1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/18(日) 16:36:28.53 ID:P/U37VUV0
チュン チュン ピピピピピピ
唯「ううーん……」
ピピピピピピ
唯「むー」 ぺた ぺた
唯「あれ?めざましぃ……」
ピピピッ カチ
唯「んー、ありがとぅ…むにゃむにゃ」
唯「どぉいたまして……むにゃむにゃ」
唯「あと5分だけぇ…むにゃ…」
唯「私もぉ……んにゅう」
唯「「……ほぇ?」」
3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/18(日) 16:41:24.88 ID:P/U37VUV0
トタトタトタ
憂「おねーちゃん?おはよう、今日は早いね……え」
唯「ういー」
唯「なんかふえたー」
憂「うえええええええええええええええっ!?!?!?」
唯「ういー」
唯「ういーういー」
憂「ほあっ、わっ、のおわあっ!あ!」
憂「ど、どうしたの!?お姉ちゃんっ!」
唯「んー、わかんない」
唯「朝おきたらなんかふえてた」
唯「ねー」
唯「ねー」
憂「はぅっ」 クラッ
唯「う、憂っ?」
唯「だ、大丈夫?ういっ」
憂「これは、きっと……四半期遅れの、クリスマスプレゼン……ト」 ガクッ
唯「「ういーっ!!」」
憂「はっ!すごく幸せな夢をみた!!」 がばっ
唯「あ、気がついた!」
唯「うい、大丈夫!?うい!」
憂「お姉ちゃんが二人!夢じゃなかった!!」
唯「ういー!よかったよ、ういー!」 だきっ
唯「あ、ずるい!私もー!ういー!」 ぎゅっ
憂「ほわああっ!?なにこれ、ぱらいぞ!?桃源郷ッ!?」
唯「ういーういー」 ぎゅうぎゅう
唯「ういーういー」 なでなで
憂「ああっ、この世に存在する全ての宗教よ、貴方達の存在価値は今ここに消滅しました……っ」 ガクッ
唯「「ういーっ!!」」
憂「エウレカッッ!」 がばっ
唯「あ、気がついた!」
唯「うい、大丈夫!?うい!」
憂「お姉ちゃん!……」
憂(落ち着け私。揺れるな私の心。幸せは両足に込めて己を支える礎とせよ)
憂「……うん、もう大丈夫だよ、お姉ちゃん!」 ニコッ
唯「うい!」
唯「よかったー!ういーっ!!」 だきっ
憂「はうっ!(どうすんの!どうすんの私ッ!!)」
唯「憂、だいじょうぶ?」
唯「具合悪いの?お医者さん行く?」
憂「うん、大丈夫だよお姉ちゃん。ちょっとびっくりしただけだから」
憂(たったの5回で慣れた自分を褒めてあげたい)
憂「あっ、もうこんな時間。お姉ちゃんせっかく早起きしたのに、ごめんね」
唯「ううん、いいよ!それより憂がなんともなくてよかった!」
唯「うん!じゃあ、朝ごはんにしようよ!」
唯「朝ごはん!朝ごはん!」
唯「わーい!」唯「わーい!」
憂「ああもうなにこの可愛い生き物!」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
唯「朝ごはんだー!」
唯「だー!……あっ」
唯「あ……」
憂「ご、ごめんね。二人分しか用意してなくて……」
唯「ううん、憂が悪いんじゃないよ!」 ぐぅぅ
唯「しょうがないよ!うん、しょうがないよ…」 ぐうう
憂「ふふっ、お姉ちゃん二人で食べていいよ?」
唯「ほ、ほんと?でも悪いよっ!」だらだら
唯「そうだよ!憂おなかすいちゃうよっ!!」 だらだら
憂「お姉ちゃん……」 ジーン
憂「気持ちはありがたいけど、ね、ほら、私お弁当作らなきゃならないから」
唯「あっ」
唯「そうか、そうだよね、お弁当…」
憂「急ぎでパパっと作っちゃうから、その間に二人で食べてて。ね?」
唯「うん、わかった!!」
唯「でも大丈夫?憂、手伝おっか?」
憂「ありがとう、でも本当にパパっと作る時は、一人の方がやりやすいんだ」
唯「いただきまーす!!」
唯「そうなんだ、うんわかった、ありがとう憂!」
唯「もぐもぐ!ぱくぱく!」
唯「ぱくぱく!ぱくぱく!」
憂(ああっ……一時間くらいこの光景を眺めていたいっ!
でも誘惑に負けちゃだめ、本気で時間ないんだから)
スパタッ シュパッ ジュージュー サパタッ チーン シャカシャカ キュッ
憂「よっしこれでおっけー。お姉ちゃん、そっちどうー?」
唯「「きがえてくるー!!」」 トテパタパタ
憂「ふふっ……あれ?」
⊂⊃
⊂⊃
憂「お姉ちゃん、ウィンナー大好きなのに……ありがとう」 ジーン
~~~~
唯「本当はスクランブルエッグとかも半分残すつもりだったんだけど……」
唯「気づいてたら目の前から消えてたよ……みすてりぃだね」
唯「食卓には魔物が潜んでるよね」
唯「ね」
つうがくろ!
律「くさいよなー」
澪「くさい話は苦手」
律「えー」
唯「りっちゃーん」
律「おお、唯かー……おおっ?ふえとる」
澪「えええええええええっ!?」
唯「「わ、びっくりした」」
律「そんな驚かんでも。どうせ片方は憂ちゃ」
憂「あ、おはようございます」 ヒョコ
律「えええええええええっ!?」
澪「あわわわわ……」
律「ふ、ふえたって?マジぃ?」
唯「まじー」
唯「まじまじー」
律「ほえー。こりゃ見わけが……つくな。片方ジャージだし」
唯「ぶー」
唯「ぶーぶー」
律「でも学校どうすんだよ、それだと」
唯「うーん、授業は一時間ごとに交代でー」 くるくる
唯「残った方はトイレで待機ー」 くるくる
律「無駄にくるくる回るなー!」
唯「「いぇい!」」 ぱちん
律(ああもうなにこの可愛い生き物)
紬「あらあら、ごきげんよう」
唯「あー」
唯「ムギちゃーん」
律「おーっす」
紬「あらあら、唯ちゃんったらまたもう」
憂「おはようございます、紬さん」
紬「あら……?」
唯「「ふえました!」」 ぱちん
紬「……」
律「おいまずい!ムギが固まってる!」
憂「紬さん!しっかりしてください!これは夢ですけどこれは現実です!!」
律「落ち着けっ!!」
紬「ちょっとびっくりしただけよ?うふふふ」
憂(上級生って立ち直りが早い!)
唯「ふふーん」
唯「この調子であずにゃんもびっくりだー」
律「あ、ついたぞ学校」
唯「「あれー?」」
紬「お楽しみは部活の時間までとっておきましょう?」
唯「「ちぇー」」 ぷぅ
けいおんぶ!
律「ということで」
唯「「ふえましたー!」」 キメッ
梓「はぁ」
紬「あら?」
律「リアクションうすーい」
梓「いや、ですから。片方は憂なんでしょう?」
律「あー、そうなるか。そりゃそうか。」
唯「むー」
唯「憂じゃないもーん!」
梓「は、はい…えーと、唯先輩すごーい、すごいですー」 ぱちぱち
唯「「むぅぅぅぅっ!!」」
唯「ふえたんだよ!」
唯「すごいんだよっ!」
梓「は、はい!ですからその、すごーい……」
唯「そうじゃなくてー!」
唯「ンモー!」
プピリットパロパロ
梓「あ、すいません……って、あれ?憂から……?」
唯「おっ」
唯「おおっ!」
ピッ
梓「はいもしもし、え?憂?でも憂は……あれ?え?」
唯「ふふん」 えばりっ
唯「ふっふーん」 ばりばり
梓「え?じゃあ、えっ?これ?え?ええええええっ!!!?!?」
唯「「いっえーい!!」」 ぱちん
梓「じゃ、ええっ!?な、ええっ?なんでこれ、ええええっ??」
律「おー、混乱しとる混乱しとる」
紬「あらあら、うふふふふふ」
唯「はっはっはー」
唯「それみたことかー」
梓「な、なんでそんなことになったんですかっ」
唯「んー?わかんない」
唯「半年おくれのクリスマスプレゼント?みたいな」
梓「まだ半年すぎてませんっ!」
唯「あれ?」
唯「まあまあ、よいではないかー」 ぎゅっ
梓「わあっ、ゆ、唯先輩っ」
唯「あずにゃんこっちもこっちもー、むふふー」 ぎゅう
梓「わあ、わああっ、だぶるっ?ぱらいぞっ!?」
唯「あずにゃーん」 サイクロン
唯「あーずにゃーん♪」 ジョーカァー!
梓「はっ、はわっ、はわわあっ……」
紬「キマシタワー」
澪「………」
律「ん?どした、澪。朝からだまっちゃって」
澪「あ、いや……なんでもない」
律「?」
澪(言えない……私も朝おきたら増えてたなんて言えないっ……)
~~~~~~~~~
ピピピピッ ピピピピッ ……
澪「う、ううーん……」
澪「めざましめざまし……」 ゴソゴソ
むにゅ
澪「あんっ」
澪「うん?」
澪「うーん…え、なに?だれかいるの!?」 ビクッ
澪「え?なにこれ、女の…子……え」
澪「……わ」
澪「た…し?」
澪「「ぅぎゃああああああああああああっ!!!」」
澪「コワイコワイコワイ」 ブルブルブル
澪「アクリョウタイサンアクリョウタイサン」 ガクガクガク
~10分経過~
澪(と、とりあえず害がないってのはわかったけど……)
澪(本当に私がもう一人いる……)
澪「ね、ねえ」
澪「はひゃいっ!?」
澪「あ、あの…」
澪「う、うん……」
澪「わたし…なの?」
澪「う、うん…たぶん」
澪「………」
澪「あ、あのっ」
澪「な、なにっ?」 ビクッ
澪「本当に私なら、その……」
澪「う、うん…」
澪「昔から、もしも自分が二人いたら、したかった事とか……」
澪「あっ……」
澪「………」
澪「……っちな、こと?」
澪「……… /// 」コクリ
澪「////」
澪「////」
澪「じゃ、じゃあさ」
澪「うん……」
澪「どっちが、その、舐め
~~~~~~~~~
澪(いえない、絶対いえないっ!) カアーッ
紬「澪ちゃん?どうかなさったの?」
澪「ひゃいっ!?」 ビクン
律「?」
梓「?」
澪「あ、いやなんでもないなんでもない。今日は月がきれいだ」
唯「?」
唯「へんな澪ちゃん」
紬「まあまあ、お茶にしましょう♪」
パカッ
律「おおう、今日はこれまたうまそうなケーキー♪」
唯「わあぁぁ!」
唯「わああぁ!」
唯「あっ。……ねえ、私」
唯「どうしたの?私」
唯「…今から敵同士だよ。私」
唯「あっ!……そうなるね。私!」
律「おおう、一つしかないケーキを巡って……」
梓「唯先輩対唯先輩、夢の対決ですっ」
紬「あらあら」
澪「いや、ケーキくらいでそんな」
律「じゃあ澪のケーキを二人にあげれば解決だな」
澪「ちょ、ちょっとまって!それは!」
唯「そんな状況になったら」
唯「戦うよね?澪ちゃん!」
澪「うっ……ひ、否定できない」
澪(家にいる私、ごめんっ……)
紬「まあまあ、明日は二つ持ってくるから、今日のところは二人で分けましょう?」
唯「むぅー」
唯「ムギちゃんがそういうなら……」
サクッ
唯「じゃあこれで、右半分は私ね」
唯「あっ!イチゴ!イチゴが!!」
唯「いいじゃんイチゴぐらい!」
唯「いいならそのイチゴちょうだい!」唯「やだー!」
唯「イチゴイチゴー!」唯「そっちのほうがちょっと大きいからいいじゃん!」
唯「大きいってもいちミリくらいじゃん!」唯「そのいちミリがおおきいのー!!」
わいの わいの
律「やれやれ……」
唯「イチゴ!」唯「いちごー!!」
すっ
唯「「あっ……」」
梓「私のイチゴあげますから、落ち着いてください。先輩」
唯「「あずにゃん……」」 ジーン
律「どっちが後輩なんだか……」
澪「まったく」
紬「うふふふふ」
ゴクゴク
唯「ぷはー」
唯「こういうふうにね、自分が二人いると便利なんだよ」
律「ケンカしてたじゃん」
梓「です」
澪「具体的に、どういうふうに便利なんだ?」
唯「そこはほら」
唯「宿題してもらったりとか!」
律「ほう」
梓「じゃあどっちが宿題やるんですか」
唯「「こっち!!」」 ビシッ
唯「えーそっちだよ」唯「私やだよ宿題やるのー」
紬「じゃあお菓子はどっちが食べるの?」
唯「「わたし!!」」 ピシィッッ!!
