2: 名無しで叶える物語 2022/08/11(木) 09:23:30.14 ID:pTnl/WUy.net

代行ありがとうございます!


※文中のレ○プは全てレズレ○プ前提です



4: 名無しで叶える物語 2022/08/11(木) 09:25:14.39 ID:pTnl/WUy.net

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-----プロローグ-----


かすみ「…………」

かすみ「ん……んぅ!?」


かすみ(あれ、ここどこ!?)

かすみ(真っ暗で何も見えない……)


かすみ「う、ぐぅ、う」


かすみ(え、体、動かせない……縛られてる!?)

かすみ(口もふさがれてて、声も出せない……!!)


かすみ(た、助けて、だれか――!)


???「……♪」ニヤ



7: 名無しで叶える物語 2022/08/11(木) 09:27:57.68 ID:pTnl/WUy.net

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-----前日、部室-----


ランジュ「きゃあっ! 裏3枚でまたトップよ!」

ランジュ「これで次のライブはランジュが4曲、枠もらうわね」

ミア「Kidding me! ランジュ、積んだだろ!?」

エマ「これじゃ、ランジュちゃんのソロライブになっちゃうよ~」


かすみ「ちょっと! 大事なライブのセトリを麻雀で決めないでくださいよ!!」

かすみ「侑先輩も何とか言ってください!」


侑「うーん……」

侑「ん~……?」


歩夢「どうしたの侑ちゃん、さっきから難しい顔して」

歩夢「またときめきが見つからなくなっちゃったの?」


彼方「そんなときは、一旦すやぴが一番だよ~?」

璃奈「一理ある。睡眠は大事」

エマ「彼方ちゃんはちょっと寝過ぎかも……あはは」



8: 名無しで叶える物語 2022/08/11(木) 09:32:22.12 ID:pTnl/WUy.net

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侑「ううん、違うんだ、作曲は順調なんだけど」

侑「このツイート、ちょっと見てくれる?」

歩夢「なになに?」


愛「紫苑女学園の公式アカウントじゃん!」

しずく「えっと……今週末のイベントを……中止!?」


かすみ「侑先輩、張り切って見に行く予定だったのに残念ですね」

ランジュ「何かあったのかしラ……」

侑「うん、とっても残念……なんだけど、あとこれも見て」


果林「今度は東雲のアカウントね」

しずく「毎日全部チェックしてるんですか? マメですね」

歩夢「えっと……え!? 1~2週間の活動休止!?」


彼方「え……? 本当に、東雲の情報?」

かすみ「確かみたいですね……彼方先輩、何も聞いてないですか?」

彼方「遥ちゃんからは、何も……」



10: 名無しで叶える物語 2022/08/11(木) 09:35:52.86 ID:pTnl/WUy.net

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果林「大変ね、活動休止だなんて」

侑「さっき更新された情報みたい、どうしたのか気になって」

璃奈「連続して、近所の高校が2校も……」


愛「たまたまじゃないかな? 活動休止は少し気になるけど、ライブ中止は天気とかが理由かもだし」

ミア「Yes、そこまで気にすることか?」

侑「紫苑のHPには雨天決行ってあったけど……なんか、胸騒ぎがしちゃって」


ランジュ「じゃあ、ちょっと咲夜に電話してきいてみるわ」

侑「いいの? ありがとう! わざわざごめんね」

ランジュ「無問題ラ。あなたの勘は当たりそうだからね」


ランジュ「……」プルルル

ランジュ「あ、もしもし、咲夜? 今ツイッター見たんだけど……」

ランジュ「え、裏の世界? 機関? 難しい日本語はわからないわ、ちゃんと話すか咲良に代わって」

ランジュ「……あ、そう……とりあえず分かったわ、お大事にね」ピ


エマ「咲夜ちゃん、何て言ってたの?」

ランジュ「なんか、体調不良の人が2人くらい出ちゃって、パフォーマンスの維持が難しいから中止にしたそうよ」



12: 名無しで叶える物語 2022/08/11(木) 09:41:28.02 ID:pTnl/WUy.net

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果林「体調不良……いま流行りのインフルエンザかしら、怖いわね」

しずく「そういえば、私の家の近所の小学校も学級閉鎖になったって聞きました」

璃奈「私たちも、気を付けないと……璃奈ちゃんボード、『むんっ』」

愛「それ気を付ける顔のボードなの? 可愛いねー!」


侑「うーん……体調不良か……」

歩夢「まだ何かあるの?」

侑「なんかモヤモヤするんだよね、本当にそれだけかな」


ランジュ「でも本人がそうって言ったらそうなんじゃない?」

ミア「ああ、今きっと同じような電話の対応に追われてるだろうし、無駄な詮索は不要さ」


愛「東雲も体調不良なのかな?」

彼方「じゃあ、東雲の活動休止の理由は、今夜彼方ちゃんにきいてみるよ~」

侑「……うん、ありがとう彼方さん!」


せつ菜「遅くなりました!」

栞子「すみません、生徒会の引き継ぎ漏れがありまして……」

愛「せっつー! しおってぃー! やっときた!」


歩夢「じゃあ、練習始めようか。他の学校も気になるけど、私たちは私たちで頑張らなきゃ」

侑「そうだね! 今日も頑張ろう!」

全員「「おー!!」」



13: 名無しで叶える物語 2022/08/11(木) 09:45:49.04 ID:pTnl/WUy.net

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-----夜、近江家-----


遥「……」ボー

彼方「は、遥ちゃん、ごはん食べられそう……?」

遥「あ、うん、ごめんねお姉ちゃん? ちょっとだけ食欲無くて……」

彼方「そっか、無理しないでね……」


彼方(うーん、遥ちゃんから詳細きこうと思ったんだけど、遥ちゃん帰って来てからずっとこの調子だし)

彼方(ちょっとストレートにはききにくいなあ)


彼方「じゃ、じゃあ、今夜は甘いものとかにしちゃおっか~! 今からコンビニで買ってくるよ~!」

彼方「何が良い? プリンかな? シュークリームかな?」


遥「……今から……?」

彼方「うん! 遥ちゃんのためなら、暗い夜道もへっちゃらで……」

遥「だめっっっ!!!」

彼方「!!!」ビクッ



15: 名無しで叶える物語 2022/08/11(木) 09:50:48.24 ID:pTnl/WUy.net

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遥「ダメだよお姉ちゃん……こんな夜に……」

彼方「え……? でもまだ20時だし、バイトの日はもっと遅いときあるし……」


遥「あのねお姉ちゃん、しばらく、バイトお休みできないかな?」

遥「もしくは、18時くらいには帰って来てほしくて……」

彼方「えっと……遥ちゃんにそう言ってもらえるのは嬉しいけど、さすがに難しいよ……」


遥「……でも」

彼方「遥ちゃん、急にどうしちゃったの? 少し落ち着いてお話できる?」

遥「…………」


彼方「もしかして、活動休止の……」

遥「っ!」

遥「……もう、知ってたんだ」

彼方「う、うん、侑ちゃんが教えてくれて」


遥「理由まで、きいてる?」

彼方「ううん、それはまだ……できれば遥ちゃんから、教えてもらえればと思ったんだけど」

彼方「遥ちゃん、元気無いから、無理にはきけないなって……」



16: 名無しで叶える物語 2022/08/11(木) 09:54:38.99 ID:pTnl/WUy.net

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遥「…………」

遥「ごめんね、またお姉ちゃんに気を使わせちゃった」

遥「理由も話さないで、一方的にお願いばかりじゃ良くないよね、ごめん」

彼方「ううん、それは気にしなくて良いんだけど……」


遥「……あのね、驚かないで聞いてほしいんだけど」

遥「メンバーの子が……」

遥「……プされたの」


彼方「え? ごめん、遥ちゃんもう一回……」

遥「だからその、無理矢理……レイ……」


遥「レ○プ、されちゃったの……!」


彼方「……レ○プ……」


彼方「ええええええええ!?!?!?」

遥「お姉ちゃん、声が大きいよ……! 隣の家まで響いちゃう」



17: 名無しで叶える物語 2022/08/11(木) 10:00:20.98 ID:pTnl/WUy.net

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彼方「ご、ごめん、でもその……本当なの……?」

遥「うん……具体的にだれがとは言えないんだけど……」


遥「それで、しばらく活動をお休みすることになって」

彼方「そんな……身近でそんなことが起こっちゃうなんて」


彼方「はっ!! もしかして、遥ちゃん……!?」

遥「ううん!! 違う違う、私はされてないよ! これは本当に!!」


彼方「良かった……もし遥ちゃんがそんなことされたら、彼方ちゃん、初めて人をころさなきゃいけないところだった」

遥「ころ……全然良くないよ、きっとその子の姉妹も、同じような気持ちになってると思う」

彼方「はっ、ご、ごめん……」


彼方「警察とかには?」

遥「それが、その子も事件を大ごとにはしたくないってことで……」


遥「もしニュースとかになって、被害者も特定されてネットで話題になったら、今後スクールアイドル続けられなくなっちゃう」

遥「学校にすら通いづらくなっちゃうかも……」

彼方「な、なるほど……」



20: 名無しで叶える物語(もんじゃ) [ここ壊れてます] .net

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遥「……絶対に許せないよ」

遥「こんなことした犯人を、絶対に、許せない……」ポロポロ

彼方「あわわ、うん、そうだよね……」


遥「それにね、まだ噂の段階なんだけど、この事件……東雲だけじゃないみいたいなの」

彼方「え!?」


彼方「あっ……まさか、紫苑のライブ中止も……」

遥「……」コクン


遥「虹ヶ咲の同好会の皆さんにはいずれ注意喚起しようと思ってたから話したけど、他には口外禁止だよ」

遥「あと、近々他の学校とも連携して対策を考えたいと思ってるから、その時は協力してほしい」

彼方「うん……わかったよ」


遥「ふう、お姉ちゃんに話したら少しだけすっきりした……」

遥「ごはん、食べられそう! いただきます!」

彼方「彼方ちゃんもバイト少し早く上がれないか店長に相談してみるから、遥ちゃんもできるだけ早く帰ってきてね?」

遥「うん!」



21: 名無しで叶える物語 2022/08/11(木) 10:11:55.86 ID:pTnl/WUy.net

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-----翌日-----


彼方「……と、いうことでした……」


ミア「What!? ここは日本だろ? ニューヨークじゃいつものことだけど……」

せつ菜「信じられません!」

栞子「しかし、虚言とは思えませんし……」


果林「……モデル仲間の先輩たちからは、噂程度に被害に遭った話を聞くことはあるわ」

エマ「あるの……?」

果林「ええ、でもそれは夜のお仕事もしてるような人からの話よ」

果林「それもだめだけど、まして健全な女子高生が被害に遭うなんて……想像したくないわね」


ランジュ「スクールアイドルって、人前に出る機会が多いから、狙われやすいのかもね……」

歩夢「どうしよう、こ、怖い……」

しずく「いずれ私たちも狙われるんでしょうか……?」



22: 名無しで叶える物語 2022/08/11(木) 10:16:49.21 ID:pTnl/WUy.net

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侑「ううう~!!! 許せない!!!」

侑「夢に向かって頑張っているみんなにそんなことするなんて!!」

せつ菜「同感です。希望の光を潰すような大悪は、必ず滅しなければなりません!」

せつ菜「勧善懲悪こそこの世の理です!!」


侑「なんとかしなきゃ! このままじゃ、スクールアイドルが思うように活動できなくなっちゃう!」

かすみ「かすみんも加勢します!」

彼方「彼方ちゃんも、遥ちゃんのためにも何とかしてあげたいけど……」

彼方「何かできるのかな~? ちょっと意見が欲しくて……」


侑「うーん……やっぱり犯人を捕まえなきゃ!」

せつ菜「犯人……そうですね、この事件の根本を断つには、やはりそれしかありません!!」


栞子「私たちで、でしょうか?」

果林「水差すようで悪いけど、私たちただの女子高生が刑事ごっこして解決できる話?」

果林「今のところ、遥ちゃんからの話だけで、何の情報も持ってないのよ」

果林「むしろ返り討ちにされる危険の方を気にした方が良さそうだわ」



24: 名無しで叶える物語 2022/08/11(木) 10:21:36.89 ID:pTnl/WUy.net

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侑「ぐっ……ごもっともなんだけど……」

ランジュ「果林はいつも冷静ね!」


璃奈「レ○プ事件は、被害者が積極的に情報を話したがらないから、とても厄介なヤマ」

璃奈「私たちが勝手に捜査しても、被害者にとって迷惑になる恐れもある」


侑「だからって、このままじゃ……!」

侑「どうすれば……」


全員「…………」


プルルルル

彼方「うおっ! ごめん、電話が……遥ちゃんだ」


彼方「もしもし、遥ちゃん~?」

彼方「……え? これから?」

彼方「た、たぶん大丈夫だけど……ちょっと待ってね」



25: 名無しで叶える物語 2022/08/11(木) 10:26:35.85 ID:pTnl/WUy.net

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せつ菜「どうしました?」

彼方「えっと、なんかね、東雲・藤黄・紫苑・YG国際とうちで数人ずつ集まって」

彼方「少しだけ会議できないかって……」


栞子「今からですか!?」

侑「なんだろう……直近で大きなライブは予定されてないはずだけど」


彼方「うん、たぶん……さっきの話についてだと思う」

歩夢「えっ……!」


栞子「……わかりました。うちでやるのでしたら、会議室を押さえておきます」

愛「しおってぃー、融通効く~♪」

栞子「ことがことですから。彼方さん、承知した旨をお伝えください」

彼方「うん、ありがとう……」


果林「……情報が向こうからやってくるんじゃ、やらざるを得ないわね」

せつ菜「はい! 我々ヒーローの出番ですね!」

果林「次はヒーローごっこ……はあ、どうなることやら」



26: 名無しで叶える物語 2022/08/11(木) 10:33:34.21 ID:pTnl/WUy.net

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遥「皆さん、本日はお集まりいただきありがとうございます……」

遥「また、場所を貸してくださった虹ヶ咲の皆さんにも感謝申し上げます」

栞子「……」ペコ


遥「事態の早期収束と再発防止のため、急遽この場を開かせていただきました。よろしくお願いします」

彼方(遥ちゃん、しっかりしてるなあ……可愛い)

栞子(遥さんには生徒会長の適正がありますね)


遥「本人のプライバシーから、被害者名を出すことはしないように」

遥「ではまず、被害者の人数と、およその日時について共有お願いします」


かさね「東雲はふたり。3日前と昨日、ともに下校中、20時ころだそうです」

かさね「詳細については、まだ確認できていません」


姫乃「藤黄はひとりです。おとといの日曜日、自主練習中、時間は夜とだけ」

姫乃「あまり遅くまで外出する人ではないので、おそらく19時~20時かと」


咲良「紫苑、ふたり。6日前と4日前。時刻は21時頃と20時頃」



27: 名無しで叶える物語 2022/08/11(木) 10:35:29.47 ID:pTnl/WUy.net

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ラクシャータ「YG国際、ひとりです。5日前……本人は復帰してますが、事件のことは話したくないと」


