1: ◆xMUmPABXRw 22/11/30(水) 23:23:22 ID:52zg


真鍋いつき「うーん…」

斉藤洋子「どうしたのいつきちゃん?」

いつき「最近智香ちゃんが私を見る目に敬意が足りないと言うか…」

洋子「そうかな?面白くて頼りになるって眼差しじゃない?」

いつき「それ!いつから私はおもしろお姉さん枠になっちゃったんだろ…」

洋子「割と最初からだよ?」

いつき「そんなことないよ!最近だって悠貴ちゃんや真尋ちゃんにお姉さんとして責任ある行動を…」

洋子「言い出しっぺが当たる法則」

いつき「ぐぬぅ…アレはたまたまだし!」

洋子「脛強打」

いつき「急にプロデューサーが来るからだし!」

洋子「どこを切り取っても面白お姉さんだよ?」



2: ◆xMUmPABXRw 22/11/30(水) 23:24:57 ID:DdiW


いつき「そんなことはない!私は頼りになる大人かっこいい枠なんだよ!酔拳の老師役がぴったりなほど!」

洋子「酔っぱらいだよいつきちゃん」

いつき「妹を思って成仏できないレベルのお姉さんで!」

洋子「カツ丼が喉に詰まった役だよね」

いつか「カツッ!カツゥゥゥ!」

洋子「もうノリノリだよね?認めちゃお?」

いつき「まだ!まだまだ!私のポテンシャルはこれからだよ!これを見て!」

洋子「なにこれ?ええっと……お肉限定大食い選手権?」

いつき「そう!これ!私はこれでお姉さんとしての威厳を取り戻す!」

洋子「落ち着いていつきちゃん。矛盾が凄いよ?」

いつき「お肉だったらいくらでも食べられるからね!失った威厳よ!もう一度!」

洋子「あぁ、もう止めても無駄だね…。わかった。いつきちゃん、骨は拾うよ。」

いつき「骨も食べるから!」

洋子「もしもし?智香ちゃん?今、智香ちゃんのせいでいつきちゃんが大変なことに…」



3: ◆xMUmPABXRw 22/11/30(水) 23:25:27 ID:DdiW


― 数日後 ―

いつき「やってきたよ洋子ちゃん!智香ちゃん!」

若林智香「うぅ…アタシのせいでいつきさんがそんな無茶を…」

洋子「まぁ8割位はいつきちゃんの思い込みだけどね」

智香「それで、この『お肉限定大食い選手権』って何ですか?」

いつき「文字通りだよ!私んちの近所の商店街で新規オープンするステーキ屋さんの開店企画だよ!」

洋子「そこにいつきちゃんが殴り込むわけだね」

いつき「…もうちょっと穏便な表現はなかったのかな?」

洋子「食い荒らしに行く?」

いつき「表現がひどいよ!か弱い乙女が一生懸命お肉の大食いにチャレンジする!」



4: ◆xMUmPABXRw 22/11/30(水) 23:25:43 ID:DdiW


智香「自分で言っちゃうんですね」

いつき「一生懸命な私を見て智香ちゃんが私を見直す!以上!」

智香「アタシの前で言っちゃうんですね」

洋子「どこに見直す要素があるかが分からないけどね」

いつき「これを見て!一位は賞金10万円だよ!」(フンスッ)