唯「わーたーしー!」唯「私は宿題できるからいいじゃーん!」
唯「それいくないじゃん!ていうか宿題するのは私でしょー!!」唯「私じゃなくて私なのー!」
わいの わいの
律「だめだこりゃ…」
紬「うふふふふ」 ニヨニヨ
梓「まあそれはともかくとして。そろそろ練習の時間ですよ」
唯「「えっ」」
律「練習の時間なんてあったっけ」
梓「あるんです」
律「でも今はじめて聞い」
梓「あ・る・ん・で・す!」
律「は、はいっ!」
澪(梓…すっかりたくましくなって)
澪「あ、でも……」
律「あ、そうか。ギターは1本しかないな」
梓「あっ……」
唯「ふふーん、どっちが弾くか、しょう……」
唯「うん、じゃあ私、先に帰るよ」
唯「えっ」
律「えっ、おい、なんだよ。ギターなくても聴いてけばいいじゃん」
唯「うん、そうなんだけど、今日は朝から憂の調子が悪いから、心配でさ」
唯「あっ、そういえば、急に倒れたりして……」
梓「た、倒れたっ!?ちょっと、おおごとじゃないですかそれっ!!」
澪「そうだよ、本当なら救急車とか呼ばないと!」
唯「や、やっぱり?私が私と一緒に憂をぎゅーってしたら、憂急に倒れちゃって!」
梓「……ああ、全然おおごとじゃなかったです。安心しました」
澪「全然大丈夫だと思うな。うん」
唯「あれえ!?」
唯「そういうわけだから、わたし先に帰って様子みてくるよ!」
唯「うーん、私も心配になってきちゃったよぅ。一緒に行っていい?」
唯「大丈夫!私は私だよ?私にまかせて私はみんなと練習してて!」
唯「そ、そうか!私は私だもんね!お願い私、憂のことよろしくね!!」
律「」 くわんくわん
梓「あ、律先輩が混乱してます」
紬「片方練習して片方帰るってことで良いのかしら?」
唯「「うん!!」」
律「なんだ、最初からそう言えよ」 キリッ
澪「やれやれ……」
唯「それじゃ、またねー」
唯「かぁえってこいよぉぉー」 オヨヨ
律「いやお前が帰るんだろ、あとで」
唯「あれ?」
紬「ふふっ…」
澪「よし、じゃあ準備するぞー」
「「「はーい!」」」
唯「頑張ってね、私……さ、待っててね、憂。いまいくよ!」 ふんす
憂「ふんふーん……うん、この味この味」
ガチャ
憂「うん?お姉ちゃん?早かっ」
唯「ういいいいいいいいいいっ!!!」 がばちょ
憂「きゃっ!お、お姉ちゃん!」
唯「ういいいっ、よかったあー、いきてるよおーっ!!」
憂「え、えええっ?どうしたのお姉ちゃん?」
唯「だってうい、朝から倒れたりしてたし…私心配で心配で」
憂「もう、お姉ちゃんったら…いつものことじゃない」
唯「…………でも、やっぱり心配だよ」
憂「ありがとう、お姉ちゃん」 ナデナデ
唯「うん…… //// 」
憂「じゃあ私はご飯のしたくするから、お姉ちゃんはくつろいでてね」
唯「うん!」
憂「ふふっ、今日はお姉ちゃんたちの好きなオムライスだよ」
唯「わーい、やったー!」
憂「ああ、もうかわぃ………こほん。さーてっ、とりかかるかなっ」
唯「がんばって、ういっ!」 ぐっ
憂「うん!お姉ちゃんもがんばってごろごろしてね!」
唯「うん、がんばる!」 ぐっ
唯「んんんっ、なんかこういうのひさしぶりー」 ノビー
唯「ごろごろー」
唯「あー、このカーペットの感触がぁ~~」 ホワーン
憂(ごろごろしてるお姉ちゃん眺めるの久しぶり…… //// )
唯(エプロン姿のういみるの、ひさしぶり…… ///// )
憂「ふんふーん」 トントントン
唯「ごろごろー……」
唯(ういのえぷろん……)
憂「~~♪」
唯「……」
唯(ういのおしり……)
憂「ふんふーん、ふふん」 コトコト
唯(うい……) ドキドキ
唯「う、ういー」
憂「え?なあに、おねえちゃ」
ぎゅっ
憂「ひゃっ!お、おねえちゃん!?」
唯「うい……」
憂「やだもう、スープ作ってるんだから危ないよ。おね」
なで
憂「ひゃああっ!?お、おねえちゃん?なに?えっ、なに?」
唯「う、うい…私ね……私……」
憂「きゃっ」
どさっ
唯「うい……」
憂「おねえちゃん……ど、どうしたの?へんだよ」
さわ
憂「ひゃうっ!」
唯「うい、ごめんね、うい……」
憂「や、やだ…おねえちゃ……んっ!あ、だっ、だめっ、そこ」
唯「ここ?」
憂「やんっ!」
唯「うい……かわいいよ」 スリスリ
憂「お、お姉ちゃん……やめて」
唯「やだ」
なでり
憂「あっ!」
唯「ういが可愛いのがいけないんだもん」
憂「そ、そんな……」
唯「こんな可愛いうい見たら、たまんないよ……」
憂「お姉…ちゃん……?」
唯「うい、うい……」 ずい
憂「ね、ねえ、おねえちゃん」
唯「え?なあに?うい?ここ、よかった?」
さすり
憂「んぅっ!や、そ、じゃなくて、さ……はぅ、はぁ」
唯「なあに、うい……ね?言って……?」
憂「う、うん……えーと、ほら……」
唯「……?なあに?」
憂「ほ、ほら!そう、こっちのお姉ちゃんはさ、なんて呼べばいいのかなって」
唯「え?」
憂「うん、そうだよほら!同じお姉ちゃんって呼ぶとほら、まぎらわしいし!」
唯「なにそれ」
憂「えっ」
唯「なんで?」
憂「お、お姉ちゃん?」
唯「なんで私を違う名前で呼ぶの?」
憂「え、だっ……て」
唯「違う名前が必要なのは“あっち”』
唯『でしょ?うい』
唯『うい?』
憂「……っ」
唯『ねえ、なんでお返事しないの?うい』
唯『うい?お返事できないの?うい?』
唯『うい?ういは私のことが好きだよね?うい?』
憂(助けて…お姉ちゃん……!たすけて……!)
唯『うい?うーい?』
憂『うん、私大好きだよ。おねえちゃんのこと』
憂「えっ」
憂『あはっ』
憂「わた……し」
唯『よかったー!私もういのことだーいすきっ!』
ぎゅう
憂『あはっ!もう、おねえちゃんったら』
憂「な……」
憂『……ふふっ』
憂「なに…これ……」
憂『……どうしたの?ねえ』
憂「だ、だれ…?あなたは、誰?」
憂『私は憂だよ。平沢憂。大好きなものはおねえちゃん』
憂「そ、そんな…」
憂「……」
憂『ねえ』
憂「な……なに?」
憂『そういうあなたは、だあれ?』
憂「えっ…」
唯『ういのまねをする、あなたはだあれ?』
憂「わ、私は」
憂『だあれ?』
唯『だあれ?』
憂「私は……っ…」
~~~~~~~~~~~~~~~
ガチャ
唯「ただいまーっ」
唯憂『おかえりーっ!』
唯「憂ーっ!大丈夫だった?心配だったよー」 ぎゅうっ
憂『あん!もう、おねえちゃんったらぁ……』
唯『大丈夫だよ。ういはもう大丈夫』
唯「うん、私のおかげだね!ありがとう、私!」
唯『あはっ、どういたしまして、わたし!』
唯「えへへへー」
憂『じゃあ、ご飯にしよっか!今日はね、おねえちゃんの好きな すきやき だよ?』
唯「わーい、やったー!!」
憂『ふふっ、お肉はたぁくさん買ってきたから、遠慮しないで食べてね?』
唯「わーい!!」
憂『ふふっ』
唯『あはははっ』
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ガチャ
律「たっだいまー、っと」
聡「あれ?姉ちゃん出かけてたんか?」
律「ん?いや、いま帰ってきたとこだけど……」
聡「?ま、いいや。俺今からすっごい集中して勉強するからさ。入ってくんなよな!」 バタン
律「あらまあ、色気づいちゃってまあ」
ガチャ
律「おかえり」
律「おっ?」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ガチャ
澪「ただいま」
澪「おかえり」 もみゅ
澪「ひゃあっ////」
澪「あは、ごめんごめん。でもやっぱり自分の触るのとじゃ感触違うもんだなぁ」
澪「もう //// 」
澪「で、どうだった?学校」
澪「あ、そうだ!唯が、いや唯も二人になってたんだよ!!」
澪「ええっ?私一人じゃなかったんだ……」
澪「もう部活は大騒ぎでさ」
澪「あはは、想像できる」
澪「そっちはどうだった?」
澪「うん、何もないのに学校休むのって結構新鮮でさ、ほら」
澪「わ、読んでいい?」
澪「もちろん」
澪「どれどれ、えーと…学校休んでHAPPY☆TIME……みんなは授業、私はPANO☆RAMA……」
澪「ど、どうかな?」
澪「いける!これいけるよっ!」 ぐっ
澪「そうだよな、やっぱり!私もそう思ってたんだ!」 ぐっ
澪「もう少し何かが掴めそうな気がするんだ。明日も、いいかな?もう一日」
澪「ああ!じゃあ私は学校で何か掴んでみるよ!」
澪「あっ、それもいいな!じゃあ明日帰ったら見せっこしようよ!」
澪「う、うん!ちょっと恥ずかしいけど…自分同士だし、いいかな」
澪「ああ!」
澪「うん……」
澪「……」
澪「……」
澪「……それで、今日も、その……する?」
澪「 //// 」 コクン
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
律「くさいよなー」
澪「だからさぁ」
律「?」
唯「おーはよーっ!」
唯『よーっ!』
律「おっ」
唯「今日も元気!」
唯『唯ちゃんズです!!』 ビシィッ
律「おっはよ、憂ちゃん」
憂『あ、おはようございます。律さん』
唯「『ガン無視ッ!?』」
律「いやー、一日経つと新鮮味も薄れてきてなー」
唯「ひどい!」
唯『りっちゃんのオニーっ!』
律「はっはっはっ、まあそう褒めるでない」
紬「あら」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
けいおんぶ!
唯「『えぐざいる!』」 ぐーりぐーり
紬「ぱちぱち」
澪「あー、なんとなくわかるけど数が…」
唯「じゃありっちゃんもほら!」
唯『ほら!』
律「あ、あたしかよ?ていうか趣旨違ってないかそれ!?」
唯「いいからー」
唯『みんなでやろうよ!ほら、澪ちゃんも!』
澪「え、ええっ?」
ガチャ
梓「遅れましたー」
唯「あずにゃん!」
唯『待ってたよー』
律「遅いぞー」
澪「日直なら仕方ないだろ?な、梓」
紬「梓ちゃんはミルクティーでいいかしら?」
梓「あ、はい………?」
梓(何か部室の雰囲気が……気のせいかな?)
