4: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2023/01/25(水) 21:32:16.95 ID:DAbysA4/.net
かすみ「せんぱーい。侑せんぱーい」
侑「どうしたの、かすみちゃん?」
かすみ「聞いて下さいよ~」
愛「あははは。かすみんは今日もゆうゆにべったりだね」
果林「そうね」
愛「歩夢も気が気じゃないでしょ?」
歩夢「え?どうして?」
愛「あり?意外とそうでもないんだ」
5: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2023/01/25(水) 21:35:15.19 ID:DAbysA4/.net
歩夢「どうして私がかすみちゃんの事を気にするの?」
愛「いや…別に…。そうかぁ…。歩夢は自覚ないのか」
歩夢「え?」
愛「ううん。何でもない何でもない」
歩夢「うん」
果林「愛、練習行きましょう」
愛「あっ、うん。そうだね」
エマ「かすみちゃ~ん。私達も練習に行こー」
侑「ほら、かすみちゃん!呼んでるよ」
かすみ「は~い!それでは、かすみん行ってきます!」
侑「は~い」
歩夢「ふふっ、侑先輩も大変だね」
侑「あはは。妹みたいで可愛くて仕方ないよ」
歩夢「侑ちゃん一人っ子だもんね」
侑「歩夢もでしょ」
せつ菜「さあ!我々も練習に行きましょう!」
歩夢「わっ!ビックリした!?」
せつ菜「今日はやる気満々なんです!」
歩夢「今日"も"やる気満々なんだね!」
せつ菜「はい!」
歩夢「でも、まだしずくちゃんが来てないよ」
侑「あっ!しずくちゃんは少し遅れて来るって連絡があったよ!」
せつ菜「そうなんですか?」
侑「うん。でも、そろそろ…」
ガチャ
しずく「すいません。遅くなりましたが」
せつ菜「しずくさん!待ってましたよ!」
しずく「ごめんなさい。あっ、侑先輩!」
侑「なあに?」
しずく「例のあれ…」コソコソ
侑「あ~うん。そうだね」
しずく「よろしくお願いしますね!侑先輩♡」
侑「うん。考えとくよ。さ~て、私は次のライブの準備に行ってこようかな。結構、やる事が多くてさ」
歩夢「え?一人で平気?手伝う?」
侑「大丈夫、大丈夫。歩夢達は練習して!」
歩夢「うん…」
侑「じゃあ、練習頑張って!」
歩夢「うん」
しずく「侑先輩!よろしくお願いしますね!」
侑「あはは、うん」
ガチャ バタン
しずく「ふう…行っちゃった」
せつ菜「さーて、じゃあ我々も練習に…」
歩夢「しずくちゃん…今日、遅かったね」
しずく「え?はい…ちょっと野暮用で」
歩夢「そうなんだ。連絡くれれば良かったのに」
しずく「ごめんなさい。侑先輩にしたので。それで十分かと思って」
歩夢「同好会のグループがあるんだからそっちで良いんだよー。侑ちゃんじゃなくて」
しずく「そうですね。ごめんなさい」
歩夢「あっ、ううん。全然良いんだけどね」
せつ菜「……さあ、練習を」
歩夢「そう言えば、しずくちゃんって侑ちゃんの事を侑先輩って呼ぶよねー」
しずく「はい…。先輩なので」
歩夢「でも、私やせつ菜ちゃんの事は~先輩って呼んでくれないのに…」
しずく「そうですね」
歩夢「何でだろう?何でかな?」
しずく「さあ?何ででしょう?」
歩夢「不思議だね~」
しずく「不思議ですか?」
歩夢「不思議だよね?」
せつ菜「え?わ、私に聞いてます?」
歩夢「そうだよ」
せつ菜「え~…まあ…呼びやすとかありますし…ね?」
歩夢「私とせつ菜ちゃんは呼びにくいって事?なんで?三文字だから?三文字だからかな?」
せつ菜「え…いや~…関係ありますかね?」
歩夢「あっ、でもそれだと愛ちゃんは先輩呼びじゃないとおかしいね!」
しずく「かすみさんも侑先輩って呼んでますよね?」
歩夢「そうだね」
しずく「かすみさんの事は気にならなんですか?」
歩夢「かすみちゃんは私の事も先輩って呼んでくれるよ?」
しずく「でも、明らかに温度差がありますけどね」
せつ菜「あの~練習は…」
歩夢「かすみちゃんは子供だもん。子供のやる事にいちいち腹を立ててたらおかしいでしょう?」