智香「わぁ!凄いです!」

洋子「一位取るつもりだったんだ」

いつき「当然だよ!これで尊敬されること間違いなし!」

智香「フレーッ☆フレーッいつきさん!」



5: ◆xMUmPABXRw 22/11/30(水) 23:26:00 ID:DdiW


洋子「そういえば、チラシ見てるとゲストでアイドルが来てるんだね」

いつき「ゲストアイドル?」

智香「同じ事務所の誰かでしょうか?」

洋子「えっと…フードファイターC&C?そんなユニットあったっけ?」

いつき「他の事務所の子かな?それならちょっと気を遣わなきゃ…」

智香「待ってください…確か…」

クラリス「あら?皆さん奇遇ですね」

いつき「あっ!クラリスちゃん!」

洋子「クラリスさんもお肉食べに来たの?」

クラリス「いえ、私は残念ながら…」



6: ◆xMUmPABXRw 22/11/30(水) 23:26:22 ID:DdiW


智香「そうだ!確かクラリスさんとちとせさんがやってるバラエティが…」

クラリス「そうです。このイベントで私とちとせさんがゲストとしてお手伝いさせていただくのです」

いつき「そっか!クラリスちゃんとちとせちゃんがゲストアイドルなら大丈夫だね!」

クラリス「もしやと思っていましたが、参加されるのはいつきさんだったのですね…」

いつき「そうだけど…何かあったの?」

クラリス「いえ。参加者名簿を見ていた商店街の方が仰られていたことがあって…」

洋子「なになに?教えてクラリスさん!」

クラリス「『あのいつきちゃんが来る』『肉のブラックホール』『成人男性の3倍』などと…不穏なウワサが」

智香「わぁっ♪いつきさん凄いです!」

いつき「待って智香ちゃん。その尊敬の眼差しは違うよ」



7: ◆xMUmPABXRw 22/11/30(水) 23:27:12 ID:DdiW


クラリス「慌てた商店街の皆様が、主催のステーキ屋さんを説得してお肉1枚あたりを0.5ポンドから1ポンドに増量を決定したそうです」

いつき「商店街のみんなは私のことをなんだと思ってるのかな?」

黒埼ちとせ「でも、主催者さんは半信半疑みたいだよ♪」

洋子「あっ!ちとせちゃん!」

白雪千夜「皆様、お疲れさまです」

智香「千夜ちゃんも一緒なんだね!」

千夜「たまたまオフだったので、お嬢様にご一緒させていただきました。私はあくまで観客の一人だったのですが」

智香「それじゃ、アタシ達と一緒にいつきさんを応援しよう!」

千夜「ありがたい申し出ですが、実は少々困ったことがありましたので、裏方で控えさせていただこうと…」



8: ◆xMUmPABXRw 22/11/30(水) 23:27:41 ID:DdiW


洋子「困ったこと?」

ちとせ「そ♪まず、参加者にいつきさんの名前があるってことで参加者の多くが辞退しちゃったの」

いつき「なんで!?」

洋子「なんでだろうねー(棒)」

ちとせ「商店街のみんなからいつきさんの武勇伝をたくさん教えてもらっちゃった♪」

智香「話には聞いてましたけど…それほどなんですね…」

いつき「いや!そこまでじゃないよ!男子並みに食べるって話だよ!」

千夜「残ったのは最近引っ越してきた男性が3人。商店街の方々が頭を抱えていました」



9: ◆xMUmPABXRw 22/11/30(水) 23:27:54 ID:DdiW


ちとせ「そこで、私とクラリスさんに参加させてもらえないかってお願いしたの♪」

クラリス「まぁ…何というありがたい思し召し…」(パアァァッ)

いつき「ちょっと待って!クラリスさん達はお仕事で来てるんだよ!?」

ちとせ「ステーキを美味しそうに食べる枠は必要だからね♪」(チラッ)

千夜(お嬢さまの企みはおおよそ予想がついていますが…)

クラリス「そういうことでしたら、私にもご協力できますね」

ちとせ「そういうこと♪それじゃ、いつきさんは参加受付してきてね」

いつき「なんか思ってた展開と違う」

智香「ド…ドンマイですよっドンマイ!」



10: ◆xMUmPABXRw 22/11/30(水) 23:28:12 ID:DdiW


― イベント開始 ―

司会「…ということで、早速ですがお肉大食い選手権を開催します!出場の皆様はこちらです!」

観客「いつきちゃーん!いつきちゃーん!」

智香「わぁっいつきさん大人気です!」

洋子「いつきちゃんが大学時代から住んでた場所だもんね。商店街をあげて応援してもらってるんだって」

智香「ありがたいですよね…でもアタシも皆さんに負けません!フレーッ☆フレーッいつきさん!」

司会「…それと、今回はゲストのお二人にも参加していただきます!」

クラリス「よろしくお願いいたします」(ペコリ)

ちとせ「よろしくね♪」(ヒラヒラ)



11: ◆xMUmPABXRw 22/11/30(水) 23:28:27 ID:DdiW


観客「ザワザワ…(いくら大食いバラエティやってるっていっても…)」

観客「ザワザワ…(流石に本当の大食いじゃないでしょ…)」

司会「それでは、新規開店する『肉だけ!ステーキ』の目玉メニュー!1ポンドステーキをどうぞ!」

いつき「わぁ!美味しそう♪」

ちとせ「ふふっ♪いい匂いだね…」

クラリス「……」(ニコニコ)

