃんももう1イニングは厳しいだろうからね」
憂「純ちゃん、お願いするね。はいボール」スッ
純「承った!」パシッ
純「よーっし、坂口さんちゃんと捕ってよー!」
坂口「はいよ」
純「いくよー!」スッ グイッ
梓(捻りがやけに大きいなぁ)
純「ちょいさー!」ザッ シュバッ
憂(サイドスロー!?)
坂口「とっと!」スパァン
純「ふふふ、決まった……」
唯「すごーい、なんかプロみたいな投げ方!」
律(岩崎っぽいな)
岡田「先生、鈴木がピッチャーで、平沢がレフトに入ります」
掘込「わかった」
プレイ!
純(ふー、やっぱ人相手だと緊張するな~)「やっ!」シュバッ
曜子「!」
スパァン ストライーク!
坂口「その調子!」シュッ
曜子(すごく変わった軌道……投げ方でこんなに変わるものなのね)
純「おりゃー!」シュバッ
スパァン ストライーク!
曜子(でも……そんなに速さはないのね。これなら)
純(ふっふ、追い込んじゃったよ~)
純「決める!」シュバッ
曜子「打て、る!」キンッ
坂口「えっ!?」
梓「ありゃ、純……」
澪「佐々木さん!」グッ
曜子「秋山さん……!」フリフリ
律「皆よく打つねえ唯さんや」
唯「塁に出てないのはあたしらだけになってしまったねえ」
エリ「老化しとるー!!」ガビーン
純「あれ、おっかしいな……」
坂口「たまたまだよ、気にしない!」
梓(不安だ、果てしなく)
澪「鈴木さん、お手柔らかに」
純「はいっ、澪先輩!」
梓「こら純!」
純「へーへーわかってます、よっ!」シュバッ
スパァン ストライーク!
澪(確かに見慣れないけど、別に難しい球じゃないな……特別回転かけてるわけでもないし)
純「てぇやっ!」シュバッ
澪(いけるっ!)カキーン
純「うそぉ!?」
憂「純ちゃん……」
梓(この場面でこの人かあ……)
岡田「梓ちゃん、二塁側に寄ってて」
梓「え、うん」(なんだろ?)
いちご「……」トントン
純(すごい威圧感を感じる……)
純(ここは例のボールで満足するしか無い!)
いちご(目が変わった?)
純「だあっ!」シュパッ
スパァン ストライーク!
いちご(……?)
純(やばやば、ぜんっぜん指にかかってなかったよ……)
純「であっ!」シュパァッ
いちご(もらった)ビュォッ
ククッ
いちご「っ!?」ガゴッ
純「よっしゃ!」パシッ
坂口「純ちゃん、セカンド!」
純「うんっ、梓!」シュッ
梓「岡田さん!」パシッアウトー! シュッ
岡田「よし!」パシッアウトー!
律「うそだろ……」
アカネ「いちごちゃんが、ピッチャーゴロダブルプレー……」
いちご「……」トボトボ
唯「いちごちゃん……」
いちご「ごめん、なさい……」
姫子「気にしない!」ガバッ
いちご「!」
姫子「あたしが打って決めれば関係ないしね、皆と打ち上げにどこ行くかでも相談してなよ!」
いちご「……ありがと」ボソッ
姫子(どっちにしろ一打サヨナラ、あたしで決める!)
純(やなバッターしかいないな~もう!)
坂口「……」スッ
憂(えっ、立ち上がった……?)
律「え、これってまさか」
アカネ「敬遠……!」
純「え~、マジで?」
姫子「ピッチャー不服そうだけどいいの?」
坂口「いいんです。純ちゃんだって先輩と真っ向勝負で敵わないってわかってるはずです」
姫子「……そ」
ボール フォアボール!
紬「……」ジッ
純(……なんか怖いんですけど)
純「ふっ!」ビシュッ
紬「はあっ!!」ゴシャァッ
坂口「うえぇっ!?」(終わった!?)
ファール!
純「は、はー、びっくりした……」
坂口(もしかしなくてもこの人怒ってるな……)
紬(いちごちゃんを想う姫子ちゃんの気持ち、踏みにじった罪は重いわよ……)ゴゴゴゴゴ
ボール フォアボール!
紬「りっちゃん、あとお願いね」
律「おう!」(ムギ、目が笑ってないよ……)
エリ「逃げられたかー」
澪「賢明だと思うよ、私たちも怒ったムギなんて見たことないからな……」
アカネ「確かに、ムギちゃんはいつもニコニコしてるものね」
唯「そうだよ、おっとりぽわぽわなんだよ~」
律「さーて、残り物には福があるってか」
純(やっばいな~、こんな状況じゃ怖くてあんなシンカーもどき使えないよ)
純(やっぱやりたいってだけでピッチャーなんてやるもんじゃないのかな……)
梓「純!頑張れ!」
憂「純ちゃん!」
岡田「純ちゃん、逃げないで」
坂口「ミット目がけて来い!」
純「み、みんなぁ……」
律(これが友情パワーか)
純(ふう、泣いても笑っても最後。ならもう全力投球だ!)
純「いっくぞー!」ガバッ
律(大きく振りかぶった?)
純「んん~……!」グルン
梓(凄い捻り!これって)
純「でやああっ!」バシュッ
岡田(トルネード投法!)
ドォンッ ストライーク!
律「……ひゅー、やるねえ」
純「ふっふっふ、これが私の全力っすよ!」
梓(純、すごいじゃん!)
純「まだまだ試合は終わらせません、よっ!」バシュッ
ドコォッ ストライーク!
律(確かに速い)
律(しかも捻りの大きさでリリースポイントは分かりづらい、か)
律「……ふー」
唯「追い込まれちゃった……」
澪「純ちゃんもやるもんだな」
エリ「りっちゃーん、きばれー!」
アカネ「エリ、なんてはしたない……」
純「これで……」ガバッ グルン
純「ラストですっ!」ザシュッ ギャオッ
律(確かに状況は厳しいかも知れねえ、だが)
律「出塁率0割で終わってたまるかーーっ!!」カキャァン!
「それでは表彰式です、軟式野球優勝、3-2!」
パチパチパチパチ
姫子「ありがとうございます!」
唯「やったね皆!」
曜子「優勝なんて、信じられない!」
澪「唯にボールが直撃したときはどうなるかと思ったけどな」
アカネ「いちごちゃんのおかげよね!」
いちご「……最後のゲッツーが余計だった。あれがなければもっと楽に終わってた」
エリ「もー完璧主義だなあ!勝ったからいーじゃん!」
紬「そうそう、今は喜びましょう♪」
律「誰かあたしのサヨナラも褒めろよ!」
「続いてサッカーです。優勝、3-2!」
パチパチパチパチ
春子「ありがとうございます!」
信代「イエーイ!W優勝ー!」
エリ「え、そうなの!?」
三花「あ、そっか。野球のメンバーは知らなかったのね」
風子「そっちの決勝の途中でサッカーの方は終わったから、一緒に応援してたのよ?」
澪「そうだったのか……」
さわ子「皆、本当にお疲れ様。まさか二種目も優勝するなんて、先生とっても嬉しい!」
さわ子「野球もサッカーも凄くいい試合で、きっと心に残る事と思います」
さわ子「二学期も残り少ないですが、風邪を引かずに来年に向けて頑張りましょう」
さわ子「それじゃあ解散!打ち上げは行ってもいいけど、早く帰りなさいね?」
「ありがとうございましたー!」
姫子「さて、どうしようか?」
律「カラオケでもいこうぜ!」
エリ「お、いいね。唯と澪の歌声聞きたいな!」
澪「え、いや私は聞いてるだけで」
唯「澪ちゃん!一緒に何歌うー!?」ガバッ
コラ、ユイオチツケッテ! アラアラ♪
イチゴ、ドコイクンダ? ……(カラオケニガテ)
アタシノウタヲキケー! ウワッノブヨ!?
アハハハハ…
元旦
姫子「あれ、軽音部じゃん!」
澪「姫子!いちごも、エリにアカネも!」
アカネ「あけましておめでとう!」
エリ「おめでとー!」
律「これはこれご丁寧に」
唯「有難き幸せにござりまする」
いちご「くるしゅうない」
紬「うふふ♪」
律「そういやみんな普通のカッコだな」
唯「去年は澪ちゃんとムギちゃんは振袖だったんだよ!」
アカネ「へえ、二人だったら凄く似合いそうね」
唯「うん、すっごく綺麗だったよ~」
澪「ゆ、唯……」テレテレ
曜子「ええ、秋山さんとっても素敵だったわ!」ニョキッ
エリ「うわ、佐々木さん!?」
姫子「いつの間に……」
いちご「え、ずっといたよ」
姫子「もうお参りは済んだの?」
紬「ええ、あとはおみくじ引くぐらいかな?」
エリ「そっか、じゃあこの後どっかいかない?」
澪「おいおい、受験生だろ」
唯「いいじゃん、お正月ぐらいはお休みでさ!」
いちご「別にいいと思う」
律「おし、決まりだな!」
アカネ「じゃあどこにしよう?」
曜子「去年はカラオケに行ったね」
姫子「う~ん……そうだな」
「バッティングセンターなんてどうかな?」
ああ、満足だ……もうゴールしてもいいよね
3日間お付き合い下さりありがとうございました
急にスレが余ったので二年生の後日談を
純「あ~も~悔しー!」ガツガツ
梓(奢りだからってよく食べるなあ……)
憂「まあまあ、純ちゃん頑張ったんだしいいじゃない」
梓「……私の思考ってそんな単純……?」
純「憂!これ食べ終わったらバッティングセンター行こ!」
憂「え?いいけど……」
純「あたし今日凡退して打たれただけで、いいとこ全くなしだったもん!納得いかーん!」
梓「私も似たようなもんだけどなあ。後半まともにヒット打ってないし」
純「下位打線で描写もされずに凡退させられた悲しみがオマエにわかるか!」
純「おっりゃー!」キーン
憂「純ちゃん、上半身が少し前に流れてるからそこ注意して!」
純「こうか!」カコーン
梓(元気だなー)パカーン
憂「梓ちゃんは、腕で当てに行ってる感じがするね。全身で打たなきゃ!」
梓「はーい」スコーン
ピシュッ カシャーンカシャーン
純「おっしゃ二枚抜き成功!」
憂「純ちゃんすごい!あと3枚だよ!」
梓(こんなに体酷使して大丈夫かな?)
梓「おはよ~……」
ダラーン オハヨー… クカークカー
梓「なんやこの教室……」
憂「あ、おはよう梓ちゃん」
梓「やっぱ皆昨日で疲れたのかな?」
憂「多分ね。私も右肩がちょっと重いもん」
梓「私は全身痛いよ……純?」
純「」バッタリ
梓「純?」ツンツン
純「が、あっ……!やめろ、私の右腕に触れるなっ!抑えが、きか、ない……っ!」
梓「そりゃあんだけ打ち込んで投げ込めばね……バッセンで3000円ぐらい使ってなかった?」
純「うう、言わないで……」
憂(お姉ちゃんも朝しんどそうだったなあ)
姫子「ちわーっす」ガラッ
曜子「立花さん、おはよう……」
姫子「……大丈夫?」
曜子「うん、昨日はしゃぎすぎちゃったかも……」
姫子「あはは。結構皆疲れきってるねえ」
曜子「うん、特に平沢さんが……」
姫子「あー、結構無理させちゃったから……死んでる!?」
唯「」
和「生きてるわよ。目を覚まさないけど」
姫子「あ、ほんとだ寝息立ててる……」
唯「クカー……スピー」
和「昨日頑張ったし、しばらくそっとしといてあげましょう」
姫子「そだね」
姫子「唯、また一緒に野球できたらいいね」ワシャワシャ
本当はもっと色んなキャラを喋らせたかったが、野球描写してるとそれ以外のことは頭から飛んでしまって
一本道になってしまったのが心残り
ムギちゃんとしずかを絡ませたりしたかった
なんか書いて欲しいのがあれば書く
梓(球技大会終わってからもちょくちょくバッティングセンターに来るようになったなあ)
梓(どうせ4月の新入生歓迎ライブまでは特に出来ることないし)
梓(心なしか体が引き締まった感じもする)
梓(音楽関係以外に出費が増えたのはちょっと痛いけど……)
紬「あら、梓ちゃん!」
梓「この声は……ムギ先輩!」
紬「珍しいわね、こんなところで会うなんて!」
梓「いやはは……そちらの方は?」
しずか「あ、ムギちゃんのクラスメイトで、木下しずかって言います」
梓「ども、中野梓です」ペコ
梓「お二人はどうしてここに?」
紬「しずかちゃんに遊びに誘われたんだけど、あんまり遊ぶ所って知らなくて……」
しずか「それでそういえばムギちゃん野球やってたなあって思ったから、連れてきてもらったの」
梓「へえ~、木下さんは野球お好きなんですか?」
しずか「うん、やったことはないけどロッテのファンなんだあ」
梓「そうでしたか。日本一おめでとうございます」チパチパ
しずか「うん!梓ちゃんはどこか好きな球団ってあるの?」
梓「私は特に……野球は好きですけど」
紬「私も特にないわ~」
姫子「なんか面白そうな話してるねっ!」バーン
紬「あら、立花さん!」
しずか「いちごちゃんも!」
いちご「や」
梓「なんなんですか今日は……?」
姫子「あずにゃん久しぶりだね!」
梓「あ、どうもです……テンション高いですね」
姫子「いやー、思わぬところで思わぬ人にあったからつい」
姫子「でも、本当に意外なメンバーだね。ムギちゃんとしずかちゃん……」
いちご「木下さんは、実は野球好き。そしてロッテファン」ビシッ
しずか「え、知ってたの?」
いちご「うん。ペンケースにユニフォームのストラップが付いてた」
しずか「おお、分かる人がいたんだ……」
いちご「好きな選手は渡辺俊介」
しずか「うっ、まさかストラップの背番号で!?」
いちご「」コク
しずか「すごーい。野球通だね」
姫子「そういやプロ野球の話ってしたことないな。私はどこってとこ無いけど、いちごはどこのファンなの?」
いちご「ヤクルトスワローズ」
しずか「うーん、セ・リーグはあんまり知らないや……」
いちご「佐藤さんがオリックスファンだから、今度話してみるといいと思う」
しずか「え、本当?」
姫子「そこまでわかんの!?」
いちご「この前律と話してた」
梓「そういえば律先輩は西武ファンだっていってました」
紬「野球好きって、結構女の子にもいるものなのねえ……」
しずか「そういえば、何でここに?」
姫子「ああ、いちごがこの前の球技大会で野球好きが再燃したらしくて、グローブ買いにいってたんだ」
梓「……店員さん、驚いてたんじゃないです?」
姫子「うん、『え、この子が野球やるの!?』みたいな顔してたよ」
しずか「あはは、なんかデートみたい!」
姫子「はは、デートにスポーツ用品店って色気なさすぎ!」
いちご「デートだよ?」
姫子「」
いちご「私はそのつもりだったけれど」ギュッ
姫子「」
紬(あらあらあらあらあらあら♪)
しずか「そ、そうだ!ここにもスポーツショップがあったよ、見に行かない!?」
梓「い、いいですね、いきましょう!」
いちご「だって。行こう?」
姫子「あ、ああ……」(手ぇ繋いでる手ぇ繋いでるいちごに手ぇ繋がれてる)
紬(ほぼイキかけました)
客(可愛いなあ……)
店員(可愛いなあ……)
俺(可愛いなあ……)
いちご「さっきのところよりは小さいね」
姫子「ま、まあバッティングセンターの中にある店だし」
紬「じゃあ私たちあっちの方見てくるわね♪」
梓「また後で合流しましょう!」
しずか「じゃ!」
姫子「ええ!?ちょっと!」
梓「二人にして大丈夫ですかね?」
しずか「ていうかいちごちゃん……あんな子だったんだ」
紬「これハンドグリップっていうのね。えいっ!」バギャァッ
梓(聞いてないし!)「ちょっ、本気出しすぎです!」
しずか「60キロ用なのに……簡単すぎる、あっけなさすぎる……」
紬「影からこっそり見守りましょう♪」
しずか(ムギちゃん、楽しそうだね)ヒソヒソ
梓(誰かが仲良くしてるのを見るのが好きみたいです)ヒソヒソ
しずか「あ、まだ手繋いでるんだ」
梓「立花さん顔真っ赤……」(でもなんか嬉しそう……)
しずか「店員さんすっごい見てるね」
梓「そりゃ見ますよ。あ、商品棚が……」ゴシャーン
姫子『わわ、すみません!』ワタワタ
いちご『……』ヒョイヒョイ
梓(……なんか気の毒になってきた)
姫子「はうー……」(疲れた、色々と)
しずか「ムギちゃん、一杯買ったね……」
紬「ええ♪ハンドグリップと、インナーマッスル?を鍛えるチューブと、手首の先につけて一人で投球練習が出来るネット!」
梓(ムギ先輩なら受けてくれる相手たくさんいそうだけどなあ。ていうかボール買ってないような……)
ピュー ヒュオオオオ
いちご「……寒い」
姫子(あー……)「……ほら」スッ
いちご「?」
姫子「い、いや私も寒いからさ。手ぇ繋いだほうが暖かいかなって」
いちご「……うん」ギュ
いちご「……右手、けっこうごつごつしてる」
姫子「……気にしてるんだけど……ソフトやってるとこうなっちゃうの!」
いちご「うん、昔はわたしもこんなだった」
姫子「でしょ?……ねえいちご」
いちご「何?」
姫子「あたしたち、これからも友達でいようね」
いちご「えー……友達?」
姫子「ちょいちょい、何になりたいんですかアンタ!?」
いちご「……仲間とか、親友?」
姫子「……そりゃ失礼」
いちご「何を想像してたの?顔が少し赤いけど」
姫子「なんにも!寒いだけだってば!」
さらばだ、歴戦のデュエリスト達よ……
とりあえず>>403>>409>>410>>412を俺の考える範囲で消化したつもり
最終的に姫子×いちごになってしまったが仕方ないね
キーンコーン
和「唯、起きなさい」ユサユサ
唯「むにゃ……」ウツラウツラ
姫子「ゆーい、次体育だよ?早く準備しないと遅れるよ?」
