1: 以下、？ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/12/24(月) 01:22:11.915 ID:CrjfEv2EaEVE.net
杉小路「清村ー、ハンター試験受けに行こー」
清村「嫌だ」
杉小路「……」
清村「……」
―完―
杉小路「」ｽﾀｽﾀ
清村「分かった分かった、話だけでも聞いてやるから！」
6: 以下、？ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/12/24(月) 01:23:35.770 ID:CrjfEv2EaEVE.net
清村「で、何だよハンター試験って」
杉小路「フフフ、よくぞ聞いてくれた！」
杉小路「ハンター試験とは、ハンターになれる試験のことなのだ！」
清村「そのままじゃねーか、もっと詳しく教えろよ」
杉小路「もー、そんなせかさないでよ」
杉小路「早漏なんだから清村はー」
清村「早漏いうな」
杉小路「説明するの面倒くさいからＨＵＮＴＥＲ×ＨＵＮＴＥＲ読みな？」
清村「身も蓋もねーな」
杉小路「実は僕新車買おうと思ってるんだ」
清村「で？」
杉小路「ハンター試験に合格すると、お金が沢山手に入るんだって！」
清村「お前はハンター試験の前にまず運転免許試験を受けろ」
杉小路「でもハンター試験は超難関で、死人が出るのは当たり前の過酷な試験なんだ」
清村「お前の隣にいるほど過酷な環境はない」
杉小路「で、受けるよね清村？」
清村「受けねーよ！」
杉小路「……合格したら、はもやのシュークリームいくつ買えるのかなー」
清村「やるわ」
──ザバン市
清村「どこだよココ」
杉小路「試験会場だよ」
清村「ただの定食屋じゃねーか」
杉小路「バカだなー清村は」
杉小路「ここでステーキ定食を注文すると会場に案内されるようになってるんだよ」
清村「マジかよ……」
清村「ところで、何で安井と工藤と蓮間は誘わなかったんだ？」
杉小路「物語がややこしくなるから置いてきた」
清村「ひでぇな」
ｶﾞﾗｶﾞﾗｯ
店のおやじ「いらっしゃい！ ご注文は？」
杉小路「ステーキ定食を２つ」
店のおやじ「……焼き加減は？」
杉小路「んーと、じゃあ僕はミディアムレアで」
清村「ウェルダン！」
店のおやじ（何だ一般客か）
――数分後
店員「お待たせしましたー、ステーキ定食でございます」ｺﾄｯ
杉小路「うわー美味しそう！ いただきまーす！」
清村「……で、試験会場へはいつ案内されるんだ？」ﾓｸﾞﾓｸﾞ
杉小路「さあ？ そのうち案内されるんじゃない？」ﾓｸﾞﾓｸﾞ
清村「いい加減だな」ﾓｸﾞﾓｸﾞ
杉小路「」ﾓｸﾞﾓｸﾞ
清村「」ﾓｸﾞﾓｸﾞ
杉小路「……あー美味しかった！ ごちそうさま！」
清村「おい杉小路、俺金持ってねーぞ」
杉小路「大丈夫だよ清村！ 僕もない！」
清村「ダメじゃん！」
杉小路「冗談だってー、ハンター試験はお金かからないから」
清村「本当かよ」
杉小路「……」
清村「……」
杉小路「……」
清村「……」
杉小路「……」
清村「……」
杉小路「デザート何にする？」ﾍﾟﾗ
清村「まだ食う気か！」
清村「どうなってんだよ、どこにも案内されねぇじゃねーか！」
杉小路「マンゴープリンだってさ美味しそー」
清村「おお、美味そうだな……聞けよ！」
杉小路「すみませーん、マンゴープリン２つ下さい」
清村「聞けよ！」
ｶﾞﾗｶﾞﾗｯ
店のおやじ「いらっしゃい！ ご注文は？」
キリコ「ステーキ定食」
店のおやじ「……焼き加減は？」
キリコ「弱火でじっくり」
店のおやじ「あいよー」
店員「お客さん奥の部屋へどうぞー」
クラピカ「あの部屋から試験会場に行くようだ」ﾋｿﾋｿ
レオリオ「にわかには信じられねーな」ﾋｿﾋｿ
ゴン「よーし、頑張るぞ」ﾋｿﾋｿ
店員「お待たせしましたー、マンゴープリンでございます」ｺﾄｯ
杉小路「」ﾓｸﾞﾓｸﾞ
清村「」ﾓｸﾞﾓｸﾞ
杉小路「……」
清村「……」
杉小路「……」
清村「……」
杉小路「……」
清村「……」
清村「弱火でじっ」
杉小路「弱火でじっくりだろうがー！」ﾌﾞﾝｯ ﾊﾞｷｯ
清村「ぶえー！」
杉小路「あ、おじさん！ ステーキ定食！ 弱火でじっくりね！ 弱火でじっくり！」
店のおやじ（完全に合言葉忘れてただろ！？）
店員「えーと……お、お客様、こちらへどうぞー」
杉小路「危なかったね清村」
清村「危ないのはお前の行動だ」
杉小路「下手したら無銭飲食で捕まってたよ」
清村「日常的に無銭飲食以上の罪を犯してるお前が言うな」
──試験会場地下道
ｻﾞﾜｻﾞﾜ
試験官助手「ハイ、番号札」
杉小路「僕４０６番だって」
清村「ん、何だこれ？ ４０７？」
トンパ「あ、君たちも新顔だね」
トンパ「俺はトンパ、よろしく」
トンパ「そしてこっちが今知り合ったばかりの」
クラピカ「クラピカだ」
ゴン「俺はゴン！ よろしくね！」
レオリオ「俺はレオリオだ……えーと、お前達は？」
杉小路「僕は杉小路！ で、こっちの金髪チビ豚眼鏡が清村！」
清村「合ってるの名前だけじゃねーか！」
トンパ「おっとそうだった、お近づきのしるしにこれ飲みなよ」ｻｯ
ゴン「ありがとう、じゃあいただきまーす」ｸﾞｯ
ゴン「オエッ、トンパさんこのジュース古くなってるよ！」
トンパ「え？ あれ、お、おかしいなー」ｱｾｱｾ
杉小路「じゃあトンパさんが持ってるそのジュース全部ちょうだい！」
清村「古いジュースを誰に飲ませるつもりだ？」
トンパ「え、あ、ああいいけど……」
杉小路「やったーありがとう！」
清村「誰に飲ませるつもりだ？」
モブ「ぎゃあああーーー！」
ヒソカ「アーラ不思議、腕が消えちゃった」
モブ「お、おれの腕があああーーー！」
ヒソカ「気をつけようね、人にぶつかったら謝らなくちゃ」
杉小路「あ、困ってる人がいるよ！ 行け、愛と勇気だけが友達の清村！」
清村「どこのアンパンマンだよ！」
トンパ「あいつはヒソカ、ヤバイ奴だからなるべく近寄らない方がいいぜ」
杉小路「へえそうなんだ、じゃあ行け清村！」
清村「じゃあの意味が分からねえよ！」
ジリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリ
サトツ「ではこれよりハンター試験を開始いたします。」
サトツ「私、一次試験担当官のサトツと申します」
サトツ「二次試験の会場まで私についてくることが、一次試験の内容でございます」
サトツ「場所や到着時間はお答えできません、ただ私についてきてもらいます」ﾀﾞｯ
清村「体力テストなら余裕だろ」ﾀﾞｯ
杉小路「走りなら僕たちの十八番だね」ﾀﾞｯ
――３０秒後
杉小路「あ～疲れた～」
清村「早っ！」
杉小路「ねえねえ、そのスケボー貸してー」
キルア「ん？ 別にいいけどー」ｶﾞｶﾞｯ
杉小路「やったー！ じゃあお礼にこのジュースをあげよう」
清村「それダメなやつだろ！」
キルア「それに毒が入ってるのは知ってるよ」
キルア「たぶん下剤の類だと思う」
杉小路「下剤……じゃあ僕が持っておくよ」ﾆﾔﾘ
