1: 以下、名無しが深夜にお送りします 2021/11/07(日) 05:32:29 ID:GOvvs/Tc
ヒミコ「よろしく頼むぞ。勇者」
勇者「あ、はい。よろしくお願いします。ヒミコさん」
ヒミコ(ククク……こいつの父親オルテガにボコボコにされた屈辱は忘れん)
ヒミコ(こいつの仲間になればあの憎きオルテガにいずれ会えるはず。復讐してやるのじゃ)
勇者「あの、ヒミコさん? どうしました?」
ヒミコ「ほほほ、なんでもないわい。さあ行こう、小童よ」
勇者「え? 他にも仲間を集めたいんですけど……」
ヒミコ「いらんいらん、わらわがおれば十分じゃ」
勇者「えぇ……?」
2: ◆LFMFthXonM 2021/11/07(日) 05:32:56 ID:GOvvs/Tc
勇者 Lv1 勇者
HP 25
MP 10
E.どうのつるぎ
E.かわのたて
E.たびびとのふく
【呪文】
ホイミ メラ
ヒミコ Lv30 巫女
HP 300
MP 12
E.くさなぎのけん
E.けいこぎ
E.はんにゃのめん(呪い無効)
【特技】
火の息 火炎の息
スライム「ピキーッ!?」クロコゲ
勇者「す、すごい! 魔物たちが一瞬で黒焦げに!」
ヒミコ「ふふん、これがわらわの力じゃ。他の仲間なんて必要ないじゃろう?」
いざないの洞窟
勇者「あれ? 洞窟の入り口が壁で塞がれてる……」
ヒミコ「ふむ……」
勇者「そういえば魔法の玉?っていうのを手に入れなきゃいけないんだっけ」
ヒミコ「必要ない。わらわに任せよ」
ヒミコは火炎の息で壁を溶かした!
勇者「わー! 通れるようになった!」
ヒミコ「ふふん」
アルミラージ「ラリホー」
ヒミコ「Zzz...」
勇者「うわー! ヒミコさんが眠らされたー!!」
ロマリア
ロマリア王「おお勇者よ。カンダタから金のかんむりを取り戻してくれ!」
勇者「分かりました!」
ヒミコ「うーむ、面倒ごとを引き受けおって……」
ヒミコ(まあ良い、人助けをするフリをして信頼を得ておこう)
シャンパーニの塔
ヒミコ「火炎の息!!」
カンダタ「うわあああああああ!!!」
勇者「やった! 金のかんむりを取り戻した!」
エルフの里
女王「それは夢見るルビー!」
バハラタ
グプタ&タニア「助けていただいてありがとうございます!」
ポルトガ
ポルトガ王「黒こしょう!!」
エジンベア
エジンベア王「いなかもの!!」
勇者「いやあ、人助けって気持ちがいいね!」
ヒミコ「戦ってたのはほとんどわらわじゃけどな……」
ヒミコ(うーむ、もう十分すぎるほど勇者には信頼されたが……)
ヒミコ(肝心のオルテガには一向に会える気がせんのう……)
勇者「ヒミコさん、大変! サマンオサの王様は魔物が化けてたんだよ!」
ヒミコ「うお! ラーの鏡をこっちに向けるでない!!」ビクッ
ボストロール「みーたーなあ? けけけけけっ、生きて帰すわけにはいかぬぞえ」
ボストロール「……あっ! お前っ!!」
ヒミコ「へ?」
勇者「?」
ボストロール「やまたのおろちじゃねぇか!! この裏切り者め!!」
ヒミコ「えっ!?」
ヒミコ(魔物側から裏切り者扱いされてるーっ!?)
