7: 暇だし書いていく 2011/01/15(土) 00:45:45.05 ID:hJNFTFm10
律「部長やめる!」
突然部室の中に声を荒げながらも震えた律の声が響いた
澪「はあ?」
梓「律先輩今何て・・・?」
律「部長やめる!」
紬「・・・えっとりっちゃんまた冗談だよね?」
律「冗談じゃない・・・部活も、もう出ない、帰るよ」
梓「え・・・?」
スッ--・・・
8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/15(土) 00:53:23.95 ID:hJNFTFm10
澪「律!ちょ、ちょっと待てよ」
律「・・・・・・」
ガチャ
唯「おいーっす、ごめんね、遅れちゃった」
律「唯・・・」
唯「あれ、りっちゃん鞄もってどこ行くの?」
律「どこでもいいだろ、そこどいてくれよ」
唯「え?う、うん」
澪「待てって、律、どういう事だよ!」
律に理由を問いただそうとする、その時だった、口を開いた瞬間体に違和感を覚え、自分の体が自分の物ではない感覚に陥り思わず
しゃがみ込んでしまった
澪「ッ!」
唯「?」
律「澪?」
澪「--ッ!!」
律がこちらへと向き直る、すると自分の体が自分の物へ戻っていく感覚を取り戻し息を吐く
澪「・・・ぁ・・・いや・・・」
・・・何だ今の--。
律「・・・じゃあもう行くから・・・」
扉が閉まっていく中、律のか細い足と遠ざかっていく足元だけが私の中に響いていた
バタン
澪紬梓「律(りっちゃん(律先輩!」
唯「・・・・・・」
唯「えっとこれはどういう事?」
梓「唯先輩、律先輩がぁ!律先輩がぁ!!」
唯「あずにゃん落ち着いて、それだけじゃよく分からないよ、りっちゃんがどうしたの?」
梓「いきなり部長やめるって、もう私どうしたらいいか」
唯「えー?また?いつぞやのドラムの時みたいに冗談でしょ?」
澪「いや、あいつのあの様子尋常じゃなかった・・・」
そうだ、あいつのあんな様子滅多にみるもんじゃない・・・
唯「まじ?」
澪「うん」
唯「・・・・・・」
唯「ええええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇええええええ!?」
紬「うぅ・・・りっちゃん・・・何で?りっちゃん・・・ひっく」
唯「で、で電話!電話しよう」
澪「それが・・・今してるんだけど出てくれないんだ・・・」
梓「律先輩・・・どうして?私がいつも生意気な事いってるからですか?うぅ・・・」
澪「ちょっと待て、梓考えすぎだ」
唯「そうだよ、あずにゃん考えすぎだよ、何か他に事情があるんだよ、ね?だから自分を責めないの」
ダキッ
梓「うぅぅ・・・唯しぇんぱい・・・ふぇ~ん・・・」
澪「・・・私ちょっと律の家行って来るよ、事情を聞いてくる」
唯「じゃあみんなで行こうよ」
澪「ありがとう、でも全員でいくと話せる物も話せないと思うんだ、気恥ずかしさっていうかそういうのあるだろ?だから私一人で行って来るよ」
紬「で、でも!」
澪「みんなが律を心配する気持ちよく分かるよ、ありがとう、でも今は律の為だと思ってその気持ちは待つ事に使ってくれないか?」
唯紬梓「・・・・・・」
唯「・・・わかった」
紬「唯ちゃん!?」
唯「まあまあ、むぎちゃん、ここは付き合いの長い澪ちゃんにまかせましょうぜ、ずっと一緒にいた澪ちゃんには私達に分からないものが分かるかもしれない・・・悔しいけどね」
それを聞いたむぎは少し考える素振りを見せると自分に言い聞かすように頷いた後こう言った
紬「・・・・・・わかったわ」
澪「むぎありがとう、じゃあ行って来るよ」
一体どうしちゃったんだよ律・・・
バタン
紬「心配だわ・・・」
唯「・・・・・・」
・・・
ピンポーン
澪「りつー?」
澪「出ないな、帰ってないのか?」
うーん、どうしよう、寒いけど少しまってようかな?
壁によりかかり、両手を口の前に持っていき白い吐息を包む
そういえば、律を呼び止めた時体に違和感が走った、あれは一体何だったんだろう?
金縛り?みたいな・・・疲れてるのかな
・・・20分後・・・
さすがに凍るぞッ!まだ帰ってこないのか?
律母「あら、澪ちゃん」
澪「え?あ!律のマ・・・お母さん!」
律母「ふふふ、変わらないわね、こんな所でどうしたのかしら?風邪ひいちゃうわよ?」
澪「いや、はは・・・・律に用事があるんですけど、まだ家に戻ってきてないみたいで」
律母「おかしいわね、さっき律に電話かけた時、家にいるって言ってたわよ」
澪「え?」
あいつ、居留守か!・・・・・・私が来てるのはカメラで見えてるはずだしつまりそんなに話したくない事なのか?うぅ、ちょっとショックだな・・・
律母「全く、澪ちゃん待たせるなんてあいつもいい度胸してるわね、ちょっと呼んでくるわ」
澪「あっ!ちょ」
澪「行っちゃった・・・」
律母「澪ちゃん」
澪「あ、どうでした?」
律母「それが律ねえ、体調悪いから、今は誰とも会いたくないって言ってるの」
澪「そうですか・・・」
どうしよう、無理やりあがるわけにもいかないしな
澪「わかりました、そんなに急いでる用事でもないので今日は帰ります、律にお大事にって伝えてもらってもいいですか?」
律母「ええ、ごめんなさいね」
バタン
澪「はぁ・・・唯とムギに啖呵きっておいてこの様か」
澪「帰ろう・・・」
・・・
澪「ただいまー!」
澪母「おかえりなさい、澪ちゃん」
澪「ママ!」
ダキッ
澪母「ん?もう澪ちゃんったらどうしたの?」
澪「何でもない、なんとなく・・・」
私は小さい頃から落ち込むとこうやって甘えてしまう、律と知り合ってからは律にそこはかとなく甘えていたけど律関係、もしくは律がいない時はこうやってママに甘えてしまうのだった
澪母「りっちゃんと何かあったの?」
澪「え、ちち、違う!」
ママは全てを見透かすような眼で苦笑しながら私を見つめてくる、やっぱりばれてるみたいだ
澪母「ふふ、そう、早く仲直りするのよ」
澪「だから違うってば!」
澪母「はいはい、じゃあご飯の用意するから、またね」
澪「全く・・・」
トントントン
律何で部長やめる何て言ったんだろう、軽音部もこないなんて、私そんなの絶対に嫌だ
それにみんなを引き込んでおいて、今更辞めるなんて無責任すぎる、そうだ、そんなの許されるはずがない、明日ガツンと言ってやろう
バタン
と、その前に返ってこないと思うけど律にメール送っておこうかな
澪「ん?唯とムギと梓からメールきてる」
受信ボックスを開く、内容はどれも似通った物、それぞれの想いを彷彿とさせ律を心配する文がズラリと並んでいた
澪「あいつみんなにこんな心配させてどういうつもりだ」
澪「色々あって律には会えなかった、ごめんっと・・・ふう、後は律にメール送ってと」
澪母「澪ちゃーん、お風呂はいっちゃいなさーい」
澪「はーい、さっさと入っちゃうか」
ここまでは普通だった、明日事情をよく聞いて解決する、それで・・・それで終わるはずだった
・・・翌日学校・・・
澪「おはよう」
唯紬「澪ちゃんおはよう!」
澪「律は?」
唯「へ?りっちゃん?まだ来てないみたいだよ」
紬「今日は一緒に来てないの?いつも一緒なのに」
澪「べ、別にいつも一緒ってわけじゃないよ、あいつ電話でなくて先に来たんだ」
律「おいーっす」
唯「あ!来たみたいだね、おーい、りっちゃん!」
律「おー唯どしたー?」
唯「愛しの姫君が王子様に用がおありのようですよー」
律「おー?澪殿でございますな?なーんだよ」
ちがうと言いながら律の声がするほうへと振り向く、だがそれを見た瞬間それが誰なのか一瞬分からなかった
なぜなら
それの髪色が真っ黒へと染まっていたから。
澪「あ・・・お前髪染直したのか?イメチェン?」
律「染める?何いってんだ、私は昔からこの色だろ」
澪「はあ??嘘つくなよ」
律「誰が?」
澪「律に決まってるだろ!」
紬「どうしたの?」
律「いや、なんか澪がさ、私が髪染めたかって訳わかんない事聞いて来るんだよ」
唯「えー?澪ちゃん何言ってるの、1年の時からりっちゃんはずっとこうだったじゃん」
澪「え?」
なんだ、みんな何いってるんだ?律はずっと茶髪だっただろ?それに昨日あんな事があったのにみんなのこの様子は?
澪「分かった、またみんなで私を担ごうとしてるんだろ?その手にはのらないからな」
唯律紬「?」
律「お前大丈夫か?」
唯「澪ちゃんこそ私達を担ごうとしてるんでしょ~?その手にはのらないと言わせてもらうよ!」
紬「澪ちゃんがそんな冗談いうなんて珍しいね」
澪「皆いい加減に」
律「はいはい、面白い面白い」
唯「同じネタは重厚な笑いをとれないのですよ澪ちゃん」
なんだ・・・皆のこの物言い・・・冗談・・・じゃない?
澪「律本気か?」
律「本気って何だよ、あんまりしつこいのは好きじゃないよ」
澪「・・・・・・」
いや、在り得ない、律はこうやっていつも私をからかってきた、大方昨日の事が気まずくてふざけて
うやむやにして、なかった事にしようとしてるんだろう
唯とむぎが普通に振舞っているのは律と連絡を取り合って協力しているとみていい、この二人は暗い雰囲気を拒むからな、丸く収まればそれで良しといった所か
澪「おい律」
律「何ー?」
でも私は言っていい事と言っちゃいけない事を区別させる必要があると思う、あんな形で部長を辞めるなんて
みんなの信頼から逃げる行為なんて口にしちゃいけない
澪「昨日の部長を辞めるって件だけどな」
律「部長やめるの?」
澪「やめるの?ってお前がだな」
律「私がやめる?軽音部を?」
澪「え?」
律「え?私は軽音部やめねーよ」
澪「いやいやいやいやいや」
律「いやいやいやいやいやいや」
澪「ふざけてるのか?」
律「さっきからふざけてるのはお前だろ」
ちょっと待て、話しが噛み合っていない
律「大体軽音部の部長って澪じゃないか、お、お前部長辞めるのか?」
澪「はい?」
律「おい唯むぎ!大変だ!澪が部長やめるっていってる!」
唯紬「え?」
唯「部長やめるって何で!?まさか軽音部やめちゃうの!?澪ちゃん!」
紬「澪ちゃん・・・?嘘・・・よね?」
澪「え?」
紬「私そんなのやだ・・・澪ちゃん・・・うぅ・・・」
な、泣きそう!?
澪「いや、辞めない!辞めないから!」
紬「ほ、ほんとう?」
澪「本当本当」
紬「グス・・・良かったわぁ、そんな事になったら私学校辞めちゃってたかもしれないもの・・・」
律「おいおい」
紬「へへ、もしそうなったらそれくらいショックって事なの、でも澪ちゃんたちの悪い冗談はやめてほしいな?」
澪「はい、ごめんなさい・・・」
ガラッ
さわ子「ホームルーム始めるわよー!」
唯律紬「はーい」
ついあんな事言っちゃった、でもあのむぎの様子演技をしている様にはみえなかった、これは一体どういう事だ?
澪「席つかないと・・・」
そうだ!
・・・
澪「あのーさわ子先生」
さわ子「あら澪ちゃんどうしたのかしら?」
澪「私って軽音部の部長じゃないですよね?」
さわ子「月並みね、そういうのは唯ちゃんとりっちゃんで間に合ってるわよ」
澪「え?」
さわ子「ん?」
この反応・・・
澪「いえ、何でも・・・何でもありません」
さわ子「変な澪ちゃん、あなたが軽音部を復活させたんでしょ?」
澪「えええ!?」
さわ子「?」
澪「ちょっとその話詳しく!!隅から隅まで教えてください!」
さわ子「ええ、まあいいけど」
・・・部活時間・・・
梓「澪先輩暗い顔してどうしたんですか?」
澪「いや、はは・・・」
律「部長しっかりー!」
あれから分かった事
それは律が軽音部を創設した経緯が全て私がやった事になっている、軽音部に律を誘い、むぎを誘い、唯を引き入れる
やり方は違えど、結果的にはここに同じメンバーが集まり私が部長で、そして梓が入部した
なんだこれ・・・みんな私が部長で当然みたいな雰囲気だし、昨日の事なんてなかったように振舞うし
澪「記憶?世界が歪んでる?なんだこれまるで世界が変わってしまったような・・・」
梓「唯先輩、澪先輩どうしちゃったんですか?」
唯「さぁ?何か朝からおかしいんだよ」
梓「そうですか・・・澪先輩今日体調悪いとかだったら部活お休みしますか?」
澪「考えれば考える程訳分かんない、悪い夢にでも引っ張られてるのか私は」
梓「みーおーせーんぱーい?」
澪「へ、あ?練習!?よ、よーしやるかー!」
なぜか何ともいえなそうな顔で私を見つめている梓、やめて、そんな不審者をみるような顔で見ないでくれ
澪「ほらみんな用意用意!」
唯律「えー」
言うと思った、よく分かんないけど今は私は部長なんだ、いつもみたいに甘やかしてやらないぞ
澪「またお前らは!部長命令だ、早く用意しろ!」
唯「はぁ~い」
律「ぶーぶーぶー!」
紬「準備完了であります!」
・・・
律「今日はこれくらいにしようぜ」
澪「そうだな、今日はみっちり練習できたし、これくらいで終わっておくか・・・」
部活中はまだマシだったけど何かいざ冷静になってみるとなんで私がこんな状況に陥ってるんだろう、なんだか気持ちが沈んでいく、正しくこれはどどめ色だ・・・
唯「澪ちゃーん今度は何か元気ないね?」
澪「そんな事ないよ・・・」
唯「そうだ、澪ちゃーん、今日家にご飯食べに来るんだよね?」
澪「え、そんな約束してたっけ?」
唯「えーしたよ!」
律「あらあら、また澪ちゃまったら脳活動がサボタージュしてるのかしら?おかしい子ねぇプークスクス」
澪「う、うるさいバカ律!」
頭のおかしい子扱いされたらたまらない、頭の整理がつくまでは在りのままの流れに身を任せたほうがいいかもしれない・・・
澪「そうだった、ごめん忘れてたよ」
唯「えーひどいよぷんすかぷんだよ!」
澪「はは・・・」
梓「それじゃ鍵返してきますね」
紬「はーい、校門前で待ってるわね」
澪「はぁ・・・」
・・・
「ありがとうございましたー!」
唯「からしをつけてっと、澪ちゃーんはいこれ!」
澪「ん?中華まん?くれるの?」
唯「澪ちゃん部活の時元気なかったら中華まんのお裾わけ!美味しい物食べると、元気になるんだよ」
唯「だからこれ食べて、早く元気になってね!」
澪「唯・・・」
多分唯にとってはただの親切心、だけどそれはこの寒い冬の中こんな状況になり混乱していた私の心に暖かい中華まんと共に唯の暖かい親切心が強く胸に響いた
澪「唯・・・ありがとぉ・・・はむっ」
唯「美味しい?」
澪「美味じいよお、ひっく唯あじがとぉ・・・ひっく」
唯「ど、どおして泣くの!?からしつけすぎちゃった?ごめんねごめんね」
澪「ううん、ぐす、ぞんなごとないよお・・・」
唯「そっかぁ、良かったあ」
澪「ゆい~!ゆい~!」
ダキッ
唯「ちょ、澪ちゃん苦し」
・・・
唯「ただいまー!」
憂「おかえりなさーい、お姉ちゃん・・・」
憂「澪さん」
澪「こんばんは、憂ちゃん、今日はごめんね」
憂「いえいえ、えっとお食事ですよね?腕によりをかけてつくってますよ!」
澪「あはは、ありがとう」!」
唯「今日も今日とて芳香な香りが満ち溢れてますなあ、余は満足じゃ!」
憂「えへへー!」
憂「いたた」
唯「どうしたの?憂」
憂「眼がちょっと痛いんだ、そのせいでよく見えなくて」
澪「私目薬持ってるから使う?」
憂「はい、すいません、使わせていただきますね」
・・・
唯「でさぁりっちゃんがね」
とりあえずここまでで分かったのは基本的な事は変わってないという事、変わったのは私が部長になったって事と律の髪色が黒になったって事くらい。
さっきの唯のお陰で冷静に物事が見れるようになってきた、とりあえず
この理解に苦しむ状況を打破しなくてはいけない、どんな物にも原因はある、それを突き止めないと前には進めない
そうだ、がんばれ私
唯「で、聞いてる?澪ちゃん」
澪「え?聞いてる聞いてる」
唯「うっそだー!ねえ憂聞いて今日澪ちゃんおかしいんだよ、変な事言い出すし、ぼーっとしてるし、泣き出すし」
澪「あっこら!」
憂「澪さんが?えーっと最近忙しいから疲れてるんですよね?」
澪「そ、そう、最近夜遅くまで泣ける本とかよんじゃって感情移入しすぎて寝不足と混同して情緒不安定になったりとか、色々はは・・・」
憂「は、はぁ・・・」
唯「我らが部長ともあろう者が情けないですぞ!」
憂「え?何でそこに律さんが出てくるの?」
澪「!?」
人間想定外な事が起こると一瞬パニックになるとはこの事だろう、そしてその言葉を理解すると同時に動悸が早まり心臓がドクンドクンと高鳴っていくのが分かった
唯「りっちゃん?私りっちゃんの話なんてしてないよ」
憂「ん、聞き間違えた、ちょっと考え事してたんだ~へへ」
ちょっと待て、今憂ちゃんは何ていった?明らかに今の流れからして部長を律として受け取っていたよな?まさか憂ちゃんは私と同じ世界の人間なのか?なのかじゃない!そうに違いない!
唯「憂まで聞いてないなんて私の話つまらないかなあ・・・ショックだよ・・・」
憂「ちが、そんなんじゃないよ、おねえちゃn」
澪「憂ちゃん!!」
憂「はえ?」
澪「ちょっと来てくれ!!」
憂「わっわっちょっと澪さん!」
・・・
澪「さっきの話の流れで分かった、率直に聞く、憂ちゃんはこの世界の人間じゃないだろう?」
憂「この世界の人間?どういう意味ですか?」
澪「そのままの意味だよ、変わらず変えずそのまま受け取ってくれ」
憂「・・・・・・驚いた」
憂「・・・なるほど、澪さんの意図は汲みとめました、ええ、違いますけど多分その通りだと思います」
違うけどあってる?どういう意味だ、でもこの口ぶりからして憂ちゃんは何か知っている?
澪「そっかぁ・・・やったあ!!やっと話の通じる人に会えた!」
憂「・・・・・・」
澪「憂ちゃんも私と同じでこの世界に飛ばされたのか?」
憂「飛ばされる・・・?成る程言い得て妙ですね、私も澪さんと同じですよ」
澪「そうか・・・何でこんな事に・・・」
澪「なあ憂ちゃんこの世界はどうなってるんだ?昨日までの現実と全然違うんだ、私が部長になってたり、律が黒髪になってたり、みんなの記憶が歪んでいたり理解できない」
憂「へぇ・・・この世界はこの世界、昨日とは変わりましたけど世界は変わってません」
澪「え?」
憂「この世界はいつも一つ、昨日あった世界と同じものです」
澪「な、ちがうだろ!?昨日とこの世界が一緒っていうのか?つじつまがあっていない、馬鹿げている」
憂「いやいや、むしろ馬鹿げているのは世界に馴染めていない私達の方、世界は割と頻繁に改変しています、澪さんのパターンは珍しいといえますがね」
憂「みんな気づかない、違うか、順応してるだけでおかしい事は何一つない、むしろおかしいのは私達」
憂「昆虫が草を食べカエルが昆虫を食べヘビがカエルを食べるこれと同じ、自然の摂理です」
澪「・・・私達が間違っていてこの世界が正しいっていうのか?」
憂「その通りです、澪さんはここが別の世界、平行世界的な何かだと思ってたみたいですね」
澪「違うのか」
憂「違いますよ、そもそも平行世界なんてない・・・いや追いつけないといった方が正しいか・・・まあそういう類のものではありません」
澪「そんな・・・じゃ、じゃあ元の状態に戻る方法はないのか・・・」
憂「諦めは希望の放棄、心の養生の為ですか?まあどちらでもいい事ですが・・・元の状態に戻る方法はあるといえばあるしないといえばない、全ては澪さんが決める事、ただこうなった原因はありますよ」
憂「さぁ・・・?澪さんは分かりやすい結果を求めすぎている、自分で考慮すべきです、その方が真実がわかった時に深みが増します」
澪「この状況でそんな冗談は」
憂「いや本当に分からないんですよ、私が今の時点で分かる事はこれで全部、なのでまた何かあったら来てください、話くらいは聞けるかもしれません、ただ覚えていてください、全ては澪さんが決める事、この意味をよく考えてください」
澪「・・・・・・」
澪「なんで憂ちゃんはそんなに詳しいんだ?」
憂「・・・・・・」
憂「この眼で見足で調べ頭で考え感じた結果といっておきます」
澪「・・・」
唯「憂ー!澪ちゃーん!内緒話はひどいよー、私寂しくて死んじゃうよー!」
憂「お姉ちゃんが呼んでますね、澪さん行きましょう、お姉ちゃんが寂しくて死しんじゃうそうですから」
澪「・・・ああ・・・」
澪(何だろう、何か違和感を感じるような、それに最近会ってなかったからだろうか、憂ちゃんってあんな刺刺しかったっけ
唯「じゃあ澪ちゃんばいばーい、また明日学校でね!」
澪「また明日な!憂ちゃんも今日はありがとう、お料理おいしかったよ」
憂「いえいえ、どういたしまして」
澪「またね」
ふう、遅くなっちゃったな、しかし原因って何だ?やっぱり変わってしまった事に関係があるのか?そうだとしたらやはり眼に見えて変化した律が怪しい、だけど怪しいとはいえど、当の本人は全く解っていない様子だった、うーん
しばらく様子を見る他ないのか、歯がゆいな
澪「!!どういう意味だ?・・・その原因って?」
憂「さぁ・・・?澪さんは分かりやすい結果を求めすぎている、自分で考慮すべきです、その方が真実がわかった時に深みが
増します」
澪「この状況でそんな冗談は」
憂「いや本当に分からないんですよ、私が今の時点で分かる事はこれで全部、なのでまた何かあったら来てください、話くら
いは聞けるかもしれません、ただ覚えていてください、全ては澪さんが決める事、この意味をよく考えてください」
澪「・・・・・・」
澪「なんで憂ちゃんはそんなに詳しいんだ?」
・・・部室・・・
梓「れーんーしーゆーぅ」
唯「えー昨日したじゃん!今日はもう無しでいいよ、むしろ無しがいいよ」
澪「何いってるんだ?部活動は部で活動をするから部活動っていうんだよ、そしてここは軽音部だ」
唯「ちびしいちびしいよぶちょう!」
ああ、そういえば部長って私か、慣れないなあ
律「はーい、部長なら部員の意見も取り入れないといけないと思いまーす」
澪「そんな事いってもだめだ、絶対さぼらせないからな」
律「えー・・・やだやだ!」
う・・・律本当に嫌そうだな、まぁ確かに部長なら部員の意見も取り入れないとだめなのか?