清村「嫌な予感しかしねえ……」
──数時間後、出口
清村「ハア、ハア……何とかついてこれたな」
杉小路「お疲れ清村、これ飲む？ トンパから貰ったジュース」
清村「おお、飲……まねーよ！」
杉小路「チッ、引っかからなかったか」
清村「っていうかお前よくその体力で階段上ってこれたな」
清村「スケボーじゃ無理だろ？」
杉小路「僕は風のマテリアルパワーを羽に変換して飛んできたから平気だよ」
清村「マンガが違う」
サトツ「ここはヌメーレ湿原。二次試験会場へはここを通っていきます」
サトツ「十分注意して付いてきて下さい」
ｶﾞｻｯ
試験官？「そいつは偽物だ！ 俺が本当の試験ｋ」
杉小路「ホワチャアアア！！」ﾌﾞﾝｯ ﾊﾞｷｯ
一同「！？」
試験官？「」ｸﾞｯﾀﾘ
清村「おい、今こいつ本物の試験官って言ってなかったか！？」
杉小路「うわあ、ここすごい霧だね」
清村「無視するし！」
杉小路「もう、うるさいなー清村は……ん？」
杉小路「うわ、人が倒れてる！」
清村「お前がやったんだろ！」
サトツ「彼は偽物で、本物の試験官は私です」
サトツ「見事偽物を見破りましたね、大したものです」
ｻﾞｯｻﾞｯｻﾞｯｻﾞｯ
キルア「あいつ（ヒソカ）霧に乗じてかなり殺るぜ」
清村「あとコイツも要注意人物だぞ」
杉小路「えへへ」
レオリオ「杉小路がか？ 危険人物には見えねえが……」
クラピカ「むしろ先程の偽試験官を一瞬で看破し、受験者の混乱を未然に防いだ功績があるが……」
ゴン「何ですぐ偽物だって分かったの？」
杉小路「僕の特殊能力、仙里算総眼図で」
清村「だからマンガが違う」
――数分後
清村「やべえ、霧が濃すぎて皆とはぐれちまった」
ｶﾞｻｯ
杉小路（少 林 寺 撲 殺 拳 ！）
清村「！？」
杉小路「おりゃああああ！ ムダムダムダムダムダムダムダー！」ﾄﾞｺｫ ﾎﾞｺｫ ﾎﾞｷﾝ
清村「」
杉小路「おりゃああああー、しゃらああああああ！」ﾄﾞｺｫ ﾎﾞｺｫ ｺﾞｷｯ
杉小路「……ふぅ」
清村「」ﾎﾞﾛｯ
杉小路「うわっ、霧のせいでヒソカと清村間違えちゃったよ！」
清村「わざとだろてめえ……こ、殺すぞ……！」
──ビスカ森林公園
レオリオ「おいどうした大丈夫か？ 体中傷だらけじゃねーか」
清村「ああ、ちょっとな……」
杉小路「清村のケガの３割方は僕のせいなんだ」
清村「もれなく１０割だろうが」
レオリオ「今手当てするから動くな」ｻｯ
杉小路「可愛そう、可愛くないけど、可愛そう」
清村「俳句のリズムでディスってんじゃねーぞ」
サトツ「ここが二次試験会場となります」
メンチ「二次試験は料理よ！ 私たち二人に美味しいと言わせる料理を作ったら二次試験合格！」
ブハラ「俺は豚の丸焼き！」
メンチ「……それじゃあ二次試験スタート！」
清村「よしやるぞ！」
杉小路「相変わらずすごい回復力だね清村は」
ドドドドドドドドドド
サトツ「うーん、今年は豊作ですね」
ブハラ「うん美味しい、これもうまい、うんイケる、これも美味」
杉小路「うわーすごいデブだー」
清村「感想が小学生だな」
ブハラ「うーん、もうお腹いっぱい！」
メンチ「もう、こんなんじゃ審査にならないじゃないの！」
メンチ「じゃあ二次試験後半、私の希望するメニューはスシよ！」
モブたち（スシって何だ……？）
杉小路「よし！ 僕が調理の準備するから、清村は食材集めてきて！」
清村「お、珍しくまともなこと言うじゃねーか……じゃあ俺は食材獲ってくるぞ」
ハンゾー（クソッ、あいつらスシのこと知ってやがるな）
ハンゾー（負けてられねえ！ 米を浸水してる間に魚を獲ってこよう！）
ハンゾー（帰ってきたら米炊いて、その間に魚をさばく……これで時間の管理は完璧だ！）ﾀﾞｯ
杉小路「フフフ」ﾆﾔﾘ
──数十分後
清村「わりい時間かかっちまった」ﾊﾞﾀﾊﾞﾀ
杉小路「清村遅いよ！ あのハゲに先越されちゃうよ！」
ハンゾー「ハゲ言うな！ こっちまで聞こえてるわ！」
ハンゾー「……よし、できた！ どうだ、これがスシだろ！」
メンチ「やっとまともなのが出てきたわね……どれ」ﾊﾟｸｯ
メンチ「マズい！ 次！」
清村「おい杉小路！ 何モタモタしてんだよ！ 早く作」
メンチ「う……うう、何これ、お腹痛い……」ｺﾞﾛｺﾞﾛ
メンチ「このハゲ……あんた毒盛ったわね……？」
ハンゾー「え？」
清村「お前俺たちが魚獲ってる間、あのハゲの米炊く水にヤバいジュース足しただろ！？」ﾋｿﾋｿ
杉小路「違うよ！ 水は捨てて、全部あのジュースに交換しただけだよ！」ﾋｿﾋｿ
清村「なお悪いわ！」
──数分後
清村「お前何してんだよ！」
杉小路「どれくらい効くか試したかったんだもん」
清村「どうせ最終的には俺に飲ませるつもりだろ？」
杉小路「うん、あ、ハゲがサトツさんに怒られてる」
清村「もはや隠す気ねーのな」
ネテロ「さて受験者諸君、試験官のメンチ殿は今やトイレから出られなくなってしまった」
ネテロ「よって、ブハラの試験をクリアした者だけが二次次試験突破とする」
杉小路「よっしゃああああああ！」
清村「そこで全力で喜べるお前は鬼だ」
──飛行船内
清村「おい、なんかやってるぞ」
キルア、ゴン「ハア、ハア、ハア……」
杉小路「お爺さんが子供をいじめてる！」
ネテロ「いじめとらんわい！」
ネテロ「そうじゃ、おぬしらもやってみるか？」
清村「？」
ネテロ「ワシからこのボールを奪うことができれば、ハンターの資格をやろう」
清村「……いいのか？ 俺たちサッカー部に向かって言ったことを後悔するぜ」
杉小路「ハハハッ」ｹﾞﾗｹﾞﾗ
清村（なぜそこで笑いが起こる……！？）
──数分後
清村「ハア、ハア、ハア……全然とれねえ！」
ネテロ「ホッホッホッ、甘い甘い」
杉小路「がんばれー」ﾎﾞﾘﾎﾞﾘ
清村「食ってねえでおめえも参加しろや！」
杉小路「しょうがないなー」
杉小路「よし、じゃあ次は僕が行くよじいじ！」
ネテロ（じいじ……？）
杉小路「でもその前にさー、ネテロ店長がそんなに強かったら全然ボール取れないよ？」
ネテロ「『会長』じゃ」
ネテロ（こやつワシの呼び名がコロコロ変わるのう）
杉小路「だからさ、ちょっとルールを逆にしてみない？」
ネテロ「というと？」
杉小路「僕がネっちんからボールを守り切れたら僕の勝ちで、ボールを取られたら即負けってことで」
ネテロ「まあ別にそれでもよいぞ……ネっちん！？」
杉小路「そのルールでいいんだね？」
ネテロ「ああ、どっちにしろ結果は見えてるがの……ホレッ」ﾎﾟﾝｯ
ﾊﾞｼｯ
杉小路「うん、そうだね」
ネテロ「行くぞ……！」
杉小路「はい、僕の勝ち」
清村、キルア、ゴン「！？」
ネテロ「あ」
杉小路「ネテロさんからボール取ったよ」
ゴン「すごーい！ 本当に取っちゃった！」
キルア「なんかズルくさいけど、取ったのは事実だからなー」
清村「こいつ……マジでやりやがった！」
杉小路「えへへ」
ネテロ（実力では敵わんと見て、言葉巧みに……しかしワシ自らボールを与えてしまうとはのう）
ネテロ（ワシの呼び名を変えていたのも撹乱させるための作戦か）
杉小路「これで新車が買えるね！」
