1: お誕生日おめでとうございます(あら) 2022/11/24(木) 19:45:45.12 ID:L2nRZpxL.net
11月24日――
恋(絶っ対生徒会室のPCから『禁断のセカイ』にアクセスした件です…)トボトボ
恋(放課後に理事長室へ呼び出されるなんて、これはもう間違いありません)ブルッ
恋(あぁ~! どうして我慢できなかったのですか~~!)グワングワン
恋「…」モワモワモワーン
理事長『生徒の模範となるべき会長がこれでは結女の恥ですね。解任します』
すみれ『新しい生徒会長には私がなるわ!』ドヤーン
千砂都『マルじゃないYo!』バツバツ
かのん『恋ちゃん…きらい』プイッ
恋「もうお終いです…」シクシク
2: 名無しで叶える物語(あら) 2022/11/24(木) 19:50:09.44 ID:L2nRZpxL.net
恋(さようなら、私の学校生活…)
恋(お母さま、こんな私を許して下さい…)ウルウルグスン
恋「失礼します…」ガラッ
『禁断のセカイ』王子様コスに身を包んだ理事長「来ましたね」キラキラキラ
ʃt(c◜・ ᴗ ・)「!!!!!??????」
ʃt(c◜・ ᴗ ・)「??????????????????????????」ゴシゴシ
ʃt(c◜・ ᴗ ・)「こ、これは一体…!?」
『禁断のセカイ』王子様コスの理事長「この格好のことが気になるようですね?」キラキラ
ʃt(c◜・ ᴗ ・)「それはもう、はい…」
『禁断のセカイ』王子様な理事長「これには深い理由があるのです」キラキラ
ʃt(c◜・ ᴗ ・)「理由…それはやはり」
ʃt(c◜・ ᴗ ・)「私が学校のPCで『禁断のセカイ』にアクセスしたことを咎める為…ですか?」
『禁断の(ry』な理事長「え? 貴女そんなことしてたの?」キラキラ
ʃt(c◜・ ᴗ ・)「」
禁断(ry理事長「生徒会長としてそれは良くないですね。反省文を週明けまでに提出して下さい」キラキラ
ʃt(c◜; ᴗ ;)「はい…」
理事長「貴女が生徒会長でありながら学校と関係ないサイトを覗いていたことはともかく」
理事長「こういう格好、貴女好きなんでしょう?」
恋「へ? 確かに憧れはしますね!」ウキウキ
理事長「でしょう? そう聞いたからこんな格好してるのよ」
恋「????」
恋「それは一体どういう…」
理事長「こういうことよ」アゴクイッ
恋「!!?」ドキッ
理事長「『禁断のセカイ』…体験してみたいんでしょう?」
恋「はわわわわわわわわわわわわ!?」ドキドキドキドキ
恋(急展開すぎて理解が追いつきません~~~!)ドキドキ
恋(目の前にはあの王子様のコスチュームを着た理事長…!)ドキドキ
恋(もともと綺麗な方でしたがとってもお美しいです~~!)ドキドキ
理事長「ほら、お姫様のコスチュームもあるわよ」ヒョイッ
理事長「待ってるから着替えていらっしゃい…」クイッ
恋「うっ…!?」ドキリ
恋「はい…///」
…
恋(言われるがまま着替えてしまいました…)ドキドキ
恋(まさか私…このまま理事長と『禁断のセカイ』のようなことをしてしまうのでしょうか…!?)
恋(理事長は綺麗で聡明で、私たちに惜しみなく協力してくれる素敵な方です)
恋(母が遺してくれた学校の『理事長』として恥じない立派な方だと思っています)
恋(私にとって理想の大人の女性と言って良いです)
恋(そんな方が…今、王子様の格好をしてお姫様の格好をした私の前に居る)ドキドキ
理事長「とりあえず写真を撮りましょう。ほら」カタクイッ
恋「ぁっ…///」ドキドキ
理事長「最近の子の流行は分からないけど『映え』って言うのよね」パシャリ
恋(いい匂いがします…! どこのお化粧品なのでしょう…)ドキドキ
理事長「どう? 綺麗に撮れてるかしら」
恋「と、とっても素敵だと思います…///」ドキドキ
理事長「そう? mixiとアメブロにあげちゃおうかしら」
恋「mixi?アメブロ?」
理事長「あ、最近の子はfacebookかしらね」
恋「?????」
理事長「まぁそれは後でするとして。………」チラッ
恋「!!」ドキッ
理事長「葉月さん…その格好、とても可愛いわ」キラキラキラ
理事長「花に…お母さんに似て良い女になったわね…」アゴクイッ
恋「へぇっ!? はぅぅぅぅ…///」ドキドキドキドキ
恋(あ…この流れは…!)