澪「えーっとじゃあ明日はちゃんとやるからきょ、今日は休みがいいのかな?」
梓「そういっていつもやらないじゃないですか!ダメです、やりますよ!やるべきです」
澪「あー、それもそうだな、じゃあやるべき・・・なのか?」
唯「のうのう!今やらないからこそ、明日やった時に充実感が満たされ更に新しい演奏法に気付けるかもしれない、それも一つの練習のあり方だと思います」
梓「適当に理由つけてるだけじゃないですかそんなの!大体そんな練習法に匹敵するレベルにすら達してないです!」
澪「えーっとあーっと」
練習した方がいいのか?練習しない方がいいのか?ど、どっちが正解なんだ!?
紬「まあまあ、とりあえずお茶のんで落ち着きましょう?」
律「そうそう、お茶お茶ー!」
梓「・・・もう」
澪「梓、明日練習するから・・・な?今日はなしにしとこう」
梓「はい・・・」
・・・翌日・・・
梓「今日はやりますからね」
唯律「えー!」
澪「おいちょっと待て!二人とも昨日はやるっていっただろ、ちゃんと私の記憶にインプットされてるぞ」
律「みんな今日は練習やりたくないって思ってるよ、なー?」
唯「ねー?」
梓「だめですよ、昨日の自分に責任をもってください、曲がりなりにも先輩じゃないですか、後輩に見本をみせてください!
」
澪「そうだz」
律「じゃあ多数決でーす、今日は楽しんでお茶したい人ー?」
唯紬「はーい」
梓「・・・・・・」
あれ、みんな練習したくないんだ?できれば部員の意見を尊重したいし、そうすると練習する派は梓一人になるのか
澪「あ・・・みんながそう言うなら練習はまた今度にしたほうがいいのかななんて・・・」
梓「!!」
律「ほらほら部長もこう言ってるわけだしさあ」
梓「はぁ・・・」
梓「いっつもそうやって・・・結局練習しないで、もうやだ・・・」
澪「え?」
梓「もういい、帰る・・・」
澪「あ、ちょ、ちょっと梓!」
紬「梓ちゃん!」
バタン
唯「ちょっとやりすぎちゃったかな、あずにゃんちょっと涙声だったよね」
律「・・・・・・軽音部は元々こうやって活動してきたんだ、それに慣れない梓が悪いよ」
紬「りっちゃん!」
律「なんだよ、じゃあ梓の為にティータイム廃止でもするか?むぎだってみんなにお茶入れるの楽しいっていってただろ?それ
を止めるのかよ」
紬「なんでそんな話になるの!?止めるなんていってないわ、ただ梓ちゃんの気持ちも考えてちょっとは練習もするべきよ」
律「どうだろうな?梓は口を開けば練習練習、むぎのティータイムを心の奥底ではうっとおしいと思ってるかもしれないぜ」
紬「それは・・・」
なんだこの空気いつもと違う、な何とかしないと
澪「皆落ち着けって!物事を悪い方へ悪い方へと考えるな」
律「お前がそれを言うのかよ、部長のくせにお前が頼りないからこうなったんじゃないか」
澪「!!」
紬「りっちゃん!それは八つ当たりよ」
ぁ・・・そうだ・・・律のいう事は間違ってない、私がしっかりしてないからこうなったんだ
律「事実は口をつくもんでな、悪かったよ」
あの時私はどうすれば良かったんだ、何が正解で何が間違ってるんだ?
いつもの部長でない私なら何も考えずに練習しようって言ってたはずだ、立場が違うだけでこんなにも自分の気持ちが変
わるものなんて思いもしなかった・・・こんな気持ちになるなんて思いもしないよ・・・
澪「・・・くそ」
唯「ちょっと皆やめようよ、ね?」
律「・・・ごめん」
紬「ごめんなさい・・・」
私の・・・私のせいだ・・・
・・・
唯「皆落ち着いた?」
澪「うん・・・」
律「ごめんな、澪むぎ・・・」
紬「ううん、私が悪いの」
澪「いや、私こそごめん・・・」
澪「なあ、私ちょっと私梓の家いってくるよ」
唯「私も行くよ、ね?りっちゃんもむぎちゃんも行こう?りっちゃんもあずにゃんの事嫌いなわけじゃないんでしょ?」
律「ああ・・・」
紬「もちろん」
・・・
ピンポーン
梓「はい」
唯「あずにゃん!さっきはごめん、みんなで謝りにきたんだ、出てきてくれないかなあ?」
梓「・・・ごめんなさい唯先輩、今は話したくありません、帰ってください」
唯「え?そんな事言わないで、あずにゃん!」
ブチッ
澪「梓・・・」
唯「・・・・・・」
紬「・・・・・・」
律「はぁ・・・じっとしてても変わらない、帰ろう、梓もああ言ってるんだ」
澪「ちょ、こうなったのは私達のせいなんだぞ、梓に謝って何とか分かってもらわないと」
律「私もさっきのはふざけすぎたしいいすぎたと思ってる、でも今は謝まれる時じゃないと言ってるんだ、時間が必要な時もあ
るだろう?」
澪「・・・・・・」
唯「・・・・・・」
紬「・・・・・・」
唯「そうだね、そういう時もあるかもしれない、かえろっか」
紬「うん・・・」
澪「分かった・・・それが必要な事であるなら・・・」
・・・
唯「あ、横断歩道の信号変わっちゃう」
律「やば、急げ!」
プップー
澪「あ」
紬「信号変わっちゃったね」
唯「澪ちゃんとむぎちゃん渡れなかったみたいだねー」
律「しょうがないな、待ってよう、私と唯なら突っ走ってくるだろうけどあいつらはそれをしないだろうしな、危ないし」
澪「はぁ・・・」
さっきの私は、どうしたら良かったんだろう、むぎに聞いてみようかな、私じゃ判断がつかないよ
澪「なぁ、むg」
『お前がそれを言うのかよ、部長のくせにお前が頼りないからこうなったんじゃないか』
!!いやダメだ、弱い所は絶対に見せられない、部長は頼りになる強い存在でいなくちゃいけない、私一人で考えていか
なくちゃいけないんだ、そうでないと強くないとみんなに愛想つかされちゃうよ・・・
紬「どうしたの?澪ちゃん」
澪「あ、いや、じっとしてたら寒いから早く信号変わらないかなって」
紬「うん・・・そうね」
・・・澪宅・・・
澪「はぁ・・・難しいよな、見てる分には楽だけど実際の立場に立つとそうじゃないって身を持って思い知らされた、律が部長
の時は一体どうしていたんだろう、どんな気持ちだったんだろう」
澪「あいつはこんなに私みたいに気にしないのかな、私が気にしすぎなのかな」
澪「自惚れじゃないけどあいつに見えているものは私にも見えると思っていた、私に見えるものはあいつにも見えると思った、
でもそうじゃなかったんだ、今日それが分かった・・・」
澪「はあ・・・律私は部長としてどうすればいい?」
・・・翌日学校・・・
唯「おいっすー!」
律「おいっす!」
紬「おはよう」
澪「おはよう、みんな梓から何か連絡・・・え?」
梓の事を聞こうと皆を見渡す、だが一人だけいつもと違う言葉では説明できない違和感を纏った人物がそこにいた
その原因を必死に探す、なんだ?どこが違う?そいつと眼があう、そして気付いた、その正体は突き刺すような射抜くような眼
、違和感の正体は・・・律のその眼だった
澪「り、律お前アイプチか何かしてるのか?」
律「アイプチ?いや別にしてないけどなんでそんな事いうんだよ?」
澪「いやなんか律の眼がこわいっていうか、おかしいっていうか」
律「おかしいのは澪ちゃんでございますですよ?」
澪「なんだとぉ」
律「唯私の眼なんかおかしいかな?」
唯「ううん、いつもと一緒だよ、澪ちゃんの気のせいじゃないかな」
澪「そうかな・・・」
・・・部活時間・・・
律「梓来ないな」
澪「むぎもこないな、先生に呼び出しでも受けてるのか?」
唯「むぎちゃんなら帰ったよ、さっき帰る所みたもん」
律「え、まじで?」
唯「まじまじ大マジだよ、なんか急いで帰ってたよ、あれ誰か連絡受けてないの?」
澪「受けてないけど・・・」
律「ええ、はやく言えよ!!でも連絡なしなんてむぎにしては珍しいな」
むぎこんな状態の軽音部が嫌で帰ったのか?いやただの用事だよな、多分・・・そうだよな
唯「むむ、なんかいきなり寂しくなっちゃったね軽音部・・・」
澪「ぁ・・・ごめん」
唯「なんで澪ちゃんが謝るのさ、変なの」
そうだ頭では分かっている、でも心が悪い方へと物事を考えてしまう、律が部長の時に上手くいっていた軽音部が私が部
長になった途端、ぎこちない方へと進路を向けた
もしむぎが急な用事ではなくみんなに見つからないように足早に早く帰っ
たんじゃないかとか、梓はもう完全に愛想を尽かしてこのまま疎遠になるんじゃないかとか。
律「今日はやる事ないしもう帰ろうか」
唯「そうだね、ね?一緒に帰ろう」
澪「ごめん、私はもうちょっと部室に残っていくよ、やりたい事があるんだ」
唯「そっかぁ・・・、じゃあ帰ろうかりっちゃん」
律「ああ、ちょっと帰り寄りたい所あるんだけどさ」
バタン
澪「・・・・・・」
澪「・・・・・・けっこう堪えるよ、むぎ、梓・・・」
澪「・・・うぅ」
・・・翌日・・・
唯「でさー」
紬「ええ」
はぁ・・・私からはむぎに昨日部活になんでこなかったか聞きにくい、誰か聞いてくれないかな
唯「そうだ、むぎちゃーん何で昨日部活こなかったの?何か特別な用事?」
おお、ないすだ唯、利用したみたいで気がひけるけど便乗させてもらおう
紬「あ、昨日はごめんなさい、ええ、急な用事が入ってしまって行けなかったの」
良かった、やっぱり急な用事だったんだ!
澪「そっか、なら仕方ないよ、じゃあ今日は」
紬「今日も・・・ごめんなさい」
澪「あ、そっか・・・今日も用事か、用事で来れないのは仕方ないよな、はは、いいんだ・・・」
紬「ごめんね、それじゃあ、授業の用意するから、またね」
澪「あ、ちょ」
そんな逃げるように行かなくても・・・それに理由も話してくれないなんて、むぎはやっぱり・・・
澪「・・・ぐす」
・・・部室・・・
律「なんで澪以外だれもいないんだ?梓はともかくとして唯とむぎまでいないなんてな」
唯まで・・・
澪「私が部長だからだよ・・・」
律「ん?何か言った?」
澪「何でもないよバカ律」
律「何でもないのにバカって何だよ、意味わからないし、ちょっとひどいぞ?」
意味が分からない?どうして気づいてくれないんだ、きっと唯とむぎは愛想つかしてこないんだ、梓ももう・・・私が部長だから
。
律「こんだけいないと練習もへったくれもないな、帰ろう、澪」
澪「帰らない」
律「何かお前おかしいな・・・大丈夫か?」
澪「・・・・・・」
律「はぁ・・・言ってくれないと分からないよ、もう私は帰るよ・・・じゃあな」
バタン
澪「・・・・・・」
澪「・・・辛い・・・」
澪「うぅ・・・泣きそうだよ」
澪「ぐす・・・ひっく・・・ひっく・・・りつぅ・・・」
憂「それは泣いてるっていうんですよ」
憂「泣いてるじゃないですか」
澪「!!う、憂ひゃ、ん!?」
憂「お姉ちゃん今日お休みするって伝えにきたんですけど澪さんがこうなっている事は存外でした、泣く事で気持ちが晴れる
なら泣くべきだと思いますよ、その方が物事を冷静に見定めれる」
澪「え?ひっく、唯は私に愛想つかじてごないんじゃ・・・」
憂「何の話ですか?お姉ちゃんは今日あの人達が帰ってくるからお休みするだけですよ」
澪「あの人達?」
憂「お父さんとお母さんです」
ぁ・・・私の勘違い、思い違いだったんだ、そうだ、普通にしてたら部活を休む事くらいあるじゃないか、それを私は唯は部活
がこんな状態だから楽しめないから来ないと勘違いして・・・
憂「あと梓ちゃんですけど先輩達にひどい態度とっちゃって部活に行きにくいちゃんと話し合いたいって相談うけましたよ、澪
先輩から手差し伸べてあげては?」
梓も・・・部活来てくれようとしてるんだ・・・
憂「律先輩がなんかしてくれたからこういう気持ちになれたとかなんとか言ってましたけど」
澪「・・・・グス」
憂「聞いてない・・・」
澪「ぐすっ、よがっだ、ちょっとだげ胸かしてもらっでも・・・ひっく、いい”?」
憂「はぁ・・・どうぞ」
澪「うっうっうぇぇん、憂ぢゃぁあん、憂ぢゃぁぁぁん」
ダキッ
憂「あっ、んん・・・」
澪「ふぇぇぇん」
憂「す、すいません・・・もうちょっと顔を右に・・・」
・・・
憂「もういいですか?」
澪「うん・・・ごめんね、みっともない所見せて」
憂「構いませんよ、周りに人がいるだけで助かる事もあるっていいますから私がいることで澪さんの気が紛らうなら」
憂「さて話は変わりますけど原因は掴めましたよね?」
澪「原因?」
憂「そう、澪さんがこんな状態になっている原因、もうそんな状態だから気付いてると思って」
澪「え?」
憂「そんなやり取りは不毛です、部室を訪ねると泣いている澪さん、何もなかったなんて言わせない」
憂「ふむ・・・そうですね、ここ最近澪さんに起こった事、感じた事教えてくれますか?後この世界が改変する前の出来事も
お願いします」
澪「う、うん」
私は数日前からここ数日の出来事、思った事を全て憂ちゃんに話した
律が部長を辞めると宣言した事、部長だから感じる大変さ、孤独感、不安感全てを打ち明けた、本当に色々な事を話した、ほんのちょっとの期間だったけどそれ程私は
様々な事を感じ取っていたのだと思う
憂「そうか、だから律さんは世界を」
澪「律?律がどうしたんだ?どういう事?」
憂「澪さんが部長として感じた事体現した事、それは律さんが部長の時に日頃から感じ恐れていた想像恐怖不信感、それが澪
さんへと降って来ている」
憂「つまり・・・恐怖に耐えられなくなり自分の苦しみを澪さんに押し付けた、律さんは部長としての責任から重圧から逃げ
たんです」
澪「な、律はそんな事しない、それにあいつは私と違って弱くないし律にとってはそんなささいな事で」
憂「そんなささいな事・・・?律さんは澪さんがいうそんなささいな事を3年も感じていた、その辛さが澪さんに全て分かるんで
すか?それに何か、律さんは弱くないからって責任から重圧から逃げちゃいけない理由でもあるんですか?」
憂「人をまとめる立場にある人は精神力が頑丈でないと潰れてしまう、自分から人が離れていく恐怖感、自分
の判断ミスで物事が上手くいかなくなる不安感・・・他にもある、それは思い入れが深い程、自分の首を絞める結果に繋がる」
澪「・・・確かに律は辛かったかもしれない、でもあいつは部長で私達を引き入んでそんな簡単に逃げていいもんじゃないだ
ろう!」
憂「そう、律さんもそう思っていた、だからこそ逃げてはだめだと思った、でもそれが逆に律さんを苦しめ、皮肉にも逃げさせる
口実になった」
澪「ならなんでそんなになるまでなんで私達に相談しなかっ」
澪「あ・・・」
澪『!!いやダメだ、弱い所は絶対に見せられない、部長は頼りになる強い存在でいなくちゃいけない、私一人で考えていかなくちゃいけないんだ、そうでないと強くないとみんなに愛想つかされちゃうよ・・・』
憂「律さんは頼りたくても頼れなかった、自分は部長だから、強い存在でないとならないから、だけど気づいてほしかったとも
言える、唯一無二の親友だけには澪さんにだけには」
憂「それが澪さんがこの世界で部長になった理由、これは律さんの独りよがり、澪さんに自分の苦しみを気づいてほしくない
が故に気づいてほしかった」
憂「心では重圧から部長を辞めたいと願っていた、だけど今まで感じていた楽しさから軽音部自体は続けたいと思っていた
」
憂「しかしあの人はそういう所では律儀な人格者だったという事ですかね、そんな虫のいい事は自分の中では通らない、だ
からケジメをつける為にあの日部長を辞め軽音部にはもう来ないと言った、しかしそれは律さんにとっては耐えられるもので
はなかった」
憂「だから願った、この世界を」
澪「そんな・・・じゃあ」
憂「つまりこの世界を改変し創りだしたのは・・・」
--律だった。
澪「・・・・・・」
憂「それで澪さんに落ち度はあったとはいえ突然軽音部に亀裂が入った、即ち必然、澪さんに気付いてもらう為に・・・でも
だとしたら」
憂「この世界は澪さんに苦しみを気づいてほしいが故に律さんによって定義づけられ創られた世界、今回の軽音部の一件
も一例であってこれを回避したとしても又、何度でも律さんが感じてきた全ての想像恐怖不信感を感じさせる為に澪さ
んに同じような事が降りかかる」
澪「そんな・・・じゃあ又軽音部がばらばらになる・・・」
憂「そう見て間違いないと思います」
澪「・・・・・・」
憂「落ち込んでるんですか?それともこの世界に自分を巻き込んだ律さんを卑下しているんですか?」
澪「分からないよ・・・」
これは私の素直な感情、混乱しているのだろうか、ただ胸の中を色々な感情がぐるぐると渦巻いていた
憂「そうですか、私は別に律さんがひどい事をしたとは思えない、なぜなら人は皆弱く自己中心的な生き物だし、皆同じような事をしてきたから、でもそれ故に長い歴史を携え世界を創ってきた、私言いましたよね?」
憂「"世界は割と頻繁に改変してる"って」
澪「うん・・・」
憂「数多の願いが交錯し、世界は変わってきた、いや、人が変えてきた、世界はそれについていくだけ、いつだって人は世
界を変えてきた、それは自然な事、摂理、だから私はこんな世界に不満はないし律さんに罪もない」
澪「じゃあ私はどうすれば・・・」
憂「この世界で生きてくか元の状態へ戻るかの二択です」
澪「元の状態に戻れる・・・?」
憂「律さんの願いを打ち消すっていった方が正しいですが・・・原因がはっきりしましたからね、まだやる事はありますが道は見
えていると言ってもいい」
憂「どちらを選ぶかは澪さん次第、全ては澪さんが決める事、でも敢て言うなら」
澪「?」
憂「澪さん何で律さんは澪さんをこの世界に順応させなかったんだと思います?」
澪「え?」
憂「それは、何も気付けなかった澪さんへの罰」
澪「罰・・・?」
あ、またこの違和感・・・
憂「律さんはSOS信号を出しながら部長として孤独と不安に押しつぶされそうになりながらも毎日を過ごしていた、しかし
一番気付いて欲しかった澪さんはそれに応えてくれなかった」
憂「それが許せなかった、だから律さんはこの世界で澪さんを順
応させず、これから何度も澪さんを苦悩させる事で罰を与えた、さっきまでの澪さんを見ればそれは分かるでしょう」
憂「だから律さんのその思いを受け責任を感じ罰を甘んじて受けるべきだと、私は・・・そう思います」
そう例えどんな理由でもどんな形でも罰は受けいらねばならないもの・・・そうだよねお姉ちゃん・・・・・・私はこの名が冠する通り憂苦していかなくちゃいけない
責任?そうだ私にも何も気付けなかった責任がある、だったら・・・
澪「それで律が満足するなら律の為を思うならそうする事が一番いい事・・・なんだよね?」
澪「そうだよな律・・・」
そうだ、それがいい
そう全てを決意した瞬間、突然無音と化した部室の扉が勢いよく開きよく通った声が部室に響いた、その声は私
のよくしっている声--・・・
「んなわけねーだろ」
澪憂「!!」
律「私は絶対に」
律「澪が私のせいで辛い思いをしていくなんて」
律「耐えられないしそんな事絶対に」
律「望んでいない」
憂「律さん!?」
澪「律何でここに?」
律「・・・・・・」
律「何でってそりゃあ」
律「澪が元気ないからさ、心配になって戻ってきてみたら話し声が聞こえてきてね、最初はあまりのとんでも話に何の冗談
かと思ったけど、口ぶりから察するにそうじゃないって思って全部聞かせてもらったよ」
律「自分がそんなくだらない事思ってたなんていますぐその自分を殴ってやりたいね」
憂「くだらないって、耐えられない程苦しかったから律さんはこの世界を願ったんでしょう!?」
律「そんな事いわれても、今の私にはそんなの分からないよ、たださ、自分が情けない奴だって、話を聞いてそう思ったよ」
律「まずそんな事を願ったってのが私の浅はかな所だよな、そんな願いに頼らなくても、私にはみんながいるのに、部長だか
ら相談できないだ?意地をはりやがって・・・情けない・・・」
律「少なくとも澪がそう思ってたなら私は相談してほしかったよ、澪だって私に相談してほしかっただろ?」
澪「あ、ああ」
憂「・・・・・・」
律「それにこの世にはさ、例え辛くても、そんな物に頼らず歯を食いしばって生きている人だっているっていうのに、そりゃあそ
の人達への冒涜だ」
憂「!!それはどうにでもなる人がいう戯言です、願いに頼らないとどうしようもない事だってある!律さんなら律さんだった
らそれが分かるはず」
律「なんでかな、ちょっとは分かるよ憂ちゃんの言っている事、頼らないとどうしようもない事だってある、人って弱いよね、だか
らこそ人は補い合って生きていく、それは幸せな事だよね、だからそんな幸せを分け与えて生きていけたら」
律「きっとそんな願いに頼らなくても、人が集い助け合えてどうにでもできる、自分の頭だけじゃなくみんなで考えて
一緒に強くなっていける」
律「それは人の可能性を広げるという事、可能性を広げたらどうしようもない事だってどうにでもできるかもしれない、それを
私はしなかったできなかった、だからこんな悲しい世界が生まれた、それは私の弱さだ」
律「だからさ澪がそんな弱い私をまだ部長として認めてくれるのなら前の状態に戻って諭し叱り前の私と共に歩んでやってく
れないか?澪がもし責任を感じてくれているのならその想いは罰とかそんなんじゃなく前の私を助ける事に使ってやってくれ
ないか?」
律「それになにより・・・この世界は誰も救われない・・・」
この世界の私達は救われない、軽音部が捻れていくこの世界は救われない、きっとそれは私達だって望んでないはずだ、
だから私が前の世界の律を助けれるのなら私もそうしたいし、そう思う
だけど・・・
澪「・・・一つだけお前の意見を聞かせてくれ、なぜお前は私を順応させなかったんだと思う?」
律「・・・・・・」
律「それは・・・多分私はこの世界を望みながらも心の奥底では本当はこんな世界を望んでいなかったんだと思う」
律「そもそも私の目的が、澪に部長としての辛さに気付き知って欲しいだけなら澪を順応させる事だけで事足りる、むしろ
その方が都合がいいはずだ、なぜなら澪が順応したならこの私田井中律自身が苦しんでたって事に澪は気付かなかった
し、元の世界に戻そうと思いつきもしなかった」
律「だけど私は澪を順応させなかった、それが意味するものは澪に何らかのアクションを期待した、だがこんな世界でできる
事なんて限られてくる、それこそ、世界を元の状態に戻す方法を探すくらいだ」
律「だから本当は心の奥底では私は部長としてみんなと一緒に過ごしていきたいんだと想う、その為に心の寄る辺として澪にそばにいてほしかった、"元の状態に戻って"助けてほしかった、それが私が澪を順応させなかったわけ・・・だと思う」
澪「りつ・・・」
そうだな・・・それに本当に私を苦しめる事が目的なら今の律はこうやって今世界を戻す事に一生懸命になってない、矛盾が生じる
憂「違う!」
憂「可能性を持つ事自体が可能性を殺している、受け売りですけど私もそう思う!だからそんな かもしれないなんて私
は要らない、願いに頼る事は悪くはない!」
憂「律さんのそんな自分勝手な解釈、どんな理由であれ自分が関係し発生した罰は受けなくてはならない!」
--私が私達のやった事を否定させはしない、今の私を否定させない!!