侑(YG国際、部長のジェニファーちゃんの姿が無い……つまり、そういうことなのかな)

侑(東雲も、こういう会議にはクリスティーナちゃんが同席しそうだけど……)

侑(こっちも私とせつ菜ちゃん、栞子ちゃん、かすみちゃん、彼方さんしか会議に出てないから、断定はできないか)


遥「ありがとうございます。つまり、毎日ですね……」

せつ菜「6日間連続とは、なんと節操のない!」


姫乃「時間は同じころみたいですね。土日でも19時~21時の間です」

ラクシャータ「やはり暗くなってからということですね」


栞子「場所については、被害者から聴取できてますか?」

姫乃「いえ、うちはまだ聞ける状況ではありません……」

咲良「うちは、ひとりから聞いてる。下校途中にある公園。でも、それだけ……」


栞子「なるほど。他は……?」

全員「…………」



28: 名無しで叶える物語 2022/08/11(木) 10:44:41.22 ID:pTnl/WUy.net

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かすみ「やっぱり、まだ話せない人が多いんですかね……」


栞子「当たり前かもしれませんが、皆さん一人でいるときを狙われたのですか?」

姫乃「そのはずです。襲われたのは、同じ方向に一緒に帰る人がいない人でした」

遥「東雲の二人もです」

栞子「そうですよね……わかりました」


栞子「次に、何かわずかな情報でも良いのですが、犯人に心当たりはありませんか?」

遥「少なくとも現時点では、うちには何もありません」

遥「熱狂的なファンはいますけど、そんな凶行に走るような人に心当たりなど……」

姫乃「こちらもです」

咲良「同じく」


栞子「わかったら、苦労しませんよね……部長のかすみさん、何か確認したいことございますか?」

かすみ「かすみん? うーん……」


かすみ「被害者の皆さんに、何か共通の特徴とかありそうですか? ひとりで帰ること以外に」

かすみ「被害者のプライバシーを守りながらなので、上手く話せないかもですけど……」



29: 名無しで叶える物語 2022/08/11(木) 10:49:23.31 ID:pTnl/WUy.net

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ラクシャータ「……私の主観になりますけど、はっきり言って、狙いやすい人ではありません」

ラクシャータ「気も強くて、運動神経も良くて、目立つ人で、巻き込まれやすいタイプではなく……」

ラクシャータ「すみません、犯罪に巻き込まれやすいかどうかなんて、少し語弊がありますね。失礼しました」


侑(へえ、語弊なんて言葉も知ってるんだ……日本にきて何年なんだろ)

侑(じゃなくて、被害者……本当にジェニファーちゃんだとしたら、確かに狙われやすいタイプじゃないな)


姫乃「藤黄も……武道に精通した、お強い方です。なぜわざわざそんな人が狙われたのか……」

侑(武道……ああ、いつも竹刀持ってた子かな)


咲良「確かに、うちも元気な人」

栞子「ふむ……おとなしい方より元気で明るい人の方が狙われやすい……? 偶然でしょうか?」


遥「すみません、東雲の被害者は、その限りではないです……」

せつ菜「なるほど、その特徴だと曖昧な判断しかできず、今のところ明言はできませんね」

栞子「はい、とりあえず、体力に自信がある人でも油断はするなということですね」


かすみ「なるほど……ひとつわかるのは、」

かすみ「かすみんのように明るく元気で、しかもスーパー可愛い子は、一層危ないってことですね!」


全員「…………」シーン


かすみ「……ご、ごめんなさい」

かすみ(しくじった……)



36: 名無しで叶える物語 2022/08/11(木) 11:00:11.37 ID:pTnl/WUy.net

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せつ菜「オホン。こんな状況になっているとは、恥ずかしながら知りませんでした」


せつ菜「1点、失礼します。被害に遭った方がその時間に下校もしくは自主練していたのは、ルーティーンのことでしょうか?」

せつ菜「突発的か、計画的か。これは犯人像を絞り込む上でFBIのプロファイルでも重要視されます」


咲良「基本、下校時刻はいつも同じ。だから、そうなんだと思う」

かさね「うん、2人とも、いつも通りの時間にいつもの道で帰ったはず」

姫乃「うちは日曜日なので、不明です……」

せつ菜「なるほど……では、突発的、計画的、どちらもあり得ますね」


侑「ごめん、私から1点だけ、初めに確認しておけば良かった」

侑「スクールアイドル以外に、被害者が出たって話は聞いてない?」


かさね「ううん……今のところは、聞いてないです」

姫乃「私もです、調べたわけではありませんが……」

ラクシャータ「はい、こちらも」

侑「……ありがとう。私からはとりあえず大丈夫」


侑「もう少し日にちが経って、被害者から当日の詳細な状況を聴取ができるようになったら」

侑「改めて具体的な対策と、犯人の目星をつけられたら良いなと思う」



37: 名無しで叶える物語 2022/08/11(木) 11:06:53.30 ID:pTnl/WUy.net

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せつ菜「そうですね。それまでは取り急ぎ、19時以降に可能な限りひとりで出歩かない」

せつ菜「他の部活や塾の帰りなどでそれが難しいときは、親御さんにお迎えに来ていただくか」

せつ菜「明るい道、人通りの多い道を選んで帰るようにしましょう」

栞子「はい、ありがとうございます」


栞子「皆様、事件の情報について共有いただきありがとうございます」

栞子「まだ被害者の無い虹ヶ咲にも共有いただいたことで、事前に対策を心がけることができます」


姫乃「……その件で、言いにくいのですが」

栞子「はい?」

姫乃「なぜ今のところ虹ヶ咲だけ、被害者が出ていないのか、興味があります」


せつ菜「なぜか……偶然ではないでしょうか?」

せつ菜「あとは、虹ヶ咲周辺は人通りが多くて狙いにくいとか、犯人がそもそも虹ヶ咲に興味が無いなども考えられますが」

かすみ「言いにくいって、何がですか?」


姫乃「いえ……失礼しました、忘れてください」

姫乃「今後は5校が一丸となって、本件に立ち向かえればと思います」

彼方「……」


せつ菜「では、本日この参加者をもって、対策本部を設定することと致します!」

全員「ありがとうございました」ペコ



39: 名無しで叶える物語 2022/08/11(木) 11:11:33.66 ID:pTnl/WUy.net

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せつ菜「お待たせしました! 会議終わりまして、内容はかくかくしかじかでした」

果林「なるほどね、事件解決に向けたステップとしては、あまり進んでないってことかしら」

栞子「いえ、5校の連携を再確認できただけでも、かなり意義のある場だったと思います」


かすみ「かすみんはあんな重苦しい会議、できればもうごめんです……」

かすみ「しず子きいてよ~! かすみん、会議で恥かかされた~!」

しずく「大変だったんだね、よしよし」ナデナデ


せつ菜「部長なんですからもっとしっかりしてください! 今後もお願いしますね」

かすみ「せめてもう少し明るくやりましょうよ! 最後の姫乃先輩の言葉もよく分かんなかったし……」


彼方「ああ、あれはね……多分だけど、こう言いたかったんじゃないかな」

彼方「近隣の高校の中で、虹ヶ咲だけ被害者が出ず、いつも通り活動ができているのを考えると」

彼方「犯人は虹ヶ咲のファンや関係者の可能性もあるのではないか……って」


かすみ「ええ!? そんなあ!?」



40: 名無しで叶える物語 2022/08/11(木) 11:16:11.51 ID:pTnl/WUy.net

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彼方「だから言いにくいって前置きしたけど、やっぱり言うのをやめたんだと思う」


璃奈「それはさすがにおかしい。うちはラブライブにも出ないし、ライバルを減らしたことにはならない」

愛「それに、虹ヶ咲のファンだったら虹ヶ咲の人を狙うんじゃないの?」

せつ菜「……いろんな考え方を持つファンがいますからね」


せつ菜「ただ、姫乃さんとしても、活動に支障が出て焦った末に口走ってしまっただけだと思います」

せつ菜「本当にうちの関係者だとは思ってないでしょう」


かすみ「ぐぬぬ~! こうなったら、疑いを晴らすためにも、かすみんたちで事件を解決しちゃいましょう!」

ミア「威勢の良い子犬ちゃんだなあ」


せつ菜「今後も、会議に出るのは5人だと思いますが、なにかあれば皆さんもご協力をお願いします」

せつ菜「ヒーローになりましょう!!」


かすみ「おー!」

愛「おっけー!」

侑「頑張ろう!」



42: 名無しで叶える物語 2022/08/11(木) 11:21:48.68 ID:pTnl/WUy.net

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しずく「せつ菜さん、最近ずいぶんヒーローという言葉にこだわるね」

璃奈「多分、先月から始まったアニメの影響。いろんなヒーローが出てくる」

歩夢「影響の受け方がわかりやすいね……」


璃奈「人々を励まして幸せにするヒーローから、人々の欲望を解放させて闇堕ちさせるヒーローまでいる」

しずく「後者もヒーローって呼べるの?」

璃奈「一応。ダークヒーローという言い方にはなるけど、それぞれの信念がある」

璃奈「むしろ、そっちの方がコアなファンから人気が高い」

しずく「なるほど……奥が深いね」


せつ菜「では、少し早いですが、暗くなる前に解散としましょう」

せつ菜「皆さん、寄り道はいけませんよ!」

エマ「はーい!」


果林「こんなとき、寮住まいは安心ね」

ランジュ「ええ。みんなで一緒に帰りましょう」



44: 名無しで叶える物語 2022/08/11(木) 11:27:19.42 ID:pTnl/WUy.net

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せつ菜「ところで、かすみさん、部の予算申請資料ってどうなりました?」

かすみ「はへ?」


栞子「そういえば、昨日締切だったんですが、この同好会だけ出ていませんでした」

かすみ「あー! 途中まで書いて完全に忘れてた……」


かすみ「何個か分からないことがあって、せつ菜先輩かしお子にきこうと思ってて……」

栞子「こちらもリマインドできず申し訳ありません」

栞子「明日の放課後、生徒会みんなで精査するので、明日の昼休みまでにあれば良いのですが」

かすみ「終わるかなあ……」


せつ菜「それなら、私も手伝うので、今やってしまいましょうか!」

栞子「そうですね、それが早いと思います」


かすみ「仕方ない……頑張ります」

かすみ「しず子も一緒にいて!」



46: 名無しで叶える物語 2022/08/11(木) 11:31:01.88 ID:pTnl/WUy.net

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しずく「え、私も? いいの?」

かすみ「うん、せつ菜先輩かしお子に詰められそうで怖いんだもん!」


せつ菜「そんなことしませんよ! 優しく教えますよ、ねえ栞子さん?」

栞子「はい、とっても」ニコッ

かすみ「もうその笑顔が怖いよ!」


せつ菜「では、他の皆さんはお帰りいただいて大丈夫ですよ、また明日お願いします!」

ランジュ「再見!」


歩夢「侑ちゃん、危ないから手を繋いで帰ろうね」

侑「そんな、子どもじゃないんだから……」

歩夢「いいの!」


栞子「では、始めましょう。どこがわかりにくかったですか?」

かすみ「えっとね、まずは……」


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47: 名無しで叶える物語 2022/08/11(木) 11:43:28.62 ID:pTnl/WUy.net

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かすみ「やっと終わった~……」バタン

しずく「お疲れさま!」


栞子「せつ菜さんも、会長を引退された後にありがとうございます」

せつ菜「いえいえ、お役にたてることならなんでも!」

しずく「ヒーローだから、ですか?」

せつ菜「もちろんです!」


かすみ「それならせつ菜先輩が書いてくれたら良かったのに……」

せつ菜「そうはいきません! ヒーローは何でも屋ではありませんから」

せつ菜「それに、かすみさんも、部長らしくいたいんですよね?」

かすみ「ぐぬぬ……言い返せないです……」


栞子「結局、もう19時半になってしまいましたね、速やかに帰宅しましょう」

せつ菜「そうですね、とりあえずしずくさんと栞子さんを駅まで送りましょう!」

しずく「ありがとうございます」


かすみ「かすみんはバスを使います!」

せつ菜「ではその後、かすみさんをバス停まで送って、私は歩いて帰ります」

栞子「一人夜道で大丈夫ですか?」

せつ菜「はい! すぐ近くなので大丈夫です、ありがとうございます」



49: 名無しで叶える物語 2022/08/11(木) 11:47:01.58 ID:pTnl/WUy.net

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栞子「では、駅に着いたので私たちはここで。お疲れ様でした」

しずく「また明日!」

せつ菜「はい、お気を付けて!」

かすみ「ばいばーい!」



かすみ「はあ~……生徒会って大変なんですねえ」

かすみ「今日作った予算申請、本当にちゃんとおりるんですよね?」


せつ菜「多分大丈夫だと思いますよ、そんな無茶なことは書いてませんし」

せつ菜「ただ、最近同好会の数が増えているので、全てに十分な額を配分できず……それは懸案事項かもしれません」

かすみ「そうなんですね……」


せつ菜「元気出してください! そんなんじゃかすみさんらしくないですよ」

せつ菜「いつも可愛く明るくみんなに元気を振舞う、無敵級のスーパーアイドルなんでしょう?」

かすみ「ぐえっ、なんですかせつ菜先輩、珍しいこと言いますね」



50: 名無しで叶える物語 2022/08/11(木) 11:51:17.76 ID:pTnl/WUy.net

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せつ菜「あれ、違いますか?」

かすみ「……いえ、その通りです! かすみんはいつでも、誰にも負けないスーパーアイドルです!」

せつ菜「そう、その意気です!」


せつ菜「あ、あのバス停から乗るのでしょうか?」

かすみ「はい! あれです」


せつ菜「では、私の家は向こうなので、この交差点で解散にしましょうか」

かすみ「そうですね……でも、いくら近いとはいえ、気を付けてくださいよ?」

かすみ「これまでの被害者も自宅近くで襲われたりしてるみたいですし」


せつ菜「ご忠告ありがとうございます。でも、私は大丈夫です!」

せつ菜「ヒーローらしく、蹴散らしてやりますんで!」

かすみ「死亡フラグじゃないですかそれ……」


せつ菜「では、また明日!」ダッ

かすみ「はーい……うわあ、元気ですねえ」

かすみ「もうあんなに遠くに……」



51: 名無しで叶える物語 2022/08/11(木) 11:57:04.47 ID:pTnl/WUy.net

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かすみ「……」トボトボ


かすみ(改めて意識してみると、お台場って、大きな道路は多いけど)

かすみ(夜の人通りはそんなに多くないんだ……)

かすみ(やっぱりバス停でバスが来るまで、せつ菜先輩に一緒に待ってもらえば良かったかな)


かすみ「……はあ」

かすみ(なんでこんなに胸騒ぎがするんだろう……)

かすみ(なんとも言えない、変な不安……)

かすみ(早くバス来ないかな)


???「……あの」

かすみ「ひいっ!!」


???「スクールアイドルの、中須かすみさんですよね?」

かすみ「は、はい、そうですけど……」


かすみ(な、なんだろうこの人……フードにサングラスに、変にくぐもった声……)

かすみ(まさか、事件の犯人――!?)