しずく「あれ?と言う事は私には腹を立ててるって事ですか?」
歩夢「え?まさか~そんなはずないよ」
しずく「ですよね。でも、今の歩夢さんの言い方だと誤解しちゃいますよ」
歩夢「ごめんね」
しずく「うふふ」
歩夢「うふふ」
せつ菜「あはは…はは…」
歩夢「そう言えば…さっき侑ちゃんにコソコソ何か言ってたけど…?」
しずく「あ~そうですね」
歩夢「あれは何なのかな?」
しずく「ちょっと相談に乗ってもらっていて」
歩夢「侑ちゃんに?」
しずく「はい」
歩夢「どうして侑ちゃんに?」
しずく「ダメですか?」
歩夢「ダメじゃないけど…ほら?演劇部の部長さんとかもいるし」
しずく「侑さんが良かったんです」
歩夢「どうして?」
しずく「どうして?どうしてって言われても…こればっかりはフィーリングなので」
歩夢「うん。そっか。侑ちゃん優しいもんねー」
しずく「そうなんですよね」
歩夢「でも、いくら侑ちゃんが優しいからって夜中まで電話しちゃダメだよ」
しずく「気をつけます。でも、どうして夜中まで電話してると思ったんですか?」
歩夢「うふふ」
しずく「はあ…そう言えば侑さんが言ってました」
歩夢「何を?」
しずく「そろそろ歩夢のお節介も鬱陶しくなって来たって」
せつ菜「そ、その辺にしま…」
しずく「辛いんですって、歩夢さんと居ると。歩夢さんと居ると自分の夢も追いかけられないって」
歩夢「…………」
しずく「侑先輩、たまに私の家に泊まりに来るんです」
歩夢「…………」
しずく「可愛いですよね、侑先輩の寝顔って」
歩夢「ふふっ」
しずく「え?」
歩夢「ふふふ……ふふふ…あははははははは」
せつ菜「あ、あの…歩夢さん?怖いです」
しずく「何がおかしいんですか?」
歩夢「あはは…ごめん。あまりにも稚拙で…思わず笑っちゃった」
しずく「な、何なんですか?」
歩夢「えっと…何だっけ?たまにしずくちゃんの家に泊まりに行ってるんだっけ?」
しずく「そ、そうですが?」
歩夢「鎌倉だよねぇ?おかしいな…そんな記録ないけど」
しずく「記録?」
歩夢「ふふっ、何でもない。こっちの話」
しずく「ま、まさか…」
歩夢「あっ、なんか分かった?」
せつ菜「GPS…」
歩夢「ピンポンピンポンピンポーン!せつ菜ちゃん大正解!」
しずく「正気ですか?」
歩夢「え?何で?大事な人がどこに居るのかって把握しておきたいでしょ?」
しずく「でも」
歩夢「でも何?だから、しずくちゃんもしょっちゅう夜遅くまで侑ちゃんに電話掛けるんじゃないの?」
しずく「もしかして…私…相談してるとしか言ってない。夜中まで電話してるなんて一言も言ってない」
せつ菜「え?」
歩夢「あっ、もちろん。侑ちゃんが部屋で話してる声は筒抜けだよ。なんだっけ?私のお節介が鬱陶しいって?」
しずく「………」
せつ菜「あの…歩夢さん?」
しずく「歩夢さんは…」
歩夢「ん?何かな?」
しずく「歩夢さんは侑先輩の事を本当に好きなんですか?」
歩夢「え?どう言う事?」
せつ菜「し、しずくさん?」
しずく「とてもそう言う風には見えないなぁと思って」
歩夢「何が言いたいの?」
しずく「本当に侑先輩の事が好きだったら信用出来ますよね?」
歩夢「私が侑ちゃんを信用してないって言いたいの?」
しずく「そうじゃないですか。GPS付けたり盗聴したり。信用してないからするんでしょう?」
歩夢「…………」
しずく「違いますか?」
歩夢「分かってないなぁ」
しずく「何が?」
歩夢「好きだから心配になるんだよ。好きだから知りたくなるの。しずくちゃんこそ本当に人を好きになった事ってある?」
しずく「なっ…」
せつ菜「分かります、分かります。お二人の言ってる事どちらも分かりますよ。分かりますから…」
しずく「盗聴する気持ちが分かるんですか?」
せつ菜「え…」
しずく「盗聴にGPS…完全にストーカーの発想ですよ?その気持ちが分かるんですか?」
せつ菜「いや…あの…」
歩夢「ストーカー?誰がストーカーなの?」
しずく「自覚がないんですか?」
歩夢「何言ってるか分からないよ。まさか、私の事じゃないよね?」
しずく「そのまさかですよ」