澪「憂ちゃん・・・?」
何だ?こんなにも感情を爆発させる憂ちゃんは初めてみた気がする・・・
憂「!」
憂「ぁ・・・」
憂「すいません・・・ごめんなさい・・・何でも・・・ないです」
律「憂ちゃん・・・」
憂「全ては澪さんが決める事、私が口を出す事ではありませんでした・・・少し傲慢でした・・・」
律「・・・・・・」
澪「・・・・・・」
憂「・・・澪さんどうするんですか?やはりお二人の運命は複雑に絡み合っているもの、答えを出さないといけません」
そう、自分の感性くらい自分できめなきゃな
澪「・・・・・・うん!」
今の律はああ言ってくれてる、私は前の律がまだ部長である事を少しでも望んでいるのなら助けてあげたい、私は私として律を部長として助けてあげたい、だから・・・
澪「私・・・私は戻りたい、律に孤独と不安を分けてほしい、律に逃げてほしくない、そして私も今度は間違えないように・・・踏み外さないように・・・律のそばにいたいし支えてあげたい」
律「澪・・・」
憂「そうですか、分かりまし」
澪「でも!」
律憂「?」
澪「今の部長から解放された律!お前は消えるんだぞ、部長を続けたいと思ってる反面、辞めたいと思ってるお前も少なからずいた、その果てがお前だ同じ律だ、どっちも同じ律、お前はそれでいいのか?お前が消えるなんて私は・・・」
律「はぁ、そんな事気にしなくていいのに、いや、だからお前はこの舞台に立ったのか」
律「澪、ありがとう、その気持ちだけでいい、その思いだけで十分だよ、その感謝の気持ちは元の私に受け継がれる、人は一度経験した事は忘れない、だから私は消えない、元の私だって今の私の中にいる、ならその逆も言えるさ、私の事は・・・気にするなよ」
澪「律・・・」
・・・やっぱりこいつは最高の部長で私の大事な親友だ
澪「・・・りつぅ・・・うぇぇ~ん」
律「よしよし」
澪「りつぅ~りつぅ~!!ごめんなしゃいありがとぉ~」
律「・・・昔から泣き虫だなあ」
澪「りつぅ~・・・」
・・・
・・・
・・・
・・・
憂「ごっほんごっほん!・・・もういいですか?」
律澪「あ、う、うん・・・」
憂「はい、なら方針は整った、なら次はそれを受け入れる結果を示しにいきましょう」
澪「ふぇ?」
憂「願いを打ち消して、皆が元の状態に戻る為の方策」
憂「ただまだ元の状態に戻る為の条件が整っていない、これから私がきく事がそれに関係しているのでよく聞いて答えて下さい」
澪「ぐす・・・う、うん」
憂「律さんの体に起こった変化は髪色だけですか?他に何か、何でもいい、教えてください」
律「え?髪色?それ澪も言ってたけど私どこか変わってるの!?」
憂「しー!話が複雑になります」
律「はい・・・」
澪「えっと、うーん」
澪「そういえば昨日律の眼に何か違和感を感じたというか怖かったっていうかおかしいっていうかなんか変な感じだった」
律「なんかそういう事いってたなあ、そんな変わってるかな」
憂「私から見るとそんな感じないですけど・・・普段あまり会ってないからかな、なるほど・・・黒髪に眼、他には?」
澪「それくらいだと思うけど」
憂「本当に?些細な事でもいいんです」
澪「やけに食いつくな」
憂「戦争になるかもしれないんです、慎重にもなりますよ」
律澪「せせ、戦争!?」
憂「ちょっと誇張してしまいました、冗談です、それより何かまだ私に話していない、不思議な・・・澪さんに起こった事でもいいんです」
澪「うーん」
私に起こった事?特に変化はなかったような・・・いや、待てよ・・・何か引っかかってるような
澪「・・・あっ!!」
澪「この世界になる前に律が部長を辞めるっていった後なんか体を縛られるような、変な感覚に陥ったような」
憂「縛られる・・・」
憂ちゃんは眼の前で眉間に皺をよせしばらく考える素振りを見せる。まるで推理をするような仕草だ、・・・そして何かを思いついたように左の掌をにぎった拳で叩いた
憂「そっか!」
澪「・・・?」
憂「うん、あれだ!」
澪「へ?」
一人で大きく頷いた後、憂ちゃんは時間を確認した後慌てたような様子で私にこう言う
憂「律さんを連れて今日の深夜2時に○×に来てください、いや余裕をもって1時40分、絶対に時間は厳守、2時半までには絶対に終わらせないといけない」
律「私も?!って当たり前か、ん、その時間って」
澪「え、何するんだ?その時間って・・・?怖いよ」
憂「怖いとかいってる場合ではないです、元の状態に戻って律さんを助けてあげたいんでしょう?それともさっきのは仮初の意志だったんですか?」
澪「違う!私は戻って律を助けたい!」
ん?何だろう違和感を感じる
憂「そうですか、ではお願いします、私は用意があるのでもう行きます」
澪「うん」
憂「あ!」
澪「ん?」
急いで部室から出て行った憂ちゃんはなぜかまた急いだ様子で引き返してきた、その様子に思わず苦笑してしまう
憂「・・・?目薬かしてもらえますか?眼が少し痛くて」
・・・
・・・
・・・
・・・丑三つ時・・・
澪「憂ちゃん」
憂「あれもう来たんですか?しかも一人で」
澪「う、一人で悪かったな、律は後からくるよ」
憂「恐怖を見限りましたか、畏怖は人の防衛本能の一種、見放しちゃいけない物なんですけど今回に限ってはそれもいい
と言えますね、邪魔にしかならない」
憂「頼んでおいた事はやってくれました?」
澪「うん、メールであった内容は全てしてきたし、持って来たよ、律にも言っといた、お風呂に入る、化粧をする」
澪「後水の入った水筒と勾玉、手鏡と指輪だよね、でもこれ何に使うんだ?」
憂「元の状態に戻す為に」
澪「言葉足らずだよ、ちゃんと説明してくれ」
憂「・・・・・・願いを願う者がいるなら願いを叶える者もいる」
澪「?」
憂「澪さん昔から人は心の平穏を保つ為に生き物を崇めてきました」
澪「ん?生き物?」
憂「そう、生き物、他の動物ではいる事すら認識し得ない人だけが持つ生き物、人はそれを・・・なんだろう・・・神様っていったほうがいいのかな、うん、厳密には違うけど多分それで合っている」
澪「・・・?」
憂「それらの生き物つまり神は人に崇えられ、恐れられ、好まれ、嫌われ、傷つけ、傷つけられ、助け、助けられ願われ、そ
して・・・]
憂「いつしか人に宿った」
澪「宿った・・・?」
憂「はい、つまり」
ここで憂ちゃんは一度会話を区切った、ジワリと汗が滲み自分の唾を飲む音が聞こえる・・・
憂「人の願いを叶えてきたのは人が創りだした自分自身に宿る神様」
--は?
澪「え・・・・・?ちょ、ちょっと待って話が突拍子すぎる、て事は律の願いを叶えたのは神様?!憂ちゃんはそう言ってるのか
?!」
憂「はい、その解釈で合ってると思います・・・人というものは常識に愛着を求める、想定外を信じろというほうが酷というものです、でも今は信じて
ください、それしか言えません・・・」
澪「ええ、うぅ・・・もしそうだとしたら・・・こ、こわい」
憂「・・・・・・」
憂「・・・ふう、これで落ち着いてください」
ギュッ
澪「え!?憂ちゃん何を//」
憂「お姉ちゃんがこうしてくれると私も落ち着きますから・・・だめでした?」
澪「あ、ううん、ありがとう・・・」
憂「・・・・・・」
憂「暖かい」
澪「え?」
憂「い、いえ」
憂「は、話を続けますよ?そ、そうして願われたのちその生き物はしがらみとして自分に似た特徴を人の体に跡としてつくる
」
憂「ほらよく言いませんか?この人は猫に似ているとか、あれは人が神に願ったのち付けられた痕跡、そういう人沢山いるで
しょう?」
憂「それは人が多岐に渡り世界を改変してきた証であり証拠、つまり人は誰でも律さんと同じような悩みを持ち自分に都
合のいい世界に変えてきた、この辺は話しましたね」
憂「でも、生き物、神様は滅多に姿を見せないし本当は人なんかの為にやたらと大きな力を使わないモノなんです」
憂「全ての願いなんて叶えていられませんしね、だから今回の律さんと澪さんみたいな特に力を使う大きな願いの実現は滅多にないと言っ
ていい、叶えているのは本当ははもっと小さな小さな願い達」
憂「しかし」
憂「律さんの願いは叶えられてしまった」
憂「だから律さんの願いを打ち破るには律さんに宿る神をどうにかせねばならない」
澪「な、も、もしかして神様をを退治するとか?」
憂「退治?なるほど面白い、でも違いますよ、しかりとしたシキタリと手順を踏み原因を説明した後
お願いすれば戻してくれますよ、礼節を弁える者には彼らもしかるべき対応をとってくれる、一応神様と言った所ですね」
憂「だから原因と神の正体を見極める必要があった、そして」
憂「その手順に必要なのが、その水の入った水筒と手鏡と勾玉、鏡は『知』 勾玉は『仁』、そしてこれ・・・『勇』の象徴・・・
」
そう言って憂ちゃんは地面に置き草臥れている細長い箱からある物を取り出す
澪「なななな?なにそれ剣!?」
憂「はい、ちょっと緊急事態なので借りてきました」
澪「借りてきたって誰に!?」
憂「ああ、そこら辺からです」
澪「そこら辺!?」
憂「まあいいじゃないですか」
まあいいって・・・いいのか!?
憂「話を続けますよ?」
憂「澪さんは3種の神器って知ってますか?」
澪「3種の神器?」
憂「はい、八咫鏡(やたのかがみ)・八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)・天叢雲剣(あまのむらくものつるぎ)これ等は支配者の象徴を意味します」
憂「私達はそれを応用します、つまり手鏡、勾玉、剣を3種の神器に見立てこれらを定まった場所に置き一時的にここを支配し私達の『神域』とする、様はここで儀式っていったほうがいいのかな?それを行い神様を呼んでお願いし、元の世界に戻してもらうんですよ」
澪「な、なるほど・・・」
憂「すいません、少し話を戻しますね、さっき私は神様はしがらみとして人の体に跡をつくるって言いましたよね、それを律さんに
当てはめてみるとします」
澪「黒髪、眼」
憂「そう、そして澪さんが感じた縛られるような感覚」
憂「それが示す生き物、神様、律さんが願った神様の正体とは」
澪「うん・・・」
わずかな物音もしない空間で次の言葉が深夜の寂寞の空に響く
渡鴉。
澪「カラス?」
憂「はい、古来より鴉は神通力を用い慧眼の眼を持って様々な神話にも登場し、そのしっとりと濡れた様な黒色から人間
の美しい髪にも例えられていたそうです、鴉の濡れ羽色小耳に挟んだ事くらいはあるでしょう」
憂「そうした経緯により律さんの髪が鴉の影響で黒くなり、慧眼、畢竟物事を見通す眼を持った律さんに澪さんが違和感を覚え、神通力で無意識に澪さ
んの動きを縛った」
澪「それで律に変化が・・・で、でもカラスって神様なの?それに神っていうより使い魔ってイメージがあるような」
憂「イヌイットやネイティブアメリカンの創世神話では神に近い位置づけとなっているそうです、人々の為に太陽を盗んだり、
生活指導を行ったりと自然の摂理を乱してでも人の側に立つ任侠な姿として・・・様は人が神として認めればそれは神な
んです」
澪「そ、そうなn」
もはや驚く事しかできない私の様子を見て憂ちゃんが困ったような様子を見せた
その時この静かな空間に突然聞きなれた声が耳へと入る
律「おーい!!」
憂「あ、律さん!」
律「澪!憂ちゃん!」
タタタタタ
律「・・・・・・そ、それ」
澪「ん?」
律「う、うわー!!・・・・ななななその剣みたいなのは何だ?!」
私と同じ反応だ・・まあ当然の反応だよな
憂「あ・・・澪さん私まだ準備が残ってるので説明お願いします」
澪「あ、う、うん」
準備というものはあらかたできてるように見えるけどもしかして憂ちゃん説明面倒臭くて・・・逃げた?
澪「まぁいいか・・・律驚かないで聞いてくれ・・・」
・・・
律「はああああああああああああああああああああああ!?」
律「冗談だろ?冗談だよな?」
澪「信じられないのは分かるけど、どうやら冗談じゃないっぽいぞ」
律「に、にわかには信じられないけど、まあ憂ちゃんだしなあ、へぁ~・・・、すごいなあ、この世界の仕組みと言い憂ちゃんよ
くそんな事知ってるなあ」
澪「そうだな、なんでこんな事知って」
あれ?
・・・何でこんな事知ってるんだ?
そもそも何で憂ちゃんはこの世界の仕組みを知ろうと思ったんだ?知ったんだ?
憂ちゃんはこの世界の仕組みをこの眼で見足で調べ頭で考え感じた結果と言っていた、という事は
、私より先に改変した世界に気付きその眼で改変してきた世界を見て調べてきたという事になるな・・・
だけど改変した世界に人は順応し、世界が改変した事にすら気付かないはずだ
でも憂ちゃんは世界が改変している事に気付いた、だからこの世界の仕組みを知ろうと思ったし知った
じゃあなぜ憂ちゃんは世界が改変していた事実に気付いたんだ?
うーん、何か、他に何かないか?いままで会話してきた中、解ってきた中で判断材料が・・・
・・・
・・・
そうだ、あの言葉・・・
『憂ちゃんも私と同じでこの世界に飛ばされたのか?』
『飛ばされる・・・?成る程言い得て妙ですね、私も澪さんと同じですよ』
『澪さんと同じ』・・・この言葉・・・あの時はなんとなく受け取っていたけど深い意味があるんじゃないか?
私は律の影響でこの改変した世界へと入り込み、律が私を順応させなかったからおかしいと思いこの世界が改変している
事に気付けた
だったら
私より前に私と同じように憂ちゃんも誰かの影響で誰かが改変した世界へ順応せずに入り込まされていた?・・・可能性はある・・・
そうか、澪さんと同じというのは私と同じ立場、境遇という意味の同じだったんだ、だから私は今まで違和感を感じていた
でも・・・だれだ?誰が憂ちゃんを順応させずに何らかの願いを願い世界を改変させた?
憂ちゃんの近くにいる人物、平沢唯、田井中律、秋山澪、琴吹紬、中野梓、鈴木純、真鍋和この中の誰かか?
いやまだ他に候補はまだまだいる・・・
誰がこの世界より前に世界を改変していた!?
律「澪?」
澪「あ・・・いや何でもない」
本人に聞いてみるのが手っ取り早い・・・か?
澪「憂ちゃん、ちょっといい?」
憂「はい?何ですか?」
澪「憂ちゃんは何でこの世界の仕組みを知っていたんだ?」
憂「以前説明しましたよね、この眼で見足で調べ頭で考え感じた結果だと」
澪「そういう意味じゃない、なぜこの世界の仕組みに気付いたんだ?改変した世界に順応しているならこの世界の仕組みには気付かないはずだ」
憂「ああ・・・なるほどそういう意味ですか」
憂「・・・別に減るものでもないし、知りたいというのなら教えますよ」
律「何?何の話?」
澪「しっ!」
律「何か私の扱いさっきからこんなのばっかりじゃね!?」
憂「どこから話しましょうか、そうですね、あれは私が中学3年正になったくらいの時」
憂「ある日私が家に帰ると、両親がケンカしていたんです、私の両親は仲が良く普段あまりケンカしない人達だったのでその時は慌てて止め、事なきを得たんですが・・・その翌日も翌々日もケンカをしていたんです」
憂「さすがにおかしいと思いますよね、それでなぜケンカをしているのか聞いたんです、でも二人とも誤魔化して何も教えてくれなかった」
憂「それから数日立ってもケンカは終わらなかった、しかしそんなある日両親はパッタリとケンカをしなくなった、私もお姉ちゃんもそれを喜んでいたんですが、本当はそれは喜べるものではなかった」
憂「両親がケンカをしなくなってからしばらくして夜中にトイレに行きたくなってリビングに降りたら両親がこんなやり取りをしていたんです」
『唯は私が連れて行くからな』
『憂は私と一緒に住む、これでいいわよね?』
『ああ』
憂「この時の私の驚き様はなかった、もう両親の溝は埋めれない所までいってしまっていた、それは離婚という形になりお父さんがお姉ちゃんを連れて行き、お母さんが私を連れて行く、そうなっていた」
憂「真実を知った私はお姉ちゃんにそれを伝え、両親を説得にかかった、それこそ死に物狂いでね」
憂「何度も泣いて説得した、しかしそれは受け入れられなかった、そして・・・そうする内に逆に私達が説得を受けるようになってきた、私はお姉ちゃんと離れるのは絶対に嫌だし、お姉ちゃんもそうだったと思います、頑なに断り続けた」
憂「しかしその内、業を煮やした両親は暴力で私達を脅すようになってきた、あれは・・・痛かったな・・・へへ・・・」
憂「でも私はそれでもめげませんでした、しかしお姉ちゃんは殴られる私を見て、心が折れてしまった、憂が殴られるのはもう耐えられない・・・だからお父さんについていくって」
憂「私は泣いて嫌がりました、それを見てしばらく迷っていたお姉ちゃんでしたが自分の胸を強く叩くと両親の説得を諦めないと言ってくれました」
憂「そうやって平行線で月日が立っていく中その内お姉ちゃんは私が殴られるのは自分が両親に従わないから・・・自分がワガママだからだと思い始めた」
憂「もちろん私はそんなお姉ちゃんを否定し続けました・・・が状況は更に悪化する事になる・・・想いに板ばさみになったお姉ちゃんは思い詰める様になり心が壊れそうになったんです・・・」
憂「だから」
憂「お姉ちゃんは願った、家族が仲良く暮らせますようにと、アレに」
憂「びっくりしました、お姉ちゃんの部屋が騒がしいと思って行ってみたら、アレがお姉ちゃんをジっと見てお姉ちゃんの眼球に手を伸ばしていたんですから、それを見た私は直感的にそれがとんでもないような事をしようとしていると思った」
憂「まあ、後から分かったんですが、それは痕を残そうとしていたんですよね、でも当時それを知らない私は、恐怖感に煽られながらもお姉ちゃんとソレの前に飛び出し、お姉ちゃんを庇い、こう 願った 」
憂「お姉ちゃんに何かするつもりなら私が罰でも何でも全部代わりに受けますって」
憂「すると驚く事にソレは私の願いを叶えた、でも・・・」
憂「お姉ちゃんの願いと混同する事にもなった」
憂「そしてその結果、お姉ちゃんによって創られた家族が仲良く暮らせる世界に私は順応させられないままいつしか嫌いになった両親とずっと一緒に住む事によって罰を与えられた」
憂「そして例えこの先どんな改変が起ころうと私を順応させられない運命を与えた、両親と一緒に住むという罰を受け続ける為に」
澪「だ、だから律が改変した世界で前の記憶がのこったままだったのか・・・」
憂「はい、後頻繁に痛むこの眼もそれの跡ですけどね、色覚が失われてて、目薬しないと充血しちゃうんですよ」
澪「そんな・・・そんな事って・・・」
--悲しすぎるじゃないか。
澪「・・・憂ちゃん・・・助けてあげられなくてごめん・・・」
憂「いえ、同情はいりません、あの時は中学3年の時でしたし私はこれでいいと思っています、今のお姉ちゃん幸せそうですし、それになによりお姉ちゃんとずっと一緒にいられるなら・・・」
律「憂ちゃん・・・」
憂「つまりこれらの出来事が、私がこの世界の仕組みに気付き、調べようと思ったキッカケです」
『可能性を持つ事自体が可能性を殺している、受け売りですけど私もそう思う!だからそんな かもしれないなんて私は要らない、願いに頼る事は悪くはない!』
『どんな理由であれ自分が関係し発生した罰は受けなくてはならない!』
この言葉を吐いたのはそういう経緯だったからなのか・・・
澪「ごめん憂ちゃん、変な事聞いて・・・辛かったよな・・・ごべんね・・・憂ぢゃん・・・」
憂「なんで澪さんが泣くんですか?気になさらないで結構ですよ」
澪「でも・・・こうざせてくれ」
ダキッ
憂「・・・あ、ちょ」
律「ひっく、私もいるぞー!」
ダキッ
憂「もう・・・」
律「あっだかあっだかー!」
澪「あっだかあっだかー!」
憂「・・・ありがとう・・・ございます・・・ぐす・・・」
憂「あ、あれ?おかじいな・・・」
憂「自分ではあれがらづよぐなったづもりな”のに、なんで?」ポロポロ
澪「憂ぢゃん・・・」
憂「ぢがう!私・・・私は・・・」
律「泣きだい時はないだ方が・・・ひっく・・・いいんだよ・・・」
憂「!」
憂「うっ・・・うっ・・・」
憂「ふぇ~ん・・・わだし、強ぐならなきゃっで・・・ひっく」
憂「子供はよわい”がら・・・むずがしい言葉一杯覚えで使っで・・・少しでも大人みだいにかっごだけでも強ぐならなきゃっで・・」
憂「お姉ぢゃんにもうめいわぐ・・・かけないよう”にっで・・・」
憂「私、わだしは・・・」
律澪「憂ぢゃ~ん!」
憂「ひっく・・・ずず・・・ひっく・・・」
澪「そっか、憂ちゃんは辛くても唯が改変した世界で生きていく事を選んだんだね」
憂「はい!お姉ちゃんと一緒ですから~えへへ~!あっ、そこまず右手で水筒持って水で左手清めて下さいね!」
澪「おっと、分かった」
律「確かに唯が改変する前の世界、改変後の世界、どちらがいいか分からないもんな」
憂「私間違ってるんですかね・・・」
澪「分からない・・・けど・・・さっき憂ちゃんは涙を流していた、涙が出るという事はそれほど真剣に考えた結果って事だろ?