恋(キス…されてしまう…!?)
恋(年は離れていますがこの方への憧れの気持ちは変わりありません…///)
恋(そして何よりシチュエーション。非日常な格好が私の気持ちを揺らがせています…///)
恋(かのんさん、可可さん、すみれさん、千砂都さん…1年生の皆さん…!!)
恋(私は………!!)ドキドキドキドキドキドキドキ
恋(一足先に『禁断のセカイ』へ足を踏み入れて―――――――――――)
『禁断のセカイ』王子様コスに身を包んだサヤ「お待ちください!」ガラッ
理事長「!?」
恋「!!??」ビックゥゥ
恋「さ、サヤさん!?」ドキッ
恋(何故学校に!? それにサヤさんも王子様コスで来ました!?)
サヤ「恋さまから離れて下さい偽王子!」
理事長「偽王子? …私が?」
恋「へっ!? ええっ!?」ポカン
サヤ「恋さまの王子様は…この私です!」ドンッ
恋(何がなんだか分かりませんが…理事長とサヤさんで私を巡って争っている!?)
恋(禁断のセカイですううぅぅぅーーーーーーーーーーーーーー!!)
かのん「そうかな!? 恋ちゃんは私のお姫様だよ!」ガラッ
恋「はっ!? かのんさん!?」
可可「違いマス! 可可のものデス!」
すみれ「ショウビジネスの女神たる私にこそ恋は相応しいわ!」
恋「えぇーっ!? 可可さん、すみれさん…それに」
きな子「憧れの生徒会長は渡さないっすよ!」
メイ「作曲でコンビ組んでる私が一番だよな!?」
四季「この薬を飲めばたちまち私のことしか考えられなくなる…」ニヤリ
夏美「それじゃ王子というより意地悪な魔女ですの…」
恋「みなさんまで王子様の格好で…?」
千砂都「恋ちゃん」トンッ
恋「え…?」
千砂都「私と一緒がいいよね?」
恋「えええええええええええぇぇぇぇぇっ!?」
恋「こ、これは一体…」
ウィーン「葉月恋」
恋「マルガレーテさんまで!?」
ウィーン「貴女、一体どの王子を選ぶの?」
恋「えっ…」
ウィーン「もちろん私でもいいのだけど」ポッ
恋「えぇぇ…」
ウィーン「少し考えるといいわ。王子たちは部室で待たせるから」
ウィーン「準備が出来たら声を掛けてちょうだい」
恋(どういうことなのですかぁ~~!?)
恋「…」
恋(私の…王子様)ポッ
恋(かのんさんはこの学校で母と私のことを解決してくれた方…)
恋(まさしく王子様のような人です…)
恋(可可さん、すみれさんも同じ目線で切磋琢磨しながら過ごせる良い方たちで…)
恋(おふたりのことが大好きです…)
恋(きな子さん、四季さん、夏美さん…メイさんは特に作曲で一緒になります)
恋(大事な後輩たちです…)
恋(理事長は素敵な…理想の大人の女性。今日ほどドキドキした日はありません)
恋(サヤさんは毎日一緒にいてくれる家族のような方。これからも末永く…)
恋(マルガレーテさんはないです)キッパリ
恋(千砂都さん………………………………)
恋「私は…!」
ウィーン「決まった?」
恋「はい…!」ドキドキ
ウィーン「ちなみに私だったり…」
恋「ないです」キッパリ
ウィーン「部室までエスコートするわ」
…
恋(私の好きな人…王子様、それは…)
恋「私は………!」ガチャッ
チクカスきなしき理サ「お誕生日、おめでとう~~~!!」ドンドンパンパン
恋「え」
かのん・千砂都「恋ちゃん、17歳おめでとう~! 」
可可「とってもおめでたいデス!」
理事長「こんなパーティを開いてくれる友達に出会えて良かったわね…」ホロリ
サヤ「本当です…」グスン
すみれ「誕生日ケーキは私とサヤさんの合作よ!」
ウィーン(平安名すみれの誕生日には酷い目に遭ったものね…)
fate.5ch.net/test/read.cgi/lovelive/1664359370/
夏美「え~、では恋先輩のお誕生日パーティを開催いたしますの! 司会は私オニ…」
きな子「司会の紹介とかいいからさっさと始めるっすー!」ニョホッ!?
