1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/24(土) 13:52:09.16 ID:EsVXi7380

12/24 夕方

唯「ふー、やっとアルバイト終わったよー!みんなして、わたしにシフト押し付けるんだもん…朝番からの連続勤務は、流石に、堪える…グフっ」

唯「うっ、外寒い…でも、イルミネーション綺麗だなあ。ふふっ、クリスマスだねえ」



唯「(テクテク)…道ゆく人は皆カップルばっか。なんだか人恋しくなるなあ。去年のクリスマスは軽音部のみんなでパーティしたっけ。楽しかったなあ。律ちゃんなんか『クリスマスなんかくそくらえー!』なんて言ってたっけ」

唯「今年は…そういえば、去年までは誰ともなく声をかけあって、誰かの家でパーティしてたけど、今年は無かったな」

唯「みんな、予定があるのかな。もしかして、私の知らないうちに、か、彼氏、とか…?」


唯「い、いやまさか、みんなに限って…でも、その辺を歩いてるカップルはみんな私と同年代の人たちばかりだし、私だって、恋人の一人くらいいてもおかしくない年なんだよね」

唯「…みんなに電話してみよう」



3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/24(土) 13:53:32.31 ID:EsVXi7380

唯「澪ちゃん…澪ちゃん…(プルルルル、ガチャ)」

澪「もしもし、唯?」

唯「澪ちゃん!今日とか暇?もしよかったら、うちでクリスマスパーティでも…」

澪「ごめん唯、実は資格予備校のの講習が夜まであるんだ。そのあとは予備校の友達と忘年会の予定が…」

唯「そっか…」

澪「ごめん唯、もし遅い時間でも大丈夫なら…」

唯「いや、無理しないで。いきなりごめん。勉強がんばってね!」




5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/24(土) 13:54:23.90 ID:EsVXi7380




唯「律ちゃんは…(プルルルル、ガチャ)」

律「(がやがやがや)もしもーし!唯ー!」

唯「律ちゃん隊長!お声が遠くて聞こえないであります!」

律「おお、そうかそうか、(がさがさがさ)…唯隊員!これでどうだね?」

唯「律ちゃん隊長!よく聞こえるであります!」

律「そうかそうか。で、なんの用だっけ?」

唯「そうそう、律ちゃん今日暇でしょ?パーティしようよ、パーティ」

律「んまー、失礼な子ね!私にだってクリスマスの予定くらいありますことよ?」

唯「え、ええええええ?!うそ、まさか、か、かれ…」

律「ばか、違うよ。バイト仲間と忘年会に来てるの」

唯「なーんだ、やっぱり!」

律「全く…あ、ごめんな。去年までは毎年軽音部で集まってたもんな。他にはだれが来るんだ?こっちが終わってから、そっちに合流するよ」

唯「あ、実は私が今思いついただけで、パーティやるかどうもきまってないんだ。律ちゃんは気にせず楽しんで来てね!」



7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/24(土) 13:55:37.42 ID:EsVXi7380



唯「ムギちゃんは…おうちの関係で忙しいだろうなあ…(プルルルル、ガチャ)」

『只今、電話にでることができません、ピーっという…』

唯「一応、おうちの電話にもかけてみようかな…(プルルルル、ガチャ)」

斉藤「はい、琴吹でございます」

唯「もしもし、紬さんの友達の平沢です。紬さんは…」

斉藤「お嬢様は琴吹家主催のパーティに参加されております。お取次ぎしましょうか?」

唯「あ、いえ結構です!失礼します」



10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/24(土) 13:58:11.65 ID:EsVXi7380



唯「あずにゃん…は受験生だから悪いかな。でも一応…(プルルルル、ガチャ)」

梓「もしもし、唯センパイ?」

唯「あずにゃーん!メリークリスマス!」

梓「わっ、声でか…メリクリですセンパイ。でも突然どうしたんですか?」

唯「クリスマスなのに、みんな忙しくてパーティできないんだよお…寂しくてあずにゃんの声が聞きたくなっちゃった」

梓「もう…でも、私もこれから冬季講習があるので…すいません」

唯「うん、忙しいのにごめんね。あずにゃんの声を聞けただけで、私、この寒空の下でも生きていける気がするよ!」

梓「何言ってるんですか…でもすみません。早く終わったら連絡しますので…」




13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/24(土) 14:02:03.28 ID:EsVXi7380


唯「…寒い。帰ろ」

平沢家

唯「ただいま!」

憂「おかえり!夕食の準備できてるよ」

唯「おおー、すごい」

憂「七面鳥に、マッシュドポテト、ローストビーフにケーキも用意したよ」

唯「憂ー、ありがとう!でも、二人で食べるには多いね…」

憂「そうかも…でも、お姉ちゃんと二人だけのクリスマスでも、私は目一杯お祝いしたかったんだ」

唯「憂…」




14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/24(土) 14:02:15.44 ID:EsVXi7380

憂「宗教のことはよくわからないけど、人々がもっと幸せにぬりますように、もっと愛し合いますように、っていう祈りを、世界中の人たちが共有する日なんだよね」

唯「そうだね…」

憂「だから、一番大事な人と一緒に、今までも、これからも大事に思い会えることをお祝いしたいでしょ?…なんて、ちょっとクサイかな…」

唯「ううん、そんなことないよ!憂、いつもありがとう。これからもよろしくね!」

憂「うん!さあ、冷めないうちに食べよう。食後にはケーキもあるよ」

唯「わーい!」




16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/24(土) 14:03:24.48 ID:EsVXi7380

ピンポーン


唯「あれ、こんな時間にお客さん?はいはーい(ガチャ)」

律「おーす!メリクリ!」
澪「やあ」
紬「こんにちは!」
梓「さっきはバタバタしててすいませんでした」

唯「え、みんな…?え?夢?足、ある?」

律「幽霊じゃないっつーの!予定早く切り上げて来てやったってのによー」

澪「唯から電話があったあと、みんなで連絡を取り合ったんだ」

紬「唯ちゃんったら、電話してくれたなら呼び出してくれれば飛んで行ったのに…」

梓「ムギセンパイ、おうちのほうほんとに大丈夫なんですか…?私も、冬季講習が終わったので来ちゃいました。せっかくのクリスマスですから」

唯「みんな…」



17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/24(土) 14:04:58.10 ID:EsVXi7380

憂「みなさんいらっしゃい!さあ、パーティの用意はできてますよ」

唯「もしかして、憂はみんなが来ること知ってたの?」

憂「うん、梓ちゃんからメールがあって。ごめんね、お姉ちゃんを驚かそうと思って黙ってたの」

唯「そっか。でも、ありがとう、こんなにうれしいクリスマスプレゼントないよ!」




19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/24(土) 14:06:43.68 ID:EsVXi7380


律「さあさあ、はやくパーティ始めようぜ!」

澪「お前はちょっとは遠慮しろ!」

紬「お料理全部、憂ちゃんが作ったの?」

憂「はい、お口に合うかわかりませんけど…」

梓「憂…うちにも一人ほしいわ…」

唯「いくらあずにゃんでも、憂はあげないよ!」

憂「お姉ちゃん////」

紬「あらあら…//」

律「よっしゃー、みんなクラッカーの準備はいいか?せーの…」


全員「メリークリスマス!」




20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/24(土) 14:07:36.21 ID:EsVXi7380

唯「クリスマスに、大事な人たちへ目一杯の愛を!」

おしまい



元スレ
唯「素敵なクリスマスを!」