ヒミコ「火炎の息!」
ボストロール「ぐ、ぐふっ! 裏切り者に負けるなんて……」バタッ
ヒミコ(わりと強かった……。流石のわらわでも上位の魔物が相手ではちとキツいの)
勇者「あの……ヒミコさん。裏切り者ってどういう……?」
ヒミコ「あっ、えー、えーと。そ、そのう……」
勇者「……なにか過去にあったんだよね。軽はずみに聞いてごめん」
勇者「大丈夫、今のヒミコさんは人間の味方だってちゃんと分かってるから!」
ヒミコ「あ、あはは……そうじゃの」
ヒミコ(やべぇのじゃ……)
バラモス城
バラモス「そなたらの腸を食らい尽くしてくれるわ!」
勇者「ついに魔王バラモスとの戦いだ!」
ヒミコ(い、いかん! 完全に引き返せぬところまで来てしまった!!)
バラモス「おのれ、裏切り者のおろちめ! 貴様だけは絶対に許さぬ!!」
ヒミコ(え、もう戦うしかない?)
バラモス「メラゾーマ!!」
勇者「危ないっ! ヒミコさんっ!!」ドンッ
ヒミコ「おわっ!?」
ヒミコをかばい、メラゾーマを受ける勇者。
勇者「うぐっ!?」
ヒミコ「こ、小童! 大丈夫か!?」
勇者「へ、平気です。それよりヒミコさんは……?」
ヒミコ「ばかもの! わらわはメラゾーマくらい余裕で耐えれるわ! 無茶しおって!」
勇者「いままで散々ヒミコさんに助けてもらったから……最後くらいはと思って……うっ!」ガクッ
ヒミコ「小童!! ……気を失っただけか」
バラモス「カカカ! 勇者が聞いて呆れるわ! 一撃で気を失うとはのう!」
ヒミコ「むっ!」
バラモス「おろちよ! 次は貴様の番じゃ! イオナズン!!」
ヒミコ「火炎の息!!」
バラモス「なっ!? わしのイオナズンが火炎ごときに相殺されただと……!?」
ヒミコ「ふん。小童が気絶しているならちょうどいい。真の姿で相手してやろう」
ヒミコの変化が解けていく……!
おろち「ほほほ、この姿になるのは久しいのう」
バラモス「調子に乗るな! 貴様ごときこの魔王バラモス様が……!」
おろち「激しい炎!!」
バラモス「!? ぐおおおっ!? は、激しい炎だと!? 貴様ごときがなぜ使える!?」
おろち「ほほほ、小童との旅でわらわも成長したということじゃな」
バラモス「おのれ……! だが激しい炎を使えるのは貴様だけではないわ! くらえ!」
負けじと激しい炎を吐き出すバラモス。
おろち「ほほほ……気付いておるか? わらわはまだ1つの頭でしか炎を吐いておらぬ」
バラモス「…………!?」
おろち「さて、5つの頭全てで激しい炎を吐いたらどうなるかのう?」
バラモス「き、貴様…………っ!!」
おろち「「「「「はげしいほのお!!」」」」」
バラモス「ぐぎゃああああああああああ!!!!!」
おろち「ほほほっ! 魔王バラモスが火だるまじゃあ!」
バラモス「こ、このわしが……!! 負けるなんて……!!」バタッ
おろち「ほほほほほ!! ほーほほほほほ!!!」
勇者「ひ、ヒミコさん……?」
おろち「っ!!」
勇者「…………」
おろち「こ、小童…………」
勇者「ヒミコさんが……魔物だったなんて」
おろち(ついにバレてしまったか……)
勇者「おかしいなとは思ってたんです」
勇者「当然のように口から炎を吐いてたし……」
勇者「スカイドラゴンやガメゴンがやたらと低姿勢だったし……」
勇者「くしゃみした後にまものって言ってたし……」
おろち「うむ……」
おろち「まあ見ての通りじゃ。わらわは魔物……やまたのおろちなのじゃ」
勇者「そんな……。で、でも人間の味方なんですよね?」
おろち「うーむ、結果的にそうなってしまったが……味方といっていいものかどうか」
勇者「敵なんですか」
おろち「いや……バラモスやっちゃったし今さら魔物側につくことも出来ぬしのぅ……」
おろち「わらわ、どっちの味方なんじゃろう」