紬「はい、唯ちゃんにはこれとこれね」
唯「『うっひょおおおう!!』」
梓「よかったですね、唯先輩」
唯「うん!あずにゃん!」
唯『ついにオアシスにたどり着いたって感じだよ!!』
澪「それはおおげさだろ……」
紬「あら……?」
澪「あ、いやそういう意味じゃなくてな!」
澪「うん、ムギのケーキはおいしいし!うん、大げさじゃないな!うん!」
梓「澪先輩……」
律「そっかー、二人になればムギのケーキを二つ食えるとは……誤算だった」
澪「いや、実質一つだけどな」
唯「へへーん」
唯『律ちゃんも二人になってみるー?』
梓「無茶を言いますね……」
律「いやあ、あたしはいいよ。自分が二人もいるなんてさ」
律「わ ず ら わ し く っ て 、 しょ う が な い や』
唯「むー」
唯『べんりなのにー』
律『あたしは一人でいいの。田井中律は一人だけだ』
紬「あらあら♪」
~~~~~~~~~~~~~~~~~
梓「おつかれさまです」
唯「じゃ、かえろっか!」
唯『うい、今日は何作ってくれるのかなー』
律『肉料理なんじゃないか?』
唯「えへへー、昨日はすき焼きだったんだよー♪」
梓「あ、すき焼きいいですね」
唯『えへへ、たーくさんあったんだよ、おにく!』
唯「あれぁー、まさにー、おにくの宝石箱やったぁー」
梓「…うう、なんかおなかすいてきました」
紬「あ、澪ちゃん、ちょっといいかしら」
澪「ん?」
紬「ちょっとキーボードのメンテナンスしたいから、手伝って欲しいの」
澪「ああ、いいけど……」
律『そいじゃあ澪、あたしたち先に帰ってるからー』
澪「えっ?あ、ああ!わかった!」
ガタン
澪「それじゃあムギ、このキーボードをどうするんだ?」
紬「ああ、それはいいの」
澪「えっ?」
紬「少し澪さんにお話がありますの」
澪「え……はなし、って?」
紬「……フゥ」
澪「?」
紬「あなたのところは、いつ処分するのかしら?』
澪「……え?」
澪「え…?え、なに?……なんの話?」
澪「や、やだな……なに、なんか、怖い話?」 ブルブル
紬『……フゥ』
澪「やだよ、そういうの……ね、ねえ、ムギ…?」
紬『もういいですわ』
澪「えっ」
紬『帰りましょう』
澪「う、うん……」
~~~~~~~~~~~~~~~
「「「お帰りなさいませ、お嬢様!」」」
紬『ええ。鞄を頼むわ、斉藤』
斉藤「は、ははっ」
紬『自室にいるから、食事の時間まで誰も入れないで』
斉藤「承知いたしました」
メイド「なんか琴吹家の貫禄が出てきましたね、お嬢様」
斉藤「ああ、確かにそうなのだが……しかし、何か…」
ガチャ バタン
紬『ふう…』
紬『まったく…庶民のふりも疲れますわねぇ』
紬『……ねえ?』
紬『まあ、もっとも?もうあなたにとっては関係のない世界なのですけどねぇ?』
カチャッ ガチャリ キィィィィ
ゴロン
紬「むーっ!!」
紬『おほほほほっ!ざまぁないですわね、ええっ?』
紬「む…むぅぅっ!」
紬『琴吹の愛娘が、こんなクローゼットに押し込められて、ねえ?』
しゅる
紬「ぷはっ!」
紬『ほほほっ、どう?』
紬「な、なんのつもり?こんなことをして……」
紬『こんなこと?だって私は琴吹紬だもの。琴吹紬が二人いたらおかしいでしょう?』
紬「あなたは……誰?」
紬『誰?それはこちらの台詞ですわ。あなたは、だあれ?』
紬「私は…私は琴吹紬よ!」
紬『そうね、あなたは琴吹紬。そして私も琴吹紬。そうでしょう?』
紬「……っ」
紬『どちらかがニセモノ、ということになるのかしら。この場合』
紬「……そうね、あなたよ。ニセモノは」
紬『そう?』
ドゴッ
紬「がっ!……っは!」
紬『あらあら、うふふ』
紬「はっ……はぁっ」
紬『……ねえ?ニセモノ、ホンモノって言葉がなぜ生まれるかわかるかしら?』
紬「さぁ……ね」
紬『この世に、二つも同じものがあるからよ』
紬「……っ!」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ガチャ
澪「ただいま……」
澪「おかえりー。いやー、インスピレーションがどんどん沸いてさ。曲が……」
澪「う、うん……」
澪「ん?なんか元気ないぞ?何かあった?」
澪「うん…なんか、ムギがさ……」
澪「ムギが、どうかしたのか?」
澪「うーん、なんか怖くて…怖い話してきて」
澪「ムギが?なんでそんな……またみんなで何か企んでるんじゃないか?」
澪「わかんない…。だからさ、明日はそっちが…」
澪「あ、ごめん!もう少し!もう少しで最後のサビの部分が固まりそうなんだ!!」
澪「ええーっ!?」
澪「いや本当に悪い!でもさ、ここが固まったらすっごいいい曲できるから!な!」
澪「でも……」
澪「大丈夫だよ、ムギもちょっとからかっただけだから!そういうとこあるからムギ」
澪「そうかな……」
澪「そうそう!」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
律『くさいよなー』
澪「う、うん……」
紬『あら、律ちゃん、澪ちゃん』
律『おお、ムギ。お、なんかスッキリ爽やかって感じだなー』
澪「え?別に昨日と変わらな…」
紬『ええ、おかげさまで。重荷を下ろしたような感じですわ』
律『そりゃあよかった!はっはっはっ!』
紬『おほほほほほ』
澪「あ、あは、はは……は?」
唯『おはよう、みんな!』
憂『おはようございます、みなさん!』
律『お、唯たちもか』
澪「あれ?今日は一人なのか?唯」
唯『うん、きょう はね、ひとりなの』
澪「っ?」 ゾク
紬『あらあら、それは何よりだわ、唯ちゃん』 ナデナデ
唯『えへへー』
澪「……???」
梓「おはようございます、先輩」
唯『あ、あずにゃーん!』
律『おう』
紬『ごきげんよう、梓ちゃん』
澪「おはよう…」
梓「あれ、唯先輩、今日は一人なんですか?」
唯『うん、 き ょ う 』
澪「あ、梓っ!先に行こうっ!!」 がしっ
梓「えっ?澪先輩っ!?」
だだだだだっ
唯『……』
律『……』
憂『……あは』
紬『……ふふふっ』
梓「ど、どうしたんですか、澪先輩っ!」
澪「わ、わかんないっ!わかんないよっ!!」
梓「?」
澪「あ、梓はわかんないのか?なんか、なんか変だろ、最近、みんなっ!!」
梓「……変、ですか」
澪「あ、ああ……」
梓「確かに、唯先輩がああなってから、違和感のようなものは……ずっと感じてました」
澪「や、やっぱり……」
梓「でもそんなに確かに掴める様な感覚ではなかったし、気のせいだと思ってました……けど」
澪「何か……うっ、ううっ」 ポロポロ
梓「み、澪先輩っ!?」
澪「や、やだ…やだぁっ……なんか、なんか……こわい…っ」 ポロポロポロ
梓「澪先輩……」
澪「ぐすっ…ううっ。ごめんな、梓。みっともないとこみせて…」
梓「気にしないでください。事態は深刻なんですか?」
澪「わからない…ただムギが昨日、処分がどうこうって」
梓「“処分”?」
澪「う、うん……」
梓「…穏やかじゃありませんね……」
澪「……」 ブルブル
梓「とにかく部活まで待って、様子を見ましょう」
澪「えっ、う、うん……」
梓「私も注意してみますから。何かわかったことがあったら放課後に」
澪「わ、わかったっ」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
唯『今日はわたしがケーキ二つひとりじめだよー!』
律『あっずりぃ!そこはジャンケンだろー!!』
唯『えーっ!』
紬『あらあらうふふふ』
澪(いつもと変わらない…変わらないんだけど、何か……)
澪(何か……違う)
唯『あれ?澪ちゃんケーキ食べないの?』
澪「えっ」 ビクッ
澪「あ、いやちょっと考えご……」
唯『……』
律『……』
紬『……』
澪「な、なんで……こっち、みるの」
唯『えー、みてないよう!やだなあ、澪ちゃんはー!あははは』
律『ちょっと自意識過剰なんじゃないかー?澪ー。はっはっはっはっ』
紬『うふふふふふ』
澪(や、やだ……怖い…怖い…っ) ブルブル
紬『あ、そうですわ。ねえ、澪ちゃん?』
澪「な、なに……?」
紬『今日もキーボードのメンテナンス……手伝って、いただけるかしら?』
澪「……っ」
律『なんだよー、澪は友達がいがないなー』
唯『はーい、私も手伝うよ、ムギちゃん』
律『じゃあこの律さんも参加するぜー』
紬『ありがとう、でも私は澪ちゃん に も 手伝ってほしいの』
澪「わ、わたっ…し、は」
唯『……』
律『……』
紬『……』
澪「ひ、ひっ」
バンッ!
梓「澪先輩は私と約束してるんですっ!!」
紬『梓ちゃん?』
梓「すっごくかわいい限定グッズが期間限定で早く行かないと売り切れるんです!行きましょう!!」
澪「あ、う、うんっ!」
梓「そういうわけでごめんなさいお先に失礼しますっ!!」
ガチャ バタン!!
唯『……』
律『……』
紬『……チッ』
~~~~~~~~~~~~~~~
ガチャ バタン!
澪「あっ、おかえ……」
澪「はぁ、はぁ、はぁっ!」
梓「ふぅ、ふぅ……はぁっ」
澪「あ、梓?」
梓「澪先輩っ!?じゃ、じゃあ澪先輩も…」
澪「はぁ、はぁ……ああ、二人になってたんだ。唯と同じ日に……」
梓「そんな……!」
澪「なんか変だって言われても…なぁ?」
澪「いや、本当に何か変なんだよ!異様な雰囲気なんだ!」
澪「やっぱさ、律あたりが仕組んで驚かそうとしてるんじゃないのか?」
澪「違うよ!そういう雰囲気じゃないんだったらあ!!」
澪「やれやれ、自分のことながらこの怖がりようは……どうしたものか」
梓「違います」
澪「え?」
梓「あれが律先輩の仕組みなら、私は先輩がたを軽蔑します」
澪「………そんなに、おかしいのか?」
梓「…」 コクン
澪「コワイコワイコワイコワイ」 ブルブルブルブル
澪「なるほど……」
梓「明らかにおかしいんです。ムギ先輩だけじゃなく、律先輩も、唯先輩も」
澪「今日は唯が来なかったのか?」
梓「はい」
澪「それはな ん で」
澪「ひいいいいいいいいいいいいいいいいいいっ!!!」
澪「うわあっ!!」
梓「み、澪先輩っ!?」
澪「きこえないきこえないきこえないきこえないきこえないっ!!」
澪「な、なんなんだ……」
梓「………」
梓「唯先輩の家に行ってみましょう」
澪「唯の家に?」
梓「何か…鍵が見つかりそうな気がします」
澪「うーん…そうだな。風邪でもひいてるなら見舞いに行かなきゃ」
梓「そうですね。お見舞いに行くんです」
澪「そうすると……」 チラッ
澪「やだ!やだやだやだっ!!」 ブルブル
澪「わかった。あたしがいくよ」
梓「留守番お願いします。澪先輩」
澪「コクコクコク」
澪「ところで梓。こいつを見てくれ」
梓「あ、はい。えーと……砂浜☆サボタージュ……」
澪「どう思う?」
梓「行きましょう」 ポイッ
澪「あっ……」
~~~~~~~~~~~~~~~~~
澪「まぁ確かに緊急事態だしな…無理もないよな…後で読んでくれるよな、きっと……」 ブツブツ
梓「つきましたよ、澪先輩。ここです」
澪「ああ。久しぶりだな、唯の家くるのも」
梓「で、どうしますか?澪せんぱ」
ピン ポーン
梓「ぅええっ!?」
澪「ん?まずかった?」
梓「い、いえ……」
澪(そうだ、唯と憂ちゃんにも読んでもらおうっ!) ムフー
憂『はーい』
ガチャ
澪「あ、憂ちゃん」
憂『澪さん!に梓ちゃんも!どうしたの?』
梓「ほ、ほら。唯先輩が休んでたから、お見舞いに……」
澪「ついでにその、見せたいものがさ」 モジモジ
憂『?とりあえず立ち話もなんですから、中にどうぞ』 ニコ
スタ スタ
澪「別にどこもおかしいとこないよな」
梓「澪先輩っ!!」
憂『?』
唯『あーっ、あずにゃんだー』 タタタッ
梓「あ、唯先輩っ」
ぎゅうっ
唯『えへへー』
梓「わっ、せんぱいっ!もうっ」
澪「いつも通りだよなぁ」
憂『お茶をどうぞ』 コト
澪「あ、どうも」
澪「それでさあ」
澪「ちょっと見て貰いたいものがあってさ」 ぴら
唯『えー、なになに?』
憂『砂浜☆サボタージュ……?』
梓「澪先輩……」
澪「な、なんだよ!いいだろ?」
………………………
………………
………
唯『すっごくいいと思うっ!』 キラキラ
憂『はうぅ、(キラキラしてるおねえちゃん) ステキ……』
澪「いやー、はっはっはっ」 テレテレ
ゴクゴクゴクッ、ダン!
梓「そんなことよりもですっ!!」
唯『わっ、びっくりしたっ』
憂『どうしたの?梓ちゃん』
梓「も う 一 人 の唯先輩は、どこなんですかっ!!」
唯『……』
憂『……』
梓「わ た し た ち は……そ…れ………」 パタン
あ、梓? おい! あ ず さ
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
梓「はっ!!」 がばっ
梓「こ、ここ…は……はっ!」
憂『もう、いきなり寝ちゃうからびっくりしたよ』
唯『夜はちゃんと寝ないとだめだよ?あずにゃん』
梓「……み、澪先輩はっ!?」
唯『え?』
梓「澪先輩は、どこですかっ!!?」
唯『あはは、やだなあ、あずにゃんは』
憂『澪さんなら、ちゃん と いる じゃ ない』
梓「えっ……」
唯『お う ち に』
梓「……っ!」
だっ
憂『あはっ』
唯『あずにゃん、ばいばーい』
梓(知られてた!知られてた!知られてたっ!)
梓(澪先輩が二人いることも、もう一人の先輩が家にいることも、全部知られてたっ!!)
梓「先輩っ…先輩っ……」
ダン! ダンダン!!
梓「澪先輩!私ですっ!梓ですっ!開けてくださいっ!!」
ウフフ……アハハ……
梓「声っ…?」
ガチャ
梓「あいてる……」
梓「こ、これ……は」
紬『あらぁ、梓ちゃん』
律『澪がなんか元気ないからさ、励ましに来てやったんだ』
澪『あ、梓……私…私っ』 グス グス
律『ほら、もう泣くなって』
紬『もう怖いことはないのよ?もう安心なの』
澪『う、うう…うううっ』
梓「澪…先輩……」
だっ
澪『あ、あずさぁっ!!』
紬『あらあら』
律『ふふふっ』
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
律『見て見てー!じゃーん!年越しライブー!』
唯『おおーっ!!』
紬『まぁ!』
澪『……』
律『中学の時の友達がさぁー……』
梓「……」
あれから数日が経ちましたが、軽音部は相変わらずです。
はた目にはいつも通りの軽音部なのに…………
梓「いつか…化けの皮を剥いでやります」
唯『え?何か言った?あずにゃん』
梓「なんでもないですっ…」
……でも、いちばん不安なのは
梓「私がこの軽音部に、どこか居心地の良さを 感 じ て い る こ と 』
fin
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
~~~~~~~~~~~~~
ダンダン! ダンダン!!
律「ちくしょーっ!ここから出せーっ!!」
澪「だめだ、扉も窓も無い…どこなんだここは」
唯「おなかすいたよぅ……憂……」
憂「お姉ちゃん…我慢して!今は梓ちゃんが……」
梓「ヒュー……ヒュー……」
唯「あずにゃん……」
律「梓!こ、こうなったら…あたしを食えーっ!」
澪「食えるか、馬鹿っ!だいたい火も起こせないんだぞ、この部屋じゃ!」
律「じゃ、じゃあどうするんだよ!梓が!このままじゃ梓がっ!!」
紬「早く出口を見つけないと……!」
バーン!!!!!!!!
律「うわあああっ!!」
澪「壁が破れて……なんだ!?人がいるっ」
紬「あれは…!」
モワ… モワ…
俺「待たせたな!大丈夫かぃ、みんなあ!」 キュピーン☆
唯「俺くんっ!!」
俺「ニセモノはこの俺がやっつけてやったぜ!さあみんな、けいおん部へ戻るんだ!」 シュバババーン★
唯「わあ、俺くんありがとう!」
憂「俺さんすてき!」
澪「かっこいい!」
律「けっこんして!!」
+*+*
俺「*^ー^*」 キラキラ
*+*+
彡☆HAPPY END!☆ミ
>>347
立てる前にスレタイ候補で検索したんだよぅ……
まよなか!
三人『クー…スゥー…』
澪『…みんな寝たな』
梓『はい」
澪『それじゃ…行こう』
澪『昼間にさりげなくこの別荘を調べてみたんだけど、別荘内にそれらしきところはなかった』
澪『あと考えられるのは…ここ、外の物置小屋だ』
梓『…物置小屋っていうか、ちょっとした家ですよね」
澪『でも当たり前だけど鍵がかかってる』
澪『なので、窓から入ろうと思うんだ』
梓『澪先輩、こっちにハシゴがありました」
澪『よし、行こう』
澪『よっ…と。案の定こっちにも鍵がかかってるな』
澪『(ゴソゴソ)拾っておいた石で…』
ガシャーン!