、だったらそれで、いいんじゃないかな?どっちが合ってるか解らない時は憂ちゃんが決める、それでいいと思うよ?」
憂「むぅ・・・それ私の真似ですね?」
澪「バレたか!」
憂「もぅ・・・澪さんったら!」
律「ふふ」
憂「何笑ってるんですか!めっですよ!次同じ要領で右手を清めてその後口の中も清めてくださいねっ!」
律澪「うん!」
憂「うん・・・禊は終わりましたね」
律「よしじゃあそろそろ私が改変する前の世界へ戻るか澪!」
澪「ああ、あ、でも私達が世界を元に戻す事で、唯が改変する前の世界に戻ったりしないよね?」
憂「大丈夫です!改変は重なっていくものですから、今回はその重なっている中の律さんの願いだけを消すだけです、他の
人の願いは消えません!」
憂「後、願いが消えたら、ちゃんと神様がつけた痕も消えますから律さん心配しないでくださいね♪」
律「それはありがたい!」
澪「そっか、良かった」
律「じゃあ早速その儀式とやらをはじめよう」
憂「はーい!あと、そうだ、澪さんは儀式中ずっと眼閉じていた方がいいかもしれません」
澪「何で?」
憂「えっとそのあんまり見慣れない物が出てくるので・・・」
ああ、そっか、そんなの見たら私気絶しちゃうかもしれないな
澪「分かった、そうするよ」
憂「じゃあ始めます、ちょっと待っててくださいね」
憂「えーっと・・・」
澪「律」
律「んあ?」
澪「好きだよ」
律「なな、なんだいきなり・・・//」
澪「何でも、かな!」
律「へ、変なやつだな!」
律「・・・・・・」
律「・・・なぁ澪、元の世界に戻ったらしっかり私を叱ってやってくれよな?」
澪「ああ、約束するよ」
律「そっか、ありがとう」
律「澪大好きだよ」
澪「え・・・//」
憂「こーら!神の御前ですよ、私語は禁止ですっ!もー!」
律「おっと怒られちゃったな」
憂「ふふ、眼を閉じてください、難しい事は私に任せて、まずは気持ちを落ち着かせて」
憂「そうですね、楽しい事を考えましょう、今まで一番楽しかったことを」
一番か、楽しかった事なんて在り過ぎて困るな、みんなと遊んだ事、合宿に行った事、律と遊んだ事・・・
憂「次に好きな・・きゅう・・つ・・・の・・・かた・・・・を・・・おし・え・・・・・・・・・・・・・・・」
他にもいっぱいある、毎日が宝物だったな
律「家・・・ゲー・・・たり・・・ま・・・が・・・・・・・・まし・・・・」
思えばこの世界に来て色々な事が知れた、そういう意味ではここに来て良かった、律憂ちゃんありがとう
憂「そ・・・す・か・じゃ・・・・い・・ちば・・・った・・・・・・・・」
律「・・・・か・・・・・・・・・・・・た・・・・・・・・・」
ん?何かよく聞こえない
意識が遠くなる・・・憂ちゃんは何て言ってる?
遠くから律の声が聞こえてくる・・・何かと話しているのか?・・・だめだ、なんか・・・頭が真っ白に・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・律宅・・・
律「ん・・・寝てたのか・・・頭痛いな」
律「はぁ・・・あれから学校休んでるけどどうしようかな・・・これから・・・」
ドタドタ
「すいませ・・・お邪魔し・・・す」
「・・・っと・・み・ちゃ・・・ん」
「・・・おねえ・・・!?」
ドタドタ
律「なんか下が騒がしいなあ?何だろう?」
バタン!
澪「律!」
律「澪か・・・母さんに誰も入れないように言っておいたはずなんだけど、何しにきたんだよ」
澪「何いってるんだ?律」
律「え?」
澪「お前を叱りにきたんだよ」
おわり
普通の方終わり
もう一つの方も書いてみるけど保守面倒だったら
おとしてくださいな
>>289の続きから
憂「ふふ、眼を閉じてください、難しい事は私に任せて、まずは気持ちを落ち着かせて」
憂「そうですね、楽しい事を考えましょう、今まで一番楽しかったことを」
一番か、楽しかった事なんて在り過ぎて困るな、みんなと遊んだ事、合宿に行った事、律と遊んだ事・・・
憂「律さん思い浮かべれましたか?次に好きな休日の過ごし方を教えてください」
律「家でゲームしたり漫画を読んだり、軽音部のみんなと遊んだりかなあ」
休日かあ、私は勉強したりベースひいたり、やっぱり軽音部のみんなと遊んだり・・・かな
憂「はい、では頭の中で光を思い浮かべて、自分の名前と誕生日を言ってください」
律「田井中律、8月21日」
光、光っと・・・秋山澪、1月15日
憂「一番好きな人は?嫌いな人は?」
律「・・・す、好きな人は言いたくありません、嫌いな人はいません」
・・・う、律の好きな人誰だろう、気になる・・・私は・・・私も秘密!
憂「はい・・・では・・・」
憂「・・・・・・」
憂「・・・・・・」
憂「最近辛かった事は?」
律「・・・・・・」
ん?どうしたんだ?律
憂「・・・・・・」
憂「・・・どうしました?最近辛かった事を聞いてるんです」
律「私・・・私は・・・」
律「あれ?何で?部長・・・?分からない・・・」
--律!
澪「私は律の気持ちに気付けない事が一番辛かった!!」
憂「み、澪さん!?」
澪「律は私をいつも守ってくれるのに、私は律が辛い時守ってあげてやれなくて、それが辛かった!!だから私は元の世界に戻って律を守りたい!」
律「澪・・・」
律「澪、ありがとう」
憂「ふふ、澪さんはそうみたいです、律さんは?」
律「うん・・・うんうん!私は・・・」
律が何かを言おうとしていたのだろう、しかしその時一陣の風が吹き、私達の衣服を揺らす
そして・・・しばらくして憂ちゃんが驚いたような声を上げた
憂「嘘!!」
憂「・・・何で!?」
憂「律さんはまだ答えてないのに・・・何で・・・何でこんな事が・・・」
憂「何 で 」
憂「鴉が出てきてるの!?」
憂ちゃんの慌てる言葉を聴き、私の背筋がゾクリとした、なにやらイレギュラーな事態が起こったらしい、そんな状況に眼なんて瞑っていられない、怖がる自分を奮えたたせ、その眼を開く・・・
すると・・・自分の眼が大きく見開かれるのが分かった、なぜなら
そこに実態がなく巨大で呪や祖といった文字で構成されたカラスを象った生き物が私を睨みつけていたから・・・
律「な、何だよあれ・・・」
律も同じように大きく眼を見開き、唖然とした顔を覗かせる
憂「なんで?シキタリが間違っていた?手順が間違っていた?いや、あってるはず、じゃあ何で出てきたの?!」
何か、何かあるはず、私がミスをしている!待って!
あれは澪さんに質問の答えに応えるように姿を現した!!だとしたら・・・嘘・・・在り得ない、だってそうだとしたら・・・
それが告げる真実は・・・
--鴉にこの世界を願ったのは澪さんだった!?
在り得ない・・・いや現実にこうやって在り得ない事態が起きている、原因!原因を探さなくちゃ!今まで考えた全ての答えを捨てろ!
急に視点変わるとわかりにくいと思う。
>>322
そっか、じゃあ憂()で表すよ
澪「私の方をずっと見てる・・・」
律「澪!こっちにこい!」
ダキッ
澪「り、律」
律「憂ちゃんのあの慌てた様子、何やら想定外の出来事が起こったらしい、絶対に私のそばから離れるな」
憂「考えなきゃ!」
憂(何で澪さんはこの世界を願った?それに鴉がつけた痕は澪さんには見られない・・・見られない!?
いや見れない事もない!)
律「うわ!!体が動かない・・・!神通力ってやつか!?」
澪「り、律!?アレ・・・アレがこっちに来る・・・怖いよ」
憂「!!」
憂「澪さん光物!指輪!指輪を鴉の前に投げて下さい!!急いで!!」
澪「う、うん!」
憂ちゃんに持ってくるように指示され指につけておいた指輪を外し、カラスの前に投げる、するとカラスは歩を止め、指輪をジッと眺めているようだった
憂「今の内に・・・原因を!原因が分からないと澪さんは・・・!」
・・・
・・・
・・・
憂(鴉が残した痕がヒントになってるはず、澪さんが鴉に願いを願ったとしたなら自分に痕が出るはず、まず鴉の濡羽色は黒髪を指す、澪さんの髪は黒そのもの、あと澪さんは慧眼と神通力を持っている事になる、これは外見的特徴から見られない)
憂(そもそも何で私達は律さんが鴉に願いを願ったと勘違いした?それは澪さんが律さんの髪が黒色だと言ったから、律さんの眼に違和感を感じるといったから、澪さんが神通力で縛られた感覚を得たと証言したから)
憂(ん・・・?もし澪さんが慧眼(見通す眼)を持って律さんを見ていたとしたら・・・私は色覚が失われていて分からないけど律さんの髪色は本当は茶髪で澪さんが慧眼の眼を持って元の律さんの髪色(黒)を見い出していたとしたら・・・)
憂(じゃあ澪さんが律さんの眼に違和感を感じたのは?慧眼(見通す眼を持って律さんが部長として参っていた澪さんを心配する様子を違和感としてその眼から感じたから?)
憂(世界改変前の律さんが部長を辞めると宣言した時、澪さんの体を縛ったのは?その時に澪さんが鴉に願った反動?そういえば自分の体が自分の物ではない感覚に陥ったといって言たし、その時に鴉が澪さんに宿った?つまり神通力ではなかったとしたら)
憂(それらを踏まえてもしもの仮定を立ててみる)
憂(律さんが部長と軽音部を辞めると聞いた澪さんはもちろん絶対にダメだと思った、それと同時に鴉に律さんが部長と軽音部をやめないでほしい世界を願った)
憂(そんな中で澪さんはこう思っていた、澪さんは律さんが親友である自分に相談もなしに、軽音部を辞める事に納得がいかないと、しかしそれはすぐに解決した、澪さんが慧眼の眼を持って律さんを見た時に全てを見透かして)
憂(そして無意識に分かった、律さんは部長としての責任感に耐えられなかったんだと)
憂(そこで澪さんは願いが叶えられていく中であらたな願いを願い、無意識に願いを捻じ曲げた)
憂(そのあらたな願いとは・・・私はなぜ律の苦しみに気付いてあげられなかったんだ、だったらせめての罪滅ぼしに私が
部長になって律の苦しみを受け取ってやればいい)
憂(そしてカラスはそのままその願いを叶えた、澪さんが部長で澪さんが律さんの代わりに苦しむ世界を)
憂(でも何で律さん関係ばかり、慧眼で見抜けた?)
憂(・・・考えてもわからないけど、これが今一番原因としてふさわしい、だったら!)
律「嘘だろ・・・澪・・・」
憂「え?」
律「憂ちゃん・・・澪がいなくなっちまった・・・澪が!澪があああああああああああああああああああ!!」
私が辺りを見回すとそこには律さんと虚空と深夜特有の冷たい風だけがその存在を主張している
憂「カラスもいない・・・嘘・・・間に合わなかった・・・?」
そんな・・・澪さんを助けられなかった・・・?いやだ・・・澪さん・・・そんなの嫌だよ・・・
憂「うあああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」
バッドエンド
ごめんよ、もうちょっと分けて書けば良かった
以上でお話はおしまいです、今まで保守してくれた方有り難うございました
乗っ取りから始めたけどSS書くのって難しい
途中で見かけたお話gdgdっていうのは余計な描写が多かったのかな
もっとテンポよく書けるようガンバリマス
最後に・・・憂ちゃんはかわうい!!
なんで澪消えたん?
あと律の本来の髪の色がどっちなのか
>>336
シキタリと手順を間違えて神様を降ろして神様怒らしたから澪消えた
特に原因は解ってないと神様ぷんぷん、澪のその後はその身によくない事が起こった
律の本来の髪色は黒で茶髪に染めている
だから初め澪が律の髪色を黒と指摘した時、唯や紬はカラスの眼を持っていないから律の髪色を有りのまま茶色として認識していたしオカシイとは思わなかった
解説あり
憂(鴉が残した痕がヒントになってるはず、澪さんが鴉に願いを願ったとしたなら自分に痕が出るはず、まず鴉の濡羽色は黒髪を指す、澪さんの髪は黒そのもの、あと澪さんは慧眼と神通力を持っている事になる、これは外見的特徴から見られない)
憂(そもそも何で私達は律さんが鴉に願いを願ったと勘違いした?それは澪さんが律さんの髪が黒色だと言ったから、律さんの眼に違和感を感じるといったから、澪さんが神通力で縛られた感覚を得たと証言したから)
憂(ん・・・?もし澪さんが慧眼(見通す眼)を持って律さんを見ていたとしたら・・・私は色覚が失われていて分からないけど律さんの髪色は今茶色で澪さんが慧眼の眼を持って本来の律さんの髪色(黒)を見い出していたとしたら・・・)
憂(じゃあ澪さんが律さんの眼に違和感を感じたのは?慧眼(見通す眼を持って律さんが部長として参っていた澪さんを心配する様子を違和感としてその眼から感じたから?)
憂(世界改変前の律さんが部長を辞めると宣言した時、澪さんの体を縛ったのは?その時に澪さんが鴉に願った反動?そういえば自分の体が自分の物ではない感覚に陥ったといって言たし、その時に鴉が澪さんに宿った?つまり神通力ではなかったとしたら)
憂(それらを踏まえてもしもの仮定を立ててみる)
先にハッピーエンドを見たせいかも知れないけど
取って付けたようなバッドエンドに感じたなあ
そういえばムギが情緒不安定なのには理由があるって言ってたけど
それはなんだったんだろう
>>341
律が改変した世界は澪に部長としての苦しみを気付いてほしいが故に律によって定義づけられ創られた世界だから
問題が起こらないと澪は律が部長をやって感じてきた想像恐怖等を追体験できない
だから紬が意識せずとも、軽音部に問題を起こすような行動をとってしまう
ある意味改変前の律に操られてるみたいな感じ
元スレ
澪「律!ちょ、ちょっと待てよ」
律「・・・・・・」
ガチャ
唯「おいーっす、ごめんね、遅れちゃった」
律「唯・・・」
唯「あれ、りっちゃん鞄もってどこ行くの?」
律「どこでもいいだろ、そこどいてくれよ」
唯「え?う、うん」
11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/15(土) 01:01:10.09 ID:hJNFTFm10
澪「待てって、律、どういう事だよ!」
律に理由を問いただそうとする、その時だった、口を開いた瞬間体に違和感を覚え、自分の体が自分の物ではない感覚に陥り思わず
しゃがみ込んでしまった
澪「ッ!」
唯「?」
律「澪?」
澪「--ッ!!」
律がこちらへと向き直る、すると自分の体が自分の物へ戻っていく感覚を取り戻し息を吐く
澪「・・・ぁ・・・いや・・・」
・・・何だ今の--。
12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/15(土) 01:09:08.07 ID:hJNFTFm10
律「・・・じゃあもう行くから・・・」
扉が閉まっていく中、律のか細い足と遠ざかっていく足元だけが私の中に響いていた
バタン
澪紬梓「律(りっちゃん(律先輩!」
唯「・・・・・・」
唯「えっとこれはどういう事?」
梓「唯先輩、律先輩がぁ!律先輩がぁ!!」
唯「あずにゃん落ち着いて、それだけじゃよく分からないよ、りっちゃんがどうしたの?」
13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/15(土) 01:17:02.34 ID:hJNFTFm10
梓「いきなり部長やめるって、もう私どうしたらいいか」
唯「えー?また?いつぞやのドラムの時みたいに冗談でしょ?」
澪「いや、あいつのあの様子尋常じゃなかった・・・」
そうだ、あいつのあんな様子滅多にみるもんじゃない・・・
唯「まじ?」
澪「うん」
唯「・・・・・・」
15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/15(土) 01:24:43.56 ID:hJNFTFm10
唯「ええええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇええええええ!?」
紬「うぅ・・・りっちゃん・・・何で?りっちゃん・・・ひっく」
唯「で、で電話!電話しよう」
澪「それが・・・今してるんだけど出てくれないんだ・・・」
梓「律先輩・・・どうして?私がいつも生意気な事いってるからですか?うぅ・・・」
澪「ちょっと待て、梓考えすぎだ」
唯「そうだよ、あずにゃん考えすぎだよ、何か他に事情があるんだよ、ね?だから自分を責めないの」
ダキッ
梓「うぅぅ・・・唯しぇんぱい・・・ふぇ~ん・・・」
17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/15(土) 01:32:34.39 ID:hJNFTFm10
澪「・・・私ちょっと律の家行って来るよ、事情を聞いてくる」
唯「じゃあみんなで行こうよ」
澪「ありがとう、でも全員でいくと話せる物も話せないと思うんだ、気恥ずかしさっていうかそういうのあるだろ?だから私一人で行って来るよ」
紬「で、でも!」
澪「みんなが律を心配する気持ちよく分かるよ、ありがとう、でも今は律の為だと思ってその気持ちは待つ事に使ってくれないか?」
唯紬梓「・・・・・・」
唯「・・・わかった」
18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/15(土) 01:40:52.16 ID:hJNFTFm10
紬「唯ちゃん!?」
唯「まあまあ、むぎちゃん、ここは付き合いの長い澪ちゃんにまかせましょうぜ、ずっと一緒にいた澪ちゃんには私達に分からないものが分かるかもしれない・・・悔しいけどね」
それを聞いたむぎは少し考える素振りを見せると自分に言い聞かすように頷いた後こう言った
紬「・・・・・・わかったわ」
澪「むぎありがとう、じゃあ行って来るよ」
一体どうしちゃったんだよ律・・・
バタン
紬「心配だわ・・・」
唯「・・・・・・」
19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/15(土) 01:47:44.06 ID:hJNFTFm10
・・・
ピンポーン
澪「りつー?」
澪「出ないな、帰ってないのか?」
うーん、どうしよう、寒いけど少しまってようかな?
壁によりかかり、両手を口の前に持っていき白い吐息を包む
そういえば、律を呼び止めた時体に違和感が走った、あれは一体何だったんだろう?
金縛り?みたいな・・・疲れてるのかな
・・・20分後・・・
さすがに凍るぞッ!まだ帰ってこないのか?