勇者「……ひとまずアリアハンに帰りましょう。それからしばらく考えさせてください」
おろち「う、うむ。では人間の姿に化けるかの」
ヒミコ「ほいっ」ボンッ
勇者「…………ラーの鏡!」
おろち「うわっ、何をする! 元の姿になってしまったではないか!」
勇者「やっぱりそっちが本当の姿なんですね……」
おろち「試すんじゃない!」
ヒミコ「変身っ! さっさとラーの鏡をしまえぃ!」
勇者「はい……」
アリアハン
ヒミコ「そんなこんなでルイーダの酒場に預けられてしまった」
ヒミコ「小童……ショックを受けていたようじゃが大丈夫かのう」
ヒミコ「もう一緒に冒険することは出来ないのじゃろうか……寂しいのう」
ルイーダ「やまたのおろちさーん! 勇者さんがお呼びよー!」
ヒミコ「なに!!」
勇者「ヒミコさん大変です! バラモスよりもっとすごい敵が現れたんです!」
ヒミコ「なんじゃと!?」
勇者「敵は大魔王ゾーマです! 力を貸してください!」
ヒミコ「う、うむ。だがいいのか? わらわは魔物じゃぞ?」
勇者「確かにヒミコさんは魔物かも知れません! でもそれ以前に私の仲間なんです!」
ヒミコ「こ、小童……!」
ロマリア王「それに金のかんむりも取り戻してくれたしのう!」
サマンオサ王「わしの国も救ってくれた!」
ポルトガ王「黒こしょうもくれた!」
エジンベア王「いなかもの!!」
ヒミコ「お主ら!!」
アリアハン王「話は全て聞かせてもらったぞ、ヒミコよ」
ヒミコ「アリアハンの王!!」
アリアハン王「お主は様々な国を救ったようだし……バラモスも倒してくれたし……」
アリアハン王「もうぜんぶ認めちゃう! われら人間の仲間じゃ!」
ヒミコ「おお!!」
そうしてヒミコと勇者は大魔王ゾーマを倒すべく、再び旅に出るのであった。
アレフガルド
勇者「ギアガの大穴が別世界に通じてたなんて……」
ヒミコ「薄暗くて嫌な感じじゃのう」
色々端折ってマイラ
勇者「これが王者の剣……!」
ヒミコ「まさかジパング出身の刀鍛冶がこんなところにいるなんてのう」
刀鍛冶「おお、お主もジパング出身でござるか」
刀鍛冶の妻「私たちはやまたのおろちの生け贄にされそうだったから逃げたのです」
ヒミコ「そ、そうか」
ゾーマ城
オルテガ「私はもうだめだ……。そこの旅の人よどうかアリアハンに住む勇者に伝えて欲しい」
勇者「父さん!!」
ヒミコ「死ぬな! オルテガ!!」
オルテガ「平和な世界に出来なかったこの父を許してくれ……とな。ぐふっ!」
勇者「父さあああああん……っ!!」
ヒミコ「オルテガああああああ……っ!!」
ゾーマ「勇者よ! 何ゆえもがき生きるのか? 滅びこそ我が喜び。死に行くものこそ美しい」
ゾーマ「さあ我が腕の中で息絶えるが良い!」
勇者「これが最後の戦いだ! 絶対に勝とう、ヒミコさん!」
ヒミコ「うむ!!」
ゾーマ「って、なんでやまたのおろちが!?」
終
元スレ
勇者 Lv1 勇者
HP 25
MP 10
E.どうのつるぎ
E.かわのたて
E.たびびとのふく
【呪文】
ホイミ メラ
ヒミコ Lv30 巫女
HP 300
MP 12
E.くさなぎのけん
E.けいこぎ
E.はんにゃのめん(呪い無効)
【特技】
火の息 火炎の息
スライム「ピキーッ!?」クロコゲ
勇者「す、すごい! 魔物たちが一瞬で黒焦げに!」
ヒミコ「ふふん、これがわらわの力じゃ。他の仲間なんて必要ないじゃろう?」
3: ◆LFMFthXonM 2021/11/07(日) 05:33:34 ID:GOvvs/Tc
いざないの洞窟
勇者「あれ? 洞窟の入り口が壁で塞がれてる……」
ヒミコ「ふむ……」
勇者「そういえば魔法の玉?っていうのを手に入れなきゃいけないんだっけ」
ヒミコ「必要ない。わらわに任せよ」
ヒミコは火炎の息で壁を溶かした!