歩夢「私がストーカー?ふふっ…おかしなしずくちゃん。妄想もそこまで行くと傑作だね」
しずく「おかしいのは歩夢さんですよ。ストーカーの歩夢さん」
歩夢「私がストーカーならしずくちゃんは泥棒だね」
しずく「何も盗んだ覚えはありませんが?」
歩夢「人の物を盗ろうとしたくせに何言ってるのかなぁ?それに嘘吐きは泥棒の始まりって言うよね?」
しずく「侑先輩はいつ歩夢さんの物になったんですか?」
歩夢「私、侑ちゃんの事だなんて言ってないけど?」
しずく「じゃあ、なんの事なんですか?」
歩夢「………」
しずく「答えられないんですか?」
歩夢「………もういいや」
しずく「は?」
歩夢「もういいって言ったの」
しずく「何がですか?」
歩夢「何がいけないんだろ?口?目?耳?どれ?」
しずく「…………」
せつ菜「あ、歩夢さん?」
歩夢「どれでもいっか」
スクッ
せつ菜「ど、どこ行くんですか?」
歩夢「ハサミ取りに行くだけだよ」
せつ菜「ハサミ?」
歩夢「うん。二人ともじっとしててね」
しずく「何をするつもりですか?」
歩夢「二度と侑ちゃんの事を見えない様にしようと思って」
しずく「物騒な事言いますね。歩夢さんにそんな事が出来るとは思えませんが」
せつ菜「何故煽るんですか…」
歩夢「出来るよ。侑ちゃんの為なら」
しずく「自分の為でしょ」
歩夢「後悔しても遅いから」
せつ菜「やめましょう」
ガチャ
侑「えへへ。忘れ物しちゃった…って何してるの?」
歩夢「侑ちゃん」
しずく「先輩」
せつ菜「侑さぁぁぁぁん」
侑「な、何?」
せつ菜「あ、あの…」
歩夢「侑ちゃん。しずくちゃんが酷いの」
しずく「違いますよ。酷いのは歩夢さんです。信じてください、先輩」
侑「ど、どう言う事?」
しずく「どっちの事信じるんですか?」
歩夢「侑ちゃんはどっちの事が好きなの?」
侑「ちょっ、喧嘩なんてしないで」
歩夢「選んでよ、侑ちゃん」
侑「そんな。どちらかなんて選べないよ」
歩夢「侑ちゃん」
しずく「侑先輩…」
せつ菜「侑さん…」
侑「大丈夫」
せつ菜「な、何が大丈夫なんですか?」
侑「二人の事、平等に愛すからさ」
歩夢「侑ちゃん♡」
しずく「侑先輩♡」
侑「おいで、二人とも」
歩夢「うん」
しずく「はい!」
侑「さあ、あっちで仲良くしよう」
歩夢「うん」
しずく「はぁい」
せつ菜「…………やっぱりソロでやろう」
おわり
元スレ
歩夢「どうして私がかすみちゃんの事を気にするの?」
愛「いや…別に…。そうかぁ…。歩夢は自覚ないのか」
歩夢「え?」
愛「ううん。何でもない何でもない」
歩夢「うん」
果林「愛、練習行きましょう」
愛「あっ、うん。そうだね」
7: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2023/01/25(水) 21:38:19.20 ID:DAbysA4/.net
エマ「かすみちゃ~ん。私達も練習に行こー」
侑「ほら、かすみちゃん!呼んでるよ」
かすみ「は~い!それでは、かすみん行ってきます!」
侑「は~い」
歩夢「ふふっ、侑先輩も大変だね」
侑「あはは。妹みたいで可愛くて仕方ないよ」
歩夢「侑ちゃん一人っ子だもんね」
侑「歩夢もでしょ」
8: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2023/01/25(水) 21:41:09.84 ID:DAbysA4/.net
せつ菜「さあ!我々も練習に行きましょう!」
歩夢「わっ!ビックリした!?」
せつ菜「今日はやる気満々なんです!」
歩夢「今日"も"やる気満々なんだね!」
せつ菜「はい!」
歩夢「でも、まだしずくちゃんが来てないよ」
侑「あっ!しずくちゃんは少し遅れて来るって連絡があったよ!」
せつ菜「そうなんですか?」
侑「うん。でも、そろそろ…」
11: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2023/01/25(水) 21:44:57.61 ID:DAbysA4/.net
ガチャ
しずく「すいません。遅くなりましたが」
