SS速報VIP:【ローゼンメイデン】まかなかったジュン「アリスゲームの真実?」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1482074669/



1: ◆KY9IyHJerk 2016/12/19(月) 00:24:30.08 ID:50r2HyHXo


悪魔「左様。これからドールの所有者の方々に、真実をお話したいと思います」


※これはSS速報Rに投稿した「【ローゼンメイデン】まかなかったジュン「オナホを作って欲しい?」」からの抜粋です。
※既にそちらを読んだ方は、特に読む必要はありません。


ここはnのフィールド。

大きな円卓があり、ドール所有者たちと、身なりのよいダンディな中年紳士が座っている。


悪魔「本日は、急遽お呼びたてし、まことに申し訳ございません。

これからアリスゲームの本当の目的をお話します」


ざわつくドールの所有者。


悪魔「申し遅れましたが、わたくし、悪魔と申します。世に言う、いわゆる悪魔をやっております。

魂と引き換えに望みをかなえる、あれでございます」

まかなかったジュン(以下、ジュン)「なんで俺たちにそれを話すんだ?」

悪魔「それは追々……アリスゲームのことを話す前に、私とローゼンの出会いを話しましょう。

このスクリーンをどうぞ……」


悪魔がリモコンを操作すると、スクリーンに動画が映った。



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1482074669




2: ◆KY9IyHJerk 2016/12/19(月) 00:27:03.72 ID:50r2HyHXo


ここはローゼンの家。

錬金術の研究のはて、ついに悪魔を呼び出すことに成功したのだが……。


ローゼン「足りない? 足りないとはどういうことだ?」

悪魔「あなたの魂の価値では、娘さんを生き返らせるには足りない、ということです」

ローゼン「な!?」

悪魔「汚れなき貴重な少女の魂と、歪んで濁りきった中年男性の魂と等価な訳がない。

いうなれば、高価な宝石と、ただのガラス玉とを交換しようとするようなもの。取引になりませんな」


それを聞いたローゼンは、一つの考えに行き着く。


ローゼン(娘を蘇らせないなら……作ってしまえばいい……)

ローゼン「では、私の魂に見合う分の、人形作りの技量をくれ!」

悪魔「それなら。ではこの契約書にサインを」


動画を一時停止する悪魔。


悪魔「そもそもの始まりは、こういうものでした。皆さん、疑問に思いませんでしたか?