勇者「わー! 通れるようになった!」
ヒミコ「ふふん」
アルミラージ「ラリホー」
ヒミコ「Zzz...」
勇者「うわー! ヒミコさんが眠らされたー!!」
4: ◆LFMFthXonM 2021/11/07(日) 05:34:07 ID:GOvvs/Tc
ロマリア
ロマリア王「おお勇者よ。カンダタから金のかんむりを取り戻してくれ!」
勇者「分かりました!」
ヒミコ「うーむ、面倒ごとを引き受けおって……」
ヒミコ(まあ良い、人助けをするフリをして信頼を得ておこう)
シャンパーニの塔
ヒミコ「火炎の息!!」
カンダタ「うわあああああああ!!!」
勇者「やった! 金のかんむりを取り戻した!」
5: ◆LFMFthXonM 2021/11/07(日) 05:34:23 ID:GOvvs/Tc
エルフの里
女王「それは夢見るルビー!」
バハラタ
グプタ&タニア「助けていただいてありがとうございます!」
ポルトガ
ポルトガ王「黒こしょう!!」
エジンベア
エジンベア王「いなかもの!!」
勇者「いやあ、人助けって気持ちがいいね!」
ヒミコ「戦ってたのはほとんどわらわじゃけどな……」
6: ◆LFMFthXonM 2021/11/07(日) 05:34:56 ID:GOvvs/Tc
ヒミコ(うーむ、もう十分すぎるほど勇者には信頼されたが……)
ヒミコ(肝心のオルテガには一向に会える気がせんのう……)
勇者「ヒミコさん、大変! サマンオサの王様は魔物が化けてたんだよ!」
ヒミコ「うお! ラーの鏡をこっちに向けるでない!!」ビクッ
ボストロール「みーたーなあ? けけけけけっ、生きて帰すわけにはいかぬぞえ」
ボストロール「……あっ! お前っ!!」
ヒミコ「へ?」
勇者「?」
ボストロール「やまたのおろちじゃねぇか!! この裏切り者め!!」
ヒミコ「えっ!?」
ヒミコ(魔物側から裏切り者扱いされてるーっ!?)
7: ◆LFMFthXonM 2021/11/07(日) 05:35:15 ID:GOvvs/Tc
ヒミコ「火炎の息!」
ボストロール「ぐ、ぐふっ! 裏切り者に負けるなんて……」バタッ
ヒミコ(わりと強かった……。流石のわらわでも上位の魔物が相手ではちとキツいの)
勇者「あの……ヒミコさん。裏切り者ってどういう……?」
ヒミコ「あっ、えー、えーと。そ、そのう……」
勇者「……なにか過去にあったんだよね。軽はずみに聞いてごめん」
勇者「大丈夫、今のヒミコさんは人間の味方だってちゃんと分かってるから!」
ヒミコ「あ、あはは……そうじゃの」
ヒミコ(やべぇのじゃ……)
8: ◆LFMFthXonM 2021/11/07(日) 05:35:39 ID:GOvvs/Tc
バラモス城
バラモス「そなたらの腸を食らい尽くしてくれるわ!」
勇者「ついに魔王バラモスとの戦いだ!」
ヒミコ(い、いかん! 完全に引き返せぬところまで来てしまった!!)
バラモス「おのれ、裏切り者のおろちめ! 貴様だけは絶対に許さぬ!!」
ヒミコ(え、もう戦うしかない?)