52: 名無しで叶える物語 2022/08/11(木) 12:02:15.62 ID:pTnl/WUy.net

.
???「あ、すみません、怪しい者ではないです」

???「かすみさんのファンで、サインがほしくて……」


かすみ「さ、サイン?」

???「はい。だめですか?」


かすみ「ああ、それくらいなら……」

かすみ(なんだ、ただのファンか、びっくりした……)


???「ありがとう。では、この色紙に」

かすみ「はーい、ええと……」


???「このペンを使って」

かすみ「あ、はい、ありがとうございま……」スッ


バチッ!

かすみ「ぅぐあっ! あ……」ドサッ


???「……♪」



58: 名無しで叶える物語 2022/08/11(木) 12:08:34.94 ID:pTnl/WUy.net

.
-----


かすみ「…………」

かすみ「ん……んぅ!?」


かすみ(あれ、ここはどこ!?)

かすみ(真っ暗で何も……あっ)

かすみ(そうだ、かすみん、変なファンにサイン書いてあげようとしたら)

かすみ(ペンがいきなり痺れて……)


かすみ「う、ぐぅ、う」


かすみ(え、体、動かせない……縛られてる!?)

かすみ(口もふさがれてて、声も出せない……!!)

かすみ(もしかして、やっぱり、さっきの変な人が、レ○プ事件の!?)


かすみ「んー!! んんん!!!」ジタバタ

かすみ(かすみん、これから汚されちゃうの……?)

かすみ(やだ!! やだあ!!)ガタガタ



59: 名無しで叶える物語 2022/08/11(木) 12:13:23.95 ID:pTnl/WUy.net

.
???「……」スッ

かすみ「んっ!?」ビクッ

かすみ(誰かいる……さっきの犯人!?)


プツッ プツッ

かすみ(やだっ! ボタン外されてる!?)

かすみ「んんーー!!!」バタバタ


かすみ(こんな誰かも分からない人に、好きに触られるわけにいかない!)

かすみ(かすみんはスーパーアイドルだもん……意地でも抵抗してやる!)


かすみ「んー!! んー!!」

???「……」ハァ


ペリッ

かすみ「んっ……ぷはあっ!?」

かすみ(口のテープ外された!?)


かすみ「ちょ……ちょっと!! 誰だか知らないけど、こんなことすぐにやめてください!」

かすみ「これ以上かすみんに触ったら、絶対に許しませんよ!!!」



60: 名無しで叶える物語 2022/08/11(木) 12:19:01.78 ID:pTnl/WUy.net

.
かすみ(そうだ! 大声で外に助けを……)スゥー

???「……!」


バフッ

かすみ「んぐっ!?」

かすみ(顔に何か……タオル!? ぐっ、ちょっと苦しい……)

かすみ(なんか、沁み込ませてる……? 香水? 甘い香りが……)


かすみ「んー!! ん……」

かすみ「んっ……!?」


かすみ(な、なにこれ……)

かすみ(だんだん、体の力抜けて……この香りのせい……?)


パッ

かすみ「ぷはっ……はっ、あ……///」


かすみ(やばい、頭もボーっとする……)

かすみ(早く助け呼ばなきゃなのに……)


かすみ「はあ……はあ……///」

???「……♪」ニヤ



62: 名無しで叶える物語 2022/08/11(木) 12:22:58.95 ID:pTnl/WUy.net

.
ドクン

かすみ(うっ……体、あつくて、ドキドキする……!?)

かすみ(まさか、さっき嗅がされた匂いって……)


パチン

かすみ「あっ、や、やだ」

かすみ(ホック、とられちゃった……)


???「……ふふ」

かすみ(恥ずかしいのに、力が入らなくて抵抗できない……!!)


モミ クリクリ

かすみ「んっ!? ああっ///」

かすみ(なにこれ!? 先端、すごくジンジンして……)


かすみ「はあぅ!! んっ! ぐっ、ああっ!」モゾモゾ

かすみ(まるで自分のものじゃないみたいに、痺れて……!!)


かすみ「あっ、だめ、あっ、あっあっ///」

かすみ(やだ、こんな状況で……感じてる……!!)



63: 名無しで叶える物語 2022/08/11(木) 12:27:46.54 ID:pTnl/WUy.net

.
かすみ「ん、まって、もう、あっ―――!!!」


ビクン

かすみ「はあ……はあ」

かすみ(うそ、かすみん、胸だけで……)カアァ


かすみ「こっ……これは、薬の、せいで……!」

???「……」ニヤニヤ

かすみ(くぅ……こんな言い訳、みじめになるだけなのに)


スルスル

かすみ「あっ……!!」

かすみ(下も、脱がされた……!)

かすみ(こんな敏感な状態で、そっちを触られたら!)


かすみ「……や、めて……」ボソ

クチュ

かすみ「ひぅっ!?!?」ビクン

クチュクチュ

かすみ「ひゃっ、あっ、ああっ/// あああっ!!///」



65: 名無しで叶える物語 2022/08/11(木) 12:31:50.07 ID:pTnl/WUy.net

.
かすみ「だめ……なかは……んっ///」


かすみ(自分でもほとんど触ったことないとこ、こんな知らない人に好き勝手かき回されて)

かすみ(かすみん……気持ちよくなっちゃってる……!!!)

かすみ(なんで……!? もう、自分がわからない……!)


クチュクチュクチュクチュ

かすみ「あっ、やっ、そんなに速くしたら、あっあっあっ、あああああ」


かすみ「ん、はあっ……んっ、んっ―――くぅっ!!!!!!」

ビクン ビクン

かすみ「へあぁ……♡」グッタリ


かすみ(こ、こんな感覚……初めて……)

かすみ(って、流されちゃだめだめ! こいつ、絶対につかまえて―――)


クチュ

かすみ「ひうっ!?」

かすみ(まだ、続くの―――!?)



かすみ(……そこから先の記憶は)

かすみ(もう、あまり覚えていません)



66: 名無しで叶える物語 2022/08/11(木) 12:39:42.87 ID:pTnl/WUy.net

.
-----


かすみ「あっ……あっ……♡」ガクッ

???「…………」ツンツン


かすみ「…………」

???「……おや、気をやってしまいましたか!」


???「無理もありませんね、7回は絶頂を迎えてましたし」

???「では、目隠しをとってあげましょう」


スルッ

???「……ふふ、ふふふふふふ」


???「これです! この、普段明るく元気な人が、完全に闇堕ちした姿。これが」

せつ菜「たまらなく愛しいんですよね……♡」


せつ菜「うおおおお! ついに同好会の仲間を手にかけてしまいました!」

せつ菜「これでまた、私が真に憧れるダークヒーローに一歩近づきましたね!」


せつ菜「……楽しかったですよ、かすみさん♪」



68: 名無しで叶える物語 2022/08/11(木) 12:50:42.18 ID:pTnl/WUy.net

.
-----翌日、部室


栞子「すみません、生徒会の業務で遅くなりました」バタン

全員「…………」

栞子(……? なんですか、この重苦しい空気)


栞子「どうされました? 練習は……」

侑「栞子ちゃん、ごめん、落ち着いて聞いて」


しずく「……か、かすみさんが」

しずく「かすみさんが……っ!!」バッ

栞子「何があったんですか? かすみさん、ここにいないみたいですが」


歩夢「……かすみちゃん、今日はお休みだよ」

栞子「お休み……え?」

栞子「まさか、まさかですよね」


全員「…………」


栞子「なっ……なぜですか! 昨日、一緒に帰りましたのに……その後に……!?」



69: 名無しで叶える物語 2022/08/11(木) 12:52:48.85 ID:pTnl/WUy.net

.
せつ菜「わ、私が悪いんですっ!」

せつ菜「私が、ちゃんとバス停まで見送って、一緒にバスを待ってあげていれば……!!」

せつ菜「ごめんなさい、かすみさん、ごめんなさい……!!」ポロポロ


璃奈「せつ菜さんは悪くない。悪いのは犯人」

エマ「せつ菜ちゃん、自分を責めないで」


果林「そうよ……正直、昨日まで、この中に被害者がいなかったから」

果林「みんなどこか油断していたことは否定できないわ」


ランジュ「それに、せつ菜がバス停まで行ってかすみを見送っていたら」

ランジュ「その後にせつ菜が襲われていた可能性もあるわよ」


せつ菜「それでも良かった……! 私が、代わりになることができたなら……!!!」

彼方「せつ菜ちゃん……」


せつ菜(どうですかこの演技力! しずくさんにも負けていないのでは?)



72: 名無しで叶える物語 2022/08/11(木) 13:00:51.49 ID:pTnl/WUy.net

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侑「ついに、この同好会にまで……!! 許せない! 本当に許せないよ!」

侑「かすみちゃん、ケガとかは無いらしくて良かったけど、本当に怖かったと思う……」

侑「この先、心の傷を負って過ごさなければならないと思うと……」


せつ菜(しかし、初めて仲間を襲ったので、自分だと疑われていないか、今までより不安ですね)

せつ菜(少し探ってみますか)


せつ菜「……かすみさん、今日は一人でいたいと言っていますか?」

しずく「いえ、特にそうは言われてませんが……」

せつ菜「では、傷ついたかすみさんのそばにいてあげる人が必要ではないでしょうか?」

せつ菜「なるべく早く心の傷を癒やし、失った笑顔をとりもどせるように……」


せつ菜「しずくさん、良ければかすみさんの元へ行ってあげてください」

せつ菜「あなたが一番適任だと思います……かすみさんのヒーローになってあげてください」

しずく「……!! は、はい、わかりました!」ガタッ


璃奈「一人で、大丈夫?」

せつ菜「大勢で行っても委縮してしまいますし、まだ明るいので大丈夫でしょう」


せつ菜「しずくさん、かすみさんを癒やすのが一番ですが、もし事件のことを少しでも聞けたら、共有お願いします」

しずく「はい! 行ってきます!」

せつ菜(取り急ぎ、これで報告を待ちますか……)



73: 名無しで叶える物語 2022/08/11(木) 13:10:11.56 ID:pTnl/WUy.net

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栞子「せつ菜さん、本件、他の高校に周知した方が良いでしょうか?」

せつ菜「は、はい、そうですね……かすみさんの名前は伏せて、お願いしても良いですか?」

栞子「わかりました。オンライン通話で報告しておきます」

せつ菜「……ふぅ」


果林「……ひとつ、確認しておきたいことがあるわ」

エマ「どうしたの?」


果林「昨日、かすみちゃんというか、せつ菜たちが帰ったのは、何時くらい?」

せつ菜「えっと……予算申請書を書き終えたのが19時半だったので、学校出たのが20時くらいでしょうか」


果林「なるほど、じゃあ普段練習が終わって帰宅する時間より遅いわね」

せつ菜「そうですね、1時間くらい遅くなりました……」

せつ菜(果林さん、鋭いですね……こんなときばかり)


侑「あれ? たしか昨日の会議で、今まで襲われた人って、普段通りの下校や自主練をしてた人が多かったって……」

歩夢「今回は、普段通りの時間じゃないのに襲われた……?」


せつ菜「……1時間くらいは待ち伏せしていられるのでは? バスを使うこと自体はいつもと同じだったと思いますし」



75: 名無しで叶える物語 2022/08/11(木) 13:15:57.21 ID:pTnl/WUy.net

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果林「1時間も? 普通、30分も経てば、今日は練習が無かったか友達と違うルートで帰ったと考えて、諦めそうだけど」


せつ菜「じゃあ、かすみさんが襲われたのはたまたまだったということですか?」

せつ菜「やはりスクールアイドル以外も狙われているのでは……」


果林「……そうじゃないわ、7日も連続でスクールアイドルが被害に遭ってるのよ」

果林「あなた、今日ちょっと鈍いわね」

せつ菜「…………」


せつ菜(私が鈍いわけでなく、あなたの示唆する方向に進めたくないんですよ)

せつ菜(しかし、今のやり取りはかえって不自然でしたかね)


侑「で、でも、初めからかすみちゃんが狙われたんだとしたら……」

侑「昨日かすみちゃんが遅くまで残るのを知っていた人ってこと?」

愛「え? それってつまり……」

せつ菜(あ、ほら、まずい……ここは情に訴えるか)



77: 名無しで叶える物語 2022/08/11(木) 13:19:57.26 ID:pTnl/WUy.net

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せつ菜「待ってください! 果林さんがそう言いたいのも、わかってましたよ……しかし」

せつ菜「それはあまりにも信じられないです! 早く犯人像を絞り込みたい焦りで」

せつ菜「変な方向に話が進もうとしています、一旦落ち着いてください」


せつ菜「みんな、大切な仲間なんですよ……?」


果林「……まあ、焦ってることは認めるわ」

果林「でも、襲われたのも大切な仲間よ」

果林「かすみちゃんのことを考えたら、犯人を引っ張り出すほうが第一」


果林「……他にどう推理するの? 納得できる理論が欲しいわ」

果林「かなりスクールアイドルに、私たちに、近い人物で間違いないんじゃない?」


全員「…………」


エマ「この中に、いるの……?」

璃奈「そんな、まさか」

歩夢「うそだよね……」


せつ菜(厄介ですね……説得力では果林さんに敵いませんか)



80: 名無しで叶える物語 2022/08/11(木) 13:24:20.67 ID:pTnl/WUy.net

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せつ菜(この中にいると仮定したとき、昨日一番最後までかすみさんと一緒にいた私に疑いの目が向きますよね)

せつ菜(そうなっても大丈夫なようにはしてありますが……)

せつ菜(仕方ない、ちょっと乱暴ですが次の手を)


せつ菜「……あくまでそんな方向性に持っていきたいのですか」

果林「持っていきたいわけじゃないわ、自然な考えでそうなったのよ」


せつ菜「そういえば果林さん、噂に聞いてますよ」

果林「ん?」


せつ菜「……姫乃さんに手を出したそうじゃないですか」

侑「……え?」

エマ「姫乃ちゃんに……」


果林「……突然何を言い出すかと思えば、そんな週刊誌以下のレベルの噂を信じてるの?」

せつ菜「どうでしょう、火のないところにと言いますから」


果林「あの子が私のファンだって話に、特大の尾ひれが付いただけよ」

果林「万が一真実だったとしても……それで何? 私が淫乱で今回の犯人だってこと?」

果林「どれくらい意味不明な話をしてるか、自分でわかるでしょ」



82: 名無しで叶える物語 2022/08/11(木) 13:31:45.41 ID:pTnl/WUy.net

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彼方「で、でも、その噂、彼方ちゃんも聞いたことあるかも……」

果林「あら、彼方にまでそんなこと言われるのは悲しいわ」ムッ


果林「そもそも、今回の事件の情報をもってきたのは彼方よね」

果林「遥ちゃんから東雲とか他校の情報も得やすいし、あなたこそ事件に一枚かんでるんじゃないの?」


彼方「なっ……おい」カチン

彼方「そんなわけない! 遥ちゃんまで悪者みたいな言い方しないでもらえる?」


侑「ちょっと、ふたりとも、どうどう……」

彼方「他の学校の情報も得やすいってところじゃ侑ちゃんの方がそうじゃん!」

彼方「スクールアイドルじゃなくても他の高校のアイドルたちからすごい人気あって」

彼方「たぶらかすのも簡単なんじゃないかな」


侑「え!? 私が!?」

歩夢「彼方さん、いくらなんでもひど過ぎるよ! 撤回してください!」


彼方「え~? 歩夢ちゃんだってロンドンで……」

バンッ!!!