唯「うーん……ありがとお母さん……」
アカネ「お母さんだって」クス
姫子「嬉しくなっ!」
和「全く、こんな調子で受験大丈夫かしら……」
紬「唯ちゃん、クッキーあるわよ?」
唯「みなぎってきたあっ!」ガバッ
姫子(なんかもうペットだよね)
紬「さむーい……」
しずか「教室の中でも着替えは寒いよね」
エリ「……じー」
和「瀧さん?」
アカネ「どうしたのエリ」
姫子「なんかある?」キョロキョロ
エリ「……アカネ、姫ちゃん」
アカネ姫子「「?」」
エリ「失礼っ!」ムニュムニュ
エリ「痛い、身長縮む……」ジンジン
姫子「いきなり何すんのっ!」
アカネ「いくら友達でもやっていいことと悪いことがあるよ!?」
エリ「うう、だってさー……」
姫子「ほー、申開きしたいなら言ってみろ」
エリ「二人ともへこむとこへこんでて出るとこ出すぎだよ!こっちはお正月でどーでもいいとこに肉付いたってのに!」
しずか「確かに」
唯「一理ある」
紬(耳が痛いわあ……)
いちご「……」ゴオッ
澪「……なんか熱いな」
アカネ「どーせ食べたら寝てたんでしょ?エリのことだもん」
エリ「うっ」グサッ
姫子「あたしは腹筋とかしてたから……日課で」
エリ「くっ、健康優良児めっ」
和「でも瀧さんだってスタイルいいじゃない」
唯「そだよ?体重増えたようには見えないよー」
エリ「……体重は増えてないの」
しずか「?」
エリ「筋肉落ちて脂肪が増えたんだよっ……!」
姫子「あー……」
アカネ「あるね……」
エリ「あーもう、あたしもおっきくなりたーい!」
アカネ「この子には恥じらいって言葉はないのかしら……」
律「なんかすこーしばかり興味深い話だけど、早くしないとマジで遅れるぞ?」
唯「ほんとだ!和ちゃん急がないと!」
和「私はもう着替えたもの、先に行くわよ?」
唯「あっ、和ちゃん待って!」
姫子「お説教は後だね、ほらさっさと行くよ!」
アカネ「全くもう……」
エリ「裏切り者ぉ~!」
柔軟体操
律「ほい次、1,2,3,4ー」
唯「ごー、ろく、しち、はちー」
律(そういやあたしは全然体重変わってなかったなー)
唯「りっちゃん?」
律(……)ストーン
唯「おーい?」
律「……なあ唯」
唯「なに?」
律「いや、やっぱいいわ……」
唯「えーなに?思わせぶりだよ~」
律(胸大きくするためになんかしてるか?なんて聞けるわけねー……)
エリ「うー……」サスサス
アカネ「もう、別に胸なんてどうでもいいでしょ?」
エリ「持つ者には持たざる者の気持ちはわからないんだよ……」
アカネ「ていうか、姫子ちゃんはともかく私は別に」
エリ「貴様こんなもんぶら下げてんなことほざくんか!ああん!?」ムギュムギュ
アカネ「うきゃあっ!?こ、こら!皆こっち見てるわよ!?」
エリ「うっさい!ちょっと寄こせ!」モニュモニュ
いちご「揉むと余計大きくなるよ?」
エリ「……なんですと?」ピタ
いちご「乳房が刺激されることによって女性ホルモンの分泌が促され、結果女性らしい丸みを帯びた体型になるという」
エリ「マジっすか!?」
いちご「ググれ」
エリ(ばっさりだー!)
エリ「ハッ!てことはアカネ、まさか誰かに、も、揉ん……!」
アカネ「違うわよ!」
エリ「そんな、一番の親友のあたしにも相談してくれないなんて……」ヨヨヨ
アカネ「だから彼氏なんてできてないってば!」
澪「でも佐藤さんならいてもおかしくないよな」
和「そうよね。美人だし優しいもの」
エリ「そんな、ライバルはこんな近くにもいたのかッ……」
アカネ「なんのライバルよ!?」
エリ「だってあたしアカネと一緒にいたいもん!親友だし!」
アカネ「えっ……」
エリ「アカネは、あたしのことなんてどうでもいいの……?」
アカネ「いや、そんなことないけど……」(なんか流れがおかしなことに……)
エリ「じゃああたしの胸を大きくするのに協力しなさい!」
アカネ「えー……結局そういう話?」
いちご「揉むの?」
エリ「そうだ!アカネ、あたしのおっぱいを揉め!」
アカネ「……何が何だかわからない……」
姫子「こらいちご、的はずれなこと言ってバカを炊きつけない!」
エリ「ひどっ!」
いちご「的外れ?」
姫子「そうだよ、揉むだけで大きくなるなら誰も苦労しないって……」
いちご「そんなことない。あなたの胸が大きいのは私のおかげ」
姫子「はッ!?」
エリ「え、うそ、マジ?」
アカネ「姫子ちゃん……?」
姫子「いやいやいやいや!こらいちごいい加減に――」
いちご「えい」ムニュ
姫子「ひやぁっ!?」ペタン
律「なんてこったい……二人がそんな関係なんて知らなかったぜ」
唯「姫ちゃん、お幸せにね……(その目は優しかった)」
姫子「ちーがーうーっ!」
アカネ(た、助かった……)
アカネ「もう、エリが変なこと言うから2倍ぐらい疲れたわ……」ガサゴソ
エリ「ぶーぶー!」
アカネ「はいこれ、どーぞ」バサッ
エリ「雑誌?」
アカネ「それに胸に効く体操っていうのが載ってたから、貸したげる」
エリ「あ、アカネぇ……」
アカネ(よしよし、これでおとなしくなるかな?)
エリ「やっぱりアカネも胸のこと気にしてたんだねっ!」
アカネ「死ねッ!」ドスッ
エリ「オフッ!」
アカネ「ふう……早く着替えないと風邪ひくわよ?」
エリ「は、はひ……」(そんなSなアカネも好きだよ……)
教室左後のメンバーとその友達でお送りしました
エリがただのアホの子になったが大丈夫か?
元スレ
律「ふーん……何にしよっかな」
澪「放課後までだし、私はゆっくり決めるよ」
唯「私も!」
紬「あ、もうすぐ1限目始まるわ。席に戻りましょ」
唯「それじゃ後でね~」
ツンツン
唯「?」
姫子「ねえ、もう何やるか決めた?」
唯「ううん、まだだけど」
姫子「良かったらさ、野球一緒にやらない?」
10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/31(金) 15:57:09.57 ID:0qONrcYJ0
唯「そっか、姫ちゃんソフトボール部だもんね」
姫子「そそ」
唯「うーん、なら皆も誘ってみるよ!野球は9人以内と出来ないもんね」
姫子「マジで?よし、まず1人確保!」
唯「私野球結構好きだし、りっちゃんもスポーツ少女だから多分やってくれると思うよ」
姫子「おしおし、次はエリとかにも声かけてみるか」
姫子「ところで英語の課題やった?」
唯「勿論ですとも!受験生にはサボる暇など無いのです!」
姫子「よしよしえらいえらい」
12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/31(金) 16:02:18.73 ID:0qONrcYJ0
唯「というわけで野球やってみない?」
律「あたしはいいよ。野球なんてこういう時じゃないと中々出来ないしな」
紬「うーん、野球って難しそうね。でもやってみたいかも!」
律「澪は?お前実はスポーツ好きじゃん」
澪「見るのは好きだけど、やるのは……」
唯「澪ちゃん……」
紬「澪ちゃん……」
澪「う……わかったよ、やる」
唯「よし!皆頑張ろうね!」
13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/31(金) 16:06:56.99 ID:0qONrcYJ0
唯「姫ちゃ~ん!」
姫子「お、唯。エリとアカネも野球やるってさ」
唯「ホント!こっちもみんなやってくれるって!」
姫子「これで7人。あと二人だな……」
唯「どうしよっか、誰かあてはある?」
姫子「あてはないけど、とりあえず名簿見よう。まだ書いてない子を当たればなんとかなるでしょ」
唯「なるほど。ってもう次の授業だね……」
姫子「ありゃま」
17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/31(金) 16:11:15.78 ID:0qONrcYJ0
潮「ごめん、もうサッカー出るって決めてるんだあ」
信代「うん、あたしも誘われてるから。あと二人なんだろ?ガンバ!」
唯「だめかあ……」
姫子「桜高のブストスを獲得できなかったか……初動が遅かったかな」
唯「ブストス?」
姫子「いやこっちの話。次は誰に……あっ、いちご!」
いちご「?何」
姫子「野球しようよ!」
いちご「いいよ」
唯「早!?」
18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/31(金) 16:15:01.38 ID:0qONrcYJ0
姫子「え、えらく即断だけど、いいの?」
いちご「誘ったのはそっちなのに、なんで慌てるの」
姫子「いや……うん、ありがとう」
姫子(実は野球好き?なんか隠れ野球ファン多いな……)
唯「これであと1人だね!」
姫子「うん!よし次は」
?「あの……」
姫子「はい?」
21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/31(金) 16:19:25.04 ID:0qONrcYJ0
唯「佐々木さん?」
曜子「こんにちは。野球のメンバー集めをしてるって聞いたんだけど、まだ空いてるかな?」
唯「おっ、お客さん運がいいね!あと一人だったんだよ!」
曜子「本当!……秋山さんも参加するのよね?」
姫子「うん、軽音部は皆やってくれるって」
曜子「私も参加しますっ!!」ガシッ
姫子「はっはいっ!!」ビクッ
唯(そういえば佐々木さんお茶会に来てたなあ)
23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/31(金) 16:23:50.99 ID:0qONrcYJ0
放課後
姫子「えー、それではミーティングを開始したいと思います」
姫子「まず皆、勧誘に応じてくれてありがとう」ペコリ
エリ「んなかしこまらなくていいよ、友達の誘いは受けるのが友達だもん」
律「おっ、かっこいいね。まーやりたいのが特にあったわけじゃなかったしな」
姫子「それでもね。……じゃあまずは」
梓「あの!」
唯「ん、なにあずにゃん?」
梓「なんで先輩方がこんな大所帯で部室に集まってるんです!?」
26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/31(金) 16:32:12.69 ID:0qONrcYJ0
姫子「あ……ごめん。迷惑ならでていくけど、30分ぐらいお願いできないかな?」
梓「……いやあの、迷惑というか、ここ以外に場所あるでしょう」
紬「ごめんなさい、皆でお茶しながらお話できたらいいかなって……駄目かしら?」
エリ「お茶飲んでみたいって言い出したのあたしなんだ、怒らないであげて」
唯「あずにゃん……」
梓「……別に怒ってませんよ。10人だとちょっと狭いですがゆっくりして下さい」
唯「あずにゃ~ん!」ダキッ
梓「ちょっ、やめてください!恥ずかしいです!!」
姫子「あれがあずにゃん分の補給って奴?」
律「すまん、本人に悪気はないんだ」
28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/31(金) 16:36:47.67 ID:0qONrcYJ0
姫子「それじゃやりたいポジションがある人」
唯「はいっ!」
姫子「はい唯選手」
唯「ピッチャーがいいです!」
姫子「はい他にピッチャーやりたい人……ってその前に野球かソフトボール経験者はいる?」
律「あたしは、やったことはないけど弟が小学生の時練習に付き合ってた」
姫子「ふむ、他は?」
いちご「はい。リトルで3年間」
姫子「マジで!?」
ちなみに俺は経験ないので矛盾とかおかしいとこあるかもしれない
31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/31(金) 16:44:58.27 ID:0qONrcYJ0
姫子(意外だ、意外すぎる……)
アカネ「そうなの?全然見えない……」
いちご「外野をやってたから、センターかレフトで」
姫子「あ、うん。外野いちごっと」キュッキュ
澪「じゃあ律はどうするんだ?」
律「どこでもいいけど……キャッチャーにしようかな?」
唯「おお!」
律「まあ球技大会ぐらいじゃ変わらんだろうけど、野球わかる奴がやるほうがいいだろ?」
姫子「そだね。異論なければ捕手律で」キュッキュ
33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/31(金) 16:51:15.46 ID:0qONrcYJ0
いちご「澪は左利きだから、守備位置が限られるんじゃない?」
澪「!あ、そうだな……ファーストか外野だな」
澪(いちごにいきなり名前で呼ばれるとどきっとするな……)
アカネ「澪ちゃん背が高いし、ファーストがいいんじゃない?」
エリ「え、アカネ野球わかるの?」
アカネ「うん……もしかして知らない?」
エリ「」
姫子「後で教えたげるから。澪はどうする?」
澪「あ、うんファーストでいいよ……」
34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/31(金) 16:57:22.98 ID:0qONrcYJ0
姫子「あとは……ムギちゃんと佐々木さんは?」
紬「私はよくわからないから……残ったところでいいわ」
曜子「私はセカンドがいいです!」
姫子「ほう。理由を聞こうか」
曜子「秋山さんに一番近いからです!」
澪「なん……だと……?」
律「いや、お前お茶会の時いたの忘れたのかよ」
姫子(初心者にはちょっと荷が重いだろうけど……まあいざとなればいちごにでも任せればいいか)
姫子「じゃあ二塁手佐々木で」キュッキュ
35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/31(金) 17:02:19.60 ID:0qONrcYJ0
姫子「それじゃとりあえず決まったね」
若王子
佐藤 瀧
立花 佐々木
琴吹 平沢 秋山
田井中
唯「ふう~、疲れたねえ」
エリ「ねねムギちゃん、そろそろ例のものを……」
紬「そうね、お茶にしましょうか」
唯エリ「やたっ!」
37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/31(金) 17:10:57.52 ID:0qONrcYJ0
曜子「琴吹さん、お茶ごちそうさま。凄く美味しかった」
エリ「ほんとほんと!軽音部は毎日これ飲んでたなんて、小憎らしい奴め!」ウリウリ
唯「ハッハッハ、羨ましいだろ~」
姫子「打順は明日体育あるしその時決めよっか。じゃあ皆の衆、そろそろ帰るよー」
姫子「梓ちゃん、これで失礼するよ。部員集め頑張ってね」
梓「はい、先輩方もお気をつけて」
いちご「……あなたの方が危なそう」
梓「いや、はは……」
ジャーネー ガチャン
梓「……私も野球にしたんだけどなあ」
39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/31(金) 17:18:26.82 ID:0qONrcYJ0
次の日
律「さみぃ……キャッチャーにすんじゃなかった……」
唯「りっちゃん!私の魔球をそんな体で受け止められるかな!?」
律「いーから投げれ、ほら」
姫子(どんなもんかな)
紬「姫子ちゃん、バットってどう握るものなの?」
姫子「あ、はいはいえーとね」
姫子(あっちはあっちに任せるか、りっちゃんなら大丈夫だろうし)
40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/31(金) 17:24:26.12 ID:0qONrcYJ0
紬「えいやっ!」ガキィィン ガシャーン
曜子「ええっ!?」
アカネ「うそ……」
エリ「マジパネェ」
いちご「……校舎まで飛ばされた」
澪「やっぱりか……」
紬「わぁ~……野球ってすっごい気持ちいいのね!」
姫子(ブストスktkr)
唯「おぉ~ムギちゃん流石!」
律「あんだけ重いキーボード担いでるもんな。ある意味当然かもな」
41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/31(金) 17:28:41.96 ID:0qONrcYJ0
唯「えいっ!」パシーン
唯「とりゃっ!」バチッ ポロッ
律「あ、悪い」
唯「もーりっちゃんたら~」ニヤニヤ
律(変だ。さっきから三球に一球くらいこぼしてる。寒いのも確かだけど、全く普通の直球のはずなのに)
律「……唯!さっきのもう一球頼む」
唯「!……おっけー、いくよ!」シュッ
律(ぜってー見極めてやる!)