挑戦者A「うわ…。おもったよりでけぇ…」

挑戦者B「この日のために1週間水だけで暮らしてきたんだ!」

挑戦者C「いくら大食い伝説の真鍋いつきだって、女の出る幕じゃないって教えてやる!」

司会「それでは、スタート!」



12: ◆xMUmPABXRw 22/11/30(水) 23:28:56 ID:DdiW


いつき「いただきます!まずは食べやすいサイズに…」(サイコロ状にステーキを切る)

クラリス「いただきます…」(優雅に一口サイズにステーキを切りながら口に運ぶ)

ちとせ「いただきます。ん~♪お肉のジューシーな匂いとスパイスの香りがとっても美味しそう♪私が未成年じゃなかったら真っ赤なワインに合うんだろうね」

千夜(………)

ちとせ「それじゃ、端っこの方を…凄い…ナイフがすっと入っていくね♪」

洋子「ちとせちゃんだけ違う企画やってるみたい」



13: ◆xMUmPABXRw 22/11/30(水) 23:29:08 ID:DdiW


ちとせ「それじゃぁ一口…うん。とっても美味しいね♪」

智香「ちとせさん、お姫様みたいです!」

ちとせ「いつきさんもクラリスさんもたくさん食べててかわいいね♪それに…」(男性挑戦者の方をチラ見)

挑戦者A「(もぐもぐ…)っん?」

ちとせ「貴方達も、とってもかわいいよ♪フフフ…」(魅了)

挑戦者B(……ぼーっ)

挑戦者C「あっあっあっ…」

司会「おーっと!男性挑戦者達の動きが一斉に止まった!一体何が起こったのか!?」

千夜「まったく…お嬢さまの悪い癖ですね…」



14: ◆xMUmPABXRw 22/11/30(水) 23:29:30 ID:DdiW


― 数分後 ―

いつき(もぐもぐもぐもぐ…)

クラリス「………」(パクッ…パァァッ)

洋子「いつきちゃん一生懸命だね。クラリスさんはなんというか幸せそう…」

智香「あれ?ちとせさんナイフとフォークを置いちゃいましたね?」

ちとせ「ふぅっ。とってもお腹いっぱい♪」

司会「おっと!黒埼ちとせさん!一口で満腹宣言か!?」

ちとせ「ごめんなさいね。でもこんなこともあろうかと…」

千夜「お嬢さま…。最初からそんな魂胆だったのですね」

ちとせ「あはは♪司会さん。持病の『お肉は一口しか食べられない病』のせいなの。」

司会「は、はぁ…?」



15: ◆xMUmPABXRw 22/11/30(水) 23:29:58 ID:DdiW


ちとせ「代わりに、私の忠実な僕ちゃんが私と交代して食べてくれるわ。おいで、千夜ちゃん♪」

千夜「食事を残してしまうのは用意していただいた皆様、食材となった大切な命に申し訳ありません。僭越ながら私がいただきます」

司会「あ、あの、しかし…」(チラッ)

商店街の皆さん(パチパチパチパチ…)(賛意の拍手)

司会「わかりました!選手交代を認めます…黒埼ちとせさんに変わって白雪千夜さんがチャレンジに参加します!」

観客「おいおい。あんな(特定部位が)小さい子で大丈夫か?」

智香「千夜ちゃんもファイトー!」

千夜「………フッ」(ニコリ)



16: ◆xMUmPABXRw 22/11/30(水) 23:30:28 ID:DdiW


司会「すでにいつきちゃんとクラリスさんは1枚めを食べきりそうな勢い!男性陣は黒埼さんを見つめたまま固まっています!」

洋子「かな子ちゃんに聞いたことあるけど…千夜ちゃんはいつもちとせちゃんが食べられなかった分を食べているとか…」

千夜「では、いただきます…」(バッ)

司会「おーっと!白雪さん!すごい勢いでステーキを食べ始めた!」

ちとせ「ふふっ♪千夜ちゃん追いつけるかしら?」



17: ◆xMUmPABXRw 22/11/30(水) 23:30:47 ID:DdiW


― 数分後 ―

クラリス「もう一枚、頂いてもよろしいですか?」

いつき「ふぉふぁふぁい!!(おかわり!!)」

洋子「いつきちゃーん!お口の中の分だけクラリスさんに負けてるよ―!」

智香「千夜ちゃんがすごい勢いで追いかけてきてます!いつきさん!ファイトー!」

いつき(もぐもぐもぐもぐ…)