ランジュ「そこまでよ!!!!」


全員「…………」



83: 名無しで叶える物語 2022/08/11(木) 13:36:00.97 ID:pTnl/WUy.net

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ランジュ「みんなどうしちゃったの? この同好会の結束力はこんなもの?」

ランジュ「ランジュが憧れた絆はこの程度のものなの?」

ランジュ「せつ菜、果林、彼方、あなたたちもう少し冷静沈着で頭のキレる人だと思っていたわ」


せつ菜「…………すみません」

彼方「ごめんよ、遥ちゃんの名前出されるとついカッとなっちゃって……」

果林「……私も、らしくないところ見せちゃったわね。頭冷やしてくるわ」ガタッ


ガチャ

栞子「他の高校に報告してきました……あれ、果林さん? 皆さんも、どうしましたか?」


せつ菜「……ちょっと話が変な方向に飛び火して、この中に犯人がいる可能性で話し合ってました」

栞子「この中に……!?」

せつ菜「いえ、忘れてください。状況証拠から短絡的にそういう流れになってしまっただけです」


せつ菜「ですが、そんなはずはありません! もう、この中での犯人捜しなんてやめましょう」

せつ菜「活動にも更に支障が出ます、それこそ犯人の狙いなのかもしれませんし……」

せつ菜「皆さん、いいですね?」

全員「……」コクン


せつ菜(ふう、とりあえず軌道修正完了ですかね)

せつ菜(思ったより早くこの中に犯人がいる可能性にたどり着かれてしまいました……皆さん賢いですね)

せつ菜(ですが、まだ大丈夫……今後も予定通り進めますよ)



89: 名無しで叶える物語 2022/08/12(金) 07:41:43.32 ID:X+4Bar8X.net

.
-----かすみ宅


しずく「……お邪魔します」ガチャ

しずく「かすみさん、いる……?」


かすみ「…………」

しずく「いた……寝てる?」


かすみ「……しず子」

しずく「あ、起きてた」

かすみ「うん……」


しずく「えっと……その……」

かすみ「…………」


しずく(なんて声をかけてあげれば良いんだろう……)

しずく(調子はどう? とかかな……でも、調子良いわけないよね)


かすみ「……しず子」

しずく「な、なに?」

かすみ「もっと近く、来て」



90: 名無しで叶える物語 2022/08/12(金) 07:48:25.22 ID:X+4Bar8X.net

.
しずく「あ、うん……」トテトテ


かすみ「もっと、ベッドまで来て」

しずく「うん……?」


グイッ

しずく「きゃっ」


ギュー

かすみ「…………」

しずく「……か、かすみさん……?///」


かすみ「……こわかった」

かすみ「すごく、こわかった」

しずく「う、ん……そうだと、思う」

しずく「ごめんね、昨日かすみさんを送ってから、帰れば良かった」


かすみ「…………」


かすみ「……あのさ」

しずく「うん?」

かすみ「犯人、なんだけど……」



91: 名無しで叶える物語 2022/08/12(金) 07:53:47.86 ID:X+4Bar8X.net

.
しずく「犯人……?」

しずく(もしかして、犯人の手掛かりが!?)


かすみ「……しず子」

かすみ「だったり、しない……?」


しずく「……え?」


しずく「ちょ、ちょっと待って、かすみさん」

しずく「なんで、私が……!?」


かすみ「……昨日、かすみんがあの時間にあのバス停にくること」

かすみ「分かってた人、いないはずなんだけど」

かすみ「だから、一回駅に行ったしず子が、引き返してかすみんの後をつけてきたのかなって……」

かすみ「それなら、話がつながるかなって……」


しずく「な、なんでそうなるの! 違うよ!」

しずく「私、栞子さんが電車に乗るの見送った後、すぐに反対側の電車に乗ったもん」



92: 名無しで叶える物語 2022/08/12(金) 08:01:19.27 ID:X+4Bar8X.net

.
かすみ「…………」


しずく「本当、だよ、かすみさん……」

しずく「信じて……私、かすみさんにそんなひどいことしない……」


かすみ「……ごめん」

かすみ「本当は、しず子がやったなんて思ってない」


しずく「……」


かすみ「……でも」

かすみ「もし、しず子だったら……良かった」


しずく「えっ……え?」

かすみ「かすみん、知らない変な人に、無理矢理されちゃって……」

かすみ「でもなぜか、されるがままに、快楽を受け入れちゃった自分も……いて」


かすみ「それが、悔しすぎる、悲しすぎる、から」

かすみ「もし犯人がしず子だったら、安心できたのにな……って」

かすみ「ごめんね、かすみんの願望で、犯人扱いなんてして……」



93: 名無しで叶える物語 2022/08/12(金) 08:08:08.53 ID:X+4Bar8X.net

.
しずく「かすみさん……」

しずく(被害受けた側だと、そういう考えになることもあるんだ……)


しずく(……一番大切な人が、私が犯人であることを望んでる)

しずく(そうしたら、桜坂しずく、大女優としてするべきことは……!)


しずく「……じ、実は……私、なの」

しずく「私が、犯人なの……!!」


かすみ「……しず子?」


しずく「私が、かすみさんや、他の学校のみんなを、恐怖に陥れた悪の女王なの!」

しずく「そう……すべて、自らの欲望のため! 快楽のため! 私がやったことなの」


かすみ「…………」


しずく「わた、しが……」

しずく「犯人……」



94: 名無しで叶える物語 2022/08/12(金) 08:11:39.67 ID:X+4Bar8X.net

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かすみ「本当に? かすみんの目を見て言える?」


しずく「…………」


かすみ「しず子……ここは、舞台じゃないよ」

かすみ「そんな、望まない演技なんて、しなくて良いよ」


しずく「……かすみさん……」

しずく「ごめん、本当は……私じゃないの……」


かすみ「分かるよ、普段のしず子と演技中のしず子の違いくらい、見分けつくもん」

かすみ「こちらこそごめんね、かすみんが変なこと言ったから……」

かすみ「でも、ありがとう」


しずく「ごめんなさい、私、かすみさんを守れなかった……」ポロポロ

しずく「誰より、守りたい人だったのに……そうしてあげられなかった」


かすみ「ううん、大丈夫、そんな風に考えないでよ」

かすみ「かすみんは、しず子が被害に遭わなくて良かったって思ってる」

かすみ「もししず子が被害に遭ってたら、もっとつらい気持ちになってただろうって思うから」



95: 名無しで叶える物語 2022/08/12(金) 08:16:25.74 ID:X+4Bar8X.net

.
しずく「かすみさん……」グスン


かすみ「………しず子」

かすみ「かすみんのこと、好き……?」


しずく「え……?」

しずく「もちろん、大好きだよ?」


かすみ「じゃあ、その……お願いがあるの」

かすみ「しず子にしか、お願いできないこと、なんだけど」

しずく「私にしか……? うん、私にできることなら、なんでも言って!」


かすみ「……あのね」

かすみ「昨日の嫌な経験を……しず子で上書きしてほしい」

かすみ「そうすれば……かすみんの心の傷も少しは癒えると思うから……」


しずく「え、そ、それって」

かすみ「……は、はやく、恥ずかしくなっちゃうから」

かすみ「来て、そして……」


かすみ「脱がせて……///」



96: 名無しで叶える物語 2022/08/12(金) 08:19:48.13 ID:X+4Bar8X.net

.
-----

愛「……はあ、同好会、変な空気になっちゃったね」

璃奈「ちょっと、怖かった」

愛「みんな熱くなってたね、無理もないか」


璃奈「でも、みんなは悪くない。悪いのは犯人」

愛「そうだね、早く捕まって、いつも通りの活動できると良いなあ」

愛「結局今日も練習なかったし」

璃奈「仕方ない。自主練、頑張る」


璃奈「……」シュン


愛「りなりー、落ち込んでる?」

璃奈「……うん、さみしい」

璃奈「皆で練習するの、好きだから」



97: 名無しで叶える物語 2022/08/12(金) 08:23:40.04 ID:X+4Bar8X.net

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愛「……そっか、そうだよね」

愛「愛さんも、一人より誰かと練習する方が良いな……」

璃奈「ひとりは、限界がある」


愛「じゃあさ、ふたりでやろっか!」

璃奈「……いいの?」


愛「うん! ふたりでいれば安心だし、楽しいし、一石二鳥じゃん!」

愛「だけど、念のため、その後りなりーの家にお泊りしても良い?」

璃奈「うん、大歓迎」


愛「よし、決まり! じゃあ、この近くの公園で練習にしよう!」

璃奈「璃奈ちゃんボード『わくわく!』」



98: 名無しで叶える物語 2022/08/12(金) 08:31:11.34 ID:X+4Bar8X.net

.
-----

かすみ「……はぁ、はあ……♡」


しずく「かすみさん……/// とっても可愛かったよ」

かすみ「恥ずかしい、言わないで……///」


かすみ「ねえ、今夜はこのまま、ふたりでいたい」

しずく「うん……///」


かすみ「……しず子のおかげで、少し元気になった!」

かすみ「だから、ちょっとだけ……昨日のこと、話すね」


しずく「だ、大丈夫なの? 無理しないで……」

かすみ「ううん、平気、これからはしず子が近くにいてくれるもん、怖いものなしだよ!」

しずく「かすみさん……」


かすみ「……昨日ね、しず子としお子を見送った後、せつ菜先輩と途中まで帰ったの」

かすみ「で、バス停が見えたところで、バイバイしたんだけど」

かすみ「バス停について少ししたら、後ろから声かけられた」

かすみ「フードとサングラスとマスクで顔隠して、たぶん声も変えてる人」



99: 名無しで叶える物語 2022/08/12(金) 08:34:35.67 ID:X+4Bar8X.net

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しずく「……見るからに怪しいね」

かすみ「怪しいと思ったんだけど、かすみんのファンだって言ってて」


かすみ「かすみんのサインが欲しいって言うから、ペンを受け取ろうとしたら……」

かすみ「痺れて、意識を失ったの」

かすみ「その後は……」ブルブル


しずく「もう、もう大丈夫だよ、かすみさん」

しずく「ありがとう、話してくれて」


かすみ「でも、なんでかすみんがいつもと違う時間にバス停にいるってわかったか、不思議で……」

かすみ「学校を出てから、ずっと尾行されてたのかも」


かすみ「いつもより1時間も遅かったのに、すごい執念……だから、しず子も気を付けてほしい」

しずく「う、うん……」


しずく(尾行されてる気配なんて、全然感じなかったけど……)

しずく(……それに、かすみさんを皆でバス停まで送る可能性もあって、そうしたら計画は失敗だったのに)

しずく(そのリスクを承知で、かすみさんが出てくるのを何時間も待つほどの執念深さがあったってこと……?)



100: 名無しで叶える物語 2022/08/12(金) 08:38:58.84 ID:X+4Bar8X.net

.
しずく(もしくは、かすみさんが上手くいかなければ、せつ菜さんを狙うつもりだったとか?)

しずく(いや、それなら、最初から一人で帰りそうなせつ菜さんをターゲットに絞れば良い)


しずく(…………)

しずく(そういえば、初めに私と栞子さんを駅まで送ろうって言ったの、せつ菜さんだったっけ……)


かすみ「しず子、どうしたの? 考え事?」


しずく「……えっと、犯人、なんだけど」

しずく「もしかして、せつ菜さんなんじゃ……ないかな」


かすみ「……え!?」

かすみ「せつ菜先輩が? どうして?」


しずく「せつ菜さんが、最後までかすみさんといたんだよね」

しずく「そしたら、解散してすぐに別ルートからバス停に向かって、かすみさんに話しかけることもできたんじゃ……」


かすみ「……うーん」

かすみ「それはないかな」



101: 名無しで叶える物語 2022/08/12(金) 08:44:51.20 ID:X+4Bar8X.net

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しずく「え、どうして?」


かすみ「交差点でせつ菜先輩と別れた後、少しの間、せつ菜先輩の後ろ姿を確認してたの」

かすみ「元気にダッシュで去っていって……だいぶ遠くまで離れて行ったの見てた」


かすみ「だから、そこから変装して、バス停に戻って、息ひとつ乱さずかすみんと話すなんて」

かすみ「時間的にも、体力的にも、無理だと思うよ」


しずく「そ、そうなんだ……」


かすみ「それに、東雲の人が襲われた土曜日の夜は、かすみんとしず子とせつ菜先輩、歩夢先輩、侑先輩でカラオケ行ったじゃん」

しずく「ああ、せつ菜さんが『ヒーロー』縛りで歌ってた日だね。ミスチルにファンモンに安室奈美恵に甲斐バンド……」

かすみ「うん。だから、完璧にアリバイがあるよ」


しずく(じゃあ、いったい誰がどうやって……??)

しずく(この事件、やっぱり簡単には解決しなそうだな……)


かすみ「……しず子、ぎゅー」

しずく「うん、よしよし」ナデナデ

しずく(とりあえず今は、かすみさんのケアが優先かな)



102: 名無しで叶える物語 2022/08/12(金) 08:53:00.68 ID:X+4Bar8X.net

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愛「ふぅー! お疲れ様!」

愛「りなりー本当に体力ついたよね!」

璃奈「あり、がとう……でもまだ、愛さんについていくので、精一杯」ハァハァ


愛「あはは、それで十分! 逆にりなりーに追い抜かされたら、それはそれでショックかも!」

璃奈「むむむ……いつか頑張る」

愛「おっ! じゃあ、愛さんも頑張んなきゃ!」


愛「りなりーの家に向かおっか、着いたらまずシャワー借りても良い?」

璃奈「うん、親にはさっき連絡した……でも、下着は」

愛「替え持ってるから大丈夫! レッツゴー!」



せつ菜【変装】「……あの」ザッ

愛「んー?」

せつ菜【変装】「スクールアイドルの、宮下愛さんですよね」


愛「そうだけど……あなたは?」

せつ菜【変装】「ファンなんです、サインもらえませんか?」



103: 名無しで叶える物語 2022/08/12(金) 08:57:34.15 ID:X+4Bar8X.net

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愛「そっか、いつもありがとう! いいよー!」


せつ菜【変装】(ふふ……みんなちょろいです)

せつ菜【変装】(ファンだと言われて嬉しくないアイドルはいませんから)


せつ菜【変装】「では、こちらの色紙に、このペンで……」

愛「はーい……」


愛「せいやっ!!!」

ブンッ

せつ菜【変装】「っ!?」


バシッ!