43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/31(金) 17:36:59.01 ID:0qONrcYJ0
澪「お、律。唯はどうだっ……どうした!?」
曜子「おでこが……!保健室行きましょう!」
律「んな焦ることじゃないって。ボールとりそこねて直撃しただけだよ」
姫子「大丈夫ならいいけど……唯がそんな凄いボール投げてきたの?」
律「いや、直球。多分70,80キロぐらいの」
姫子「?」
律「でもあれなら、初対面の素人相手なら完封できると思う」
姫子「……そっか。なら狙うのは優勝だね!」
律「おう!期待してるぞキャプテン!」
44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/31(金) 17:56:58.57 ID:0qONrcYJ0
律「そっちはどうだったんだ?」
姫子「皆結構上手かったよ。あと守備の時佐々木さんがなんかキラキラしてた」
律「ああ……んじゃポジションはそのままでいいんだな」
姫子「うん。エリはバレー部だからそこまで問題ないと思ってたけど、ムギちゃんも普通にこなしてて驚いたよ」
姫子「本人球技苦手って言ってたし、確かにバスケとかの時はワタワタしてた気がするから」
律「ムギは別に運動が苦手なわけじゃないし、野球はめまぐるしく状況が入れ替わるわけじゃないからかな?」
姫子「ふーん……部長だね」
律「何が?つか打順どうするよ」
45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/31(金) 18:04:02.99 ID:0qONrcYJ0
唯「こんな大勢でお弁当食べるの初めてだねえ!」
エリ「うん、それに佐々木さんとかいちごちゃんとも一緒は新鮮!」
いちご「……そろそろ食べない?」
律「そうだぜ、こっちはもう腹減って仕方ない」
イタダキマース
曜子「秋山さんのお弁当素敵……!」
澪「え、あ、ありがと……ちょっといる?」
曜子「oh……是非、頂戴したいです……」
紬「佐々木さん、鼻血」フキフキ
47: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/31(金) 18:12:22.25 ID:0qONrcYJ0
姫子(打順お昼に発表しようと思ったけど……)
唯「アカネちゃんアカネちゃん、この肉巻きアスパラと何か交換しようよ~」
アカネ「ん、いいよ。それじゃ唐揚げをどうぞ」
姫子(この空気は壊せないな)
エリ「ムギちゃんのお弁当豪華……ちょいと味見を失礼!」ヒョイパク
紬「あっ、やったな~!私も!」
姫子(つか一人コンビニのパンってちょっと寂しい……かも)モシモシ
いちご「はい」
姫子「え?」
いちご「少し食べる?」
51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/31(金) 18:23:03.30 ID:0qONrcYJ0
姫子「あ……うん、ありがとう。いただきます」
いちご「いい、どうぞ」
エリ「お、新たな友情の芽生え?」
唯「そういえばさ、二人ともロミオとジュリエットで結構票入ってたよね」
澪「そうだったな。あの時は立花さんのほうがよっぽどロミオらしいのにって思ってたよ」
律「いちごなんか正面切って『やだ』って言いやがったぞ。可愛げのない……」
姫子「いやいや、あたしも澪と律に投票したもん。やっぱ二人選んで正解だった」
姫子「でもいちごのジュリエットも見てみたかった気もするかなー」
52: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/31(金) 18:29:49.18 ID:0qONrcYJ0
アカネ「二人とも名前的には姫と王子でぴったりなのにね」
姫子「あはは、いちごの王子様はいいとしてあたしが姫はないよ」
いちご「……そんなことないと思う」
姫子「え」
いちご「立花さんは可愛い」
「「「「「「「……」」」」」」」 (キマシタワー)
姫子「えっと、はい……ありがとうございます」
姫子「いや、なんか頼れるとかかっこいいとかは言ってもらえるけど、か、可愛いは初めてだな……はは」
いちご「可愛い」
姫子「!!」ボッ
いちご(面白い)
54: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/31(金) 18:43:39.28 ID:0qONrcYJ0
放課後 バッティングセンター
紬「わ~」
エリ「お~」
姫子「初めて?」
エリ「うん、中入ったのは初めて」
紬「私も。すごい音ね……」
姫子「慣れたら気にならないよ。んじゃー適当に始めよ」
唯「私は110キロで!」
律「おいおいそんな速いケージで大丈夫か?」
唯「大丈夫だよ、たまに来るし。憂なんて125キロのところで打ってるよ?」
律「なんと」
55: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/31(金) 18:51:35.37 ID:0qONrcYJ0
唯「手がしびれる……」
律「見栄張るからこの子は」
紬「えいっ!」スカッ
澪「ムギ、体が流れてる。左足で踏ん張るんだ!」
紬「こうかしら!?」バシッ
澪「そんな感じ!腕だけじゃなくて腰から回していけ!」
紬「はいっコーチ!」カキャーン
澪「よしよし!」
アカネ(ハマってるなあ……)
曜子(私も秋山さんにコーチングされたいです)ウットリ
56: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/31(金) 19:00:45.63 ID:0qONrcYJ0
姫子「それじゃ打順を発表したいと思います」
3秋山澪
8若王子いちご
6立花姫子
5琴吹紬
2田井中律
7佐藤アカネ
9瀧エリ
1平沢唯
4佐々木曜子
紬「わ、私が4番!?そんな、自信ないわ……」
澪「大丈夫だよ。今日も最後の方はちゃんと捉えられてたし、私も手伝うから」
姫子「ムギちゃんは自信ないかも知れないけど、組んだ本人としては一番だと思ってる。だから、ね?」
紬「……それなら、私頑張ってみるわ!じゃあもう一回!」チャリンチャリン
澪「コーチなら任せろー」
58: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/31(金) 19:14:58.37 ID:0qONrcYJ0
唯「それで澪ちゃんとムギちゃんはもう少し頑張るんだって」
憂「へえ……野球もいいけど、あんまり遅くなっちゃ危ないよ?」
唯「大丈夫だよういー、皆で一緒に帰ってるし」
憂「それなら大丈夫だね」
唯「憂も野球出るんだよね?」
憂「うん、梓ちゃんと純ちゃんも一緒だよ」
唯「ふむふむ、中々手強そうですなあ」
憂「もしお姉ちゃんのクラスと当たっちゃったら?」
唯「手加減なしだよ!」フンッ
憂「ふふ、お手柔らかに……」
63: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/31(金) 19:28:15.09 ID:0qONrcYJ0
ガヤガヤ コレオシエテー
梓(なんか部室が騒がしい……)
ガチャッ
梓「あれ、また皆さん来たんですか?……勉強中?」
澪「ああ、受験勉強もおろそかに出来ないからな。多いほうが教えあったりできるし」
澪「ちょっと五月蝿いだろうけど、多めに見てやってくれないか」
梓「かまいませんよ、じゃあ私も勝手に練習しといていいですか?」
澪「もちろん」
65: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/31(金) 19:35:33.67 ID:0qONrcYJ0
梓(皆仲よさそうだな……)
梓(まあ今気にすることじゃないな。とりあえずBGM程度に軽くやろっと)
梓(音は……問題なさそう。何から弾こうかな)
梓(……視線を感じる?)チラッ
梓(なんか全員見てるし……)
梓「お邪魔なら出ますけど……」
姫子「いやいや!続けて」
梓(やり辛い……)
66: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/31(金) 19:45:46.72 ID:0qONrcYJ0
いちご「あずにゃんはギターが上手いって唯が言っていたけど、そうなの?」
梓「へっ、あ、あずにゃ……唯先輩っ!」
唯「えー、いいじゃんあずにゃん。後輩自慢くらい」
梓「そっちじゃないです!身内以外にあずにゃんとか言わないでくださいよ!」
唯「いちごちゃんは友達だもん。身内だよー?」
律「そうだぞ梓。友達の友達なんていとこみたいなもんだ」
梓「意味がわかりませんよその言い訳!」
姫子「あずにゃん?」
梓「!?」
エリ「あーずにゃん!」
アカネ「あずにゃん♪」
曜子「あずにゃん!」
梓(え、何この雰囲気は)
68: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/31(金) 19:52:10.80 ID:0qONrcYJ0
エリ「せっかくなので……えいっ」ギュッ
梓「わっ!?」
エリ「おーあったかやわらかすなぁ……あずにゃん分で満たされるぅ」
梓(3年生って一体……)
エリ「唯ー、とれたてのあずにゃん分をプレゼントだぞー」ギュー
唯「おーありがとー」ギュー
紬「あらあらあらあらあらあら」
アカネ「じ、じゃあ私ももらっちゃっていいかな、あずにゃん分!」
梓(まともそうな先輩まで!?)
71: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/31(金) 20:00:05.94 ID:0qONrcYJ0
律「よっし、外も暗くなってきたし帰るか?」
梓(えらい目にあった……)
澪「勉強できたような出来なかったような……まあいいか」
梓(いいんだ……)
エリ「軽音部って楽しそうだね。あたしもなんか楽器やろうかなー」
梓(今日のどこをどう感じるとそうなるんですか)
紬「そりゃそう(ここの雰囲気を肌で感じれば)なればそう(楽しい気分に)なるわよ」
梓「だから心読むのやめて下さいよ……」
81: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/31(金) 21:13:46.55 ID:0qONrcYJ0
梓「明日球技大会ですね……皆さん頑張ってください」
唯「うん!あずにゃんには負けないよ!」
梓「もちろんこっちも負けませんよ」
澪「え?梓も野球なのか?」
梓「はい。唯先輩から聞いてませんでした?」
律「あー、唯は憂ちゃんから聞いてたのか?」
唯「あそっか。皆は知らなかったんだ!」
紬「唯ちゃん……」
83: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/31(金) 21:26:18.41 ID:0qONrcYJ0
姫子「まあまあ。あずにゃんも一緒に帰らない?」
梓(もうあずにゃんで固定なのかな)「あ、はい」
曜子「あずにゃんの髪、長くてさらさらね」
エリ「ねえねえあずにゃん、ネコミミ付けると似合うってほんと?」
姫子「あずにゃんはちっちゃくて可愛いな。唯が可愛がるのもわかる気がするよ」
いちご(あずにゃん、結構控えめ。色々と)
梓「後輩ができたらベッタリじゃない程度に優しい先輩でありたい」
84: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/31(金) 21:33:57.72 ID:0qONrcYJ0
当日
律「とうとうきちまったな……」
エリ「ああ、決戦の時だ」
唯「みんな、負けないでね……」
アカネ「何やってるの?」
澪「ほら、対戦表見に行くぞ」
姫子「最初の試合だったら困るし、さっさと行こう」
律唯エリ「はーい」
85: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/31(金) 21:39:34.04 ID:0qONrcYJ0
澪「ほんとに初戦だ……」
アカネ「相手は1年生ね」
エリ「負けたら恥ずかしいな~」
律「そうだな。澪!ファンの子達の応援無駄にできないぞ!」
澪「あ、ああ!」
律「既にそこかしこからシャッターの音やカメラの起動音が聞こえてくるぞ!」
澪「ええ!?」
律「しかも1番バッターなんて注目されたい放題だな!」
澪「っ……!!」カチーン
曜子(田井中さん、流石……秋山さんのこんな表情を引き出してくれるなんて)
86: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/31(金) 21:46:36.92 ID:0qONrcYJ0
律「唯、ちゃんと準備運動しとけよ」
唯「勿論!早く投げたいなー♪」
アカネ「エリ、多分そんなに打球は飛んでこないだろうけど、カバー忘れちゃ駄目よ」
エリ「うん、むしろじっとしてると寒いよ……」
紬「澪ちゃん、変なところに投げたらごめんね?」
澪「任せとけ、ちゃんと取るから」
姫子「佐々木さん、センターよりの打球は無理しないであたしに任せていいから」
曜子「ええ、そっち側は若王子さんもいるものね」
いちご「……ぷれいぼーる」
87: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/31(金) 21:49:15.72 ID:0qONrcYJ0
1年生「お願いしまーす!」
3年生「お願いしまーす!」
「プレイボール!」
唯「よーっし……」
律(ちゃんとゾーン内に入れろよ!)
唯「そりゃー!」
パァン ストライーク
律「よーしその調子だー!」シュッ
88: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/31(金) 21:54:58.67 ID:0qONrcYJ0
唯「三者凡退!」
律「上出来だな!じゃあ澪、切込隊長任せた!」
澪「う、うん……」
プレイ!
澪(うう、緊張するな緊張するな!ライブだってできたんだしなんてこと無いって!)カタカタ
「わー秋山先輩だ!」「素敵……」「髪の毛くくってる姿もかっこいい……」「澪ー俺だー!結婚してくれー!」
澪「く……そぉ!」ガキッ!
アウトー!
91: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/31(金) 22:00:10.67 ID:0qONrcYJ0
いちご「私が出る、気を落とさないで」
澪「うん、頑張って……」
いちご(普通の直球なら……ここ!)パキィン
律「おっし出た!」
姫子「よっし、やったるか!」
唯「気合充分だね!」
アカネ「頑張って姫ちゃん!」
エリ「キャプテーン!」
94: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/31(金) 22:04:43.22 ID:0qONrcYJ0
1年投手(あ、立花先輩じゃん……)
姫子(悪いけど後藤ちゃん、打たせてもらうよ。まあ野手なんだし気にすん)
姫子「なっ!」ガキャァッ
紬「すごーい!」
アカネ「簡単に左中間真っ二つ……」
唯「いちごちゃんおかえり~」
いちご「ん」ハイタッチ
エリ「決勝以外は3回までだし、勝利に一歩近づいたね!」
95: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/31(金) 22:09:28.51 ID:0qONrcYJ0
紬「とりゃっ!」キンッ
律「あーあげちったか…………えらい高いな」
アウトー!