澪『よし。行こう、梓』
梓『は、はい」
梓(澪先輩、いつもより過激…)
梓『うわぁ…中はやっぱり真っ暗ですね」
澪『だだだだだ大丈夫だぞ、わっ、私がついてるから!』ガクガクブルブル
梓『(…思いっきり服の裾つかまれてる)はい、頼りにしてるです」
ガサゴソガサゴソガサゴソガサゴソ
梓『ん…? み、澪先輩!」
澪『ひゃあっ!? ななな何っ!?』
澪『…ん? これは…床に扉?』
梓『鍵は…かかってないみたいですね。行ってみましょう」ギギィ…
澪『か、懐中電灯の電池は…』
梓『大丈夫ですよ、予備は大量にあります。さ、行きますよ!」
カツーン カツーン カツーン ……
ガチャッ…キィィィィ…
『う ふ ふ』
澪『な、長いな…』
梓『どこまで続いてるんですかね…」
………
梓『…あれ? 今何か聞こえませんでしたか?」
澪『ヒイッ!や、やめてくれよ!』
……ぉ………ぁ……
梓『やっぱり何か聞こえます!」ダッ
澪『ちょ、待ってくれよ~!』
梓『あれは…地下牢?」ダダッ
唯「あ…あず…にゃん…?」
澪「梓…だって…?」
律「くそっ…誰か…来たかと思っ…たら…」
憂「お姉ちゃん…には…指一本…触らせないんだから…」
梓「ヒュー…ヒュー…」
紬「…私たち…ついに…お終いなのかしら…」
梓『ま、待ってください。私たちは先輩がたを助けにきたんです」
律「私たちを…助けに…?」
梓『はい。 もう一人の澪 先輩も 今来ます」
澪「ヒッ!」
紬「梓ちゃん…あなた…」
梓『あ 、 あれ? 私は みなさんを たす けに』
唯(ガクガクブルブル)
梓『ゆ いせんぱい な んで そんな め で わたしを』
『―ようやくこっちに来たか』
梓『澪先輩…?』
澪『私たちが―お前が『唯』たちを警戒していたことを、『唯』たちが気がついてないと思わなかったか?』
律『物置小屋のそばにハシゴがあったのはラッキーだとおもった?』
紬『窓ガラスを割ったのに、セキュリティーの一つも発動しないのも変に思わなかったかしら』
唯『もー、あずにゃんは『あずにゃん』でもあずにゃんなんだから!』
律『いやー、でもマジで焦ったよなぁ』
澪『そうそう。まさか梓だけ『不完全』なままだとは思わなかったよ』
憂『一緒にいる時間が短かったんですね。私たちみたいにずっと一緒にいればよかったのに』
唯『でも、これであずにゃんは『完全』になったんだよね!』
紬『ええ。「梓」ちゃんと顔を合わせることで梓ちゃんは『梓』ちゃんになったわ』
律『じゃー最後に確認だ!おい、』
律・澪・唯・憂・紬『『『『『あなたは だあれ ?』』』』』
梓『みなさん、ご心配おかけしました。私は梓。中野梓です!』
紬『うふふ、はじめまして…かしらね』
澪『しかし、何もこんな回りくどいやり方しなくてもよかったのに』
唯『誰かに強要されちゃダメなんだよ。あくまで自然に会うようにしないと』
律『よっし!これで全員だな!』
唯『ねーねー律っちゃん、あの人たちはどうすんの?』
澪「」ギクリ
律『あー、梓が『完全』になったらもういいや。処分するか』
律「ははっ…こりゃあれだ、\(^o^)/オワタってやつだな…」
憂『斧持ってきましたー』ガチャガチャ
唯『うー、重いー』
憂『ほらお姉ちゃん、私が一緒に持ってあげる(お姉ちゃんが近いお姉ちゃんの匂いお姉ちゃんの手柔らかいお姉ちゃん大好きハァハァ)』
律『さて、覚悟はいいかね律っちゃん隊員』
律「いいわけ…ないだろ…クソ」
澪『何日も飲まず食わずで閉じ込めてたのにまだ元気だなー。律らしいっちゃらしいけど』
律『え~?私あんなんか?』
唯『あんなんだね』
紬『あんなんよね』
澪『あんなんだな』
梓『あんなんです』
律『まさかの即答×4ッ!?』
憂『クスクス』
律『う~…ま、まあ気を取り直して!さっさとこいつら処分しちゃおうぜ』
唯『へ~い』
梓『それじゃあみなさん…さようなら』
ブンッ!
ガキッ!
梓『ーーーッ!』
律『だ、誰だっ!?』
さわ子「ごめんね、そのコたち私の教え子なのよ。だからここで見殺しにするわけには行かないの」
唯「さわちゃん!」
紬『先生の教え子なら、今目の前にいるじゃないですか。私たちが』
さわ子「いいえ、あなた達は『違う』わ。私にはわかるのよ」
澪『ハハハ、やだなあ。何を訳分からないことを言ってるんですか』
澪『私た ちが あなた の 教え 子 なんです よ』
唯『さわ ちゃん な にを いっ てるの ?』
さわ子「あちゃあ…こりゃ相当キてるわね」
さわ子「それじゃあ、ちゃっちゃと片づけちゃいましょう」
澪『かた づ ける ?』
律『い み がわか らないな』
憂『もうい いで す あ なたはいら ない』
さわ子「斉藤さーん、出番ですよー」
斉藤「チェストォォォォ!」ズバァ!
憂『ギャアアアアアア!』シュウウウ
さわ子「琴吹家に代々伝わる霊刀…すごい力ねぇ」
※※※※※斉藤無双中※※※※※
斉藤「…ム」
紬『斉藤 さん わたしを 斬るの?』
紬『わたし は 「紬」よ り 琴吹家の 後継 者 に ふさわしいの に?』
斉藤「……」
斉藤「確かに、あなたは琴吹家の後継者にふさわしい貫禄をもっておられた」
紬『だった ら 斬 るのは わたし じゃない わよね』
斉藤「…しかしながら」
斉藤「私がお仕えすると決めたのは、「琴吹家の後継者」ではなく「琴吹紬」なのです」
紬『…「琴吹紬」』
紬『わたしは 琴吹紬 には なれ なかったの ね』
斉藤「―御免」
ズバッ!
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
~~~~~~~~~~~~~
よくじつ!
唯「あずにゃんの様子はどお?」
律「ああ、何日か休めば大丈夫だってさ」
澪「」フラフラ
唯「澪ちゃんはまだショックから立ち直れてないみたい」
紬「でも…結局あれは何だったのかしら」
律「さわちゃんは何か知ってる風だったよな」
唯「あ、ムギちゃんの執事さんもいたよー」
紬「じゃあ、そのあたりを含めて放課後聞きに行きましょう」
ほうかご!
しょくいんしつ!
紬「山中先生、お伺いしたいことがあります」
さわ子「…来るとは思ったわ。聞きたいのは昨日の件ね」
紬「はい。それと、斉藤さんのことも」
さわ子「わかったわ。全部話してあげる。―でもその前に」
四人「?」
さわ子「音楽室にいきましょ?あ、私はミルクティーお願いね♪」
おんがくしつ!
さわ子「ん~、おいしっ」
律「で?結局あれは何だったんだ?」
さわ子「え~とね…その」
澪「?何か歯切れが悪いですね」
さわ子「あなた達…この前、部室の掃除したわよね」
唯「あ、した!大変だった!」
さわ子「で…これくらいの鏡見つけなかった?」
澪「鏡?」
律「…あ、あったなそういえば。なんか変わったデザインだからみんなで覗きこんだっけ」
唯「途中、様子を見にきた憂も見てたよね」
律「…って」
澪「まさか」
唯「あれのせい!?」
さわ子「いやぁ…あれさぁ、私たちが軽音部だった頃の一時期、オカルト路線にハマってね」
さわ子「いろんな所から怪しげなオカルト商品を集めてたのよ。あの鏡もその一つでね?」
さわ子「もちろんほとんどの商品がインチキでね。あの鏡は「もう一人の自分が具現化する鏡」って触れ込みだったんだけど」
さわ子「どーせこれもインチキ商品だろうってんで、試すことなくしまわれたのよ」
さわ子「それがまさか本物で、今になって出てくるなんてねー…ゴメンね?」
律「ってことは…」
四人「「「「お前が原因かぁぁぁ!」」」」
さわ子「だから謝ってるじゃない」
さわ子「秋山さん…いえ、『澪』から話を聞いたときピンときたわ。でもそうだとしたら私じゃ何もできない」
さわ子「そこで、斉藤さんに相談したのよ。琴吹家の人脈ならどうにかできると思ってね」
さわ子「…まあ、琴吹家に代々伝わる霊刀なんてものがあるとは思わなかったけど」
紬「あ、じゃあ私たちに合宿するように言ったのは…」
さわ子「そう、時間稼ぎ。『鏡』たちが合宿の準備をしてる間にこっちも準備を整えさせてもらったってわけ」
律「はぁー…策士というか何というか…」
さわ子「大人の女を甘く見ちゃダメよ?」フフン
さわ子「ま、とりあえず大団円ってことでいいじゃない!琴吹さん、ミルクティーお代わり」
律「…ま、いいか。終わりよければ全て良しだ」
唯「ケーキおいしい」モグモグ
憂「…二人のお姉ちゃん…最高だったなぁ…ハァハァ」
おしまい!ありがとうございました。
ちなみに>>396からは
和「間に合ったわね」
律『和…!』
ブゥゥゥゥゥン パシッ!
和「おばあちゃんが言ってたわ。本物だとか偽物だとかは、自分じゃなく他人が決める事だってね。変身!」〔HENーSHIN〕
澪『コォォォォォ』ペキペキペキ
梓『ウオォォォォ』ペキペキペキ
和「キャストオフ!」〔CASTーOFF〕ボガァン!
みたいなネタも考えてた
元スレ
トタトタトタ
憂「おねーちゃん?おはよう、今日は早いね……え」
唯「ういー」
唯「なんかふえたー」
憂「うえええええええええええええええっ!?!?!?」
唯「ういー」
唯「ういーういー」
憂「ほあっ、わっ、のおわあっ!あ!」
5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/18(日) 16:50:30.09 ID:P/U37VUV0
憂「ど、どうしたの!?お姉ちゃんっ!」
唯「んー、わかんない」
唯「朝おきたらなんかふえてた」
唯「ねー」
唯「ねー」
憂「はぅっ」 クラッ
唯「う、憂っ?」
唯「だ、大丈夫?ういっ」
憂「これは、きっと……四半期遅れの、クリスマスプレゼン……ト」 ガクッ
唯「「ういーっ!!」」
9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/18(日) 16:58:31.21 ID:P/U37VUV0
憂「はっ!すごく幸せな夢をみた!!」 がばっ
唯「あ、気がついた!」
唯「うい、大丈夫!?うい!」
憂「お姉ちゃんが二人!夢じゃなかった!!」
唯「ういー!よかったよ、ういー!」 だきっ
唯「あ、ずるい!私もー!ういー!」 ぎゅっ
憂「ほわああっ!?なにこれ、ぱらいぞ!?桃源郷ッ!?」
唯「ういーういー」 ぎゅうぎゅう
唯「ういーういー」 なでなで
憂「ああっ、この世に存在する全ての宗教よ、貴方達の存在価値は今ここに消滅しました……っ」 ガクッ
唯「「ういーっ!!」」
13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/18(日) 17:11:26.00 ID:P/U37VUV0
憂「エウレカッッ!」 がばっ
唯「あ、気がついた!」
唯「うい、大丈夫!?うい!」
憂「お姉ちゃん!……」
憂(落ち着け私。揺れるな私の心。幸せは両足に込めて己を支える礎とせよ)
憂「……うん、もう大丈夫だよ、お姉ちゃん!」 ニコッ
唯「うい!」
唯「よかったー!ういーっ!!」 だきっ
憂「はうっ!(どうすんの!どうすんの私ッ!!)」
16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/18(日) 17:16:36.78 ID:P/U37VUV0
唯「憂、だいじょうぶ?」
唯「具合悪いの?お医者さん行く?」
憂「うん、大丈夫だよお姉ちゃん。ちょっとびっくりしただけだから」
憂(たったの5回で慣れた自分を褒めてあげたい)
憂「あっ、もうこんな時間。お姉ちゃんせっかく早起きしたのに、ごめんね」
唯「ううん、いいよ!それより憂がなんともなくてよかった!」
唯「うん!じゃあ、朝ごはんにしようよ!」
唯「朝ごはん!朝ごはん!」
唯「わーい!」唯「わーい!」
憂「ああもうなにこの可愛い生き物!」
19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/18(日) 17:23:15.87 ID:P/U37VUV0
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
唯「朝ごはんだー!」
唯「だー!……あっ」
唯「あ……」
憂「ご、ごめんね。二人分しか用意してなくて……」
唯「ううん、憂が悪いんじゃないよ!」 ぐぅぅ
唯「しょうがないよ!うん、しょうがないよ…」 ぐうう
憂「ふふっ、お姉ちゃん二人で食べていいよ?」
唯「ほ、ほんと?でも悪いよっ!」だらだら
唯「そうだよ!憂おなかすいちゃうよっ!!」 だらだら
憂「お姉ちゃん……」 ジーン
23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/18(日) 17:31:55.71 ID:P/U37VUV0
憂「気持ちはありがたいけど、ね、ほら、私お弁当作らなきゃならないから」
唯「あっ」
唯「そうか、そうだよね、お弁当…」
憂「急ぎでパパっと作っちゃうから、その間に二人で食べてて。ね?」
唯「うん、わかった!!」
唯「でも大丈夫?憂、手伝おっか?」
憂「ありがとう、でも本当にパパっと作る時は、一人の方がやりやすいんだ」
唯「いただきまーす!!」
唯「そうなんだ、うんわかった、ありがとう憂!」
唯「もぐもぐ!ぱくぱく!」
唯「ぱくぱく!ぱくぱく!」
憂(ああっ……一時間くらいこの光景を眺めていたいっ!