せつ菜【変装】「くっ、なにを……」

せつ菜【変装】(回し蹴り、なんて威力……!! ペンが遠くまで飛ばされてしまいました)


愛「いくらなんでも、怪しすぎるでしょ! 愛さんはそんな手には乗らないぞ?」

愛「りなりー、念のため遠くに逃げてて!」

璃奈「え……もしかして」

愛「たぶんね……こいつが例の犯人だと思う」



104: 名無しで叶える物語 2022/08/12(金) 09:01:37.30 ID:X+4Bar8X.net

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璃奈「でも、愛さんが……」

愛「愛さんは大丈夫! 素手のタイマンじゃ負けないよ!」

璃奈「……ごめん」タタッ


愛「……さーてと」バキボキ

せつ菜【変装】「な、なにか誤解してます、私は本当にただのファンで……」


愛「じゃあ、そのフードとサングラスとマスク、とってもらえる?」

愛「愛さん、ファンの顔はちゃんと覚えておきたいからさ!」

せつ菜【変装】「そ、それは……」


愛「それにまあ、万が一勘違いだとしても、ファンだったら許してよ!」

愛「これもひとつのファンサービスってことで!!」


シュバッ

愛「はっ! てやっ!」

せつ菜【変装】「うっ!? やめっ……」


愛「かわすとは、なかなかやるね! 普段から何か運動してるのかな?」

愛「それが、アイドル活動じゃないことを願うよ」



105: 名無しで叶える物語 2022/08/12(金) 09:12:39.19 ID:X+4Bar8X.net

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せつ菜【変装】(まずい……愛さんには不意打ちでいくべきでした)

せつ菜【変装】(身長をごまかすために履いた厚底靴のせいで機敏な動きができませんし)

せつ菜【変装】(どうする? 逃げても無駄、反撃の機会を伺うしか……)


愛「いっくよ! 右ストレート!」

せつ菜【変装】「くっ!」


ピタッ

愛「と見せかけて、ボディ!!」

せつ菜【変装】(フェイント!?)


ボゴッ

せつ菜【変装】「かはっ……!」ヨロ


バタン

せつ菜【変装】「う、ぐっ……!」


愛「ふう……終わりだね」


愛「さてと、じゃあマスクの下を見せてもらおうかな」

愛「なんか、見たことあるクセのついた動きだった気がするんだー」



106: 名無しで叶える物語 2022/08/12(金) 09:15:28.78 ID:X+4Bar8X.net

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せつ菜【変装】(もっと……もっと近づいて……)

愛「どれどれ……」スッ

せつ菜【変装】(いまです!)


プシュー

愛「!?!?」


愛「ぐあっ……」

愛(これは、催涙スプレー!?)

愛(まずい、前が見えな……)


せつ菜【変装】「いけえっ!」

バチッ!

愛「うああああっ!!!」ビリビリ


愛(まだ、武器を持ってたのか……不覚……)

愛「」ドサッ


せつ菜【変装】「はあ、はあ……」

せつ菜【変装】「危なかった……急ぎましょう」



110: 名無しで叶える物語 2022/08/12(金) 13:23:36.82 ID:X+4Bar8X.net

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愛「……う……ん」

愛「ここは……」


せつ菜「お目覚めですか?」 ※ボイスチェンジャー使用中


愛「……そっか」

愛「最悪の目覚めだね、何も見えないし、体も動かせない」


せつ菜「一応、目隠しをさせていただきました」

せつ菜「ちなみにどれだけ叫んでも、外には聞こえないので悪しからず」


愛「そんなにペラペラしゃべってて、大丈夫なの?」

愛「万が一、愛さんの知り合いなら、特定しちゃうよ」


せつ菜「……知り合いではありませんので、問題ないです」

愛「ふうん……そうあってほしい気持ちも、あってほしくない気持ちもあるかな」


愛「それで? このくだらないイベント、さっさと済ませてくれる?」

愛「愛さん疲れてるし、りなりーが探してるはずなんだよね」



111: 名無しで叶える物語 2022/08/12(金) 13:33:17.43 ID:X+4Bar8X.net

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せつ菜「……ふふ」

せつ菜「そんなふうに生意気な口をきけるのも、今のうちですよ」

せつ菜「今のあなたは、服も脱がされ手も足も出ない、ただのお人形なんですから」

愛「…………」


せつ菜「では、下準備です」シュッ

バフッ

愛「……!?」

愛(なんだこの甘い香り……なんのつもり?)


愛「っ……くっ……ぷはあっ」

せつ菜「たくさん吸い込みましたね、体はどうですか?」

愛「からだ……?」


ドクン

愛「!? ……うっ///」

愛「はあ、はあ……///」


せつ菜「女の子を強制的に発情させる薬……今までこれで正気を保てた人はいません」

せつ菜「数分後には、あなたも快楽を受け入れるだけの状態になってますよ」



112: 名無しで叶える物語 2022/08/12(金) 13:39:08.28 ID:X+4Bar8X.net

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愛「薬……こんな卑怯な手を使う人に、愛さんは屈しない……!!」

せつ菜「良いですね、そのセリフ! そんな人ほど堕としがいがあるというものです!」


せつ菜「では、上の2つの突起から失礼しますね」

コリコリ

愛「あんっ!? ……っく」


せつ菜「可愛い声出せるじゃないですか、その調子ですよ」

愛「……!!」グッ

せつ菜「声を我慢してるんですか? まったく、天邪鬼ですね」


せつ菜「もっと素直になりましょうよ、先端が痺れて気持ち良いでしょう?」

愛「……っ!!」モジモジ

せつ菜「体は動いちゃいますか? 感じてるのがわかりやすくて可愛らしいですね」


フゥー

愛「ひんっ!? ん、あっ///」

せつ菜「はい、また可愛い声いただきました! いいんですよ、全部受け入れて」

せつ菜「本当の自分をさらけだしちゃいましょう」



113: 名無しで叶える物語 2022/08/12(金) 13:43:50.35 ID:X+4Bar8X.net

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クリクリ

愛「ひあっ、あっ、あんっ、あん///」

せつ菜「ふふっ、堰を切ったように声が出てきましたね」

愛(くそっ、声出したらこいつが面白がるだけなのに、我慢しきれない……!!)


せつ菜「たまりません……もう、下もさわっちゃいましょうか」

愛「!! ま、まって!!」

せつ菜「待ちませんよ♪」


ヌルッ

愛「っ!! はあっ!!!」

せつ菜「ぬるぬるじゃないですか……たくさん感じていただいてありがとうございます」

愛(快感が、前にひとりでしたときと、比べものにならない……!!)


せつ菜「さて、そろそろ一回絶頂しておきますか?」

グチュ

愛「う、あっ、なか……」

せつ菜「はい! 中です、思い切りかき回してあげますからね」



114: 名無しで叶える物語 2022/08/12(金) 13:47:28.71 ID:X+4Bar8X.net

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グチュグチュ

愛「あっ! あああっ!」


せつ菜「うわあ……どんどんあふれてきますよ」

せつ菜「そんなに私の攻めがお気に召しましたか?」


愛「そんな……わけないっ……!!」

せつ菜「どうでしょう、このヌルヌルが証明ですよ」


せつ菜「さて、スパートといきますか!」

グチュグチュグチュグチュ

愛「あああっ、だめ、あっ、ん、くっ、あああああ」


愛「いっ……くぅっ!!!」

プシュッ

愛「あっ……はああ……」ビクン


せつ菜「口で言うわりにあっけなかったですね、軽く潮までふいて」

せつ菜「どんなに鍛えて運動神経が良くても、中を攻められたらひとたまりもないですね」


せつ菜「まあでも、かすみさんより少し我慢できてたんじゃないでしょうか?」

愛「……!!!」



115: 名無しで叶える物語 2022/08/12(金) 13:51:16.54 ID:X+4Bar8X.net

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愛「かすかすにも、こんなことしたのか!!」

せつ菜「ええもちろん。可愛い声で鳴いてくれましたよ、かすかすさん」

愛「気安く、その呼び方をするなっ!!!」

せつ菜「……その姿で凄んでも、全然迫力ないですよ」


せつ菜「それに、そんなに大きな声出すから……起きちゃいましたよ」

せつ菜「あなたを捕まえるついでにゲットした、もう一人のお姫様が」

愛「え……?」


璃奈「ん~……ん」


璃奈「……愛さん? そこに……いるの?」


愛「!? りなりー!?」

愛「な、なんで……」


璃奈「ごめんなさい……やっぱり、愛さんが心配で戻ったんだけど」

璃奈「私も捕まっちゃった……」


愛「……そ、そんな」

グチュ

愛「んあっ!?」



116: 名無しで叶える物語 2022/08/12(金) 13:58:10.05 ID:X+4Bar8X.net

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璃奈「……愛さん、どうしたの? 何も見えなくて……」

璃奈「これ、私たち、どうなっちゃうの……」


グチュグチュ

愛「っ! だ、い、じょう、ぶだよ、りなりー……///」

愛「きっとすぐ、終わるから……はあっ!」


璃奈「愛さん? なんだか、苦しそう……それに、へんな音する……」

グチュグチュ

愛「んっ! く、あ、あっ!!」


せつ菜「璃奈さん、こんにちは」

璃奈「え……」

せつ菜「今から愛さんが気持ちよーくなるところ、じっくり聞いていてくださいね」

璃奈「気持ちよく……」


愛「ん、んっ!! あ、だめまた……まって!」

愛「りなりー、お願い、聞かないで、あっあっ……あああっ!!!!」

ビクンビクン


璃奈「あ、愛さん……」



117: 名無しで叶える物語 2022/08/12(金) 14:02:59.21 ID:X+4Bar8X.net

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せつ菜「ふふ、今度は早かったですね、むしろ璃奈さんに聞かれて興奮しましたか?」

愛「くっ……///」

璃奈「どうしよう……こわい……」

せつ菜「安心してください、後であなたもしてあげますよ」


愛「や、やめろ……!!」

愛「愛さんはどうなってもいいけど、りなりーには手を出さないで!!!」


せつ菜「ほう……見上げた友情ですね」

せつ菜「では、こうしましょう! あなたがこれから10分、果てるのを我慢できれば、璃奈さんには手を出しません」

愛「……拒否権は、ないんでしょ」

愛(10分くらいなら……!)


せつ菜「ええ。では、始めましょう」

グチュグチュ

愛「ぅ、ふぅー……はぁー……///」

璃奈「愛、さん……」


愛「りなりー、大丈夫、大丈夫だよ……あっ、く///」

せつ菜「ほらほら、まだ15秒程度ですよ」


愛(10分……やっぱり、ちょっとだけ)

愛(ちょーっとだけ……きついかもな……///)



118: 名無しで叶える物語 2022/08/12(金) 14:07:18.60 ID:X+4Bar8X.net

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コリコリ グチュグチュ

愛「あああっ/// くぅ……♡」


愛(まずい、敏感になり過ぎてて、もうくる……っ!!)

愛(こうなったら、声を押し殺して、そっと……!)


ピタッ

愛「……え」


せつ菜「……今、ばれないように絶頂しようとしましたよね」

せつ菜「そんなずるいことするなら、こちらにも手があります」

愛(ばれてる……)


グチュグチュグチュグチュ

愛「あっ、はげしっ……!!」


愛(だめ、声を抑えなきゃ! もう、くる!)

愛「―――――っ!」

ピタッ


愛「あっ……」

愛「どうして……?」


せつ菜「ふふ、最近毎日女の子で遊んでますからね、寸前で止めることもできるようになったんです」



119: 名無しで叶える物語 2022/08/12(金) 14:12:46.03 ID:X+4Bar8X.net

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愛「そ、そんな」

せつ菜「まだ3分です。続けますよ」


グチュグチュグチュグチュ

愛「あああっ!! そんな、ひどいっ」

愛(寸止めされるたびに、快感が増して、声我慢できなくなる……!!)


璃奈「愛さん……私のために……」


愛「待っててね、りなりー……! すぐ助けるから……!」

愛「んんんんっ!」


せつ菜「あなた、学校では部室棟のヒーローとか言われてるらしいですね」

せつ菜「それなら、ここでも璃奈さんのヒーローになってみてくださいよ」

愛「くっ……あっ!」


せつ菜「さて、もう何回か寸止めして、最後に一番激しいの、いきましょうか」

愛「くうぅぅっっっ!!!」



愛(――そして、待望の10分終了の合図を)

愛(愛さんが聞くことは、なかった)



121: 名無しで叶える物語 2022/08/12(金) 14:16:31.24 ID:X+4Bar8X.net

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愛「」ビクンビクン


せつ菜「惜しかったですね……あと10秒ほどでしたのに」

せつ菜「我慢しすぎた末の絶頂……意識を保っていられませんでしたか」


璃奈「愛さん……」


せつ菜「では目隠しを外してみましょう……」スルッ

せつ菜「ふふふふふ……巨星、堕つ!! 私はこの太陽みたいな人でも、絶望におとすことができる」

せつ菜「すごい全能感です……!! これが本当の私の適正なのかもしれません」


璃奈「…………」


せつ菜「さて、と」

せつ菜「のんびりしてはいられませんね」



122: 名無しで叶える物語 2022/08/12(金) 14:20:58.41 ID:X+4Bar8X.net

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愛「……あ、う……」


璃奈「愛さん、起きた、良かった」

璃奈「拘束は、いま私がほどいたとこ」


愛「りな、りー……?」

愛「はっ! そうだ、愛さん……犯人は!?」


璃奈「もう、出て行ったみたい」

愛「追いかけなきゃ……!」


ガクン

愛「くっ!」

愛(脚がガクガクで上手く動かせない……)


璃奈「無理もない。あんなに激しいことされたら」

璃奈「それよりちゃんと、服を着よう」



123: 名無しで叶える物語 2022/08/12(金) 14:22:02.95 ID:X+4Bar8X.net

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愛「……りなりーは!? 大丈夫だった!?」

愛「愛さんみたいにひどいこと、されてないよね……!?」


璃奈「…………」


愛「りなりー……?」

愛「まさか」


璃奈「……私の、恥ずかしい声は」

璃奈「愛さんに聞かれなくて、良かった……」


愛「……!! そ、そんな……!!!」


愛「愛さんの、せいだ……愛さんが、我慢できなかったから……」

愛「そもそも、愛さんが、ふたりで練習しようなんて言ったから……」

愛「りなりーが……あああ……ああああああああ!!!!!」



147: 名無しで叶える物語 2022/08/12(金) 23:51:59.40 ID:X+4Bar8X.net

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-----翌日、部室


せつ菜「どうなってるんですか!!!」

せつ菜「愛さんに、璃奈さんまで……」

せつ菜「また、我々は……!! 未然に防ぐことができなかった!」


歩夢「愛ちゃんまで敵わないなんて……」

歩夢「……このままじゃ、私たちもいつか……」

彼方「こ、こわいこと言わないでよ……」


エマ「愛ちゃん、今日お休みだよね? あの愛ちゃんが……」

果林「……それほど、被害を受けた人の心の傷は大きいってことね」


栞子「ちなみに、しずくさんから連絡がありまして、」

栞子「かすみさんは今日学校には来られましたが、同好会には顔を出さず直帰するそうです」

栞子「しずくさんが家まで送って行ってあげています」


ミア「もう学校には来れたのか、それは良かった」

ランジュ「あら、ミアもなんだかんだ心配してるのね」

ミア「いや、べつに……悪いかよ」



148: 名無しで叶える物語 2022/08/13(土) 00:02:18.32 ID:wGPC42wa.net

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栞子「しずくさんに少しずつ事件の日のことも話してくださってるそうで」