紬「ごめんなさい……」シュン
エリ「でもまだ一点取れるよ、りっちゃん頑張れ!」
澪「律、打てるだろ?」
唯「頑張って~、あ、な、た(はあと)」
律「まあやれるだけやるよ」
96: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/31(金) 22:18:42.71 ID:0qONrcYJ0
後藤(アウトにできたけど、すっごいパワーだなさっきの人。3年は違うなー)
律(姫子が言うにはソフト部らしいけど、まあ直球に合わせれば打てるだろ)
後藤(ちょっと頑張るか)「ふっ!」
律「っ!」ズバン ストライーク
律(やられっぱなしじゃあ、ないわな)
スリーアウトーチェーンジ!
律「ごめーん」
唯「ふっふ、私に任せなさい!」
律「おー期待してるぞー(棒)」
97: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/31(金) 22:26:12.92 ID:0qONrcYJ0
後藤(取られちゃった分は打つ!)
唯(あ、ピッチャーの子だ)
律「気合入れろよー!」
唯「……了解!」
唯「ていっ!」シュッ
後藤(もらった!)ガキィン
姫子「おっときたきた、澪!」
澪「んっ!」アウトー
後藤(……気負い過ぎたかな)
99: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/31(金) 22:32:07.50 ID:0qONrcYJ0
回は進んで3回表二死 1-0
1年A「一人もランナー出せないね」
1年B「やっぱ3年生は強いなー」
後藤「……まだ終わってないよ、応援しなきゃ」
A「でも、もう……」
ストライークバッターアウト!
「試合終了、1対0で後攻チームの勝ちです。お互いに礼!」
「「ありがとうございましたー!」」
100: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/31(金) 22:39:02.88 ID:0qONrcYJ0
後藤「立花先輩!」
姫子「あ、お疲れさま。どうだった、うちのエースは」
後藤「絶対捉えたと思ったのにちょっとだけ詰まらされた感じです……」
後藤「なんですかあれ、シュートでも投げたんですか?」
姫子「はてさて」ニヤニヤ
後藤「もう……」
姫子「まあ腐らないで。頑張れよ未来のキャプテン!」
後藤「……先輩もお元気で」
101: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/31(金) 22:45:34.89 ID:0qONrcYJ0
唯「勝ったー!」
紬「唯ちゃんお疲れ様!はい、お茶どうぞ」
曜子「完全試合なんてすごい!」
エリ「打球来なくて良かったけど、暇で寒かったよ~」
アカネ「次の試合まで結構あるし、ちゃんと休んでね」
澪「……なんかしてやったりの顔だな、律」
律「まーな、完全試合は出来すぎだけど」
澪「全く、姫子以外には教えないっていくらなんでも気にしすぎだろ……そういや姫子は?」
いちご「後輩の子と話してた」
律「そっか。じゃああたし達は梓たちのクラスの応援でも行くか?」
103: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/31(金) 22:52:20.44 ID:0qONrcYJ0
澪「もう始まってるな。ていうかもう中盤か?」
律「だな。二回表で3-0で勝ってるみたいだ」
唯「あっ、あずにゃんの打席だよ!」
梓「たぁっ!」バシッ
澪「ああ、ボテボテだ……」
律「いやでも、これなら」
紬「見て!梓ちゃん速ーい!」
セーフ!
唯「すごいすごい!あずにゃんイチローみたいだよ!」
106: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/31(金) 23:03:07.67 ID:0qONrcYJ0
「ゲームセット、5-0で先攻チームの勝ちです。お互いに礼!」
「「ありがとうございましたー!」」
梓「憂、ナイスバッティn「あずにゃ~ん、おめでと~!」ガバッ
憂「お姉ちゃん!」
純「あ、唯先輩、澪先輩たちも。お疲れ様です」
律「完勝じゃん、おめでとう!」
梓「憂がすごいんですよ、3回回ってきて全部打っちゃうんですから」
憂「梓ちゃんだって、ヒット打ったでしょ?」
澪「うん、二人のヒット打つとこみてたぞ。立派なもんだ」
109: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/31(金) 23:14:18.41 ID:0qONrcYJ0
憂「次の試合はいつからですか?」
紬「私たちは……いまやってる試合が終わったらね」
梓「じゃああと三、四十分ぐらいですね」
律「おう、だから二十分ぐらい他の種目の応援でも行こうかと思ってる」
純「……それでこちらの方達は?」
唯「あ、皆も来たんだ!」
アカネ「うん、バレーは今終わったところだったから」
澪「どうだった?」
エリ「ぶいっ!」
110: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/31(金) 23:21:50.47 ID:0qONrcYJ0
姫子「唯の妹の憂ちゃんだよね。確か何度か教室来てた気がする」
憂「あ、そうです。姉がお世話になってます」ペコリ
エリ「ええ子や……涙ちょちょ切れるわぁ……」
律「誰だよお前は」ペシッ
いちご「あなたは?」
純(この人美人だなあ……)「あ、二人の友だちの鈴木純って言います」
いちご「そう、よろしく」モフモフ
純「すみませんこれ触って遊ぶものじゃないんで」
112: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/31(金) 23:29:38.41 ID:0qONrcYJ0
なんだかんだで2試合目
唯「これに勝ったら決勝だよね?」
澪「ああ、全部で8チームだからな」
律「まあよっぽどうまく振り分けられない限り全部の種目出てるクラスなんて無いだろ、人数的に」
紬「次は打つわ!」ブンブン
曜子「琴吹さん、燃えてる……」
姫子「勝つぞー!」
いちご「……整列」
115: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/31(金) 23:39:57.55 ID:0qONrcYJ0
律「相手は3-4か」
姫子「ちょっときついかな……ソフト部が3人いる」
エリ「バレー部も1人いるみたい。……あんま関係ないか」
唯「大丈夫!あっちが運動部ならこっちは軽音部だよ!」
律「そうだ!体力作りで培った鋼鉄の腹筋見せたるわい!」
唯「マジでっ!?」ウホッ
律「おう!ホレ」ペロッ
唯「おお、ほのかに六つに割れとる……」
澪(引き締まってていいな……)
曜子(物欲し気な秋山さんもいいな……)
117: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/31(金) 23:45:16.30 ID:0qONrcYJ0
「「お願いしまーす!」」
プレイボール!
唯「今度はこっちが先攻かあ」
律「澪ー気楽に行けよー」
澪「……」
エリ「ありゃ、やばそう……」
律「いや、問題ない」
アカネ「?」
119: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/31(金) 23:50:31.22 ID:0qONrcYJ0
澪「でいっ!」カァン!
唯紬「「やったぁ!」」
アカネ「綺麗なセンター前……緊張してたんじゃなかったのね」
姫子「律はわかってたの?」
律「ああ。目が燃えてた」
エリ「幼なじみだねえ」
律「まーな」
曜子(わからなかったのは悔しいけど、負けず嫌いの秋山△)
120: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/31(金) 23:57:52.32 ID:0qONrcYJ0
いちご(投手はソフト部だし、進塁打でいい)ガツッ
エリ「叩きつけた!」
アウトー!
アカネ「セカンドゴロだけど、ランナーが進んだね」
いちご「任せた」スッ
姫子「任された!」ハイタッチ
プレイ!
姫子「ちーちゃん、負けないよ!」
千尋「遊撃手の肩、なめないことだよ」
126: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/01(土) 00:18:27.18 ID:EXyK6NoZ0
澪(集中できてたから打てたけど、やっぱり結構速かったよあの子)
唯(ソフト部でショートやってたって言ってたし、きっと肩強いんだよね)
姫子「ふっ!」ファール!
千尋「せいっ!」ファール!
姫子(澪は一球で仕留めたのに、情けない……でも次で決める!)
千尋(やっぱ良いスイングだ、あれでいこう)キュッ
姫子(……なんかサインでも出したっぽいなあ、でもどうせ何が来るかはわからないし、直球待ちで!)
千尋「たあぁっ!」シュッ
127: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/01(土) 00:24:04.50 ID:EXyK6NoZ0
姫子(緩っ、カーブ!?でもこのコースは)
ボール!
千尋「手ぇ出してくれなかったか」
姫子「エゲツいな、光。球技大会だよこれ?」
光「安心して。姫子以外にこんな手は使わない」
姫子「そりゃ光栄な話だけど……」
千尋「このっ!」シュッ
姫子「その程度で止まるかっての!」キャァン!
128: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/01(土) 00:29:32.27 ID:EXyK6NoZ0
アカネ「今度は右中間!」
紬「姫子ちゃん凄い!って二塁も回っちゃった!?」
律「スリーベース狙いかよ!」
姫子「行ける!」
セーフ!
曜子「秋山さんお疲れ様。タオルどうぞ」
澪「うん、ありがと。ムギー!バッティングセンター思い出せよー!」
紬「よーし、頑張る!」
135: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/01(土) 01:09:01.57 ID:EXyK6NoZ0
千尋(姫子を押しのけて四番に座るって……確かこの子軽音部でキーボードしてたっけ?)
光(気にしないで、普通に投げればいい)スッ
千尋「どんなにパワーあったって所詮素人だよねっ!」シュッ
紬(左足に体重を載せて腰から捻り出して目線がぶれないように――!)ブォン
ゴッ
姫子「……やっぱブストスだなあ」
光「う……そ」
千尋「どんだけパワーあるって言うのさ……」
「「「「いいやったぁーー!!!」」」」
紬「澪ちゃん、ありがとう♪」
136: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/01(土) 01:16:17.74 ID:EXyK6NoZ0
唯「さーて投げるぞー!」
律「ああ、姫子の話じゃ1,2,4番がソフト部らしいから気が抜けないぞ」
唯「大丈夫だよお、3点もあるんだよ?」
律「ランナー出したらもう1打席余分に回ってくるかも知れないってわかってるか?」
唯「こっちだって4点5点入れれるかも知れないよ?」
律「へーへー善処しますうー」
唯「じゃあ好きなところで使うからね」
律「おう、捕ってやるから心配すんな」
146: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/01(土) 02:36:57.40 ID:EXyK6NoZ0
プレイ!
唯(この子はさっきセンター守ってたっけ?)
姫子(まもは手強いぞ……ソフトでも1番センターだし)
護(まず出なきゃ始まらないなー)
唯「りゃっ!」シュッ
ストライーク
護「……」
律(見てきたぞこいつ……そっちからすりゃ格下相手だろうに)
唯「ふっ!」シュッ
ストライーク
律(二球目も?)
149: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/01(土) 02:43:23.19 ID:EXyK6NoZ0
護(ごっちゃんが直球だと思ったら詰まったって言ってたけど、変化してる感じはないな)
律(こいつ……なにか勘づいてるのか?)
唯(追い込んだ、次で!)「でりゃ!」シュッ
護「はっ!」ガギッ
姫子「ムギちゃん!」
紬「くっ!」バシッ アウトー!
唯「サードライナーかー。ムギちゃんナイスキャッチ!」
紬「びっくりした~。でも捕れて良かった!」
律(……あれをライナーで返すのか。だとするともう大方バレてんのかな……)
150: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/01(土) 02:49:10.55 ID:EXyK6NoZ0
光「どうだった?」
護「うん、確かになんか詰まらされたような気はした」
千尋「あの打球で?」
護「ごっちゃんの情報からすると、多分シュート系だと思った」
護「それでちょっと打ち方変えただけ」
千尋「じゃあやっぱ変化してるんだね」
光「つまり……ツーシーム的な球か」
千尋「軟式でも投げれるんだねえ」
アウトー!
護「ん、出番だよ、千尋」
151: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/01(土) 02:55:13.13 ID:EXyK6NoZ0
律(こいつらなんか話してたし、多分ネタばれしてんだろうな)
千尋(そりゃ素人相手に直球とツーシーム投げ分けられたら完全試合もおかしくないかもね)
千尋(でも分かってしまえばただの2択、打率5割みたいなもんだよ)
唯「とう!」シュッ
千尋(これは直球!!)カァン
律(捉えられた!)「アカネ!」
アカネ「はいっ!!」
ダダダダダダダパシッ アウトー!
エリ「おおー!」
姫子「アカネー!ナイスダッシュ!」
アカネ「えへへ……」
154: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/01(土) 03:02:15.53 ID:EXyK6NoZ0
唯「アカネちゃ~ん!」ダキッ
アカネ「唯ちゃん!」ギュッ
律「いやーどうにかパーフェクト継続中だな。アカネナイス!」
アカネ「ムギちゃんだって、あんな速いライナー捕れるなんてすごいよ!」
姫子「こっちは上位に確実に回るけど、これで相手はそうはいかなくなった。いい守備だったよ」
曜子(皆サードやショートの方にしか打たないから内野で私だけ出番が少ない……)
エリ「よくわかんないけど元気だしなよ!寒くなるよ?」
アカネ「あれ、エリもうアウトになったの?」
エリ「ひどっ!」
156: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/01(土) 03:08:23.49 ID:EXyK6NoZ0
唯「えいやっ」ストライークバッターアウト!
曜子「ええい!」ストライークバッターアウト!
律「三凡か」
曜子「ごめんなさい……」
律「あたしもまだヒット打ってないし気にしない!守るぜ!」
いちご「おー」
律(お、珍しいな……)
いちご「私も見せ場がなくてつまらないから」
律「さいですか」
157: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/01(土) 03:15:19.23 ID:EXyK6NoZ0
プレイ!
光(ここで凡退したら流れがやばい。引っ張り戻す!)
唯(うう、ものすごい真剣な目付きだよ……しかも左バッターだし)
律「気楽に行けー、3点あるから!」
唯「そうだ、ホームランでも1点!ていっ!」シュッ
光「だっ!!」ゴシカァン
律「……マジで柵越えかい」
千尋「光ー!かっこいいぞー!」
158: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/01(土) 03:21:30.06 ID:EXyK6NoZ0
唯「パーフェクト終わっちゃった……」
律「あのな、殆ど1年相手だからなそれ」
紬「でも2回終わって1点取られただけでしょ?私が取り返してあげる!」フンッ
澪「頼もしいなムギ。教えたかいがあるよ」
姫子「次の回は……澪からじゃない?」
澪「あ、ホントだ。行ってくるよ」
ポンポン
澪「?」クルッ プニ
いちご「ぷにぷに」
澪「……いちご?」
いちご「特に意味はない。頑張って」
160: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/01(土) 03:27:45.65 ID:EXyK6NoZ0
澪(よくわかんないけど励ましてくれたんだろうな)「さーこい!」
千尋(もう後がない。全力で投げる!)「でやぁっ!」
ストライークバッターアウト!
澪「ごめん、励ましてくれたのに……」
いちご「気にしないで、意味はないから」
アウトー!
姫子「セカンドフライ……完全に本気だな」
いちご「いいところ見せられなかった、残念」
姫子「んなことないよ。チームバッティングできてるのはいちごだけだし」
いちご「……ありがとう」
161: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/01(土) 03:31:49.67 ID:EXyK6NoZ0
姫子「最後の対戦だね……」
光(もし1点取られたら逆転は多分無理……)
千尋「おっりゃあ!」シュッ
姫子「!」スパァン ストライーク
光「ナイスボール!」
姫子「速いな……本気出しすぎじゃない?」
光「ホームラン打たれて黙ってられないから」
姫子「全くです」
162: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/01(土) 03:35:46.02 ID:EXyK6NoZ0
千尋「はー、はー」
姫子「ふぅ……」
アカネ「並行カウントね……」
エリ「なにそれ?」
唯「ストライクとボールのカウントが並ぶことだよ」
律「大体ツーストライクツーボールのことを指すな」
エリ「ふむな」
ボール!
アカネ「で、ツーストライクスリーボールでフルカウントっていうの」
紬「ほほー」
164: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/01(土) 03:41:05.29 ID:EXyK6NoZ0
姫子(ラスト一球か……フォアは嫌だろうし直球かな)
千尋(やば……ちょっと疲れてきたかも)
光(投手でも全力で投げ続けるのは難しい、少し張り切り過ぎた)
千尋「でも、負けたくないっ!」シュッ
姫子(カーブのスッポ抜け!?いやでもこれは、入、る!?)
スパァン ストライークバッターアウト!