四季・メイ「そーだそーだー」ナッツゥ~!
恋「…」
恋「私の…お誕生日パーティ? みなさんもしかしてこの準備をする為の時間稼ぎで…」
理事長「そう、時間稼ぎ。まさかこの年になってこんな格好することになるなんてね」
サヤ「お似合いでしたよ、理事長さま」
四季「正直おふたりが一番似合ってました…」
きな子「理事長先生がこんなにノリノリな人だとは知らなかったっす」
かのん「恋ちゃん、バースデーサプライズ楽しんでもらえたかな?」
恋(これ…私の王子様が誰とかはもうない感じですか…)
恋「…はいっ!」
恋「みなさん…!」
恋「ありがとうございます!!」ニコッ
恋(私にとってみなさんは…みんな大事な方です)
恋(この学校に入るまではそのような方がいなかったから…今がとっても楽しくて嬉しくて)
恋(みなさん全員が、私の王子様なのです!)
すみれ「で? 誰が王子様なワケ?」ズイッ
恋「え」
可可「ちゃーんと考えてきたのデスよね?」ニヤニヤ
恋「え~…その話はお誕生日会だと気付かせない為のブラフだったり準備する為の時間稼ぎだったり」
メイ「そうだけどよぉ。やっぱ気になるよな」
きな子「かのん先輩? 千砂都先輩? メイちゃんもあるっすよね?」
四季「理事長先生とサヤさんも怪しいと見ている」ニヤリ
理事長「ないってそんなの~」ドキッ
サヤ「ないですよね~」ドキドキ
夏美「まさか、私だったり…!?」ドキドキドキドキ
恋「えぇぇ~!? 結局こうなるのですか!?」
すみれ「誰~?」ニヤニヤ
可可「誰なのデスか~?」ニヤニヤ
恋「え、ええっと…」ピリリリリリリリリリリ
恋「で、電話ですっ! 出ないとですね!」ピッ
夏美「もー、気の利かない電話ですの! 動画も撮ってるのに」プリプリ
恋「…お父さま」TEL
サヤ「旦那様から…!?」
恋「…はい。ありがとうございます…!」TEL
恋「はい。……はい…!」
恋「は…い…っ…!!」
千砂都「恋ちゃん…!? 泣いてるの…?」
恋「はい…。有難うございます。ではまた今度に…」ピッ
かのん「どうしたの恋ちゃん! お父さんに何言われたの!?」ズイズイッ
千砂都「ちょっとかのんちゃん!」グイッ
可可「家族のことをそんなふうに聞き出そうとしたら駄目デス!」グイッ
すみれ「特に恋の家庭環境は複雑なんだから…」
かのん「あ」
恋「いえ…。良いのです」
恋「こんなことで泣いてしまって…誕生日だというのに私はまだまだ子どもです」
恋「父にはただ、お誕生日のお祝いを言われただけなのです…」
サヤ「恋さま…」
恋「これまでの人生を振り返り、決して楽しいことばかりではありませんでした」
恋「なかなかお友だちも出来ず、母も亡くし…色々なことがありました」
恋「ですが…」
恋「今日、こんなに賑やかで楽しいお誕生日を迎えられたのはとても嬉しいことです」
恋「そしてそれは…」
恋「少し遠く離れてしまいましたが…父がいてくれたからある今日なのです」
恋「今までこんなことを思ったのは始めてです…」
恋「大好きで大事な私の王子様たち…みなさんがそれを思い出させてくれたのです」
かのん「恋ちゃん…」
サヤ「恋、さま…」ウルウル
恋「みなさん、今日は本当にありがとうございますっ!!」
かのん「恋ちゃん! 私もありがとうだよ! 大好きっ…!」ギュゥッ
千砂都「私も恋ちゃんのこと大好きだよ…! いつもありがとう!」ギュッ
メイ「先輩たちズルいぞ! 私も~…!」
四季「恋先輩、本当に良い人だね」
夏美「自慢の先輩ですの」
恋「みなさん~! そんなに抱きしめられると苦しいです!」
サヤ「恋さま…」ボロボロ
理事長「大人がそんなに泣かないの。ほら」
サヤ「ありがとうございます…! ですが理事長さまも」
理事長「年取ると涙腺が弱くなっていけないわね…」
――誕生日会終了後
恋「理事長、本日はありがとうございました!」
理事長「いいのよ。花の娘なら私の娘も同然だもの」
理事長「貴女のことをお祝い出来て私も嬉しいわ」
恋「理事長…!」
理事長「こんな格好も出来て楽しかったしね」