クラリス「………」(パクッ…パクッ…パァァッ)

千夜「…追加をいただけますか?」

司会「白雪さんも2ポンド目!この体のどこにステーキが入っていったのか!」

ちとせ「ホント、不思議よねー」

司会「あれ?いつの間にか黒埼さんがアシスタントの位置に…」

ちとせ「細かいことはイイじゃない♪」



18: ◆xMUmPABXRw 22/11/30(水) 23:31:11 ID:DdiW


洋子「もう時間は少ないよ!」

智香「ファイオー☆ファイオー!い・つ・き・さん!」

いつき(もぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐ…)

クラリス「………」(パクッ…パクッ…パクッ…パクッ…)

千夜(モクモクモクモクモクモクモクモクモクモクモクモクモクモクモクモクモクモクモクモクモクモクモクモクモクモクモクモク)

ちとせ「みんなーあと30秒だよ♪」

いつき(もぐもぐもぐもぐもぐっ…んっ…もぐもぐもぐ…)

クラリス「………」(パクッ…パクッ…パクッ………)

千夜(モクモクモクモクモクモクモクモクモクモクモクモクモク)

洋子「あと10秒!」

智香「9!8!7!6!5!4!3!2!1!」

いつき(…ごくん!)

クラリス(スッ…)

千夜「それでは…」

司会「終了です!」

いつき「ごちそうさまでした!」

クラリス「ごちそうさまでした」(ペコリ)

千夜「ごちそうさまでした…」(オジギ)



19: ◆xMUmPABXRw 22/11/30(水) 23:31:25 ID:DdiW


ちとせ「わぁ♪みんなぴったり食べきってる」

洋子「同着なの!?」

智香「ど…どうなるんでしょう?」

千夜「…私は、最初にお嬢さまが口にされた1口分だけお二人より量が少ないです」

いつき「千夜ちゃん!?」

ちとせ「千夜ちゃん…」(ウルッ…)

司会「わかりました!それではいつきちゃんとクラリスさん、お皿に残った僅かな肉の切れ端がどちらが多いかを計測します!」

クラリス「主よ…教会の皆様のためにどうか…」

いつき「お願い!私の威厳のために!」

洋子「(威厳は吹き飛んでるけど)お願い…いつきちゃんに勝たせて」

司会「計測結果が出ました…それでは!結果はっぴょー!!」



20: ◆xMUmPABXRw 22/11/30(水) 23:31:45 ID:DdiW


― 帰り道 ―

いつき「いやー!お腹いっぱいだー!」

洋子「イベントも大成功で、商店街の人達も大喜びだったね」

いつき「うんうん。学生時代からお世話になってた人たちだしね!」

智香「ちとせさんは千夜ちゃんから叱られてましたけどね」

洋子「しょんぼりしてるちとせちゃんちょっと可愛かったね♪」

いつき「うん。クラリスさんにも良いこと出来たし。今日はいい気分!」

智香「でも、良かったんですか?一位賞金をクラリスさんの教会に寄付って…」

いつき「うん!千夜ちゃんはちとせちゃんのため、クラリスさんは教会のために頑張ったのに、私は私だけのために頑張ったから」

洋子「かっこよかったよ。いつきちゃん」

いつき「えへへ♪もっと言って!」

智香「はい!いつきさんは、かっこいいです!」

いつき「おもしろお姉さん枠から脱却できたかな!?」



21: ◆xMUmPABXRw 22/11/30(水) 23:31:58 ID:DdiW


洋子「それはねー。あははっ」

智香「そうですね…いつきさんはおもしろくて、頼りになる…優しくてかっこいいお姉さんです♪」

いつき「ちょっと思ってたのと違うけど…まぁいっか!」

洋子「それじゃぁ、最後にいつものやつで締めようか」

智香「はい♪」

いつき「そうだね!」

三人「ヒートアップ☆チアーズ!最高!!!」



22: ◆xMUmPABXRw 22/12/01(木) 00:02:19 ID:jhSr


― ステーキ店店内 ―

店主「これで…よし!良い食べっぷりだったよ!お嬢ちゃん!」

【初代大食い王『真鍋いつき』】

(おわり)


元スレ
真鍋いつき「私はおもしろお姉さんじゃない!」