バラモス「メラゾーマ!!」
勇者「危ないっ! ヒミコさんっ!!」ドンッ
ヒミコ「おわっ!?」
ヒミコをかばい、メラゾーマを受ける勇者。
勇者「うぐっ!?」
ヒミコ「こ、小童! 大丈夫か!?」
9: ◆LFMFthXonM 2021/11/07(日) 05:36:00 ID:GOvvs/Tc
勇者「へ、平気です。それよりヒミコさんは……?」
ヒミコ「ばかもの! わらわはメラゾーマくらい余裕で耐えれるわ! 無茶しおって!」
勇者「いままで散々ヒミコさんに助けてもらったから……最後くらいはと思って……うっ!」ガクッ
ヒミコ「小童!! ……気を失っただけか」
バラモス「カカカ! 勇者が聞いて呆れるわ! 一撃で気を失うとはのう!」
ヒミコ「むっ!」
バラモス「おろちよ! 次は貴様の番じゃ! イオナズン!!」
ヒミコ「火炎の息!!」
バラモス「なっ!? わしのイオナズンが火炎ごときに相殺されただと……!?」
ヒミコ「ふん。小童が気絶しているならちょうどいい。真の姿で相手してやろう」
ヒミコの変化が解けていく……!
10: ◆LFMFthXonM 2021/11/07(日) 05:36:22 ID:GOvvs/Tc
おろち「ほほほ、この姿になるのは久しいのう」
バラモス「調子に乗るな! 貴様ごときこの魔王バラモス様が……!」
おろち「激しい炎!!」
バラモス「!? ぐおおおっ!? は、激しい炎だと!? 貴様ごときがなぜ使える!?」
おろち「ほほほ、小童との旅でわらわも成長したということじゃな」
バラモス「おのれ……! だが激しい炎を使えるのは貴様だけではないわ! くらえ!」
負けじと激しい炎を吐き出すバラモス。
おろち「ほほほ……気付いておるか? わらわはまだ1つの頭でしか炎を吐いておらぬ」
バラモス「…………!?」
おろち「さて、5つの頭全てで激しい炎を吐いたらどうなるかのう?」
バラモス「き、貴様…………っ!!」
おろち「「「「「はげしいほのお!!」」」」」
11: ◆LFMFthXonM 2021/11/07(日) 05:37:16 ID:GOvvs/Tc
バラモス「ぐぎゃああああああああああ!!!!!」
おろち「ほほほっ! 魔王バラモスが火だるまじゃあ!」
バラモス「こ、このわしが……!! 負けるなんて……!!」バタッ
おろち「ほほほほほ!! ほーほほほほほ!!!」
勇者「ひ、ヒミコさん……?」
おろち「っ!!」
勇者「…………」
おろち「こ、小童…………」
勇者「ヒミコさんが……魔物だったなんて」
おろち(ついにバレてしまったか……)
12: ◆LFMFthXonM 2021/11/07(日) 05:37:45 ID:GOvvs/Tc
勇者「おかしいなとは思ってたんです」
勇者「当然のように口から炎を吐いてたし……」
勇者「スカイドラゴンやガメゴンがやたらと低姿勢だったし……」
勇者「くしゃみした後にまものって言ってたし……」
おろち「うむ……」
おろち「まあ見ての通りじゃ。わらわは魔物……やまたのおろちなのじゃ」
勇者「そんな……。で、でも人間の味方なんですよね?」
おろち「うーむ、結果的にそうなってしまったが……味方といっていいものかどうか」
勇者「敵なんですか」
おろち「いや……バラモスやっちゃったし今さら魔物側につくことも出来ぬしのぅ……」
おろち「わらわ、どっちの味方なんじゃろう」
13: ◆LFMFthXonM 2021/11/07(日) 05:37:59 ID:GOvvs/Tc