栞子「もう少し落ち着いたら情報を整理して私たちにも共有くださるそうです」


せつ菜(ほう……かすみさん、どこまでしずくさんに話したんでしょう? 気になる……)

せつ菜(思ったより回復が早いですね、しずくさんのケアがそんなに効いたのでしょうか)


せつ菜(一方で愛さんは、今頃絶望のどん底にいるでしょうね)

せつ菜(自分が被害を受けただけでは堕ちない、彼女は強い人ですから)

せつ菜(ただ、自分のせいで璃奈さんが巻き込まれたとなれば……闇落ちは必至でしょう、ふふ)


栞子「うちが2日連続で、かつ今回は一気に2人襲われたことで、他の学校の皆さんもこれまで以上に動揺していました」

栞子「今のところ、犯人のされるがままです」


せつ菜「……敵は、思った以上に強大ですね」

せつ菜「改めて予防策を練り直した方が良いかもしれません」


栞子「また、他校を集めて会議を開きますか?」

せつ菜「それも良いですが、その前にまずうちで話し合って、対策案を持ってから臨むべきだと思います!」



149: 名無しで叶える物語 2022/08/13(土) 00:09:22.18 ID:wGPC42wa.net

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せつ菜「しかし、放課後遅くまで会議をして、また帰り際に狙われたら本末転倒です」

せつ菜「そこで、明日は金曜なので、明日の夜に合宿はいかがでしょうか?」

栞子「合宿……ですか?」

せつ菜「はい! これまでの事件の情報整理と、対策案を考える合宿です」


侑「泊まりなら、帰り道で襲われる心配は無いってことだね!」

せつ菜「その通りです! そして可能であれば……かすみさん、愛さん、璃奈さんにもご参加いただけないか打診する予定です」


歩夢「え、大丈夫かな……」

せつ菜「もちろん無理にとは言いません。ですが、正直、そろそろ具体的な情報が欲しく……」

せつ菜(本音は、私の知らないところで彼女らがいろいろ証言し始めるのが嫌なので)

せつ菜「愛さんと璃奈さんには私から掛け合ってみます」


栞子「ですが、その……」

栞子「……昨日、話してらしたそうですが」

せつ菜「はい?」


栞子「いるかもしれないんですよね……」

栞子「犯人が、この、中に」



150: 名無しで叶える物語 2022/08/13(土) 00:21:32.03 ID:wGPC42wa.net

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せつ菜「なっ……栞子さんまで、そんなことを言うんですか!?」

せつ菜「もう、この中での犯人捜しなんてやめましょうってことになったじゃないですか!」


ミア「せつ菜、calm down」

せつ菜「くっ……」


果林「昨日の件、愛からLINEで少しだけ聞いた内容によると」

果林「また、いつも通ってる場所・時間と全然関係ないところで襲われたそうじゃない」

果林「璃奈ちゃんの家の近くではあるけど、毎日通るわけじゃないみたいだし」

果林「昨日みんな早く帰った後に、愛か璃奈ちゃんを狙って後をつけたとしか考えられないわ」


せつ菜「後を……すみませんが、それには穴があります」

せつ菜「ここの生徒が後をつけたのなら犯人は制服を着ていたはずですが、どうでしょう」


果林「穴でもなんでもないわ、2人が練習中に着替えたんじゃない?」

果林「近くの商業施設のトイレなり、公衆トイレなり、どこでもあるでしょう」


果林「うち以外の4校はまだ部外者の可能性もあったけど……」

果林「昨日と今日の件は、この中にいると考えた方が自然よ」



151: 名無しで叶える物語 2022/08/13(土) 00:27:08.08 ID:wGPC42wa.net

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せつ菜「……」

せつ菜(実際は後なんてつけてないのですが……果林さんの話も筋が通ってしまっている)


せつ菜「しかし、後をつけるなら、ここの生徒じゃなくてもできますよね」

せつ菜「校門あたりは隠れる場所が少ないといえ、通行人に扮すれば不可能というわけでは……」


栞子「あ、その件なのですが」

せつ菜「はい?」


栞子「一応、生徒会として、校門付近の監視カメラに怪しい人物がいないか」

栞子「警備部にお願いして確認してみました」


果林「気が利くわね。結果は? 変な人いた?」

栞子「いえ、今日も昨日も、疑わしい影はありませんでした」

せつ菜「……そうですか」


せつ菜(栞子さん、余計なことを……無理に流れを変えるのは難しそうです)

せつ菜(これ以上、ネチネチ反論しても、かえって怪しまれますね)



152: 名無しで叶える物語 2022/08/13(土) 00:32:28.14 ID:wGPC42wa.net

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せつ菜「……わかりました。個人的には信じられませんが、この中にいる可能性も」

せつ菜「あくまで、念のため、ひとつの説として、考えてみます」

全員「…………」


栞子「で、では、明日の合宿は……」

せつ菜「実施しましょう」

栞子「えっ……!?」


せつ菜「強調しますが、あくまでひとつの説にすぎません」

せつ菜「それに万が一、この中に犯人がいても、13人のうちひとりですよ」

せつ菜「常に皆でいれば、だれか襲われることはありません」


栞子「ですが、それより……そこで立てた対策案が、全て犯人に筒抜けに……」


せつ菜「では、どうしようと言うのですか?」

せつ菜「このまま、指を咥えて見ているだけが得策とは思えません」

栞「それは……」



153: 名無しで叶える物語 2022/08/13(土) 00:38:46.93 ID:wGPC42wa.net

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果林「いいんじゃない?」

エマ「果林ちゃん?」

果林「私も、防戦一方なのは癪なのよね」


果林「むしろ、そこでとっつかまえてやる、くらいの気持ちで行きましょうよ」

果林「捕まえた人はヒーローになれる……そうでしょせつ菜?」ニコ


せつ菜「……はい」

せつ菜(なんですかその笑みは……もしかして、疑われている? 考え過ぎか……)


侑「……うん、やろう! 合宿」

歩夢「侑ちゃんが言うなら……」

ランジュ「またみんなでお泊まり、楽しみだわ!」


果林「あら、決まりみたいね」


せつ菜「では、明日は泊りの準備をして登校してください!」



154: 名無しで叶える物語 2022/08/13(土) 00:46:13.88 ID:wGPC42wa.net

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せつ菜「ふぅ……正体を隠しながら動くのは慣れてるつもりでしたが」

せつ菜「いかにばれないように会話を進めるか、これは難しいですね」

せつ菜「しかし、今のところ万事順調と言って差し支えないでしょう、ありがとうございます」


せつ菜「それより、明日からの合宿、以前提案したようにお願いしますよ」

せつ菜「そこで、全員を一斉にレ○プする……ふふふ、我ながらなんて大胆な計画」


せつ菜「もう虹ヶ咲の中に犯人がいる路線は変えられなさそうですし」

せつ菜「いっそ開き直って、全員を薬漬けにして、闇堕ちさせて、私のものにする……!」

せつ菜「これが本当のスクールアイドルフェスティバルですよ!」

せつ菜「くくく、楽しみすぎて今夜は寝られるか不安です」


せつ菜「ああ、媚薬や大人のおもちゃは既に合宿所に隠してありますよ、あとみんなを眠らせる薬も」

せつ菜「経口の方の眠らせる薬は、夜に振舞うお茶へ混ぜる予定です、間違えて飲まないでくださいね」

せつ菜「では、また明日!」



180: 名無しで叶える物語 2022/08/13(土) 22:42:00.52 ID:wGPC42wa.net

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せつ菜「合宿開始です!!!」バーン


歩夢「どうしたのせつ菜ちゃん、改めてそんな大声で言わなくても大丈夫だよ……」

ランジュ「張り切ってるわね! こんなときだからこそ、元気は大事よ」

栞子「はい、テーマは重いですけど……やる気は大切ですね」


せつ菜「かすみさん、愛さん、璃奈さん、ご参加くださって本当にありがとうございます」

かすみ「……オホン」

かすみ「やっほー! 皆さん、昨日もおとといもかすみんがいなくて寂しかったですかー?」

かすみ「皆のアイドルが、戻ってきましたよー?」


ランジュ「あら、かすみ、もうすっかり元気そうじゃない!」

かすみ「もちろんです! なんたってかすみんは、無敵級スーパーアイドルですからね!」


せつ菜「お三方にとっては、辛いことを思い出させてしまう時間もあるでしょうが……」

せつ菜「これ以上、悲しい被害者を出さないよう、ご協力いただけると幸いです」



182: 名無しで叶える物語 2022/08/13(土) 22:47:07.88 ID:wGPC42wa.net

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かすみ「……はい」ウツムキ

かすみ「かすみん、負けないって決めたので……とびっきりの笑顔で前に進みます!」ギュッ

しずく「……」ナデナデ


せつ菜(ふふふ、やはりまだ空元気ですね……しずくさんに支えられて、なんとか保ってる感じでしょうか)

せつ菜(今夜、再びの絶望が待ってますよ……♡)


愛「……愛さんも、負けないよ! 昨日りなりーが電話くれたんだ、一緒に前に進もうって」

愛「だから、事件解決の一助になって、愛さんなりの責任をとる! りなりーを巻き込んじゃった責任を」


璃奈「愛さん……昨日も言ったけど、愛さんが責任を感じる必要は無い。悪いのは全て犯人」

愛「……ううん、ありがとう、りなりー」シュン


せつ菜(いいですね、沈んでる愛さん! この顔見られるだけでも来てもらった甲斐がありました!)



183: 名無しで叶える物語 2022/08/13(土) 22:56:10.58 ID:wGPC42wa.net

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せつ菜「皆さん、本当にありがとうございます」


せつ菜「早速で申し訳ないですが……お話伺えますか?」

せつ菜「まず、犯人について……年齢、身長、体重など、見た目の特徴から」


かすみ「……フードとマスクとサングラスで、髪や顔は全然見えなかったです……でも、同じくらいの歳の雰囲気に感じました」

かすみ「たぶん痩せ型で、身長はかすみんと同じくらい……だと思いますが、うつむき気味だったのではっきりとは」


愛「ん? ……同年代で痩せ型なのはそうだと思うけど、かすかすよりもう少し背が高かったような……」

愛「でも、動きながらだったから、勘違いかも。愛さんよりは確実に低かった、よねりなりー?」

璃奈「うん……そう思う」


栞子「動きながら……?」

愛「うん、明らかに怪しかったから、捕まえようと思ってバトったんだよね」

愛「一発ボディ入れたんだけど、催涙スプレーみたいなの使われてやられちゃって……」



184: 名無しで叶える物語 2022/08/13(土) 23:02:15.08 ID:wGPC42wa.net

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愛「ペン型の武器はぶっ飛ばしたんだけど、すぐ次の武器が出てきたから、何個も持ってたんだと思う」

愛「わりと身のこなし軽くて運動できそうな人だったよ」

せつ菜(ふふふ、褒められてますね)


愛「あ、胸はそんなに大きいって感じしなかった」

せつ菜(おーい!)


果林「なるほどね、できれば性格とかもプロファイルしたいわね」

果林「何か参考になりそうな情報あるかしら」


かすみ「うーん……サイン欲しいって言われて色紙とペン型の武器渡されただけなので……」

かすみ「声も変えてたし、その後会話も一切なかったし」


愛「え!? 愛さんの時は、うるさいくらいしゃべってたけど……」

かすみ「え、その……なんというか、最中もですか?」

愛「うん……すごく、挑発的な話し方で、愛さんが気を失うまでずっと……」



185: 名無しで叶える物語 2022/08/13(土) 23:08:14.46 ID:wGPC42wa.net

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せつ菜(ここは、それぞれの、堕とし方の違いです)

せつ菜(かすみさんの場合、ずっと無言で、相手がどんな人間で次に何をされるか全然わからないまま)

せつ菜(ひたすら恐怖と快感を与え続けた方が絶望に堕としやすい……)


せつ菜(一方で愛さんの場合、挑発して怒りのボルテージを上げさせながら)

せつ菜(それでも何もできない悔しさと、璃奈さんに対する自責の念を存分に与えた方が堕としやすい)

せつ菜(まさに完堕ちオーダーメイド、プロの技です)


エマ「声は、どんな声?」

愛「ごめん、ボイスチェンジャー使ってたから、低くくぐもってて、わかんなかった」

かすみ「かすみんのときもです……」

侑「さすがにそこは、対策してるよね……」


栞子「すみません、終わった後も、その痺れるペンか何かで気絶させられたということでしょうか?」

かすみ「うっ……え、と、それは……」

愛「……ううん、最後は、武器は使われなかったよ」



186: 名無しで叶える物語 2022/08/13(土) 23:15:26.17 ID:wGPC42wa.net

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愛「その……激しすぎて……」

栞子「激しすぎて……?」


愛・かすみ「……」チラッ

愛・かすみ「……///」


かすみ「そ、そうだ、重要な情報ですが、犯人は何か薬品みたいなの使ってきます!」

かすみ「甘い香りの、なんというか……力が入らなくなる薬というか……」

愛「愛さんのときも使われた!」


かすみ「正直、あの香りが一番トラウマかもしれません……」

栞子「薬品、ですか……力が入らなくなるということは、筋弛緩剤の一種などでしょうか、非常に恐ろしいですね」

愛「えっと、そんな感じなのかな……///」


かすみ「ご、ごめんなさい、詳しく表現するの難しいです」

せつ菜(媚薬で絶頂しすぎて気を失ったとは言いづらいですもんね……ふふ、可愛らしい)


果林「…………」



188: 名無しで叶える物語(もんじゃ) [ここ壊れてます] .net

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せつ菜「なるほど、有力な情報をありがとうございます」

せつ菜「では、一旦ここで休憩にして、入浴タイムとしましょうか」


果林「あら、もう休憩?」

せつ菜「はい、時間的には短いですが……いろいろ情報いただいたので、お風呂に入って頭をスッキリさせましょう」

せつ菜「一度にたくさんお話しいただくのも負担ですし……」


せつ菜「入浴後にお茶でも飲みながら、今の話をもとに、今後の対策など練られればと思います」

せつ菜「実は、知り合いから良い銘柄の紅茶いただきまして、今日持ってきているんです! 後で淹れますね」

エマ「わあ! たのしみ~」

果林「……気が利くじゃない」


ランジュ「合宿って、なにか差し入れ持ってくるべきだったのかしら?」オロオロ

ミア「気にするな、ランジュ」



189: 名無しで叶える物語(もんじゃ) [ここ壊れてます] .net

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せつ菜「では皆さん、準備して行きましょう!」


せつ菜(ふふふ、私が犯人だと確証が得られるような情報は何一つ無さそうでしたね)

せつ菜(当然です、私が慎重に入念に考えた作戦ですから)