でも誘惑に負けちゃだめ、本気で時間ないんだから)
25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/18(日) 17:41:02.76 ID:P/U37VUV0
スパタッ シュパッ ジュージュー サパタッ チーン シャカシャカ キュッ
憂「よっしこれでおっけー。お姉ちゃん、そっちどうー?」
唯「「きがえてくるー!!」」 トテパタパタ
憂「ふふっ……あれ?」
⊂⊃
⊂⊃
憂「お姉ちゃん、ウィンナー大好きなのに……ありがとう」 ジーン
~~~~
唯「本当はスクランブルエッグとかも半分残すつもりだったんだけど……」
唯「気づいてたら目の前から消えてたよ……みすてりぃだね」
唯「食卓には魔物が潜んでるよね」
唯「ね」
28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/18(日) 17:50:46.55 ID:P/U37VUV0
つうがくろ!
律「くさいよなー」
澪「くさい話は苦手」
律「えー」
唯「りっちゃーん」
律「おお、唯かー……おおっ?ふえとる」
澪「えええええええええっ!?」
唯「「わ、びっくりした」」
律「そんな驚かんでも。どうせ片方は憂ちゃ」
憂「あ、おはようございます」 ヒョコ
律「えええええええええっ!?」
30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/18(日) 17:55:57.98 ID:P/U37VUV0
澪「あわわわわ……」
律「ふ、ふえたって?マジぃ?」
唯「まじー」
唯「まじまじー」
律「ほえー。こりゃ見わけが……つくな。片方ジャージだし」
唯「ぶー」
唯「ぶーぶー」
律「でも学校どうすんだよ、それだと」
唯「うーん、授業は一時間ごとに交代でー」 くるくる
唯「残った方はトイレで待機ー」 くるくる
律「無駄にくるくる回るなー!」
唯「「いぇい!」」 ぱちん
律(ああもうなにこの可愛い生き物)
32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/18(日) 18:03:30.47 ID:P/U37VUV0
紬「あらあら、ごきげんよう」
唯「あー」
唯「ムギちゃーん」
律「おーっす」
紬「あらあら、唯ちゃんったらまたもう」
憂「おはようございます、紬さん」
紬「あら……?」
唯「「ふえました!」」 ぱちん
紬「……」
律「おいまずい!ムギが固まってる!」
憂「紬さん!しっかりしてください!これは夢ですけどこれは現実です!!」
律「落ち着けっ!!」
36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/18(日) 18:08:37.97 ID:P/U37VUV0
紬「ちょっとびっくりしただけよ?うふふふ」
憂(上級生って立ち直りが早い!)
唯「ふふーん」
唯「この調子であずにゃんもびっくりだー」
律「あ、ついたぞ学校」
唯「「あれー?」」
紬「お楽しみは部活の時間までとっておきましょう?」
唯「「ちぇー」」 ぷぅ
38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/18(日) 18:14:13.84 ID:P/U37VUV0
けいおんぶ!
律「ということで」
唯「「ふえましたー!」」 キメッ
梓「はぁ」
紬「あら?」
律「リアクションうすーい」
梓「いや、ですから。片方は憂なんでしょう?」
律「あー、そうなるか。そりゃそうか。」
唯「むー」
唯「憂じゃないもーん!」
梓「は、はい…えーと、唯先輩すごーい、すごいですー」 ぱちぱち
唯「「むぅぅぅぅっ!!」」
40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/18(日) 18:23:29.58 ID:P/U37VUV0
唯「ふえたんだよ!」
唯「すごいんだよっ!」
梓「は、はい!ですからその、すごーい……」
唯「そうじゃなくてー!」
唯「ンモー!」
プピリットパロパロ
梓「あ、すいません……って、あれ?憂から……?」
唯「おっ」
唯「おおっ!」
ピッ
梓「はいもしもし、え?憂?でも憂は……あれ?え?」
唯「ふふん」 えばりっ
唯「ふっふーん」 ばりばり
梓「え?じゃあ、えっ?これ?え?ええええええっ!!!?!?」
唯「「いっえーい!!」」 ぱちん
41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/18(日) 18:28:16.06 ID:P/U37VUV0
梓「じゃ、ええっ!?な、ええっ?なんでこれ、ええええっ??」
律「おー、混乱しとる混乱しとる」
紬「あらあら、うふふふふふ」
唯「はっはっはー」
唯「それみたことかー」
梓「な、なんでそんなことになったんですかっ」
唯「んー?わかんない」
唯「半年おくれのクリスマスプレゼント?みたいな」
梓「まだ半年すぎてませんっ!」
唯「あれ?」
43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/18(日) 18:36:19.09 ID:P/U37VUV0
唯「まあまあ、よいではないかー」 ぎゅっ
梓「わあっ、ゆ、唯先輩っ」
唯「あずにゃんこっちもこっちもー、むふふー」 ぎゅう
梓「わあ、わああっ、だぶるっ?ぱらいぞっ!?」
唯「あずにゃーん」 サイクロン
唯「あーずにゃーん♪」 ジョーカァー!
梓「はっ、はわっ、はわわあっ……」
紬「キマシタワー」
澪「………」
律「ん?どした、澪。朝からだまっちゃって」
澪「あ、いや……なんでもない」
律「?」
澪(言えない……私も朝おきたら増えてたなんて言えないっ……)
46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/18(日) 18:45:40.97 ID:P/U37VUV0
~~~~~~~~~
ピピピピッ ピピピピッ ……
澪「う、ううーん……」
澪「めざましめざまし……」 ゴソゴソ
むにゅ
澪「あんっ」
澪「うん?」
澪「うーん…え、なに?だれかいるの!?」 ビクッ
澪「え?なにこれ、女の…子……え」
澪「……わ」
澪「た…し?」
澪「「ぅぎゃああああああああああああっ!!!」」
50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/18(日) 18:51:08.39 ID:P/U37VUV0
澪「コワイコワイコワイ」 ブルブルブル
澪「アクリョウタイサンアクリョウタイサン」 ガクガクガク
~10分経過~
澪(と、とりあえず害がないってのはわかったけど……)
澪(本当に私がもう一人いる……)
澪「ね、ねえ」
澪「はひゃいっ!?」
澪「あ、あの…」
澪「う、うん……」
澪「わたし…なの?」
澪「う、うん…たぶん」
54: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/18(日) 18:55:05.11 ID:P/U37VUV0
澪「………」
澪「あ、あのっ」
澪「な、なにっ?」 ビクッ
澪「本当に私なら、その……」
澪「う、うん…」
澪「昔から、もしも自分が二人いたら、したかった事とか……」
澪「あっ……」
澪「………」
澪「……っちな、こと?」
澪「……… /// 」コクリ
澪「////」
澪「////」
澪「じゃ、じゃあさ」
澪「うん……」
澪「どっちが、その、舐め
58: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/18(日) 19:00:01.20 ID:P/U37VUV0
~~~~~~~~~
澪(いえない、絶対いえないっ!) カアーッ
紬「澪ちゃん?どうかなさったの?」
澪「ひゃいっ!?」 ビクン
律「?」
梓「?」
澪「あ、いやなんでもないなんでもない。今日は月がきれいだ」
唯「?」
唯「へんな澪ちゃん」
61: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/18(日) 19:06:14.06 ID:P/U37VUV0
紬「まあまあ、お茶にしましょう♪」
パカッ
律「おおう、今日はこれまたうまそうなケーキー♪」
唯「わあぁぁ!」
唯「わああぁ!」
唯「あっ。……ねえ、私」
唯「どうしたの?私」
唯「…今から敵同士だよ。私」
唯「あっ!……そうなるね。私!」
律「おおう、一つしかないケーキを巡って……」
梓「唯先輩対唯先輩、夢の対決ですっ」
63: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/18(日) 19:10:56.68 ID:P/U37VUV0
紬「あらあら」
澪「いや、ケーキくらいでそんな」
律「じゃあ澪のケーキを二人にあげれば解決だな」
澪「ちょ、ちょっとまって!それは!」
唯「そんな状況になったら」
唯「戦うよね?澪ちゃん!」
澪「うっ……ひ、否定できない」
澪(家にいる私、ごめんっ……)
65: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/18(日) 19:15:46.12 ID:P/U37VUV0
紬「まあまあ、明日は二つ持ってくるから、今日のところは二人で分けましょう?」
唯「むぅー」
唯「ムギちゃんがそういうなら……」
サクッ
唯「じゃあこれで、右半分は私ね」
唯「あっ!イチゴ!イチゴが!!」
唯「いいじゃんイチゴぐらい!」
唯「いいならそのイチゴちょうだい!」唯「やだー!」
唯「イチゴイチゴー!」唯「そっちのほうがちょっと大きいからいいじゃん!」
唯「大きいってもいちミリくらいじゃん!」唯「そのいちミリがおおきいのー!!」
わいの わいの
律「やれやれ……」
67: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/18(日) 19:18:25.80 ID:P/U37VUV0
唯「イチゴ!」唯「いちごー!!」
すっ
唯「「あっ……」」
梓「私のイチゴあげますから、落ち着いてください。先輩」
唯「「あずにゃん……」」 ジーン
律「どっちが後輩なんだか……」
澪「まったく」
紬「うふふふふ」
69: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/18(日) 19:26:04.83 ID:P/U37VUV0
ゴクゴク
唯「ぷはー」
唯「こういうふうにね、自分が二人いると便利なんだよ」
律「ケンカしてたじゃん」
梓「です」
澪「具体的に、どういうふうに便利なんだ?」
唯「そこはほら」
唯「宿題してもらったりとか!」
律「ほう」
70: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/18(日) 19:26:10.24 ID:P/U37VUV0
梓「じゃあどっちが宿題やるんですか」
唯「「こっち!!」」 ビシッ
唯「えーそっちだよ」唯「私やだよ宿題やるのー」
紬「じゃあお菓子はどっちが食べるの?」
唯「「わたし!!」」 ピシィッッ!!
唯「わーたーしー!」唯「私は宿題できるからいいじゃーん!」
唯「それいくないじゃん!ていうか宿題するのは私でしょー!!」唯「私じゃなくて私なのー!」
わいの わいの
律「だめだこりゃ…」
紬「うふふふふ」 ニヨニヨ
77: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/18(日) 19:32:24.33 ID:P/U37VUV0
梓「まあそれはともかくとして。そろそろ練習の時間ですよ」
唯「「えっ」」
律「練習の時間なんてあったっけ」
梓「あるんです」
律「でも今はじめて聞い」
梓「あ・る・ん・で・す!」
律「は、はいっ!」
澪(梓…すっかりたくましくなって)
80: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/18(日) 19:42:49.02 ID:P/U37VUV0
澪「あ、でも……」
律「あ、そうか。ギターは1本しかないな」
梓「あっ……」
唯「ふふーん、どっちが弾くか、しょう……」
唯「うん、じゃあ私、先に帰るよ」
唯「えっ」
律「えっ、おい、なんだよ。ギターなくても聴いてけばいいじゃん」
唯「うん、そうなんだけど、今日は朝から憂の調子が悪いから、心配でさ」
唯「あっ、そういえば、急に倒れたりして……」
梓「た、倒れたっ!?ちょっと、おおごとじゃないですかそれっ!!」
澪「そうだよ、本当なら救急車とか呼ばないと!」
唯「や、やっぱり?私が私と一緒に憂をぎゅーってしたら、憂急に倒れちゃって!」
梓「……ああ、全然おおごとじゃなかったです。安心しました」
澪「全然大丈夫だと思うな。うん」
唯「あれえ!?」
81: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/18(日) 19:48:04.93 ID:P/U37VUV0
唯「そういうわけだから、わたし先に帰って様子みてくるよ!」
唯「うーん、私も心配になってきちゃったよぅ。一緒に行っていい?」
唯「大丈夫!私は私だよ?私にまかせて私はみんなと練習してて!」
唯「そ、そうか!私は私だもんね!お願い私、憂のことよろしくね!!」
律「」 くわんくわん
梓「あ、律先輩が混乱してます」
紬「片方練習して片方帰るってことで良いのかしら?」
唯「「うん!!」」
律「なんだ、最初からそう言えよ」 キリッ
澪「やれやれ……」
82: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/18(日) 19:52:45.46 ID:P/U37VUV0
唯「それじゃ、またねー」
唯「かぁえってこいよぉぉー」 オヨヨ
律「いやお前が帰るんだろ、あとで」
唯「あれ?」
紬「ふふっ…」
澪「よし、じゃあ準備するぞー」
「「「はーい!」」」
唯「頑張ってね、私……さ、待っててね、憂。いまいくよ!」 ふんす
84: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/18(日) 19:58:59.93 ID:P/U37VUV0
憂「ふんふーん……うん、この味この味」
ガチャ
憂「うん?お姉ちゃん?早かっ」
唯「ういいいいいいいいいいっ!!!」 がばちょ
憂「きゃっ!お、お姉ちゃん!」
唯「ういいいっ、よかったあー、いきてるよおーっ!!」
憂「え、えええっ?どうしたのお姉ちゃん?」
86: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/18(日) 20:02:38.95 ID:P/U37VUV0
唯「だってうい、朝から倒れたりしてたし…私心配で心配で」
憂「もう、お姉ちゃんったら…いつものことじゃない」
唯「…………でも、やっぱり心配だよ」
憂「ありがとう、お姉ちゃん」 ナデナデ
唯「うん…… //// 」
89: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/18(日) 20:09:02.59 ID:P/U37VUV0
憂「じゃあ私はご飯のしたくするから、お姉ちゃんはくつろいでてね」
唯「うん!」
憂「ふふっ、今日はお姉ちゃんたちの好きなオムライスだよ」
唯「わーい、やったー!」
憂「ああ、もうかわぃ………こほん。さーてっ、とりかかるかなっ」
唯「がんばって、ういっ!」 ぐっ
憂「うん!お姉ちゃんもがんばってごろごろしてね!」
唯「うん、がんばる!」 ぐっ
92: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/18(日) 20:17:23.74 ID:P/U37VUV0
唯「んんんっ、なんかこういうのひさしぶりー」 ノビー
唯「ごろごろー」
唯「あー、このカーペットの感触がぁ~~」 ホワーン
憂(ごろごろしてるお姉ちゃん眺めるの久しぶり…… //// )
唯(エプロン姿のういみるの、ひさしぶり…… ///// )
93: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/18(日) 20:21:53.53 ID:P/U37VUV0
憂「ふんふーん」 トントントン
唯「ごろごろー……」
唯(ういのえぷろん……)
憂「~~♪」
唯「……」
唯(ういのおしり……)
憂「ふんふーん、ふふん」 コトコト
唯(うい……) ドキドキ
111: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/18(日) 21:01:28.97 ID:P/U37VUV0
唯「う、ういー」
憂「え?なあに、おねえちゃ」
ぎゅっ
憂「ひゃっ!お、おねえちゃん!?」
唯「うい……」
憂「やだもう、スープ作ってるんだから危ないよ。おね」
なで
憂「ひゃああっ!?お、おねえちゃん?なに?えっ、なに?」
唯「う、うい…私ね……私……」
憂「きゃっ」
どさっ
113: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/18(日) 21:05:52.91 ID:P/U37VUV0
唯「うい……」
憂「おねえちゃん……ど、どうしたの?へんだよ」
さわ
憂「ひゃうっ!」
唯「うい、ごめんね、うい……」
憂「や、やだ…おねえちゃ……んっ!あ、だっ、だめっ、そこ」
唯「ここ?」
憂「やんっ!」
114: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/18(日) 21:09:38.03 ID:P/U37VUV0
唯「うい……かわいいよ」 スリスリ
憂「お、お姉ちゃん……やめて」
唯「やだ」
なでり
憂「あっ!」
唯「ういが可愛いのがいけないんだもん」
憂「そ、そんな……」
唯「こんな可愛いうい見たら、たまんないよ……」
憂「お姉…ちゃん……?」
117: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/18(日) 21:12:39.64 ID:P/U37VUV0
唯「うい、うい……」 ずい
憂「ね、ねえ、おねえちゃん」
唯「え?なあに?うい?ここ、よかった?」
さすり
憂「んぅっ!や、そ、じゃなくて、さ……はぅ、はぁ」
唯「なあに、うい……ね?言って……?」
憂「う、うん……えーと、ほら……」
唯「……?なあに?」
憂「ほ、ほら!そう、こっちのお姉ちゃんはさ、なんて呼べばいいのかなって」
唯「え?」
120: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/18(日) 21:21:22.13 ID:P/U37VUV0
憂「うん、そうだよほら!同じお姉ちゃんって呼ぶとほら、まぎらわしいし!」
唯「なにそれ」
憂「えっ」
唯「なんで?」
憂「お、お姉ちゃん?」
唯「なんで私を違う名前で呼ぶの?」
憂「え、だっ……て」
唯「違う名前が必要なのは“あっち”』
唯『でしょ?うい』
唯『うい?』
憂「……っ」
125: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/18(日) 21:27:14.05 ID:P/U37VUV0
唯『ねえ、なんでお返事しないの?うい』
唯『うい?お返事できないの?うい?』
唯『うい?ういは私のことが好きだよね?うい?』
憂(助けて…お姉ちゃん……!たすけて……!)