恋「ノリノリでしたね」クスリ
理事長「必死で勉強したのよ?」
恋「はい…。本物の王子様のようでした。とってもドキドキしちゃいました!」
理事長「あらあら、こんな年上なのにそう言ってもらえると冗談でも嬉しいわ」
恋(冗談ではないのですが…)
理事長「お世辞まで上手くなっちゃって。本当に、花と葉月さんに感謝ね…」
理事長「そうだわ。サヤさんと部の他の子たちはもう帰ったのよね?」
恋「はい。私は理事長にお礼を言ってから帰ると言って残ったのです」
理事長「そう…。なら今日は私の車に乗って帰っていきなさい」
恋「え…!? 良いのですか!?」
理事長「ええ。貴女にもう一つ特別プレゼント♪」
理事長「私と花の思い出話をしてあげるわ」
恋「わぁ…!」
恋「是非、聞きたいです!」
恋(とてもとても、素敵な一日)
恋(Liella!のみなさん、サヤさん、チビ、理事長や結女のみなさん…そしてお父さまと天国のお母さま)
恋(みなさんがいるからこそ、楽しい今がある)
恋(私もいつか…この憧れの人のようになって、誰かを幸せに出来たら…そう、想います―――)
To:お父さま From:葉月恋
――お父さま、今日はお電話有難うございました
――残り1年と少し、お母さまの遺してくれた学校を盛り上げられるよう頑張っていきます
――今日はお友だちやサヤさん、理事長も一緒になってお誕生日会を開いて頂きました
――とても…とっても良い一日でした。私は幸せです!
――こんな幸せがあるのはみなさんのお陰です!
――そして…お父さまとお母さまが私を生んでくれたからです
――今日はお誕生日。お父さまとお母さまに今一度感謝する日です
――お父さま、いつもありがとうございます!
完
ex.1
夏美「良い話だったね、で終わるほど世間は甘くないですの」ズイッ
恋「えっ」
四季「結局誰が恋先輩の王子様…好きな人だったのかは分からずじまい」
ウィーン「私は興味ないけどこれで終わっていいわけないわよね」
恋「えぇ…」
四季「さぁ、誰が好きなのか言いましょうか。なんなら自白剤もあります」キラン
夏美「ぶっちゃけ私たちじゃないのは分かってますの! さぁ! さぁさぁ~!」
恋「確かに、部室のドアを開けるまでに思い描いていた人が一人います…///!」
恋「それは…!」
ウィーン「…」ドキドキ
恋「あ、父からまた電話です」ピリリリリリリ
四季・夏美「」ズコー
ex.2
理事長「…」
理事長「葉月さん(父)から支援金がこんなに送金されてるわ…」
理事長(あの後また何かあったのかしら)
理事長「…」
理事長「今日は本当に賑やかな一日だった…まるで学生の頃に戻ったよう」
理事長「葉月さん…良い人たちに出会えて良かったわね」
理事長「…」
理事長「あの時、サヤさんが来てくれなかったら…私はあの子に…」
理事長「…」
理事長「花…貴女の子は貴女に似て、とっても綺麗で良い子に育ったわよ…」
完
元スレ
恋(さようなら、私の学校生活…)
恋(お母さま、こんな私を許して下さい…)ウルウルグスン
恋「失礼します…」ガラッ
『禁断のセカイ』王子様コスに身を包んだ理事長「来ましたね」キラキラキラ
ʃt(c◜・ ᴗ ・)「!!!!!??????」
ʃt(c◜・ ᴗ ・)「??????????????????????????」ゴシゴシ
3: 名無しで叶える物語(あら) 2022/11/24(木) 19:55:13.86 ID:L2nRZpxL.net
ʃt(c◜・ ᴗ ・)「こ、これは一体…!?」
『禁断のセカイ』王子様コスの理事長「この格好のことが気になるようですね?」キラキラ
ʃt(c◜・ ᴗ ・)「それはもう、はい…」
『禁断のセカイ』王子様な理事長「これには深い理由があるのです」キラキラ
ʃt(c◜・ ᴗ ・)「理由…それはやはり」
ʃt(c◜・ ᴗ ・)「私が学校のPCで『禁断のセカイ』にアクセスしたことを咎める為…ですか?」
『禁断の(ry』な理事長「え? 貴女そんなことしてたの?」キラキラ