律母「あら、澪ちゃん」
澪「え?あ!律のマ・・・お母さん!」
20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/15(土) 01:55:53.26 ID:hJNFTFm10
律母「ふふふ、変わらないわね、こんな所でどうしたのかしら?風邪ひいちゃうわよ?」
澪「いや、はは・・・・律に用事があるんですけど、まだ家に戻ってきてないみたいで」
律母「おかしいわね、さっき律に電話かけた時、家にいるって言ってたわよ」
澪「え?」
あいつ、居留守か!・・・・・・私が来てるのはカメラで見えてるはずだしつまりそんなに話したくない事なのか?うぅ、ちょっとショックだな・・・
律母「全く、澪ちゃん待たせるなんてあいつもいい度胸してるわね、ちょっと呼んでくるわ」
澪「あっ!ちょ」
澪「行っちゃった・・・」
21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/15(土) 02:02:51.92 ID:hJNFTFm10
律母「澪ちゃん」
澪「あ、どうでした?」
律母「それが律ねえ、体調悪いから、今は誰とも会いたくないって言ってるの」
澪「そうですか・・・」
どうしよう、無理やりあがるわけにもいかないしな
澪「わかりました、そんなに急いでる用事でもないので今日は帰ります、律にお大事にって伝えてもらってもいいですか?」
律母「ええ、ごめんなさいね」
バタン
澪「はぁ・・・唯とムギに啖呵きっておいてこの様か」
澪「帰ろう・・・」
22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/15(土) 02:09:08.50 ID:hJNFTFm10
・・・
澪「ただいまー!」
澪母「おかえりなさい、澪ちゃん」
澪「ママ!」
ダキッ
澪母「ん?もう澪ちゃんったらどうしたの?」
澪「何でもない、なんとなく・・・」
私は小さい頃から落ち込むとこうやって甘えてしまう、律と知り合ってからは律にそこはかとなく甘えていたけど律関係、もしくは律がいない時はこうやってママに甘えてしまうのだった
23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/15(土) 02:17:31.22 ID:hJNFTFm10
澪母「りっちゃんと何かあったの?」
澪「え、ちち、違う!」
ママは全てを見透かすような眼で苦笑しながら私を見つめてくる、やっぱりばれてるみたいだ
澪母「ふふ、そう、早く仲直りするのよ」
澪「だから違うってば!」
澪母「はいはい、じゃあご飯の用意するから、またね」
澪「全く・・・」
25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/15(土) 02:27:08.25 ID:hJNFTFm10
トントントン
律何で部長やめる何て言ったんだろう、軽音部もこないなんて、私そんなの絶対に嫌だ
それにみんなを引き込んでおいて、今更辞めるなんて無責任すぎる、そうだ、そんなの許されるはずがない、明日ガツンと言ってやろう
バタン
と、その前に返ってこないと思うけど律にメール送っておこうかな
澪「ん?唯とムギと梓からメールきてる」
受信ボックスを開く、内容はどれも似通った物、それぞれの想いを彷彿とさせ律を心配する文がズラリと並んでいた
26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/15(土) 02:32:50.90 ID:hJNFTFm10
澪「あいつみんなにこんな心配させてどういうつもりだ」
澪「色々あって律には会えなかった、ごめんっと・・・ふう、後は律にメール送ってと」
澪母「澪ちゃーん、お風呂はいっちゃいなさーい」
澪「はーい、さっさと入っちゃうか」
ここまでは普通だった、明日事情をよく聞いて解決する、それで・・・それで終わるはずだった
27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/15(土) 02:40:24.33 ID:hJNFTFm10
・・・翌日学校・・・
澪「おはよう」
唯紬「澪ちゃんおはよう!」
澪「律は?」
唯「へ?りっちゃん?まだ来てないみたいだよ」
紬「今日は一緒に来てないの?いつも一緒なのに」
澪「べ、別にいつも一緒ってわけじゃないよ、あいつ電話でなくて先に来たんだ」
28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/15(土) 02:47:54.98 ID:hJNFTFm10
律「おいーっす」
唯「あ!来たみたいだね、おーい、りっちゃん!」
律「おー唯どしたー?」
唯「愛しの姫君が王子様に用がおありのようですよー」
律「おー?澪殿でございますな?なーんだよ」
ちがうと言いながら律の声がするほうへと振り向く、だがそれを見た瞬間それが誰なのか一瞬分からなかった
なぜなら
それの髪色が真っ黒へと染まっていたから。
29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/15(土) 02:57:33.31 ID:hJNFTFm10
澪「あ・・・お前髪染直したのか?イメチェン?」
律「染める?何いってんだ、私は昔からこの色だろ」
澪「はあ??嘘つくなよ」
律「誰が?」
澪「律に決まってるだろ!」
紬「どうしたの?」
律「いや、なんか澪がさ、私が髪染めたかって訳わかんない事聞いて来るんだよ」
唯「えー?澪ちゃん何言ってるの、1年の時からりっちゃんはずっとこうだったじゃん」
31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/15(土) 03:03:45.68 ID:hJNFTFm10
澪「え?」
なんだ、みんな何いってるんだ?律はずっと茶髪だっただろ?それに昨日あんな事があったのにみんなのこの様子は?
澪「分かった、またみんなで私を担ごうとしてるんだろ?その手にはのらないからな」
唯律紬「?」
律「お前大丈夫か?」
唯「澪ちゃんこそ私達を担ごうとしてるんでしょ~?その手にはのらないと言わせてもらうよ!」
紬「澪ちゃんがそんな冗談いうなんて珍しいね」
32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/15(土) 03:10:20.98 ID:hJNFTFm10
澪「皆いい加減に」
律「はいはい、面白い面白い」
唯「同じネタは重厚な笑いをとれないのですよ澪ちゃん」
なんだ・・・皆のこの物言い・・・冗談・・・じゃない?
澪「律本気か?」
律「本気って何だよ、あんまりしつこいのは好きじゃないよ」
澪「・・・・・・」
いや、在り得ない、律はこうやっていつも私をからかってきた、大方昨日の事が気まずくてふざけて
うやむやにして、なかった事にしようとしてるんだろう
唯とむぎが普通に振舞っているのは律と連絡を取り合って協力しているとみていい、この二人は暗い雰囲気を拒むからな、丸く収まればそれで良しといった所か
33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/15(土) 03:17:50.36 ID:hJNFTFm10
澪「おい律」
律「何ー?」
でも私は言っていい事と言っちゃいけない事を区別させる必要があると思う、あんな形で部長を辞めるなんて
みんなの信頼から逃げる行為なんて口にしちゃいけない
澪「昨日の部長を辞めるって件だけどな」
律「部長やめるの?」
澪「やめるの?ってお前がだな」
律「私がやめる?軽音部を?」
澪「え?」
律「え?私は軽音部やめねーよ」
34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/15(土) 03:23:35.98 ID:hJNFTFm10
澪「いやいやいやいやいや」
律「いやいやいやいやいやいや」
澪「ふざけてるのか?」
律「さっきからふざけてるのはお前だろ」
ちょっと待て、話しが噛み合っていない
律「大体軽音部の部長って澪じゃないか、お、お前部長辞めるのか?」
澪「はい?」
35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/15(土) 03:30:16.43 ID:hJNFTFm10
律「おい唯むぎ!大変だ!澪が部長やめるっていってる!」
唯紬「え?」
唯「部長やめるって何で!?まさか軽音部やめちゃうの!?澪ちゃん!」
紬「澪ちゃん・・・?嘘・・・よね?」
澪「え?」
紬「私そんなのやだ・・・澪ちゃん・・・うぅ・・・」
な、泣きそう!?
36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/15(土) 03:37:07.86 ID:hJNFTFm10
澪「いや、辞めない!辞めないから!」
紬「ほ、ほんとう?」
澪「本当本当」
紬「グス・・・良かったわぁ、そんな事になったら私学校辞めちゃってたかもしれないもの・・・」
律「おいおい」
紬「へへ、もしそうなったらそれくらいショックって事なの、でも澪ちゃんたちの悪い冗談はやめてほしいな?」
澪「はい、ごめんなさい・・・」
37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/15(土) 03:42:11.79 ID:hJNFTFm10
ガラッ
さわ子「ホームルーム始めるわよー!」
唯律紬「はーい」
ついあんな事言っちゃった、でもあのむぎの様子演技をしている様にはみえなかった、これは一体どういう事だ?
澪「席つかないと・・・」
そうだ!
38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/15(土) 03:49:12.92 ID:hJNFTFm10
・・・
澪「あのーさわ子先生」
さわ子「あら澪ちゃんどうしたのかしら?」
澪「私って軽音部の部長じゃないですよね?」
さわ子「月並みね、そういうのは唯ちゃんとりっちゃんで間に合ってるわよ」
澪「え?」
さわ子「ん?」
この反応・・・
澪「いえ、何でも・・・何でもありません」
39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/15(土) 03:56:33.81 ID:hJNFTFm10
さわ子「変な澪ちゃん、あなたが軽音部を復活させたんでしょ?」
澪「えええ!?」
さわ子「?」
澪「ちょっとその話詳しく!!隅から隅まで教えてください!」
さわ子「ええ、まあいいけど」
・・・部活時間・・・
梓「澪先輩暗い顔してどうしたんですか?」
澪「いや、はは・・・」
律「部長しっかりー!」
40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/15(土) 04:02:08.69 ID:hJNFTFm10
あれから分かった事
それは律が軽音部を創設した経緯が全て私がやった事になっている、軽音部に律を誘い、むぎを誘い、唯を引き入れる
やり方は違えど、結果的にはここに同じメンバーが集まり私が部長で、そして梓が入部した
なんだこれ・・・みんな私が部長で当然みたいな雰囲気だし、昨日の事なんてなかったように振舞うし
澪「記憶?世界が歪んでる?なんだこれまるで世界が変わってしまったような・・・」
梓「唯先輩、澪先輩どうしちゃったんですか?」
唯「さぁ?何か朝からおかしいんだよ」
梓「そうですか・・・澪先輩今日体調悪いとかだったら部活お休みしますか?」
澪「考えれば考える程訳分かんない、悪い夢にでも引っ張られてるのか私は」
43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/15(土) 04:10:18.59 ID:hJNFTFm10
梓「みーおーせーんぱーい?」
澪「へ、あ?練習!?よ、よーしやるかー!」
なぜか何ともいえなそうな顔で私を見つめている梓、やめて、そんな不審者をみるような顔で見ないでくれ
澪「ほらみんな用意用意!」
唯律「えー」
言うと思った、よく分かんないけど今は私は部長なんだ、いつもみたいに甘やかしてやらないぞ
澪「またお前らは!部長命令だ、早く用意しろ!」
44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/15(土) 04:18:16.05 ID:hJNFTFm10
唯「はぁ~い」
律「ぶーぶーぶー!」
紬「準備完了であります!」
・・・
律「今日はこれくらいにしようぜ」
澪「そうだな、今日はみっちり練習できたし、これくらいで終わっておくか・・・」
部活中はまだマシだったけど何かいざ冷静になってみるとなんで私がこんな状況に陥ってるんだろう、なんだか気持ちが沈んでいく、正しくこれはどどめ色だ・・・
唯「澪ちゃーん今度は何か元気ないね?」
澪「そんな事ないよ・・・」
45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/15(土) 04:24:17.71 ID:hJNFTFm10
唯「そうだ、澪ちゃーん、今日家にご飯食べに来るんだよね?」
澪「え、そんな約束してたっけ?」
唯「えーしたよ!」
律「あらあら、また澪ちゃまったら脳活動がサボタージュしてるのかしら?おかしい子ねぇプークスクス」
澪「う、うるさいバカ律!」
頭のおかしい子扱いされたらたまらない、頭の整理がつくまでは在りのままの流れに身を任せたほうがいいかもしれない・・・
46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/15(土) 04:28:37.38 ID:hJNFTFm10
澪「そうだった、ごめん忘れてたよ」
唯「えーひどいよぷんすかぷんだよ!」
澪「はは・・・」
梓「それじゃ鍵返してきますね」
紬「はーい、校門前で待ってるわね」
澪「はぁ・・・」
47: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/15(土) 04:37:48.92 ID:hJNFTFm10
・・・
「ありがとうございましたー!」
唯「からしをつけてっと、澪ちゃーんはいこれ!」
澪「ん?中華まん?くれるの?」
唯「澪ちゃん部活の時元気なかったら中華まんのお裾わけ!美味しい物食べると、元気になるんだよ」
唯「だからこれ食べて、早く元気になってね!」
澪「唯・・・」
多分唯にとってはただの親切心、だけどそれはこの寒い冬の中こんな状況になり混乱していた私の心に暖かい中華まんと共に唯の暖かい親切心が強く胸に響いた
澪「唯・・・ありがとぉ・・・はむっ」
48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/15(土) 04:43:44.94 ID:hJNFTFm10
唯「美味しい?」
澪「美味じいよお、ひっく唯あじがとぉ・・・ひっく」
唯「ど、どおして泣くの!?からしつけすぎちゃった?ごめんねごめんね」
澪「ううん、ぐす、ぞんなごとないよお・・・」
唯「そっかぁ、良かったあ」
澪「ゆい~!ゆい~!」
ダキッ
唯「ちょ、澪ちゃん苦し」
50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/15(土) 04:50:46.14 ID:hJNFTFm10
・・・
唯「ただいまー!」
憂「おかえりなさーい、お姉ちゃん・・・」
憂「澪さん」
澪「こんばんは、憂ちゃん、今日はごめんね」
憂「いえいえ、えっとお食事ですよね?腕によりをかけてつくってますよ!」
澪「あはは、ありがとう」!」
51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/15(土) 04:55:41.45 ID:hJNFTFm10
唯「今日も今日とて芳香な香りが満ち溢れてますなあ、余は満足じゃ!」
憂「えへへー!」
憂「いたた」
唯「どうしたの?憂」
憂「眼がちょっと痛いんだ、そのせいでよく見えなくて」
澪「私目薬持ってるから使う?」
憂「はい、すいません、使わせていただきますね」
52: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/15(土) 05:01:26.47 ID:hJNFTFm10
・・・
唯「でさぁりっちゃんがね」
とりあえずここまでで分かったのは基本的な事は変わってないという事、変わったのは私が部長になったって事と律の髪色が黒になったって事くらい。
さっきの唯のお陰で冷静に物事が見れるようになってきた、とりあえず
この理解に苦しむ状況を打破しなくてはいけない、どんな物にも原因はある、それを突き止めないと前には進めない
そうだ、がんばれ私
唯「で、聞いてる?澪ちゃん」
澪「え?聞いてる聞いてる」
54: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/15(土) 05:09:39.05 ID:hJNFTFm10
唯「うっそだー!ねえ憂聞いて今日澪ちゃんおかしいんだよ、変な事言い出すし、ぼーっとしてるし、泣き出すし」
澪「あっこら!」
憂「澪さんが?えーっと最近忙しいから疲れてるんですよね?」
澪「そ、そう、最近夜遅くまで泣ける本とかよんじゃって感情移入しすぎて寝不足と混同して情緒不安定になったりとか、色々はは・・・」
憂「は、はぁ・・・」
唯「我らが部長ともあろう者が情けないですぞ!」
憂「え?何でそこに律さんが出てくるの?」
澪「!?」
人間想定外な事が起こると一瞬パニックになるとはこの事だろう、そしてその言葉を理解すると同時に動悸が早まり心臓がドクンドクンと高鳴っていくのが分かった
唯「りっちゃん?私りっちゃんの話なんてしてないよ」
56: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/15(土) 05:17:49.53 ID:hJNFTFm10
憂「ん、聞き間違えた、ちょっと考え事してたんだ~へへ」
ちょっと待て、今憂ちゃんは何ていった?明らかに今の流れからして部長を律として受け取っていたよな?まさか憂ちゃんは私と同じ世界の人間なのか?なのかじゃない!そうに違いない!
唯「憂まで聞いてないなんて私の話つまらないかなあ・・・ショックだよ・・・」
憂「ちが、そんなんじゃないよ、おねえちゃn」
澪「憂ちゃん!!」
憂「はえ?」
澪「ちょっと来てくれ!!」
憂「わっわっちょっと澪さん!」
57: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/15(土) 05:25:09.74 ID:hJNFTFm10
・・・
澪「さっきの話の流れで分かった、率直に聞く、憂ちゃんはこの世界の人間じゃないだろう?」
憂「この世界の人間?どういう意味ですか?」
澪「そのままの意味だよ、変わらず変えずそのまま受け取ってくれ」
憂「・・・・・・驚いた」
憂「・・・なるほど、澪さんの意図は汲みとめました、ええ、違いますけど多分その通りだと思います」
違うけどあってる?どういう意味だ、でもこの口ぶりからして憂ちゃんは何か知っている?
58: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/15(土) 05:32:25.85 ID:hJNFTFm10
澪「そっかぁ・・・やったあ!!やっと話の通じる人に会えた!」
憂「・・・・・・」
澪「憂ちゃんも私と同じでこの世界に飛ばされたのか?」
憂「飛ばされる・・・?成る程言い得て妙ですね、私も澪さんと同じですよ」
澪「そうか・・・何でこんな事に・・・」
澪「なあ憂ちゃんこの世界はどうなってるんだ?昨日までの現実と全然違うんだ、私が部長になってたり、律が黒髪になってたり、みんなの記憶が歪んでいたり理解できない」
憂「へぇ・・・この世界はこの世界、昨日とは変わりましたけど世界は変わってません」
59: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/15(土) 05:41:46.79 ID:hJNFTFm10
澪「え?」
憂「この世界はいつも一つ、昨日あった世界と同じものです」
澪「な、ちがうだろ!?昨日とこの世界が一緒っていうのか?つじつまがあっていない、馬鹿げている」
憂「いやいや、むしろ馬鹿げているのは世界に馴染めていない私達の方、世界は割と頻繁に改変しています、澪さんのパターンは珍しいといえますがね」
憂「みんな気づかない、違うか、順応してるだけでおかしい事は何一つない、むしろおかしいのは私達」
憂「昆虫が草を食べカエルが昆虫を食べヘビがカエルを食べるこれと同じ、自然の摂理です」
60: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/15(土) 05:46:39.55 ID:hJNFTFm10
澪「・・・私達が間違っていてこの世界が正しいっていうのか?」
憂「その通りです、澪さんはここが別の世界、平行世界的な何かだと思ってたみたいですね」
澪「違うのか」
憂「違いますよ、そもそも平行世界なんてない・・・いや追いつけないといった方が正しいか・・・まあそういう類のものではありません」
澪「そんな・・・じゃ、じゃあ元の状態に戻る方法はないのか・・・」
憂「諦めは希望の放棄、心の養生の為ですか?まあどちらでもいい事ですが・・・元の状態に戻る方法はあるといえばあるしないといえばない、全ては澪さんが決める事、ただこうなった原因はありますよ」
61: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/15(土) 05:53:16.80 ID:hJNFTFm10
憂「さぁ・・・?澪さんは分かりやすい結果を求めすぎている、自分で考慮すべきです、その方が真実がわかった時に深みが増します」
澪「この状況でそんな冗談は」
憂「いや本当に分からないんですよ、私が今の時点で分かる事はこれで全部、なのでまた何かあったら来てください、話くらいは聞けるかもしれません、ただ覚えていてください、全ては澪さんが決める事、この意味をよく考えてください」
澪「・・・・・・」
澪「なんで憂ちゃんはそんなに詳しいんだ?」
62: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/15(土) 05:58:25.91 ID:hJNFTFm10
憂「・・・・・・」
憂「この眼で見足で調べ頭で考え感じた結果といっておきます」
澪「・・・」
唯「憂ー!澪ちゃーん!内緒話はひどいよー、私寂しくて死んじゃうよー!」
憂「お姉ちゃんが呼んでますね、澪さん行きましょう、お姉ちゃんが寂しくて死しんじゃうそうですから」
澪「・・・ああ・・・」
澪(何だろう、何か違和感を感じるような、それに最近会ってなかったからだろうか、憂ちゃんってあんな刺刺しかったっけ
63: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/15(土) 06:03:07.34 ID:hJNFTFm10
唯「じゃあ澪ちゃんばいばーい、また明日学校でね!」
澪「また明日な!憂ちゃんも今日はありがとう、お料理おいしかったよ」
憂「いえいえ、どういたしまして」
澪「またね」
ふう、遅くなっちゃったな、しかし原因って何だ?やっぱり変わってしまった事に関係があるのか?そうだとしたらやはり眼に見えて変化した律が怪しい、だけど怪しいとはいえど、当の本人は全く解っていない様子だった、うーん
しばらく様子を見る他ないのか、歯がゆいな
76: 61文ぬけてた 2011/01/15(土) 17:14:57.20 ID:hJNFTFm10
澪「!!どういう意味だ?・・・その原因って?」
憂「さぁ・・・?澪さんは分かりやすい結果を求めすぎている、自分で考慮すべきです、その方が真実がわかった時に深みが
増します」
澪「この状況でそんな冗談は」
憂「いや本当に分からないんですよ、私が今の時点で分かる事はこれで全部、なのでまた何かあったら来てください、話くら
いは聞けるかもしれません、ただ覚えていてください、全ては澪さんが決める事、この意味をよく考えてください」
澪「・・・・・・」
澪「なんで憂ちゃんはそんなに詳しいんだ?」
77: 61文ぬけてた 2011/01/15(土) 17:18:12.28 ID:hJNFTFm10
・・・部室・・・
梓「れーんーしーゆーぅ」
唯「えー昨日したじゃん!今日はもう無しでいいよ、むしろ無しがいいよ」
澪「何いってるんだ?部活動は部で活動をするから部活動っていうんだよ、そしてここは軽音部だ」
唯「ちびしいちびしいよぶちょう!」
ああ、そういえば部長って私か、慣れないなあ
律「はーい、部長なら部員の意見も取り入れないといけないと思いまーす」
澪「そんな事いってもだめだ、絶対さぼらせないからな」
78: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/15(土) 17:24:15.15 ID:hJNFTFm10
律「えー・・・やだやだ!」
う・・・律本当に嫌そうだな、まぁ確かに部長なら部員の意見も取り入れないとだめなのか?
澪「えーっとじゃあ明日はちゃんとやるからきょ、今日は休みがいいのかな?」
梓「そういっていつもやらないじゃないですか!ダメです、やりますよ!やるべきです」
澪「あー、それもそうだな、じゃあやるべき・・・なのか?」
唯「のうのう!今やらないからこそ、明日やった時に充実感が満たされ更に新しい演奏法に気付けるかもしれない、それも一つの練習のあり方だと思います」
梓「適当に理由つけてるだけじゃないですかそんなの!大体そんな練習法に匹敵するレベルにすら達してないです!」
79: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/15(土) 17:30:17.85 ID:hJNFTFm10
澪「えーっとあーっと」
練習した方がいいのか?練習しない方がいいのか?ど、どっちが正解なんだ!?
紬「まあまあ、とりあえずお茶のんで落ち着きましょう?」
律「そうそう、お茶お茶ー!」
梓「・・・もう」
澪「梓、明日練習するから・・・な?今日はなしにしとこう」
梓「はい・・・」
80: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/15(土) 17:36:14.72 ID:hJNFTFm10
・・・翌日・・・
梓「今日はやりますからね」
唯律「えー!」
澪「おいちょっと待て!二人とも昨日はやるっていっただろ、ちゃんと私の記憶にインプットされてるぞ」
律「みんな今日は練習やりたくないって思ってるよ、なー?」
唯「ねー?」
梓「だめですよ、昨日の自分に責任をもってください、曲がりなりにも先輩じゃないですか、後輩に見本をみせてください!