千尋「よっし!!」
姫子「上からストライクゾーンギリギリに落ちてこられたら、打てないなー……」
166: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/01(土) 03:47:23.83 ID:EXyK6NoZ0
律「次は8番からだ。まだソフト部員以外にはヒット打たれてないけど、二人でたら回るから気ぃ抜くなよ!」
唯「がってんです!」
姫子「そういうことだから、皆もプレーから気をそらさないように!守り切るぞ!」
「おう!」「ああ!」「「はいっ!」」「うん!」「ん」
プレイ!
唯「絶対にっ」
ストライークバッターアウト!
唯「皆で勝つんだっ!」
ストライークバッターアウト!
唯「よっし!」
168: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/01(土) 03:53:02.88 ID:EXyK6NoZ0
護(やっぱこのまま終わったら、ソフト部OGとしてちょっとつまんないな)
唯「後一人……そりゃあっ!」シュッ
護(ちょっとせこいけどっ!)ガツッ
唯「よし、どん詰まり!」
律「いや!姫子、急げ!」
姫子「わかってるっ!」バシッ シュッ
護(間に合え!)ダダダダダダッ
パシッ
澪「どうだ!?」
170: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/01(土) 04:01:28.16 ID:EXyK6NoZ0
セーフ、セーフ!
千尋「よし、繋がった!」
光「ナイスラン!」
千尋「難しいかも知んないけど、あいつがやったのを真似てみて!多分うまくいく!」
3年A「う、うん!つなげて見せるから!」
唯「ちぇー、終わったと思ったのにぃ」
律「野球はこれだから面白いんだよ。次で押さえれば関係ないって」
唯「うん、任せて!」
坂口構成員は名前がアレなので3年には出せませんでした
仲良しの同い年が苗字呼びってのも変だから
172: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/01(土) 04:06:28.99 ID:EXyK6NoZ0
3年A(岸田さんみたいに……!)ガヅッ
唯「また!?」
律「しかも今度は……」
姫子(打球が完全に死んでる!)
姫子「間に合わない……!」
セーフ!
3年A「やった……!できた!」
光「gj」
千尋「よし、ようやく本業でお返しできる!」
173: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/01(土) 04:13:34.00 ID:EXyK6NoZ0
千尋「っしゃーこいッ!」
唯「打たせないよッ!」
曜子「あ、熱い……!」
エリ「外野にいてもわかるよ、燃えてるね~」
唯「ちぇいやー!」シュッ
千尋「ずぉりゃー!」ガキッ ファール!
唯「ちょいさー!」シュッ
千尋「ぬがだりゃぁ!」チッ ファール!
174: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/01(土) 04:19:12.31 ID:EXyK6NoZ0
千尋(追い込まれた……どうする?さっきの方法は悪くすりゃ三塁封殺で終わるし)
千尋(次にどっちが来るかってそんなのわかりゃ苦労しないし!)
千尋(なら!)
唯「ちぇいっさー!」シュッ
千尋(乙女らしく直球勝負!!)
ガキャッ
千尋「く~っ、逃げられたかっ!」
姫子「ムギちゃん!」
紬「はいっ!……えっ!?」
律「何!?」
175: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/01(土) 04:26:31.41 ID:EXyK6NoZ0
千尋「……あれ?オールセーフ?なんで?」
澪「ムギが捕る手前でボールがイレギュラーしたんだ……」
澪「高く跳ねてムギを飛び越えて、姫子がカバーに入ったときにはもう完全にセーフだった」
千尋「あ、確かにあそこは姫子が二回も全力ダッシュして荒れてたもんね」
澪「全く、野球はこれだから面白いんだよな」
千尋「お、言いますねえ」
姫子「ごめん、あたしがきちんと慣らし直しておけば……」
唯「別にいいよ。なんかこの試合してるの楽しくなってきたし♪」
紬「唯ちゃん……」
律「はあ、夢中になるとこれだからな……唯、抑えるぞ!」
176: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/01(土) 04:34:24.71 ID:EXyK6NoZ0
光「さて、と」
律(こいつの実力ならもう小細工挟む必要はないだろう、唯の嗅覚に任せるしか無い)
光(ツーシーム、右バッターなら確かに苦しい)
光(でも左なら、それに私なら中心線で捉えてさえいれば多少つまろうがヒットゾーンに運べるはず)
光(それにさっき打ったのはおそらくツーシーム。よってここは直球狙いのスイング!)
唯「……ふー」
唯「行くよ光ちゃんッ!!」シュッ
光(勝負ありッ!!)ヴォンッ
ガギィィィンッ!!
178: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/01(土) 04:38:22.57 ID:EXyK6NoZ0
唯「!!」
律「あっ」
姫子「……はー」
紬「~~~~~~~~~ッッッッ」
澪「あ、ああ……」
アウトー!
「「「「「「「佐々木さぁん!!」」」」」」」
曜子「ふふ、私にも見せ場があってよかったです……」
179: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/01(土) 04:45:34.55 ID:EXyK6NoZ0
光「ツーシームだった……」
護「狙い外れてたんだ。まあ当たってれば逆転サヨナラ満塁弾だよね」
千尋「でも外れててもあんな打球飛ばすんだからやっぱ光ちゃんすごいよ!」
光(僅かに詰まってても確かにヒットゾーンには飛ばせた)
光「そこでギリギリのダイビングキャッチ……。完敗」
3年A「伊藤さん……」
光「ん、何?」
3年A「落ち込まないで。私ヒット打てて凄く嬉しかったよ。負けちゃったけど、野球すっごく楽しかったよ!」
光「……ありがとう」ニコッ
181: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/01(土) 04:50:35.80 ID:EXyK6NoZ0
エリ「よーし、お昼終わったら次はいよいよ決勝だよ!」
澪「なんか信じられないな、別に運動部ばっかり集まったわけでもないのに……」
姫子「そりゃ団結力あってのもんだよ。ねえ唯。唯?」
唯「」
いちご「燃え尽きてる……真っ白に」
律「まあ最後のほうテンション最高潮だったからな。疲れたんだろ」
紬「唯ちゃん、お昼ごはん食べたらお茶にしましょう?」
唯「はいっ!!」シャキーン
姫子(デジャヴュを感じるなあ)
203: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/01(土) 13:53:29.35 ID:EXyK6NoZ0
唯「んまい……」
アカネ「うん……」
律「はー、落ち着く……」
エリ「ムギちゃんマジ天使……」
姫子「地球に生まれて良かった……」
澪「物凄くリラックスしてる……」
曜子「でも気持ち分かります。温かくて、心に染み入る感じ……」
いちご「ムギちゃん本体もあったかい」ムギュ
紬「そこまで言われたら、もう一杯いれちゃおうかな♪」
205: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/01(土) 14:01:03.38 ID:EXyK6NoZ0
潮「うはー疲れたー!って何このいい匂い」
信代「紅茶かな?」
キミ子「……ムギちゃん?」
紬「お帰りなさい、お疲れ様♪」
エリ「ムギちゃんが皆の分もお茶入れてくれてるんだよ!」
信代「マジでっ!?」
潮「じゃああたしたちも貰っていいの?」
紬「うん。38人もいるから、一人一杯づつだけれど」
キミ子「じゃあ、いただきます」
206: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/01(土) 14:09:55.71 ID:EXyK6NoZ0
ワイワイ ガヤガヤ
春菜「ムギちゃんのお茶美味しすぎ!」
風子「紅茶はよくわからないけど、美味しいってことはわかるわ」
しずか「野球の方はどうだったの?」
姫子「ああ、決勝まで行けたよ」
三花「うそっ!いいな~。バレーは2回戦で負けちゃったよ……」
春子「サッカーも決勝まで勝ち残ったぞ!」
律「おー、流石春子と信代がいるだけあるな!」
208: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/01(土) 14:14:47.62 ID:EXyK6NoZ0
和「唯、ピッチャーお疲れ様」
唯「あっ、和ちゃん!バスケはどうだったの?」
和「残念だけど初戦で負けちゃったわ。2点差だったんだけどね」
澪「そっか……お疲れ様。もうお茶飲んだか?」
和「ええ、いただいたわ」
和「クラスみんなでこうして騒げるのも、最後かもしれないわね……」
律「そうだな……」
唯「でも、みんながいなくなっちゃうわけじゃない」
唯「会おうと思えばいつだって会えるよ!アドレスもみーんな知ってるしね」
紬「ええ、そうね……」
210: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/01(土) 14:26:26.52 ID:EXyK6NoZ0
いちご「充電完了?」
姫子「だね。そろそろ出よっか」
しずか「もう行くの?」
紬「うん、準備運動もしなくちゃいけないし」
文恵「私たちの分も勝ってきてね」
唯「お任せあれ!」
春子「じゃああたし達も行こうぜ!」
信代「おうっ!」
「頑張ってー!」「後で応援いくからね!」「がんばー!」
211: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/01(土) 14:33:18.60 ID:EXyK6NoZ0
エリ「外寒い~……」
アカネ「でも日が差してきて気持ちいいよ」
姫子「決勝の相手は……これあずにゃん達のクラスかな?」
澪「2-1……本当だ」
姫子「てことはあいつがいるのか……辛いなー」
唯「?……あっ、憂ーあずにゃーん!」
梓「先輩!」
憂「お姉ちゃん!」
212: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/01(土) 14:39:26.54 ID:EXyK6NoZ0
梓「ほんとに対戦することになりましたね。それも決勝で」
律「ああ、でも手加減は抜きだぜ?」
梓「当然です」
姫子「岡ちゃん、ぐっち……元気してる?」
岡田「はい、おかげさまで」
坂口「先輩方の時より、強いチームにもう既になりつつありますよ!」
姫子「そりゃ頼もしい。よろしくなキャプテン」
岡田「はいっ!」
215: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/01(土) 14:45:10.03 ID:EXyK6NoZ0
「2-1対3-2の試合を始めます。尚、決勝は5回まで行います。お互いに礼!」
「「よろしくお願いしまーす!」」
プレイボール!
唯(肩が軽い!和ちゃんに揉んでもらったからかな~)
坂口(憂のお姉さんか。……あんま凄そうには見えないけど憂が言うならそうなんだろうな)
唯「第一球、投げましたっ!」シュッ
ストライーク!
坂口(微妙に変化するってストレートはちょっと見てみたいな、そうほいほい投げないだろうけど)
216: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/01(土) 14:50:22.76 ID:EXyK6NoZ0
姫子(ぐっちも岡ちゃんも左バッターだ、しかもぐっちは……)
唯「てりゃっ!」シュッ
坂口「ふっ!」ガッ
曜子「当たり損ない、立花さん!」
律(またこれか!?)「姫子!」
姫子「大丈夫、問題ないっ!」シュッ パシッ アウトー!
澪「姫子、流石!」
坂口(見抜かれてたか。じゃなきゃあんな早く動き出せない)
姫子(俊足の左バッターが内野安打狙うのはソフトじゃ王道だからね。にしてもガチだなー)
217: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/01(土) 14:56:40.65 ID:EXyK6NoZ0
唯「あずにゃん、打たせないよ~?」
梓「やってやるです!」
坂口「中野さん!ちょっと」
梓「?すいませんタイム」
ゴニョゴニョ
梓「……うん、やってみる」
坂口「よっし、頑張って!」
律(またなんか耳打ちか……捕手疲れるな)
唯「りっちゃん、私が抑えるから!」
律「……おう!」
219: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/01(土) 15:02:18.00 ID:EXyK6NoZ0
唯「とりゃっ!」シュッ
梓「ええい!」ガゴッ
律(またそれか!)「佐々木さん!」
曜子「はっはい!」(急がなきゃ!)
ガッポロッ
曜子「あっ……あっ!」セーフ!
姫子(……やっちゃったか、仕方ないけど)
曜子「あ、ああ……」
221: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/01(土) 15:08:44.44 ID:EXyK6NoZ0
曜子「ごめんなさい、私がもっと上手に動けたら……」
唯「いいよ。私が打たれちゃったんだし、さっきの試合じゃ佐々木さんじゃなきゃ負けてたもん!」
曜子「でも……」
姫子「いいのいいの、だれだってミスはするし。触ってミスるどころかボールに触ってない奴もいるよ?」
エリ「なんか言ったかー!」
澪(耳いいな……)「切り替えていこ、な?」ナデナデ
曜子「あ、秋山さん……」
曜子「はいっ、私頑張ります!」
姫子(あ、キラキラしてる)
梓(坂口さんの狙い通りだけど、なんか悪いことした気分……)
222: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/01(土) 15:16:12.84 ID:EXyK6NoZ0
憂「お願いします!」
律「憂ちゃん、お手柔らかに頼むわ」
憂「駄目ですよ、真剣勝負なんですから。めっ!」
律(やっぱいい子だなー)
唯(憂か~……抑えられる気がしないよ)
唯「ふりゃっ!」シュッ
ストライーク!
憂「……」
律(めっちゃ集中しとる)
233: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/01(土) 16:14:47.28 ID:EXyK6NoZ0
憂(お姉ちゃんの動くストレートは私とキャッチボールしてる時に偶然生まれた球種……)
憂(だから私が一番良く知ってる。でもだからって確実に捉えられるかはわからないから)
唯「てっ!」シュッ
憂(引きつけて打つ!)パカァン
律「エリ!」
エリ「うわっ来た!」(どーしよ!?)
いちご「3メートル前に出て!」
エリ(!)「こ、この辺り!?わわっ!」パシッ アウトー!
234: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/01(土) 16:19:56.12 ID:EXyK6NoZ0
エリ「焦ったー……いちごありがとー!」
いちご「ん」
律(どうにかツーアウトだな)
姫子(岡ちゃんか……凌げたら大きいな)
憂「当たりは良かったけど、駄目だったぁ……」
坂口「でも手元まで引きつけて流し打つなんて、そう簡単なことじゃないよ」
岡田「私が打てば問題ないし。行ってくる」
憂「智ちゃん、弘ちゃん……」
235: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/01(土) 16:30:51.89 ID:EXyK6NoZ0
律(貫禄あるなー。ソフト部キャプテンみたいだし)
岡田「お願いします」ペコ
唯(さっきみたいに打たれたくないし、頑張る!)フンッ
唯「せやっ!」シュッ
岡田「っ!」パキャアン
律「うおっ!?」 ファール!
澪(ファールか、でもなんて打球だ……全然反応できなかった)
姫子(引っ張られたら正面じゃない限り捕れないだろうな……あたしでもきつい)
唯(おもいっきり打たれた……)ガーン
237: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/01(土) 16:37:33.95 ID:EXyK6NoZ0
唯(次は……どーしよ?何投げても打たれそうな雰囲気だよう)
律「唯!自信持って来い!」バシッ
姫子「打たれる前からへこんでない!」
唯「う~……えーい!」シュッ
岡田「すいません!」バキィン
律(一塁線、てか打球速!)「澪!」
澪「届け!」
梓(抜けて!)
238: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/01(土) 16:42:22.38 ID:EXyK6NoZ0
純「抜けたっ!」
澪「くそっ、エリ!」
エリ「いきなり忙しいなもう!佐々木さん!」シュッ
姫子「ランナー回ってる!ホームに!!」
梓(セカンドの人はさっきのプレーから見ても多分未経験、私の足なら)
曜子「えーいっ!」
梓(帰れる!)
岡田「……」グッ
セーフ!
240: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/01(土) 16:47:37.64 ID:EXyK6NoZ0
憂「梓ちゃんお帰り~!」
純「やるじゃん!」
坂口「『岡田がグッとガッツポーズしただけで5点ぐらい入った』、また伝説が増えたな……」
梓「お前は何を言っているんだ」
唯「打たれちゃった……」ショボーン
律「一点ぐらい、次で取り返してやるよ!」
紬「そうよ、私また打っちゃうから!」
唯「ムギちゃんは頼りになるけど、今日2-0の人に言われても……」
律「おいィ?俺の寿命がストレスでマッハなんだが?」
252: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/01(土) 20:28:55.30 ID:EXyK6NoZ0
澪(さっきの試合、梓のチームは2回表で3-0で梓がまた打席に入ってた)
澪(だから5番以下もかなり、やるんだろうな。唯なら大丈夫か?)