せつ菜(さて、今夜の終わらないパーティーの前に、お風呂で皆さんの体を品定めといきますか……♡)


果林「せつ菜、お風呂の前に少しだけ良いかしら?」

せつ菜「は、はい……私だけですか?」


果林「ええ、ちょっとだけ相談したいことがあって……」

せつ菜「……? わかりました、良いですけど……」

果林「話自体はすぐ終わるわ」



190: 名無しで叶える物語 2022/08/13(土) 23:39:29.64 ID:wGPC42wa.net

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せつ菜「なんでしょう、お話とは」

せつ菜(警戒モード、オン)


果林「……ここ数日、ごめんなさいね、あなたに敵対するような意見ばかり言って」

せつ菜「……!?」


果林「私なりに考えての発言ではあったけど、もしこれでせつ菜との関係に溝ができたら嫌だから」

果林「一旦、謝らせてもらおうと思って……ね」


せつ菜「い、いえいえ! むしろ謝るのはこちらの方です」

せつ菜「ムキになって、姫乃さんとの根も葉も無い噂のことなど話して、場を荒らしてしまいました」

せつ菜「果林さんも筋の通った話はされてましたし、議論の場では反論する人がいてくれた方が実りあるものになります」


せつ菜「こちらこそ、申し訳ありませんでした」

果林「いいえ。こちらこそよ……」


せつ菜(なんだ、そういう話でしたか)ホッ



191: 名無しで叶える物語 2022/08/13(土) 23:47:09.85 ID:wGPC42wa.net

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果林「それで……本題はここからよ」

せつ菜「はい?」


果林「犯人、なんだけど……」

せつ菜「!」ビクッ


果林「……侑だと考えてるわ」

せつ菜「……え?」


せつ菜「侑さん!? ど、どういう……」

果林「ごめんなさい、確証はない話なのだけれど」


果林「ただ……他の4校のアイドルの帰宅時間や練習場所なんて、あなた知ってる?」

果林「少なくとも私は、一人も知らないわ」


せつ菜(数週間かけて調べあげたのでもちろん知ってますが……)

せつ菜「いえ、私もまったく……」



192: 名無しで叶える物語 2022/08/13(土) 23:50:49.43 ID:wGPC42wa.net

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果林「でしょう? このまえ彼方も言ってたけど」

果林「スクールアイドルフェスティバルの打ち合わせとかで、各校とたくさん連携とってた侑なら可能だと思ったのよ」


果林「家も学校から近くて動きやすいし、スクールアイドルへの憧れは人一倍あるし」

果林「あの子に邪な感情があると思いたくないけど……トキメキが変な方向に流れちゃった結果」

果林「そんな行動にでちゃったのかなって考えたわ」


果林「侑ならさっきの身長の条件とも合致してるみたいだし……どう思う?」

果林「ちなみに、彼方とエマもおおむね賛成してくれているわ」


せつ菜「う、えっと、その……」

せつ菜(侑さんが疑われている……!? ちょっと頭の整理が追いつかないですが)

せつ菜(……自分以外に疑いの目が向けられているなら、利用しない手はないか)


せつ菜「……いつも私たちのために全力で動いてくださってる侑さんを疑いたくはありませんが」

せつ菜「果林さんの意見も、完全に否定できるものではありません」



193: 名無しで叶える物語 2022/08/13(土) 23:56:27.97 ID:wGPC42wa.net

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果林「そうよね、ありがと。全肯定してもらえなくても良いわ、そう言ってもらえるだけで」

果林「そこで、ちょっとせつ菜にお願いしたいことがあるのだけど……良いかしら?」

せつ菜「な、なんでしょう……」


果林「私の勘なんだけど、この合宿でもスキを見て、また誰かを襲うつもりじゃないかと思ってるのよ」

せつ菜「…………」ゴクリ


果林「そして、さっきのかすみちゃんたちの話からすると、犯人は薬品を使うらしいわね」

果林「だから、今もあるんじゃないかしら……」

果林「侑のカバンの中に、その薬品が」


せつ菜「……なるほど」


果林「形状も名前も分からないから、少し難しいかもだけど」

果林「私が侑たちをお風呂で引き付けている間に、侑のカバンの中、探ってもらえないかしら?」

果林「少し見る程度で良いわ。あまりカバンの中を荒らすと、怪しまれると思うから」



195: 名無しで叶える物語 2022/08/14(日) 00:02:16.51 ID:GSH/Skzc.net

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せつ菜「……わかりました」

せつ菜「その役目、引き受けましょう!」


果林「ありがと、じゃあ申し訳ないけど、よろしくね」

果林「ちなみに、私が犯人じゃないことは……さっきの身長の話」

果林「犯人は愛より低かったってところから、信用してもらえると嬉しいわ」


せつ菜「……はい、大丈夫ですが」

せつ菜「私も果林さんから信用してもらえたのですか?」


果林「ええ。しずくちゃん経由でかすみちゃんから聞いたわ、せつ菜が犯人はあり得ないって」

果林「かすみちゃんが襲われる直前、遠くに走り去っていくあなたを見てたってね」

せつ菜「……はい、その通りです」


果林「それに、これまで事件解決の話し合いで、誰より先頭に立って尽力してくれたせつ菜を元から疑う気はないわ」

せつ菜「あ、ありがとうございます!」


果林「じゃあ、もし侑のカバンから怪しいものが見つかったら……後で報告して」

せつ菜「はい!!」



197: 名無しで叶える物語 2022/08/14(日) 00:44:31.14 ID:GSH/Skzc.net

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せつ菜(なんと……なんとなんと! すごい勢いで素晴らしい方向に風が吹き始めました!)

せつ菜(私は疑われていない! 大チャンス到来!!)

せつ菜(今まで失言リスクを負いながら、会議を頑張って仕切っていた甲斐がありました!)ダダダダ


ガラッ

せつ菜(えっと、侑さんのカバンは……っと)


せつ菜(あれ、ではないし、これ……でもなくて)

せつ菜(あった、これですね)


せつ菜(ここで、戸棚の奥に隠しておいた媚薬と大人のおもちゃを……あった)ガサガサ

せつ菜(念のため、カバンに移すほうは、私の指紋をもう一度ふき取っておきましょう)フキフキ


せつ菜(そして、侑さんのカバンの普段使ってなさそうなポケットに忍び込ませて……と)ゴソゴソ

せつ菜(果林さんに、怪しげな物があったと報告しましょう)



200: 名無しで叶える物語 2022/08/14(日) 01:04:51.86 ID:GSH/Skzc.net

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せつ菜(そして、今後の流れはこう)

せつ菜(風呂上がりに、私が侑さん含め3~4人で紅茶を準備する。私が隙を見て睡眠薬を入れる)

せつ菜(その間に果林さんにも、侑さんのカバンの怪しいブツをこっそり確認してもらう)


せつ菜(その後、みんな揃ったタイミングで、紅茶を飲みながら、皆のカバンを確認する空気を作る)

せつ菜(侑さんのカバンからブツが見つかって……侑さんが犯人と皆に認識させたところで、皆に睡眠薬が回って眠り始める)

せつ菜(予定通り、レ〇プフェスティバル実行……と)


せつ菜(これなら、侑さんが睡眠薬を入れたことにできますし、侑さんが初めの方に眠ってしまっても、演技してたのだろうと糾弾すればなんとかなりそうです)

せつ菜(ふう、完璧ですね……こわいくらい順調です)



せつ菜(…………)


せつ菜(こわいくらい……?)



203: 名無しで叶える物語 2022/08/14(日) 01:24:05.04 ID:GSH/Skzc.net

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せつ菜(果林さんの先ほどの侑さんを疑った話……穴だらけではないですか?)


せつ菜(理論的な考察を追い求めていた果林さんにとって、他校の情報を一番持っていそうだからなんて理由……)

せつ菜(他に推測する術が見つからなかったから? それだけで?)

せつ菜(それに、土曜日に侑さん含めてカラオケに行ったこと、3年生たちの耳には入ってなかったのでしょうか?)


せつ菜(……というか、なぜ私にこの役目を任せてくれたのでしょう)

せつ菜(いくら、かすみさんの証言で私の信用が得られたとしても)

せつ菜(エマさんや彼方さんからも意見の一致がとれたなら、そちらに頼めば早かったのでは?)


せつ菜(身長の証言から、自分が犯人ではないことを信用してほしい、とも言ってましたが)

せつ菜(では、同じく愛さんより身長の高いエマさんの方が、私より信用度が高いのでは?)


せつ菜(もしくは、彼方さんかエマさんに見張りを任せて、初めから果林さん自身が捜しに来ることもできたはず)

せつ菜(なぜ、これまで同好会に犯人が居ることを否定し続けた私に、わざわざ……?)



205: 名無しで叶える物語 2022/08/14(日) 01:30:21.49 ID:GSH/Skzc.net

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せつ菜「…………」


せつ菜「……まさか」

せつ菜「やられたっ……!!!」


ガラッ

侑「…………」@REC


侑「そんなもの、私のカバンに入れないでくれるかな」

侑「極悪非道の、レ○プ犯さん」



果林「……真実は、いつもひとつ」

果林「犯人は、あなたよ……優木せつ菜!」



206: 名無しで叶える物語(もんじゃ) [ここ壊れてます] .net

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全員「……」ジー

せつ菜「ぐ、う……!!!」


果林「まんまと罠に引っかかってくれたわねえ、ここまでくると気持ちいいわ」クスッ

果林「もう少し怪しまれるかと思ったけど、犯人を別の人に仕立て上げられるチャンスに浮き足立っちゃったわね」


栞子「おとなしく座って、両手を挙げてください、せつ菜さん」

栞子「ともに生徒会として、学校の、スクールアイドルの発展を目指したあなたが犯人とは、非常に残念です」


ランジュ「取り押さえるわよ!!」

かすみ「おー!!」


ガシッ

せつ菜「ぐっ……」

せつ菜(ここまでか……!?)



207: 名無しで叶える物語(もんじゃ) [ここ壊れてます] .net

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侑「もし弁明したいなら聞いてあげるよ、せつ菜ちゃん」


せつ菜「…………はあ」

せつ菜「ふふふ」


せつ菜「いえ、そんな言い訳がましいことは言いません」

せつ菜「最後までかっこいいダークヒーローでいたいですからね」


かすみ「かっこいい?」カチン

かすみ「かすみんにあんなことして、どこがかっこいいんですか!!」


せつ菜「……正直、あなたも気持ちよかったでしょう?」

せつ菜「薬のせいとか言い訳してましたけど、あなたの内なる欲望ですよ、かすみさん」

かすみ「なっ……///」



209: 名無しで叶える物語 2022/08/14(日) 01:48:58.14 ID:GSH/Skzc.net

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せつ菜「アイドルやってると、いろんな鬱憤も溜まりますよね」

せつ菜「歌やダンスが上達しないもどかしさに加え、アンチの存在、ライバルの存在」

せつ菜「ましてや私たちは高校生です。学業との両立、進路の不安も重なる」


せつ菜「そんな日々を過ごしてたら、性欲も溜まるでしょう……一気に発散できた良い機会だったのでは?」

せつ菜「それにアイドルやりたい人ってもともと、他人から認められたい、たくさん見られたい求められたいって欲が強いですからね」


せつ菜「性欲が強い生き物の、理性のタガを外してみたんですよ、どうでしたか? たくさん感じてましたよね」

かすみ「そ、そんなこと……」


歩夢「……やめて」

歩夢「かすみちゃんを……アイドルをばかにしないで!!!」

侑「歩夢……」


歩夢「一万歩譲ってそれが本当だったとしても、こんなやり方許せるわけない!」

歩夢「賢いせつ菜ちゃんなら、菜々ちゃんなら、それくらいわかってたはずでしょ!?」



210: 名無しで叶える物語 2022/08/14(日) 01:54:13.37 ID:GSH/Skzc.net

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せつ菜「はあ……賢い菜々ちゃん、ですか」

せつ菜「そうですね、周りから求められたのは、正義のヒーローでいること」

せつ菜「最近までは、私もそうなりたいと思ってました」


歩夢「じゃあ、どうして……」


せつ菜「カリスマ的なスクールアイドルとして、マンモス校の生徒会長として、成績良く優しい娘として」

せつ菜「周囲の期待に応え続ける人生に、ふと最近疲れを感じてきましてね……」


せつ菜「そんなとき、たまたまアニメで見た」

せつ菜「ダークヒーローという自分の野望を一心に追いかける存在に、魅せられてしまったんですよ」


せつ菜「昔ながらの子供向けアニメの単純な構成なら、正義が悪を倒す、それで終わりです」

せつ菜「ただ最近は、悪役とされる方にもスポットライトを当てる作品が増えてきました」

せつ菜「私にとっては……大きなパラダイムシフトでした」



211: 名無しで叶える物語 2022/08/14(日) 01:58:39.34 ID:GSH/Skzc.net

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せつ菜「正義だ悪だなんて立場は、大人都合で勝手に定義づけされたものでしかない」

せつ菜「ただ滅ぶべきと考えられていた悪の側にも、信念があり、夢があり、強い心がある」

せつ菜「時には負けるとわかっている……そんな戦いでも、全力で臨んでいく」


せつ菜「そんな視点で観ていたら、彼らの方がかっこよく、憧れる存在に感じました」

せつ菜「ただの悪と一括りにされるべきではない。社会的にダークなことをしているだけで、彼らもヒーローだと」

せつ菜「だから……そっちになってみたくて始めたんですよ。語りすぎましたね」


果林「……それっぽい言葉を並べただけね、そんな理屈で納得や同情をもらえると思ってるの?」

せつ菜「納得や同情……いいえ、ダークヒーローにそんなもの不要です。私の心に従って行動して敗北した、それだけです」

せつ菜「いつかはこんなふうに制圧される日が来ると、頭のどこかではわかってましたから」


彼方「分かってたのに、続けちゃったの?」

せつ菜「はい、さっきも言ったじゃないですか、それもダークヒーローのひとつの魅力だって」


せつ菜「それに、始めてみたら、単純に楽しくなっちゃったんですよ」

せつ菜「自分の手で、いつも明るく元気で輝く人たちが、絶望に堕ちていくのを見るのがね」



214: 名無しで叶える物語 2022/08/14(日) 02:06:08.31 ID:GSH/Skzc.net

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エマ「……最低だよ……」

ミア「正義を求められすぎたプレッシャーから悪堕ちか。よく見る安っぽいシナリオだな」


せつ菜「なんとでも言ってください。いくら批判されようが、これが私の動機です」

せつ菜「次は、私が質問して良いですか? 罠にかけたということは、私だとほぼ確信してたんですよね」


果林「ええ……でも、単純な話よ」

果林「あなたの言動が、最初から最後まで怪しすぎたのよ」

せつ菜「…………」


果林「火曜日、かすみちゃんがしずくちゃんと栞子ちゃんを送りに駅に寄ってから、ひとりでバス停に行くよう誘導したのは、あなたという話ね」

せつ菜「そうですが……それでは根拠に乏しいですね」

せつ菜「さっき果林さん自身が言ってたように、私が遠くまで走って去る姿、かすみさんにも見せたはずですが?」


せつ菜「それに土曜日、私は歩夢さんたちとカラオケにいたアリバイがあったんですよ」

果林「ええ……わかってるわよ」


果林「かすみちゃんにサインが欲しいと接触して気絶させた人物は……せつ菜ではないわ」

せつ菜「!!!!!」



215: 名無しで叶える物語 2022/08/14(日) 02:13:59.43 ID:GSH/Skzc.net

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果林「冷静に考えておかしいわよ、愛と璃奈ちゃんが襲われた日」