ʃt(c◜・ ᴗ ・)「」
禁断(ry理事長「生徒会長としてそれは良くないですね。反省文を週明けまでに提出して下さい」キラキラ
ʃt(c◜; ᴗ ;)「はい…」
6: 名無しで叶える物語 2022/11/24(木) 20:00:49.92 ID:L2nRZpxL.net
理事長「貴女が生徒会長でありながら学校と関係ないサイトを覗いていたことはともかく」
理事長「こういう格好、貴女好きなんでしょう?」
恋「へ? 確かに憧れはしますね!」ウキウキ
理事長「でしょう? そう聞いたからこんな格好してるのよ」
恋「????」
恋「それは一体どういう…」
理事長「こういうことよ」アゴクイッ
恋「!!?」ドキッ
理事長「『禁断のセカイ』…体験してみたいんでしょう?」
恋「はわわわわわわわわわわわわ!?」ドキドキドキドキ
7: 名無しで叶える物語 2022/11/24(木) 20:05:40.89 ID:L2nRZpxL.net
恋(急展開すぎて理解が追いつきません~~~!)ドキドキ
恋(目の前にはあの王子様のコスチュームを着た理事長…!)ドキドキ
恋(もともと綺麗な方でしたがとってもお美しいです~~!)ドキドキ
理事長「ほら、お姫様のコスチュームもあるわよ」ヒョイッ
理事長「待ってるから着替えていらっしゃい…」クイッ
恋「うっ…!?」ドキリ
恋「はい…///」
…
恋(言われるがまま着替えてしまいました…)ドキドキ
恋(まさか私…このまま理事長と『禁断のセカイ』のようなことをしてしまうのでしょうか…!?)
8: 名無しで叶える物語 2022/11/24(木) 20:10:27.71 ID:L2nRZpxL.net
恋(理事長は綺麗で聡明で、私たちに惜しみなく協力してくれる素敵な方です)
恋(母が遺してくれた学校の『理事長』として恥じない立派な方だと思っています)
恋(私にとって理想の大人の女性と言って良いです)
恋(そんな方が…今、王子様の格好をしてお姫様の格好をした私の前に居る)ドキドキ
理事長「とりあえず写真を撮りましょう。ほら」カタクイッ
恋「ぁっ…///」ドキドキ
理事長「最近の子の流行は分からないけど『映え』って言うのよね」パシャリ
恋(いい匂いがします…! どこのお化粧品なのでしょう…)ドキドキ
9: 名無しで叶える物語 2022/11/24(木) 20:15:54.70 ID:L2nRZpxL.net
理事長「どう? 綺麗に撮れてるかしら」
恋「と、とっても素敵だと思います…///」ドキドキ
理事長「そう? mixiとアメブロにあげちゃおうかしら」
恋「mixi?アメブロ?」
理事長「あ、最近の子はfacebookかしらね」
恋「?????」
理事長「まぁそれは後でするとして。………」チラッ
恋「!!」ドキッ
理事長「葉月さん…その格好、とても可愛いわ」キラキラキラ
10: 名無しで叶える物語 2022/11/24(木) 20:20:26.97 ID:L2nRZpxL.net
理事長「花に…お母さんに似て良い女になったわね…」アゴクイッ
恋「へぇっ!? はぅぅぅぅ…///」ドキドキドキドキ
恋(あ…この流れは…!)
恋(キス…されてしまう…!?)
恋(年は離れていますがこの方への憧れの気持ちは変わりありません…///)
恋(そして何よりシチュエーション。非日常な格好が私の気持ちを揺らがせています…///)
恋(かのんさん、可可さん、すみれさん、千砂都さん…1年生の皆さん…!!)
恋(私は………!!)ドキドキドキドキドキドキドキ
恋(一足先に『禁断のセカイ』へ足を踏み入れて―――――――――――)
11: 名無しで叶える物語 2022/11/24(木) 20:30:47.27 ID:L2nRZpxL.net
『禁断のセカイ』王子様コスに身を包んだサヤ「お待ちください!」ガラッ
理事長「!?」
恋「!!??」ビックゥゥ
恋「さ、サヤさん!?」ドキッ
恋(何故学校に!? それにサヤさんも王子様コスで来ました!?)