律(もうソフト部はいないけど、元経験者ってこともなくはないからな)
唯(まだ4回もあるし、これ以上取られたらやばいな~)
唯(あとワンアウトだし本気でいこう!)
唯「くらえいっ!」シュッ
キィン!
唯(なんですとっ!)
律(センター前……)
253: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/01(土) 20:32:31.51 ID:EXyK6NoZ0
坂口「岡ちゃん、ストップ!」
岡田「わかってる」
梓「当たりが強すぎたね」
憂「弘ちゃーん、さっきのガッツポーズかっこ良かったよ!」
岡田「……やらなくて良かった」
律「なんかふつーに打たれたな」
唯「ちょっと曲げたんだけどなあ」
律「たまたまだろ。次で切るぞ」
254: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/01(土) 20:38:45.09 ID:EXyK6NoZ0
スリーアウトチェンージ!
唯「ふうー危なかったー……」
律「いちごに2回も助けられたな、サンキュ」
いちご「いい。それより、妹さんはどんなピッチャー?」
唯「え?あそっか、憂が相手なんだよね……」
唯「うーん、野球の試合なんて初めてだし、キャッチボールしてる位だからあんまわかんないかな」
姫子「なんか変化球持ってたりするのか?」
唯「わかんないけど見たことないなあ。いつも私のボール受けてくれてたから」
澪「まあ今から分かるだろ、行ってくる」
255: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/01(土) 20:48:25.77 ID:EXyK6NoZ0
澪「当たら……ない」
いちご「すごく伸びのあるストレート?」
律「2連続三球三振だと……」
曜子「妹さん、凄いね……」
唯「えっへん!」
エリ「自慢したくなるのも分かるけどやばくない?」
アカネ「あの二人がかすりもしないなんて、私たちには到底……」
姫子「……」
257: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/01(土) 20:54:51.93 ID:EXyK6NoZ0
姫子(当たらないストレートなんてプロでしか存在しないと思ってたけど、あるんだなあ)
憂(ソフト部の人、まあ打たれても仕方ないよね?)
憂「ふっ!」ビシュッ
姫子(まずは待球だな)
ストライーク!
憂「……ふう、緊張するなあ」
坂口「どうです、うちのエースは?」
姫子(なにこれすごい)
258: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/01(土) 20:58:50.97 ID:EXyK6NoZ0
姫子(ソフト部としては少々セコイが)
憂「えいっ!」ビシュッ
姫子(意趣返しだ!)パシィン
坂口「!」
律「すっげ、打った!」
アカネ「ライト前!姫子ちゃんすごーい!」
エリ「流石キャプテン!」
姫子「ムギちゃん、うったれー!」
紬「うん!」ドキドキ
259: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/01(土) 21:03:18.95 ID:EXyK6NoZ0
紬「お願いしまーす!」
坂口(キーボードの人だ。そんなパワーあんのかな)
坂口(ま、当たらなきゃ意味ないけど)
憂「てっ!」ビシュッ
紬「えいっ!」ヴォン ストライーク!
紬「あ、あら?」
坂口(……スイング音すごっ!)
憂(当たったらどこまで飛んじゃうんだろ……)
260: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/01(土) 21:09:00.73 ID:EXyK6NoZ0
紬(憂ちゃんも姫子ちゃんも、確かライト側に打ってたわね)
紬(私も真似できるかな?)
憂「えいっ!」ビシュッ
紬(ボールをよく見て打つ!)バスッヴォンッ ストライーク!
紬「あ、あら?」
坂口(振り遅れすぎでしょ)
憂(紬さん、澪さんと特訓したらしいし、気を抜いたら駄目!)
澪「ムギー、打てるぞー!」
紬「う、うん!」
261: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/01(土) 21:12:36.19 ID:EXyK6NoZ0
紬(澪ちゃんのためにもむざむざやられるわけにはいかないわ!)
坂口(眉の向きが変わってる……)
憂「えーいやっ!」ビシュッ
紬「当たって!」ガゴッ
坂口(当てられた!でも勢いはないな)
律「打ち上げちゃったか……」
姫子(いや、面白いかも)
紬「当てられただけでも、進歩かしら」
262: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/01(土) 21:17:28.07 ID:EXyK6NoZ0
梓「オッケー!」
坂口(セカンドフライでスリーアウトっと……)
梓「っ!?、眩しっ!」
紬「え!?」
姫子(しめた!)
ダーン フェア!
坂口(なんで!?)「ファースト、カバー早く!」
岡田(太陽か!)「くっ、ホーム……!」
姫子「残念!」
セーフ!
263: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/01(土) 21:24:03.04 ID:EXyK6NoZ0
唯「ムギちゃーんありがとー!」ブンブン
紬「え、ええ!」(何でかしら?)
いちご「高く打ち上がったのが幸いした」
律「だな。よっしゃあたしも打つぞー!」
梓「ごめん、憂……」
岡田「アレだけ上見上げたら、太陽を防ぐ手立てなんて無いよ。気にしない」
憂「そうだよ。また皆で打てばいいから!」
坂口「後一人、まず切ろう!」
264: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/01(土) 21:31:00.60 ID:EXyK6NoZ0
3回表一死 1-1
岡田「下位打線じゃ手が出ないか」
梓「野球部員でもないのに、あっちもこっちもすごい投手だね」
純「平沢姉妹恐るべし……」
坂口「ふんがっ!」パキィン
憂「あっ智ちゃんが打った!」
梓「よし!」(さっきの分取り返さなきゃ!)
純「気負いすぎるなよー」
265: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/01(土) 21:38:26.60 ID:EXyK6NoZ0
梓(とは言っても、真正面からヒット打ったことって無いんだよね……)
梓(とりあえず短く持ってみよう)スッ
唯「せいっ!」シュッ
梓「んあっ!」バシィッ
梓(当てられたけど、勢い中途半端すぎ!)
律「ショートー!」
姫子「はいはい!」パシッ アウトー!
梓(しょっぱ……)ズーン
272: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/01(土) 21:51:12.82 ID:EXyK6NoZ0
澪「二度目の姉妹対決か……」
憂「今度は負けないよ!」
唯「かかってらっしゃい!」
憂(直球ならファールで逃げれる、変化球狙いでいこう!)
唯「でいっ!」シュッ
憂「たあっ!」バチィッ
憂(直球か……でもこの作戦悪k)
律「とーーーーーーーーるっ!!」ドドドドドッ
澪「律!?」
274: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/01(土) 21:56:48.36 ID:EXyK6NoZ0
岡田(これは、届く!)
坂口(マジ!?)
律「逃がさーんっ!!」ズシャー
唯「りっちゃん!」
曜子「田井中さん!」
姫子(よし!)
律「……唯、そらよ!」ピシュッ
唯「!……田井中さんまじかっけえ!」パシッ
律「へへ、名誉挽回ってとこ?」
スリーアウトチェンージ!
278: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/01(土) 22:04:05.35 ID:EXyK6NoZ0
澪「律、怪我ないか!?」
律「心配すんなって、一応プロテクター付けてたのが役立ったな」
ワーワー リッチャーン! タイナカサンカッケー!
律「んあ?」
唯「あ、皆だー!」
エリ「そういや応援来るって言ってたね」
律「サンキュー!」グッ
ワアアアアアアアアア!
坂口「あの人はガッツポーズしても点入らないタイプかー」
梓「そうだね、プロテインだね」
284: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/01(土) 22:18:23.56 ID:EXyK6NoZ0
4回裏一死 1-1
アカネ「いちごちゃんが出たけど、続かないね……」
律「くそ、4-0で終わってたまるか!」
姫子(打てなかった……くっそ、悔しいっ)
いちご「可愛い顔がだいなし」
姫子「はひ!?って、なんだいちごか……」
いちご「野球はあなただけでやるものじゃない」
姫子「そんなのわかってるよ」
いちご「じゃあ仲間を応援しよ?」
姫子「いちご……うん、そだね」
286: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/01(土) 22:30:25.96 ID:EXyK6NoZ0
律「このぉっ!」ブンッ ストライーク!
アカネ「いちごちゃん、さっきはどうやって打ったの?」
いちご「少し上にアジャストしただけ」
姫子「簡単に言うねえ……」
エリ「そんなに難しいの?」
姫子「中々に」
アカネ「そっか……」
律「あ゙ーくっそ、憂ちゃん高性能すぎんだろ!」
唯「あ、おかえり」
298: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/01(土) 23:34:41.86 ID:EXyK6NoZ0
アカネ(私もまだヒット打ってない……少しでも上位につながなきゃ!)
憂「はっ!」ビッ
アカネ「!」ピタッ ボール!
アカネ(なんか、さっきより速くないような……)
坂口(憂、疲れてきてるな……ここまでずっと投げ通しだし)
憂(後一人、この人アウトにすれば休める!)
憂「っつあぁ!」ビシュッ
アカネ「えっ!?」
ドコッ デッドボール!
304: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/01(土) 23:44:14.35 ID:EXyK6NoZ0
憂「ご、ごめんなさい!」
坂口「大丈夫!?」
アカネ「たた……大丈夫だから気にしないで」
エリ「アカネ、立てる?」
アカネ「うん、ありがと」
憂(やっちゃった……)
坂口(憂は気い使い過ぎるからな、これで崩れなきゃいいけど……)
梓「憂ー、ツーアウトだからねー!」
305: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/01(土) 23:48:04.16 ID:EXyK6NoZ0
エリ「あたしも続く!」
憂(大丈夫大丈夫、落ち着いて……)ハーッ
憂「てりゃっ!」ビッ ボール!
憂「えいっ!」ビッ ボール!
坂口(完全にきちゃってるな……)
憂(どうして……思ったように投げられない)
梓「憂……」
岡田「すいません、タイムを」
306: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/01(土) 23:55:44.72 ID:EXyK6NoZ0
梓「憂、疲れちゃった?」
憂「う、ううんそんなことないよ!」
純「嘘つきなよ。こんだけ投げて、ただの一般人の憂が疲れないわけ無いでしょ」
憂「……ごめんなさい。でもこの回だけは投げさせて……」
梓「岡田さん、どうしよう?」
岡田「憂ちゃん、無理はしなくてもいいよ」ナデナデ
憂「……」
岡田「でもエースの頼みを無下にすることも出来ないね」
憂「……ありがとう!」
307: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/02(日) 00:05:11.12 ID:pVWsvOgM0
プレイ!
憂(よし……!)ピシュッ ボール!
坂口(え)
エリ(ありゃ?)
ピシュッ ボール フォアボール!
エリ「よくわかんないけど出れた!」
唯「憂……?」
坂口(あ、そういうこと)
308: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/02(日) 00:12:29.20 ID:pVWsvOgM0
曜子「さっきのって、もしかしてわざと?」
澪「最初の二球は違うだろうけど、多分わざとだな」
姫子「まあ姉妹対決の決着にはいいんじゃない?」
律(唯も結構疲れてるはず。ここで決めれたらいいんだが)
岡田(まあこうなるよね)
坂口(妹には妹なりの意地があるんだろうなー)
梓(憂~……)ハラハラ
純(外野打球来ねえ)
310: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/02(日) 00:21:31.62 ID:pVWsvOgM0
紬「唯ちゃーん!」
いちご「姉より優秀な妹なぞ存在しねえ」
ユイー! ヒラサワサンガンバッテー!
和「唯ー!憂も頑張るのよー!」
唯「よーし、気合入ってきたー!」
憂(和ちゃん、ありがとう……)
憂「お姉ちゃん、勝負だよ!」
唯「勝ったら今日の晩ご飯カレーにしてね!」
憂「じ、じゃあ私が勝ったら……えーっと」
梓(なんだかんだ仲良しだなあ)
313: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/02(日) 00:39:25.85 ID:pVWsvOgM0
パキィッ ファール!
律「頑張れー唯!」
アカネ(もう7球も粘ってる……すごい)
唯(ちょっとづつ芯に当たるようになってきたっ)ハーハー
憂(皆のためにも、負けられない!)ハァハァ
憂「てぇあっ!」ビシュッ
唯「ほっ!」キンッ
岡田「っ!?」
ファール!
憂(一塁線ギリギリ……次はないかな)
315: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/02(日) 00:49:09.34 ID:pVWsvOgM0
憂「ふーっ……」スー ハー
唯「……」ザッザッ
梓(頑張って……!)
紬(唯ちゃん……)
坂口(次で決めて、憂!)
姫子(いけ!)
憂「……!」スッ ザシッ
唯(来る!)
憂「……ぁぁあああっ!!」ザッ バシュッ
唯「えーーーいっ!!」ビュオッ
316: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/02(日) 00:57:56.89 ID:pVWsvOgM0
憂「はあっ、はぁ……!」
梓「やったね!」
純「憂、お疲れ様!」
坂口「よく頑張ったよ!」
岡田「憂ちゃん……」ナデナデ
憂「皆っ、あり、がとー……」ハーハー
唯「ごめぇん……」ハヒーハヒー
律「気にすんな、負担掛かるのはお前だから」
唯「りっちゃんしどい!」
姫子「唯、下位打線は力抜いて投げてもいいよ。あたし達でカバーするから」
唯「おお、姫ちゃんが天使に……」
319: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/02(日) 01:08:15.44 ID:pVWsvOgM0
春子「おーい、そっちどうなってるー?」
三花「あ、春子ちゃん!サッカーは終わったの?」
春子「おう、優勝してきた!」ブイッ
文恵「本当!?おめでとう!」
信代「えーっと、1-1で5回表か」
和「凄くいい試合だけど、唯が危ないかも……」
潮「ええ!?」
ボール フォアボール!
唯「うーん……」プラプラ
322: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/02(日) 01:12:14.36 ID:pVWsvOgM0
律(一死一塁でこいつか……)
坂口(ランナーいるとやる気出るなー)
姫子「唯ー、マウンド降りるかー?」
唯「おいィ!?」ギロッ
姫子「おっけーその意気!」
唯「……」ヘラッ
梓(うまく操るなー)
324: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/02(日) 01:27:51.83 ID:pVWsvOgM0
坂口(そろそろ甘いところにも来るはず、それまで耐える!)
律(唯、次はこっちも上位からだ。頑張って凌いでくれ!)
唯「ふんす!」シュッ
坂口「せやっ!」バシィン
坂口(やっば、打ち損じた!?)
律「また!?姫子!」
姫子(こんなゆるい打球予想してなかった!)「澪!」パッ ビシュッ
澪「く……!」バシッ
セーフ!
坂口「助かった~……」
なんで内野安打がこんな多いんだ俺
326: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/02(日) 01:34:36.16 ID:pVWsvOgM0
唯「あずにゃんに憂……相手にとって不足なし!」ハーハー
律(唯がこんなに難しい単語を使うなんて……)
梓(多分今の疲れた唯先輩なら私でも、憂に教わったとおり打てば!)
プレイ!
唯「おっりゃー!」ビシュッ
梓(速!?でも真ん中!)
梓(捉えたっ!)「てぇやっ!」パキィン
律(ピッチャーライナーか!?)「ゆ……!」
唯「えっ」
ゴシュッ
331: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/02(日) 01:44:23.11 ID:pVWsvOgM0
唯「あうっ!!」
姫子律「「唯ッ!!」」
曜子「秋山さん!」
澪「えっ、あっ!」(当たったボールがこっちに!)パスッ
ア、アウトー!
坂口「珍しいこともあるなあ」
梓「ゆ、唯先輩!」ダッ
憂「お姉ちゃん!!」
333: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/02(日) 01:57:44.55 ID:pVWsvOgM0
憂「お姉ちゃん、どこに当たったの!?」
唯「あいたた、ここ……」
律「左膝の外側か。だから澪の方に飛んだんだな……」
梓「唯先輩、ごめんなさい……」グスッ
唯「あずにゃんは心配性なんだから~。ほら自分で立て……ありゃ」ストン
姫子「唯、よく頑張ったね」
唯「姫ちゃん!私まだ投げれるよ!」
掘込「平沢。意気込みは買うが、悪いがその状態で投げさせるわけにはいかない」
唯「せんせえ……」
掘込「立花、冷却スプレーだ。治療の間にどうするか決めなさい」スッ
姫子「はい……ありがとうございます」
334: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/02(日) 02:06:10.76 ID:pVWsvOgM0
唯「ちべたーいっ!」プシュウウウウ
アカネ「我慢しなさい!」
紬(佐藤さん、何で楽しそうなのかしら?)