清村「お前はまず運転免許を取れ」
ネテロ「ゴホン！ まあ、約束は約束じゃ」
ネテロ「おぬしをハンターとして認めよう」
杉小路「ありがとうネテじっちゃん！」
ネテロ（まったく……こやつは読めんのう）
ネテロ「先に最終試験会場でおぬしを降ろし、１０日程待機してもらう」
ネテロ「そこで合格者全員にハンターライセンスカードを配る手はずになっておる」
杉小路「えー！ そんなの退屈すぎてストレスで寿命縮んじゃうよ」
清村「いや、むしろ縮め」
ﾌﾞﾝｯ ﾊﾞｷｯ
清村「ぶえー！」
杉小路「ねえ、僕続けて試験に参加してもいい？」
ネテロ「それは好きにしてよいぞ」
ネテロ「途中で死んだらもちろん失格じゃがの、ホッホッホッ」
杉小路「ありがとうボブお爺さん！」
ネテロ（……誰？）
──数時間後 トリックタワー頂上
試験官助手「ここが三次試験の会場です」
試験官助手「試験内容は７２時間以内に生きて下まで降りてくることです」
試験官助手「ではスタート！」
一流のロッククライマー「こんな壁、一流のロッククライマーなら難なくクリアできるぜ」
珍獣達「ゲッゲッゲッ」
一流のロッククライマー「うわあああああ！」
杉小路「うわ、残酷！」
清村「残酷の体現者のお前が言うな」
杉小路「この高さから地面に落ちたら流石に死ぬね」
清村「そうだな」
杉小路「清村以外はね」
清村「は？」
杉小路「えいっ」ﾄﾞﾝｯ
清村「うわああああああ！」
ﾄﾞｽﾝ
レオリオ「今誰か落ちなかったか！？」
杉小路「清村が落ちたけど、大丈夫だよ」
ﾃﾒｪ ｽﾞｷﾞﾉｺｳｼﾞｲｲｲー
レオリオ「声がするぞ！」
クラピカ「この高さから落ちて生きているとは……！」
杉小路「慣れてるからね」
杉小路「清村ー！ 今行くから待っててねー！」
ﾌﾞｯｺﾛｽｿﾞｵｵｵｵ
ゴン「何か言ってるけど聞き取れないね」
放送「ヒィィ、い、生きてる！？ よ、４０７番！ 清村 三次試験通過第一号！ し、所要時間１分！」
杉小路「じゃあ僕も行こうっと」ﾀﾞｯ
レオリオ「おい待て早まるな！」
杉小路「うおおおおおお」ﾊﾞｻﾊﾞｻﾊﾞｻ
清村「おい嘘だろ……」
杉小路「超 天 空 × 字 拳 ！」
ｺﾞﾂﾞﾝｯ
清村「」
杉小路「いやあ、清村がクッションになってなかったら僕死んでたよ」
放送「！？ よ、４０６番！ 杉小路 三次試験通過第二号！ 所要時間２分！」
清村「てめえぜってえ許さねえ……！」ｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞ
杉小路「そんなに怒るなよ」
杉小路「そうだ、ザバン市に来る途中美味しそうなスイーツショップがあったから奢るよ」
清村「んなもんで俺が買収されると思ってんのか！」ﾆｺﾆｺ
杉小路「感情隠しきれてないぞ」
――数日後
試験官「四次試験はビゼル島にて行われる」
試験官「今からクジを引いてもらい、狩る者と狩られる者を決める」
ｿﾞﾛｿﾞﾛｿﾞﾛ
試験官「全員引き終わったな？ それぞれクジに書かれている番号が自分のターゲットだ」
試験官「奪うのはターゲットのナンバープレート」
清村（４０５？ 確かあのガキだったよな……）ﾁﾗｯ
ゴン（４４番……ヒソカ！）
ヒソカ（４０６……偽試験官を見破った子だね）
杉小路「よしっ！ 僕のターゲットは４０７番！」
清村「何がよしだ！ 俺じゃねーか！」
清村「お前はもう合格してんだから俺から奪う必要ねえだろ！」
杉小路「ゴン、お互い頑張ろうね」
ゴン「う、うん」
清村「無視すんな！」
杉小路「清村のターゲットはゴンだから気を付けてね」
清村「バラすし！」
ゴン「え、本当なの！？」
杉小路「うん」
清村「うんじゃねーよ！」
杉小路「ぬ」
清村「ぬ、じゃねーよ！」
杉小路「清村、ツッコミが雑になってるぞ」
──ビゼル島
試験官「自分とターゲットのナンバープレートは共に３点、他はすべて１点だ」
試験官「合計６点集めてちょうど一週間後にこの場所に戻ってくること」
試験官「三次試験通過時間の早い人から順に２分おきにスタートする方式だ」
試験官「では１番の者からスタート！」
清村「ぜってー俺のプレート狙うなよ杉小路」
杉小路「うん」ﾆｯｺﾘ
清村「嘘だろ」
杉小路「うん」ﾆｯｺﾘ
清村「……」
杉小路「……」
ﾀﾞｯ
清村（全力でアイツと距離とらねえとマジでスイーツ天国の夢が消える！）ﾀﾞﾀﾞﾀﾞｯ
清村（俺は風だ、何よりも速い風になって逃げるんだ！）ﾀﾞﾀﾞﾀﾞｯ
清村「ハア、ハア……よし、ここまで来れば」
杉小路「やあ」
清村「うわああああああ！」
杉小路「フフフ、どこにいても清村の気配は分かるのだよ」
清村「お前どこの次元の者だ！」
杉小路「どんなツッコミだ」
ｻﾞｻﾞｯ
ヒソカ「……君のプレートを貰うよ」ﾌﾞﾝｯ
杉小路「ヒソカ！？ くっ、必殺清村ガード！」ｸﾞｲｯ
清村「！？」
ﾊﾞｷｯ
清村「ｵうﾝ」ﾄﾞｻｯ
杉小路「危なかったね清村」
清村「」ﾎﾞﾛｯ
ヒソカ「薄情だなあ……ダメだよ、仲間を盾にするなんて」
杉小路「え、ダメなの？」
清村「ダメに決まってんだろ！」
ヒソカ「結構強めに打ったはずだけど……」
ヒソカ「打たれ強いねぇ、先に君の方を壊したくなってきちゃったよ」ｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞ
杉小路「殺れ、ヒソカ！ 叩きのめせ！」
清村「お前どっちの味方だよ！」
ﾌﾞﾝｯ ﾋﾞｯ！
ゴン（やった……ヒソカから獲った！）
ヒソカ（プレートが無い……？）
ヒソカ「君がやったのかいボウヤ？」ｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞ
杉小路「ヤバイね、ここでヒソカを倒さなきゃ僕も清村もゴンも殺されちゃうよ」
杉小路「ヒソカは強い」
杉小路「……でも３人の力を合わせれば、ヒソカを倒せるはずだよ！」
清村「急に真面目になってる！？」
ゴン「え……と？」
杉小路「そう……僕達の本当の戦いはこれからなんだ」
清村「めんどくせーからってもう締めようとしてるだろ！」
杉小路「清村、この戦いが終わったら、はもやのシュークリーム奢ってね」
清村「もう全然死亡フラグに聞こえんわ！」
杉小路「僕の合図で一斉に攻撃するよ、いいね？」
ゴン「あ……はい」
杉小路「安井、工藤、蓮間、人肉マン、いぬ、ねこ……皆僕に力を分けてくれ……！」
清村「皆の中に俺入ってねーし！」
杉小路「……せーのっ！」ﾀﾞｯ
――数日後 とりごや高校近くの河川敷
カラス「ｶｰ ｶｰ ｶｰ」
杉小路「終わったね」
清村「終わったな」
杉小路「長かったね」
清村「長かったな」
杉小路「実は僕、一次試験の体力テストでもうダメだと思ってたんだ」
清村「部長のくせに部活サボって遊んでばかりだったからな……俺で」
杉小路「キルアのスケボー……そろそろ返さなきゃ」
清村「まだ持ってたのかよ」
カラス「ｶｰ ｶｰ ｶｰ」
杉小路「霧の中試験官を追っていくのも大変だったね」
カラス「ｶｰ ｶｰ ｶｰ」