サヤ「恋さまから離れて下さい偽王子!」
理事長「偽王子? …私が?」
恋「へっ!? ええっ!?」ポカン
サヤ「恋さまの王子様は…この私です!」ドンッ
恋(何がなんだか分かりませんが…理事長とサヤさんで私を巡って争っている!?)
恋(禁断のセカイですううぅぅぅーーーーーーーーーーーーーー!!)
13: 名無しで叶える物語 2022/11/24(木) 20:40:10.72 ID:L2nRZpxL.net
かのん「そうかな!? 恋ちゃんは私のお姫様だよ!」ガラッ
恋「はっ!? かのんさん!?」
可可「違いマス! 可可のものデス!」
すみれ「ショウビジネスの女神たる私にこそ恋は相応しいわ!」
恋「えぇーっ!? 可可さん、すみれさん…それに」
きな子「憧れの生徒会長は渡さないっすよ!」
メイ「作曲でコンビ組んでる私が一番だよな!?」
四季「この薬を飲めばたちまち私のことしか考えられなくなる…」ニヤリ
夏美「それじゃ王子というより意地悪な魔女ですの…」
恋「みなさんまで王子様の格好で…?」
千砂都「恋ちゃん」トンッ
恋「え…?」
千砂都「私と一緒がいいよね?」
恋「えええええええええええぇぇぇぇぇっ!?」
14: 名無しで叶える物語 2022/11/24(木) 20:50:03.94 ID:L2nRZpxL.net
恋「こ、これは一体…」
ウィーン「葉月恋」
恋「マルガレーテさんまで!?」
ウィーン「貴女、一体どの王子を選ぶの?」
恋「えっ…」
ウィーン「もちろん私でもいいのだけど」ポッ
恋「えぇぇ…」
ウィーン「少し考えるといいわ。王子たちは部室で待たせるから」
ウィーン「準備が出来たら声を掛けてちょうだい」
恋(どういうことなのですかぁ~~!?)
15: 名無しで叶える物語 2022/11/24(木) 20:55:06.49 ID:L2nRZpxL.net
恋「…」
恋(私の…王子様)ポッ
恋(かのんさんはこの学校で母と私のことを解決してくれた方…)
恋(まさしく王子様のような人です…)
恋(可可さん、すみれさんも同じ目線で切磋琢磨しながら過ごせる良い方たちで…)
恋(おふたりのことが大好きです…)
恋(きな子さん、四季さん、夏美さん…メイさんは特に作曲で一緒になります)
恋(大事な後輩たちです…)
恋(理事長は素敵な…理想の大人の女性。今日ほどドキドキした日はありません)
恋(サヤさんは毎日一緒にいてくれる家族のような方。これからも末永く…)
恋(マルガレーテさんはないです)キッパリ
恋(千砂都さん………………………………)
恋「私は…!」
17: 名無しで叶える物語(あら) 2022/11/24(木) 21:01:14.01 ID:L2nRZpxL.net
ウィーン「決まった?」
恋「はい…!」ドキドキ
ウィーン「ちなみに私だったり…」
恋「ないです」キッパリ
ウィーン「部室までエスコートするわ」
…
恋(私の好きな人…王子様、それは…)
恋「私は………!」ガチャッ
チクカスきなしき理サ「お誕生日、おめでとう~~~!!」ドンドンパンパン
恋「え」
18: 名無しで叶える物語(あら) 2022/11/24(木) 21:05:28.63 ID:L2nRZpxL.net
かのん・千砂都「恋ちゃん、17歳おめでとう~! 」
可可「とってもおめでたいデス!」
理事長「こんなパーティを開いてくれる友達に出会えて良かったわね…」ホロリ
サヤ「本当です…」グスン
すみれ「誕生日ケーキは私とサヤさんの合作よ!」
ウィーン(平安名すみれの誕生日には酷い目に遭ったものね…)
fate.5ch.net/test/read.cgi/lovelive/1664359370/
夏美「え~、では恋先輩のお誕生日パーティを開催いたしますの! 司会は私オニ…」
きな子「司会の紹介とかいいからさっさと始めるっすー!」ニョホッ!?
四季・メイ「そーだそーだー」ナッツゥ~!