」
澪「そうだz」
81: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/15(土) 17:42:27.70 ID:hJNFTFm10
律「じゃあ多数決でーす、今日は楽しんでお茶したい人ー?」
唯紬「はーい」
梓「・・・・・・」
あれ、みんな練習したくないんだ?できれば部員の意見を尊重したいし、そうすると練習する派は梓一人になるのか
澪「あ・・・みんながそう言うなら練習はまた今度にしたほうがいいのかななんて・・・」
梓「!!」
律「ほらほら部長もこう言ってるわけだしさあ」
梓「はぁ・・・」
梓「いっつもそうやって・・・結局練習しないで、もうやだ・・・」
澪「え?」
梓「もういい、帰る・・・」
82: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/15(土) 17:48:15.32 ID:hJNFTFm10
澪「あ、ちょ、ちょっと梓!」
紬「梓ちゃん!」
バタン
唯「ちょっとやりすぎちゃったかな、あずにゃんちょっと涙声だったよね」
律「・・・・・・軽音部は元々こうやって活動してきたんだ、それに慣れない梓が悪いよ」
紬「りっちゃん!」
律「なんだよ、じゃあ梓の為にティータイム廃止でもするか?むぎだってみんなにお茶入れるの楽しいっていってただろ?それ
を止めるのかよ」
紬「なんでそんな話になるの!?止めるなんていってないわ、ただ梓ちゃんの気持ちも考えてちょっとは練習もするべきよ」
律「どうだろうな?梓は口を開けば練習練習、むぎのティータイムを心の奥底ではうっとおしいと思ってるかもしれないぜ」
紬「それは・・・」
85: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/15(土) 17:54:13.08 ID:hJNFTFm10
なんだこの空気いつもと違う、な何とかしないと
澪「皆落ち着けって!物事を悪い方へ悪い方へと考えるな」
律「お前がそれを言うのかよ、部長のくせにお前が頼りないからこうなったんじゃないか」
澪「!!」
紬「りっちゃん!それは八つ当たりよ」
ぁ・・・そうだ・・・律のいう事は間違ってない、私がしっかりしてないからこうなったんだ
律「事実は口をつくもんでな、悪かったよ」
あの時私はどうすれば良かったんだ、何が正解で何が間違ってるんだ?
いつもの部長でない私なら何も考えずに練習しようって言ってたはずだ、立場が違うだけでこんなにも自分の気持ちが変
わるものなんて思いもしなかった・・・こんな気持ちになるなんて思いもしないよ・・・
澪「・・・くそ」
88: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/15(土) 18:00:07.95 ID:hJNFTFm10
唯「ちょっと皆やめようよ、ね?」
律「・・・ごめん」
紬「ごめんなさい・・・」
私の・・・私のせいだ・・・
・・・
唯「皆落ち着いた?」
澪「うん・・・」
律「ごめんな、澪むぎ・・・」
紬「ううん、私が悪いの」
澪「いや、私こそごめん・・・」
澪「なあ、私ちょっと私梓の家いってくるよ」
93: >>89ちゃんと理由があるんだ 2011/01/15(土) 18:11:36.60 ID:hJNFTFm10
唯「私も行くよ、ね?りっちゃんもむぎちゃんも行こう?りっちゃんもあずにゃんの事嫌いなわけじゃないんでしょ?」
律「ああ・・・」
紬「もちろん」
・・・
ピンポーン
梓「はい」
唯「あずにゃん!さっきはごめん、みんなで謝りにきたんだ、出てきてくれないかなあ?」
梓「・・・ごめんなさい唯先輩、今は話したくありません、帰ってください」
唯「え?そんな事言わないで、あずにゃん!」
ブチッ
95: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/15(土) 18:17:23.95 ID:hJNFTFm10
澪「梓・・・」
唯「・・・・・・」
紬「・・・・・・」
律「はぁ・・・じっとしてても変わらない、帰ろう、梓もああ言ってるんだ」
澪「ちょ、こうなったのは私達のせいなんだぞ、梓に謝って何とか分かってもらわないと」
律「私もさっきのはふざけすぎたしいいすぎたと思ってる、でも今は謝まれる時じゃないと言ってるんだ、時間が必要な時もあ
るだろう?」
澪「・・・・・・」
唯「・・・・・・」
紬「・・・・・・」
97: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/15(土) 18:23:09.43 ID:hJNFTFm10
唯「そうだね、そういう時もあるかもしれない、かえろっか」
紬「うん・・・」
澪「分かった・・・それが必要な事であるなら・・・」
・・・
唯「あ、横断歩道の信号変わっちゃう」
律「やば、急げ!」
プップー
澪「あ」
紬「信号変わっちゃったね」
唯「澪ちゃんとむぎちゃん渡れなかったみたいだねー」
律「しょうがないな、待ってよう、私と唯なら突っ走ってくるだろうけどあいつらはそれをしないだろうしな、危ないし」
98: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/15(土) 18:29:11.96 ID:hJNFTFm10
澪「はぁ・・・」
さっきの私は、どうしたら良かったんだろう、むぎに聞いてみようかな、私じゃ判断がつかないよ
澪「なぁ、むg」
『お前がそれを言うのかよ、部長のくせにお前が頼りないからこうなったんじゃないか』
!!いやダメだ、弱い所は絶対に見せられない、部長は頼りになる強い存在でいなくちゃいけない、私一人で考えていか
なくちゃいけないんだ、そうでないと強くないとみんなに愛想つかされちゃうよ・・・
紬「どうしたの?澪ちゃん」
澪「あ、いや、じっとしてたら寒いから早く信号変わらないかなって」
紬「うん・・・そうね」
100: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/15(土) 18:35:30.16 ID:hJNFTFm10
・・・澪宅・・・
澪「はぁ・・・難しいよな、見てる分には楽だけど実際の立場に立つとそうじゃないって身を持って思い知らされた、律が部長
の時は一体どうしていたんだろう、どんな気持ちだったんだろう」
澪「あいつはこんなに私みたいに気にしないのかな、私が気にしすぎなのかな」
澪「自惚れじゃないけどあいつに見えているものは私にも見えると思っていた、私に見えるものはあいつにも見えると思った、
でもそうじゃなかったんだ、今日それが分かった・・・」
澪「はあ・・・律私は部長としてどうすればいい?」
・・・翌日学校・・・
唯「おいっすー!」
律「おいっす!」
紬「おはよう」
澪「おはよう、みんな梓から何か連絡・・・え?」
101: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/15(土) 18:42:28.53 ID:hJNFTFm10
梓の事を聞こうと皆を見渡す、だが一人だけいつもと違う言葉では説明できない違和感を纏った人物がそこにいた
その原因を必死に探す、なんだ?どこが違う?そいつと眼があう、そして気付いた、その正体は突き刺すような射抜くような眼
、違和感の正体は・・・律のその眼だった
澪「り、律お前アイプチか何かしてるのか?」
律「アイプチ?いや別にしてないけどなんでそんな事いうんだよ?」
澪「いやなんか律の眼がこわいっていうか、おかしいっていうか」
律「おかしいのは澪ちゃんでございますですよ?」
澪「なんだとぉ」
律「唯私の眼なんかおかしいかな?」
唯「ううん、いつもと一緒だよ、澪ちゃんの気のせいじゃないかな」
澪「そうかな・・・」
104: >>103みすった こっちがホンモノ 2011/01/15(土) 18:50:11.38 ID:hJNFTFm10
・・・部活時間・・・
律「梓来ないな」
澪「むぎもこないな、先生に呼び出しでも受けてるのか?」
唯「むぎちゃんなら帰ったよ、さっき帰る所みたもん」
律「え、まじで?」
唯「まじまじ大マジだよ、なんか急いで帰ってたよ、あれ誰か連絡受けてないの?」
澪「受けてないけど・・・」
律「ええ、はやく言えよ!!でも連絡なしなんてむぎにしては珍しいな」
むぎこんな状態の軽音部が嫌で帰ったのか?いやただの用事だよな、多分・・・そうだよな
唯「むむ、なんかいきなり寂しくなっちゃったね軽音部・・・」
105: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/15(土) 18:55:09.44 ID:hJNFTFm10
澪「ぁ・・・ごめん」
唯「なんで澪ちゃんが謝るのさ、変なの」
そうだ頭では分かっている、でも心が悪い方へと物事を考えてしまう、律が部長の時に上手くいっていた軽音部が私が部
長になった途端、ぎこちない方へと進路を向けた
もしむぎが急な用事ではなくみんなに見つからないように足早に早く帰っ
たんじゃないかとか、梓はもう完全に愛想を尽かしてこのまま疎遠になるんじゃないかとか。
律「今日はやる事ないしもう帰ろうか」
唯「そうだね、ね?一緒に帰ろう」
澪「ごめん、私はもうちょっと部室に残っていくよ、やりたい事があるんだ」
唯「そっかぁ・・・、じゃあ帰ろうかりっちゃん」
律「ああ、ちょっと帰り寄りたい所あるんだけどさ」
106: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/15(土) 19:01:47.70 ID:hJNFTFm10
バタン
澪「・・・・・・」
澪「・・・・・・けっこう堪えるよ、むぎ、梓・・・」
澪「・・・うぅ」
・・・翌日・・・
唯「でさー」
紬「ええ」
はぁ・・・私からはむぎに昨日部活になんでこなかったか聞きにくい、誰か聞いてくれないかな
唯「そうだ、むぎちゃーん何で昨日部活こなかったの?何か特別な用事?」
おお、ないすだ唯、利用したみたいで気がひけるけど便乗させてもらおう
紬「あ、昨日はごめんなさい、ええ、急な用事が入ってしまって行けなかったの」
107: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/15(土) 19:07:16.29 ID:hJNFTFm10
良かった、やっぱり急な用事だったんだ!
澪「そっか、なら仕方ないよ、じゃあ今日は」
紬「今日も・・・ごめんなさい」
澪「あ、そっか・・・今日も用事か、用事で来れないのは仕方ないよな、はは、いいんだ・・・」
紬「ごめんね、それじゃあ、授業の用意するから、またね」
澪「あ、ちょ」
そんな逃げるように行かなくても・・・それに理由も話してくれないなんて、むぎはやっぱり・・・
澪「・・・ぐす」
108: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/15(土) 19:17:45.01 ID:hJNFTFm10
・・・部室・・・
律「なんで澪以外だれもいないんだ?梓はともかくとして唯とむぎまでいないなんてな」
唯まで・・・
澪「私が部長だからだよ・・・」
律「ん?何か言った?」
澪「何でもないよバカ律」
律「何でもないのにバカって何だよ、意味わからないし、ちょっとひどいぞ?」
意味が分からない?どうして気づいてくれないんだ、きっと唯とむぎは愛想つかしてこないんだ、梓ももう・・・私が部長だから
。
律「こんだけいないと練習もへったくれもないな、帰ろう、澪」
澪「帰らない」
109: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/15(土) 19:22:29.89 ID:hJNFTFm10
律「何かお前おかしいな・・・大丈夫か?」
澪「・・・・・・」
律「はぁ・・・言ってくれないと分からないよ、もう私は帰るよ・・・じゃあな」
バタン
澪「・・・・・・」
澪「・・・辛い・・・」
澪「うぅ・・・泣きそうだよ」
澪「ぐす・・・ひっく・・・ひっく・・・りつぅ・・・」
憂「それは泣いてるっていうんですよ」
110: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/15(土) 19:28:50.15 ID:hJNFTFm10
憂「泣いてるじゃないですか」
澪「!!う、憂ひゃ、ん!?」
憂「お姉ちゃん今日お休みするって伝えにきたんですけど澪さんがこうなっている事は存外でした、泣く事で気持ちが晴れる
なら泣くべきだと思いますよ、その方が物事を冷静に見定めれる」
澪「え?ひっく、唯は私に愛想つかじてごないんじゃ・・・」
憂「何の話ですか?お姉ちゃんは今日あの人達が帰ってくるからお休みするだけですよ」
澪「あの人達?」
憂「お父さんとお母さんです」
ぁ・・・私の勘違い、思い違いだったんだ、そうだ、普通にしてたら部活を休む事くらいあるじゃないか、それを私は唯は部活
がこんな状態だから楽しめないから来ないと勘違いして・・・
111: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/15(土) 19:36:41.30 ID:hJNFTFm10
憂「あと梓ちゃんですけど先輩達にひどい態度とっちゃって部活に行きにくいちゃんと話し合いたいって相談うけましたよ、澪
先輩から手差し伸べてあげては?」
梓も・・・部活来てくれようとしてるんだ・・・
憂「律先輩がなんかしてくれたからこういう気持ちになれたとかなんとか言ってましたけど」
澪「・・・・グス」
憂「聞いてない・・・」
澪「ぐすっ、よがっだ、ちょっとだげ胸かしてもらっでも・・・ひっく、いい”?」
憂「はぁ・・・どうぞ」
澪「うっうっうぇぇん、憂ぢゃぁあん、憂ぢゃぁぁぁん」
115: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/15(土) 19:48:50.90 ID:hJNFTFm10
ダキッ
憂「あっ、んん・・・」
澪「ふぇぇぇん」
憂「す、すいません・・・もうちょっと顔を右に・・・」
・・・
憂「もういいですか?」
澪「うん・・・ごめんね、みっともない所見せて」
憂「構いませんよ、周りに人がいるだけで助かる事もあるっていいますから私がいることで澪さんの気が紛らうなら」
憂「さて話は変わりますけど原因は掴めましたよね?」
澪「原因?」
117: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/15(土) 19:54:37.22 ID:hJNFTFm10
憂「そう、澪さんがこんな状態になっている原因、もうそんな状態だから気付いてると思って」
澪「え?」
憂「そんなやり取りは不毛です、部室を訪ねると泣いている澪さん、何もなかったなんて言わせない」
憂「ふむ・・・そうですね、ここ最近澪さんに起こった事、感じた事教えてくれますか?後この世界が改変する前の出来事も
お願いします」
澪「う、うん」
私は数日前からここ数日の出来事、思った事を全て憂ちゃんに話した
律が部長を辞めると宣言した事、部長だから感じる大変さ、孤独感、不安感全てを打ち明けた、本当に色々な事を話した、ほんのちょっとの期間だったけどそれ程私は
様々な事を感じ取っていたのだと思う
憂「そうか、だから律さんは世界を」
123: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/15(土) 20:06:26.16 ID:hJNFTFm10
澪「律?律がどうしたんだ?どういう事?」
憂「澪さんが部長として感じた事体現した事、それは律さんが部長の時に日頃から感じ恐れていた想像恐怖不信感、それが澪
さんへと降って来ている」
憂「つまり・・・恐怖に耐えられなくなり自分の苦しみを澪さんに押し付けた、律さんは部長としての責任から重圧から逃げ
たんです」
澪「な、律はそんな事しない、それにあいつは私と違って弱くないし律にとってはそんなささいな事で」
憂「そんなささいな事・・・?律さんは澪さんがいうそんなささいな事を3年も感じていた、その辛さが澪さんに全て分かるんで
すか?それに何か、律さんは弱くないからって責任から重圧から逃げちゃいけない理由でもあるんですか?」
憂「人をまとめる立場にある人は精神力が頑丈でないと潰れてしまう、自分から人が離れていく恐怖感、自分
の判断ミスで物事が上手くいかなくなる不安感・・・他にもある、それは思い入れが深い程、自分の首を絞める結果に繋がる」
128: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/15(土) 20:14:39.42 ID:hJNFTFm10
澪「・・・確かに律は辛かったかもしれない、でもあいつは部長で私達を引き入んでそんな簡単に逃げていいもんじゃないだ
ろう!」
憂「そう、律さんもそう思っていた、だからこそ逃げてはだめだと思った、でもそれが逆に律さんを苦しめ、皮肉にも逃げさせる
口実になった」
澪「ならなんでそんなになるまでなんで私達に相談しなかっ」
澪「あ・・・」
澪『!!いやダメだ、弱い所は絶対に見せられない、部長は頼りになる強い存在でいなくちゃいけない、私一人で考えていかなくちゃいけないんだ、そうでないと強くないとみんなに愛想つかされちゃうよ・・・』
憂「律さんは頼りたくても頼れなかった、自分は部長だから、強い存在でないとならないから、だけど気づいてほしかったとも
言える、唯一無二の親友だけには澪さんにだけには」
憂「それが澪さんがこの世界で部長になった理由、これは律さんの独りよがり、澪さんに自分の苦しみを気づいてほしくない
が故に気づいてほしかった」
133: >>129 みすってるこっちがホンモノ 2011/01/15(土) 20:49:42.34 ID:hJNFTFm10
憂「心では重圧から部長を辞めたいと願っていた、だけど今まで感じていた楽しさから軽音部自体は続けたいと思っていた
」
憂「しかしあの人はそういう所では律儀な人格者だったという事ですかね、そんな虫のいい事は自分の中では通らない、だ
からケジメをつける為にあの日部長を辞め軽音部にはもう来ないと言った、しかしそれは律さんにとっては耐えられるもので
はなかった」
憂「だから願った、この世界を」
澪「そんな・・・じゃあ」
憂「つまりこの世界を改変し創りだしたのは・・・」
--律だった。
134: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/15(土) 20:51:58.01 ID:hJNFTFm10
澪「・・・・・・」
憂「それで澪さんに落ち度はあったとはいえ突然軽音部に亀裂が入った、即ち必然、澪さんに気付いてもらう為に・・・でも
だとしたら」
憂「この世界は澪さんに苦しみを気づいてほしいが故に律さんによって定義づけられ創られた世界、今回の軽音部の一件
も一例であってこれを回避したとしても又、何度でも律さんが感じてきた全ての想像恐怖不信感を感じさせる為に澪さ
んに同じような事が降りかかる」
澪「そんな・・・じゃあ又軽音部がばらばらになる・・・」
憂「そう見て間違いないと思います」
澪「・・・・・・」
憂「落ち込んでるんですか?それともこの世界に自分を巻き込んだ律さんを卑下しているんですか?」
澪「分からないよ・・・」
これは私の素直な感情、混乱しているのだろうか、ただ胸の中を色々な感情がぐるぐると渦巻いていた
136: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/15(土) 21:01:24.72 ID:hJNFTFm10
憂「そうですか、私は別に律さんがひどい事をしたとは思えない、なぜなら人は皆弱く自己中心的な生き物だし、皆同じような事をしてきたから、でもそれ故に長い歴史を携え世界を創ってきた、私言いましたよね?」
憂「"世界は割と頻繁に改変してる"って」
澪「うん・・・」
憂「数多の願いが交錯し、世界は変わってきた、いや、人が変えてきた、世界はそれについていくだけ、いつだって人は世
界を変えてきた、それは自然な事、摂理、だから私はこんな世界に不満はないし律さんに罪もない」
澪「じゃあ私はどうすれば・・・」
憂「この世界で生きてくか元の状態へ戻るかの二択です」
澪「元の状態に戻れる・・・?」
138: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/15(土) 21:08:58.75 ID:hJNFTFm10
憂「律さんの願いを打ち消すっていった方が正しいですが・・・原因がはっきりしましたからね、まだやる事はありますが道は見
えていると言ってもいい」
憂「どちらを選ぶかは澪さん次第、全ては澪さんが決める事、でも敢て言うなら」
澪「?」
憂「澪さん何で律さんは澪さんをこの世界に順応させなかったんだと思います?」
澪「え?」
憂「それは、何も気付けなかった澪さんへの罰」
澪「罰・・・?」
あ、またこの違和感・・・
145: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/15(土) 22:08:31.01 ID:hJNFTFm10
憂「律さんはSOS信号を出しながら部長として孤独と不安に押しつぶされそうになりながらも毎日を過ごしていた、しかし
一番気付いて欲しかった澪さんはそれに応えてくれなかった」
憂「それが許せなかった、だから律さんはこの世界で澪さんを順
応させず、これから何度も澪さんを苦悩させる事で罰を与えた、さっきまでの澪さんを見ればそれは分かるでしょう」
憂「だから律さんのその思いを受け責任を感じ罰を甘んじて受けるべきだと、私は・・・そう思います」
そう例えどんな理由でもどんな形でも罰は受けいらねばならないもの・・・そうだよねお姉ちゃん・・・・・・私はこの名が冠する通り憂苦していかなくちゃいけない
責任?そうだ私にも何も気付けなかった責任がある、だったら・・・
146: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/15(土) 22:13:21.05 ID:hJNFTFm10
澪「それで律が満足するなら律の為を思うならそうする事が一番いい事・・・なんだよね?」
澪「そうだよな律・・・」
そうだ、それがいい
そう全てを決意した瞬間、突然無音と化した部室の扉が勢いよく開きよく通った声が部室に響いた、その声は私
のよくしっている声--・・・
「んなわけねーだろ」
147: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/15(土) 22:19:16.32 ID:hJNFTFm10
澪憂「!!」
律「私は絶対に」
律「澪が私のせいで辛い思いをしていくなんて」
律「耐えられないしそんな事絶対に」
律「望んでいない」
憂「律さん!?」
澪「律何でここに?」
律「・・・・・・」
律「何でってそりゃあ」
148: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/15(土) 22:26:26.40 ID:hJNFTFm10
律「澪が元気ないからさ、心配になって戻ってきてみたら話し声が聞こえてきてね、最初はあまりのとんでも話に何の冗談
かと思ったけど、口ぶりから察するにそうじゃないって思って全部聞かせてもらったよ」
律「自分がそんなくだらない事思ってたなんていますぐその自分を殴ってやりたいね」
憂「くだらないって、耐えられない程苦しかったから律さんはこの世界を願ったんでしょう!?」
律「そんな事いわれても、今の私にはそんなの分からないよ、たださ、自分が情けない奴だって、話を聞いてそう思ったよ」
律「まずそんな事を願ったってのが私の浅はかな所だよな、そんな願いに頼らなくても、私にはみんながいるのに、部長だか
ら相談できないだ?意地をはりやがって・・・情けない・・・」
律「少なくとも澪がそう思ってたなら私は相談してほしかったよ、澪だって私に相談してほしかっただろ?」
澪「あ、ああ」
憂「・・・・・・」
149: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/15(土) 22:32:21.72 ID:hJNFTFm10
律「それにこの世にはさ、例え辛くても、そんな物に頼らず歯を食いしばって生きている人だっているっていうのに、そりゃあそ
の人達への冒涜だ」
憂「!!それはどうにでもなる人がいう戯言です、願いに頼らないとどうしようもない事だってある!律さんなら律さんだった
らそれが分かるはず」
律「なんでかな、ちょっとは分かるよ憂ちゃんの言っている事、頼らないとどうしようもない事だってある、人って弱いよね、だか
らこそ人は補い合って生きていく、それは幸せな事だよね、だからそんな幸せを分け与えて生きていけたら」
律「きっとそんな願いに頼らなくても、人が集い助け合えてどうにでもできる、自分の頭だけじゃなくみんなで考えて
一緒に強くなっていける」
律「それは人の可能性を広げるという事、可能性を広げたらどうしようもない事だってどうにでもできるかもしれない、それを
私はしなかったできなかった、だからこんな悲しい世界が生まれた、それは私の弱さだ」
律「だからさ澪がそんな弱い私をまだ部長として認めてくれるのなら前の状態に戻って諭し叱り前の私と共に歩んでやってく
れないか?澪がもし責任を感じてくれているのならその想いは罰とかそんなんじゃなく前の私を助ける事に使ってやってくれ
ないか?」
律「それになにより・・・この世界は誰も救われない・・・」
150: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/15(土) 22:38:15.20 ID:hJNFTFm10
この世界の私達は救われない、軽音部が捻れていくこの世界は救われない、きっとそれは私達だって望んでないはずだ、
だから私が前の世界の律を助けれるのなら私もそうしたいし、そう思う
だけど・・・
澪「・・・一つだけお前の意見を聞かせてくれ、なぜお前は私を順応させなかったんだと思う?」
律「・・・・・・」
律「それは・・・多分私はこの世界を望みながらも心の奥底では本当はこんな世界を望んでいなかったんだと思う」
律「そもそも私の目的が、澪に部長としての辛さに気付き知って欲しいだけなら澪を順応させる事だけで事足りる、むしろ
その方が都合がいいはずだ、なぜなら澪が順応したならこの私田井中律自身が苦しんでたって事に澪は気付かなかった
し、元の世界に戻そうと思いつきもしなかった」
律「だけど私は澪を順応させなかった、それが意味するものは澪に何らかのアクションを期待した、だがこんな世界でできる
事なんて限られてくる、それこそ、世界を元の状態に戻す方法を探すくらいだ」
律「だから本当は心の奥底では私は部長としてみんなと一緒に過ごしていきたいんだと想う、その為に心の寄る辺として澪にそばにいてほしかった、"元の状態に戻って"助けてほしかった、それが私が澪を順応させなかったわけ・・・だと思う」
澪「りつ・・・」
そうだな・・・それに本当に私を苦しめる事が目的なら今の律はこうやって今世界を戻す事に一生懸命になってない、矛盾が生じる
151: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/15(土) 22:42:15.88 ID:hJNFTFm10
憂「違う!」
憂「可能性を持つ事自体が可能性を殺している、受け売りですけど私もそう思う!だからそんな かもしれないなんて私
は要らない、願いに頼る事は悪くはない!」
憂「律さんのそんな自分勝手な解釈、どんな理由であれ自分が関係し発生した罰は受けなくてはならない!」
--私が私達のやった事を否定させはしない、今の私を否定させない!!