せつ菜「しずくさん!待ってましたよ!」
しずく「ごめんなさい。あっ、侑先輩!」
侑「なあに?」
しずく「例のあれ…」コソコソ
侑「あ~うん。そうだね」
しずく「よろしくお願いしますね!侑先輩♡」
侑「うん。考えとくよ。さ~て、私は次のライブの準備に行ってこようかな。結構、やる事が多くてさ」
歩夢「え?一人で平気?手伝う?」
侑「大丈夫、大丈夫。歩夢達は練習して!」
歩夢「うん…」
12: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2023/01/25(水) 21:47:30.93 ID:DAbysA4/.net
侑「じゃあ、練習頑張って!」
歩夢「うん」
しずく「侑先輩!よろしくお願いしますね!」
侑「あはは、うん」
ガチャ バタン
しずく「ふう…行っちゃった」
せつ菜「さーて、じゃあ我々も練習に…」
歩夢「しずくちゃん…今日、遅かったね」
しずく「え?はい…ちょっと野暮用で」
歩夢「そうなんだ。連絡くれれば良かったのに」
13: 名無しで叶える物語 2023/01/25(水) 21:50:43.32 ID:DAbysA4/.net
しずく「ごめんなさい。侑先輩にしたので。それで十分かと思って」
歩夢「同好会のグループがあるんだからそっちで良いんだよー。侑ちゃんじゃなくて」
しずく「そうですね。ごめんなさい」
歩夢「あっ、ううん。全然良いんだけどね」
せつ菜「……さあ、練習を」
16: 名無しで叶える物語 2023/01/25(水) 21:53:23.92 ID:DAbysA4/.net
歩夢「そう言えば、しずくちゃんって侑ちゃんの事を侑先輩って呼ぶよねー」
しずく「はい…。先輩なので」
歩夢「でも、私やせつ菜ちゃんの事は~先輩って呼んでくれないのに…」
しずく「そうですね」
歩夢「何でだろう?何でかな?」
しずく「さあ?何ででしょう?」
歩夢「不思議だね~」
しずく「不思議ですか?」
18: 名無しで叶える物語 2023/01/25(水) 21:57:49.96 ID:DAbysA4/.net
歩夢「不思議だよね?」
せつ菜「え?わ、私に聞いてます?」
歩夢「そうだよ」
せつ菜「え~…まあ…呼びやすとかありますし…ね?」
歩夢「私とせつ菜ちゃんは呼びにくいって事?なんで?三文字だから?三文字だからかな?」
せつ菜「え…いや~…関係ありますかね?」
歩夢「あっ、でもそれだと愛ちゃんは先輩呼びじゃないとおかしいね!」
21: 名無しで叶える物語 2023/01/25(水) 22:11:01.47 ID:DAbysA4/.net
しずく「かすみさんも侑先輩って呼んでますよね?」
歩夢「そうだね」
しずく「かすみさんの事は気にならなんですか?」
歩夢「かすみちゃんは私の事も先輩って呼んでくれるよ?」
しずく「でも、明らかに温度差がありますけどね」
24: 名無しで叶える物語 2023/01/25(水) 22:33:55.69 ID:DAbysA4/.net
せつ菜「あの~練習は…」
歩夢「かすみちゃんは子供だもん。子供のやる事にいちいち腹を立ててたらおかしいでしょう?」
しずく「あれ?と言う事は私には腹を立ててるって事ですか?」
歩夢「え?まさか~そんなはずないよ」
しずく「ですよね。でも、今の歩夢さんの言い方だと誤解しちゃいますよ」
歩夢「ごめんね」
25: 名無しで叶える物語 2023/01/25(水) 22:46:19.58 ID:DAbysA4/.net
しずく「うふふ」
歩夢「うふふ」
せつ菜「あはは…はは…」
歩夢「そう言えば…さっき侑ちゃんにコソコソ何か言ってたけど…?」
しずく「あ~そうですね」
歩夢「あれは何なのかな?」
26: 名無しで叶える物語 2023/01/25(水) 22:54:04.61 ID:DAbysA4/.net
しずく「ちょっと相談に乗ってもらっていて」
歩夢「侑ちゃんに?」
しずく「はい」
歩夢「どうして侑ちゃんに?」
しずく「ダメですか?」
歩夢「ダメじゃないけど…ほら?演劇部の部長さんとかもいるし」