清村「お前のせいで俺の方が大変だったわ」
カラス「カー カー カー」
杉小路「二次試験はなんか変な試験だったよね」
カラス「カー！ カー！ カー！」
清村「ああ、まさか料理させられるとはな」
カラス「カー！ カー！ カー！」
杉小路「味覚なんて人によって違うからね」
カラス「カアアアアアアアアアアアアア！」
清村「うるせえ！」
杉小路「トリックタワー、大変だったね」
清村「ああ……お前に落とされなきゃ大変だったで済んだだろうな」
杉小路「あと、プレートの奪い合いも大変だったね」
清村「まさかヒソカを倒せるとは思わなかったな」
杉小路「そうだね、普段清村にやってることをヒソカにやったからね」
清村「それで生きてる俺って何なんだ」
杉小路「で、なんだかんだで清村も６点分プレート獲ったしね」
清村「そのなんだかんだが知りてえよ」
杉小路「最終試験もね……まさか１回戦で清村と当たるとは思わなかったよ」
清村「即ギブアップして正解だったわ」
杉小路「ギブアップの宣言と同時に一発入っちゃったね……ハンマーが」
清村「それで生きてる俺ってホント何なんだろうな」
杉小路「２回戦の相手はハンゾーとかいうハゲだったね」
清村「ああ」
杉小路「よく倒せたよね」
清村「ある意味お前のおかげだな」
杉小路「やっぱりあのトンパの下剤入りジュース残しておいてよかったと思ってるよ」
清村「試合前にお前に渡されたジュースがまさか下剤入りジュースだったとはな……もうとっくにない物だと思ってたわ」
杉小路「で、試合開始と同時に効いてきたんだよね」
清村「トイレに行きたい一心であのハゲぶっ飛ばせたな」
杉小路「あれは面白かったなー」
清村「それはお前だけだ」
杉小路「大変だったけど、いい経験になったよね」
清村「ああ」
杉小路「新車も買えたしね」
清村「ああ」
杉小路「はもやのシュークリームもいっぱい買えたしね」
清村「ああ」
杉小路「ハンターライセンスも取得できたしね」
清村「ああ……全てを出し切ったんだ、悔いはねえよ」
清村「……って俺ハンター試験に合格してたのーーーーーーーーーーーー！？」
ﾉｰ ﾉｰ ﾉｰ
―ド完―
年末の掃除をしていたら、清杉を見つけて懐かしさに浸っていました
ハンターハンターは現在少しずつ読み進めています
良い暇つぶしになったのなら幸いです
元スレ
清村「で、何だよハンター試験って」
杉小路「フフフ、よくぞ聞いてくれた！」
杉小路「ハンター試験とは、ハンターになれる試験のことなのだ！」
清村「そのままじゃねーか、もっと詳しく教えろよ」
杉小路「もー、そんなせかさないでよ」
杉小路「早漏なんだから清村はー」
清村「早漏いうな」
杉小路「説明するの面倒くさいからＨＵＮＴＥＲ×ＨＵＮＴＥＲ読みな？」
清村「身も蓋もねーな」
7: 以下、？ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/12/24(月) 01:25:12.225 ID:CrjfEv2EaEVE.net
杉小路「実は僕新車買おうと思ってるんだ」
清村「で？」
杉小路「ハンター試験に合格すると、お金が沢山手に入るんだって！」
清村「お前はハンター試験の前にまず運転免許試験を受けろ」
杉小路「でもハンター試験は超難関で、死人が出るのは当たり前の過酷な試験なんだ」
清村「お前の隣にいるほど過酷な環境はない」
杉小路「で、受けるよね清村？」
清村「受けねーよ！」
杉小路「……合格したら、はもやのシュークリームいくつ買えるのかなー」
清村「やるわ」
8: 以下、？ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/12/24(月) 01:26:39.251 ID:CrjfEv2EaEVE.net
──ザバン市
清村「どこだよココ」
杉小路「試験会場だよ」
清村「ただの定食屋じゃねーか」
杉小路「バカだなー清村は」
杉小路「ここでステーキ定食を注文すると会場に案内されるようになってるんだよ」
清村「マジかよ……」
清村「ところで、何で安井と工藤と蓮間は誘わなかったんだ？」
杉小路「物語がややこしくなるから置いてきた」
清村「ひでぇな」
9: 以下、？ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/12/24(月) 01:28:07.411 ID:CrjfEv2EaEVE.net
ｶﾞﾗｶﾞﾗｯ
店のおやじ「いらっしゃい！ ご注文は？」
杉小路「ステーキ定食を２つ」
店のおやじ「……焼き加減は？」
杉小路「んーと、じゃあ僕はミディアムレアで」
清村「ウェルダン！」
店のおやじ（何だ一般客か）
10: 以下、？ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/12/24(月) 01:29:33.159 ID:CrjfEv2EaEVE.net
――数分後
店員「お待たせしましたー、ステーキ定食でございます」ｺﾄｯ
杉小路「うわー美味しそう！ いただきまーす！」
清村「……で、試験会場へはいつ案内されるんだ？」ﾓｸﾞﾓｸﾞ
杉小路「さあ？ そのうち案内されるんじゃない？」ﾓｸﾞﾓｸﾞ
清村「いい加減だな」ﾓｸﾞﾓｸﾞ
杉小路「」ﾓｸﾞﾓｸﾞ
清村「」ﾓｸﾞﾓｸﾞ
杉小路「……あー美味しかった！ ごちそうさま！」
清村「おい杉小路、俺金持ってねーぞ」
杉小路「大丈夫だよ清村！ 僕もない！」
清村「ダメじゃん！」
11: 以下、？ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/12/24(月) 01:30:54.921 ID:CrjfEv2EaEVE.net
杉小路「冗談だってー、ハンター試験はお金かからないから」
清村「本当かよ」
杉小路「……」
清村「……」
杉小路「……」
清村「……」
杉小路「……」
清村「……」
杉小路「デザート何にする？」ﾍﾟﾗ
清村「まだ食う気か！」
12: 以下、？ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/12/24(月) 01:32:38.005 ID:CrjfEv2EaEVE.net
清村「どうなってんだよ、どこにも案内されねぇじゃねーか！」
杉小路「マンゴープリンだってさ美味しそー」
清村「おお、美味そうだな……聞けよ！」
杉小路「すみませーん、マンゴープリン２つ下さい」
清村「聞けよ！」
ｶﾞﾗｶﾞﾗｯ
店のおやじ「いらっしゃい！ ご注文は？」
キリコ「ステーキ定食」
店のおやじ「……焼き加減は？」
キリコ「弱火でじっくり」
店のおやじ「あいよー」
店員「お客さん奥の部屋へどうぞー」
クラピカ「あの部屋から試験会場に行くようだ」ﾋｿﾋｿ
レオリオ「にわかには信じられねーな」ﾋｿﾋｿ
ゴン「よーし、頑張るぞ」ﾋｿﾋｿ
13: 以下、？ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/12/24(月) 01:34:32.716 ID:CrjfEv2EaEVE.net