澪「憂ちゃん・・・?」
何だ?こんなにも感情を爆発させる憂ちゃんは初めてみた気がする・・・
憂「!」
憂「ぁ・・・」
163: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/16(日) 01:44:38.80 ID:s1dqLD8h0
憂「すいません・・・ごめんなさい・・・何でも・・・ないです」
律「憂ちゃん・・・」
憂「全ては澪さんが決める事、私が口を出す事ではありませんでした・・・少し傲慢でした・・・」
律「・・・・・・」
澪「・・・・・・」
憂「・・・澪さんどうするんですか?やはりお二人の運命は複雑に絡み合っているもの、答えを出さないといけません」
そう、自分の感性くらい自分できめなきゃな
164: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/16(日) 01:50:23.42 ID:s1dqLD8h0
澪「・・・・・・うん!」
今の律はああ言ってくれてる、私は前の律がまだ部長である事を少しでも望んでいるのなら助けてあげたい、私は私として律を部長として助けてあげたい、だから・・・
澪「私・・・私は戻りたい、律に孤独と不安を分けてほしい、律に逃げてほしくない、そして私も今度は間違えないように・・・踏み外さないように・・・律のそばにいたいし支えてあげたい」
律「澪・・・」
憂「そうですか、分かりまし」
澪「でも!」
165: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/16(日) 01:53:21.59 ID:s1dqLD8h0
律憂「?」
澪「今の部長から解放された律!お前は消えるんだぞ、部長を続けたいと思ってる反面、辞めたいと思ってるお前も少なからずいた、その果てがお前だ同じ律だ、どっちも同じ律、お前はそれでいいのか?お前が消えるなんて私は・・・」
律「はぁ、そんな事気にしなくていいのに、いや、だからお前はこの舞台に立ったのか」
律「澪、ありがとう、その気持ちだけでいい、その思いだけで十分だよ、その感謝の気持ちは元の私に受け継がれる、人は一度経験した事は忘れない、だから私は消えない、元の私だって今の私の中にいる、ならその逆も言えるさ、私の事は・・・気にするなよ」
澪「律・・・」
・・・やっぱりこいつは最高の部長で私の大事な親友だ
澪「・・・りつぅ・・・うぇぇ~ん」
律「よしよし」
澪「りつぅ~りつぅ~!!ごめんなしゃいありがとぉ~」
律「・・・昔から泣き虫だなあ」
澪「りつぅ~・・・」
・・・
・・・
・・・
・・・
166: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/16(日) 01:59:12.96 ID:s1dqLD8h0
憂「ごっほんごっほん!・・・もういいですか?」
律澪「あ、う、うん・・・」
憂「はい、なら方針は整った、なら次はそれを受け入れる結果を示しにいきましょう」
澪「ふぇ?」
憂「願いを打ち消して、皆が元の状態に戻る為の方策」
憂「ただまだ元の状態に戻る為の条件が整っていない、これから私がきく事がそれに関係しているのでよく聞いて答えて下さい」
澪「ぐす・・・う、うん」
167: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/16(日) 02:04:13.30 ID:s1dqLD8h0
憂「律さんの体に起こった変化は髪色だけですか?他に何か、何でもいい、教えてください」
律「え?髪色?それ澪も言ってたけど私どこか変わってるの!?」
憂「しー!話が複雑になります」
律「はい・・・」
澪「えっと、うーん」
澪「そういえば昨日律の眼に何か違和感を感じたというか怖かったっていうかおかしいっていうかなんか変な感じだった」
律「なんかそういう事いってたなあ、そんな変わってるかな」
憂「私から見るとそんな感じないですけど・・・普段あまり会ってないからかな、なるほど・・・黒髪に眼、他には?」
168: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/16(日) 02:09:28.50 ID:s1dqLD8h0
澪「それくらいだと思うけど」
憂「本当に?些細な事でもいいんです」
澪「やけに食いつくな」
憂「戦争になるかもしれないんです、慎重にもなりますよ」
律澪「せせ、戦争!?」
憂「ちょっと誇張してしまいました、冗談です、それより何かまだ私に話していない、不思議な・・・澪さんに起こった事でもいいんです」
澪「うーん」
169: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/16(日) 02:15:02.49 ID:s1dqLD8h0
私に起こった事?特に変化はなかったような・・・いや、待てよ・・・何か引っかかってるような
澪「・・・あっ!!」
澪「この世界になる前に律が部長を辞めるっていった後なんか体を縛られるような、変な感覚に陥ったような」
憂「縛られる・・・」
憂ちゃんは眼の前で眉間に皺をよせしばらく考える素振りを見せる。まるで推理をするような仕草だ、・・・そして何かを思いついたように左の掌をにぎった拳で叩いた
憂「そっか!」
澪「・・・?」
170: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/16(日) 02:21:22.39 ID:s1dqLD8h0
憂「うん、あれだ!」
澪「へ?」
一人で大きく頷いた後、憂ちゃんは時間を確認した後慌てたような様子で私にこう言う
憂「律さんを連れて今日の深夜2時に○×に来てください、いや余裕をもって1時40分、絶対に時間は厳守、2時半までには絶対に終わらせないといけない」
律「私も?!って当たり前か、ん、その時間って」
澪「え、何するんだ?その時間って・・・?怖いよ」
171: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/16(日) 02:25:49.77 ID:s1dqLD8h0
憂「怖いとかいってる場合ではないです、元の状態に戻って律さんを助けてあげたいんでしょう?それともさっきのは仮初の意志だったんですか?」
澪「違う!私は戻って律を助けたい!」
ん?何だろう違和感を感じる
憂「そうですか、ではお願いします、私は用意があるのでもう行きます」
澪「うん」
憂「あ!」
澪「ん?」
急いで部室から出て行った憂ちゃんはなぜかまた急いだ様子で引き返してきた、その様子に思わず苦笑してしまう
憂「・・・?目薬かしてもらえますか?眼が少し痛くて」
・・・
・・・
・・・
211: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/16(日) 23:20:46.08 ID:s1dqLD8h0
・・・丑三つ時・・・
澪「憂ちゃん」
憂「あれもう来たんですか?しかも一人で」
澪「う、一人で悪かったな、律は後からくるよ」
憂「恐怖を見限りましたか、畏怖は人の防衛本能の一種、見放しちゃいけない物なんですけど今回に限ってはそれもいい
と言えますね、邪魔にしかならない」
憂「頼んでおいた事はやってくれました?」
213: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/16(日) 23:25:53.19 ID:s1dqLD8h0
澪「うん、メールであった内容は全てしてきたし、持って来たよ、律にも言っといた、お風呂に入る、化粧をする」
澪「後水の入った水筒と勾玉、手鏡と指輪だよね、でもこれ何に使うんだ?」
憂「元の状態に戻す為に」
澪「言葉足らずだよ、ちゃんと説明してくれ」
憂「・・・・・・願いを願う者がいるなら願いを叶える者もいる」
澪「?」
215: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/16(日) 23:35:58.97 ID:s1dqLD8h0
憂「澪さん昔から人は心の平穏を保つ為に生き物を崇めてきました」
澪「ん?生き物?」
憂「そう、生き物、他の動物ではいる事すら認識し得ない人だけが持つ生き物、人はそれを・・・なんだろう・・・神様っていったほうがいいのかな、うん、厳密には違うけど多分それで合っている」
澪「・・・?」
憂「それらの生き物つまり神は人に崇えられ、恐れられ、好まれ、嫌われ、傷つけ、傷つけられ、助け、助けられ願われ、そ
して・・・]
憂「いつしか人に宿った」
澪「宿った・・・?」
憂「はい、つまり」
ここで憂ちゃんは一度会話を区切った、ジワリと汗が滲み自分の唾を飲む音が聞こえる・・・
216: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/16(日) 23:43:09.22 ID:s1dqLD8h0
憂「人の願いを叶えてきたのは人が創りだした自分自身に宿る神様」
--は?
澪「え・・・・・?ちょ、ちょっと待って話が突拍子すぎる、て事は律の願いを叶えたのは神様?!憂ちゃんはそう言ってるのか
?!」
憂「はい、その解釈で合ってると思います・・・人というものは常識に愛着を求める、想定外を信じろというほうが酷というものです、でも今は信じて
ください、それしか言えません・・・」
澪「ええ、うぅ・・・もしそうだとしたら・・・こ、こわい」
憂「・・・・・・」
憂「・・・ふう、これで落ち着いてください」
ギュッ
217: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/16(日) 23:48:50.00 ID:s1dqLD8h0
澪「え!?憂ちゃん何を//」
憂「お姉ちゃんがこうしてくれると私も落ち着きますから・・・だめでした?」
澪「あ、ううん、ありがとう・・・」
憂「・・・・・・」
憂「暖かい」
澪「え?」
憂「い、いえ」
219: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/16(日) 23:55:47.71 ID:s1dqLD8h0
憂「は、話を続けますよ?そ、そうして願われたのちその生き物はしがらみとして自分に似た特徴を人の体に跡としてつくる
」
憂「ほらよく言いませんか?この人は猫に似ているとか、あれは人が神に願ったのち付けられた痕跡、そういう人沢山いるで
しょう?」
憂「それは人が多岐に渡り世界を改変してきた証であり証拠、つまり人は誰でも律さんと同じような悩みを持ち自分に都
合のいい世界に変えてきた、この辺は話しましたね」
憂「でも、生き物、神様は滅多に姿を見せないし本当は人なんかの為にやたらと大きな力を使わないモノなんです」
憂「全ての願いなんて叶えていられませんしね、だから今回の律さんと澪さんみたいな特に力を使う大きな願いの実現は滅多にないと言っ
ていい、叶えているのは本当ははもっと小さな小さな願い達」
憂「しかし」
憂「律さんの願いは叶えられてしまった」
220: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/17(月) 00:05:05.70 ID:QeKTFA6p0
憂「だから律さんの願いを打ち破るには律さんに宿る神をどうにかせねばならない」
澪「な、も、もしかして神様をを退治するとか?」
憂「退治?なるほど面白い、でも違いますよ、しかりとしたシキタリと手順を踏み原因を説明した後
お願いすれば戻してくれますよ、礼節を弁える者には彼らもしかるべき対応をとってくれる、一応神様と言った所ですね」
憂「だから原因と神の正体を見極める必要があった、そして」
憂「その手順に必要なのが、その水の入った水筒と手鏡と勾玉、鏡は『知』 勾玉は『仁』、そしてこれ・・・『勇』の象徴・・・
」
そう言って憂ちゃんは地面に置き草臥れている細長い箱からある物を取り出す
222: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/17(月) 00:11:41.49 ID:QeKTFA6p0
澪「なななな?なにそれ剣!?」
憂「はい、ちょっと緊急事態なので借りてきました」
澪「借りてきたって誰に!?」
憂「ああ、そこら辺からです」
澪「そこら辺!?」
憂「まあいいじゃないですか」
まあいいって・・・いいのか!?
憂「話を続けますよ?」
223: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/17(月) 00:25:26.24 ID:QeKTFA6p0
憂「澪さんは3種の神器って知ってますか?」
澪「3種の神器?」
憂「はい、八咫鏡(やたのかがみ)・八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)・天叢雲剣(あまのむらくものつるぎ)これ等は支配者の象徴を意味します」
憂「私達はそれを応用します、つまり手鏡、勾玉、剣を3種の神器に見立てこれらを定まった場所に置き一時的にここを支配し私達の『神域』とする、様はここで儀式っていったほうがいいのかな?それを行い神様を呼んでお願いし、元の世界に戻してもらうんですよ」
澪「な、なるほど・・・」
224: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/17(月) 00:31:32.89 ID:QeKTFA6p0
憂「すいません、少し話を戻しますね、さっき私は神様はしがらみとして人の体に跡をつくるって言いましたよね、それを律さんに
当てはめてみるとします」
澪「黒髪、眼」
憂「そう、そして澪さんが感じた縛られるような感覚」
憂「それが示す生き物、神様、律さんが願った神様の正体とは」
澪「うん・・・」
わずかな物音もしない空間で次の言葉が深夜の寂寞の空に響く
渡鴉。
澪「カラス?」
憂「はい、古来より鴉は神通力を用い慧眼の眼を持って様々な神話にも登場し、そのしっとりと濡れた様な黒色から人間
の美しい髪にも例えられていたそうです、鴉の濡れ羽色小耳に挟んだ事くらいはあるでしょう」
227: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/17(月) 00:37:18.36 ID:QeKTFA6p0
憂「そうした経緯により律さんの髪が鴉の影響で黒くなり、慧眼、畢竟物事を見通す眼を持った律さんに澪さんが違和感を覚え、神通力で無意識に澪さ
んの動きを縛った」
澪「それで律に変化が・・・で、でもカラスって神様なの?それに神っていうより使い魔ってイメージがあるような」
憂「イヌイットやネイティブアメリカンの創世神話では神に近い位置づけとなっているそうです、人々の為に太陽を盗んだり、
生活指導を行ったりと自然の摂理を乱してでも人の側に立つ任侠な姿として・・・様は人が神として認めればそれは神な
んです」
澪「そ、そうなn」
もはや驚く事しかできない私の様子を見て憂ちゃんが困ったような様子を見せた
その時この静かな空間に突然聞きなれた声が耳へと入る
228: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/17(月) 00:42:18.38 ID:QeKTFA6p0
律「おーい!!」
憂「あ、律さん!」
律「澪!憂ちゃん!」
タタタタタ
律「・・・・・・そ、それ」
澪「ん?」
律「う、うわー!!・・・・ななななその剣みたいなのは何だ?!」
私と同じ反応だ・・まあ当然の反応だよな
229: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/17(月) 00:47:15.20 ID:QeKTFA6p0
憂「あ・・・澪さん私まだ準備が残ってるので説明お願いします」
澪「あ、う、うん」
準備というものはあらかたできてるように見えるけどもしかして憂ちゃん説明面倒臭くて・・・逃げた?
澪「まぁいいか・・・律驚かないで聞いてくれ・・・」
・・・
律「はああああああああああああああああああああああ!?」
律「冗談だろ?冗談だよな?」
澪「信じられないのは分かるけど、どうやら冗談じゃないっぽいぞ」
230: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/17(月) 00:51:24.78 ID:QeKTFA6p0
律「に、にわかには信じられないけど、まあ憂ちゃんだしなあ、へぁ~・・・、すごいなあ、この世界の仕組みと言い憂ちゃんよ
くそんな事知ってるなあ」
澪「そうだな、なんでこんな事知って」
あれ?
・・・何でこんな事知ってるんだ?
233: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/17(月) 01:11:56.23 ID:QeKTFA6p0
そもそも何で憂ちゃんはこの世界の仕組みを知ろうと思ったんだ?知ったんだ?
憂ちゃんはこの世界の仕組みをこの眼で見足で調べ頭で考え感じた結果と言っていた、という事は
、私より先に改変した世界に気付きその眼で改変してきた世界を見て調べてきたという事になるな・・・
だけど改変した世界に人は順応し、世界が改変した事にすら気付かないはずだ
でも憂ちゃんは世界が改変している事に気付いた、だからこの世界の仕組みを知ろうと思ったし知った
じゃあなぜ憂ちゃんは世界が改変していた事実に気付いたんだ?
うーん、何か、他に何かないか?いままで会話してきた中、解ってきた中で判断材料が・・・
・・・
・・・
234: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/17(月) 01:15:02.78 ID:QeKTFA6p0
そうだ、あの言葉・・・
『憂ちゃんも私と同じでこの世界に飛ばされたのか?』
『飛ばされる・・・?成る程言い得て妙ですね、私も澪さんと同じですよ』
『澪さんと同じ』・・・この言葉・・・あの時はなんとなく受け取っていたけど深い意味があるんじゃないか?
私は律の影響でこの改変した世界へと入り込み、律が私を順応させなかったからおかしいと思いこの世界が改変している
事に気付けた
だったら
私より前に私と同じように憂ちゃんも誰かの影響で誰かが改変した世界へ順応せずに入り込まされていた?・・・可能性はある・・・
237: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/17(月) 01:20:11.59 ID:QeKTFA6p0
そうか、澪さんと同じというのは私と同じ立場、境遇という意味の同じだったんだ、だから私は今まで違和感を感じていた
でも・・・だれだ?誰が憂ちゃんを順応させずに何らかの願いを願い世界を改変させた?
憂ちゃんの近くにいる人物、平沢唯、田井中律、秋山澪、琴吹紬、中野梓、鈴木純、真鍋和この中の誰かか?
いやまだ他に候補はまだまだいる・・・
誰がこの世界より前に世界を改変していた!?
260: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/17(月) 13:49:08.83 ID:QeKTFA6p0
律「澪?」
澪「あ・・・いや何でもない」
本人に聞いてみるのが手っ取り早い・・・か?