しずく「侑さんが良かったんです」
27: 名無しで叶える物語 2023/01/25(水) 23:04:24.43 ID:DAbysA4/.net
歩夢「どうして?」
しずく「どうして?どうしてって言われても…こればっかりはフィーリングなので」
歩夢「うん。そっか。侑ちゃん優しいもんねー」
しずく「そうなんですよね」
歩夢「でも、いくら侑ちゃんが優しいからって夜中まで電話しちゃダメだよ」
しずく「気をつけます。でも、どうして夜中まで電話してると思ったんですか?」
歩夢「うふふ」
しずく「はあ…そう言えば侑さんが言ってました」
歩夢「何を?」
しずく「そろそろ歩夢のお節介も鬱陶しくなって来たって」
31: 名無しで叶える物語 2023/01/25(水) 23:10:57.24 ID:DAbysA4/.net
せつ菜「そ、その辺にしま…」
しずく「辛いんですって、歩夢さんと居ると。歩夢さんと居ると自分の夢も追いかけられないって」
歩夢「…………」
しずく「侑先輩、たまに私の家に泊まりに来るんです」
歩夢「…………」
しずく「可愛いですよね、侑先輩の寝顔って」
33: 名無しで叶える物語 2023/01/25(水) 23:13:13.79 ID:DAbysA4/.net
歩夢「ふふっ」
しずく「え?」
歩夢「ふふふ……ふふふ…あははははははは」
せつ菜「あ、あの…歩夢さん?怖いです」
しずく「何がおかしいんですか?」
歩夢「あはは…ごめん。あまりにも稚拙で…思わず笑っちゃった」
35: 名無しで叶える物語 2023/01/25(水) 23:21:00.68 ID:DAbysA4/.net
しずく「な、何なんですか?」
歩夢「えっと…何だっけ?たまにしずくちゃんの家に泊まりに行ってるんだっけ?」
しずく「そ、そうですが?」
歩夢「鎌倉だよねぇ?おかしいな…そんな記録ないけど」
しずく「記録?」
歩夢「ふふっ、何でもない。こっちの話」
しずく「ま、まさか…」
歩夢「あっ、なんか分かった?」
37: 名無しで叶える物語 2023/01/25(水) 23:29:21.08 ID:DAbysA4/.net
せつ菜「GPS…」
歩夢「ピンポンピンポンピンポーン!せつ菜ちゃん大正解!」
しずく「正気ですか?」
歩夢「え?何で?大事な人がどこに居るのかって把握しておきたいでしょ?」
しずく「でも」
歩夢「でも何?だから、しずくちゃんもしょっちゅう夜遅くまで侑ちゃんに電話掛けるんじゃないの?」
38: 名無しで叶える物語 2023/01/25(水) 23:33:24.73 ID:DAbysA4/.net
しずく「もしかして…私…相談してるとしか言ってない。夜中まで電話してるなんて一言も言ってない」
せつ菜「え?」
歩夢「あっ、もちろん。侑ちゃんが部屋で話してる声は筒抜けだよ。なんだっけ?私のお節介が鬱陶しいって?」
しずく「………」
せつ菜「あの…歩夢さん?」
47: 名無しで叶える物語 2023/01/26(木) 07:38:20.55 ID:DHLQIiHs.net
しずく「歩夢さんは…」
歩夢「ん?何かな?」
しずく「歩夢さんは侑先輩の事を本当に好きなんですか?」
歩夢「え?どう言う事?」
せつ菜「し、しずくさん?」
しずく「とてもそう言う風には見えないなぁと思って」
歩夢「何が言いたいの?」
しずく「本当に侑先輩の事が好きだったら信用出来ますよね?」
歩夢「私が侑ちゃんを信用してないって言いたいの?」
しずく「そうじゃないですか。GPS付けたり盗聴したり。信用してないからするんでしょう?」
48: 名無しで叶える物語 2023/01/26(木) 07:40:29.30 ID:DHLQIiHs.net
歩夢「…………」
しずく「違いますか?」
歩夢「分かってないなぁ」
しずく「何が?」
歩夢「好きだから心配になるんだよ。好きだから知りたくなるの。しずくちゃんこそ本当に人を好きになった事ってある?」
しずく「なっ…」
せつ菜「分かります、分かります。お二人の言ってる事どちらも分かりますよ。分かりますから…」