恋「…」
恋「私の…お誕生日パーティ? みなさんもしかしてこの準備をする為の時間稼ぎで…」
19: 名無しで叶える物語(あら) 2022/11/24(木) 21:10:19.54 ID:L2nRZpxL.net
理事長「そう、時間稼ぎ。まさかこの年になってこんな格好することになるなんてね」
サヤ「お似合いでしたよ、理事長さま」
四季「正直おふたりが一番似合ってました…」
きな子「理事長先生がこんなにノリノリな人だとは知らなかったっす」
かのん「恋ちゃん、バースデーサプライズ楽しんでもらえたかな?」
恋(これ…私の王子様が誰とかはもうない感じですか…)
恋「…はいっ!」
恋「みなさん…!」
恋「ありがとうございます!!」ニコッ
恋(私にとってみなさんは…みんな大事な方です)
恋(この学校に入るまではそのような方がいなかったから…今がとっても楽しくて嬉しくて)
恋(みなさん全員が、私の王子様なのです!)
20: 名無しで叶える物語(あら) 2022/11/24(木) 21:15:25.39 ID:L2nRZpxL.net
すみれ「で? 誰が王子様なワケ?」ズイッ
恋「え」
可可「ちゃーんと考えてきたのデスよね?」ニヤニヤ
恋「え~…その話はお誕生日会だと気付かせない為のブラフだったり準備する為の時間稼ぎだったり」
メイ「そうだけどよぉ。やっぱ気になるよな」
きな子「かのん先輩? 千砂都先輩? メイちゃんもあるっすよね?」
四季「理事長先生とサヤさんも怪しいと見ている」ニヤリ
理事長「ないってそんなの~」ドキッ
サヤ「ないですよね~」ドキドキ
夏美「まさか、私だったり…!?」ドキドキドキドキ
恋「えぇぇ~!? 結局こうなるのですか!?」
21: 名無しで叶える物語(あら) 2022/11/24(木) 21:20:19.56 ID:L2nRZpxL.net
すみれ「誰~?」ニヤニヤ
可可「誰なのデスか~?」ニヤニヤ
恋「え、ええっと…」ピリリリリリリリリリリ
恋「で、電話ですっ! 出ないとですね!」ピッ
夏美「もー、気の利かない電話ですの! 動画も撮ってるのに」プリプリ
恋「…お父さま」TEL
サヤ「旦那様から…!?」
恋「…はい。ありがとうございます…!」TEL
恋「はい。……はい…!」
恋「は…い…っ…!!」
千砂都「恋ちゃん…!? 泣いてるの…?」
23: 名無しで叶える物語(あら) 2022/11/24(木) 21:25:05.06 ID:L2nRZpxL.net
恋「はい…。有難うございます。ではまた今度に…」ピッ
かのん「どうしたの恋ちゃん! お父さんに何言われたの!?」ズイズイッ
千砂都「ちょっとかのんちゃん!」グイッ
可可「家族のことをそんなふうに聞き出そうとしたら駄目デス!」グイッ
すみれ「特に恋の家庭環境は複雑なんだから…」
かのん「あ」
恋「いえ…。良いのです」
恋「こんなことで泣いてしまって…誕生日だというのに私はまだまだ子どもです」
恋「父にはただ、お誕生日のお祝いを言われただけなのです…」
サヤ「恋さま…」
24: 名無しで叶える物語(あら) 2022/11/24(木) 21:30:07.00 ID:L2nRZpxL.net
恋「これまでの人生を振り返り、決して楽しいことばかりではありませんでした」
恋「なかなかお友だちも出来ず、母も亡くし…色々なことがありました」
恋「ですが…」
恋「今日、こんなに賑やかで楽しいお誕生日を迎えられたのはとても嬉しいことです」
恋「そしてそれは…」
恋「少し遠く離れてしまいましたが…父がいてくれたからある今日なのです」
恋「今までこんなことを思ったのは始めてです…」
恋「大好きで大事な私の王子様たち…みなさんがそれを思い出させてくれたのです」
かのん「恋ちゃん…」
サヤ「恋、さま…」ウルウル
恋「みなさん、今日は本当にありがとうございますっ!!」
25: 名無しで叶える物語(あら) 2022/11/24(木) 21:36:09.39 ID:L2nRZpxL.net
かのん「恋ちゃん! 私もありがとうだよ! 大好きっ…!」ギュゥッ
千砂都「私も恋ちゃんのこと大好きだよ…! いつもありがとう!」ギュッ
メイ「先輩たちズルいぞ! 私も~…!」
四季「恋先輩、本当に良い人だね」
夏美「自慢の先輩ですの」