店員「お待たせしましたー、マンゴープリンでございます」ｺﾄｯ
杉小路「」ﾓｸﾞﾓｸﾞ
清村「」ﾓｸﾞﾓｸﾞ
杉小路「……」
清村「……」
杉小路「……」
清村「……」
杉小路「……」
清村「……」
清村「弱火でじっ」
杉小路「弱火でじっくりだろうがー！」ﾌﾞﾝｯ ﾊﾞｷｯ
清村「ぶえー！」
14: 以下、？ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/12/24(月) 01:36:01.696 ID:CrjfEv2EaEVE.net
杉小路「あ、おじさん！ ステーキ定食！ 弱火でじっくりね！ 弱火でじっくり！」
店のおやじ（完全に合言葉忘れてただろ！？）
店員「えーと……お、お客様、こちらへどうぞー」
杉小路「危なかったね清村」
清村「危ないのはお前の行動だ」
杉小路「下手したら無銭飲食で捕まってたよ」
清村「日常的に無銭飲食以上の罪を犯してるお前が言うな」
15: 以下、？ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/12/24(月) 01:37:56.877 ID:CrjfEv2EaEVE.net
──試験会場地下道
ｻﾞﾜｻﾞﾜ
試験官助手「ハイ、番号札」
杉小路「僕４０６番だって」
清村「ん、何だこれ？ ４０７？」
トンパ「あ、君たちも新顔だね」
トンパ「俺はトンパ、よろしく」
トンパ「そしてこっちが今知り合ったばかりの」
クラピカ「クラピカだ」
ゴン「俺はゴン！ よろしくね！」
レオリオ「俺はレオリオだ……えーと、お前達は？」
杉小路「僕は杉小路！ で、こっちの金髪チビ豚眼鏡が清村！」
清村「合ってるの名前だけじゃねーか！」
16: 以下、？ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/12/24(月) 01:39:06.348 ID:CrjfEv2EaEVE.net
トンパ「おっとそうだった、お近づきのしるしにこれ飲みなよ」ｻｯ
ゴン「ありがとう、じゃあいただきまーす」ｸﾞｯ
ゴン「オエッ、トンパさんこのジュース古くなってるよ！」
トンパ「え？ あれ、お、おかしいなー」ｱｾｱｾ
杉小路「じゃあトンパさんが持ってるそのジュース全部ちょうだい！」
清村「古いジュースを誰に飲ませるつもりだ？」
トンパ「え、あ、ああいいけど……」
杉小路「やったーありがとう！」
清村「誰に飲ませるつもりだ？」
17: 以下、？ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/12/24(月) 01:40:43.936 ID:CrjfEv2EaEVE.net
モブ「ぎゃあああーーー！」
ヒソカ「アーラ不思議、腕が消えちゃった」
モブ「お、おれの腕があああーーー！」
ヒソカ「気をつけようね、人にぶつかったら謝らなくちゃ」
杉小路「あ、困ってる人がいるよ！ 行け、愛と勇気だけが友達の清村！」
清村「どこのアンパンマンだよ！」
トンパ「あいつはヒソカ、ヤバイ奴だからなるべく近寄らない方がいいぜ」
杉小路「へえそうなんだ、じゃあ行け清村！」
清村「じゃあの意味が分からねえよ！」
18: 以下、？ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/12/24(月) 01:41:54.735 ID:CrjfEv2EaEVE.net
ジリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリ
サトツ「ではこれよりハンター試験を開始いたします。」
サトツ「私、一次試験担当官のサトツと申します」
サトツ「二次試験の会場まで私についてくることが、一次試験の内容でございます」
サトツ「場所や到着時間はお答えできません、ただ私についてきてもらいます」ﾀﾞｯ
清村「体力テストなら余裕だろ」ﾀﾞｯ
杉小路「走りなら僕たちの十八番だね」ﾀﾞｯ
――３０秒後
杉小路「あ～疲れた～」
清村「早っ！」
19: 以下、？ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/12/24(月) 01:43:34.894 ID:CrjfEv2EaEVE.net
杉小路「ねえねえ、そのスケボー貸してー」
キルア「ん？ 別にいいけどー」ｶﾞｶﾞｯ
杉小路「やったー！ じゃあお礼にこのジュースをあげよう」
清村「それダメなやつだろ！」
キルア「それに毒が入ってるのは知ってるよ」
キルア「たぶん下剤の類だと思う」
杉小路「下剤……じゃあ僕が持っておくよ」ﾆﾔﾘ
清村「嫌な予感しかしねえ……」
20: 以下、？ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/12/24(月) 01:44:58.480 ID:CrjfEv2EaEVE.net
──数時間後、出口
清村「ハア、ハア……何とかついてこれたな」
杉小路「お疲れ清村、これ飲む？ トンパから貰ったジュース」
清村「おお、飲……まねーよ！」
杉小路「チッ、引っかからなかったか」
清村「っていうかお前よくその体力で階段上ってこれたな」
清村「スケボーじゃ無理だろ？」
杉小路「僕は風のマテリアルパワーを羽に変換して飛んできたから平気だよ」
清村「マンガが違う」
21: 以下、？ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/12/24(月) 01:46:52.198 ID:CrjfEv2EaEVE.net
サトツ「ここはヌメーレ湿原。二次試験会場へはここを通っていきます」
サトツ「十分注意して付いてきて下さい」
ｶﾞｻｯ
試験官？「そいつは偽物だ！ 俺が本当の試験ｋ」
杉小路「ホワチャアアア！！」ﾌﾞﾝｯ ﾊﾞｷｯ
一同「！？」
試験官？「」ｸﾞｯﾀﾘ
清村「おい、今こいつ本物の試験官って言ってなかったか！？」
杉小路「うわあ、ここすごい霧だね」
清村「無視するし！」
杉小路「もう、うるさいなー清村は……ん？」
杉小路「うわ、人が倒れてる！」
清村「お前がやったんだろ！」
サトツ「彼は偽物で、本物の試験官は私です」
サトツ「見事偽物を見破りましたね、大したものです」
22: 以下、？ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/12/24(月) 01:48:35.006 ID:CrjfEv2EaEVE.net
ｻﾞｯｻﾞｯｻﾞｯｻﾞｯ
キルア「あいつ（ヒソカ）霧に乗じてかなり殺るぜ」
清村「あとコイツも要注意人物だぞ」
杉小路「えへへ」
レオリオ「杉小路がか？ 危険人物には見えねえが……」
クラピカ「むしろ先程の偽試験官を一瞬で看破し、受験者の混乱を未然に防いだ功績があるが……」