勇者「……ひとまずアリアハンに帰りましょう。それからしばらく考えさせてください」
おろち「う、うむ。では人間の姿に化けるかの」
ヒミコ「ほいっ」ボンッ
勇者「…………ラーの鏡!」
おろち「うわっ、何をする! 元の姿になってしまったではないか!」
勇者「やっぱりそっちが本当の姿なんですね……」
おろち「試すんじゃない!」
ヒミコ「変身っ! さっさとラーの鏡をしまえぃ!」
勇者「はい……」
14: ◆LFMFthXonM 2021/11/07(日) 05:38:13 ID:GOvvs/Tc
アリアハン
ヒミコ「そんなこんなでルイーダの酒場に預けられてしまった」
ヒミコ「小童……ショックを受けていたようじゃが大丈夫かのう」
ヒミコ「もう一緒に冒険することは出来ないのじゃろうか……寂しいのう」
ルイーダ「やまたのおろちさーん! 勇者さんがお呼びよー!」
ヒミコ「なに!!」
勇者「ヒミコさん大変です! バラモスよりもっとすごい敵が現れたんです!」
ヒミコ「なんじゃと!?」
勇者「敵は大魔王ゾーマです! 力を貸してください!」
ヒミコ「う、うむ。だがいいのか? わらわは魔物じゃぞ?」
15: ◆LFMFthXonM 2021/11/07(日) 05:38:31 ID:GOvvs/Tc
勇者「確かにヒミコさんは魔物かも知れません! でもそれ以前に私の仲間なんです!」
ヒミコ「こ、小童……!」
ロマリア王「それに金のかんむりも取り戻してくれたしのう!」
サマンオサ王「わしの国も救ってくれた!」
ポルトガ王「黒こしょうもくれた!」
エジンベア王「いなかもの!!」
ヒミコ「お主ら!!」
アリアハン王「話は全て聞かせてもらったぞ、ヒミコよ」
ヒミコ「アリアハンの王!!」
アリアハン王「お主は様々な国を救ったようだし……バラモスも倒してくれたし……」
アリアハン王「もうぜんぶ認めちゃう! われら人間の仲間じゃ!」
ヒミコ「おお!!」
そうしてヒミコと勇者は大魔王ゾーマを倒すべく、再び旅に出るのであった。
16: ◆LFMFthXonM 2021/11/07(日) 05:39:21 ID:GOvvs/Tc
アレフガルド
勇者「ギアガの大穴が別世界に通じてたなんて……」
ヒミコ「薄暗くて嫌な感じじゃのう」
色々端折ってマイラ
勇者「これが王者の剣……!」
ヒミコ「まさかジパング出身の刀鍛冶がこんなところにいるなんてのう」
刀鍛冶「おお、お主もジパング出身でござるか」
刀鍛冶の妻「私たちはやまたのおろちの生け贄にされそうだったから逃げたのです」
ヒミコ「そ、そうか」
17: ◆LFMFthXonM 2021/11/07(日) 05:39:42 ID:GOvvs/Tc
ゾーマ城
オルテガ「私はもうだめだ……。そこの旅の人よどうかアリアハンに住む勇者に伝えて欲しい」
勇者「父さん!!」
ヒミコ「死ぬな! オルテガ!!」
オルテガ「平和な世界に出来なかったこの父を許してくれ……とな。ぐふっ!」
勇者「父さあああああん……っ!!」
ヒミコ「オルテガああああああ……っ!!」
18: ◆LFMFthXonM 2021/11/07(日) 05:39:54 ID:GOvvs/Tc
ゾーマ「勇者よ! 何ゆえもがき生きるのか? 滅びこそ我が喜び。死に行くものこそ美しい」
ゾーマ「さあ我が腕の中で息絶えるが良い!」
勇者「これが最後の戦いだ! 絶対に勝とう、ヒミコさん!」
ヒミコ「うむ!!」
ゾーマ「って、なんでやまたのおろちが!?」
終
SS深夜VIP:ルイーダ「やまたのおろちさーん! 勇者さんがお呼びよー!」