澪「佐々木さん、声かけてくれなきゃ多分捕れなかった。ありがとう」
曜子「えへへ……でも、どうしましょう?」
姫子「多分すぐには痛みは引かないだろうから、別の投手を立てるしかないかな……」
律「姫子が投手やるか?」
エリ「でもショートが居なくなるんだよね……」
姫子「ん~……いちご、やる?」
いちご「わたし?」
341: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/02(日) 03:06:18.64 ID:pVWsvOgM0
いちご「わかった。律、受けて」
律「え、お、おう!」
エリ「早!」
姫子「即決即断だな……」(ぶっちゃけ言ってみただけだったんだけど)
澪「次は憂ちゃんからか……大丈夫かな」
唯「え~、交替~?」ブー
曜子「でもその足じゃ難しいでしょ?それに凄く疲れてるみたい……」
唯「そんなことないよ~」グテー
アカネ「ムギちゃんのひざに寝っ転がってちゃ説得力無いよ?」
342: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/02(日) 03:14:02.11 ID:pVWsvOgM0
いちご「ふっ!」シュパッ
律「おし!」スパァン
律(やっぱ経験者だな……野手とはいえ唯とはなんか違う)
憂(お姉ちゃんより少し、ううんもっと速いかな……)
梓「憂、ごめんね。唯先輩のこと……」
憂「一生懸命やった結果だもん。ぶつけようと思ったわけじゃないんでしょ?」
梓「そりゃそうだけど」
憂「ならいいんだ。お姉ちゃんも元気そうだし、正直私も少し休めたもん」
梓「憂……」
343: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/02(日) 03:17:52.42 ID:pVWsvOgM0
姫子「先生、若王子がピッチャーで、平沢がレフト、佐藤がセンターに入ります」
掘込「ん、そうか。平沢は走れるのか?」
姫子「はい、あのとおりです」
唯「ムギちゃんのおひざ、あったか~い……」
紬「あらあら」
アカネ「わ、わたしも次いいかな!?」
掘込「……そうか」
姫子「唯……」
344: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/02(日) 03:31:25.02 ID:pVWsvOgM0
プレイ!
律(二死一二塁、バッター憂ちゃんか……ヘビーな場面だな)
憂(弘ちゃんまで繋げれば勝てる!)
いちご「っ!」シュパッ
スパァン ストライーク!
律(動じてねーし。可愛げ無いけど、助かる)
憂(速いなぁ……)
岡田(こんな隠し玉があったのか……まあこっちにもあるけど)
345: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/02(日) 03:33:36.33 ID:pVWsvOgM0
いちご「っ!」シュパッ
憂「やっ!」ブォン
スパァン ストライーク!
憂(当たらない……!)
律「いいぞいちご!」シュッ
いちご「ん」パシッ
岡田「純ちゃん、いこう」
純「おっ、待ってましたよ!」
347: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/02(日) 03:38:38.60 ID:pVWsvOgM0
憂(まだ終われない……!)
律(憂ちゃん、悪いけどこいつは打てないよ)
いちご「ぃやっ!」ボッ
憂「当たって!」ビュオッ
ドパァン ストライークバッターアウト!
姫子「いちご、ナイス火消し!」ペシペシ
唯「いちごちゃん王子様みたい!」
いちご「せやな」
エリ(あ、ちょっとうれしそう)
348: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/02(日) 03:43:46.39 ID:pVWsvOgM0
憂「最後の球、前の二球と全然違った……」シュン
梓「憂、ドンマイ!」
坂口「あんな人いたんならソフト部に入ってくれたら良かったのに!」
岡田「大丈夫、次で私が決める。ね、純ちゃん」
純「わたしにまかせなー!」
梓「え、純、まさか投げるの?」
岡田「なんか練習してたみたいだし、憂ちゃんももう1イニングは厳しいだろうからね」
憂「純ちゃん、お願いするね。はいボール」スッ
純「承った!」パシッ
351: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/02(日) 03:50:58.26 ID:pVWsvOgM0
純「よーっし、坂口さんちゃんと捕ってよー!」
坂口「はいよ」
純「いくよー!」スッ グイッ
梓(捻りがやけに大きいなぁ)
純「ちょいさー!」ザッ シュバッ
憂(サイドスロー!?)
坂口「とっと!」スパァン
純「ふふふ、決まった……」
唯「すごーい、なんかプロみたいな投げ方!」
律(岩崎っぽいな)
352: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/02(日) 03:56:09.66 ID:pVWsvOgM0
岡田「先生、鈴木がピッチャーで、平沢がレフトに入ります」
掘込「わかった」
プレイ!
純(ふー、やっぱ人相手だと緊張するな~)「やっ!」シュバッ
曜子「!」
スパァン ストライーク!
坂口「その調子!」シュッ
曜子(すごく変わった軌道……投げ方でこんなに変わるものなのね)
353: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/02(日) 03:59:41.86 ID:pVWsvOgM0
純「おりゃー!」シュバッ
スパァン ストライーク!
曜子(でも……そんなに速さはないのね。これなら)
純(ふっふ、追い込んじゃったよ~)
純「決める!」シュバッ
曜子「打て、る!」キンッ
坂口「えっ!?」
梓「ありゃ、純……」
354: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/02(日) 04:03:30.60 ID:pVWsvOgM0
澪「佐々木さん!」グッ
曜子「秋山さん……!」フリフリ
律「皆よく打つねえ唯さんや」
唯「塁に出てないのはあたしらだけになってしまったねえ」
エリ「老化しとるー!!」ガビーン
純「あれ、おっかしいな……」
坂口「たまたまだよ、気にしない!」
梓(不安だ、果てしなく)
355: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/02(日) 04:11:45.10 ID:pVWsvOgM0
澪「鈴木さん、お手柔らかに」
純「はいっ、澪先輩!」
梓「こら純!」
純「へーへーわかってます、よっ!」シュバッ
スパァン ストライーク!
澪(確かに見慣れないけど、別に難しい球じゃないな……特別回転かけてるわけでもないし)
純「てぇやっ!」シュバッ
澪(いけるっ!)カキーン
純「うそぉ!?」
憂「純ちゃん……」
358: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/02(日) 04:18:18.63 ID:pVWsvOgM0
梓(この場面でこの人かあ……)
岡田「梓ちゃん、二塁側に寄ってて」
梓「え、うん」(なんだろ?)
いちご「……」トントン
純(すごい威圧感を感じる……)
純(ここは例のボールで満足するしか無い!)
いちご(目が変わった?)
純「だあっ!」シュパッ
スパァン ストライーク!
いちご(……?)
360: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/02(日) 04:25:28.52 ID:pVWsvOgM0
純(やばやば、ぜんっぜん指にかかってなかったよ……)
純「であっ!」シュパァッ
いちご(もらった)ビュォッ
ククッ
いちご「っ!?」ガゴッ
純「よっしゃ!」パシッ
坂口「純ちゃん、セカンド!」
純「うんっ、梓!」シュッ
梓「岡田さん!」パシッアウトー! シュッ
岡田「よし!」パシッアウトー!
362: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/02(日) 04:29:20.86 ID:pVWsvOgM0
律「うそだろ……」
アカネ「いちごちゃんが、ピッチャーゴロダブルプレー……」
いちご「……」トボトボ
唯「いちごちゃん……」
いちご「ごめん、なさい……」
姫子「気にしない!」ガバッ
いちご「!」
姫子「あたしが打って決めれば関係ないしね、皆と打ち上げにどこ行くかでも相談してなよ!」
いちご「……ありがと」ボソッ
363: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/02(日) 04:40:04.68 ID:pVWsvOgM0
姫子(どっちにしろ一打サヨナラ、あたしで決める!)
純(やなバッターしかいないな~もう!)
坂口「……」スッ
憂(えっ、立ち上がった……?)
律「え、これってまさか」
アカネ「敬遠……!」
純「え~、マジで?」
姫子「ピッチャー不服そうだけどいいの?」
坂口「いいんです。純ちゃんだって先輩と真っ向勝負で敵わないってわかってるはずです」
姫子「……そ」
ボール フォアボール!
364: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/02(日) 04:43:32.98 ID:pVWsvOgM0
紬「……」ジッ
純(……なんか怖いんですけど)
純「ふっ!」ビシュッ
紬「はあっ!!」ゴシャァッ
坂口「うえぇっ!?」(終わった!?)
ファール!
純「は、はー、びっくりした……」
坂口(もしかしなくてもこの人怒ってるな……)
紬(いちごちゃんを想う姫子ちゃんの気持ち、踏みにじった罪は重いわよ……)ゴゴゴゴゴ
367: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/02(日) 04:48:31.65 ID:pVWsvOgM0
ボール フォアボール!
紬「りっちゃん、あとお願いね」
律「おう!」(ムギ、目が笑ってないよ……)
エリ「逃げられたかー」
澪「賢明だと思うよ、私たちも怒ったムギなんて見たことないからな……」
アカネ「確かに、ムギちゃんはいつもニコニコしてるものね」
唯「そうだよ、おっとりぽわぽわなんだよ~」
370: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/02(日) 05:00:59.81 ID:pVWsvOgM0
律「さーて、残り物には福があるってか」
純(やっばいな~、こんな状況じゃ怖くてあんなシンカーもどき使えないよ)
純(やっぱやりたいってだけでピッチャーなんてやるもんじゃないのかな……)
梓「純!頑張れ!」
憂「純ちゃん!」
岡田「純ちゃん、逃げないで」
坂口「ミット目がけて来い!」
純「み、みんなぁ……」
律(これが友情パワーか)
371: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/02(日) 05:04:44.41 ID:pVWsvOgM0
純(ふう、泣いても笑っても最後。ならもう全力投球だ!)
純「いっくぞー!」ガバッ
律(大きく振りかぶった?)
純「んん~……!」グルン
梓(凄い捻り!これって)
純「でやああっ!」バシュッ
岡田(トルネード投法!)
ドォンッ ストライーク!
372: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/02(日) 05:09:57.45 ID:pVWsvOgM0
律「……ひゅー、やるねえ」
純「ふっふっふ、これが私の全力っすよ!」
梓(純、すごいじゃん!)
純「まだまだ試合は終わらせません、よっ!」バシュッ
ドコォッ ストライーク!
律(確かに速い)
律(しかも捻りの大きさでリリースポイントは分かりづらい、か)
律「……ふー」
373: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/02(日) 05:14:15.16 ID:pVWsvOgM0
唯「追い込まれちゃった……」
澪「純ちゃんもやるもんだな」
エリ「りっちゃーん、きばれー!」
アカネ「エリ、なんてはしたない……」
純「これで……」ガバッ グルン
純「ラストですっ!」ザシュッ ギャオッ
律(確かに状況は厳しいかも知れねえ、だが)
律「出塁率0割で終わってたまるかーーっ!!」カキャァン!
374: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/02(日) 05:24:51.96 ID:pVWsvOgM0
「それでは表彰式です、軟式野球優勝、3-2!」
パチパチパチパチ
姫子「ありがとうございます!」
唯「やったね皆!」
曜子「優勝なんて、信じられない!」
澪「唯にボールが直撃したときはどうなるかと思ったけどな」
アカネ「いちごちゃんのおかげよね!」
いちご「……最後のゲッツーが余計だった。あれがなければもっと楽に終わってた」
エリ「もー完璧主義だなあ!勝ったからいーじゃん!」
紬「そうそう、今は喜びましょう♪」
律「誰かあたしのサヨナラも褒めろよ!」
376: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/02(日) 05:29:25.94 ID:pVWsvOgM0
「続いてサッカーです。優勝、3-2!」
パチパチパチパチ
春子「ありがとうございます!」
信代「イエーイ!W優勝ー!」
エリ「え、そうなの!?」
三花「あ、そっか。野球のメンバーは知らなかったのね」
風子「そっちの決勝の途中でサッカーの方は終わったから、一緒に応援してたのよ?」
澪「そうだったのか……」
377: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/02(日) 05:44:27.01 ID:pVWsvOgM0
さわ子「皆、本当にお疲れ様。まさか二種目も優勝するなんて、先生とっても嬉しい!」
さわ子「野球もサッカーも凄くいい試合で、きっと心に残る事と思います」
さわ子「二学期も残り少ないですが、風邪を引かずに来年に向けて頑張りましょう」
さわ子「それじゃあ解散!打ち上げは行ってもいいけど、早く帰りなさいね?」
「ありがとうございましたー!」
姫子「さて、どうしようか?」
律「カラオケでもいこうぜ!」
エリ「お、いいね。唯と澪の歌声聞きたいな!」
澪「え、いや私は聞いてるだけで」
唯「澪ちゃん!一緒に何歌うー!?」ガバッ
コラ、ユイオチツケッテ! アラアラ♪
イチゴ、ドコイクンダ? ……(カラオケニガテ)
アタシノウタヲキケー! ウワッノブヨ!?
アハハハハ…
378: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/02(日) 05:48:39.07 ID:pVWsvOgM0
元旦
姫子「あれ、軽音部じゃん!」
澪「姫子!いちごも、エリにアカネも!」
アカネ「あけましておめでとう!」
エリ「おめでとー!」
律「これはこれご丁寧に」
唯「有難き幸せにござりまする」
いちご「くるしゅうない」
紬「うふふ♪」
379: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/02(日) 05:52:53.97 ID:pVWsvOgM0
律「そういやみんな普通のカッコだな」
唯「去年は澪ちゃんとムギちゃんは振袖だったんだよ!」
アカネ「へえ、二人だったら凄く似合いそうね」
唯「うん、すっごく綺麗だったよ~」
澪「ゆ、唯……」テレテレ
曜子「ええ、秋山さんとっても素敵だったわ!」ニョキッ
エリ「うわ、佐々木さん!?」
姫子「いつの間に……」
いちご「え、ずっといたよ」
381: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/02(日) 05:57:29.01 ID:pVWsvOgM0
姫子「もうお参りは済んだの?」
紬「ええ、あとはおみくじ引くぐらいかな?」
エリ「そっか、じゃあこの後どっかいかない?」
澪「おいおい、受験生だろ」
唯「いいじゃん、お正月ぐらいはお休みでさ!」
いちご「別にいいと思う」
律「おし、決まりだな!」
アカネ「じゃあどこにしよう?」
曜子「去年はカラオケに行ったね」
姫子「う~ん……そうだな」
「バッティングセンターなんてどうかな?」
382: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/02(日) 06:01:49.48 ID:pVWsvOgM0
ああ、満足だ……もうゴールしてもいいよね
3日間お付き合い下さりありがとうございました
398: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/02(日) 15:14:44.78 ID:pVWsvOgM0
急にスレが余ったので二年生の後日談を
純「あ~も~悔しー!」ガツガツ
梓(奢りだからってよく食べるなあ……)
憂「まあまあ、純ちゃん頑張ったんだしいいじゃない」
梓「……私の思考ってそんな単純……?」
純「憂!これ食べ終わったらバッティングセンター行こ!」
憂「え?いいけど……」
純「あたし今日凡退して打たれただけで、いいとこ全くなしだったもん!納得いかーん!」
梓「私も似たようなもんだけどなあ。後半まともにヒット打ってないし」
純「下位打線で描写もされずに凡退させられた悲しみがオマエにわかるか!」
399: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/02(日) 15:21:57.66 ID:pVWsvOgM0
純「おっりゃー!」キーン
憂「純ちゃん、上半身が少し前に流れてるからそこ注意して!」
純「こうか!」カコーン
梓(元気だなー)パカーン
憂「梓ちゃんは、腕で当てに行ってる感じがするね。全身で打たなきゃ!」
梓「はーい」スコーン
ピシュッ カシャーンカシャーン
純「おっしゃ二枚抜き成功!」
憂「純ちゃんすごい!あと3枚だよ!」
梓(こんなに体酷使して大丈夫かな?)