ゴン「何ですぐ偽物だって分かったの？」
杉小路「僕の特殊能力、仙里算総眼図で」
清村「だからマンガが違う」
23: 以下、？ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/12/24(月) 01:50:04.997 ID:CrjfEv2EaEVE.net
――数分後
清村「やべえ、霧が濃すぎて皆とはぐれちまった」
ｶﾞｻｯ
杉小路（少 林 寺 撲 殺 拳 ！）
清村「！？」
杉小路「おりゃああああ！ ムダムダムダムダムダムダムダー！」ﾄﾞｺｫ ﾎﾞｺｫ ﾎﾞｷﾝ
清村「」
杉小路「おりゃああああー、しゃらああああああ！」ﾄﾞｺｫ ﾎﾞｺｫ ｺﾞｷｯ
杉小路「……ふぅ」
清村「」ﾎﾞﾛｯ
杉小路「うわっ、霧のせいでヒソカと清村間違えちゃったよ！」
清村「わざとだろてめえ……こ、殺すぞ……！」
24: 以下、？ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/12/24(月) 01:51:48.987 ID:CrjfEv2EaEVE.net
──ビスカ森林公園
レオリオ「おいどうした大丈夫か？ 体中傷だらけじゃねーか」
清村「ああ、ちょっとな……」
杉小路「清村のケガの３割方は僕のせいなんだ」
清村「もれなく１０割だろうが」
レオリオ「今手当てするから動くな」ｻｯ
杉小路「可愛そう、可愛くないけど、可愛そう」
清村「俳句のリズムでディスってんじゃねーぞ」
サトツ「ここが二次試験会場となります」
メンチ「二次試験は料理よ！ 私たち二人に美味しいと言わせる料理を作ったら二次試験合格！」
ブハラ「俺は豚の丸焼き！」
メンチ「……それじゃあ二次試験スタート！」
清村「よしやるぞ！」
杉小路「相変わらずすごい回復力だね清村は」
25: 以下、？ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/12/24(月) 01:53:25.933 ID:CrjfEv2EaEVE.net
ドドドドドドドドドド
サトツ「うーん、今年は豊作ですね」
ブハラ「うん美味しい、これもうまい、うんイケる、これも美味」
杉小路「うわーすごいデブだー」
清村「感想が小学生だな」
ブハラ「うーん、もうお腹いっぱい！」
メンチ「もう、こんなんじゃ審査にならないじゃないの！」
メンチ「じゃあ二次試験後半、私の希望するメニューはスシよ！」
モブたち（スシって何だ……？）
杉小路「よし！ 僕が調理の準備するから、清村は食材集めてきて！」
清村「お、珍しくまともなこと言うじゃねーか……じゃあ俺は食材獲ってくるぞ」
ハンゾー（クソッ、あいつらスシのこと知ってやがるな）
ハンゾー（負けてられねえ！ 米を浸水してる間に魚を獲ってこよう！）
ハンゾー（帰ってきたら米炊いて、その間に魚をさばく……これで時間の管理は完璧だ！）ﾀﾞｯ
杉小路「フフフ」ﾆﾔﾘ
26: 以下、？ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/12/24(月) 01:55:22.136 ID:CrjfEv2EaEVE.net
──数十分後
清村「わりい時間かかっちまった」ﾊﾞﾀﾊﾞﾀ
杉小路「清村遅いよ！ あのハゲに先越されちゃうよ！」
ハンゾー「ハゲ言うな！ こっちまで聞こえてるわ！」
ハンゾー「……よし、できた！ どうだ、これがスシだろ！」
メンチ「やっとまともなのが出てきたわね……どれ」ﾊﾟｸｯ
メンチ「マズい！ 次！」
清村「おい杉小路！ 何モタモタしてんだよ！ 早く作」
メンチ「う……うう、何これ、お腹痛い……」ｺﾞﾛｺﾞﾛ
メンチ「このハゲ……あんた毒盛ったわね……？」
ハンゾー「え？」
清村「お前俺たちが魚獲ってる間、あのハゲの米炊く水にヤバいジュース足しただろ！？」ﾋｿﾋｿ
杉小路「違うよ！ 水は捨てて、全部あのジュースに交換しただけだよ！」ﾋｿﾋｿ
清村「なお悪いわ！」
27: 以下、？ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/12/24(月) 01:57:00.973 ID:CrjfEv2EaEVE.net
──数分後
清村「お前何してんだよ！」
杉小路「どれくらい効くか試したかったんだもん」
清村「どうせ最終的には俺に飲ませるつもりだろ？」
杉小路「うん、あ、ハゲがサトツさんに怒られてる」
清村「もはや隠す気ねーのな」
ネテロ「さて受験者諸君、試験官のメンチ殿は今やトイレから出られなくなってしまった」
ネテロ「よって、ブハラの試験をクリアした者だけが二次次試験突破とする」
杉小路「よっしゃああああああ！」
清村「そこで全力で喜べるお前は鬼だ」
28: 以下、？ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/12/24(月) 01:58:45.821 ID:CrjfEv2EaEVE.net
──飛行船内
清村「おい、なんかやってるぞ」
キルア、ゴン「ハア、ハア、ハア……」
杉小路「お爺さんが子供をいじめてる！」
ネテロ「いじめとらんわい！」
ネテロ「そうじゃ、おぬしらもやってみるか？」
清村「？」
ネテロ「ワシからこのボールを奪うことができれば、ハンターの資格をやろう」
清村「……いいのか？ 俺たちサッカー部に向かって言ったことを後悔するぜ」
杉小路「ハハハッ」ｹﾞﾗｹﾞﾗ
清村（なぜそこで笑いが起こる……！？）
29: 以下、？ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/12/24(月) 02:01:00.577 ID:CrjfEv2EaEVE.net
──数分後
清村「ハア、ハア、ハア……全然とれねえ！」
ネテロ「ホッホッホッ、甘い甘い」
杉小路「がんばれー」ﾎﾞﾘﾎﾞﾘ
清村「食ってねえでおめえも参加しろや！」
杉小路「しょうがないなー」
杉小路「よし、じゃあ次は僕が行くよじいじ！」
ネテロ（じいじ……？）
杉小路「でもその前にさー、ネテロ店長がそんなに強かったら全然ボール取れないよ？」
ネテロ「『会長』じゃ」
ネテロ（こやつワシの呼び名がコロコロ変わるのう）
杉小路「だからさ、ちょっとルールを逆にしてみない？」
ネテロ「というと？」
杉小路「僕がネっちんからボールを守り切れたら僕の勝ちで、ボールを取られたら即負けってことで」
ネテロ「まあ別にそれでもよいぞ……ネっちん！？」
31: 以下、？ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/12/24(月) 02:03:09.963 ID:CrjfEv2EaEVE.net
杉小路「そのルールでいいんだね？」
ネテロ「ああ、どっちにしろ結果は見えてるがの……ホレッ」ﾎﾟﾝｯ
ﾊﾞｼｯ
杉小路「うん、そうだね」
ネテロ「行くぞ……！」
杉小路「はい、僕の勝ち」