恋「みなさん~! そんなに抱きしめられると苦しいです!」
サヤ「恋さま…」ボロボロ
理事長「大人がそんなに泣かないの。ほら」
サヤ「ありがとうございます…! ですが理事長さまも」
理事長「年取ると涙腺が弱くなっていけないわね…」
26: 名無しで叶える物語(あら) 2022/11/24(木) 21:40:52.32 ID:L2nRZpxL.net
――誕生日会終了後
恋「理事長、本日はありがとうございました!」
理事長「いいのよ。花の娘なら私の娘も同然だもの」
理事長「貴女のことをお祝い出来て私も嬉しいわ」
恋「理事長…!」
理事長「こんな格好も出来て楽しかったしね」
恋「ノリノリでしたね」クスリ
理事長「必死で勉強したのよ?」
恋「はい…。本物の王子様のようでした。とってもドキドキしちゃいました!」
理事長「あらあら、こんな年上なのにそう言ってもらえると冗談でも嬉しいわ」
恋(冗談ではないのですが…)
理事長「お世辞まで上手くなっちゃって。本当に、花と葉月さんに感謝ね…」
27: 名無しで叶える物語(あら) 2022/11/24(木) 21:45:04.18 ID:L2nRZpxL.net
理事長「そうだわ。サヤさんと部の他の子たちはもう帰ったのよね?」
恋「はい。私は理事長にお礼を言ってから帰ると言って残ったのです」
理事長「そう…。なら今日は私の車に乗って帰っていきなさい」
恋「え…!? 良いのですか!?」
理事長「ええ。貴女にもう一つ特別プレゼント♪」
理事長「私と花の思い出話をしてあげるわ」
恋「わぁ…!」
恋「是非、聞きたいです!」
恋(とてもとても、素敵な一日)
恋(Liella!のみなさん、サヤさん、チビ、理事長や結女のみなさん…そしてお父さまと天国のお母さま)
恋(みなさんがいるからこそ、楽しい今がある)
恋(私もいつか…この憧れの人のようになって、誰かを幸せに出来たら…そう、想います―――)
28: あと2レスだけ+します(あら) 2022/11/24(木) 21:50:09.96 ID:L2nRZpxL.net
To:お父さま From:葉月恋
――お父さま、今日はお電話有難うございました
――残り1年と少し、お母さまの遺してくれた学校を盛り上げられるよう頑張っていきます
――今日はお友だちやサヤさん、理事長も一緒になってお誕生日会を開いて頂きました
――とても…とっても良い一日でした。私は幸せです!
――こんな幸せがあるのはみなさんのお陰です!
――そして…お父さまとお母さまが私を生んでくれたからです
――今日はお誕生日。お父さまとお母さまに今一度感謝する日です
――お父さま、いつもありがとうございます!
完
30: 名無しで叶える物語(あら) 2022/11/24(木) 21:55:38.65 ID:L2nRZpxL.net
ex.1
夏美「良い話だったね、で終わるほど世間は甘くないですの」ズイッ
恋「えっ」
四季「結局誰が恋先輩の王子様…好きな人だったのかは分からずじまい」
ウィーン「私は興味ないけどこれで終わっていいわけないわよね」
恋「えぇ…」
四季「さぁ、誰が好きなのか言いましょうか。なんなら自白剤もあります」キラン
夏美「ぶっちゃけ私たちじゃないのは分かってますの! さぁ! さぁさぁ~!」
恋「確かに、部室のドアを開けるまでに思い描いていた人が一人います…///!」
恋「それは…!」
ウィーン「…」ドキドキ
恋「あ、父からまた電話です」ピリリリリリリ
四季・夏美「」ズコー
31: 乙っしたー(あら) 2022/11/24(木) 22:00:04.58 ID:L2nRZpxL.net
ex.2
理事長「…」
理事長「葉月さん(父)から支援金がこんなに送金されてるわ…」
理事長(あの後また何かあったのかしら)
理事長「…」
理事長「今日は本当に賑やかな一日だった…まるで学生の頃に戻ったよう」
理事長「葉月さん…良い人たちに出会えて良かったわね」
理事長「…」
理事長「あの時、サヤさんが来てくれなかったら…私はあの子に…」
理事長「…」
理事長「花…貴女の子は貴女に似て、とっても綺麗で良い子に育ったわよ…」
完
【お誕生日SS】理事長「花に…お母さんに似て良い女になったわね…」アゴクイッ 恋「へぇっ!?」