唯『うい?うーい?』
憂『うん、私大好きだよ。おねえちゃんのこと』
憂「えっ」
憂『あはっ』
憂「わた……し」
127: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/18(日) 21:34:55.61 ID:P/U37VUV0
唯『よかったー!私もういのことだーいすきっ!』
ぎゅう
憂『あはっ!もう、おねえちゃんったら』
憂「な……」
憂『……ふふっ』
憂「なに…これ……」
憂『……どうしたの?ねえ』
憂「だ、だれ…?あなたは、誰?」
憂『私は憂だよ。平沢憂。大好きなものはおねえちゃん』
憂「そ、そんな…」
128: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/18(日) 21:38:45.96 ID:P/U37VUV0
憂「……」
憂『ねえ』
憂「な……なに?」
憂『そういうあなたは、だあれ?』
憂「えっ…」
唯『ういのまねをする、あなたはだあれ?』
憂「わ、私は」
憂『だあれ?』
唯『だあれ?』
憂「私は……っ…」
137: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/18(日) 21:45:34.07 ID:P/U37VUV0
~~~~~~~~~~~~~~~
ガチャ
唯「ただいまーっ」
唯憂『おかえりーっ!』
唯「憂ーっ!大丈夫だった?心配だったよー」 ぎゅうっ
憂『あん!もう、おねえちゃんったらぁ……』
唯『大丈夫だよ。ういはもう大丈夫』
唯「うん、私のおかげだね!ありがとう、私!」
唯『あはっ、どういたしまして、わたし!』
唯「えへへへー」
138: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/18(日) 21:45:41.56 ID:P/U37VUV0
憂『じゃあ、ご飯にしよっか!今日はね、おねえちゃんの好きな すきやき だよ?』
唯「わーい、やったー!!」
憂『ふふっ、お肉はたぁくさん買ってきたから、遠慮しないで食べてね?』
唯「わーい!!」
憂『ふふっ』
唯『あはははっ』
149: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/18(日) 21:53:29.30 ID:P/U37VUV0
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ガチャ
律「たっだいまー、っと」
聡「あれ?姉ちゃん出かけてたんか?」
律「ん?いや、いま帰ってきたとこだけど……」
聡「?ま、いいや。俺今からすっごい集中して勉強するからさ。入ってくんなよな!」 バタン
律「あらまあ、色気づいちゃってまあ」
ガチャ
律「おかえり」
律「おっ?」
151: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/18(日) 21:57:10.99 ID:P/U37VUV0
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ガチャ
澪「ただいま」
澪「おかえり」 もみゅ
澪「ひゃあっ////」
澪「あは、ごめんごめん。でもやっぱり自分の触るのとじゃ感触違うもんだなぁ」
澪「もう //// 」
澪「で、どうだった?学校」
澪「あ、そうだ!唯が、いや唯も二人になってたんだよ!!」
澪「ええっ?私一人じゃなかったんだ……」
152: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/18(日) 22:00:43.81 ID:P/U37VUV0
澪「もう部活は大騒ぎでさ」
澪「あはは、想像できる」
澪「そっちはどうだった?」
澪「うん、何もないのに学校休むのって結構新鮮でさ、ほら」
澪「わ、読んでいい?」
澪「もちろん」
澪「どれどれ、えーと…学校休んでHAPPY☆TIME……みんなは授業、私はPANO☆RAMA……」
澪「ど、どうかな?」
澪「いける!これいけるよっ!」 ぐっ
澪「そうだよな、やっぱり!私もそう思ってたんだ!」 ぐっ
155: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/18(日) 22:04:08.97 ID:P/U37VUV0
澪「もう少し何かが掴めそうな気がするんだ。明日も、いいかな?もう一日」
澪「ああ!じゃあ私は学校で何か掴んでみるよ!」
澪「あっ、それもいいな!じゃあ明日帰ったら見せっこしようよ!」
澪「う、うん!ちょっと恥ずかしいけど…自分同士だし、いいかな」
澪「ああ!」
澪「うん……」
澪「……」
澪「……」
澪「……それで、今日も、その……する?」
澪「 //// 」 コクン
157: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/18(日) 22:08:48.86 ID:P/U37VUV0
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
律「くさいよなー」
澪「だからさぁ」
律「?」
唯「おーはよーっ!」
唯『よーっ!』
律「おっ」
唯「今日も元気!」
唯『唯ちゃんズです!!』 ビシィッ
律「おっはよ、憂ちゃん」
憂『あ、おはようございます。律さん』
唯「『ガン無視ッ!?』」
158: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/18(日) 22:08:56.52 ID:P/U37VUV0
律「いやー、一日経つと新鮮味も薄れてきてなー」
唯「ひどい!」
唯『りっちゃんのオニーっ!』
律「はっはっはっ、まあそう褒めるでない」
紬「あら」
161: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/18(日) 22:13:53.17 ID:P/U37VUV0
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
けいおんぶ!
唯「『えぐざいる!』」 ぐーりぐーり
紬「ぱちぱち」
澪「あー、なんとなくわかるけど数が…」
唯「じゃありっちゃんもほら!」
唯『ほら!』
律「あ、あたしかよ?ていうか趣旨違ってないかそれ!?」
唯「いいからー」
唯『みんなでやろうよ!ほら、澪ちゃんも!』
澪「え、ええっ?」
166: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/18(日) 22:20:09.48 ID:P/U37VUV0
ガチャ
梓「遅れましたー」
唯「あずにゃん!」
唯『待ってたよー』
律「遅いぞー」
澪「日直なら仕方ないだろ?な、梓」
紬「梓ちゃんはミルクティーでいいかしら?」
梓「あ、はい………?」
梓(何か部室の雰囲気が……気のせいかな?)
168: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/18(日) 22:25:36.94 ID:P/U37VUV0
紬「はい、唯ちゃんにはこれとこれね」
唯「『うっひょおおおう!!』」
梓「よかったですね、唯先輩」
唯「うん!あずにゃん!」
唯『ついにオアシスにたどり着いたって感じだよ!!』
澪「それはおおげさだろ……」
紬「あら……?」
澪「あ、いやそういう意味じゃなくてな!」
澪「うん、ムギのケーキはおいしいし!うん、大げさじゃないな!うん!」
梓「澪先輩……」
170: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/18(日) 22:32:20.52 ID:P/U37VUV0
律「そっかー、二人になればムギのケーキを二つ食えるとは……誤算だった」
澪「いや、実質一つだけどな」
唯「へへーん」
唯『律ちゃんも二人になってみるー?』
梓「無茶を言いますね……」
律「いやあ、あたしはいいよ。自分が二人もいるなんてさ」
律「わ ず ら わ し く っ て 、 しょ う が な い や』
唯「むー」
唯『べんりなのにー』
律『あたしは一人でいいの。田井中律は一人だけだ』
紬「あらあら♪」
178: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/18(日) 22:37:55.28 ID:P/U37VUV0
~~~~~~~~~~~~~~~~~
梓「おつかれさまです」
唯「じゃ、かえろっか!」
唯『うい、今日は何作ってくれるのかなー』
律『肉料理なんじゃないか?』
唯「えへへー、昨日はすき焼きだったんだよー♪」
梓「あ、すき焼きいいですね」
唯『えへへ、たーくさんあったんだよ、おにく!』
唯「あれぁー、まさにー、おにくの宝石箱やったぁー」
梓「…うう、なんかおなかすいてきました」
179: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/18(日) 22:38:07.15 ID:P/U37VUV0
紬「あ、澪ちゃん、ちょっといいかしら」
澪「ん?」
紬「ちょっとキーボードのメンテナンスしたいから、手伝って欲しいの」
澪「ああ、いいけど……」
律『そいじゃあ澪、あたしたち先に帰ってるからー』
澪「えっ?あ、ああ!わかった!」
184: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/18(日) 22:45:15.12 ID:P/U37VUV0
ガタン
澪「それじゃあムギ、このキーボードをどうするんだ?」
紬「ああ、それはいいの」
澪「えっ?」
紬「少し澪さんにお話がありますの」
澪「え……はなし、って?」
紬「……フゥ」
澪「?」
紬「あなたのところは、いつ処分するのかしら?』
澪「……え?」
189: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/18(日) 22:48:50.90 ID:P/U37VUV0
澪「え…?え、なに?……なんの話?」
澪「や、やだな……なに、なんか、怖い話?」 ブルブル
紬『……フゥ』
澪「やだよ、そういうの……ね、ねえ、ムギ…?」
紬『もういいですわ』
澪「えっ」
紬『帰りましょう』
澪「う、うん……」
194: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/18(日) 22:53:49.38 ID:P/U37VUV0
~~~~~~~~~~~~~~~
「「「お帰りなさいませ、お嬢様!」」」
紬『ええ。鞄を頼むわ、斉藤』
斉藤「は、ははっ」
紬『自室にいるから、食事の時間まで誰も入れないで』
斉藤「承知いたしました」
メイド「なんか琴吹家の貫禄が出てきましたね、お嬢様」
斉藤「ああ、確かにそうなのだが……しかし、何か…」
195: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/18(日) 22:56:38.69 ID:P/U37VUV0
ガチャ バタン
紬『ふう…』
紬『まったく…庶民のふりも疲れますわねぇ』
紬『……ねえ?』
紬『まあ、もっとも?もうあなたにとっては関係のない世界なのですけどねぇ?』
カチャッ ガチャリ キィィィィ
ゴロン
紬「むーっ!!」
201: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/18(日) 23:02:03.35 ID:P/U37VUV0
紬『おほほほほっ!ざまぁないですわね、ええっ?』
紬「む…むぅぅっ!」
紬『琴吹の愛娘が、こんなクローゼットに押し込められて、ねえ?』
しゅる
紬「ぷはっ!」
紬『ほほほっ、どう?』
紬「な、なんのつもり?こんなことをして……」
紬『こんなこと?だって私は琴吹紬だもの。琴吹紬が二人いたらおかしいでしょう?』
205: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/18(日) 23:04:51.90 ID:P/U37VUV0
紬「あなたは……誰?」
紬『誰?それはこちらの台詞ですわ。あなたは、だあれ?』
紬「私は…私は琴吹紬よ!」
紬『そうね、あなたは琴吹紬。そして私も琴吹紬。そうでしょう?』
紬「……っ」
紬『どちらかがニセモノ、ということになるのかしら。この場合』
紬「……そうね、あなたよ。ニセモノは」
紬『そう?』
ドゴッ
紬「がっ!……っは!」
紬『あらあら、うふふ』
210: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/18(日) 23:09:14.34 ID:P/U37VUV0
紬「はっ……はぁっ」
紬『……ねえ?ニセモノ、ホンモノって言葉がなぜ生まれるかわかるかしら?』
紬「さぁ……ね」
紬『この世に、二つも同じものがあるからよ』
紬「……っ!」
214: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/18(日) 23:14:45.24 ID:P/U37VUV0
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ガチャ
澪「ただいま……」
澪「おかえりー。いやー、インスピレーションがどんどん沸いてさ。曲が……」
澪「う、うん……」
澪「ん?なんか元気ないぞ?何かあった?」
澪「うん…なんか、ムギがさ……」
澪「ムギが、どうかしたのか?」
澪「うーん、なんか怖くて…怖い話してきて」
澪「ムギが?なんでそんな……またみんなで何か企んでるんじゃないか?」
澪「わかんない…。だからさ、明日はそっちが…」
澪「あ、ごめん!もう少し!もう少しで最後のサビの部分が固まりそうなんだ!!」
澪「ええーっ!?」
澪「いや本当に悪い!でもさ、ここが固まったらすっごいいい曲できるから!な!」
澪「でも……」
澪「大丈夫だよ、ムギもちょっとからかっただけだから!そういうとこあるからムギ」
澪「そうかな……」
澪「そうそう!」
216: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/18(日) 23:17:29.91 ID:P/U37VUV0
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
律『くさいよなー』
澪「う、うん……」
紬『あら、律ちゃん、澪ちゃん』
律『おお、ムギ。お、なんかスッキリ爽やかって感じだなー』