清村、キルア、ゴン「！？」
ネテロ「あ」
杉小路「ネテロさんからボール取ったよ」
ゴン「すごーい！ 本当に取っちゃった！」
キルア「なんかズルくさいけど、取ったのは事実だからなー」
清村「こいつ……マジでやりやがった！」
杉小路「えへへ」
32: 以下、？ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/12/24(月) 02:05:27.211 ID:CrjfEv2EaEVE.net
ネテロ（実力では敵わんと見て、言葉巧みに……しかしワシ自らボールを与えてしまうとはのう）
ネテロ（ワシの呼び名を変えていたのも撹乱させるための作戦か）
杉小路「これで新車が買えるね！」
清村「お前はまず運転免許を取れ」
ネテロ「ゴホン！ まあ、約束は約束じゃ」
ネテロ「おぬしをハンターとして認めよう」
杉小路「ありがとうネテじっちゃん！」
ネテロ（まったく……こやつは読めんのう）
33: 以下、？ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/12/24(月) 02:06:57.664 ID:CrjfEv2EaEVE.net
ネテロ「先に最終試験会場でおぬしを降ろし、１０日程待機してもらう」
ネテロ「そこで合格者全員にハンターライセンスカードを配る手はずになっておる」
杉小路「えー！ そんなの退屈すぎてストレスで寿命縮んじゃうよ」
清村「いや、むしろ縮め」
ﾌﾞﾝｯ ﾊﾞｷｯ
清村「ぶえー！」
杉小路「ねえ、僕続けて試験に参加してもいい？」
ネテロ「それは好きにしてよいぞ」
ネテロ「途中で死んだらもちろん失格じゃがの、ホッホッホッ」
杉小路「ありがとうボブお爺さん！」
ネテロ（……誰？）
34: 以下、？ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/12/24(月) 02:09:12.339 ID:CrjfEv2EaEVE.net
──数時間後 トリックタワー頂上
試験官助手「ここが三次試験の会場です」
試験官助手「試験内容は７２時間以内に生きて下まで降りてくることです」
試験官助手「ではスタート！」
一流のロッククライマー「こんな壁、一流のロッククライマーなら難なくクリアできるぜ」
珍獣達「ゲッゲッゲッ」
一流のロッククライマー「うわあああああ！」
杉小路「うわ、残酷！」
清村「残酷の体現者のお前が言うな」
杉小路「この高さから地面に落ちたら流石に死ぬね」
清村「そうだな」
杉小路「清村以外はね」
清村「は？」
杉小路「えいっ」ﾄﾞﾝｯ
清村「うわああああああ！」
ﾄﾞｽﾝ
35: 以下、？ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/12/24(月) 02:11:31.841 ID:CrjfEv2EaEVE.net
レオリオ「今誰か落ちなかったか！？」
杉小路「清村が落ちたけど、大丈夫だよ」
ﾃﾒｪ ｽﾞｷﾞﾉｺｳｼﾞｲｲｲー
レオリオ「声がするぞ！」
クラピカ「この高さから落ちて生きているとは……！」
杉小路「慣れてるからね」
杉小路「清村ー！ 今行くから待っててねー！」
ﾌﾞｯｺﾛｽｿﾞｵｵｵｵ
ゴン「何か言ってるけど聞き取れないね」
放送「ヒィィ、い、生きてる！？ よ、４０７番！ 清村 三次試験通過第一号！ し、所要時間１分！」
36: 以下、？ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/12/24(月) 02:13:12.599 ID:CrjfEv2EaEVE.net
杉小路「じゃあ僕も行こうっと」ﾀﾞｯ
レオリオ「おい待て早まるな！」
杉小路「うおおおおおお」ﾊﾞｻﾊﾞｻﾊﾞｻ
清村「おい嘘だろ……」
杉小路「超 天 空 × 字 拳 ！」
ｺﾞﾂﾞﾝｯ
清村「」
杉小路「いやあ、清村がクッションになってなかったら僕死んでたよ」
放送「！？ よ、４０６番！ 杉小路 三次試験通過第二号！ 所要時間２分！」
清村「てめえぜってえ許さねえ……！」ｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞ
杉小路「そんなに怒るなよ」
杉小路「そうだ、ザバン市に来る途中美味しそうなスイーツショップがあったから奢るよ」
清村「んなもんで俺が買収されると思ってんのか！」ﾆｺﾆｺ
杉小路「感情隠しきれてないぞ」
37: 以下、？ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/12/24(月) 02:15:12.416 ID:CrjfEv2EaEVE.net
――数日後
試験官「四次試験はビゼル島にて行われる」
試験官「今からクジを引いてもらい、狩る者と狩られる者を決める」
ｿﾞﾛｿﾞﾛｿﾞﾛ
試験官「全員引き終わったな？ それぞれクジに書かれている番号が自分のターゲットだ」
試験官「奪うのはターゲットのナンバープレート」
清村（４０５？ 確かあのガキだったよな……）ﾁﾗｯ
ゴン（４４番……ヒソカ！）
ヒソカ（４０６……偽試験官を見破った子だね）
杉小路「よしっ！ 僕のターゲットは４０７番！」
清村「何がよしだ！ 俺じゃねーか！」
38: 以下、？ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/12/24(月) 02:17:26.582 ID:CrjfEv2EaEVE.net
清村「お前はもう合格してんだから俺から奪う必要ねえだろ！」
杉小路「ゴン、お互い頑張ろうね」
ゴン「う、うん」
清村「無視すんな！」
杉小路「清村のターゲットはゴンだから気を付けてね」
清村「バラすし！」
ゴン「え、本当なの！？」
杉小路「うん」
清村「うんじゃねーよ！」
杉小路「ぬ」
清村「ぬ、じゃねーよ！」
杉小路「清村、ツッコミが雑になってるぞ」
39: 以下、？ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/12/24(月) 02:20:01.402 ID:CrjfEv2EaEVE.net
──ビゼル島
試験官「自分とターゲットのナンバープレートは共に３点、他はすべて１点だ」
試験官「合計６点集めてちょうど一週間後にこの場所に戻ってくること」
試験官「三次試験通過時間の早い人から順に２分おきにスタートする方式だ」
試験官「では１番の者からスタート！」
清村「ぜってー俺のプレート狙うなよ杉小路」
杉小路「うん」ﾆｯｺﾘ
清村「嘘だろ」
杉小路「うん」ﾆｯｺﾘ
清村「……」
杉小路「……」
ﾀﾞｯ
清村（全力でアイツと距離とらねえとマジでスイーツ天国の夢が消える！）ﾀﾞﾀﾞﾀﾞｯ
清村（俺は風だ、何よりも速い風になって逃げるんだ！）ﾀﾞﾀﾞﾀﾞｯ
40: 以下、？ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/12/24(月) 02:23:11.607 ID:CrjfEv2EaEVE.net