400: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/02(日) 15:27:31.42 ID:pVWsvOgM0
梓「おはよ~……」
ダラーン オハヨー… クカークカー
梓「なんやこの教室……」
憂「あ、おはよう梓ちゃん」
梓「やっぱ皆昨日で疲れたのかな?」
憂「多分ね。私も右肩がちょっと重いもん」
梓「私は全身痛いよ……純?」
純「」バッタリ
梓「純?」ツンツン
純「が、あっ……!やめろ、私の右腕に触れるなっ!抑えが、きか、ない……っ!」
梓「そりゃあんだけ打ち込んで投げ込めばね……バッセンで3000円ぐらい使ってなかった?」
純「うう、言わないで……」
憂(お姉ちゃんも朝しんどそうだったなあ)
401: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/02(日) 15:42:02.58 ID:pVWsvOgM0
姫子「ちわーっす」ガラッ
曜子「立花さん、おはよう……」
姫子「……大丈夫?」
曜子「うん、昨日はしゃぎすぎちゃったかも……」
姫子「あはは。結構皆疲れきってるねえ」
曜子「うん、特に平沢さんが……」
姫子「あー、結構無理させちゃったから……死んでる!?」
唯「」
和「生きてるわよ。目を覚まさないけど」
姫子「あ、ほんとだ寝息立ててる……」
唯「クカー……スピー」
和「昨日頑張ったし、しばらくそっとしといてあげましょう」
姫子「そだね」
姫子「唯、また一緒に野球できたらいいね」ワシャワシャ
402: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/02(日) 15:51:30.83 ID:pVWsvOgM0
本当はもっと色んなキャラを喋らせたかったが、野球描写してるとそれ以外のことは頭から飛んでしまって
一本道になってしまったのが心残り
ムギちゃんとしずかを絡ませたりしたかった
なんか書いて欲しいのがあれば書く
415: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/02(日) 19:02:52.20 ID:pVWsvOgM0
梓(球技大会終わってからもちょくちょくバッティングセンターに来るようになったなあ)
梓(どうせ4月の新入生歓迎ライブまでは特に出来ることないし)
梓(心なしか体が引き締まった感じもする)
梓(音楽関係以外に出費が増えたのはちょっと痛いけど……)
紬「あら、梓ちゃん!」
梓「この声は……ムギ先輩!」
紬「珍しいわね、こんなところで会うなんて!」
梓「いやはは……そちらの方は?」
しずか「あ、ムギちゃんのクラスメイトで、木下しずかって言います」
梓「ども、中野梓です」ペコ
417: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/02(日) 19:08:27.43 ID:pVWsvOgM0
梓「お二人はどうしてここに?」
紬「しずかちゃんに遊びに誘われたんだけど、あんまり遊ぶ所って知らなくて……」
しずか「それでそういえばムギちゃん野球やってたなあって思ったから、連れてきてもらったの」
梓「へえ~、木下さんは野球お好きなんですか?」
しずか「うん、やったことはないけどロッテのファンなんだあ」
梓「そうでしたか。日本一おめでとうございます」チパチパ
しずか「うん!梓ちゃんはどこか好きな球団ってあるの?」
梓「私は特に……野球は好きですけど」
紬「私も特にないわ~」
418: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/02(日) 19:12:31.02 ID:pVWsvOgM0
姫子「なんか面白そうな話してるねっ!」バーン
紬「あら、立花さん!」
しずか「いちごちゃんも!」
いちご「や」
梓「なんなんですか今日は……?」
姫子「あずにゃん久しぶりだね!」
梓「あ、どうもです……テンション高いですね」
姫子「いやー、思わぬところで思わぬ人にあったからつい」
419: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/02(日) 19:18:55.46 ID:pVWsvOgM0
姫子「でも、本当に意外なメンバーだね。ムギちゃんとしずかちゃん……」
いちご「木下さんは、実は野球好き。そしてロッテファン」ビシッ
しずか「え、知ってたの?」
いちご「うん。ペンケースにユニフォームのストラップが付いてた」
しずか「おお、分かる人がいたんだ……」
いちご「好きな選手は渡辺俊介」
しずか「うっ、まさかストラップの背番号で!?」
いちご「」コク
しずか「すごーい。野球通だね」
420: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/02(日) 19:24:57.95 ID:pVWsvOgM0
姫子「そういやプロ野球の話ってしたことないな。私はどこってとこ無いけど、いちごはどこのファンなの?」
いちご「ヤクルトスワローズ」
しずか「うーん、セ・リーグはあんまり知らないや……」
いちご「佐藤さんがオリックスファンだから、今度話してみるといいと思う」
しずか「え、本当?」
姫子「そこまでわかんの!?」
いちご「この前律と話してた」
梓「そういえば律先輩は西武ファンだっていってました」
紬「野球好きって、結構女の子にもいるものなのねえ……」
422: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/02(日) 19:34:43.43 ID:pVWsvOgM0
しずか「そういえば、何でここに?」
姫子「ああ、いちごがこの前の球技大会で野球好きが再燃したらしくて、グローブ買いにいってたんだ」
梓「……店員さん、驚いてたんじゃないです?」
姫子「うん、『え、この子が野球やるの!?』みたいな顔してたよ」
しずか「あはは、なんかデートみたい!」
姫子「はは、デートにスポーツ用品店って色気なさすぎ!」
いちご「デートだよ?」
姫子「」
いちご「私はそのつもりだったけれど」ギュッ
姫子「」
紬(あらあらあらあらあらあら♪)
423: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/02(日) 19:42:48.40 ID:pVWsvOgM0
しずか「そ、そうだ!ここにもスポーツショップがあったよ、見に行かない!?」
梓「い、いいですね、いきましょう!」
いちご「だって。行こう?」
姫子「あ、ああ……」(手ぇ繋いでる手ぇ繋いでるいちごに手ぇ繋がれてる)
紬(ほぼイキかけました)
客(可愛いなあ……)
店員(可愛いなあ……)
俺(可愛いなあ……)
426: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/02(日) 19:59:47.84 ID:pVWsvOgM0
いちご「さっきのところよりは小さいね」
姫子「ま、まあバッティングセンターの中にある店だし」
紬「じゃあ私たちあっちの方見てくるわね♪」
梓「また後で合流しましょう!」
しずか「じゃ!」
姫子「ええ!?ちょっと!」
梓「二人にして大丈夫ですかね?」
しずか「ていうかいちごちゃん……あんな子だったんだ」
紬「これハンドグリップっていうのね。えいっ!」バギャァッ
梓(聞いてないし!)「ちょっ、本気出しすぎです!」
しずか「60キロ用なのに……簡単すぎる、あっけなさすぎる……」
428: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/02(日) 20:09:01.70 ID:pVWsvOgM0
紬「影からこっそり見守りましょう♪」
しずか(ムギちゃん、楽しそうだね)ヒソヒソ
梓(誰かが仲良くしてるのを見るのが好きみたいです)ヒソヒソ
しずか「あ、まだ手繋いでるんだ」
梓「立花さん顔真っ赤……」(でもなんか嬉しそう……)
しずか「店員さんすっごい見てるね」
梓「そりゃ見ますよ。あ、商品棚が……」ゴシャーン
姫子『わわ、すみません!』ワタワタ
いちご『……』ヒョイヒョイ
梓(……なんか気の毒になってきた)
430: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/02(日) 20:23:13.02 ID:pVWsvOgM0
姫子「はうー……」(疲れた、色々と)
しずか「ムギちゃん、一杯買ったね……」
紬「ええ♪ハンドグリップと、インナーマッスル?を鍛えるチューブと、手首の先につけて一人で投球練習が出来るネット!」
梓(ムギ先輩なら受けてくれる相手たくさんいそうだけどなあ。ていうかボール買ってないような……)
ピュー ヒュオオオオ
いちご「……寒い」
姫子(あー……)「……ほら」スッ
いちご「?」
姫子「い、いや私も寒いからさ。手ぇ繋いだほうが暖かいかなって」
いちご「……うん」ギュ
431: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/02(日) 20:32:47.97 ID:pVWsvOgM0
いちご「……右手、けっこうごつごつしてる」
姫子「……気にしてるんだけど……ソフトやってるとこうなっちゃうの!」
いちご「うん、昔はわたしもこんなだった」
姫子「でしょ?……ねえいちご」
いちご「何?」
姫子「あたしたち、これからも友達でいようね」
いちご「えー……友達?」
姫子「ちょいちょい、何になりたいんですかアンタ!?」
いちご「……仲間とか、親友?」
姫子「……そりゃ失礼」
いちご「何を想像してたの?顔が少し赤いけど」
姫子「なんにも!寒いだけだってば!」
432: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/02(日) 20:39:01.76 ID:pVWsvOgM0
さらばだ、歴戦のデュエリスト達よ……
とりあえず>>403>>409>>410>>412を俺の考える範囲で消化したつもり
最終的に姫子×いちごになってしまったが仕方ないね
453: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/02(日) 23:58:38.82 ID:pVWsvOgM0
キーンコーン
和「唯、起きなさい」ユサユサ
唯「むにゃ……」ウツラウツラ
姫子「ゆーい、次体育だよ?早く準備しないと遅れるよ?」
唯「うーん……ありがとお母さん……」
アカネ「お母さんだって」クス
姫子「嬉しくなっ!」
和「全く、こんな調子で受験大丈夫かしら……」
紬「唯ちゃん、クッキーあるわよ?」
唯「みなぎってきたあっ!」ガバッ
姫子(なんかもうペットだよね)
454: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/03(月) 00:01:52.84 ID:lY4KAI020
紬「さむーい……」
しずか「教室の中でも着替えは寒いよね」
エリ「……じー」
和「瀧さん?」
アカネ「どうしたのエリ」
姫子「なんかある?」キョロキョロ
エリ「……アカネ、姫ちゃん」
アカネ姫子「「?」」
エリ「失礼っ!」ムニュムニュ
455: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/03(月) 00:06:28.29 ID:lY4KAI020
エリ「痛い、身長縮む……」ジンジン
姫子「いきなり何すんのっ!」
アカネ「いくら友達でもやっていいことと悪いことがあるよ!?」
エリ「うう、だってさー……」
姫子「ほー、申開きしたいなら言ってみろ」
エリ「二人ともへこむとこへこんでて出るとこ出すぎだよ!こっちはお正月でどーでもいいとこに肉付いたってのに!」
しずか「確かに」
唯「一理ある」
紬(耳が痛いわあ……)
いちご「……」ゴオッ
澪「……なんか熱いな」
456: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/03(月) 00:11:44.88 ID:lY4KAI020
アカネ「どーせ食べたら寝てたんでしょ?エリのことだもん」
エリ「うっ」グサッ
姫子「あたしは腹筋とかしてたから……日課で」
エリ「くっ、健康優良児めっ」
和「でも瀧さんだってスタイルいいじゃない」
唯「そだよ?体重増えたようには見えないよー」
エリ「……体重は増えてないの」
しずか「?」
エリ「筋肉落ちて脂肪が増えたんだよっ……!」
姫子「あー……」
アカネ「あるね……」
457: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/03(月) 00:20:50.81 ID:lY4KAI020
エリ「あーもう、あたしもおっきくなりたーい!」
アカネ「この子には恥じらいって言葉はないのかしら……」
律「なんかすこーしばかり興味深い話だけど、早くしないとマジで遅れるぞ?」
唯「ほんとだ!和ちゃん急がないと!」
和「私はもう着替えたもの、先に行くわよ?」
唯「あっ、和ちゃん待って!」
姫子「お説教は後だね、ほらさっさと行くよ!」
アカネ「全くもう……」
エリ「裏切り者ぉ~!」
458: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/03(月) 00:29:34.08 ID:lY4KAI020
柔軟体操
律「ほい次、1,2,3,4ー」
唯「ごー、ろく、しち、はちー」
律(そういやあたしは全然体重変わってなかったなー)
唯「りっちゃん?」
律(……)ストーン
唯「おーい?」
律「……なあ唯」
唯「なに?」
律「いや、やっぱいいわ……」
唯「えーなに?思わせぶりだよ~」
律(胸大きくするためになんかしてるか?なんて聞けるわけねー……)
459: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/03(月) 00:37:09.09 ID:lY4KAI020
エリ「うー……」サスサス
アカネ「もう、別に胸なんてどうでもいいでしょ?」
エリ「持つ者には持たざる者の気持ちはわからないんだよ……」
アカネ「ていうか、姫子ちゃんはともかく私は別に」
エリ「貴様こんなもんぶら下げてんなことほざくんか!ああん!?」ムギュムギュ
アカネ「うきゃあっ!?こ、こら!皆こっち見てるわよ!?」
エリ「うっさい!ちょっと寄こせ!」モニュモニュ
いちご「揉むと余計大きくなるよ?」
エリ「……なんですと?」ピタ
462: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/03(月) 00:45:30.55 ID:lY4KAI020
いちご「乳房が刺激されることによって女性ホルモンの分泌が促され、結果女性らしい丸みを帯びた体型になるという」
エリ「マジっすか!?」
いちご「ググれ」
エリ(ばっさりだー!)
エリ「ハッ!てことはアカネ、まさか誰かに、も、揉ん……!」
アカネ「違うわよ!」
エリ「そんな、一番の親友のあたしにも相談してくれないなんて……」ヨヨヨ
アカネ「だから彼氏なんてできてないってば!」
澪「でも佐藤さんならいてもおかしくないよな」
和「そうよね。美人だし優しいもの」
464: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/03(月) 00:53:03.14 ID:lY4KAI020
エリ「そんな、ライバルはこんな近くにもいたのかッ……」
アカネ「なんのライバルよ!?」
エリ「だってあたしアカネと一緒にいたいもん!親友だし!」
アカネ「えっ……」
エリ「アカネは、あたしのことなんてどうでもいいの……?」
アカネ「いや、そんなことないけど……」(なんか流れがおかしなことに……)
エリ「じゃああたしの胸を大きくするのに協力しなさい!」
アカネ「えー……結局そういう話?」
いちご「揉むの?」
エリ「そうだ!アカネ、あたしのおっぱいを揉め!」
アカネ「……何が何だかわからない……」
465: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/03(月) 01:06:20.89 ID:lY4KAI020
姫子「こらいちご、的はずれなこと言ってバカを炊きつけない!」
エリ「ひどっ!」
いちご「的外れ?」
姫子「そうだよ、揉むだけで大きくなるなら誰も苦労しないって……」
いちご「そんなことない。あなたの胸が大きいのは私のおかげ」
姫子「はッ!?」
エリ「え、うそ、マジ?」
アカネ「姫子ちゃん……?」
姫子「いやいやいやいや!こらいちごいい加減に――」
いちご「えい」ムニュ
姫子「ひやぁっ!?」ペタン
律「なんてこったい……二人がそんな関係なんて知らなかったぜ」
唯「姫ちゃん、お幸せにね……(その目は優しかった)」
姫子「ちーがーうーっ!」
アカネ(た、助かった……)
467: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/03(月) 01:21:55.42 ID:lY4KAI020
アカネ「もう、エリが変なこと言うから2倍ぐらい疲れたわ……」ガサゴソ
エリ「ぶーぶー!」
アカネ「はいこれ、どーぞ」バサッ
エリ「雑誌?」
アカネ「それに胸に効く体操っていうのが載ってたから、貸したげる」
エリ「あ、アカネぇ……」
アカネ(よしよし、これでおとなしくなるかな?)
エリ「やっぱりアカネも胸のこと気にしてたんだねっ!」
アカネ「死ねッ!」ドスッ
エリ「オフッ!」
アカネ「ふう……早く着替えないと風邪ひくわよ?」
エリ「は、はひ……」(そんなSなアカネも好きだよ……)
469: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/03(月) 01:27:01.77 ID:lY4KAI020
教室左後のメンバーとその友達でお送りしました
エリがただのアホの子になったが大丈夫か?
姫子「球技大会!」