澪「え?別に昨日と変わらな…」
紬『ええ、おかげさまで。重荷を下ろしたような感じですわ』
律『そりゃあよかった!はっはっはっ!』
紬『おほほほほほ』
澪「あ、あは、はは……は?」
219: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/18(日) 23:21:30.19 ID:P/U37VUV0
唯『おはよう、みんな!』
憂『おはようございます、みなさん!』
律『お、唯たちもか』
澪「あれ?今日は一人なのか?唯」
唯『うん、きょう はね、ひとりなの』
澪「っ?」 ゾク
紬『あらあら、それは何よりだわ、唯ちゃん』 ナデナデ
唯『えへへー』
澪「……???」
223: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/18(日) 23:26:08.13 ID:P/U37VUV0
梓「おはようございます、先輩」
唯『あ、あずにゃーん!』
律『おう』
紬『ごきげんよう、梓ちゃん』
澪「おはよう…」
梓「あれ、唯先輩、今日は一人なんですか?」
唯『うん、 き ょ う 』
澪「あ、梓っ!先に行こうっ!!」 がしっ
梓「えっ?澪先輩っ!?」
だだだだだっ
唯『……』
律『……』
憂『……あは』
紬『……ふふふっ』
229: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/18(日) 23:31:19.17 ID:P/U37VUV0
梓「ど、どうしたんですか、澪先輩っ!」
澪「わ、わかんないっ!わかんないよっ!!」
梓「?」
澪「あ、梓はわかんないのか?なんか、なんか変だろ、最近、みんなっ!!」
梓「……変、ですか」
澪「あ、ああ……」
230: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/18(日) 23:32:04.30 ID:P/U37VUV0
梓「確かに、唯先輩がああなってから、違和感のようなものは……ずっと感じてました」
澪「や、やっぱり……」
梓「でもそんなに確かに掴める様な感覚ではなかったし、気のせいだと思ってました……けど」
澪「何か……うっ、ううっ」 ポロポロ
梓「み、澪先輩っ!?」
澪「や、やだ…やだぁっ……なんか、なんか……こわい…っ」 ポロポロポロ
梓「澪先輩……」
242: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/18(日) 23:38:37.87 ID:P/U37VUV0
澪「ぐすっ…ううっ。ごめんな、梓。みっともないとこみせて…」
梓「気にしないでください。事態は深刻なんですか?」
澪「わからない…ただムギが昨日、処分がどうこうって」
梓「“処分”?」
澪「う、うん……」
梓「…穏やかじゃありませんね……」
澪「……」 ブルブル
梓「とにかく部活まで待って、様子を見ましょう」
澪「えっ、う、うん……」
梓「私も注意してみますから。何かわかったことがあったら放課後に」
澪「わ、わかったっ」
244: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/18(日) 23:42:25.36 ID:P/U37VUV0
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
唯『今日はわたしがケーキ二つひとりじめだよー!』
律『あっずりぃ!そこはジャンケンだろー!!』
唯『えーっ!』
紬『あらあらうふふふ』
澪(いつもと変わらない…変わらないんだけど、何か……)
澪(何か……違う)
248: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/18(日) 23:44:55.51 ID:P/U37VUV0
唯『あれ?澪ちゃんケーキ食べないの?』
澪「えっ」 ビクッ
澪「あ、いやちょっと考えご……」
唯『……』
律『……』
紬『……』
澪「な、なんで……こっち、みるの」
唯『えー、みてないよう!やだなあ、澪ちゃんはー!あははは』
律『ちょっと自意識過剰なんじゃないかー?澪ー。はっはっはっはっ』
紬『うふふふふふ』
澪(や、やだ……怖い…怖い…っ) ブルブル
251: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/18(日) 23:50:29.48 ID:P/U37VUV0
紬『あ、そうですわ。ねえ、澪ちゃん?』
澪「な、なに……?」
紬『今日もキーボードのメンテナンス……手伝って、いただけるかしら?』
澪「……っ」
律『なんだよー、澪は友達がいがないなー』
唯『はーい、私も手伝うよ、ムギちゃん』
律『じゃあこの律さんも参加するぜー』
紬『ありがとう、でも私は澪ちゃん に も 手伝ってほしいの』
澪「わ、わたっ…し、は」
唯『……』
律『……』
紬『……』
澪「ひ、ひっ」
252: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/18(日) 23:54:46.24 ID:P/U37VUV0
バンッ!
梓「澪先輩は私と約束してるんですっ!!」
紬『梓ちゃん?』
梓「すっごくかわいい限定グッズが期間限定で早く行かないと売り切れるんです!行きましょう!!」
澪「あ、う、うんっ!」
梓「そういうわけでごめんなさいお先に失礼しますっ!!」
ガチャ バタン!!
唯『……』
律『……』
紬『……チッ』
258: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/19(月) 00:02:32.32 ID:HwYoLNln0
~~~~~~~~~~~~~~~
ガチャ バタン!
澪「あっ、おかえ……」
澪「はぁ、はぁ、はぁっ!」
梓「ふぅ、ふぅ……はぁっ」
澪「あ、梓?」
梓「澪先輩っ!?じゃ、じゃあ澪先輩も…」
澪「はぁ、はぁ……ああ、二人になってたんだ。唯と同じ日に……」
梓「そんな……!」
261: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/19(月) 00:05:45.62 ID:HwYoLNln0
澪「なんか変だって言われても…なぁ?」
澪「いや、本当に何か変なんだよ!異様な雰囲気なんだ!」
澪「やっぱさ、律あたりが仕組んで驚かそうとしてるんじゃないのか?」
澪「違うよ!そういう雰囲気じゃないんだったらあ!!」
澪「やれやれ、自分のことながらこの怖がりようは……どうしたものか」
梓「違います」
澪「え?」
梓「あれが律先輩の仕組みなら、私は先輩がたを軽蔑します」
澪「………そんなに、おかしいのか?」
梓「…」 コクン
269: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/19(月) 00:10:23.46 ID:HwYoLNln0
澪「コワイコワイコワイコワイ」 ブルブルブルブル
澪「なるほど……」
梓「明らかにおかしいんです。ムギ先輩だけじゃなく、律先輩も、唯先輩も」
澪「今日は唯が来なかったのか?」
梓「はい」
澪「それはな ん で」
澪「ひいいいいいいいいいいいいいいいいいいっ!!!」
澪「うわあっ!!」
梓「み、澪先輩っ!?」
澪「きこえないきこえないきこえないきこえないきこえないっ!!」
澪「な、なんなんだ……」
梓「………」
274: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/19(月) 00:16:02.48 ID:HwYoLNln0
梓「唯先輩の家に行ってみましょう」
澪「唯の家に?」
梓「何か…鍵が見つかりそうな気がします」
澪「うーん…そうだな。風邪でもひいてるなら見舞いに行かなきゃ」
梓「そうですね。お見舞いに行くんです」
澪「そうすると……」 チラッ
澪「やだ!やだやだやだっ!!」 ブルブル
澪「わかった。あたしがいくよ」
梓「留守番お願いします。澪先輩」
澪「コクコクコク」
澪「ところで梓。こいつを見てくれ」
梓「あ、はい。えーと……砂浜☆サボタージュ……」
澪「どう思う?」
梓「行きましょう」 ポイッ
澪「あっ……」
278: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/19(月) 00:19:42.80 ID:HwYoLNln0
~~~~~~~~~~~~~~~~~
澪「まぁ確かに緊急事態だしな…無理もないよな…後で読んでくれるよな、きっと……」 ブツブツ
梓「つきましたよ、澪先輩。ここです」
澪「ああ。久しぶりだな、唯の家くるのも」
梓「で、どうしますか?澪せんぱ」
ピン ポーン
梓「ぅええっ!?」
澪「ん?まずかった?」
梓「い、いえ……」
澪(そうだ、唯と憂ちゃんにも読んでもらおうっ!) ムフー
279: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/19(月) 00:22:16.37 ID:HwYoLNln0
憂『はーい』
ガチャ
澪「あ、憂ちゃん」
憂『澪さん!に梓ちゃんも!どうしたの?』
梓「ほ、ほら。唯先輩が休んでたから、お見舞いに……」
澪「ついでにその、見せたいものがさ」 モジモジ
憂『?とりあえず立ち話もなんですから、中にどうぞ』 ニコ
282: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/19(月) 00:23:31.20 ID:HwYoLNln0
スタ スタ
澪「別にどこもおかしいとこないよな」
梓「澪先輩っ!!」
憂『?』
唯『あーっ、あずにゃんだー』 タタタッ
梓「あ、唯先輩っ」
ぎゅうっ
唯『えへへー』
梓「わっ、せんぱいっ!もうっ」
澪「いつも通りだよなぁ」
283: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/19(月) 00:25:26.36 ID:HwYoLNln0
憂『お茶をどうぞ』 コト
澪「あ、どうも」
澪「それでさあ」
澪「ちょっと見て貰いたいものがあってさ」 ぴら
唯『えー、なになに?』
憂『砂浜☆サボタージュ……?』
梓「澪先輩……」
澪「な、なんだよ!いいだろ?」
286: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/19(月) 00:30:13.74 ID:HwYoLNln0
………………………
………………
………
唯『すっごくいいと思うっ!』 キラキラ
憂『はうぅ、(キラキラしてるおねえちゃん) ステキ……』
澪「いやー、はっはっはっ」 テレテレ
ゴクゴクゴクッ、ダン!
梓「そんなことよりもですっ!!」
唯『わっ、びっくりしたっ』
憂『どうしたの?梓ちゃん』
梓「も う 一 人 の唯先輩は、どこなんですかっ!!」
唯『……』
憂『……』
梓「わ た し た ち は……そ…れ………」 パタン
あ、梓? おい! あ ず さ
288: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/19(月) 00:35:50.00 ID:HwYoLNln0
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
梓「はっ!!」 がばっ
梓「こ、ここ…は……はっ!」
憂『もう、いきなり寝ちゃうからびっくりしたよ』
唯『夜はちゃんと寝ないとだめだよ?あずにゃん』
梓「……み、澪先輩はっ!?」
唯『え?』
梓「澪先輩は、どこですかっ!!?」
289: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/19(月) 00:35:55.40 ID:HwYoLNln0
唯『あはは、やだなあ、あずにゃんは』
憂『澪さんなら、ちゃん と いる じゃ ない』
梓「えっ……」
唯『お う ち に』
梓「……っ!」
だっ
憂『あはっ』
唯『あずにゃん、ばいばーい』
290: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/19(月) 00:36:39.05 ID:HwYoLNln0
梓(知られてた!知られてた!知られてたっ!)
梓(澪先輩が二人いることも、もう一人の先輩が家にいることも、全部知られてたっ!!)
梓「先輩っ…先輩っ……」
ダン! ダンダン!!
梓「澪先輩!私ですっ!梓ですっ!開けてくださいっ!!」
ウフフ……アハハ……
梓「声っ…?」
ガチャ
梓「あいてる……」
292: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/19(月) 00:37:21.26 ID:HwYoLNln0
梓「こ、これ……は」
紬『あらぁ、梓ちゃん』
律『澪がなんか元気ないからさ、励ましに来てやったんだ』
澪『あ、梓……私…私っ』 グス グス
律『ほら、もう泣くなって』
紬『もう怖いことはないのよ?もう安心なの』
澪『う、うう…うううっ』
梓「澪…先輩……」
だっ
澪『あ、あずさぁっ!!』
紬『あらあら』
律『ふふふっ』
296: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/19(月) 00:38:49.22 ID:HwYoLNln0
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
律『見て見てー!じゃーん!年越しライブー!』
唯『おおーっ!!』
紬『まぁ!』
澪『……』
律『中学の時の友達がさぁー……』
梓「……」
297: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/19(月) 00:39:22.86 ID:HwYoLNln0
あれから数日が経ちましたが、軽音部は相変わらずです。
はた目にはいつも通りの軽音部なのに…………
梓「いつか…化けの皮を剥いでやります」
唯『え?何か言った?あずにゃん』
梓「なんでもないですっ…」
……でも、いちばん不安なのは
梓「私がこの軽音部に、どこか居心地の良さを 感 じ て い る こ と 』
fin
311: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/19(月) 00:50:13.15 ID:HwYoLNln0
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
~~~~~~~~~~~~~
ダンダン! ダンダン!!