清村「ハア、ハア……よし、ここまで来れば」
杉小路「やあ」
清村「うわああああああ！」
杉小路「フフフ、どこにいても清村の気配は分かるのだよ」
清村「お前どこの次元の者だ！」
杉小路「どんなツッコミだ」
ｻﾞｻﾞｯ
ヒソカ「……君のプレートを貰うよ」ﾌﾞﾝｯ
杉小路「ヒソカ！？ くっ、必殺清村ガード！」ｸﾞｲｯ
清村「！？」
ﾊﾞｷｯ
清村「ｵうﾝ」ﾄﾞｻｯ
杉小路「危なかったね清村」
清村「」ﾎﾞﾛｯ
41: 以下、？ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/12/24(月) 02:25:19.882 ID:CrjfEv2EaEVE.net
ヒソカ「薄情だなあ……ダメだよ、仲間を盾にするなんて」
杉小路「え、ダメなの？」
清村「ダメに決まってんだろ！」
ヒソカ「結構強めに打ったはずだけど……」
ヒソカ「打たれ強いねぇ、先に君の方を壊したくなってきちゃったよ」ｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞ
杉小路「殺れ、ヒソカ！ 叩きのめせ！」
清村「お前どっちの味方だよ！」
ﾌﾞﾝｯ ﾋﾞｯ！
ゴン（やった……ヒソカから獲った！）
ヒソカ（プレートが無い……？）
ヒソカ「君がやったのかいボウヤ？」ｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞ
42: 以下、？ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/12/24(月) 02:27:44.027 ID:CrjfEv2EaEVE.net
杉小路「ヤバイね、ここでヒソカを倒さなきゃ僕も清村もゴンも殺されちゃうよ」
杉小路「ヒソカは強い」
杉小路「……でも３人の力を合わせれば、ヒソカを倒せるはずだよ！」
清村「急に真面目になってる！？」
ゴン「え……と？」
杉小路「そう……僕達の本当の戦いはこれからなんだ」
清村「めんどくせーからってもう締めようとしてるだろ！」
杉小路「清村、この戦いが終わったら、はもやのシュークリーム奢ってね」
清村「もう全然死亡フラグに聞こえんわ！」
杉小路「僕の合図で一斉に攻撃するよ、いいね？」
ゴン「あ……はい」
杉小路「安井、工藤、蓮間、人肉マン、いぬ、ねこ……皆僕に力を分けてくれ……！」
清村「皆の中に俺入ってねーし！」
杉小路「……せーのっ！」ﾀﾞｯ
43: 以下、？ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/12/24(月) 02:30:01.187 ID:CrjfEv2EaEVE.net
――数日後 とりごや高校近くの河川敷
カラス「ｶｰ ｶｰ ｶｰ」
杉小路「終わったね」
清村「終わったな」
杉小路「長かったね」
清村「長かったな」
杉小路「実は僕、一次試験の体力テストでもうダメだと思ってたんだ」
清村「部長のくせに部活サボって遊んでばかりだったからな……俺で」
杉小路「キルアのスケボー……そろそろ返さなきゃ」
清村「まだ持ってたのかよ」
44: 以下、？ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/12/24(月) 02:32:55.483 ID:CrjfEv2EaEVE.net
カラス「ｶｰ ｶｰ ｶｰ」
杉小路「霧の中試験官を追っていくのも大変だったね」
カラス「ｶｰ ｶｰ ｶｰ」
清村「お前のせいで俺の方が大変だったわ」
カラス「カー カー カー」
杉小路「二次試験はなんか変な試験だったよね」
カラス「カー！ カー！ カー！」
清村「ああ、まさか料理させられるとはな」
カラス「カー！ カー！ カー！」
杉小路「味覚なんて人によって違うからね」
カラス「カアアアアアアアアアアアアア！」
清村「うるせえ！」
45: 以下、？ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/12/24(月) 02:36:21.742 ID:CrjfEv2EaEVE.net
杉小路「トリックタワー、大変だったね」
清村「ああ……お前に落とされなきゃ大変だったで済んだだろうな」
杉小路「あと、プレートの奪い合いも大変だったね」
清村「まさかヒソカを倒せるとは思わなかったな」
杉小路「そうだね、普段清村にやってることをヒソカにやったからね」
清村「それで生きてる俺って何なんだ」
杉小路「で、なんだかんだで清村も６点分プレート獲ったしね」
清村「そのなんだかんだが知りてえよ」
杉小路「最終試験もね……まさか１回戦で清村と当たるとは思わなかったよ」
清村「即ギブアップして正解だったわ」
杉小路「ギブアップの宣言と同時に一発入っちゃったね……ハンマーが」
清村「それで生きてる俺ってホント何なんだろうな」
46: 以下、？ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/12/24(月) 02:39:07.760 ID:CrjfEv2EaEVE.net
杉小路「２回戦の相手はハンゾーとかいうハゲだったね」
清村「ああ」
杉小路「よく倒せたよね」
清村「ある意味お前のおかげだな」
杉小路「やっぱりあのトンパの下剤入りジュース残しておいてよかったと思ってるよ」
清村「試合前にお前に渡されたジュースがまさか下剤入りジュースだったとはな……もうとっくにない物だと思ってたわ」
杉小路「で、試合開始と同時に効いてきたんだよね」
清村「トイレに行きたい一心であのハゲぶっ飛ばせたな」
杉小路「あれは面白かったなー」
清村「それはお前だけだ」
48: 以下、？ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/12/24(月) 02:41:04.817 ID:CrjfEv2EaEVE.net
杉小路「大変だったけど、いい経験になったよね」
清村「ああ」
杉小路「新車も買えたしね」
清村「ああ」
杉小路「はもやのシュークリームもいっぱい買えたしね」
清村「ああ」
杉小路「ハンターライセンスも取得できたしね」
清村「ああ……全てを出し切ったんだ、悔いはねえよ」
清村「……って俺ハンター試験に合格してたのーーーーーーーーーーーー！？」
ﾉｰ ﾉｰ ﾉｰ
―ド完―
49: 以下、？ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/12/24(月) 02:45:19.665 ID:CrjfEv2EaEVE.net
年末の掃除をしていたら、清杉を見つけて懐かしさに浸っていました
ハンターハンターは現在少しずつ読み進めています
良い暇つぶしになったのなら幸いです
杉小路「清村ー、ハンター試験受けに行こー」