『娘さんを生き返らせるために、魂を売り飛ばして、人形作りの技量を得るくらいなら、

そもそも娘さんを生き返らせればよいのでは?』と。こういう事情があったのです」

ジュン「ほほう」

悪魔「それを踏まえて、アリスゲームの本当の目的を話しましょう」ピッ




3: ◆KY9IyHJerk 2016/12/19(月) 00:28:30.56 ID:50r2HyHXo


ここはローゼンの家。

魂は差し押さえられているので、自分の心と生命から、擬似の魂といえるローザ・ミスティカを作り、

ローゼンメイデンを作ったのだが……。


悪魔「久しぶりに来ましたが……。どうです? 娘さんは作れましたか?」

ローゼン「……私の中のアリス……夢の中にしか存在しない理想の少女……精神と物体の中間……。

nのフィールドでしか実体を持たない……永遠のイデア……完成したよ……」


それは第七ドール、雪華綺晶であった。


悪魔「それで……満足したのですか?」

ローゼン「……」

悪魔「まあ、しないでしょうね。結局のところ、あなたが本当に望んでいるのは、娘さんなのだから」

ローゼン「……」

悪魔「あきらめて、あなたの魂を差し出して、終わりにしたらどうですか?」

ローゼン「……いやだ……娘を生き返らせるまで人形を作る……」

悪魔「ここまでの人形を作って、他の手段は残っているのですか?」

ローゼン「……」

悪魔「ないでしょうね」





10: ◆KY9IyHJerk 2016/12/19(月) 00:36:32.97 ID:50r2HyHXo


悪魔が工房の椅子に座る。


悪魔「そんなことだろうと思ってました。そんなローゼンさんに、一つの提案があります」


素焼きの人形の頭を手に取る悪魔。


悪魔「あなたの作ったローザ・ミスティカ。これは見込みがある。ほぼ魂と言えるこれを磨けば、

娘さんの魂に見合う価値を持つかもしれない」

ローゼン「……」

悪魔「魂は……苦難や絶望を乗り越えようとする度に、より大きく、より深い色合いに、より強く輝くようになる。

あの6体の人形……失礼、6人の娘さんたちに苦難を味わわせて、ローザ・ミスティカが磨かれたら取り上げるのはどうですか?」

ローゼン「……」

悪魔「考えたのですが、娘さんたちにローザ・ミスティカの奪い合いをさせるのが良いでしょう。

愛するローゼンさんがそれを望んでいる、と言えば彼女たちはやるはずです。

愛しあう姉妹同士で争うわけですから、それはそれは深い絶望でしょうな」


激高するローゼン。


ローゼン「娘たちに殺し合いをさせるのか!」

悪魔「殺し合いとは人聞きの悪い。人形は命を持っていませんよ。それに……あなたの目的を思い出してください。

あなたの目的は人形を作ることですか? 娘さんを生き返らせることですか?」

ローゼン「あ、悪魔め……」

悪魔「このまま人形を作って、望みがあるのですか?」

ローゼン「くっ……わかった。提案を受け入れよう」





5: ◆KY9IyHJerk 2016/12/19(月) 00:31:44.94 ID:50r2HyHXo


動画を一時停止する悪魔。


悪魔「アリスゲームの本当の目的は、これだったのです」

ジュン「このクソ野郎!!!」


ジュン、みつ、まいたジュンが立ち上がり、悪魔に詰め寄ろうとするが、見えない壁に阻まれる。


悪魔「お怒りはごもっともですが、最終的な決断はローゼンさんがなさいましたので、私に怒りを向けるのは、お門違いですな。

では次、アリスゲームの結末です」ピッ





6: ◆KY9IyHJerk 2016/12/19(月) 00:32:30.27 ID:50r2HyHXo


ここはnのフィールド。

アリスゲームが決着し、一つになったローザ・ミスティカ。


悪魔「素晴らしい! 想像以上です。あなたの娘さんたちは立派にやり遂げましたね」

ローゼン「……渡さん……」

悪魔「今、なんと?」

ローゼン「ローザ・ミスティカは渡さん、と言ったんだ」

悪魔「今更、約束を反故には出来ません。それに買い手ももう決まってます。

あなたの娘さんと、あなた自身の魂を取り戻して、まだおつりが来るほどの金額だ。

あなたにとって、最上の結果だと思いますが」

ローゼン「……真紅が……私の娘が望んだんだ……姉妹たちを生き返らせて欲しいと……もう娘たちを裏切れない……」

悪魔「娘さんを生き返らせたくないのですか?」

ローゼン「娘は……安らかに眠っている……そっとしておくべきだ……そう気付いたんだ……」

悪魔「……それは正しい判断ですが……それに気付くのは数百年遅かったですな……」

ローゼン「ローザ・ミスティカは、今、私の手にある。お前に渡すくらいなら、壊してしまうぞ」

悪魔「事の真相を娘さんに話しますよ?」

ローゼン「覚悟の上だ」


悪魔が押し黙る。


悪魔「力ずくで奪う手段はいくらでもありますが……まあいいでしょう。あなたが違約金を払うなら、

ローザ・ミスティカはあきらめましょう。違約金を払う契約書にサインを」





7: ◆KY9IyHJerk 2016/12/19(月) 00:34:12.44 ID:50r2HyHXo


動画を止める悪魔。


悪魔「ローゼンに事の真相を話すと言った手前、皆さんにお話したというわけです」


絶句するドール所有者たち。


ジュン「力ずくで奪わなかったのはなぜだ?」

悪魔「正直、私もローゼンメイデンのファンなのですよ」

ジュン「」

悪魔「アリスゲームを悪魔界に実況中継して、賭けの対象にしていたのです。それを見ていたら、彼女たちのファンになってしまいました。

なお、私は蒼い子押しでね。彼女に掛けて、個人的には大損を……」

ジュン「」

悪魔「掛けの胴元は私で、結構、稼がせてもらいました。なおラプラスの魔はゲームの進行役。賭郎でいう立会人ですな」

ジュン「」

悪魔「だから、どちらに転んでも良かったのです。ローザ・ミスティカが手に入ればビジネスとして美味しい。

ローゼンメイデンが復活すれば、ファンとして嬉しい」

まいたジュン「ローゼンはどうなったんだ?」


ニヤリと笑う悪魔。


悪魔「彼は……もはや何も持っていないので、体で払ってもらってます。具体的に言うと、熟年ホモビデオに半永久的に出続けることに……」

まいたジュン「ホモビデオ?」

ジュン「それ以上いけない!」


悪魔が立ち上がった。


悪魔「これで終わりでございます。これをドールに話すかどうかは、皆様にお任せいたします」





8: ◆KY9IyHJerk 2016/12/19(月) 00:34:41.84 ID:50r2HyHXo


結局、所有者たちは真相を話すことにした。


まいたジュン「……ということだってさ」

真紅「お父様は、一度裏切ったかもしれないけど……結局、私たちを愛してくださっていたのね……」

まいたジュン「……」

真紅「真相を話してくださっていたら……私たちはきっと、よろこんでローザ・ミスティカを差し出したのに……」

まいたジュン「……」

真紅「お父様のためのドールなのだから……」

まいたジュン「でも……僕は……真紅にいてほしい……」


ふっと笑う真紅。


真紅「そうね。下僕の面倒を見なくてはいけないものね」

まいたジュン「下僕っていうな!」

真紅「ジュン……」

まいたジュン「ん?」

真紅「抱っこしてちょうだい」


おはり



9: ◆KY9IyHJerk 2016/12/19(月) 00:35:09.03 ID:50r2HyHXo

ローゼンメイデンを読んで、モヤモヤしたところを、自分なりに裏設定を考えてみた。
なお、あれだけの仕打ちをドールズにしたローゼンさんが、いい話っぽく逃げ切りそうなのがアレだったので、ケジメしてもらいました。
ありしゃした。



元スレ
SS速報VIP:【ローゼンメイデン】まかなかったジュン「アリスゲームの真実?」