しずく「盗聴する気持ちが分かるんですか?」
せつ菜「え…」
57: 名無しで叶える物語 2023/01/26(木) 22:14:16.49 ID:w0Z4eqWf.net
しずく「盗聴にGPS…完全にストーカーの発想ですよ?その気持ちが分かるんですか?」
せつ菜「いや…あの…」
歩夢「ストーカー?誰がストーカーなの?」
しずく「自覚がないんですか?」
歩夢「何言ってるか分からないよ。まさか、私の事じゃないよね?」
しずく「そのまさかですよ」
58: 名無しで叶える物語 2023/01/26(木) 22:23:51.28 ID:w0Z4eqWf.net
歩夢「私がストーカー?ふふっ…おかしなしずくちゃん。妄想もそこまで行くと傑作だね」
しずく「おかしいのは歩夢さんですよ。ストーカーの歩夢さん」
歩夢「私がストーカーならしずくちゃんは泥棒だね」
しずく「何も盗んだ覚えはありませんが?」
歩夢「人の物を盗ろうとしたくせに何言ってるのかなぁ?それに嘘吐きは泥棒の始まりって言うよね?」
しずく「侑先輩はいつ歩夢さんの物になったんですか?」
歩夢「私、侑ちゃんの事だなんて言ってないけど?」
しずく「じゃあ、なんの事なんですか?」
59: 名無しで叶える物語 2023/01/26(木) 22:49:19.44 ID:w0Z4eqWf.net
歩夢「………」
しずく「答えられないんですか?」
歩夢「………もういいや」
しずく「は?」
歩夢「もういいって言ったの」
しずく「何がですか?」
61: 名無しで叶える物語 2023/01/26(木) 22:54:49.42 ID:w0Z4eqWf.net
歩夢「何がいけないんだろ?口?目?耳?どれ?」
しずく「…………」
せつ菜「あ、歩夢さん?」
歩夢「どれでもいっか」
スクッ
せつ菜「ど、どこ行くんですか?」
歩夢「ハサミ取りに行くだけだよ」
69: 名無しで叶える物語 2023/01/27(金) 21:30:58.14 ID:f8DVSj2v.net
せつ菜「ハサミ?」
歩夢「うん。二人ともじっとしててね」
しずく「何をするつもりですか?」
歩夢「二度と侑ちゃんの事を見えない様にしようと思って」
しずく「物騒な事言いますね。歩夢さんにそんな事が出来るとは思えませんが」
せつ菜「何故煽るんですか…」
70: 名無しで叶える物語 2023/01/27(金) 21:32:43.05 ID:f8DVSj2v.net
歩夢「出来るよ。侑ちゃんの為なら」
しずく「自分の為でしょ」
歩夢「後悔しても遅いから」
せつ菜「やめましょう」
ガチャ
侑「えへへ。忘れ物しちゃった…って何してるの?」
歩夢「侑ちゃん」
しずく「先輩」
せつ菜「侑さぁぁぁぁん」
侑「な、何?」
71: 名無しで叶える物語 2023/01/27(金) 21:42:38.08 ID:f8DVSj2v.net
せつ菜「あ、あの…」
歩夢「侑ちゃん。しずくちゃんが酷いの」
しずく「違いますよ。酷いのは歩夢さんです。信じてください、先輩」
侑「ど、どう言う事?」
しずく「どっちの事信じるんですか?」
歩夢「侑ちゃんはどっちの事が好きなの?」
侑「ちょっ、喧嘩なんてしないで」
歩夢「選んでよ、侑ちゃん」
侑「そんな。どちらかなんて選べないよ」
72: 名無しで叶える物語 2023/01/27(金) 21:46:00.71 ID:f8DVSj2v.net
歩夢「侑ちゃん」
しずく「侑先輩…」
せつ菜「侑さん…」
侑「大丈夫」
せつ菜「な、何が大丈夫なんですか?」
侑「二人の事、平等に愛すからさ」
歩夢「侑ちゃん♡」
しずく「侑先輩♡」
侑「おいで、二人とも」
歩夢「うん」
しずく「はい!」
73: 名無しで叶える物語 2023/01/27(金) 21:47:51.40 ID:f8DVSj2v.net
侑「さあ、あっちで仲良くしよう」
歩夢「うん」
しずく「はぁい」
せつ菜「…………やっぱりソロでやろう」
74: 名無しで叶える物語 2023/01/27(金) 21:49:32.43 ID:f8DVSj2v.net
おわり
しずく「先輩♡」