果林「なにか道具を使ったとしても、眠らせた二人をあなた一人で移動させるには、荷が重すぎるわ」

果林「みんなアイドル体型とはいえ、気を失った人間は重いわよ」


果林「だから、犯人は2人いるんじゃないか……そう考えたところで、一番怪しいあなたのアリバイは無くなったわ」


せつ菜「…………それで?」

せつ菜「私はあくまで単独犯であることを主張しますけど」

せつ菜「もう一人いると言うなら、もう一人も捕まえたらどうですか?」


果林「それも良いけど……その前に、ちょっとその人の良心を試してみようと思うわ」

果林「今、自首してもらえれば、恩赦をかける」


果林「せつ菜が捕まった今、もうひとりにも勝ち目は無いはずよ」

果林「だから、私の口から言う前に……5秒以内に名乗り出なさい」



全員「…………」ゴクリ



217: 名無しで叶える物語 2022/08/14(日) 02:18:47.91 ID:GSH/Skzc.net

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果林「5……」キョロ

果林「4……」キョロ


せつ菜(ふふふ……そんな脅しで名乗り出はしませんよ)

せつ菜(果林さん、もう1人も特定できているような言い方ですが、恐らくハッタリでしょう)


せつ菜(特定できているなら、カウントダウンしながらその人の方向をじっと見ているはずなのに)

せつ菜(どこから手が挙がってもすぐ分かるように、全体をキョロキョロと見渡している)

せつ菜(甘いですね、果林さん……むしろ奥の手を使う時間をいただいてありがとうございます)


果林「3……」

果林「2……」


せつ菜(さあ、お願いしますよ……)


果林「1……」

ガシッ



218: 名無しで叶える物語 2022/08/14(日) 02:27:43.45 ID:GSH/Skzc.net

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愛「…………」

璃奈「あ、愛さん……!?」


歩夢「えっ……」

侑「な、なに? 愛ちゃん、急に璃奈ちゃんの腕をつかんで……」


璃奈「どうしたの? 腕、痛い……」


愛「りなりー……その、ポケットで触ろうとしてるもの、出して」

グッ

璃奈「う……」


カランカラン

璃奈「…………」


かすみ「りな子のポケットから、何か落ちた……!?」

果林「……何かのスイッチみたいね」


愛「やっぱり、もう一人の犯人は……」


愛「りなりー、だったんだね」



230: 名無しで叶える物語 2022/08/14(日) 22:09:02.33 ID:GSH/Skzc.net

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しずく「璃奈さん……!?」

栞子「そ、そんなはずは!?」

ミア「No way!! 嘘だ! 璃奈がこんなことするわけない!」


璃奈「……私は、被害者のはず」

エマ「そうだよ! 璃奈ちゃんは一昨日、愛ちゃんと……」


愛「愛さんも最初はそうだと信じてたけど」

愛「りなりーがひどい目に遭ってるとこ、実際見たり聞いたりしてなくて」


愛「そして昨日、ふと思ったんだ……愛さんがレ〇プされてるときのりなりーの声」

愛「全然、恐怖がこもってなかったなって……」

璃奈「……」


果林「なるほどね……璃奈ちゃんなら、一昨日の夜に愛がどこで練習しているか、せつ菜に連絡できるし」

果林「愛を気絶させた後も、せつ菜と二人で愛ひとりを運ぶことができて、負担が少なかったわけね」

果林「かつ、被害者になりすますこともできる……敵ながら良い作戦だわ」



231: 名無しで叶える物語 2022/08/14(日) 22:13:59.16 ID:GSH/Skzc.net

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栞子「璃奈さん、本当ですか?」


璃奈「…………」

果林「黙秘、ね……どうしようかしら」


ミア「璃奈! ちゃんと無実を主張するんだ!」

ミア「その落としたスイッチは何の仕掛けなんだ?」


璃奈「こ、この、スイッチは……」


璃奈「…………」

璃奈「……もう、いい」

璃奈「いくらでもでまかせ言えそうだけど、やめておく」


ミア「えっ……」


璃奈「そう、もうひとりの犯人は……私」



232: 名無しで叶える物語 2022/08/14(日) 22:22:45.55 ID:GSH/Skzc.net

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かすみ「りな子……!?」

かすみ「でも、かすみんに近づいてきた犯人、絶対りな子より背高かったよ!?」


璃奈「シークレットシューズ履いてた。愛さんを襲った時のせつ菜さんも、そう」

璃奈「せつ菜さんに連絡もらって駅で待機して、かすみちゃんとせつ菜さんを尾行して」

璃奈「バス停でかすみちゃんを……したのは、この私」


しずく「そんな……」

栞子「動機を、伺っても?」


璃奈「みんなを納得させられる理由は無い……せつ菜さんとほぼ同じ」

璃奈「悪の組織のマッドサイエンティストみたいな存在、強く憧れちゃった」

璃奈「せつ菜さんのダークヒーローを慕う気持ち、共感しちゃった」


璃奈「それに、自分の作った媚薬が想像以上の効果を発揮してるのを見て、嬉しくなっちゃった」

璃奈「いけないとはわかってたけど……もう、後には退けなかった」



234: 名無しで叶える物語 2022/08/14(日) 22:30:35.37 ID:GSH/Skzc.net

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しずく「土曜日、せつ菜さんが私たちとカラオケに行った日は、璃奈さんがひとりでやったの?」

璃奈「うん。人ひとり入るスーツケースを使って運んだ。クリスティーナさん、金髪。好き」

璃奈「でもせつ菜さんとしては闇堕ちさせたい対象じゃなかったみたいだから……せつ菜さんのアリバイ作りも兼ねて、私ひとりで」


ミア「り、璃奈……Jesus……」

愛「…………」


せつ菜「ふ、ふふふふふ……お見事です」

せつ菜「大正解です! 一連の事件、犯人は私と璃奈さんのふたり」

せつ菜「安心してください、これ以上の協力者はいませんよ!」


栞子「何を開き直っているのですか!」

栞子「しかし、これで終わりですね。観念してください」


せつ菜「いいえ!!!」


栞子「!?」

果林「……まだ何かする気?」



236: 名無しで叶える物語 2022/08/14(日) 22:41:30.76 ID:GSH/Skzc.net

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せつ菜「この最悪のパターンに備えていないわけはないでしょう!」

せつ菜「特撮戦隊もので、一度は見たことありませんか? 最後、窮地に陥った敵が強大化して反撃するのを」


せつ菜「璃奈さんが落としたそのスイッチ、実はこの部屋に施したある仕掛けを発動させるものでしてね」

せつ菜「押せば八方の壁や天井から超強力な睡眠薬が噴き出ます、ひと吸いしただけで2~3時間は夢の中です!」

せつ菜「もちろん私と璃奈さんは既に血清をうってるので大丈夫です、ふふ」


歩夢「睡眠薬……!?」

侑「でも、もうそのスイッチは取り上げたよ!!」


せつ菜「起動条件は、そのスイッチだけではありません……璃奈さんの声でも大丈夫です」

せつ菜「璃奈さんが発動の合図を唱えれば、同じように動くんですよ……とても高性能ですので」


エマ「じゃ、じゃあ、早く逃げなきゃ……!!」


せつ菜「さあ璃奈さん、お願いします!」

せつ菜「全員レ○プフェスティバルの最高の一夜を過ごし、みんなを快楽の波に溺れさせましょう!!」



238: 名無しで叶える物語 2022/08/14(日) 22:45:14.34 ID:GSH/Skzc.net

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璃奈「……」グッ

かすみ「ぐっ……りな子!」

しずく「璃奈さん……!」


愛「……りなりー」

愛「愛さんの目……見て」


璃奈「……!!」


愛「りなりー、今すごく辛そう」

愛「もうこれ以上、辛くなること、しなくて良いんだよ」

愛「少なくとも愛さんは、りなりーに今からでも、本当に正しいと思う道を進んでほしいな」


璃奈「…………」


せつ菜「璃奈さん、何をしているんですか! 早く!」

せつ菜「私たちの野望を、現実のものに……」


璃奈「……オペレーション、ドラッグ噴射! パワー……」

全員「!!」



240: 名無しで叶える物語 2022/08/14(日) 22:51:18.87 ID:GSH/Skzc.net

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璃奈「……オフ」

ブオォン...


せつ菜「……オフ……?」

せつ菜「ど、どうして……」


璃奈「もうやめよう、せつ菜さん」

璃奈「私たちの負け」

せつ菜「り、な、さん……!?」


璃奈「一昨日、私のために、一生懸命体張って耐えてくれた愛さん」

璃奈「私を巻き込んだ罪悪感から、昨日一日寝込んだ愛さん……」

璃奈「その姿をいま思い出して……もう、何もできなくなった」


璃奈「ごめん、私は、ダークにはなりきれなかったみたい」

愛「りなりー……」


璃奈「さっきせつ菜さんも言ってたように、潔さもかっこよさのうち」

璃奈「これで……終わり」



241: 名無しで叶える物語 2022/08/14(日) 22:55:41.80 ID:GSH/Skzc.net

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せつ菜「…………」

せつ菜「ふ、ふふ」


せつ菜「闇堕ちした人間が正義の眼差しにあてられて、改心するストーリーも……」

せつ菜「使い古されてますが、結末としては綺麗ですかね」


果林「……これで、本当に終わりかしら」

せつ菜「ええ。万策尽きました……完敗です」

全員「……」ホッ


せつ菜「は、はは……終わってしまいました……」

せつ菜「特撮やアニメの悪役のように、負けても爆発四散するわけにいきませんが」

せつ菜「もう煮るなり焼くなり好きにしてください」

せつ菜「私を同好会から追放して、警察に突き出しますか?」



243: 名無しで叶える物語 2022/08/14(日) 23:03:09.61 ID:GSH/Skzc.net

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果林「うーん、それが本来するべき行動なんでしょうけど」

果林「どうしたい? かすみちゃん」

かすみ「えっ、かすみんですか!?」


果林「被害者に決めてもらうのが一番かと思ってね」

かすみ「そうですか……」


かすみ「うーん……でも、同好会から逮捕者が出たって話題になったら、かすみんたちのアイドル活動にも支障出ちゃいますし……」

かすみ「他の高校の被害者たちにも、事件明るみにしたくない人いそうですよね、意見きかないと分からないですけど」


かすみ「それに、ただ単純に……警察突き出すだけじゃ、面白くないんですよね」

せつ菜「……面白く……?」



244: 名無しで叶える物語 2022/08/14(日) 23:07:38.42 ID:GSH/Skzc.net

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かすみ「そうだっ!」

かすみ「せつ菜せんぱあ~い」ニヤニヤ

せつ菜「な、なんでしょう」


かすみ「予定通り、終わらないパーティー、始めましょうか」

かすみ「ですが、主役は……せつ菜先輩です!」


せつ菜「……え?」


かすみ「知ってますか? 闇を斃し悪を屠るのは、善や正義ではなく、もっと深い闇、巨悪です」

かすみ「それをこれから、その体にたーくさん分からせちゃいますからね~?」


せつ菜「……っ」ガタガタ



246: 名無しで叶える物語 2022/08/14(日) 23:18:38.15 ID:GSH/Skzc.net

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せつ菜「ああああああっ!!!」ビクン


かすみ「あはっ♡ これで10回目到達~♪」

かすみ「でもまだまだですよ~?」

せつ菜「お願いですっ! もう許して! 無理です! しんじゃいます!」


かすみ「なに言ってるんですか、アイドルはストレスのせいで性欲溜まってるんですよね?」

かすみ「たくさん発散させてあげますよ! はいっ、次はしず子の番!」

しずく「うふふ、縛られてるせつ菜さん、加虐心あおられますね……♪」ハァハァ


ブブブブブ

せつ菜「あっ/// はげしっ……くっ……あああっ!!」


かすみ「せつ菜先輩の恥ずかしい姿、しっかり撮ってますよ~!」@REC

かすみ「これとさっきの自白動画をかすみんが管理すれば、せつ菜先輩は一生かすみんのオモチャですね……♡」

かすみ「今夜だけだと思わないでくださいよ? この先、卒業しても、就職しても、結婚しても、子どもできても、ずーっと」

かすみ「かすみんが呼んだらすぐ駆けつけて体を差し出す、かすみんのオモチャとして、生き続けてくださいね!」



248: 名無しで叶える物語 2022/08/14(日) 23:22:35.89 ID:GSH/Skzc.net

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栞子「連絡したら、東雲に加えて藤黄と紫苑の皆さんもこれから参戦しに来てくれるみたいです!」


かすみ「良かったですねえせつ菜先輩! ひとり10分としても、朝まで壊れるまで絶頂し続けられますよ!」

かすみ「あの優木せつ菜を自分のオモチャにできるときいたら、みんないても立っても居られないんでしょうね!」

しずく「私も、日頃からせつ菜さんに試してみたいと思ってたプレイがたくさんあるんです……♡ これからよろしくお願いしますね!」


せつ菜「あっ……あっ……」ガクン


かすみ「ほらほら、起きてください!」

クリッ

せつ菜「んあっ!」ビクン



250: 名無しで叶える物語 2022/08/14(日) 23:28:10.00 ID:GSH/Skzc.net

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歩夢「侑ちゃん、本当にすごいよこの薬……♡ ほら、私たちは二人で楽しも?」ハァハァ

侑「あっ、は、はゆむぅ」


エマ「あれ、璃奈ちゃんは……?」

彼方「愛ちゃんとミアちゃんが、璃奈ちゃんへのお仕置きは任せてほしいって言って別室に連れて行ったよ~」

エマ「それなら安心だね!」


果林「でもこれじゃ、結局みんな闇堕ちしてないかしら……?」

ランジュ「いいじゃない! ほら、みんなでやるわよ!」


せつ菜「う……あ……」

せつ菜「もうレ○プはこりごりですっ!!!」



おしまい



253: 名無しで叶える物語 2022/08/14(日) 23:34:54.20 ID:GSH/Skzc.net

ありがとうございました
話に矛盾が見つかっても笑って許してください
初めは性癖に任せて書いてたら愛さん完堕ちのシーン今の3倍くらいの長さになったので頑張って削りました

過去作もよろしければ
ひとつめ→直近で書いたもの
ふたつめ→昔μ'sで書いた、今回のに似たもの

【SS】歩夢「侑ちゃんが誘拐された……!?」

海未「音ノ木坂連続レズレ○プ事件、ですか」


元スレ
【SS】果林「レ○プ犯は、この中にいるわ」 せつ菜「ヒーロー見参です!」