澪「憂ちゃん、ちょっといい?」
憂「はい?何ですか?」
澪「憂ちゃんは何でこの世界の仕組みを知っていたんだ?」
憂「以前説明しましたよね、この眼で見足で調べ頭で考え感じた結果だと」
261: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/17(月) 13:50:00.50 ID:QeKTFA6p0
澪「そういう意味じゃない、なぜこの世界の仕組みに気付いたんだ?改変した世界に順応しているならこの世界の仕組みには気付かないはずだ」
憂「ああ・・・なるほどそういう意味ですか」
憂「・・・別に減るものでもないし、知りたいというのなら教えますよ」
律「何?何の話?」
澪「しっ!」
律「何か私の扱いさっきからこんなのばっかりじゃね!?」
憂「どこから話しましょうか、そうですね、あれは私が中学3年正になったくらいの時」
262: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/17(月) 13:51:24.07 ID:QeKTFA6p0
憂「ある日私が家に帰ると、両親がケンカしていたんです、私の両親は仲が良く普段あまりケンカしない人達だったのでその時は慌てて止め、事なきを得たんですが・・・その翌日も翌々日もケンカをしていたんです」
憂「さすがにおかしいと思いますよね、それでなぜケンカをしているのか聞いたんです、でも二人とも誤魔化して何も教えてくれなかった」
憂「それから数日立ってもケンカは終わらなかった、しかしそんなある日両親はパッタリとケンカをしなくなった、私もお姉ちゃんもそれを喜んでいたんですが、本当はそれは喜べるものではなかった」
憂「両親がケンカをしなくなってからしばらくして夜中にトイレに行きたくなってリビングに降りたら両親がこんなやり取りをしていたんです」
『唯は私が連れて行くからな』
『憂は私と一緒に住む、これでいいわよね?』
『ああ』
263: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/17(月) 13:58:18.22 ID:QeKTFA6p0
憂「この時の私の驚き様はなかった、もう両親の溝は埋めれない所までいってしまっていた、それは離婚という形になりお父さんがお姉ちゃんを連れて行き、お母さんが私を連れて行く、そうなっていた」
憂「真実を知った私はお姉ちゃんにそれを伝え、両親を説得にかかった、それこそ死に物狂いでね」
憂「何度も泣いて説得した、しかしそれは受け入れられなかった、そして・・・そうする内に逆に私達が説得を受けるようになってきた、私はお姉ちゃんと離れるのは絶対に嫌だし、お姉ちゃんもそうだったと思います、頑なに断り続けた」
憂「しかしその内、業を煮やした両親は暴力で私達を脅すようになってきた、あれは・・・痛かったな・・・へへ・・・」
憂「でも私はそれでもめげませんでした、しかしお姉ちゃんは殴られる私を見て、心が折れてしまった、憂が殴られるのはもう耐えられない・・・だからお父さんについていくって」
264: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/17(月) 13:59:40.02 ID:QeKTFA6p0
憂「私は泣いて嫌がりました、それを見てしばらく迷っていたお姉ちゃんでしたが自分の胸を強く叩くと両親の説得を諦めないと言ってくれました」
憂「そうやって平行線で月日が立っていく中その内お姉ちゃんは私が殴られるのは自分が両親に従わないから・・・自分がワガママだからだと思い始めた」
憂「もちろん私はそんなお姉ちゃんを否定し続けました・・・が状況は更に悪化する事になる・・・想いに板ばさみになったお姉ちゃんは思い詰める様になり心が壊れそうになったんです・・・」
憂「だから」
265: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/17(月) 14:02:08.10 ID:QeKTFA6p0
憂「お姉ちゃんは願った、家族が仲良く暮らせますようにと、アレに」
憂「びっくりしました、お姉ちゃんの部屋が騒がしいと思って行ってみたら、アレがお姉ちゃんをジっと見てお姉ちゃんの眼球に手を伸ばしていたんですから、それを見た私は直感的にそれがとんでもないような事をしようとしていると思った」
憂「まあ、後から分かったんですが、それは痕を残そうとしていたんですよね、でも当時それを知らない私は、恐怖感に煽られながらもお姉ちゃんとソレの前に飛び出し、お姉ちゃんを庇い、こう 願った 」
憂「お姉ちゃんに何かするつもりなら私が罰でも何でも全部代わりに受けますって」
憂「すると驚く事にソレは私の願いを叶えた、でも・・・」
憂「お姉ちゃんの願いと混同する事にもなった」
266: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/17(月) 14:04:48.57 ID:QeKTFA6p0
憂「そしてその結果、お姉ちゃんによって創られた家族が仲良く暮らせる世界に私は順応させられないままいつしか嫌いになった両親とずっと一緒に住む事によって罰を与えられた」
憂「そして例えこの先どんな改変が起ころうと私を順応させられない運命を与えた、両親と一緒に住むという罰を受け続ける為に」
澪「だ、だから律が改変した世界で前の記憶がのこったままだったのか・・・」
憂「はい、後頻繁に痛むこの眼もそれの跡ですけどね、色覚が失われてて、目薬しないと充血しちゃうんですよ」
澪「そんな・・・そんな事って・・・」
--悲しすぎるじゃないか。
267: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/17(月) 14:06:08.98 ID:QeKTFA6p0
澪「・・・憂ちゃん・・・助けてあげられなくてごめん・・・」
憂「いえ、同情はいりません、あの時は中学3年の時でしたし私はこれでいいと思っています、今のお姉ちゃん幸せそうですし、それになによりお姉ちゃんとずっと一緒にいられるなら・・・」
律「憂ちゃん・・・」
憂「つまりこれらの出来事が、私がこの世界の仕組みに気付き、調べようと思ったキッカケです」
『可能性を持つ事自体が可能性を殺している、受け売りですけど私もそう思う!だからそんな かもしれないなんて私は要らない、願いに頼る事は悪くはない!』
『どんな理由であれ自分が関係し発生した罰は受けなくてはならない!』
この言葉を吐いたのはそういう経緯だったからなのか・・・
268: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/17(月) 14:06:59.81 ID:QeKTFA6p0
澪「ごめん憂ちゃん、変な事聞いて・・・辛かったよな・・・ごべんね・・・憂ぢゃん・・・」
憂「なんで澪さんが泣くんですか?気になさらないで結構ですよ」
澪「でも・・・こうざせてくれ」
ダキッ
憂「・・・あ、ちょ」
律「ひっく、私もいるぞー!」
ダキッ
憂「もう・・・」
269: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/17(月) 14:08:07.63 ID:QeKTFA6p0
律「あっだかあっだかー!」
澪「あっだかあっだかー!」
憂「・・・ありがとう・・・ございます・・・ぐす・・・」
憂「あ、あれ?おかじいな・・・」
憂「自分ではあれがらづよぐなったづもりな”のに、なんで?」ポロポロ
澪「憂ぢゃん・・・」
憂「ぢがう!私・・・私は・・・」
270: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/17(月) 14:09:28.28 ID:QeKTFA6p0
律「泣きだい時はないだ方が・・・ひっく・・・いいんだよ・・・」
憂「!」
憂「うっ・・・うっ・・・」
憂「ふぇ~ん・・・わだし、強ぐならなきゃっで・・・ひっく」
憂「子供はよわい”がら・・・むずがしい言葉一杯覚えで使っで・・・少しでも大人みだいにかっごだけでも強ぐならなきゃっで・・」
憂「お姉ぢゃんにもうめいわぐ・・・かけないよう”にっで・・・」
憂「私、わだしは・・・」
律澪「憂ぢゃ~ん!」
憂「ひっく・・・ずず・・・ひっく・・・」
283: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/17(月) 18:09:22.41 ID:QeKTFA6p0
澪「そっか、憂ちゃんは辛くても唯が改変した世界で生きていく事を選んだんだね」
憂「はい!お姉ちゃんと一緒ですから~えへへ~!あっ、そこまず右手で水筒持って水で左手清めて下さいね!」
澪「おっと、分かった」
律「確かに唯が改変する前の世界、改変後の世界、どちらがいいか分からないもんな」
憂「私間違ってるんですかね・・・」
澪「分からない・・・けど・・・さっき憂ちゃんは涙を流していた、涙が出るという事はそれほど真剣に考えた結果って事だろ?
、だったらそれで、いいんじゃないかな?どっちが合ってるか解らない時は憂ちゃんが決める、それでいいと思うよ?」
284: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/17(月) 18:10:51.18 ID:QeKTFA6p0
憂「むぅ・・・それ私の真似ですね?」
澪「バレたか!」
憂「もぅ・・・澪さんったら!」
律「ふふ」
憂「何笑ってるんですか!めっですよ!次同じ要領で右手を清めてその後口の中も清めてくださいねっ!」
律澪「うん!」
憂「うん・・・禊は終わりましたね」
285: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/17(月) 18:11:50.51 ID:QeKTFA6p0
律「よしじゃあそろそろ私が改変する前の世界へ戻るか澪!」
澪「ああ、あ、でも私達が世界を元に戻す事で、唯が改変する前の世界に戻ったりしないよね?」
憂「大丈夫です!改変は重なっていくものですから、今回はその重なっている中の律さんの願いだけを消すだけです、他の
人の願いは消えません!」
憂「後、願いが消えたら、ちゃんと神様がつけた痕も消えますから律さん心配しないでくださいね♪」
律「それはありがたい!」
澪「そっか、良かった」
286: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/17(月) 18:12:40.87 ID:QeKTFA6p0
律「じゃあ早速その儀式とやらをはじめよう」
憂「はーい!あと、そうだ、澪さんは儀式中ずっと眼閉じていた方がいいかもしれません」
澪「何で?」
憂「えっとそのあんまり見慣れない物が出てくるので・・・」
ああ、そっか、そんなの見たら私気絶しちゃうかもしれないな
澪「分かった、そうするよ」
288: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/17(月) 18:15:24.77 ID:QeKTFA6p0
憂「じゃあ始めます、ちょっと待っててくださいね」
憂「えーっと・・・」
澪「律」
律「んあ?」
澪「好きだよ」
律「なな、なんだいきなり・・・//」
澪「何でも、かな!」
律「へ、変なやつだな!」
289: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/17(月) 18:16:50.89 ID:QeKTFA6p0
律「・・・・・・」
律「・・・なぁ澪、元の世界に戻ったらしっかり私を叱ってやってくれよな?」
澪「ああ、約束するよ」
律「そっか、ありがとう」
律「澪大好きだよ」
澪「え・・・//」
憂「こーら!神の御前ですよ、私語は禁止ですっ!もー!」
律「おっと怒られちゃったな」
290: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/17(月) 18:18:26.18 ID:QeKTFA6p0
憂「ふふ、眼を閉じてください、難しい事は私に任せて、まずは気持ちを落ち着かせて」
憂「そうですね、楽しい事を考えましょう、今まで一番楽しかったことを」
一番か、楽しかった事なんて在り過ぎて困るな、みんなと遊んだ事、合宿に行った事、律と遊んだ事・・・
憂「次に好きな・・きゅう・・つ・・・の・・・かた・・・・を・・・おし・え・・・・・・・・・・・・・・・」
他にもいっぱいある、毎日が宝物だったな
律「家・・・ゲー・・・たり・・・ま・・・が・・・・・・・・まし・・・・」
思えばこの世界に来て色々な事が知れた、そういう意味ではここに来て良かった、律憂ちゃんありがとう
291: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/17(月) 18:19:27.93 ID:QeKTFA6p0
憂「そ・・・す・か・じゃ・・・・い・・ちば・・・った・・・・・・・・」
律「・・・・か・・・・・・・・・・・・た・・・・・・・・・」
ん?何かよく聞こえない
意識が遠くなる・・・憂ちゃんは何て言ってる?
遠くから律の声が聞こえてくる・・・何かと話しているのか?・・・だめだ、なんか・・・頭が真っ白に・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
292: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/17(月) 19:01:26.30 ID:QeKTFA6p0
・・・律宅・・・
律「ん・・・寝てたのか・・・頭痛いな」
律「はぁ・・・あれから学校休んでるけどどうしようかな・・・これから・・・」
ドタドタ
「すいませ・・・お邪魔し・・・す」
「・・・っと・・み・ちゃ・・・ん」
「・・・おねえ・・・!?」
ドタドタ
律「なんか下が騒がしいなあ?何だろう?」
293: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/17(月) 19:02:42.53 ID:QeKTFA6p0
バタン!
澪「律!」
律「澪か・・・母さんに誰も入れないように言っておいたはずなんだけど、何しにきたんだよ」
澪「何いってるんだ?律」
律「え?」
澪「お前を叱りにきたんだよ」
おわり
294: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/17(月) 19:05:15.76 ID:QeKTFA6p0
普通の方終わり
もう一つの方も書いてみるけど保守面倒だったら
おとしてくださいな
313: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/18(火) 01:10:48.84 ID:zn9C1FaL0
>>289の続きから
憂「ふふ、眼を閉じてください、難しい事は私に任せて、まずは気持ちを落ち着かせて」
憂「そうですね、楽しい事を考えましょう、今まで一番楽しかったことを」
一番か、楽しかった事なんて在り過ぎて困るな、みんなと遊んだ事、合宿に行った事、律と遊んだ事・・・
憂「律さん思い浮かべれましたか?次に好きな休日の過ごし方を教えてください」
律「家でゲームしたり漫画を読んだり、軽音部のみんなと遊んだりかなあ」
休日かあ、私は勉強したりベースひいたり、やっぱり軽音部のみんなと遊んだり・・・かな
314: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/18(火) 01:11:37.58 ID:zn9C1FaL0
憂「はい、では頭の中で光を思い浮かべて、自分の名前と誕生日を言ってください」
律「田井中律、8月21日」
光、光っと・・・秋山澪、1月15日
憂「一番好きな人は?嫌いな人は?」
律「・・・す、好きな人は言いたくありません、嫌いな人はいません」
・・・う、律の好きな人誰だろう、気になる・・・私は・・・私も秘密!
315: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/18(火) 01:12:21.09 ID:zn9C1FaL0
憂「はい・・・では・・・」
憂「・・・・・・」
憂「・・・・・・」
憂「最近辛かった事は?」
律「・・・・・・」
ん?どうしたんだ?律
憂「・・・・・・」
憂「・・・どうしました?最近辛かった事を聞いてるんです」
316: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/18(火) 01:13:19.74 ID:zn9C1FaL0
律「私・・・私は・・・」
律「あれ?何で?部長・・・?分からない・・・」
--律!
澪「私は律の気持ちに気付けない事が一番辛かった!!」
憂「み、澪さん!?」
澪「律は私をいつも守ってくれるのに、私は律が辛い時守ってあげてやれなくて、それが辛かった!!だから私は元の世界に戻って律を守りたい!」
律「澪・・・」
律「澪、ありがとう」
317: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/18(火) 01:14:12.95 ID:zn9C1FaL0
憂「ふふ、澪さんはそうみたいです、律さんは?」
律「うん・・・うんうん!私は・・・」
律が何かを言おうとしていたのだろう、しかしその時一陣の風が吹き、私達の衣服を揺らす
そして・・・しばらくして憂ちゃんが驚いたような声を上げた
憂「嘘!!」
憂「・・・何で!?」
憂「律さんはまだ答えてないのに・・・何で・・・何でこんな事が・・・」
318: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/18(火) 01:15:56.00 ID:zn9C1FaL0
憂「何 で 」
憂「鴉が出てきてるの!?」
憂ちゃんの慌てる言葉を聴き、私の背筋がゾクリとした、なにやらイレギュラーな事態が起こったらしい、そんな状況に眼なんて瞑っていられない、怖がる自分を奮えたたせ、その眼を開く・・・
すると・・・自分の眼が大きく見開かれるのが分かった、なぜなら
そこに実態がなく巨大で呪や祖といった文字で構成されたカラスを象った生き物が私を睨みつけていたから・・・
律「な、何だよあれ・・・」
律も同じように大きく眼を見開き、唖然とした顔を覗かせる
319: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/18(火) 01:18:22.08 ID:zn9C1FaL0
憂「なんで?シキタリが間違っていた?手順が間違っていた?いや、あってるはず、じゃあ何で出てきたの?!」
何か、何かあるはず、私がミスをしている!待って!
あれは澪さんに質問の答えに応えるように姿を現した!!だとしたら・・・嘘・・・在り得ない、だってそうだとしたら・・・
それが告げる真実は・・・
--鴉にこの世界を願ったのは澪さんだった!?
在り得ない・・・いや現実にこうやって在り得ない事態が起きている、原因!原因を探さなくちゃ!今まで考えた全ての答えを捨てろ!
322: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/18(火) 01:40:48.60 ID:WY1+soAR0
急に視点変わるとわかりにくいと思う。
323: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/18(火) 02:24:24.47 ID:zn9C1FaL0
>>322
そっか、じゃあ憂()で表すよ
324: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/18(火) 02:25:11.31 ID:zn9C1FaL0
澪「私の方をずっと見てる・・・」
律「澪!こっちにこい!」
ダキッ
澪「り、律」
律「憂ちゃんのあの慌てた様子、何やら想定外の出来事が起こったらしい、絶対に私のそばから離れるな」
憂「考えなきゃ!」
憂(何で澪さんはこの世界を願った?それに鴉がつけた痕は澪さんには見られない・・・見られない!?
いや見れない事もない!)
325: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/18(火) 02:26:52.81 ID:zn9C1FaL0
律「うわ!!体が動かない・・・!神通力ってやつか!?」
澪「り、律!?アレ・・・アレがこっちに来る・・・怖いよ」
憂「!!」
憂「澪さん光物!指輪!指輪を鴉の前に投げて下さい!!急いで!!」
澪「う、うん!」
憂ちゃんに持ってくるように指示され指につけておいた指輪を外し、カラスの前に投げる、するとカラスは歩を止め、指輪をジッと眺めているようだった
憂「今の内に・・・原因を!原因が分からないと澪さんは・・・!」
・・・
・・・
・・・
326: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/18(火) 02:28:46.16 ID:zn9C1FaL0
憂(鴉が残した痕がヒントになってるはず、澪さんが鴉に願いを願ったとしたなら自分に痕が出るはず、まず鴉の濡羽色は黒髪を指す、澪さんの髪は黒そのもの、あと澪さんは慧眼と神通力を持っている事になる、これは外見的特徴から見られない)
憂(そもそも何で私達は律さんが鴉に願いを願ったと勘違いした?それは澪さんが律さんの髪が黒色だと言ったから、律さんの眼に違和感を感じるといったから、澪さんが神通力で縛られた感覚を得たと証言したから)
憂(ん・・・?もし澪さんが慧眼(見通す眼)を持って律さんを見ていたとしたら・・・私は色覚が失われていて分からないけど律さんの髪色は本当は茶髪で澪さんが慧眼の眼を持って元の律さんの髪色(黒)を見い出していたとしたら・・・)
憂(じゃあ澪さんが律さんの眼に違和感を感じたのは?慧眼(見通す眼を持って律さんが部長として参っていた澪さんを心配する様子を違和感としてその眼から感じたから?)
憂(世界改変前の律さんが部長を辞めると宣言した時、澪さんの体を縛ったのは?その時に澪さんが鴉に願った反動?そういえば自分の体が自分の物ではない感覚に陥ったといって言たし、その時に鴉が澪さんに宿った?つまり神通力ではなかったとしたら)
憂(それらを踏まえてもしもの仮定を立ててみる)
327: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/18(火) 02:31:57.38 ID:zn9C1FaL0
憂(律さんが部長と軽音部を辞めると聞いた澪さんはもちろん絶対にダメだと思った、それと同時に鴉に律さんが部長と軽音部をやめないでほしい世界を願った)
憂(そんな中で澪さんはこう思っていた、澪さんは律さんが親友である自分に相談もなしに、軽音部を辞める事に納得がいかないと、しかしそれはすぐに解決した、澪さんが慧眼の眼を持って律さんを見た時に全てを見透かして)
憂(そして無意識に分かった、律さんは部長としての責任感に耐えられなかったんだと)
憂(そこで澪さんは願いが叶えられていく中であらたな願いを願い、無意識に願いを捻じ曲げた)
328: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/18(火) 02:33:40.38 ID:zn9C1FaL0
憂(そのあらたな願いとは・・・私はなぜ律の苦しみに気付いてあげられなかったんだ、だったらせめての罪滅ぼしに私が
部長になって律の苦しみを受け取ってやればいい)
憂(そしてカラスはそのままその願いを叶えた、澪さんが部長で澪さんが律さんの代わりに苦しむ世界を)
憂(でも何で律さん関係ばかり、慧眼で見抜けた?)
憂(・・・考えてもわからないけど、これが今一番原因としてふさわしい、だったら!)
律「嘘だろ・・・澪・・・」
330: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/18(火) 02:38:00.35 ID:zn9C1FaL0
憂「え?」
律「憂ちゃん・・・澪がいなくなっちまった・・・澪が!澪があああああああああああああああああああ!!」
私が辺りを見回すとそこには律さんと虚空と深夜特有の冷たい風だけがその存在を主張している
憂「カラスもいない・・・嘘・・・間に合わなかった・・・?」
そんな・・・澪さんを助けられなかった・・・?いやだ・・・澪さん・・・そんなの嫌だよ・・・
憂「うあああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」
バッドエンド
332: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/18(火) 02:42:40.23 ID:zn9C1FaL0
ごめんよ、もうちょっと分けて書けば良かった
以上でお話はおしまいです、今まで保守してくれた方有り難うございました
乗っ取りから始めたけどSS書くのって難しい
途中で見かけたお話gdgdっていうのは余計な描写が多かったのかな
もっとテンポよく書けるようガンバリマス
最後に・・・憂ちゃんはかわうい!!
336: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/18(火) 02:44:47.13 ID:eddUill70
なんで澪消えたん?
あと律の本来の髪の色がどっちなのか
339: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/18(火) 02:56:01.16 ID:zn9C1FaL0
>>336
シキタリと手順を間違えて神様を降ろして神様怒らしたから澪消えた
特に原因は解ってないと神様ぷんぷん、澪のその後はその身によくない事が起こった
律の本来の髪色は黒で茶髪に染めている
だから初め澪が律の髪色を黒と指摘した時、唯や紬はカラスの眼を持っていないから律の髪色を有りのまま茶色として認識していたしオカシイとは思わなかった
340: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/18(火) 02:59:06.18 ID:eddUill70
解説あり
342: 340悪くない、俺がみすってる、本当はこうだ 2011/01/18(火) 03:04:01.94 ID:zn9C1FaL0
憂(鴉が残した痕がヒントになってるはず、澪さんが鴉に願いを願ったとしたなら自分に痕が出るはず、まず鴉の濡羽色は黒髪を指す、澪さんの髪は黒そのもの、あと澪さんは慧眼と神通力を持っている事になる、これは外見的特徴から見られない)
憂(そもそも何で私達は律さんが鴉に願いを願ったと勘違いした?それは澪さんが律さんの髪が黒色だと言ったから、律さんの眼に違和感を感じるといったから、澪さんが神通力で縛られた感覚を得たと証言したから)
憂(ん・・・?もし澪さんが慧眼(見通す眼)を持って律さんを見ていたとしたら・・・私は色覚が失われていて分からないけど律さんの髪色は今茶色で澪さんが慧眼の眼を持って本来の律さんの髪色(黒)を見い出していたとしたら・・・)
憂(じゃあ澪さんが律さんの眼に違和感を感じたのは?慧眼(見通す眼を持って律さんが部長として参っていた澪さんを心配する様子を違和感としてその眼から感じたから?)
憂(世界改変前の律さんが部長を辞めると宣言した時、澪さんの体を縛ったのは?その時に澪さんが鴉に願った反動?そういえば自分の体が自分の物ではない感覚に陥ったといって言たし、その時に鴉が澪さんに宿った?つまり神通力ではなかったとしたら)
憂(それらを踏まえてもしもの仮定を立ててみる)
341: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/18(火) 03:00:15.16 ID:2tI99L3h0
先にハッピーエンドを見たせいかも知れないけど
取って付けたようなバッドエンドに感じたなあ
そういえばムギが情緒不安定なのには理由があるって言ってたけど
それはなんだったんだろう
344: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/01/18(火) 03:16:22.64 ID:zn9C1FaL0
>>341
律が改変した世界は澪に部長としての苦しみを気付いてほしいが故に律によって定義づけられ創られた世界だから
問題が起こらないと澪は律が部長をやって感じてきた想像恐怖等を追体験できない
だから紬が意識せずとも、軽音部に問題を起こすような行動をとってしまう
ある意味改変前の律に操られてるみたいな感じ
澪「何いってるんだ律?」