律「ちくしょーっ!ここから出せーっ!!」
澪「だめだ、扉も窓も無い…どこなんだここは」
唯「おなかすいたよぅ……憂……」
憂「お姉ちゃん…我慢して!今は梓ちゃんが……」
梓「ヒュー……ヒュー……」
唯「あずにゃん……」
律「梓!こ、こうなったら…あたしを食えーっ!」
澪「食えるか、馬鹿っ!だいたい火も起こせないんだぞ、この部屋じゃ!」
律「じゃ、じゃあどうするんだよ!梓が!このままじゃ梓がっ!!」
紬「早く出口を見つけないと……!」
323: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/19(月) 00:57:08.16 ID:HwYoLNln0
バーン!!!!!!!!
律「うわあああっ!!」
澪「壁が破れて……なんだ!?人がいるっ」
紬「あれは…!」
モワ… モワ…
俺「待たせたな!大丈夫かぃ、みんなあ!」 キュピーン☆
唯「俺くんっ!!」
俺「ニセモノはこの俺がやっつけてやったぜ!さあみんな、けいおん部へ戻るんだ!」 シュバババーン★
唯「わあ、俺くんありがとう!」
憂「俺さんすてき!」
澪「かっこいい!」
律「けっこんして!!」
+*+*
俺「*^ー^*」 キラキラ
*+*+
彡☆HAPPY END!☆ミ
352: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/19(月) 01:27:24.91 ID:HwYoLNln0
>>347
立てる前にスレタイ候補で検索したんだよぅ……
381: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/19(月) 12:04:57.20 ID:FJi5Z8ZAO
まよなか!
三人『クー…スゥー…』
澪『…みんな寝たな』
梓『はい」
澪『それじゃ…行こう』
382: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/19(月) 12:11:53.26 ID:FJi5Z8ZAO
澪『昼間にさりげなくこの別荘を調べてみたんだけど、別荘内にそれらしきところはなかった』
澪『あと考えられるのは…ここ、外の物置小屋だ』
梓『…物置小屋っていうか、ちょっとした家ですよね」
澪『でも当たり前だけど鍵がかかってる』
澪『なので、窓から入ろうと思うんだ』
梓『澪先輩、こっちにハシゴがありました」
澪『よし、行こう』
383: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/19(月) 12:19:31.30 ID:FJi5Z8ZAO
澪『よっ…と。案の定こっちにも鍵がかかってるな』
澪『(ゴソゴソ)拾っておいた石で…』
ガシャーン!
澪『よし。行こう、梓』
梓『は、はい」
梓(澪先輩、いつもより過激…)
384: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/19(月) 12:25:14.86 ID:FJi5Z8ZAO
梓『うわぁ…中はやっぱり真っ暗ですね」
澪『だだだだだ大丈夫だぞ、わっ、私がついてるから!』ガクガクブルブル
梓『(…思いっきり服の裾つかまれてる)はい、頼りにしてるです」
ガサゴソガサゴソガサゴソガサゴソ
梓『ん…? み、澪先輩!」
澪『ひゃあっ!? ななな何っ!?』
385: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/19(月) 12:32:27.55 ID:FJi5Z8ZAO
澪『…ん? これは…床に扉?』
梓『鍵は…かかってないみたいですね。行ってみましょう」ギギィ…
澪『か、懐中電灯の電池は…』
梓『大丈夫ですよ、予備は大量にあります。さ、行きますよ!」
カツーン カツーン カツーン ……
ガチャッ…キィィィィ…
『う ふ ふ』
386: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/19(月) 12:41:03.08 ID:FJi5Z8ZAO
澪『な、長いな…』
梓『どこまで続いてるんですかね…」
………
梓『…あれ? 今何か聞こえませんでしたか?」
澪『ヒイッ!や、やめてくれよ!』
……ぉ………ぁ……
梓『やっぱり何か聞こえます!」ダッ
澪『ちょ、待ってくれよ~!』
388: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/19(月) 12:55:04.16 ID:FJi5Z8ZAO
梓『あれは…地下牢?」ダダッ
唯「あ…あず…にゃん…?」
澪「梓…だって…?」
律「くそっ…誰か…来たかと思っ…たら…」
憂「お姉ちゃん…には…指一本…触らせないんだから…」
梓「ヒュー…ヒュー…」
紬「…私たち…ついに…お終いなのかしら…」
梓『ま、待ってください。私たちは先輩がたを助けにきたんです」
389: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/19(月) 13:02:29.11 ID:FJi5Z8ZAO
律「私たちを…助けに…?」
梓『はい。 もう一人の澪 先輩も 今来ます」
澪「ヒッ!」
紬「梓ちゃん…あなた…」
梓『あ 、 あれ? 私は みなさんを たす けに』
唯(ガクガクブルブル)
梓『ゆ いせんぱい な んで そんな め で わたしを』
『―ようやくこっちに来たか』
391: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/19(月) 13:08:01.50 ID:FJi5Z8ZAO
梓『澪先輩…?』
澪『私たちが―お前が『唯』たちを警戒していたことを、『唯』たちが気がついてないと思わなかったか?』
律『物置小屋のそばにハシゴがあったのはラッキーだとおもった?』
紬『窓ガラスを割ったのに、セキュリティーの一つも発動しないのも変に思わなかったかしら』
唯『もー、あずにゃんは『あずにゃん』でもあずにゃんなんだから!』
392: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/19(月) 13:19:14.14 ID:FJi5Z8ZAO
律『いやー、でもマジで焦ったよなぁ』
澪『そうそう。まさか梓だけ『不完全』なままだとは思わなかったよ』
憂『一緒にいる時間が短かったんですね。私たちみたいにずっと一緒にいればよかったのに』
唯『でも、これであずにゃんは『完全』になったんだよね!』
紬『ええ。「梓」ちゃんと顔を合わせることで梓ちゃんは『梓』ちゃんになったわ』
律『じゃー最後に確認だ!おい、』
律・澪・唯・憂・紬『『『『『あなたは だあれ ?』』』』』
394: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/19(月) 13:34:47.36 ID:FJi5Z8ZAO
梓『みなさん、ご心配おかけしました。私は梓。中野梓です!』
紬『うふふ、はじめまして…かしらね』
澪『しかし、何もこんな回りくどいやり方しなくてもよかったのに』
唯『誰かに強要されちゃダメなんだよ。あくまで自然に会うようにしないと』
律『よっし!これで全員だな!』
唯『ねーねー律っちゃん、あの人たちはどうすんの?』
澪「」ギクリ
律『あー、梓が『完全』になったらもういいや。処分するか』
律「ははっ…こりゃあれだ、\(^o^)/オワタってやつだな…」
憂『斧持ってきましたー』ガチャガチャ
396: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/19(月) 13:50:36.80 ID:FJi5Z8ZAO
唯『うー、重いー』
憂『ほらお姉ちゃん、私が一緒に持ってあげる(お姉ちゃんが近いお姉ちゃんの匂いお姉ちゃんの手柔らかいお姉ちゃん大好きハァハァ)』
律『さて、覚悟はいいかね律っちゃん隊員』
律「いいわけ…ないだろ…クソ」
澪『何日も飲まず食わずで閉じ込めてたのにまだ元気だなー。律らしいっちゃらしいけど』
律『え~?私あんなんか?』
唯『あんなんだね』
紬『あんなんよね』
澪『あんなんだな』
梓『あんなんです』
律『まさかの即答×4ッ!?』
憂『クスクス』
律『う~…ま、まあ気を取り直して!さっさとこいつら処分しちゃおうぜ』
唯『へ~い』
梓『それじゃあみなさん…さようなら』
ブンッ!
399: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/19(月) 14:04:10.54 ID:FJi5Z8ZAO
ガキッ!
梓『ーーーッ!』
律『だ、誰だっ!?』
さわ子「ごめんね、そのコたち私の教え子なのよ。だからここで見殺しにするわけには行かないの」
唯「さわちゃん!」
紬『先生の教え子なら、今目の前にいるじゃないですか。私たちが』
さわ子「いいえ、あなた達は『違う』わ。私にはわかるのよ」
澪『ハハハ、やだなあ。何を訳分からないことを言ってるんですか』
澪『私た ちが あなた の 教え 子 なんです よ』
唯『さわ ちゃん な にを いっ てるの ?』
さわ子「あちゃあ…こりゃ相当キてるわね」
402: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/19(月) 14:19:29.10 ID:FJi5Z8ZAO
さわ子「それじゃあ、ちゃっちゃと片づけちゃいましょう」
澪『かた づ ける ?』
律『い み がわか らないな』
憂『もうい いで す あ なたはいら ない』
さわ子「斉藤さーん、出番ですよー」
斉藤「チェストォォォォ!」ズバァ!
憂『ギャアアアアアア!』シュウウウ
さわ子「琴吹家に代々伝わる霊刀…すごい力ねぇ」
403: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/19(月) 14:29:55.62 ID:FJi5Z8ZAO
※※※※※斉藤無双中※※※※※
斉藤「…ム」
紬『斉藤 さん わたしを 斬るの?』
紬『わたし は 「紬」よ り 琴吹家の 後継 者 に ふさわしいの に?』
斉藤「……」
斉藤「確かに、あなたは琴吹家の後継者にふさわしい貫禄をもっておられた」
紬『だった ら 斬 るのは わたし じゃない わよね』
斉藤「…しかしながら」
斉藤「私がお仕えすると決めたのは、「琴吹家の後継者」ではなく「琴吹紬」なのです」
紬『…「琴吹紬」』
紬『わたしは 琴吹紬 には なれ なかったの ね』
斉藤「―御免」
ズバッ!
405: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/19(月) 14:40:01.42 ID:FJi5Z8ZAO
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よくじつ!
唯「あずにゃんの様子はどお?」
律「ああ、何日か休めば大丈夫だってさ」
澪「」フラフラ
唯「澪ちゃんはまだショックから立ち直れてないみたい」
紬「でも…結局あれは何だったのかしら」
律「さわちゃんは何か知ってる風だったよな」
唯「あ、ムギちゃんの執事さんもいたよー」
紬「じゃあ、そのあたりを含めて放課後聞きに行きましょう」
406: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/19(月) 14:49:20.45 ID:FJi5Z8ZAO
ほうかご!
しょくいんしつ!
紬「山中先生、お伺いしたいことがあります」
さわ子「…来るとは思ったわ。聞きたいのは昨日の件ね」
紬「はい。それと、斉藤さんのことも」
さわ子「わかったわ。全部話してあげる。―でもその前に」
四人「?」
さわ子「音楽室にいきましょ?あ、私はミルクティーお願いね♪」
407: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/19(月) 14:55:26.07 ID:FJi5Z8ZAO
おんがくしつ!
さわ子「ん~、おいしっ」
律「で?結局あれは何だったんだ?」
さわ子「え~とね…その」
澪「?何か歯切れが悪いですね」
さわ子「あなた達…この前、部室の掃除したわよね」
唯「あ、した!大変だった!」
さわ子「で…これくらいの鏡見つけなかった?」
澪「鏡?」
律「…あ、あったなそういえば。なんか変わったデザインだからみんなで覗きこんだっけ」
唯「途中、様子を見にきた憂も見てたよね」
律「…って」
澪「まさか」
唯「あれのせい!?」
408: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/19(月) 15:02:28.27 ID:FJi5Z8ZAO
さわ子「いやぁ…あれさぁ、私たちが軽音部だった頃の一時期、オカルト路線にハマってね」
さわ子「いろんな所から怪しげなオカルト商品を集めてたのよ。あの鏡もその一つでね?」
さわ子「もちろんほとんどの商品がインチキでね。あの鏡は「もう一人の自分が具現化する鏡」って触れ込みだったんだけど」
さわ子「どーせこれもインチキ商品だろうってんで、試すことなくしまわれたのよ」
さわ子「それがまさか本物で、今になって出てくるなんてねー…ゴメンね?」
律「ってことは…」
四人「「「「お前が原因かぁぁぁ!」」」」
さわ子「だから謝ってるじゃない」
409: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/19(月) 15:12:15.83 ID:FJi5Z8ZAO
さわ子「秋山さん…いえ、『澪』から話を聞いたときピンときたわ。でもそうだとしたら私じゃ何もできない」
さわ子「そこで、斉藤さんに相談したのよ。琴吹家の人脈ならどうにかできると思ってね」
さわ子「…まあ、琴吹家に代々伝わる霊刀なんてものがあるとは思わなかったけど」
紬「あ、じゃあ私たちに合宿するように言ったのは…」
さわ子「そう、時間稼ぎ。『鏡』たちが合宿の準備をしてる間にこっちも準備を整えさせてもらったってわけ」
律「はぁー…策士というか何というか…」
さわ子「大人の女を甘く見ちゃダメよ?」フフン
410: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/04/19(月) 15:15:57.03 ID:FJi5Z8ZAO
さわ子「ま、とりあえず大団円ってことでいいじゃない!琴吹さん、ミルクティーお代わり」
律「…ま、いいか。終わりよければ全て良しだ」
唯「ケーキおいしい」モグモグ
憂「…二人のお姉ちゃん…最高だったなぁ…ハァハァ」
おしまい!ありがとうございました。
411: ちなみに 2010/04/19(月) 15:28:19.87 ID:FJi5Z8ZAO
ちなみに>>396からは
和「間に合ったわね」
律『和…!』
ブゥゥゥゥゥン パシッ!
和「おばあちゃんが言ってたわ。本物だとか偽物だとかは、自分じゃなく他人が決める事だってね。変身!」〔HENーSHIN〕
澪『コォォォォォ』ペキペキペキ
梓『ウオォォォォ』ペキペキペキ
和「キャストオフ!」〔CASTーOFF〕ボガァン!
みたいなネタも考えてた
唯「なんかふえた」